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技術 石炭装入方法およびコークスの製造方法

出願人 JFEスチール株式会社
発明者 今西大輔塩飽達弘南里功美大塚啓司河野裕紀
出願日 2019年3月18日 (1年9ヶ月経過) 出願番号 2019-049315
公開日 2020年9月24日 (3ヶ月経過) 公開番号 2020-152742
状態 未査定
技術分野 コークス工業
主要キーワード 通常形状 往復目 レベラ装置 サイド方向 全装入量 押し出しラム 一般炭 装入速度
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (9)

課題

既存のレベラ装置を用いながらレベラ装置に生じる過負荷およびレベラの破損を抑制できる石炭装入方法を提供する。

解決手段

石炭装入方法であって、マシンサイド側から炭化室に挿入され、コークスサイド側に移動するレベラが設けられた室炉コークス炉に、成型炭を80質量%以上含む石炭を複数の装炭孔から炭化室に装入する石炭装入方法であって、レベラが動作開始した後、動作完了するまでの間において、最もコークスサイド側に設けられた装炭孔の下の石炭の装炭高さが、レベラが設けられた高さよりも低くなるように、石炭を炭化室に装入する。

概要

背景

高炉用コークスは、耐火煉瓦隔壁によって仕切られた炭化室燃焼室が交互に配置された室炉コークス炉(以後、「コークス炉」と記載する)で製造される。室炉型コークス炉の炉頂には1つの炭化室あたりマシンサイドからコークスサイドに向かう方向に3〜5個の装炭孔が開けられており、石炭は、それぞれの装炭孔に設けられた装炭フィーダーから炭化室に落下装入される。この際、装炭孔直下の石炭の装炭高さが概ね等しくなるように各装炭孔からの装炭量が調整される。

装炭孔から装入された石炭は、装炭孔の直下で高く、装炭孔間で低くなるような円錐状の起伏を形成する。この石炭の起伏を残したままにすると、起伏の先端が装炭孔に到達し、これ以上石炭を装入することができなくなる。この結果、炭化室内有効容積を十分に石炭で満たすことができなくなり、室炉型コークス炉の生産性が悪化する。また、炭化室に装入された石炭の上面と、炭化室の天井との間隔が狭くなると、石炭の乾留時に発生したコークス炉ガスが外部に吸引されにくくなるというトラブルが発生しやすくなる。このため、炭化室の側面を閉鎖する炉蓋(マシンサイド側炉蓋)の上方に設けられた挿入口から、ロッド状のレベラを炭化室内に水平に挿入し、当該レベラを用いて炭化室内に形成された石炭の起伏を均している。レベラは、マシンサイド側の挿入口からコークスサイド側炉蓋近傍まで挿入され、続いて装入口の近傍まで引き戻される。このように、レベラが水平方向に前進後退往復運動を複数回繰り返すことによって石炭の起伏が均される。

炭化室に挿入されるレベラは、炭化室外部の移動機に搭載された駆動装置によって駆動される。ここでは、レベラと駆動装置とをあわせてレベラ装置と呼ぶ。レベラ装置は、炭化室への石炭装入末期にレベラを炭化室に挿入し、石炭装入完了後にレベラを炭化室内から引き戻す。炭化室に挿入されるレベラは、板またはロッド状の部材と複数の梁とで構成され、水平方向両側の板またはロッド状の部材を水平方向に設けられた複数の梁で一体化された構造であるのが一般的である。また、レベラにおける梁と梁の間は上下方向における貫通孔になっている。

起伏が均されながら炭化室内に装入された石炭は、炭化室の両側に配置された燃焼室の熱により乾留されてコークスが生成される。乾留により生成されたコークスは、押出し機押し出しラムにより押し出され、炭化室から炉外へ排出される。

このように、コークスは、石炭が炭化室に装入され、乾留されて製造されるが、この方式によって高強度の高炉用コークスを製造するには強粘結炭を必要とする。しかしながら、全石炭類埋蔵量中に占める強粘結炭の比率は低いにも関わらず、強粘結炭の需要は年々増大しているので、強粘結炭のコストも上昇している。

鉄鋼産業において、高炉用コークスの原料として成型炭を炭化室に装入し、成型炭を乾留することにより、コークス品質を維持しつつ強粘結炭を非微粘結炭あるいは一般炭代替できる技術が開発されている。成型炭は、破砕された配合炭バインダーと呼ばれる粘結材を混合し混練した後、成型機加圧成型されて製造される。

炭化室に装入される石炭のうちの成型炭の比率を増加させると、粘結性に劣る石炭の使用量を増やせる利点があるが、石炭と比べて成型炭は粒径が大きいので、80%以上成型炭を含む石炭を炭化室に装入するとレベラとの接触抵抗が大きくなるという問題があった。レベラ装置に過負荷が生じ、レベラが破損すると、上述したように、石炭の起伏が均されず、炭化室内に石炭を十分に充填させることができなくなって室炉型コークス炉の生産性が悪化するなどの問題が発生する。このため、このような問題を解決するために様々な手法が提案されている。

レベラ装置の過負荷を防止できる可能性のある技術としては次のものがあげられる。特許文献1には、上面に上蓋を取り付け、下面に後方に向かって傾斜した底板を取り付けたレベラを用いることで、炭化室内の石炭の凹凸を均せることが開示されている。この技術は成型炭との接触抵抗を軽減できる可能性がある。また、特許文献2には、石炭装入装置をコークス炉の炉長方向に複数往復移動させて石炭を装入する石炭の装入方法が開示されている。特許文献2には、石炭装入装置を移動させて石炭を装入することで、装炭後の均し作業をすることなく、炉長方向の嵩密度バラツキを均一化できることが開示されている。さらに、特許文献3には、石炭装炭孔からガス管差込み、石炭装入後または装入中にガス管からガスを吹き込む装置が開示されている。特許文献3には、石炭装入後または装入中にガスを吹き込むことで、石炭の凹凸を無くし、コークス炉へ均一に石炭を装入できることが開示されている。

概要

既存のレベラ装置を用いながらレベラ装置に生じる過負荷およびレベラの破損を抑制できる石炭装入方法を提供する。石炭の装入方法であって、マシンサイド側から炭化室に挿入され、コークスサイド側に移動するレベラが設けられた室炉型コークス炉に、成型炭を80質量%以上含む石炭を複数の装炭孔から炭化室に装入する石炭装入方法であって、レベラが動作開始した後、動作完了するまでの間において、最もコークスサイド側に設けられた装炭孔の下の石炭の装炭高さが、レベラが設けられた高さよりも低くなるように、石炭を炭化室に装入する。

目的

本発明は、このような従来技術を鑑みてなされたものであり、その目的は、既存のレベラ装置を用いながらレベラ装置に生じる過負荷およびレベラの破損を抑制できる石炭装入方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

マシンサイド側から炭化室に挿入され、コークスサイド側に移動するレベラが設けられた室炉コークス炉に、成型炭を80質量%以上含む石炭を複数の装炭孔から前記炭化室に装入する石炭装入方法であって、前記レベラが動作開始した後、動作完了するまでの間において、最もコークスサイド側に設けられた装炭孔の下の前記石炭の装炭高さが、前記レベラが設けられた高さよりも低くなるように、前記石炭を前記炭化室に装入する、石炭装入方法。

請求項2

最もコークスサイド側に設けられた装炭孔から装入される前記成型炭を含む石炭の装入量を、成型炭を含まない石炭を炭化室に装入してレベラを用いて均す場合における最もコークスサイド側に設けられた装炭孔に装入される石炭の装入量の0.95倍以下とする、請求項1に記載の石炭装入方法。

請求項3

最もコークスサイド側に設けられた装炭孔から装入される前記石炭の質量を、他の装炭孔から装入される前記石炭の質量の算術平均値よりも少なくする、請求項1または請求項2に記載の石炭装入方法。

請求項4

最もコークスサイド側に設けられた装炭孔から装入される前記石炭の装入速度を、他の装炭孔から装入される前記石炭の装入速度の算術平均値よりも遅くする、請求項1から請求項3の何れか一項に記載の石炭装入方法。

請求項5

最もコークスサイド側に設けられた装炭孔から装入される前記石炭の装入時間を、他の装炭孔から装入される前記石炭の装入時間の算術平均値よりも短くする、請求項1から請求項4の何れか一項に記載の石炭装入方法。

請求項6

請求項1から請求項5の何れか一項に記載の石炭装入方法で前記石炭を室炉型コークス炉の炭化室に装入し、前記石炭を乾留してコークスを製造する、コークスの製造方法。

技術分野

0001

本発明は、成型炭を80質量%以上含む石炭室炉コークス炉装入する石炭装入方法および当該石炭装入方法を用いたコークスの製造方法に関する。

背景技術

0002

高炉用コークスは、耐火煉瓦隔壁によって仕切られた炭化室燃焼室が交互に配置された室炉型コークス炉(以後、「コークス炉」と記載する)で製造される。室炉型コークス炉の炉頂には1つの炭化室あたりマシンサイドからコークスサイドに向かう方向に3〜5個の装炭孔が開けられており、石炭は、それぞれの装炭孔に設けられた装炭フィーダーから炭化室に落下装入される。この際、装炭孔直下の石炭の装炭高さが概ね等しくなるように各装炭孔からの装炭量が調整される。

0003

装炭孔から装入された石炭は、装炭孔の直下で高く、装炭孔間で低くなるような円錐状の起伏を形成する。この石炭の起伏を残したままにすると、起伏の先端が装炭孔に到達し、これ以上石炭を装入することができなくなる。この結果、炭化室内有効容積を十分に石炭で満たすことができなくなり、室炉型コークス炉の生産性が悪化する。また、炭化室に装入された石炭の上面と、炭化室の天井との間隔が狭くなると、石炭の乾留時に発生したコークス炉ガスが外部に吸引されにくくなるというトラブルが発生しやすくなる。このため、炭化室の側面を閉鎖する炉蓋(マシンサイド側炉蓋)の上方に設けられた挿入口から、ロッド状のレベラを炭化室内に水平に挿入し、当該レベラを用いて炭化室内に形成された石炭の起伏を均している。レベラは、マシンサイド側の挿入口からコークスサイド側炉蓋近傍まで挿入され、続いて装入口の近傍まで引き戻される。このように、レベラが水平方向に前進後退往復運動を複数回繰り返すことによって石炭の起伏が均される。

0004

炭化室に挿入されるレベラは、炭化室外部の移動機に搭載された駆動装置によって駆動される。ここでは、レベラと駆動装置とをあわせてレベラ装置と呼ぶ。レベラ装置は、炭化室への石炭装入の末期にレベラを炭化室に挿入し、石炭装入完了後にレベラを炭化室内から引き戻す。炭化室に挿入されるレベラは、板またはロッド状の部材と複数の梁とで構成され、水平方向両側の板またはロッド状の部材を水平方向に設けられた複数の梁で一体化された構造であるのが一般的である。また、レベラにおける梁と梁の間は上下方向における貫通孔になっている。

0005

起伏が均されながら炭化室内に装入された石炭は、炭化室の両側に配置された燃焼室の熱により乾留されてコークスが生成される。乾留により生成されたコークスは、押出し機押し出しラムにより押し出され、炭化室から炉外へ排出される。

0006

このように、コークスは、石炭が炭化室に装入され、乾留されて製造されるが、この方式によって高強度の高炉用コークスを製造するには強粘結炭を必要とする。しかしながら、全石炭類埋蔵量中に占める強粘結炭の比率は低いにも関わらず、強粘結炭の需要は年々増大しているので、強粘結炭のコストも上昇している。

0007

鉄鋼産業において、高炉用コークスの原料として成型炭を炭化室に装入し、成型炭を乾留することにより、コークス品質を維持しつつ強粘結炭を非微粘結炭あるいは一般炭代替できる技術が開発されている。成型炭は、破砕された配合炭バインダーと呼ばれる粘結材を混合し混練した後、成型機加圧成型されて製造される。

0008

炭化室に装入される石炭のうちの成型炭の比率を増加させると、粘結性に劣る石炭の使用量を増やせる利点があるが、石炭と比べて成型炭は粒径が大きいので、80%以上成型炭を含む石炭を炭化室に装入するとレベラとの接触抵抗が大きくなるという問題があった。レベラ装置に過負荷が生じ、レベラが破損すると、上述したように、石炭の起伏が均されず、炭化室内に石炭を十分に充填させることができなくなって室炉型コークス炉の生産性が悪化するなどの問題が発生する。このため、このような問題を解決するために様々な手法が提案されている。

0009

レベラ装置の過負荷を防止できる可能性のある技術としては次のものがあげられる。特許文献1には、上面に上蓋を取り付け、下面に後方に向かって傾斜した底板を取り付けたレベラを用いることで、炭化室内の石炭の凹凸を均せることが開示されている。この技術は成型炭との接触抵抗を軽減できる可能性がある。また、特許文献2には、石炭装入装置をコークス炉の炉長方向に複数往復移動させて石炭を装入する石炭の装入方法が開示されている。特許文献2には、石炭装入装置を移動させて石炭を装入することで、装炭後の均し作業をすることなく、炉長方向の嵩密度バラツキを均一化できることが開示されている。さらに、特許文献3には、石炭装炭孔からガス管差込み、石炭装入後または装入中にガス管からガスを吹き込む装置が開示されている。特許文献3には、石炭装入後または装入中にガスを吹き込むことで、石炭の凹凸を無くし、コークス炉へ均一に石炭を装入できることが開示されている。

先行技術

0010

特開昭61−272284号公報
特開平9−31465号公報
特開平11−349953号公報

発明が解決しようとする課題

0011

しかしながら、特許文献1に開示された方法では、レベラ装置の改造が必要でありコストがかかるという課題がある。また、成型炭を多く含む石炭を用いた場合、レベラの前進時にコークスサイドに成型炭が押し出されるので、通常形状のレベラ装置と同様にレベラ装置の過負荷やレベラの破損が発生する。特許文献2に開示された石炭の装入方法を実施するには、炉構造や石炭を炭化室に装入する石炭装入装置の改造が必要になるのでコストがかかるという課題がある。特許文献3に開示された装置も、石炭を炭化室に装入する石炭装入装置の改造が必要になるのでコストがかかるという課題がある。さらに、炭化室内へのガス吹き込みによって粉塵が発生するので、環境負荷が大きくなる、という課題もある。本発明は、このような従来技術を鑑みてなされたものであり、その目的は、既存のレベラ装置を用いながらレベラ装置に生じる過負荷およびレベラの破損を抑制できる石炭装入方法を提供することにある。

課題を解決するための手段

0012

このような課題を解決する本発明の特徴は、以下の通りである。
(1)マシンサイド側から炭化室に挿入され、コークスサイド側に移動するレベラが設けられた室炉型コークス炉に、成型炭を80質量%以上含む石炭を複数の装炭孔から前記炭化室に装入する石炭装入方法であって、前記レベラが動作開始した後、動作完了するまでの間において、最もコークスサイド側に設けられた装炭孔の下の前記石炭の装炭高さが、前記レベラが設けられた高さよりも低くなるように、前記石炭を前記炭化室に装入する、石炭装入方法。
(2)最もコークスサイド側に設けられた装炭孔から装入される前記成型炭を含む石炭の質量を、成型炭を含まない石炭を炭化室に装入してレベラを用いて均す場合における最もコークスサイド側に設けられた装炭孔に装入される石炭の質量の0.95倍以下とする、(1)に記載の石炭装入方法。
(3)最もコークスサイド側に設けられた装炭孔から装入される前記石炭の質量を、他の装炭孔から装入される前記石炭の質量の算術平均値よりも少なくする、(1)または(2)に記載の石炭装入方法。
(4)最もコークスサイド側に設けられた装炭孔から装入される前記石炭の装入速度を、他の装炭孔から装入される前記石炭の装入速度の算術平均値よりも遅くする、(1)から(3)の何れか1つに記載の石炭装入方法。
(5)最もコークスサイド側に設けられた装炭孔から装入される前記石炭の装入時間を、他の装炭孔から装入される前記石炭の装入時間の算術平均値よりも短くする、(1)から(4)の何れか1つに記載の石炭装入方法。
(6)(1)から(5)の何れか1つに記載の石炭装入方法で前記石炭を室炉式コークス炉の炭化室に装入し、前記石炭を乾留してコークスを製造する、コークスの製造方法。

発明の効果

0013

本発明に係る成型炭の装入方法を実施することで、最もコークスサイド側に設けられた装炭孔の下における石炭の装炭高さが低くなる。これにより、レベラと成型炭との接触による抵抗の発生を効果的に低減することが可能となり、レベラ装置の過負荷が抑制され、レベラの破損も抑制できる。

図面の簡単な説明

0014

本実施形態に係る石炭装入方法が実施できる室炉型コークス炉10の断面模式図である。
炭化室12に石炭が装入され、レベラ14で石炭を均した後の状態を示すグラフである。
レベラ14を駆動するのに要した電流値を示すグラフである。
レベラ14を駆動するのに要した電流値を示すグラフである。
炭化室12に石炭が装入され、レベラ14で石炭を均した後の状態を示すグラフである。
レベラ14を駆動するのに要した電流値を示すグラフである。
図7は、炭化室12に石炭が装入され、レベラ14で石炭を均した後の状態を示すグラフである。
レベラ14を駆動するのに要した電流値を示すグラフである。

実施例

0015

発明者らは、成型炭を多量に炭化室に装入した場合に、レベラの負荷が増大する原因を検討した。その結果、成型炭を多量に装入する場合には、レベラの前進によってコークスサイド側に成型炭が押し出されやすくなることを見出した。この結果、コークスサイド側の石炭の装炭高さが高くなり、レベラと成型炭の接触が多くなって接触抵抗が増大しやすいことやレベラがコークスサイド側の成型炭の山に突き刺さる状態になることによってレベラ装置に過負荷が生じ、この過負荷が大きくなり過ぎるとレベラが破損することを明らかにした。この知見に基づいて、成型炭とレベラの接触を減らし、コークスサイド側に成型炭の山が形成されにくい石炭の装入方法を確立して本発明を完成させた。以下、発明の実施形態を通じて本発明を説明する。

0016

図1は、本実施形態に係る石炭装入方法が実施できる室炉型コークス炉10の断面模式図である。室炉型コークス炉10は、炭化室12と、レベラ14と、押し出しラム16と、4つの装炭フィーダー20、22、24、26と、を有する。炭化室12の上面には、マシンサイドからコークスサイドに向かう方向に4つの装炭孔30、32、34、36が設けられている。図1に示した例においては、押し出しラム16が設けられている側がマシンサイドであり、その反対側がコークスサイドである。したがって、最もコークスサイドに設けられた装炭孔は、装炭孔30である。4つの装炭フィーダー20、22、24、26は、4つの装炭孔30、32、34、36のそれぞれに対応して、それぞれの上方に設けられている。石炭40は、装炭フィーダー20〜26に装入された後、装炭フィーダー20〜26のそれぞれから装炭孔30〜36を通じて炭化室12に装入される。なお、図1には、4つの装炭孔が設けられた室炉型コークス炉10の例を示したが、装炭孔の数は4つに限られず、少なくとも複数あればよい。

0017

装炭フィーダー20〜26は、例えば、石炭40を貯留するホッパと、石炭40を搬送するテーブルフィーダーを備えた装置である。装炭フィーダーは、テーブルフィーダーを用いて、各装炭孔から装入される石炭40の装入速度を制御する。本実施形態において、石炭40は、成型炭を80質量%以上含む石炭である。成型炭は、破砕した配合炭にSOP等のバインダーを混合、混練し、成型機で加圧成型して製造される。本実施形態において、成型炭は、例えば、縦44mm、横44mm、高さ36mmのマセック型の成型炭である。成型炭の原料となる配合炭は、複数種類の石炭が混合され、粒径3mm以下が70〜80質量%程度に粉砕されたもので、水分含有量が6〜12質量%程度のものである。

0018

レベラ14は、炭化室12のマシンサイド側の炉蓋の上方に設けられた挿入口13から炭化室12に水平方向に挿入される。レベラ14は、挿入口13からコークスサイド側の炉蓋近傍まで水平方向に移動され、続いて、マシンサイド側の炉蓋の挿入口13の近傍まで引き戻される。このような水平方向の往復運動をレベラ14が繰り返すことで、炭化室12に装入された石炭40の起伏が均される。レベラ14は、例えば、炭化室12に目標とする石炭装入量に対して60質量%の石炭40が装入された後から炭化室12に挿入され、炭化室12に目標とする石炭装入量の石炭40が装入されるまで当該往復運動を繰り返す。

0019

炭化室12に目標とした石炭装入量の石炭40が装入された後、装入された石炭40が乾留されてコークスが製造される。炭化室12で製造されたコークスは、炭化室12の両側の炉蓋が取り外され、押し出しラム16によってマシンサイド側からコークスサイド側へ押し出される。コークスがコークスサイド側へ押し出された後、両側の炉蓋を再び装着し、空になった炭化室12に再び石炭40が装入され、装入された石炭40が乾留される。このようにして、室炉型コークス炉10を用いてコークスが製造される。

0020

次に、レベラ14の過負荷について説明する。図2は、炭化室12に石炭が装入され、レベラ14で石炭を均した後の状態を示すグラフである。図2において、横軸は、装炭孔を示しており、#1〜#4は、それぞれ図1における装炭孔30〜36に対応する。図2の左縦軸は高さ(mm)であり、図2破線50、実線54に対応した軸である。破線50は石炭の装炭高さを示し、レベラ14の動作完了後に、各装炭孔から石炭の上面までの距離を測定し、炭化室12の底面からの高さとして表示したものである。実線54は、炭化室12の底面からレベラ14の下面までの高さを示す。図2の右縦軸は石炭装入質量(t)であり、図2棒グラフ52に対応した軸である。

0021

ここで、図2の破線50に示した装炭高さは、成型炭80質量%と、粒径3mm以下の比率が76質量%となるように粉砕された石炭との混合物を炭化室12に装入した場合の装炭高さである。なお、以後の説明において、成型炭を含まない、粉砕した石炭を「粉炭」と記載する。すなわち、図2に示した例において、装炭孔30から7.6tの石炭が80秒で炭化室12に装入され、その結果、装炭孔30の下の装炭高さが6650mmになったことを示している。同様に、装炭孔32、34、36も、石炭が80秒で炭化室12に装入され、破線50で示す装炭高さになったことを示している。レベラ14の下面までの高さが、6100mmであるので、図2に示した例においては、装炭孔30の下の装炭高さはレベラ14よりも高くなり、装炭孔32、34、36の下の装炭高さはレベラ14の下面よりも低くなった。

0022

なお、図2の棒グラフ52に示した石炭装入質量で、粒径3mm以下の比率が76質量%である粉砕された粉炭のみを装入し、レベラ14の動作を完了させた後の装炭高さは、レベラ14の下面までの高さとほぼ同じ6050〜6100mmであった。すなわち、成型炭を80質量%含む石炭を粉炭と同じ装入量で装入すると、最もコークスサイド側の装炭孔30の下の装炭高さが、レベラ14の下面までの高さより高くなることが判明した。一方、マシンサイドに近い装炭孔32〜36の下の装炭高さは、粉炭を装入した場合よりも低くなった。このことから、成型炭を多く含む石炭を炭化室に装入してレベラ14を動作させると、レベラ14によって成型炭を含む石炭がマシンサイド側からコークスサイド側に移動することがわかる。

0023

図3は、レベラ14を駆動するのに要した電流値を示すグラフである。図3の横軸は経過時間(秒)であり、縦軸は電流値(A)である。図3は、図2に示した装入条件で粉炭を炭化室12に装入したときの電流値を示す。図中の「押」はレベラ14がコークスサイド側に向かって移動している間の駆動電流の変化を示し、「引」はレベラ14がマシンサイドに向かって引き戻されている間の駆動電流の変化を示す。

0024

図3の破線56は、レベラ装置の過負荷の目安となる電流値を示す。すなわち、電流値が破線56を超えた場合に、レベラ装置に過負荷が生じていることを示し、電流値が破線56を下回っている場合には、レベラ装置に過負荷が生じていないことを示す。

0025

図3に示すように、粉炭を用いた場合には、レベラ14を駆動するのに要する電流値のほとんどが破線56を超えておらず、粉炭を用いた場合には、レベラ装置に過負荷が生じないことがわかる。

0026

図4は、レベラ14を駆動するのに要した電流値を示すグラフである。図4の横軸は経過時間(秒)であり、縦軸は電流値(A)である。図4は、図2に示した装入条件で成型炭を80質量%、粉炭を20質量%含む石炭を炭化室12に装入したときの電流値を示す。破線56は、図3の破線56と同様に、レベラ14の過負荷の目安となる電流値を示す。

0027

図4に示すように、成型炭を80質量%含む石炭を用いると、レベラ14を駆動するのに要する電流最大値は、粉炭を用いた場合と比べて3倍以上大きくなり、レベラ装置に過負荷が生じた。より詳細に見ると、目標とする石炭装入量に対して60質量%の石炭が装入されてから動作を開始する1往復目のレベラ14の動作では、石炭の装炭高さがまだ低く、図3図4とで駆動電流値に違いがほとんどない。しかしながら、石炭の装炭高さが高くなった2往復目のレベラ14の動作では、図4に示した駆動電流値が急激に大きくなった。本実施形態では、石炭の装入は2往復目の後半のタイミングで完了するが、図4に示した例では3往復目も駆動電流値が大きく、石炭の均しが不十分であると判断されたので、通常の倍の6往復のレベラ14の動作を行った。なお、レベラ14の動作中は、レベラ14をコークスサイド側に向かって押し込んでいる間だけでなく、マシンサイド方向に引き戻している間にも駆動電流が高くなることがある。これは、レベラ14の梁部が石炭の山と接触するためと推定され、これによっても過負荷が生じる。

0028

成型炭は、粉炭よりも粒径が大きく、レベラ14との接触抵抗が大きくなるので、粉炭を用いた場合よりもレベラ装置に過負荷が生じやすい。さらに、成型炭は、粉炭よりもレベラ14によって移動されやすく、レベラ14の往復運動によりコークスサイド側に成型炭の山が形成されやすい。コークスサイド側に形成された成型炭の山にレベラ14が突き刺さるような状態になると、接触抵抗が大きい成型炭の山によってレベラ14の移動が阻害され、これにより大きな過負荷が生じ、当該過負荷が大きくなるとレベラ14が破損する。すなわち、図3および図4から、レベラ装置に過負荷やレベラ14が破損するという課題は、粉炭を用いた場合には生じず、成型炭を80質量%以上含む石炭40を用いた場合に生じる課題であることがわかる。

0029

このような課題に対し、本実施形態に係る成型炭の装入方法では、レベラ14が動作開始してから動作を完了するまでの間において、最もコークスサイド側に設けられた装炭孔30の下の装炭高さが、レベラ14が設けられた高さである6100mmよりも低くなるように80質量%以上含む石炭40を装入する。このように、装炭孔30の下の装炭高さを制御しながら石炭40を装入することで、コークスサイド側に設けられた装炭孔30の下の装炭高さはレベラ14の下面までの高さよりも低くなる。これにより、レベラ14によって装炭孔32〜36の下の石炭40がコークスサイド側に移動されたとしても、コークスサイド側にレベラ14の下面までの高さよりも高い成型炭の山は形成されにくくなる。したがって、コークスサイド側においてレベラ14と成型炭との接触抵抗が高くなって過負荷が生じることを抑制でき、これにより、レベラ装置の過負荷やレベラ14の破損を抑制できる。

0030

例えば、炭化室12の天井部に距離計を設置することで、レベラ14が動作を開始してから動作を完了するまでの間の装炭高さをリアルタイム計測できる。具体的には、装炭孔の近傍に、天井部のレンガを貫通するように穴をあけ、その上に距離計を設置すれば、装炭高さの観測が可能である。石炭を炭化室に装入している間は粉塵が多いので、粉塵環境でも距離計測できるマイクロ波距離計を用いることが好ましい。

0031

簡易的には、図2に示すように、レベラ動作完了後の装炭高さを測定し、測定された装炭高さがレベラ14の下面までの高さよりも低くなるように、石炭の装入量を調整してもよい。通常、石炭の装入は一定の速度で行われるので、動作完了後の装炭高さがレベラの高さよりも低ければ、動作中の装炭高さも当然レベラ高さよりも低いといえる。

0032

次に、すべての装炭孔の石炭装入量を減少させる試験を行った。石炭装入量の減少は、装入時間を図2と同じとして、装入速度を変更することで実施した。図5は、炭化室12に石炭が装入され、レベラ14で石炭を均した後の状態を示すグラフである。図5に示した装入条件で装入された石炭は、図2に示した装入条件で装入された石炭よりも合計で1.3t少なく、各装炭孔の石炭の装入量も0.2〜0.4t少ない。しかしながら、コークスサイド側の装炭孔30の下の装炭高さはレベラ14の下面までの高さである6100mmよりも高くなっている。なお、図5の棒グラフ52に重ねて表示された四角枠内の数字は、図2の条件で各装炭孔から装入された石炭の装入質量に対する差分質量である。

0033

図6は、レベラ14を駆動するのに要した電流値を示すグラフである。図6の横軸は経過時間(秒)であり、縦軸は電流値(A)であり、電流値が上昇しやすいレベラ14が動作を開始してからの2往復分の測定値を示している。図6点線60は、図5の条件で粉炭を装入したときの電流値を示し、実線62は、成型炭を80質量%、粉炭を20質量%含む石炭を装入したときの電流値を示す。また、斜線領域は、点線60と実線62との差分領域を示す。図6に示した例では、図4の場合よりも全体に電流値は低いが、1往復目の押込み時の後半から引き戻し時の前半にかけて電流値が高い状態となり、引き戻し時に破線56で示した過負荷の目安となる電流値を超えた。

0034

図5に示した装入条件では、合計の石炭装入量を図2に示した例よりも減らしているにもかかわらずコークスサイド側に設けられた装炭孔30の下の装炭高さがレベラ14の下面までの高さよりも高くなっている。このため、成型炭を80質量%含む石炭を装入した場合においては、当該成型炭がコークスサイド側に押し込まれて成型炭の山が形成され、当該成型炭の山にレベラ14が突き刺さることで過負荷が生じたと考えられる。一方、粉炭を用いた場合には、粉炭の装炭高さがレベラ14の下面までの高さより高くなっても、粉炭がレベラ14によってコークスサイド側に押し込まれることが少なく、コークスサイド側に粉炭の山が形成されづらい。また、粉炭はレベラ14との接触抵抗が小さいので、粉炭の山にレベラ14が突き刺さったとしても、レベラ装置に過負荷が生じない。このため、図5に示した装入条件では、成型炭を炭化室12に装入した場合と、粉炭を炭化室12に装入した場合とで電流値は大きく異なり、これら電流値の差が大きくなった。

0035

次に、最もコークスサイド側の装炭孔からの装入量を大きく減少させる条件で試験を行った。図5、6の試験と同様に、石炭装入量の減少は、装炭時間は変えずに装炭速度を変更することで実施した。図7は、炭化室12に石炭が装入され、レベラ14で石炭を均した後の状態を示すグラフである。図7に示した装入条件で装入された石炭は、図5に示した装入条件で装入された石炭よりも0.6t多い。しかしながら、コークスサイド側に設けられた装炭孔30の下の装炭高さはレベラ14の下面までの高さである6100mmよりも低くなっている。なお、図7の四角枠で囲んだ数字は、図5の条件で各装炭孔から装入された石炭の装入質量に対する差分質量である。

0036

図8は、レベラ14を駆動するのに要した電流値を示すグラフである。図8の横軸は経過時間(秒)であり、縦軸は電流値(A)である。図6と同様に最初の2往復分の電流値を示す。図8の点線60は、図7の条件で粉炭を装入したときの電流値を示し、実線62は、図7の条件で成型炭を80質量%、粉炭を20質量%含む石炭を装入したときの電流値を示し、斜線領域は、点線60と実線62との差分領域を示す。

0037

図7に示した装入条件では、コークスサイド側に設けられた装炭孔30の下の装炭高さがレベラ14の下面までの高さより低くなっており、さらに、他の装炭孔の下の装炭高さもレベラ14の下面までの高さより低くなっている。このため、レベラ14を水平方向に往復運動させても成型炭をコークスサイド側に押し込むこともなく、コークスサイド側に成型炭の山が形成されることもない。このため、成型炭の山にレベラ14が突き刺さることによって発生する過負荷も生じないので、図8に示した例においては、粉炭100%の石炭を炭化室12に装入した場合と、成型炭を80%含む石炭を炭化室12に装入した場合とでレベラ14を駆動するのに要した電流値に差がなかった。

0038

なお、図7に示した例では、全ての装炭孔の下の装炭高さをレベラ14の下面までの高さより低くしているが、装炭高さをレベラ14の下面までの高さより低くするのは、コークスサイド側に設けられた装炭孔30の下だけでよい。少なくとも、装炭孔30の下の装炭高さがレベラ14の下面までの高さより低くなっていれば、成型炭がレベラ14によってコークスサイド側に押し込まれたとしても、その一部または全部は、レベラ14の下面までの高さよりも低くなった空間に入るので、装炭孔30の下の装炭高さがレベラ14の下面までの高さ以上になった場合よりもコークスサイド側に形成される成型炭の山は小さくなる。このように、コークスサイド側に形成される成型炭の山が小さくなれば、当該山に突き刺さることによって生じるレベラ装置の過負荷が抑制され、また、当該過負荷によってレベラ14が破損することも抑制される。

0039

コークスサイド側に設けられた装炭孔30の下の装炭高さが、レベラ14の下面までの高さよりも低くなるように石炭40を装入する装入条件は、あらかじめ実炉の炭化室を用いた石炭40の装入実験を行うことで定めることができる。石炭40の装入試験は、所定の装入速度で、少量の石炭40を炭化室12に装入し、その都度、装炭孔30の下の炭化室12内の装炭高さを測定することで実施してよい。このような装入試験を実施することで、装入速度や装入時間を変えた種々の装入条件における装入時間と装炭高さとの関係を把握できる。この装入時間と装炭高さとの関係が把握された装入条件の中から、装炭孔30の下の装炭高さがレベラ14の下面までの高さよりも低くなる装入条件を選択する。これにより、装炭孔30の下の装炭高さがレベラ14の下面までの高さよりも低くなるように石炭40の装入条件を定めることができる。なお、装入条件とは、石炭40の装入量、装入速度、装入時間等であり、これらを調整することで、装炭孔30の下の装炭高さがレベラ14の下面までの高さよりも低くなるように制御する。また、このような装入試験は、実炉の炭化室と同じ内部形状で、レベラ14を備えた試験用炭化室を用いて定めてもよい。

0040

成型炭を80質量%以上含む石炭の装入量は、粉炭を炭化室12に装入して行う操業の装入量を基準に定めてもよい。粉炭を炭化室に装入する場合、なるべく多くの石炭を炭化室に装入するために、レベラ14で均した後の石炭の装炭高さがレベラ14の下面までの高さと同じになるように石炭の装入量が設定される。この時、装入される石炭の量が多すぎると、レベラ14による均し操作の際に、レベラ14とともに炭化室12の外に排出される石炭が増加する。レベラによる均し操作により炭化室12の外に排出される石炭は、「戻り炭」と呼ばれる。戻り炭の量は、炭化室12への石炭の装入量が適正であるか否かの目安となる。

0041

すなわち、戻り炭が全くないと、炭化室12に十分量の石炭が装入されておらず、炭化室12の容量が有効に利用されていない可能性がある。一方、戻り炭の量が多すぎると、炭化室12に石炭を装入しすぎている可能性がある。このことを利用し、通常、戻り炭の量が、炭化室12の全体に装入する石炭の量の0.0質量%以上1.5質量%以下となるように、石炭装入量の調整が行われる。

0042

しかしながら、成型炭を80質量%以上含む石炭を炭化室12に装入する場合、図2に示したように、装入量が粉炭と同じであってもレベラ装置に過負荷が発生する。これに対して、図7に示した例では、成型炭を80質量%含む石炭を装入した場合であってもレベラ装置に過負荷が発生していない。図2に示した装入条件で粉炭を100質量%装入した場合の戻り炭の質量は、全装入量の0.5質量%であり、その時の各装炭孔の装入量を基準として、成型炭を80質量%以上含む石炭を装入する場合の各装炭孔の装入量を定めることができる。図2および図7に示した例における各装炭孔からの石炭装入量を表1に示す。

0043

0044

表1に示すように、図7に示した例の装炭孔30からの石炭装入量は、図2に示した例の石炭装入量の0.95倍となった。また、図2に示した例における戻り炭の量は、全装入量の0.5質量%であって適正であり、図7に示した例ではレベラ装置に過負荷が発生していない。このことから、装炭孔30から装入される、成型炭を80質量%含む石炭の装入量は、同じ装炭孔30から装入され、適正量となるように調整された粉炭の装入量の0.95倍以下とすることが好ましいことがわかる。

0045

また、表1に示すように、図7に示した例の装炭孔32からの石炭装入量も、図2に示した例の石炭装入量の0.95倍以下となっている。このことから、最もコークスサイド側に設けられた装炭孔30の隣に設けられた装炭孔32から装入される、成型炭を80質量%以上含む石炭の装入量は、同じ装炭孔32から装入され、適正量となるように調整された粉炭の装入量の0.95倍以下とすることが好ましいことがわかる。

0046

同様に、図7に示した例の装炭孔34からの石炭装入量も、図2に示した例における粉炭の装入量の1.00倍以下としてよい。また、図7に示した例における装炭孔36からの石炭装入量も、図2に示した例における粉炭の装入量の1.05倍以下としてよい。

0047

図7では、成型炭の含有率が80質量%である石炭を用いた例を示した。これに対して、さらに成型炭の含有率をさらに増やして、成型炭の含有率が95質量%の石炭を本発明の方法で装入した場合においても、レベラ装置に過負荷は発生しなかった。このことから、本実施形態に係る石炭装入方法は、成型炭の含有率が80質量%より高い石炭を用いた場合においても同様の効果が得られる。また、図7を用いて説明した石炭の装入条件で、成型炭を80質量%以上含む石炭を炭化室に装入し、乾留を行った結果、所期品質のコークスが製造できた。

0048

なお、装炭孔30の下の装炭高さがレベラ14の下面までの高さよりも低くなるように石炭40を装入する場合に、最もコークスサイド側に設けられた装炭孔30から装入される石炭40の質量を、装炭孔32、34、36から装入される石炭40の質量の算術平均値よりも少なくしてもよい。このように、最もコークスサイド側に設けられた装炭孔30から装入される石炭40の質量を、装炭孔32、34、36から装入される石炭40の質量の算術平均値よりも少なくすることで、装炭孔30の下の装炭高さをレベラ14の下面までの高さよりも低くできる。

0049

装炭孔30から装入される石炭40の質量を、装炭孔32、34、36から装入される石炭40の質量の算術平均値よりも少なくすることに代えて、装炭孔30から装入される石炭40の装入速度を、他の装炭孔32、34、36から装入される石炭40の装入速度の算術平均値よりも遅くしてもよい。さらに、装炭孔30から装入される石炭40の質量を、装炭孔32、34、36から装入される石炭40の質量の算術平均値よりも少なくすることに代えて、装炭孔30から装入される石炭40の装入時間を、他の装炭孔32、34、36から装入される石炭40の装入時間の算術平均値よりも短くしてもよい。

0050

このように、本実施形態に係る成型炭の装入方法では、最もコークスサイド側に設けられた装炭孔30の下の装炭高さが、レベラ14が設けられた高さよりも低くなるように成型炭を80質量%以上含む石炭40を装入する。これにより、コークスサイド側に成型炭の山が形成されることが抑制され、レベラ装置の過負荷やレベラの破損を抑制できる。また、本実施形態に係る石炭の装入方法は、装炭孔30の下の装炭高さをレベラ14が設けられた高さよりも低くなるように各装炭孔30〜36からの石炭装入量や装炭速度を調整するだけで実施できるので、装置の改造等を行うことなく、既存の設備をそのまま用いることができる。したがって、本実施形態に係る成型炭の装入方法を実施するために、設備コストを上昇させることもない。さらには、本実施形態に係る成型炭の装入方法は、炭化室にガスを吹き込むことなく実施できるので、環境負荷を大きくすることなくレベラ装置の過負荷を抑制でき、レベラ14の破損も抑制できる。

0051

10室炉型コークス炉
12炭化室
13 挿入口
14レベラ
16押し出しラム
20 装炭フィーダー
22 装炭フィーダー
24 装炭フィーダー
26 装炭フィーダー
30装炭孔
32 装炭孔
34 装炭孔
36 装炭孔
40石炭
50破線
52棒グラフ
54実線
56 破線
60点線
62 実線

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