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技術 低い誘電損失を有する誘電体の製造方法及びそれによって製造される誘電体

出願人 コリアアドバンストインスティテュートオブサイエンスアンドテクノロジー
発明者 チュン、スンユンアン、ジサン
出願日 2019年9月3日 (1年5ヶ月経過) 出願番号 2019-160240
公開日 2020年9月24日 (4ヶ月経過) 公開番号 2020-152630
状態 未査定
技術分野 無機絶縁材料 酸化物セラミックスの組成2
主要キーワード 時間ボックス 電源ライン電圧 金属モールド 誘電損失値 バルクサンプル 初期粒子 誘電緩和 電界エネルギー
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (16)

課題

低い誘電損失を有する誘電体の製造方法及びそれによって製造される誘電体を提供する。

解決手段

本発明は、温度による誘電特性の変動が狭く、周波数による誘電特性が不変であって、低い誘電損失を有する低誘電損失の周波数不変の誘電体を製造することができる誘電体の製造方法及びそれによって製造される誘電体に関するものである。

概要

背景

誘電体は、電界印加した時、内部に分極が発生する物質であって、一般的に、電源ライン電圧を一時的に保持するために、電気蓄積する役割を行うか、前端回路での直流バイアス電圧を除去し、交流信号電圧のみ後端回路に伝達する役割を行うキャパシタとして用いられ、主に電子機器に使われる。

一般的に、Electronic Industries Association(EIA規格によれば、誘電体の材料によって、セラミックキャパシタは、Class IとClass IIとに分けられる。Class Iは、温度補償用であって、誘電定数は低いが、誘電損失も低く、よく温度及び電圧による容量変化率が小さく、一定レベルまでの周波数でも安定した特性を示す。Class IIは、温度及び電圧による容量変化率が大きく、誘電損失が大きいが、誘電定数が大きいという特徴を有している。

最近、電子機器が小型化及び軽量化、集積化の趨勢が飛躍的に大きくなることによって、実装密度の向上のために、小型化されたキャパシタの必要が増加し、このために、一般的に高い誘電率のチタン酸バリウム基盤とした誘電体が研究されている。しかし、チタン酸バリウムは、それ自体としては温度による容量の変化率が大きく、誘電損失が比較的高く、周波数による緩和効果によって、周波数による誘電率安定性が低いという問題点がある。

一般的に、温度による誘電定数の変動を減らすために、チタン酸バリウム以外の酸化物系の添加剤を共に混合するか、初期粒子生成段階優先的に粒子コーティングする式でコアシェル構造を形成させるか、高分子有機物質チタン酸バリウム粒子に連結する方法のような研究が行われている。

誘電体は、電界が印加されれば、交流周波数に合わせて双極子モーメントを配列する。ここで、効率的な誘電体は、熱形態のエネルギー損失を最小化とし、電界エネルギー双極子配列に寄与することができる誘電体であると言える。そのためには、誘電体が可能な限り低い誘電損失を有すると高い効率を示すことができる。

誘電体は、周波数による誘電緩和効果によって、周波数によって大幅の誘電定数の変動を示す。高周波数帯でも安定した誘電特性を必要とする技術及び電子機器では、このような必要を合わせるために、周波数に無関係に表われる一定の誘電定数の特性を示す誘電体が必要になっている。

概要

低い誘電損失を有する誘電体の製造方法及びそれによって製造される誘電体を提供する。本発明は、温度による誘電特性の変動が狭く、周波数による誘電特性が不変であって、低い誘電損失を有する低誘電損失の周波数不変の誘電体を製造することができる誘電体の製造方法及びそれによって製造される誘電体に関するものである。

目的

本発明は、前述した問題点を解決するためのものであって、低い誘電損失を有する誘電体を製造することができる誘電体の製造方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

チタン酸バリウム(BaTiO3)の焼成温度よりも低い温度の融点を有するABO3酸化物を製造する段階と、チタン酸バリウムとABO3酸化物とを混合して、下記式1を満足する混合物を得る段階と、混合物をABO3酸化物の融点以上の温度で焼結する段階と、を含み、前記焼結する段階で、ABO3酸化物は、チタン酸バリウムの粒界に流入されて分布されることを特徴とする誘電体の製造方法:[式1](1−x)BaTiO3−xABO3前記式1において、xは、0.01〜0.30である。

請求項2

混合物は、下記式2を満足することを特徴とする請求項1に記載の誘電体の製造方法:[式2](1−x)BaTiO3−xAaBbO3前記式2において、Aは、リチウム(Li)、カリウム(K)、ナトリウム(Na)、及び銀(Ag)からなる群から選択される1つ以上であり、Bは、バナジウム(V)、ニオブ(Nb)、及びタンタル(Ta)からなる群から選択される1つ以上であり、xは、0.05〜0.15であり、aは、0.1〜1であり、bは、0.1〜1である。

請求項3

ABO3酸化物は、K0.5Na0.5NbO3、KNb0.5Ta0.5O3、及びAgNb0.5Ta0.5O3からなる群から選択される1つ以上であることを特徴とする請求項1に記載の誘電体の製造方法。

請求項4

混合物を得る段階は、チタン酸バリウムとABO3酸化物との混合物にSiO2を添加する段階をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の誘電体の製造方法。

請求項5

前記混合物に添加されるSiO2の含量は、チタン酸バリウムの重量に対して、20重量%以下である請求項4に記載の誘電体の製造方法。

請求項6

焼結する段階は、900〜1300℃の温度で行われることを特徴とする請求項1に記載の誘電体の製造方法。

請求項7

チタン酸バリウム(BaTiO3)とABO3酸化物とを含み、下記式1を満足し、前記ABO3酸化物は、チタン酸バリウムの粒界に分布されていることを特徴とする誘電体:[式1](1−x)BaTiO3−xABO3前記式1において、xは、0.01〜0.30である。

請求項8

誘電体のチタン酸バリウム(BaTiO3)とABO3酸化物は、下記式2を満足することを特徴とする請求項7に記載の誘電体:[式2](1−x)BaTiO3−xAaBbO3前記式2において、Aは、リチウム(Li)、カリウム(K)、ナトリウム(Na)、及び銀(Ag)からなる群から選択される1つ以上であり、Bは、バナジウム(V)、ニオブ(Nb)、及びタンタル(Ta)からなる群から選択される1つ以上であり、xは、0.05〜0.15であり、aは、0.1〜1であり、bは、0.1〜1である。

請求項9

ABO3酸化物は、K0.5Na0.5NbO3、KNb0.5Ta0.5O3、及びAgNb0.5Ta0.5O3からなる群から選択される1つ以上であることを特徴とする請求項7に記載の誘電体。

請求項10

誘電体は、誘電損失値が0〜3%保持され、比誘電率変化幅が20%以下であることを特徴とする請求項7に記載の誘電体。

請求項11

ABO3酸化物は、K0.5Na0.5NbO3であり、前記誘電体は、1MHz以上の周波数領域で比誘電率が500〜1400であることを特徴とする請求項7に記載の誘電体。

請求項12

ABO3酸化物は、KNb0.5Ta0.5O3であり、前記誘電体は、1MHz以上の周波数領域で比誘電率が400〜1100であることを特徴とする請求項7に記載の誘電体。

請求項13

ABO3酸化物は、AgNb0.5Ta0.5O3であり、前記誘電体は、1MHz以上の周波数領域で比誘電率が600〜1200であることを特徴とする請求項7に記載の誘電体。

技術分野

0001

本発明は、低い誘電損失を有する誘電体の製造方法及びそれによって製造される誘電体に関する。

背景技術

0002

誘電体は、電界印加した時、内部に分極が発生する物質であって、一般的に、電源ライン電圧を一時的に保持するために、電気蓄積する役割を行うか、前端回路での直流バイアス電圧を除去し、交流信号電圧のみ後端回路に伝達する役割を行うキャパシタとして用いられ、主に電子機器に使われる。

0003

一般的に、Electronic Industries Association(EIA規格によれば、誘電体の材料によって、セラミックキャパシタは、Class IとClass IIとに分けられる。Class Iは、温度補償用であって、誘電定数は低いが、誘電損失も低く、よく温度及び電圧による容量変化率が小さく、一定レベルまでの周波数でも安定した特性を示す。Class IIは、温度及び電圧による容量変化率が大きく、誘電損失が大きいが、誘電定数が大きいという特徴を有している。

0004

最近、電子機器が小型化及び軽量化、集積化の趨勢が飛躍的に大きくなることによって、実装密度の向上のために、小型化されたキャパシタの必要が増加し、このために、一般的に高い誘電率のチタン酸バリウム基盤とした誘電体が研究されている。しかし、チタン酸バリウムは、それ自体としては温度による容量の変化率が大きく、誘電損失が比較的高く、周波数による緩和効果によって、周波数による誘電率安定性が低いという問題点がある。

0005

一般的に、温度による誘電定数の変動を減らすために、チタン酸バリウム以外の酸化物系の添加剤を共に混合するか、初期粒子生成段階優先的に粒子コーティングする式でコアシェル構造を形成させるか、高分子有機物質チタン酸バリウム粒子に連結する方法のような研究が行われている。

0006

誘電体は、電界が印加されれば、交流周波数に合わせて双極子モーメントを配列する。ここで、効率的な誘電体は、熱形態のエネルギー損失を最小化とし、電界エネルギー双極子配列に寄与することができる誘電体であると言える。そのためには、誘電体が可能な限り低い誘電損失を有すると高い効率を示すことができる。

0007

誘電体は、周波数による誘電緩和効果によって、周波数によって大幅の誘電定数の変動を示す。高周波数帯でも安定した誘電特性を必要とする技術及び電子機器では、このような必要を合わせるために、周波数に無関係に表われる一定の誘電定数の特性を示す誘電体が必要になっている。

先行技術

0008

大韓民国登録特許第10−1905143号

発明が解決しようとする課題

0009

本発明は、前述した問題点を解決するためのものであって、低い誘電損失を有する誘電体を製造することができる誘電体の製造方法を提供することである。

0010

より詳細には、温度による誘電特性の変動が狭く、周波数による誘電特性が不変であって、低い誘電損失を有する低誘電損失の周波数不変の誘電体を製造することができる誘電体の製造方法を提供することである。

0011

さらに、それによって製造される誘電体を提供することである。

課題を解決するための手段

0012

前記目的を果たすために、本発明は、チタン酸バリウム(Barium Titanate、BaTiO3)の焼成温度よりも低い温度の融点を有するABO3酸化物を製造する段階;チタン酸バリウムとABO3酸化物とを混合して、下記式1を満足する混合物を得る段階;及び混合物をABO3酸化物の融点以上の温度で焼結する段階;を含み、前記焼結する段階で、ABO3酸化物は、チタン酸バリウムの粒界に流入されて分布されることを特徴とする誘電体の製造方法を提供する:

0013

[式1]
(1−x)BaTiO3−xABO3

0014

前記式1において、xは、0.01〜0.30である。

0015

また、本発明は、チタン酸バリウム(BaTiO3)とABO3酸化物とを含み、下記式1を満足し、前記ABO3酸化物は、チタン酸バリウムの粒界に非定型性に分布されていることを特徴とする誘電体を提供する:

0016

[式1]
(1−x)BaTiO3−xABO3

0017

前記式1において、xは、0.01〜0.30である。

発明の効果

0018

本発明の誘電体の製造方法によって製造される誘電体は、チタン酸バリウムと前記チタン酸バリウムの焼成温度よりも低い温度の融点を有するABO3酸化物とを混合して作った誘電体であって、高い比誘電率と低い誘電損失とを示し、温度変化による低い誘電率の変化幅を有しうる。

0019

また、常温比抵抗の場合、1E11 Ohm−cmから最大1E13 Ohm−cm以上を有し、高温領域では、135〜140℃までTCC±15%未満の特性を示すことができる。

0020

さらに、本発明による誘電体は、高い絶縁比抵抗及び優れた温度安定性を有しており、高い温度安定性が要求されるIT製品受動素子などに適用可能である。

図面の簡単な説明

0021

本発明の実施例による誘電体の製造方法を説明するフローチャートである。
本発明の実施例による誘電体の製造方法を説明するフローチャートである。
本発明の実施例によるチタン酸バリウム及びABO3酸化物粉末の粒子サイズを示す走査電子顕微鏡イメージである((a)BaTiO3、(b)K0.5Na0.5NbO3、(c)KNb0.5Ta0.5O3、(d)AgNb0.5Ta0.5O3)。
本発明の実施例によって製造された誘電体の微細構造を概略的に示す図面である。
本発明の実施例による90BaTiO3−10ABO3+1wt%SiO2でABO3酸化物ABO3の種類による焼成試片微細組織を示す走査電子顕微鏡のイメージである((a)90BaTiO3+10KNN+1wt%SiO2、(b)90BaTiO3+10KNT+1wt%SiO2、(c)90BaTiO3+10ANT+1wt%SiO2)。
90BaTiO3−10KNN+1wt%SiO2の試片に対して、当該元素の分布を透過電子顕微鏡を通じるEDSマッピング活用したイメージである。
90BaTiO3−10KNT+1wt%SiO2の試片に対して、当該元素の分布を透過電子顕微鏡を通じるEDSマッピングを活用したイメージである。
90BaTiO3−10ANT+1wt%SiO2の試片に対して、当該元素の分布を透過電子顕微鏡を通じるEDSマッピングを活用したイメージである。
本発明の実施例による(100−x)BaTiO3−xKNN+1wt%SiO2試片でxの濃度別に測定した周波数による比誘電率と誘電損失値との変化を示すグラフである。
本発明の実施例による90BaTiO3−10KNNでSiO2の含量濃度による試片で測定した周波数による比誘電率と誘電損失値との変化を示すグラフであり、グラフの下記の値は、各試片の常温比抵抗を示す表である。
本発明の実施例による(100−x)BaTiO3−xKNT+1wt%SiO2試片でxの濃度別に測定した周波数による比誘電率と誘電損失値との変化を示すグラフである。
本発明の実施例による90BaTiO3−10KNTでSiO2の含量濃度による試片で測定した周波数による比誘電率と誘電損失値との変化を示すグラフである。
本発明の実施例による(100−x)BaTiO3−xANT+1wt%SiO2試片でxの濃度別に測定した周波数による比誘電率と誘電損失値との変化を示すグラフである。
本発明の実施例による90BaTiO3−10ANTでSiO2の含量濃度による試片で測定した周波数による比誘電率と誘電損失値との変化を示すグラフである。
本発明の実施例による90BaTiO3−10ABO3+1wt%SiO2でABO3酸化物の種類による焼成試片の温度による比誘電率と誘電損失値との変化を示すグラフである。

0022

本発明は、多様な変更を加えることができ、さまざまな実施例を有することができるので、特定実施例を図面に例示し、詳細な説明に詳細に説明する。

0023

しかし、これは、本発明を特定の実施形態に対して限定しようとするものではなく、本発明の思想及び技術範囲に含まれる、あらゆる変更、均等物または代替物を含むものと理解しなければならない。本発明を説明するに当って、関連した公知技術についての具体的な説明が、本発明の要旨を不明にする恐れがあると判断される場合、その詳細な説明を省略する。

0024

本明細書で使用した用語は、単に特定の実施例を説明するために使われたものであって、本発明を限定しようとする意図ではない。単数表現は、文脈上、取り立てて明示しない限り、複数の表現を含む。

0025

本明細書において、「含む」または「有する」などの用語は、明細書上に記載の特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものが存在するということを指定しようとするものであって、1つまたはそれ以上の他の特徴や数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものの存在、または付加の可能性あらかじめ排除しないものと理解しなければならない。

0026

本発明は、誘電損失を有する誘電体を製造することができる誘電体の製造方法及びそれによって製造される誘電体に関するものである。

0027

特に、本発明による誘電体は、チタン酸バリウムと前記チタン酸バリウムの焼成温度よりも低い温度の融点を有するABO3酸化物とを混合して作った誘電体であって、高い比誘電率と低い誘電損失とを示し、温度変化による低い誘電率の変化幅を有しうる。また、常温比抵抗の場合、1E11 Ohm−cmから最大1E13 Ohm−cm以上を有し、高温領域では、135〜140℃までTCC±15%未満の特性を示すことができる。

0028

さらに、本発明による誘電体は、高い絶縁比抵抗及び優れた温度安定性を有しており、高い温度安定性が要求されるIT製品の受動素子などに適用可能であるという利点がある。

0029

以下、本発明を詳しく説明する。

0030

図1及び図2は、本発明の実施例による誘電体の製造方法を説明するフローチャートである。図1図2とを参照して、本発明による誘電体の製造方法を詳しく説明する。

0031

本発明による誘電体の製造方法は、チタン酸バリウム(BaTiO3)の焼成温度よりも低い温度の融点を有するABO3酸化物を製造する段階(ステップS110);チタン酸バリウムとABO3酸化物とを混合して、下記式1を満足する混合物を得る段階(ステップS120);及び混合物をABO3酸化物の融点以上の温度で焼結する段階(ステップS130);を含み、前記焼結する段階で、ABO3酸化物は、チタン酸バリウムの粒界に流入されて分布されることを特徴とする誘電体の製造方法を提供する:

0032

[式1]
(1−x)BaTiO3−xABO3

0033

前記式1において、xは、0.01〜0.30である。

0034

まず、S110段階を説明する。チタン酸バリウム(粉末)の焼成温度よりも低い温度の融点を有するABO3酸化物を得る段階である。ABO3酸化物は、ABO3構造の酸化物を意味するものであって、特定の態様としてABO3の分子式を有するペロブスカイト構造を有しており、例えば、強誘電体物質を意味する。それを得るためには、A及びBに該当する原料粉末を適当な比で量、湿式ミリング、乾燥、粉砕及びい分けを行った後、か焼して合成する。ここで、前記ABO3酸化物の融点は、前記チタン酸バリウムの焼成温度よりも低くなければならない。

0035

具体的に、ABO3酸化物は、AaBbO3類型の分子式が誘導され、Aは、リチウム(Li)、カリウム(K)、ナトリウム(Na)、及び銀(Ag)からなる群から選択される1つ以上の元素で構成され、Bは、バナジウム(V)、ニオブ(Nb)、及びタンタル(Ta)からなる群から選択される1つ以上の元素で構成することができる。また、aは、0.1〜1であり、bは、0.1〜1であり得る。

0036

より具体的に、ABO3酸化物は、AaA’(1−a)BbB’(1−b)O3類型の分子式が誘導され、A、A’は、それぞれリチウム(Li)、カリウム(K)、ナトリウム(Na)、及び銀(Ag)からなる群から選択される何れか1つの元素で構成され、B、B’は、バナジウム(V)、ニオブ(Nb)、及びタンタル(Ta)からなる群から選択される何れか1つの元素で構成することができる。また、aは、0.1〜1であり、bは、0.1〜1であり得る。

0037

前記ABO3酸化物は、ABO3構造の酸化物を意味するものであって、例えば、強誘電体物質であり、強誘電体(ferroelectrics)物質は、自発的な電気分極を有し、その自発的分極が電場によって方向を反転することができる結晶を意味する。一具現例として、K0.5Na0.5NbO3、KNb0.5Ta0.5O3、及びAgNb0.5Ta0.5O3からなる群から選択される1つ以上であり、K0.5Na0.5NbO3、KNb0.5Ta0.5O3またはAgNb0.5Ta0.5O3であり得る。

0038

図3は、本発明の実施例によるチタン酸バリウム及びABO3酸化物粉末の粒子サイズを示す走査電子顕微鏡のイメージである((a)BaTiO3、(b)K0.5Na0.5NbO3、(c)KNb0.5Ta0.5O3、(d)AgNb0.5Ta0.5O3)。

0039

特に、本発明の一実施例によるABO3酸化物200として使われるK0.5Na0.5NbO3、KNb0.5Ta0.5O3及びAgNb0.5Ta0.5O3は、それぞれK2CO3、Na2CO3、Nb2O5とK2CO3、Nb2O5、Ta2O5及びAg2CO3、Nb2O5、Ta2O5のような原料粉末を固相合成法でか焼して製造することができる。以下、K0.5Na0.5NbO3、KNb0.5Ta0.5O3及びAgNb0.5Ta0.5O3をそれぞれKNN、KNT及びANTと表記する。

0040

一例として、K0.5Na0.5NbO3混合粉末である場合、850〜1000℃の範囲でか焼して製造することができる。また、KNb0.5Ta0.5O3混合粉末である場合、850〜950℃でか焼することができる。また、AgNb0.5Ta0.5O3(ANT)混合粉末である場合、900〜1000℃で進行しうる。

0041

S120段階は、チタン酸バリウムとABO3酸化物とを混合して混合物を得る段階である。

0042

この際、前記混合物は、下記式1を満足することを特徴とする:

0043

[式1]
(1−x)BaTiO3−xABO3

0044

前記式1において、xは、0.01〜0.30である。

0045

具体的に、前記式1において、xは、ABO3酸化物のmol比を示すものであって、xは、0.01〜0.30範囲であり、0.03〜0.20範囲であり、または0.05〜0.15範囲であり得る。

0046

特定の態様として、前記x値が0.05未満である場合、ABO3酸化物の量がチタン酸バリウムよりも相対的に過度に少なくあって、粒界に均質に流入されるのに不足であって、誘電定数が周波数によって変化することができる。また、大きな値の誘電損失値を示すことができる。また、x値が0.15を超過する場合、か焼過程で、ABO3酸化物の分布が、粒界ではない結晶粒への流入で固溶体を形成し、これは、非常に低い値の誘電定数を示すことができる。したがって、xは、0.05〜0.15範囲が望ましい。

0047

より具体的に、混合物は、下記式2を満足することができる。

0048

[式2]
(1−x)BaTiO3−xAaBbO3

0049

前記式2において、Aは、リチウム(Li)、カリウム(K)、ナトリウム(Na)、及び銀(Ag)からなる群から選択される1つ以上であり、Bは、バナジウム(V)、ニオブ(Nb)、及びタンタル(Ta)からなる群から選択される1つ以上であり、xは、0.05〜0.15であり、aは、0.1〜1であり、bは、0.1〜1である。

0050

前記混合物を得る段階で、混合物の混合時に、チタン酸バリウムとABO3酸化物とが相互間に均一に分布するようにして、誘電体製造時に、融点以上の温度でABO3酸化物が液状にチタン酸バリウムの粒界に均質に浸透して粒界の形成を可能にする。

0051

一方、前記混合物を得る段階(ステップS120)は、チタン酸バリウムとABO3酸化物との混合物にSiO2を添加する段階(ステップS120’)をさらに含みうる。

0052

より具体的に、混合物に添加されるSiO2の含量は、チタン酸バリウム重量に対して、20重量%以下であり、10重量%以下であり、5重量%以下、3重量%以下であり、一具現例として、誘電体全体重量に対して、0.5〜2重量%をさらに含みうる。SiO2の添加比率は、全体混合物の重量を基準にするものではない、前記混合されるチタン酸バリウムの重量を基準にする。

0053

特定の態様として、前記SiO2の含量がチタン酸バリウムの全体重量基準に10重量%を超過する場合、誘電定数が非正常に減少し、0.5重量部未満である場合、焼結性が低下する。さらに、前記SiO2は、焼結温度を低下させるので、後述する焼結する段階で焼結を促進させる役割ができる。

0054

S130段階は、前記混合物または前記SiO2が添加された混合物を前記ABO3酸化物200の融点以上の温度で焼結する段階である。ABO3酸化物200の融点以上の温度で焼結時に、ABO3酸化物200が溶融されて液化状態でチタン酸バリウム100の粒子の間に均一に分布する。焼結温度は、チタン酸バリウム100の融点の70〜90%程度が望ましいが、これに制限されるものではない。より詳細には、焼結温度がABO3酸化物200の融点を経ながらABO3酸化物200の相が固相から液相になり、粒界(grain boundary)に流入される。この際、チタン酸バリウム100の粒子成長(grain growth)と緻密化(densification)とが活発に起こると共に、粒界には、液相状態のABO3酸化物200が流入されて分布される。これにより、本発明による誘電体は、ABO3酸化物200がチタン酸バリウム100の粒界に非定型性に分布される。

0055

前記焼結する段階は、N2雰囲気で行われ、特定の態様として、酸素がない雰囲気で行われる。具体的に、前記焼結する段階は、900〜1300℃の温度で行い、1100〜1300℃の温度で行い、1200〜1300℃の温度で行うことができる。望ましくは、1200〜1300℃の温度範囲が適切であり、その未満の温度では、誘電体試片の焼成が不完全に進行して、誘電特性及び絶縁抵抗が確実に低くなる。例えば、焼結する段階は、N2雰囲気及び常圧で平均1250℃の温度で1時間熱処理することができる。

0056

また、本発明は、チタン酸バリウム(BaTiO3)とABO3酸化物とを含み、下記式1を満足し、前記ABO3酸化物がチタン酸バリウムの粒界に分布されていることを特徴とする誘電体を提供する:

0057

[式1]
(1−x)BaTiO3−xABO3

0058

前記式1において、xは、0.01〜0.30である。

0059

具体的に、前記式1において、xは、ABO3酸化物のmol比を示すものであって、xは、0.01〜0.30範囲であり、0.03〜0.20範囲であり、または0.05〜0.15範囲であり得る。

0060

具体的に、前記式1において、ABO3酸化物Aは、1+valenceの元素であり、Bは、5+の元素であり得る。本発明による誘電体は、融点が低いABO3酸化物を添加し、ABO3酸化物の融点以上で混合物を熱処理し、以後、常温に温度を下げて、固相に変わうる。添加したABO3酸化物がチタン酸バリウムの粒界に流入されて、優れた絶縁比抵抗を有し、低い誘電損失と周波数とによって一定の値の比誘電率の保持及び高い温度安定性を有しうる。

0061

より具体的に、誘電体のチタン酸バリウム(BaTiO3)とABO3酸化物は、下記式2を満足することができる。

0062

[式2]
(1−x)BaTiO3−xAaBbO3

0063

前記式2において、Aは、リチウム(Li)、カリウム(K)、ナトリウム(Na)、及び銀(Ag)からなる群から選択される1つ以上であり、Bは、バナジウム(V)、ニオブ(Nb)、及びタンタル(Ta)からなる群から選択される1つ以上であり、xは、0.05〜0.15であり、aは、0.1〜1であり、bは、0.1〜1である。

0064

例えば、前記ABO3酸化物は、K0.5Na0.5NbO3、KNb0.5Ta0.5O3またはAgNb0.5Ta0.5O3であり得る。

0065

図4は、本発明の実施例によって製造された誘電体の微細構造を概略的に示す図面である。図4を参照すれば、ABO3酸化物は、チタン酸バリウムの粒界に非定型性に分布されていることを確認することができる。

0066

ここで、「非定型性」とは、一定の形式フレームに合わせられていない性質を意味する。すなわち、前記誘電体は、チタン酸バリウムの粒界に一定しないように前記ABO3酸化物が分散されている。

0067

前記誘電体は、周波数領域に関係なく誘電損失値が0〜3%保持され、比誘電率の変化幅が20%以下に保持される。

0068

1つの例として、ABO3酸化物は、K0.5Na0.5NbO3であり、この際、前記誘電体は、1MHz以上の周波数領域で比誘電率が500〜1400であり得る。

0069

また、前記ABO3酸化物は、KNb0.5Ta0.5O3であり、前記誘電体は、1MHz以上の周波数領域で比誘電率が400〜1100であり得る。

0070

また、ABO3酸化物は、AgNb0.5Ta0.5O3であり、前記誘電体は、1MHz以上の周波数領域で比誘電率が600〜1200であり得る。

0071

さらに、誘電体の平均粒子サイズが、0.1〜1μmであり得る。

0072

このような誘電体は、常温比誘電率の基準に±15%以内の値を常温で135℃以上の温度まで保持し、誘電損失の場合、常温で200℃以上の温度まで1%内外またはそれ以下の値を保持する。

0073

以下、本発明を実施例及び実験例によってより詳しく説明する。

0074

但し、下記の実施例及び実験例は、本発明を例示するものであり、本発明の内容が、下記の実施例及び実験例に限定されるものではない。

0075

実施例1.BaTiO3−KNN誘電体の製造
K0.5Na0.5NbO3(KNN)の合成
K0.5Na0.5NbO3(KNN)を合成するために使われた出発原料は、K2CO3、Na2CO3、Nb2O5である。出発原料粉末を適当な比率に合わせて秤量を行った後、混合及び分散の媒体としてジルコニアボールと共に高純度エタノール溶媒を用いて24時間湿式ミリングを進行した。

0076

ボールミリングが完了した原料粉末が混合された溶液ホットプレート上でスラリー状態まで乾燥を進行した。残っている溶媒を除去するために、80℃以上のオーブンを用いて完全乾燥した。

0077

そして、前記乾燥された粉末をメノー乳鉢を用いて粉砕した後、75μmの篩を用いて篩い分けを進行した。

0078

前記篩い分けが完了したK0.5Na0.5NbO3(KNN)原料混合粉末は、1000℃で10時間ボックス状の電気炉を用いてか焼した。このように製造したK0.5Na0.5NbO3(KNN)は、図3の(b)に示した。

0079

BaTiO3−KNN誘電体の製造
(100−x)BaTiO3−xKNN+ywt%SiO2(ここで、前記xとyは、それぞれ5≦x≦15、0.5≦y≦2)の組成を有する誘電体を製造した。

0080

主成分であるチタン酸バリウム(BaTiO3)は、粒子のサイズが平均100nmである粉末を使用した(図3の(a))。

0081

チタン酸バリウム粉末に前記K0.5Na0.5NbO3(KNN)粉末を混合し、前記混合した粉末にSiO2を添加した。一方、SiO2は、焼結温度を低下させるので、焼結を促進する役割として用いられうる。

0082

具体的なチタン酸バリウム、K0.5Na0.5NbO3(KNN)及びSiO2のmol比は、下記表1に示した。

0083

0084

前記混合した粉末は、高純度エタノールを溶媒として使用して、混合及び分散の媒体としてジルコニアボールと24時間湿式ミリングを進行した。以後は、K0.5Na0.5NbO3(KNN)製造時に、同じ方法で、乾燥、粉砕及び篩い掛けを進行した。

0085

次いで、ディスク状のペレットサンプル製作のために、直径10mmの金属モールドを用いて混合された粉末を加圧成形した。以後、200MPaの圧力で10分間冷間等圧加圧法を利用した。焼結以前に高い圧力での等圧加圧によって誘電体サンプルの密度を高めうる。

0086

以後、ディスク状に成形されたサンプルは、垂直加熱炉を用いて窒素雰囲気で約1250℃の温度で約2時間焼成して誘電体(BaTiO3−KNN)を製造した。

0087

実施例2.BaTiO3−KNT誘電体の製造
KNb0.5Ta0.5O3(KNT)の合成
KNb0.5Ta0.5O3(KNT)を合成するために使われた出発原料は、K2CO3、Nb2O5、Ta2O5である。このような原料粉末を適当な比率に合わせて秤量を行った後、混合及び分散の媒体としてジルコニアボールと共に高純度エタノール溶媒を用いて24時間湿式ミリングを進行した。

0088

そして、実施例1と同じ方法で乾燥し、篩い分けを進行した。

0089

前記篩い分けが完了したKNb0.5Ta0.5O3(KNT)原料混合粉末は、950℃で12時間ボックス状の電気炉を用いてか焼した。

0090

このように製造したKNb0.5Ta0.5O3(KNT)は、図3の(c)に示した。

0091

BaTiO3−KNT誘電体の製造
(100−x)BaTiO3−xKNT+ywt%SiO2(ここで、前記xとyは、それぞれ5≦x≦15、0.5≦y≦2)の組成を有する誘電体を製造した。

0092

主成分であるチタン酸バリウム(BaTiO3)は、望ましい数百ナノサイズに合わせて平均粒子が100nmのサイズを有する粉末を使用した。

0093

チタン酸バリウム粉末に前記KNb0.5Ta0.5O3(KNT)粉末を混合したものを除いては、実施例1と同じ方法で誘電体(BaTiO3−KNT)を製造した。

0094

具体的なチタン酸バリウム、KNT及びSiO2のmol比は、下記表2に示した。

0095

0096

実施例3.BaTiO3−xANTの製造
AgNb0.5Ta0.5O3(ANT)の合成
AgNb0.5Ta0.5O3(ANT)を合成するために使われた出発原料は、Ag2CO3、Nb2O5、Ta2O5である。原料粉末のうち、Agの還元による析出を防止するために、Nb2O5及びTa2O5を優先的に混合して大気条件で1200℃で12時間熱処理した。以後、熱処理された粉末にAgの原料粉末を秤量した後、混合及び分散の媒体としてジルコニアボールと共に高純度エタノール溶媒を用いて24時間湿式ミリングを進行した。

0097

そして、実施例1と同じ方法で乾燥し、篩い分けを進行した。

0098

前記篩い分けが完了したAgNb0.5Ta0.5O3(ANT)原料混合粉末は、970℃で10時間垂直加熱炉を用いてか焼した。

0099

このように製造したAgNb0.5Ta0.5O3(ANT)は、図3の(d)に示した。

0100

BaTiO3−ANTの製造
(100−x)BaTiO3−xANT+ywt%SiO2(ここで、前記xとyは、それぞれ5≦x≦15、0.5≦y≦2)の組成を有する誘電体を製造した。

0101

チタン酸バリウム(BaTiO3)粉末にAgNb0.5Ta0.5O3(ANT)粉末を混合したものを除いては、実施例1と同じ方法で誘電体(BaTiO3−xANT)を製造した。

0102

具体的なチタン酸バリウム、ANT及びSiO2のmol比は、下記表3に示した。

0103

0104

<実験例>
実験例1.誘電体の表面観
実施例で製造した誘電体の微細組織を走査電子顕微鏡で確認した。具体的に、実施例1−5、実施例2−5、実施例3−5で製造した90BaTiO3−10ABO3+1wt%SiO2の焼成試片を走査電子顕微鏡で確認し、それを図5に示した。

0105

図5は、本発明の実施例による90BaTiO3−10ABO3+1wt%SiO2でABO3酸化物の種類による焼成試片の微細組織を示す走査電子顕微鏡のイメージである((a)90BaTiO3+10KNN+1wt%SiO2、(b)90BaTiO3+10KNT+1wt%SiO2、(c)90BaTiO3+10ANT+1wt%SiO2)。

0106

ここで、ABO3は、それぞれK0.5Na0.5NbO3、KNb0.5Ta0.5O3及びAgNb0.5Ta0.5O3である。一方、当該バルクサンプルは、いずれも1250℃で、2時間窒素雰囲気で熱処理を進行した。

0107

また、前記試片を透過電子顕微鏡で観察し、それをEDSマッピングを行って、図6図7及び図8に示した。

0108

図6図7及び図8は、それぞれ90BaTiO3−10KNN+1wt%SiO2、90BaTiO3−10KNT+1wt%SiO2及び90BaTiO3−10ANT+1wt%SiO2の試片に対して、当該元素の分布を透過電子顕微鏡を通じるEDSマッピングを活用したイメージである。

0109

前記ABO3酸化物の種類による試片は、純粋チタン酸バリウムの粒子のサイズと比べた時、目立つ差が確認されないので、粒成長なしに緻密化がなされたと見られる。

0110

前記EDSマッピングイメージを確認すれば、チタン酸バリウムの粒子からなる結晶粒とその粒界にABO3酸化物が流入されていることを確認することができる。これは、熱処理温度がチタン酸バリウムの融点以下ないしABO3酸化物の融点以上の温度を経りながらABO3酸化物が固相から液相に溶融されて粒界に流入され、それと同時にチタン酸バリウムの粒子の緻密化が起こると見られる。

0111

以後、熱処理が終了することによって温度が低くなれば、ABO3酸化物の融点以下に下がり、粒界に液相に存在したABO3酸化物が固相に変わって、その位置に位置する。

0112

EDSマッピングイメージ上でABO3酸化物の当該元素がたまに粒界に浸透せず、それ自体で結晶粒を成す形態を確認することができるが、これは、ABO3酸化物粉末のうち、粒子サイズが相対的に大きな粉末からなる形態であると確認することができる。

0113

実験例2.誘電特性及び常温比抵抗の分析
実施例1の誘電特性及び常温比抵抗の分析
実施例1のような方法で製造したディスク状のペレットの両面を研磨した後、Agペーストシルクスクリーン技法として試片の両面に塗布した。以後、約700℃の温度で約30分ほど熱処理した。

0114

前記のように両面に電極を塗布した後、LCRメーター器を活用して100Hzから2MHzまでの交流周波数を印加し、誘電定数及び誘電損失を測定し、高抵抗測定器を用いて250Vの直流電圧を印加して絶縁抵抗を測定した。

0115

より具体的に、前記のように両面に電極を塗布した試片に対して、常温から200℃に至る温度範囲で10℃間隔で温度による誘電定数及び誘電損失を測定した。ここで、表われる誘電特性は、1kHzの周波数に該当する値を測定した。

0116

そして、その結果を図9に示した。図9は、本発明の実施例による(100−x)BaTiO3−xKNN+1wt%SiO2試片でxの濃度別に測定した周波数による比誘電率と誘電損失値との変化を示すグラフであり、図9は、下記の値は、各試片の常温比抵抗を示す値である。

0117

図9を参照すれば、チタン酸バリウムとKNNとの混合比率が一定の値を保持した状態でSiO2の添加量を増加させれば、絶対的な比誘電率が減少するということを確認することができる。しかし、この場合も、周波数によって比誘電率が大きな変動なしに一定に保持され、誘電損失値は、1%内外またはそれ以下に保持することを確認することができる。

0118

したがって、95BaTiO3−5KNNの比率で混合された誘電体の特性を除けば、比誘電率の変動は、0〜20の変動幅を示し、誘電損失の場合は、1%内外あるいはそれ以下に保持されることを確認することができる。混合されるチタン酸バリウムに混合されるKNNの比率が次第に増加することによって、誘電定数が低くなる傾向を示している。

0119

図10は、本発明の実施例による90BaTiO3−10KNNでSiO2の含量濃度による試片で測定した周波数による比誘電率と誘電損失値との変化を示すグラフであり、グラフの下記の値は、各試片の常温比抵抗を示す表である。

0120

図10を参照すれば、チタン酸バリウムとKNNとの混合比率が一定の値を保持した状態でSiO2の添加量を増加させれば、絶対的な比誘電率が減少するということを確認することができる。しかし、この場合も、周波数によって比誘電率が大きな変動なしに一定に保持され、誘電損失値は、1%内外あるいはそれ以下に保持することを確認することができる。

0121

下記表4に図9及び図10で示すサンプルのデータと共に、多様なABO3酸化物またはSiO2の混合比率による試片の誘電特性と常温比抵抗とを示した。

0122

0123

実施例2の誘電特性及び常温比抵抗の分析
実施例2で製造したディスク状のペレット両面を研磨した後、実施例1のような方法で熱処理して、試片の両面にAgペーストをシルクスクリーン技法で塗布した。そして、実施例1と同様に、LCRメーター器を活用して誘電定数及び誘電損失を測定し、絶縁抵抗を測定した。

0124

そして、その結果を図11に示した。図11は、本発明の実施例による(100−x)BaTiO3−xKNT+1wt%SiO2試片でxの濃度別に測定した周波数による比誘電率と誘電損失値との変化を示すグラフであり、グラフの下記の値は、各試片の常温比抵抗を示す値である。

0125

図11を参照すれば、測定した周波数領域内で比誘電率と誘電損失との値が大きな変動なしに一定に保持されることを確認することができる。比誘電率の変動は、0〜30の変動幅を示し、誘電損失の場合は、1%内外あるいはそれ以下に保持されることを確認することができる。また、混合されるチタン酸バリウムに混合されるKNTの比率が次第に増加することによって、誘電定数が低くなる傾向を示している。

0126

また、図12は、本発明の実施例による90BaTiO3−10KNTでSiO2の含量濃度による試片で測定した周波数による比誘電率と誘電損失値との変化を示すグラフであり、グラフの下記の値は、各試片の常温比抵抗を示す表である。

0127

図12を参照すれば、チタン酸バリウムとKNTとの混合比率が一定の値を保持した状態でSiO2の添加量を増加させれば、絶対的な比誘電率が減少するということを確認することができる。しかし、この場合も、周波数によって比誘電率が大きな変動なしに一定に保持され、誘電損失値は、1%内外またはそれ以下に保持することを確認することができる。

0128

下記表5に図11及び図12で示すサンプルのデータと共に、多様なABO3酸化物またはSiO2の混合比率による試片の誘電特性と常温比抵抗とを示した。

0129

0130

実施例3の誘電特性及び常温比抵抗の分析
実施例3で製造したディスク状のペレット両面を研磨した後、実施例1のような方法で熱処理して、試片の両面にAgペーストをシルクスクリーン技法で塗布した。そして、実施例1と同様に、LCRメーター器を活用して誘電定数及び誘電損失を測定し、絶縁抵抗を測定した。

0131

そして、その結果を図13に示した。

0132

図13は、本発明の実施例による(100−x)BaTiO3−xANT+1wt%SiO2試片でxの濃度別に測定した周波数による比誘電率と誘電損失値との変化を示すグラフであり、グラフの下記の値は、各試片の常温比抵抗を示す値である。

0133

図13を参照すれば、測定した周波数領域内で比誘電率と誘電損失との値が大きな変動なしに一定に保持されることを確認することができる。比誘電率の変動は、0〜25の変動幅を示し、誘電損失の場合は、1%内外あるいはそれ以下に保持されることを確認することができる。混合されるチタン酸バリウムに混合されるANTの比率が次第に増加することによって、誘電定数が低くなる傾向を示している。

0134

また、図14は、本発明の実施例による90BaTiO3−10ANTでSiO2の含量濃度による試片で測定した周波数による比誘電率と誘電損失値との変化を示すグラフであり、グラフの下記の値は、各試片の常温比抵抗を示す表である。

0135

図14を参照すれば、チタン酸バリウムとANTとの混合比率が一定の値を保持した状態でSiO2の添加量を増加させれば、絶対的な比誘電率が減少するということを確認することができる。しかし、この場合も、周波数によって比誘電率が大きな変動なしに一定に保持され、誘電損失値は、1%内外あるいはそれ以下に保持することを確認することができる。

0136

下記表6に図13及び図14で示すサンプルのデータと共に、多様なABO3酸化物またはSiO2の混合比率による試片の誘電特性と常温比抵抗とを示した。

0137

0138

チタン酸バリウムと共に混合されるABO3酸化物の種類が、前記のようなANTである場合、常温比抵抗は、最大1013 ohm−cmに該当する高い値を示すことができることを確認した。

0139

実験例3.ABO3酸化物焼成試片の温度による比誘電率と誘電損失値との変化測定
ABO3酸化物焼成試片の温度による比誘電率と誘電損失値との変化を測定した。そして、その結果を図15に示した。

0140

図15は、本発明の実施例による90BaTiO3−10ABO3+1wt%SiO2でABO3酸化物の種類による焼成試片の温度による比誘電率と誘電損失値との変化を示すグラフである。

0141

図15を参照すれば、ABO3酸化物の種類をKNNを使用したサンプルの場合、常温誘電率を基準にTCC±15%を140℃まで到逹することを確認し、それ以外のKNT及びANTの場合も、常温誘電率を基準にTCC±15%を135℃まで到逹することができることを確認した。

実施例

0142

本発明は、前述した実施例及び図面によって限定されるものではなく、当業者によって本発明の範疇から外れない限度内で多様な形態の変形及び変更が可能であるということが自明である。したがって、本発明の権利範囲は、実施例及び図面によって限定されるのではなく、本発明の権利範囲は、特許請求の範囲だけではなく、特許請求の範囲と均等なものなどによって理解しなければならない。

0143

100:チタン酸バリウム
200:ABO3酸化物

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