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技術 加熱炉の腐食防止方法および加熱炉

出願人 古河電気工業株式会社
発明者 浅井稔之三宅裕志
出願日 2019年3月22日 (1年9ヶ月経過) 出願番号 2019-055697
公開日 2020年9月24日 (3ヶ月経過) 公開番号 2020-152624
状態 未査定
技術分野 ガラスの溶融、製造 ガラス繊維の製造、処理
主要キーワード 断熱機構 開閉部分 内部表 金型温調機 冷却水系統 循環機構 潮解性 外部雰囲気
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2020年9月24日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (3)

課題

休転時の加熱炉内の腐食を防ぐことのできる加熱炉の腐食防止方法および加熱炉を提供する。

解決手段

光ファイバ用母材脱水またはガラス化する加熱炉10の腐食を防止するための方法であって、加熱炉10の内部の金属表面の近傍の相対湿度を、金属表面に形成される塩化物吸湿が進む相対湿度未満に保持するようにする。金属表面の雰囲気の相対湿度を40%未満に調整してもよいし、そのために、露点を調整した空気を供給してもよい。

概要

背景

従来、光ファイバ製造の際に光ファイバ用母材脱水ガラス化する加熱炉が知られている(例えば、特許文献1を参照)。この加熱炉の内部表面は通常、ステンレス鋼等の金属で構成されている。

一方、腐食性ガスに接触する金属表面の腐食を防止する一般的な手法として、例えば特許文献2に記載のものが知られている。この特許文献2は、金属表面が結露しないように金属表面の温度を雰囲気露点温度以上に維持するものである。

概要

休転時の加熱炉内の腐食を防ぐことのできる加熱炉の腐食防止方法および加熱炉を提供する。光ファイバ用母材を脱水またはガラス化する加熱炉10の腐食を防止するための方法であって、加熱炉10の内部の金属表面の近傍の相対湿度を、金属表面に形成される塩化物吸湿が進む相対湿度未満に保持するようにする。金属表面の雰囲気の相対湿度を40%未満に調整してもよいし、そのために、露点を調整した空気を供給してもよい。

目的

本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、休転時の加熱炉内の腐食を防ぐことのできる加熱炉の腐食防止方法および加熱炉を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

光ファイバ用母材脱水またはガラス化する加熱炉腐食を防止するための方法であって、加熱炉の内部の金属表面の近傍の相対湿度を、金属表面に形成される塩化物吸湿が進む相対湿度未満に保持することを特徴とする加熱炉の腐食防止方法

請求項2

金属表面の雰囲気の相対湿度を40%未満に調整することを特徴とする請求項1に記載の加熱炉の腐食防止方法。

請求項3

金属表面の雰囲気の相対湿度を40%未満に調整するために、露点を調整した空気を供給することを特徴とする請求項1または2に記載の加熱炉の腐食防止方法。

請求項4

光ファイバ用母材を脱水またはガラス化する加熱炉であって、休転時に加熱炉の内部の金属表面の近傍の相対湿度を、金属表面に形成される塩化物の吸湿が進む相対湿度未満に保持する調整機構を有することを特徴とする加熱炉。

請求項5

調整機構は、温水循環させる循環機構であることを特徴とする請求項4に記載の加熱炉。

技術分野

0001

本発明は、加熱炉腐食防止方法および加熱炉に関し、特に光ファイバ用母材脱水またはガラス化する加熱炉の腐食防止方法および加熱炉に関するものである。

背景技術

0002

従来、光ファイバ製造の際に光ファイバ用母材を脱水・ガラス化する加熱炉が知られている(例えば、特許文献1を参照)。この加熱炉の内部表面は通常、ステンレス鋼等の金属で構成されている。

0003

一方、腐食性ガスに接触する金属表面の腐食を防止する一般的な手法として、例えば特許文献2に記載のものが知られている。この特許文献2は、金属表面が結露しないように金属表面の温度を雰囲気露点温度以上に維持するものである。

先行技術

0004

特開2013−256415号公報
特許第3209913号公報

発明が解決しようとする課題

0005

ところで、光ファイバ製造を中断する休転時には、加熱炉内部表面は筐体循環している冷却水(20℃〜30℃)により冷却水温度近傍まで低下する。そして、外部雰囲気と接触するが、その雰囲気は15℃から25℃、40%RHから60%RH(露点温度1.5〜16.7℃)に調整されているため、通常であれば結露しない。しかしながら、加熱炉内部の金属表面はプロセス中は高温に曝されている状態で腐食性ガス(特に塩素および塩化水素)と接触することで塩化物(特に塩化鉄)を形成しているため、休転時に表面近傍の雰囲気が露点温度以上に保たれていても、その潮解性により吸湿し、腐食が進行するおそれがあった。

0006

本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、休転時の加熱炉内の腐食を防ぐことのできる加熱炉の腐食防止方法および加熱炉を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0007

上記した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る加熱炉の腐食防止方法は、光ファイバ用母材を脱水またはガラス化する加熱炉の腐食を防止するための方法であって、加熱炉の内部の金属表面の近傍の相対湿度を、金属表面に形成される塩化物の吸湿が進む相対湿度未満に保持することを特徴とする。

0008

また、本発明に係る他の加熱炉の腐食防止方法は、上述した発明において、金属表面の雰囲気の相対湿度を40%未満に調整することを特徴とする。

0009

また、本発明に係る他の加熱炉の腐食防止方法は、上述した発明において、金属表面の雰囲気の相対湿度を40%未満に調整するために、露点を調整した空気を供給することを特徴とする。

0010

また、本発明に係る加熱炉は、光ファイバ用母材を脱水またはガラス化する加熱炉であって、休転時に加熱炉の内部の金属表面の近傍の相対湿度を、金属表面に形成される塩化物の吸湿が進む相対湿度未満に保持する調整機構を有することを特徴とする。

0011

また、本発明に係る他の加熱炉は、上述した発明において、調整機構は、温水を循環させる循環機構であることを特徴とする。

発明の効果

0012

本発明に係る加熱炉の腐食防止方法によれば、光ファイバ用母材を脱水またはガラス化する加熱炉の腐食を防止するための方法であって、加熱炉の内部の金属表面の近傍の相対湿度を、金属表面に形成される塩化物の吸湿が進む相対湿度未満に保持するので、休転時の加熱炉内の腐食を防ぐことができる。

図面の簡単な説明

0013

図1は、本発明に係る加熱炉の腐食防止方法および加熱炉の実施の形態1を示す概略構成図である。
図2は、本発明に係る加熱炉の腐食防止方法および加熱炉の実施の形態2を示す概略構成図である。

実施例

0014

以下に、本発明に係る加熱炉の腐食防止方法および加熱炉の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。

0015

(実施の形態1)
まず、本発明の実施の形態1について説明する。
図1に示すように、本実施の形態1に係る加熱炉10は、ガラス体(光ファイバ用母材)を脱水またはガラス化するためのものである。この加熱炉10は、上下方向に延びる炉心管12と、炉心管12の外周に設けられたヒータ14と、ヒータ14の外周に設けられた断熱機構16と、断熱機構16の外周に設けられ、冷却水が循環する冷却水系統18と、これらを収容する炉体20と、冷却水系統18と接続した金型温調機22(調整機構)とを備える。

0016

炉体20は、例えばステンレス鋼等の金属により形成されており、炉心管12は、例えば石英ガラスにより形成されており、ヒータ14および断熱機構16は、例えばグラファイト等のカーボン材料により形成されている。

0017

炉心管12の上部には、ガラス体を挿入、取り出すための投入口24とこれを開閉する上蓋26が設けられている。また、炉心管12の下端には、導入口28が設けられ、上蓋26には、排出管30が設けられている。そして、この導入口28を介して炉心管12内へのガスの導入(吸気)が行われ、排出管30を介して炉心管12内からのガスの排出(排気)が行われる。炉心管12の上端の外周には、冷却水系統18Aが設けられている。この冷却水系統18Aと炉心管12の上端は、簡易フード32に覆われている。冷却水系統18Aは金型温調機22と接続している。

0018

金型温調機22は、冷却水系統18、18Aに冷水または温水を循環させる循環機構として機能する。金型温調機22は、冷却水系統18、18Aを介して、加熱炉10内部の金属表面の近傍の雰囲気の相対湿度を、金属表面に形成している塩化物が潮解性によって吸湿が進行しない相対湿度未満に保持可能である。例えば、金属表面に形成される塩化物として主に塩化鉄が想定される場合には、塩化鉄が潮解性を示す相対湿度40%を下回るように金属表面の温度を保持する。こうすることで、光ファイバ製造を中断する休転時に金属表面の腐食が進行するのを防止することができる。

0019

上記の構成の動作および作用について説明する。
光ファイバ製造時にヒータ14を発熱させると、炉心管12が昇温し、炉心管12の内部に挿入された被加熱物であるガラス体を所望の温度に加熱する。一方、光ファイバ製造を中断する休転時には、金型温調機22が冷却水系統18、18Aを介して加熱炉10内部の温度を調整することにより、加熱炉10内部の金属表面の近傍の雰囲気の相対湿度を、金属表面に形成している塩化物が潮解性によって吸湿が進行しない相対湿度未満に保持する。

0020

本実施の形態1によれば、休転時における加熱炉10内部の金属表面の近傍の雰囲気の相対湿度が、塩化物の潮解性によって吸湿しない相対湿度未満に保持されるので、加熱炉10内の腐食を防ぐことができる。腐食による設備劣化が防げるので光ファイバ製造コストの上昇を回避することができる。

0021

[実施例1]
本発明の実施例1について説明する。
加熱炉10近傍の雰囲気が20℃60%RHで管理されている状態で加熱炉10を休転したところ、加熱炉10内部の表面温度が22℃まで低下し、表面が湿潤状態になり、腐食が進行した。この雰囲気の場合、相対湿度40%未満となる温度は27℃である。一方、図1に示すように、冷却水系統18に金型温調機22を接続し、40℃設定の温水を循環させたところ、表面温度は35℃で保持され、腐食が進行することはなかった。また、雰囲気を20℃35%RHに調整したところ、表面温度は同様に22℃まで低下したが、腐食は進行しなかった。

0022

(実施の形態2)
次に、本発明の実施の形態2について説明する。
図2に示すように、本実施の形態2に係る加熱炉100は、上記の実施の形態1の加熱炉10において、金型温調機22の代わりに温度調整送風部34を設けたものである。

0023

温度調整・送風部34は、加熱炉100内で炉心管12の外側の領域に、露点調整した空気を送風するためのものである。温度調整・送風部34は、ダクト35と接続しており、このダクト35には送風量調整弁36、38が設けられている。温度調整・送風部34は、ダクト35と送風量調整弁36を介して炉体20内部に露点調整した空気を送風する一方、ダクト35と送風量調整弁38を介して簡易フード32内部に露点調整した空気を送風する。送風は炉心管12の開閉部分(上蓋26の周囲)を重点的に行うように構成されている。送風する空気は、加熱炉100内部の金属表面の近傍の雰囲気の相対湿度を、金属表面に形成している塩化物が潮解性によって吸湿が進行しない相対湿度未満に保持可能なように露点を調整した空気である。例えば、金属表面に形成される塩化物として主に塩化鉄が想定される場合には、温度調整・送風部34は、塩化鉄が潮解性を示す相対湿度40%を下回るように露点を調整した空気を供給する。こうすることで、光ファイバ製造を中断する休転時に金属表面の腐食が進行するのを防止することができる。

0024

本実施の形態2では、特に腐食が発生しやすい上蓋26の周囲に多くの空気が流れるように、温度調整・送風部34からの送風系統を炉心管12の上蓋26とそれ以外で2系統に分けるとともに、各系統の送風量が調整できる送風量調整弁36、38を設けることで、できるだけ加熱炉100内部の開放部分に多くの流量が流れるようにしている。

0025

また、本実施の形態2では、上蓋26の部分を簡易フード32で囲い、この内部で効果的に空気の循環ができるようにしている。これにより、より効果的に腐食を防止できるようになる。

0026

上記の構成の動作および作用について説明する。
光ファイバ製造を中断する休転時に、温度調整・送風部34がダクト35、送風量調整弁36、38を介して温度調整された空気を加熱炉100内部に送風し、内部の温度を調整することにより、加熱炉100内部の金属表面の近傍の雰囲気の相対湿度を、金属表面に形成している塩化物が潮解性によって吸湿が進行しない相対湿度未満に保持する。

0027

本実施の形態2によれば、休転時における加熱炉100内部の金属表面の近傍の雰囲気の相対湿度が、塩化物の潮解性によって吸湿しない相対湿度未満に保持されるので、加熱炉100内の腐食を防ぐことができる。腐食による設備劣化が防げるので光ファイバ製造コストの上昇を回避することができる。

0028

[実施例2]
本発明の実施例2について説明する。
加熱炉100近傍の雰囲気が上記の実施例1と同じく20℃60%RHで管理されている状態で、腐食を防止するために相対湿度が40%未満になるには温度は27℃必要である。これに対し、温度調整・送風部34で38℃に設定した空気を送風したところ、表面温度は33℃で保持され腐食の進行はなかった。

0029

以上説明したように、本発明に係る加熱炉の腐食防止方法によれば、光ファイバ用母材を脱水またはガラス化する加熱炉の腐食を防止するための方法であって、加熱炉の内部の金属表面の近傍の相対湿度を、金属表面に形成される塩化物の吸湿が進む相対湿度未満に保持するので、休転時の加熱炉内の腐食を防ぐことができる。

0030

10,100加熱炉
12炉心管
14ヒータ
16断熱機構
18,18A冷却水系統
20炉体
22金型温調機(調整機構)
24投入口
26上蓋
28 導入口
30排出管
32簡易フード
34温度調整・送風部(調整機構)
35ダクト
36,38 送風量調整弁

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