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技術 陶磁器の加飾方法および加飾陶磁器

出願人 株式会社ノリタケカンパニーリミテド
発明者 吉見考正
出願日 2019年3月19日 (1年11ヶ月経過) 出願番号 2019-051817
公開日 2020年9月24日 (5ヶ月経過) 公開番号 2020-152604
状態 未査定
技術分野 セラミックスの後処理
主要キーワード 貴金属箔 色評価結果 段目左 ピンクゴールド 測定波長間隔 耐熱性金属材料 金パラジウム合金 被覆金属層
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (9)

課題

陶磁器に対して所望の模様ピンクゴールド加飾を施す方法、および、ピンクゴールド加飾を施された陶磁器を提供する。

解決手段

下地層形成工程で陶磁器12表面に設けられた金等の貴金属から成る下地金属層16の上に、被覆層形成工程において、その下地金属層16からの反射光の一部が透過し得る被覆金属層18がその下地金属層16と同じ形状でこれを覆って設けられる。そのため、陶磁器12表面に形成された模様14を観察したとき、下地金属層16で反射した光と被覆金属層18で反射した光とが混合されるので、下地金属層16の色調に被覆金属層18の色調が混合された色調が得られる。その被覆金属層18は、銅から成ることから、赤みを帯びているので、下地金属層16を構成する貴金属の金色、銀色等の色調に被覆金属層18の赤みを帯びた色調が混合されることにより、ピンクゴールドの色調が得られる。

概要

背景

食器等の陶磁器に対して、使用目的に合わせて種々の加飾を施すことが行われている。加飾には、例えば、金、銀、或いは種々の色彩顔料が用いられる。金で加飾を施す方法としては、例えば、水金液を用いて、描画、スプレー等で陶磁器に直接模様を描き、焼成処理を施す方法、金ペーストスクリーン印刷した転写紙を貼り付けて焼成処理を施す方法、金箔等をを用いて貼り付ける方法などが挙げられる。

ところで、金で加飾を施した装飾品において、近年、赤みがかった金色、所謂ピンクゴールドと称される色調に対して、その豪華さや美麗さから人気が認められている。例えば、ステンレスチタン真鍮等の耐熱性金属材料から成る生地の表面に金−銅めっきを施すことによって、ピンクゴールドの色調を得ることが行われている(例えば、特許文献1を参照。)

概要

陶磁器に対して所望の模様でピンクゴールド加飾を施す方法、および、ピンクゴールド加飾を施された陶磁器を提供する。下地層形成工程で陶磁器12表面に設けられた金等の貴金属から成る下地金属層16の上に、被覆層形成工程において、その下地金属層16からの反射光の一部が透過し得る被覆金属層18がその下地金属層16と同じ形状でこれを覆って設けられる。そのため、陶磁器12表面に形成された模様14を観察したとき、下地金属層16で反射した光と被覆金属層18で反射した光とが混合されるので、下地金属層16の色調に被覆金属層18の色調が混合された色調が得られる。その被覆金属層18は、銅から成ることから、赤みを帯びているので、下地金属層16を構成する貴金属の金色、銀色等の色調に被覆金属層18の赤みを帯びた色調が混合されることにより、ピンクゴールドの色調が得られる。

目的

本発明は、以上の事情背景として為されたものであって、その目的は、陶磁器に対して所望の模様でピンクゴールド加飾を施す方法、および、ピンクゴールド加飾を施された陶磁器を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

陶磁器の表面に所定の平面形状でピンクゴールド加飾を施す方法であって、前記陶磁器の表面に貴金属から成る所定厚みの下地金属層を前記平面形状で設ける下地層形成工程と、銅または金−銅合金から成る所定厚みの被覆金属層を前記下地金属層からの反射光の一部が透過し得るようにその下地金属層を前記平面形状で覆って設ける被覆層形成工程とを、含むことを特徴とする陶磁器の加飾方法

請求項2

前記下地層形成工程は、導電性を有する下地金属層を形成するものであり、前記被覆層形成工程は、前記下地金属層を電極として、電気めっきによって前記被覆金属層を設けるものである請求項1の陶磁器の加飾方法。

請求項3

前記下地層形成工程は、前記下地金属層を全体が一つに繋がった平面形状で設けるものである請求項1または請求項2に記載の陶磁器の加飾方法。

請求項4

陶磁器の表面に所定の平面形状でピンクゴールドの加飾が施された加飾陶磁器であって、前記陶磁器の表面に備えられた前記平面形状で所定厚みを有する貴金属から成る下地金属層と、前記下地金属層からの反射光の一部が透過し得るようにその下地金属層を前記平面形状で覆って備えられた銅または金−銅合金から成る所定厚みの被覆金属層とを、含むことを特徴とする加飾陶磁器。

技術分野

0001

本発明は、陶磁器の表面に加飾する方法および加飾された陶磁器に関し、特に、ピンクゴールドと称される赤みを帯びた金加飾を施す技術に関する。

背景技術

0002

食器等の陶磁器に対して、使用目的に合わせて種々の加飾を施すことが行われている。加飾には、例えば、金、銀、或いは種々の色彩顔料が用いられる。金で加飾を施す方法としては、例えば、水金液を用いて、描画、スプレー等で陶磁器に直接模様を描き、焼成処理を施す方法、金ペーストスクリーン印刷した転写紙を貼り付けて焼成処理を施す方法、金箔等をを用いて貼り付ける方法などが挙げられる。

0003

ところで、金で加飾を施した装飾品において、近年、赤みがかった金色、所謂ピンクゴールドと称される色調に対して、その豪華さや美麗さから人気が認められている。例えば、ステンレスチタン真鍮等の耐熱性金属材料から成る生地の表面に金−銅めっきを施すことによって、ピンクゴールドの色調を得ることが行われている(例えば、特許文献1を参照。)

先行技術

0004

特開2000−319794号公報
特開昭55−006418号公報
特開昭60−184682号公報
実開平03−099768号公報

発明が解決しようとする課題

0005

そこで、食器等の陶磁器においても、ピンクゴールドの色調の需要が生じており、その加飾方法が種々試みられている。加飾方法としては、例えば、前記特許文献1に記載されているものと同様に金−銅めっきを施すことが考えられる。しかしながら、導電性を有しない陶磁器に対するめっき処理は、無電解めっきで行う必要があることから、全面を覆う膜が形成される。そのため、模様を形成することは困難であるため、適用対象が一部の装飾品等に限られ、食器等への適用は難しい。

0006

また、従来から金や銀などで加飾を施す場合に行われている方法と同様に、金−銅合金ペーストを用いて陶磁器表面に模様を描き、或いは、転写紙を貼り付けて、焼成処理を施す方法が考えられる。しかし、この方法では、焼成時に銅が酸化して濃褐色に変化するため、めっきを施す場合のようなピンクゴールドの色調は得られない。例えば、金−銅合金に代えて金−銀合金などを用いれば酸化による色調変化は無いが、赤みが足りず、やはり、ピンクゴールドの色調は得られない。

0007

なお、陶磁器にめっきを施す方法として、陶磁器類自体の持つ吸湿性を利用して、陶磁器類の原料中の金属分還元させて導電性を付与し、銅、ニッケル等に置換化学めっきを施した後、電気めっきを施すことが提案されている(例えば、特許文献2を参照。)。しかし、この方法では、全面に十分な導電性を付与することや連続した導電膜を形成することは困難であり、延いては電気めっきが可能な状態を得ることは困難であり、また、できたとしても、原料中の金属分を還元して導電性を付与するので、電気めっきで模様を形成することは困難である。

0008

また、加飾を施す方法として、耐熱性金属等から成る基材の表面に窒化チタン被膜イオンプレーティングで形成した後、水金液を塗布、焼成して金被膜を形成することが提案されている(例えば、特許文献3を参照。)。この方法は、金色外観を得る目的で用いられる窒化チタンが黒みがあるグリーンゴールド色であって高級感がないことから、表面に金被膜を形成して質感を高めるものである。水金の中にカドミウムアンチモン化合物等を加えて、金色色調を変化させれば、各種色合いのものを得ることも可能である。

0009

また、電鋳法により作製した金合金の表面に装飾めっきを施すことが提案されている(例えば、特許文献4を参照。)。上記金合金としては、例えば、金−銅−カドミウム系合金と、金−銀系合金が挙げられ、装飾めっきとしては、例えば、金−ニッケル合金、金−銅−カドミウム合金、金−銅−パラジウム合金黒色ロジウム、褐色ルテニウムが挙げられる。しかし、これら特許文献3、4に記載された加飾方法は、何れも金属の基材を対象とするものであり、陶磁器に対して適用することは困難である上、ピンクゴールドの色調を得るものでもない。

0010

このように、陶磁器に対して、未だ満足の得られる色調のピンクゴールドで加飾する方法は知られていなかった。

0011

本発明は、以上の事情背景として為されたものであって、その目的は、陶磁器に対して所望の模様でピンクゴールド加飾を施す方法、および、ピンクゴールド加飾を施された陶磁器を提供することにある。

課題を解決するための手段

0012

第1発明の陶磁器の加飾方法の要旨とするところは、陶磁器の表面に所定の平面形状でピンクゴールドの加飾を施す方法であって、(a)前記陶磁器の表面に貴金属から成る所定厚みの下地金属層を前記平面形状で設ける下地層形成工程と、(b)銅または金−銅合金から成る所定厚みの被覆金属層を前記下地金属層からの反射光の一部が透過し得るようにその下地金属層を前記平面形状で覆って設ける被覆層形成工程とを、含むことにある。

0013

また、第2発明の加飾陶磁器の要旨とするところは、陶磁器の表面に所定の平面形状でピンクゴールドの加飾が施された加飾陶磁器であって、(a)前記陶磁器の表面に備えられた前記平面形状で所定厚みを有する貴金属から成る下地金属層と、(b)前記下地金属層からの反射光の一部が透過し得るようにその下地金属層を前記平面形状で覆って備えられた銅または金−銅合金から成る所定厚みの被覆金属層とを、含むことにある。

発明の効果

0014

前記第1発明によれば、下地層形成工程で陶磁器表面に設けられた貴金属から成る所定の平面形状および所定厚みを有する下地金属層の上に、被覆層形成工程において、その下地金属層からの反射光の一部が透過し得る所定厚みの被覆金属層が前記平面形状すなわちその下地金属層と同じ形状でこれを覆って設けられる。そのため、陶磁器表面に前記平面形状で形成された模様を観察したとき、下地金属層で反射した光と被覆金属層で反射した光とが混合されるので、下地金属層の色調に被覆金属層の色調が混合された色調が得られる。その被覆金属層は、銅または金−銅合金から成ることから、赤みを帯びているので、下地金属層を構成する貴金属の金色、銀色等の色調に被覆金属層の赤みを帯びた色調が混合されることにより、ピンクゴールドの色調が得られる。したがって、ピンクゴールドで加飾された陶磁器を製造することができる。

0015

また、前記第2発明によれば、加飾陶磁器には、貴金属から成る所定の平面形状および所定厚みを有する下地金属層をその平面形状で覆い、その下地金属層からの反射光の一部が透過し得る所定厚みの被覆金属層が備えられる。そのため、陶磁器表面に前記平面形状で形成された模様を観察したとき、下地金属層で反射した光と被覆金属層で反射した光とが混合されるので、下地金属層の色調に被覆金属層の色調が混合された色調が得られる。その被覆金属層は、銅または金−銅合金から成ることから、赤みを帯びているので、下地金属層を構成する貴金属の金色、銀色等の色調に被覆金属層の赤みを帯びた色調が混合されることにより、ピンクゴールドの色調が得られる。したがって、ピンクゴールドで加飾された加飾陶磁器が得られる。

0016

なお、本願において、「陶磁器」は、陶器磁器の他、これらの中間に位置するせっ器をも含む用語として用いる。陶器である場合は、加飾を施すに先立ち透明釉が施されていることが好ましい。「ピンクゴールド」の色調は、明確に定義されているものではなく、一般に、金色或いは銀色に赤みを加えたものが「ピンクゴールド」と称される。本願における「ピンクゴールド」も、曖昧ではあるが、このように定義されるものとする。また、被覆金属層は、下地金属層からの反射光を透過させるように設けられるため、得られる「ピンクゴールド」の色調や質感は、双方の構成材料の種類や厚さ寸法によって相違するものとなり、その組合せによって種々の色調や質感を得ることができる。例えば、被覆金属層が銅である場合には比較的赤みが強くなり、金−銅合金である場合には貴金属光沢を得ることができる。また、被覆金属層が厚くなるほど下地金属層の色調の影響が小さくなり、反対に、薄くなるほど下地金属層の色調の影響が大きくなるので、構成材料の種類や厚さ寸法は、得ようとする色調や質感に応じて選択すればよい。また、「陶磁器の表面」は陶磁器の任意の一面または複数の面を意味し、上面、下面、側面、内面などの何れでも、観察可能なところに位置する面であれば含まれる。また、「所定の平面形状」は表面に描かれ得る任意の形状を意味するもので、模様表面の凹凸の有無は考慮しない。また、「下地金属層からの反射光の一部が透過」とは、加飾陶磁器が受けた光の一部が被覆金属層を透過して下地金属層に到達し、更に、その下地金属層で反射された光の一部がその被覆金属層を透過して、加飾陶磁器の表面から観察され得ることを意味し、その反射・透過の過程において、光量が減少するだけでなく、透過してくる光の波長が限定される場合も含まれる。

図面の簡単な説明

0017

本発明の一実施例の加飾陶磁器を示す図である。
図1の加飾陶磁器の断面構造を模式的に示す図である。
図1の加飾陶磁器の製造工程を説明する工程図である。
図3の製造工程におけるめっき工程の実施方法を説明する図である。
図3の製造工程において、下地金属層(金膜)の上に被覆金属層(銅めっき層)を形成した後のXRDチャートである。
図5のXRDチャートの一部を拡大して示す図である。
本発明の他の実施例であって金パラジウム膜の上に被覆金属層(銅めっき層)を形成した後のXRDチャートである。
図7のXRDチャートの一部を拡大して示す図である。

実施例

0018

本発明の陶磁器の加飾方法の実施形態において、前記下地層形成工程は、導電性を有する前記下地金属層を形成するものであり、前記被覆層形成工程は、電気めっきによって前記被覆金属層を設けるものである。貴金属から成る下地金属層が導電性を有する場合には、その下地金属層を電極として電気めっきを施すことができる。これにより、導電性を有するその下地金属層の表面だけに被覆金属層が形成されるため、容易に所望の平面形状でピンクゴールドの加飾を施すことができる。被覆金属層の形成方法は貴金属から成る下地金属層の上に銅または金−銅合金の薄い膜を形成できるものであれば特に限定されない。例えば、スパッタ等を用いて被覆金属層を形成してもよいが、上記のように下地金属層の導電性を利用する電気めっきが最も簡便である。なお、本願において、「導電性を有する」とは、電気めっきが可能な程度に下地金属層が電気を通し得ることを意味するもので、その固有抵抗の如何に関わらず、めっき条件を適宜設定することで電気めっきが可能であれば足りる。

0019

なお、電気めっきを施すに際しては、導線を下地金属層に接続する必要があるため、その接続箇所にはめっきが乗らない。そのため、その接続箇所にもピンクゴールドの加飾を施す場合には、接続位置を変えて2回以上のめっき処理を施せばよい。下地金属層への導線の接続は、例えば、導線が繋がった金属クリップ等で陶磁器を挟む等で行えばよい。本発明は、下地金属層の上に被覆金属層を重ねることで赤味を加えてピンクゴールドの色調を得るものであることから、被覆金属層の厚みの精密な制御は無用であり、めっき処理が可能な範囲で比較的緩やかな条件で処理できる利点がある。

0020

電気めっきにより被覆金属層を設ける場合において、めっき液は、形成しようとする被覆金属層に応じて適宜選択すればよく、その組成は特に限定されない。例えば、銅から成る被覆金属層を形成する場合の銅めっき液としては、シアン化銅硫酸銅ピロ燐酸銅などが挙げられる。

0021

また、本発明の陶磁器の加飾方法の更に他の実施形態において、前記下地金属層は全体が一つに繋がった平面形状で設けられるものである。被覆金属層を設けるための電気めっきを施す際には、前述したように下地金属層に導線が接続されるが、このようにすれば、1箇所に導線を接続するだけで下地金属層の全体に通電できるため、下地金属層が複数に分かれている場合に比較して、被覆金属層を設けるための電気めっきが簡単になる。

0022

また、前記下地金属層の構成材料は、貴金属であればよく、例えば、金が挙げられるが、その他に、金−白金、金−パラジウム、銀等も挙げられる。下地金属層が何れから成る場合でも、被覆金属層の銅赤によって赤みを加えた「ピンクゴールド」の色調が得られる。なお、金−白金、金−パラジウム、銀は銀色を呈しているので、これらから成る下地金属層の上に被覆金属層を形成すると、下地金属層が金から成る場合に比較して黄色味が減じられた色調になる。

0023

また、前記下地層形成工程は、金属光沢を有する下地金属層を形成し得るものであれば特に限定されず、種々の方法を用いることができる。例えば、下地金属層が金から成る場合には、水金を塗布して焼成処理を施す方法、金ペーストをスクリーン印刷して転写紙を作成し、これを陶磁器に転写して焼成処理を施す方法、金箔を膠や漆を用いて陶磁器に貼り付ける方法が挙げられる。他の貴金属や合金においても、同様な方法を用い得る。

0024

また、本発明の加飾方法で得られる陶磁器、或いは、本発明の加飾陶磁器は、前記被覆金属層を形成した状態で、例えば、JIS Z8730に規定されるCIELAB色空間(すなわちL*,a*及びb*の直交座標系で表されるL*a*b*表色系)において、SCE(Specular Component Exclude=正反射光除去:すなわち拡散反射光のみを計測するもので、見た目の色管理に用いる)では、L60以上、a5以上、b10〜30の範囲内の値、SCI(Specular Component Include=正反射光含む:すなわち全ての反射光を計測するもので、素材の管理に用いる)では、L70以上、a10以上、b15〜35の範囲内の値を有するものである。前述したように「ピンクゴールド」の一般的な定義はないが、本願ではこの範囲内の値を有するものを「ピンクゴールド」として望ましいものとする。前記下地金属層および前記被覆金属層は、上記範囲内にある所望の色調が得られるように、それらの材料および厚さ寸法が選択される。上記LAB色空間においては、明度がLで、色相彩度を示す色度がa、bで表される。L値が大きいほど明るくなり、SCEでは60以上、SCIでは70以上になると金属光沢が得られる。また、a値が大きくなるほど赤が強くなり、SCEでは5以上になると、SCIでは10以上になると、ピンクがかった色調となる。また、b値が大きくなるほど黄色味が強くなり、ゴールドの色調を得るためにはSCEでは10以上、SCIでは15以上であることが好ましいが、SCEでは30を越えると、SCIでは35を越えると黄色味が強くなり過ぎてピンクゴールドが得られない。

0025

また、本発明の他の実施形態において、前記加飾陶磁器は、ピンクゴールドの色調が保たれる範囲で、前記被覆金属層を覆う薄い層を更に備えるものであってもよい。例えば、白色の薄い層を重ねて設けることで白さを出せば、ピンクゴールドの表面に白色光沢が加えられた加飾陶磁器が得られる。白色層は、例えば、ロジウムめっき等によって設けることができる。

0026

以下、本発明の一実施例を図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の実施例において図は適宜簡略化或いは変形されており、各部の寸法比および形状等は必ずしも正確に描かれていない。

0027

図1は、本発明の一実施例の加飾陶磁器10を示す斜視図である。加飾陶磁器10は、例えば、陶磁器12の外周近傍に円環状の模様14が施されたものである。模様14は、全体が一つに連続する平面形状で設けられている。

0028

図2に断面構造を模式的に示すように、模様14は、陶磁器12の表面に所定の平面形状で設けられた下地金属層16の上に、その下地金属層16と同一の平面形状でこれを覆うように被覆金属層18を重ねて設けることによって形成されている。なお、陶磁器12は、例えば、陶器の表面に透明釉が施されたものであるが、図2においては釉は省略されている。また、陶器に代えてそれよりも高温で焼成処理を施したせっ器或いは磁器であってもよく、それらの場合には透明釉は無くともよい。

0029

上記の下地金属層16は、例えば、厚さ寸法が100〜200(nm)程度の金から成るものである。また、上記の被覆金属層18は、例えば、厚さ寸法が600(nm)以下、例えば10〜600(nm)程度の銅から成るものである。図2においては、図示の都合上で下地金属層16および被覆金属層18を比較的厚く描いているが、何れも陶磁器12の厚さ寸法に比較すると極めて薄い膜厚を備えたものである。

0030

このように下地金属層16および被覆金属層18が積層された模様14は、被覆金属層18が上述したように極めて薄い厚さ寸法で設けられていることから、下地金属層16の色調が透け見える状態、すなわち、下地金属層16で反射した光の一部が被覆金属層18を透過する状態となっている。そのため、看取される色調が、金から成る下地金属層16自体の色調でも、これを覆う銅から成る被覆金属層18自体の色調でもなく、下地金属層16の金色に被覆金属層18の赤色が加えられたものになっており、例えば、L*a*b*表色系において、L 66.4、a 13.6、b 19.9で表される、やや濃いピンクゴールドの色調を備えている。なお、上記の値は、例えば、コニカミノルタ(株)製色彩色差計CR−400を用いて、SCE(正反射光除去)で測定した値である。後述する各データも同様である。

0031

図3は、上記加飾陶磁器10の製造方法を説明する工程図である。陶磁器作製工程P1では、よく知られた陶磁器の製造方法に従って、加飾を施す陶磁器12を製造する。陶磁器12の表面に透明釉が施される場合には、この工程には、その施釉工程が含まれる。

0032

次いで、下地層形成工程P2においては、製造した陶磁器12に前記模様14の平面形状で貴金属による加飾を施す。貴金属加飾は、下地金属層16が金から成る場合には、例えば、水金液を用いて筆描画やスプレー等で模様を描き、その水金液に応じた所定の温度で焼成処理を施すことで行われる。使用する水金液は、描こうとする模様14の色調や形状などに応じて適宜選択されるが、例えば、L 77.5、a 0.9、b 36.3で表されるブライトゴールドと称される色調の金膜を形成するもの(例えば、ノリタケ金液N−11G)が用いられる。このように模様を描いて焼成処理を施すことにより、厚さ寸法が100(nm)程度の金から成る下地金属層16が得られる。

0033

次いで、被覆層形成工程P3においては、上記のようにして下地金属層16を形成した陶磁器12に対して、例えばめっき処理を施して、被覆金属層18を形成する。図4は、めっき処理の実施状態を説明する模式図である。図4において、めっき槽20内には形成しようとする被覆金属層18(すなわちめっき層)の材料に応じためっき液22が入れられており、陶磁器12は、前記下地金属層16の一部がめっき液22の上に露出した状態で、そのめっき液22内に配置されている。めっき液22は、例えば、銅めっきを施す場合には、シアン化銅めっき、硫酸銅めっき、ピロ燐酸銅めっき等が挙げられる。また、金−銅めっきを施す場合には、金と銅の析出率を調整されたピンクゴールドめっき液として市販されているものを用い得る。銅めっき液の組成とめっき条件の例を表1〜3に示す。本実施例では、例えば、表2に示される硫酸銅めっき液において、硫酸銅5水和物 200(g/L)、硫酸45(g/L)を含む組成のものを用いた。

0034

0035

また、下地金属層16のめっき液22の上に露出した部分には、導線24がクリップ26によって接続されている。導線24はクリップ26とは反対側の他端が電源28の陰極側に接続されている。めっき液22には電極30が入れられており、導線24を介して電源28の陽極側に接続されている。この電極30は、めっき液の種類に応じて選択されるが、例えば銅板が用いられる。

0036

このように配置した状態で電源28から電圧印加すると、銅電極30,めっき液22、下地金属層16を通る回路が形成されるので、電解めっきによってその下地金属層16が銅めっきされて、前記被覆金属層18が形成される。電圧印加条件は、8(A/dm3)の電流を15(sec)加えるものとした。この電流値は上記表2に示されるものよりも大きい値が設定されているが、表1〜3に示した各値は代表的なもので、例えば電流値はめっきパターン面積に応じて適宜調整される。

0037

上記のめっき処理において、下地金属層16のうちめっき液22の上に露出している部分やクリップ26で挟まれている部分はめっきされないので、クリップ26の位置を変えて、1回目にめっき液22上に露出していた部分をめっき液22中に入れ、2回目のめっき処理を施す。このとき、1回目にめっきされた部分の一部も同時にめっき液22内に入ることになるが、既に銅がめっきされた部分はめっきされず、1回目で露出していた部分のみが専らめっきされる。そのため、1回目に全体をめっき液22に入れても良いが、クリップ26で挟んでいた箇所をめっきするためには、少なくとも2回目のめっき処理が必要である。このように、被覆層形成工程P3は、通常は2回のめっき処理を含むものであるが、部分的にめっきを施さない箇所を設ける場合には、クリップ26をそこに挟み、めっき処理を1回とすることもできる。

0038

なお、下地金属層16は、前記模様14の平面形状で設けられていることから、全体が一つに連続する平面形状を備えている。そのため、上記のようにクリップ26で任意の一箇所に導線を接続することにより、下地金属層16の全体に通電することが可能となるので、めっき液22に入っている部分全体に被覆金属層18(銅めっき)が形成され、クリップ26の位置を変えて2回目のめっき処理を施すことにより、下地金属層16の全体に被覆金属層18が形成される。

0039

上記の加飾陶磁器10の製造工程において、下地金属層16の上に被覆金属層18を形成した後の模様14の金属成分を確認するために、陶磁器12に代えてアルミナ基板を用いて、その一面に下地金属層と被覆金属層とを形成した試験片のXRDチャートを図5に示す。なお、XRD測定は、(株)リガク製「RINT-TTRIII」で、例えばCuKα線(λ=1.54056Å)を用い、50(kV)、50(mA)の出力で行った。図5において、2θ=38.2°付近と44.4°付近に金のピークが認められる。他の大きなピークは図示の通り基板材料であるアルミナのピークである。銅のピークは、矢印で示した43.5°付近と50.7°付近に現れるはずであるが、何れにもピークは認められない。なお、43.5°付近のピークはアルミナのピークに近いことから図5では判りにくいため、この付近の角度範囲を拡大して図6に示す。このように、めっき処理後でもXRD測定では銅のピークは確認できないほど小さい。模様14はピンクゴールドの色調を有しており、被覆金属層18の形成前後で色調は明らかに相違するが、その被覆金属層18は、前述したように薄いことから、金属量は極めて少ないため、確認できる程度に明確なピークは現れないものと考えられる。被覆金属層18を構成する銅の赤みが強いことから、このように明確なピークが認められない程度の金属量であっても、下地金属層16を構成する金の色調に適度な赤みを与えて、ピンクゴールドの色調が得られる。

0040

上述した加飾陶磁器10およびその加飾方法の説明においては、L 77.5、a 0.9、b 36.3で表されるブライトゴールドと称される色調の金膜から成る下地金属層16を形成した後、これに銅めっきを施して銅から成る被覆金属層18を下地金属層16と同一形状でこれを覆って形成することで、L 66.4、a 13.6、b 19.9で表される、やや濃いピンクゴールドの色調を得る場合について説明したが、これら2層の組合せは、得ようとする色調に応じて適宜選択すればよい。

0041

例えば、前記下地金属層16に代えて、金パラジウム合金から成る下地金属層を形成し、これに、加飾陶磁器10の場合と同様に、下地金属層と同一形状でこれを覆う銅めっきを施して、被覆金属層を形成することもできる。下地金属層は、前述した実施例と同様にして、金液に代えて金パラジウム液を用いて筆描画などで陶磁器12に模様を描き、焼成処理を施すことによって形成できる。図7は、このような構成例において、金パラジウム合金から成る下地金属層の上に被覆金属層を形成した後のXRDチャートである。この測定も前記図5に示す場合と同様にアルミナ基板に膜形成した試験片で行い、XRDの条件も同様である。図7において、38.5°付近と45.0°付近に金パラジウム合金のピークが認められる。他の大きなピークは図5の場合と同様にアルミナのピークであり、図7図8に示すように、これらの図でも銅のピークは認められない。この構成例においても、被覆金属層が極めて薄いことから、XRD測定では銅のピークは確認できないほど小さいのである。

0042

下記の表4は、本願に言う「ピンクゴールド」の範囲をL*a*b*表色系におけるL、a、b各値の組合せで表したもので、破線で囲んだL60以上、a5以上、b10〜30の範囲を、本願では「ピンクゴールド」として望ましいものとする。この表4では、左端にa値が0の場合の色の例を示しており、上から下に向かって銀色から次第に黄味増して金色に向かう色調となるように並べている。各段ともL値、b値を保ったまま右に行くほどa値が増し、赤味が増すようになっている。最上段左端のL70、a0、b0は明るい銀色であり、a値が増すほど赤味が増していくが、黄味がないためピンクゴールドにはならない。2段目左のL85、b20および3段目左のL60、b20の組合せでは、a値が0のときは明るい薄めの金色の色調であり、a値が10以上の範囲ではピンクゴールドの色調となる。最下段左のL70、a0、b40の組合せでは、黄味が強すぎるため、a値を増すとやや赤味が認められるもののピンク系統の色にならず、ピンクゴールドの色調は得られない。

0043

0044

ピンクゴールドの色調を得るための下地金属層と被覆金属層との組合せの他の例を以下に示す。例えば、下地金属層をL76.5、a2.6、b29.8で表されるバーニッシュゴールドで形成し、これに銅めっきを施して被覆金属層を形成すると、例えば、L65.1、a11.6、b25.7で表される濃いピンクゴールドの色調が得られる。上記バーニッシュゴールドの下地金属層は、例えば、ノリタケ金液RM−1025Bを用い、前述した実施例と同様に、筆描画等で模様を描き、焼成処理を施すことで形成できる。

0045

また、例えば、下地金属層をL79.5、a−0.2、b5.2で表されるバーニッシュシルバーで形成し、これに銅めっきを施して被覆金属層を形成すると、例えば、L69.5、a8.3、b11.9で表される薄いピンクゴールドの色調が得られる。上記バーニッシュシルバーの下地金属層は、例えば、ノリタケ銀液AGB−1を用い、前述した実施例と同様に、筆描画等で模様を描き、焼成処理を施すことで形成できる。

0046

また、例えば、下地金属層をL63.7、a0.8、b5.3で表されるバーニッシュプラチナで形成し、これに銅めっきを施して被覆金属層を形成すると、例えば、L63.9、a10.0、b15.4で表されるやや薄いピンクゴールドの色調が得られる。上記バーニッシュプラチナの下地金属層は、例えば、ノリタケ白金液SW(或いはRM−7005H)を用い、前述した実施例と同様に、筆描画等で模様を描き、焼成処理を施すことで形成できる。

0047

次に、下地金属層の材料および厚みと、被覆金属層の厚みを種々変更した構成例を説明する。下地金属層および被覆金属層の形成方法は、前述した実施例と同様である。表5において、下地金属層欄には、使用した材料3種の材料名と、それぞれの厚みを示す。「MB-204」は金で、厚みは180(nm)、「RB-7039L」は金−パラジウム−白金で、厚みは130(nm)、「RB-3000C」は金で、厚みは100(nm)である。被覆金属層欄には、めっき処理時間と、形成された被覆金属層の厚みを示す。被覆金属層は全てめっき形成した銅であり、処理時間「なし」は被覆金属層を形成しないものである。厚み欄の「ND」は、測定していないことを意味する。色調欄には、被覆金属層の形成後における色調をL*a*b*表色系(L値、a値、b値)で示す。この色調は、前述した各実施例とは異なり、コニカミノルタ(株)製色彩色差計CM−700dを用いて、SCI(正反射光含む)で測定した。測定波長範囲は400〜700(nm)、測定波長間隔は10(nm)、測定用光源パルスキセノンランプUVカットフィルタ付き)、平均化測定回数は3回、観察条件は10°視野観察光源はF8である。発色欄には、被覆金属層の形成後における発色状態良否を示す。ピンクゴールドの色調が得られている場合を「○」、そうでない場合を「×」とした。また、色名称欄には、参考までに各サンプルの色名称を示した。

0048

0049

上記の表5に示すように、下地金属層が金または金−パラジウム−白金から成る厚み100〜180(nm)の場合において、被覆金属層を10(nm)以下〜550(nm)の範囲で形成すると、ピンクゴールドの色調が得られる。なお、下地金属層にRB-3000Cを用いた実施例では、全てのめっき処理時間に対して被覆金属層の厚みを測定していないが、MB-204或いはRB-7039Lを用いた他の2つの実施例と同程度の厚みである。すなわち、処理時間2(s)では10(nm)以下、12(s)では100(nm)程度、30(s)では200(nm)程度、60(s)では500(nm)程度である。また、めっき厚みは処理時間に概ね比例するため、被覆金属層を形成するための処理時間が300(s)の場合は、例えば3000(nm)程度の被覆金属層が形成されるが、そのような厚い被覆金属層であっても、ピンクゴールドの色調が得られることが確かめられた。しかしながら、厚みが600(nm)以上の被覆金属層を形成するためには60(s)を越えるめっき処理時間が必要であり、しかも、めっき厚みが厚くなり過ぎるとめっき面の光沢が弱くなる傾向がある。そのため、被覆金属層の厚みは600(nm)以下が好ましい。

0050

また、被覆金属層を形成するためのめっき処理時間を2〜300(s)の間で変化させたところ、下地金属層が金色の場合は処理時間12(s)以上で厚みが110(nm)以上、銀色の場合は処理時間2(s)以上で厚みが10(nm)程度以上の場合に、それぞれピンクゴールドの色調を得ることができ、処理時間が長くなっても、前述したように光沢が弱くなるもののピンクゴールドの色調を得ることができた。めっき処理時間は、2(s)以下の短時間でも300(s)以上の長時間でもピンクゴールドの色調が得られる効果を奏するものと考えられる。但し、光沢の強いめっき面を得る観点や製造効率の観点からは60(s)以下のめっき処理時間が好ましい。

0051

また、発色評価結果と、測定により得られたL*a*b*表色系のL値、a値、b値によれば、下地金属層の厚みが180(nm)の場合には、L値が78.0〜84.2、a値が17.9〜19.2、b値が21.9〜28.8の範囲、130(nm)の場合には、L値が78.4〜84.3、a値が12.9〜19.4、b値が19.2〜31.0の範囲、100(nm)の場合には、L値が80.0〜84.0、a値が17.2〜19.0、b値が21.1〜29.7の範囲が、ピンクゴールドの色調であった。上記データに示されるように、下地金属層の厚みによる相違は認められず、SCIでは、L値が70以上、a値が10以上、b値が15〜35の範囲がピンクゴールドの色調である。

0052

上述したように、本実施例によれば、下地層形成工程P2で陶磁器12表面に設けられた金等の貴金属から成る下地金属層16の上に、被覆層形成工程P3において、その下地金属層16からの反射光の一部が透過し得る被覆金属層18がその下地金属層16と同じ形状でこれを覆って設けられる。そのため、陶磁器12表面に形成された模様14を観察したとき、下地金属層16で反射した光と被覆金属層18で反射した光とが混合されるので、下地金属層16の色調に被覆金属層18の色調が混合された色調が得られる。その被覆金属層18は、銅から成ることから、赤みを帯びているので、下地金属層16を構成する貴金属の金色、銀色等の色調に被覆金属層18の赤みを帯びた色調が混合されることにより、ピンクゴールドの色調が得られる。

0053

また、本実施例によれば、加飾陶磁器10には、金等の貴金属から成る下地金属層16を同じ平面形状で覆い、その下地金属層16からの反射光の一部が透過し得る被覆金属層18が備えられる。そのため、陶磁器12表面に形成された模様14を観察したとき、下地金属層16で反射した光と被覆金属層18で反射した光とが混合されるので、下地金属層16の色調に被覆金属層18の色調が混合された色調が得られる。その被覆金属層18は、銅から成ることから、赤みを帯びているので、下地金属層16を構成する貴金属の金色、銀色等の色調に被覆金属層18の赤みを帯びた色調が混合されことにより、ピンクゴールドの色調が得られる。

0054

また、本実施例においては、貴金属から成る下地金属層16が導電性を有することから、被覆層形成工程P3は、これを電極として、電気めっきによって被覆金属層18を設けるものであるため、その下地金属層16の表面だけに被覆金属層18が形成される。そのため、その被覆金属層18を下地金属層16と同一の平面形状で形成できるので、容易に所望の平面形状でピンクゴールドの加飾を施すことができる。

0055

また、本実施例によれば、被覆層形成工程P3では、100〜180(nm)程度の厚さの下地金属層16を覆って十分に薄い10〜600(nm)程度の厚さ寸法で被覆金属層18が設けられる。そのため、被覆金属層18が十分に薄くされることから、下地金属層16の色調がその被覆金属層18を通して表面に十分に現れるので、これに銅から成る被覆金属層18による赤みが加えられることによって、その下地金属層16の色調に応じたピンクゴールドの模様14が容易に得られる。

0056

また、本実施例によれば、下地金属層16は全体が一つに繋がった平面形状で設けられることから、被覆層形成工程P3すなわちめっき工程においては、クリップ26で1箇所に導線24を接続すれば、その全体に通電できる利点がある。

0057

なお、前述した実施例においては、下地層形成工程P2は、水金液を用いて筆やスプレー塗布で模様を描き、焼成処理を施していたが、これに代えて、貴金属ペーストをスクリーン印刷して作製した転写紙を用意し、陶磁器12に転写し、焼成処理を施して焼成絵付けする方法、貴金属箔を陶磁器12の表面に膠や漆を用いて貼り付ける方法等、適宜の方法を用い得る。

0058

また、実施例においては、下地金属層16が金、銀、白金で構成され、これに銅めっきを施して被覆金属層18を形成していたが、下地金属層を金−白金合金で形成し、これに銅めっきを施してもよく、また、下地金属層を金或いは銀で形成し、これに金−銅合金めっきを施してもよく、何れの場合にも、適切な色調を備えた下地金属層を使用することにより、使用材料に応じた濃さ・明るさのピンクゴールドの色調を得ることができる。

0059

なお、図4においては、1個のクリップ26で導線24が接続される場合を示したが、下地金属層16が連続した平面形状ではなく複数に分割されている場合には、分割されている部分の各々に導線24を接続する必要がある。また、模様14が複雑で2回で全体にめっきすることが困難な場合は、下地金属層16の全体にめっきできるまで、クリップ26の位置を順次変えてめっき処理を繰り返せばよい。

0060

以上、本発明を図面を参照して詳細に説明したが、本発明は更に別の態様でも実施でき、その主旨を逸脱しない範囲で種々変更を加え得るものである。

0061

10加飾陶磁器、12 陶磁器、14模様、16下地金属層、18被覆金属層、20めっき槽、22めっき液、24導線、26クリップ、28電源、30 電極

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