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課題

磁石式モータを備えたビークルにおけるアクセル操作子の操作に対するビークルの進行の応答性、特に、ビークルが一旦減速した後に加速に転じる時の応答性を向上させること。

解決手段

エンジンと、磁石式モータと、蓄電装置と、被駆動部材と、アクセル操作子と、ビークルの減速中にトルク要求が入力されていない時に、エンジンの燃焼動作を停止させるとともに、クランクシャフトの回転が減速しながら継続するように、ビークルが減速している期間の少なくとも一部において、磁石式モータが蓄電装置の電力でクランクシャフトを回転させる減速時モータリングを行うように、磁石式モータ及びエンジンを制御する制御部とを備えるビークル。

概要

背景

特許文献1には、エンジンとしての内燃機関と、この内燃機関の出力軸動力伝達を行う磁石式モータとしての始動発電機とを備えた車両が示されている。1つの始動発電機は、内燃機関を始動するスタータとしての機能と、内燃機関の始動後に内燃機関に駆動され発電する発電機としての機能とを兼ね備えている。特許文献1では、始動発電機を、スタータ及び発電機以外の用途、例えば、内燃機関のアシストの用途に用いる技術が提案されている。例えば特許文献1の始動発電機は、ユーザのアクセルグリップの操作によって車両が加速される状況下において内燃機関を、内燃機関の回転速度を高める方向にアシストする。

また、例えば特許文献2には、発電機としても機能する電動モータを備えた車両が示されている。例えば特許文献2の電動モータは、エンジンの始動後で、且つスロットル開度所定開度以上の時(加速時や登坂走行時など)、エンジンの電動アシストを行う。

特許文献1及び2の車両では、車両の加速時にエンジンのアシストによって、加速性能を維持しつつ燃料噴射量の低減が図られている。

概要

磁石式モータを備えたビークルにおけるアクセル操作子の操作に対するビークルの進行の応答性、特に、ビークルが一旦減速した後に加速に転じる時の応答性を向上させること。エンジンと、磁石式モータと、蓄電装置と、被駆動部材と、アクセル操作子と、ビークルの減速中にトルク要求が入力されていない時に、エンジンの燃焼動作を停止させるとともに、クランクシャフトの回転が減速しながら継続するように、ビークルが減速している期間の少なくとも一部において、磁石式モータが蓄電装置の電力でクランクシャフトを回転させる減速時モータリングを行うように、磁石式モータ及びエンジンを制御する制御部とを備えるビークル。

目的

特許5874314号公報
特開2015−074296号公報






磁石式モータを備えたビークルでは、運転者によるアクセル操作子の操作に対するビークルの進行の応答性を向上することが望まれている

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

ビークルであって、前記ビークルは、クランクシャフトを有し前記クランクシャフトを介して動力を出力するエンジンと、前記クランクシャフトに対し固定された速度比で回転するよう前記クランクシャフトとの間でクラッチを介さずに動力が伝達されるように前記クランクシャフトと接続されたロータ、及び、前記ロータと対向するように配置されたステータを有し、前記ロータ又は前記ステータのいずれか一方が永久磁石を有し、少なくとも前記エンジンの燃焼動作を開始させる時に前記クランクシャフトを回転させる一方、前記エンジンに駆動される時に発電する磁石式モータと、前記磁石式モータに対し電力を供給する蓄電装置と、前記エンジン及び/又は前記磁石式モータから出力される動力により駆動され、ビークルを進行させるように構成された被駆動部材と、運転者の操作によりトルク要求が入力されるアクセル操作子と、前記ビークルの減速中に前記トルク要求が入力されていない時に、前記エンジンの燃焼動作を停止させるとともに、前記クランクシャフトの回転が減速しながら継続するように、前記ビークルが減速している期間の少なくとも一部において、前記磁石式モータが前記蓄電装置の電力で前記クランクシャフトを回転させる減速時モータリングを行うように、前記磁石式モータ及び前記エンジンを制御する制御部とを備える。

請求項2

請求項1に記載のビークルであって、前記制御部は、前記ビークルの減速中に、前記アクセル操作子に対する運転者の操作により前記トルク要求が入力された時に、前記クランクシャフトの回転が加速するように前記磁石式モータが前記蓄電装置の電力で前記クランクシャフトを回転させる加速時モータリングを行うように、前記磁石式モータ及び前記エンジンを制御する。

請求項3

請求項2に記載のビークルであって、前記制御部は、前記加速時モータリングと共に、前記エンジンに燃料を供給して前記エンジンの燃焼を行うように、前記磁石式モータ及び前記エンジンを制御する。

技術分野

0001

本発明は、ビークルに関する。

背景技術

0002

特許文献1には、エンジンとしての内燃機関と、この内燃機関の出力軸動力伝達を行う磁石式モータとしての始動発電機とを備えた車両が示されている。1つの始動発電機は、内燃機関を始動するスタータとしての機能と、内燃機関の始動後に内燃機関に駆動され発電する発電機としての機能とを兼ね備えている。特許文献1では、始動発電機を、スタータ及び発電機以外の用途、例えば、内燃機関のアシストの用途に用いる技術が提案されている。例えば特許文献1の始動発電機は、ユーザのアクセルグリップの操作によって車両が加速される状況下において内燃機関を、内燃機関の回転速度を高める方向にアシストする。

0003

また、例えば特許文献2には、発電機としても機能する電動モータを備えた車両が示されている。例えば特許文献2の電動モータは、エンジンの始動後で、且つスロットル開度所定開度以上の時(加速時や登坂走行時など)、エンジンの電動アシストを行う。

0004

特許文献1及び2の車両では、車両の加速時にエンジンのアシストによって、加速性能を維持しつつ燃料噴射量の低減が図られている。

先行技術

0005

特許5874314号公報
特開2015−074296号公報

発明が解決しようとする課題

0006

磁石式モータを備えたビークルでは、運転者によるアクセル操作子の操作に対するビークルの進行の応答性を向上することが望まれている。ビークルの応答性としては、特許文献1、2に示されるようなビークル加速時における応答性だけではなく、旋回時における応答性が挙げられる。交差点を曲がる時やカーブ走行時やUターン時のような旋回時においては、ビークルが一旦減速した後に加速に転じる。そのため、短時間でのビークルの速度の変化が大きい。このような状況では、ビークルの応答性が運転者に感知され易い。従って、一旦減速した後に加速に転じる期間における応答性の向上が望まれている。

0007

本発明の目的は、磁石式モータを備えたビークルにおけるアクセル操作子の操作に対するビークルの進行の応答性、特に、ビークルが一旦減速した後に加速に転じる時の応答性を向上させることである。

課題を解決するための手段

0008

本発明者らは、アクセル操作子の操作に対するビークルの進行の応答性を向上するため、磁石式モータによるアシストについて詳細に検討した。

0009

従来、磁石式モータによる駆動は、エンジンによる基本的な駆動に対する補助的な追加機能として考えられていた。つまり、エンジンと磁石式モータを備えたビークルでは、エンジンによる駆動が主体であると考えられていた。このため、従来の磁石式モータによるアシストが実施されるビークルは、まず、エンジンが、低い回転速度で回転が不安定な状態から、回転を安定させる動力を出力できる状態に推移した後、磁石式モータによる付け足し即ちアシストを実施するという思想で設計されていた。従って、ビークルの設計では、エンジンの回転速度がどの程度まで増大した時点で磁石式モータによるアシストを開始するかが問題であった。

0010

しかし、上述した設計思想では、アクセル操作子の操作に対するビークルの進行の応答性を大きく向上することが困難であった。

0011

そこで、本発明者らは、エンジンの駆動による走行と、磁石式モータによるアシストという従来の設計思想と異なる新たな設計思想を得るために、ビークルにおける設計思想を根本から見直した。

0012

ビークルにおいて、車輪といった被駆動部材は、クランクシャフトの動力に基づいてビークルを進行させる。被駆動部材を駆動するクランクシャフトから見ると、クランクシャフトは、複数の動力源で駆動され得る。しかし、クランクシャフトが被駆動部材を駆動する動力自体に、駆動の動力源による種類の違いはない。例えば、クランクシャフトの動力で被駆動部材が駆動される場合、クランクシャフトがエンジン又は磁石式モータのいずれで回転されても、被駆動部材を駆動する動力の種類に違いはない。つまり、クランクシャフトが被駆動部材を駆動する動力の程度に差があっても、動力であることには変わりはない。

0013

ここで、本発明者らは、ビークルの減速中に、エンジンの燃焼動作を停止させるとともに、磁石式モータによってビークルの減速が継続するようにクランクシャフトを回転させることを試みた。

0014

モータは、回転速度が低いほど、電力受け入れを妨げる誘導起電圧が小さい性質を有する。つまり、モータは、回転速度が低いほど大きい動力を出力する性質を有する。従って、モータとして機能する磁石式モータは、相対的に低い回転速度の範囲において、相対的に高い回転速度の範囲と比べて大きなトルクを出力することができる。そのため、ビークルの減速中には、磁石式モータによるモータリングが効率よく行われ易い。また、減速から加速に転じる時にクランクシャフトへ大きなトルクが加えられ易い。さらに、磁石式モータの電気的応答(例えば磁石式モータへの供給電力の変化)は、エンジンの機械的応答(例えばスロットル開度変化)よりも速やかに行われ得るので、スムーズに加速に転じることができる。よって、ビークルが一旦減速した後に加速に転じる期間(例えば、旋回中)において、アクセル操作子の操作に対するビークルの応答性を向上させることができる。

0015

以上の知見に基づいて完成した本発明の観点によるビークルは、次の構成を採用できる。

0016

(1)本発明の、ひとつの観点によれば、ビークルは、
クランクシャフトを有し前記クランクシャフトを介して動力を出力するエンジンと、
前記クランクシャフトに対し固定された速度比で回転するよう前記クランクシャフトとの間でクラッチを介さずに動力が伝達されるように前記クランクシャフトと接続されたロータ、及び、前記ロータと対向するように配置されたステータとを有し、前記ロータ又は前記ステータのいずれか一方が永久磁石を有し、少なくとも前記エンジンの燃焼動作を開始させる時に前記クランクシャフトを回転させる一方、前記エンジンに駆動される時に発電する磁石式モータと、
前記磁石式モータに対し電力を供給する蓄電装置と、
前記エンジンから出力される動力により駆動され、ビークルを進行させるように構成された被駆動部材と、
運転者の操作によりトルク要求が入力されるアクセル操作子と、
前記ビークルの減速中に前記トルク要求が入力されていない時に、前記エンジンの燃焼動作を停止させるとともに、前記ビークルが減速している期間の少なくとも一部において、前記クランクシャフトの回転が減速しながら継続するように前記磁石式モータが前記蓄電装置の電力で前記クランクシャフトを回転させる減速時モータリングを行うように、前記磁石式モータ及び前記エンジンを制御する制御部と
を備える。

0017

(1)のビークルでは、ロータがクランクシャフトに対して固定された速度比で回転するようにロータとクランクシャフトとの間でクラッチを介さずに動力が伝達される。そのため、ロータとクランクシャフトとの間で動力の伝達が切れない。また、クランクシャフトは、エンジンの燃焼動作が行われる時に回転する。つまり、エンジンの燃焼により生じる動力のクランクシャフトへの伝達も切れない。(1)のビークルは、このような動力伝達系を有している。

0018

(1)のビークルは、磁石式モータ及びエンジンを制御するように構成された制御部を備えている。制御部は、ビークルの減速中にトルク要求が入力されていない時に、エンジンの燃焼動作を停止させるとともに、クランクシャフトの回転が減速しながら継続するように、ビークルが減速している期間の少なくとも一部において、減速時モータリングを行うように、磁石式モータ及びエンジンを制御する。減速時モータリングでは、磁石式モータが、蓄電装置の電力により、クランクシャフトの回転が減速しながら継続するようにクランクシャフトを回転させる。クランクシャフトは、磁石式モータのロータに対し固定された速度比で回転する。

0019

磁石式モータにおいて、蓄電装置からの電力の受け入れを妨げる誘導起電圧は、回転速度が低いほど小さい。ビークルが減速している時には、磁石式モータが蓄電装置から大きな電力を受けやすい。ビークルの減速中には、磁石式モータが比較的低速度域で動作する。よって、磁石式モータによるモータリングが効率よく行われ易い。また、加速に転じる時点において、クランクシャフトへ比較的大きなトルクを加えることができる。さらに、磁石式モータの電気的応答は、エンジンの機械的応答よりも速やかに行われ得るので、スムーズに加速に転じることができる。よって、ビークルが一旦減速した後に加速に転じる時に、アクセル操作子の操作に対するビークルの応答性を向上させることができる。

0020

(2) 本発明の別の観点によれば、ビークルは、(1)のビークルであって、
前記制御部は、前記ビークルの減速中に、前記アクセル操作子に対する運転者の操作により前記トルク要求が入力された時に、前記クランクシャフトの回転が加速するように前記磁石式モータが前記蓄電装置の電力で前記クランクシャフトを回転させる加速時モータリングを行うように、前記磁石式モータ及び前記エンジンを制御する。

0021

(2)のビークルによれば、ビークルの減速中に、アクセル操作子に対する運転者の操作によりトルク要求が入力された時に、加速時モータリングが行われる。加速時モータリングでは、磁石式モータが、蓄電装置の電力により、クランクシャフトの回転が加速するようにクランクシャフトを回転させる。旋回時のように減速から加速に転じる時には、磁石式モータが比較的低速度域で動作するので、磁石式モータによりクランクシャフトへ比較的大きなトルクを加えることができる。さらに、磁石式モータの電気的応答は、エンジンの機械的応答よりも速やかに行われ得るので、スムーズに加速に転じることができる。

0022

(3) 本発明の別の観点によれば、ビークルは、(2)のビークルであって、
前記制御部は、前記加速時モータリングと共に、前記エンジンに燃料を供給して前記エンジンの燃焼を行うように、前記磁石式モータ及び前記エンジンを制御する。

0023

(3)のビークルによれば、エンジンの燃焼動作が開始される時には、既に磁石式モータによってクランクシャフトが駆動されてビークルが走行している。そのため、エンジンの燃焼動作を開始する時にクランクシャフトに加わる負荷が低減されている。従って、加速時モータリング時に、磁石式モータ及びエンジンにより、クランクシャフトの回転を速やかに加速できる。結果として、磁石式モータを備えたビークルにおけるアクセル操作子の操作に対する応答性が向上する。

発明の効果

0024

本発明によれば、磁石式モータを備えたビークルにおけるアクセル操作子の操作に対するビークルの進行の応答性、特に、ビークルが一旦減速した後に加速に転じる時の応答性を向上させることができる。

0025

本明細書にて使用される専門用語は特定の実施例のみを定義する目的であって発明を制限する意図を有しない。
本明細書にて使用される用語「および/または」はひとつの、または複数の関連した列挙された構成物のあらゆるまたはすべての組み合わせを含む。
明細書中で使用される場合、用語「含む、備える(including)」「含む、備える(comprising)」または「有する(having)」およびその変形の使用は、記載された特徴、工程、操作、要素、成分および/またはそれらの等価物の存在を特定するが、ステップ、動作、要素、コンポーネント、および/またはそれらのグループのうちの1つまたは複数を含むことができる。
本明細書中で使用される場合、用語「取り付けられた」、「接続された」、「結合された」および/またはそれらの等価物は広く使用され、直接的および間接的な取り付け、接続および結合の両方を包含する。さらに、「接続された」および「結合された」は、物理的または機械的な接続または結合に限定されず、直接的または間接的な電気的接続または結合を含むことができる。
他に定義されない限り、本明細書で使用される全ての用語(技術用語および科学用語を含む)は、本発明が属する当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。
一般的に使用される辞書に定義された用語のような用語は、関連する技術および本開示の文脈における意味と一致する意味を有すると解釈されるべきであり、本明細書で明示的に定義されていない限り、理想的または過度形式的な意味で解釈されることはない。
本発明の説明においては、技術および工程の数が開示されていると理解される。
これらの各々は個別の利益を有し、それぞれは、他の開示された技術の1つ以上、または、場合によっては全てと共に使用することもできる。
したがって、明確にするために、この説明は、不要に個々のステップの可能な組み合わせをすべて繰り返すことを控える。
それにもかかわらず、明細書および特許請求の範囲は、そのような組み合わせがすべて本発明および請求項の範囲内にあることを理解して読まれるべきである。
本明細書では、新しいビークルについて説明する。
以下の説明では、説明の目的で、本発明の完全な理解を提供するために多数の具体的な詳細を述べる。
しかしながら、当業者には、これらの特定の詳細なしに本発明を実施できることが明らかである。
本開示は、本発明の例示として考慮されるべきであり、本発明を以下の図面または説明によって示される特定の実施形態に限定することを意図するものではない。

0026

ビークルは、輸送機関である。ビークルは、有人乗物、又は無人の輸送機関である。ビークルは、例えば車輪を有する車両である。ビークルは例えば鞍乗型車両である。ビークルは例えば自動二輪車である。自動二輪車としては、特に限定されず、例えば、スクータ型モペット型オフロード型、オンロード型の自動二輪車が挙げられる。また、鞍乗型車両としては、自動二輪車に限定されず、例えば、ATV(All−Terrain Vehicle)等であってもよい。また、ビークルは、鞍乗型車両に限定されず、車室を有する4輪車両等であってもよい。本発明に係るビークルは、車輪付きビークルに限定されず、例えばスクリューを有する船舶でもよい。

0027

ビークルは、以下の3要件の少なくとも1つを満たすことが好ましい。
(i) 前記ビークルが、リーン姿勢で旋回可能に構成されていること
(ii) 前記ビークルが、運転者によるアクセル操作子の操作量に応じてクランクシャフトの回転速度が変化するようにエンジン及び/又は磁石式モータの動作が制御されるとともに、クランクシャフトの回転速度に応じてクランクシャフトと被駆動部材との動力の伝達及びその切断が切り換えられるように構成されること
(iii) 前記ビークルが、クランクシャフトの回転速度が低速域である時にクランクシャフトと被駆動部材との動力伝達が切断される一方、クランクシャフトの回転速度が低速域以外である時に前記動力伝達が行われるように構成されていること
なお、前記低速域の下限値は、0rpmである。前記低速域の上限値は、特に限定されず、例えば、アイドリング回転速度よりも高くてもよく、前記アイドリング回転速度よりも低くてもよい。

0028

上記(i)に関して、リーン姿勢で旋回可能に構成されたビークルは、旋回時にビークルに加わる遠心力に対向するために、カーブの内側に傾いた姿勢で旋回するように構成される。リーン姿勢で旋回可能に構成されたビークルとしては、例えば、リーン姿勢で旋回可能に構成された鞍乗型車両(例えば、自動二輪車、自動三輪車)が挙げられる。上記(ii)に関して、上記(ii)を満たすビークルは、アクセル操作子の操作によって、クランクシャフトの回転速度(即ちエンジン及び/又は磁石式モータの動作)並びにクランクシャフトと被駆動部材との間の動力伝達及びその切断の切り換えが制御されるように構成される。上記(iii)に関しては、上記(iii)を満たすビークルは、押し歩きや牽引などが可能になる。上記(i)〜(iii)の少なくとも一つを満たすビークルとしては、上記(i)〜(iii)の一つを満たすビークル、上記(i)及び(ii)を満たすビークル、上記(ii)及び(iii)を満たすビークル、上記(i)及び(iii)を満たすビークル、上記(i)、(ii)及び(iii)の全てを満たすビークルが挙げられる。

0029

上記(i)〜(iii)の少なくとも1つを満たすようなビークル(特に、少なくとも上記(i)を満たすビークル)では、軽快性が求められるため、通常、発進時の加速性能が重要視される傾向にある。発進時の加速性能には、クラッチの設定、特にクラッチストールの設定が大きく影響する。ここでいう加速性能は、ある程度の距離(例えば数十m)を走行するまでの時間やその時の速度に関係し、本発明でいう発進の操作に対する進行の応答性とは異なる。本発明でいう応答性は、所謂出だしの良さであり、発進の操作が入力されてからビークルが発進するための時間の短さに関係する。また、本発明でいう応答性は、発進時の操作量の変化に応じてビークルの挙動が変化するまでの時間の短さに関係する。発進の操作に対する高い応答性は、発進時における操縦定性に寄与する。

0030

エンジンは、例えば、単気筒エンジン及び2以上の気筒を有するエンジンを含む。エンジンは、例えば、4ストロークの間に高負荷領域低負荷領域とを有する4ストロークエンジンであることが好ましい。4ストロークの間に高負荷領域と低負荷領域とを有する4ストロークエンジンは、例えば、単気筒エンジン、2気筒エンジン不等間隔爆発型3気筒エンジン、又は、不等間隔爆発型4気筒エンジンである。4ストロークの間に高負荷領域と低負荷領域とを有する4ストロークエンジンは、低い回転速度における回転の安定性が、他のタイプのエンジンと比べ低い。このため、接続の回転速度を低下させることが困難であった。本発明の観点によるビークルは、4ストロークの間に高負荷領域と低負荷領域とを有する4ストロークエンジンでも、加速の操作に対するビークルの進行の応答性が高めやすい。ただし、エンジンは、例えば、4ストロークの間に高負荷領域と低負荷領域とを有さない4ストロークエンジンでもよい。

0031

エンジンにおける燃焼動作は、エンジンの燃焼が行われている時のエンジンの動作である。例えば、エンジンの燃焼工程で燃焼が行われていない場合に、クランクシャフトがモータによって回転している状態はエンジンの燃焼動作とは異なる。エンジンにおける燃焼動作は、クランクシャフトの回転が開始し、燃料が供給された後、エンジン内の混合気即ち供給された燃料と空気の混合気が最初に燃焼する時に開始する。つまり、エンジンにおける燃焼動作の開始は、クランクシャフトの回転が開始し、燃料が供給された後、エンジン内の混合気が最初に燃焼する時である。

0032

磁石式モータは、ロータと、ステータとを有する。ロータ又はステータのいずれか一方が、永久磁石を有する。他方はコイルを有する。ブラシ付き直流モータは、ステータが永久磁石を有する磁石式モータの一例である。ブラシレスモータは、ロータが永久磁石を有する磁石式モータの一例である。ブラシレスモータの相数は、特に限定されず、単相であってもよく、三相であってもよい。磁石式モータは、エンジンの燃焼動作を開始させる時に、モータとして機能し、クランクシャフトを回転させる。磁石式モータは、エンジンに駆動される時に、ジェネレータとして機能し、発電するように構成されていてもよい。ビークルは、磁石式モータとは別に、ジェネレータを備えていてもよい。磁石式モータは、ラジアルギャップ型であってもよく、アキシャルギャップ型であってもよい。ラジアルギャップ型の磁石式モータは、アウタロータ型であってもよく、インナロータ型であってもよい。ロータは、ロータとクランクシャフトとの間でクラッチを介さずに動力が伝達されるようにクランクシャフトと接続される。ロータとクランクシャフトとの間での動力の伝達が切れない。ロータは、例えば、クランクシャフトに対し直結されていてよい。また、ロータは、例えば、固定速度比ギアを介してクランクシャフトと接続されていてもよい。ロータは、クランクシャフトと常時動力伝達が可能であるようにクランクシャフトと接続されていることが好ましい。

0033

蓄電装置は、電力を蓄える装置である。蓄電装置は、少なくとも、磁石式モータが蓄電装置の電力により自力でクランクシャフトを回転させて被駆動部材を駆動することによりビークルを走行させるための電力を磁石式モータに供給できる容量を有している。蓄電装置は、特に限定されず、例えば、バッテリであってもよく、キャパシタであってもよい。蓄電装置は、磁石式モータへの電力供給を行う。また、蓄電装置は、磁石式モータにより生成された電力を受け入れることにより充電されてもよい。蓄電装置は、1つであってもよく、複数であってもよい。ビークルは、磁石式モータへ電力を供給する蓄電装置とは別に、蓄電装置を有していてもよい。

0034

本発明の一つの観点における被駆動部材は、例えば車輪である。被駆動部材は、例えばスクリューでもよい。被駆動部材の数は、特に限定されない。ビークルが前輪後輪とを備える場合、被駆動部材は、前輪のみであってもよく、後輪のみであってもよく、前輪及び後輪であってもよい。

0035

アクセル操作子は、運転者の操作によりトルク要求が入力される部材である。アクセル操作子は、特に限定されず、アクセルグリップであってもよく、アクセルペダルであってもよく、レバーにより構成されてもよく、ボタンにより構成されてもよい。アクセル操作子は、例えば、エンジンに備えられたスロットル弁機械式ワイヤで接続されていてよい。アクセル操作子は、例えば、スロットル弁を駆動するモータ及び制御装置電気的に接続されていてもよい。

0036

制御部は、エンジンを制御する機能と、磁石式モータを制御する機能とを有する。例えば、磁石式モータがブラシ付き直流モータである場合、磁石式モータを制御する機能は、例えば、磁石式モータへ供給される電力についてのON/OFF切り替える機能である。磁石式モータがブラシレスモータである場合、磁石式モータを制御する機能は、例えば、インバータ回路に対する制御、より詳細には、複数のスイッチング部の各々に対するON/OFF制御である。制御部のハードウェア構成は、特に限定されない。制御部は、中央処理装置と、記憶装置とを有するコンピュータにより構成されていてもよい。制御部の一部または全部が、電子回路であるワイヤードロジックによって構成されていてもよい。制御部は、全体として物理的に一体として構成されていてもよく、物理的に別個の複数の装置の組合せにより構成されていてもよい。例えば、エンジンを制御する機能を有する装置と、磁石式モータを制御する機能を有する装置とが別体に構成されていてもよい。

0037

エンジン及び/又は磁石式モータから出力される動力は、クランクシャフトから被駆動部材に伝達される。ビークルは、クランクシャフトと被駆動部材との間で動力を伝達するための動力伝達装置を備える。動力伝達装置は、変速機とクラッチとを含む概念である。即ち、動力伝達装置は、変速機を備えていてもよく、備えていなくてもよい。動力伝達装置は、クラッチを備えていてもよく、備えていなくてもよい。クラッチは、特に限定されず、クラッチに対するライダーの操作によって動作するマニュアルクラッチでもよく、クラッチに対するライダーの操作によらずに動作する自動クラッチであってもよい。クラッチは、湿式であってもよく、乾式であってもよい。クラッチは、噛合クラッチであってもよく、摩擦クラッチであってもよい。クラッチは、例えば、アクチュエータやモータ等により制御される電動クラッチであってもよく、油圧により制御される油圧制御式クラッチであってもよく、空気圧により制御される空気圧制御式クラッチであってもよく、コイル等に通電される時に生じる電磁力により制御される電磁クラッチであってもよい。自動クラッチの一例として、例えば、遠心クラッチが挙げられる。遠心クラッチは、遠心力により動力の伝達と切断との切替を行うクラッチである。遠心クラッチは、ドラム式のクラッチであってもよく、ベルト式のクラッチ(ベルトクラッチ)であってもよい。

0038

ビークルでは、ビークルの減速中にトルク要求が入力されていない時に、エンジンの燃料動作が停止する。但し、ビークルは、ビークルの減速中に常にエンジンの燃料動作が停止するように構成されていなくてもよい。即ち、ビークルは、ビークルの減速中において、ある状況下では、エンジンの燃料動作が停止する一方、別の状況下では、エンジンの燃料動作が停止しないように構成されていてもよい。例えば、ビークルは、ビークルが減速中において、所定のエンジン停止条件成立した時に、エンジンの燃料動作が停止する一方、所定のエンジン停止条件が成立していない時には、エンジンの燃料動作が停止しないように構成されていてもよい。そのようなエンジン停止条件としては、特に限定されず、例えば、車速に関する条件であってもよく、動力伝達に関する条件であってもよく、ビークルのリーン角に関する条件であってもよい。車速に関する条件としては、特に限定されず、例えば、クランクシャフトの回転速度が所定速度を下回ること、被駆動部材の回転速度が所定速度を下回ること、ビークルの車速が所定速度を下回ることが挙げられる。動力伝達に関する条件としては、特に限定されず、例えば、クランクシャフトと被駆動部材との間の動力伝達が切断されていないことが挙げられる。ビークルのリーン角に関する条件としては、特に限定されず、例えば、旋回時におけるカーブ内側へのリーン角が所定角度を上回ることが挙げられる。上述した各条件は、単独で設定されてもよく、幾つかの条件が組合せられて設定されてもよい。

0039

ビークルでは、ビークルの減速中にトルク要求が入力されていない時に、クランクシャフトの回転が減速しながら継続するように、ビークルが減速している期間の少なくとも一部において、減速時モータリングが行われる。その結果、ビークルの減速中にトルク要求が入力されていない時に、クランクシャフトの回転が減速しながら継続する。減速時モータリングは、ビークルが減速している期間の少なくとも一部において蓄電装置の電力により行われる。減速時モータリングは、クランクシャフトの回転が減速しながら継続するように行われる。減速時モータリングは、例えば、制御部により磁石式モータの負荷が調整されることにより行われる。減速時モータリングが行われる時のクランクシャフトの正転は、磁石式モータにより正方向のトルクが加えられるので、例えば、惰性走行中のクランクシャフトの正転より緩やかに減速する。本明細書において、惰性走行とは、磁石式モータ又はエンジンのいずれからも正方向のトルクを受けず、且つブレーキが作用せずに、ビークルが走行することをいう。蓄電装置は、減速時モータリングが行われる時に放電する。ビークルが減速している期間のうち、残りの期間には、蓄電装置の充電及び放電が行われない期間があってもよく、蓄電装置の充電(即ち回生)が行われる期間があってもよい。

0040

加速時モータリングは、ビークルの減速中にトルク要求が入力された時点又は入力された後に開始される。減速時モータリングによってクランクシャフトの回転が減速しながら継続している時に加速時モータリングが行われる。従って、速やかに加速に転じることができ、操作に対する応答性をより向上させることができる。加速時モータリングは、減速時モータリングから連続して行われることが好ましい。より速やかに加速に転じることができ、操作に対する応答性をより向上させることができる。加速時モータリングにおける加速の程度は、アクセル操作子に対する操作量に応じて変化することが好ましい。

0041

ビークルは、加速時モータリングと共に、エンジンの燃焼動作が開始されるように構成されることが好ましい。より速やかに加速に転じることができ、操作に対する応答性をより向上させることができる。エンジンの燃焼動作は、加速時モータリングが開始されるタイミングで開始されてもよく、加速時モータリングが開始された後に開始されてもよい。また、トルク要求が入力された時に、先ずエンジンの燃焼動作が開始され、次に加速時モータリングが開始されてもよい。

0042

加速時モータリングは、エンジンの燃焼動作が開始されてから終了する。従って、加速時モータリングが終了する時にはエンジンの燃焼動作が再開されている。加速時モータリングの終了タイミングは、特に限定されず、例えば、クランクシャフトの回転速度が所定速度を上回るタイミング、被駆動部材の回転速度が所定の速度を下回ること、ビークルの車速が所定速度を上回ること、旋回時におけるカーブ内側へのリーン角が所定角度を下回ることが挙げられる。

0043

クランクシャフトと被駆動部材との間の動力伝達は、ビークルの減速が開始されてから加速時モータリングが開始されるまでの期間において切断されないことが好ましい。これにより、ビークルの減速中に入力されるトルク要求に対して速やかに応答可能な状態が確保される。結果として、減速から加速に転じる時の応答性を向上させることができる。但し、クランクシャフトと被駆動部材との間の動力伝達は、ビークルの減速が開始されてから加速時モータリングが開始されるまでの期間において切断されてもよい。クランクシャフトと被駆動部材との間の動力伝達が切断されても、減速時モータリングにより正方向のトルクが付与され、クランクシャフトの回転が継続しているので、加速時モータリングを開始することにより、速やかにクランクシャフトの回転を加速することができる。これにより、クランクシャフトと被駆動部材との間の動力伝達が再開を早めたり、クランクシャフトと被駆動部材との間の動力伝達が再開する時のビークルの加速性を向上させたりすることができる。結果として、操作に対する応答性を、より向上させることができる。以下の動作は、クランクシャフトと被駆動部材との間で動力伝達が行われている時に行われてもよく、当該動力伝達が行われていない時に行われてもよい。
・エンジンの燃焼動作の停止
・減速時モータリングの開始
・減速時モータリングの終了
・加速時モータリングの開始
・エンジンの燃焼動作の再開
・加速時モータリングの終了

0044

クランクシャフトと被駆動部材との間で動力伝達が行われている時に、減速時モータリングが行われる場合、ビークルは、減速しながら走行を継続する。この時の車速は、例えば、惰性走行中の車速より緩やかに減速する。この状態において、トルク要求に応じて加速時モータリングが行われる場合、ビークルは、減速から加速に転じる。加速時モータリングと共にエンジンの燃焼が開始される場合、より速やかにビークルを加速させることができ、より応答性を向上させることができる。

0045

クランクシャフトと被駆動部材との間で動力伝達が行われていない時に、減速時モータリングが行われる場合、クランクシャフトの回転は減速しながら継続する。この場合、減速するクランクシャフトの回転の加速度(負の加速度)は、惰性走行中に減速する被駆動部材の回転の加速度以下であることが好ましい。なお、惰性走行中に減速する被駆動部材の回転の加速度としては、クランクシャフトの回転の加速度と対比できるように減速比に基づいて換算された加速度が用いられる。前記動力伝達が行われずにクランクシャフトの回転が減速している状態において、トルク要求に応じて加速時モータリングが行われる場合、クランクシャフトの回転は減速から加速に転じる。加速時モータリングと共にエンジンの燃焼動作が再開する。加速時モータリング及び再開後のエンジンの燃焼動作の少なくとも一方が行われている時に、クランクシャフトと被駆動部材との間での動力伝達が再開されることが好ましい。加速時モータリングは、少なくともクランクシャフトと被駆動部材との間での動力伝達が再開されるまで行われることが好ましい。より速やかにビークルを加速させることができ、より応答性を向上させることができるからである。

0046

クランクシャフトと被駆動部材との間での動力伝達及びその切断は、例えば、動力伝達装置において行われる。当該動力伝達及びその切断は、ニュートラル機構を有する変速機で行われてもよく、クラッチで行われてもよい。ニュートラル機構は、ニュートラルポジションへの変速を可能とする機構である。ニュートラル機構を有する変速機は、無段変速機であってもよく、有段変速機であってもよい。ニュートラル機構を有する無段変速機としては、例えば、ベルトを挟持する2つのシーブの間の間隔が、ベルトの挟持が解除される距離まで遠心力で又は電子制御により調整され得る無段変速機が挙げられる。ニュートラル機構を有する有段変速機としては、特に限定されず、従来公知の有段変速機が挙げられる。変速機は、自動変速機であってもよく、マニュアル変速機であってもよい。また、クラッチについては、上述した通りである。

図面の簡単な説明

0047

第一実施形態に係る鞍乗型車両についての説明図である。
図1に示すエンジン及びその周囲の概略構成を模式的に示す部分断面図である。
エンジンのクランク角度位置と必要トルクとの関係を模式的に示す説明図である。
図2に示す磁石式モータの回転軸線に垂直な断面を示す断面図である。
図1に示す鞍乗型車両の制御系を模式的に示すブロック図である。
発進時における鞍乗型車両の状態遷移について概略的に示す状態遷移図である。
減速時における鞍乗型車両の状態遷移について概略的に示す状態遷移図である。
第二実施形態に係る鞍乗型車両が備える磁石式モータを模式的に示す分解斜視図である。
図8に示す磁石式モータを模式的に示す斜視図である。
図8に示す磁石式モータにおけるステータの動作を模式的に示す図である。
図8に示す磁石式モータの回転制御原理を示す図である。

0048

以下、本発明の実施形態に基づいて図面を参照しつつ説明する。なお、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではない。

0049

<第一実施形態>
図1は、第一実施形態に係る鞍乗型車両1についての説明図である。図の上部には、側方から見た鞍乗型車両1が模式的に示されている。図の下部には、鞍乗型車両1の発進時及び減速から再加速までの過程における経過時間と車速との関係が示されている。

0050

図1に示す鞍乗型車両1は、車体2及び車輪3a,3bを備えている。詳細には、鞍乗型車両1は、自動二輪車である。鞍乗型車両1は、ビークルの一例である。

0051

鞍乗型車両1は、エンジンEGを備えている。エンジンEGは、4ストローク単気筒エンジンである。エンジンEGは、クランクシャフト15を有する。エンジンEGは、クランクシャフト15を介して動力を出力する。

0052

鞍乗型車両1は、磁石式モータMを備えている。磁石式モータMは、ロータ30と、ステータ40とを有する。ロータ30は、永久磁石37を有する。ロータ30は、クランクシャフト15に対して固定された速度比で回転するようにクランクシャフト15との間でクラッチを介さずに動力が伝達されるようにクランクシャフト15と接続されている。ステータ40は、ロータ30と対向するように配置されている。磁石式モータMは、少なくともエンジンEGの燃焼動作を開始させる時にクランクシャフト15を回転させる。また、本実施形態において、磁石式モータMは、エンジンEGに駆動される時にジェネレータとして機能して発電するように構成されている。

0053

鞍乗型車両1は、蓄電装置4を備えている。蓄電装置4は、磁石式モータMに対して電力を供給する。また、蓄電装置4は、磁石式モータMがジェネレータとして機能する時に生成される電力により充電される。

0054

鞍乗型車両1は、アクセル操作子8を備えている。アクセル操作子8は、運転者によりトルク要求が入力されるように構成されており、エンジンEGの出力を指示するように操作される。アクセル操作子8は、運転者によって操作されることにより、エンジンEGの出力の増加又は減少に関する指示が入力されるように構成されている。

0055

鞍乗型車両1は、車輪3bを備える。車輪3bは、被駆動部材の一例である。車輪3bは、エンジンEGから出力する動力により駆動されることにより、鞍乗型車両1を進行させるように構成されている。

0056

鞍乗型車両1は、動力伝達装置PTを備える。動力伝達装置PTは、クランクシャフト15から車輪3bへ動力を伝達するように構成されている。動力伝達装置PTは、変速機TRと、クラッチCLとを含んでいる。変速機TRは、例えば、無段変速機である。変速機TRは、入力の回転速度に対する出力の回転速度の比である変速比を変更することができる。変速機TRは、クランクシャフト15の回転速度に対する、車輪3bの回転速度に対応する変速比を変更することができる。クラッチCLは、例えば、ドラム式の遠心クラッチである。

0057

鞍乗型車両1は、制御部としての制御装置60を備える。制御装置60は、磁石式モータM及びエンジンEGを制御するように構成されている。制御装置60は、磁石式モータM及びエンジンEGを制御することにより、以下のように、鞍乗型車両1を走行させることができる。

0058

制御装置60は、エンジンEGの燃焼動作が停止しており且つ車輪3bが駆動されていない状態において、アクセル操作子8に対する運転者の操作によりトルク要求が入力された場合、エンジンEGの燃焼動作が停止した状態で磁石式モータMが蓄電装置4の電力でクランクシャフト15を回転させて車輪3bを駆動することにより鞍乗型車両1を走行させる(状態(A))。状態(A)では、エンジンEGは、燃焼動作を停止し、磁石式モータMは、モータリングにより鞍乗型車両1を発進及び走行させる(発進時モータリング)。

0059

制御装置60は、エンジンEGの燃焼動作が停止した状態で磁石式モータMが蓄電装置4の電力でクランクシャフト15を回転させることにより車輪3bを駆動している状態において、更に又は継続してアクセル操作子8に対する運転者の操作によりトルク要求が入力された場合、エンジンEGに燃料を供給してエンジンEGの燃焼動作を開始させ、磁石式モータM及びエンジンEGが車輪3bを駆動することにより鞍乗型車両1を走行させる(状態(B))。状態(B)では、エンジンEGが、燃焼動作を実行し、磁石式モータMは、発進時のモータリングを継続する。状態(B)は、状態(A)の後に生じる。

0060

制御装置60は、鞍乗型車両1が状態(B)である時に、更に又は継続してアクセル操作子8に対する運転者の操作によりトルク要求が入力された場合、磁石式モータMによるクランクシャフト15への正転方向への正のトルク付与を停止し、エンジンEGにより車輪3bを駆動することにより鞍乗型車両1を走行させる(状態(C))。なお、状態(C)は、必ずしも状態(B)の後に状態(B)に続いて生じる必要はない。鞍乗型車両1が状態(A)である時に、アクセル操作子8に対する運転者の操作によりトルク要求が入力された場合、状態(C)が生じてもよい。

0061

状態(C)では、鞍乗型車両1は、エンジンEGにより駆動されることにより、走行する。エンジンEGによる駆動力は、アクセル操作子8に対する操作量に応じて変化する。制御装置60は、鞍乗型車両1の減速中にトルク要求が入力されていない時に、エンジンEGの燃焼動作を停止させるとともに、クランクシャフト15の回転が減速しながら継続するように、鞍乗型車両1が減速している期間の少なくとも一部において、磁石式モータMが蓄電装置4の電力でクランクシャフトを回転させる減速時モータリングを行う(状態(D))。なお、状態(D)は、必ずしも状態(C)の後に状態(C)に続いて生じる必要はなく、状態(B)の後に状態(B)に続いて生じてもよい。また、状態(A)の後に状態(D)が生じてもよい。この場合、状態(A)及び状態(D)の両方において、エンジンEGの燃焼動作が停止した状態が継続する。

0062

制御装置60は、鞍乗型車両1の減速中に、アクセル操作子8に対する運転者の操作によりトルク要求が入力された時に、クランクシャフト15の回転が加速するように磁石式モータMが蓄電装置4の電力でクランクシャフト15を回転させる加速時モータリングを行う(状態(E))。状態(E)は、状態(D)の後に生じる。状態(E)においては、鞍乗型車両1が、少なくとも磁石式モータMにより駆動される。状態(E)において、鞍乗型車両1は、磁石式モータM及びエンジンEGにより駆動されてもよい。即ち、状態(E)において、制御装置60は、加速時モータリング動作と共に、エンジンEGに燃料を供給してエンジンEGの燃焼を行ってもよい。エンジンEGの燃焼は、加速時モータリング動作と同時に開始されてもよく、加速時モータリング動作が開始された後に開始されてもよい。

0063

制御装置60は、鞍乗型車両1が状態(E)である時に、更に又は継続してアクセル操作子8に対する運転者の操作によりトルク要求が入力された場合、磁石式モータMによるクランクシャフト15への正転方向への正のトルク付与を停止し、エンジンEGにより車輪3bを駆動することにより鞍乗型車両1を走行させる(状態(C))。なお、状態(C)は、必ずしも状態(E)の後に状態(E)に続いて生じる必要はない。鞍乗型車両1が状態(D)である時に、アクセル操作子8に対する運転者の操作によりトルク要求が入力された場合、状態(C)が生じてもよい。

0064

鞍乗型車両1は、図1に示す状態遷移を行うように走行可能である。但し、図1に示す状態遷移は、鞍乗型車両1が実行可能な状態遷移の一例である。鞍乗型車両1は、必ずしも、常に、図1に示す状態遷移の一例の通りに走行しなくてもよい。鞍乗型車両1の状態遷移は、車両状況走行状況によって異なる。具体的には、鞍乗型車両1の状態遷移は、例えば、入力されるトルク要求や、蓄電装置4に蓄電された電力量によって異なる。入力されるトルク要求によっては、鞍乗型車両1が状態(A)である状態から、状態(B)又は状態(C)に遷移せずに、鞍乗型車両1は減速して走行を終了してもよい。また、鞍乗型車両1が状態(D)である状態から、状態(E)又は状態(C)に遷移せずに、鞍乗型車両1は減速を継続して走行を終了してもよい。また、蓄電装置4に蓄電された電力量によっては、磁石式モータによる走行が行われない場合が生じてもよく、減速モータリング及び/又は加速モータリングが行われない場合が生じてもよい。また、状態(C)において、磁石式モータMが、一時的に、クランクシャフト15の正転方向への正のトルク付与を行ってもよい。また、状態(C)において、エンジンEGが、一時的に、燃焼動作を停止してもよい。

0065

さらに、鞍乗型車両1は、メインスイッチ5を備えている。メインスイッチ5は、鞍乗型車両1の各部に電力を供給するためのスイッチである。鞍乗型車両1は、スタータスイッチ6を備えている。スタータスイッチ6は、運転者によって操作されるスイッチである。本実施形態において、スタータスイッチ6は、運転者の操作により発進許可要求が入力されるスイッチである。鞍乗型車両1は、アクセル操作子8を備えている。アクセル操作子8は、操作に応じてトルク要求、例えば、エンジンEGの出力を指示するように構成されている。アクセル操作子8は、詳細には、アクセルグリップである。

0066

鞍乗型車両1では、駆動停止状態において、メインスイッチ5が操作されることにより、制御装置60への電力供給が開始される。その後に、鞍乗型車両1は、スタータスイッチ6が操作されることにより、発進を許可される。その後に、鞍乗型車両1は、アクセル操作子8が操作されることにより、エンジンEGの燃焼動作が停止した状態で、磁石式モータMにより走行し始める。

0067

なお、スタータスイッチ6は、省略されてもよい。この場合、鞍乗型車両1は、駆動停止状態において、メインスイッチ5が操作されることにより、制御装置60への電力供給が開始され、アクセル操作子8の操作により、エンジンEGの燃焼動作が停止した状態で、磁石式モータMにより走行し始める。さらに、鞍乗型車両1は、メインスイッチ5の操作無しに、アクセル操作子8の操作により、走行し始めるように構成されていてもよい。

0068

図2は、図1に示すエンジンEG及びその周囲の概略構成を模式的に示す部分断面図である。

0069

エンジンEGは、クランクケース11と、シリンダ12と、ピストン13と、コネクティングロッド14と、クランクシャフト15とを備えている。ピストン13は、シリンダ12内に往復動可能に設けられている。クランクシャフト15は、クランクケース11内に回転可能に設けられている。クランクシャフト15は、コネクティングロッド14を介して、ピストン13と連結されている。シリンダ12の上部には、シリンダヘッド16が取り付けられている。シリンダ12とシリンダヘッド16とピストン13とによって、燃焼室が形成される。シリンダヘッド16には、排気バルブ18及び図示しない吸気バルブが設けられている。排気バルブ18は、シリンダ12内の排ガスの排出を制御する。吸気バルブは、シリンダ12内の燃焼室への混合気の供給を制御する。排気バルブ18及び吸気バルブは、クランクシャフト15と連動して回転するカムシャフトCsに設けられた図示しないカムの作用によって動作する。クランクシャフト15は、クランクケース11に、一対のベアリング17を介して、回転自在な態様で支持されている。

0070

エンジンEGが備えるクランクシャフト15の一端部15a(図中、右端部)には、磁石式モータMが取り付けられている。クランクシャフト15と磁石式モータMとの間にクラッチは設けられていない。エンジンEGが備えるクランクシャフト15の他端部15b(図中、左端部)には、動力伝達装置PTが設けられている。

0071

エンジンEGには、デコンプレッション装置Dが設けられている。図2には、デコンプレッション装置Dが概略的に示されている。デコンプレッション装置Dは、圧縮行程でシリンダ12内の圧力を減少させるように動作する。デコンプレッション装置Dは、圧縮行程で排気バルブ18を開くことによって、シリンダ12内から混合気の一部を排出する。デコンプレッション装置Dは、クランクシャフト15の回転速度が、デコンプレッション装置Dに設定された減圧上限速度以下である場合に、圧縮行程で排気バルブ18を開くように構成されている。デコンプレッション装置Dは、クランクシャフト15と連動して回転するカムシャフトCsに設けられた機構によって排気バルブ18を開く。デコンプレッション装置Dは、例えば、カムシャフトCsの回転に伴う遠心力を利用して、排気バルブ18を開く動作を行う。デコンプレッション装置Dが圧縮行程でシリンダ12内の混合気の圧力を減少させることによって、ピストン13が受ける圧縮反力が減少する。高負荷領域において、ピストン13の動作に対する負荷が低減される。

0072

また、エンジンEGには、図示しないスロットル弁及び燃料噴射装置J(図5参照)も備えられている。スロットル弁は、アクセル操作子8(図1参照)の操作量に基づく開度で開く。スロットル弁は、開度に応じて流れる空気の量を調整することによってシリンダ12内に供給される空気の量を調整する。燃料噴射装置Jは、燃料を噴射することによって、シリンダ12内の燃焼室に燃料を供給する。スロットル弁を通る空気と燃料噴射装置Jから噴射された燃料の混合気が、シリンダ12内の燃焼室に供給される。また、エンジンEGには、点火プラグ19が設けられている。点火プラグ19が、シリンダ12内の混合気に点火することによって、混合気が燃焼する。

0073

エンジンEGは、内燃機関である。エンジンEGは、燃料の供給を受ける。エンジンEGは、混合気を燃焼する燃焼動作によって動力(トルク)を出力する。
詳細には、ピストン13が、燃焼室に供給された燃料を含む混合気の燃焼によって移動する。ピストン13は、混合気の燃焼によって往復動する。ピストン13の往復動に連動してクランクシャフト15が回転する。動力は、クランクシャフト15を介してエンジンEGの外部に出力される。車輪3b(図1参照)は、クランクシャフト15を介してエンジンEGから出力される動力を受け鞍乗型車両1を駆動する。
エンジンEGは、クランクシャフト15を介して動力を出力する。クランクシャフト15の動力は、動力伝達機構PT(図1参照)を介して、車輪3bに伝達される。鞍乗型車両1は、エンジンEGからクランクシャフト15を介して動力を受ける車輪3bによって駆動される。

0074

図3は、エンジンEGのクランク角度位置と必要トルクとの関係を模式的に示す説明図である。図3は、エンジンEGが燃焼動作を行っていない状態で、クランクシャフト15を回転させるための必要トルクを示している。

0075

エンジンEGは、4ストロークエンジンである。エンジンEGは、1回の燃焼サイクルである4ストロークの間に、クランクシャフト15を回転させる負荷が大きい高負荷領域THと、クランクシャフト15を回転させる負荷が高負荷領域THの負荷より小さい低負荷領域TLとを有する。高負荷領域とは、エンジンEGの1燃焼サイクルのうち、負荷トルクが1燃焼サイクルにおける負荷トルクの平均値Avよりも高い領域をいう。クランクシャフト15の回転角度を基準として見ると、低負荷領域TLは高負荷領域TH以上に広い。より詳細には、低負荷領域TLは高負荷領域THよりも広い。言い換えると、低負荷領域TLに相当する回転角度領域は、高負荷領域THに相当する回転角度領域よりも広い。エンジンEGは、燃焼行程膨張行程)、排気行程吸気行程、及び圧縮行程を繰り返しながら回転する。圧縮行程は、高負荷領域THと重なりを有する。

0076

エンジンEGの1回の燃焼サイクルには、燃焼行程、排気行程、吸気行程、及び圧縮行程が1回ずつ含まれる。吸気行程において、混合気が、燃焼室に供給される。圧縮行程において、ピストン13が、燃焼室内の混合気を圧縮する。膨張行程において、点火プラグ19で点火された混合気が燃焼するとともに、ピストン13を押す。排気行程において、燃焼後の排ガスが燃焼室から排出される。

0077

図4は、図2に示す磁石式モータMの回転軸線に垂直な断面を示す断面図である。図2及び図4を参照して磁石式モータMを説明する。

0078

磁石式モータMは、永久磁石式三相ブラシレス型モータである。磁石式モータMは、永久磁石式三相ブラシレス型ジェネレータとしても機能する。

0079

磁石式モータMは、ロータ30と、ステータ40とを有する。本実施形態の磁石式モータMは、ラジアルギャップ型である。磁石式モータMは、アウタロータ型である。即ち、ロータ30はアウタロータである。ステータ40はインナーステータである。

0080

ロータ30は、ロータ本体部31を有する。ロータ本体部31は、例えば強磁性材料からなる。ロータ本体部31は、有底筒状を有する。ロータ本体部31は、筒状ボス部32と、円板状の底壁部33と、筒状のバックヨーク部34とを有する。底壁部33及びバックヨーク部34は一体的に形成されている。なお、底壁部33とバックヨーク部34とは別体に構成されていてもよい。底壁部33及びバックヨーク部34は筒状ボス部32を介してクランクシャフト15に固定されている。ロータ30には、電流が供給される巻線が設けられていない。

0081

ロータ30は、永久磁石37を有する。ロータ30は、複数の磁極部37aを有する。複数の磁極部37aは永久磁石37により形成されている。複数の磁極部37aは、バックヨーク部34の内周面に、設けられている。本実施形態において、永久磁石37は、複数の永久磁石を有する。即ち、ロータ30は、複数の永久磁石を有する。複数の磁極部37aは、複数の永久磁石のそれぞれに設けられている。なお、永久磁石37は、1つの環状の永久磁石によって形成されることも可能である。この場合、1つの永久磁石は、複数の磁極部37aが内周面に並ぶように着磁される。

0082

複数の磁極部37aは、磁石式モータMの周方向にN極とS極とが交互に配置されるように設けられている。本実施形態では、ステータ40と対向するロータ30の磁極数が24個である。ロータ30の磁極数とは、ステータ40と対向する磁極数をいう。磁極部37aとステータ40との間には磁性体が設けられていない。磁極部37aは、磁石式モータMの径方向におけるステータ40の外側に設けられている。バックヨーク部34は、径方向における磁極部37aの外側に設けられている。磁石式モータMは、歯部43の数よりも多い磁極部37aを有している。なお、ロータ30は、磁極部37aが磁性材料に埋め込まれた埋込磁石型(IPM型)であってもよいが、本実施形態のように、磁極部37aが磁性材料から露出した表面磁石型(SPM型)であることが好ましい。

0083

ロータ30を構成する底壁部33には、冷却ファンFが設けられている。

0084

ステータ40は、ステータコアSTと複数のステータ巻線Wとを有する。ステータコアSTは、周方向に間隔を空けて設けられた複数の歯部(ティース)43を有する。複数の歯部43は、ステータコアSTから径方向外側に向かって一体的に延びている。本実施形態においては、合計18個の歯部43が周方向に間隔を空けて設けられている。換言すると、ステータコアSTは、周方向に間隔を空けて形成された合計18個のスロットSLを有する。歯部43は周方向に等間隔で配置されている。

0085

磁極部37aの数は、スロット数の4/3である。スロットは、隣り合う歯部43の間の間隔である。スロット数は、歯部43の数と同じである。本実施形態のように、磁極数37aの数は、スロット数の2/3より大きいことが好ましい。磁極数37aの数は、スロット数以上であることがより好ましい。磁極数37aの数は、スロット数より大きいことが更に好ましい。磁極数37aの数は、スロット数の4/3であることが特に好ましい。低い回転速度における磁石式モータジェネレータの出力トルクが向上するので、ビークルの進行の応答性をより向上させることができるからである。

0086

各歯部43の周囲には、ステータ巻線Wが巻回している。つまり、複数相のステータ巻線Wは、スロットSLを通るように設けられている。図4には、ステータ巻線Wが、スロットSLの中にある状態が示されている。複数相のステータ巻線Wのそれぞれは、U相、V相、W相の何れかに属する。ステータ巻線Wは、例えば、U相、V相、W相の順に並ぶように配置される。巻線Wの巻き方は特に限定されない。巻線Wは、集中巻き巻回されてもよく、分布巻きで巻回されてもよい。

0087

ロータ30の外面には、ロータ30の回転位置を検出させるための複数の被検出部38が備えられている。複数の被検出部38は、磁気作用によって検出される。複数の被検出部38は、周方向に間隔を空けてロータ30の外面に設けられている。被検出部38は、強磁性体で形成されている。

0088

ロータ位置検出装置50は、ロータ30の位置を検出する装置である。ロータ位置検出装置50は、複数の被検出部38と対向する位置に設けられている。ロータ位置検出装置50は、ピックアップコイル及び磁石を有している。ロータ位置検出装置50は、被検出部38を磁気的に検出する。なお、ロータの位置を検出するロータ位置検出装置は、磁極部37を検出するホールICで構成されていてもよい。

0089

磁石式モータMのロータ30は、クランクシャフト15の回転に応じて回転するようにクランクシャフト15と接続されている。詳細には、ロータ30が、クランクシャフト15に対し固定された速度比で回転するようクランクシャフト15と接続されている。ロータ30は、エンジンEGのクランクシャフト15と直接的に接続されている。本実施形態では、ロータ30が、クランクシャフト15に、クラッチを介さずに取り付けられている。ロータ30とクランクシャフト15との間には、例えば、ベルト、チェーン、ギア、減速機増速機等の動力伝達機構は設けられていない。ロータ30は、クランクシャフト15に対し1:1の速度比で回転する。磁石式モータMが、エンジンEGの燃焼動作時にロータ30を回転させるように構成されている。磁石式モータMの回転軸線と、クランクシャフト15の回転軸線とが略一致している。

0090

磁石式モータMは、エンジン始動時には、クランクシャフト15を正回転させてエンジンEGを始動させる。また、磁石式モータMは、エンジンEGが燃焼動作する場合に、エンジンEGに駆動されて発電する。即ち、磁石式モータMは、クランクシャフト15を正回転させてエンジンEGを始動させる機能と、エンジンEGが燃焼動作する場合に、エンジンEGに駆動されて発電する機能の双方を兼ね備えている。磁石式モータMは、エンジンEGの始動後の期間の少なくとも一部には、クランクシャフト15により正回転されてジェネレータとして機能する。また、磁石式モータMは、エンジンEGが燃焼動作する時の少なくとも一部において、蓄電装置4の電力により、エンジンEGとともに、クランクシャフト15に、クランクシャフト15の正転方向への正のトルクを付与してもよい。

0091

図5は、図1に示す鞍乗型車両1の電気的な概略構成を示すブロック図である。鞍乗型車両1には、インバータ61が備えられている。制御装置60は、インバータ61を含む鞍乗型車両1の各部を制御する。

0092

インバータ61には、磁石式モータM及び蓄電装置4が接続されている。蓄電装置4は、磁石式モータMがモータとして動作する場合、磁石式モータMに電力を供給する。また、蓄電装置4は、磁石式モータMで発電された電力によって充電される。

0093

蓄電装置4は、メインスイッチ5を介して、インバータ61及び電力消費機器(図示せず)と接続されている。電力消費機器は、電力を消費しながら動作する装置である。電力消費機器は、例えば、ヘッドライト7(図1参照)等の補機類を含む。

0094

インバータ61は、複数のスイッチング部611〜616を備えている。本実施形態のインバータ61は、6個のスイッチング部611〜616を有する。スイッチング部611〜616は、三相ブリッジインバータを構成している。複数のスイッチング部611〜616は、複数相のステータ巻線Wの各相と接続されている。より詳細には、複数のスイッチング部611〜616のうち、直列に接続された2つのスイッチング部がハーフブリッジを構成している。各相のハーフブリッジは、蓄電装置4に対し並列に接続されている。各相のハーフブリッジを構成するスイッチング部611〜616は、複数相のステータ巻線Wの各相とそれぞれ接続されている。

0095

スイッチング部611〜616は、蓄電装置4と磁石式モータMとの間を流れる電流を制御する。詳細には、スイッチング部611〜616は、蓄電装置4と複数相のステータ巻線Wとの間の電流の通過/遮断を切替える。詳細には、磁石式モータMがモータとして機能する場合、スイッチング部611〜616のオンオフ動作によって複数相のステータ巻線Wのそれぞれに対する通電及び通電停止が切替えられる。また、磁石式モータMがジェネレータとして機能する場合、スイッチング部611〜616のオン・オフ動作によって、ステータ巻線Wのそれぞれと蓄電装置4との間の電流の通過/遮断が切替えられる。スイッチング部611〜616のオン・オフが順次切替えられることによって、磁石式モータMから出力される三相交流整流及び電圧の制御が行われる。スイッチング部611〜616は、磁石式モータMから蓄電装置4に出力される電流を制御する。

0096

スイッチング部611〜616のそれぞれは、スイッチング素子を有する。スイッチング素子は、例えばトランジスタであり、より詳細にはFET(Field Effect Transistor)である。

0097

制御装置60には、燃料噴射装置J、点火プラグ19、及び蓄電装置4が接続されている。また、制御装置60には、ロータ位置検出装置50が接続されている。制御装置60は、ロータ位置検出装置50の検出結果によって、クランクシャフト15の回転速度を取得する。なお、鞍乗型車両1は、ロータ位置検出装置50によりクランクシャフト15の回転速度を取得するように構成されているが、クランクシャフト15の回転速度の取得方法は、この例に限定されない。鞍乗型車両1は、ロータ位置検出装置50と共に又はロータ位置検出装置50に代えて、被駆動部材としての車輪3bの回転速度を検出する検出器を備えていてもよい。

0098

また、制御装置60は、アクセル操作子8の操作量、及び操作量の増加の速度を、例えば、図示しないスロットルポジションセンサ80の検出結果に基づいて、取得する。
制御装置60は、駆動発電制御部62と、燃焼制御部63とを備えている。

0099

駆動発電制御部62は、スイッチング部611〜616のそれぞれのオン・オフ動作を制御することによって、磁石式モータMの動作を制御する。駆動発電制御部62は、駆動制御部621、及び発電制御部622を含む。
燃焼制御部63は、点火プラグ19及び燃料噴射装置Jを制御することによって、エンジンEGの燃焼動作を制御する。燃焼制御部63は、点火プラグ19及び燃料噴射装置Jを制御することによって、エンジンEGの動力を制御する。燃焼制御部63は、スロットルポジションセンサ80の出力信号に表されるスロットル弁SVの開度に応じて、点火プラグ19及び燃料噴射装置Jを制御する。

0100

制御装置60は、図示しない中央処理装置と、図示しない記憶装置とを有するコンピュータで構成されている。中央処理装置は、制御プログラムに基づいて演算処理を行う。記憶装置は、プログラム及び演算に関するデータを記憶する。駆動制御部621、及び発電制御部622を含む駆動発電制御部62と、燃焼制御部63とは、図示しないコンピュータとコンピュータで実行される制御プログラムとによって実現される。従って、以降説明する、駆動制御部621、及び発電制御部622を含む駆動発電制御部62と、燃焼制御部63とのそれぞれによる動作は、制御装置60の動作と言うことができる。なお、駆動発電制御部62及び燃焼制御部63は、例えば互いに別の装置として互いに離れた位置に構成されてもよく、また、一体に構成されるものであってもよい。

0101

制御装置60には、スタータスイッチ6が接続されている。スタータスイッチ6は、エンジンEGの始動の際、運転者によって操作される。メインスイッチ5は、操作に応じて制御装置60に電力を供給する。

0102

制御装置60の駆動発電制御部62及び燃焼制御部63は、エンジンEG及び磁石式モータMを制御する。鞍乗型車両1において実行される制御について、図6及び図7を参照して説明する。

0103

図6は、発進時における鞍乗型車両の状態遷移について概略的に示す状態遷移図である。図6は、駆動停止状態から状態(C)へ至るまでの過程を示す。図中、実線で示される状態遷移は、図1に示される状態遷移の一例に含まれている。破線で示される状態遷移は、それ以外の状態遷移である。鞍乗型車両1では、図6に示される状態遷移以外の状態遷移が生じてもよい。

0104

駆動停止状態は、エンジンEGの燃焼動作が停止しており且つ車輪3bが駆動されていない状態である。駆動停止状態では、車輪3bは、エンジンEG又は磁石式モータMのいずれにも駆動されていない。鞍乗型車両1は、駆動力によって走行していない。但し、鞍乗型車両1は、惰性により走行していてもよい。駆動停止状態では、メインスイッチ5が操作されることにより、蓄電装置4から制御装置60への電力供給が開始される。この状態で、スタータスイッチ6が操作されることにより、制御装置60によって、鞍乗型車両1の発進が許可される。

0105

駆動停止状態において、アクセル操作子8に対する運転者の操作によりトルク要求が入力されると(C1)、制御装置60(駆動制御部621)は、インバータ61の各スイッチング部611〜616のオン・オフ動作を制御することにより、蓄電装置4から、磁石式モータM、具体的には、各相のステータ巻線Wへ電力を供給する。これにより、発進時モータリングが開始される。アクセル操作子8に対する操作量の増加に応じて、供給される電力量が増加する。その結果、クランクシャフト15の回転速度が増加し、鞍乗型車両1が発進及び走行する(状態(A))。なお、本実施形態に係る鞍乗型車両1は、クラッチCLとして、遠心クラッチを備えている。駆動停止状態では、クランクシャフト15と車輪3bとの間の動力伝達が切断されている。従って、クランクシャフト15の回転速度が、少なくとも、クランクシャフト15と車輪3bとの間の動力伝達が開始される時の回転速度(クラッチイン回転速度)を超えた時に、鞍乗型車両1が発進する。但し、本発明は、この例に限定されない。鞍乗型車両は、クラッチを備えていなくてもよい。この場合、クランクシャフトの回転が開始されることにより、鞍乗型車両が発進する。発進後、鞍乗型車両1は、磁石式モータMによって車輪3bが駆動されることにより走行する。状態(A)において、磁石式モータMの出力は、アクセル操作子8に対する操作量に応じて変化する。その結果、状態(A)において、磁石式モータMの出力に応じて、鞍乗型車両1の速度が変化する。

0106

状態(A)において鞍乗型車両1が走行している時に、更に又は継続してアクセル操作子8に対する操作が行われることによりトルク要求が入力されている場合(C2)、制御装置60(燃焼制御部63)は、点火プラグ19及び燃料噴射装置Jを制御することにより、エンジンEGの燃料動作を開始させる。これにより、鞍乗型車両1は、エンジンEG及び磁石式モータMの両方により駆動される(状態(B))。なお、状態(A)から状態(B)への遷移は、更に又は継続してアクセル操作子8に対する操作が行われることによりトルク要求が入力されている時に行われれば、そのタイミングは、特に限定されない。状態(A)から状態(B)に遷移するタイミングは、例えば、クランクシャフト15の回転速度、車輪3bの回転速度、鞍乗型車両1の速度、蓄電装置4の充電状態蓄電量)、発進時モータリングの継続時間、又は発進時モータリングによる走行距離に応じて決定されてもよく、これらのうち、いずれかの組合せに基づいて決定されてもよい。

0107

状態(B)において鞍乗型車両1が走行している時に、更に又は継続してアクセル操作子8に対する操作が行われることによりトルク要求が入力されている場合(C3)、制御装置60(駆動制御部621)は、蓄電装置4から、磁石式モータMへの電力供給が停止するように、インバータ61の各スイッチング部611〜616のオン・オフ動作を制御する。これにより、磁石式モータMによるクランクシャフト15への正転方向への正のトルクの付与が停止する。その結果、鞍乗型車両1は、エンジンEGにより駆動される(状態(C))。さらに、制御装置60(発電制御部622)は、磁石式モータMにより生成される電力が蓄電装置4に供給されるように、インバータ61の各スイッチング部611〜616のオン・オフ動作を制御する。これにより、生成された電力が蓄電装置4に蓄えられる。なお、状態(B)から状態(C)へ遷移する時点で、磁石式モータMによるクランクシャフト15の正転駆動は停止するが、この後に、状態(C)において、鞍乗型車両1がエンジンEGにより駆動されている状況下で、磁石式モータMが、クランクシャフト15の正転駆動を行ってもよい。

0108

このように、鞍乗型車両1は、駆動停止状態においてトルク要求が入力された場合に、状態(A)に遷移し、エンジンEGの燃焼動作が停止した状態で磁石式モータMにより駆動される。鞍乗型車両1は、状態(A)において、更に又は継続してトルク要求が入力された場合に、状態(B)に遷移し、エンジンEG及び磁石式モータMにより駆動される。鞍乗型車両1は、状態(B)において、更に又は継続してトルク要求が入力された場合に、状態(C)に遷移し、エンジンEGにより駆動される。但し、発進時における状態遷移は、これらに限定されない。その他の状態遷移としては、以下の例が挙げられる。

0109

状態(A)において鞍乗型車両1が走行している時に、トルク要求の入力が停止した場合(C4)、制御装置60は、磁石式モータMによるクランクシャフト15の回転を停止させる。その結果、鞍乗型車両1の状態は、状態(A)から駆動停止状態へ遷移する。これにより、鞍乗型車両1は、減速して停止する。なお、トルク要求の入力が停止した場合に、制御装置60は、クランクシャフト15の回転速度が、クランクシャフト15と車輪3bとの間の動力伝達が切断される回転速度(クラッチアウト回転速度)未満になるように、磁石式モータMによるクランクシャフト15の回転を継続させてもよい。これにより、鞍乗型車両1は、減速して停止するが、クランクシャフト15は、引き続き回転する。これにより、再びトルク要求が入力された際に、磁石式モータMによる鞍乗型車両1の駆動が速やかに再開され得る。磁石式モータMによって継続されるクランクシャフト15の回転は、経過時間や蓄電装置4の蓄電状態等に応じて停止してもよい。

0110

状態(B)において鞍乗型車両1が走行している時に、トルク要求の入力が停止した場合(C5)、制御装置60は、例えば、以下のいずれかを実行できる。制御装置60は、エンジンEGの燃焼動作を停止させるとともに磁石式モータMによる車輪3bの駆動を停止させてもよい(C5a)。これにより、鞍乗型車両1の状態は、駆動停止状態に遷移する。また、制御装置60は、クランクシャフト15の回転速度が、クランクシャフト15と車輪3bとの間の動力伝達が切断される回転速度(クラッチアウト回転速度)未満になるように、エンジンEGの燃焼動作を継続させつつ、磁石式モータMによる車輪3bの駆動を停止させてもよい(C5b)。これにより、エンジンEGによるアイドリングが行われる。鞍乗型車両1の状態は、状態(C)に遷移する。また、制御装置60は、クランクシャフト15の回転速度が、クランクシャフト15と車輪3bとの間の動力伝達が切断される回転速度(クラッチアウト回転速度)未満になるように、エンジンEGの燃焼動作を停止させつつ磁石式モータMによる車輪3bの駆動を継続させてもよい(C5c)。磁石式モータMによる回転の継続については、上述した通りである。

0111

なお、制御装置60は、蓄電装置4の蓄電状態等によっては、駆動停止状態から、磁石式モータMによる鞍乗型車両1の走行を行わずに、エンジンEGの燃焼動作を開始させてもよい(C6)。また、制御装置60は、蓄電装置4の蓄電状態等によっては、状態(A)から、磁石式モータM及びエンジンEGの両方によるクランクシャフト15の駆動を行わないように、エンジンEGの燃焼動作を開始させるとともに磁石式モータMによるモータリングを停止してもよい(C7)。

0112

図7は、減速時における鞍乗型車両の状態遷移について概略的に示す状態遷移図である。図7は、状態(C)から駆動停止状態へ至るまでの過程を示す。図中、実線で示される状態遷移は、図1に示される状態遷移の一例に含まれている。破線で示される状態遷移は、それ以外の状態遷移である。鞍乗型車両1では、図7に示される状態遷移以外の状態遷移が生じてもよい。

0113

状態(C)は、鞍乗型車両1が、少なくともエンジンEGにより駆動されている状態である。状態(C)において、鞍乗型車両1は、走行している。状態(C)において、トルク要求が入力されない時に、鞍乗型車両1が減速する。ここでいう、トルク要求が入力されていない時は、アクセル操作子8の操作量が0である時のみであってもよい。また、トルク要求が入力されていない時は、アクセル操作子8が操作されているが、操作量が小さいため、鞍乗型車両1が加速又は定速走行するようにトルク要求が入力されておらず、結果として、鞍乗型車両1が減速している時を含んでいてもよい。鞍乗型車両1の減速中にトルク要求が入力されていない時に(C11)、制御装置60は、エンジンの燃焼動作を停止させるとともに、クランクシャフト15の回転が減速しながら継続するように、鞍乗型車両1が減速している期間の少なくとも一部において減速時モータリングを行う(状態(D))。

0114

減速時モータリングでは、制御装置60は、磁石式モータMが蓄電装置4の電力でクランクシャフト15を回転(正転)させるように、スイッチング部611〜616のオン・オフ動作を制御する。磁石式モータMは、蓄電装置4の電力を消費しつつ、例えばクランクシャフト15の正転が減速しながら継続するように、クランクシャフト15の正転方向に正のトルクを付与する。制御装置60は、例えば、各スイッチング部611〜616がオフである時と比べて、クランクシャフト15の回転速度の減少が緩やかになるように、各スイッチング部611〜616のオン・オフ動作を制御する。

0115

減速中に、減速時モータリングが行われる期間以外の期間において、磁石式モータMは、ジェネレータとして機能してもよい。また、制御装置60は、磁石モータMによってクランクシャフト15に加えられる負荷(発電負荷)が小さくなるように、スイッチング部611〜616のオン・オフ動作を制御してもよい。また、制御装置60は、各ステータ巻線Wで生じる電流が各ステータ巻線Wで短絡するように、スイッチング部611〜616のオン・オフ動作を制御してもよい。また、制御装置60は、各スイッチング部611〜616をオフとしてもよい。

0116

状態(D)において、トルク要求が入力されると(C12)、制御装置60は、クランクシャフト15の回転が加速するように加速時モータリングを行う(状態(E))。加速時モータリングにおいても、制御装置60は、磁石式モータMが蓄電装置4の電力でクランクシャフト15を回転(正転)させるように、スイッチング部611〜616のオン・オフ動作を制御する。磁石式モータMは、蓄電装置4の電力を消費しつつ、クランクシャフト15の正転が加速するように、クランクシャフト15の正転方向に正のトルクを付与する。

0117

状態(E)において、制御装置60は、加速時モータリングと共に、点火プラグ19及び燃料噴射装置Jを制御することにより、エンジンEGの燃料動作を開始させる。これにより、鞍乗型車両1は、エンジンEG及び磁石式モータMの両方により駆動される。

0118

状態(E)において鞍乗型車両1が走行している時に、更に又は継続してアクセル操作子8に対する操作が行われることによりトルク要求が入力されている場合(C13)、制御装置60(駆動制御部621)は、蓄電装置4から、磁石式モータMへの電力供給が停止するように、インバータ61の各スイッチング部611〜616のオン・オフ動作を制御する。これにより、磁石式モータMによるクランクシャフト15への正転方向への正のトルクの付与が停止する。その結果、鞍乗型車両1は、エンジンEGにより駆動される(状態(C))。さらに、制御装置60(発電制御部622)は、磁石式モータMにより生成される電力が蓄電装置4に供給されるように、インバータ61の各スイッチング部611〜616のオン・オフ動作を制御する。これにより、生成された電力が蓄電装置4に蓄えられる。なお、状態(E)から状態(C)へ遷移する時点で、磁石式モータMによるクランクシャフト15の正転駆動は停止するが、この後に、鞍乗型車両1がエンジンEGにより駆動されている状況下で、磁石式モータMが、クランクシャフト15の正転駆動を行ってもよい。

0119

このように、鞍乗型車両1は、状態(C)において、トルク要求が入力されずに減速している時に、状態(D)に遷移し、エンジンEGの燃焼動作を停止すると共に、磁石式モータMにより減速時モータリングを行う。鞍乗型車両1は、状態(D)において、トルク要求が入力された場合に、状態(E)に遷移し、エンジンEG及び磁石式モータMにより駆動される。鞍乗型車両1は、状態(E)において、更に又は継続してトルク要求が入力された場合に、状態(C)に遷移し、エンジンEGにより駆動される。但し、減速時又は減速から加速に転じる時における状態遷移は、これらに限定されない。その他の状態遷移としては、以下の例が挙げられる。

0120

状態(D)において減速時モータリングが行われている時に、トルク要求が入力されない場合(C14)、制御装置60は、磁石式モータMによるクランクシャフト15の回転を停止させる。その結果、鞍乗型車両1の状態は、状態(D)から駆動停止状態へ遷移する。これにより、鞍乗型車両1は減速して停止する。制御装置60が磁石式モータMによるクランクシャフト15の回転を停止させるタイミングは、トルク要求が入力されていない時であれば、特に限定されず、例えば、クランクシャフト15の回転速度や、鞍乗型車両1の速度、減速時モータリングの継続時間、蓄電装置4の蓄電状態等に応じて決定されてもよい。鞍乗型車両1の減速により、クランクシャフト15の回転速度が、クランクシャフト15と車輪3bとの間の動力伝達が切断される回転速度(クラッチアウト回転速度)未満になった場合に、制御装置60は、磁石式モータMによるクランクシャフト15の回転を継続させてもよい。これにより、鞍乗型車両1は、減速して停止するが、クランクシャフト15は、引き続き回転する。これにより、再びトルク要求が入力された際に、磁石式モータMによる鞍乗型車両1の駆動が速やかに再開され得る。磁石式モータMによって継続されるクランクシャフト15の回転は、経過時間や蓄電装置4の蓄電状態等に応じて停止してもよい。

0121

状態(E)において鞍乗型車両1が走行している時に、トルク要求の入力が停止した場合(C15)、制御装置60は、例えば、鞍乗型車両1の状態が、駆動停止状態、状態(C)又は状態(D)のいずれかの状態に遷移するように、エンジンEG及び磁石式モータMを制御できる(C15a、C15b、C15c)。状態(E)から駆動停止状態への遷移(C15a)、状態(E)から状態(C)への遷移(C15b)、及び状態(E)から状態(D)への遷移(C15c)は、図6に示す遷移(C5a、C5b、C5c)と同様であるから、ここでの説明は省略する。

0122

なお、制御装置60は、蓄電装置4の蓄電状態等によっては、駆動停止状態から、減速時モータリングを経ずに、エンジンEGの燃焼動作を停止させてもよい(C16)。また、制御装置60は、蓄電装置4の蓄電状態等によっては、状態(D)から、加速時モータリングを経ずに、エンジンEGの燃焼動作を開始させるとともに磁石式モータMによるモータリングを停止してもよい(C17)。

0123

<第二実施形態>
次に、第二実施形態について、図8図11を参照して説明する。なお、以下において、第一実施形態と同じ符号が付されている構成は、第一実施形態における当該構成と同じ又は対応している。第一実施形態と、第二実施形態とでは、磁石式モータMが異なっている。

0124

図8は、第二実施形態に係る鞍乗型車両1が備える磁石式モータMを模式的に示す分解斜視図である。図9は、図8に示す磁石式モータMを模式的に示す斜視図である。図10は、図8に示す磁石式モータMにおけるステータの動作を模式的に示す図である。図11は、図8に示す磁石式モータMの回転制御の原理を示す図である。

0125

第二実施形態に係る鞍乗型車両1は、第一実施形態と異なる磁石式モータMを備えている。第二実施形態に係る磁石式モータMは、第1のステータ183と第2のステータ187とからなるステータ142を備えている。第2のステータ187は、後述する調整機構150により、第1のステータ183に対して、クランクシャフト15の周りに回転可能である。図8は、このように第1のステータ183及び第2のステータ187を配置した磁石式モータMの分解斜視図である。図9は、磁石式モータMが組みあがった状態を調整機構150とともに示す斜視図である。図10は、第2のステータ187によりロータ144の回転方向に沿って第1のステータ183に対して行われる往復運動回転角と動作を示す図である。図11は、磁石式モータMの高トルク低速回転から低トルク高速回転までの回転制御の原理を示す図である。

0126

図8に示すように、磁石式モータMは、ロータ144を備えており、ロータ144はクランクシャフト15を中心に円盤状に回転するように形成されている。ロータ144のヨーク146は、円環部174と、テーパー部175と、第1の円筒部176と、第2の円筒部178と、円環部177と、永久磁石148と備えている。このロータ144に対向して、複数の第1のティース181が一方の端面181aを対向させて配置される。これら第1のティース181には、その両端面(181a、181b)を除く側面周囲181cに、ステータ巻線182が巻回されている。なお、上記の第1のティース181は、ロータ144に対向する端面181aが、反対側の端面181bより大きく形成されている。これにより、隣接する第1のティース181間の間隔は、ロータ144に対向する端面181a側では狭く、反対側の端面181b側では広くなっている。

0127

このステータ巻線182が施された状態の複数の第1のティース181は、ステータ巻線182と一体にモールドされて、全体形状が円環状の第1のステータ183を形成する。なお、この第1のステータ183の第1のティース181のステータ巻線182に印加されるトルク発生用電流制御は、弱め界磁制御を行わない基本的な駆動方法による電流制御によって行われている。

0128

この第1のティース181の、ロータ144に対向する端面181aの反対側の端面181bに対向して、第1のティース181と同数の第2のティース184が配置される。第2のティース184は、一方の端部184aを前記第1のティース181の端面181bと対向して配置される。この第2のティース184の他方の端部184bは、環状の基台185に形成された複数の装着孔186に、それぞれ圧入力されて固設されている。

0129

これら第2のティース184と、これら第2のティース184を装着孔186に圧入固定された基台185とによって、第2のステータ187が形成される。また、これら第2のティース184と基台185とがモールドされるのが好ましいが、同図においては省略している。

0130

図9において、第2のステータ187の基台185には、装着孔186から連通するスリット188が形成されていることを示している。磁石式モータMは、ロータ144と第1のステータ183と第2のステータ187とが、僅かの間隔を介して対向して出力軸方向に沿って順次配置されている。第2のステータ187は、第1のティース181に対して所定範囲回動可能に構成されている。第1のティース181は、磁石179と対向するように設けられている。磁石179は、回転子側ヨーク173に設けられている。なお、この第2のステータ187の回転については後において詳説する。

0131

この磁石式モータMは、同図に示すように、第2のステータ187の基台185の周側面の一部に形成されているギヤ係合用歯部189が、調整機構150の第3減速ギヤ191の小径ギヤと噛み合っている。調整機構150は、第3減速ギヤ191と、第2減速ギヤ192と、第1減速ギヤ193と、アクチュエータ194とを含んで構成されている。アクチュエータ194は、特に限定されず、例えば、モータやソレノイドである。第3減速ギヤ191の大径ギヤは第2減速ギヤ192の小径ギヤと噛み合っており、この第2減速ギヤ192の大径ギヤは、第1減速ギヤ193の小径ギヤと噛み合っている。そして、第1減速ギヤ193の大径ギヤはアクチュエータ194の回転軸先端に固定されたウォームギア195と噛み合っている。

0132

アクチュエータ194は、蓄電装置4から電力を供給される制御装置60に接続され、順逆両向きに回転駆動される。このアクチュエータ194による順逆両向きの回転は、ウォームギア195により回転軸を直角に変換され、且つ、減速されて第1減速ギヤ193の大径ギヤに伝達されて、第2減速ギヤ192、第3減速ギヤ191を介し、歯数比に応じて3段階に減速されて、第2のステータ187のギヤ係合用歯部189に伝達される。これにより、第2のステータ187は、第1のステータ183に対し、ロータ144の回転方向に僅かに回転可能に構成されている。すなわち、第2のステータ187は、ロータ144の回転方向(同図aに示す方向)に沿って狭い回転角で無段階に往復運動する。

0133

図10(a)(b)(c)に基づいて、上記第2のステータ187によりロータ144の回転方向に沿って第1のステータ183に対して行われる往復運動を説明する。なお、図10(a)(b)(c)では、第1のステータ183の第1のティース181に対する第2のステータ187の第2のティース184の変位の状態を分かりやすくするために、図9に示したステータ巻線182、スリット188、ギヤ係合用歯部189、調整機構150は省略している。

0134

図10(a)は、図9に示した磁石式モータMの高トルク低速回転時に対応する第1のティース181に対する第2のティース184の位置関係を示している。本実施形態では、この位置関係を基準位置としている。第2のステータ187の上述した回動によって、第2のティース184は、図10(a)に示す基準位置つまり第1のティース181に対して対向する位置から、図10(b)に示す中間位置を経て、図10(c)に示す最大移動位置、つまり第1のティース181と、当該第1のティースに隣接する第1のティース181との間の位置(例えば、中間の位置)まで、ロータ144の矢印aで示す方向に沿って回動(往復運動)が可能である。なお、図10(b)に示す中間位置は、無段階且つ間歇的な回動のある任意の位置を示している。

0135

図11に基づいて、本実施形態の磁石式モータMの高トルク低速回転から低トルク高速回転までの回転制御の原理について説明する。なお、図11(a)、(b)には、説明を分かりやすくするために、第1のティース181に巻回されているステータ巻線182及びモールド、第2のティース184と基台185のモールドの図示を省略している。

0136

図11(a)は、図10(a)に示した第2のティース184が第1のティース181に対して対向する位置にある高トルク低速回転時の状態を示し、図11(b)は、図10(b)に示した第2のティース184が、第1のティース181と当該第1のティース181に隣接する第1のティース181の間の位置にある低トルク高速回転時の状態を示している。また、図11(a)は、ロータ144の永久磁石148が第1のティース181と対向しており、且つ、第1のティース181に対して第2のティース184が対向している状態を示している。すなわち、図10(a)と同一の状態を示している。また、図11(b)は、ロータ144の永久磁石148と第1のティース181との位置関係は変わらずに、第2のティース184が第1のティース181と当該第1のティース181に隣接する第1のティース181との間に位置した状態を示している。すなわち、図10(c)と同一の状態を示している。

0137

図11(a)において、ロータ144におけるヨーク146、第1のティース181、第2のティース184及び基台185は、強透磁性であり、永久磁石148と第1のティース181との対向面間の間隔h及び第1のティース181と第2のティース184との対向面間の間隔kは極めて近接しているので、空気間磁気抵抗は低い。なお、上述したように、第1のティース181のロータ144に対向する端面181aは、他の端面181bよりも大きく形成されているので、隣接する第1のティース181間においてロータ144に対向する端面181a間には、他の端面間の距離よりも極めて狭い間隔jを形成するが、この間隔jは、前記ロータ144との間隔hよりも大きい。すなわち、これらの間隔には、「h≒k<j」の関係がある。そのため、永久磁石148i(N極とする)と隣接する永久磁石148i−1(S極となる)の間に形成される磁束は、間隔jを殆ど透過せず、間隔h、第1のティース181i、間隔k、第2のティース184i、基台185、第2のティース184i−1、間隔k、第1のティース181i−1、間隔h、及び、ヨーク146を透過する強力な磁束流198aを形成する。更に、永久磁石148i(N極)と他の隣接する永久磁石148i+1(S極)の間に形成される磁束も、間隔jを殆ど透過せず、間隔h、第1のティース181i、間隔k、第2のティース184i+1、基台185、第2のティース184i+1、間隔k、第1のティース181i+1、間隔h、及びヨーク146を透過する強力な磁束流198bを形成する。これらの現象は、永久磁石148iがN極でなくS極である場合も、磁束流の向きが逆になるだけで、互いに関連する永久磁石148、第1のティース181、第2のティース184、基台185、ヨーク146に流れる強力な磁束流が形成されることは同様である。

0138

そして、この強力な磁束流が磁気抵抗となって、このままでは磁石式モータMが高トルク低速回転から低トルク高速回転に遷移することは困難である。そこで、本実施形態では、図9及び図10で説明したように、第2のティース184は、第1のティース181に対向する基準位置から第1のティースとそれに隣接する第1のティースの間の位置(最大移動位置)まで狭い角度内でロータ144の矢印aで示す回転方向に沿って、回転(往復運動)が可能である。

0139

いま第2のティース184を、図11(a)に示す基準位置から図11(b)に示す最大移動位置まで回転させたとする。このとき、第1のティース181と第2のティース184との対向部には、対向していたときの間隔kよりも大きな間隔mが形成され、更に、第2のティース184は基台185よりも突設された形状で配置されているので、第1のティース181と基台185間には第2のティース184との間隔mよりも大きな間隔nが形成される。

0140

すなわち、これらの間隔には「m<n」の関係がある。このように、間隔nは間隔mよりも大きいので、磁気抵抗の面からは間隔mに対して間隔nは無視することができ、図11(b)に示す状態においては、第1のティース181とこれに隣接する第1のティース181との間の位置に第2のティース184が移動したとき、第2のティースと第1のティースのロータ144に対向する端面181aの反対側端面181bとの間に形成される最短距離は間隔mであるということができる。

0141

そして、上述したように、第1のティース181のロータ144に対向する端面181aは、他の端面181bよりも大きく形成されているので、隣接する第1のティース181間においてロータ144に対向する端面181a間に形成される間隔jはきわめて狭く、図11(b)に示す状態においては、上記間隔mとの間には「j<m」の関係がある。すなわち、第2のティース184と、第1のティース181の端面181bとの間に形成される最短距離(間隔m)よりも、第1のティース181のロータ144に対向する端面181aと、当該第1のティース181に隣接する他の第1のティース181のロータ144に対向する端面181aとの間に形成される距離(j)が小さくなる。

0142

そして、この状態になることにより、すなわち各部材間の間隔が「h<j<m<n」の関係を形成する状態となることにより、図11(b)に示すように、永久磁石148i(N極)と他の隣接する永久磁石148i−1(S極)間に形成される磁束は、間隔m及び間隔nの磁束抵抗によって、第1のティース181iから、第2のティース184i−1及び基台185に流れることなく、第1のティース181i、間隔j、第1のティース181i+1、及びヨーク146を透過するだけの弱い磁束流199aを形成する。また、永久磁石148i(N極)と他の隣接する永久磁石148i+1(S極)間に形成される磁束も、間隔m及び間隔nの磁束抵抗によって、第1のティース181iから第2のティース184i+1及び基台185に流れることはなく、第1のティース181i、間隔j、第1のティース181i+1、ヨーク146を透過するだけの弱い磁束流199bを形成する。これによって、永久磁石148からの磁束が第1のティース181のステータ巻線182(不図示)を横切ることなく、この磁束がステータ巻線182を横切ることによるロータ144の回転方向への磁束抵抗が抑制されるので高速回転が可能となる。また、同様に永久磁石148からの磁束が、第1のティース181のコイルのコア部に殆ど流入することがないので、ステータ巻線182に通電される第1のティース181と永久磁石148との間に発生するロータ144へのトルクが低下する。この結果、低トルク高速回転が可能となる。

0143

以上説明したように、本実施形態では、磁石式モータMは第2のステータ187を第1のステータ183に対してロータ144の回転方向へ移動させるだけで、第1のティース181に流れるロータ144の永久磁石148の磁束の増減を行って、回転の出力特性を容易に可変することができる。したがって、この磁石式モータMによれば、蓄電装置4への単位時間蓄電量に応じた発電電流を発生するようにロータ144からの磁束流を容易に調整することができるようになる。また、蓄電装置4への単位時間蓄電量よりも大きな発電電流を発生させて、エンジンEGに対して余分な発電負荷が加わることを抑制することができる。

0144

上述した第二実施形態に係る磁石式モータMは、車輪3bを駆動する時の出力性能を変更することができる。具体的には、第二実施形態に係る磁石式モータMは、クランクシャフト15の回転を開始する時には、例えば、図10(a)及び図11(a)に示すように第2のティース184と第1ティース181とが配置されることにより、高トルクを出力できる。さらに、第二実施形態に係る磁石式モータMは、クランクシャフト15の回転が開始された後には、例えば、図10(c)及び図11(b)に示すように第2のティース184と第1ティース181とが配置されることにより、高速回転が可能になる。磁石式モータMが、ジェネレータとして機能する場合においても、第2のティース184と第1のティース181との配置が変更されることにより、発電性能が変更され得る。

0145

このように、本発明に係るビークルでは、磁石式モータが、クランクシャフトが回転し始める時と、クランクシャフトが回転し始めた後とで、回転速度−トルク特性が変更可能に構成又は制御されることが好ましい。この場合、クランクシャフトが回転し始める時の回転速度−トルク特性では、クランクシャフトが回転し始めた後の回転速度−トルク特性と比べて、低速域で出力されるトルクが大きいことが好ましい。発進時モータリングがより効果的に行われ得る。また、クランクシャフトが回転し始めた後の回転速度−トルク特性では、クランクシャフトが開始し始める時の回転速度−トルク特性と比べて、高速域で出力されるトルクが大きいか又はより高速域でトルクを出力可能であることが好ましい。減速時モータリング及び/又は加速時モータリングがより効果的に行われ得る。また、磁石式モータは、駆動停止状態から状態(C)に至るまでに、回転速度−トルク特性が変更されるように構成又は制御されることも好ましい。この場合、クランクシャフトの回転開始時又はビークルの進行開始時に、より大きなトルクが出力されるように、回転速度−トルク特性が変更されることが好ましい。また、磁石式モータは、減速時モータリングと加速時モータリングとで、回転速度−トルク特性が変更されるように構成又は制御されることも好ましい。この場合、加速時モータリングで出力されるトルクが、減速時モータリングで出力されるトルクよりも大きくなるように、回転速度−トルク特性が変更されることが好ましい。

0146

回転速度−トルク特性の変更は、第二実施形態に限定されず、例えば、弱め界磁制御により行われてもよい。また、回転速度−トルク特性の変更は、第二実施形態のように、ステータ及び/又はロータの配置が変更されることにより行われることが好ましい。ステータ及び/又はロータの配置の変更は、特に限定されず、本願の第二実施形態以外に、例えば、ロータとステータとの間のエアギャップの長さが調整されることにより行われてもよい。また、ブラシ付き直流モータに関して、ステータ及び/又はロータの配置が変更可能なブラシ付き直流モータとしては、周方向における永久磁石の位置が変更可能に構成されたブラシ付き直流モータが挙げられる。

0147

1鞍乗型車両
3a、3b車輪
4蓄電装置
8アクセル操作子
60制御装置
EGエンジン
M 磁石式モータ

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