図面 (/)

技術 転炉発生ダスト中の金属鉄のリサイクル方法

出願人 荒木弘
発明者 荒木弘
出願日 2019年3月19日 (1年9ヶ月経過) 出願番号 2019-050924
公開日 2020年9月24日 (3ヶ月経過) 公開番号 2020-151641
状態 未査定
技術分野 金属の製造または精製 汚泥処理
主要キーワード 金属鉄粒子 粒子状金属 加圧成形機 リサイクル製品 塊状体 乾燥ホッパー 強制通風 湿式集塵
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2020年9月24日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (4)

課題

生石灰を利用して実質的に水分ゼロのリサイクル製品を製造する転炉発生ダスト中金属鉄リサイクル方法を提供する。

解決手段

脱水ケーキ11に、生石灰粉13を加えて混合し、生石灰粉13と水分18の一部を反応させて消石灰を生成させることにより、脱水ケーキ11の水分18を金属鉄粒子17から解放させ、金属鉄粒子17を消石灰中に分散させて、第1の混合物を形成し、第1の混合物に、軽焼マグネシア粉14を添加して混合し、残留した水分18と軽焼マグネシア粉14を反応させて、水酸化マグネシウムを生成させることにより、第1の混合物を凝集させて第2の混合物を形成し、第2の混合物を固形化し、塊状体16にする。

概要

背景

転炉による金属精錬中に発生する排ガス中のダストには、多量の粒子状金属鉄が含有されているので、これらを回収して金属鉄資源としてリサイクルする方法が、以下のように従来より開発されている。
転炉発生ダストから金属鉄を回収するには、例えば、図3に示すように、先ず、転炉吹錬時に発生し、湿式集塵機で回収された鉄粉含有ダストを含む汚濁水スラリー)を脱水機50を通して脱水ケーキ51とする。この脱水ケーキ51は多量の金属鉄を含有するが、含水率が高く、粒子状態の金属鉄が含有水分表面張力により塊状となったものなので、この状態で転炉へのリサイクル原料として使用すると、含有水分による爆発が生じる。従って、脱水ケーキ51に対して、天日乾燥52、熱風などによる強制乾燥53を行い、固形剤コンスタンチン等)54と共に混合機55に入れて混合し、更に成形機56にて所定の形状にした後、再度強制乾燥57を行って製品(転炉原料)58としていた(以下、先行技術1という)。

また、特許文献1には、転炉吹錬時に発生する鉄粉含有ダストを含むスラリーにスラリー中の鉄粉含有ダストの重量に対して3〜15%の範囲でバインダー生石灰)を加えて混合スラリーを作成し、この混合スラリーをフィルタープレスにより脱水処理して形成したケーキを、破砕及び乾燥して貯留槽貯留し、貯留槽内に空気を強制通風して、貯留槽内の破砕物の温度を90℃未満に保持して、貯留された破砕物を転炉に装入する転炉発生ダストのリサイクル処理方法が記載されている。

概要

生石灰を利用して実質的に水分ゼロのリサイクル製品を製造する転炉発生ダスト中の金属鉄のリサイクル方法を提供する。脱水ケーキ11に、生石灰粉13を加えて混合し、生石灰粉13と水分18の一部を反応させて消石灰を生成させることにより、脱水ケーキ11の水分18を金属鉄粒子17から解放させ、金属鉄粒子17を消石灰中に分散させて、第1の混合物を形成し、第1の混合物に、軽焼マグネシア粉14を添加して混合し、残留した水分18と軽焼マグネシア粉14を反応させて、水酸化マグネシウムを生成させることにより、第1の混合物を凝集させて第2の混合物を形成し、第2の混合物を固形化し、塊状体16にする。

目的

また、特許文献1記載の技術においては、脱水前のスラリーに生石灰等のバインダーを加えているが、バインダーの添加は脱水を目的とした

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

含有する水分の表面張力により金属鉄粒子が塊状となった脱水ケーキに、生石灰粉を加えて混合し、該生石灰粉と該水分の一部を反応させて消石灰を生成させることにより、前記脱水ケーキの水分を前記金属鉄粒子から解放させ、該金属鉄粒子を前記消石灰中に分散させて、第1の混合物を形成し、該第1の混合物に、軽焼マグネシア粉を添加して混合し、残留した前記水分と該軽焼マグネシア粉を反応させて、水酸化マグネシウムを生成させることにより、該第1の混合物を凝集させて第2の混合物を形成し、該第2の混合物を固形化し、塊状体にすることを特徴とする転炉発生ダスト中金属鉄リサイクル方法

請求項2

請求項1記載の転炉発生ダスト中の金属鉄のリサイクル方法において、前記塊状体は、前記第2の混合物を加圧成形機加圧成形して、あるいは、造粒機又は押出し機からなる成形機により成形して形成されることを特徴とする転炉発生ダスト中の金属鉄のリサイクル方法。

技術分野

0001

本発明は、転炉吹錬時に転炉から発生する排ガス中に含まれる転炉発生ダスト湿式集塵して、脱水機脱水した脱水ケーキをより効率的に処理し、含まれている粒子状金属鉄(金属鉄粒子)をリサイクルする方法に関する。

背景技術

0002

転炉による金属精錬中に発生する排ガス中のダストには、多量の粒子状金属鉄が含有されているので、これらを回収して金属鉄資源としてリサイクルする方法が、以下のように従来より開発されている。
転炉発生ダストから金属鉄を回収するには、例えば、図3に示すように、先ず、転炉吹錬時に発生し、湿式集塵機で回収された鉄粉含有ダストを含む汚濁水スラリー)を脱水機50を通して脱水ケーキ51とする。この脱水ケーキ51は多量の金属鉄を含有するが、含水率が高く、粒子状態の金属鉄が含有水分表面張力により塊状となったものなので、この状態で転炉へのリサイクル原料として使用すると、含有水分による爆発が生じる。従って、脱水ケーキ51に対して、天日乾燥52、熱風などによる強制乾燥53を行い、固形剤コンスタンチン等)54と共に混合機55に入れて混合し、更に成形機56にて所定の形状にした後、再度強制乾燥57を行って製品(転炉原料)58としていた(以下、先行技術1という)。

0003

また、特許文献1には、転炉吹錬時に発生する鉄粉含有ダストを含むスラリーにスラリー中の鉄粉含有ダストの重量に対して3〜15%の範囲でバインダー生石灰)を加えて混合スラリーを作成し、この混合スラリーをフィルタープレスにより脱水処理して形成したケーキを、破砕及び乾燥して貯留槽貯留し、貯留槽内に空気を強制通風して、貯留槽内の破砕物の温度を90℃未満に保持して、貯留された破砕物を転炉に装入する転炉発生ダストのリサイクル処理方法が記載されている。

先行技術

0004

国際公開第2015/022901号

発明が解決しようとする課題

0005

しかしながら、先行技術1においては乾燥に多大な時間とエネルギーを要しており、能率が悪いという問題がある。更に、成形機56で処理した後は乾燥し難いので、その乾燥には多大な熱源を必要とする。また、先行技術1での処理は複雑であり、製造設備が大掛かりとなって、広い専有用地が必要となる。含有水分による爆発を防止するために最終製品の含有水分を3%以下にする必要があるが、天日乾燥52及び2度の強制乾燥53、57を行っても、水分を3%以下に管理するのは難しい。また、天日乾燥52を行っているため、粉塵汚染対策が必要であり、処理中の金属鉄の酸化進行を防止する対策もなされていない。金属鉄が酸化して酸化鉄になると、転炉に供給された溶銑中炭素と反応して一酸化炭素を発生し、一酸化炭素は炉口で空気中の酸素と反応して火炎が発生する。転炉工程でリサイクルする際、転炉から火炎が噴出すると、転炉を垂直にして製品を投入する必要があり、リサイクル製品スクラップと同時に投入できない。金属鉄が酸化して酸化鉄になると、磁力が低下しマグネット作業ができない。

0006

また、特許文献1記載の技術においては、脱水前のスラリーに生石灰等のバインダーを加えているが、バインダーの添加は脱水を目的としたものではなく、脱水後の脱水ケーキの固化を図るためのものであった。そして、この脱水ケーキは、所定のサイズに破砕されて乾燥をされた後、貯留槽に入れられていた。特許文献1では、乾燥ホッパーに破砕物を装入して乾燥を行っているが、先行技術1と同様、最終製品の含有水分を3%以下にする管理は非常に難しいと考えられる。

0007

本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、生石灰を利用して実質的に水分ゼロ(水分3%未満、好ましくは1%未満をいう、以下同じ)のリサイクル製品を製造する転炉発生ダスト中の金属鉄のリサイクル方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0008

前記目的に沿う本発明に係る転炉発生ダスト中の金属鉄のリサイクル方法は、含有する水分(例えば、20〜40重量%、以下同じ)の表面張力により金属鉄粒子が塊状となった脱水ケーキに、生石灰粉(金属鉄粒子の重量に対して4〜20重量%の生石灰)を加えて混合し、該生石灰粉と該水分の一部を反応させて消石灰を生成させることにより、前記脱水ケーキの水分を前記金属鉄粒子から解放させ、該金属鉄粒子を前記消石灰中に分散させて、第1の混合物を形成し、該第1の混合物に、軽焼マグネシア粉(金属鉄粒子の重量に対して8〜40重量%の軽焼マグネシア)を添加して混合し、残留した前記水分と該軽焼マグネシア粉を反応させて、水酸化マグネシウムを生成させることにより、該第1の混合物を凝集させて第2の混合物を形成し、該第2の混合物を固形化し、塊状体にする。

0009

脱水ケーキに生石灰粉を加えて混合し、生石灰粉と水分の一部を反応させて消石灰を生成し、消石灰の中に金属鉄粒子を分散させるので、消石灰が、金属鉄粒子の表面を被覆して、金属鉄粒子の酸化を防止することができる。
消石灰は、生石灰と水との発熱反応により形成されるので、消石灰の中に分散した金属鉄粒子からなる第1の混合物の残留水分の量を調整することができる。
この反応は、H2O+CaO→Ca(OH)2+熱 である。
消石灰が各金属鉄粒子の表面を被覆するので、金属鉄粒子は砂鉄状のさらさら状態となる。
第1の混合物に、軽焼マグネシア粉を添加して混合し、残留水分と軽焼マグネシア粉を反応させて、水酸化マグネシウムを生成させるので、固化する性質を持っている水酸化マグネシウムにより、第1の混合物を凝集させて含水率の低い第2の混合物を形成することができる。
この反応は、発熱反応により次のように行われる。
Ca(OH)2+H2O+MgO→Ca(OH)2+Mg(OH)2+熱
第2の混合物においては、消石灰(水酸化カルシウム)と水酸化マグネシウムが反応し、塩基物(水和物)が生成されることで、硬度が高く、水分ゼロの塊状体を形成することができる。
最終反応は以下の通りである。
Ca(OH)2+Mg(OH)2→CaMg(OH)4
最終的には、24時間以内に完全に固形化して、水分ゼロ、コンクリート並みの強度を有し、風化ゼロの塊状体を形成可能である。
また、この処理は、塩基性環境中で行われることで金属鉄粒子が酸化することなく、金属鉄の回収ができる。

0010

本発明に係る転炉発生ダスト中の金属鉄のリサイクル方法において、前記塊状体は、前記第2の混合物を加圧成形機加圧成形して形成、あるいは、造粒機又は押出し機からなる成形機により成形して形成される。

発明の効果

0011

本発明に係る転炉発生ダスト中の金属鉄のリサイクル方法は、脱水ケーキに、生石灰粉を加えて混合し、生石灰粉と水分の一部を反応させて消石灰を生成し、金属鉄粒子を消石灰中に分散させた第1の混合物を形成し、第1の混合物に、軽焼マグネシア粉を添加して混合し、残留した水分と軽焼マグネシア粉を反応させて、水酸化マグネシウムを生成させることにより、第1の混合物を凝集させて第2の混合物を形成し、第2の混合物を固形化し、塊状体にするので、製造工程が単純で、設備コストを低減することができる。また、脱水ケーキに、生石灰粉及び軽焼マグネシア粉を順次添加して混合し、成形するだけのプロセスであるので、脱水ケーキの発生に対応した処理が直接できる。金属鉄粒子は消石灰により表面を被覆されるので、金属鉄の酸化を防止することができ、マグネット作業も可能となる。天日乾燥や強制乾燥の設備を不要とし、水分管理をせずに、自然乾燥だけで水分ゼロの製品が形成できる。これにより、水分ゼロ、高強度、高硬度の金属鉄の塊状体を製造でき、これをリサイクル原料として転炉に投入する際、水分による爆発が起きたり、火炎が噴出したりすることがなく、スクラップと同時に使用できる。
製品(塊状体)は風化し難いため、長期保存ができ、粉塵の発生が殆どないため、粉塵汚染の対策が不要である。

0012

そして、従来、脱水ケーキに含まれる微粒子は含有水分により覆われて塊状となっているので、脱水ケーキに直接、結合剤又は固形剤を添加しても、微粒子と混合されず、脱水ケーキそのものを直接固形化することは困難であった。
特に、多量処理の場合、脱水ケーキに結合剤又は固形剤を直接混合できないため、脱水ケーキの固形化が実用化されていなかったが、生石灰で微粒子をばらばらに分散する技術により、脱水ケーキの固形化を容易にしたので、本発明は多量処理にも適している。

図面の簡単な説明

0013

本発明の一実施の形態に係る転炉発生ダスト中の金属鉄のリサイクル方法の説明図である。
(A)〜(C)はそれぞれ、脱水ケーキ、生石灰の混合、及び軽焼マグネシアの混合の各状態を示す模式図である。
先行技術1に係る転炉発生ダスト中の金属鉄のリサイクル方法の説明図である。

実施例

0014

続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発明の理解に供する。
本発明の一実施の形態に係る転炉発生ダスト中の金属鉄のリサイクル方法(以下、単に「リサイクル方法」ともいう)は、図1に示すように、脱水機10で脱水した脱水ケーキ11に、原料を添加して混合撹拌して金属鉄粒子の塊状体16を形成し、脱水ケーキ11に含まれている金属鉄をリサイクルする方法である。
以下に、リサイクル方法の詳細を説明する。

0015

転炉吹錬時に転炉から発生する排ガス中に含まれる転炉発生ダストには多量の金属鉄粒子(粒子状金属鉄)が含有されているので、この金属鉄粒子を湿式集塵機により捕集(湿式集塵)してスラリーとし、このスラリーをフィルタープレス等の脱水機10で脱水して、脱水ケーキ11を形成する。

0016

脱水ケーキ11は、図2(A)に示すように、金属鉄の微粒子(金属鉄粒子)17同士が、含有水分18の表面張力により付着して、鉄以外のダストも合わさって塊状態となっている。図1図2(B)に示すように、塊状となった脱水ケーキ11を混合撹拌機12に投入して粉砕しながら、生石灰粉13を添加して、混合する。混合した生石灰CaOは水分18の一部と反応して消石灰Ca(OH)2を生成させる。この反応により、脱水ケーキ11の水分18による表面張力は解放され、微粒子17を消石灰中に分散させて、第1の混合物が形成される。ここで、生石灰粉13は分散剤及びバインダーとして働く。
生石灰と水との反応により消石灰を生成する反応は、発熱反応であるため、生石灰の投入量によって、水分18の調整ができる。ここで、調整後(第1の混合物)の水分は10〜20重量%とするのが好ましい。また、消石灰が微粒子17の表面を被覆するため、微粒子17は砂鉄状のさらさら状態となる。

0017

次に、図1図2(C)に示すように、混合撹拌機12内の第1の混合物に、軽焼マグネシア粉14を添加して混合する。残留した(生石灰と反応しなかった)水分H2Oと軽焼マグネシア(酸化マグネシウム)MgOを反応(発熱反応)させることにより、水酸化マグネシウムMg(OH)2が生成される。水酸化マグネシウムは固化する性質を持っているため、第1の混合物を凝集させ第2の混合物を形成することができる。ここで、軽焼マグネシア粉14は固形剤として働く。

0018

第2の混合物においては、消石灰(水酸化カルシウム)Ca(OH)2と水酸化マグネシウムMg(OH)2が反応し、塩基物(水和物)CaMg(OH)4が生成される。これにより、第2の混合物は固形化される。図1に示すように、第2の混合物を加圧成形機、造粒機又は押出し機からなる成形機15により成形して、ブリケット状の塊状体16(製品)を形成する。
最終的には、24時間以内に完全に固形化して塊状となり、水分がゼロ(1%未満)、コンクリート並みの高強度、高硬度の塊状体16となる。
製品は、金属鉄資源として転炉にリサイクルする。

0019

10:脱水機、11:脱水ケーキ、12:混合撹拌機、13:生石灰粉、14:軽焼マグネシア粉、15:成形機、16:塊状体、17:微粒子(金属鉄粒子)、18:水分、50:脱水機、51:脱水ケーキ、52:天日乾燥、53:強制乾燥、54:固形剤、55:混合機、56:成形機、57:強制乾燥、58:製品

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ