図面 (/)

技術 伝送遅延測定装置、受信装置、及び送信装置

出願人 日本放送協会
発明者 阿部晋矢鈴木陽一小泉雄貴横畑和典筋誡久
出願日 2019年3月11日 (1年11ヶ月経過) 出願番号 2019-043955
公開日 2020年9月17日 (5ヶ月経過) 公開番号 2020-150311
状態 未査定
技術分野 双方向TV,動画像配信等 伝送一般の監視、試験
主要キーワード 整備済み 参照パケット 伝送遅延測定 送信地点 伝送制御信号 非静止衛星 遅延測定 伝送スロット
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2020年9月17日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (10)

課題

GPSを利用できない環境下でも円滑に伝送遅延測定可能とする。

解決手段

伝送遅延測定装置20は、衛星デジタル放送に含まれるパケット放送衛星300から受信するとともに、衛星デジタル放送に含まれるパケットを送信装置1から伝送路400を介して受信する受信装置2に用いられる。伝送遅延測定装置20は、衛星デジタル放送に含まれる基準時刻情報に基づいて、放送衛星300から受信したパケットに識別番号を付加する識別番号付加部22と、送信装置1から識別番号の付加された伝送パケットを受信装置2が受信した場合、放送衛星300から受信したパケットの中から、伝送パケットと同一の識別番号が付加された参照パケットを特定し、参照パケットを受信した第1時刻と伝送パケットを受信した第2時刻とを比較して伝送路400の遅延時間を測定する遅延測定部23とを備える。

概要

背景

任意の2地点間の伝送路遅延時間(以下、適宜「伝送遅延」と呼ぶ)を測定する場合、2地点の時刻を同期させ、送信時刻受信時刻との差から伝送遅延を測定することが一般的である。

特許文献1には、送信装置及び受信装置GPS衛星時刻情報絶対時刻基準として同期をとり、送信装置が送信時刻コードを送信し、受信装置が、この送信時刻コードが示す送信時刻と、この送信時刻コードを受信した時刻との時間差を伝送遅延として測定する方法が記載されている。

概要

GPSを利用できない環境下でも円滑に伝送遅延を測定可能とする。伝送遅延測定装置20は、衛星デジタル放送に含まれるパケット放送衛星300から受信するとともに、衛星デジタル放送に含まれるパケットを送信装置1から伝送路400を介して受信する受信装置2に用いられる。伝送遅延測定装置20は、衛星デジタル放送に含まれる基準時刻情報に基づいて、放送衛星300から受信したパケットに識別番号を付加する識別番号付加部22と、送信装置1から識別番号の付加された伝送パケットを受信装置2が受信した場合、放送衛星300から受信したパケットの中から、伝送パケットと同一の識別番号が付加された参照パケットを特定し、参照パケットを受信した第1時刻と伝送パケットを受信した第2時刻とを比較して伝送路400の遅延時間を測定する遅延測定部23とを備える。

目的

本発明は、GPSを利用できない環境下でも円滑に伝送遅延を測定可能とする伝送遅延測定装置、受信装置、及び送信装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

衛星デジタル放送に含まれるパケット放送衛星から受信するとともに、前記衛星デジタル放送に含まれるパケットを送信装置から伝送路を介して受信する受信装置に用いられる伝送遅延測定装置であって、前記衛星デジタル放送に含まれる基準時刻情報に基づいて、前記放送衛星から受信したパケットに識別番号を付加する識別番号付加部と、前記送信装置から識別番号の付加された伝送パケットを前記受信装置が受信した場合、前記放送衛星から受信したパケットの中から、前記伝送パケットと同一の識別番号が付加された参照パケットを特定し、前記参照パケットを受信した第1時刻と前記伝送パケットを受信した第2時刻とを比較して前記伝送路の遅延時間を測定する遅延測定部と、を備えることを特徴とする伝送遅延測定装置。

請求項2

前記識別番号付加部は、前記放送衛星から受信したパケットに前記基準時刻情報及び前記識別番号を付加し、前記遅延測定部は、前記送信装置から前記基準時刻情報及び前記識別番号の付加された前記伝送パケットを前記受信装置が受信した場合、前記放送衛星から受信したパケットの中から、前記伝送パケットと同一の基準時刻情報且つ同一の識別番号が付加されたパケットを前記参照パケットとして特定することを特徴とする請求項1に記載の伝送遅延測定装置。

請求項3

前記基準時刻情報は、前記衛星デジタル放送に周期的に含まれており、前記識別番号付加部は、前記放送衛星から前記基準時刻情報を受信する度に前記識別番号を初期値に戻し、次の基準時刻情報を受信するまでの間は前記初期値から連続する前記識別番号をパケットに付加することを特徴とする請求項1又は2に記載の伝送遅延測定装置。

請求項4

前記遅延測定部は、前記第1時刻及び前記第2時刻だけではなく、前記放送衛星から前記送信装置までの遅延時間と前記放送衛星から前記受信装置までの遅延時間との差を表す衛星放送受信遅延差も考慮して、前記伝送路の遅延時間を測定することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の伝送遅延測定装置。

請求項5

前記基準時刻情報は、前記衛星デジタル放送の主信号に含まれるTOT(TimeOffsetTable)情報であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の伝送遅延測定装置。

請求項6

前記基準時刻情報は、前記衛星デジタル放送の主信号に含まれるNTP(NetworkTimeProtocol)情報であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の伝送遅延測定装置。

請求項7

前記基準時刻情報は、前記衛星デジタル放送の主信号よりも雑音に強い伝送制御信号に含まれる時刻情報であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の伝送遅延測定装置。

請求項8

請求項1乃至7のいずれか1項に記載の伝送遅延測定装置を備えることを特徴とする受信装置。

請求項9

衛星デジタル放送に含まれるパケットを放送衛星から受信するとともに、伝送路を介して前記パケットを受信装置に送信する送信装置であって、前記衛星デジタル放送に含まれる基準時刻情報に基づいて、前記受信装置に送信する前記パケットに、前記基準時刻情報と識別番号とを付加する識別番号付加部を備え、前記識別番号付加部は、前記放送衛星から前記基準時刻情報を受信する度に前記識別番号を初期値に戻し、次の基準時刻情報を受信するまでの間は前記初期値から連続する前記識別番号を前記パケットに付加することを特徴とする送信装置。

技術分野

0001

本発明は、伝送遅延測定装置受信装置、及び送信装置に関する。

背景技術

0002

任意の2地点間の伝送路遅延時間(以下、適宜「伝送遅延」と呼ぶ)を測定する場合、2地点の時刻を同期させ、送信時刻受信時刻との差から伝送遅延を測定することが一般的である。

0003

特許文献1には、送信装置及び受信装置がGPS衛星時刻情報絶対時刻基準として同期をとり、送信装置が送信時刻コードを送信し、受信装置が、この送信時刻コードが示す送信時刻と、この送信時刻コードを受信した時刻との時間差を伝送遅延として測定する方法が記載されている。

先行技術

0004

特許第2963893号明細書

発明が解決しようとする課題

0005

しかしながら、GPSを利用して伝送遅延を測定する場合、屋外などGPS衛星が見える位置にアンテナを設置する必要があるなど制限があるため、常に実施可能な方法ではないという問題がある。また、GPSは、通常4基以上の独立したGPS衛星からの受信を基に同期が確立する都合上、同期補足確立にある程度の時間を要するという問題もある。

0006

そこで、本発明は、GPSを利用できない環境下でも円滑に伝送遅延を測定可能とする伝送遅延測定装置、受信装置、及び送信装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0007

第1の態様に係る伝送遅延測定装置は、衛星デジタル放送に含まれるパケット放送衛星から受信するとともに、前記衛星デジタル放送に含まれるパケットを送信装置から伝送路を介して受信する受信装置に用いられる。前記伝送遅延測定装置は、前記衛星デジタル放送に含まれる基準時刻情報に基づいて、前記放送衛星から受信したパケットに識別番号を付加する識別番号付加部と、前記送信装置から識別番号の付加された伝送パケットを前記受信装置が受信した場合、前記放送衛星から受信したパケットの中から、前記伝送パケットと同一の識別番号が付加された参照パケットを特定し、前記参照パケットを受信した第1時刻と前記伝送パケットを受信した第2時刻とを比較して前記伝送路の遅延時間を測定する遅延測定部とを備える。

0008

第2の態様に係る受信装置は、第1の態様に係る伝送遅延測定装置を備える。

0009

第3の態様に係る送信装置は、衛星デジタル放送に含まれるパケットを放送衛星から受信するとともに、伝送路を介して前記パケットを受信装置に送信する。前記送信装置は、前記衛星デジタル放送に含まれる基準時刻情報に基づいて、前記受信装置に送信する前記パケットに、前記基準時刻情報と識別番号とを付加する識別番号付加部を備える。前記識別番号付加部は、前記放送衛星から前記基準時刻情報を受信する度に前記識別番号を初期値に戻し、次の基準時刻情報を受信するまでの間は前記初期値から連続する前記識別番号を前記パケットに付加する。

発明の効果

0010

本発明の一態様によれば、GPSを利用できない環境下でも円滑に伝送遅延を測定可能とする伝送遅延測定装置、受信装置、及び送信装置を提供できる。

図面の簡単な説明

0011

実施形態に係る伝送ステムの構成を示す図である。
実施形態に係る識別番号付加部の動作を示す図である。
実施形態に係る識別番号付加部の具体的な動作例を示す図である。
実施形態に係る伝送遅延測定の具体例を示す図である。
実施形態を比較例と比較した場合の効果を説明するための図である。
実施形態の変更例1を示す図である。
実施形態の変更例2に係る伝送システムの構成を示す図である。
実施形態の変更例2に係る識別番号付加部の動作を示す図である。
実施形態の変更例2に係る識別番号付加部の具体的な動作例を示す図である。

実施例

0012

図面を参照して実施形態について説明する。図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。

0013

図1は、本実施形態に係る伝送システムの構成を示す図である。

0014

図1に示すように、本実施形態に係る伝送システムは、送信地点100に設けられた送信装置1と、受信地点200に設けられた受信装置2とを有しており、送信装置1から伝送路400を介してパケットを受信装置2に伝送するシステムである。伝送路400は、有線通信網により構成される有線伝送路である。但し、伝送路400の一部又は全部は、無線通信網により構成される無線伝送路であってもよい。

0015

送信地点100には、放送衛星300から衛星デジタル放送を受信する受信アンテナ101が設けられる。同様に、受信地点200には、放送衛星300から衛星デジタル放送を受信する受信アンテナ201が設けられる。

0016

例えば、受信アンテナ101及び201の両方が放送衛星300からの衛星デジタル放送を受信する前提下において、受信アンテナ201が降雨減衰等の影響により衛星デジタル放送を受信できない場合、受信アンテナ101が受信した衛星デジタル放送を、送信装置1から伝送路400を介して受信装置2に配信する。このような場合、伝送路400の伝送遅延を把握しておくことが重要である。

0017

本実施形態に係る伝送システムは、GPSではなく、衛星デジタル放送を利用して伝送路400の伝送遅延を測定する。衛星デジタル放送の受信機は多くの建物整備済みである。また、非静止衛星であるGPSからの受信に比べると、静止衛星である放送衛星300はドップラーシフトの影響も少ないため、最低1基の放送衛星300で早期に周波数同期及び位相同期を確立することが可能である。

0018

本実施形態に係る送信装置1は、TS(Transport Stream)再生部11Aと、識別番号付加部12とを有する。本実施形態において、衛星デジタル放送に含まれるパケットがTSパケットである一例について説明するが、衛星デジタル放送に含まれるパケットはTLV(Type−Length−Value)パケットであってもよい。TLVパケットは、ISDB−S3方式において主信号の一つとしてTSパケットとともにARISTD−B44に規定されている。

0019

TS再生部11Aは、送信地点100の受信アンテナ101が受信した衛星デジタル放送からTSパケットを再生し、再生したTSパケットを識別番号付加部12に出力する。

0020

識別番号付加部12は、TS再生部11Aから入力されたTSパケットに含まれる基準時刻情報に基づいて、TS再生部11Aから入力されたTSパケットに基準時刻情報及び識別番号を付加し、基準時刻情報及び識別番号が付加されたTSパケットを伝送路400に送出する。

0021

基準時刻情報は、衛星デジタル放送に周期的に含まれる時刻情報である。本実施形態において、基準時刻情報は、衛星デジタル放送の主信号に含まれるTOT(Time Offset Table)情報である。TOT情報については、TSのストリーム内において、少なくとも30秒に1回、TOT情報を含むTSパケットが伝送されることがARIBSTDB10に規定されている。

0022

本実施形態において、基準時刻情報がTOT情報である一例について説明するが、基準時刻情報は、衛星デジタル放送の主信号に含まれるNTP(Network Time Protocol)情報であってもよい。NTP情報については、ISDB−S3方式においてNTPパケットとして規定されており、NTPパケットは伝送スロット先頭に配置される(例えば、ARIBSTD−B44 2.1番付属「第3章時刻情報の伝送に関するガイドライン」を参照)。

0023

一方、本実施形態に係る受信装置2は、衛星デジタル放送に含まれるTSパケットを放送衛星300から受信するとともに、衛星デジタル放送に含まれるTSパケットを送信装置1から伝送路400を介して受信する。

0024

受信装置2は、TS再生部21Aと、識別番号付加部22と、遅延測定部23とを有する。本実施形態において、識別番号付加部22及び遅延測定部23は、伝送遅延測定装置20を構成する。

0025

TS再生部21Aは、受信地点200の受信アンテナ201が受信した衛星デジタル放送からTSパケットを再生し、再生したTSパケットを識別番号付加部22に出力する。

0026

識別番号付加部22は、TS再生部21Aから入力されたTSパケットに含まれるTOT情報に基づいて、TS再生部21Aから入力されたTSパケットにTOT情報及び識別番号を付加し、TOT情報及び識別番号が付加されたTSパケットを遅延測定部23に送出する。

0027

遅延測定部23は、送信装置1から伝送路400を介して、TOT情報及び識別番号の付加された伝送TSパケットを受信装置2が受信した場合、識別番号付加部22から入力されたTSパケットの中から、この伝送TSパケットと同一のTOT情報且つ同一の識別番号が付加された参照TSパケットを特定する。

0028

そして、遅延測定部23は、特定した参照TSパケットを受信した第1時刻と、伝送TSパケットを受信した第2時刻とを比較して、伝送路400の伝送遅延を測定する。

0029

図2は、本実施形態に係る送信装置1の識別番号付加部12及び受信装置2の識別番号付加部22の動作を示す図である。識別番号付加部12及び22の動作は同じであるため、ここでは識別番号付加部12の動作を例に挙げて説明するが、識別番号付加部12を識別番号付加部22と読み替えてもよい。

0030

図2に示すように、ステップS11において、識別番号付加部12は、TS再生部11Aから入力されたTSパケットが、TOT情報を含むTOTパケットであるか否かを判定する。例えば、識別番号付加部12は、TSパケットのPID(Packet IDentifier)が0x14である場合、このTSパケットがTOTパケットであると判定する。

0031

TS再生部11Aから入力されたTSパケットがTOTパケットである場合(ステップS11:Yes)、ステップS12において、識別番号付加部12は、識別番号(count)を初期値である“0”に戻し(すなわち、初期化する)、このTSパケットに含まれるTOT情報を最新のTOT情報として最新TOTを更新する。

0032

一方、TS再生部11Aから入力されたTSパケットがTOTパケットではない場合(ステップS11:No)、ステップS13において、識別番号付加部12は、識別番号(count)に1を加算する(すなわち、インクリメントする)。

0033

ステップS14において、識別番号付加部12は、TS再生部11Aから入力されたTSパケットに最新TOT及び識別番号(count)を付加し、最新TOT及び識別番号(count)が付加されたTSパケットを出力する。

0034

このように、識別番号付加部12及び22は、放送衛星300からTOT情報を受信する度に識別番号を初期値に戻し、次のTOT情報を受信するまでの間は初期値から連続する識別番号をTSパケットに付加する。

0035

図3は、本実施形態に係る送信装置1の識別番号付加部12及び受信装置2の識別番号付加部22の具体的な動作例を示す図である。識別番号付加部12及び22の動作は同じであるため、ここでは識別番号付加部12の動作を例に挙げて説明するが、識別番号付加部12を識別番号付加部22と読み替えてもよい。

0036

図3に示すように、まず時刻tにおいて、TOT情報として“TOT#1”の含まれたTSパケットを受信したとする。識別番号付加部12は、図2アルゴリズムに基づき、最新TOTを“TOT#1”にするとともに、識別番号(count)を“0”にする。そして、識別番号付加部12は、最新TOTである“TOT#1”と識別番号である“0”をTSパケットに付加して出力する。

0037

次に、時刻t+1において、TOT情報が含まれないTSパケットを受信したとする。識別番号付加部12は、図2のアルゴリズムに基づき、最新TOTを“TOT#1”のままとしつつ、識別番号(count)を更新して識別番号(count)=“1”とする。そのため、出力される識別番号付きTSパケットは、“TOT#1”と識別番号(count)である“1”が加えられたものとなる。

0038

次に、時刻t+nにおいて、TOT情報“TOT#2”が含まれたTSパケットを受信したとする。このとき、識別番号付加部12は、最新TOTを“TOT#2”にするとともに、識別番号(count)を“0”に初期化する。そして、識別番号付加部12は、“TOT#2”と識別番号(count)である“0”が付加された識別番号付きTSパケットを出力する。

0039

このように、図2のアルゴリズムに基づいてTOT情報と識別番号とをTSパケットに付加すれば、送信装置1及び受信装置2で独立してTOT情報と識別番号とをTSパケット(具体的には、放送衛星300から受信したTSパケット)に付加したとしても、新しいTOT情報が付加されたTSパケットを受信した時点で送信装置1及び受信装置2双方のTOT情報と識別番号とTSパケットの中身とが一致する。

0040

そのため、もし一時的に衛星デジタル放送が受信できないなど、TSストリームの受信が途切れたとしても、TOT情報が周期的に含まれるというTSストリームの周期性から最新TOT情報や識別番号(count)を更新し、図2のアルゴリズムを自走することが可能である。また、このような周期性により、自走の場合も非常に少ない誤差で動作できる上、再度TOT情報を含んだTSパケットを受信した時点で再度送信装置1及び受信装置2のTOT情報と識別番号とTSパケットの中身とが一致するため、早急な復帰が可能である。

0041

図4は、本実施形態に係る伝送遅延測定の具体例を示す図である。この具体例において、受信装置2の遅延測定部23は、放送衛星300から送信装置1までの遅延時間と放送衛星300から受信装置2までの遅延時間との差を表す衛星放送受信遅延差も考慮して、伝送路400の遅延時間を測定する。

0042

図4に示すように、単一の放送衛星300から任意の2地点で受信する場合、送信地点100及び受信地点200では、受信アンテナ101及び201の緯度経度、高度が異なるため、衛星デジタル放送が各受信アンテナ101及び201に届くまでの遅延時間が異なる。

0043

第1に、地球局500から送信地点100までの遅延を“ds”、地球局500から受信地点200までの遅延を“dr”としたとき、送信地点100及び受信地点200のそれぞれの受信アンテナ101及び201の緯度、経度、高度を遅延測定部23に入力することで、遅延測定部23が下記の式(1)により衛星放送受信遅延差“ddif”を算出する。

0044

ddif=ds−dr (1)

0045

第2に、遅延測定部23は、受信アンテナ201で受信された各TSパケットが受信装置2のTS再生部21A及び識別番号付加部22を通過し、遅延測定部23に到着した時刻を受信側受信時刻“tr”としてTSパケットごとに取得する。ここで、伝送路400を経由していない識別番号付きTSパケットを参照パケットと呼ぶ。

0046

また、遅延測定部23は、受信アンテナ101で受信されたTSパケットが送信装置1のTS再生部11A及び識別番号付加部12を通過し、且つ伝送路400を経由した後、遅延測定部23に到着した時刻を送信側受信時刻“ts”としてTSパケットごとに取得する。ここで、伝送路400を経由した識別番号付きTSパケットを伝送パケットと呼ぶ。

0047

第3に、遅延測定部23は、伝送パケットと同一の識別番号が付加された参照パケットを特定し、この参照パケットを受信した第1時刻(受信側受信時刻tr)と、この伝送パケットを受信した第2時刻(送信側受信時刻ts)とを比較して、伝送路400の遅延時間を測定する。具体的には、遅延測定部23は、下記の式(2)により伝送遅延“dtrans”を算出する。

0048

dtrans=ts−tr−ddif (2)

0049

このようにして、遅延測定部23は、伝送パケットごとに伝送遅延“dtrans”を測定する。さらに、遅延測定部23は、伝送パケットごとに測定した伝送遅延“dtrans”から、伝送遅延の揺らぎであるジッタを測定してもよい。

0050

図5は、本実施形態を比較例と比較した場合の効果を説明するための図である。

0051

図5(a)に示すように、比較例の方法は、送信装置1から受信装置2へTSパケットをそのまま送信し、受信装置2の遅延測定部23でTSパケットの中身自体を比較し、同一のTSパケットが到着した時刻を比較し、伝送遅延を測定する方法である。

0052

ここで、映像情報音声情報のような情報のあるTSパケットであれば、送信装置1及び受信装置2で同一のパケットと確認できるため、遅延測定部23への到着時刻を比較することで伝送遅延を測定できる。例えば、図5(a)の映像を含むTSパケットの場合、到着時間であるts#1とtr#1を比較することで伝送遅延を測定できる。

0053

しかし、実際の衛星デジタル放送には、TSストリームを維持するために挿入された情報のないTSパケットがあり、それらは中身がすべて同一となるため、送信装置1が放送衛星300から受信したTSパケットと受信装置2が放送衛星300から受信したTSパケットとを照らし合わせることができない。ここで、伝送路400によっては、IPネットワークのように経路によって到着順が変化するため、単純な到着順を比較することも難しい。

0054

一方、本実施形態では、図5(b)に示すように、情報のないTSパケットが含まれていても、識別番号付加部12及び22によりTSパケットを識別できるため、遅延測定部23が伝送遅延を測定できる。例えば、図5(b)の情報なしのTSパケットの場合であっても、遅延測定部23は、ts#mとtr#n+1を比較すれば、伝送遅延を測定できる。

0055

また、TSパケットの中身自体を比較する場合、情報のあるTSパケットについても、パケットの中身すべてが一致しているか比較する必要があり、伝送遅延が大きい場合、遅延測定部23でTSパケットを保持するためのメモリが膨大に必要となる。本実施形態では識別番号を付加しているため、識別番号及び到着時間を保持するための小さいメモリで遅延時間を測定可能である。

0056

(変更例1)
上述した実施形態において、送信装置1から受信装置2へ伝送するパケットがTSパケットである一例について説明した。

0057

しかしながら、図6に示すように、伝送路400がIP(Internet Protocol)ネットワークである場合、送信装置1から受信装置2へ伝送するパケットがIPパケットであってもよい。

0058

本変更例では、送信装置1の識別番号付加部12にてTOT情報と識別番号とIPネットワークへ送るためのIPヘッダとをTSパケットに付加し、識別番号付きIPパケットとしてIPネットワーク(伝送路400)に送出する。

0059

受信装置2の識別番号付加部22でも、TOT情報と識別番号とIPヘッダとをTSパケットに付加したIPパケットを遅延測定部23に出力する。

0060

受信装置2の遅延測定部23は、同じTOT情報及び識別番号の付加されたパケットを受信した時刻を比較することにより、IPネットワークの遅延を測定できる。

0061

(変更例2)
上述した実施形態において、衛星デジタル放送に含まれる基準時刻情報がTOT情報又はNTP情報である一例について説明した。

0062

しかしながら、基準時刻情報は、衛星デジタル放送の伝送制御信号に含まれる時刻情報であってもよい。本変更例では、高度広帯域衛星デジタル放送のうち主信号よりも雑音に強いπ/2シフトBPSK変調により伝送される伝送制御信号であるTMCC(Transmission & Multiplexing Configuration Confrol)情報に注目し、早期に受信開始が可能であり、かつ最低1基の放送衛星300で受信可能、なおかつ雑音にも頑強な、高度広帯域衛星デジタル放送を利用して伝送遅延を測定する一例について説明する。

0063

図7は、本変更例に係る伝送システムの構成を示す図である。以下、本変更例について、上述した実施形態との相違点を主として説明する。

0064

図7に示すように、本変更例に係る伝送システムでは、送信装置1が、図1のTS再生部11Aに代えて、高度BS復調部11Bを有する。また、受信装置2が、図1のTS再生部21Aに代えて、高度BS復調部21Bを有する。

0065

送信地点100の受信アンテナ101にて高度広帯域衛星デジタル放送を受信し、高度BS復調部11Bにて高度広帯域衛星デジタル放送を復調する。高度広帯域衛星デジタル放送には、伝送制御信号であるTMCC情報と主信号であるTLVパケット又はTSパケットとが含まれる。

0066

識別番号付加部12では、TMCC情報の拡張情報に含まれる時刻情報を利用し、主信号であるTLVパケット又はTSパケットに時刻情報と識別番号とを付加する。TMCC情報の末尾3,614ビットは拡張情報として割り当てられており、拡張情報を利用して時刻情報を伝送可能なことがARIBSTD−B44に規定されている。

0067

受信地点200でも同様に、受信アンテナ201にて高度広帯域衛星デジタル放送を受信し、高度BS復調部21Bにて高度広帯域衛星デジタル放送を復調し、識別番号付加部22にて時刻情報と識別番号とをTLVパケット又はTSパケットに付加する。

0068

遅延測定部23は、時刻情報と識別番号とが共に同一のTLVパケット又はTSパケットを受信した時刻を比較し、伝送路400の遅延を測定する。

0069

図8は、本変更例に係る送信装置1の識別番号付加部12及び受信装置2の識別番号付加部22の動作を示す図である。識別番号付加部12及び22の動作は同じであるため、ここでは識別番号付加部12の動作を例に挙げて説明するが、識別番号付加部12を識別番号付加部22と読み替えてもよい。

0070

図8に示すように、ステップS21において、識別番号付加部12は、高度BS復調部11Bから入力された情報がTMCC情報であるか否かを判定する。

0071

高度BS復調部11Bから入力された情報がTMCC情報である場合(ステップS21:Yes)であって、且つ、TMCC情報の拡張情報の識別子が“0x0001”である場合、ステップS22において、識別番号付加部12は、識別番号(count)を初期値である“0”に戻し(すなわち、初期化する)、このTMCC情報の拡張情報に含まれる時刻情報を最新の時刻情報として時刻情報(tmcctime)を更新する。

0072

一方、高度BS復調部11Bから入力された情報がTMCC情報ではない場合(ステップS21:No)、識別番号付加部12は、ステップS23において、高度BS復調部11Bから入力されたTLVパケット又はTSパケットに時刻情報(tmcctime)を付加し、ステップS24において、このTLVパケット又はTSパケットに識別番号(count)を付加することにより、時刻情報(tmcctime)及び識別番号(count)が付加されたTLVパケット又はTSパケットを出力する。

0073

このように、識別番号付加部12及び22は、放送衛星300から拡張情報として時刻情報を含むTMCC情報を受信する度に識別番号を初期値に戻し、次の時刻情報を含むTMCC情報を受信するまでの間は初期値から連続する識別番号をTLVパケット又はTSパケットに付加する。

0074

図9は、本変更例に係る送信装置1の識別番号付加部12及び受信装置2の識別番号付加部22の具体的な動作例を示す図である。識別番号付加部12及び22の動作は同じであるため、ここでは識別番号付加部12の動作を例に挙げて説明するが、識別番号付加部12を識別番号付加部22と読み替えてもよい。また、主信号がTLVパケットである場合を例に挙げて説明するが、主信号がTSパケットであっても同様に時刻情報及び識別番号を付加できる。

0075

図9に示すように、まず時刻tにおいて、時刻情報として“時刻#1”を含むTMCC情報を受信し、時刻t+1において、TLVパケットを受信したとする。図8のアルゴリズムに基づき、識別番号付加部12は、時刻情報(tmcctime)を“時刻#1”にするとともに、識別番号(count)を“0”にする。そして、識別番号付加部12は、時刻情報である“TOT#1”と識別番号である“0”をTLVパケットに付加して出力する。

0076

次に、時刻t+2において、TLVパケットを受信したとする。図8のアルゴリズムに基づき、識別番号付加部12は、識別番号(count)を更新して識別番号(count)=“1”とする。そのため、出力される識別番号付きTLVパケットは、時刻情報である“時刻#1”と識別番号(count)である“1”が加えられたものとなる。

0077

次に、時刻t+nにおいて、時刻情報として“時刻#2”を含むTMCC情報を受信し、時刻t+n+1において、TLVパケットを受信したとする。識別番号付加部12は、時刻情報(tmcctime)を“時刻#2”にするとともに、識別番号(count)を“0”に初期化する。そして、識別番号付加部12は、時刻情報である“時刻#2”と識別番号(count)である“0”が付加された識別番号付きTLVパケットを出力する。

0078

図8のアルゴリズムに基づいて時刻情報と識別番号とを付加すれば、送信装置1及び受信装置2で独立して時刻情報と識別番号とを付加したとしても、もともとTMCC情報に埋め込まれた時刻情報は同一であるため、新しい時刻情報が付加されたTMCC情報を受信した時点で送信装置1及び受信装置2双方の時刻情報と識別番号とTLVパケット(又はTSパケット)の中身が一致する。

0079

TMCC情報はπ/2シフトBPSK変調により伝送されるため雑音に強いが、もし一時的に高度広帯域衛星デジタル放送が受信できず信号が途切れたとしても、ストリームの周期性から時刻情報(tmcctime)や識別番号(count)を更新し、図8のアルゴリズムを自走することが可能である。

0080

また、そのような周期性により、自走の場合であっても非常に少ない誤差で動作できる上、再度時刻情報を含んだTMCC情報を受信した時点で再度送信装置1及び受信装置2の時刻情報と識別番号とTLVパケット(又はTSパケット)の中身が一致するため、早急な復帰が可能である。

0081

(その他の実施形態)
上述した変更例2において、送信装置1から受信装置2へ伝送するパケットがTLVパケット又はTSパケットである一例について説明した。しかしながら、上述した変更例2においても変更例1と同様に、送信装置1から受信装置2へ伝送するパケットがIPパケットであってもよい。

0082

伝送遅延測定装置20が行う各処理をコンピュータに実行させるプログラムが提供されてもよい。プログラムは、コンピュータ読取り可能媒体に記録されていてもよい。コンピュータ読取り可能媒体を用いれば、コンピュータにプログラムをインストールすることが可能である。ここで、プログラムが記録されたコンピュータ読取り可能媒体は、非一過性記録媒体であってもよい。非一過性の記録媒体は、特に限定されるものではないが、例えば、CD−ROMやDVD−ROM等の記録媒体であってもよい。また、伝送遅延測定装置20が行う各処理を実行する機能部(回路)を集積化し、伝送遅延測定装置20を半導体集積回路チップセット、SoC)として構成してもよい。

0083

以上、図面を参照して一実施形態について詳しく説明したが、具体的な構成は上述のものに限られることはなく、要旨を逸脱しない範囲内において様々な設計変更等をすることが可能である。

0084

1 :送信装置
2 :受信装置
11A :TS再生部
11B :高度BS復調部
12 :識別番号付加部
20 :伝送遅延測定装置
21A :TS再生部
21B :高度BS復調部
22 :識別番号付加部
23 :遅延測定部
100 :送信地点
101 :受信アンテナ
200 :受信地点
201 :受信アンテナ
300 :放送衛星
400 :伝送路
500 :地球局

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

該当するデータがありません

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

該当するデータがありません

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ