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図面 (3)

課題

目的ガス吸着することなく、雑ガスを選択的に除去し、誤報劣化を抑制したガスセンサを提供する。

解決手段

検出対象ガスgが導入される流入口31と、前記流入口31の下流側にあって前記流入口と連通する検出空間32を有する筐体3と、前記検出空間内に設けられたフィルタと、前記検出空間内であって、前記フィルタの下流側に配置されたガスセンサ素子1とを備えるガスセンサであって、前記筐体3の内部側壁面にPt触媒4を備える、ガスセンサ、及びこれを用いたガス監視装置、並びに電気設備

概要

背景

従来、家庭用ガス警報器に搭載されている半導体式薄膜ガスセンサは、目的ガスの検出を妨害しうる成分である雑ガスを、Pt等の金属触媒担持したフィルタを用いた燃焼や、活性炭を用いた吸着により除去している。

シロキサン化合物等の妨害成分の除去のために、筐体二重構造とし、外側の筐体に妨害成分を分解する分解触媒部を設け、内側の筐体に妨害成分を吸収する吸着部、及び妨害成分を分解する分解触媒部を備えるガス検知器が知られている(例えば、特許文献1を参照)。

COガスセンサにおいて、センサ素子を覆うためのフィルタであって、センサ素子の被毒対象となるシリコーンガス及び硫黄系ガスを吸着するフィルタが知られている(例えば、特許文献2を参照)。この吸着フィルタには、パラジウムまたは白金を担持することが開示されている。

その他にも、貴金属触媒を担持した活性炭フィルタを備える接触燃焼式メタン、COガスセンサが知られている(例えば、特許文献3を参照)。

概要

目的ガスを吸着することなく、雑ガスを選択的に除去し、誤報劣化を抑制したガスセンサを提供する。検出対象ガスgが導入される流入口31と、前記流入口31の下流側にあって前記流入口と連通する検出空間32を有する筐体3と、前記検出空間内に設けられたフィルタと、前記検出空間内であって、前記フィルタの下流側に配置されたガスセンサ素子1とを備えるガスセンサであって、前記筐体3の内部側壁面にPt触媒4を備える、ガスセンサ、及びこれを用いたガス監視装置、並びに電気設備

目的

本発明によれば、筐体内に拡散した雑ガスのアルコール類筐体内壁のPt触媒で燃焼除去することができ、アルコール類が筐体内壁に蓄積することを防止して、誤報やセンサ劣化を抑制したガスセンサ、及びこれを用いたガス監視装置、並びに電気設備を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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請求項1

検出対象ガスが導入される流入口と、前記流入口の下流側にあって前記流入口と連通する検出空間を有する筐体と、前記検出空間内に設けられたフィルタと、 前記検出空間内であって、前記フィルタの下流側に配置されたガスセンサ素子とを備えるガスセンサであって、前記筐体の内部側壁面にPt触媒を備える、ガスセンサ。

請求項2

前記Pt触媒が、0.008mg/mm2〜5.5mg/mm2の量で設けられる、請求項1に記載のガスセンサ。

請求項3

前記フィルタが、合成樹脂吸着材、または活性炭を付着させた不織布を備える、請求項1または2に記載のガスセンサ。

請求項4

1−ブタノール、2−エチル1−ヘキサノール、および、1,3,5−トリイソプロピルベンゼンから選択される少なくとも1種類のガス成分を検出する、請求項1〜3のいずれか1項に記載のガスセンサ。

請求項5

前記Pt触媒が、2−フェニル2−プロパノール燃焼除去する、請求項1〜4のいずれか1項に記載のガスセンサ。

請求項6

請求項1〜5のいずれか1項に記載のガスセンサと、前記ガスセンサにおけるガス成分の検出結果に基づいて、監視対象過熱状態か否かを検知する検知部とを備えるガス監視装置

請求項7

前記検知部における検知結果に基づいて警報を発生する警報部を更に備える請求項6に記載の監視装置

請求項8

絶縁材料を含む電気装置と、前記絶縁材料を前記監視対象とする、請求項6または7に記載の監視装置とを備える電気設備

技術分野

0001

本発明は、ガスセンサ及びこれを用いたガス監視装置、並びに電気設備に関する。特には、雑ガスを好適に除去することができるガスセンサ及びこれを用いたガス監視装置、並びに電気設備に関する。

背景技術

0002

従来、家庭用ガス警報器に搭載されている半導体式薄膜ガスセンサは、目的ガスの検出を妨害しうる成分である雑ガスを、Pt等の金属触媒担持したフィルタを用いた燃焼や、活性炭を用いた吸着により除去している。

0003

シロキサン化合物等の妨害成分の除去のために、筐体二重構造とし、外側の筐体に妨害成分を分解する分解触媒部を設け、内側の筐体に妨害成分を吸収する吸着部、及び妨害成分を分解する分解触媒部を備えるガス検知器が知られている(例えば、特許文献1を参照)。

0004

COガスセンサにおいて、センサ素子を覆うためのフィルタであって、センサ素子の被毒対象となるシリコーンガス及び硫黄系ガスを吸着するフィルタが知られている(例えば、特許文献2を参照)。この吸着フィルタには、パラジウムまたは白金を担持することが開示されている。

0005

その他にも、貴金属触媒を担持した活性炭フィルタを備える接触燃焼式メタン、COガスセンサが知られている(例えば、特許文献3を参照)。

先行技術

0006

特開2015-184202号公報
特開2015-135270号公報
特開平9-5275号公報

発明が解決しようとする課題

0007

ガスセンサの用途の一つとして、電気設備の火災発生前の異常過熱の検知がある。この場合、異常過熱により、電気設備のケーブル被覆材等から発生するガスにはアルコール類が含まれており、そのアルコール類のいくつかを検知の目的ガスとすることで異常を発見する。一方、電気設備においては、検出目的ガス以外の雑ガスとしても別のアルコール類が発生する場合がある。従来の家庭用ガス警報器に使用されている半導体式薄膜ガスセンサのように貴金属触媒をフィルタに担持すると、雑ガスとともに目的ガスも燃焼除去してしまうため、雑ガスとなるアルコール類を選択的に除去することはできなかった。

0008

センサ性能劣化を防止するため、目的ガスの検知を可能にしつつ、雑ガスとして分類されるアルコール類を除去する必要がある。

課題を解決するための手段

0009

本発明者らは、鋭意検討の結果、雑ガスの除去のための触媒を、筐体の内部側壁面に設けることに想到し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は一実施形態によれば、ガスセンサであって、検出対象ガスが導入される流入口と、前記流入口の下流側にあって前記流入口と連通する検出空間を有する筐体と、前記検出空間内に設けられたフィルタと、前記検出空間内であって、前記フィルタの下流側に配置されたガスセンサ素子とを備え、前記筐体の内部側壁面にPt触媒を備える。

0010

前記ガスセンサにおいて、前記Pt触媒が、0.008mg/mm2〜5.5mg/mm2の量で設けられることが好ましい。

0011

前記ガスセンサにおいて、前記フィルタが、合成樹脂吸着材、または活性炭を付着させた不織布を備えることが好ましい。

0012

前記ガスセンサにおいて、1−ブタノール、2−エチル1−ヘキサノール、および、1,3,5−トリイソプロピルベンゼンから選択される少なくとも1種類のガス成分を検出することが好ましい。

0013

前記ガスセンサにおいて、前記Pt触媒が、2−フェニル2−プロパノールを燃焼除去することが好ましい。

0014

本発明は、別の実施形態によればガス監視装置であって、前述のいずれかのガスセンサと、前記ガスセンサにおけるガス成分の検出結果に基づいて、監視対象過熱状態か否かを検知する検知部とを備える。

0015

前記ガス監視装置において、前記検知部における検知結果に基づいて警報を発生する警報部を更に備えることが好ましい。

0016

本発明は、また別の実施形態によれば電気設備であって、絶縁材料を含む電気装置と、前記絶縁材料を前記監視対象とする、前述のいずれかの監視装置とを備える。

発明の効果

0017

本発明によれば、筐体内に拡散した雑ガスのアルコール類を筐体内壁のPt触媒で燃焼除去することができ、アルコール類が筐体内壁に蓄積することを防止して、誤報センサ劣化を抑制したガスセンサ、及びこれを用いたガス監視装置、並びに電気設備を提供することができる。

図面の簡単な説明

0018

図1は、本発明の一実施形態によるガスセンサの断面構造を示す概念図である。
図2は、本発明の一実施形態によるガスセンサを構成する、ガスセンサ素子の断面構造を示す概念図である。

実施例

0019

以下に、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。ただし、本発明は、以下に説明する実施の形態によって限定されるものではない。

0020

[第1実施形態:ガスセンサ]
本発明は第1実施形態によれば、ガスセンサに関する。図1は、第1実施形態によるガスセンサの一例を示す概念的な断面図である。図1を参照すると、ガスセンサは、主として、ガスセンサ素子1、センサベース2、筐体3、Pt触媒4、金属メッシュ5a、5b、不織布6a、6b、吸着材7、リード端子8を備えている。

0021

本実施形態に係るガスセンサは外界から筐体3に流入し得る検出対象ガスを対象として、目的ガスの検出を行う。検出対象ガスは、任意のガスであってよく、特には限定されない。一例としては、工場変電所配電盤などの電気設備から発生し得るガスが挙げられるが、これらには限定されない。検出対象ガス中には、一般的に、目的ガス、雑ガスが含まれている。本明細書において、目的ガスは、前述の配電盤の異常過熱により、配電盤に収められたケーブル被覆する絶縁被覆剤から発生し得るガスであって、特には1−ブタノール及び2エチル,1ヘキサノール、1,3,5−トリイソプロピルベンゼンを含む。なお、本発明における異常過熱とは、100〜150℃程度をいうものとする。一方、雑ガスとは、ガスセンサにおいて誤報の原因となりうるガスをいうものとし、アルコール、シロキサン化合物類、NOx、VOC類が含まれ得る。本発明において、主として除去対象となるアルコール雑ガスには、2フェニル2プロパノールが含まれる。

0022

ガスセンサの各構成について説明する。ガスセンサを構成する筐体3は略円筒体であり、その一端に、筐体直径よりも小さい口径の流入口31を有する。流入口31の口径は、例えば、4mm〜6mm程度であってよいが、特定の寸法には限定されない。また、筐体内径は、流入口31の口径よりも大きく、かつ、6mm〜8mm程度であってよく、筐体外径は、7.5〜9mm程度であってよいが、特定の寸法には限定されない。筐体3の他端は、センサベース2の上段部に嵌め込まれて固着され、筐体3内部に検出空間32が形成される。

0023

流入口31の下流側であって、検出空間32内部には、雑ガスを吸着するためのフィルタが設けられる。本明細書において、下流、上流とは、図中gで示すガスの流れの向きに対して定義される。フィルタは、検出空間32とほぼ同じ径を有する円板状の形状を有しており、金属メッシュ5a、b及び任意選択的に不織布6a,bで保持された吸着材7から構成することができる。筐体3の流入口31に取り付けられた金属メッシュ5aは、不織布6aとともに吸着材7の押さえとして機能する。吸着材7の下流側(図1では吸着材7の下側)における不織布6b、金属メッシュ5bは、吸着材7の押さえとして機能するとともに、ガス漏れ警報器検査規定として法律に定められた防爆構造規格を満たすために設けられている。なお、吸着剤が金属メッシュの目よりも大きく、脱落するおそれが無い場合などは、フィルタは図示する構成から不織布を除いた構成とすることができる。

0024

吸着材7は、目的ガスを通過させ、雑ガス、例えば、シロキサン化合物、エタノールアセトンを吸着あるいは燃焼除去することができる一般的な吸着材であればよく、合成樹脂製吸着材、例えば、スチレンジビニルベンゼン共重合体を主成分とする吸着材や、前述の不織布6a、bに付着させた微量の活性炭、例えば、0.5mg/mm2以下程度の活性炭等であってよい。ただし、1.7mg/mm2を超えるような多量の活性炭を吸着材として用いることは好ましくない。検知の目的ガスとなりうる、1−ブタノール及び2エチル1ヘキサノールを検知前に吸着除去するおそれがあるためである。同様の理由で、シリカゲルを吸着材として担持することは好ましくない。

0025

筐体3の内部側壁面は、Pt触媒4を備えている。本発明において、筐体3の内部側壁面とは、略円筒体の内側にある側壁面を言うものとし、図1を参照するとガスgの流路に実質的に並行な面ということもできる。Pt触媒4は、筐体3の内部側壁面のうち、少なくとも吸着材が存在しない検出空間の内部側壁面に面した部分に設けられていればよい。しかしながら、Pt触媒4は、フィルタが設置され吸着材が存在している部分の周囲にある筐体3の内部側壁面にも設けられていてもよく、ガスgの流入口31近傍から、ガスセンサ素子1の近傍に至る内部側壁面全体に設けられていてもよい。

0026

筐体3の内部側壁面にPt触媒4を設ける態様としては、内部側壁面にPt触媒4を付着させ、あるいは担体成分に担持されたPt触媒4を付着させる態様が挙げられる。例えば、スパッタリング蒸着により、筐体3の内部側壁面を構成する材料、典型的にはSUS上にPtを付着させることができる。あるいは、Ptをジルコニアアルミナ等の触媒担体上に担持させ、これを適当な溶媒に分散させて、筐体3の内部側壁面を構成する材料上に塗布することができる。

0027

Pt触媒は、付着面あるいは塗布面において、均一な量で設けられてもよく、不均一であってもよい。付着量は、例えば、0.008〜5.5mg/mm2であってよく、0.02〜0.04mg/mm2とすることが好ましいが、特定の量には限定されない。Ptを担体に担持させる態様においては、Ptは、担体成分の質量に対し、1〜2質量%の量で担持させることが好ましいが、特定の担持量には限定されない。

0028

なお、ガスセンサ素子1が固定されるセンサベース2の表面であって、検出空間32に面したセンサベース2の表面には、Pt触媒を設けないことが好ましい。センサベース2の表面にPt触媒を設けると、ガスセンサ素子1の後述するガス感知層による電気抵抗値読み出しに影響を与える場合があるためである。また、内部側壁面に設ける触媒の活性成分としては、Pt以外の活性成分は含まないことが好ましい。

0029

ガスセンサ素子1は、検出空間32内に配置され、段付き円板であるセンサベース2の上側に固定されている。ガスセンサ素子1の固定位置は、雑ガス吸着フィルタの下流側である。ガスセンサ素子1は、薄膜型半導体式のガスセンサ素子であってよい。図2にガスセンサ素子1の概念的な断面図を示す。図2に示すように、ガスセンサ素子1は、シリコン基板(以下Si基板)11、熱絶縁支持層12、ヒーター層13、電気絶縁層14、ガス感知部15を備える。なお、図2は薄膜型半導体式のガスセンサ素子の構成を概念的に示したものであり、各部の大きさや厚さは厳密なものではなく、またその相対的な関係等は図面に表示される態様に限定されるものではない。

0030

Si基板11はシリコン(Si)により形成され、ガス感知部15が直上に位置する箇所に貫通孔が形成される。熱絶縁支持層12はこの貫通孔の開口部に張られてダイアフラム様に形成されており、Si基板11の上に設けられる。熱絶縁支持層12は、詳しくは、熱酸化SiO2層12a、CVD−Si3N4層12b、CVD−SiO2層12cの三層構造となっている。熱酸化SiO2層12aは、熱絶縁層として形成され、ヒーター層13で発生する熱をSi基板11側へ熱伝導しないようにして熱容量を小さくする機能を有する。また、この熱酸化SiO2層12aは、プラズマエッチングに対して高い抵抗力を示し、プラズマエッチングによるSi基板11への貫通孔の形成を容易にする。CVD−Si3N4層12bは、熱酸化SiO2層12aの上側に形成される。CVD−SiO2層12cは、ヒーター層13との密着性を向上させるとともに電気的絶縁を確保する。CVD(化学気相成長法)によるSiO2層は内部応力が小さい。

0031

ヒーター層13は、薄膜状のPt−W膜であって、熱絶縁支持層12のほぼ中央の上面に設けられる。また、ヒーター層13は、図示しない駆動処理部に接続され、給電される。電気絶縁層14は、電気的に絶縁を確保するスパッタSiO2層であり、熱絶縁支持層12およびヒーター層13を覆うように設けられる。電気絶縁層14は、ヒーター層13と感知層電極15bとの間に電気的な絶縁を確保することができる。また、電気絶縁層14は、ガス感知層15cとの密着性を向上させる。

0032

ガス感知部15は、詳しくは、一対の接合層15a、一対の感知層電極15b、ガス感知層15c、ガス選択燃焼層15dを備える。接合層15aは、例えば、Ta膜タンタル膜)またはTi膜チタン膜)であってよく、電気絶縁層14の上に左右一対に設けられる。この接合層15aは、感知層電極15bと電気絶縁層14との間に介在して接合強度を高めている。感知層電極15bは、例えば、Pt膜白金膜)またはAu膜(金膜)であり、ガス感知層15cの感知電極となるように左右一対に設けられる。ガス感知層15cは、SnO2層であり、一対の感知層電極15bを渡されるように電気絶縁層14の上に形成される。このガス感知層15cは、多孔質体柱状構造体であり、比表面積を増大させている。これにより検知する目的ガスとの接触面積を増加させ、感度を高めている。なお、ガス感知層15cはSnO2以外にも、In2O3、WO3、ZnO、または、TiO2等の金属酸化物を主成分とする薄膜の層としてもよい。

0033

ガス選択燃焼層15dは、パラジウム(Pd)、白金(Pt)または酸化パラジウム(PdO)などの少なくとも一種の触媒を担持した焼結体であり、触媒担持Al2O3焼結材である。Al2O3も多孔質体や柱状構造体であるため、孔を通過するガスが触媒に接触する機会を増加させることができる。そして、検知する目的ガスよりも酸化活性の強い還元性の雑ガスの燃焼反応を促進し、目的ガスの選択性を高めることができる。つまり、目的ガスに対して雑ガスを酸化除去できる。ガス感知層15cへ達する目的ガスのガス濃度が高まり、より高感度なガスセンサ素子1が得られる。なお、ガス選択燃焼層15dは、このAl2O3以外にも、Cr2O3、Fe2O3、Ni2O3、ZrO2、SiO2、または、ゼオライト等の金属酸化物を主成分としてもよい。ガス選択燃焼層15dは、電気絶縁層14、一対の接合層15a、一対の感知層電極15b、および、ガス感知層15cの表面を覆うように設けられる。

0034

このようなダイアフラム構造を有するガスセンサ素子1は、高断熱低熱容量としうる構造である。また、ガスセンサ素子1は、感知層電極15b、ガス感知層15c、ガス選択燃焼層15d、ヒーター層13の各構成要素をMEMS(微小電気機械システム)等の技術により熱容量を小さくすることができる。したがって、ヒーター駆動時における温度の時間変化が速くなり、熱脱離をごく短時間で起こすことができる。

0035

そして、ガスセンサ素子1のヒーター層13は図示しない駆動処理部と電気的に接続されており、駆動処理部がヒーター層13をヒーター駆動する。また、ガスセンサ素子1のガス感知部15(詳しくは感知層電極15bを介してガス感知層15c)は、同じく図示しない駆動処理部と電気的に接続されており、駆動処理部がガス感知層15cの電気抵抗値(センサ抵抗値という)を読み出すことができる。このガスセンサ素子1は、様々な気体成分と接触することによりSnO2層であるガス感知層15cのセンサ抵抗値が変化する現象を利用するセンサである。詳細なメカニズムについては、本出願人による特開2016-200547に記載の通りである。なお、本実施形態においては、半導体式ガスセンサ素子を図示して説明したが、他にも、接触燃焼式ガスセンサ素子電気化学式ガスセンサ素子熱伝導式ガスセンサ素子を搭載したガスセンサとすることもできる。

0036

リード端子8は、センサベース2から突出して設けられる電極である。リード端子8は、ガスセンサ素子1を構成するヒーター層13を駆動するための電極、及びガス感知層15cのセンサ抵抗値を計測するための電極であり、いずれも図示しない駆動処理部に接続される。

0037

本実施形態によるガスセンサの動作について説明する。ガスセンサの流入口31から筐体3の内部に拡散により流入した検出ガスは、フィルタの間を通過、拡散する。そして、その間に、シロキサン化合物などの雑ガスが吸着材7により、検出ガスから吸着除去される。検出目的ガスである、1−ブタノール及び2エチル,1ヘキサノール、1,3,5−トリイソプロピルベンゼンは吸着材7で吸着されることなく、ガスセンサ素子1まで到達する。そして、ガスセンサ素子1において、ヒーター13により300℃程度の所定の温度に加熱されたガス感知層15cの電気抵抗値が読み出され、目的ガスの検知が行われる。雑ガスのうち、アルコール性雑ガスである2フェニル2プロパノールも、吸着材7では吸着除去されることなくフィルタを通過する。2フェニル2プロパノールの濃度は、検知される目的ガスの濃度と比較して、かなり低い0.2ppm以下で存在するにすぎない。2フェニル2プロパノールは筐体3の内部で拡散し、筐体3の内部側壁面に到達して、Pt触媒4により燃焼除去される。一方、検出目的ガスは、アルコール性雑ガスと比較して濃度が高いため、検知空間32で拡散して内部側壁面に達し一部が燃焼除去されても、検知するのに十分な濃度を保つことができ、ガスセンサの検知の精度に影響を与えることがない。

0038

本実施形態によるガスセンサによれば、アルコール性の雑ガス、特には2フェニル2プロパノールの筐体内部への蓄積を防ぎ、誤報やセンサ劣化を抑制できる。アルコール性雑ガスの濃度は低く、センサが検知しても発報はしないが、常に雰囲気内に存在しているため、筐体3の内部に吸着・蓄積し、アルコール類を放出するようになる。そして、このアルコール性の雑ガスが、筐体内のアルコール濃度を徐々に高くし、誤報やセンサ性能の劣化の要因となりうる。本実施形態においては、このような雑ガスを選択的に除去することができるため、信頼性の高いセンサを提供することができる。

0039

[第2実施形態:ガス監視装置]
本発明は、第2実施形態によれば、ガス監視装置である。本実施形態によるガス監視装置は、第1実施形態において詳述したガスセンサと、検知部とを備える。

0040

検知部は、第1実施形態によるガスセンサにおけるガス成分の検出結果に基づいて、監視対象が過熱状態か否かを検知する。具体的には、ガスセンサ素子1の感知部15で測定された抵抗値に基づいて検知目的ガス成分の有無を検知し、その結果に基づき、監視対象の過熱状態について検知する。本実施形態において、監視対象とはガスセンサの検知目的ガスを発生し得る絶縁材料であってよい。すなわち、検知部は、ガスセンサにおける検出結果に基づいて、検出目的ガスである、1−ブタノール及び2エチル,1ヘキサノール、1,3,5−トリイソプロピルベンゼンのいずれが発生しているかを判別することができる。検知部はまた、特定したガス成分の種類に基づいて、監視対象における過熱箇所解析することもできる。

0041

ガス監視装置は、検知部における検知結果に基づいて警報を発生する警報部を備えていてもよい。警報部は、検知部における検知結果に基づいて、所定の警報を発生する。警報部は、検知部において所定のガス成分が検知された場合に警報を発生してよい。警報部は、サイレン等の警告音を警報として発生してよく、対象部材が過熱状態であることを伝える音声を警報として発生してもよい。この場合、警報部は警報を発生するスピーカ等の報知部を有する。また警報部は、対象部材が過熱状態であることを示す情報を表示するディスプレイ等の表示部を有してもよい。警報部は、対象部材が過熱状態である場合に所定の点灯状態になるランプ等の点灯部を有してもよい。

0042

[第3実施形態:電気設備]
本発明は、第3実施形態によれば電気設備である。電気設備は、絶縁材料を含む電気装置と、前記絶縁材料を前記監視対象とする、第2実施形態による監視装置とを備える。

0043

本実施形態において、電気装置は、一例として電気回路を含む。絶縁材料は、配線を被覆する絶縁体電気素子を絶縁する絶縁体、その他、電気装置に用いられる絶縁体の材料であってよい。一例として絶縁材料は、CVケーブル被覆材、IVケーブルの被覆材、および、電気装置の端子等の電気部品を被覆する絶縁カバーとして用いられている。CVケーブルの被覆材は、例えば架橋ポリエチレン絶縁ビニルを主成分として含んでおり、過熱されると、2−エチル,1−ヘキサノールのガス成分が比較的に多く発生する。IVケーブルの被覆材は、例えばビニル絶縁体であり、過熱されると、1,3,5−トリイソプロピルベンゼンのガス成分が比較的に多く発生する。絶縁カバーは、例えば塩化ビニルを主成分として含んでおり、過熱されると、1−ブタノールのガス成分が比較的に多く発生する。なお絶縁材料が用いられている箇所は、上述したケーブルの被覆材等には限定されない。

0044

監視装置は、上記第1及び第2実施形態において説明したとおりであり、電気装置に用いられる絶縁材料を監視対象として、その異常過熱を監視する。

0045

ある実施形態において、電気設備は、電気装置を収容する筐体部を備えてもよい。そして、監視装置を構成するガスセンサも、筐体部の内部に収容され、電気装置よりも上方に配置されることが好ましい。ここでいう上方とは、重力方向における上方である。ガスセンサは、重力方向において電気装置の真上に配置されていてよく、真上以外の上方の領域に配置されていてもよい。

0046

本実施形態による電気設備は、配線等の部品の異常過熱による火災を防止可能に監視可能であり、安全性の高い設備となっている。

0047

本発明に係るガスセンサは、電池駆動を念頭においた低消費電力型ガスセンサとして有用である。

0048

1ガスセンサ素子、
11Si基板、12熱絶縁支持層、13ヒーター層、14電気絶縁層
15ガス感知部、15a接合層、15b感知層電極、15cガス感知層、
15dガス選択燃焼層、
2センサベース、3筐体、31 流入口、32検出空間、
4Pt触媒、5金属メッシュ、6 不織布、7雑ガス吸着フィルタ、
8リード端子、g 検出ガス

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