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技術 電池寿命学習装置、方法、プログラム、電池寿命予測装置、方法及びプログラム

出願人 トヨタ自動車株式会社
発明者 高橋良介筒井宣充
出願日 2019年3月12日 (1年9ヶ月経過) 出願番号 2019-045250
公開日 2020年9月17日 (3ヶ月経過) 公開番号 2020-148560
状態 未査定
技術分野 二次電池の保守(充放電、状態検知) 電池等の充放電回路
主要キーワード 多層ニューラルネットワーク 抽出期間 注釈表示 劣化指標 マイクロSDカード 残寿命 学習済 予測関数
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (12)

課題

車両用電池残寿命予測する際の予測精度を向上させる。

解決手段

電池寿命学習装置80は、寿命を迎えた学習用の車両用電池14の過去所定時点における劣化指標の時系列データと残寿命とを含む学習用データに基づいて、車両用電池14の劣化指標の時系列データから車両用電池14の残寿命を予測するための予測モデルを学習させて学習済みの予測モデルを得る。また、電池寿命予測装置22は、予測対象の車両用電池14の劣化指標の時系列データと前記学習済みの予測モデルとに基づいて、予測対象の車両用電池14の残寿命を予測する。

概要

背景

特許文献1に記載の技術は、時刻ごとに測定された電池の使用時間と劣化指標(例えば内部抵抗)の測定値に基づいて劣化指標の時間変化量を求め、劣化指標の時間変化量に基づいて個々の電池ごとに劣化指標の予測関数を、一次式や二次式指数関数などの何れかから選択している。そして、劣化指標の予測関数に基づいて劣化指標の予測値を求め、劣化指標の予測値に基づいて電池の寿命診断している。

概要

車両用電池残寿命予測する際の予測精度を向上させる。電池寿命学習装置80は、寿命を迎えた学習用の車両用電池14の過去所定時点における劣化指標の時系列データと残寿命とを含む学習用データに基づいて、車両用電池14の劣化指標の時系列データから車両用電池14の残寿命を予測するための予測モデルを学習させて学習済みの予測モデルを得る。また、電池寿命予測装置22は、予測対象の車両用電池14の劣化指標の時系列データと前記学習済みの予測モデルとに基づいて、予測対象の車両用電池14の残寿命を予測する。

目的

本発明は上記事実を考慮して成されたもので、車両用電池の残寿命を予測する際の予測精度を向上できる電池寿命学習装置、電池寿命学習方法、電池寿命学習プログラム、電池寿命予測装置、電池寿命予測方法及び電池寿命予測プログラムを得ることが目的である

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

寿命を迎えた学習用車両用電池の過去所定時点における劣化指標の時系列データと前記学習用の車両用電池の前記所定時点における残寿命とを含む学習用データに基づいて、車両用電池の劣化指標の時系列データから車両用電池の残寿命を予測するための予測モデルを学習させて、車両用電池の劣化指標の時系列データから車両用電池の残寿命を予測する学習済みの予測モデルを得る学習部を含む電池寿命学習装置

請求項2

前記学習用の車両用電池の劣化指標の時系列データを取得し、取得した前記時系列データを所定期間毎に分割し、分割した部分時系列データの各々に前記学習用の車両用電池の残寿命をラベルとして付与することで、前記学習用データとして複数の部分時系列データを生成する生成部を更に含む請求項1記載の電池寿命学習装置。

請求項3

予測対象の車両用電池の劣化指標の時系列データを取得する取得部と、前記取得部によって取得された、前記予測対象の車両用電池の劣化指標の時系列データと、寿命を迎えた学習用の車両用電池の過去所定時点における劣化指標の時系列データと前記学習用の車両用電池の前記所定時点における残寿命とを含む学習用データから予め学習された学習済みの予測モデルと、に基づいて、前記予測対象の車両用電池の残寿命を予測する予測部と、を含む電池寿命予測装置

請求項4

前記予測部は、前記取得部によって取得された前記予測対象の車両用電池の劣化指標の時系列データにおいて、前記劣化指標の未計測部分の出現頻度所定値以上の場合には、前記予測対象の車両用電池の残寿命の予測を中止する請求項3記載の電池寿命予測装置。

請求項5

表示部に、前記予測対象の車両用電池の劣化指標の時系列データを表示させると共に、前記予測部によって予測された前記予測対象の車両用電池の残寿命に応じた注釈を表示させる表示制御部を更に含む請求項3又は請求項4記載の電池寿命予測装置。

請求項6

寿命を迎えた学習用の車両用電池の過去所定時点における劣化指標の時系列データと前記学習用の車両用電池の前記所定時点における残寿命とを含む学習用データに基づいて、車両用電池の劣化指標の時系列データから車両用電池の残寿命を予測するための予測モデルを学習させて、車両用電池の劣化指標の時系列データから車両用電池の残寿命を予測する学習済みの予測モデルを得る処理をコンピュータが実行する電池寿命学習方法

請求項7

予測対象の車両用電池の劣化指標の時系列データを取得し、取得した前記予測対象の車両用電池の劣化指標の時系列データと、寿命を迎えた学習用の車両用電池の過去所定時点における劣化指標の時系列データと前記学習用の車両用電池の前記所定時点における残寿命とを含む学習用データから予め学習された学習済みの予測モデルと、に基づいて、前記予測対象の車両用電池の残寿命を予測する処理をコンピュータが実行する電池寿命予測方法

請求項8

寿命を迎えた学習用の車両用電池の過去所定時点における劣化指標の時系列データと前記学習用の車両用電池の前記所定時点における残寿命とを含む学習用データに基づいて、車両用電池の劣化指標の時系列データから車両用電池の残寿命を予測するための予測モデルを学習させて、車両用電池の劣化指標の時系列データから車両用電池の残寿命を予測する学習済みの予測モデルを得る処理をコンピュータに実行させるための電池寿命学習プログラム

請求項9

予測対象の車両用電池の劣化指標の時系列データを取得し、取得した前記予測対象の車両用電池の劣化指標の時系列データと、寿命を迎えた学習用の車両用電池の過去所定時点における劣化指標の時系列データと前記学習用の車両用電池の前記所定時点における残寿命とを含む学習用データから予め学習された学習済みの予測モデルと、に基づいて、前記予測対象の車両用電池の残寿命を予測する処理をコンピュータに実行させるための電池寿命予測プログラム

技術分野

背景技術

0002

特許文献1に記載の技術は、時刻ごとに測定された電池の使用時間と劣化指標(例えば内部抵抗)の測定値に基づいて劣化指標の時間変化量を求め、劣化指標の時間変化量に基づいて個々の電池ごとに劣化指標の予測関数を、一次式や二次式指数関数などの何れかから選択している。そして、劣化指標の予測関数に基づいて劣化指標の予測値を求め、劣化指標の予測値に基づいて電池の寿命診断している。

先行技術

0003

特開2018−179733号公報

発明が解決しようとする課題

0004

しかしながら、車両に搭載された車両用電池バッテリ)は、車両の使用状況などによって充電量が変化するため、内部抵抗などの劣化指標が一時的に大きく変化することがある。例えば、車両が長期間駐車されたなどの場合に一時的な過放電が発生して車両用電池の充電量が低下すると、一例として図11にも示すように、車両用電池の内部抵抗も一時的に大きく増加する。特許文献1に記載の技術は、車両用電池の内部抵抗などの劣化指標が一時的に大きく変化した場合に予測関数の切り替えが発生することで、車両用電池の寿命の予測値が大幅に変動する可能性がある。

0005

本発明は上記事実を考慮して成されたもので、車両用電池の残寿命予測する際の予測精度を向上できる電池寿命学習装置、電池寿命学習方法、電池寿命学習プログラム、電池寿命予測装置、電池寿命予測方法及び電池寿命予測プログラムを得ることが目的である。

課題を解決するための手段

0006

請求項1記載の発明に係る電池寿命学習装置は、寿命を迎えた学習用の車両用電池の過去所定時点における劣化指標の時系列データと前記学習用の車両用電池の前記所定時点における残寿命とを含む学習用データに基づいて、車両用電池の劣化指標の時系列データから車両用電池の残寿命を予測するための予測モデルを学習させて、車両用電池の劣化指標の時系列データから車両用電池の残寿命を予測する学習済みの予測モデルを得る学習部を含んでいる。

0007

請求項1記載の発明において、寿命を迎えた学習用の車両用電池の劣化指標の時系列データの中には、学習用の車両用電池の劣化指標の一時的な変動を示すデータが含まれている可能性がある。このような学習用の車両用電池の劣化指標の時系列データを含む学習用データを用いて学習を行うことで、車両用電池の劣化指標の時系列データにおける劣化指標の一時的な変動から車両用電池の残寿命無しと誤って予測されることが抑制されるように、予測モデルが学習されることになる。従って、請求項1記載の発明によれば、車両用電池の残寿命を予測する際の予測精度を向上できる予測モデルを得ることができる。

0008

請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記学習用の車両用電池の劣化指標の時系列データを取得し、取得した前記時系列データを所定期間毎に分割し、分割した部分時系列データの各々に前記学習用の車両用電池の残寿命をラベルとして付与することで、前記学習用データとして複数の部分時系列データを生成する生成部を更に含んでいる。

0009

請求項2記載の発明では、所定期間毎に分割されて残寿命がラベルとして付与された個々の部分時系列データを単位として、予測モデルの学習が行われることになる。これにより、系列長の異なるデータであっても同じ予測モデルの学習に用いることができる(例えば、系列長が1年分の時系列データであっても、系列長が3年分の時系列データであっても、同じ予測モデルの学習に用いることができる)と共に、予測モデルの学習や、学習済みの予測モデルを用いた残寿命の予測における演算負荷を減少させることができる。

0010

請求項3記載の発明に係る電池寿命予測装置は、予測対象の車両用電池の劣化指標の時系列データを取得する取得部と、前記取得部によって取得された、前記予測対象の車両用電池の劣化指標の時系列データと、寿命を迎えた学習用の車両用電池の過去所定時点における劣化指標の時系列データと前記学習用の車両用電池の前記所定時点における残寿命とを含む学習用データから予め学習された学習済みの予測モデルと、に基づいて、前記予測対象の車両用電池の残寿命を予測する予測部と、を含んでいる。

0011

請求項3記載の発明では、寿命を迎えた学習用の車両用電池の劣化指標の時系列データを含む学習用データから予め学習された学習済みの予測モデルを用いて予測対象の車両用電池の残寿命を予測するので、予測対象の車両用電池の劣化指標の時系列データの中に、予測対象の車両用電池の劣化指標の一時的な変動を示すデータが含まれていたとしても、この劣化指標の一時的な変動から車両用電池の残寿命無しと誤って予測されることが抑制される。従って、請求項3記載の発明によれば、車両用電池の残寿命を予測する際の予測精度を向上させることができる。

0012

請求項4記載の発明は、請求項3記載の発明において、前記予測部は、前記取得部によって取得された前記予測対象の車両用電池の劣化指標の時系列データにおいて、前記劣化指標の未計測部分の出現頻度所定値以上の場合には、前記予測対象の車両用電池の残寿命の予測を中止する。

0013

請求項4記載の発明では、予測対象の車両用電池の劣化指標の時系列データにおいて、例えば車両の使用頻度が低いなどの理由で、前記劣化指標の未計測部分の出現頻度が所定値以上であり、前記未計測部分に劣化指標の推定値を挿入して予測を行うことで予測精度が低下すると推定される場合に、予測対象の車両用電池の残寿命について誤った予測を出力することを抑制することができる。

0014

請求項5記載の発明は、請求項3又は請求項4記載の発明において、表示部に、前記予測対象の車両用電池の劣化指標の時系列データを表示させると共に、前記予測部によって予測された前記予測対象の車両用電池の残寿命に応じた注釈を表示させる表示制御部を更に含んでいる。

0015

請求項5記載の発明では、ユーザが、車両用電池の劣化指標の時系列データを解釈することに不慣れであっても、表示部に表示された注釈から、車両用電池の劣化指標の時系列データの意味を理解することができる。

0016

請求項6記載の発明に係る電池寿命学習方法は、寿命を迎えた学習用の車両用電池の過去所定時点における劣化指標の時系列データと前記学習用の車両用電池の前記所定時点における残寿命とを含む学習用データに基づいて、車両用電池の劣化指標の時系列データから車両用電池の残寿命を予測するための予測モデルを学習させて、車両用電池の劣化指標の時系列データから車両用電池の残寿命を予測する学習済みの予測モデルを得る処理をコンピュータが実行する。これにより、請求項1の発明と同様に、車両用電池の残寿命を予測する際の予測精度を向上できる予測モデルを得ることができる。

0017

請求項7記載の発明に係る電池寿命予測方法は、予測対象の車両用電池の劣化指標の時系列データを取得し、取得した前記予測対象の車両用電池の劣化指標の時系列データと、寿命を迎えた学習用の車両用電池の過去所定時点における劣化指標の時系列データと前記学習用の車両用電池の前記所定時点における残寿命とを含む学習用データから予め学習された学習済みの予測モデルと、に基づいて、前記予測対象の車両用電池の残寿命を予測する処理をコンピュータが実行する。これにより、請求項3の発明と同様に、車両用電池の残寿命を予測する際の予測精度を向上させることができる。

0018

請求項8記載の発明に係る電池寿命学習プログラムは、寿命を迎えた学習用の車両用電池の過去所定時点における劣化指標の時系列データと前記学習用の車両用電池の前記所定時点における残寿命とを含む学習用データに基づいて、車両用電池の劣化指標の時系列データから車両用電池の残寿命を予測するための予測モデルを学習させて、車両用電池の劣化指標の時系列データから車両用電池の残寿命を予測する学習済みの予測モデルを得る処理をコンピュータに実行させる。これにより、請求項1の発明と同様に、車両用電池の残寿命を予測する際の予測精度を向上できる予測モデルを得ることができる。

0019

請求項9記載の発明に係る電池寿命予測プログラムは、予測対象の車両用電池の劣化指標の時系列データを取得し、取得した前記予測対象の車両用電池の劣化指標の時系列データと、寿命を迎えた学習用の車両用電池の過去所定時点における劣化指標の時系列データと前記学習用の車両用電池の前記所定時点における残寿命とを含む学習用データから予め学習された学習済みの予測モデルと、に基づいて、前記予測対象の車両用電池の残寿命を予測する処理をコンピュータに実行させる。これにより、請求項3の発明と同様に、車両用電池の残寿命を予測する際の予測精度を向上させることができる。

発明の効果

0020

本発明は、車両用電池の残寿命を予測する際の予測精度を向上できる、という効果を有する。

図面の簡単な説明

0021

実施形態に係る電池寿命予測システムの概略ブロック図である。
電池寿命学習処理の一例を示すフローチャートである。
電池寿命学習処理の内容を説明するイメージ図である。
予測モデルの一例を示す概念図である。
電池寿命予測処理の一例を示すフローチャートである。
電池寿命予測処理の内容を説明するイメージ図である。
予測結果表示処理の一例を示すフローチャートである。
時系列データ表示画面の一例を示すイメージ図である。
注釈表示画面の一例を示すイメージ図である。
注釈表示画面の一例を示すイメージ図である。
車両用電池の劣化指標が一時的に大きく変化した場合を示す線図である。

実施例

0022

以下、図面を参照して本発明の実施形態の一例を詳細に説明する。図1に示す電池寿命予測システム10は、車両に搭載された充放電システム12と、電池寿命学習装置80と、電池寿命予測装置22と、車両のメインテナンスなどを行う拠点(例えば車両のディーラー)に設置された寿命予測結果出力装置44と、を含んでいる。充放電システム12、電池寿命予測装置22及び寿命予測結果出力装置44はネットワーク60を介して通信可能に接続されており、電池寿命学習装置80は電池寿命予測装置22と通信可能に接続されている。なお、図1は充放電システム12が搭載された車両を1台のみ示しているが、充放電システム12は、実際には複数台の車両に各々搭載されている。

0023

充放電システム12は、車両の補機バッテリとして使用される車両用電池14と、車両用電池14に付加された電池用センサ16と、車両用電池14の管理を含む電源管理を行うコントローラ18と、通信部20と、を含んでいる。本実施形態では、車両用電池14の内部抵抗、電圧電流、温度、充電量、満充電容量などの電池状態を表す各種パラメータのうち、一部のパラメータが電池用センサ16によって計測され、残りのパラメータがコントローラ18によって計測される。コントローラ18は、車両のイグニッションスイッチオンされる都度、電池状態を表す各種のパラメータを電池情報として収集し(図6の「(1)劣化指標の観測」も参照)、収集した情報を通信部20を介して電池寿命予測装置22へ送信する。

0024

なお、電池用センサ16を省略し、電池状態を表す各種パラメータの全てをコントローラ18が計測するように構成することも可能である。

0025

電池寿命学習装置80は、CPU(Central Processing Unit)81、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)などのメモリ82、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)などの不揮発性の記憶部83及び通信部84を含んでいる。CPU81、メモリ82、記憶部83及び通信部84は内部バス85を介して相互に通信可能に接続されている。

0026

記憶部83は、電池寿命学習プログラム34が記憶されており、電池情報記憶領域86が設けられている。電池寿命学習装置80は、電池寿命学習プログラム34が記憶部83から読み出されてメモリ82に展開され、メモリ82に展開された電池寿命学習プログラム34がCPU81によって実行されることで、後述する電池寿命学習処理を行う。これにより、電池寿命学習装置80は電池寿命学習装置の一例として機能する。

0027

電池寿命予測装置22は、CPU24、ROMやRAMなどのメモリ26、HDDやSSDなどの不揮発性の記憶部28及び通信部30を含んでいる。CPU24、メモリ26、記憶部28及び通信部30は内部バス32を介して相互に通信可能に接続されている。

0028

記憶部28は、電池寿命予測プログラム36が記憶されており、電池情報記憶領域38、予測モデル記憶領域40及び予測結果記憶領域42が設けられている。電池寿命予測装置22は、充放電システム12から電池情報を受信する都度、受信した電池情報を車両毎(車両用電池14毎)に区別して電池情報記憶領域38に記憶する。

0029

電池寿命予測装置22は、電池寿命予測プログラム36が記憶部28から読み出されてメモリ26に展開され、メモリ26に展開された電池寿命予測プログラム36がCPU24によって実行されることで、後述する電池寿命予測処理を行う。これにより、電池寿命予測装置22は、次に説明する寿命予測結果出力装置44と共に電池寿命予測装置の一例として機能する。

0030

寿命予測結果出力装置44は、CPU46、ROMやRAMなどのメモリ48、HDDやSSDなどの不揮発性の記憶部50、通信部52及びディスプレイ54を含んでいる。CPU46、メモリ48、記憶部50、通信部52及びディスプレイ54は内部バス56を介して相互に通信可能に接続されている。なお、ディスプレイ54は表示部の一例である。

0031

記憶部50は予測結果表示プログラム58が記憶されている。寿命予測結果出力装置44は、予測結果表示プログラム58が記憶部50から読み出されてメモリ48に展開され、メモリ48に展開された予測結果表示プログラム58がCPU46によって実行されることで、後述する予測結果表示処理を行う。

0032

なお、電池寿命学習プログラム34は電池寿命学習プログラムの一例であり、電池寿命予測プログラム36及び予測結果表示プログラム58は電池寿命予測プログラムの一例である。

0033

次に本実施形態の作用を説明する。電池寿命予測装置22は、数年以上の長期間に亘って、充放電システム12から受信した電池情報を記憶部28の電池情報記憶領域38に蓄積している。このため、電池情報記憶領域38には、個々の車両用電池14毎に電池情報の時系列データが蓄積記憶される(図6の「(2)劣化指標の蓄積」も参照)。また、電池情報記憶領域38に記憶されている電池情報の時系列データの中には、寿命を迎えて既に交換された車両用電池14(以下、これを学習用の車両用電池14という)の電池情報の時系列データも含まれている。

0034

次に図2を参照し、電池寿命学習装置80によって行われる電池寿命学習処理を説明する。ステップ100において、電池寿命学習装置80は、電池寿命予測装置22の電池情報記憶領域38に記憶されている複数の車両用電池14の電池情報の時系列データの中から、寿命を迎えた全ての学習用の車両用電池14の劣化指標(例えば内部抵抗)の時系列データを各々取得し、取得した時系列データを電池情報記憶領域86に記憶させる。なお、ここで取得される劣化指標の時系列データは、車両用電池14が新品の状態から寿命を迎える迄の全期間のデータである。

0035

次のステップ102において、電池寿命学習装置80は、ステップ100で取得した劣化指標の時系列データを所定期間(例えば30日間)毎の劣化指標の部分時系列データxに分割する(図3の「(1)複数の車両から劣化指標を表すデータを取得する」も参照)。なお、所定期間毎の時系列データxへの分割は、以下のように行ってもよい。

0036

すなわち、分割前の劣化指標の時系列データにおける最終日付を末尾とし、末尾から29日前の日付を先頭とする所定期間のデータを劣化指標の部分時系列データとして分割・抽出することを、所定期間の末尾の日付を所定日数(例えば1日)ずつずらしながら繰り返す。これにより、分割前の劣化指標の時系列データから、所定日数ずつ抽出期間がずれた複数の劣化指標の部分時系列データが得られる。

0037

ステップ104において、電池寿命学習装置80は、個々の所定期間毎の劣化指標の部分時系列データxに対し、部分時系列データxとして抽出した期間における学習用の車両用電池14の残寿命をラベルとして付与する(図3の「(2)データを一定の区間に区切ってラベル付を行う」も参照)。

0038

例えば、分割前の劣化指標の時系列データから学習用の車両用電池14が残寿命1ヶ月の所定期間のデータを分割・抽出することで得られた劣化指標の部分時系列データxに対しては、残寿命1ヶ月のラベルを付与する。また、例えば、分割前の劣化指標の時系列データから学習用の車両用電池14が残寿命3ヶ月の所定期間のデータを分割・抽出することで得られた劣化指標の部分時系列データxに対しては、残寿命3ヶ月のラベルを付与する。

0039

なお、残寿命のラベルを付与した劣化指標の部分時系列データxは、学習用データの一例である。また、ステップ100〜104は生成部による処理の一例である。

0040

ステップ106において、電池寿命学習装置80は、残寿命のラベルを付与した劣化指標の部分時系列データxに基づいて、車両用電池14の劣化指標の時系列データから車両用電池14の残寿命を予測する(残寿命のクラス毎の確率を出力する)ための予測モデルを学習させることで、学習済の予測モデルを生成する。本実施形態では、予測モデルの一例として、図4に示すようなニューラルネットワークを用いることができ、学習には例えば勾配降下法を用いることができる。

0041

予測モデルによる車両用電池14の残寿命の予測は、一例としてニューラルネットワークが三層の場合、次の(1),(2)式で表すことができる。
a=f(W1x+b1) …(1)
y=g(W2a+b2) …(2)
なお、W1,W2は重み、b1,b2はバイアス、yは残寿命の確率値であり、関数f( )としては、sigmoid関数、tanh関数、ReLU関数など様々な関数が使用できる。関数g( )としてはsoftmax関数が使用できる。

0042

ステップ106では、与えられた車両用電池14の劣化指標の所定期間の時系列データxから、車両用電池14の残寿命を確率値yで出力するように、勾配降下法によって重みW及びバイアスbを決定する。例えば、残寿命1ヶ月のラベルが付与された劣化指標の部分時系列データxを用いた学習においては、残寿命1ヶ月のクラスの確率値yが1に近づき、その他のクラス(残寿命2ヶ月や残寿命3ヶ月のクラス)の確率値yが0に近づくように、重みW及びバイアスbを調整する(図3の「(3)予測関数にデータとラベルのペアを記憶させる」も参照)。

0043

なお、ステップ106は学習部による処理の一例である。また、ニューラルネットワークは四層以上であってもよい。また、勾配降下法とは異なる学習アルゴリズムを用いてもよい。

0044

ステップ108において、電池寿命学習装置80は、ステップ106の処理によって得られた予測モデル(ウェイトW及びバイアスb)を電池寿命予測装置22へ送信し、電池寿命予測装置22の記憶部28の予測モデル記憶領域40に記憶させ、電池寿命学習処理を終了する。

0045

次に図5を参照し、電池寿命予測装置22によって行われる電池寿命予測処理を説明する。なお、この電池寿命予測処理は、個々の予測対象の車両用電池14を処理対象として、定期的に(例えば毎日)実行される。なお、ここでいう予測対象の車両用電池14は、まだ寿命を迎えていない車両用電池14である。

0046

ステップ120において、電池寿命予測装置22は、予測対象の車両用電池14の所定期間(例えば現在の日付を末尾とし、末尾から29日前の日付を先頭とする最新の所定期間)の劣化指標の時系列データxを、記憶部28の電池情報記憶領域38から取得する(図6の「(3)予測に用いるデータを区間を抽出」も参照)。なお、ステップ120は取得部による処理の一例である。

0047

ステップ122において、電池寿命予測装置22は、ステップ120で取得した予測対象の車両用電池14の劣化指標の時系列データxをスキャンし、所定期間のうち、車両のイグニッションスイッチがオンされなかったために劣化指標が計測されていない日にち(未計測部分の出現頻度)を計数する。そして、電池寿命予測装置22は、計数した日にちが所定値以上か否かを判定することで、劣化指標の時系列データxに占める未計測部分の出現頻度が所定値以上か否かを判定する。

0048

後述する車両用電池14の残寿命予測では、予測対象の車両用電池14の劣化指標の時系列データxに未計測部分が含まれる場合、未計測部分に劣化指標の推定値を挿入して予測を行う。このため、例えば車両の使用頻度が低いなどの理由により、劣化指標の時系列データxに占める未計測部分の出現頻度が所定値以上の場合、車両用電池14の残寿命予測の予測精度が低下するものと推定される。従って、ステップ122の判定が肯定された場合は、車両用電池14の残寿命予測を行うことなく電池寿命予測処理を終了する。

0049

一方、劣化指標の時系列データxに占める未計測部分の出現頻度が所定値未満の場合には、ステップ122の判定が否定されてステップ124へ移行する。ステップ124において、電池寿命予測装置22は、記憶部28の予測モデル記憶領域40から予測モデル(ウェイトW、バイアスb)を読み出す。

0050

ステップ126において、電池寿命予測装置22は、予測対象の車両用電池14の劣化指標の時系列データxを、ステップ124で読み出した予測モデルに入力し、多層ニューラルネットワーク信号処理を行うことにより、予測対象の車両用電池14の残寿命の確率値yを演算する(図6の「(4)予測処理」も参照)。なお、予測モデルからは、例えば、予測対象の車両用電池14の残寿命が1ヶ月である確率値y=60%、残寿命が2ヶ月である確率値y=30%、残寿命が3ヶ月である確率値y=10%といった形式で情報が出力される。ステップ126は、ステップ122、後述するステップ130と共に、予測部による処理の一例である。

0051

ステップ128において、電池寿命予測装置22は、ステップ126で得られた予測対象の車両用電池14の残寿命の確率値yを記憶部28の予測結果記憶領域42に記憶させる。

0052

次のステップ130において、電池寿命予測装置22は、予測結果記憶領域42に記憶されている予測対象の車両用電池14の残寿命の確率値yの履歴を参照し、一定期間内における残寿命の確率値yが閾値を上回ったか否かに基づいて、残寿命の予測が確定したか否か判定する(図6の「(5)予測の確定」も参照)。一例として、残寿命が1ヶ月である確率値yが閾値0.7を3日連続で上回った場合には、残寿命が1ヶ月の予測が確定したと判断する。

0053

ステップ130の判定が否定された場合は電池寿命予測処理を終了する。また、ステップ130の判定が肯定された場合はステップ132へ移行する。ステップ132において、電池寿命予測装置22は、予測対象の車両用電池14の確定した残寿命の予測値を、予測対象の車両用電池14の劣化指標の時系列データ(例えば過去6ヶ月のデータ)と共に寿命予測結果出力装置へ送信し、電池寿命予測処理を終了する。なお、電池寿命予測装置22から送信された予測対象の車両用電池14の残寿命の予測値及び劣化指標の時系列データは、寿命予測結果出力装置44の記憶部50に記憶される。

0054

次に図7を参照し、寿命予測結果出力装置44によって行われる予測結果表示処理を説明する。この予測結果表示処理は、ディーラーの従業員が寿命予測結果出力装置44に対して特定の車両(予測対象の車両用電池14が搭載された車両)に関する情報を出力させる指示が入力すると実行される。なお、予測結果表示処理は表示制御部による処理の一例である。

0055

ステップ140において、寿命予測結果出力装置44は、例として図8に示すように、特定の車両に関する情報を表示すると共に、予測対象の車両用電池14の劣化指標の時系列データを表示するウインドウ72が付加された時系列データ表示画面70をディスプレイ54に表示させる。

0056

ウインドウ72内には、注釈へのリンク(「ガイド」と表記したボタン)74が表示されている。次のステップ142において、寿命予測結果出力装置44は、注釈へのリンク74が選択されたか否か判定する。ステップ142の判定が否定された場合は、判定が肯定される迄ステップ142を繰り返す。注釈へのリンク74が選択されると、ステップ142の判定が肯定されてステップ144へ移行する。

0057

ステップ144において、寿命予測結果出力装置44は、特定の車両に搭載された予測対象の車両用電池14の残寿命の予測値を記憶部50から読み出す。そしてステップ146において、寿命予測結果出力装置44は、記憶部50から読み出した残寿命の予測値に応じた注釈を記載した注釈表示画面76をディスプレイ54に表示させる。

0058

具体的には、特定の車両に搭載された予測対象の車両用電池14の残寿命の予測値が1ヶ月以内の場合には、例として図9に示す注釈表示画面76Aをディスプレイ54に表示させる。注釈表示画面76Aは、車両用電池14が劣化しているケースと、車両用電池14の劣化指標が異常値を示しているために誤判定しているケースと、のそれぞれについて、凡例と共に注釈を表示している。これにより、ディーラーの従業員が予測対象の車両用電池14に対する寿命予測結果が適当な判定か誤判定かを判断する補助となり、予測対象の車両用電池14の使用者特定車両の使用者)に対する通知をより適切に行うことができる。

0059

また、特定の車両に搭載された予測対象の車両用電池14の残寿命の予測値が1ヶ月を超えている場合には、例として図9に示す注釈表示画面76Bをディスプレイ54に表示させる。注釈表示画面76Bについても、車両用電池14が標準的に使用されているケースと、車両用電池14の使用頻度が少ないケースと、のそれぞれについて、凡例と共に注釈を表示している。これにより、ディーラーの従業員が、車両用電池14の使用者(特定車両の使用者)に対して車両用電池14の使用状況に応じたアドバイスを行うことができる。

0060

以上説明したように、本実施形態では、寿命を迎えた学習用の車両用電池14の過去所定時点における劣化指標の時系列データと学習用の車両用電池14の所定時点における残寿命とを含む学習用データに基づいて、車両用電池14の劣化指標の時系列データから車両用電池14の残寿命を予測するための予測モデルを学習させて、車両用電池の劣化指標の時系列データから車両用電池の残寿命を予測する学習済みの予測モデルを得ている。これにより、車両用電池14の残寿命を予測する際の予測精度を向上できる予測モデルを得ることができる。

0061

また、本実施形態では、学習用の車両用電池14の劣化指標の時系列データを取得し、取得した劣化指標の時系列データを所定期間毎に分割し、分割した部分時系列データの各々に学習用の車両用電池14の残寿命をラベルとして付与することで、前記学習用データとして複数の部分時系列データを生成する。これにより、系列長の異なるデータであっても同じ予測モデルの学習に用いることができる(例えば、系列長が1年分の時系列データであっても、系列長が3年分の時系列データであっても、同じ予測モデルの学習に用いることができる)と共に、予測モデルの学習や、学習済みの予測モデルを用いた残寿命の予測における演算負荷を減少させることができる。

0062

また、本実施形態では、予測対象の車両用電池14の劣化指標の時系列データを取得し、取得した、予測対象の車両用電池14の劣化指標の時系列データと、寿命を迎えた学習用の車両用電池14の過去所定時点における劣化指標の時系列データと学習用の車両用電池14の所定時点における残寿命とを含む学習用データから予め学習された学習済みの予測モデルと、に基づいて、予測対象の車両用電池14の残寿命を予測している。これにより、車両用電池の残寿命を予測する際の予測精度を向上させることができる。

0063

また、本実施形態では、取得した予測対象の車両用電池14の劣化指標の時系列データにおいて、劣化指標の未計測部分の出現頻度が所定値以上の場合には、予測対象の車両用電池の残寿命の予測を中止するので、予測対象の車両用電池の残寿命について誤った予測を出力することを抑制することができる。

0064

また、本実施形態では、ディスプレイ54に、予測対象の車両用電池14の劣化指標の時系列データを表示させると共に、予測された予測対象の車両用電池14の残寿命に応じた注釈を表示させる。これにより、ユーザが、車両用電池の劣化指標の時系列データを解釈することに不慣れであっても、表示部に表示された注釈から、車両用電池の劣化指標の時系列データの意味を理解することができる。

0065

なお、上記では車両用電池14の劣化指標の一例として内部抵抗を挙げたが、これに限定されるものではなく、満充電容量などの他のパラメータを用いてもよい。

0066

また、上記では車両用電池14として補機バッテリを適用した態様を説明したが、これに限定されるものではなく、車両用電池14として、ハイブリッド車両HV:Hybrid Vehicle)や電気自動車EV:Electric Vehicle)におけるメインバッテリを適用してもよい。

0067

また、上記では予測結果出力処理(図7)を寿命予測結果出力装置44が行う態様を説明したが、これに限定されるものではなく、予測結果出力処理を車両で行って車室内のディスプレイに寿命予測結果を表示させるようにしてもよい。

0068

更に、上記では電池寿命予測処理(図5)を電池寿命予測装置22が行う態様を説明したが、これに限定されるものでもなく、電池寿命予測処理も車両で行うようにしてもよい。

0069

また、上記では予測モデルの一例としてニューラルネットワークを用いる態様を説明したが、これに限定されるものではなく、CNN(Convolutional Neural Network)や決定木などを予測モデルとして用いてもよい。

0070

また、上記では、予測モデルを生成する電池寿命学習装置80と車両用電池14の寿命予測を行う電池寿命予測装置22とを別に設けた態様を説明したが、これに限定されるものではなく、予測モデルを生成する装置と車両用電池14の寿命予測を行う装置とが一体となっていてもよい。

0071

また、上記では電池寿命学習プログラム34、電池寿命予測プログラム36及び予測結果表示プログラム58が記憶部28,50に予め記憶(インストール)されている態様を説明したが、これらのプログラムは、CD−ROM、DVD−ROM及びマイクロSDカードなどの記録媒体の何れかに記録されている形態で提供することも可能である。

0072

10電池寿命予測システム
12充放電システム
14車両用電池
16電池用センサ
18コントローラ
22電池寿命予測装置
28 記憶部
34電池寿命学習プログラム
36電池寿命予測プログラム
44寿命予測結果出力装置
50 記憶部
54ディスプレイ
58予測結果表示プログラム
70 時系列データ表示画面
76A注釈表示画面
76B 注釈表示画面
80 電池寿命学習装置

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