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技術 真空ポンプ

出願人 エドワーズ株式会社
発明者 江野澤秀樹野中学前島靖高阿田勉
出願日 2019年3月13日 (1年9ヶ月経過) 出願番号 2019-045825
公開日 2020年9月17日 (3ヶ月経過) 公開番号 2020-148136
状態 未査定
技術分野 非容積形送風機
主要キーワード 移送効果 ブレード高 上流入口 下向き斜面 ブレード間隔 回転軸心周り 下流端縁 下流出口
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2020年9月17日)のものです。
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図面 (20)

課題

複数の回転ブレードおよび粒子移送部を含む回転体全体バランスを確保しつつ、真空ポンプから真空チャンバ側への粒子の逆流を防止するのに好適な真空ポンプを提供する。

解決手段

真空ポンプP1は、吸気口から排気口までの間に、ガス分子を排気する複数の排気段PT、ガス分子の排気方向に粒子を移送する粒子移送部PNを備え、粒子移送部は、最上段の排気段を構成する複数の回転ブレード7のうち、少なくとも一部の上流端の高さを高く又は低くすることで、最上段の排気段全体として上流端の高さが異なる段違い構造になることにより、ガス分子の排気方向に粒子を移送する手段として機能し、複数の回転ブレード及び粒子移送部と、該複数の回転ブレードを支持する円筒部6とで構成される回転体Rは、該回転体全体について、前記段違い構造により上流端の高さが他の回転ブレードよりも高くなった回転ブレードの存在によって生じたアンバランス修正されている。

概要

背景

ターボ分子ポンプねじ溝ポンプなどの真空ポンプは、高真空を必要とする真空チャンバ排気に多用されている。図22は、真空チャンバのガス排気手段として従来の真空ポンプを採用した排気システム概要図である。

図22の排気システムを構成する従来の真空ポンプZは、吸気口2から排気口3までの間に、ガス分子を排気する複数の排気段PTを有している。

従来の真空ポンプZにおける各排気段PTは、排気段PTごとに、放射状に所定間隔で配置された複数の回転ブレード7と固定ブレード8とによりガス分子を排気する構造になっている。

前記のようなガス分子の排気構造において、回転ブレード7は、磁気軸受などの軸受手段によって回転可能に支持されたロータ6の外周面に一体に形成され、かつ、ロータ6と一緒高速で回転する。この一方、固定ブレード8は、外装ケース1の内面に固定されている。

図22の排気システムでは、真空チャンバCH内においてCVDなどのケミカルプロセスが行われ、それにより副次的に生成される微粒子状のプロセス副生成物は、真空チャンバCH内を浮遊・拡散し、自重やガス分子による移送効果により真空ポンプZの吸気口2に向って落下すると想定される。また、真空チャンバCHの内壁面に付着・堆積した堆積物や、圧力調整バルブBLに付着・堆積した堆積物なども、振動などによって剥がれ落ち、自重により真空ポンプZの吸気口2に向って落下することが想定される。

そして、前記のような落下によって吸気口2に到来した粒子は、吸気口2から更に落下し、最上段の排気段PT(PT1)に入射する。入射した粒子Paが高速で回転している該排気段PT(PT1)の回転ブレード7に衝突すると、衝突した粒子は、回転ブレード7の上端面側に位置するブレードエッジ部との衝突で弾かれ、吸気口2方向に跳ね返り逆流し、このような逆流の粒子によって真空チャンバCH内は汚染される恐れがある。

特許文献1は、前記のような粒子の逆流を防止する手段(以下「粒子逆流防止手段」という)を開示している。すなわち、同文献1の真空ポンプは、吸気口から排気口までの間に、ガス分子を排気する複数の排気段を有するとともに、その複数の排気段のうち最上段の排気段に、粒子逆流防止手段として粒子移送部(同文献1では粒子移送段という)を備えている。

この粒子移送部は、最上段の排気段を構成する複数の回転ブレードのうち、少なくとも一部の回転ブレードの上流端の高さを高く又は低くすることで、最上段の排気段全体として上流端の高さが異なる段違い構造になることにより、ガス分子の排気方向に粒子を移送可能とするものである。

しかしながら、先に説明した特許文献1のような粒子逆流防止手段では、段違い構造により上流端の高さが他の回転ブレードよりも高くなった回転ブレードが存在し、その存在によって回転体全体(複数の回転ブレード及び粒子移送部と該複数の回転ブレードを支持する円筒部とで構成されるもの)のバランス崩れ、真空ポンプの運転中に振動が発生する等、真空ポンプの運転に支障が生じるという問題点がある。

概要

複数の回転ブレードおよび粒子移送部を含む回転体全体のバランスを確保しつつ、真空ポンプから真空チャンバ側への粒子の逆流を防止するのに好適な真空ポンプを提供する。真空ポンプP1は、吸気口から排気口までの間に、ガス分子を排気する複数の排気段PT、ガス分子の排気方向に粒子を移送する粒子移送部PNを備え、粒子移送部は、最上段の排気段を構成する複数の回転ブレード7のうち、少なくとも一部の上流端の高さを高く又は低くすることで、最上段の排気段全体として上流端の高さが異なる段違い構造になることにより、ガス分子の排気方向に粒子を移送する手段として機能し、複数の回転ブレード及び粒子移送部と、該複数の回転ブレードを支持する円筒部6とで構成される回転体Rは、該回転体全体について、前記段違い構造により上流端の高さが他の回転ブレードよりも高くなった回転ブレードの存在によって生じたアンバランス修正されている。

目的

本発明は、前記問題点を解決するためになされたもので、その目的は、複数の回転ブレードおよび粒子移送部を含む回転体全体のバランスを確保しつつ、真空ポンプから真空チャンバ側への粒子の逆流を防止するのに好適な真空ポンプを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

吸気口から排気口までの間に、ガス分子を排気する複数の排気段を有し、前記複数の排気段の中で、最上段の排気段を構成する複数の回転ブレードのうち、少なくとも一部の上流端の高さを高く又は低くすることで、前記最上段の排気段全体として前記上流端の高さが異なる段違い構造になることにより、前記ガス分子の排気方向粒子移送する粒子移送部を備えた真空ポンプにおいて、前記複数の回転ブレード及び前記粒子移送部と、該複数の回転ブレードを支持する円筒部とで構成される回転体は、該回転体全体について、前記段違い構造により前記上流端の高さが他の回転ブレードよりも高くなった回転ブレードの存在によって生じたアンバランス修正されていることを特徴とする真空ポンプ。

請求項2

前記段違い構造により前記上流端の高さが前記他の回転ブレードよりも高くなった前記回転ブレード又は前記回転ブレードに近接する回転ブレードの一部を除去したことで前記アンバランスが修正されていることを特徴とする請求項1に記載の真空ポンプ。

請求項3

前記段違い構造により前記上流端の高さが前記他の回転ブレードよりも高くなった前記回転ブレード又は前記回転ブレードに近接する回転ブレードのブレード面全体のうち、前記ガス分子の排気に対する寄与が少ない、回転方向の背面側を所定量除去したことで前記アンバランスが修正されていることを特徴とする請求項1に記載の真空ポンプ。

請求項4

前記段違い構造により前記上流端の高さが前記他の回転ブレードよりも高くなった前記回転ブレード又は前記回転ブレードに近接する回転ブレードの下流端縁を所定量除去したことで前記アンバランスが修正されていることを特徴とする請求項1に記載の真空ポンプ。

請求項5

前記段違い構造により前記上流端の高さが前記他の回転ブレードよりも高くなった前記回転ブレード又は前記回転ブレードに近接する回転ブレードに穴を設けたことで前記アンバランスが修正されていることを特徴とする請求項1に記載の真空ポンプ。

請求項6

前記段違い構造により前記上流端の高さが前記他の回転ブレードよりも高くなった前記回転ブレード又は前記回転ブレードに近接する回転ブレードに溝を形成したことで前記アンバランスが修正されていることを特徴とする請求項1に記載の真空ポンプ。

請求項7

前記段違い構造により前記上流端の高さが前記他の回転ブレードよりも高くなった前記回転ブレード又は前記回転ブレードに近接する回転ブレードの径方向長さを、それら以外の前記他の回転ブレードの径方向長さに比べて短く設定したことで前記アンバランスが修正されていることを特徴とする請求項1に記載の真空ポンプ。

請求項8

前記段違い構造により前記上流端の高さが前記他の回転ブレードよりも高くなった前記回転ブレードに近接する回転ブレードの上流端を所定量除去したことで、前記アンバランスが修正されていることを特徴とする請求項1に記載の真空ポンプ。

請求項9

前記段違い構造により前記上流端の高さが前記他の回転ブレードよりも高くなった前記回転ブレード又は前記回転ブレードに近接する回転ブレードの回転中心に対して反対側に位置する回転ブレードに対し質量を付加したことで前記アンバランスが修正されていることを特徴とする請求項1に記載の真空ポンプ。

請求項10

前記段違い構造により前記上流端の高さが前記他の回転ブレードよりも高くなった前記回転ブレード又は前記回転ブレードに近接する回転ブレードの回転中心に対して反対側に位置する回転ブレードの下流端縁が、それら以外の前記他の回転ブレードに比べて長く伸びたことで前記アンバランスが修正されていることを特徴とする請求項1に記載の真空ポンプ。

請求項11

前記段違い構造により前記上流端の高さが前記他の回転ブレードよりも高くなった前記回転ブレード又は前記回転ブレードに近接する回転ブレードの回転中心に対して反対側に位置する回転ブレードの径方向長さを、それら以外の前記他の回転ブレードの径方向長さに比べて長くなるように設定したことで前記アンバランスが修正されていることを特徴とする請求項1に記載の真空ポンプ。

請求項12

前記段違い構造により前記上流端の高さが前記他の回転ブレードよりも高くなった前記回転ブレード又は前記回転ブレードに近接する回転ブレードの回転中心に対して反対側に位置する回転ブレードの厚みを、それら以外の回転ブレードに比べ増やしたことで前記アンバランスが修正されていることを特徴とする請求項1に記載の真空ポンプ。

請求項13

前記回転体の回転中心から見て、前記段違い構造により前記上流端の高さが前記他の回転ブレードよりも高くなった前記回転ブレードと同じ側に位置する少なくとも2以上の回転ブレードの配置間隔が、それら以外の回転ブレードの配置間隔に比べて広く設定されたことで前記アンバランスが修正されていることを特徴とする請求項1に記載の真空ポンプ。

請求項14

前記回転体の回転中心から見て、前記段違い構造により前記上流端の高さが前記他の回転ブレードよりも高くなった前記回転ブレードと反対側に位置する少なくとも2以上の回転ブレードの配置間隔が、それら以外の回転ブレードの配置間隔に比べて狭く設定されたことで前記アンバランスが修正されていることを特徴とする請求項1に記載の真空ポンプ。

請求項15

前記最上段の排気段以外の排気段で前記アンバランスが修正されていることを特徴とする請求項1に記載の真空ポンプ。

請求項16

前記円筒部の外周面に凹部または凸部を付加したことで前記アンバランスが修正されていることを特徴とする請求項1に記載の真空ポンプ。

請求項17

前記回転体と該回転体の回転軸との締結に用いられる座金の一部を削ったことで前記アンバランスが修正されていることを特徴とする請求項1に記載の真空ポンプ。

請求項18

吸気口から排気口までの間に、ガス分子を排気する複数の排気段を有し、前記複数の排気段の中で、最上段の排気段を構成する複数の回転ブレードのうち、少なくとも一部の上流端の高さを高く又は低くすることで、前記最上段の排気段全体として前記上流端の高さが異なる段違い構造になることにより、前記ガス分子の排気方向に粒子を移送する粒子移送部を備えた真空ポンプの回転体において、前記複数の回転ブレード及び前記粒子移送部と、該複数の回転ブレードを支持する円筒部とで構成される前記回転体は、該回転体全体について、前記段違い構造により前記上流端の高さが他の回転ブレードよりも高くなった回転ブレードの存在によって生じたアンバランスが修正されていることを特徴とする真空ポンプの回転体。

請求項19

吸気口から排気口までの間に、ガス分子を排気する複数の排気段と、前記ガス分子の排気方向に粒子を移送する粒子移送部を備えた真空ポンプにおいて、前記複数の排気段及び前記粒子移送部と、該複数の排気段を支持する円筒部とで構成される回転体は、該回転体全体について、前記粒子移送部の設置によって生じたアンバランスが修正されていることを特徴とする真空ポンプ。

技術分野

0001

本発明は、半導体製造装置フラットパネルディスプレイ製造装置ソーラーパネル製造装置におけるプロセスチャンバ、その他の真空チャンバガス排気手段として利用される真空ポンプに関し、特に、複数の回転ブレードおよび粒子移送部を含む回転体全体バランスを確保しつつ、真空ポンプから真空チャンバ側への粒子の逆流を防止するのに好適なものである。

背景技術

0002

ターボ分子ポンプねじ溝ポンプなどの真空ポンプは、高真空を必要とする真空チャンバの排気に多用されている。図22は、真空チャンバのガス排気手段として従来の真空ポンプを採用した排気システム概要図である。

0003

図22の排気システムを構成する従来の真空ポンプZは、吸気口2から排気口3までの間に、ガス分子を排気する複数の排気段PTを有している。

0004

従来の真空ポンプZにおける各排気段PTは、排気段PTごとに、放射状に所定間隔で配置された複数の回転ブレード7と固定ブレード8とによりガス分子を排気する構造になっている。

0005

前記のようなガス分子の排気構造において、回転ブレード7は、磁気軸受などの軸受手段によって回転可能に支持されたロータ6の外周面に一体に形成され、かつ、ロータ6と一緒高速で回転する。この一方、固定ブレード8は、外装ケース1の内面に固定されている。

0006

図22の排気システムでは、真空チャンバCH内においてCVDなどのケミカルプロセスが行われ、それにより副次的に生成される微粒子状のプロセス副生成物は、真空チャンバCH内を浮遊・拡散し、自重やガス分子による移送効果により真空ポンプZの吸気口2に向って落下すると想定される。また、真空チャンバCHの内壁面に付着・堆積した堆積物や、圧力調整バルブBLに付着・堆積した堆積物なども、振動などによって剥がれ落ち、自重により真空ポンプZの吸気口2に向って落下することが想定される。

0007

そして、前記のような落下によって吸気口2に到来した粒子は、吸気口2から更に落下し、最上段の排気段PT(PT1)に入射する。入射した粒子Paが高速で回転している該排気段PT(PT1)の回転ブレード7に衝突すると、衝突した粒子は、回転ブレード7の上端面側に位置するブレードエッジ部との衝突で弾かれ、吸気口2方向に跳ね返り逆流し、このような逆流の粒子によって真空チャンバCH内は汚染される恐れがある。

0008

特許文献1は、前記のような粒子の逆流を防止する手段(以下「粒子逆流防止手段」という)を開示している。すなわち、同文献1の真空ポンプは、吸気口から排気口までの間に、ガス分子を排気する複数の排気段を有するとともに、その複数の排気段のうち最上段の排気段に、粒子逆流防止手段として粒子移送部(同文献1では粒子移送段という)を備えている。

0009

この粒子移送部は、最上段の排気段を構成する複数の回転ブレードのうち、少なくとも一部の回転ブレードの上流端の高さを高く又は低くすることで、最上段の排気段全体として上流端の高さが異なる段違い構造になることにより、ガス分子の排気方向に粒子を移送可能とするものである。

0010

しかしながら、先に説明した特許文献1のような粒子逆流防止手段では、段違い構造により上流端の高さが他の回転ブレードよりも高くなった回転ブレードが存在し、その存在によって回転体全体(複数の回転ブレード及び粒子移送部と該複数の回転ブレードを支持する円筒部とで構成されるもの)のバランスが崩れ、真空ポンプの運転中に振動が発生する等、真空ポンプの運転に支障が生じるという問題点がある。

先行技術

0011

WO2018/174013

発明が解決しようとする課題

0012

本発明は、前記問題点を解決するためになされたもので、その目的は、複数の回転ブレードおよび粒子移送部を含む回転体全体のバランスを確保しつつ、真空ポンプから真空チャンバ側への粒子の逆流を防止するのに好適な真空ポンプを提供することにある。

課題を解決するための手段

0013

前記目的を達成するために、本発明は、吸気口から排気口までの間に、ガス分子を排気する複数の排気段を有し、前記複数の排気段の中で、最上段の排気段を構成する複数の回転ブレードのうち、少なくとも一部の上流端の高さを高く又は低くすることで、前記最上段の排気段全体として前記上流端の高さが異なる段違い構造になることにより、前記ガス分子の排気方向に粒子を移送する粒子移送部を備えた真空ポンプにおいて、前記複数の回転ブレード及び前記粒子移送部と、該複数の回転ブレードを支持する円筒部とで構成される回転体は、該回転体全体について、前記段違い構造により前記上流端の高さが他の回転ブレードよりも高くなった回転ブレードの存在によって生じたアンバランス修正されていることを特徴とする。

0014

前記本発明において、前記段違い構造により前記上流端の高さが前記他の回転ブレードよりも高くなった前記回転ブレード又は前記回転ブレードに近接する回転ブレードの一部を除去したことで前記アンバランスが修正されていることを特徴としてもよい。

0015

前記本発明において、前記段違い構造により前記上流端の高さが前記他の回転ブレードよりも高くなった前記回転ブレード又は前記回転ブレードに近接する回転ブレードのブレード面全体のうち、前記ガス分子の排気に対する寄与が少ない、回転方向の背面側を所定量除去したことで前記アンバランスが修正されていることを特徴としてもよい。

0016

前記本発明において、前記段違い構造により前記上流端の高さが前記他の回転ブレードよりも高くなった前記回転ブレード又は前記回転ブレードに近接する回転ブレードの下流端縁を所定量除去したことで前記アンバランスが修正されていることを特徴としてもよい。

0017

前記本発明において、前記段違い構造により前記上流端の高さが前記他の回転ブレードよりも高くなった前記回転ブレード又は前記回転ブレードに近接する回転ブレードに穴を設けたことで前記アンバランスが修正されていることを特徴としてもよい。

0018

前記本発明において、前記段違い構造により前記上流端の高さが前記他の回転ブレードよりも高くなった前記回転ブレード又は前記回転ブレードに近接する回転ブレードに溝を形成したことで前記アンバランスが修正されていることを特徴としてもよい。

0019

前記本発明において、前記段違い構造により前記上流端の高さが前記他の回転ブレードよりも高くなった前記回転ブレード又は前記回転ブレードに近接する回転ブレードの径方向長さを、それら以外の前記他の回転ブレードの径方向長さに比べて短く設定したことで前記アンバランスが修正されていることを特徴としてもよい。

0020

前記本発明において、前記段違い構造により前記上流端の高さが前記他の回転ブレードよりも高くなった前記回転ブレードに近接する回転ブレードの上流端を所定量除去したことで、前記アンバランスが修正されていることを特徴としてもよい。

0021

前記本発明において、前記段違い構造により前記上流端の高さが前記他の回転ブレードよりも高くなった前記回転ブレード又は前記回転ブレードに近接する回転ブレードの回転中心に対して反対側に位置する回転ブレードに対し質量を付加したことで前記アンバランスが修正されていることを特徴としてもよい。

0022

前記本発明において、前記段違い構造により前記上流端の高さが前記他の回転ブレードよりも高くなった前記回転ブレード又は前記回転ブレードに近接する回転ブレードの回転中心に対して反対側に位置する回転ブレードの下流端縁が、それら以外の前記他の回転ブレードに比べて長く伸びたことで前記アンバランスが修正されていることを特徴としてもよい。

0023

前記本発明において、前記段違い構造により前記上流端の高さが前記他の回転ブレードよりも高くなった前記回転ブレード又は前記回転ブレードに近接する回転ブレードの回転中心に対して反対側に位置する回転ブレードの径方向長さを、それら以外の前記他の回転ブレードの径方向長さに比べて長くなるように設定したことで前記アンバランスが修正されていることを特徴としてもよい。

0024

前記本発明において、前記段違い構造により前記上流端の高さが前記他の回転ブレードよりも高くなった前記回転ブレード又は前記回転ブレードに近接する回転ブレードの回転中心に対して反対側に位置する回転ブレードの厚みを、それら以外の回転ブレードに比べ増やしたことで前記アンバランスが修正されていることを特徴としてもよい。

0025

前記本発明において、前記回転体の回転中心から見て、前記段違い構造により前記上流端の高さが前記他の回転ブレードよりも高くなった前記回転ブレードと同じ側に位置する少なくとも2以上の回転ブレードの配置間隔が、それら以外の回転ブレードの配置間隔に比べて広く設定されたことで前記アンバランスが修正されていることを特徴としてもよい。

0026

前記本発明において、前記回転体の回転中心から見て、前記段違い構造により前記上流端の高さが前記他の回転ブレードよりも高くなった前記回転ブレードと反対側に位置する少なくとも2以上の回転ブレードの配置間隔が、それら以外の回転ブレードの配置間隔に比べて狭く設定されたことで前記アンバランスが修正されていることを特徴としてもよい。

0027

前記本発明において、前記最上段の排気段以外の排気段で前記アンバランスが修正されていることを特徴としてもよい。

0028

前記本発明において、前記円筒部の外周面に凹部または凸部を付加したことで前記アンバランスが修正されていることを特徴としてもよい。

0029

前記本発明において、前記回転体と該回転体の回転軸との締結に用いられる座金の一部を削ったことで前記アンバランスが修正されていることを特徴としてもよい。

0030

また、本発明は、吸気口から排気口までの間に、ガス分子を排気する複数の排気段を有し、前記複数の排気段の中で、最上段の排気段を構成する複数の回転ブレードのうち、少なくとも一部の上流端の高さを高く又は低くすることで、前記最上段の排気段全体として前記上流端の高さが異なる段違い構造になることにより、前記ガス分子の排気方向に粒子を移送する粒子移送部を備えた真空ポンプの回転体において、前記複数の回転ブレード及び前記粒子移送部と、該複数の回転ブレードを支持する円筒部とで構成される前記回転体は、該回転体全体について、前記段違い構造により前記上流端の高さが他の回転ブレードよりも高くなった回転ブレードの存在によって生じたアンバランスが修正されていることを特徴とする。

0031

さらに、本発明は、吸気口から排気口までの間に、ガス分子を排気する複数の排気段と、前記ガス分子の排気方向に粒子を移送する粒子移送部を備えた真空ポンプにおいて、前記複数の排気段及び前記粒子移送部と、該複数の排気段を支持する円筒部とで構成される回転体は、該回転体全体について、前記粒子移送部の設置によって生じたアンバランスが修正されていることを特徴とする。

発明の効果

0032

本発明にあっては、真空チャンバから真空ポンプの吸気口に向けて落下した粒子は段違い構造の粒子移送部によってガス分子の排気方向に移送されること、および、段違い構造により上流端の高さが他の回転ブレードよりも高くなった回転ブレードの存在によって生じた回転体全体のアンバランスまたは粒子移送部の設置によって生じた回転体全体のアンバランスは修正されていることから、回転体全体のバランスを確保しつつ、真空ポンプから真空チャンバ側への粒子の逆流を防止するのに好適な真空ポンプを提供し得る。

図面の簡単な説明

0033

本発明を適用した真空ポンプの断面図。
(a)は図1の真空ポンプにおける粒子移送部をロータの外周面側から見た状態の説明図、(b)は図2(a)のA矢視図、(c)は図2(a)のB矢視図。
粒子移送部を備えない真空ポンプにおいて落下する粒子の衝突可能領域の説明図
粒子移送部を備える図1の真空ポンプにおいて落下する粒子の衝突可能領域の説明図。
アンバランスを修正する前の回転体の上面図。
回転体全体のアンバランスの修正する基本的な考え方の説明図。
第1のアンバランス修正構造の説明図。
第1のアンバランス修正構造の説明図。
第1のアンバランス修正構造の説明図。
第1のアンバランス修正構造の説明図。
第1のアンバランス修正構造の説明図。
第1のアンバランス修正構造の説明図。
図12の第1のアンバランス修正構造を適用した回転体の上面図。
第2のアンバランス修正構造の説明図。
第2のアンバランス修正構造の説明図。
第3のアンバランス修正構造の説明図。
第3のアンバランス修正構造の説明図。
第4のアンバランス修正構造の説明図。
第6のアンバランス修正構造の説明図。
第6のアンバランス修正構造の説明図。
第7のアンバランス修正構造の説明図であって、(a)は座金を備えた回転体の断面図、(b)はその座金の平面図。
真空チャンバのガス排気手段として従来の真空ポンプを採用した排気システムの概要図。

発明を実施するための最良の形態

0034

以下、本発明を実施するための最良の形態について、添付した図面を参照しながら詳細に説明する。

0035

本実施形態では、真空ポンプの一例として、複数の排気段からなるターボ分子ポンプ部とねじ溝排気段とを備える、いわゆる複合翼タイプの真空ポンプについて説明するが、本実施形態は、ターボ分子ポンプ部のみを有する真空ポンプに適用してもよい。

0036

図1は、本発明を適用した真空ポンプの断面図である。

0037

図1を参照すると、同図の真空ポンプP1は、断面筒状の外装ケース1と、外装ケース1内に配置された円筒部6(ロータ)と、円筒部6を回転可能に支持する支持手段と、円筒部6を回転駆動する駆動手段を備えている。

0038

外装ケース1は、筒状のポンプケース1Aと有底筒状ポンプベース1Bとをその筒軸方向締結ボルトで一体に連結した有底円筒形になっており、ポンプケース1Aの上端部側は、ガスを吸気するための吸気口2として開口し、また、ポンプベース1Bの下端部側面には、外装ケース1外へガスを排気するための排気口3を設けてある。

0039

吸気口2は、圧力調整バルブBL(図22を参照)を介して、半導体製造装置のプロセスチャンバなどのように高真空となる真空チャンバCH(図22を参照)に接続される。排気口3は、図示しない補助ポンプ連通接続される。

0040

ポンプケース1A内の中央部には各種電装品を内蔵する円筒状のステータコラム4が設けられている。図1の真空ポンプP1では、ポンプベース1Bとは別部品としてステータコラム4を形成してポンプベース1Bの内底にネジ止め固定することで、ステータコラム4をポンプベース1B上に立設しているが、これとは別の実施形態として、このステータコラム4をポンプベース1Bの内底に一体に立設してもよい。

0041

ステータコラム4の外側には前述の円筒部6が設けられている。円筒部6は、ポンプケース1A及びポンプベース1Bに内包され、かつ、ステータコラム4の外周を囲む円筒形状になっている。

0042

ステータコラム4の内側には回転軸5(ロータ軸)が設けられている。回転軸5は、その上端部が吸気口2の方向を向き、その下端部がポンプベース1Bの方向を向くように配置してある。また、回転軸5は、磁気軸受(具体的には、公知の2組のラジアル磁気軸受MB1と1組のアキシャル磁気軸受MB2)により回転可能に支持されている。さらに、ステータコラム4の内側には駆動モータMOが設けられており、この駆動モータMOにより回転軸5はその軸心周りに回転駆動される。

0043

回転軸5の上端部はステータコラム4の円筒上端面から上方に突出し、その突出した回転軸5の上端部に対して円筒部6の上端側がボルト等の締結手段で一体に固定されている。したがって、円筒部6は、回転軸5を介して、磁気軸受(ラジアル磁気軸受MB1、アキシャル磁気軸受MB2)で回転可能に支持されており、また、この支持状態において、駆動モータMOを起動すると、円筒部6は、回転軸5と一体にその回転軸心周りに回転することができる。要するに、図1の真空ポンプP1では、回転軸5と磁気軸受が円筒部6を回転可能に支持する支持手段として機能し、また、駆動モータMOが円筒部6を回転駆動する駆動手段として機能する。

0044

そして、図1の真空ポンプP1は、吸気口2から排気口3までの間に、ガス分子を排気する複数の排気段PTを備えている。

0045

また、図1の真空ポンプP1において、複数の排気段PTの下流部、具体的には複数の排気段PTのうち最下段の排気段PT(PTn)から排気口3までの間には、ネジ溝ポンプ段PSが設けられている。

0046

前記複数の排気段PTのうち、最上段の排気段PT(PT1)は、更に、ガス分子の排気方向に粒子を移送する粒子移送部PNを備えている。

0047

《排気段の詳細》
図1の真空ポンプP1は、円筒部6の略中間より上流が複数の排気段PTとして機能する。以下、複数の排気段PTを詳細に説明する。

0048

円筒部6の略中間より上流の円筒部6外周面には、円筒部6と一体に回転する複数の回転ブレード7が設けられており、これらの回転ブレード7は、排気段PT(PT1、PT2、…PTn)ごとに、円筒部6の回転中心軸(具体的には回転軸5の軸心)若しくは外装ケース1の軸心(以下「真空ポンプ軸心」という)を中心として放射状に所定間隔で配置されている。

0049

一方、ポンプケース1Aの内周側には複数の固定ブレード8が設けられており、これらの固定ブレード8もまた、回転ブレード7と同じく、排気段PT(PT1、PT2、…PTn)ごとに、真空ポンプ軸心を中心として放射状に所定間隔で配置されている。

0050

つまり、図1の真空ポンプP1における各排気段PT(PT1、PT2、…、PTn)は、排気段PT(PT1、PT2、…PTn)ごとに、放射状に所定間隔で配置された複数の回転ブレード7と固定ブレード8とを備え、これらによりガス分子を排気するガス排気構造を形成している。

0051

いずれの回転ブレード7も、円筒部6の外径加工部と一体的に切削加工切り出し形成したブレード状切削加工品であって、ガス分子の排気に最適な角度で傾斜している。いずれの固定ブレード8もまた、ガス分子の排気に最適な角度で傾斜している。

0052

《複数の排気段による排気動作説明》
以上の構成からなる複数の排気段PTにおいて、最上段の排気段PT(PT1)では駆動モータMOの起動により、回転軸5および円筒部6と一体に複数の回転ブレード7が高速で回転し、回転ブレード7の回転方向前面かつ下向き(吸気口2から排気口3に向かう方向、以降下向きと略する)の傾斜面により吸気口2から入射したガス分子に下向き方向かつ接線方向の運動量を付与する。この下向き方向の運動量を有するガス分子が固定ブレード8に設けられた回転ブレード7と回転方向に逆向きの下向きの傾斜面によって次の排気段PT(PT2)へ送り込まれる。また、次の排気段PT(PT2)およびそれ以降の排気段PTでも、最上段の排気段PT(PT1)と同じく、回転ブレード7が回転し、前記のような回転ブレード7によるガス分子への運動量の付与と固定ブレード8によるガス分子の送り込み動作とが行われることで、吸気口2付近のガス分子は、円筒部6の下流に向かって順次移行するように排気される。

0053

《ネジ溝ポンプ段の詳細》
図1の真空ポンプP1においては、円筒部6の略中間より下流がネジ溝ポンプ段PSとして機能するように構成してある。以下、ネジ溝ポンプ段PSを詳細に説明する。

0054

ネジ溝ポンプ段PSは、円筒部6の外周側(具体的には、円筒部6の略中間より下流の円筒部6部分の外周側)にネジ溝排気流路Rを形成する手段として、ネジ溝排気部ステータ9を有しており、このネジ溝排気部ステータ9は、固定部材として、外装ケース1の内周側に取付けてある。

0055

ネジ溝排気部ステータ9は、その内周面が円筒部6の外周面に対向するように配置された円筒形の固定部材であって、円筒部6の略中間より下流の円筒部6部分を囲むように配置してある。

0056

そして、円筒部6の略中間より下流の円筒部6部分は、ネジ溝排気部PSの回転部材として回転する部分であって、ネジ溝排気部ステータ9の内側に、所定のギャップを介して挿入・収容されている。

0057

ネジ溝排気部ステータ9の内周部には、深さが下方に向けて小径化したテーパコーン形状に変化するネジ溝91を形成してある。このネジ溝91はネジ溝排気部ステータ9の上端から下端にかけて螺旋状に刻設してある。

0058

前記のようなネジ溝91を備えたネジ溝排気部ステータ9により、円筒部6の外周側には、ガス排気のためのネジ溝排気流路Rが形成される。なお、図示は省略するが、先に説明したネジ溝91を円筒部6の外周面に形成することで、前記のようなネジ溝排気流路Rが設けられるように構成してもよい。

0059

ネジ溝排気部PSでは、ネジ溝91と円筒部6の外周面でのドラック効果により、気体圧縮しながら移送するため、ネジ溝91の深さは、ネジ溝排気流路Rの上流入口側(吸気口2に近い方の流路開口端)で最も深く、その下流出口側(排気口3に近い方の流路開口端)で最も浅くなるように設定してある。

0060

ネジ溝排気流路Rの入口(上流開口端)は、最下段の排気段PTnを構成する固定ブレード8Eとネジ溝排気部ステータ9との間の隙間(以下「最終隙間GE」という)に向って開口し、また、同ネジ溝排気流路Rの出口下流開口端)は、ポンプ内排気口側流路Sを通じて排気口3に連通している。

0061

ポンプ内排気口側流路Sは、円筒部6やネジ溝排気部ステータ9の下端部とポンプベース1Bの内底部との間に所定の隙間(図1の真空ポンプP1では、ステータコラム4の下部外周を一周する形態の隙間)を設けることによって、ネジ溝排気流路Rの出口から排気口3に至るように形成してある。

0062

《ネジ溝排気部における排気動作説明》
先に説明した複数の排気段PTの排気動作による移送によって前述の最終隙間GEに到達したガス分子は、ネジ溝排気流路Rに移行する。移行したガス分子は、円筒部6の回転によって生じるドラッグ効果によって、遷移流から粘性流に圧縮されながらポンプ内排気口側流路Sに向かって移行する。そして、ポンプ内排気口側流路Sに到達したガス分子は排気口3に流入し、図示しない補助ポンプを通じて外装ケース1の外へ排気される。

0063

《粒子移送部の説明》
図2(a)は図1の真空ポンプにおける最上段の排気段(粒子移送部を含む)を円筒部の外周面側から見た状態の説明図、図2(b)は同図(a)のA矢視図、図2(c)は同図(a)のB矢視図である。

0064

図2(a)を参照すると、粒子移送部PNは、最上段の排気段PT(PT1)を構成する複数の回転ブレード7のうち、少なくとも一部の回転ブレード7(71、74)の上流端7Aの高さを高く又は低くすることで、最上段の排気段PT(PT1)全体として上流端7Aの高さが異なる段違い構造になることにより、ガス分子の排気方向に粒子を移送できるように構成してある。

0065

図2(a)の例では、2枚の回転ブレード72、73の両側に位置する2枚の回転ブレード71、74の上流端7Aが、他の回転ブレード72、73、75の上流端7Aより高くなる構成を示しているが、これに限定されることはない。上流端7Aの高い回転ブレードやその間に位置する回転ブレードの枚数は、必要に応じて適宜増減することができ、上流端7Aの高い回転ブレードは1枚でもよい。

0066

以下、説明の便宜上、最上段の排気段PT(PT1)を構成する複数の回転ブレード7において、前記段違い構造によって上流端の高さが高くなっている部分を『ブレード高部NB』「」という。

0067

図22を参照すると、真空チャンバCH内でのケミカルプロセスにより副次的に生成される微粒子状のプロセス副生成物は、真空チャンバCH内を浮遊・拡散し、自重やガス分子による移送効果により真空ポンプP1の吸気口2に向って落下すると想定される。さらに、真空チャンバCHの内壁面に付着堆積した堆積物や圧力調整バルブBLに付着堆積した堆積物等も、振動などによって剥がれ落ち、自重により真空ポンプP1の吸気口2に向って落下すると想定される。

0068

図2(a)を参照すると、前記落下によって吸気口2に到来した粒子Paは吸気口2から更に落下し、最初に粒子移送部PNに入射し、ブレード高部NBに衝突する。

0069

ブレード高部NBに衝突する複数の粒子は、衝突後の粒子進行方向で区分けすると、排気方向反射粒子と逆流粒子に大別できる。排気方向反射粒子とは、ブレード高部NBの回転による進行方向前側に位置する該ブレード高部NBの斜面FS(以下「ブレード高部前斜面FS」という)との衝突によってガス分子排気方向に反射されるものである。逆流粒子とは、吸気口2方向に跳ね返されるものである。

0070

最上段の排気段PT(PT1)では、粒子移送部PNを備えたことにより、排気方向反射粒子の比率が増加し、逆流粒子の比率は減少する。その理由は下記《考察》の通りである。

0071

《考察》
図3は、粒子移送部を備えない真空ポンプにおいて、落下する粒子の衝突可能領域の説明図、図4は、粒子移送部を備える図1の真空ポンプにおいて、落下する粒子の衝突可能領域の説明図である。

0072

図3を参照すると、粒子移送部を備えない真空ポンプの場合、最上段の排気段P(PT1)の直径D部(図2(c)参照)における粒子の衝突可能領域Zp1は、次式(3)で求まる。

0073

Zp1={(πD/N−T)Vp}/(Vr) …式(3)
N:最上段の排気段を構成する回転ブレード7の枚数
D:直径D部の寸法(図2(c)参照)
T:最上段の排気段を構成する回転ブレード7の直径D部における軸直角厚み(図2(c)参照)
Vp:粒子の落下速度
Vr:回転ブレード7の直径D部における回転速度(周速

0074

図4を参照すると、前記段違い構造における段差の高さ(突出高さ)Zp2は、次式(4)に基づいて特定される。

0075

次式(4)は、図2(a)における2枚の回転ブレード72、73を図3のようにn枚の回転ブレード7、7…として考え、n枚の回転ブレード7、7の両側に位置する回転ブレード71、74の上流端7Aが他の回転ブレード(71、74以外)の上流端より高くなっている段違い構造について適用したものである。

0076

Zp2={(πD・n/N)Vp}/(Vr) …式(4)
n:上流端が高い回転ブレード71、74間に位置する回転ブレードの枚数
D:直径D部の寸法(図2(c)参照)
N:最上段の排気段を構成する回転ブレード7の枚数
Vp:粒子Paの落下速度
Vr:回転ブレード7の直径D部における回転速度(周速)

0077

図2(c)の直径D部において、n枚の回転ブレード7と、その両側に位置する回転ブレード7(71、74)との段差を図4のようにZp2以上にすれば、符号71と74の回転ブレード間の空間(図2ではL2に相当)に落下した粒子は、n枚の回転ブレード7に衝突することなく、符号74の回転ブレードの前面に衝突する。そして、符号74の回転ブレードの前面への粒子の衝突可能領域は、次式(5)による後述のZp3で特定される。

0078

この考察では、最上段の排気段PT(PT1)において、ブレード高部NBの高さZp2分だけ上流端が高い回転ブレードが存在すると考える。

0079

このように考えた場合において、最上段の排気段PT(PT1)における直径D部(図2(c)参照)での粒子の衝突可能領域Zp3(図4参照)は、次式(5)に基づいて特定される。

0080

Zp3=[{πD(n+1)/N−T)}Vp]/(Vr) …式(5)

N:最上段の排気段を構成する回転ブレード7の枚数
D:直径D部の寸法(図2(c)参照)
T:最上段の排気段を構成する回転ブレード7の直径D部における軸直角厚み(図2(c)参照)
Vp:粒子の落下速度
Vr:回転ブレード7の直径D部における回転速度(周速)
n:上流端が高い回転ブレード71、74間に位置する回転ブレードの枚数

0081

図4を参照すると、回転ブレード7から見た粒子の相対速度Vcは、直径D部(図2参照)における回転ブレード7の回転速度Vrと粒子の落下速度Vpから求められる。図4において、上流端が高い回転ブレード7(71、74)の間隔ないしは区間ブレード間隔L′とすると、図4のA地点から入射した粒子(ブレード間隔L′内で最も下流側まで入射(落下)できる粒子)は、ブレード間隔L′の範囲内で回転ブレード7(74)先端の延長線上に位置するB′地点まで落下する。回転ブレード7(74)の上端面7AからB′地点までの落下距離は、前式(5)で求まるZp3となる。ブレード高部NBを備える図1の真空ポンプ(本発明の真空ポンプに相当)では、このZp3の範囲内に面取りなどのブレード面が無いので、B′地点まで落下した粒子は、更に落下することができ、最終的には回転ブレード7(74)の前面、具体的にはその回転ブレード7(74)の下向き斜面におけるC′地点に衝突する。

0082

以上の説明から分かるように、粒子移送部PNを備える図1の真空ポンプでは、回転ブレード7(74)の上端面7AからC′地点までの粒子の落下距離Zp4が当該粒子の衝突可能領域となり、この衝突可能領域(落下距離Zp4)は前式(5)から得られる衝突可能領域Zp3よりも大きい。

0083

要するに、前記段違い構造による段差の高さをZp2にすると、図4のA点から入射した粒子はB点に衝突するが、そのような段差をZp2以上にすれば、当該粒子はn枚の回転ブレード7に衝突せず、回転ブレード7(74)の前面(例えば、回転ブレード7(74)の下向き斜面におけるC′地点)に衝突する。

0084

ここで、上式(3)と上式(5)を比較検討する。その際、簡単のために上式(3)と上式(5)中の回転ブレード7の厚みTを無視して考えると、前記のように段差の高さがZp2以上の段違い構造を採用した場合、すなわち、上式(5)の場合は、上式(3)の場合に比べて、粒子Paの衝突可能領域が(n+1)倍に拡大されるので、排気方向反射粒子の比率は増加し、逆流粒子の比率は減少する。その理由は要するに、粒子の衝突可能領域が広がると、回転ブレード7やブレードNBにおいてガス分子排気方向を向いて傾斜している斜面に衝突してガス分子排気方向に反射される確率が、吸気口2方向に逆流する確率の高い面に衝突する確率よりも、優位になるためである。

0085

《回転体全体のアンバランスを修正する構成の説明》
図1の真空ポンプP1では、複数の回転ブレード7及び粒子移送部PNと、該複数の回転ブレード7を支持する円筒部6とで回転体Rが構成されており、この回転体Rの回転軸5を点対称象軸として点対称となるようにブレード高部NBが設けられているから、回転体R全体のバランスはとれている。つまり、回転体R全体は回転軸5を中心とした回転対称になっている。

0086

ところで、前述した逆流粒子の比率減少という粒子移送部PNの作用効果は、前記段違い構造によって上流端7Aの高さが高くなっている回転ブレード7(74)(以下『Highブレード7(74)』という)が1枚の場合でも十分発揮する。しかし、その場合はHighブレード7(74)の存在(具体的には、ブレード高部NBの質量)によって回転体R全体が回転軸5を中心とした回転対称にならず、回転体R全体についてアンバランスが生じる。また、そのようなHighブレードが複数の場合でも、複数のHighブレードが回転体Rの回転軸5を点対称象軸として点対称になっていない限り、回転体全体Rのアンバランスは生じる。

0087

図5は、アンバランスを修正する前の回転体の上面図、図6は、回転体全体のアンバランスの修正する基本的な考え方の説明図である。

0088

図6中の符号『M』はブレード高部NBを除く回転体R全体の質量、符号『m』はブレード高部NBの質量、符号『O』は回転体Rの回転中心、符号『G』はブレード高部NBを含む回転体R全体の重心、符号『e』はその重心から前記回転体の回転中心までの距離を示している。また、符号『r』は前記回転体の回転中心Oからブレード高部NB単体の重心までの距離、符号『ω』は回転体Rの回転角速度、符号『F』はブレード高部NBによる質量増加で発生した遠心力を示している。その遠心力Fはm・r・ω2で表すことができる。

0089

回転体R全体のアンバランスの修正する基本的な考え方は、前記遠心力F(=m・r・ω2)を考慮して、回転体R全体のバランスを設定するというものである。

0090

図1の真空ポンプP1において回転体R全体のアンバランスが生ずる場合は、前記遠心力Fを考慮し、後述する第1ないし第7のアンバランス修正構造を採用し得る。なお、第1ないし第7のアンバランス修正構造は、それぞれ独立に採用してもよいし、組み合わせて採用してもよい。

0091

《第1のアンバランス修正構造の説明》
第1のアンバランス修正構造は、Highブレード7(74)又はそれに近接する回転ブレード(73、75)の一部を除去することで、前記アンバランスを修正するものである。

0092

前記一部の除去は、図7図8に示したように、Highブレード7(74)のブレード面全体のうち、ガス分子の排気に対する寄与が少ない、回転方向の背面7B側を所定量除去するものでもよい。また、Highブレード7(74)に近接する回転ブレードの背面側を所定量除去してもよい。

0093

図7図8の例では、背面7Bが円弧面となるように削り取っているが、これに限定されることはない。また、背面7Bの削り取り量や削り取り位置は必要に応じて適宜変更することができる。背面7Bの削り取り範囲は、図8に示したようにブレード高部NBを含んでもよいし、図7に示したようにブレード高部NBを含まないものでもよい。

0094

前記一部の除去は、図9に示したように、Highブレード7(74)の下流端縁7Cを所定量除去するものでもよい。また、Highブレード7(74)に近接する回転ブレードの下流端縁7Cを所定量カットしてもよい。

0095

図9の例では、ブレード高部NBの長さ分だけHighブレード7(74)の下流端縁7Cを除去しているが、その除去量は必要に応じて適宜変更することができる。

0096

前記一部の除去は、図10に示したように、Highブレード7(74)に穴Hを設けるものでもよい。また、Highブレード7(74)に近接する回転ブレードに穴を設けてもよい。

0097

図10の例では、回転ブレード7(74)の上流端7Aから下流端7Cの方向に沿って所定間隔で穴H(具体的には、止まり穴)を複数形成しているが、これに限定されることはない。例えば、穴Hは、Highブレード(74)の径方向(円筒部6の径方向と同じ向き。以下同様)に沿って複数設けてもよい。穴Hの個数や形成位置は必要に応じて適宜変更することができる。これらのことはHighブレード7(74)に近接する回転ブレードに穴を設ける場合も同様である。

0098

前記一部の除去は、図11に示したように、Highブレード7(74)に溝Grを形成するものでもよい。また、Highブレード7(74)に近接する回転ブレードに溝を形成するものでもよい。

0099

図11の例では、Highブレード7(74)の上流端7Aから下流端縁7Cの方向に沿った縦長形状の溝GrをHighブレード7(74)の背面側に形成しているが、これに限定されることはない。かかる溝Grの形状、長さ、本数は、必要に応じて適宜変更することができる。

0100

例えば、溝Grは回転ブレード7(74)の径方向に沿って横長形状となるように形成してもよいし、このような横長形状の溝と前述の縦長形状の溝Grとを組み合わせて採用してもよい。これらのことはHighブレード7(74)に近接する回転ブレードに溝を設ける場合も同様である。

0101

さらに、図示は省略するが、前記一部の除去は、Highブレード7(74)又はこれに近接する回転ブレードの径方向の長さが、それら以外の標準の回転ブレード7の径方向の長さに比べて短くなるように形成するものでもよい。この場合、その短くする長さは必要に応じて適宜変更することができる。

0102

また、前記一部の除去は、図12および図13に示したように、Highブレード7(74)に近接する回転ブレード7の上流端7Aを所定量除去するものでもよい。

0103

図13および図5中の符号『H2』は、粒子移送部PNが設けられた回転ブレード7(74)の高さ、図13中の符号『H3』は、その回転ブレード7(74)に近接する回転ブレード7(72、73、75)の高さ、図13および図5中の符号『H1』は、それら以外の標準の回転ブレードの高さをそれぞれ示している。

0104

前記高さの比較(H3<H1<H2)や図13図15の比較から分かるように、図12および図13の例ではHighブレード7(74)に近接する左右計4本の回転ブレード7(72、73、75、76)の上流端7Aを所定量除去しているが、この例に限定されることはない。上流端7Aをカットする回転ブレード7の本数やカットの長さは、必要に応じて適宜変更することができる。

0105

《第2のアンバランス修正構造(カウンターバランス)の説明》
図14は、第2のアンバランス修正構造(カウンターバランス)の説明図である。

0106

第2のアンバランス修正構造では、図14に示したように、回転体Rの回転軸5を点対称象軸としてHighブレード7(74)と点対称の関係になっている回転ブレード、すなわち、Highブレード7(74)の回転中心に対して反対側に位置する回転ブレード7(n)又はそれに近接する回転ブレード7(n−2)、7(n−1)、7(n+1)、7(n+2)に対して所定の質量を付加することによって、前述のアンバランスを修正するものである。

0107

前記所定の質量とは、前述の遠心力Fを打ち消す遠心力(例えば、Fと大きさが同じで向きが逆の遠心力)を生じさせるための質量。以下「対応質量」という)をいう。なお図14では、対応質量を付加する回転ブレード7に対して符号(+)を付してある。

0108

以下、説明の便宜上、Highブレード7(74)の回転中心に対して反対側に位置する回転ブレード7(n)を「対称ブレード」といい、その対称ブレード7(n)の両側に位置する複数の回転ブレード7(n−2)、7(n−1)、7(n+1)、7(n+2)を「対称近接ブレード」という。

0109

図14を参照すると、ブレード高部NBの質量mはHighブレード7(74)に存在することから、対称ブレード7(n)に対応質量を付加するか、または、対称近接ブレード7(n−2)、7(n−1)、7(n+1)、7(n+2)に対応質量を分配付加する、若しくは、対称ブレード7(n)と対称近接ブレード7(n−2)、7(n−1)、7(n+1)、7(n+2)の双方に対応質量を分配付加することで、前述のアンバランスを修正してもよい。

0110

前述の対応質量を付加する具体的な構成については、図示は省略するが、第1の構成例として対称ブレード7(n)または対称近接ブレード7(n−2)、7(n−1)、7(n+1)、7(n+2)の下流端縁7Cがそれら以外の回転ブレード7に比べて長く伸びた構成、第2の構成例として、対称ブレード7(n)または対称近接ブレード7(n−2)、7(n−1)、7(n+1)、7(n+2)の径方向長さをそれら以外の回転ブレード7に比べて長くなるように設定した構成、第3の構成例として、対称ブレード7(n)または対称近接ブレード7(n−2)、7(n−1)、7(n+1)、7(n+2)の厚みをそれら以外の回転ブレード7に比べて増やした構成を採用するか、これらの構成を組み合わせて採用してもよい。

0111

図14に示したように、対称ブレード7(n)と対称近接ブレード7(n‐2)、7(n‐1)、7(n+1)、7(n+2)とに対して対応質量を分配付加する場合には、例えば図15に示したように、Highブレード7(74)の高さH2を超えない範囲で、対称ブレード7(n)と対称近接ブレード7(n−2)、7(n−1)、7(n+1)、7(n+2)の上流端7Aの高さが、例えば下式(6)又は下式(7)のように増減する構成を採用してもよい。

0112

なお、説明の便宜上、下式(6)はそれぞれのブレードに付された符号でブレード高を比較し、下式(7)はそれぞれのブレードの高さを示す符号でブレード高を比較したものであり、これらの両式は同じことを意味している。

0113

7(75)
< { 7( n+2 ) =
7 ( n-2 ) } , {7( n+1 ) = 7( n-1 ) } , 7( n ) < 7(74) …式(6)
H1 < { h1 = h5 } ,{ h2 = h4 } , h3 <
H2 …式(7)

0114

図15では、上式(7)の具体例として7(75)<{ 7( n+2 ) = 7 ( n-2 ) }<{7( n+1 ) = 7( n-1 ) }<7( 74 )を示し、上式(6)の具体例としてH1<{
h1 = h5 }<{ h2
= h4 }<H2を示しているが、これに限定されることはない。h1(=h5)とh2(=h4)とh3の大小関係若しくは7( n+2 ) = 7 ( n-2
) }と{7( n+1 )
= 7( n-1 ) }と7(
n )の大小関係は任意であり、必要に応じて適宜変更することができる。

0115

《第3のアンバランス修正構造の説明》
第3のアンバランス修正構造は、図16または図17に示したように、Highブレード7(74)と同じ側に位置する少なくとも2以上の回転ブレードの配置間隔が、それら以外の回転ブレード7の配置間隔に比べて広く設定されたことで、前記アンバランスを修正するものである。

0116

図5を参照すると、第3のアンバランス修正構造を採用する前の回転体Rでは、Highブレード7(74)を含むすべての回転ブレード7の配置間隔はPi1となるように設定されている。

0117

この一方、図16の例では、Highブレード7(74)とその片側に位置する回転ブレード7(75)との配置間隔Pi3が、それら以外の回転ブレード7の配置間隔Pi2に比べて広く設定されたことで、前記アンバランスを修正している。

0118

また、図17の例では、Highブレード7(74)とその両側に位置する回転ブレード7(73、75)との配置間隔Pi5が、それら以外の回転ブレード7の配置間隔Pi4に比べて広く設定することで、前記アンバランスを修正している。

0119

《第4のアンバランス修正構造の説明(カウンターバランス)》
第4のアンバランス修正構造は、図18に示したように、Highブレード7(74)と反対側に位置する少なくとも2以上の回転ブレードの配置間隔が、それら以外の回転ブレード7の配置間隔に比べて狭く設定されたことで、前記アンバランスを修正するものである。つまり、この第4のアンバランス修正構造は、Highブレード7(74)付近に比べてその反対側の方が、回転ブレード7の配置密度が高くなることで、Highブレード7(74)に対するカウンターバランスとして機能するものである。

0120

図18では、Highブレード7(74)と反対側に位置する7枚の回転ブレード(7(n+3)から7(n‐3)まで)の配置間隔Pi6が、それら以外の回転ブレード(例えば7(73)、7(76))の配置間隔Pi7に比べて狭くなるように設定した例を示しているが、この例に限定されることはない。配置間隔の狭い回転ブレードの枚数は必要に応じて適宜変更することができる。

0121

《第5のアンバランス修正構造の説明》
以上説明した第1から第4のアンバランス修正構造は、いずれも最上段の排気段PT(PT1)において回転体R全体のアンバランスを修正するものであるが、これに限定されることはない。第1のアンバランス修正構造のように所定の回転ブレードの一部を除去する構成、第2のアンバランス修正構造のように所定の回転ブレードに対して対応質量を付加する構成、第3のアンバランス修正構造のように回転ブレードの配置間隔を設定する構成は、最上段の排気段PT(PT1)以外の排気段PT(PT1)、PT(PT2)…PT(PTn)で採用してもよい。

0122

《第6のアンバランス修正構造の説明》
第6のアンバランス修正構造は、図19または図20に示したように、円筒部6の外周面(回転ブレード7のない面)に凹部61または凸部62を設けることで、前述のアンバランスを修正するものである。

0123

図19の例では、最上段の排気段PT(PT1)の下部、具体的にはHighブレード7(74)の直下に前記凹部61を設けており、また、図20の例では、最上段の排気段PT(PT1)の下部、具体的には対称ブレード7(n)の直下に前記凸部62を設けている。なお、前記凹部61と前記凸部62の併用によって、前述のアンバランスを修正してもよい。

0124

前記凹部61や前記凸部62の位置、大きさ、形状は図19または図20の例に限定されることはなく、必要に応じて適宜変更することができる。例えば、かかる凹部61や凸部62は、最上段の排気段PT(PT1)以外の排気段の下部、例えば上から2段目あるいは3段目の排気段PT(PT2)、PT(PT3)の下部(具体的には、それらの排気段PT(PT2)、PT(PT3)を構成する回転ブレード7)の直下に位置する円筒部6の外周面に設けてもよい。

0125

《第7のアンバランス修正構造の説明》
第7のアンバランス修正構造は、図21に示したように、回転体Rと該回転体Rの回転軸5との締結に用いられる座金WSの一部を削ったことにより、前述のアンバランスを修正するものである。

0126

図21の例では、座金WSは、その中心部に回転軸5の軸挿入穴WS1を備え、この軸挿入穴WS1の周囲に複数のネジ挿入穴WS2を備えるとともに、全体として環状の形態になっている。そして、この図21の例では、座金WSの外周全体のうち、Highブレード7(74)の根元に近い部分を図中符号CCで示すように削り取ることによって、前述のアンバランスを修正しているが、これに限定されることはない。座金WSのどの分をどの程度の量で削り取るのか、この点については回転体R全体のアンバランスの修正具合を見ながら必要に応じて適宜変更することができる。

0127

以上説明した第1から第7のアンバランス修正構造は、単独で採用してもよいし、それらを組み合わせて採用してもよい。

0128

本発明は、以上説明した実施形態に限定されるものではなく、回転体全体のアンバランスを修正する技術、例えば、回転ブレードを削る(除去する)こと、回転ブレードに穴や溝を設けること、回転ブレードの長さを調整すること、回転ブレードに対応質量を付加すること、回転ブレードの配置間隔を調整すること、どの部材でアンバランスを修正するのか、修正をする部材の選択などは、本発明の技術的思想内で当分野において通常の知識を有する者により多くの変形が可能である。

0129

1外装ケース
2吸気口
3排気口
4ステータコラム
5回転軸
6円筒部
61 凹部
62 凸部
7回転ブレード
8固定ブレード
9ネジ溝排気部ステータ
91 ネジ溝
BL圧力調整バルブ
CH真空チャンバ
CC座金部の削り取り部
D 回転ブレードの直径
FS粒子移送部を構成するブレードの前斜面
GE 最終隙間
MB1ラジアル磁気軸受
MB2アキシャル磁気軸受
MO駆動モータ
MS面取り部
MC 面取り部の上部
P1真空ポンプ
Pa微粒子
PN 粒子移送部
PSネジ溝ポンプ段
PT排気段
PT1 最上段の排気段
PTn最下段の排気段
R ネジ溝排気流路
Sポンプ内排気口側流路
WS 座金
WS1軸挿入穴
WS2ネジ挿入穴
Z 従来の真空ポンプ

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