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図面 (13)

課題

効率的な暖房を行いつつ、PCUやMG等の発熱機器の過剰な冷却を抑制する。

解決手段

車載温調装置1は、低温回路3と、冷凍回路2とを備える。低温回路は、発熱機器と熱交換する発熱機器熱交換器37、38と、ラジエータ33と、第1熱交換器と、三方弁35と、を有する。冷凍回路は、冷媒から高温回路4に熱を放熱させて冷媒を凝縮させる第2熱交換器と、冷却水から冷媒に吸熱させて冷媒を蒸発させる第1熱交換器とを有すると共に、これらを通って冷媒が循環することで冷凍サイクルを実現するように構成される。低温回路は、冷却水がラジエータ及び第1熱交換器を通って流れる第1部分回路と、冷却水がラジエータ及び第1熱交換器を通らずに発熱機器熱交換器を通って流れる第2部分回路とを備え、これら第1部分回路及び第2部分回路において同時に別々に冷却水が循環することができるように構成される。

概要

背景

従来から、冷凍回路低温回路とを備えた車載温調装置が提案されている(例えば、特許文献1)。冷凍回路は、冷媒循環することで冷凍サイクルを実現するように構成され、低温回路は、パワーコントロールユニット(PCU)やモータジェネレータ(MG)等の発熱機器熱交換する発熱機器熱交換器を有する。斯かる車載温調装置では、冷凍回路と低温回路とが一つの熱交換器を共有し、この熱交換器は低温回路の冷却水から冷媒へ熱を移動させて、冷凍回路の冷媒を蒸発させる。

また、特許文献1に記載の車載温調装置では、外部に熱を放熱して冷媒を凝縮させる凝縮器が冷凍回路に設けられ、このようにして放熱された熱は車載温調装置を搭載する車両の室内を暖房するのに用いられる。

概要

効率的な暖房を行いつつ、PCUやMG等の発熱機器の過剰な冷却を抑制する。車載温調装置1は、低温回路3と、冷凍回路2とを備える。低温回路は、発熱機器と熱交換する発熱機器熱交換器37、38と、ラジエータ33と、第1熱交換器と、三方弁35と、を有する。冷凍回路は、冷媒から高温回路4に熱を放熱させて冷媒を凝縮させる第2熱交換器と、冷却水から冷媒に吸熱させて冷媒を蒸発させる第1熱交換器とを有すると共に、これらを通って冷媒が循環することで冷凍サイクルを実現するように構成される。低温回路は、冷却水がラジエータ及び第1熱交換器を通って流れる第1部分回路と、冷却水がラジエータ及び第1熱交換器を通らずに発熱機器熱交換器を通って流れる第2部分回路とを備え、これら第1部分回路及び第2部分回路において同時に別々に冷却水が循環することができるように構成される。

目的

上記課題に鑑みて、本開示の目的は、効率的な暖房を行いつつ、PCUやMG等の発熱機器が過剰に冷却されてその性能が低下することを抑制することにある

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

発熱機器熱交換する発熱機器熱交換器と、大気と熱交換するラジエータと、第1熱交換器と、流通態様制御装置と、を有すると共に、これらを通って第1熱媒体循環するように構成された第1熱回路と、冷媒から該冷媒及び前記第1熱媒体以外に熱を放熱させて該冷媒を凝縮させる第2熱交換器と、前記第1熱媒体から前記冷媒に吸熱させて該冷媒を蒸発させる前記第1熱交換器とを有すると共に、これらを通って冷媒が循環することで冷凍サイクルを実現するように構成された冷凍回路と、を備え、前記第1熱回路は、前記第1熱媒体が前記ラジエータ及び前記第1熱交換器を通って流れる第1部分回路と、前記第1熱媒体が前記ラジエータ及び前記第1熱交換器を通らずに前記発熱機器熱交換器を通って流れる第2部分回路とを備え、これら第1部分回路及び第2部分回路において同時に別々に前記第1熱媒体が循環することができるように構成される、車載温調装置

請求項2

前記流通態様制御装置は、前記第1部分回路と前記第2部分回路との間で前記第1熱媒体が移動する移動状態と、前記第1部分回路と前記第2部分回路との間で前記第1熱媒体の移動が遮断された遮断状態とを切り換えることができるように構成される、請求項1に記載の車載温調装置。

請求項3

前記流通態様制御装置は、前記第2部分回路内を流れる前記第1熱媒体の温度に応じて、前記移動状態と前記遮断状態とを切り換えるように構成される、請求項2に記載の車載温調装置。

請求項4

前記流通態様制御装置は、前記第2熱交換器からの放熱が要求されている場合、前記第1部分回路内を流れる前記第1熱媒体の温度が予め定められた基準温度以下であるときには前記遮断状態に設定され、該第1熱媒体の温度が前記基準温度よりも高いときには前記移動状態に設定される、請求項3に記載の車載温調装置。

請求項5

前記流通態様制御装置は、前記移動状態と前記遮断状態に加えて、前記第1熱媒体が前記第1熱交換器を通らずに前記発熱機器熱交換器及び前記ラジエータを通って流れる状態とで流通状態を切り換えることができるように構成される、請求項2〜4のいずれか1項に記載の車載温調装置。

請求項6

車室内暖房を行うヒータコアを備えると共に該ヒータコアを通って第2熱媒体が循環するように構成された第2熱回路を更に備え、前記第2熱交換器は、前記冷媒から前記第2熱媒体へ熱を移動させるように前記冷媒と前記第2熱媒体との間で熱交換を行う、請求項1〜5のいずれか1項に記載の車載温調装置。

技術分野

0001

本開示は、車載温調装置に関する。

背景技術

0002

従来から、冷凍回路低温回路とを備えた車載温調装置が提案されている(例えば、特許文献1)。冷凍回路は、冷媒循環することで冷凍サイクルを実現するように構成され、低温回路は、パワーコントロールユニット(PCU)やモータジェネレータ(MG)等の発熱機器熱交換する発熱機器熱交換器を有する。斯かる車載温調装置では、冷凍回路と低温回路とが一つの熱交換器を共有し、この熱交換器は低温回路の冷却水から冷媒へ熱を移動させて、冷凍回路の冷媒を蒸発させる。

0003

また、特許文献1に記載の車載温調装置では、外部に熱を放熱して冷媒を凝縮させる凝縮器が冷凍回路に設けられ、このようにして放熱された熱は車載温調装置を搭載する車両の室内を暖房するのに用いられる。

先行技術

0004

特開2015−186989号公報

発明が解決しようとする課題

0005

特許文献1に記載したような車載温調装置では、車室内を暖房する際には、冷凍回路を介して低温回路の冷却水から熱が吸収されて、車室内へその熱が放出される。したがって、効率的な暖房を行うためには、低温回路内の冷却水に熱を与えることが必要になる。しかしながら、特許文献1に記載の車載温調装置では、低温回路は熱交換器以外にはバッテリのみを通って流れるため、冷却水に十分な熱を与えることができず、よって効率的な暖房を行うことは困難である。

0006

また、車室内を暖房する際に、低温回路の冷却水が上述した発熱機器を通って流れるようにすることも考えられる。しかしながら、車室内を暖房する際には、低温回路の冷却水は非常に低い温度になる場合があり、この場合にはバッテリや発熱機器が過剰に冷却され、この結果、発熱機器の性能等が低下する場合がある。

0007

上記課題に鑑みて、本開示の目的は、効率的な暖房を行いつつ、PCUやMG等の発熱機器が過剰に冷却されてその性能が低下することを抑制することにある。

課題を解決するための手段

0008

本開示の要旨は以下のとおりである。

0009

(1)発熱機器と熱交換する発熱機器熱交換器と、大気と熱交換するラジエータと、第1熱交換器と、流通態様制御装置と、を有すると共に、これらを通って第1熱媒体が循環するように構成された第1熱回路と、冷媒から該冷媒及び前記第1熱媒体以外に熱を放熱させて該冷媒を凝縮させる第2熱交換器と、前記第1熱媒体から前記冷媒に吸熱させて該冷媒を蒸発させる前記第1熱交換器とを有すると共に、これらを通って冷媒が循環することで冷凍サイクルを実現するように構成された冷凍回路と、を備え、前記第1熱回路は、前記第1熱媒体が前記ラジエータ及び前記第1熱交換器を通って流れる第1部分回路と、前記第1熱媒体が前記ラジエータ及び前記第1熱交換器を通らずに前記発熱機器熱交換器を通って流れる第2部分回路とを備え、これら第1部分回路及び第2部分回路において同時に別々に前記第1熱媒体が循環することができるように構成される、車載温調装置。

0010

(2)前記流通態様制御装置は、前記第1部分回路と前記第2部分回路との間で前記第1熱媒体が移動する移動状態と、前記第1部分回路と前記第2部分回路との間で前記第1熱媒体の移動が遮断された遮断状態とを切り換えることができるように構成される、上記(1)に記載の車載温調装置。

0011

(3)前記流通態様制御装置は、前記第2部分回路内を流れる前記第1熱媒体の温度に応じて、前記移動状態と前記遮断状態とを切り換えるように構成される、上記(2)に記載の車載温調装置。

0012

(4)前記流通態様制御装置は、前記第2熱交換器からの放熱が要求されている場合、前記第1部分回路内を流れる前記第1熱媒体の温度が予め定められた基準温度以下であるときには前記遮断状態に設定され、該第1熱媒体の温度が前記基準温度よりも高いときには前記移動状態に設定される、上記(3)に記載の車載温調装置。

0013

(5)前記流通態様制御装置は、前記移動状態と前記遮断状態に加えて、前記第1熱媒体が前記第1熱交換器を通らずに前記発熱機器熱交換器及び前記ラジエータを通って流れる状態とで流通状態を切り換えることができるように構成される、上記(2)〜(4)のいずれか一つに記載の車載温調装置。

0014

(6)車室内の暖房を行うヒータコアを備えると共に該ヒータコアを通って第2熱媒体が循環するように構成された第2熱回路を更に備え、前記第2熱交換器は、前記冷媒から前記第2熱媒体へ熱を移動させるように前記冷媒と前記第2熱媒体との間で熱交換を行う、上記(1)〜(5)のいずれか一つに記載の車載温調装置。

発明の効果

0015

本開示によれば、効率的な暖房を行いつつ、PCUやMG等の発熱機器が過剰に冷却されてその性能が低下することが抑制される。

図面の簡単な説明

0016

図1は、一つの実施形態に係る車載温調装置を概略的に示す構成図である。
図2は、第2三方弁の三つの作動状態を概略的に示す図である。
図3は、車載温調装置を搭載した車両の空調用空気通路を概略的に示す構成図である。
図4は、車載温調装置を搭載した車両を概略的に示す図である。
図5は、車室の冷房及び暖房のいずれもが作動していない場合の車載温調装置の作動状態(停止モード)を示している。
図6は、車室の冷房が作動している場合の車載温調装置の作動状態(冷房モード)を示している。
図7は、車室の暖房が作動していて且つPCUやMGの温度がそれほど高くない場合の車載温調装置の作動状態(第1暖房モード)を示している。
図8は、車室の暖房が作動していて且つPCUやMGの温度が高い場合の車載温調装置の作動状態(第2暖房モード)を示している。
図9は、車室の除湿暖房が作動していて且つPCUやMGの温度がそれほど高くない場合の車載温調装置の作動状態(第1除湿暖房モード)を示している。
図10は、車室の除湿暖房が作動していて且つPCUやMGの温度が高い場合の車載温調装置の作動状態(第2除湿暖房モード)を示している。
図11は、車載温調装置の冷凍回路及び高温回路制御ルーチンを示すフローチャートである。
図12は、車載温調装置の低温回路の制御ルーチンを示すフローチャートである。

実施例

0017

以下、図面を参照して実施形態について詳細に説明する。なお、以下の説明では、同様な構成要素には同一の参照番号を付す。

0018

<車載温調装置の構成>
図1図4を参照して、一つの実施形態に係る車載温調装置1の構成について説明する。図1は、車載温調装置1を概略的に示す構成図である。本実施形態では、車載温調装置1は、特にモータによって駆動される電動車両に搭載される。

0019

車載温調装置1は、冷凍回路2、低温回路(第1熱回路)3、高温回路(第2熱回路)4及び制御装置5を備える。

0020

まず、冷凍回路2について説明する。冷凍回路2は、コンプレッサ21、コンデンサ22の冷媒配管22a、レシーバ23、第1膨張弁24、第2膨張弁25、エバポレータ26、チラー27の冷媒配管27a、第1電磁調整弁28及び第2電磁調整弁29を備える。冷凍回路2は、これら構成部品を通って冷媒が循環することで冷凍サイクルを実現するように構成される。冷媒には、例えば、ハイドロフルオロカーボン(例えば、HFC−134a)等、一般的に冷凍サイクルで冷媒として用いられる任意の物質が用いられる。

0021

冷凍回路2は、冷凍基本流路2aと、エバポレータ流路2bと、チラー流路2cとに分けられる。エバポレータ流路2bと、チラー流路2cとは互いに並列に設けられ、それぞれ冷凍基本流路2aに接続されている。

0022

冷凍基本流路2aには、冷媒の循環方向において、コンプレッサ21、コンデンサ22の冷媒配管22a及びレシーバ23がこの順番に設けられる。エバポレータ流路2bには、冷媒の循環方向において、第1電磁調整弁28、第1膨張弁24及びエバポレータ26の冷媒配管27aがこの順番に設けられる。加えて、チラー流路2cには、第2電磁調整弁29、第2膨張弁25及びチラー27がこの順番に設けられる。

0023

冷凍基本流路2aには、第1電磁調整弁28及び第2電磁調整弁29の開閉に関わらず冷媒が流れる。冷凍基本流路2aに冷媒が流れると、冷媒はコンプレッサ21、コンデンサ22の冷媒配管22a及びレシーバ23の順にこれら構成部品を通って流れる。エバポレータ流路2bには、第1電磁調整弁28が開かれているときに冷媒が流れる。エバポレータ流路2bに冷媒が流れると、冷媒は、第1電磁調整弁28、第1膨張弁24及びエバポレータ26の冷媒配管27aの順にこれら構成部品を通って流れる。チラー流路2cには、第2電磁調整弁29が開かれているときに冷媒が流れる。チラー流路2cに冷媒が流れると、冷媒は、第2電磁調整弁29、第2膨張弁25及びチラー27の順にこれら構成部品を通って流れる。

0024

コンプレッサ21は、冷媒を圧縮して昇温する圧縮機として機能する。本実施形態では、コンプレッサ21は、電動式であり、コンプレッサ21への供給電力が調整されることによりその吐出容量が無段階に変化せしめられるように構成される。コンプレッサ21では、エバポレータ26又はチラー27から流出した低温低圧であって主にガス状である冷媒が、断熱的に圧縮されることにより、高温高圧であって主にガス状である冷媒に変化せしめられる。

0025

コンデンサ22は、冷媒配管22aと冷却水配管22bとを備える。コンデンサ22は、冷媒から、冷媒及び後述する低温回路3の冷却水以外に熱を放出させて冷媒を凝縮させる第2熱交換器として機能する。本実施形態では、コンデンサ22は、冷媒配管22aを流れる冷媒と後述する冷却水配管22bを流れる冷却水との間で熱交換を行い、冷媒からこの冷却水へ熱を移動させる。コンデンサ22の冷媒配管22aは、冷凍サイクルにおいて冷媒を凝縮させる凝縮器として機能する。また、コンデンサ22の冷媒配管22aでは、コンプレッサ21から流出した高温・高圧であって主にガス状である冷媒が、等圧的に冷却されることにより、高温・高圧の主に液状の冷媒に変化せしめられる。

0026

レシーバ23は、コンデンサ22の冷媒配管22aによって凝縮された冷媒を貯留する。また、コンデンサ22では必ずしも全ての冷媒を液化することができないため、レシーバ23は気液の分離を行うように構成される。レシーバ23からはガス状の冷媒が分離された液状の冷媒のみが流出する。なお、冷凍回路2は、レシーバ23を有する代わりに、コンデンサ22として気液分離器を内蔵したサブクール式のコンデンサを用いてもよい。

0027

第1膨張弁24及び第2膨張弁25は、冷媒を膨張させる膨張器として機能する。これら膨張弁24、25は、細径通路を備えると共に、この細径の通路から冷媒を噴霧することで冷媒の圧力を急激に低下させる。第1膨張弁24は、レシーバ23から供給された液状の冷媒を、エバポレータ26内に霧状に噴霧する。同様に、第2膨張弁25は、レシーバ23から供給された液状の冷媒を、チラー27の冷媒配管27a内に霧状に噴霧する。これら膨張弁24、25では、レシーバ23から流出した高温・高圧の液状の冷媒が、減圧されて部分的に気化することにより、低温・低圧の霧状の冷媒に変化せしめられる。なお、膨張弁は、過熱度スーパーヒート)が固定された機械式の膨張弁であってもよいし、過熱度を調整可能な電気式の膨張弁であってもよい。また、冷媒を膨張させて減圧させることができれば、膨張器として、第1膨張弁24及び第2膨張弁25の代わりに例えばエジェクタ等の他の装置が用いられてもよい。

0028

エバポレータ26は、冷媒を蒸発させる蒸発器として機能する。具体的には、エバポレータ26は、エバポレータ26周りの空気から冷媒へ吸熱させ、冷媒を蒸発させる。したがって、エバポレータ26では、第1膨張弁24から流出した低温・低圧の霧状の冷媒が、蒸発することにより、低温・低圧のガス状の冷媒に変化せしめられる。この結果、エバポレータ26周りの空気は冷却せしめられ、車室内の冷房を行うことができる。

0029

チラー27は、冷媒配管27aと冷却水配管27bとを備える。チラー27は、後述する低温回路3の冷却水から冷媒へ吸熱させ、冷媒を蒸発させる第1熱交換器として機能する。本実施形態では、チラー27は、後述する冷却水配管27bを流れる冷却水と冷媒配管27aを流れる冷媒との間で熱交換を行い、この冷却水から冷媒へ熱を移動させる。チラー27の冷媒配管27aは、冷媒を蒸発させる蒸発器として機能する。また、チラー27の冷媒配管27aでは、第2膨張弁25から流出した低温・低圧の霧状の冷媒が、蒸発することにより、低温・低圧のガス状の冷媒に変化せしめられる。この結果、低温回路3の冷却水は冷却せしめられる。

0030

第1電磁調整弁28及び第2電磁調整弁29は、冷凍回路2内における冷媒の流通態様を変更するように用いられる。第1電磁調整弁28の開度が大きくなるほどエバポレータ流路2bに流入する冷媒が多くなり、よってエバポレータ26に流入する冷媒が多くなる。また、第2電磁調整弁29の開度が大きくなるほどチラー流路2cに流入する冷媒が多くなり、よってチラー27に流入する冷媒が多くなる。なお、本実施形態では、電磁調整弁28は、その開度を調整可能な弁として構成されているが、開いた状態と閉じた状態との間で切り換えられる開閉弁であってもよい。また、第1電磁調整弁28及び第2電磁調整弁29の代わりに、冷凍基本流路2aからの冷媒をエバポレータ流路2bのみ、チラー流路2cのみ及び/又はその両方に選択的に流入させることができる三方弁が設けられてもよい。したがって、冷凍基本流路2aからエバポレータ流路2b及びチラー流路2cへ流入する流量を調整することができれば、流通態様制御装置としてこれら電磁調整弁28、29の代わりに如何なる弁が設けられてもよい。

0031

次に、低温回路3について説明する。低温回路3は、第1ポンプ31、第2ポンプ32、チラー27の冷却水配管27b、低温ラジエータ33、第1三方弁34及び第2三方弁35を備える。加えて、低温回路3は、バッテリ熱交換器36、PCU熱交換器37及びMG熱交換器38を備える。低温回路3では、これら構成部品を通って冷却水が循環する。なお、冷却水は第1熱媒体の一例であり、低温回路3内では、冷却水の代わりに任意の他の熱媒体が用いられてもよい。

0032

低温回路3は、第1部分回路3aと、第2部分回路3bと、二つの連通流路3c、3dとを備える。第1部分回路3aと第2部分回路3bとは互いに並列に設けられる。したがって、第1部分回路3a及び第2部分回路3bは、同時に別々に冷却水が循環することができるように構成される。

0033

第1部分回路3aには、冷却水の循環方向において、第1ポンプ31、チラー27の冷却水配管27b、バッテリ熱交換器36、低温ラジエータ33がこの順番に設けられる。また、第1部分回路3aにはバッテリ熱交換器36をバイパスするように設けられたバイパス流路3eが接続される。本実施形態では、バイパス流路3eは、冷却水の循環方向において、チラー27とバッテリ熱交換器36との間に一方の端部が接続される。加えて、バイパス流路3eは、バッテリ熱交換器36と低温ラジエータ33(特に、本実施形態では、バッテリ熱交換器36と連通流路3cへの接続部との間)に他方の端部が接続される。したがって、第1部分回路では、冷却水が低温ラジエータ33及びチラー27を通って流れる。

0034

また、第2部分回路3bには、冷却水の循環方向において、第2ポンプ32、PCU熱交換器37及びMG熱交換器38がこの順番に設けられる。第2部分回路3bには、MGやPCU以外の発熱機器と熱交換する熱交換器が設けられてもよい。いずれにせよ、第2部分回路3bでは、冷却水は、低温ラジエータ33及びチラー27を通らずに、PCU熱交換器37及びMG熱交換器38を通って流れる。

0035

連通流路3c、3dは、第1部分回路3aと第2部分回路3bとを連通させる。本実施形態では、第1連通流路3cは、第1部分回路3aの低温ラジエータ33の上流側と、第2部分回路3bの熱交換器37、38の下流側とを連通させる。第2連通流路3dは、第1部分回路3aの低温ラジエータ33の下流側と、第2部分回路3bの熱交換器37、38の上流側とを連通させる。第2部分回路3bと第1連通流路3cとの接続部には、第2三方弁35が設けられる。

0036

第1ポンプ31及び第2ポンプ32は、低温回路3内を循環する冷却水を圧送する。本実施形態では、第1ポンプ31及び第2ポンプ32は、電動式のウォータポンプであり、第1ポンプ31及び第2ポンプ32への供給電力が調整されることによりその吐出容量が無段階に変化せしめられるように構成される。

0037

低温ラジエータ33は、低温回路3内を循環する冷却水と車両100の外部の空気(外気)との間で熱交換を行う熱交換器である。低温ラジエータ33は、冷却水の温度が外気の温度よりも高いときには冷却水から外気への放熱を行い、冷却水の温度が外気の温度よりも低いときには外気から冷却水への吸熱を行うように構成される。

0038

第1三方弁34は、チラー27の冷却水配管27bから流出した冷却水の流通態様を制御する流通態様制御装置として機能し、バッテリ熱交換器36とバイパス流路3eとの間で選択的に流入先を変更することができるように構成される。第1部分回路3aでは、第1三方弁34がバッテリ熱交換器36側に設定されているときには、冷却水は第1ポンプ31、チラー27の冷却水配管27b、バッテリ熱交換器36、低温ラジエータ33の順にこれら構成部品を通って流れる。一方、第1三方弁34がバイパス流路3e側に設定されているときには、冷却水は、バッテリ熱交換器36には流通しないため、第1ポンプ31及びチラー27のみを通って流れる。

0039

第2三方弁35は、低温回路3内を循環する冷却水の流通態様を制御する流通態様制御装置として機能する。特に、第2三方弁35は、三つの作動状態で作動する。

0040

図2は、第2三方弁35の三つの作動状態を概略的に示す図である。図2(A)に示した第1作動状態では、第2三方弁35は、第2部分回路3bの流路同士を連通させると共に、第1連通流路3cをこれら流路に連通させない状態にある。この場合、第1部分回路3aと第2部分回路3bとの間の冷却水の移動が遮断されるため、第2三方弁35は冷却水の移動を遮断する遮断状態にあるといえる。

0041

図2(B)に示した第2作動状態では、第2三方弁35は、第2三方弁35に接続された全ての流路を互いに連通される状態である。したがって、第2作動状態では、第1連通流路3cと、第2部分回路3bの熱交換器37、38側の流路と、第2部分回路3bの第2ポンプ32側の流路とが互いに連通される。この場合、第1部分回路3aと第2部分回路3bとの間で冷却水が移動可能であるため、第2三方弁35は冷却水を移動させる移動状態にあるといえる。

0042

図2(C)に示した第3作動状態では、第2三方弁35は、第1連通流路3cと第2部分回路3bの熱交換器37、38側の流路とを連通させると共に、第2部分回路3bの第2ポンプ32側の流路をこれらに連通させない状態にある。

0043

なお、バッテリ熱交換器36及びバイパス流路3eに流入する冷却水の流量を適切に調整することができれば、第1三方弁34の代わりに、調整弁や開閉弁等の他の流通態様制御装置が用いられてもよい。同様に、低温回路3内を循環する冷却水の流通態様を、少なくとも上記三つの作動状態の間で制御することができれば、第2三方弁35の代わりに、調整弁や開閉弁等の他の流通態様制御装置が用いられてもよい。

0044

バッテリ熱交換器36は、発熱機器である車両100のバッテリ(図示せず)と熱交換する発熱機器熱交換器として機能する。具体的には、バッテリ熱交換器36は、例えば、バッテリの周りに設けられた配管を備え、この配管を流れる冷却水とバッテリとの間で熱交換が行われるように構成される。なお、車両100のバッテリは、後述する車両100のPCU及びMGに接続されて、車両100を駆動するための電力をMGに供給する。

0045

MG熱交換器38は、発熱機器である車両100のモータジェネレータ(MG。図示せず)と熱交換する発熱機器熱交換器として機能する。具体的には、MG熱交換器38は、MGの周りを流れるオイルと冷却水との間で熱交換が行われるように構成される。なお、MGは、車両100を駆動したり、車両100を制動する際に回生を行ったりするのに用いられる。

0046

また、PCU熱交換器37は、発熱機器である車両100のパワーコントロールユニット(PCU。図示せず)と熱交換する発熱機器熱交換器として機能する。具体的には、PCU熱交換器37は、PCUの周りに設けられた配管を備え、この配管を流れる冷却水とバッテリとの間で熱交換が行われるように構成される。なお、PCUは、バッテリとMGとの間に接続されて、MGへ供給される電力を制御する。PCUは、モータを駆動するインバータ電圧を制御する昇圧コンバータ高電圧降圧するDCDCコンバータ等の発熱部品を有する。

0047

次に、高温回路4について説明する。高温回路4は、第3ポンプ41、コンデンサ22の冷却水配管22b、高温ラジエータ42、第3三方弁43、電気ヒータ44及びヒータコア45を備える。高温回路4でもこれら構成部品を通って冷却水が循環する。なお、この冷却水は第2熱媒体の一例であり、高温回路4内では、冷却水の代わりに任意の他の熱媒体が用いられてもよい。

0048

また、高温回路4は、高温基本流路4aと、高温ラジエータ流路4bと、ヒータ流路4cとに分けられる。高温ラジエータ流路4bとヒータ流路4cとは互いに並列に設けられ、それぞれ高温基本流路4aに接続されている。

0049

高温基本流路4aには、冷却水の循環方向において、第3ポンプ41、コンデンサ22の冷却水配管22bがこの順番に設けられる。高温ラジエータ流路4bには、高温ラジエータ42が設けられる。また、ヒータ流路4cには、冷却水の循環方向において、電気ヒータ44及びヒータコア45がこの順番に設けられる。高温基本流路4aと高温ラジエータ流路4b及びヒータ流路4cとの間には第3三方弁43が設けられる。

0050

第3ポンプ41は、高温回路4内を循環する冷却水を圧送する。本実施形態では、第3ポンプ41は、第1ポンプ31と同様な、電動式のウォータポンプである。また、高温ラジエータ42は、低温ラジエータ33と同様に、高温回路4内を循環する冷却水と外気との間で熱交換を行う熱交換器である。

0051

第3三方弁43は、コンデンサ22の冷却水配管22bから流出した冷却水の流通態様を制御する流通態様制御装置として機能し、高温ラジエータ流路4bとヒータ流路4cとの間で選択的に流通先を変更することができるように構成される。第3三方弁43が、高温ラジエータ流路4b側に設定されていると、コンデンサ22の冷却水配管22bから流出した冷却水は高温ラジエータ流路4bを通って流れる。一方、第3三方弁43が、ヒータ流路4c側に設定されていると、コンデンサ22の冷却水配管22bから流出した冷却水は電気ヒータ44及びヒータコア45を通って流れる。なお、高温ラジエータ流路4b及びヒータ流路4cに流入する冷却水の流量を適切に調整することができれば、第3三方弁43の代わりに、調整弁や開閉弁等の他の流通態様制御装置が用いられてもよい。

0052

電気ヒータ44は、冷却水を加熱する加熱器として機能する。電気ヒータ44は、例えば冷却水が流れる配管の周りに配置された抵抗発熱体を備え、この抵抗発熱体に電力を供給することによって配管内の冷却水が加熱されるように構成される。電気ヒータ44は、例えば、外気の温度が極めて低く、その結果、冷凍回路2において冷媒が適切に機能しないような場合に暖房を行う際に用いられる。

0053

ヒータコア45は、高温回路4内を循環する冷却水とヒータコア45周りの空気との間で熱交換を行って、車室内の暖房を行うように構成される。具体的には、ヒータコア45は、冷却水からヒータコア45周りの空気へ排熱するように構成される。したがって、ヒータコア45に高温の冷却水が流れると、冷却水の温度が低下すると共に、ヒータコア45周りの空気が暖められる。

0054

図3は、車載温調装置1を搭載した車両100の空調用の空気通路6を概略的に示す構成図である。空気通路6では、図中に矢印で示した方向に空気が流れる。図3に示した空気通路6は、車両100の外部又は車室の空気吸い込み口に接続されており、空気通路6には制御装置5による制御状態に応じて外気又は車室内の空気が流入する。また、図3に示した空気通路6は、車室内へ空気を吹き出す吹き出し口に接続されており、空気通路6からは制御装置5による制御状態に応じてこのうち任意の吹き出し口に空気が供給される。

0055

図3に示したように、本実施形態の空調用の空気通路6には、空気の流れ方向において、ブロワ61と、エバポレータ26と、エアミックスドア62と、ヒータコア45とがこの順番に設けられる。

0056

ブロワ61は、ブロワモータ61aとブロワファン61bとを備える。ブロワ61は、ブロワモータ61aによってブロワファン61bが駆動されると、外気又は車室内の空気が空気通路6に流入して、空気通路6を通って空気が流れるように構成される。

0057

エアミックスドア62は、空気通路6を通って流れる空気のうち、ヒータコア45を取って流れる空気の流量を調整する。エアミックスドア62は、空気通路6を流れる全ての空気がヒータコア45を流れる状態と、空気通路6を流れる全ての空気がヒータコア45を流れない状態と、その間の状態との間で調整できるように構成される。

0058

このように構成された空気通路6では、ブロワ61が駆動されているときに、エバポレータ26に冷媒が循環されている場合には、空気通路6を通って流れる空気が冷却される。また、ブロワ61が駆動されているときに、ヒータコア45に冷却水が循環されていて且つ空気がヒータコア45を流れるようにエアミックスドア62が制御されている場合には、空気通路6内を通って流れる空気が暖められる。

0059

図4は、車載温調装置1を搭載した車両100を概略的に示す図である。図4に示したように、車両100のフロントグリルの内側に、低温ラジエータ33及び高温ラジエータ42が配置される。したがって、車両100が走行しているときにはこれらラジエータ33、42には走行風が当たる。また、これらラジエータ33、42に隣接してファン71が設けられる。ファン71は駆動されるとラジエータ33、42に風が当たるように構成される。したがって、車両100が走行していないときでも、ファン71を駆動することにより、ラジエータ33、42に風を当てることができる。

0060

図1を参照すると、制御装置5は、電子制御ユニット(ECU)51を備える。ECU51は、各種演算を行うプロセッサと、プログラムや各種情報を記憶するメモリと、各種アクチュエータや各種センサと接続されるインタフェースとを備える。

0061

また、制御装置5は、バッテリの温度を検出するバッテリ温度センサ52と、第2部分回路3b内を流れる冷却水の温度(特に、第2ポンプ32から流出してPCU熱交換器37に流入する冷却水の温度)を検出する第1水温センサ53と、ヒータコア45に流入する冷却水の温度を検出する第2水温センサ54とを備える。ECU51はこれらセンサに接続され、ECU51にはこれらセンサからの出力信号が入力される。

0062

加えて、ECU51は、車載温調装置1の各種アクチュエータに接続されて、これらアクチュエータを制御する。具体的には、ECU51は、コンプレッサ21、電磁調整弁28、29、ポンプ31、32、41、三方弁34、35、43、電気ヒータ44、ブロワモータ61a、エアミックスドア62及びファン71に接続されて、これらを制御する。

0063

<車載温調装置の作動>
次に、図5図10を参照して、車載温調装置1の代表的な作動状態について説明する。図5図10では、冷媒や冷却水が流れている流路が実線で、冷媒や冷却水が流れていない流路が破線でそれぞれ示されている。また、図中の細い矢印は冷媒や冷却水が流れる方向を、太い矢印は熱の移動方向をそれぞれ示している。

0064

図5は、車室の冷房及び暖房のいずれもが作動していない場合の車載温調装置1の作動状態(以下、「停止モード」ともいう)を示している。

0065

図5に示したように、停止モードでは、コンプレッサ21及び第3ポンプ41の作動は停止される。したがって、冷凍回路2内では冷媒は循環せず、また、高温回路4内では冷却水は循環しない。一方、停止モードでは、第1ポンプ31の作動が停止されると共に第2ポンプ32が駆動せしめられる。したがって、低温回路3内ではその一部において冷却水が循環する。

0066

また、停止モードでは、第2三方弁35が第3作動状態(図2(C))に設定される。したがって、第2三方弁35では、第1連通流路3cと第2部分回路3bの熱交換器37、38側の流路とが連通され、第2部分回路3bの第2ポンプ32側の流路はこれら流路に連通されない。したがって、第2ポンプ32の駆動によって吐出された冷却水は、図5に示したように、PCU熱交換器37、MG熱交換器38、第2三方弁35、低温ラジエータ33を通って再び第2ポンプ32に戻るように、低温回路3内を循環する。すなわち、このとき冷却水は、チラー27の冷却水配管27bを通らずに、PCU熱交換器37、MG熱交換器38及び低温ラジエータ33を通って循環する。一方、第1ポンプ31の作動が停止されていることにより、チラー27の冷却水配管27bやバッテリ熱交換器36には冷却水は流れない。

0067

この結果、停止モードでは、PCU熱交換器37及びMG熱交換器38においてPCU及びMGの熱が冷却水に移動される。このため、バッテリが加熱されると共に、冷却水の温度が外気の温度以上に上昇する。その後、冷却水は、低温ラジエータ33にて外気と熱交換することによって冷却され、再びPCU熱交換器37及びMG熱交換器38に流入する。したがって、停止モードでは、PCU熱交換器37及びMG熱交換器38にてPCUやMGから熱が吸収されると共に低温ラジエータ33にてその熱が放出される。

0068

図6は、車室の冷房が作動している場合の車載温調装置1の作動状態(以下、「冷房モード」という)を示している。

0069

図6に示したように、冷房モードでは、コンプレッサ21及び第3ポンプ41が駆動せしめられる。したがって、冷凍回路2内では冷媒が循環し、高温回路4内では冷却水が循環する。また、冷房モードでは、停止モードと同様に、第1ポンプ31の作動が停止されると共に第2ポンプ32が駆動せしめられる。したがって、低温回路3内ではその一部において冷却水が循環する。

0070

また、冷房モードでは、第1電磁調整弁28が開かれ且つ第2電磁調整弁29が閉じられる。したがって、エバポレータ26には冷媒が流通するが、チラー27には冷媒が流通しない。また、冷房モードでは、第3三方弁43は、冷却水が高温ラジエータ流路4bに流通するように設定される。

0071

加えて、第2三方弁35の作動状態は、停止モードと同様に、第3作動状態(図2(C))に設定される。したがって、冷房モードにおいても、第2ポンプ32の駆動によって吐出された冷却水は、図6に示したように、PCU熱交換器37、MG熱交換器38、第2三方弁35、低温ラジエータ33を通って再び第2ポンプ32に戻る。

0072

この結果、冷房モードでは、エバポレータ26にて周囲の空気の熱が冷媒に移動されて、周囲の空気が冷却される。一方、コンデンサ22にて冷媒の熱が高温回路4に移動されて、高温回路4内の冷却水が暖められる。その後、この高温の冷却水が高温ラジエータ42にて外気と熱交換することによって冷却され、再びコンデンサ22に流入する。したがって、冷房モードでは、エバポレータ26において周囲の空気から熱が吸収されると共に高温ラジエータ42にてその熱が放出される。加えて、冷房モードでは、低温回路3において、PCU熱交換器37及びMG熱交換器38にてPCUやMGから熱が吸収されると共に低温ラジエータ33にてその熱が放出される。

0073

なお、図5及び図6に示した例では、バッテリを冷却する必要がない場合を示しているが、バッテリが高温になって冷却が必要な場合には、第1ポンプ31が駆動されてもよい。この結果、低温ラジエータ33から流出した冷却水の一部がチラー27の冷却水配管27bやバッテリ熱交換器36にも流れるようになり、よってバッテリを冷却することができる。

0074

図7及び図8は、車室の暖房が作動している場合の車載温調装置1の作動状態(以下、「暖房モード」という)を示している。特に、図7は、PCUやMGの温度がそれほど高くない場合の作動状態(以下、「第1暖房モード」という)を示している。また、図8は、PCUやMGの温度が高い場合の作動状態(以下、「第2暖房モード」という)を示している。

0075

図7及び図8に示したように、暖房モードでは、コンプレッサ21、第3ポンプ41がいずれも作動せしめられる。したがって、冷凍回路2及び高温回路4において、冷媒又は冷却水が循環する。

0076

また、暖房モードでは、第1電磁調整弁28が閉じられ且つ第2電磁調整弁29が開かれる。したがって、エバポレータ26には冷媒は流通せず、チラー27に冷媒が流通する。よって、暖房モードでは、冷凍回路2内の冷媒は、コンプレッサ21、コンデンサ22の冷媒配管22a、第2膨張弁25、チラー27の冷媒配管27aを通って循環する。

0077

また、暖房モードでは、第3三方弁43は、冷却水がヒータ流路4cに流通するように設定される。よって暖房モードでは、高温回路4内の冷却水は、第3ポンプ41、コンデンサ22の冷却水配管22b、ヒータコア45を通って循環する。

0078

加えて、暖房モードでは、第1ポンプ31及び第2ポンプ32がいずれも作動せしめられる。また、図7に示した第1暖房モードでは、第2三方弁35が第1作動状態に設定される。したがって、第1暖房モードでは、低温回路3の一部の冷却水が第1ポンプ31、チラー27の冷却水配管27b、バッテリ熱交換器36、低温ラジエータ33を通って、すなわち第1部分回路3a内で循環する。加えて、残りの冷却水が、第2ポンプ32、PCU熱交換器37、MG熱交換器38を通って、すなわち第2部分回路3b内で循環する。特に、本実施形態では、第2三方弁35が第1作動状態に設定されていると、第2三方弁35は第1部分回路3aと第2部分回路3bとの間の冷却水の移動が遮断された遮断状態になっており、よって第1部分回路3a及び第2部分回路3bにおいて同時に別々に冷却水が循環する。

0079

一方、図8に示した第2暖房モードでは、第2三方弁35が第2作動状態に設定される。したがって、第2暖房モードでは、第1ポンプ31、チラー27の冷却水配管27b、バッテリ熱交換器36を通って流れてきた冷却水は、低温ラジエータ33及びそのバイパス流路(第2部分回路3bの一部)の両方を通って流れることができる。同様に、第2ポンプ32、PCU熱交換器37、MG熱交換器38を通って流れてきた冷却水も、低温ラジエータ33及びそのバイパス流路の両方を通って流れることができる。したがって、第2三方弁35が第2作動状態に設定されていると、第2三方弁35は第1部分回路3aと第2部分回路3bとの間で冷却水が移動する移動状態になっているといえる。

0080

この結果、図7及び図8に示した暖房モードでは、チラー27にて低温回路3内の冷却水の熱が冷媒に移動されて、この冷却水が冷却される。また、コンデンサ22にて冷媒の熱が高温回路4に移動されて、高温回路4内の冷却水が暖められる。その後、この高温の冷却水がヒータコア45にてその周りの空気と熱交換することによって冷却され、これに伴って周囲の空気が昇温される。したがって、暖房モードでは、チラー27にて低温回路3の冷却水から熱が吸収され、ヒータコア45にてその熱が放出される。

0081

また、図7に示した第1暖房モードでは、PCU熱交換器37及びMG熱交換器38を通って冷却水が循環するため、PCU熱交換器37及びMG熱交換器38においてPCU及びMGの熱が冷却水に移動される。また、チラー27にて冷却された低温回路3内の冷却水は低温ラジエータ33に流れ、低温ラジエータ33にて外気から冷却水へ熱が吸収される。したがって、第1暖房モードでは、低温ラジエータ33にて外気から熱が吸収され、チラー27にてその熱が放出され、最終的にはヒータコア45にてその熱が放出される。

0082

一方、図8に示した第2暖房モードでは、冷却水は、低温ラジエータ33及びそのバイパス流路のうち、バイパス流路を主に通って流れる。これは、バイパス流路に対して低温ラジエータ33の流路抵抗が大きいためである。したがって、チラー27にて冷却された低温回路3内の冷却水が、第1部分回路3a及び第2部分回路3bの両方を通って流れ、PCU熱交換器37及びMG熱交換器38にてPCU及びMGから冷却水へ熱が吸収される。したがって、第2暖房モードでは、PCU熱交換器37及びMG熱交換器38にてPCU及びMGから冷却水へ熱が吸収され、チラー27にてその熱が放出され、最終的にはヒータコア45にてその熱が放出される。

0083

なお、図7及び図8に示した暖房モードでは、第1三方弁34は、バッテリ熱交換器36側に設定されている。しかしながら、バイパス流路3e側に設定されてもよい。具体的には、バッテリの温度が所定のバッテリ上限温度よりも高いときには第1三方弁34はバッテリ熱交換器36側に設定され、バッテリの温度がバッテリ上限温度以下であるときには第1三方弁34はバイパス流路3e側に設定される。この結果、バッテリの温度が低いときにバッテリが更に冷却されることが防止される。

0084

図9及び図10は、車室の除湿暖房が作動している場合の車載温調装置1の作動状態(以下、「除湿暖房モード」という)を示している。特に、図9は、PCUやMGの温度がそれほど高くない場合の作動状態(以下、「第1除湿暖房モード」という)を示している。また、図10は、PCUやMGの温度が高い場合の作動状態(以下、「第2除湿暖房モード」という)を示している。

0085

第1除湿暖房モードでは、図9に示したように、車載温調装置1は、第1電磁調整弁28を除いて第1暖房モードと同様な作動状態とされる。第1電磁調整弁28は、第1暖房モードでは、閉じられていたのに対して、第1除湿暖房モードでは開かれる。同様に、第2除湿暖房モードでは、図10に示したように、車載温調装置1は、第1電磁調整弁28を除いて第2暖房モードと同様な作動状態とされる。第1電磁調整弁28は、第2暖房モードでは、閉じられていたのに対して、第2除湿暖房モードでは開かれる。第1電磁調整弁28の開度及び第2電磁調整弁29の開度は、除湿の強度や、暖房の強度に応じて設定される。

0086

この結果、除湿暖房モードでは、冷凍回路2の冷媒は、チラー27及びエバポレータ26のいずれにも流通する。したがって、チラー27にて低温回路3内の冷却水の熱が冷媒に移動されて、この冷却水が冷却される。加えて、エバポレータ26にて周囲の空気の熱が冷媒に移動されて、周囲の空気が冷却される。したがって、除湿暖房モードでは、低温ラジエータ33にて外気から熱が吸収されるか又はPCU熱交換器37及びMG熱交換器38にてPCU及びMGから熱が吸収されると共に、エバポレータ26にて周囲の空気から熱が吸収され、これら吸収された熱がヒータコア45にて放出される。

0087

<車載温調装置の制御>
次に、図11及び図12を参照して、車載温調装置1の制御について説明する。図11は、車載温調装置1の冷凍回路2及び高温回路4の制御ルーチンを示すフローチャートである。図示した制御ルーチンは一定の時間間隔毎に制御装置5において実行される。

0088

まず、ステップS11において、車両100の暖房がOFFになっているか否かが判定される。車両100の暖房のON/OFFは、例えば、ユーザの設定温度や車室内の温度等に基づいて自動的に切り換えられる。また、暖房のON/OFFは、車両100に設けられたデフロスター作動スイッチのON/OFFに基づいて自動的に切り換えられても良い。ステップS11において暖房がOFFになっていると判定された場合には、制御ルーチンはステップS12へと進む。

0089

ステップS12では、車両100の冷房がOFFになっているか否かが判定される。車両100の冷房のON/OFFも、例えば、ユーザの設定温度や車室内の温度等に基づいて自動的に切り換えられる。ステップS12において冷房がOFFになっていると判定された場合には、制御ルーチンはステップS13へと進む。

0090

ステップS13では、コンプレッサ21の作動が停止されると共に、ステップS14では、第3ポンプ41の作動が停止され、制御ルーチンが終了せしめられる。

0091

一方、ステップS12において、車両100の冷房がONになっていると判定された場合には、制御ルーチンはステップS15へと進む。ステップS15では、コンプレッサ21が駆動されると共に、第1電磁調整弁28が開かれ、且つ第2電磁調整弁29が閉じられる。次いで、ステップS16では、第3ポンプ41が駆動されると共に、第3三方弁43が高温ラジエータ流路4b側に設定され、制御ルーチンが終了せしめられる。

0092

また、ステップS11において、車両100の暖房がONになっていると判定された場合には、制御ルーチンはステップS17へと進む。ステップS17では、車両100の除湿がOFFになっているか否かが判定される。車両100の除湿のON/OFFは、例えば、除湿やデフロスターの作動スイッチのON/OFFや、ユーザの設定温度や車室内の温度等に基づいて自動的に切り換えられる。

0093

ステップS17において、除湿がOFFになっていると判定された場合には、制御ルーチンはステップS18へと進む。ステップS18では、コンプレッサ21が駆動されると共に、第1電磁調整弁28が閉じられ、且つ第2電磁調整弁29が開かれる。次いで、ステップS19では、第3ポンプ41が駆動されると共に、第3三方弁43がヒータ流路4c側に設定され、制御ルーチンが終了せしめられる。

0094

一方、ステップS17において、除湿がONになっていると判定された場合には、制御ルーチンはステップS20へと進む。ステップS20では、コンプレッサ21が駆動されると共に、第1電磁調整弁28及び第2電磁調整弁29が共に開かれる。次いで、ステップS21では、第3ポンプ41が駆動されると共に、第3三方弁43がヒータ流路4c側に設定され、制御ルーチンが終了せしめられる。

0095

図12は、車載温調装置1の低温回路3の制御ルーチンを示すフローチャートである。図示した制御ルーチンは一定の時間間隔毎に制御装置5において実行される。

0096

まず、ステップS31において、車両100の暖房がONになっているか否かが判定される。車両100の暖房がONになっていると判定された場合、すなわちコンデンサ22において冷媒からの放熱が要求されている場合には、制御ルーチンはステップS32へと進む。

0097

ステップS32では、低温回路3内の冷却水の温度(特に、第2部分回路3b内の冷却水の温度)Twが予め定められた基準温度Twref以下であるか否かが判定される。低温回路3内の冷却水の温度Twは、例えば、第1水温センサ53によって検出される。また、基準温度Twrefは、それ以上冷却水の温度が高くなると、PCUの温度が過剰に高くなってPCUの故障を招くような温度又はそれ以下の所定の温度であり、例えば、65℃である。

0098

ステップS32において、低温回路3内の冷却水の温度Twが基準温度Twref以下であると判定された場合には、制御ルーチンはステップS33へと進む。ステップS33では、第2三方弁35が第1作動状態に設定される。したがって、第1部分回路3aと第2部分回路3bとの間の冷却水の移動が遮断される。一方、ステップS32において、低温回路3内の冷却水の温度Twが基準温度Twrefよりも高いと判定された場合には、制御ルーチンはステップS34へと進む。ステップS34では、第2三方弁35が第2作動状態に設定される。したがって、第1部分回路3aと第2部分回路3bとの間で冷却水が移動せしめられる。その後、ステップS35では、第1ポンプ31及び第2ポンプ32が共に駆動せしめられ、制御ルーチンが終了せしめられる。

0099

一方、ステップS31において、車両100の暖房がOFFになっていると判定された場合、すなわちコンデンサ22において冷媒からの放熱が要求されていない場合には、制御ルーチンはステップS36へと進む。

0100

ステップS36では、第2三方弁35が第3作動状態に設定される。したがって、低温回路3内の冷却水はPCU熱交換器37、MG熱交換器38及び低温ラジエータ33の間で循環する。

0101

次いで、ステップS37では、バッテリの温度Tbがバッテリ上限温度Tbmax以下であるか否かが判定される。バッテリの温度Tbは、例えば、バッテリ温度センサ52によって検出される。また、バッテリ上限温度Tbmaxは、それ以上バッテリの温度が上昇するとバッテリの劣化や性能低下を招くような温度であり、例えば、40℃である。

0102

ステップS37において、バッテリの温度Tbがバッテリ上限温度Tbmax以下であると判定された場合には、制御ルーチンはステップS38へと進む。ステップS38では、第1ポンプ31の作動が停止せしめられると共に第2ポンプ32が駆動せしめられる。一方、ステップS37において、バッテリの温度Tbがバッテリ上限温度Tbmaxよりも高いと判定された場合には、制御ルーチンは上述したステップS35へと進む。

0103

<作用・効果>
次に、本実施形態に係る車載温調装置1で奏される作用・効果について説明する。まず、本実施形態に係る車載温調装置1によれば、車室の暖房及び冷房に加えて、発熱機器の冷却も一つの冷凍回路2によって行われる。したがって、冷暖房用と、発熱機器の冷却用に別々の冷凍回路2を設ける必要がなく、車載温調装置1の製造コストを低く抑えることができる。

0104

また、本実施形態に係る車載温調装置1では、車室の暖房や除湿暖房を行う際には、図7及び図9に示したように、チラー27において冷却された冷却水は、MG熱交換器38やPCU熱交換器37を流通することなく、低温ラジエータ33を流れ、低温ラジエータ33にて冷却水への吸熱が行われる。したがって、MGやPCUが過剰に冷却されてしまうことが抑制される。また、冷却水への吸熱は低温ラジエータ33において、熱容量が極めて大きい外気から行われるため、効率的に暖房を行うことができる。加えて、このときPCU熱交換器37及びMG熱交換器38には冷却水が流通するため、PCUやMGの温度が一時的に急激に上昇しても、これらPCUやMGが過剰に昇温してしまうことが抑制される。

0105

また、図7及び図9に示した作動状態では、PCU熱交換器37及びMG熱交換器38を通った冷却水は、低温ラジエータ33やチラー27を流通しないため、大きく放熱されることがない。このため、PCUやMGにおいて発熱が続くと、PCU熱交換器37及びMG熱交換器38を流通する冷却水の温度が過剰に高くなってしまう可能性がある。

0106

これに対して、本実施形態に係る車載温調装置1では、PCU熱交換器37に流入する冷却水の温度が基準温度よりも高くなると、チラー27を通って冷却された冷却水がPCU熱交換器37及びMG熱交換器38に流入するように第2三方弁35が設定される。このため、PCU熱交換器37及びMG熱交換器38に流入する冷却水の温度が低下し、よって斯かる冷却水の温度が過剰に高くなってしまうことが抑制される。
≪変形例≫

0107

なお、上記実施形態では、高温回路4が設けられているが、高温回路4を設ける代わりに、コンデンサ22が空気通路6内の空気を直接加熱するように(すなわち、ヒータコアとして機能するように)構成されてもよい。

0108

以上、本開示に係る好適な実施形態を説明したが、本開示はこれら実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載内で様々な修正及び変更を施すことができる。

0109

1車載温調装置
2冷凍回路
3低温回路
3a 第1部分回路
3b 第2部分回路
4高温回路
5制御装置
6空気通路
22コンデンサ
27チラー
34 第1三方弁
35 第2三方弁
37 PCU熱交換器
38 MG熱交換器

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