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技術 抗CD137抗原結合分子およびその使用

出願人 中外製薬株式会社
発明者 井川智之櫻井実香清水駿堀裕次廣庭奈緒香セーボレー那沙成田義規上川雄之宮崎太郎門野正次郎長谷川雅巳辰巳加奈子早坂昭河合武揚味元風太河内宏樹上村将樹
出願日 2020年6月12日 (6ヶ月経過) 出願番号 2020-102071
公開日 2020年9月17日 (3ヶ月経過) 公開番号 2020-146058
状態 未査定
技術分野 蛋白脂質酵素含有:その他の医薬 医薬品製剤 微生物、その培養処理 突然変異または遺伝子工学 微生物による化合物の製造 ペプチド又は蛋白質 抗原、抗体含有医薬:生体内診断剤 化合物または医薬の治療活性
主要キーワード 対象スイッチ 再編成前 世界初 目的量 アクティン フタ付き 高エネルギー加速器 制菌水
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この項目の情報は公開日時点(2020年9月17日)のものです。
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図面 (20)

課題

免疫細胞活性化作用細胞傷害活性、または抗腫瘍活性を有しながら、正常組織等の非腫瘍組織に対する作用が低く、副作用が少ない抗CD137抗原結合分子、およびそれらを使用する方法の提供。

解決手段

低分子化合物に依存したCD137結合活性を有する抗CD137抗原結合分子、抗原結合分子をコードする単離された核酸、該核酸を含む宿主細胞、該抗原結合分子を製造する方法、ならびに該抗原結合分子および細胞傷害剤を含むイムノコンジュゲート

概要

背景

癌は、一部を除いて根治の難しい致死的疾病の一つである。主たる治療法である化学療法剤を用いた治療成績も決して高いとは言えない。癌の治療を困難としている要因として、癌細胞そのものの不均一性のみならず腫瘍微小環境が大きな役割を演じていることが示唆されている(非特許文献1)。近年、免疫応答を抑制するCTLA-4の機能を抑制してT細胞活性化を促進させる抗CTLA-4抗体によって、切除不能悪性黒色腫等の治癒の可能性が示された(非特許文献2)。2011年には抗ヒトCTLA-4モノクローナル抗体イピリムマブ)が米国Food and Drug Asministration (FDA,食品医薬品局)から世界初免疫活性化抗体医薬として承認を受けた。さらには、CTLA-4以外の免疫チェックポイント分子であるPD-1やPD-L1に対しても、その阻害抗体治療効果報告されており(非特許文献3)、FDAにより承認を受けている。
腫瘍免疫に重要な役割を持つT細胞の活性化は、1)主要組織適合遺伝子複合体MHCクラスI分子により提示された抗原ペプチドに対するT細胞レセプター(TCR)の結合および活性化;2)抗原提示細胞上のそのリガンドに対するT細胞表面上の共刺激分子の結合と活性化、の二つのシグナルによりなされると理解されている。さらには、T細胞表面上のCD137(4-1BB)をはじめとする腫瘍壊死因子レセプタースーパーファミリー(TNFRSF)に属する副刺激分子の活性化がT細胞活性化に重要であることも述べられている(非特許文献4)。

TNFRSFには、CD137, CD40, OX40, RANK,GITR 等といった分子が含まれる。CD137はT細胞表面のみならず樹状細胞(DC)、B細胞NK細胞マクロファージ好中球など他の免疫細胞表面にも発現していることが報告されている(非特許文献5)。
CD137アゴニスト抗体抗腫瘍効果を示すことは既にマウスモデルにおいて実証されており、それが主にCD8陽性T細胞とNK細胞の活性化に依るものであることがマウスモデルで実験的に示されている(非特許文献6)。しかしながら、臨床ならびに非臨床においてCD137アゴニスト抗体の非特異的な肝毒性による副作用が問題となっており、薬剤の開発は思うように進んでいない(非特許文献7、非特許文献8)。この副作用の主たる原因としては、抗体定常領域を介したFcγレセプターへの結合が関与した肝臓など腫瘍以外の非免疫組織における免疫細胞の活性化が示唆されている(非特許文献9)。他方で、TNF受容体スーパーファミリーに属する受容体のアゴニスト抗体が生体内アゴニスト活性を示すためにはFcγレセプター発現細胞(FcγRII発現細胞)による抗体の架橋が必要であることが報告されている(非特許文献10)。すなわち、CD137アゴニスト抗体の抗腫瘍効果の薬効と肝毒性等の副作用は共に抗体のFcγレセプターへの結合が関与していることから、抗体のFcγレセプターの結合を上昇させれば薬効の向上は期待されるが肝毒性の副作用も増大し、抗体とFcγレセプターの結合を低減させれば、副作用は低減するものの薬効も低減してしまうと考えられ、これまで薬効と副作用を分離したCD137アゴニスト抗体は報告されていない。さらには、臨床においてはCD137アゴニスト抗体の抗腫瘍効果そのものについても決して強いものではなく、毒性の回避と同時に更なる薬効の増大が望まれている。したがって、こうした副作用を抑えつつ抗腫瘍免疫応答誘導することが可能な新たな薬剤の開発が望まれている。

治療用抗体を生体内に投与した場合、その標的となる抗原病変部位にのみ特異的に発現していることが望ましいが、多くの場合、非病変部位である正常組織にも同じ抗原が発現しており、それが治療の観点からは望ましくない副作用の原因となりえる。例えば、腫瘍抗原に対する抗体は、ADCC等によって腫瘍細胞に対する傷害活性を示し得る一方で、正常組織にも同じ抗原が発現していた場合、正常細胞をも傷害してしまう可能性がある。上記のような問題を解決するために、標的となる組織(例えば腫瘍組織)に特定の化合物が多量に存在する現象に着目し、そうした化合物の濃度に応じて抗原に対する結合活性が変化する抗原結合分子捜索する技術が開発された(例えば、特許文献1)。

概要

免疫細胞の活性化作用細胞傷害活性、または抗腫瘍活性を有しながら、正常組織等の非腫瘍組織に対する作用が低く、副作用が少ない抗CD137抗原結合分子、およびそれらを使用する方法の提供。低分子化合物に依存したCD137結合活性を有する抗CD137抗原結合分子、抗原結合分子をコードする単離された核酸、該核酸を含む宿主細胞、該抗原結合分子を製造する方法、ならびに該抗原結合分子および細胞傷害剤を含むイムノコンジュゲート。なし

目的

さらには、臨床においてはCD137アゴニスト抗体の抗腫瘍効果そのものについても決して強いものではなく、毒性の回避と同時に更なる薬効の増大が望まれている

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

低分子化合物に依存したCD137結合活性を有する、抗CD137抗原結合分子

請求項2

10μM、50μM、100μM、150μM、200μM、または250μMの低分子化合物の存在下でのCD137に対する結合活性が、当該低分子化合物の非存在下でのCD137に対する結合活性と比べて、2倍以上高い、請求項1に記載の抗CD137抗原結合分子。

請求項3

以下の(a)から(k)より選択されるいずれかのHVR-H1、HVR-H2、およびHVR-H3の組合せを含む、請求項1または2に記載の抗CD137抗原結合分子:(a) 配列番号:7のアミノ酸配列を含むHVR-H1、配列番号:8のアミノ酸配列を含むHVR-H2、および配列番号:17のアミノ酸配列を含むHVR-H3;(b) 配列番号:7のアミノ酸配列を含むHVR-H1、配列番号:9のアミノ酸配列を含むHVR-H2、および配列番号:17のアミノ酸配列を含むHVR-H3;(c) 配列番号:7のアミノ酸配列を含むHVR-H1、配列番号:10のアミノ酸配列を含むHVR-H2、および配列番号:17のアミノ酸配列を含むHVR-H3;(d) 配列番号:7のアミノ酸配列を含むHVR-H1、配列番号:11のアミノ酸配列を含むHVR-H2、および配列番号:18のアミノ酸配列を含むHVR-H3;(e) 配列番号:7のアミノ酸配列を含むHVR-H1、配列番号:8のアミノ酸配列を含むHVR-H2、および配列番号:18のアミノ酸配列を含むHVR-H3;(f) 配列番号:7のアミノ酸配列を含むHVR-H1、配列番号:12のアミノ酸配列を含むHVR-H2、および配列番号:18のアミノ酸配列を含むHVR-H3;(g) 配列番号:7のアミノ酸配列を含むHVR-H1、配列番号:13のアミノ酸配列を含むHVR-H2、および配列番号:18のアミノ酸配列を含むHVR-H3;(h) 配列番号:7のアミノ酸配列を含むHVR-H1、配列番号:14のアミノ酸配列を含むHVR-H2、および配列番号:19のアミノ酸配列を含むHVR-H3;(i) 配列番号:7のアミノ酸配列を含むHVR-H1、配列番号:15のアミノ酸配列を含むHVR-H2、および配列番号:20のアミノ酸配列を含むHVR-H3;(j) 配列番号:7のアミノ酸配列を含むHVR-H1、配列番号:16のアミノ酸配列を含むHVR-H2、および配列番号:20のアミノ酸配列を含むHVR-H3;および(k) 配列番号:7のアミノ酸配列を含むHVR-H1、配列番号:14のアミノ酸配列を含むHVR-H2、および配列番号:17のアミノ酸配列を含むHVR-H3。

請求項4

以下の(a)から(m)より選択されるいずれかのHVR-H1、HVR-H2、HVR-H3、HVR-L1、HVR-L2、およびHVR-L3の組合せを含む、抗CD137抗原結合分子:(a) 配列番号:7のアミノ酸配列を含むHVR-H1、配列番号:8のアミノ酸配列を含むHVR-H2、配列番号:17のアミノ酸配列を含むHVR-H3、配列番号:21のアミノ酸配列を含むHVR-L1、配列番号:26のアミノ酸配列を含むHVR-L2、および配列番号:27のアミノ酸配列を含むHVR-L3;(b) 配列番号:7のアミノ酸配列を含むHVR-H1、配列番号:9のアミノ酸配列を含むHVR-H2、配列番号:17のアミノ酸配列を含むHVR-H3、配列番号:22のアミノ酸配列を含むHVR-L1、配列番号:26のアミノ酸配列を含むHVR-L2、および配列番号:27のアミノ酸配列を含むHVR-L3;(c) 配列番号:7のアミノ酸配列を含むHVR-H1、配列番号:10のアミノ酸配列を含むHVR-H2、配列番号:17のアミノ酸配列を含むHVR-H3、配列番号:22のアミノ酸配列を含むHVR-L1、配列番号:26のアミノ酸配列を含むHVR-L2、および配列番号:27のアミノ酸配列を含むHVR-L3;(d) 配列番号:7のアミノ酸配列を含むHVR-H1、配列番号:11のアミノ酸配列を含むHVR-H2、配列番号:18のアミノ酸配列を含むHVR-H3、配列番号:21のアミノ酸配列を含むHVR-L1、配列番号:26のアミノ酸配列を含むHVR-L2、および配列番号:27のアミノ酸配列を含むHVR-L3;(e) 配列番号:7のアミノ酸配列を含むHVR-H1、配列番号:8のアミノ酸配列を含むHVR-H2、配列番号:18のアミノ酸配列を含むHVR-H3、配列番号:21のアミノ酸配列を含むHVR-L1、配列番号:26のアミノ酸配列を含むHVR-L2、および配列番号:27のアミノ酸配列を含むHVR-L3;(f) 配列番号:7のアミノ酸配列を含むHVR-H1、配列番号:12のアミノ酸配列を含むHVR-H2、配列番号:18のアミノ酸配列を含むHVR-H3、配列番号:21のアミノ酸配列を含むHVR-L1、配列番号:26のアミノ酸配列を含むHVR-L2、および配列番号:28のアミノ酸配列を含むHVR-L3;(g) 配列番号:7のアミノ酸配列を含むHVR-H1、配列番号:13のアミノ酸配列を含むHVR-H2、配列番号:18のアミノ酸配列を含むHVR-H3、配列番号:21のアミノ酸配列を含むHVR-L1、配列番号:26のアミノ酸配列を含むHVR-L2、および配列番号:29のアミノ酸配列を含むHVR-L3;(h) 配列番号:7のアミノ酸配列を含むHVR-H1、配列番号:14のアミノ酸配列を含むHVR-H2、配列番号:19のアミノ酸配列を含むHVR-H3、配列番号:23のアミノ酸配列を含むHVR-L1、配列番号:26のアミノ酸配列を含むHVR-L2、および配列番号:27のアミノ酸配列を含むHVR-L3; (i) 配列番号:7のアミノ酸配列を含むHVR-H1、配列番号:15のアミノ酸配列を含むHVR-H2、配列番号:20のアミノ酸配列を含むHVR-H3、配列番号:24のアミノ酸配列を含むHVR-L1、配列番号:26のアミノ酸配列を含むHVR-L2、および配列番号:27のアミノ酸配列を含むHVR-L3;(j) 配列番号:7のアミノ酸配列を含むHVR-H1、配列番号:15のアミノ酸配列を含むHVR-H2、配列番号:20のアミノ酸配列を含むHVR-H3、配列番号:25のアミノ酸配列を含むHVR-L1、配列番号:26のアミノ酸配列を含むHVR-L2、および配列番号:27のアミノ酸配列を含むHVR-L3;(k) 配列番号:7のアミノ酸配列を含むHVR-H1、配列番号:16のアミノ酸配列を含むHVR-H2、配列番号:20のアミノ酸配列を含むHVR-H3、配列番号:25のアミノ酸配列を含むHVR-L1、配列番号:26のアミノ酸配列を含むHVR-L2、および配列番号:27のアミノ酸配列を含むHVR-L3;(l) 配列番号:7のアミノ酸配列を含むHVR-H1、配列番号:14のアミノ酸配列を含むHVR-H2、配列番号:19のアミノ酸配列を含むHVR-H3、配列番号:24のアミノ酸配列を含むHVR-L1、配列番号:26のアミノ酸配列を含むHVR-L2、および配列番号:27のアミノ酸配列を含むHVR-L3;および(m) 配列番号:7のアミノ酸配列を含むHVR-H1、配列番号:14のアミノ酸配列を含むHVR-H2、配列番号:17のアミノ酸配列を含むHVR-H3、配列番号:21のアミノ酸配列を含むHVR-L1、配列番号:26のアミノ酸配列を含むHVR-L2、および配列番号:27のアミノ酸配列を含むHVR-L3。

請求項5

(a) 配列番号:43乃至53のいずれか1つのアミノ酸配列と少なくとも95%の配列同一性を有するVH;または(b) 配列番号:54乃至60のいずれか1つのアミノ酸配列と少なくとも95%の配列同一性を有するVLを含む、抗CD137抗原結合分子。

請求項6

改変Fc領域を含み、当該改変Fc領域が、以下から選択されるいずれか1つのアミノ酸改変の組合せを含む、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の抗CD137抗原結合分子:L235W/G236N/H268D/Q295L/K326T/A330K/P343R/D413K;K214R/L235W/G236N/H268D/Q295L/K326T/A330K/P343R/D413K;L234Y/P238D/T250V/V264I/T307P/A330K/P343R/D413K;L234Y/P238D/V264I/A330K/P343R/D413K;L234Y/G237D/P238D/T250V/T307P/A330K/P343R/D413K;L234Y/G237D/P238D/A330K/P343R/D413K;L235W/G236N/H268D/Q295L/K326T/A330K/Q311R/P343R;L234Y/P238D/T250V/V264I/T307P/A330K/Q311R/P343R;L234Y/P238D/V264I/A330K/Q311R/P343R;L234Y/G237D/P238D/T250V/T307P/A330K/Q311R/P343R;L234Y/G237D/P238D/A330K/Q311R/P343R;L235W/G236N/H268D/Q295L/K326T/A330K/P343R;K214R/L235W/G236N/H268D/Q295L/K326T/A330K/P343R;L235W/G236N/H268D/Q295L/K326T/A330K/D413K;K214R/G236N/H268D/A330K/P343R;K214R/L235W/G236N/H268D/A330K/P343R;K214R/G236N/H268D/A330K/D413K;K214R/G236N/H268D/A330K/P343R/D413K;K214R/L235W/G236N/H268D/A330K/P343R/D413K;K214R/G236N/H268D/A330K/Q311R;K214R/L235W/G236N/H268D/A330K/Q311R;K214R/G236N/H268D/A330K/Q311R/P343R;K214R/L235W/G236N/H268D/A330K/Q311R/P343R;K214R/G236N/H268D/A330K/Q311R/D413K;K214R/L235W/G236N/H268D/A330K/Q311R/D413K;およびK214R/L235W/G236N/H268D/Q295L/K326T/A330K/Q311R。

請求項7

配列番号64乃至85のいずれかひとつのアミノ酸配列を含む重鎖定常領域を含む、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の抗CD137抗原結合分子。

請求項8

請求項1乃至7のいずれか一項に記載の抗CD137抗原結合分子をコードする、単離された核酸

請求項9

請求項8に記載の核酸が導入されたベクター

請求項10

請求項8に記載の核酸、または請求項9に記載のベクターを含む、宿主細胞

請求項11

抗CD137抗原結合分子を製造する方法であって、抗CD137抗原結合分子が製造されるように請求項10に記載の宿主細胞を培養することを含む、方法。

請求項12

請求項1乃至7のいずれか一項記載の抗CD137抗原結合分子および細胞傷害剤を含む、イムノコンジュゲート

請求項13

請求項1乃至7のいずれか一項に記載の抗CD137抗原結合分子若しくは請求項12に記載のイムノコンジュゲート;および薬学的に許容される担体を含む、薬学的製剤

技術分野

0001

本開示は、抗CD137抗原結合分子およびその使用方法に関する。

背景技術

0002

癌は、一部を除いて根治の難しい致死的疾病の一つである。主たる治療法である化学療法剤を用いた治療成績も決して高いとは言えない。癌の治療を困難としている要因として、癌細胞そのものの不均一性のみならず腫瘍微小環境が大きな役割を演じていることが示唆されている(非特許文献1)。近年、免疫応答を抑制するCTLA-4の機能を抑制してT細胞活性化を促進させる抗CTLA-4抗体によって、切除不能悪性黒色腫等の治癒の可能性が示された(非特許文献2)。2011年には抗ヒトCTLA-4モノクローナル抗体イピリムマブ)が米国Food and Drug Asministration (FDA,食品医薬品局)から世界初免疫活性化抗体医薬として承認を受けた。さらには、CTLA-4以外の免疫チェックポイント分子であるPD-1やPD-L1に対しても、その阻害抗体治療効果報告されており(非特許文献3)、FDAにより承認を受けている。
腫瘍免疫に重要な役割を持つT細胞の活性化は、1)主要組織適合遺伝子複合体MHCクラスI分子により提示された抗原ペプチドに対するT細胞レセプター(TCR)の結合および活性化;2)抗原提示細胞上のそのリガンドに対するT細胞表面上の共刺激分子の結合と活性化、の二つのシグナルによりなされると理解されている。さらには、T細胞表面上のCD137(4-1BB)をはじめとする腫瘍壊死因子レセプタースーパーファミリー(TNFRSF)に属する副刺激分子の活性化がT細胞活性化に重要であることも述べられている(非特許文献4)。

0003

TNFRSFには、CD137, CD40, OX40, RANK,GITR 等といった分子が含まれる。CD137はT細胞表面のみならず樹状細胞(DC)、B細胞NK細胞マクロファージ好中球など他の免疫細胞表面にも発現していることが報告されている(非特許文献5)。
CD137アゴニスト抗体抗腫瘍効果を示すことは既にマウスモデルにおいて実証されており、それが主にCD8陽性T細胞とNK細胞の活性化に依るものであることがマウスモデルで実験的に示されている(非特許文献6)。しかしながら、臨床ならびに非臨床においてCD137アゴニスト抗体の非特異的な肝毒性による副作用が問題となっており、薬剤の開発は思うように進んでいない(非特許文献7、非特許文献8)。この副作用の主たる原因としては、抗体定常領域を介したFcγレセプターへの結合が関与した肝臓など腫瘍以外の非免疫組織における免疫細胞の活性化が示唆されている(非特許文献9)。他方で、TNF受容体スーパーファミリーに属する受容体のアゴニスト抗体が生体内アゴニスト活性を示すためにはFcγレセプター発現細胞(FcγRII発現細胞)による抗体の架橋が必要であることが報告されている(非特許文献10)。すなわち、CD137アゴニスト抗体の抗腫瘍効果の薬効と肝毒性等の副作用は共に抗体のFcγレセプターへの結合が関与していることから、抗体のFcγレセプターの結合を上昇させれば薬効の向上は期待されるが肝毒性の副作用も増大し、抗体とFcγレセプターの結合を低減させれば、副作用は低減するものの薬効も低減してしまうと考えられ、これまで薬効と副作用を分離したCD137アゴニスト抗体は報告されていない。さらには、臨床においてはCD137アゴニスト抗体の抗腫瘍効果そのものについても決して強いものではなく、毒性の回避と同時に更なる薬効の増大が望まれている。したがって、こうした副作用を抑えつつ抗腫瘍免疫応答誘導することが可能な新たな薬剤の開発が望まれている。

0004

治療用抗体を生体内に投与した場合、その標的となる抗原病変部位にのみ特異的に発現していることが望ましいが、多くの場合、非病変部位である正常組織にも同じ抗原が発現しており、それが治療の観点からは望ましくない副作用の原因となりえる。例えば、腫瘍抗原に対する抗体は、ADCC等によって腫瘍細胞に対する傷害活性を示し得る一方で、正常組織にも同じ抗原が発現していた場合、正常細胞をも傷害してしまう可能性がある。上記のような問題を解決するために、標的となる組織(例えば腫瘍組織)に特定の化合物が多量に存在する現象に着目し、そうした化合物の濃度に応じて抗原に対する結合活性が変化する抗原結合分子を捜索する技術が開発された(例えば、特許文献1)。

0005

国際公開WO2013/180200号公報

先行技術

0006

Hanahan, Cell, 2011, 144, 646-74
Prieto, Clin Cancer Res. 2012, 18, 2039-47
Hamid, Expert Opin. Biol. Ther., 2013, 6, 847-61
Summers, Nat Rev Immunol, 2012, 12, 339-51
Vinay, Cellular & Molecular Immunology, 2011, 8, 281-284
Houot, Blood, 2009, 114, 3431-8
Ascierto, Semin Oncol, 2010, 37, 508-16
Dubrot, Cancer Immunol Immunother, 2010, 59, 1223-33
Schabowsky, Vaccine, 2009, 28, 512-22
Li, Proc Natl Acad Sci U S A. 2013, 110(48), 19501-6

発明が解決しようとする課題

0007

本開示は、抗CD137抗原結合分子およびその使用方法に関する。

課題を解決するための手段

0008

本開示は、免疫細胞の活性化作用細胞傷害活性、または抗腫瘍活性を有しながら、正常組織等の非腫瘍組織に対する作用が低く、副作用が少ない抗CD137抗原結合分子、およびそれらを使用する方法を提供するため、標的組織(例えば、腫瘍組織)における各種の物質(例えば、低分子化合物)に依存してCD137への結合活性が変化する特徴を備える抗CD137抗原結合分子を提供するとともに、その使用方法、薬学的製剤、等を提供するものである。一態様において、本開示における抗CD137抗原結合分子は、副作用が少ないことから、副作用の懸念無く投与量を増加することができ、結果としてより強い薬効(細胞傷害活性または抗腫瘍活性)を発揮することが可能である。
即ち本開示は、具体的には、以下に例示的に記載する抗CD137抗原結合分子、その使用方法、薬学的製剤、等を提供するものである。
〔1〕
低分子化合物に依存したCD137結合活性を有する、抗CD137抗原結合分子。

〔2〕
10μM、50μM、100μM、150μM、200μM、または250μMの低分子化合物の存在下でのCD137に対する結合活性が、当該低分子化合物の非存在下でのCD137に対する結合活性と比べて、2倍以上高い、〔1〕に記載の抗CD137抗原結合分子。
〔2.1〕
10μM以上の低分子化合物の存在下でのCD137に対する結合活性が、当該低分子化合物の非存在下でのCD137に対する結合活性と比べて、2倍以上高い、〔1〕または〔2〕に記載の抗CD137抗原結合分子。
〔2.2〕
10μM以上の低分子化合物の存在下でのCD137に対するKD値が、5x10-7M以下である、〔1〕乃至〔2.1〕のいずれかに記載の抗CD137抗原結合分子。
〔2.3〕
低分子化合物の非存在下でのCD137に対するKD値が、1x10-6M以上である、〔1〕乃至〔2.2〕のいずれかに記載の抗CD137抗原結合分子。
〔2.4〕
低分子化合物の濃度が10μM以上となるように調製された溶液中でのCD137に対するKD値が5x10-7M以下であり、かつ低分子化合物を添加しない溶液中でのCD137に対するKD値が1x10-6M以上である、〔1〕に記載の抗CD137抗原結合分子。
〔2.5〕
低分子化合物の濃度が10μM以上となるように調製された溶液中でのCD137に対するKD値、および低分子化合物を添加しない溶液中でのCD137に対するKD値が、それぞれ、当該溶液中でCD137と抗CD137抗原結合分子を接触させた後24時間以内にBiacoreアッセイによって測定される、〔1〕に記載の抗CD137抗原結合分子。
〔2.6〕
低分子化合物およびCD137とともに三者複合体を形成する、〔1〕乃至〔2.5〕のいずれかに記載の抗CD137抗原結合分子。
〔2.7〕
ヒトおよびサル由来のCD137に結合する、〔1〕乃至〔2.6〕のいずれかに記載の抗CD137抗原結合分子。
〔2.8〕
前記低分子化合物が、アデノシン含有化合物である、〔1〕乃至〔2.7〕のいずれかに記載の抗CD137抗原結合分子。
〔2.9〕
前記低分子化合物が、ATPである、〔1〕乃至〔2.8〕のいずれかに記載の抗CD137抗原結合分子。

〔3〕
以下の(a)から(k)より選択されるいずれかのHVR-H1、HVR-H2、およびHVR-H3の組合せを含む、〔1〕乃至〔2.9〕のいずれかに記載の抗CD137抗原結合分子:
(a) 配列番号:7のアミノ酸配列を含むHVR-H1、配列番号:8のアミノ酸配列を含むHVR-H2、および配列番号:17のアミノ酸配列を含むHVR-H3;
(b) 配列番号:7のアミノ酸配列を含むHVR-H1、配列番号:9のアミノ酸配列を含むHVR-H2、および配列番号:17のアミノ酸配列を含むHVR-H3;
(c) 配列番号:7のアミノ酸配列を含むHVR-H1、配列番号:10のアミノ酸配列を含むHVR-H2、および配列番号:17のアミノ酸配列を含むHVR-H3;
(d) 配列番号:7のアミノ酸配列を含むHVR-H1、配列番号:11のアミノ酸配列を含むHVR-H2、および配列番号:18のアミノ酸配列を含むHVR-H3;
(e) 配列番号:7のアミノ酸配列を含むHVR-H1、配列番号:8のアミノ酸配列を含むHVR-H2、および配列番号:18のアミノ酸配列を含むHVR-H3;
(f) 配列番号:7のアミノ酸配列を含むHVR-H1、配列番号:12のアミノ酸配列を含むHVR-H2、および配列番号:18のアミノ酸配列を含むHVR-H3;
(g) 配列番号:7のアミノ酸配列を含むHVR-H1、配列番号:13のアミノ酸配列を含むHVR-H2、および配列番号:18のアミノ酸配列を含むHVR-H3;
(h) 配列番号:7のアミノ酸配列を含むHVR-H1、配列番号:14のアミノ酸配列を含むHVR-H2、および配列番号:19のアミノ酸配列を含むHVR-H3;
(i) 配列番号:7のアミノ酸配列を含むHVR-H1、配列番号:15のアミノ酸配列を含むHVR-H2、および配列番号:20のアミノ酸配列を含むHVR-H3;
(j) 配列番号:7のアミノ酸配列を含むHVR-H1、配列番号:16のアミノ酸配列を含むHVR-H2、および配列番号:20のアミノ酸配列を含むHVR-H3;および
(k) 配列番号:7のアミノ酸配列を含むHVR-H1、配列番号:14のアミノ酸配列を含むHVR-H2、および配列番号:17のアミノ酸配列を含むHVR-H3。
〔3.1〕
以下の(a)から(g)より選択されるいずれかのHVR-L1、HVR-L2、およびHVR-L3の組合せを含む、〔1〕乃至〔3〕のいずれかに記載の抗CD137抗原結合分子:
(a) 配列番号:21のアミノ酸配列を含むHVR-L1、配列番号:26のアミノ酸配列を含むHVR-L2、および配列番号:27のアミノ酸配列を含むHVR-L3;
(b) 配列番号:22のアミノ酸配列を含むHVR-L1、配列番号:26のアミノ酸配列を含むHVR-L2、および配列番号:27のアミノ酸配列を含むHVR-L3;
(c) 配列番号:21のアミノ酸配列を含むHVR-L1、配列番号:26のアミノ酸配列を含むHVR-L2、および配列番号:28のアミノ酸配列を含むHVR-L3;
(d) 配列番号:21のアミノ酸配列を含むHVR-L1、配列番号:26のアミノ酸配列を含むHVR-L2、および配列番号:29のアミノ酸配列を含むHVR-L3;
(e) 配列番号:23のアミノ酸配列を含むHVR-L1、配列番号:26のアミノ酸配列を含むHVR-L2、および配列番号:27のアミノ酸配列を含むHVR-L3;
(f) 配列番号:24のアミノ酸配列を含むHVR-L1、配列番号:26のアミノ酸配列を含むHVR-L2、および配列番号:27のアミノ酸配列を含むHVR-L3;および
(g) 配列番号:25のアミノ酸配列を含むHVR-L1、配列番号:26のアミノ酸配列を含むHVR-L2、および配列番号:27のアミノ酸配列を含むHVR-L3。

〔4〕
以下の(a)から(m)より選択されるいずれかのHVR-H1、HVR-H2、HVR-H3、HVR-L1、HVR-L2、およびHVR-L3の組合せを含む、抗CD137抗原結合分子:
(a) 配列番号:7のアミノ酸配列を含むHVR-H1、配列番号:8のアミノ酸配列を含むHVR-H2、配列番号:17のアミノ酸配列を含むHVR-H3、配列番号:21のアミノ酸配列を含むHVR-L1、配列番号:26のアミノ酸配列を含むHVR-L2、および配列番号:27のアミノ酸配列を含むHVR-L3;
(b) 配列番号:7のアミノ酸配列を含むHVR-H1、配列番号:9のアミノ酸配列を含むHVR-H2、配列番号:17のアミノ酸配列を含むHVR-H3、配列番号:22のアミノ酸配列を含むHVR-L1、配列番号:26のアミノ酸配列を含むHVR-L2、および配列番号:27のアミノ酸配列を含むHVR-L3;
(c) 配列番号:7のアミノ酸配列を含むHVR-H1、配列番号:10のアミノ酸配列を含むHVR-H2、配列番号:17のアミノ酸配列を含むHVR-H3、配列番号:22のアミノ酸配列を含むHVR-L1、配列番号:26のアミノ酸配列を含むHVR-L2、および配列番号:27のアミノ酸配列を含むHVR-L3;
(d) 配列番号:7のアミノ酸配列を含むHVR-H1、配列番号:11のアミノ酸配列を含むHVR-H2、配列番号:18のアミノ酸配列を含むHVR-H3、配列番号:21のアミノ酸配列を含むHVR-L1、配列番号:26のアミノ酸配列を含むHVR-L2、および配列番号:27のアミノ酸配列を含むHVR-L3;
(e) 配列番号:7のアミノ酸配列を含むHVR-H1、配列番号:8のアミノ酸配列を含むHVR-H2、配列番号:18のアミノ酸配列を含むHVR-H3、配列番号:21のアミノ酸配列を含むHVR-L1、配列番号:26のアミノ酸配列を含むHVR-L2、および配列番号:27のアミノ酸配列を含むHVR-L3;
(f) 配列番号:7のアミノ酸配列を含むHVR-H1、配列番号:12のアミノ酸配列を含むHVR-H2、配列番号:18のアミノ酸配列を含むHVR-H3、配列番号:21のアミノ酸配列を含むHVR-L1、配列番号:26のアミノ酸配列を含むHVR-L2、および配列番号:28のアミノ酸配列を含むHVR-L3;
(g) 配列番号:7のアミノ酸配列を含むHVR-H1、配列番号:13のアミノ酸配列を含むHVR-H2、配列番号:18のアミノ酸配列を含むHVR-H3、配列番号:21のアミノ酸配列を含むHVR-L1、配列番号:26のアミノ酸配列を含むHVR-L2、および配列番号:29のアミノ酸配列を含むHVR-L3;
(h) 配列番号:7のアミノ酸配列を含むHVR-H1、配列番号:14のアミノ酸配列を含むHVR-H2、配列番号:19のアミノ酸配列を含むHVR-H3、配列番号:23のアミノ酸配列を含むHVR-L1、配列番号:26のアミノ酸配列を含むHVR-L2、および配列番号:27のアミノ酸配列を含むHVR-L3;
(i) 配列番号:7のアミノ酸配列を含むHVR-H1、配列番号:15のアミノ酸配列を含むHVR-H2、配列番号:20のアミノ酸配列を含むHVR-H3、配列番号:24のアミノ酸配列を含むHVR-L1、配列番号:26のアミノ酸配列を含むHVR-L2、および配列番号:27のアミノ酸配列を含むHVR-L3;
(j) 配列番号:7のアミノ酸配列を含むHVR-H1、配列番号:15のアミノ酸配列を含むHVR-H2、配列番号:20のアミノ酸配列を含むHVR-H3、配列番号:25のアミノ酸配列を含むHVR-L1、配列番号:26のアミノ酸配列を含むHVR-L2、および配列番号:27のアミノ酸配列を含むHVR-L3;
(k) 配列番号:7のアミノ酸配列を含むHVR-H1、配列番号:16のアミノ酸配列を含むHVR-H2、配列番号:20のアミノ酸配列を含むHVR-H3、配列番号:25のアミノ酸配列を含むHVR-L1、配列番号:26のアミノ酸配列を含むHVR-L2、および配列番号:27のアミノ酸配列を含むHVR-L3;
(l) 配列番号:7のアミノ酸配列を含むHVR-H1、配列番号:14のアミノ酸配列を含むHVR-H2、配列番号:19のアミノ酸配列を含むHVR-H3、配列番号:24のアミノ酸配列を含むHVR-L1、配列番号:26のアミノ酸配列を含むHVR-L2、および配列番号:27のアミノ酸配列を含むHVR-L3;および
(m) 配列番号:7のアミノ酸配列を含むHVR-H1、配列番号:14のアミノ酸配列を含むHVR-H2、配列番号:17のアミノ酸配列を含むHVR-H3、配列番号:21のアミノ酸配列を含むHVR-L1、配列番号:26のアミノ酸配列を含むHVR-L2、および配列番号:27のアミノ酸配列を含むHVR-L3。

〔5〕
(a) 配列番号:43乃至53のいずれか1つのアミノ酸配列と少なくとも95%の配列同一性を有するVH;または
(b) 配列番号:54乃至60のいずれか1つのアミノ酸配列と少なくとも95%の配列同一性を有するVLを含む、抗CD137抗原結合分子。
〔5.1〕
以下の(a)から(m)より選択されるいずれかのVHおよびVLの組合せを含む、抗CD137抗原結合分子:
(a) 配列番号:43のアミノ酸配列と少なくとも95%の配列同一性を有するVH、および配列番号:54のアミノ酸配列と少なくとも95%の配列同一性を有するVL;
(b) 配列番号:44のアミノ酸配列と少なくとも95%の配列同一性を有するVH、および配列番号:55のアミノ酸配列と少なくとも95%の配列同一性を有するVL;
(c) 配列番号:45のアミノ酸配列と少なくとも95%の配列同一性を有するVH、および配列番号:55のアミノ酸配列と少なくとも95%の配列同一性を有するVL;
(d) 配列番号:46のアミノ酸配列と少なくとも95%の配列同一性を有するVH、および配列番号:54のアミノ酸配列と少なくとも95%の配列同一性を有するVL;
(e) 配列番号:47のアミノ酸配列と少なくとも95%の配列同一性を有するVH、および配列番号:54のアミノ酸配列と少なくとも95%の配列同一性を有するVL;
(f) 配列番号:48のアミノ酸配列と少なくとも95%の配列同一性を有するVH、および配列番号:56のアミノ酸配列と少なくとも95%の配列同一性を有するVL;
(g) 配列番号:49のアミノ酸配列と少なくとも95%の配列同一性を有するVH、および配列番号:57のアミノ酸配列と少なくとも95%の配列同一性を有するVL;
(h) 配列番号:50のアミノ酸配列と少なくとも95%の配列同一性を有するVH、および配列番号:58のアミノ酸配列と少なくとも95%の配列同一性を有するVL;
(i) 配列番号:51のアミノ酸配列と少なくとも95%の配列同一性を有するVH、および配列番号:59のアミノ酸配列と少なくとも95%の配列同一性を有するVL;
(j) 配列番号:51のアミノ酸配列と少なくとも95%の配列同一性を有するVH、および配列番号:60のアミノ酸配列と少なくとも95%の配列同一性を有するVL:
(k) 配列番号:52のアミノ酸配列と少なくとも95%の配列同一性を有するVH、および配列番号:60のアミノ酸配列と少なくとも95%の配列同一性を有するVL;
(l) 配列番号:50のアミノ酸配列と少なくとも95%の配列同一性を有するVH、および配列番号:59のアミノ酸配列と少なくとも95%の配列同一性を有するVL;および
(m) 配列番号:53のアミノ酸配列と少なくとも95%の配列同一性を有するVH、および配列番号:54のアミノ酸配列と少なくとも95%の配列同一性を有するVL。
〔5.2〕
以下の(a)から(m)より選択されるいずれかのVHおよびVLの組合せを含む、〔抗CD137抗原結合分子:
(a) 配列番号:43のアミノ酸配列を含むVH、および配列番号:54のアミノ酸配列を含むVL;
(b) 配列番号:44のアミノ酸配列を含むVH、および配列番号:55のアミノ酸配列を含むVL;
(c) 配列番号:45のアミノ酸配列を含むVH、および配列番号:55のアミノ酸配列を含むVL;
(d) 配列番号:46のアミノ酸配列を含むVH、および配列番号:54のアミノ酸配列を含むVL;
(e) 配列番号:47のアミノ酸配列を含むVH、および配列番号:54のアミノ酸配列を含むVL;
(f) 配列番号:48のアミノ酸配列を含むVH、および配列番号:56のアミノ酸配列を含むVL;
(g) 配列番号:49のアミノ酸配列を含むVH、および配列番号:57のアミノ酸配列を含むるVL;
(h) 配列番号:50のアミノ酸配列を含むVH、および配列番号:58のアミノ酸配列を含むVL;
(i) 配列番号:51のアミノ酸配列を含むVH、および配列番号:59のアミノ酸配列を含むVL;
(j) 配列番号:51のアミノ酸配列を含むVH、および配列番号:60のアミノ酸配列を含むVL:
(k) 配列番号:52のアミノ酸配列を含むVH、および配列番号:60のアミノ酸配列を含むVL;
(l) 配列番号:50のアミノ酸配列を含むVH、および配列番号:59のアミノ酸配列を含むVL;および
(m) 配列番号:53のアミノ酸配列を含むVH、および配列番号:54のアミノ酸配列を含むVL。
〔5.3〕
〔10μM以上の低分子化合物の存在下でのCD137に対する結合活性(結合量)〕/〔当該低分子化合物の非存在下でのCD137に対する結合活性(結合量)〕の値が、参照抗原結合分子と同じかそれより大きい、抗CD137抗原結合分子であって、 ここで、参照抗原結合分子が、配列番号:7のアミノ酸配列を含むHVR-H1、配列番号:8のアミノ酸配列を含むHVR-H2、配列番号:17のアミノ酸配列を含むHVR-H3、配列番号:21のアミノ酸配列を含むHVR-L1、配列番号:26のアミノ酸配列を含むHVR-L2、および配列番号:27のアミノ酸配列を含むHVR-L3;の組合せを含む抗CD137抗原結合分子である、抗CD137抗原結合分子。
〔5.4〕
前記参照抗原結合分子が、配列番号:43のアミノ酸配列を含むVH、および配列番号:54のアミノ酸配列を含むVLの組合せを含む抗CD137抗原結合分子である、〔5.3〕に記載の抗CD137抗原結合分子。
〔5.5〕
〔1μMの低分子化合物の存在下でのCD137に対する結合活性(KD)〕/〔10μM以上の当該低分子化合物の存在下でのCD137に対する結合活性(KD)〕の値が、参照抗原結合分子と同じかそれより大きい、抗CD137抗原結合分子であって、
ここで、参照抗原結合分子が、配列番号:7のアミノ酸配列を含むHVR-H1、配列番号:8のアミノ酸配列を含むHVR-H2、配列番号:17のアミノ酸配列を含むHVR-H3、配列番号:21のアミノ酸配列を含むHVR-L1、配列番号:26のアミノ酸配列を含むHVR-L2、および配列番号:27のアミノ酸配列を含むHVR-L3;の組合せを含む抗CD137抗原結合分子である、抗CD137抗原結合分子。
〔5.6〕
前記参照抗原結合分子が、配列番号:43のアミノ酸配列を含むVH、および配列番号:54のアミノ酸配列を含むVLの組合せを含む抗CD137抗原結合分子である、〔5.5〕に記載の抗CD137抗原結合分子。
〔5.7〕
10μM以上、50μM以上、100μM以上、150μM以上、200μM以上、または250μM以上の低分子化合物の存在下で、CD137への結合に関して、〔3〕乃至〔5.2〕に記載のいずれかの抗原結合分子と競合する、当該低分子化合物依存したCD137結合活性を有する抗CD137抗原結合分子。
〔5.8〕
10μM以上、50μM以上、100μM以上、150μM以上、200μM以上、または250μM以上の低分子化合物の存在下で、〔3〕乃至〔5.2〕に記載のいずれかの抗原結合分子によって結合されるのと同じCD137のエピトープに結合する、当該低分子化合物に依存したCD137結合活性を有する抗CD137抗原結合分子。
〔5.8A〕
前記低分子化合物が、アデノシン含有化合物である、〔5.3〕乃至〔5.8〕のいずれかに記載の抗CD137抗原結合分子。
〔5.8B〕
前記低分子化合物が、ATPである、〔5.3〕乃至〔5.8A〕のいずれかに記載の抗CD137抗原結合分子。
〔5.9〕
モノクローナル抗体またはその抗原結合断片である、〔1〕乃至〔5.8B〕のいずれかに記載の抗CD137抗原結合分子。
〔5.10〕
ヒト抗体ヒト化抗体、またはキメラ抗体またはその抗原結合断片である、〔1〕乃至〔5.9〕のいずれかに記載の抗CD137抗原結合分子。
〔5.11〕
全長IgG1抗体である、〔1〕乃至〔5.10〕のいずれかに記載の抗CD137抗原結合分子。
〔5.12〕
少なくとも一つのアミノ酸改変された改変Fc領域を含み、当該改変Fc領域が、当該アミノ酸改変を含まない親Fc領域と比較して、FcγRIIbに対する結合活性が上昇している、〔1〕乃至〔5.11〕のいずれかに記載の抗CD137抗原結合分子。
〔5.13〕
前記改変FcのFcγRIIbに対する結合活性が参照Fc領域と同じかそれより高く、ここで参照Fcが、EUナンバリングに基づくG236N/H268D/A330Kのアミノ酸置換の組合せを含むヒトIgG1 Fc領域である、〔5.12〕に記載の抗CD137抗原結合分子。
〔5.14〕
参照Fc領域が配列番号:153のアミノ酸配列を含む、〔5.12〕または〔5.13〕に記載の抗CD137抗原結合分子。
〔5.15〕
前記少なくとも一つのアミノ酸改変が、EUナンバリングに基づくG236N、H268DおよびA330Kからなる群より選択される少なくとも一つのアミノ酸置換である、〔5.12〕に記載の抗CD137抗原結合分子。
〔5.16〕
前記少なくとも一つのアミノ酸改変が、EUナンバリングに基づくG236N/H268D/A330Kのアミノ酸置換の組合せである、〔5.12〕または〔5.15〕に記載の抗CD137抗原結合分子。
〔5.17〕
前記親Fc領域が、ヒトIgG1 Fc領域に由来する、〔5.12〕乃至〔5.16〕のいずれかに記載の抗CD137抗原結合分子。
〔5.18〕
少なくとも一つのアミノ酸が改変された改変Fc領域を含み、当該アミノ酸改変を含まない親Fc領域を含む親抗CD137抗原結合分子と比較して等電点(pI)が上昇している、〔1〕乃至〔5.17〕のいずれかに記載の抗CD137抗原結合分子。
〔5.19〕
前記少なくとも一つのアミノ酸改変が、親Fc領域の表面に露出し得るアミノ酸残基の改変である、〔5.18〕に記載の抗CD137抗原結合分子。
〔5.20〕
前記少なくとも一つのアミノ酸改変が、
(i) 親Fc領域の少なくとも一つの側鎖に負の電荷を有するアミノ酸残基を、側鎖に電荷を有さないアミノ酸残基へ置換する改変、
(ii) 親Fc領域の少なくとも一つの側鎖に電荷を有さないアミノ酸残基を、側鎖に正の電荷を有するアミノ酸残基へ置換する改変、および/または、
(iii) 親Fc領域の少なくとも一つの側鎖に負の電荷を有するアミノ酸残基を、側鎖に正の電荷を有するアミノ酸残基へ置換する改変、
である、〔5.18〕または〔5.19〕に記載の抗CD137抗原結合分子。
〔5.21〕
前記少なくとも1つのアミノ酸改変が、複数のアミノ酸置換の組合せであり、かつ、当該複数のアミノ酸置換が互いに立体構造的近接した位置に存在する、〔5.18〕乃至〔5.20〕のいずれかに記載の抗CD137抗原結合分子。
〔5.22〕
改変Fc領域のFcγ受容体(FcγR)への結合活性が、親Fc領域と比較して実質的に低下していない、〔5.18〕乃至〔5.21〕のいずれかに記載の抗CD137抗原結合分子。
〔5.23〕
前記Fcγ受容体(FcγR)が、FcγRIIbである、〔5.22〕に記載の抗CD137抗原結合分子。
〔5.24〕
前記少なくとも一つのアミノ酸改変が、EUナンバリングに基づくQ311R、P343R、およびD413K、からなる群より選択される少なくとも一つのアミノ酸置換である、〔5.18〕乃至〔5.23〕のいずれかに記載の抗CD137抗原結合分子。
〔5.25〕
前記少なくとも一つのアミノ酸改変が、EUナンバリングに基づく(i) P343Rのアミノ酸置換、(ii) Q311R/P343Rのアミノ酸置換、または、(iii) Q311R/D413Kのアミノ酸置換の組合せである、〔5.18〕乃至〔5.24〕のいずれかに記載の抗CD137抗原結合分子。

〔6〕
改変Fc領域を含み、当該改変Fc領域が、EUナンバリングに基づく、以下から選択されるいずれか1つのアミノ酸改変の組合せを含む、〔1〕乃至〔5.25〕のいずれかに記載の抗CD137抗原結合分子:
L235W/G236N/H268D/Q295L/K326T/A330K/P343R/D413K;
K214R/L235W/G236N/H268D/Q295L/K326T/A330K/P343R/D413K;
L234Y/P238D/T250V/V264I/T307P/A330K/P343R/D413K;
L234Y/P238D/V264I/A330K/P343R/D413K;
L234Y/G237D/P238D/T250V/T307P/A330K/P343R/D413K;
L234Y/G237D/P238D/A330K/P343R/D413K;
L235W/G236N/H268D/Q295L/K326T/A330K/Q311R/P343R;
L234Y/P238D/T250V/V264I/T307P/A330K/Q311R/P343R;
L234Y/P238D/V264I/A330K/Q311R/P343R;
L234Y/G237D/P238D/T250V/T307P/A330K/Q311R/P343R;
L234Y/G237D/P238D/A330K/Q311R/P343R;
L235W/G236N/H268D/Q295L/K326T/A330K/P343R;
K214R/L235W/G236N/H268D/Q295L/K326T/A330K/P343R;
L235W/G236N/H268D/Q295L/K326T/A330K/D413K;
K214R/G236N/H268D/A330K/P343R;
K214R/L235W/G236N/H268D/A330K/P343R;
K214R/G236N/H268D/A330K/D413K;
K214R/G236N/H268D/A330K/P343R/D413K;
K214R/L235W/G236N/H268D/A330K/P343R/D413K;
K214R/G236N/H268D/A330K/Q311R;
K214R/L235W/G236N/H268D/A330K/Q311R;
K214R/G236N/H268D/A330K/Q311R/P343R;
K214R/L235W/G236N/H268D/A330K/Q311R/P343R;
K214R/G236N/H268D/A330K/Q311R/D413K;
K214R/L235W/G236N/H268D/A330K/Q311R/D413K;および
K214R/L235W/G236N/H268D/Q295L/K326T/A330K/Q311R。
〔6.1〕
前記改変Fc領域が、ヒトIgG1 Fc領域に由来する、〔1〕乃至〔6〕のいずれかに記載の抗CD137抗原結合分子。
〔6.2〕
前記改変Fc領域が、さらに、EUナンバリングに基づく446位と447位の欠失を含む、〔1〕乃至〔6.1〕のいずれかに記載の抗CD137抗原結合分子。

〔7〕
配列番号64乃至85のいずれかひとつのアミノ酸配列を含む重鎖定常領域を含む、〔1〕乃至〔6.2〕のいずれかに記載の抗CD137抗原結合分子。
〔7.1〕
以下の(i)乃至(xxxviii)より選択されるいずれかのVH、VL、CHおよびCLの組合せを含む、抗CD137抗原結合分子:
(i) 配列番号:43のアミノ酸配列を含むVH、配列番号:64のアミノ酸配列を含むCH、配列番号:54のアミノ酸配列を含むVL、および配列番号:63のアミノ酸配列を含むCL;
(ii) 配列番号:43のアミノ酸配列を含むVH、配列番号:66のアミノ酸配列を含むCH、配列番号:54のアミノ酸配列を含むVL、および配列番号:63のアミノ酸配列を含むCL;
(iii) 配列番号:43のアミノ酸配列を含むVH、配列番号:67のアミノ酸配列を含むCH、配列番号:54のアミノ酸配列を含むVL、および配列番号:63のアミノ酸配列を含むCL;
(iv) 配列番号:43のアミノ酸配列を含むVH、配列番号:68のアミノ酸配列を含むCH、配列番号:54のアミノ酸配列を含むVL、および配列番号:63のアミノ酸配列を含むCL;
(v) 配列番号:43のアミノ酸配列を含むVH、配列番号:69のアミノ酸配列を含むCH、配列番号:54のアミノ酸配列を含むVL、および配列番号:63のアミノ酸配列を含むCL;
(vi) 配列番号:43のアミノ酸配列を含むVH、配列番号:70のアミノ酸配列を含むCH、配列番号:54のアミノ酸配列を含むVL、および配列番号:63のアミノ酸配列を含むCL;
(vii) 配列番号:43のアミノ酸配列を含むVH、配列番号:71のアミノ酸配列を含むCH、配列番号:54のアミノ酸配列を含むVL、および配列番号:63のアミノ酸配列を含むCL;
(viii) 配列番号:43のアミノ酸配列を含むVH、配列番号:73のアミノ酸配列を含むCH、配列番号:54のアミノ酸配列を含むVL、および配列番号:63のアミノ酸配列を含むCL;
(ix) 配列番号:43のアミノ酸配列を含むVH、配列番号:75のアミノ酸配列を含むCH、配列番号:54のアミノ酸配列を含むVL、および配列番号:63のアミノ酸配列を含むCL;
(x) 配列番号:43のアミノ酸配列を含むVH、配列番号:78のアミノ酸配列を含むCH、配列番号:54のアミノ酸配列を含むVL、および配列番号:63のアミノ酸配列を含むCL;
(xi) 配列番号:43のアミノ酸配列を含むVH、配列番号:80のアミノ酸配列を含むCH、配列番号:54のアミノ酸配列を含むVL、および配列番号:63のアミノ酸配列を含むCL;
(xii) 配列番号:43のアミノ酸配列を含むVH、配列番号:82のアミノ酸配列を含むCH、配列番号:54のアミノ酸配列を含むVL、および配列番号:63のアミノ酸配列を含むCL;
(xiii) 配列番号:43のアミノ酸配列を含むVH、配列番号:84のアミノ酸配列を含むCH、配列番号:54のアミノ酸配列を含むVL、および配列番号:63のアミノ酸配列を含むCL;
(xiv) 配列番号:43のアミノ酸配列を含むVH、配列番号:85のアミノ酸配列を含むCH、配列番号:54のアミノ酸配列を含むVL、および配列番号:63のアミノ酸配列を含むCL;
(xv) 配列番号:51のアミノ酸配列を含むVH、配列番号:65のアミノ酸配列を含むCH、配列番号:59のアミノ酸配列を含むVL、および配列番号:63のアミノ酸配列を含むCL;
(xvi) 配列番号:51のアミノ酸配列を含むVH、配列番号:72のアミノ酸配列を含むCH、配列番号:59のアミノ酸配列を含むVL、および配列番号:63のアミノ酸配列を含むCL;
(xvii) 配列番号:51のアミノ酸配列を含むVH、配列番号:74のアミノ酸配列を含むCH、配列番号:59のアミノ酸配列を含むVL、および配列番号:63のアミノ酸配列を含むCL;
(xviii) 配列番号:51のアミノ酸配列を含むVH、配列番号:75のアミノ酸配列を含むCH、配列番号:59のアミノ酸配列を含むVL、および配列番号:63のアミノ酸配列を含むCL;
(xix) 配列番号:51のアミノ酸配列を含むVH、配列番号:77のアミノ酸配列を含むCH、配列番号:59のアミノ酸配列を含むVL、および配列番号:63のアミノ酸配列を含むCL;
(xx) 配列番号:51のアミノ酸配列を含むVH、配列番号:78のアミノ酸配列を含むCH、配列番号:59のアミノ酸配列を含むVL、および配列番号:63のアミノ酸配列を含むCL;
(xxi) 配列番号:51のアミノ酸配列を含むVH、配列番号:79のアミノ酸配列を含むCH、配列番号:59のアミノ酸配列を含むVL、および配列番号:63のアミノ酸配列を含むCL;
(xxii) 配列番号:51のアミノ酸配列を含むVH、配列番号:80のアミノ酸配列を含むCH、配列番号:59のアミノ酸配列を含むVL、および配列番号:63のアミノ酸配列を含むCL;
(xxiii) 配列番号:51のアミノ酸配列を含むVH、配列番号:81のアミノ酸配列を含むCH、配列番号:59のアミノ酸配列を含むVL、および配列番号:63のアミノ酸配列を含むCL;
(xxiv) 配列番号:51のアミノ酸配列を含むVH、配列番号:82のアミノ酸配列を含むCH、配列番号:59のアミノ酸配列を含むVL、および配列番号:63のアミノ酸配列を含むCL;
(xxv) 配列番号:51のアミノ酸配列を含むVH、配列番号:83のアミノ酸配列を含むCH、配列番号:59のアミノ酸配列を含むVL、および配列番号:63のアミノ酸配列を含むCL;
(xxvi) 配列番号:51のアミノ酸配列を含むVH、配列番号:84のアミノ酸配列を含むCH、配列番号:59のアミノ酸配列を含むVL、および配列番号:63のアミノ酸配列を含むCL;
(xxvii) 配列番号:51のアミノ酸配列を含むVH、配列番号:72のアミノ酸配列を含むCH、配列番号:60のアミノ酸配列を含むVL、および配列番号:63のアミノ酸配列を含むCL;
(xxviii) 配列番号:51のアミノ酸配列を含むVH、配列番号:74のアミノ酸配列を含むCH、配列番号:60のアミノ酸配列を含むVL、および配列番号:63のアミノ酸配列を含むCL;
(xxix) 配列番号:51のアミノ酸配列を含むVH、配列番号:75のアミノ酸配列を含むCH、配列番号:60のアミノ酸配列を含むVL、および配列番号:63のアミノ酸配列を含むCL;
(xxx) 配列番号:51のアミノ酸配列を含むVH、配列番号:77のアミノ酸配列を含むCH、配列番号:60のアミノ酸配列を含むVL、および配列番号:63のアミノ酸配列を含むCL;
(xxxi) 配列番号:51のアミノ酸配列を含むVH、配列番号:78のアミノ酸配列を含むCH、配列番号:60のアミノ酸配列を含むVL、および配列番号:63のアミノ酸配列を含むCL;
(xxxii) 配列番号:51のアミノ酸配列を含むVH、配列番号:79のアミノ酸配列を含むCH、配列番号:60のアミノ酸配列を含むVL、および配列番号:63のアミノ酸配列を含むCL;
(xxxiii) 配列番号:51のアミノ酸配列を含むVH、配列番号:80のアミノ酸配列を含むCH、配列番号:60のアミノ酸配列を含むVL、および配列番号:63のアミノ酸配列を含むCL;
(xxxiv) 配列番号:51のアミノ酸配列を含むVH、配列番号:81のアミノ酸配列を含むCH、配列番号:60のアミノ酸配列を含むVL、および配列番号:63のアミノ酸配列を含むCL;
(xxxv) 配列番号:51のアミノ酸配列を含むVH、配列番号:の82アミノ酸配列を含むCH、配列番号:60のアミノ酸配列を含むVL、および配列番号:63のアミノ酸配列を含むCL;
(xxxvi) 配列番号:51のアミノ酸配列を含むVH、配列番号:の83アミノ酸配列を含むCH、配列番号:60のアミノ酸配列を含むVL、および配列番号:63のアミノ酸配列を含むCL;
(xxxvii) 配列番号:51のアミノ酸配列を含むVH、配列番号:84のアミノ酸配列を含むCH、配列番号:60のアミノ酸配列を含むVL、および配列番号:63のアミノ酸配列を含むCL;および
(xxxviii) 配列番号:51のアミノ酸配列を含むVH、配列番号:85のアミノ酸配列を含むCH、配列番号:60のアミノ酸配列を含むVL、および配列番号:63のアミノ酸配列を含むCL。

〔8〕
〔1〕乃至〔7.1〕のいずれかに記載の抗CD137抗原結合分子をコードする、単離された核酸

〔9〕
〔8〕に記載の核酸を含むベクター

〔10〕
〔8〕に記載の核酸、または〔9〕に記載のベクターを含む、宿主細胞

〔11〕
抗CD137抗原結合分子を製造する方法であって、抗CD137抗原結合分子が製造されるように〔10〕に記載の宿主細胞を培養することを含む、方法。

〔12〕
〔1〕乃至〔7.1〕のいずれかに記載の抗CD137抗原結合分子および細胞傷害剤を含む、イムノコンジュゲート

〔13〕
〔1〕乃至〔7.1〕のいずれかに記載の抗CD137抗原結合分子若しくは〔12〕に記載のイムノコンジュゲート;および薬学的に許容される担体を含む、薬学的製剤。

〔14〕
医薬品としての使用のための、〔1〕乃至〔7.1〕のいずれかに記載の抗CD137抗原結合分子または〔12〕に記載のイムノコンジュゲート。
〔14.1〕
腫瘍の治療における使用のための、〔1〕乃至〔7.1〕のいずれかに記載の抗CD137抗原結合分子、〔12〕に記載のイムノコンジュゲート、または〔13〕に記載の薬学的製剤。
〔14.2〕
腫瘍が、B細胞、樹状細胞、ナチュラルキラー細胞、マクロファージ、および/またはCD8陽性T細胞が浸潤している固形腫瘍である、〔14.1〕に記載の抗CD137抗原結合分子、イムノコンジュゲート、または薬学的製剤。
〔14.3〕
腫瘍が、制御性T(Treg)細胞が浸潤している固形腫瘍である、〔14.1〕に記載の抗CD137抗原結合分子、イムノコンジュゲート、または薬学的製剤。

〔15〕
免疫細胞の活性化における使用のための、〔1〕乃至〔7.1〕のいずれかに記載の抗CD137抗原結合分子、〔12〕に記載のイムノコンジュゲート、または〔13〕に記載の薬学的製剤。
〔15.1〕
前記免疫細胞が、B細胞、樹状細胞、ナチュラルキラー細胞、マクロファージ、および/またはT細胞である、〔15〕に記載の抗CD137抗原結合分子、イムノコンジュゲート、または薬学的製剤。
〔15.2〕
腫瘍組織における免疫細胞の活性化のための、〔1〕乃至〔7.1〕のいずれかに記載の抗CD137抗原結合分子、または〔13〕に記載の薬学的製剤。
〔15.3〕
前記免疫細胞が、B細胞、樹状細胞、ナチュラルキラー細胞、マクロファージ、および/またはT細胞である、〔15.2〕に記載の抗CD137抗原結合分子、または薬学的製剤。
〔15.4〕
細胞の傷害における使用のための、〔1〕乃至〔7.1〕のいずれかに記載の抗CD137抗原結合分子、〔12〕に記載のイムノコンジュゲート、または〔13〕に記載の薬学的製剤。

〔16〕
低分子化合物に依存したCD137結合活性を有しない抗CD137抗原結合分子と比較して、非腫瘍組織における免疫の活性化のレベルが低い、〔1〕乃至〔7.1〕のいずれかに記載の抗CD137抗原結合分子、〔12〕に記載のイムノコンジュゲート、または〔13〕に記載の薬学的製剤。
〔16.1〕
前記非腫瘍組織が、リンパ節脾臓、および/または肝臓である、〔16〕に記載の抗CD137抗原結合分子、イムノコンジュゲート、または薬学的製剤。
〔16.2〕
非腫瘍組織に発現しているCD137に実質的に結合しない、〔1〕乃至〔7.1〕のいずれかに記載の抗CD137抗原結合分子または〔12〕に記載のイムノコンジュゲート。
〔16.3〕
低分子化合物に依存したCD137結合活性を有しない抗CD137抗原結合分子と比較して、血中半減期伸長している、〔1〕乃至〔7.1〕のいずれかに記載の抗CD137抗原結合分子または〔12〕に記載のイムノコンジュゲート。

〔17〕
低分子化合物に依存したCD137結合活性を有しない抗CD137抗原結合分子と比較して、副作用のレベルが低い、〔1〕乃至〔7.1〕のいずれかに記載の抗CD137抗原結合分子、〔12〕に記載のイムノコンジュゲート、または〔13〕に記載の薬学的製剤。
〔17.1〕
副作用が、AST増加、ALT増加、熱、吐き気急性肝炎肝障害脾腫(splenomegaly)、腸炎、皮膚の化膿性炎症、好中球減少リンパ球減少血小板減少トランスアミノアーゼの発現、および/または高ビリルビン血症(hyperbilirubinemia)である、〔17〕に記載の抗CD137抗原結合分子、イムノコンジュゲート、または薬学的製剤。

〔18〕
低分子化合物に依存したCD137アゴニスト活性を有する、抗CD137抗原結合分子。
〔18.1〕
10μM、50μM、100μM、150μM、200μM、または250μMの低分子化合物の存在下でのCD137に対するアゴニスト活性が、当該低分子化合物の非存在下でのCD137に対するアゴニスト活性と比べて、2倍以上高い、〔18〕に記載の抗CD137抗原結合分子。
〔18.2〕
10μM以上の低分子化合物の存在下でのCD137に対するアゴニスト活性が、当該低分子化合物の非存在下でのCD137に対するアゴニスト活性と比べて、2倍以上高い、〔18〕または〔18.1〕に記載の抗CD137抗原結合分子。
〔18.3〕
50μM以上の低分子化合物の存在下でのCD137に対するアゴニスト活性が、当該低分子化合物の非存在下でのCD137に対するアゴニスト活性と比べて、2倍以上高い、〔18〕または〔18.1〕に記載の抗CD137抗原結合分子。
〔18.4〕
250μM以上の低分子化合物の存在下でのCD137に対するアゴニスト活性が、当該低分子化合物の非存在下でのCD137に対するアゴニスト活性と比べて、2倍以上高い、〔18〕または〔18.1〕に記載の抗CD137抗原結合分子。
〔18.5〕
前記CD137に対するアゴニスト活性が、CD137発現細胞によるIL-2および/またはIFN-γ産生量により評価される、〔18〕乃至〔18.4〕のいずれかに記載の抗CD137抗原結合分子。
〔18.6〕
前記CD137発現細胞が、単離されたヒト末梢血単核細胞(PBMC)またはヒト末梢血単核細胞(PBMC)由来T細胞である、〔18.5〕に記載の抗CD137抗原結合分子。
〔18.7〕
前記CD137に対するアゴニスト活性が、レポーター遺伝子アッセイにより評価される、〔18〕乃至〔18.4〕のいずれかに記載の抗CD137抗原結合分子。
〔18.8〕
低分子化合物の終濃度が50μM以上となるように調製された溶液中でCD137に対するアゴニスト活性を示し、かつ当該低分子化合物を添加しない溶液中でCD137に対するアゴニストを実質的に示さない、〔18〕に記載の抗CD137抗原結合分子。
〔18.9〕
低分子化合物の終濃度が50μM以上となるように調製された溶液中でのCD137に対するアゴニスト活性、および当該低分子化合物を添加しない溶液中でのCD137に対するアゴニスト活性が、それぞれ、当該溶液中でCD137発現細胞と抗CD137抗原結合分子を接触させた後72時間以内に測定されるIL-2、IFN-γ、および/またはIL-6の産生量により評価される、〔18.8〕に記載の抗CD137抗原結合分子。
〔18.10〕
低分子化合物の終濃度が50μM以上となるように調製された溶液中でのCD137に対するアゴニスト活性、および当該低分子化合物を添加しない溶液中でのCD137に対するアゴニスト活性が、それぞれ、NF-kappaB-ルシフェラーゼレポーター構築物及びCD137を発現するT細胞と抗CD137抗原結合分子を接触させた後6時間以内に測定されるルシフェラーゼ発光シグナルにより評価される、〔18.8〕に記載の抗CD137抗原結合分子。
〔18.11〕
前記低分子化合物が、アデノシン含有化合物である、〔18〕乃至〔18.10〕のいずれかに記載の抗CD137抗原結合分子。
〔18.12〕
前記低分子化合物が、ATPである、〔18〕乃至〔18.11〕のいずれかに記載の抗CD137抗原結合分子。

〔19〕
低分子化合物に依存したCD137アゴニスト活性を有する、〔1〕乃至〔7.1〕のいずれかに記載の抗CD137抗原結合分子。
〔19.1〕
10μM、50μM、100μM、150μM、200μM、または250μMの低分子化合物の存在下でのCD137に対するアゴニスト活性が、当該低分子化合物の非存在下でのCD137に対するアゴニスト活性と比べて、2倍以上高い、〔19〕に記載の抗CD137抗原結合分子。
〔19.2〕
10μM以上の低分子化合物の存在下でのCD137に対するアゴニスト活性が、当該低分子化合物の非存在下でのCD137に対するアゴニスト活性と比べて、2倍以上高い、〔19〕または〔19.1〕に記載の抗CD137抗原結合分子。
〔19.3〕
50μM以上の低分子化合物の存在下でのCD137に対するアゴニスト活性が、当該低分子化合物の非存在下でのCD137に対するアゴニスト活性と比べて、2倍以上高い、〔19〕または〔19.1〕に記載の抗CD137抗原結合分子。
〔19.4〕
250μM以上の低分子化合物の存在下でのCD137に対するアゴニスト活性が、当該低分子化合物の非存在下でのCD137に対するアゴニスト活性と比べて、2倍以上高い、〔19〕または〔19.1〕に記載の抗CD137抗原結合分子。
〔19.5〕
前記CD137に対するアゴニスト活性が、CD137発現細胞によるIL-2および/またはIFN-γ産生量により評価される、〔19〕乃至〔19.4〕のいずれかに記載の抗CD137抗原結合分子。
〔19.6〕
前記CD137発現細胞が、単離されたヒト末梢血単核細胞(PBMC)またはヒト末梢血単核細胞(PBMC)由来T細胞である、〔19.5〕に記載の抗CD137抗原結合分子。
〔19.7〕
前記CD137に対するアゴニスト活性が、レポーター遺伝子アッセイにより評価される、〔19〕乃至〔19.4〕のいずれかに記載の抗CD137抗原結合分子。
〔19.8〕
低分子化合物の終濃度が50μM以上となるように調製された溶液中でCD137に対するアゴニスト活性を示し、かつ当該低分子化合物を添加しない溶液中でCD137に対するアゴニストを実質的に示さない、〔19〕に記載の抗CD137抗原結合分子。
〔19.9〕
低分子化合物の終濃度が50μM以上となるように調製された溶液中でのCD137に対するアゴニスト活性、および当該低分子化合物を添加しない溶液中でのCD137に対するアゴニスト活性が、それぞれ、当該溶液中でCD137発現細胞と抗CD137抗原結合分子を接触させた後72時間以内に測定されるIL-2、IFN-γ、および/またはIL-6の産生量により評価される、〔19.8〕に記載の抗CD137抗原結合分子。
〔19.10〕
低分子化合物の終濃度が50μM以上となるように調製された溶液中でのCD137に対するアゴニスト活性、および当該低分子化合物を添加しない溶液中でのCD137に対するアゴニスト活性が、それぞれ、NF-kappaB-ルシフェラーゼレポーター構築物及びCD137を発現するT細胞と抗CD137抗原結合分子を接触させた後6時間以内に測定されるルシフェラーゼ発光シグナルにより評価される、〔19.8〕に記載の抗CD137抗原結合分子。
〔19.11〕
前記低分子化合物が、アデノシン含有化合物である、〔19〕乃至〔19.10〕のいずれかに記載の抗CD137抗原結合分子。
〔19.12〕
前記低分子化合物が、ATPである、〔19〕乃至〔19.11〕のいずれかに記載の抗CD137抗原結合分子。

〔20〕
改変Fc領域を含むアゴニスト抗原結合分子であって、当該改変Fc領域が、親Fc領域を含む親アゴニスト抗原結合分子と比較して等電点(pI)の上昇をもたらす少なくとも一つのアミノ酸改変を含み、親アゴニスト抗原結合分子と比較してアゴニスト活性が上昇している、アゴニスト抗原結合分子。
〔20.1〕
前記少なくとも一つのアミノ酸改変が、親Fc領域の表面に露出し得るアミノ酸残基の改変である、〔20〕に記載のアゴニスト抗原結合分子。
〔20.2〕
前記少なくとも一つのアミノ酸改変が、
(i) 親Fc領域の少なくとも一つの側鎖に負の電荷を有するアミノ酸残基を、側鎖に電荷を有さないアミノ酸残基へ置換する改変、
(ii) 親Fc領域の少なくとも一つの側鎖に電荷を有さないアミノ酸残基を、側鎖に正の電荷を有するアミノ酸残基へ置換する改変、および/または、
(iii) 親Fc領域の少なくとも一つの側鎖に負の電荷を有するアミノ酸残基を、側鎖に正の電荷を有するアミノ酸残基へ置換する改変、
である、〔20〕または〔20.1〕に記載のアゴニスト抗原結合分子。
〔20.3〕
前記少なくとも1つのアミノ酸改変が、複数のアミノ酸置換の組合せであり、かつ、当該複数のアミノ酸置換が互いに立体構造的に近接した位置に存在する、〔20〕乃至〔20.2〕のいずれかに記載のアゴニスト抗原結合分子。
〔20.4〕
改変Fc領域のFcγ受容体への結合活性が、親Fc領域と比較して実質的に低下していない、〔20〕乃至〔20.3〕のいずれかに記載のアゴニスト抗原結合分子。
〔20.5〕
前記Fcγ受容体が、FcγRIIbである、〔20.4〕に記載のアゴニスト抗原結合分子。
〔20.6〕
前記少なくとも一つのアミノ酸改変が、EUナンバリングに基づく、Q311R、P343R、およびD413Kからなる群より選択される少なくとも一つのアミノ酸置換である、〔20〕乃至〔20.4〕のいずれかに記載のアゴニスト抗原結合分子。
〔20.7〕
前記少なくとも一つのアミノ酸改変が、EUナンバリングに基づく、(i)P343R/D413K、(ii)Q311R/P343R、(iii)P343R、(iv)D413K、(v)Q311R、または(vi)Q311R/D413Kのアミノ酸改変またはその組み合わせである〔20〕乃至〔20.6〕のいずれかに記載のアゴニスト抗原結合分子。
〔20.8〕
抗CD137抗原結合分子である、〔20〕乃至〔20.7〕のいずれかに記載のアゴニスト抗原結合分子。
〔20.9〕
抗CD137抗体である、〔20〕乃至〔20.8〕のいずれかに記載のアゴニスト抗原結合分子。

〔21〕
改変Fc領域を含むアゴニスト抗原結合分子を製造する方法であって、
親Fc領域に、親Fc領域を含む親アゴニスト抗原結合分子と比較して等電点(pI)の上昇をもたらす少なくとも一つのアミノ酸改変を導入することを含み、
改変Fc領域を含むアゴニスト抗原結合分子のアゴニスト活性が、親アゴニスト抗原結合分子と比較して上昇している、方法。
〔21.1〕
アゴニスト抗原結合分子の、10μM、50μM、100μM、150μM、200μM、または250μMの低分子化合物の存在下での抗原に対するアゴニスト活性が、当該低分子化合物の非存在下での抗原に対するアゴニスト活性と比べて、2倍以上高い、〔21〕に記載の方法。
〔21.2〕
アゴニスト抗原結合分子の、10μM以上の低分子化合物の存在下での抗原に対するアゴニスト活性が、当該低分子化合物の非存在下での抗原に対するアゴニスト活性と比べて、2倍以上高い、〔21〕または〔21.1〕に記載の方法。
〔21.3〕
アゴニスト抗原結合分子の、50μM以上の低分子化合物の存在下での抗原に対するアゴニスト活性が、当該低分子化合物の非存在下での抗原に対するアゴニスト活性と比べて、2倍以上高い、〔21〕または〔21.1〕に記載の方法。
〔21.4〕
アゴニスト抗原結合分子の、250μM以上の低分子化合物の存在下での抗原に対するアゴニスト活性が、当該低分子化合物の非存在下での抗原に対するアゴニスト活性と比べて、2倍以上高い、〔21〕または〔21.1〕に記載の方法。
〔21.5〕
前記抗原に対するアゴニスト活性が、抗原発現細胞によるIL-2および/またはIFN-γ産生量により評価される、〔21〕乃至〔21.4〕のいずれかに記載の方法。
〔21.6〕
前記抗原発現細胞が、単離されたヒト末梢血単核細胞(PBMC)またはヒト末梢血単核細胞(PBMC)由来T細胞である、〔21.5〕に記載の方法。
〔21.7〕
前記抗原に対するアゴニスト活性が、レポーター遺伝子アッセイにより評価される、〔21〕乃至〔21.4〕のいずれかに記載の方法。
〔21.8〕
さらに、
(i)〔21〕乃至〔21.7〕のいずれかに記載の方法で作製された前記アゴニスト抗原結合分子をコードする遺伝子と作動可能に連結された適切なプロモーターを含む発現ベクターを取得し、
(ii) 当該ベクターを宿主細胞に導入し、当該宿主細胞を培養して前記アゴニスト抗原結合分子を生産させ、
(iii)宿主細胞培養物から前記アゴニスト抗原結合分子を回収する、
ことを含む、〔21〕乃至〔21.7〕のいずれかに記載の方法。
〔21.9〕
前記アゴニスト抗原結合分子が、抗CD137抗原結合分子である、〔21〕乃至〔21.8〕のいずれかに記載の方法。
〔21.10〕
前記アゴニスト抗原結合分子が、抗CD137抗体である、〔21〕乃至〔21.9〕のいずれかに記載の方法。
〔21.11〕
前記低分子化合物が、アデノシン含有化合物である、〔21.1〕乃至〔21.10〕のいずれかに記載の方法。
〔21.12〕
前記低分子化合物が、ATPである、〔21.1〕乃至〔21.11〕のいずれかに記載の方法。

〔22〕
Fc領域を含むアゴニスト抗原結合分子のアゴニスト活性を上昇させる方法であって、当該Fc領域に、親Fc領域を含む親アゴニスト抗原結合分子と比較して等電点(pI)の上昇をもたらす少なくとも一つのアミノ酸改変を導入することを含む、方法。
〔22.1〕
アゴニスト抗原結合分子の、10μM、50μM、100μM、150μM、200μM、または250μMの低分子化合物の存在下での抗原に対するアゴニスト活性が、当該低分子化合物の非存在下での抗原に対するアゴニスト活性と比べて、2倍以上高い、〔22〕に記載の方法。
〔22.2〕
アゴニスト抗原結合分子の、10μM以上の低分子化合物の存在下での抗原に対するアゴニスト活性が、当該低分子化合物の非存在下での抗原に対するアゴニスト活性と比べて、2倍以上高い、〔22〕または〔22.1〕に記載の方法。
〔22.3〕
アゴニスト抗原結合分子の、50μM以上の低分子化合物の存在下での抗原に対するアゴニスト活性が、当該低分子化合物の非存在下での抗原に対するアゴニスト活性と比べて、2倍以上高い、〔22〕または〔22.1〕に記載の方法。
〔22.4〕
アゴニスト抗原結合分子の、250μM以上の低分子化合物の存在下での抗原に対するアゴニスト活性が、当該低分子化合物の非存在下での抗原に対するアゴニスト活性と比べて、2倍以上高い、〔22〕または〔22.1〕に記載の方法。
〔22.5〕
前記抗原に対するアゴニスト活性が、抗原発現細胞によるIL-2および/またはIFN-γ産生量により評価される、〔22〕乃至〔22.4〕のいずれかに記載の方法。
〔22.6〕
前記抗原発現細胞が、単離されたヒト末梢血単核細胞(PBMC)またはヒト末梢血単核細胞(PBMC)由来T細胞である、〔22.5〕に記載の方法。
〔22.7〕
前記抗原に対するアゴニスト活性が、レポーター遺伝子アッセイにより評価される、〔22〕乃至〔22.4〕のいずれかに記載の方法。
〔22.8〕
前記アゴニスト抗原結合分子が、抗CD137抗原結合分子である、〔22〕乃至〔22.7〕のいずれかに記載の方法。
〔22.9〕
前記アゴニスト抗原結合分子が、抗CD137抗体である、〔22〕乃至〔22.8〕のいずれかに記載の方法。
〔22.10〕
前記低分子化合物が、アデノシン含有化合物である、〔22.1〕乃至〔22.9〕のいずれかに記載の方法。
〔22.11〕
前記低分子化合物が、ATPである、〔22.1〕乃至〔22.10〕のいずれかに記載の方法。

〔23〕
Fc領域を含むアゴニスト抗原結合分子のアゴニスト活性を上昇させるための、少なくとも一つのアミノ酸改変の使用であって、当該アミノ酸可変が親Fc領域を含む親アゴニスト抗原結合分子と比較して等電点(pI)の上昇をもたらすものである、方法。
〔23.1〕
アゴニスト抗原結合分子の、10μM、50μM、100μM、150μM、200μM、または250μMの低分子化合物の存在下での抗原に対するアゴニスト活性が、当該低分子化合物の非存在下での抗原に対するアゴニスト活性と比べて、2倍以上高い、〔23〕に記載の方法。
〔23.2〕
アゴニスト抗原結合分子の、10μM以上の低分子化合物の存在下での抗原に対するアゴニスト活性が、当該低分子化合物の非存在下での抗原に対するアゴニスト活性と比べて、2倍以上高い、〔23〕または〔23.1〕に記載の方法。
〔23.3〕
アゴニスト抗原結合分子の、50μM以上の低分子化合物の存在下での抗原に対するアゴニスト活性が、当該低分子化合物の非存在下での抗原に対するアゴニスト活性と比べて、2倍以上高い、〔23〕または〔23.1〕に記載の方法。
〔23.4〕
アゴニスト抗原結合分子の、250μM以上の低分子化合物の存在下での抗原に対するアゴニスト活性が、当該低分子化合物の非存在下での抗原に対するアゴニスト活性と比べて、2倍以上高い、〔23〕または〔23.1〕に記載の方法。
〔23.5〕
前記抗原に対するアゴニスト活性が、抗原発現細胞によるIL-2および/またはIFN-γ産生量により評価される、〔23〕乃至〔23.4〕のいずれかに記載の方法。
〔23.6〕
前記抗原発現細胞が、単離されたヒト末梢血単核細胞(PBMC)またはヒト末梢血単核細胞(PBMC)由来T細胞である、〔23.5〕に記載の方法。
〔23.7〕
前記抗原に対するアゴニスト活性が、レポーター遺伝子アッセイにより評価される、〔23〕乃至〔23.4〕のいずれかに記載の方法。
〔23.8〕
前記アゴニスト抗原結合分子が、抗CD137抗原結合分子である、〔23〕乃至〔23.7〕のいずれかに記載の方法。
〔23.9〕
前記アゴニスト抗原結合分子が、抗CD137抗体である、〔23〕乃至〔23.8〕のいずれかに記載の方法。
〔23.10〕
前記低分子化合物が、アデノシン含有化合物である、〔23.1〕乃至〔23.9〕のいずれかに記載の方法。
〔23.11〕
前記低分子化合物が、ATPである、〔23.1〕乃至〔23.10〕のいずれかに記載の方法。

〔24〕
低分子化合物に依存した抗原結合活性を有する抗原結合ドメインまたは抗原結合分子のスクリーニング方法であって、
(a) 低分子化合物の存在下において、融合パートナー分子1単位あたり、2単位以上の抗原が融合した融合分子に、抗原結合ドメイン若しくは抗原結合分子またはそれらのライブラリを接触させ、
(b) 前記工程(a)で該融合分子中の抗原と結合した抗原結合ドメインまたは抗原結合分子を当該低分子化合物の非存在下または低濃度存在下に置き、および
(c) 前記工程(b)で解離した抗原結合ドメインまたは抗原結合分子を単離する、
ことを含む、スクリーニング方法。
〔24.1〕
前記融合パートナー分子が、二量体のFc領域である、〔24〕に記載の方法。
〔24.2〕
前記Fc領域が、第一のFcサブユニット及び第二のFcサブユニットを含み、前記抗原が、第一及び第二のFcサブユニットに一つずつ融合されている、〔24.1〕に記載の方法。
〔24.3〕
前記抗原が、第一及び第二のFcサブユニットのN末端に一つずつ融合されている、〔24.1〕または〔24.2〕に記載の方法。
〔24.4〕
前記抗原結合ドメインまたは抗原結合分子のライブラリが、ファージライブラリである、〔24〕乃至〔24.3〕のいずれかに記載の方法。
〔24.5〕
前記ファージライブラリに含まれるファージが、2以上の抗原結合ドメインまたは抗原結合分子をその表面に提示するファージである、〔24〕乃至〔24.4〕のいずれかに記載の方法。
〔24.6〕
前記ファージライブラリに含まれるファージが、ヘルパーファージ由来pIII遺伝子に欠損を有するファージである、〔24〕乃至〔24.5〕のいずれかに記載の方法。

〔25〕
2以上の異なる低分子化合物に依存した抗原結合活性を有する抗原結合ドメインまたは抗原結合分子のスクリーニング方法であって、
(a) 第1の低分子化合物の存在下において、抗原に、抗原結合ドメイン若しくは抗原結合分子またはそれらのライブラリを接触させ、
(b) 前記工程(a)で抗原に結合した抗原結合ドメインまたは抗原結合分子を当該第1の低分子化合物の非存在下または低濃度存在下に置き、
(c) 前記工程(b)で解離した抗原結合ドメインまたは抗原結合分子を単離する工程、
(d) 前記工程(c)で単離された抗原結合ドメインまたは抗原結合分子を、第2の低分子化合物の存在下において、前記抗原に接触させ、
(e) 前記工程(d)で抗原に結合した抗原結合ドメインまたは抗原結合分子を当該第2の低分子化合物の非存在下または低濃度存在下に置き、
(f) 前記工程(e)で解離した抗原結合ドメインまたは抗原結合分子を単離する、
ことを含み、
ここで、前記(c)および(d)の間に、前記(c)で単離された抗原結合ドメインまたは抗原結合分子をコードする遺伝子を増幅することを含まない、
スクリーニング方法。
〔25.1〕
前記抗原結合ドメインまたは抗原結合分子のライブラリが、ファージライブラリである、〔25〕に記載の方法。

〔26〕
低分子化合物に依存した抗原結合活性を有する抗原結合ドメインまたは抗原結合分子のスクリーニング方法であって、
(a) 低分子化合物の存在下において、抗原に、抗原結合ドメインまたは抗原結合分子のナイーブライブラリを接触させ、
(b) 前記工程(a)で抗原に結合した抗原結合ドメインまたは抗原結合分子を当該低分子化合物の非存在下または低濃度存在下に置き、および
(c) 前記工程(b)で解離した抗原結合ドメインまたは抗原結合分子を単離する、
ことを含み
ここで、前記ナイーブライブラリが、2以上の抗原結合ドメインまたは抗原結合分子をその表面に提示するファージを含むファージライブラリである、スクリーニング方法。

〔27〕
低分子化合物に依存した抗原結合活性を有する抗原結合ドメインまたは抗原結合分子のスクリーニング方法であって、
(a) 低分子化合物の存在下において、抗原に、抗原結合ドメインまたは抗原結合分子のライブラリを接触させ、
(b) 前記工程(a)で抗原に結合した抗原結合ドメインまたは抗原結合分子を当該低分子化合物の非存在下または低濃度存在下に置き、および
(c) 前記工程(b)で解離した抗原結合ドメインまたは抗原結合分子を単離する、
ことを含み、
ここで、前記ライブラリが、ヘルパーファージ由来pIII遺伝子に欠損を有するファージを含むライブラリである、スクリーニング方法。

〔28〕
低分子化合物に依存した抗原結合活性を有する抗原結合ドメインまたは抗原結合分子のスクリーニング方法であって、
(a) 低分子化合物の存在下において、抗原に、抗原結合ドメインまたは抗原結合分子のライブラリを接触させ、
(b) 前記工程(a)で抗原に結合した抗原結合ドメインまたは抗原結合分子を当該低分子化合物の非存在下または低濃度存在下に置き、および
(c) 前記工程(b)で解離した抗原結合ドメインまたは抗原結合分子を単離する、
ことを含み、
ここで、前記ライブラリが、抗原結合ドメインまたは抗原結合分子の発現を、該抗原結合ドメインまたは抗原結合分子の発現を制御しているプロモーターからの発現量を上昇させる低分子添加物によって増大させて調製されたファージを含むライブラリである、スクリーニング方法。
〔28.1〕
前記低分子添加物が、イソプロピル-β-チオガラクトピラノシドIPTG)またはarabinoseである、〔28〕に記載のスクリーニング方法。
〔28.2〕
前記低分子化合物が、アデノシン含有化合物である、〔24〕乃至〔28.1〕のいずれかに記載の方法。
〔28.3〕
前記低分子化合物が、ATPである、〔24〕乃至〔28.2〕のいずれかに記載の方法。

〔29〕
腫瘍組織特異的化合物の濃度に依存した抗原結合活性を有する抗原結合分子であって、100 μMの当該化合物の存在下における抗原結合活性が、当該化合物の非存在下における抗原結合活性と比べて、2倍以上高い、抗原結合分子。
〔29.1〕
100 μMの当該化合物の存在下におけるKD値が5×10-7 M以下である、〔29〕に記載の抗原結合分子。
〔29.2〕
当該化合物の非存在下におけるKD値が1×10-6 M以上である、〔29〕または〔29.1〕に記載の抗原結合分子。
〔29.3〕
抗原に対して中和活性を有する、〔29〕から〔29.2〕のいずれかに記載の抗原結合分子。
〔29.4〕
抗原を発現する細胞に対して細胞傷害活性を有する、〔29〕から〔29.3〕のいずれかに記載の抗原結合分子。
〔29.5〕
抗原が、腫瘍組織における腫瘍細胞、免疫細胞、間質細胞のいずれかが発現または分泌する抗原である、〔29〕から〔29.4〕のいずれかに記載の抗原結合分子。
〔29.6〕
当該化合物が、アデノシン含有化合物である、〔29〕から〔29.5〕のいずれかに記載の抗原結合分子。
〔29.7〕
Fc領域を含む、〔29〕から〔29.6〕のいずれかに記載の抗原結合分子。
〔29.8〕
Fc領域がアミノ酸改変を含む変異Fc領域であって、当該変異Fc領域が天然型Fc領域に比べて、FcγRIa、FcγRIIa、FcγRIIb、FcγRIIIaからなる群より選択される少なくとも一つのFcγ受容体に対する結合活性が増強している、〔29.7〕に記載の抗原結合分子。
〔29.9〕
抗原結合分子が抗体または抗体断片である、〔29〕から〔29.8〕のいずれかに記載の抗原結合分子。

〔30〕
〔29〕から〔29.9〕のいずれかに記載の抗原結合分子および薬学的に許容される担体を含む、薬学的製剤。
〔30.1〕
腫瘍の治療における使用のための、〔30〕に記載の薬学的製剤。
〔30.2〕
対照となる抗原結合分子を含む薬学的製剤と比較して、非腫瘍組織における細胞傷害活性が低い、〔30.1〕に記載の薬学的製剤。
〔30.3〕
対照となる抗原結合分子を含む薬学的製剤と比較して、副作用のレベルが低い、〔30.1〕または〔30.2〕に記載の薬学的製剤。
〔30.4〕
対照となる抗原結合分子が、腫瘍組織特異的化合物の濃度に依存した抗原結合活性を有していない抗原結合分子である、〔30.2〕または〔30.3〕に記載の薬学的製剤。

〔31〕
腫瘍の治療における使用のための抗原結合分子を製造する方法であって、100 μMの腫瘍組織特異的化合物の存在下における抗原結合活性が、当該化合物の非存在下における抗原結合活性と比べて、2倍以上高い抗原結合分子を選択する工程を含む、方法。

〔32〕
腫瘍の治療における使用のための薬学的製剤を製造する方法であって、〔29〕から〔29.9〕のいずれかに記載の抗原結合分子を、薬学的に許容される担体と混合する工程を含む、方法。

〔33〕
標的組織特異的化合物の濃度に依存した抗原結合活性を有する抗原結合分子であって、1 μMの当該化合物の存在下における抗原結合活性が、十分量の当該化合物の存在下における抗原結合活性と比べて、2倍以上低い、抗原結合分子。
〔33.1〕
1 μMの当該化合物の存在下におけるKD値が2×10-7 M以上である、〔33〕に記載の抗原結合分子。
〔33.2〕
十分量の当該化合物の存在下におけるKD値が1×10-7 M以下である、〔33〕または〔33.1〕に記載の抗原結合分子。
〔33.3〕
当該化合物が腫瘍組織特異的化合物である、〔33〕から〔33.2〕のいずれかに記載の抗原結合分子。
〔33.4〕
当該化合物がアデノシン含有化合物である、〔33.3〕に記載の抗原結合分子。
〔33.5〕
対照の抗原結合分子と比較して、高い血漿滞留性を有する、および/または低い血漿中抗原蓄積能を有する、〔33〕から〔33.4〕のいずれかに記載の抗原結合分子。
〔33.6〕
対照の抗原結合分子が、標的組織特異的化合物の濃度に依存した抗原結合活性を有していない抗原結合分子である、〔33.5〕に記載の抗原結合分子。
〔33.7〕
抗原結合分子が抗体または抗体断片である、〔33〕から〔33.6〕のいずれかに記載の抗原結合分子。

〔34〕
〔33〕から〔33.7〕のいずれかに記載の抗原結合分子および薬学的に許容される担体を含む、薬学的製剤。

〔35〕
対照の抗原結合分子と比較して、高い血漿中滞留性を有する、および/または低い血漿中抗原蓄積能を有する抗原結合分子を製造する方法であって、(a) 標的組織特異的化合物の濃度が高まるにつれて抗原結合活性が増大する抗原結合分子を製造する工程、および(b) (a)で製造された抗原結合分子の血漿中滞留性、および/または血漿中抗原蓄積能を測定する工程を含む、方法。
〔35.1〕
1 μMの標的組織特異的化合物の存在下における抗原結合活性が、十分量の当該化合物の存在下における抗原結合活性と比べて、2倍以上低い抗原結合分子を選択する工程を含む、〔35〕に記載の方法。
〔35.2〕
対照の抗原結合分子が、標的組織特異的化合物の濃度に依存した抗原結合活性を有していない抗原結合分子である、〔35〕または〔35.1〕に記載の方法。

〔36〕
薬学的製剤を製造する方法であって、〔33〕から〔33.7〕のいずれかに記載の抗原結合分子を、薬学的に許容される担体と混合する工程を含む、方法。

〔37〕
溶液中におけるATP濃度を測定する方法であって、(i) P2Y11を発現するsplit Luc/HEK293細胞を当該溶液に接触させる工程、および (ii) 当該細胞内のルシフェラーゼ活性を測定する工程を含む、方法。
〔37.1〕
ルシフェラーゼ基質を含む溶液を当該細胞に接触させる工程をさらに含む、〔37〕に記載の方法。
〔37.2〕
溶液がin vivoの組織中における細胞間液である、〔37〕または〔37.1〕に記載の方法。
〔37.3〕
組織が腫瘍組織である、〔37.2〕に記載の方法。
〔37.4〕
工程(i)が、P2Y11を発現するsplit Luc/HEK293細胞をin vivoの組織中に移植する工程である、〔37.2〕または〔37.3〕に記載の方法。

図面の簡単な説明

0009

Jurkat細胞を用いて試験したATP存在下または非存在下での各種の抗CD137抗体のアゴニスト活性を示す図。 X軸は抗体の濃度(μg/mL)、Y軸は相対発光量を示す。
Jurkat細胞を用いて試験したADP存在下または非存在下での各種の抗CD137抗体のアゴニスト活性を示す図。 X軸は抗体の濃度(μg/mL)、Y軸は相対発光量を示す。
ヒトT細胞を用いて試験したADPbetaS存在下または非存在下での各種の抗CD137抗体のアゴニスト活性を示す図。
ヒトT細胞を用いて試験したADPbetaS存在下または非存在下でのdBBAT119-P253/dBBAT119L-LamLib(低分子スイッチ抗CD137抗体)またはNS1-P253(ノンスイッチ抗CD137抗体)のアゴニスト活性を示す図。 X軸は抗体の濃度(μg/mL)、Y軸はIFNγ産生量(ng/mL)を示す。
ファージELISAにより試験した、各種の抗CD137抗体(結合活性が向上されたスイッチ抗CD137抗体)のATP依存的な抗原結合活性を示す図。 Y軸は、ATP存在下/非存在下における吸光度のS/N比を、X軸は、抗原存在下/非存在下でのS/N比を示す。
抗CD137抗体(dBBAT119H-P253/dBBAT119L-LamLib)の各種改変体のATP存在下または非存在下におけるヒトCD137への結合活性を示す図。上段は、ATP非存在下でのヒトCD137への結合活性を、下段は、ATP存在下でのヒトCD137への結合活性を示す。
ヒトT細胞を用いて試験したADPbetaS存在下または非存在下でのdBBAT119H-P253/dBBAT119L-LamLib、dBBATk119H024-P253/dBBATk119L020-LamLib、IC17HdK-hIgG1/IC17L-k0(コントロール)、またはNS1-P253(ノンスイッチ抗CD137抗体)のアゴニスト活性を示す図。 分図(A)は、ADPbetaS非存在下での試験結果を、分図(B)は、ADPbetaS存在下での試験結果を示す。 X軸は抗体の濃度(μg/mL)、Y軸はIFNγ産生量(ng/mL)を示す。
4-1BB Jurkatレポータージーンアッセイを用いて試験したATP存在下または非存在下での各種スイッチ抗CD137抗体のアゴニスト活性を示す図。 分図(A)は、ATP非存在下での試験結果を、分図(B)は、ATP存在下での試験結果を示す。
ヒト末梢血単核球細胞を用いて試験した、重鎖定常領域のFcγ受容体への結合活性の上昇による、各種スイッチ抗CD137抗体のATP存在下でのアゴニスト活性の増強を示す図。 分図(A)は、IL-2産生量を指標に測定したアゴニスト活性を、分図(B)は、IFN-γの産生量を指標に測定したアゴニスト活性を示す。
ヒト末梢血単核球細胞を用いて試験した、重鎖定常領域のFcγ受容体への結合活性の上昇、または重鎖定常領域のpIの上昇による、各種スイッチ抗CD137抗体のATP存在下でのアゴニスト活性の増強を示す図。 分図(A)は、IL-2産生量を指標に測定したアゴニスト活性を、分図(B)は、IFN-γの産生量を指標に測定したアゴニスト活性を示す。
ヒト末梢血単核球細胞を用いて試験した、重鎖定常領域のFcγ受容体への結合活性の上昇による、各種スイッチ抗CD137抗体のATP存在下または非存在下でのアゴニスト活性の増強を示す図。 分図(A)は、IL-2産生量を指標に測定したアゴニスト活性を、分図(B)は、IFN-γの産生量を指標に測定したアゴニスト活性を示す。
ヒト末梢血単核球細胞を用いて試験した、重鎖定常領域のFcγ受容体への結合活性の上昇による、各種スイッチ抗CD137抗体のATP存在下または非存在下でのアゴニスト活性の増強を示す図。 分図(A)は、IL-2産生量を指標に測定したアゴニスト活性を、分図(B)は、IFN-γの産生量を指標に測定したアゴニスト活性を示す。
ヒト末梢血単核球細胞を用いて試験した、重鎖定常領域のFcγ受容体への結合活性の上昇による、各種スイッチ抗CD137抗体のATP存在下または非存在下でのアゴニスト活性の増強を示す図。 分図(A)は、IL-2産生量を指標に測定したアゴニスト活性を、分図(B)は、IFN-γの産生量を指標に測定したアゴニスト活性を示す。
ヒト末梢血単核球細胞を用いて試験した、重鎖定常領域のFcγ受容体への結合活性の上昇による、各種スイッチ抗CD137抗体のATP存在下または非存在下でのアゴニスト活性の増強を示す図。 分図(A)は、IL-2産生量を指標に測定したアゴニスト活性を、分図(B)は、IFN-γの産生量を指標に測定したアゴニスト活性を示す。
ヒト末梢血単核球細胞を用いて試験した、重鎖定常領域のFcγ受容体への結合活性の上昇による、各種スイッチ抗CD137抗体のATP存在下または非存在下でのアゴニスト活性の増強を示す図。 分図(A)は、IL-2産生量を指標に測定したアゴニスト活性を、分図(B)は、IFN-γの産生量を指標に測定したアゴニスト活性を示す。
ヒト末梢血単核球細胞を用いて試験した、重鎖定常領域のpIの上昇による、各種スイッチ抗CD137抗体のATP存在下または非存在下でのアゴニスト活性の増強を示す図。 分図(A)は、IL-2産生量を指標に測定したアゴニスト活性を、分図(B)は、IFN-γの産生量を指標に測定したアゴニスト活性を示す。
ヒト末梢血単核球細胞を用いて試験した、重鎖定常領域のpIの上昇による、各種スイッチ抗CD137抗体のATP存在下または非存在下でのアゴニスト活性の増強を示す図。 分図(A)は、IL-2産生量を指標に測定したアゴニスト活性を、分図(B)は、IFN-γの産生量を指標に測定したアゴニスト活性を示す。
ヒト末梢血単核球細胞を用いて試験した、重鎖定常領域のpIの上昇による、各種スイッチ抗CD137抗体のATP存在下または非存在下でのアゴニスト活性の増強を示す図。 分図(A)は、IL-2産生量を指標に測定したアゴニスト活性を、分図(B)は、IFN-γの産生量を指標に測定したアゴニスト活性を示す。
ヒト末梢血単核球細胞を用いて試験した、重鎖定常領域のpIの上昇による、各種スイッチ抗CD137抗体のATP存在下または非存在下でのアゴニスト活性の増強を示す図。 分図(A)は、IL-2産生量を指標に測定したアゴニスト活性を、分図(B)は、IFN-γの産生量を指標に測定したアゴニスト活性を示す。
ヒト末梢血単核球細胞を用いて試験した、重鎖定常領域のpIの上昇による、各種スイッチ抗CD137抗体のATP存在下または非存在下でのアゴニスト活性の増強を示す図。 分図(A)は、IL-2産生量を指標に測定したアゴニスト活性を、分図(B)は、IFN-γの産生量を指標に測定したアゴニスト活性を示す。
ヒト末梢血単核球細胞を用いて試験した、重鎖定常領域のpIの上昇による、各種スイッチ抗CD137抗体のATP存在下または非存在下でのアゴニスト活性の増強を示す図。 分図(A)は、IL-2産生量を指標に測定したアゴニスト活性を、分図(B)は、IFN-γの産生量を指標に測定したアゴニスト活性を示す。
ヒト末梢血単核球細胞を用いて試験した、重鎖定常領域のpIの上昇による、各種スイッチ抗CD137抗体のATP存在下または非存在下でのアゴニスト活性の増強を示す図。 分図(A)は、IL-2産生量を指標に測定したアゴニスト活性を、分図(B)は、IFN-γの産生量を指標に測定したアゴニスト活性を示す。
ヒト末梢血単核球細胞を用いて試験した、重鎖定常領域のFcγ受容体への結合活性の上昇による、各種スイッチ抗CD137抗体のATP存在下または非存在下でのアゴニスト活性の増強を示す図。 分図(A)は、IL-2産生量を指標に測定したアゴニスト活性を、分図(B)は、IFN-γの産生量を指標に測定したアゴニスト活性を示す。
ヒトCD137ノックインマウスを用いて試験した、各種スイッチ、ノンスイッチ抗CD137抗体の血漿中抗体濃度を示す図。 FcはいずれもmIgG1である。
ヒトCD137ノックインマウスを用いて試験した、各種スイッチ、ノンスイッチ抗CD137抗体の血漿中抗体濃度を示す図。 FcはいずれもMB110である。
ヒトCD137ノックインマウスを用いて試験した、各種スイッチ、ノンスイッチ抗CD137抗体の血漿中抗体濃度を示す図。 FcはいずれもMB492である。
MC38細胞を移植したマウスモデルにおけるA375-mIgG1/B167-ml0rの抗腫瘍効果を示す図。 各点は一群(n=5)の腫瘍体積平均値を示す。
MC38細胞を移植したマウスモデルにおける抗体(NO1-mIgG1、またはA375-mIgG1/B167-ml0r)の投与による臓器重量を示す図。 分図(A)は、リンパ節の、分図(B)は、脾臓の重量を示す。
MC38細胞を移植したマウスモデルにおける、NO1-mIgG1、またはA375-mIgG1/B167-ml0rの投与によるリンパ節でのT細胞活性化の程度を示す図。 分図(A)は、CD8陽性T細胞のPD-1陽性T細胞の割合を、分図(B)は、CD8陽性T細胞のICOS陽性T細胞の割合を、分図(C)は、CD8陽性T細胞のGranzymeB陽性T細胞の割合を示す。
MC38細胞株を移植したマウスモデルにおける、NO1-mIgG1、またはA375-mIgG1/B167-ml0rの投与による脾臓でのT細胞活性化の程度を示す図。 分図(A)は、CD8陽性T細胞のPD-1陽性T細胞の割合を、分図(B)は、CD8陽性T細胞のICOS陽性T細胞の割合を、分図(C)は、CD8陽性T細胞のGranzymeB陽性Tの割合を示す。
MC38細胞株を移植したマウスモデルにおける、NO1-mIgG1、またはA375-mIgG1/B167-ml0rの投与による肝臓でのT細胞活性化の程度を示す図。 分図(A)は、CD8陽性T細胞のPD-1陽性T細胞の割合を、分図(B)は、CD8陽性T細胞のGranzymeB陽性T細胞の割合を示す。
MC38細胞株を移植したマウスモデルにおける、A356-MB110/B040-ml0rの抗腫瘍効果を示す図。 各点は一群(n=5)の腫瘍体積の平均値を示す。
MC38細胞株を移植したマウスモデルにおける、NS2-MB110、またはA356-MB110/B040-ml0r投与による臓器重量を示す図。 分図(A)は、リンパ節の、分図(B)は、脾臓の重量を示す。
MC38細胞株を移植したマウスモデルにおける、NS2-MB110、またはA356-MB110/B040-ml0r投与による肝臓でのT細胞活性化の程度を示す図。 分図(A)は、CD8陽性T細胞のPD-1陽性Tの割合を、分図(B)は、CD8陽性T細胞のICOS陽性T細胞の割合を示す。
MC38細胞株を移植したマウスモデルにおける、A372-mIgG1/B040-ml0rの抗腫瘍効果を示す図。 各点は1群 n=5 の腫瘍体積の平均値を示す。
MC38細胞株を移植したマウスモデルにおける、A372-mIgG1/B040-ml0r投与によるリンパ節の細胞数(分図(A))、および脾臓の重量(分図(B))を示す。
MC38細胞株を移植したマウスモデルにおけるA372-mIgG1/B040-ml0r投与による肝臓でのT細胞活性化の程度(CD8陽性T細胞のGranzymeB陽性T細胞の割合)を示す図。
MC38細胞株を移植したマウスモデルにおけるA372-MB110/B040-ml0rの抗腫瘍効果を示す図。 各点は1群 n=5 の腫瘍体積の平均値を示す。
MC38細胞株を移植したマウスモデルにおける、NS2-MB110、またはA372-MB110/B040-ml0r投与による臓器重量を示す図。 分図(A)は、リンパ節の、分図(B)は、脾臓の重量を示す。
MC38細胞株を移植したマウスモデルにおける、NS2-MB110、またはA372-MB110/B040-ml0r投与による肝臓でのT細胞活性化の程度(CD8陽性T細胞のPD-1陽性T細胞の割合)を示す図。
MC38細胞株を移植したマウスモデルにおけるA372-MB492/B040-ml0rの抗腫瘍効果を示す図。 各点は1群(n=5)の腫瘍体積の平均値を示す。
MC38細胞株を移植したマウスモデルにおける、NS1-MB492、またはA372-MB492/B040-ml0r投与によるリンパ節の細胞数、および脾臓の臓器重量を示す図。 分図(A)は、リンパ節の細胞数を、および分図(B)は、脾臓の臓器重量を示す。
MC38細胞株を移植したマウスモデルにおける、 NS1-MB492、またはA372-MB492/B040-ml0r投与による肝臓でのT細胞活性化の程度(CD8陽性T細胞のGranzymeB陽性T細胞の割合)を示す図。
MC38細胞株を移植したマウスモデルにおける、A486-MB492/B167-ml0rまたはA488-MB492/B226-ml0rの抗腫瘍効果を示す図。 各点は1群(n=5)の腫瘍体積の平均値を示す。
MC38細胞株を移植したマウスモデルにおける、NS1-MB492、A486-MB492/B167-ml0rまたはA488-MB492/B226-ml0r投与によるリンパ節1つあたりの細胞数および脾臓重量を示す図。 分図(A)は、リンパ節1つあたりの細胞数を、また分図(B)は、脾臓重量を示す。
MC38細胞株を移植したマウスモデルにおける、NS1-MB492、A486-MB492/B167-ml0rまたはA488-MB492/B226-ml0r投与による肝臓でのエフェクター細胞の浸潤レベル(CD45陽性T細胞中のCD3陽性CD8陽性T細胞等の割合)を示す図。
MC38細胞株を移植したマウスモデルにおける、A489-MB492/B223-ml0rの抗腫瘍効果を示す図。 各点は一群(n=5)の腫瘍体積の平均値を示す。
MC38細胞株を移植したマウスモデルにおける、NS1-MB492、またはA489-MB492/B223-ml0r投与によるリンパ節の細胞数および脾臓のリンパ球画分の細胞数を示す図。 分図(A)は、リンパ節の細胞数を、および分図(B)は、脾臓のリンパ球画分の細胞数を示す
MC38細胞株を移植したマウスモデルにおける、NS1-MB492、またはA489-MB492/B223-ml0r投与による肝臓でのT細胞活性化の程度(CD45陽性T細胞のCD8陽性T細胞の割合)を示す図。
MC38細胞株を移植したマウスモデルにおけるA548-mIgG1/B256-ml0r およびA551-mIgG1/B256-ml0rの抗腫瘍効果を示す図。 分図(A)は、A548-mIgG1/B256-ml0rの抗腫瘍効果を、および分図(B)は、A551-mIgG1/B256-ml0rの抗腫瘍効果を示す。
MC38細胞株を移植したマウスモデルにおける、NS1-mIgG1、A548-mIgG1/B256-ml0rまたはA551-mIgG1/B256-ml0r投与による臓器重量を示す図。 分図(A)は、リンパ節の、分図(B)は、脾臓の重量を示す。
MC38細胞株を移植したマウスモデルにおける、NS1-mIgG1、A548-mIgG1/B256-ml0r、またはA551-mIgG1/B256-ml0r投与による肝臓でのT細胞活性化の程度を示す図。 分図(A)は、CD8陽性T細胞のPD-1陽性T細胞の割合を、分図(B)は、CD8陽性T細胞のGranzyme B陽性T細胞の割合を示す。
MC38細胞株を移植したマウスモデルにおける、A551-MB110/B379-ml0rの抗腫瘍効果を示す図。
MC38細胞株を移植したマウスモデルにおける、NS1-mIgG1またはA551-MB110/B379-ml0r投与による臓器重量を示す図。 分図(A)は、リンパ節の、分図(B)は、脾臓の重量を示す。
MC38細胞株を移植したマウスモデルにおける、NS1-mIgG1またはA551-MB110/B379-ml0r投与による脾臓でのT細胞活性化の程度を示す図。 分図(A)は、CD8陽性T細胞のPD-1陽性T細胞の割合を、分図(B)は、CD8陽性T細胞のICOS陽性T細胞の割合を、分図(C)は、CD8陽性T細胞のGranzyme B陽性T細胞の割合を示す。
MC38細胞株を移植したマウスモデルにおける、NS1-mIgG1またはA551-MB110/B379-ml0r投与による肝臓でのT細胞活性化の程度を示す図。 分図(A)は、CD8陽性T細胞のPD-1陽性T細胞の割合を、分図(B)は、CD8陽性T細胞のICOS陽性T細胞の割合を、分図(C)は、CD8陽性T細胞のGranzyme B陽性T細胞の割合を示す。
Jurkat細胞を用いて試験したL-キヌレニン存在下または非存在下での各種の抗CD137抗体のアゴニスト活性を示す図。 X軸は抗体の濃度(μg/mL)、Y軸は相対発光量を示す。
4-1BB Jurkat細胞を用いて試験した低分子化合物(ATPまたはADP)存在下または非存在下での各種の抗CD137抗体のアゴニスト活性を示す図。 X軸は抗体の濃度(μg/mL)、Y軸は相対発光量を示す。
細胞外ATPレベル測定用に作製されたP2Y11 split Luc/HEK293細胞のATP応答性(ATP濃度に依存したルシフェリン発光)を示す図である。
P2Y11 split Luc/HEK293細胞をマウスの皮下に移植した際のin vivoでのATP応答性(ATP濃度に依存したルシフェリン発光)を示す図である。
既定濃度のATPおよびP2Y11 split Luc/HEK293細胞を皮下に移植されたマウス、ならびにP2Y11 split Luc/HEK293細胞を皮下に移植されたFM3A担癌マウスの発光イメージング測定の結果を示す図である。マウスの腹側部におけるマークが検出された発光を示す。
抗hIL6R抗体であるMRAH-G4T1/MRAL-k0(コントロール抗体)、H0002-G4T1/L1058-lam1、H0041-G4T1/L1088-lam1、およびH0052-G4T1/L1083-lam1(いずれもスイッチ抗体)のATP濃度に依存したhIL6Rに対する結合活性(KD値)を示す図である。
抗hIL6R抗体であるMRAH-G4T1/MRAL-k0(コントロール抗体)、H0002-G4T1/L1058-lam1、H0041-G4T1/L1088-lam1、およびH0052-G4T1/L1083-lam1(いずれもスイッチ抗体)のADP濃度に依存したhIL6Rに対する結合活性(KD値)を示す図である。
抗hIL6R抗体であるMRAH-G4T1/MRAL-k0(コントロール抗体)、H0002-G4T1/L1058-lam1、H0041-G4T1/L1088-lam1、およびH0052-G4T1/L1083-lam1(いずれもスイッチ抗体)のAMP濃度に依存したhIL6Rに対する結合活性(KD値)を示す図である。
抗hIL6R抗体であるMRAH-mFa55/MRAL-mk0(コントロール抗体)、H0002-mFa55/L1058-ml0、H0041-mFa55/L1088-ml0、およびH0052-mFa55/L1083-ml0(いずれもスイッチ抗体)のATP濃度に依存したADCC活性を示す図である。
抗hIL6R抗体であるMRAH-mFa55/MRAL-mk0(コントロール抗体)、H0002-mFa55/L1058-ml0、H0041-mFa55/L1088-ml0、およびH0052-mFa55/L1083-ml0(いずれもスイッチ抗体)のin vivoにおける抗腫瘍活性を示す図である。IC17Hdk-mFa55/IC17L-mk1は陰性コントロール抗体である。
抗hIL6R抗体であるMRAH-mFa55/MRAL-mk0(コントロール抗体)の正常マウスおよびhIL6Rトランスジェニックマウスでの血漿中動態の比較を示す図である。グラフ縦軸は抗体の血漿中濃度を示す。
抗hIL6R抗体であるH0002-mFa55/L1058-ml0(スイッチ抗体)の正常マウスおよびhIL6Rトランスジェニックマウスでの血漿中動態の比較を示す図である。グラフの縦軸は抗体の血漿中濃度を示す。
抗hIL6R抗体であるH0041-mFa55/L1088-ml0(スイッチ抗体)の正常マウスおよびhIL6Rトランスジェニックマウスでの血漿中動態の比較を示す図である。グラフの縦軸は抗体の血漿中濃度を示す。
抗hIL6R抗体であるH0052-mFa55/L1083-ml0(スイッチ抗体)の正常マウスおよびhIL6Rトランスジェニックマウスでの血漿中動態の比較を示す図である。グラフの縦軸は抗体の血漿中濃度を示す。
抗hIL6R non-switch抗体であるMRAH-mFa55/MRAL-mk0(コントロール抗体)、抗hIL6R switch抗体であるH0002-mFa55/L1058-ml0、H0041-mFa55/L1088-ml0、およびH0052-mFa55/L1083-ml0(いずれもスイッチ抗体)をそれぞれ投与した後のhIL6Rトランスジェニックマウスにおける抗原の蓄積を示す図である。グラフの縦軸は可溶型hIL6Rの血漿中濃度を示す。陰性コントロール抗体としてIC17Hdk-mFa55/IC17L-mk1(図中ではKLH-mFa55と表記)が用いられている。
抗hIL6R non-switch抗体であるMRAH-mFa55/MRAL-mk0(コントロール抗体)、抗hIL6R switch抗体であるH0002-mFa55/L1058-ml0、およびH0041-mFa55/L1088-ml0(いずれもスイッチ抗体)のin vivoにおける抗腫瘍活性を示す図である。IC17Hdk-mFa55/IC17L-mk1は陰性コントロール抗体である。
抗hIL6R non-switch抗体であるMRAH-mFa55/MRAL-mk0(コントロール抗体)、抗hIL6R switch抗体であるH0002-mFa55/L1058-ml0、およびH0041-mFa55/L1088-ml0(いずれもスイッチ抗体)の血漿中動態の比較を示す図である。グラフの縦軸は抗体の血漿中濃度を示す。
抗hIL6R non-switch抗体であるMRAH-mFa55/MRAL-mk0(コントロール抗体)、抗hIL6R switch抗体であるH0002-mFa55/L1058-ml0、およびH0041-mFa55/L1088-ml0(いずれもスイッチ抗体)をそれぞれ投与した後の抗原の蓄積を示す図である。グラフの縦軸は可溶型hIL6Rの血漿中濃度を示す。陰性コントロール抗体としてIC17Hdk-mFa55/IC17L-mk1(図中ではKLH-mFa55と表記)が用いられている。
抗hIL6R non-switch抗体であるMRAH-mFa55/MRAL-mk0(コントロール抗体)、抗hIL6R switch抗体であるH0041-mFa55/L1088-ml0、およびH0052-mFa55/L1083-ml0(いずれもスイッチ抗体)のin vivoにおける抗腫瘍活性を示す図である。IC17Hdk-mFa55/IC17L-mk1は陰性コントロール抗体である。
抗hIL6R non-switch抗体であるMRAH-mFa55/MRAL-mk0(コントロール抗体)、抗hIL6R switch抗体であるH0052-mFa55/L1083-ml0(スイッチ抗体)の血漿中動態の比較を示す図である。グラフの縦軸は抗体の血漿中濃度を示す。
抗hIL6R non-switch抗体であるMRAH-mFa55/MRAL-mk0(コントロール抗体)、抗hIL6R switch抗体であるH0052-mFa55/L1083-ml0(スイッチ抗体)をそれぞれ投与した後の抗原の蓄積を示す図である。グラフの縦軸は可溶型hIL6Rの血漿中濃度を示す。陰性コントロール抗体としてIC17Hdk-mFa55/IC17L-mk1(図中ではKLH-mFa55と表記)が用いられている。
抗PD1抗体であるmPD1F2VH-mF18/mPD1F2VL-mk1(コントロール抗体)とH5029-mFa31/L3021-ml0(スイッチ抗体)のATP濃度に依存したPD-1/PDL-1結合阻害活性を示す図である。
抗PD1抗体であるmPD1F2VH-mF18/mPD1F2VL-mk1(コントロール抗体)とH5041-mFa31/L3021-ml0(スイッチ抗体)のATP濃度に依存したPD-1/PDL-1結合阻害活性を示す図である。
抗PD1抗体であるmPD1F2VH-mF18/mPD1F2VL-mk1(コントロール抗体)、H5029-mFa31/L3021-ml0、H5041-mFa31/L3021-ml0(いずれもスイッチ抗体)のAMP濃度に依存したin vitroでの中和活性を示す図である。
抗PD1抗体であるmPD1F2VH-mF18/mPD1F2VL-mk1(コントロール抗体)、H5029-mFa31/L3021-ml0、H5041-mFa31/L3021-ml0(いずれもスイッチ抗体)のATP濃度に依存したin vitroでの中和活性を示す図である。
抗PD1抗体であるmPD1F2VH-mFa55/mPD1F2VL-mk1(コントロール抗体)、H5041-mFa55/L3023-ml0(スイッチ抗体)のin vivoにおける抗腫瘍活性を示す図である。IC17Hdk-mFa55/IC17L-mk1は陰性コントロール抗体である。
抗PD1抗体であるmPD1F2VH-mFa55/mPD1F2VL-mk1(コントロール抗体)、H5041-mFa55/L3023-ml0(スイッチ抗体)の(A)腫瘍および(B)脾臓でのPD-1発現細胞の除去活性を示す図である。図中の表記として、isotypeは陰性コントロール抗体(IC17Hdk-mFa55/IC17L-mk1)を表す。
抗hIL6R スイッチ抗体であるH0041L1088Fab断片とATPとの結合の様式を示す図である。図中、ATPを球棒モデルで示し、ATPと相互作用を形成するアミノ酸残基をスティックモデルで示した。破線は、当該抗体とATPとの間の水素結合を示す。
抗hIL6R スイッチ抗体であるH0041L1088のエピトープを、hIL6R細胞外ドメイン(shIL6R)のアミノ酸配列上にマッピングした図である。図中、灰色で網掛けしたアミノ酸残基は、結晶構造においてH0041L1088FabあるいはATPのいずれかから4.2Å以内の距離に位置する非水素原子を1個以上含むshIL6Rのアミノ酸残基(エピトープ残基)を示す。
ATPが結合したH0041L1088 Fab断片とshIL6Rとの結合の詳細を示す図である。図中、当該抗体の重鎖黒色軽鎖を灰色、shIL6Rを白色で描画した。図中、ATPは球モデルで示し、当該抗体あるいはATPから4.2Å以内にあるshIL6Rのエピトープ残基と、エピトープ残基から4.2Å以内にある当該抗体のパラトープ残基をスティックモデルで示した。また、破線は当該抗体とshIL6Rとの間の水素結合を示す。なお、shIL6RのF298のみ球モデルで示し、ATPとの相互作用の様子をわかりやすくした。
上記図86の構造を180度回転した(裏から見た)場合の構造を示す図である。
4-1BB Jurkatレポータージーンアッセイを用いて試験したATP存在下での各種スイッチ抗CD137抗体のアゴニスト活性を示す図。
抗CD137 スイッチ抗体であるA375-SCF041aPh /B167-LamlibおよびA375-MY201aPh/B167-Lamlibのそれぞれのの血漿中動態の比較を示す図である。グラフの縦軸は抗体の血漿中濃度を示す。
LLC1/OVA/GPC3細胞株をhCD137KI/mFcγR2bKO/hFcγR2bTg#90マウスに移植して作製したマウスモデルにおける、A375/B167-SCF041aPhおよびA375/B167-MY201aPhのそれぞれの抗腫瘍効果を示す図。 各点は1群 n=5 の腫瘍体積の平均値を示す。
T cell activation Bioassay (NFAT)を用いたレポータージーンアッセイにより試験したATP存在下での各種スイッチ抗CD3抗体のアゴニスト活性を示す図。

0010

I.定義

0011

用語「結合活性(binding activity)」 は、分子(例えば、抗体)の1個またはそれ以上の結合部位と、分子の結合パートナー(例えば、抗原)との間の、非共有結合的な相互作用の合計の強度のことをいう。ここで、「結合活性(binding activity)」は、ある結合対メンバー(例えば、抗体と抗原)の間の1:1相互作用に厳密に限定されない。例えば、結合対のメンバーが1価での1:1相互作用を反映する場合、この結合活性を特に、固有の結合アフィニティ(「アフィニティ」) と呼ぶ 。結合対のメンバーが、1価での結合および多価での結合の両方が可能である場合、結合活性は、これらの結合力の総和となる。分子XのそのパートナーYに対する結合活性は、一般的に、解離定数(KD) または「単位リガンド量当たりのアナライト結合量」(以下「結合量」と呼ぶことがある)により表すことができる。一般に、解離定数(KD)は、その数値が低いほど結合活性は高くなり、「単位リガンド量当たりのアナライト結合量」または「結合量」は、その数値が高いほど結合活性が高くなることが当業者に理解されよう。結合活性は、本明細書に記載のものを含む、当該技術分野において知られた通常の方法によって測定され得る。結合活性を測定するための具体的な実例となるおよび例示的な態様については、下で述べる。

0012

「結合活性成熟」抗原結合分子または抗体、もしくは、「結合活性上昇(増強)」抗原結合分子または抗体は、改変を備えていない親抗原結合分子または親抗体と比較して、1つまたは複数の超可変領域(hypervariable region:HVR) 中に抗原結合分子または抗体の抗原に対する結合活性の改善をもたらす1つまたは複数の改変を伴う、抗体のことをいう。

0013

用語「抗CD137抗原結合分子」「抗CD137抗体」または「CD137に結合する抗原結合分子」「CD137結合する抗体」は、充分な結合活性でCD137と結合することのできる抗原結合分子または抗体であって、その結果その抗原結合分子または抗体がCD137を標的化したときに診断剤および/または治療剤として有用であるような、抗原結合分子または抗体のことをいう。特定の態様において、抗CD137抗体は、異なる種からのCD137間で保存されているCD137のエピトープに結合する。

0014

用語「低分子化合物に依存したCD137結合活性を有する」抗CD137抗原結合分子または抗CD137抗体は、当該低分子化合物の存在下でのCD137に対する結合活性が、当該低分子化合物の非存在下でのCD137に対する結合活性と比べて高い抗原結合分子または抗体をいう。一態様において、「低分子化合物の存在下」とは、当該低分子化合物が、10μM以上、50μM以上、100μM以上、150μM以上、200μM以上、または250μM以上存在する条件下をいう。一態様において、低分子化合物の存在下における、無関係な非CD137タンパク質への抗CD137抗原結合分子または抗体の結合活性の程度は、(例えば、放射免疫測定法(radioimmunoassay:RIA)または表面プラズモン共鳴分析法(surface plasmon resonance: SPR)により)測定したとき、抗原結合分子または抗体のCD137への結合の約10%未満である。特定の態様において、抗CD137抗原結合分子または抗体は、低分子化合物の存在下において、≦1μM、≦100nM、≦10nM、≦1nM、≦0.1nM、≦0.01nM、または≦0.001nM(例えば、10-6M以下、10-7M以下、10-8M以下、10-9M以下、10-10M以下、例えば10-6M 〜10-10M、10-7M 〜10-9M例えば、10-7M〜10-8M)の解離定数(KD) を有する。

0015

本明細書で用語「抗原結合分子」は、その最も広い意味において使用され、抗原決定基に特異的に結合する分子を指す。一態様において、抗原結合分子は、抗体、抗体断片、または抗体誘導体である。

0016

本明細書で用いられる「アゴニスト抗原結合分子」または「アゴニスト抗体」は、それが結合する抗原(例えば、CD137、CD3)の生物学的活性を有意に誘導または増強する抗原結合分子または抗体である。
従って、例えば、抗原が、CD137の場合には、斯かるアゴニスト作用を有する抗原結合分子または抗体を、それぞれ「CD137アゴニスト抗原結合分子」または「CD137アゴニスト抗体」と称する。同様に、例えば、抗原が、CD3の場合には、斯かるアゴニスト作用を有する抗原結合分子または抗体を、それぞれ「CD3アゴニスト抗原結合分子」または「CD3アゴニスト抗体」と称する。

0017

本明細書で用語「抗体」は、最も広い意味で使用され、所望の抗原結合活性を示す限りは、これらに限定されるものではないが、モノクローナル抗体、ポリクローナル抗体多重特異性抗体(例えば、二重特異性抗体)および抗体断片を含む、種々の抗体構造包含する。

0018

「抗体断片」は、完全抗体が結合する抗原に結合する当該完全抗体の一部分を含む、当該完全抗体以外の分子のことをいう。抗体断片の例は、これらに限定されるものではないが、Fv、Fab、Fab'、Fab’-SH、F(ab')2;ダイアボディ;線状抗体;単鎖抗体分子(例えば、scFv);および、抗体断片から形成された多重特異性抗体を含む。

0019

参照抗原結合分子または参照抗体と「同じエピトープに結合する抗原結合分子」または「同じエピトープに結合する抗体」は、競合アッセイにおいてその参照抗体または参照抗原結合分子が自身の抗原へする結合を50%以上阻止する抗体または抗原結合分子のことをいい、また逆にいえば、参照抗体は、競合アッセイにおいて前述の抗体が自身の抗原へする結合を50%以上阻止する。例示的な競合アッセイが、本明細書で提供される。一態様において、参照抗原結合分子または参照抗体が、低分子化合物に依存した抗原結合活性を有する場合、競合アッセイは、当該低分子化合物の存在下において行われる。

0020

用語「キメラ」抗体は、重鎖および/または軽鎖の一部分が特定の供給源または種に由来する一方で、重鎖および/または軽鎖の残りの部分が異なった供給源または種に由来する抗体のことをいう。

0021

抗体の「クラス」は、抗体の重鎖に備わる定常ドメインまたは定常領域のタイプのことをいう。抗体には5つの主要なクラスがある:IgAIgDIgE、IgG、およびIgMである。そして、このうちいくつかはさらにサブクラスアイソタイプ)に分けられてもよい。例えば、IgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgA1、およびIgA2である。異なるクラスの免疫グロブリンに対応する重鎖定常ドメインを、それぞれ、α、δ、ε、γ、およびμと呼ぶ。

0022

エフェクター機能」は、抗体のFc領域に起因する、抗体のアイソタイプによって異なる生物学的活性のことをいう。抗体のエフェクター機能の例には次のものが含まれる:C1q結合および補体依存性細胞傷害(complement dependent cytotoxicity:CDC);Fc受容体結合;抗体依存性細胞介在性細胞傷害(antibody-dependent cell-mediated cytotoxicity:ADCC);貪食作用細胞表面受容体(例えば、B細胞受容体)の下方制御;および、B細胞活性化。

0023

「細胞傷害活性」は、細胞の機能を阻害するまたは妨げる、および/または細胞の死または破壊を引き起こす活性をいう。細胞傷害活性は、例えば抗体依存性細胞介在性細胞傷害(antibody-dependent cell-mediated cytotoxicity:ADCC)活性、補体依存性細胞傷害(complement-dependent cytotoxicity:CDC)活性、およびT細胞による細胞傷害活性等でもよいし、イムノコンジュゲートなどのように、細胞傷害剤(例えば、放射性同位体や化学療法剤など)によって引き起こされるものであってもよい。

0024

本明細書で用語「Fc領域」は、少なくとも定常領域の一部分を含む免疫グロブリン重鎖C末端領域を定義するために用いられる。この用語は、天然型配列のFc領域および変異体Fc領域を含む。一態様において、ヒトIgG重鎖Fc領域はCys226から、またはPro230から、重鎖のカルボキシル末端まで延びる。ただし、Fc領域のC末端のリジン(Lys447) またはグリシン‐リジン(Gly446-Lys447)は、存在していてもしていなくてもよい。本明細書では別段特定しない限り、Fc領域または定常領域中のアミノ酸残基の番号付けは、Kabat et al., Sequences of Proteins of Immunological Interest, 5th Ed. Public Health Service, National Institutes of Health, Bethesda, MD 1991 に記載の、EUナンバリングシステム(EUインデックスとも呼ばれる)にしたがう

0025

本明細書で用語「変異Fc領域」は、少なくとも1つのアミノ酸修飾、好ましくは1つまたは複数のアミノ酸置換によって天然型配列Fc領域のそれと相違するアミノ酸配列を含む。好ましくは、変異Fc領域は、天然型配列Fc領域または親ポリペプチドのFc領域と比較して、天然型配列Fc領域中または親ポリペプチドのFc領域中に少なくとも1つのアミノ酸置換、例えば約1〜約10個のアミノ酸置換、好ましくは約1〜約5個のアミノ酸置換を有する。本明細書の変異Fc領域は、好ましくは、天然型配列Fc領域および/または親ポリペプチドのFc領域と少なくとも約80%の相同性、最も好ましくはそれらと少なくとも約90%の相同性、より好ましくはそれらと少なくとも約95%の相同性を備える。

0026

本明細書において、Fc領域または定常領域中のアミノ酸改変または置換は、EUナンバリングシステムとアミノ酸との組合せによって表され得る。たとえば、S424Nは、EUナンバリング424位のセリン(Ser)のアスパラギン(Asn)への置換を表す。また、EU424Nは、424位のアミノ酸(種類を問わない)のアスパラギン(Asn)への置換を表す。

0027

本明細書で用語「Fc領域含有抗体」は、Fc領域を含む抗体のことをいう。Fc領域のC末端リジン(EUナンバリングシステムにしたがえば残基447)またはFc領域のC末端グリシン−リジン(残基446-447)は、例えば抗体の精製の間にまたは抗体をコードする核酸の組み換え操作によって除去され得る。したがって、本開示によるFc領域を有する抗体を含む組成物は、G446-K447を伴う抗体、G446を伴いK447を伴わない抗体、G446-K447が完全に除去された抗体、または上記3つのタイプの抗体の混合物を含み得る。

0028

用語「全長抗体」、「完全抗体」、および「全部抗体」は、本明細書では相互に交換可能に用いられ、天然型抗体構造に実質的に類似した構造を有する、または本明細書で定義するFc領域または変異Fc領域を含む重鎖を有する抗体のことをいう。

0029

「ヒト抗体」は、ヒトもしくはヒト細胞によって産生された抗体またはヒト抗体レパートリーもしくは他のヒト抗体コード配列を用いる非ヒト供給源に由来する抗体のアミノ酸配列に対応するアミノ酸配列を備える抗体である。このヒト抗体の定義は、非ヒトの抗原結合残基を含むヒト化抗体を、明確に除外するものである。

0030

フレームワーク」または「FR」は、超可変領域(HVR) 残基以外の、可変ドメイン残基のことをいう。可変ドメインのFRは、通常4つのFRドメイン:FR1、FR2、FR3、およびFR4からなる。それに応じて、HVRおよびFRの配列は、通常次順序でVH(またはVL)に現れる:FR1-H1(L1)-FR2-H2(L2)-FR3-H3(L3)-FR4。

0031

本明細書の趣旨での「アクセプターヒトフレームワーク」は、下で定義するヒト免疫グロブリンフレームワークまたはヒトコンセンサスフレームワークに由来する、軽鎖可変ドメイン(VL) フレームワークまたは重鎖可変ドメイン(VH) フレームワークのアミノ酸配列を含む、フレームワークである。ヒト免疫グロブリンフレームワークまたはヒトコンセンサスフレームワークに「由来する」アクセプターヒトフレームワークは、それらの同じアミノ酸配列を含んでもよいし、またはアミノ酸配列の変更を含んでいてもよい。いくつかの態様において、アミノ酸の変更の数は、10以下、9以下、8以下、7以下、6以下、5以下、4以下、3以下、または2以下である。いくつかの態様において、VLアクセプターヒトフレームワークは、VLヒト免疫グロブリンフレームワーク配列またはヒトコンセンサスフレームワーク配列と、配列が同一である。

0032

「ヒトコンセンサスフレームワーク」は、ヒト免疫グロブリンVLまたはVHフレームワーク配列の選択群において最も共通して生じるアミノ酸残基を示すフレームワークである。通常、ヒト免疫グロブリンVLまたはVH配列の選択は、可変ドメイン配列サブグループからである。通常、配列のサブグループは、Kabat et al., Sequences of Proteins of Immunological Interest, Fifth Edition, NIH Publication 91-3242, Bethesda MD (1991), vols. 1-3におけるサブグループである。一態様において、VLについて、サブグループは上記のKabatらによるサブグループκIである。一態様において、VHについて、サブグループは上記のKabatらによるサブグループIIIである。

0033

ヒト化」抗体は、非ヒトHVRからのアミノ酸残基およびヒトFRからのアミノ酸残基を含む、キメラ抗体のことをいう。ある態様では、ヒト化抗体は、少なくとも1つ、典型的には2つの可変ドメインの実質的にすべてを含み、当該可変領域においては、すべてのもしくは実質的にすべてのHVR(例えばCDR)は非ヒト抗体のものに対応し、かつ、すべてのもしくは実質的にすべてのFRはヒト抗体のものに対応する。ヒト化抗体は、任意で、ヒト抗体に由来する抗体定常領域の少なくとも一部分を含んでもよい。抗体(例えば、非ヒト抗体)の「ヒト化された形態」は、ヒト化を経た抗体のことをいう。

0034

用語「可変領域」または「可変ドメイン」は、抗体を抗原へと結合させることに関与する、抗体の重鎖または軽鎖のドメインのことをいう。天然型抗体の重鎖および軽鎖の可変ドメイン(それぞれVHおよびVL)は、通常、各ドメインが4つの保存されたフレームワーク領域 (FR) および3つの超可変領域(HVR) を含む、類似の構造を有する。(例えば、Kindt et al. Kuby Immunology, 6th ed., W.H. Freeman and Co., page 91 (2007) 参照。)1つのVHまたはVLドメインで、抗原結合特異性を与えるに充分であろう。さらに、ある特定の抗原に結合する抗体は、当該抗原に結合する抗体からのVHまたはVLドメインを使ってそれぞれVLまたはVHドメインの相補的ライブラリをスクリーニングして、単離されてもよい。例えばPortolano et al., J. Immunol. 150:880-887 (1993); Clarkson et al., Nature 352:624-628 (1991) 参照。

0035

本明細書で用いられる用語「超可変領域」または「HVR」は、配列において超可変であり(「相補性決定領域」または「CDR」(complementarity determining region))、および/または構造的に定まったループ(「超可変ループ」)を形成し、および/または抗原接触残基(「抗原接触」)を含む、抗体の可変ドメインの各領域のことをいう。通常、抗体は6つのHVRを含む:VHに3つ(H1、H2、H3)、およびVLに3つ(L1、L2、L3)である。本明細書での例示的なHVRは、以下のものを含む:
(a)アミノ酸残基26-32 (L1)、50-52 (L2)、91-96 (L3)、26-32 (H1)、53-55 (H2)、および96-101 (H3)のところで生じる超可変ループ (Chothia and Lesk, J. Mol. Biol. 196:901-917 (1987));
(b) アミノ酸残基24-34 (L1)、50-56 (L2)、89-97 (L3)、31-35b (H1)、50-65 (H2)、 および95-102 (H3)のところで生じるCDR (Kabat et al., Sequences of Proteins of Immunological Interest, 5th Ed. Public Health Service, National Institutes of Health, Bethesda, MD (1991));
(c) アミノ酸残基27c-36 (L1)、46-55 (L2)、89-96 (L3)、30-35b (H1)、47-58 (H2)、および93-101 (H3) のところで生じる抗原接触 (MacCallum et al. J. Mol. Biol. 262: 732-745 (1996));ならびに、
(d) HVRアミノ酸残基46-56 (L2)、47-56 (L2)、48-56 (L2)、49-56 (L2)、26-35 (H1)、26-35b (H1)、49-65 (H2)、93-102 (H3)、および94-102 (H3)を含む、(a)、(b)、および/または(c)の組合せ。
別段示さない限り、HVR残基および可変ドメイン中の他の残基(例えば、FR残基)は、本明細書では上記のKabatらにしたがって番号付けされる。また、本明細書において、HVR残基および可変ドメイン中の他の残基(例えば、FR残基)、および当該残基におけるアミノ酸改変または置換は、Kabatナンバリングシステムとアミノ酸との組合せによって表されうる。例えば、N99は、Kabatナンバリング99位のアスパラギン(Asn)を表し、N99Aは、Kabatナンバリング99位のアスパラギン(Asn)のアラニン(Ala)への置換を表す。

0036

「イムノコンジュゲート」は、1つまたは複数の異種の分子にコンジュゲートされた抗体である(異種の分子は、これに限定されるものではないが、細胞傷害剤を含む)。

0037

本明細書でいう用語「細胞傷害剤」は、細胞の機能を阻害するまたは妨げる、および/または細胞の死または破壊の原因となる物質のことをいう。細胞傷害剤は、これらに限定されるものではないが、放射性同位体(例えば、211At、131I、125I、90Y、186Re、188Re、153Sm、212Bi、32P、212PbおよびLuの放射性同位体);化学療法剤または化学療法薬(例えば、メトトレキサートアドリアマイシンビンカアルカロイド類(ビンクリスチンビンブラスチンエトポシド)、ドキソルビシンメルファランマイトマイシンCクロラムブシルダウノルビシン、または他のインターカレート剤);増殖阻害剤核酸分解酵素などの酵素およびその断片;抗生物質;例えば、低分子毒素または細菌、真菌、植物、または動物起源酵素的に活性な毒素(その断片および/または変異体を含む)などの、毒素;および、以下に開示される、種々の抗腫瘍剤または抗がん剤を含む。

0038

「単離された」抗体は、そのもともとの環境の成分から分離されたものである。いくつかの態様において、抗体は、例えば、電気泳動(例えば、SDS-PAGE、等電点分離法(isoelectric focusing:IEF)、キャピラリー電気泳動)またはクロマトグラフ(例えば、イオン交換または逆相HPLC)で測定して、95%または99%を超える純度まで精製される。抗体の純度の評価のための方法の総説として、例えば、Flatman et al., J. Chromatogr. B 848:79-87 (2007) を参照のこと。

0039

「単離された」核酸は、そのもともとの環境の成分から分離された核酸分子のことをいう。単離された核酸は、その核酸分子を通常含む細胞の中に含まれた核酸分子を含むが、その核酸分子は染色体外に存在しているかまたは本来の染色体上の位置とは異なる染色体上の位置に存在している。

0040

本明細書で用いられる用語「ベクター」は、それが連結されたもう1つの核酸を増やすことができる、核酸分子のことをいう。この用語は、自己複製核酸構造としてのベクター、および、それが導入された宿主細胞のゲノム中に組み入れられるベクターを含む。あるベクターは、自身が動作的に連結された核酸の、発現をもたらすことができる。そのようなベクターは、本明細書では「発現ベクター」とも称される。

0041

「抗CD137抗原結合分子をコードするコードされた核酸」は、抗原結合分子を構成するポリペプチドをコードする1つまたは複数の核酸分子のことをいう。「抗CD137抗体をコードする単離された核酸」は、抗体の重鎖および軽鎖(またはその断片)をコードする1つまたは複数の核酸分子のことをいい、1つのベクターまたは別々のベクターに乗っている核酸分子、および、宿主細胞中の1つまたは複数の位置に存在している核酸分子を含む。

0042

用語「宿主細胞」、「宿主細胞株」、および「宿主細胞培養物」は、相互に交換可能に用いられ、外来核酸を導入された細胞(そのような細胞の子孫を含む)のことをいう。宿主細胞は「形質転換体」および「形質転換細胞」を含み、これには初代の形質転換細胞および継代数によらずその細胞に由来する子孫を含む。子孫は、親細胞と核酸の内容において完全に同一でなくてもよく、変異を含んでいてもよい。オリジナルの形質転換細胞がスクリーニングされたまたは選択された際に用いられたものと同じ機能または生物学的活性を有する変異体子孫も、本明細書では含まれる。

0043

本明細書でいう用語「モノクローナル抗体」は、実質的に均一な抗体の集団から得られる抗体のことをいう。すなわち、その集団を構成する個々の抗体は、生じ得る変異抗体(例えば、自然に生じる変異を含む変異抗体、またはモノクローナル抗体調製物の製造中に発生する変異抗体。そのような変異体は通常若干量存在している。)を除いて、同一でありおよび/または同じエピトープに結合する。異なる決定基(エピトープ)に対する異なる抗体を典型的に含むポリクローナル抗体調製物とは対照的に、モノクローナル抗体調製物の各モノクローナル抗体は、抗原上の単一の決定基に対するものである。したがって、修飾語モノクローナル」は、実質的に均一な抗体の集団から得られるものである、という抗体の特徴を示し、何らかの特定の方法による抗体の製造を求めるものと解釈されるべきではない。例えば、本開示にしたがって用いられるモノクローナル抗体は、これらに限定されるものではないが、ハイブリドーマ法、組換えDNA法、ファージディスプレイ法ヒト免疫グロブリン遺伝子座の全部または一部を含んだトランスジェニック動物を利用する方法を含む、様々な手法によって作成されてよく、モノクローナル抗体を作製するためのそのような方法および他の例示的な方法は、本明細書に記載されている。

0044

抗体」は、異種の部分(例えば、細胞傷害部分)または放射性標識にコンジュゲートされていない抗体のことをいう。裸抗体は、薬学的製剤中に存在していてもよい。

0045

「天然型抗体」は、天然に生じる様々な構造を伴う免疫グロブリン分子のことをいう。例えば、天然型IgG抗体は、ジスルフィド結合している2つの同一の軽鎖と2つの同一の重鎖から構成される約150,000ダルトンヘテロ四量体糖タンパク質である。N末端からC末端に向かって、各重鎖は、可変重鎖ドメインまたは重鎖可変ドメインとも呼ばれる可変領域 (VH) を有し、それに3つの定常ドメイン(CH1、CH2、およびCH3)が続く。同様に、N末端からC末端に向かって、各軽鎖は、可変軽鎖ドメインまたは軽鎖可変ドメインとも呼ばれる可変領域 (VL) を有し、それに定常軽鎖 (CL) ドメインが続く。抗体の軽鎖は、その定常ドメインのアミノ酸配列に基づいて、カッパ(κ)およびラムダ(λ)と呼ばれる、2つのタイプの1つに帰属させられてよい。

0046

参照ポリペプチド配列に対する「パーセント(%)アミノ酸配列同一性」は、最大のパーセント配列同一性を得るように配列を整列させてかつ必要ならギャップを導入した後の、かつ、いかなる保存的置換も配列同一性の一部と考えないとしたときの、参照ポリペプチド配列中のアミノ酸残基と同一である候補配列中のアミノ酸残基の、百分率比として定義される。パーセントアミノ酸配列同一性を決める目的のアラインメントは、当該技術分野における技術の範囲内にある種々の方法、例えば、BLAST、BLAST-2、ALIGN、Megalign (DNASTAR)ソフトウェア、またはGENETYX(登録商標)(株式会社ゼネティックス)などの、公に入手可能なコンピュータソフトウェアを使用することにより達成することができる。当業者は、比較される配列の全長にわたって最大のアラインメントを達成するために必要な任意のアルゴリズムを含む、配列のアラインメントをとるための適切なパラメーターを決定することができる。

0047

ALIGN-2配列比較コンピュータプログラムは、ジェネンテック社の著作であり、そのソースコードは米国著作権(U.S. Copyright Office, Wasington D.C., 20559) に使用者用書類とともに提出され、米国著作権登録番号TXU510087として登録されている。ALIGN-2プログラムは、ジェネンテック社 (Genentech, Inc., South San Francisco, California) から公に入手可能であるし、ソースコードからコンパイルしてもよい。ALIGN-2プログラムは、Digital UNIX V4.0Dを含むUNIXオペレーティングシステム上での使用のためにコンパイルされる。すべての配列比較パラメーターは、ALIGN-2プログラムによって設定され、変動しない。
アミノ酸配列比較にALIGN-2が用いられる状況では、所与のアミノ酸配列Aの、所与のアミノ酸配列Bへの、またはそれとの、またはそれに対する%アミノ酸配列同一性(あるいは、所与のアミノ酸配列Bへの、またはそれとの、またはそれに対する、ある%アミノ酸配列同一性を有するまたは含む所与のアミノ酸配列A、ということもできる)は、次のように計算される:分率X/Yの100倍。ここで、Xは配列アラインメントプログラムALIGN-2によって、当該プログラムのAおよびBのアラインメントにおいて同一である一致としてスコアされたアミノ酸残基の数であり、YはB中のアミノ酸残基の全数である。アミノ酸配列Aの長さがアミノ酸配列Bの長さと等しくない場合、AのBへの%アミノ酸配列同一性は、BのAへの%アミノ酸配列同一性と等しくないことが、理解されるであろう。別段特に明示しない限り、本明細書で用いられるすべての%アミノ酸配列同一性値は、直前の段落で述べたとおりALIGN-2コンピュータプログラムを用いて得られるものである。

0048

用語「薬学的製剤」は、その中に含まれた有効成分の生物学的活性が効果を発揮し得るような形態にある調製物であって、かつ製剤が投与される被験体に許容できない程度に毒性のある追加の要素を含んでいない、調製物のことをいう。

0049

「薬学的に許容される担体」は、被験体に対して無毒な、薬学的製剤中の有効成分以外の成分のことをいう。薬学的に許容される担体は、これらに限定されるものではないが、緩衝液賦形剤安定化剤、または保存剤を含む。

0050

ある剤(例えば、薬学的製剤)の「有効量」は、所望の治療的または予防的結果を達成するために有効である、必要な用量におけるおよび必要な期間にわたっての、量のことをいう。

0051

「個体」または「被験体」は哺乳動物である。哺乳動物は、これらに限定されるものではないが、飼育動物(例えば、ウシヒツジネコイヌウマ)、霊長類(例えば、ヒト、およびサルなどの非ヒト霊長類)、ウサギ、ならびに、げっ歯類(例えば、マウスおよびラット)を含む。特定の態様では、個体または被験体は、ヒトである。

0052

本明細書でいう用語「CD137」は、別段示さない限り、霊長類(例えば、ヒト)およびげっ歯類(例えば、マウスおよびラット)などの哺乳動物を含む、任意の脊椎動物供給源からの任意の天然型CD137のことをいう。この用語は、「全長」のプロセシングを受けていないCD137も、細胞中でのプロセシングの結果生じるいかなる形態のCD137も包含する。この用語はまた、自然に生じるCD137の変異体、例えば、スプライス変異体対立遺伝子変異体も包含する。例示的なヒトCD137の全長アミノ酸配列を、配列番号:1(NCBI Reference Sequence: NP_001552.2)、例示的なヒトCD137の細胞外領域のアミノ酸配列を、配列番号:2に示した。例示的なマウスCD137の全長アミノ酸配列を、配列番号:3(NCBI Reference Sequence: NP_035742.1)、例示的なマウスCD137の細胞外領域のアミノ酸配列を、配列番号:4に示した。例示的なサルCD137の全長アミノ酸配列を、配列番号:5(NCBI Reference Sequence: ABY47575.1)、例示的なサルCD137の細胞外領域のアミノ酸配列を、配列番号:6に示した。
CD137は、腫瘍壊死因子(TNF)受容体ファミリーのメンバーである。その代替名称は、腫瘍壊死因子受容体スーパーファミリーメンバー9(TNFRSF9)、4-1BB、ILAである。活性化されたCD4+およびCD8+T細胞上でのその発現に加えて、CD137はまた、B細胞、樹状細胞、ナチュラルキラー(NK)およびNK-T細胞、マクロファージ、単球、好中球、CD4+CD25+制御性T細胞、および血管内皮細胞において発現される。癌細胞においても発現されることも示されている(Labianoら、Oncoimmunology、24巻:e1062967(2015年))。その天然のリガンドであるCD137Lは、B細胞、単球/マクロファージ、および樹状細胞などの抗原提示細胞上に示している(Wattsら、Annu.Rev.Immunol.、23巻:23-68頁(2005年))。そのリガンドとの相互作用において、CD137は、TCR誘導性のT細胞増殖の増加、サイトカイン産生、機能的成熟、アポトーシスの抑制、および長期のCD8+T細胞生存をもたらす(Namら、Curr.Cancer Drug Targets、5巻:357-363頁(2005年)、Wattsら、Annu.Rev.Immunol.、23巻:23-68頁(2005年))。

0053

用語「癌」、「がん」および「がん性」は、調節されない細胞成長/増殖によって典型的に特徴づけられる哺乳動物における生理学的状態のことをいうまたは説明するものである。

0054

用語「腫瘍」は、悪性良性かによらず、すべての新生物性細胞成長および増殖ならびにすべての前がん性およびがん性細胞および組織のことをいう。用語「癌」、「がん」、「がん性」、「細胞増殖性障害」、「増殖性障害」および「腫瘍」は、本明細書でいう場合、相互に排他的でない。

0055

用語「細胞増殖性障害」および「増殖性障害」は、一定程度の異常な細胞増殖に関連する障害のことをいう。一態様において、細胞増殖性障害は、がんである。

0056

本明細書で用いられる「治療」(および、その文法上の派生語、例えば「治療する」、「治療すること」など)は、治療される個体の自然経過を改変することを企図した臨床的介入を意味し、予防のためにも、臨床的病態の経過の間にも実施され得る。治療の望ましい効果は、これらに限定されるものではないが、疾患の発生または再発の防止、症状の軽減、疾患による任意の直接的または間接的な病理的影響の減弱転移の防止、疾患の進行速度の低減、疾患状態回復または緩和、および寛解または改善された予後を含む。いくつかの態様において、本開示の抗体は、疾患の発症を遅らせる、または疾患の進行を遅くするために用いられる。

0057

II.組成物および方法(抗CD137アゴニスト抗原結合分子)
一局面において、本開示は、抗CD137アゴニスト抗原結合分子、およびそれらの使用一部基づくものである。特定の態様において、CD137に結合する抗体が提供される。本開示の抗体は、免疫細胞の活性化作用、細胞傷害活性、または抗腫瘍活性を発揮し得ることから、例えば、がんの診断または治療のために、有用である。

0058

A.例示的抗CD137抗原結合分子または抗体
一局面において、本開示はCD137に結合する、単離された抗原結合分子または抗体を提供する。特定の態様において、抗CD137抗原結合分子または抗体は、
・低分子化合物に依存したCD137結合活性を有する;
・CD137の細胞外領域に結合する;
・低分子化合物およびCD137とともに三者複合体を形成する;
・ヒトおよびサル由来のCD137に結合する;
・CD137活性のアゴニストである;
・低分子化合物の存在下で、CD137に対するアゴニスト活性を示す;
・低分子化合物の非存在下で、CD137に対するアゴニスト活性が低い;および/または
・低分子化合物の非存在下で、CD137に対するアゴニスト活性を実質的に示さない。

0059

[抗原結合分子または抗体の結合活性]
特定の態様において、本明細書で提供される抗原結合分子または抗体の結合活性(binding activity)は、低分子化合物の存在下において、≦1μM、≦100nM、≦10nM、≦1nM、≦0.1nM、≦0.01nMまたは≦0.001nM(例えば、10-6M以下、10-7M以下、10-8M以下、10-9M以下、10-10M以下、例えば10-6M 〜10-10M、10-7M〜10-9M例えば、10-7M 〜10-8M)の解離定数(KD) を有する。

0060

一態様において、抗原結合分子または抗体の結合活性(binding activity)は、放射性標識抗原結合測定法(radiolabeled antigen binding assay:RIA) によって測定され、KDで表される。一態様において、RIAは、目的の抗体のFabバージョンおよびその抗原を用いて実施される。例えば、抗原に対するFabの溶液中結合アフィニティは、非標識抗原の漸増系列の存在下で最小濃度の (125I)標識抗原によりFabを平衡化させ、次いで結合した抗原を抗Fab抗体でコーティングされたプレートにより捕捉することによって測定される。(例えば、Chen et al., J. Mol. Biol. 293:865-881(1999) を参照のこと)。測定条件構築するために、MICROTITER(登録商標)マルチウェルプレート(Thermo Scientific) を50mM炭酸ナトリウム(pH9.6) 中5μg/mlの捕捉用抗Fab抗体 (CappelLabs) で一晩コーティングし、その後に室温(およそ23℃)で2〜5時間、PBS中2% (w/v)ウシ血清アルブミンブロックする。非吸着プレート(Nunc #269620) において、100 pMまたは26 pMの [125I]-抗原を、(例えば、Presta et al., Cancer Res. 57:4593-4599 (1997) における抗VEGF抗体、Fab-12の評価と同じように)目的のFabの段階希釈物と混合する。次いで、目的のFabを一晩インキュベートするが、このインキュベーションは、平衡が確実に達成されるよう、より長時間(例えば、約65時間)継続され得る。その後、混合物を、室温でのインキュベーション(例えば、1時間)のために捕捉プレートに移す。次いで溶液を除去し、プレートをPBS中0.1%のポリソルベート20(TWEEN-20(登録商標))で8回洗浄する。プレートが乾燥したら、150μl/ウェルシンチラント(MICROSCINT-20(商標)、Packard)を添加し、TOPCOUNT(商標)ガンマカウンター(Packard) においてプレートを10分間カウントする。最大結合の20%以下を与える各Fabの濃度を、競合結合アッセイにおいて使用するために選択する。

0061

一態様において、抗体の結合活性(binding activity)は表面プラズモン共鳴分析法を測定原理とする例えばBIACORE(商標登録)T200またはBIACORE(商標登録)4000(GE Healthcare, Uppsala, Sweden)を用いたリガンド捕捉法が用いられる。機器操作にはBIACORE(商標登録)Control Softwareが用いられる。一態様においてアミンカップリングキット(GE Healthcare, Uppsala, Sweden)を供給元の指示にしたがって使用し、カルボキシメチルデキストランをコーティングしたセンサーチップ(GE Healthcare, Uppsala, Sweden)にリガンド捕捉用分子、たとえば抗タグ抗体、抗IgG抗体、プロテインAなど、を固相化する。リガンド捕捉分子は適切なpHの10 mM酢酸ナトリウム溶液を用いて希釈され、適切な流速および注入時間で注入される。結合活性測定は0.05%ポリソルベート20(その他の名称としてTween(商標登録)-20)含有緩衝液を測定用緩衝液として使用し、流速は10- 30 μL/分、測定温度は好ましくは25℃や37℃で測定される。リガンド捕捉用分子に抗体をリガンドとして捕捉させて測定を実施する場合は、抗体を注入して目的量を捕捉させたのち、測定用緩衝液を用いて調製された抗原およびまたはFc受容体の段階希釈物(アナライト)が注入される。リガンド捕捉用分子に抗原およびまたはFc受容体をリガンドとして捕捉させて測定を実施する場合は、抗原およびまたはFc受容体を注入して目的量を捕捉させたのち、測定用緩衝液を用いて調製された抗体の段階希釈物(アナライト)が注入される。

0062

一態様において、測定結果はBIACORE(登録商標)Evaluation Softwareを用いて解析される。速度論的パラメータ(kinetics parameter)算出は1:1 Bindingのモデルを用いて、結合および解離のセンサーグラムを同時にフィッティングすることによって実施され、結合速度(konもしくはka) 、解離速度(koffもしくはkd) 、平衡解離定数(KD)が計算され得る。結合活性が弱い、特に解離が早く速度論的パラメータ算出が困難な場合はSteady stateモデルを用いて平衡解離定数 (KD)を計算しても良い。結合活性の他のパラメータとしては、特定の濃度のアナライトの結合量(resonance unit:RU)をリガンドの捕捉量(RU)で除して「単位リガンド量当たりのアナライト結合量」も算出され得る。

0063

[低分子化合物に依存した結合活性]
一局面において、抗CD137抗原結合分子または抗体は、低分子化合物に依存したCD137結合活性を有する。非限定の一態様において、抗CD137抗原結合分子または抗体は、低分子化合物の存在下でのCD137に対する結合活性が、当該低分子化合物の非存在下でのCD137の結合活性と比べて高い。異なる一態様において、抗CD137抗原結合分子または抗体は、高濃度低分子化合物の存在下でのCD137に対する結合活性が、低濃度の当該低分子化合物化合物の存在下でのCD137の結合活性と比べて高い。好ましい一態様において、抗CD137抗原結合分子または抗体は、低分子化合物化合物の存在下でのCD137に対する結合活性が、当該低分子化合物化合物の非存在下でのCD137の結合活性の、2倍以上、3倍以上、5倍以上、10倍以上、15倍以上、20倍以上、25倍以上、30倍以上、50倍以上、100倍以上、200倍以上、300倍以上、500倍以上、1×103倍以上、2×103倍以上、上、3×103倍以上、5×103倍以上、1×104倍以上、2×104倍以上、3×104倍以上、5×104倍以上、または1×105倍以上である。異なる好ましい一態様において、抗CD137抗原結合分子または抗体は、低分子化合物化合物の存在下でのCD137に対する結合活性が、当該低分子化合物化合物の非存在下でのCD137の結合活性の、2倍より高い、3倍より高い、5倍より高い、10倍より高い、15倍より高い、20倍より高い、25倍より高い、30倍より高い、50倍より高い、100倍より高い、200倍より高い、300倍より高い、500倍より高い、1×103倍より高い、2×103倍より高い、上、3×103倍より高い、5×103倍より高い、1×104倍より高い、2×104倍より高い、3×104倍より高い、5×104倍より高い、または1×105倍より高い。

0064

低分子化合物の濃度としては、抗CD137抗原結合分子または抗体の結合活性に差が検出される限り、任意の濃度を選択することができる。一態様において、「低分子化合物の存在下」および/または「高濃度低分子化合物の存在下」における低分子化合物の濃度としては、例えば、100nM以上、500nM以上、1μM以上、3μM以上、5μM以上、10μM以上、50μM以上、100μM以上、150μM以上、200μM以上、250μM以上、300μM以上、400μM以上、500μM以上、または1mM以上の濃度を挙げることができる。あるいは、それぞれの抗CD137抗原結合分子または抗体が最大の結合活性を示すような十分量をここでの濃度とすることもできる。また、一態様において、「低濃度低分子化合物の存在下」における低分子化合物の濃度としては、例えば、500μM以下、250μM以下、200μM以下、150μM以下、100μM以下、50μM以下、10μM以下、1μM以下、500nM以下、100nM以下、50nM以下、10nMまたは1nM以下の濃度を挙げることができる。低分子化合物の濃度がゼロまたは実質的な濃度がゼロの場合を、低濃度の一態様として選択することもできる。
ここで、「実質的な濃度がセロ」とは、例えば、低分子化合物が存在するものの、現在の技術ではその濃度を検出することができない程度の極めて微量な濃度を挙げることができる。

0065

一態様において、10μM、50μM、100μM、150μM、200μM、または250μMの低分子化合物の存在下でのCD137に対する結合活性は、当該低分子化合物の非存在下でのCD137に対する結合活性の、2倍以上、5倍以上、10倍以上、15倍以上、16倍以上、17倍以上、18倍以上、19倍以上、または20倍以上である。一態様において、抗CD137抗原結合分子または抗体は、10μM以上の低分子化合物の存在下でのCD137に対する結合活性が、当該低分子化合物の非存在下でのCD137に対する結合活性の、2倍以上、5倍以上、10倍以上、15倍以上、16倍以上、17倍以上、18倍以上、19倍以上、または20倍以上である。一態様において、抗CD137抗原結合分子または抗体は、100μM以上の低分子化合物の存在下でのCD137に対する結合活性が、当該低分子化合物の非存在下でのCD137に対する結合活性の、2倍以上、5倍以上、10倍以上、15倍以上、16倍以上、17倍以上、18倍以上、19倍以上、または20倍以上である。

0066

一態様において、抗CD137抗原結合分子または抗体は、10μM以上の低分子化合物の存在下でのCD137に対する結合活性(KD)が、9x10-7M以下、8x10-7M以下、7x10-7M以下、6x10-7M以下、5x10-7M以下、または4x10-7M以下の解離定数(KD) であり、好ましくは、5x10-7M以下の解離定数 (KD)である。更なる一態様において、抗CD137抗原結合分子または抗体は、当該低分子化合物の非存在下でのCD137に対する結合活性が(KD)が、Biacoreでは計算不可能なほど大きい(結合活性が弱い)か、1x10-7M以上、5x10-7M以上、 7x10-7M以上、8x10-7M以上、9x10-7M以上、1x10-6M以上、2x10-6M以上、3x10-6M以上、または4x10-6M以上の解離定数 (KD) であり、好ましくは、1x10-6M以上の解離定数 (KD)である。別の一態様において、抗CD137抗原結合分子または抗体は、100μM以上の低分子化合物の存在下でのCD137に対する結合活性(KD)が、9x10-7M以下、8x10-7M以下、7x10-7M以下、6x10-7M以下、5x10-7M以下、4x10-7M以下、3x10-7M以下、2x10-7M以下、または1x10-7M以下の解離定数 (KD) であり、好ましくは、2x10-7M以下の解離定数 (KD)である。更なる一態様において、抗CD137抗原結合分子または抗体は、さらに、当該低分子化合物の非存在下でのCD137に対する結合活性が(KD)が、Biacoreでは計算不可能なほど大きい(結合活性が弱い)か、1x10-7M以上、5x10-7M以上、7x10-7M以上、8x10-7M以上、9x10-7M以上、1x10-6M以上、2x10-6M以上、3x10-6M以上、または4x10-6M以上の解離定数 (KD) であり、好ましくは、1x10-6M以上の解離定数 (KD)である。

0067

一態様において、抗CD137抗原結合分子または抗体は、10μM以上の低分子化合物の存在下でのCD137に対する結合活性(KD)が、8x10-8M以下の解離定数(KD) であり、当該低分子化合物の非存在下でのCD137に対する結合活性が(KD)が、Biacoreでは計算不可能なほど大きい(結合活性が弱い)。別の一態様において、抗CD137抗原結合分子または抗体は、100μM以上の低分子化合物の存在下でのCD137に対する結合活性(KD)が、2x10-8M以下の解離定数 (KD) であり、当該低分子化合物の非存在下でのCD137に対する結合活性が(KD)が、Biacoreでは計算不可能なほど大きい(結合活性が弱い)。

0068

一局面において、本開示は、〔10μM 以上の低分子化合物の存在下でのCD137に対する結合活性(結合量)〕/〔当該低分子化合物の非存在下でのCD137に対する結合活性(結合量)〕の値が、参照抗CD137抗原結合分子と同じかそれより大きい、抗CD137抗原結合分子または抗体を提供する。異なる一局面において、本開示は、〔100μM 以上の低分子化合物の存在下でのCD137に対する結合活性(結合量)〕/〔当該低分子化合物の非存在下でのCD137に対する結合活性(結合量)〕の値が、参照抗CD137抗原結合分子と同じかそれより大きい、抗CD137抗原結合分子または抗体を提供する。上記いずれの局面においても、参照抗CD137抗原結合分子は、表17に記載のA375/B167、A372/B040、A356/B040、A486/B167、A487/B167、A488/B226、A489/B223、A548/B376、A551/B256、A551/B379、A555/B379、A548/B256、またはA549/B167に含まれる、HVR-H1, HVR-H2, HVR-H3, HVR-L1, HVR-L2及びHVR-L3のアミノ酸配列と同じHVR-H1, HVR-H2, HVR-H3, HVR-L1, HVR-L2及びHVR-L3を含む抗CD137抗体から選択し得る。

0069

一態様において、参照抗CD137抗原結合分子は、重鎖可変領域軽鎖可変領域の組合せとして、表17に記載のA375/B167、A372/B040、A356/B040、A486/B167、A487/B167、A488/B226、A489/B223、A548/B376、A551/B256、A551/B379、A555/B379、A548/B256、またはA549/B167のアミノ酸配列を含む抗体である。好ましい一態様において、参照抗原結合分子は、A375/B167に含まれるHVR-H1, HVR-H2, HVR-H3, HVR-L1, HVR-L2及びHVR-L3のアミノ酸配列と同じHVR-H1, HVR-H2, HVR-H3, HVR-L1, HVR-L2及びHVR-L3を含む抗CD137抗体である。更なる一態様において、参照抗CD137抗原結合分子は、重鎖可変領域/軽鎖可変領域の組合せとして、A375/B167を含む抗CD137抗体である。異なる好ましい一態様において、参照抗CD137抗原結合分子は、A551/B379に含まれるHVR-H1, HVR-H2, HVR-H3, HVR-L1, HVR-L2及びHVR-L3のアミノ酸配列と同じHVR-H1, HVR-H2, HVR-H3, HVR-L1, HVR-L2及びHVR-L3を含む抗CD137抗体である。更なる一態様において、参照抗CD137抗原結合分子は、重鎖可変領域/軽鎖可変領域の組合せとして、A551/B379を含む抗CD137抗体である。好ましい一態様において、参照抗原結合分子は、ヒト由来の重鎖定常領域及び軽鎖定常領域(例えば、重鎖定常領域としてG1T3 (配列番号:138)、軽鎖定常領域としてヒトλ鎖Lamlib(配列番号:63))を含む。

0070

一局面において、本開示は、低分子化合物の非存在下でのCD137に対する結合活性(結合量)が参照抗CD137抗原結合分子と同じかそれより低く、かつ、10μM以上の当該低分子化合物の存在下でのCD137に対する結合活性(結合量)が、同一条件下での参照抗CD137抗原結合分子のCD137に対する結合活性と同じかそれより高い、抗CD137抗原結合分子または抗体を提供する。異なる一局面において、本開示は、低分子化合物の非存在下でのCD137に対する結合活性が参照抗CD137抗原結合分子と同じかそれより低く、かつ、10μM以上の当該低分子化合物の存在下でのCD137に対する結合活性(結合量)が、同一条件下での参照抗CD137抗原結合分子のCD137に対する結合活性(結合量)と同じかそれより高い、抗CD137抗原結合分子または抗体を提供する。上記いずれの局面においても、参照抗CD137抗原結合分子は、表17に記載のA375/B167、A372/B040、A356/B040、A486/B167、A487/B167、A488/B226、A489/B223、A548/B376、A551/B256、A551/B379、A555/B379、A548/B256、またはA549/B167に含まれる、HVR-H1, HVR-H2, HVR-H3, HVR-L1, HVR-L2及びHVR-L3のアミノ酸配列と同じHVR-H1, HVR-H2, HVR-H3, HVR-L1, HVR-L2及びHVR-L3を含む抗CD137抗体から選択し得る。

0071

一態様において、参照抗CD137抗原結合分子は、重鎖可変領域/軽鎖可変領域の組合せとして、表17に記載のA375/B167、A372/B040、A356/B040、A486/B167、A487/B167、A488/B226、A489/B223、A548/B376、A551/B256、A551/B379、A555/B379、A548/B256、またはA549/B167のアミノ酸配列を含む抗CD137抗体である。好ましい一態様において、参照抗CD137抗原結合分子は、A375/B167に含まれるHVR-H1, HVR-H2, HVR-H3, HVR-L1, HVR-L2及びHVR-L3のアミノ酸配列と同じHVR-H1, HVR-H2, HVR-H3, HVR-L1, HVR-L2及びHVR-L3を含む抗CD137抗体である。更なる一態様において、参照抗CD137抗原結合分子は、重鎖可変領域/軽鎖可変領域の組合せとして、A375/B167を含む抗CD137抗体である。異なる好ましい一態様において、参照抗CD137抗原結合分子は、A551/B379に含まれるHVR-H1, HVR-H2, HVR-H3, HVR-L1, HVR-L2及びHVR-L3のアミノ酸配列と同じHVR-H1, HVR-H2, HVR-H3, HVR-L1, HVR-L2及びHVR-L3を含む抗CD137抗体である。更なる一態様において、参照抗CD137抗原結合分子は、重鎖可変領域/軽鎖可変領域の組合せとして、A551/B379を含む抗CD137抗体である。好ましい一態様において、参照抗原結合分子は、ヒト由来の重鎖定常領域及び軽鎖定常領域(例えば、重鎖定常領域としてG1T3 (配列番号:138)、軽鎖定常領域としてヒトλ鎖Lamlib(配列番号:63))を含む。

0072

一局面において、本開示は、〔1μMの低分子化合物の存在下でのCD137に対する結合活性(KD)〕/〔10μM以上の当該低分子化合物の存在下でのCD137に対する結合活性(KD)〕の値が、参照抗原結合分子と同じかそれより大きい、抗CD137抗原結合分子または抗体を提供する。異なる一局面において、本開示は、〔1μMの低分子化合物の存在下でのCD137に対する結合活性(KD)〕/〔100μM以上の当該低分子化合物の存在下でのCD137に対する結合活性(KD)〕の値が、参照抗原結合分子と同じかそれより大きい、抗CD137抗原結合分子または抗体を提供する。上記いずれの局面においても、参照抗原結合分子は、表17に記載のA375/B167、A372/B040、A356/B040、A486/B167、A487/B167、A488/B226、A489/B223、A548/B376、A551/B256、A551/B379、A555/B379、A548/B256、またはA549/B167に含まれる、HVR-H1, HVR-H2, HVR-H3, HVR-L1, HVR-L2及びHVR-L3のアミノ酸配列と同じHVR-H1, HVR-H2, HVR-H3, HVR-L1, HVR-L2及びHVR-L3を含む抗体から選択し得る。

0073

一態様において、参照抗原結合分子は、重鎖可変領域/軽鎖可変領域の組合せとして、表17に記載のA375/B167、A372/B040、A356/B040、A486/B167、A487/B167、A488/B226、A489/B223、A548/B376、A551/B256、A551/B379、A555/B379、A548/B256、またはA549/B167のアミノ酸配列を含む抗体である。好ましい一態様において、参照抗原結合分子は、A375/B167に含まれるHVR-H1, HVR-H2, HVR-H3, HVR-L1, HVR-L2及びHVR-L3のアミノ酸配列と同じHVR-H1, HVR-H2, HVR-H3, HVR-L1, HVR-L2及びHVR-L3を含む抗体である。更なる一態様において、参照抗原結合分子は、重鎖可変領域/軽鎖可変領域の組合せとして、A375/B167を含む抗体である。異なる好ましい一態様において、参照抗原結合分子は、A551/B379に含まれるHVR-H1, HVR-H2, HVR-H3, HVR-L1, HVR-L2及びHVR-L3のアミノ酸配列と同じHVR-H1, HVR-H2, HVR-H3, HVR-L1, HVR-L2及びHVR-L3を含む抗体である。更なる一態様において、参照抗原結合分子は、重鎖可変領域/軽鎖可変領域の組合せとして、A551/B379を含む抗体である。好ましい一態様において、参照抗原結合分子は、ヒト由来の重鎖定常領域及び軽鎖定常領域(例えば、重鎖定常領域としてG1T3 (配列番号:138)、軽鎖定常領域としてヒトλ鎖Lamlib(配列番号:63))を含む。

0074

一態様において、低分子化合物の存在下、非存在下、高濃度存在下および/または低濃度存在下における、抗CD137抗体のCD137に対する結合活性は、表面プラズモン共鳴分析法を測定原理とする、例えばBIACORE(商標登録)T200を用いたリガンド捕捉法により測定される。

0075

例示的な、抗CD137抗体のCD137に対する結合活性の測定法の詳細を以下に述べる。一態様において、抗CD137抗体のCD137に対する結合活性は、BIACORE(商標登録)T200で評価される。好ましい一態様において、この測定は、ランニングバッファーとして20 mM ACES(pH 7.4), 150 mM NaCl, 2 mM MgCl2, 0.05 % Tween20が用いられ、37℃で実施される。一態様において、本測定では、リガンド捕捉用分子に抗体をリガンドとして捕捉させて測定を実施する。具体的には、まず、Series S Sensor Chip CM3 (GE Healthcare) にSure Protein A (GE Healthcare) を固定化したチップに対して、ランニングバッファーで調製した抗体溶液を相互作用させることで、適量(例えば100RU、200RU、300RU、400RU、または500RU程度)の抗体が捕捉される。

0076

好ましい一態様において、約100〜500RU、好ましくは約250〜400RUの抗体が捕捉される。次に、目的濃度(例えば、1μM、10μM、50μMまたは100μM)になるように低分子化合物が添加されたランニングバッファーで調製されたCD137溶液、あるいは当該低分子化合物を含まないランニングバッファーで調製されたCD137溶液を相互作用させることで、低分子化合物存在下、および当該低分子化合物非存在下でのCD137との結合活性が評価される。CD137溶液中のCD137の濃度は適宜決定され得るが、例えば、hCD137-HisBAP(実施例1-1参照)を抗原として用いる場合、抗原濃度は0 nM、15.625 nM、62.5 nM、250 nM、および1000nMでそれぞれ測定が実施される。一態様において、抗CD137抗体のヒトCD137に対する解離定数(KD)は、Biacore T200 Evaluation Software 2.0 を用いて算出される。具体的には、測定により得られたセンサーグラムを1:1 Langmuir binding modelでglobal fittingさせることで結合速度定数ka(L/mol/s)、解離速度定数kd(1/s) が算出され、その値から解離定数KD (mol/L) が算出される。

0077

さらなる例示的な、抗CD137抗体のCD137に対する結合活性の測定法の詳細を以下に述べる。抗CD137抗体の、ヒトCD137に対する結合がBiacore T200で評価される。ヒトCD137に対する結合測定は、ランニングバッファーとして20 mM ACES(pH 7.4), 150 mM NaCl, 2 mM MgCl2, 0.05 % Tween20が用いられ、37℃で実施された。まずSeries S Sensor Chip CM3 (GE Healthcare) にSure Protein A (GE Healthcare) を固定化したチップに対して、ランニングバッファーで調製した抗体溶液を相互作用させることで、250〜400RU程度の抗体が捕捉される。次に目的濃度(例えば、1μM、10μM、50μMまたは100μM)になるようにATPが添加されたランニングバッファーで調製されたヒトCD137溶液、あるいはATPを含まないランニングバッファーで調製されたヒトCD137溶液を相互作用させることで、ATP存在下、およびATP非存在下でのヒトCD137との結合活性が評価される。抗原であるヒトCD137は実施例(1-1)の方法で調製されるhCD137-HisBAPを使用し、抗原濃度0 nM、 15.625 nM、 62.5 nM、 250 nM、および 1000nMでそれぞれ測定が実施される。チップは25 mM NaOH と 10 mM Glycine-HCl (pH 1.5) を用いて再生され、繰り返し抗体を捕捉して測定が行われる。各抗体のヒトCD137に対する解離定数は、Biacore T200 Evaluation Software 2.0 を用いて算出される。具体的には、測定により得られたセンサーグラムを1:1 Langmuir binding modelでglobal fittingさせることで結合速度定数ka(L/mol/s)、解離速度定数kd(1/s) が算出され、その値から解離定数KD (mol/L) が算出される。

0078

一態様において、抗CD137抗体のCD137(好ましくはヒトCD137)に対する結合活性は、「単位抗体量当たりのCD137結合量」で表すこともできる。具体的には、上述上述のBIACORE(商標登録)T200を用いた測定法により得られたセンサーグラムを用いて、CD137の抗体への結合量(RU)を抗体の捕捉量(RU)で除すことにより、「単位抗体量当たりのCD137結合量」が算出される。一態様において、抗CD137抗体のCD137(好ましくはヒトCD137)に対する結合活性は、実施例5-3または6-2に記載の方法で測定することもできる。

0079

明細書中の用語「低分子」、「低分子化合物」は、生体に存在する「生体高分子」以外の天然由来化学物質又は非天然由来の化学物質をいう。好ましくは、標的組織特異的な化合物又は非天然化合物であるが、これに限定されるものではない。一態様において、本開示における「低分子化合物」は、「癌組織特異的化合物」または「癌組織特異的代謝産物」である。本開示における用語「癌組織特異的な化合物(癌組織特異的化合物)」とは、非癌組織と比較して癌組織中に差示的に存在する化合物をいう。本明細書において、「癌」という用語は、一般に、悪性新生物を表すために用いられ、それは、転移性または非転移性であってよい。用語「代謝」は、生物の組織内で生ずる化学変化のことをいい、「同化」および「異化」が含まれる。同化とは、分子の生合成または蓄積のことをいい、異化は分子の分解のことをいう。「代謝産物」は、物質代謝に起因する中間体または生成物である。

0080

用語「標的組織」とは、本発明の抗原結合分子が送達されることを目的とする生体内の任意の組織を意味する。標的組織は、各種臓器などの組織学的に区別される組織であってもよいし、健常な組織と疾患状態にある組織などの病理学的に区別される組織であってもよい。特定の態様において、標的組織は腫瘍組織である。一方、「非標的組織」とは、生体内における標的組織以外の組織を意味する。

0081

用語「腫瘍組織」とは、少なくとも一つの腫瘍細胞を含む組織を意味する。腫瘍組織は、通常、腫瘍の主体をなす腫瘍細胞の集団(実質)と、これらの間に存在して腫瘍を支持する結合組織や血管(間質)とから成り立っている。両者の区別が明らかなものもあれば、両者が入り混じっているものもある。腫瘍組織内には免疫細胞などが浸潤していることもある。一方、「非腫瘍組織」とは、生体内における腫瘍組織以外の組織を意味する。疾患状態にない健常組織/正常組織は非腫瘍組織の代表的な例である。

0082

本開示で使用される癌組織特異的化合物、または癌組織特異的代謝産物の非限定な一態様として以下に詳述する化合物から選択される少なくとも一つの化合物が好適に挙げられる。少なくとも一つの化合物とは、後述する同一の抗原結合ドメインによる抗原に対する結合活性が、一種の癌組織特異的化合物、または癌組織特異的代謝産物に依存的であるほか、複数の種類の癌組織特異的化合物、または癌組織特異的代謝産物に依存的である場合を含むことを意味する。

0083

本明細書中で用いられる、用語「標的組織特異的化合物」とは、非標的組織と比較して標的組織中に差示的に存在する化合物をいう。いくつかの態様において、標的組織特異的化合物は、標的組織に存在するが非標的組織には存在しない、または非標的組織に存在するが標的組織には存在しない等の定性的な標的組織特異性で規定される化合物であり得る。別の態様において、標的組織特異的化合物は、非標的組織と比較して異なる濃度(例えば、高濃度または低濃度)で標的組織に存在する等の定量的な標的組織特異性で規定される化合物であり得る。特定の態様において、標的組織特異的化合物は、非標的組織に比べて、例えば1.05倍以上、1.1倍以上、1.15倍以上、1.2倍以上、1.25倍以上、1.3倍以上、1.35倍以上、1.4倍以上、1.45倍以上、1.5倍以上、1.55倍以上、1.6倍以上、1.65倍以上、1.7倍以上、1.75倍以上、1.8倍以上、1.85倍以上、1.9倍以上、1.95倍以上、2倍以上、2.1倍以上、2.2倍以上、2.3倍以上、2.4倍以上、2.5倍以上、3倍以上、5倍以上、10倍以上、50倍以上、100倍以上、103倍以上、104倍以上、105倍以上、106倍以上、またはそれ以上高い濃度で、標的組織に存在する。別の態様において、標的組織特異的化合物は、標的組織に比べて、例えば1.05倍以上、1.1倍以上、1.15倍以上、1.2倍以上、1.25倍以上、1.3倍以上、1.35倍以上、1.4倍以上、1.45倍以上、1.5倍以上、1.55倍以上、1.6倍以上、1.65倍以上、1.7倍以上、1.75倍以上、1.8倍以上、1.85倍以上、1.9倍以上、1.95倍以上、2倍以上、2.1倍以上、2.2倍以上、2.3倍以上、2.4倍以上、2.5倍以上、3倍以上、5倍以上、10倍以上、50倍以上、100倍以上、103倍以上、104倍以上、105倍以上、106倍以上、またはそれ以上高い濃度で、非標的組織に存在する。特定の態様において、標的組織特異的化合物は、非標的組織に比べて、統計的に有意に高いまたは低い濃度(すなわち、ウェルチt検定またはウィルコクソン順位和検定のいずれかを用いて決定されるように、p値は0.05未満および/またはq値は0.10未満)で、標的組織に存在する。特定の態様において、標的組織特異的化合物は腫瘍組織特異的化合物である。

0084

特定の態様において、腫瘍組織特異的化合物は、腫瘍細胞に特異的な代謝によって生成される代謝産物である。代謝産物は、生命活動に必須の代謝によって生成される産物(一次代謝産物)であってもよいし、生命活動に必ずしも必要ではない代謝によって生成される産物(二次代謝産物)であってもよい。一次代謝産物の例としては、糖、タンパク質、脂質、核酸などを挙げることができる。二次代謝産物の例としては、抗生物質や色素などを挙げることができる。代謝産物は、生体高分子であってもよいし、低分子であってもよい。特定の態様において、生体高分子は、一種類以上の反復単位からなる分子量およそ5000以上の分子であり、例えば多糖類、ポリペプチド、およびポリヌクレオチドなどが含まれる。特定の態様において、低分子は、分子量およそ500以下の分子であって、生体内に存在する化学物質である。さらなる態様において、腫瘍組織特異的化合物は、腫瘍細胞において特異的に生成される低分子代謝産物である(Eva Gottfried, Katrin Peter and Marina P. Kreutz, From Molecular to Modular Tumor Therapy (2010) 3 (2), 111-132)。さらなる態様において、腫瘍組織特異的化合物は、腫瘍組織に浸潤する細胞(例えば、免疫細胞など)や腫瘍組織内に存在する間質細胞(癌間質線維芽細胞(CAF)など)が特異的に生成する代謝産物である。腫瘍組織に浸潤する免疫細胞としては、樹状細胞、抑制性樹状細胞、制御性T細胞(regulatory T cell)、疲弊T細胞(exhausted T cell)、骨髄由来抑制細胞(myeloma derived suppressor cell、MDSC)等が例示される。さらなる態様において、腫瘍組織内に存在する細胞(例えば、腫瘍細胞、免疫細胞、間質細胞など)が生成する代謝産物であって、それらの細胞がアポトーシスやネクローシス等によって細胞死した際に細胞外に放出される代謝産物も、本開示の腫瘍組織特異的化合物に含まれ得る。

0085

腫瘍組織特異的化合物を同定するため、トランスクリプトーム・レベルでの解析(例えば、Dhanasekaranら(Nature (2001) 412, 822-826)、Lapointeら(Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A. (2004) 101, 811-816)、またはPerouら(Nature (2000) 406, 747-752)が例示される)もしくはプロテオーム・レベルでの解析(例えば、Ahramら(Mol. Carcinog. (2002) 33, 9-15)、Hoodら(Mol. Cell. Proteomics (2005) 4, 1741-1753))のほか、代謝学的プロファイリングを中心とする代謝学(メタボロミックス)解析が、適宜使用される。すなわち、被験試料中の代謝産物を同定するために、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)、核磁気共鳴(NMR)(Brindleら(J. Mol. Recognit. (1997) 10, 182-187))、質量分析法GC/MSおよび LC/MS)(GatesおよびSweeley(Clin. Chem. (1978) 24, 1663-1673))およびELISA等を単独でおよび/または組み合わせて用いる代謝学的プロファイリングが適宜使用され得る。

0086

特定の態様において、腫瘍組織特異的化合物は、プリン環構造を有するヌクレオシド、アミノ酸およびその代謝産物、脂質およびその代謝産物、糖代謝の一次代謝産物、ならびにニコチンアミドおよびその代謝産物からなる群より選択される少なくとも一つの化合物である。さらなる態様において、腫瘍組織特異的化合物は、以下の(1)〜(6)から選択される少なくとも一つの化合物である:
(1)アデノシン(ADO)、アデノシン3リン酸(ATP)、アデノシン2リン酸(ADP)、アデノシン1リン酸(AMP)、イノシン等のプリン環構造を有するヌクレオシド、
(2)アラニン、グルタミン酸アスパラギン酸等のアミノ酸、
(3)キヌレニン、アントラニル酸、3-ヒドロキシキヌレニンキヌレン酸等のアミノ酸の代謝産物、
(4)プロスタグランジンE2等のアラキドン酸の代謝産物、
(5)乳酸コハク酸クエン酸等の解糖系またはクレブス回路の一次代謝産物、ならびに
(6)1−メチルニコチンアミド等のニコチンアミドの代謝産物。

0087

(1)アデノシン(ADO)、アデノシン3リン酸(ATP)、アデノシン2リン酸(ADP)、アデノシン1リン酸(AMP)、イノシン等のプリン環構造を有するヌクレオシド
腫瘍細胞が細胞死すると、細胞内の大量のATPが細胞外に漏出することが知られている。そのため、腫瘍組織におけるATP濃度は正常組織と比較して著しく高い(PLoS One. (2008) 3, e2599)。AMPは細胞外-5'-ヌクレオチダーゼ(eco-5'-nucleotidase)(CD73)のような細胞表面の酵素によって代謝される(RestaおよびThompson(Immunol. Rev. (1998) 161, 95-109)ならびにSadejら(Melanoma Res. (2006) 16, 213-222))。アデノシンは低濃度で細胞外環境に構成的に存在するプリンヌクレオシドであるが、固形腫瘍で見出される低酸素組織では細胞外アデノシン濃度の顕著な増加が報告されている(BlayおよびHoskin(Cancer Res. (1997) 57, 2602-2605))。CD73は腫瘍および免疫細胞の表面に発現しており(Kobieら(J. Immunol. (2006) 177, 6780-6786))、乳癌(Canbolatら(Breast Cancer Res. Treat. (1996) 37, 189-193))、胃癌(Durakら(Cancer Lett. (1994) 84, 199-202))、膵臓癌(FlockeおよびMannherz(Biochim. Biophys. Acta (1991) 1076, 273-281))およびグリオブラストーマ(Bardotら(Br. J. Cancer (1994) 70, 212-218))において活性の上昇が見出されている。腫瘍組織におけるアデノシンの蓄積は、細胞質の5'-ヌクレオチダーゼによってAMPの脱リン酸化が増加することに起因している可能性が提唱されている(HeadrickおよびWillis(Biochem. J. (1989) 261, 541-550))。さらに腫瘍組織に浸潤している制御性T細胞もATP分解酵素を発現しており、アデノシンを産生している(Proc. Natl. Acad. Sci. USA (2006) 103(35), 13132-13137、Curr. Med. Chem. (2011) 18, 5217-5223)。産生されたアデノシンは、A2Aレセプター等のアデノシンレセプターを介して腫瘍組織を免疫抑制的な環境にしていると考えられている(Curr. Med. Chem. (2011) 18, 5217-5223)。以上のことから、プリンヌクレオチドの代謝によって腫瘍組織において高濃度に蓄積していると考えられるATP、ADP、AMP、またはアデノシン等が、本開示で使用される腫瘍組織特異的化合物の例として挙げられる。さらにアデノシンは、adenosine deaminaseによってイノシンに分解されるため、イノシンが高濃度に蓄積する。

0088

特定の態様において、プリン環構造を有するヌクレオシドは、アデノシン含有化合物を含む。特定の態様において、アデノシン含有化合物としては、例えば、アデノシン(ADO)、アデノシン3リン酸(ATP)、アデノシン2リン酸(ADP)、アデノシン1リン酸(AMP)、環状アデノシン1リン酸(cAMP)、デオキシアデノシン(dADO)、デオキシアデノシン3リン酸(dATP)、デオキシアデノシン2リン酸(dADP)、デオキシアデノシン1リン酸(dAMP)、アデノシンγチオ三リン酸(ATPγS)などを挙げることができる。別の態様において、プリン環構造を有するヌクレオシドは、アデノシンの代謝産物であるイノシンを含む。
さらには、特定の態様において、プリン環構造を有するヌクレオシドには、ADPbetaS(Sigma社)等、市販されているプリン環構造を有するヌクレオシドも含まれる。

0089

(2)アラニン、グルタミン酸、アスパラギン酸等のアミノ酸
腫瘍細胞では、生体内における窒素運搬体として作用するグルタミンの細胞内への取込み速度が上昇しており、こうしたグルタミンの取込みとその結果起こるグルタミン酸および乳酸への変換(グルタミン分解(glutaminolysis))は、腫瘍細胞の特徴であると考えられている(MazurekおよびEigenbrodt(Anticancer Res. (2003) 23, 1149-1154、ならびにMazurekら(J. Cell. Physiol. (1999) 181, 136-146))。癌患者では、血漿中のグルタミンレベルが減少している一方、グルタミン酸濃度が増大しており(Drogeら(Immunobiology (1987) 174, 473-479))、また、肺癌組織の13C放射標識されたグルコースの代謝研究によって、13C標識コハク酸、13C標識アラニン、13C標識グルタミン酸、および13C標識クエン酸の濃度間で相関が観察された。以上のことから、グルタミン分解等によって腫瘍組織において高濃度に蓄積していると考えられるアラニン、グルタミン酸、アスパラギン酸等が、本開示で使用される腫瘍組織特異的化合物の例として挙げられる。

0090

(3)キヌレニン、アントラニル酸、3-ヒドロキシキヌレニン、キヌレン酸等のアミノ酸の代謝産物
インドールアミン2, 3-ジオキシゲナーゼ(IDO)はメラノーマ結腸癌、および腎臓癌等の多くの癌で高発現しているトリプトファン代謝酵素であり(Uyttenhoveら(Nat. Med. (2003) 9, 1269-1274))、IDOはトリプトファンのキヌレニンへの変換を触媒する。また、IDOを発現しないグリオーマでは肝臓のトリプトファン2, 3-ジオキシゲナーゼ(TDO)によって、トリプトファンからキヌレニンが生成する(Opitzら(Nature (2011) 478(7368), 197-203))。またIDOは腫瘍組織に浸潤している樹状細胞にも発現しており、樹状細胞もキヌレニンを産生する(J. Immunol. (2008) 181, 5396-5404)。また、IDOは腫瘍組織の骨髄由来抑制細胞(MDSC)にも発現しており、MDSCもキヌレニンを産生する(Yuら(J. Immunol. (2013) 190, 3783-3797))。キヌレニンはキヌレニダーゼによってアントラニル酸に、およびキヌレニン3-ヒドロキシラーゼによって3-ヒドロキシキヌレニンに変換される。アントラニル酸、および3-ヒドロキシキヌレニンはともにNADの前駆体となる3-ヒドロキシアントラニル酸に変換される。キヌレニンはキヌレニンアミノトランスフェラーゼによってキヌレン酸に変換される。以上のことから、キヌレニン、ならびにその代謝産物である、アントラニル酸、3-ヒドロキシキヌレニン、およびキヌレン酸等が、本開示で使用される腫瘍組織特異的化合物、特に腫瘍細胞特異的代謝産物の例として挙げられる。

0091

(4)プロスタグランジンE2(Prostaglandin E2)等のアラキドン酸の代謝産物
プロスタグランジンE2(PGE2)は結腸癌細胞の増殖を促進し、そのアポトーシスを抑制する(Shengら(Cancer Res. (1998) 58, 362-366))。 PGE2合成酵素のうち、COX-1はほぼすべての組織において構成的に発現しているのに対して、COX-2は腫瘍においてある種の炎症性サイトカインおよび癌遺伝子によって誘導されることが主に見出されている(WarnerおよびMitchell(FASEB J. (2004) 18, 790-804))。COX-2の過剰発現は乳癌の予後の悪さ(Denkertら(Clin. Breast Cancer (2004) 4, 428-433))、および卵巣癌の急速な疾患の進行(Denkerら(Mod. Pathol. (2006) 19, 1261-1269))と関連性があることも報告されている。また腫瘍組織に浸潤している制御性T細胞もPGE2を産生している(Curr. Med. Chem. (2011) 18, 5217-5223)。以上のことから、PGE2等のアラキドン酸の代謝産物が、本開示で使用される腫瘍組織特異的化合物、特に腫瘍細胞特異的代謝産物や腫瘍組織に浸潤している免疫細胞特異的代謝産物の例として挙げられる。PGE2以外にも、トロンボキサンA2(TXA2)が大腸癌等の腫瘍組織で産生が亢進している(J. Lab. Clin. Med. (1993) 122, 518-523)。

0092

(5)乳酸、コハク酸、クエン酸等の解糖系またはクレブス回路の一次代謝産物
ピルビン酸キナーゼヘキソキナーゼ、および乳酸脱水素酵素LDH)等の解糖系(Embden−Myerhof経路)酵素の上方調節アップレギュレーション)として特徴付けられる解糖系表現型は、Warburg効果として固形腫瘍の特徴であることが従来から知られている。解糖系の最終産物である乳酸、クレブス回路によって生成されるコハク酸およびクエン酸が、腫瘍組織において蓄積していることが知られている(Teresaら(Mol. Cancer (2009) 8, 41-59))。以上のことから、解糖系によって生成される一次代謝産物である、乳酸、コハク酸、クエン酸等が、本開示で使用される腫瘍組織特異的化合物、特に腫瘍細胞特異的代謝産物の例として挙げられる。また、細胞死により細胞内に高濃度で存在するコハク酸が細胞外に漏出することが知られている(Nature Immunology, (2008) 9, 1261-1269)。そのため、細胞死が頻繁に起こっている腫瘍組織において、コハク酸の濃度が上昇していると考えられる。

0093

(6)1−メチルニコチンアミド等のニコチンアミドの代謝産物
複数のヒト腫瘍組織において、ニコンチンアミドN-メチルトランスフェラーゼが高発現していることが知られている。本酵素によるニコチンアミドの安定的な代謝産物である1-メチルニコチンアミドは、腫瘍細胞の細胞外に分泌されることが知られている(Yamadaら(J. Nutr. Sci. Vitaminol. (2010) 56, 83-86))。以上のことから、ニコチンアミドの代謝によって腫瘍組織において高濃度に蓄積していると考えられる1-メチルニコチンアミド等が、本開示で使用される腫瘍組織特異的化合物の例として挙げられる。

0094

本開示の「抗原結合分子」は「抗原結合ドメイン」を含む。「抗原結合ドメイン」は、目的とする抗原に結合する限り、どのような構造のドメインも使用され得る。一態様において、本開示の抗原結合ドメインとしては、例えば、抗体の重鎖および/または軽鎖の可変領域、生体内の多様な細胞膜タンパクに含まれる35アミノ酸程度のモジュール(Aドメイン)を含むAvimer(国際公開WO2004/044011、WO2005/040229)、細胞膜に発現する糖タンパク質であるfibronectin中の10Fn3ドメインを含むAdnectin(国際公開WO2002/032925)、Protein Aの58アミノ酸からなるIgG結合ドメインをscaffoldとするAffibody(国際公開WO1995/001937)、33アミノ酸の繰り返し配列であるアンキリン反復(ankyrin repeat:AR)を骨格として含むDARPins(Designed Ankyrin Repeat proteins)(国際公開WO2002/020565)、好中球ゲラチナーゼ結合リポカリン(neutrophil gelatinase-associated lipocalin(NGAL))等のリポカリンを骨格として含むAnticalin(国際公開WO2003/029462)、ヤツメウナギヌタウナギなど無顎類の獲得免疫ステムにおいて機能するタンパク質で、ロイシン残基に富んだリピート(leucine-rich-repeat(LRR))モジュールを含む可変性リンパ球受容体(variable lymphocyte receptor(VLR))(国際公開WO2008/016854)などが挙げられる。特定の態様において、本開示の抗原結合ドメインは、抗体の重鎖および軽鎖の可変領域を含む。さらなる態様において、本開示の抗原結合ドメインとしては、例えばscFv(single chain Fv)、単鎖抗体(single chain antibody)、Fv、scFv2(single chain Fv 2)、Fab、またはF(ab')2などが挙げられる。

0095

[HVRおよび可変領域]
一局面において、本開示は、(a)配列番号:7のアミノ酸配列を含むHVR-H1;(b)配列番号:8、9、10、11、12、13、14、15、および16から選択されるいずれか1つのアミノ酸配列を含むHVR-H2;および、(c)配列番号:17、18、19、または20から選択されるいずれか1つのアミノ酸配列を含むHVR-H3より選択される、少なくとも1つ、少なくとも2つ、または3つすべてのVH HVR配列を含む、抗CD137抗原結合分子または抗体を提供する。一態様において、抗CD137抗原結合分子または抗体は、(a)配列番号:7のアミノ酸配列を含むHVR-H1と;(b)配列番号:8、9、10、11、12、13、14、15、および16から選択されるいずれか1つのアミノ酸配列を含むHVR-H2と;(c)配列番号:17、18、19、または20から選択されるいずれか1つのアミノ酸配列を含むHVR-H3とを含む。

0096

一態様において、抗CD137抗原結合分子は、重鎖可変領域/軽鎖可変領域の組合せとして、表17に記載のA375/B167、A372/B040、A356/B040、A486/B167、A487/B167、A488/B226、A489/B223、A548/B376、A551/B256、A551/B379、A555/B379、A548/B256、またはA549/B167のアミノ酸配列を含む抗体である。好ましい一態様において、抗CD137抗原結合分子は、A375/B167に含まれるHVR-H1, HVR-H2, HVR-H3, HVR-L1, HVR-L2及びHVR-L3のアミノ酸配列と同じHVR-H1, HVR-H2, HVR-H3, HVR-L1, HVR-L2及びHVR-L3を含む抗CD137抗体である。更なる一態様において、抗CD137抗原結合分子は、重鎖可変領域/軽鎖可変領域の組合せとして、A375/B167を含む抗CD137抗体である。異なる好ましい一態様において、抗CD137抗原結合分子は、A551/B379に含まれるHVR-H1, HVR-H2, HVR-H3, HVR-L1, HVR-L2及びHVR-L3のアミノ酸配列と同じHVR-H1, HVR-H2, HVR-H3, HVR-L1, HVR-L2及びHVR-L3を含む抗CD137抗体である。

0097

一態様において、抗CD137抗原結合分子または抗体は、(a)配列番号:7のアミノ酸配列を含むHVR-H1と;(b)配列番号:8のアミノ酸配列を含むHVR-H2と;(c)配列番号:17のアミノ酸配列を含むHVR-H3とを含む。

0098

一態様において、抗CD137抗原結合分子または抗体は、(a)配列番号:7のアミノ酸配列を含むHVR-H1と;(b)配列番号:9のアミノ酸配列を含むHVR-H2と;および(c)配列番号:17のアミノ酸配列を含むHVR-H3とを含む。

0099

一態様において、抗CD137抗原結合分子または抗体は、(a)配列番号:7のアミノ酸配列を含むHVR-H1と;(b)配列番号:10のアミノ酸配列を含むHVR-H2と;および(c)配列番号:17のアミノ酸配列を含むHVR-H3とを含む。

0100

一態様において、抗CD137抗原結合分子または抗体は、(a)配列番号:7のアミノ酸配列を含むHVR-H1と;(b)配列番号:11のアミノ酸配列を含むHVR-H2と;および(c)配列番号:18のアミノ酸配列を含むHVR-H3とを含む。

0101

一態様において、抗CD137抗原結合分子または抗体は、(a)配列番号:7のアミノ酸配列を含むHVR-H1と;(b)配列番号:8のアミノ酸配列を含むHVR-H2と;および(c)配列番号:18のアミノ酸配列を含むHVR-H3とを含む。

0102

一態様において、抗CD137抗原結合分子または抗体は、(a)配列番号:7のアミノ酸配列を含むHVR-H1と;(b)配列番号:12のアミノ酸配列を含むHVR-H2と;および(c)配列番号:18のアミノ酸配列を含むHVR-H3とを含む。

0103

一態様において、抗CD137抗原結合分子または抗体は、(a)配列番号:7のアミノ酸配列を含むHVR-H1と;(b)配列番号:13のアミノ酸配列を含むHVR-H2と;および(c)配列番号:18のアミノ酸配列を含むHVR-H3とを含む。

0104

一態様において、抗CD137抗原結合分子または抗体は、(a)配列番号:7のアミノ酸配列を含むHVR-H1と;(b)配列番号:14のアミノ酸配列を含むHVR-H2と;および(c)配列番号:19のアミノ酸配列を含むHVR-H3とを含む。

0105

一態様において、抗CD137抗原結合分子または抗体は、(a)配列番号:7のアミノ酸配列を含むHVR-H1と;(b)配列番号:15のアミノ酸配列を含むHVR-H2と;および(c)配列番号:20のアミノ酸配列を含むHVR-H3とを含む。

0106

一態様において、抗CD137抗原結合分子または抗体は、(a)配列番号:7のアミノ酸配列を含むHVR-H1と;(b)配列番号:16のアミノ酸配列を含むHVR-H2と;および(c)配列番号:20のアミノ酸配列を含むHVR-H3とを含む。

0107

一態様において、抗CD137抗原結合分子または抗体は、(a)配列番号:7のアミノ酸配列を含むHVR-H1と;(b)配列番号:14のアミノ酸配列を含むHVR-H2と;および(c)配列番号:17のアミノ酸配列を含むHVR-H3とを含む。

0108

別の局面において、本開示は、(a)配列番号:21、22、23、24、および25から選択されるいずれか1つのアミノ酸配列を含むHVR-L1;(b)配列番号:26のアミノ酸配列を含むHVR-L2;および(c)配列番号:27、28および29から選択されるいずれか1つのアミノ酸配列を含むHVR-L3より選択される、少なくとも1つ、少なくとも2つ、または3つすべてのVL HVR配列を含む、抗CD137抗原結合分子または抗体を提供する。一態様において、抗CD137抗原結合分子または抗体は、(a)配列番号:21、22、23、24、および25から選択されるいずれか1つのアミノ酸配列を含むHVR-L1と;(b)配列番号:26のアミノ酸配列を含むHVR-L2と;(c)配列番号:27、28および29から選択されるいずれか1つのアミノ酸配列を含むHVR-L3とを含む。

0109

一態様において、抗CD137抗原結合分子または抗体は、(a)配列番号:21のアミノ酸配列を含むHVR-L1と;(b) 配列番号:26のアミノ酸配列を含むHVR-L2と;および(c)配列番号:27のアミノ酸配列を含むHVR-L3とを含む。

0110

一態様において、抗CD137抗原結合分子または抗体は、(a)配列番号:22のアミノ酸配列を含むHVR-L1と;(b) 配列番号:26のアミノ酸配列を含むHVR-L2と;および(c)配列番号:27のアミノ酸配列を含むHVR-L3とを含む。

0111

一態様において、抗CD137抗原結合分子または抗体は、(a)配列番号:21のアミノ酸配列を含むHVR-L1と;(b) 配列番号:26のアミノ酸配列を含むHVR-L2と;および(c)配列番号:28のアミノ酸配列を含むHVR-L3とを含む。

0112

一態様において、抗CD137抗原結合分子または抗体は、(a)配列番号:21のアミノ酸配列を含むHVR-L1と;(b) 配列番号:26のアミノ酸配列を含むHVR-L2と;および(c)配列番号:29のアミノ酸配列を含むHVR-L3とを含む。

0113

一態様において、抗CD137抗原結合分子または抗体は、(a)配列番号:23のアミノ酸配列を含むHVR-L1と;(b) 配列番号:26のアミノ酸配列を含むHVR-L2と;および(c)配列番号:27のアミノ酸配列を含むHVR-L3とを含む。

0114

一態様において、抗CD137抗原結合分子または抗体は、(a)配列番号:24のアミノ酸配列を含むHVR-L1と;(b) 配列番号:26のアミノ酸配列を含むHVR-L2と;および(c)配列番号:27のアミノ酸配列を含むHVR-L3とを含む。

0115

一態様において、抗CD137抗原結合分子または抗体は、(a)配列番号:25のアミノ酸配列を含むHVR-L1と;(b) 配列番号:26のアミノ酸配列を含むHVR-L2と;および(c)配列番号:27のアミノ酸配列を含むHVR-L3とを含む。

0116

別の局面において、本開示の抗CD137抗原結合分子または抗体は、(a)VHドメインであって、(i)配列番号:7のアミノ酸配列を含むHVR-H1;(ii)配列番号:8、9、10、11、12、13、14、15、および16から選択されるいずれか1つのアミノ酸配列を含むHVR-H2;および、(iii)配列番号:17、18、19、または20から選択されるいずれか1つのアミノ酸配列を含むHVR-H3より選択される、少なくとも1つ、少なくとも2つ、または3つすべてのVH HVR配列を含む、VHドメインと;(b)VLドメインであって、(i)配列番号:21、22、23、24、および25から選択されるいずれか1つのアミノ酸配列を含むHVR-L1;(ii)配列番号:26のアミノ酸配列を含むHVR-L2;および(iii)配列番号:27、28および29から選択されるいずれか1つのアミノ酸配列を含むHVR-L3より選択される、少なくとも1つ、少なくとも2つ、または3つすべてのVL HVR配列を含むVLドメインとを含む。

0117

別の局面において、本開示は、(a)配列番号:7のアミノ酸配列を含むHVR-H1と; (b) 配列番号:8のアミノ酸配列を含むHVR-H2と; (c)配列番号:17のアミノ酸配列を含むHVR-H3と; (d)配列番号:21のアミノ酸配列を含むHVR-L1と; (e)配列番号:26のアミノ酸配列を含むHVR-L2と;および(f)配列番号:27のアミノ酸配列を含むHVR-L3とを含む、抗CD137抗原結合分子または抗体を提供する。

0118

別の局面において、本開示は、(a)配列番号:7のアミノ酸配列を含むHVR-H1と; (b) 配列番号:9のアミノ酸配列を含むHVR-H2と; (c)配列番号:17のアミノ酸配列を含むHVR-H3と; (d)配列番号:22のアミノ酸配列を含むHVR-L1と; (e)配列番号:26のアミノ酸配列を含むHVR-L2と;および(f)配列番号:27のアミノ酸配列を含むHVR-L3とを含む、抗CD137抗原結合分子または抗体を提供する。

0119

別の局面において、本開示は、(a)配列番号:7のアミノ酸配列を含むHVR-H1と; (b) 配列番号:10のアミノ酸配列を含むHVR-H2と; (c)配列番号:17のアミノ酸配列を含むHVR-H3と; (d)配列番号:22のアミノ酸配列を含むHVR-L1と; (e)配列番号:26のアミノ酸配列を含むHVR-L2と;および(f)配列番号:27のアミノ酸配列を含むHVR-L3とを含む、抗CD137抗原結合分子または抗体を提供する。

0120

別の局面において、本開示は、(a)配列番号:7のアミノ酸配列を含むHVR-H1と; (b) 配列番号:11のアミノ酸配列を含むHVR-H2と; (c)配列番号:18のアミノ酸配列を含むHVR-H3と; (d)配列番号:21のアミノ酸配列を含むHVR-L1と; (e)配列番号:26のアミノ酸配列を含むHVR-L2と;および(f)配列番号:27のアミノ酸配列を含むHVR-L3とを含む、抗CD137抗原結合分子または抗体を提供する。

0121

別の局面において、本開示は、(a)配列番号:7のアミノ酸配列を含むHVR-H1と; (b) 配列番号:8のアミノ酸配列を含むHVR-H2と; (c)配列番号:18のアミノ酸配列を含むHVR-H3と; (d)配列番号:21のアミノ酸配列を含むHVR-L1と; (e)配列番号:26のアミノ酸配列を含むHVR-L2と;および(f)配列番号:27のアミノ酸配列を含むHVR-L3とを含む、抗CD137抗原結合分子または抗体を提供する。

0122

別の局面において、本開示は、(a)配列番号:7のアミノ酸配列を含むHVR-H1と; (b) 配列番号:12のアミノ酸配列を含むHVR-H2と; (c)配列番号:18のアミノ酸配列を含むHVR-H3と; (d)配列番号:21のアミノ酸配列を含むHVR-L1と; (e)配列番号:26のアミノ酸配列を含むHVR-L2と;および(f)配列番号:28のアミノ酸配列を含むHVR-L3とを含む、抗CD137抗原結合分子または抗体を提供する。

0123

別の局面において、本開示は、(a)配列番号:7のアミノ酸配列を含むHVR-H1と; (b) 配列番号:13のアミノ酸配列を含むHVR-H2と; (c)配列番号:18のアミノ酸配列を含むHVR-H3と; (d)配列番号:21のアミノ酸配列を含むHVR-L1と; (e)配列番号:26のアミノ酸配列を含むHVR-L2と;(f)配列番号:29のアミノ酸配列を含むHVR-L3とを含む、抗CD137抗原結合分子または抗体を提供する。

0124

別の局面において、本開示は、(a)配列番号:7のアミノ酸配列を含むHVR-H1と; (b) 配列番号:14のアミノ酸配列を含むHVR-H2と; (c)配列番号:19のアミノ酸配列を含むHVR-H3と; (d)配列番号:23のアミノ酸配列を含むHVR-L1と; (e)配列番号:26のアミノ酸配列を含むHVR-L2と;(f)配列番号:27のアミノ酸配列を含むHVR-L3とを含む、抗CD137抗原結合分子または抗体を提供する。

0125

別の局面において、本開示は、(a)配列番号:7のアミノ酸配列を含むHVR-H1と; (b) 配列番号:15のアミノ酸配列を含むHVR-H2と; (c)配列番号:20のアミノ酸配列を含むHVR-H3と; (d)配列番号:24のアミノ酸配列を含むHVR-L1と; (e)配列番号:26のアミノ酸配列を含むHVR-L2と;(f)配列番号:27のアミノ酸配列を含むHVR-L3とを含む、抗CD137抗原結合分子または抗体を提供する。

0126

別の局面において、本開示は、(a)配列番号:7のアミノ酸配列を含むHVR-H1と; (b) 配列番号:15のアミノ酸配列を含むHVR-H2と; (c)配列番号:20のアミノ酸配列を含むHVR-H3と; (d)配列番号:25のアミノ酸配列を含むHVR-L1と; (e)配列番号:26のアミノ酸配列を含むHVR-L2と;(f)配列番号:27のアミノ酸配列を含むHVR-L3とを含む、抗CD137抗原結合分子または抗体を提供する。

0127

別の局面において、本開示は、(a)配列番号:7のアミノ酸配列を含むHVR-H1と; (b) 配列番号:16のアミノ酸配列を含むHVR-H2と; (c)配列番号:20のアミノ酸配列を含むHVR-H3と; (d)配列番号:25のアミノ酸配列を含むHVR-L1と; (e)配列番号:26のアミノ酸配列を含むHVR-L2と;(f)配列番号:27のアミノ酸配列を含むHVR-L3とを含む、抗CD137抗原結合分子または抗体を提供する。

0128

別の局面において、本開示は、(a)配列番号:7のアミノ酸配列を含むHVR-H1と; (b) 配列番号:14のアミノ酸配列を含むHVR-H2と; (c)配列番号:19のアミノ酸配列を含むHVR-H3と; (d)配列番号:24のアミノ酸配列を含むHVR-L1と; (e)配列番号:26のアミノ酸配列を含むHVR-L2と;(f)配列番号:27のアミノ酸配列を含むHVR-L3とを含む、抗CD137抗原結合分子または抗体を提供する。

0129

別の局面において、本開示は、(a)配列番号:7のアミノ酸配列を含むHVR-H1と; (b) 配列番号:14のアミノ酸配列を含むHVR-H2と; (c)配列番号:17のアミノ酸配列を含むHVR-H3と; (d)配列番号:21のアミノ酸配列を含むHVR-L1と; (e)配列番号:26のアミノ酸配列を含むHVR-L2と;(f)配列番号:27のアミノ酸配列を含むHVR-L3とを含む、抗CD137抗原結合分子または抗体を提供する。

0130

特定の態様において、以下のHVRポジションのところで、上述の抗CD137抗体の任意の1つまたは複数のアミノ酸が置換されている:
-HVR-H2(配列番号:30)において:ポジション5、6、7、10、13、14、および/または17
-HVR-H3(配列番号:31)において:ポジション3、および/または6
-HVR-L1(配列番号:32)において:ポジション4、5、9、および/または11
-HVR-L3(配列番号:33)において:ポジション6、7、および/または8。

0131

特定の態様において、本明細書で提供される置換は、保存的置換である。特定の態様において、以下のいずれか1つまたは複数の置換が、任意の組み合わせで行われてもよい:
-HVR-H2(配列番号:8)において:K5HまたはS; S6G; T7S; E10Y; D13E; S14Q; V17GまたはL
-HVR-H3(配列番号:17)において:A3P、KまたはI; F6E
-HVR-L1(配列番号:21)において:R4S; Y5T; Y9F; E11N
-HVR-L3(配列番号:27)において:E6P; H7A; Q8I

0132

上述の置換の可能なすべての組み合わせは、HVR-H2, HVR-H3, HVR-L1およびHVR-L3に関してそれぞれ、配列番号30、31、32および33のコンセンサス配列に包含される。

0133

上述の態様の任意のものにおいて、抗CD137抗原結合分子または抗体は、ヒト化されている。一態様において、抗CD137抗原結合分子または抗体は、上述の態様の任意のものにおけるHVRを含み、かつさらに、アクセプターヒトフレームワーク(例えば、ヒト免疫グロブリンフレームワークまたはヒトコンセンサスフレームワーク)を含む。別の態様において、抗CD137抗原結合分子または抗体は上述の態様の任意のものにおけるHVRを含み、かつさらに、フレームワーク(FR)配列を含む重鎖可変領域(VH)または軽鎖可変領域(VL)を含む。一態様において、重鎖可変領域のFR1は配列番号:35のアミノ酸配列を含み、FR2は配列番号:36のアミノ酸配列を含み、FR3は配列番号:37のアミノ酸配列を含み、FR4は配列番号:38のアミノ酸配列を含む。一態様において、軽鎖可変領域のFR1は配列番号:39のアミノ酸配列を含み、FR2は配列番号:40のアミノ酸配列を含み、FR3は配列番号:41のアミノ酸配列を含み、FR4は配列番号:42のアミノ酸配列を含む。

0134

別の局面において、抗CD137抗原結合分子または抗体は、配列番号:43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、または53のアミノ酸配列に対して少なくとも90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の配列同一性を有する重鎖可変ドメイン(VH) 配列を含む。特定の態様において、少なくとも90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有するVH配列は、参照配列に対して、置換(例えば、保存的置換)、挿入、または欠失を含むが、当該配列を含む抗CD137抗原結合分子または抗体は、CD137に結合する能力を保持する。特定の態様において、合計1個から10個のアミノ酸が、配列番号:配列番号:43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、または53において、置換、挿入、および/または欠失される。特定の態様において、置換、挿入、または欠失は、HVRの外側の領域(すなわち、FRの中)で生じる。任意で、抗CD137抗体は、配列番号:配列番号:43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、または53におけるVH配列を、当該配列の翻訳後修飾を含んだものも含めて、含む。ある特定の態様では、VHは、(a)配列番号:7のアミノ酸配列を含むHVR-H1;(b)配列番号:8、9、10、11、12、13、14、15、および16から選択されるいずれか1つのアミノ酸配列を含むHVR-H2;および、(c)配列番号:17、18、19、または20から選択されるいずれか1つのアミノ酸配列を含むHVR-H3より選択される、1つ、2つ、または3つのHVRを含む。翻訳後修飾は、重鎖又は軽鎖N末端のグルタミン又はグルタミン酸のピログルタミル化によるピログルタミン酸への修飾を含むが、これに限定されない。

0135

別の局面において、配列番号:54、55、56、57、58、59、または60のアミノ酸配列に対して少なくとも90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の配列同一性を有する軽鎖可変ドメイン(VL) を含む、抗CD137抗原結合分子または抗体が提供される。特定の態様において、少なくとも90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有するVL配列は、参照配列に対して、置換(例えば、保存的置換)、挿入、または欠失を含むが、当該配列を含む抗CD137抗原結合分子または抗体は、CD137に結合する能力を保持する。特定の態様において、合計1個から10個のアミノ酸が、配列番号:54、55、56、57、58、59、または60において、置換、挿入、および/または欠失される。特定の態様において、置換、挿入、または欠失は、HVRの外側の領域(すなわち、FRの中)で生じる。任意で、抗CD137抗原結合分子または抗体は、配列番号:54、55、56、57、58、59、または60におけるVL配列を、当該配列の翻訳後修飾を含んだものも含めて、含む。ある特定の態様では、VLは、(a)配列番号:21、22、23、24、および25から選択されるいずれか1つのアミノ酸配列を含むHVR-L1と;(b)配列番号:26のアミノ酸配列を含むHVR-L2と;(c)配列番号:27、28および29から選択されるいずれか1つのアミノ酸配列を含むHVR-L3より選択される、1つ、2つ、または3つのHVRを含む。翻訳後修飾は、重鎖又は軽鎖N末端のグルタミン又はグルタミン酸のピログルタミル化によるピログルタミン酸への修飾を含むが、これに限定されない。

0136

別の局面において、上述の態様の任意のものにおけるVH、および上述の態様の任意のものにおけるVLを含む、抗CD137抗原結合分子または抗体が提供される。
・一態様において、抗CD137抗原結合分子または抗体はそれぞれ配列番号:43および 配列番号:54のVHおよびVL配列を、当該配列の翻訳後修飾を含んだものも含めて、含む。
・一態様において、抗CD137抗原結合分子または抗体はそれぞれ配列番号:44および 配列番号:55のVHおよびVL配列を、当該配列の翻訳後修飾を含んだものも含めて、含む。
・一態様において、抗CD137抗原結合分子または抗体はそれぞれ配列番号:45および 配列番号:55VHおよびVL配列を、当該配列の翻訳後修飾を含んだものも含めて、含む。
・一態様において、抗CD137抗原結合分子または抗体はそれぞれ配列番号:46および 配列番号:54のVHおよびVL配列を、当該配列の翻訳後修飾を含んだものも含めて、含む。
・一態様において、抗CD137抗原結合分子または抗体はそれぞれ配列番号:47および 配列番号:54のVHおよびVL配列を、当該配列の翻訳後修飾を含んだものも含めて、含む。
・一態様において、抗CD137抗原結合分子または抗体はそれぞれ配列番号:48および 配列番号:56のVHおよびVL配列を、当該配列の翻訳後修飾を含んだものも含めて、含む。
・一態様において、抗CD137抗原結合分子または抗体はそれぞれ配列番号:49および 配列番号:57のVHおよびVL配列を、当該配列の翻訳後修飾を含んだものも含めて、含む。
・一態様において、抗CD137抗原結合分子または抗体はそれぞれ配列番号:50および 配列番号:58のVHおよびVL配列を、当該配列の翻訳後修飾を含んだものも含めて、含む。
・一態様において、抗CD137抗原結合分子または抗体はそれぞれ配列番号:51および 配列番号:59のVHおよびVL配列を、当該配列の翻訳後修飾を含んだものも含めて、含む。
・一態様において、抗CD137抗原結合分子または抗体はそれぞれ配列番号:51および 配列番号:60のVHおよびVL配列を、当該配列の翻訳後修飾を含んだものも含めて、含む。
・一態様において、抗CD137抗原結合分子または抗体はそれぞれ配列番号:52および 配列番号:60のVHおよびVL配列を、当該配列の翻訳後修飾を含んだものも含めて、含む。
・一態様において、抗CD137抗原結合分子または抗体はそれぞれ配列番号:50および 配列番号:59のVHおよびVL配列を、当該配列の翻訳後修飾を含んだものも含めて、含む。
・一態様において、抗CD137抗原結合分子または抗体はそれぞれ配列番号:53および 配列番号:54のVHおよびVL配列を、当該配列の翻訳後修飾を含んだものも含めて、含む。
上述の翻訳後修飾は、重鎖又は軽鎖N末端のグルタミン又はグルタミン酸のピログルタミル化によるピログルタミン酸への修飾を含むが、これに限定されない。

0137

本開示の好ましい抗CD137抗原結合分子または抗体の重鎖可変領域および軽鎖可変領域、ならびにこれらのHVR1、2、および3のアミノ酸解列と、配列番号との対応を以下の一覧表に示す。

0138

0139

本明細書で提供される抗CD137抗原結合分子または抗体の重鎖又は軽鎖N末端のアミノ酸がグルタミンの場合、当該アミノ酸はグルタミン酸に置換されてもよい。本明細書で提供される抗CD137抗体の重鎖又は軽鎖N末端のアミノ酸がグルタミン酸の場合、当該アミノ酸はグルタミンに置換されてもよい。

0140

好ましい一態様において、上述されるHVR、重鎖可変領域、および/または軽鎖可変領域を含む抗CD137抗原結合分子または抗体のいずれも、上述される低分子化合物に依存したCD137に対する結合活性を有する。

0141

[定常領域]
別の局面において、抗CD137抗原結合分子または抗体は、定常領域を含む。定常領域は、重鎖定常領域(Fc領域を含む)、軽鎖定常領域、あるいはその両者であってもよい。さらなる局面において、抗CD137抗原結合分子または抗体は、Fc領域を含む。いくつかの態様において、定常領域は、天然型配列の定常領域である。天然型抗体に由来する例示的な重鎖定常領域として、例えばヒトIgG1(配列番号:61、62)、ヒトIgG2、ヒトIgG3、ヒトIgG4などの重鎖定常領域を挙げることができる。また、天然型抗体に由来する例示的な軽鎖定常領域として、例えばヒトκ鎖、ヒトλ鎖(例えば配列番号:63)を挙げることができる。

0142

本明細書で用いられる「親定常領域」または「親Fc領域」とは、本明細書に記載のアミノ酸改変の導入前の定常領域またはFc領域を指す。また、「親抗原結合分子」とは、親定常領域または親Fc領域を含む抗原結合分子を指す。いくつかの態様において、親Fc領域は、天然型配列のFc領域(あるいは天然型抗体のFc領域)である。抗体は、例えば、IgA(IgA1、IgA2)、IgD、IgE、IgG(IgG1、IgG2、IgG3、IgG4)、およびIgMなどを含む。抗体は、ヒトまたはサル(例えば、カニクイザルアカゲザルマーモセットチンパンジー、またはヒヒ)に由来し得る。天然型抗体は、天然に存在する変異を含んでいてもよい。遺伝子多型によるIgGの複数のアロタイプ配列が、「Sequences of proteins of immunological interest」、NIH PublicationNo. 91-3242に記載されているが、そのいずれも、本開示において使用され得る。一態様において、親Fc領域は、配列番号:61、62または182のヒトIgG1重鎖定常領域に由来するFc領域である。

0143

一局面において、抗CD137抗原結合分子または抗体は、天然型配列のFc領域または親Fc領域を含む抗CD137抗原結合分子または抗体と比較して、等電点(pI)が上昇している。いくつかの態様において、変異Fc領域は、少なくとも1つのアミノ酸改変を含む。さらなる態様において、当該アミノ酸改変は、親Fc領域と比較して、変異Fc領域の等電点(pI)を上昇させる。特定の理論に拘束されることなく、生体液(例えば血漿)のpHは中性pH範囲内にあると考えられる。生体液において、pIが上昇した抗原結合分子または抗体の正味正電荷は、上昇したpIに起因して増加しており、その結果、当該抗原結合分子または抗体は、pIが上昇していない抗原結合分子または抗体と比べて、物理化学的クーロン相互作用によって、正味の負電荷を有する内皮細胞表面により強く引き付けられる。これにより、アゴニスト抗原結合分子(または抗体)、もしくは抗原に結合したアゴニスト抗原結合分子(または抗体)、Fcγ受容体発現細胞表面により近づき、抗原結合分子または抗体のFcγ受容体発現細胞への結合が上昇され得る。Fcγ受容体への結合活性がCD137アゴニスト活性に寄与する抗CD137アゴニスト抗原結合分子または抗体においては、pIを上昇させるアミノ酸改変によってFcγ受容体発現細胞への結合が上昇した抗CD137アゴニスト抗原結合分子または抗体が、当該pIを上昇させるアミノ酸改変を含まない抗CD137アゴニスト抗原結合分子または抗体と比較して、より高いCD137アゴニスト活性を示すことが可能である。

0144

本開示において、pIは理論pIでも実測pIでもよい。pIの値は、例えば、当業者に公知の等電点分離法によって測定することができる。理論pIの値は、例えば、遺伝子およびアミノ酸の配列解析ソフトウェア(Genetyxなど)を用いて算出することができる。その際、抗体の特性を計算式に反映してもよい。例えば、(i) 通常、抗体内において保存されているCysはジスルフィド結合を形成し、側鎖の電荷を持たない。そのようなCysは計算からは除外し、ジスルフィド結合を形成していないフリー型のCysのみを計算に加えてもよい。また、(ii) 抗体に関しては、翻訳後修飾により荷電状態、すなわち等電点が変化することがありうる。このような翻訳後修飾を考慮し、次のとおり計算式を改変しても良い:(a)重鎖のN末端がQ(グルタミン)の場合は、ピログルタミル化が起こるものとして、N末端のアミノ基は計算から除外する、(b)重鎖のC末端がK(リジン)の場合は、切断が起こるものとして、K(1残基分)を計算から除外する、および、(c) 一般的に保存されている箇所のC(システイン)は全て、分子内でジスルフィド結合を形成しているものとして、これらのCの側鎖は計算から除外する。好ましい一態様において、上記(i)および(ii)の両方を計算式に反映しても良い。

0145

一態様において、pI値は、改変前と比べて、例えば少なくとも0.01、0.03、0.05、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、もしくはそれ以上、少なくとも0.6、0.7、0.8、0.9、もしくはそれ以上、少なくとも1.0、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、もしくはそれ以上、または少なくとも1.6、1.7、1.8、1.9、2.0、2.1、2.2、2.3、2.4、2.5、3.0もしくはそれ以上、上昇し得る。

0146

一態様において、pI上昇に関するアミノ酸改変、および抗原結合分子または抗体のpIを上昇させるための方法は、本明細書のIII.組成物および方法(等電点(pI)上昇変異Fc領域を含むアゴニスト抗原結合分子)に詳述されている。III.組成物および方法(等電点(pI)上昇変異Fc領域を含むアゴニスト抗原結合分子)に記載の任意のアミノ酸改変およびpIを上昇させるための方法を、抗CD137抗原結合分子または抗体に適用可能であることが当業者に理解されよう。

0147

一態様において、抗CD137抗原結合分子または抗体はpIが上昇した変異Fc領域を有し、当該変異Fc領域は、EUナンバリングで表される位置285、311、312、315、318、333、335、337、341、342、343、384、385、388、390、399、400、401、402、413、420、422、および431からなる群より選択される少なくとも1つの位置の少なくとも1つのアミノ酸改変を含む。さらなる態様において、pIが上昇した変異Fc領域は、選択された位置のそれぞれにおいてArgまたはLysを含む。

0148

さらなる態様において、抗CD137抗原結合分子または抗体はpIが上昇した変異Fc領域を有し、当該変異Fc領域は、EUナンバリングで表される位置311、343、および413からなる群より選択される少なくとも1つの位置の少なくとも1つのアミノ酸改変を含む。さらなる態様において、pIが上昇した変異Fc領域は、EUナンバリングで表される位置311、343、または413におけるアミノ酸改変を含む。さらなる態様において、pIが上昇した変異Fc領域は、選択された位置のそれぞれにおいてArgまたはLysを含む。

0149

別の局面において、本開示は、以下(1)〜(3)のいずれか1つのアミノ酸改変を含む、pIが上昇した変異Fc領域を含む抗CD137抗原結合分子または抗体を提供する:EUナンバリングで表される、(1)位置311および343;(2)位置311および413;ならびに(3)位置343および413。さらなる態様において、pIが上昇した変異Fc領域は、選択された位置のそれぞれにおいてArgまたはLysを含む。

0150

一態様において、本開示の抗CD137抗原結合分子または抗体は、下記表2に記載されるアミノ酸改変を含む、変異Fc領域を含む。

0151

Fc領域のpIを上昇させるアミノ酸改変

0152

一態様において、抗CD137抗原結合分子または抗体は、天然型配列のFc領域にアミノ酸改変を加えて作製された変異Fc領域を含む。一態様おいて、変異Fc領域は、天然型配列のFc領域または親Fc領域に比べて、FcγRIa、FcγRIIa、FcγRIIb、FcγRIIIa、FcγRIIIbからなる群より選択される少なくとも一つのFcγ受容体に対する結合活性が上昇している。好ましくは、変異Fc領域は、天然型配列のFc領域または親Fc領域に比べて、FcγRIIbに対する結合活性が上昇している。FcγRIIbに対する結合活性が上昇した変異Fc領域を含む抗CD137抗体は、天然型配列のFc領域を含む抗CD137抗体と比較して、アゴニスト活性が上昇することが報告されている。一態様において、FcγRIIbに対する結合活性が上昇するアミノ酸改変は、例えば、WO2012/115241、WO2014/030728、WO2014/163101および/またはWO2017/104783に記載されているアミノ酸改変を用いても良い。好ましい一態様において、FcγRIIbに対する結合活性を上昇させる改変は、EUナンバリングで表される位置234、235、236、237、238、264、268、295、326、および330からなる群から選択される少なくとも一つの位置におけるアミノ酸改変である。

0153

「Fcγ受容体」(本明細書において、Fcγ受容体、FcγR、またはFcgRと称する)とは、IgG1、IgG2、IgG3、およびIgG4モノクローナル抗体のFc領域に結合し得る受容体を指し、Fcγ受容体遺伝子にコードされるタンパク質ファミリーの任意のメンバーを事実上意味する。ヒトでは、このファミリーには、アイソフォームFcγRIa、FcγRIb、およびFcγRIcを含むFcγRI(CD64);アイソフォームFcγRIIa(アロタイプH131(H型)とR131(R型)を含む)、FcγRIIb(FcγRIIb-1とFcγRIIb-2を含む)、およびFcγRIIcを含むFcγRII(CD32);ならびに、アイソフォームFcγRIIIa(アロタイプV158とF158を含む)およびFcγRIIIb(アロタイプFcγRIIIb-NA1とFcγRIIIb-NA2を含む)を含むFcγRIII(CD16)、さらに、未発見のあらゆるヒトFcγR、FcγRアイソフォームまたはアロタイプが含まれるが、これらに限定されるわけではない。FcγRIIb1およびFcγRIIb2は、ヒトFcγRIIbのスプライシング変異体として報告されている。さらに、FcγRIIb3と称するスプライシング変異体が報告されている(J Exp Med, 1989, 170: 1369-1385)。これらのスプライシング変異体に加えて、ヒトFcγRIIbは、NCBIに登録されたAAI46679.1、およびNCBIに登録された全てのスプライシング変異体、NP_001002273.1、NP_001002274.1、NP_001002275.1、NP_001177757.1、およびNP_003992.3を含む。さらに、ヒトFcγRIIbは、FcγRIIbに加えて、過去に報告された全ての遺伝的多型(Arthritis Rheum. 48: 3242-3252(2003);Kono et al., Hum. Mol. Genet. 14: 2881-2892(2005);およびKyogoju et al., Arthritis Rheum. 46: 1242-1254(2002))と、将来報告されるであろう全ての遺伝的多型とを含む。

0154

FcγRIIaには2つのアロタイプが存在し、一方は、FcγRIIaの位置131のアミノ酸がヒスチジンであり(H型)、他方は、位置131のアミノ酸がアルギニンで置換されている(R型)(Warrmerdam, J. Exp. Med. 172: 19-25(1990))。

0155

FcγRは、ヒト、マウス、ラット、ウサギ、およびサル由来のFcγRを含むが、これらに限定されるわけではなく、任意の生物体に由来してよい。マウスFcγRは、FcγRI(CD64)、FcγRII(CD32)、FcγRIII(CD16)、およびFcγRIII-2(CD16-2)、ならびに、任意のマウスFcγRまたはFcγRアイソフォームを含むが、これらに限定されるわけではない。

0156

別の局面において、本開示は、以下(1)〜(8)のいずれか1つのアミノ酸改変を含む、FcγRIIbに対する結合活性が上昇した変異Fc領域を含む抗CD137抗原結合分子または抗体を提供する:EUナンバリングで表される、(1)位置234、238、264、および330;(2)位置234、238、および330;(3)位置234、237、238、および330;(4)位置236、268、および330;(5)位置235、236、268、295、326、および330;

0157

一態様において、本開示の抗CD137抗原結合分子または抗体は、下記表3に記載されるアミノ酸改変を含む、変異Fc領域を含む。更なる一態様において、本開示の抗CD137抗原結合分子または抗体は、表2(FcのpI上昇を伴うアミノ酸改変)に記載されるアミノ酸改変に加えて、さらに、下記表3に記載されるいずれかのアミノ酸改変の組合せを含む、変異Fc領域を含む。

0158

Fc領域のFcγRIIb結合活性を上昇させるアミノ酸改変

0159

一態様において、本開示は、少なくとも一つのアミノ酸が改変された改変Fc領域を含み、当該改変Fc領域のFcgammaRIIbに対する結合活性が、参照Fc領域と同じかそれより高い、改変Fc領域を提供する。一態様において、参照Fc領域は、上記表3に記載されるいずれかのアミノ酸改変の組合せを含むFc領域である。好ましい一態様において、参照Fc領域は、重鎖定常領域であるTT14(配列番号:149)、TT16(配列番号:150)、MY201(配列番号:153)またはMY518(配列番号:154)に含まれるFc領域である。好ましい一態様において、参照Fc領域は、重鎖定常領域であるMY201(配列番号:153)またはMY518(配列番号:154)に含まれるFc領域である。

0160

別の局面において、本開示は、Fcγ受容体(好ましくはFcγRIIb)結合活性の上昇とpI上昇とを伴う変異Fc領域を含む単離されたアゴニスト抗原結合分子または抗体を提供する。特定の態様において、本明細書に記載される変異Fc領域は、親Fc領域において少なくとも2つのアミノ酸改変を含む。前述のとおり、pIが上昇した抗原結合分子または抗体は、pIが上昇していない抗原結合分子または抗体と比べて、物理化学的クーロン相互作用によって、正味の負電荷を有する内皮細胞表面により強く引き付けられる。このことから、Fcγ受容体(好ましくはFcγRIIb)への結合活性がアゴニスト活性に寄与するアゴニスト抗原結合分子または抗体においては、Fcγ受容体(好ましくはFcγRIIb)を上昇させるアミノ酸改変とpIを上昇させるアミノ酸改変を組み合わせることによって、当該抗原結合分子または抗体のアゴニスト活性を上昇させることが可能である。

0161

一態様において、抗CD137抗原結合分子または抗体は、上述の、Fcγ受容体(例えばFcγRIIb)に対する結合活性を上昇させるアミノ酸改変、および等電点(pI)を上昇させるアミノ酸改変の両方を含む、変異Fc領域を含む。前述のとおり、pIが上昇した抗原結合分子または抗体は、pIが上昇していない抗原結合分子または抗体と比べて、物理化学的クーロン相互作用によって、正味の負電荷を有する内皮細胞表面により強く引き付けられる。このことから、Fcγ受容体(好ましくはFcγRIIb)への結合活性がCD137アゴニスト活性に寄与する抗CD137アゴニスト抗原結合分子または抗体においては、Fcγ受容体(好ましくはFcγRIIb)を上昇させるアミノ酸改変とpIを上昇させるアミノ酸改変を組み合わせることによって、当該抗CD137抗原結合分子または抗体のアゴニスト活性を上昇させることが可能である。

0162

一局面において、本開示は、(a)EUナンバリングで表される、位置234、235、236、237、238、264、268、295、326、および330からなる群より選択される少なくとも1つの位置の少なくとも1つのアミノ酸改変と、(b)EUナンバリングで表される、位置311、343、および413からなる群より選択される少なくとも2つの位置の少なくとも2つのアミノ酸改変とを含む少なくとも3つのアミノ酸改変を含む、FcγRIIb結合活性の上昇とpI上昇とを伴う変異Fc領域を含むポリペプチドを提供する。

0163

別の局面において、本開示は、以下(1)〜(26)のいずれか1つのアミノ酸改変を含む、FcγRIIb結合活性の上昇とpI上昇とを伴う変異Fc領域を含むポリペプチドを提供する:EUナンバリングで表される、
(1)位置235、236、268、295、326、330、343、および413;
(2)位置214、235、236、268、295、326、330、343、および413;
(3)位置234、238、250、264、307、330、343、および413;
(4)位置234、238、264、330、343、および413;
(5)位置234、237、238、250、307、330、343、および413;
(6)位置234、237、238、330、343、および413;
(7)位置235、236、268、295、326、330、311、および343;
(8)位置234、238、250、264、307、330、311、および343;
(9)位置234、238、264、330、311、および343;
(10)位置234、237、238、250、307、330、311、および343;
(11)位置234、237、238、330、311、および343;
(12)位置235、236、268、295、326、330、および343;
(13)位置214、235、236、268、295、326、330、および343;
(14)位置235、236、268、295、326、330、および413;
(15)位置214、236、268、330、および343;
(16)位置214、235、236、268、330、および343;
(17)位置214、236、268、330、および413;
(18)位置214、236、268、330、343、および413;
(19)位置214、235、236、268、330、343、および413;
(20)位置214、236、268、330、および311;
(21)位置214、235、236、268、330、および311;
(22)位置214、236、268、330、311、および343;
(23)位置214、235、236、268、330、311、および343;
(24)位置214、236、268、330、311、および413;
(25)位置214、235、236、268、330、311、および413;
(26)位置214、235、236、268、295、326、330、および311。

0164

一態様において、本開示の変異Fc領域は、下記表4に記載されるいずれかのアミノ酸改変の組合せを含む。

0165

0166

一態様において、上記表4に記載されるいずれかのアミノ酸改変の組合せを含む変異Fc領域は、EUナンバリングに基づく447位のアミノ酸が欠失している。好ましい一態様において、上記表4に記載されるいずれかのアミノ酸改変の組合せを含む変異Fc領域は、EUナンバリングに基づく446位と447位のアミノ酸が欠失している。

0167

上記で例示される改変のほか、例えばWO2013/047752、WO2013/125667、WO2014/030728、WO2014/163101、またはWO2017104783に記載されるかまたは示唆される、親Fc領域と比較してFcγRIIbを含むFcγRへの結合活性を上昇させる少なくとも1つのアミノ酸改変、および、例えばWO2017/104783、WO2017/046994に記載されるかまたは示唆される、親Fc領域と比較してpIを上昇させる少なくとも1つのアミノ酸改変、および、それらのアミノ酸改変の組合せが用いられ得ることが、当業者に理解されよう。

0168

さらに、他の目的のために実施されるアミノ酸改変を、本明細書に記載の変異Fc領域において組み合わせることができる。例えば、FcRn結合活性を上昇させるアミノ酸置換(Hinton et al., J. Immunol. 176(1): 346-356 (2006);Dall'Acqua et al., J. Biol. Chem. 281(33): 23514-23524 (2006);Petkova et al., Intl. Immunol. 18(12): 1759-1769(2006);Zalevsky et al., Nat. Biotechnol. 28(2): 157-159 (2010);WO2006/019447;WO2006/053301;およびWO2009/086320)、および、抗体のヘテロジェニティーまたは安定性を改善するためのアミノ酸置換(WO2009/041613)を加えてもよい。あるいは、WO2011/122011、WO2012/132067、WO2013/046704、またはWO2013/180201に記載される抗原クリアランスを促進する特性を有するポリペプチド、WO2013/180200に記載される標的組織への特異的結合特性を有するポリペプチド、WO2009/125825、WO2012/073992、またはWO2013/047752に記載される複数の抗原分子に対して繰り返し結合する特性を有するポリペプチドを、本明細書に記載の変異Fc領域と組み合わせることができる。あるいは、他の抗原に対する結合活性を付与する目的で、EP1752471およびEP1772465に開示されたアミノ酸改変を、本明細書に記載の変異Fc領域のCH3において組み合わせてもよい。

0169

一態様において、本開示の抗CD137抗原結合分子または抗体は、配列番号:64〜85から選択されるいずれか1つのアミノ酸配列を含む、重鎖定常領域を含む。好ましくは、本開示の抗CD137抗原結合分子または抗体は、配列番号:75または82のアミノ酸配列を含む重鎖定常領域を含む。

0170

好ましい一態様において、上述される変異Fc領域を含む抗CD137抗原結合分子または抗体は、上述される低分子化合物に依存したCD137に対する結合活性を有する。

0171

一態様において、本開示の抗CD137抗原結合分子または抗体は、次の可変領域及び定常領域を含む:上述のHVR、重鎖可変領域、および/または軽鎖可変領域を含む可変領域と;上述の変異Fc領域。好ましい一態様において、本開示の抗CD137抗原結合分子または抗体は、表52に記載される抗体から選択されるいずれか一つの抗CD137抗体であってもよい。

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