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技術 組織化された食肉製品を製造するための高圧および高温処理(HPTP)の組み合わせ方法ならびにその方法から得られた改良された食肉製品

出願人 タイユニオングループパブリックカンパニーリミテッド
発明者 カセムスワン,トゥニャワットクムカノクラット,ワラポーンクノーザー,カイオリヴィエ,サンドラ
出願日 2020年6月11日 (6ヶ月経過) 出願番号 2020-101845
公開日 2020年9月17日 (3ヶ月経過) 公開番号 2020-146057
状態 未査定
技術分野 肉類、卵、魚製品
主要キーワード 加熱ポイント 組織化処理 処理調製 食肉片 熱力学量 スライス性 密閉バッグ ギブズ自由エネルギー
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2020年9月17日)のものです。
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図面 (11)

課題

組織化された食肉製品を製造するための方法ならびにその方法で得られた改良された食肉製品の提供。

解決手段

スライス可能な食肉製品を調製する方法であって、生または蒸した食肉を準備すること;チャンバー内に、食肉を置くこと;ならびに、チャンバー内部の温度および圧力を同時に調整して、温度を、15〜150℃の間に、圧力を、300〜650MPaの間にし、1〜10分間、維持すること;を含み、食肉は、調味剤ハーブスパイス保存料およびこれらの組み合わせの群から選択される固体または溶液の形態である食品添加物が添加され、食肉製品は、1.5kg−f〜10kg−fの範囲の硬さを有する、方法。

概要

背景

従来の高圧処理(HPP)の方法およびシステムは、食品中の病原性および腐敗性の微
生物を殺菌または死滅させるための非熱的処理技術において使用されてきた。さらにまた
、食品、特に、タンパク質系材料の熱処理(特に、低温長時間処理またはLTLT処理、
例えば、缶詰化)において起こる化学または生化学反応は、処理およびその後の保管中に
、色、風味および栄養価の望ましくない変化をもたらす場合がある。これらの処理技術は
、食品の保存、すなわち、微生物に関する保存可能期間の延長にとっては適切であり得る
が、このような処理は、典型的には、消費者にとって望ましくない場合がある特徴を有す
食肉製品を作り出す。

例えば、近年、消費者の食品の好みは、より新鮮な食品(例えば、望ましい特徴、すな
わち、色、質感および/または風味を有する食品)、栄養のある食品および/または他の
望ましい品質(利便性および/または小型パッケージなど)を有する食品製品シフト
ている。従来の処理技術は、食肉多種多様等級および/または種類、例えば、高品質
から低品質の範囲であってもよく、ならびに/または肉の異なるカットおよび/もしくは
質感を含んでいてもよい、原料食肉あるいは構成食肉を組み込んだ、消費者にとってさら
に望ましい、高品質の食肉製品を提供することができない。

したがって、改良された質感を有する新規な食肉製品を形成するための改良された処理
およびシステムについての継続的な必要性が残されている。

概要

組織化された食肉製品を製造するための方法ならびにその方法で得られた改良された食肉製品の提供。スライス可能な食肉製品を調製する方法であって、生または蒸した食肉を準備すること;チャンバー内に、食肉を置くこと;ならびに、チャンバー内部の温度および圧力を同時に調整して、温度を、15〜150℃の間に、圧力を、300〜650MPaの間にし、1〜10分間、維持すること;を含み、食肉は、調味剤ハーブスパイス保存料およびこれらの組み合わせの群から選択される固体または溶液の形態である食品添加物が添加され、食肉製品は、1.5kg−f〜10kg−fの範囲の硬さを有する、方法。なし

目的

従来の処理技術は、食肉の多種多様な等級および/または種類、例えば、高品質
から低品質の範囲であってもよく、ならびに/または肉の異なるカットおよび/もしくは
質感を含んでいてもよい、原料食肉あるいは構成食肉を組み込んだ、消費者にとってさら
に望ましい、高品質の食肉製品を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

スライス可能な食肉製品を調製する方法であって、前記方法は、生または蒸した食肉を準備すること;チャンバー内に、前記食肉を置くこと;ならびに、前記チャンバー内部の温度および圧力を同時に調整して、前記温度を、15〜150℃の間に、前記圧力を、300〜650MPaの間にし、1〜10分間、維持すること;を含み、前記食肉は、調味剤ハーブスパイス保存料およびこれらの組み合わせの群から選択される固体または溶液の形態である食品添加物を添加され、前記食肉製品は、1.5kg−f〜10kg−fの範囲の硬さを有する、方法。

請求項2

前記時間が、1〜3分間の範囲内である、請求項1に記載の方法。

請求項3

前記食肉は、牛肉豚肉家禽肉魚介肉またはこれらの組み合わせから選択できる、請求項1または2に記載の方法。

請求項4

前記家禽肉は、鶏肉七面鳥肉、鴨肉またはこれらの組み合わせから選択できる、請求項3に記載の方法。

請求項5

前記魚介肉は、エビ肉、カニ肉貝肉魚肉またはこれらの組み合わせから選択できる、請求項3に記載の方法。

請求項6

前記魚肉は、マグロサケシーバスまたはこれらの組み合わせから選択できる、請求項5に記載の方法。

請求項7

前記食品添加物が、前記チャンバー内部に前記食肉を置く前または後に、前記食肉に添加される、請求項1に記載の方法。

請求項8

前記食肉が、前記チャンバー内部に置かれる前に、好ましい包装材料または適切な容器内にパックされる、請求項1から7のいずれか1項に記載の方法。

請求項9

請求項1から8のいずれか1項に記載の方法により製造された食肉製品。

請求項10

前記食肉製品が、質感、固さ、弾力性スライス性能、ジューシーさ、または風味を含む、改良された特徴を有する、請求項9項に記載の食肉製品。

請求項11

改良された特徴が、望ましくない風味の低減または除去に起因する、改良された風味である、請求項10に記載の食肉製品。

請求項12

前記製品の保存可能期間が、5℃未満の温度で保管される場合に、少なくとも4週間である、請求項9に記載の食肉製品。

請求項13

前記製品の保存可能期間が、室温で保管される場合に、少なくとも18カ月である、請求項9に記載の食肉製品。

技術分野

0001

本分野は、ゆるく結合したまたは結合していない肉のフレークから、スライス可能また
は切断可能な、食肉製品もしくは魚介肉製品もしくは魚肉製品、または他の同様の食肉
品を形成するための、組織化された食肉もしくは魚介肉もしくは魚肉、または他の同様の
食肉製品、特にマグロ肉を製造するための高圧および高温処理(HPTP)の組み合わせ
方法に関する。

背景技術

0002

従来の高圧処理(HPP)の方法およびシステムは、食品中の病原性および腐敗性の微
生物を殺菌または死滅させるための非熱的処理技術において使用されてきた。さらにまた
、食品、特に、タンパク質系材料の熱処理(特に、低温長時間処理またはLTLT処理、
例えば、缶詰化)において起こる化学または生化学反応は、処理およびその後の保管中に
、色、風味および栄養価の望ましくない変化をもたらす場合がある。これらの処理技術は
、食品の保存、すなわち、微生物に関する保存可能期間の延長にとっては適切であり得る
が、このような処理は、典型的には、消費者にとって望ましくない場合がある特徴を有す
る食肉製品を作り出す。

0003

例えば、近年、消費者の食品の好みは、より新鮮な食品(例えば、望ましい特徴、すな
わち、色、質感および/または風味を有する食品)、栄養のある食品および/または他の
望ましい品質(利便性および/または小型パッケージなど)を有する食品製品シフト
ている。従来の処理技術は、食肉の多種多様等級および/または種類、例えば、高品質
から低品質の範囲であってもよく、ならびに/または肉の異なるカットおよび/もしくは
質感を含んでいてもよい、原料食肉あるいは構成食肉を組み込んだ、消費者にとってさら
に望ましい、高品質の食肉製品を提供することができない。

0004

したがって、改良された質感を有する新規な食肉製品を形成するための改良された処理
およびシステムについての継続的な必要性が残されている。

0005

本発明は、組織化された食肉製品を製造するための高圧および高温処理の組み合わせ方
法ならびにその方法から得られた改良された食肉製品に関する。

0006

本明細書に記載の主題の1つまたは複数の実施の詳細を、添付の図面および以下の明細
書において説明する。他の特徴、態様および利点は、明細書、図面および特許請求の範囲
から明らかになろう。以下の図面の相対寸法は、縮尺通りに描かれていない場合があるこ
とに留意されたい。

0007

ここで、本発明の具体的な実施について、以下の図面を参照して記載するが、これは、
例として提供するものであって、限定するものではない。

図面の簡単な説明

0008

図1は、1つの実施形態に従って食肉製品を調製する方法を説明するフローチャートである。
図2は、タンパク質変性、温度および圧力の間の関係を示すグラフである。
図3Aは、従来のレトルト方法による処理前および処理後の、生パック(RP)キハダマグロ試料の画像である。
図3Bは、本明細書に開示のHPTP1方法による処理前および処理後の、生パック(RP)キハダマグロ試料の画像である。
図4Aは、従来のレトルト方法による処理前および処理後の、ダブル調理(DC)キハダマグロ試料の画像である。
図4Bは、本明細書に開示のHPTP1方法による処理前および処理後の、ダブル調理(DC)キハダマグロ試料の画像である。
図5は、従来のレトルト処理(DC−レトルト)を用いて作製されたダブル調理マグロ試料と、本明細書に開示の1つの実施形態によるHPTP1処理を用いて作製されたダブル調理(DC HPTP1)および生パック(RP HPTP1)マグロ試料の外観とを比較する画像である。
図6は、処理媒体として1.5%ブラインを使用して、異なる条件で処理された、マグロステーキの画像を示す。
図7は、処理媒体としてオリーブ油を使用して、異なる条件で処理された、マグロステーキの画像を示す。
図8は、1.5分の処理時間後のマグロステーキの硬さ(N)に対する、組み合わせた高圧および高温処理(HPTP)の効果を記載する等高線図である。
図9は、それぞれの処理において記載するマグロのにおいに対する平均嗜好スコアを示す。

実施例

0009

I.組織化された食肉製品を製造するための方法の概説
本明細書に開示の様々な実施形態は、ゆるく結合したまたは結合していない食肉片を含
む第1の質感を有する原料、例えば、食肉フレーク、ばらばらの食肉または食肉の塊、食
肉の破片または小片などに由来する、常温保存可能で、密閉包装された食肉製品(例えば
魚介製品)を製造するための方法に関する。原料の食肉は、牛肉豚肉家禽肉、魚介
肉またはこれらの組み合わせなどの食肉の任意の適切な種類を含み得る。家禽肉は、鶏肉
七面鳥肉、鴨肉もしくは他の同様の食肉またはこれらの組み合わせから選択され得る。
魚介肉は、エビ肉、カニ肉貝肉、魚肉またはこれらの組み合わせから選択され得る。第
1の質感を有する食肉は、高品質の食肉および比較的低品質の食肉を含む、任意の適切な
品質の食肉を含み得る。第1の質感を有する食肉は、第1の質感(例えば、ゆるく結合し
たまたは結合していない食肉片)を、質感、固さ、弾力性スライス性能、ジューシー
、および風味を含むがこれらに限定されない、望ましい特徴を有する新たに形成された第
2の質感に変換するために、高圧および高温処理(HPTP)の組み合わせ方法により処
理される。本発明において、スライス性能とは、消費者が、食肉を固体統合されたポー
ションへと容易にスライスまたは切断することができる質感を意味する。

0010

最終の食肉製品、例えば、第2の質感を有する食肉製品は、スライスされ、形成されま
たは成形され得る均一に結合された食肉片または無傷の食肉片の質感特性、例えば、ハム
またはソーセージ様特性を有する質感を示し得る。本明細書に開示の様々な実施形態は、
密封封止される任意の好ましい容器(例えば、パウチまたはラップ)中の生の食肉材
料に対する、組み合わせたHPTPの同時適用に関する。例えば、様々な実施形態は、
または魚介などの食肉のHPTPのための組み合わせ方法に関する。本明細書に開示のH
PTP処理は、ゆるく結合したまたは結合していない食肉片の第1の質感を有する食肉を
一緒に均一に結合させて、食肉製品が、適切な切断装置、すなわち刃物を用いて容易に
スライスまたは切断可能である食肉の集合体を含む、第2の質感を有する食肉製品を形成
する。

0011

様々な実施形態は、より望ましいか、もしくは心地よい食体験(例えば、サンドイッチ
のためにスライスされたハムの構造またはホットドッグ円筒状の形状と同様)をもたら
すための任意の形態に、容易に、スライス、切断、角切りまたは成形するために、食品の
構造を組織化するための新規な技術に関する。さらにまた、本明細書に開示の実施形態は
また、冷蔵または冷凍の必要なしに(冷蔵を必要とする従来のハムまたはソーセージとは
異なり)、最終の食肉製品を容易に保管または輸送できるように、長期の常温保存可能期
間を有する食肉製品をもたらし得る。さらに、本発明による食肉製品は、消費の前に、さ
らに調理することなく(冷蔵され、消費の前に予め調理されるホットドッグとは異なり)
、食べられる状態となっている。HPTPの十分な時間(処理時間)は、伝統的なレトル
ト手順または缶詰手順のために必要な調理時間よりも短いので、本発明によるHPTP処
理は、有利には、食肉の品質に負の影響を与える化合物の生成がより少ない。

0012

このように、ゆるく結合したまたは結合していない食肉片(例えば、スライス時に、バ
ラバラになりやすい食肉フレークまたは筋肉片)を固めて、様々な形状または形態にスラ
イス可能および/または切断可能な固体塊またはステーキ様片へと結合させることができ
る、殺菌および組織化処理の必要性が大きくなっている。本明細書に開示の様々な実施形
態はまた、許容可能な微生物、色および/または他の知覚特性を有する、常温保存可能な
食肉を作製するための方法を提供することができる。本明細書に開示の実施形態は、そう
でなければ低価値の製品として廃棄される、常温保存可能な食肉および魚介の副産物のた
めの商業的に実行可能な方法を提供することができる。開示された実施形態の別の目的は
、食肉および食肉類似製品、例えば、ボローニャ、ソーセージ、ベーコン小片、および上
記のような様々な種類の食肉からの豆腐様製品の組織化である。さらに、開示された実施
形態のさらなる目的は、食品の収量を増加させる技術を提供すること、および食品の処理
操作の廃棄物を低減することである。開示された実施形態のさらなる目的は、新規の食品
包装のための環境的に魅力的な方法を提供することである。これらの利点および他の利点
は、以下の記載から当業者には明らかであろう。開示された実施形態のさらなる目的は、
質感、固さ、弾力性、スライス性能、ジューシーさ、および風味を含むがこれらに限定さ
れない、改良された特徴を有する食肉製品を提供することである。例えば、前記改良され
た風味は、望ましくない風味の低減または除去に起因する。

0013

図1は、1つの実施形態に従って食肉製品を調製する方法100を説明するフローチャ
ートである。方法100は、第1の質感を有する食肉を準備するステップ102から開始
する。第1の質感を有する食肉は、ゆるく結合したまたは結合していない複数の食肉片を
含み得る。例えば、本明細書において使用される場合、ゆるく結合したまたは結合してい
ない食肉片は、互いに分離された食肉の部分および/または非成形の方法で一緒に結合さ
れた食肉の部分を指し得る。一例として、ゆるく結合した食肉片は、もしくは筋肉物質
、フレーク状の食肉部分および/または筋張った食肉部分によってゆるく結合された食肉
の部分を含み得る。食肉は、牛肉、豚肉、家禽肉、魚介肉またはこれらの組み合わせなど
の食肉の任意の好ましい種類であり得る。家禽肉は、鶏肉、七面鳥肉、鴨肉もしくは他の
同様の食肉またはこれらの組み合わせから選択され得る。魚介肉は、エビ肉、カニ肉、
肉、魚肉またはこれらの組み合わせから選択され得る。前記魚肉は、マグロ、サケ、シー
バスまたはこれらの組み合わせから選択され得、好ましくは、魚は、マグロである。食肉
は、筋肉材料、臓器材料、皮膚材料、および/または食肉のために捕獲された動物に由来
する任意の他の材料を含み得る。第1の質感を有する食肉は、生、または部分的もしくは
完全に調理済みであってもよい。いくつかの実施形態において、第1の質感を有する食肉
は、部分的にのみ調理済みであってもよい。いくつかの実施形態において、第1の質感を
有する食肉は、完全に調理済みであってもよい。いくつかの実施形態において、第1の質
感を有する食肉は、全く調理されていなくてもよい。

0014

ステップ104に移ると、方法100は、チャンバー内に、第1の質感を有する食肉を
置くことを含み得る。チャンバーは、圧力容器などの任意の適切な種類のチャンバーから
選択され得る。チャンバーは、チャンバー内の温度および/または圧力を制御可能に調整
し得る、様々な加熱および/もしくは圧力の構成部分または作動装置と連結され得る。い
くつかの実施形態において、第1の質感を有する食肉は、前記チャンバー内に置かれる前
に、密閉容器内に包装され得る。例えば、第1の質感を有する食肉は、真空包装ラス
ックバッグまたは缶中に置かれ得る。いくつかの実施形態において、食肉は、水またはブ
ラインなどの液体と一緒に包装され得る。様々な実施形態において、調味料などの他の原
料は、食肉とさらに混合することができる。他の実施形態において、食肉は、任意の他の
原料なしで包装されてもよい。

0015

ステップ106において、チャンバー内の温度および圧力を同時に上昇させて、第1の
質感を第2の質感に変化させることができる。第2の質感は、刃物を用いてスライス可能
または切断可能である、食肉の単一の統合体を含み得る。例えば、上記で説明したように
、作動装置および/または加熱の構成部品を作動させて、チャンバー内の温度および圧力
を規定のレベルに上昇させてもよい。いくつかの実施形態において、チャンバー内の温度
を、70℃超であるが150℃を超えない温度に上昇させることができる。いくつかの実
施形態において、チャンバー内の温度を、100℃〜150℃の範囲、より具体的には、
110℃〜130℃の範囲の温度に上昇させることができる。

0016

いくつかの実施形態において、チャンバー内の圧力は、少なくとも300MPaに上昇
させることができる。例えば、いくつかの実施形態において、前記チャンバー内の圧力は
、300MPa〜650MPaの間、より具体的には、500MPa〜650MPaの間
である。食肉は、食肉を殺菌するためにも十分であって、第2の質感を形成させることを
可能にする適切な時間、例えば、食肉中の危険な細菌を死滅または無力化するために十分
な時間、高温および高圧で、チャンバー内に置いておくことができる。例えば、食肉は、
1分間〜10分間の範囲、より具体的には、1分間〜2分間の範囲の時間、高温および高
圧で、チャンバー内に置いておくことができる。いくつかの実施形態において、食肉は、
2分間〜4分間の時間、高温および高圧で、チャンバー内に置いておくことができる。

0017

したがって、図1において説明する実施形態は、有利には、HPTPの組み合わせ方法
に適用して、食肉を、ゆるく結合したまたは結合していない第1の質感から、改良された
特徴、すなわち、食肉製品が、スライス可能または切断可能な第2の質感に変換すること
ができる。質感が、ゆるく、筋張っている場合があり、風味が、食欲をそそらない場合が
あり、低品質の食肉に関連する劣った味が第1の質感によって長引く場合があるので、第
1の質感を有する食肉を一般に食べることが望ましくない場合があることは、十分に理解
されるべきである。第1の質感を、スライス可能な第2の質感に変換することは、食肉の
味を顕著に改良することができ、消費者が容易にスライス、ダイスカット、そうでなけれ
ば、食肉製品を所望の一人分に切断することを可能にすることができる。例えば、第2の
質感のスライス可能な食肉の集合体は、スライスに適した固さを有し得る。いくつかの実
施形態において、第2の質感は、1.5kg−f〜10kg−fの範囲の固さを有し得る

0018

さらにまた、第2の質感を有する食肉は、輸送、販売および保管中に、冷蔵または冷凍
する必要がなくてもよい。第2の質感を有する食肉はまた、消費者によって、さらに調理
または処理されずに食べられてもよい。したがって、HPTP処理後、食肉製品は、冷蔵
せずに貯蔵棚に保管することができ、食肉製品は、購入直後に調理することなく消費する
ことができる。いくつかの実施形態において、第2の質感は、食肉がヒトの消費のために
安全である2年超の、非冷蔵で、室温での保存可能期間を有し得る。

0019

II.本発明による方法の特徴例
本明細書に開示の方法およびシステムは、(タンパク質ゲル)の不可逆的な構造変換
を生じさせるための熱および圧力エネルギーを提供することによって、筋繊維ゲルのネッ
トワークを誘導する革新的な概念に関する。温度および圧力によるタンパク質変性の動態
は、圧力または温度変性のいずれかを引き起こすかまたは促進することができる圧力(P
)および温度(T)の組み合わせを示す。ギブズ自由エネルギーは、式(1)で示される
PおよびTの関数である。

0020

d(ΔG)=−(ΔS)dT+(ΔV)dP (1)
式中、d(ΔG)は、変性状態および天然状態の間の部分モルギブズ自由エネルギーで
あり、ΔSは、エントロピー変化であり、ΔVは、TおよびPの関数として表される体積
変化である。体積変化は、以下のように表すことができる。

0021

ΔV=ΔVo+Δα(T−To)−Δβ(P−Po) (2)
式中、Δαは、熱膨張因子であり、Δβは、圧縮係数であり、ΔVおよびΔVoは、そ
れぞれ、処理Tおよび参照Tでの体積変化である。この式は、タンパク質などのより複雑
な系に適用することができる。圧縮率の条件は、TおよびPの変化に起因する体積の変動
が、変性に対して比較的大きい、タンパク質に関連する熱力学量である。

0022

図2は、タンパク質の変性、温度および圧力の間の関係を示すグラフである。タンパク
質の変性に対する圧力および温度の効果は、一般に、変性タンパク質分子ネットワ
クを安定化する水素結合(およびタンパク質に依存する他の非共有結合)に関与する。熱
的処理および熱処理からのネットワークの形成は、不可逆的なプロセスであるタンパク質
アンフォールディングに起因する。圧力が誘導するアンフォールディングは、部分的に
のみ可逆的であり、凝集を引き起こすのに重要な役割を果たす。圧力処理からの凝集は、
可逆的であり得る。HPTP(例えば、300MPa以上および70℃以上)の組み合わ
せにより、形成される凝集体は、タンパク質の、相対的な天然状態←→変性状態に応じて
、安定であり得る(例えば、図2に示す斜め線)。このため、筋肉食品またはタンパク質
系に適用されるHPTP処理の使用は、安定で固い食肉製品を得るために増強された水和
(例えば、モル体積の増加)のように、より固いまたはより硬い食肉の形成をもたらし得
る。

0023

本明細書に開示の実施形態の例に従って行う場合、食肉製品のためのHPTP処理は、
食肉のゆるい部分の結合を可能にして、魅力的な色および美的特性を維持する、固い食肉
製品を形成する。さらに、本明細書に開示のHPTP処理は、様々な形状および形態にス
ライスおよび切断することを可能にする、固い質感を有する食肉を形成することができる

0024

本明細書に開示の実施形態は、魚肉、エビ肉、カニ肉などのような、魚介フレークおよ
び魚介肉に対して、特に適切であり得る。しかしながら、本明細書に開示の方法は、牛肉
、豚肉、家禽肉、魚介肉またはこれらの組み合わせを含むがこれらに限定されない、他の
食肉に対しても適切であり得る。本明細書に開示の方法は、内臓組織、血液、ならびに骨
および身体の他の部分から抽出されたタンパク質などの他の非筋肉タンパク質に対しても
適切であり得る。高品質の食品は、消費者には、健康食品と同義であるとみなされる。特
に、健康的な食肉製品は、低含量の脂質、塩、添加物および保存料によって特徴付けられ
る。高圧処理は、化学添加物を含まず、食品に対してわずかにだけ有害であるが、病原性
および腐敗性の微生物を取り除く、保存技術である。高品質の食肉製品を得るための1つ
戦略は、健康的ではない原料の量を、いくつかの健康的で機能的な原料で置き換えるか
または低減して、それによって品質および食物の特徴の両方の改良をもたらす。食肉製品
におけるHPP処理への調味料の導入は、物理化学的微生物学的および感覚的な特性を
改良することが示されている。シーズニングまたはマリネードを伴う高圧は、風味を増強
するための、塩、ハーブまたはスパイスを食品に添加することによる、製品におけるHP
P処理である。調味料としては、限定されないが、ハーブおよびスパイスが挙げられ、こ
れら自体が、しばしば「調味料」を指す。塩は、水を引き出すため、および、料理に応じ
て、食品の天然の風味を増大させてより芳醇またはより繊細にするために使用されてもよ
い。この種類の手順は、塩漬けと同種である。例えば、海塩(粗い粒状の塩)は、鶏肉、
、魚、牛肉に擦り込んで、食肉を柔らかくし、風味を改良する。黒コショウおよびバ
ジルのような他の調味料は、これらの風味の一部を食品に移す。浸出油も、調味料として
使用される。浸出を行うには、温浸法および冷浸法の2つの方法がある。オリーブ油は、
いくつかのハーブのための良好な浸出ベースとなるが、他の油よりも素早く傷む傾向があ
る。浸出油は、冷蔵で保持すべきである。十分に設計されたHPPのパラメーターは、互
いに補完する調味料を組み合わせてもよい。ハーブおよび調味料の選択に加えて、加圧
イミングは製品の調味料または風味の強さに影響を及ぼすだろう。食品の高圧処理(H
PP)は、主に、市販用製品のための柔らかい包装材料を利用する。多くの材料が、処理
におけるそれらの適性について評価されている。異なる製品の適用における採用および使
用のために従わなければならない、これらの包装材料のための多くの要件がある。これら
には、視覚的な完全性ガス透過率密閉および物理強度特性、ならびに食品中への包
装成分の広範囲の移動が含まれ、そのいくつかは、冷蔵製品または常温保存可能製品のい
ずれかに特有のものである。文献に報告された異なるラミネート選択肢は、これらの要
件による低温および高温条件の両方でのHPP用の適切な包装材料を分類することを目的
として、本明細書において検討する。現在、産業界で利用されている包装材料も列挙され
る。これらは、ポリプロピレン(PP)およびポリエチレン(PE)が、750MPaま
での様々な温度と圧力条件下、水よりも大きな圧縮加熱を受けることを示している。特に
、圧力に伴う温度上昇は直線的ではなく、したがって、水に対する相対的な上昇は、選択
された圧力範囲および初期温度に依存していた。例えば、PEは、全圧力範囲にわたって
、全ての温度高圧条件下で水よりも高い温度を示した。対照的に、PPの温度は、低温度
条件では圧力範囲にわたって、水の温度よりも高いままであったが、圧縮加熱曲線は、高
温条件では、500MPaで水と交差した。他の著者は、PPに対する4.5℃/100
MPaの圧縮温度上昇を観測していた。

0025

III.本発明による方法の例
本明細書に開示のHPTP処理の有効性を実証するために、様々な実験を行った。特に
、第1の質感を有するキハダマグロ肉(例えば、ゆるく結合したまたは結合していない食
肉片)を、1.5%のブライン溶液と一緒に密閉バッグに包装し、圧力容器またはチャン
バー内に置いた。圧力および温度を同時に上昇させて、第1の質感を、スライス可能な第
2の質感に変換した。実験の結果は、従来のレトルト法(目標温度121℃)を使用して
処理されたキハダマグロの質感および品質と比較すると、HPTPによる1.5%のブラ
イン溶液中で処理された(例えば、目標圧力600MPaおよび目標温度121℃)キハ
ダマグロの質感および全体的な品質に明らかな相違があることを説明する。さらにまた、
実験は、ダブル調理されたマグロ製品(例えば、70℃で蒸す)で開始することに対する
、前処理調製の効果、例えば、元の原料である生のマグロで開始する効果を比較した。実
験は、従来のレトルト法に対する、HPTP法によって処理されたキハダマグロの視覚特
性、例えば、食肉製品のスライス性能およびまとまり性能も比較した。

0026

A.マグロの調製
新鮮なキハダマグロステーキ(200g、約1インチの厚さ)を、処理前に魚市場から
調達した。ステーキを、実験を開始するまで、4℃で保管した。マグロ試料を、処理前に
、2つの方法の1つで調製した。最初に、生パックのマグロ試料を、殺菌前に、生の状態
でパックした。第2に、ダブル調理のマグロ試料を、中心温度が60℃に達するまで、7
0℃に設定したスチーマー中で蒸した。生パックおよびダブル調理のマグロ試料の両方を
、100mLの1.5%のブライン溶液、または地元のスーパーマーケットで購入したエ
クストラバジンオリーブ油(Moro El primero extra virg
in olive oil、スペイン)を充填した、透明なレトルトパウチにパックした
。ブライン溶液(1.5%)を、食塩等級の塩から調製し、次いで、これをOmnipa
ck Pro 460(商標真空包装機中で、真空によって密閉した。このようにして
、生パックのマグロ試料を、殺菌前に、生でパックした。ダブル調理のマグロ試料を、蒸
し、次いで、殺菌前に、パウチまたはバッグにパックした。

0027

B.処理および試験パラメーター
1.従来のレトルト処理:
単一のレトルト処理を使用して、生パックおよびダブル調理のマグロ試料を、従来通り
殺菌した。Steriflow(商標)レトルトを、121℃の目標最高温度(Tref
)に達し、かつ約6分間の目標処理致死を達成する(すなわち、F121.1℃または
6分間のF0;表1参照)ために、プログラムした。当業者には、F0またはF121.
1℃が、微生物の12logサイクルの減少を確実にする工業的無菌状態を達成するため
に同等の時間(分)であることは明らかであろう。レトルト中の最も遅い加熱ポイント
の代表的な試料の温度を、マグロステーキ試料の中心に挿入された熱電対を使用して記録
した。

0028

2.HPTP処理による殺菌:
2つのHPTP処理を、生パックおよびダブル調理のマグロステーキ試料を処理するた
めに行った。いずれの場合にも、600MPaの最大圧力に設定し、約121℃のTre
fに設定した。本明細書におけるHPTP1を意味する第1の処理は、3分間の保持時間
で、約6分間の熱致死(すなわち、6分間のF121.1℃)を実現することを目的とし
た。本明細書におけるHPTP2を意味する第2の処理は、1.5分間の保持時間で、約
3分間の熱致死(すなわち、3分間のF121.1℃;表1参照)を実現することを目的
とした。食肉が処理された高圧容器容積を考慮して、生パックおよびダブル調理のマグ
ロ試料は、一緒に処理しなかった。したがって、全部で4回のHPTP処理を行った。表
1は、生パックのマグロ試料およびダブル調理のマグロ試料のための実験についての処理
仕様を説明する。

0029

0030

HPTP処理を、圧縮媒体として水を使用して、縦型の35LのHPPユニット(Av
ure Technologies、米国製)中で行った。HPTP処理の前に、試料を
ステンレス鋼試料キャリア装填し、試料キャリアを、圧力容器に移し、600MP
a、95℃で、それぞれ、1.5分間または3.0分間処理した。処理後、試料を再循環
する冷却(約2℃)水浴中で約20℃に冷却し、次いで、試験するまで、3℃に設定した
冷室に移した。

0031

各処理における試料のおおよその温度を記録するために、Thermochron i
Button(登録商標)DS1922T温度ロガー(Maxim Integrate
d Products,Inc.、Sunnyvale、CA、米国)を収容した耐圧殻
を、加熱前から冷却までの処理中にわたって、試料の傍に置いた。

0032

3.HPTPおよびレトルト処理についての熱致死:
マグロステーキ試料に対して実現された各処理の熱要素を比較するために、F121.
1℃またはF0の値(積分した熱致死)を、以下の台形積分法で積分することによって、
各処理からの熱プロファイルを使用して計算し、ここで、T(t)は、時間間隔(t)中
の記録された試料の温度であり、Trefは、熱致死を測定するために選択した参考温度
である。この研究において、121.1℃を、Trefとして選択した。10℃の理論上
のzT値(耐熱性の10倍の変化をもたらすのに必要な温度差)を、全ての計算で使用し
た。Tref値およびzT値の両方は、低酸度の缶詰食品加熱殺菌のために業界によっ
承認された基準に基づいて選択した。

0033

4.高圧および高温処理(HPTP)処理のための媒体の効果:
応答曲面法を使用して、高圧および高温処理(HPTP)を組み合わせた後の、マグロ
の質感に対する処理温度および圧力の同時効果を調べた。面心中心複合計画を、2つの
独立変数である温度および圧力、ならびに第3のカテゴリー変数の処理媒体(ブラインま
たはオリーブ油)を用いる実験において使用した。2つのパラメーター(温度および圧力
)の3つのレベル、および第3のカテゴリー変数の2つのレベルを調べた。実験計画を、
表2に表す。温度および圧力の組み合わせは、それぞれ、20〜120℃の間、および3
00〜300MPaの間で変化するように設計した。

0034

0035

試料および処理水を、圧縮後、実際の処理温度になるように、所定の初期温度に保った
。例えば、600MPaおよび20℃で処理される試料の初期温度を、5℃に維持した。
以前の結果が、処理時間の増加が、質感に顕著な効果を与えないことを示したので、処理
時間を1.5分に保った。試料を、処理後に、再循環する冷却機(約2℃)中で冷却し、
分析まで、冷蔵室(約4℃)内で、氷水中に保った。対照試料を同様にして調製し、参照
として、F0=6分でレトルトした。

0036

5.質感分析:
TA−XT(商標)質感分析器(Texture Technologies Cor
p.of Hamilton、MA製)を使用して、処理されたマグロ試料に対する圧縮
試験を行った。圧縮プレートを仕様して、処理されたマグロ試料を、1サイクルについて
、その元の高さの50%に圧縮した。硬さ(重量Kg)を、得られた力−時間曲線から直
接得た。調製および処理のそれぞれの組み合わせからのマグロの3つの試料を分析した。

0037

C.実験の結果
1.HPTPおよびレトルト処理の熱致死:
以下の表3は、本明細書に記載の殺菌実験について、実現された熱致死を列挙する。各
処理中に記録された熱プロファイルを使用して、各試料についてのF121.1℃値また
はF0値を計算した(表3参照)。レトルト処理は、5.7分間のF0を与え、これは、
目標とする6分間のF0に近かった。HPTP処理は121℃に達することを目的として
いるが、しかしながら、全ての場合において、最高温度は少なくとも125℃であり、H
PTP1およびHPTP2プロセスについて、それぞれ、所望の6分間および3分間を超
えて、予測したF0値が増加した。しかしながら、HPTP処理中の温度測定のために、
読み取りは試料の周囲の流体で行われ、マグロステーキ試料の表面および中心内の実際の
温度を必ずしも反映していないことに留意すべきである。加えて、F0値は、圧力容器全
体にわたって、温度が均一ではない場合があるので、圧力容器内のそれらの位置に応じて
、個々の試料について、変わり得る。

0038

HPTPおよびレトルト処理されたマグロにおける品質の相違は、HPTP2試料が、
それぞれ、約4.7分間および5.7分間の推定F0を伴って、実現された熱致死に基づ
いて、レトルトされた試料とより近く一致した。HPTP1処理されたマグロ試料は、レ
トルトによって実現されたものよりも、それらに実現された顕著に高い熱負荷(約8分間
のF0)を有し、そのうえで、レトルトされた試料と比較して、理想的には一致しなかっ
た。

0039

0040

2.マグロの質感および外観に対する処理の効果:
表4に、処理されたキハダマグロの質感に対する、調製および処理の効果をまとめる。
HPTP処理は、レトルト処理と比較して、より硬い試料(例えば、大きな力)を生成し
、これは、実現された熱負荷には依存しない。例えば、HPTP2試料(HPTP1試料
より低いF0値)が、HPTP1試料よりも硬さが少ないことがわかった。このデータは
、600MPa/125℃までの曝露時間がマグロ肉の硬化度に大きな影響(すなわち、
増加)を与えたことを示し得る。処理の種類によって測定された力の差は、99%の信頼
区間(P≦0.01)で、統計的に有意であったが、試料の調製(すなわち、「生パック
」対「ダブル調理」)は、最終的な質感に対する効果がわずかであるか、なかった(P>
0.05)。

0041

0042

図3Aは、従来のレトルト方法による処理前および処理後の、生パック(RP)キハダ
マグロ試料の画像である。図3Bは、本明細書に開示のHPTP1方法による処理前およ
び処理後の、生パック(RP)キハダマグロ試料の画像である。図3Aおよび3Bに示す
ように、HPTP1処理技術を使用して殺菌されたRP試料は、色の点で、レトルト処理
を使用して殺菌されたRP試料と同様の外観を有していた。しかしながら、試料の周囲の
液体中で凝固したタンパク質タイプの物質の外観、および顕著な質感の変化により、レト
ルト処理された試料は、HPTP処理された試料から、明らかに区別される。例えば、H
PTP1処理で形成されたマグロ製品は、例えば、サンドイッチに適した、スライス可能
なマグロ製品をもたらす。この図は、レトルトおよびHPTP処理の両方からの、生パッ
クのキハダマグロの外観に対する処理の効果を示す。HPTP処理による試料は、色の点
で、レトルトされたマグロと同様の外観を有するが、試料の周囲の液体中で凝固したタン
パク質タイプの物質の外観、および顕著な質感の変化により、例えば、サンドイッチに適
したスライスされたマグロ製品と、互いに、明らかに区別される。

0043

図4は、従来のレトルト方法による処理前および処理後の、ダブル調理(DC)キハダ
マグロ試料の画像である。図4Bは、本明細書に開示のHPTP1方法による処理前およ
び処理後の、ダブル調理(DC)キハダマグロ試料の画像である。図4A〜4Bに示すよ
うに、HPTP1方法による試料は、色の点で、レトルト方法から形成された試料と、お
およそ同様の外観を有する。しかしながら、HPTP1処理によって製造されたマグロ試
料は、2つの処理を明らかに区別する顕著な質感の変化を受けていた。例えば、HPTP
1処理によって形成されたマグロ製品は、消費者によってスライス可能な、食肉の統合体
である。この図は、レトルトおよびHPTP処理の両方からの、ダブル調理(DP)のキ
ハダマグロの外観に対する処理の効果を示す。HPTP処理による試料は、色の点で、レ
トルトされたマグロと同様の外観を有するが、互いに明らかに区別する顕著な質感の変化
を受けていた。

0044

図5は、従来のレトルト処理(DC−レトルト)を用いて作製されたダブル調理マグロ
試料と、本明細書に開示の1つの実施形態によるHPTP1処理を用いて作製されたダブ
ル調理(DC−HPTP1)および生パック(RP−HPTP1)マグロ試料の外観とを
比較する画像である。生パックおよびダブル調理のマグロの両方のHPTP1による試料
は、従来のレトルト処理によって形成されたマグロ製品とは、異なる質感を示す。例えば
、従来のレトルト処理(DC−レトルト)によって形成されたマグロ製品は、食肉が分離
してバラバラになる(例えば、密着していない)ので、適度に細かいか、または安定した
カットの食肉にスライスできなかった。対照的に、生パック(RP)HPTP1およびダ
ブル調理(DC)HPTP1処理によって形成されたマグロ製品は、食肉が、結合を示す
食肉のスライス表面で、シート状にスライスすることができるように、密着して、しっか
りと結合していた。得られたスライスされたマグロは、サンドイッチまたは他の食用用途
に適した硬度を有していた。この図は、キハダマグロの質感の外観に対する処理の効果を
示す。生パックおよびダブル調理のマグロの両方のHPTPによる試料は、互いに明らか
に区別されるレトルト処理のマグロ、例えば、サンドイッチに適したスライスされたマグ
ロ製品とは、異なる質感を示す。

0045

したがって、レトルト処理およびHPTP処理よって処理されたキハダマグロ試料の間
測定可能な品質の相違は、質感であった。熱致死に関わらず、HPTP試料は、レトル
トされたマグロの明白に柔らかくフレーク状の質感と比較して、はるかにより固まって、
密着しており、HPTP処理されたマグロはスライスまたは切断することが可能であった
。HPTPマグロ試料の質感分析は、全てのHPTP試料が、レトルト試料(生パックお
よびダブル調理について、それぞれ、力=0.65および0.89kg−f)よりも顕著
に大きい測定された固さまたは力(F0=3およびF0=6で、それぞれ、生パックにつ
いては力=3.32および5.27Kg−f、ならびにダブル調理については、2.93
および7.29Kg−f)を有していたことを実証した。しかしながら、質感が、前処理
調製(すなわち、「生パック」対「ダブル調理」)によって顕著に影響を受けたことは認
められなかった。加えて、HPTP処理の曝露時間は、食肉の硬さまたは固さの程度を向
上させ、結合およびスライス性能を改良することがわかった。試料の外観は、マグロステ
ーキが、処理または調製に関わらず、一般に、白色であったことを示した。処理されたマ
グロステーキの色は、表面で測定されたものと比較して、中心では(より赤い)異なって
いた(P≦0.001)。上記で説明したように、レトルト試料とHPTP試料との間の
最も顕著な相違は、処理された食肉製品を明らかに区別する、顕著な質感の相違であった
。HPTP処理されたマグロにおけるこのような相違は、例えば、サンドイッチに適した
スライスされたマグロ製品を含む新規な製品に使用され得る。

0046

高圧および高温処理(HPTP)は、マグロ試料の視覚的な外観に対して顕著な効果を
有していた。効果は、適用された圧力および温度、ならびに処理媒体に依存していた(図
6および図7)。全ての場合において、処理温度は、最も顕著な効果を有していた。興味
深いことに、20℃で処理された試料は、生の試料のものと非常に近い外観であった。特
に、300MPaで処理された試料の場合はそうであった。一方、より高温(70℃およ
び120℃)で処理された試料の色は、レトルト試料のものと非常に近かった。全体的に
、オリーブ油媒体中で処理された試料は、ブラインのものよりも生のマグロの色をより良
好に維持した(図6および図7)。

0047

高圧高熱処理(HPTP)は、確認しているように、マグロ試料の硬さに対して、顕著
な効果を有していた。生のマグロ試料は、平均で12.7±4.4Nの硬さを有していた
。一方、HPTP処理されたマグロ試料は、生の試料と比較して、1.3〜9.4倍硬さ
が上昇して、平均で、17〜120Nの範囲の硬さを有していた。対照的に、レトルト後
(F0=6分)に得られた最も高い硬さのレベルは、23〜30Nの間であり、これは、
生の試料の硬さの約3.9倍であった。分散分析は、温度および圧力の両方の処理は、有
意な(p<0.05)効果を有していたが、処理媒体は、硬さに対して有意な効果を有し
ていないことを示した(表5)。調べた変数のうち、温度は、p<0.001の有意水準
で、第1および第2の順序の条件の両方で有意である、最も顕著な効果を有していた(表
5)。有意ではない条件を除去した後、高圧高熱処理に付されたマグロステーキの硬さは
、以下の応答表面式(3)によって記載することができる。

0048

硬さ=32.3−0.42T−0.022P+0.009T2(3)
式中、PおよびTは、それぞれ、処理圧力および温度である。この式は、マグロステー
キ試料の質感に対する処理圧力および温度の効果について、非常に高い決定係数(R2=
0.9506)で、非常に良好に説明していた。マグロ試料の硬さに対する圧力および温
度の効果を記載する式4に基づく等高線図を図8に表す。図に示すように、温度の上昇に
伴って、質感の顕著な増加が観察された。一定の温度で圧力を上昇させると、調べた圧力
範囲内では、硬さに対してわずかに負の効果を及ぼした(図8)。高圧高温処理(HPT
P)は、タンパク質の細菌分解または酵素分解を減少させることによって、味の低下を最
小限にすることができる。これらの結果は、HPTP処理が、汚染微生物を除去すること
および食肉のタンパク質を酵素分解から保護することによって、食肉を新鮮に維持するの
に役立つという理論を裏付けるものである。感覚刺激性試験の開発は、通常、ハムのスラ
イスと比較した場合の、ブラインおよび油中でのHPTPマグロの許容性を決定するため
の第1ステップである。ブライン中および油中でのマグロのための2日間のセッション
関して官能試験を設計し、各セッションについて、9ポイント快不快尺度:きわめて不
快(1)→きわめて好ましい(9)のシークエンシャルモナディックサービング(悉皆)
計画した。官能評価は、熱を伴うより高い圧力が、風味の全体的な許容性を増強するこ
とを示した。HP処理が、マグロ肉の多くの官能特性に影響を及ぼすことが報告され、こ
のことは、高圧処理が、図9のようにマグロ肉の風味または香りの快さに影響を及ぼすこ
とを実証しており、600MPa、温度=20℃で処理されたマグロ肉は、300MPa
、温度=20℃での処理よりも、95%C.I.で有意に、より良好なにおいの嗜好スコ
アを有する。

0049

本発明を、特定の実施形態および実施例の文脈において開示したが、本発明が、具体的
に開示した実施形態を超えて、本発明の他の代替の実施形態および/または使用、ならび
にその自明な改良物および均等物に拡張されることは、当業者に理解されるだろう。加え
て、本発明のいくつかの改変物を、詳細に示し、記載したが、本発明の範囲内である他の
改良物は、本開示に基づいて、当業者には容易に明らかであろう。実施形態の特定の特徴
および態様の様々な組み合わせまたは下位の組み合わせが行われてもよく、それでも本発
明の範囲内であることも企図される。開示された実施形態の様々な特徴および態様が、開
示された発明の変更された様式を形成するために、互いに組み合わせることができ、また
は互いに置換することができることが理解されるべきである。したがって、本明細書に開
示された本発明の範囲は、上記に記載の特定の開示された実施形態によって限定されるべ
きではなく、以下の特許請求の範囲の公正解釈によってのみ決定されるべきであること
を意図する。

0050

100食肉製品を調製する方法
102 第1の質感を有する食肉を準備するステップ
104チャンバー内に、第1の質感を有する食肉を置くステップ
106 チャンバー内の温度および圧力を同時に上昇させて、第1の質感を第2の質感
に変化させるステップ

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