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課題
解決手段
概要
背景
概要
シールド電線に対する電子素子の接続部位が外導体端子と短絡するのを防止することが可能なシールド端子を提供する。シールド端子10は、内導体端子11、外導体端子13、誘電体12および電子素子16としてのコンデンサを備える。外導体端子13は、内導体端子11を取り囲み、シールド電線90のシールド部93に接続される。誘電体12は、内導体端子11と外導体端子13との間に配置される。電子素子16は、シールド電線90の芯線91に接続される芯線接続部43と内導体端子11に接続される内導体接続部42とを有する。シールド端子10は、芯線接続部43と外導体端子13との間に、絶縁性の短絡防止部材14を配置させる。
目的
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、シールド電線に対する電子素子の接続部位が外導体端子と短絡するのを防止することが可能なシールド端子を提供する
効果
実績
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請求項1
内導体端子と、前記内導体端子を取り囲み、シールド電線のシールド部に接続される外導体端子と、前記内導体端子と前記外導体端子との間に配置される誘電体と、前記シールド電線の芯線に接続される芯線接続部および前記内導体端子に接続される内導体接続部を有する電子素子と、前記芯線接続部と前記外導体端子との間に配置される絶縁性の短絡防止部材とを備えるシールド端子。
請求項2
前記短絡防止部材は、前記誘電体とは別体であって、前記誘電体から離れて配置される請求項1に記載のシールド端子。
請求項3
請求項4
前記短絡防止部材は、前記外導体端子に係止され、前記電子素子を載せて支持する支持部を有している請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のシールド端子。
技術分野
0001
本発明は、シールド端子に関する。
背景技術
0002
自動車に搭載されるラジオ用アンテナハーネスなどのハーネスには、シールド電線(同軸ケーブル)の端末部に、電子素子としてのコンデンサを内蔵したシールド端子が用いられる。例えば、特許文献1のシールド端子(同文献では「電子素子内蔵シールドコネクタ」と称される。)は、一対のリード線を有する電子素子と、一方のリード線に接続される内導体端子と、内導体端子を収容する誘電体と、誘電体を収容しかつシールド電線のシールド導体に接続される外導体端子とを備えて構成される。電子素子の他方のリード線は、シールド電線の芯線に接続される。誘電体の内部には、電子素子を収容する素子収容室が貫通して設けられている。
先行技術
0003
特開2006−107801号公報
発明が解決しようとする課題
0004
上記の場合、電子素子の本体部分が誘電体の端子収容室に収容されるものの、他方のリード線と外導体端子との間に介在物が存在せず、他方のリード線がシールド電線の芯線に接続された状態で外導体端子と短絡するおそれがあった。
課題を解決するための手段
0006
本発明のシールド端子は、内導体端子と、前記内導体端子を取り囲み、シールド電線のシールド部に接続される外導体端子と、前記内導体端子と前記外導体端子との間に配置される誘電体と、前記シールド電線の芯線に接続される芯線接続部および前記内導体端子に接続される内導体接続部を有する電子素子と、前記芯線接続部と前記外導体端子との間に配置される絶縁性の短絡防止部材とを備えるところに特徴を有する。
発明の効果
0007
電子素子の芯線接続部と外導体端子との間には絶縁性の短絡防止部材が配置されるため、シールド電線の芯線に接続された芯線接続部が外導体端子と短絡するのを防止することができる。
図面の簡単な説明
0008
本発明の実施例1のシールド端子を斜め上方から見た斜視図である。
シールド端子の平面図である。
図2のA−A線断面図である。
内導体端子、誘電体および短絡防止部材を取り付けた外導体端子を斜め下方から見た斜視図である。
内導体端子、誘電体および短絡防止部材を取り付けた外導体端子の平面図である。
内導体端子、誘電体および短絡防止部材を取り付けた外導体端子の側面図である。
図6のB—B線断面図である。
外導体端子を斜め下方から見た斜視図である。
短絡防止部材を斜め上方から見た斜視図である。
短絡防止部材を斜め下方から見た斜視図である。
短絡防止部材の正面図である。
内導体端子を斜め上方から見た斜視図である。
誘電体を斜め上方から見た斜視図である。
実施例
0009
本発明の好ましい形態を以下に示す。
(1)前記短絡防止部材は、前記誘電体とは別体であって、前記誘電体から離れて配置されるとよい。これによれば、誘電体を芯線接続部と対応する位置まで延設する必要がなく、誘電体の大型化を回避することができる。また、外導体端子内で誘電体の存在が障害にならずに済み、設計上および工程上の自由度を高めることができる。
0010
(2)前記外導体端子は、前記短絡防止部材と前記誘電体との間に、治具通し孔が開口して設けられ、前記内導体接続部は、前記治具通し孔に臨むように配置されるとよい。これによれば、内導体端子および誘電体を外導体端子に組み込んだ後、電子素子を外導体端子内に位置させ、治具通し孔を通して内導体接続部と内導体端子との接続作業を行うことができる。このように外導体端子に治具通し孔を設けることは、短絡防止部材が誘電体とは別体であって誘電体から離れて配置されることで、実現可能となる。
0011
(3)前記短絡防止部材は、前記外導体端子に係止され、前記電子素子を載せて支持する支持部を有しているとよい。これによれば、短絡防止部材が芯線接続部と外導体端子との短絡を防止する機能に加えて電子素子を支持する機能を兼備するため、短絡防止機能と支持機能とがシールド端子に別々に設けられる場合と比べ、構成を簡単にすることができる。
0012
<実施例1>
本発明の実施例1を図1〜図13を説明する。本実施例1のシールド端子10は、図2および図3に示すように、シールド電線90の端末部に接続され、内導体端子11、誘電体12、外導体端子13、電子素子16および短絡防止部材14を備えている。内導体端子11、誘電体12、外導体端子13および短絡防止部材14はそれぞれ別体である。内導体端子11は誘電体12に収容され、誘電体12および短絡防止部材14は、それぞれ外導体端子13に分離規制状態に組み付けられる。なお、以下の説明において、前後方向については、図7および図11を除く各図の左側を前側とし、上下方向は、図2および図5を除く各図の上下方向を基準とする。
0013
<シールド電線90>
シールド電線90は、同軸ケーブルであって、図3に示すように、高周波信号を伝送する導体としての芯線91と、芯線91の外周を覆う樹脂製の絶縁部92と、絶縁部92の外周を覆う編組線からなるシールド部93と、シールド部93の外周を覆う樹脂製のシース94とを有している。シールド電線90の端末部には、所定範囲にわたってシース94が除去されてシールド部93が露出し、さらに絶縁部92が除去されて芯線91が露出している。
0014
<内導体端子11>
内導体端子11は、導電性の金属板を曲げ加工などして一体に形成される。図12に示すように、内導体端子11は、前部に、図示しない相手側内導体端子に接続される相手接続部15を有し、後部に、電子素子16の後述する内導体接続部42に接続されるリード接続部17を有している。相手接続部15は、円筒状の本体部分から前方に突出する左右一対の接続片18を有している。両接続片18は、断面弧状をなし、前方へ向けてテーパ状に窄まるように形成される。両接続片18は、内部に挿入された図示しない相手側内導体端子のタブに接続される。相手接続部15の円筒状の本体部分には、誘電体12に係止可能な左右一対の係止突起19(図12では1つのみ図示)が設けられている。
0015
リード接続部17は、断面U字形をなし、相手接続部15側から連続した底壁部分から立ち上がるオープンバレル状の左右一対のリード圧着片21を有している。図2に示すように、両リード圧着片21は、圧着工程で電子素子16の後述する内導体接続部42の外周に巻き付けられる。
0016
<誘電体12>
誘電体12は合成樹脂製であってブロック状をなし、図3および図13に示すように、内部に、前後方向に貫通する収容部22を有している。収容部22には、後方から内導体端子11の相手接続部15が挿入されて収容される。内導体端子11は、両係止突起19が収容部22の内面に係止されることで、収容部22に抜け止め状態に保持される。図2、図3および図5に示すように、内導体端子11が収容部22に収容された状態では、リード接続部17は誘電体12より後方に露出して配置される。
0017
<外導体端子13>
外導体端子13は、導電性の金属板を曲げ加工などして一体に形成される。図8に示すように、外導体端子13は、前部に、円筒状の嵌合部23を有し、後部に、オープンバレル状のバレル部24を有し、さらに、前後方向途中の中間部に、嵌合部23とバレル部24とをつなぐ屈曲板形状の連結部25を有している。連結部25は、嵌合部23およびバレル部24のそれぞれの前後長よりも十分長い前後長を有している。
0018
嵌合部23には、後方から誘電体12が挿入されて収容される。誘電体12は、嵌合部23内に抜け止め状態に保持される。図1、図3および図4に示すように、嵌合部23の内面と誘電体12の前部との間には、前方に開放された嵌合空間26が形成されている。嵌合空間26には、前方から図示しない相手側外導体端子が嵌合状態に挿入される。嵌合部23には、複数の接点部27が設けられている。各接点部27は、嵌合部23内に挿入された相手側外導体端子の外面に接触する。これにより、外導体端子13は、各接点部27を介して相手側外導体端子に接続される。
0019
バレル部24は、図7に示すように、断面U字形をなし、図5に示すように、連結部25側につながる底部28と、底部28の前部側から立ち上がる左右一対のワイヤバレル片31と、底部28の後部側から立ち上がる左右一対のインシュレーションバレル片32とを有している。図1〜図3に示すように、両ワイヤバレル片31は、圧着工程でシールド電線90のシールド部93の外周に巻き付けられる。両インシュレーションバレル片32は、圧着工程でシールド電線90のシース94の外周に巻き付けられる。
0020
連結部25は、図7および図8に示すように、上下方向に沿いかつ前後方向に長い略矩形の平板状をなす左右一対の側部29と、前後方向途中の中間部において両側部29の下端間に架設される平板状の架設部33と、後端部において両側部29の下端間に架設される平板状の後側架設部34とを有している。
0021
両側部29の前端は、嵌合部23の左右後端につながっている。両側部29の後端は、後方へ向けて高さ寸法を次第に小さくする左右一対の側方付設部35を介して、両ワイヤバレル片31の前端につながっている。図5に示すように、後側架設部34の後端は、後方へ向けて幅寸法を次第に小さくする下方付設部36を介して、底部28の前端につながっている。下方付設部36の左右両端は、両側方付設部35につながっている。
0022
図8に示すように、架設部33の前後長は、後側架設部34の前後長より小さくされている。連結部25の底壁部分には、前部側に、架設部33と嵌合部23とに区画される略矩形の治具通し孔37が貫通して設けられ、後部側に、架設部33と後側架設部34とに区画される略矩形の装着孔38が貫通して設けられている。連結部25の底壁部分は、前側から順に、治具通し孔37、架設部33、装着孔38および後側架設部34が並んで配置されることとなる。治具通し孔37には、内導体端子11のリード接続部17と電子素子16の後述する内導体接続部42との接続作業を行うための図示しない圧着治具(アンビル)が進入可能とされている。図3および図4に示すように、装着孔38には、短絡防止部材14が挿入可能とされている。
0023
図1および図2に示すように、両側部29の上端の前部側には、左右夫々の突出部39が突出して設けられている。両突出部39は、両側部29の上端から上方に突出したあと下方へ折り返される二重壁形状になっている。詳細は説明しないが、両突出部39は、シールド端子10が図示しないコネクタハウジングに挿入される際に、シールド端子10の挿入動作を案内し、かつシールド端子10がコネクタハウジングから脱落するのを規制する役割をはたす。
0024
<電子素子16>
電子素子16は、シールド端子10の電気的特性を調整するものであり、ここでは静電容量を調整するコンデンサとして構成される。図2および図3に示すように、電子素子16は、円柱状の素子本体部41と、素子本体部41の前端面の中心から前方に延びるリード線状の内導体接続部42と、素子本体部41の後端面の中心から後方に延びるリード線状の芯線接続部43とを有している。内導体接続部42は、内導体端子11のリード接続部17に圧着して接続される。芯線接続部43は、シールド電線90の芯線91に、圧着部材44を介して、圧着して接続される。圧着部材44は、バレル部24より小型のオープンバレル状をなし、電子素子16の芯線接続部43とシールド電線90の芯線91とを共に圧着して接続する。
0025
<短絡防止部材14>
短絡防止部材14は合成樹脂製であって、図10および図11に示すように、板状、詳細には扁平台状の支持部45と、支持部45の左右両側に突出する一対の係止部46とを有している。短絡防止部材14は、電子素子16を支持する台座となる。図9および図11に示すように、支持部45は、上面に、電子素子16を載せる支持面47を有している。支持面47は、素子本体部41の下部外周に沿って断面湾曲状をなしている。支持面47の後端は、左右方向に沿いかつ前方を向いて配置される後面部48とされる。支持部45は、下面のうちの支持面47と対向する部位に、図10に示すように、下方に突出する底面視略矩形の突部49を有している。図4に示すように、突部49は、外導体端子13の装着孔38に嵌入可能な形状および大きさで形成される。図10に示すように、突部49の前端は、左右方向に沿った前側段差面51とされている。突部49の後端は、左右方向に沿った後側段差面52とされている。
0026
図9〜図11に示すように、支持部45は、前端から前方に突出する左右一対の前側突片部53を有している。両前側突片部53は、前後方向に関して突部49の前側段差面51と同じ位置に付け根部分を有し、前側段差面51との間に段差を形成している。図3および図10に示すように、支持部45の後端部は、突部49の後側段差面52との間に段差を形成した後側突片部54とされる。
0027
支持部45の左右両端面は、両前側突片部53の左右両端面および後側突片部54の左右両端面を含み、前後方向に沿って配置されている。図9および図10に示すように、支持部45は、左右両端面寄りの端部に、左右一対のスリット部55を有している。両スリット部55は、突部49から後側突片部54にかけて細長く平行に延び、支持部45を厚み方向に貫通する孔として構成される。
0028
両係止部46は、支持部45の左右両端面のうち、突部49の左右両端面の後部側から突出して設けられている。両係止部46は、前後方向に長い断面略三角形のリブ状をなし、左右方向に沿って水平な上面を有している。
0029
<シールド端子10の組み付け方法および構造>
組み付けに際し、まず電子素子16の芯線接続部43とシールド端子10の芯線91とを同軸上に向かい合わせた状態で、圧着部材44で芯線接続部43と芯線91とを圧着して接続する。
0030
短絡防止部材14の突部49を上方から外導体端子13の装着孔38内に挿入する。突部49が装着孔38に挿入される過程では、両係止部46が装着孔38の左右両縁に摺動し、両スリット部55が左右幅を狭めるように変形する。突部49が装着孔38に正規に挿入されると、両スリット部55の左右幅が元の寸法に戻り、両係止部46の上面が両側部29の下端に当たって係止可能に配置され(図7を参照)、かつ両前側突片部53が架設部33の上面に載置して支持されるとともに、後側突片部54が後側架設部34の上面に載置して支持される(図4および図5を参照)。突部49の前側段差面51は、架設部33の後端に当たり得る状態で対向して配置され、突部49の後側段差面52は、後側架設部34の前端に当たり得る状態で対向して配置される(図3を参照)。これにより、短絡防止部材14が外導体端子13に分離規制状態に保持される。
0031
続いて、上記によって、シールド電線90に接続された電子素子16を、短絡防止部材14を保持した外導体端子13に上方から設置する。これにより、電子素子16の素子本体部41が短絡防止部材14の支持面47に載せて支持され、電子素子16の内導体接続部42が内導体端子11のリード接続部17の両リード圧着片21間に配置され、シールド電線90の端末部において露出するシールド部93が両ワイヤバレル片31間に配置され、シールド電線90の端末部におけるシース94が両インシュレーションバレル片32間に配置される。
0032
また、電子素子16の芯線接続部43とシールド電線90の芯線91とを共に圧着した圧着部材44は、短絡防止部材14の支持部45の後側突片部54上でかつ両スリット部55間に配置される(図2および図3を参照)。素子本体部41の後端面と圧着部材44との間に露出する芯線接続部43およびシールド電線90の絶縁部92と圧着部材44との間に露出する芯線91の大部分も、支持部45の後側突片部54上に配置される。電子素子16は、支持部45における支持面47の左右両側部分に左右両側への動きが規制され、支持部45の支持面47に位置決めされる。
0033
次いで、リード接続部17およびバレル部24に対し、図示しないクリンパおよびアンビルからなる圧着治具を当てがい、圧着作業を行う。例えば、リード接続部17に対する圧着作業は、リード接続部17の上方にクリンパを配置し、リード接続部17の下方にアンビルを配置した状態で、クリンパおよびアンビルを相対的に接近させることで、両リード圧着片21を変形させて内導体接続部42の外周に巻き付ける。これにより、リード接続部17が内導体接続部42に圧着して接続される。この場合に、アンビルは、外導体端子13の治具通し孔37を通してリード接続部17の下面部分に当てがうことができる。また、クリンパは、両リード圧着片21を押圧して変形させる過程で短絡防止部材14に接近するが、両前側突片部53間に進入することで、短絡防止部材14との干渉を回避することができる。
0034
上記同様に、バレル部24に対応する圧着治具を当てがい、両ワイヤバレル片31をシールド電線90のシールド部93に圧着して接続するとともに、両インシュレーションバレル片32をシールド電線90のシース94に圧着して接続する。これらリード接続部17、両ワイヤバレル片31および両インシュレーションバレル片32の圧着作業は、同じ工程内で行うことができる。その後、シールド端子10には、連結部25の開口部分を覆う図示しないカバー部材が装着される。カバー部材は、外導体端子13に接続され、シールド機能を有する。
0035
シールド端子10に内蔵された電子素子16は、左右両側を両側部29で覆われ、下方を短絡防止部材14で覆われて支持される。ここで、内導体接続部42とリード接続部17との接続部分は、外導体端子13の治具通し孔37と対応する位置に配置されており、外導体端子13の底面部分と接触するおそれは少ない。
0036
一方、芯線接続部43と芯線91との接続部分である圧着部材44は、外導体端子13の底面部分である後側架設部34と近接している。しかるに、本実施例1の場合、圧着部材44と後側架設部34との間には短絡部材の後側突片部54が介在しており、圧着部材44が下方を後側突片部54で覆われている。このため、圧着部材44が外導体端子13と接触して短絡するのを防止することができ、高周波信号を伝送する信頼性を確保することができる。また、短絡防止部材14は電子素子16の位置決めの指標となる。さらに、短絡防止部材14によってインピーダンスコントロールを行うことも可能となる。
0037
さらに、短絡防止部材14が外導体端子13に対する電子素子16の短絡を防止する機能に加えて電子素子16を支持する機能を兼備するため、短絡防止機能および支持機能がそれぞれ別々の部材で構成されるよりも、シールド端子10の構成を簡単にすることができる。
0038
さらにまた、短絡防止部材14が誘電体12から離れて配置されるため、誘電体12を後方に長く延設する必要がなく、誘電体12の大型化を回避することができる。特に、短絡防止部材14が誘電体12とは別に設けられることで、外導体端子13に治具通し孔37を支障なく設けることができ、内導体端子11を誘電体12とともに外導体端子13に組み込んだ後、内導体接続部42とリード接続部17との接続作業を行うことができ、設計上および工程上の自由度を高めることができる。
0039
<他の実施例>
以下、他の実施例を簡単に説明する。
(1)電子素子は、コンデンサに限らず、リード線付き抵抗器やリード線付きダイオードなどであってもよい。
(2)電子素子の芯線接続部とシールド電線の芯線との接続および電子素子の内導体接続部と内導体端子のリード接続部との接続は、圧着に限らず、半田、抵抗溶接または超音波溶接などによるものであってもよい。
(3)短絡防止部材は、電子素子を支持する部分(支持部)とは別に設けられていてもよい。
0040
10…シールド端子
11…内導体端子
12…誘電体
13…外導体端子
14…短絡防止部材
16…電子素子
37…治具通し孔
42…内導体接続部
43…芯線接続部
44…圧着部材
45…支持部
90…シールド電線
91…芯線
93…シールド部