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技術 車体外装品の取付構造およびこれに用いるクリップ装置

出願人 株式会社ニフコマツダ株式会社
発明者 湯谷優太郎高橋賢二吉田順宮村翔一青木孝昌
出願日 2019年2月28日 (2年2ヶ月経過) 出願番号 2019-035365
公開日 2020年9月3日 (8ヶ月経過) 公開番号 2020-138638
状態 未査定
技術分野 挿入ピン・リベット 車両用車体構造 車両の内装・外装、防音・断熱 板の接続
主要キーワード 組立作業員 取付手法 係止対象 板状部位 延出部位 セット体 延出量 オーバフェンダ
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (19)

課題

車体外装品延出部位を、車体側にしっかりと支承させる。

解決手段

車体外装品13が、例えば車体のフランジ部63の端縁RTから突出された延出部位13aを有し、延出部位13aに係止孔13cが形成される。クリップ部材20が、本体部21と、本体部21から突出されて係止孔13cに挿入される係合部22と、本体部21からフランジ部63の裏面側に延びる押圧部23とを有する。係合部22の側面には、係止爪部22aが形成される。係止爪部22aが係止孔13cに係止された状態で、押圧部23がフランジ部63の裏面に対して押圧状態で当接される。本体部21に形成されたロック孔24に挿入されるロック部材40を、係合部22の背面側に位置させるようにして、係止爪部22aが係止孔13cに対して係止されている状態を強固に維持させるのが好ましい。

概要

背景

車両においては、車体外観上の意匠性向上や空力性能向上等、種々の観点から車体外装品取付けられることが多い。車体外装品の取付に際しては、特許文献1に示すように、車体に係止孔を形成しておく一方、車体外装品の裏面側に係止爪部を突出形成して、この係止爪部を係止孔に挿入することにより、車体外装品を車体に係止することにより行われる。

概要

車体外装品の延出部位を、車体側にしっかりと支承させる。 車体外装品13が、例えば車体のフランジ部63の端縁RTから突出された延出部位13aを有し、延出部位13aに係止孔13cが形成される。クリップ部材20が、本体部21と、本体部21から突出されて係止孔13cに挿入される係合部22と、本体部21からフランジ部63の裏面側に延びる押圧部23とを有する。係合部22の側面には、係止爪部22aが形成される。係止爪部22aが係止孔13cに係止された状態で、押圧部23がフランジ部63の裏面に対して押圧状態で当接される。本体部21に形成されたロック孔24に挿入されるロック部材40を、係合部22の背面側に位置させるようにして、係止爪部22aが係止孔13cに対して係止されている状態を強固に維持させるのが好ましい。

目的

本発明は以上のような事情案してなされたもので、その第1の目的は、車体外装品の延出部位を、車体側にしっかりと支承させることのできるようにした車体外装品の取付構造を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

車体外装品のうち車体端縁から突出された延出部位を、クリップ装置によって該車体端縁に係止させるようにした車体外装品の取付構造であって、前記延出部位に、係止孔が形成され、前記クリップ装置が、前記延出部位の裏面側に着座される本体部と、該本体部から突出されて前記係止孔に挿入される係合部と、該本体部から延出されて前記車体端縁の裏面側にまで延びる押圧部と、を有するクリップ部材を備えており、前記係合部の側面に、該係合部を前記係止孔に挿入した際に該係止孔に係止される係止爪部が形成され、前記係止爪部が前記係止孔に係止された状態で、前記押圧部が前記車体端縁の裏面に対して押圧状態で当接されて、該押圧部と前記係止爪部とによって前記延出部位が該車体端縁の表面側に向けて押圧されている、ことを特徴とする車体外装品の取付構造。

請求項2

請求項1において、前記本体部に、前記係合部を挟んで前記係止爪部とは反対側の位置において、ロック孔が形成され、前記クリップ装置が、前記ロック孔を通して前記係止孔に挿入可能なロック部材をさらに有し、前記ロック部材は、前記ロック孔を通して前記係止孔に挿入したときに、前記係止爪部が存在する部位までの長さを有するようにされ、前記係止孔に挿入された前記係合部を、所定方向スライドさせることにより、前記係止爪部が該係止孔に係止される状態とされ、前記係止爪部が前記係止孔に係止され、かつ前記ロック部材が前記ロック孔を通して該係止孔に挿入されることにより、前記係合部の前記所定方向とは反対方向へのスライドが規制されて、該係止爪部が該係止孔に係止された状態が維持される、ことを特徴とする車体外装品の取付構造。

請求項3

請求項1または請求項2において、前記ロック部材が、前記ロック孔に挿入された状態で該ロック孔に係止される弾性変形可能なロック爪を有している、ことを特徴とする車体外装品の取付構造。

請求項4

請求項1ないし請求項3のいずれか1項において、前記延出部位のうち少なくとも前記クリップ装置が位置される部位が、前記車体外装品の意匠面を構成する外表面部材の裏面側において内表面部材一体化されてなる内外重構造とされ、前記係止孔が、前記内表面部材に形成されて、該係止孔が前記外表面部材によって外部から覆われている、ことを特徴とする車体外装品の取付構造。

請求項5

請求項1ないし請求項4のいずれか1項において、前記係止爪部が、前記係合部の側面のうち前記押圧部が延びる方向の側面に形成されている、ことを特徴とする車体外装品の取付構造。

請求項6

請求項1ないし請求項5のいずれか1項において、前記車体端縁が、車体のインナパネルアウタパネルとの各端縁部同士接合部位となるフランジ部とされている、ことを特徴とする車体外装品の取付構造。

請求項7

請求項1ないし請求項6のいずれか1項において、前記車体外装品が、少なくとも車体のホイールアーチ部の端縁に沿うように形成されて、オーバフェンダを構成している、ことを特徴とする車体外装品の取付構造。

請求項8

車体外装品のうち車体端縁から突出された延出部位を、該車体端縁に係止させるためのクリップ装置であって、前記クリップ装置が、クリップ部材とロック部材とを有し、前記クリップ部材が、前記延出部位の裏面側に着座される本体部と、該本体部から突出されて前記延出部位に形成された係止孔に挿入される係合部と、該本体部から延出された押圧部と、を有し、前記係合部の側面には、該係合部を前記係止孔に挿入した際に該係止孔に係止される係止爪部が形成されており、前記押圧部は、前記係止爪部が前記係止孔に係止された状態で、前記車体端縁の裏面側にまで延びて該車体端縁の裏面に対して押圧状態で当接されるようにされ、前記本体部に、前記係合部を挟んで前記係止爪部とは反対側の位置において、前記ロック部材が挿入されるロック孔が形成され、前記ロック部材は、前記ロック孔を通して前記係止孔に挿入された状態で、前記係止爪部が存在する部位までの長さを有しており、前記係止孔に挿入された前記係合部を、所定方向にスライドさせることにより、前記係止爪部が該係止孔に係止される状態とされ、前記係止爪部が前記係止孔に係止され、かつ前記ロック部材が前記ロック孔を通して該係止孔に挿入されることにより、該係合部の前記係止孔に対する前記スライドが規制されて、前記係止爪部が該係止孔に係止された状態が維持されるようにされている、ことを特徴とする車体外装品取付用のクリップ装置。

請求項9

請求項8において、前記ロック部材が、前記ロック孔に挿入された状態で該ロック孔に係止される弾性変形可能なロック爪を有している、ことを特徴とする車体外装品取付用のクリップ装置。

技術分野

0001

本発明は、車体外装品取付構造およびこれに用いるクリップ装置に関するものである。

背景技術

0002

車両においては、車体外観上の意匠性向上や空力性能向上等、種々の観点から車体外装品が取付けられることが多い。車体外装品の取付に際しては、特許文献1に示すように、車体に係止孔を形成しておく一方、車体外装品の裏面側に係止爪部を突出形成して、この係止爪部を係止孔に挿入することにより、車体外装品を車体に係止することにより行われる。

先行技術

0003

特開2007−186093号公報

発明が解決しようとする課題

0004

車体に形成された係止孔に対して車体外装品に形成された係止爪部を挿入する、という車体外装品の取付手法は、車体外装品でもって車体が覆われる部位については好適なものである。

0005

一方、最近では、車体外装品として、車体端縁から大きく突出された延出部位を有するものを使用したいという要請が強くなっている。この延出部位は、車体からはみ出た部位であって、車体には支承されない自由端部となる。このため、走行中等において、延出部位にがたつきを生じ易く、またがたつきに伴う騒音発生の原因ともなる。

0006

本発明は以上のような事情案してなされたもので、その第1の目的は、車体外装品の延出部位を、車体側にしっかりと支承させることのできるようにした車体外装品の取付構造を提供することにある。本発明の第2の目的は、上記取付構造に用いて好適なクリップ装置を提供することにある。

課題を解決するための手段

0007

前記第1の目的を達成するため、本発明における車体外装品の取付構造にあっては、次のような解決手法採択してある。すなわち、請求項1に記載のように、
車体外装品のうち車体端縁から突出された延出部位を、クリップ装置によって該車体端縁に係止させるようにした車体外装品の取付構造であって、
前記延出部位に、係止孔が形成され、
前記クリップ装置が、前記延出部位の裏面側に着座される本体部と、該本体部から突出されて前記係止孔に挿入される係合部と、該本体部から延出されて前記車体端縁の裏面側にまで延びる押圧部と、を有するクリップ部材を備えており、
前記係合部の側面に、該係合部を前記係止孔に挿入した際に該係止孔に係止される係止爪部が形成され、
前記係止爪部が前記係止孔に係止された状態で、前記押圧部が前記車体端縁の裏面に対して押圧状態で当接されて、該押圧部と前記係止爪部とによって前記延出部位が該車体端縁の表面側に向けて押圧されている、
ようにしてある。

0008

上記解決手法によれば、クリップ装置によって、自由端部となる車体外装品の延出部位を車体側(車体端縁部)に対してしっかりと係止させることができ、車体外装品のがたつきや、がたつきに伴う騒音を防止することができる。

0009

上記解決手法を前提とした好ましい態様は、請求項2〜請求項7に記載のとおりである。すなわち、
前記本体部に、前記係合部を挟んで前記係止爪部とは反対側の位置において、ロック孔が形成され、
前記クリップ装置が、前記ロック孔を通して前記係止孔に挿入可能なロック部材をさらに有し、
前記ロック部材は、前記ロック孔を通して前記係止孔に挿入したときに、前記係止爪部が存在する部位までの長さを有するようにされ、
前記係止孔に挿入された前記係合部を、所定方向スライドさせることにより、前記係止爪部が該係止孔に係止される状態とされ、
前記係止爪部が前記係止孔に係止され、かつ前記ロック部材が前記ロック孔を通して該係止孔に挿入されることにより、前記係合部の前記所定方向とは反対方向へのスライドが規制されて、該係止爪部が該係止孔に係止された状態が維持される、
ようにしてある(請求項2対応)。この場合、係合部や係止爪部の剛性を高めて強固な係止作用を確保しつつ、ロック部材によって係合部(つまり係止爪部)が係止解除方向に向けて不用意にスライドされてしまう事態を防止して、強固な係止作用を確実に維持させることができる。

0010

前記ロック部材が、前記ロック孔に挿入された状態で該ロック孔に係止される弾性変形可能なロック爪を有している、ようにしてある(請求項3対応)。この場合、ロック部材が不用意にロック孔から抜け出てしまう事態を防止する上で好ましいものとなる。また、工具等を利用してロック部材をクリップ部材から容易に取外すことができるので、保守交換等のために等車体外装品を車体から取外したいという要請にも応えることができる。

0011

前記延出部位のうち少なくとも前記クリップ装置が位置される部位が、前記車体外装品の意匠面を構成する外表面部材の裏面側において内表面部材一体化されてなる内外重構造とされ、
前記係止孔が、前記内表面部材に形成されて、該係止孔が前記外表面部材によって外部から覆われている、
ようにしてある(請求項4対応)。この場合、係止孔は勿論のことクリップ装置が、車体外装品の表面側からは目視されないようにして、外観上の見栄え向上の上で好ましいものとなる。

0012

前記係止爪部が、前記係合部の側面のうち前記押圧部が延びる方向の側面に形成されている、ようにしてある(請求項5対応)。この場合、押圧部の先端部を車体端縁部の裏面から離間させる方向の外力が作用した際に、この外力は係止爪部を係止孔に対して係止させる方向の力として作用することから、上記外力による不用意な係止解除という事態を防止する上で好ましいものとなる。

0013

前記車体端縁が、車体のインナパネルアウタパネルとの各端縁部同士接合部位となるフランジ部とされている、ようにしてある(請求項6対応)。この場合、上記フランジ部は車体構造を構成する部位として多く存在することから、延出部位を有する車体外装品を車体の多くの部位について適用することができる。また、フランジ部は、薄く構成されることから、クリップ装置(特にクリップ部材)を極力小型化する上でも好ましいものとなる。

0014

前記車体外装品が、少なくとも車体のホイールアーチ部の端縁に沿うように形成されて、オーバフェンダを構成している、ようにしてある(請求項7対応)。この場合、オーバフェンダは、車体端縁部から大きく突出する延出部位を有することが強く望まれることから、延出部位を有する車体外装品によってオーバフェンダを構成することは極めて好適である。

0015

前記第2の目的を達成するため、本発明によるクリップ装置にあっては、次のような解決手法を採択してある。すなわち、請求項8に記載のように、
車体外装品のうち車体端縁から突出された延出部位を、該車体端縁に係止させるためのクリップ装置であって、
前記クリップ装置が、クリップ部材とロック部材とを有し、
前記クリップ部材が、前記延出部位の裏面側に着座される本体部と、該本体部から突出されて前記延出部位に形成された係止孔に挿入される係合部と、該本体部から延出された押圧部と、を有し、
前記係合部の側面には、該係合部を前記係止孔に挿入した際に該係止孔に係止される係止爪部が形成されており、
前記押圧部は、前記係止爪部が前記係止孔に係止された状態で、前記車体端縁の裏面側にまで延びて該車体端縁の裏面に対して押圧状態で当接されるようにされ、
前記本体部に、前記係合部を挟んで前記係止爪部とは反対側の位置において、前記ロック部材が挿入されるロック孔が形成され、
前記ロック部材は、前記ロック孔を通して前記係止孔に挿入された状態で、前記係止爪部が存在する部位までの長さを有しており、
前記係止孔に挿入された前記係合部を、所定方向にスライドさせることにより、前記係止爪部が該係止孔に係止される状態とされ、
前記係止爪部が前記係止孔に係止され、かつ前記ロック部材が前記ロック孔を通して該係止孔に挿入されることにより、該係合部の前記係止孔に対する前記スライドが規制されて、前記係止爪部が該係止孔に係止された状態が維持されるようにされている、
ようにしてある。上記解決手法によれば、請求項2に対応した車体外装品の取付構造に適用して好適なクリップ装置が提供される。

0016

本発明によるクリップ装置にあっては、次のような好ましい態様を採択することができる。すなわち、
前記ロック部材が、前記ロック孔に挿入された状態で該ロック孔に係止される弾性変形可能なロック爪を有している、ようにしてある(請求項9対応)。この場合、請求項3に対応した車体外装品の取付構造に適用所定好適なクリップ装置が提供される。

発明の効果

0017

本発明によれば、車体外装品の延出部位を、車体側にしっかりと支承させることができる。

図面の簡単な説明

0018

本発明が適用された車両の側面図。
図1の要部拡大図。
図1の車両に取付けられている車体外装品の外観図
図3に示す車体外装品を、クリップ装置と共に裏面側から見た簡略拡大図。
図4のX5−X5線相当断面図。
図5のX6−X6線相当断面図。
クリップ部材を斜め上方から見た斜視図。
クリップ部材を斜め下方から見た斜視図。
クリップ部材の正面図。
図9のクリップ部材の背面図。
図9のクリップ部材の左側面図。
図9のクリップ部材の平面図。
図9のX13−X13線相当断面図。
ロック部材を斜め上方から見た斜視図。
ロック部材を斜め下方から見た斜視図。
ロック部材の正面図。
図16のロック部材の左側面図。
ロック孔にロック部材が途中まで挿入された状態を示す断面図。

実施例

0019

図1において、Vは、本発明が適用された車両である。車両Vは、左右一対の前サイドドア1、左右一対の後サイドドア2を有する。図1中、3はフロントフェンダ、4はリアフェンダ、5はフロントバンパ、6はリアバンパ、7は前輪、8は後輪、である。

0020

図1中、11〜14は、それぞれ、車体側面装備された車体外装品である。車体外装品11は、前輪7を覆う前ホイールアーチ部に沿う形状とされて、前オーバフェンダを構成している。車体外装品12は、車体外装品11の後端に連なるようにされて、前サイドドア1の下縁部を覆っている。

0021

車体外装品13は、後サイドドア2の下縁部を覆うと共に、後輪8を覆う後ホイールアーチ部の前部に沿う形状とされている。この車体外装品13の前端は、車体外装品12の後端に連なるようにされている。車体外装品14は、後ホイールアーチ部の後部に沿う形状とされている。車体外装品13の後部と車体外装品14とによって、後オーバフェンダを構成している。各車体外装品11〜14はそれぞれ、合成樹脂によって板状に形成されているが、金属製あるいは金属と合成樹脂との複合品等、適宜の材料でもって形成することができる。

0022

上記車体外装品13に対して、本発明が適用されている。図2は、車体外装品13の部位を拡大して示し、図3は、車体から取外された車体外装品13を示す。後ホイールアーチの端縁RTが、図2では破線で示され、図3では一点鎖線で示される。車体外装品13は、その一部が、上記端縁RTよりも外側に延出された延出部位13aとされている。

0023

図4は、車体外装品13を裏面側(車体内方側)から見た簡略拡大図であり、上記端縁RTが一点鎖線で示される。延出部位13aの幅(端縁RTからの延出量)は、図4一点鎖線で示す端縁RTから、車体外装品13のうち後輪8側の端縁13bに至るまでの幅Lとされる。延出部位13aは、互いに離間した2個のクリップ装置KPによって、車体側(端縁RTよりも車体側)に係止される。

0024

次に、図5図6を参照しつつ、クリップ装置KPを用いた延出部位13aの係止構造(取付構造)について説明する。なお、各クリップ装置KPは、互いに同一の構造とされているので、以下の説明では、一方のクリップ装置KPに着目して説明する。

0025

まず、クリップ装置KPは、実施形態では、互いに別部材とされたクリップ部材(本体部材)20とロック部材40とによって構成されている。クリップ部材20とロック部材40とは、それぞれ合成樹脂によって形成されている。この合成樹脂は、実施形態ではポリブチレンテレフタレート樹脂を用いてあるが、これ以外の合成樹脂を用いることもできる。

0026

係止対象となる延出部位13aおよびその付近は、外表面部材13Aと、内表面部材13Bとの内外2重構造とされている。外表面部材13Aと内表面部材13Bとは、互いに一体とされている。すなわち、外表面部材13Aと内表面部材13Bは、例えば一体成形することができ、あるいは別体のものを互いに融着接着あるいはねじ等の固定具等を用いて一体化することもできる。なお、実施形態では、上述の内外2重構造は、延出部位13aとその付近のみとされている(内表面部材13Bが、外表面部材13Aよりもはるかに小型とされたブラケットとされている)。

0027

図5において、車体外装品13により覆われる車体端縁部が、符号60で示される。この車体端縁部60は、後サイドドア2を構成するインナパネル61とアウタパネル62との接合部位となるもので、フランジ部63として形成されている(板状部位として形成されている)。このフランジ部63のうち、表面が符号63aで示され、裏面が符号63bで示される。また、延出部位13aのうち、内表面部材13Bには、係止孔13cが形成されている。

0028

クリップ部材(本体部材)20は、板状(フランジ状)の本体部21と、本体部21から突出された係合部22と、本体部21から延出された押圧部23と、を有している。そして、係合部21の先端部側面のうち端縁RT側の面に、係止爪部22aが形成されている。クリップ部材20の具体的な形状や構造が、図7図13に示される。

0029

係合部22を、内表面部材13Bの裏面側から前記係止孔13cに挿入した際に、係止爪部22aが係止孔(の内周縁部)に係止可能とされている(係合部22の係止孔13cからの抜けを規制)。本体部21は、係合部22を係止孔13cに挿入した状態で、延出部位13aの裏面(つまり係止孔13cの周縁部)に着座される。

0030

本体部21から延出された押圧部23は、幅広の板状とされている。この押圧部23は、フランジ部63に向けて延びて、その裏面63bに当接可能とされている。押圧部23の先端部は、フランジ部63(裏面)に向けて略90度折曲されて、短い折曲部23aとされている。

0031

係合部22が、係止爪部22aによって係止孔13cに係止されている状態で、押圧部23(の折曲部23aの先端)がフランジ部63の裏面63bに強く当接される。つまり、フランジ部63に対して、延出部位13aおよびその付近が、フランジ部63の表面63a側に押圧されることになる。換言すれば、挟持位置が互いに異なるが、係止爪部22aと押圧部23とによって、内表面部材13B(つまり延出部位13a)が、フランジ部63に対して押圧されて、延出部位13aのがたつき等が防止される。なお、折曲部23aの先端面には、複数の凹部を形成することによりこれに対応した突部23bが形成されて、一種の爪部を構成している(押圧部23によるフランジ部63に対する確実な押圧作用の確保)。

0032

図5中、65は両面テープで、内表面部材13Bとフランジ部63の表面63aとを接着している。また、押圧部23とフランジ部63の裏面63bとの間には、シーラ部材66が介在されている。

0033

係止爪部22aの係止孔13cに対する係止作用を確実に維持するために、ロック部材40が設けられる。このロック部材40は、係止爪部22aが係止孔13cに係止されている状態において、係合部22のうち係止爪部22aとは反対側の面に位置されて、係合部22が図5右方へ変位することを規制している。

0034

クリップ部材20における係合部22および係止爪部22aは、剛体とされて、車両の組立作業員手指の力によっては、実質的に変形(弾性変形)しないようにされている。つまり、係止孔13cを小さくして、係止爪部22aを弾性変形させつつ係合部22を係止孔13cに挿入することは不可能とされている。

0035

このため、係止孔13cの図5右方向の長さが、係止爪部22aを含む係合部22の図5左右方向での最大幅よりも大きくされている。これにより、係合部22(および係止爪部22a)を、係止孔13cに対して図5右方寄りの位置から挿入した後、図5左方側に係合部22をスライドさせることにより、係止爪部22aが係止孔13cに係止される状態とされる。上記のような動きが、図5、矢印α1およびα2で示される。α1で示す動きが、係合部22および係止爪部22aを係止孔13cに挿入する動きである。α2で示す動きが、係止爪部22aが係止孔13cに係止させる動きである。

0036

係止爪部22が係止孔13cに係止された状態で、係合部22の背面側(係止爪部22aとは反対側)にロック部材40が位置される。これにより、係合部22が図5右方側へスライドすることが規制される(係止爪部22aによる係止作用の確実な維持)。

0037

次に、ロック部材40およびこれに関連した部位について説明する。まず、ロック部材40の取付のために、クリップ部材20の本体部21には、ロック孔24が形成されている。このロック孔24は、図9図10に示すように、略T字形状に形成されている。そして、本体部21のうちロック孔24の周囲が、部分的に低くされた段差部25とされている。ロック孔24は、係合部22のうち係止爪部22aとは反対側の面に近接するように位置設定されている。

0038

ロック部材40は、図14図17に示すような形状および構造に形成されている。すなわち、ロック部材40は、平板状の蓋部41と、蓋部41から下方へ延びる支柱部42と、支柱部42の両側面から互いに反対方向に短く突出する一対の連結部43と、各連結部43から上下方向に延びる一対の長い脚部44と、を有する。

0039

上記蓋部41は、ロック孔24の周囲に形成された段差部25の形状および深さに合致するように形成されている。蓋部41が段差部25に嵌合、着座された状態では、蓋部41と本体部21とが面一とされる(図6参照)。

0040

支柱部42は、ロック孔24を通して係止孔13cに挿入可能で、もっとも深く挿入された状態で、係止爪部22aが存在する部位にまで延びる長さとされている。支柱部42の先端部は、その後面(係止爪部22aとは反対側の面)がえぐられて、図5左右方向に細幅な細幅部42aとされている。これにより、ロック部材40をロック孔24に浅く挿入した状態において、係合部22(および係止爪部22a)を、ロック部材40に邪魔されることなく、係止孔13cに挿入することが可能とされる。係止爪部22aが係止孔13cに係止された状態で、ロック部材40を深く挿入することにより、図5に示すように、支柱部42のうち太幅部42bが係止孔13cに位置されて、係合部22が図5右方向にスライドすることが強固に規制される。

0041

ロック部材40について、さらに詳述する。まず、一対の脚部44の上端部(蓋部41側の端部)には、それぞれ係止爪部44aが形成されている。この一対の係止爪部44aは、手指の力でもってその間隔を狭めるように弾性変形させることが容易となっている。ロック部材40をロック孔24に深く挿入した図5の状態では、図6に示すように、係止爪部44aがロック孔24(の周縁部)に係止される。

0042

一対の脚部44の先端部付近には、それぞれ係止爪部44bが形成されている。この係止爪部44bは、手指の力でもってその間隔を狭めるように弾性変形させることが容易となっている。この係止爪部44bは、ロック部材40をロック孔に浅く挿入した状態で、ロック孔24(の周縁部)に係止される。

0043

一対の脚部44の中間部には、それぞれ、突部44cが形成されている。この突部44cは、略半球状とされている。この一対の突部44cの先端同士の間隔は、ロック孔24の間隔よりも若干大きくされている。ロック部材40をロック孔24に浅く挿入して、係止爪部44bがロック孔24に係止されている状態では、一対の突部44cはまだロック孔24には挿入されていない位置関係とされる。この状態から、ロック部材40をさらに深く挿入すると、一対の突部44cがロック孔24を貫通し、この際にクリック感が与えられることになる。

0044

一対の突部44cがロック孔24を貫通した直後の状態では、係止爪部44aがいまだロック孔24に挿入されていない状態とされる。つまり、ロック部材40は、係止爪部44aと突部44cとの間の長さ範囲で、移動可能な状態とされる(蓋部41が、本体部21から若干浮き上がった状態)。この状態から、さらにロック部材40をロック孔24に深く挿入することにより、図5図6に示すロック完了状態とされる。

0045

突部44cがロック孔24を貫通した直後の状態(ロック部材40が、係止爪部44aと突部を44cとの間で変位可能な状態)でもって、クリップ部材20とロック部材40とのセット体として提供することができる。このことは、常に、クリップ部材20とロック部材40とを1つのセット体として搬送することができ、また最終的に車両の組立作業員に提供することができる。

0046

特に、当初にセット体として組み立てる作業員は、突部44cがロック孔24を貫通する際のクリック感の有無でもって、所望のセット状態になっているか否かの確認を行うことができる。なお、上記セット体での提供は、ロック孔24を係止爪部44bが貫通しているものの、突部44cが貫通していない状態でも行うことが可能である。クリップ装置KPによって延出部位13aをフランジ部63に係止させる作業員は、係止爪部22aを係止孔13cに係止させた後、蓋部41を強く押圧するだけで、ロック部材40によるロック作用を得ることができる。

0047

上述したセット体とした状態で、係合部22(および係止爪部22a)を係止孔13cに挿入する際には、図5矢印βで示すように、矢印α1に対して若干傾斜させた方向からも行うことができる。なお、ロック部材40をクリップ部材20とは分離させた状態として、係止爪部22aを係止孔13cに係止させた後に、ロック部材40をロック孔24、係止孔13cに挿入させることもできる。

0048

ロック完了後に、車体外装品13を車体から取外す際には、蓋部41の外周縁部に対してマイナスドライバ等の先端が薄い工具をあてがってロック部材40を引き抜き、その後、係合部22を係止孔13cから引き抜けばよい。

0049

ここで、クリップ装置KPによって延出部位13aを係止している図5の状態において、押圧部23に対して、フランジ部63から引きはがす方向の力Fが作用した場合を考える。この力Fを受けたとき、クリップ部材20には時計方向モーメントが作用するが、このモーメントは、係止爪部22aを係止孔13cに係止させる方向の力(係止孔13cの周縁部に係止爪部22aを押しつける力)として作用することになり、クリップ装置KPによる係止作用向上の上で好ましいものとなる。なお、実施形態では、上記力Fを90Nとしたときに、係止爪部22aによる係止作用が確保されるようにしてある(このために、係合部22および係止爪部22aを、実質的に弾性変形しない剛体として形成)。

0050

係止孔13cやクリップ装置KPは、外表面部材13A側からは目視できないものである。特に、後サイドドア2を閉じた状態では、係止孔13cやクリップ装置KPは車室側からも室外側からも目視できないものとされて、体裁のよいものとなる。

0051

上実施形態について説明したが、本発明は、実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載された範囲において適宜の変更が可能である。本発明が適用される車体外装品としては、車体外装品11、12、14であってもよく、これ以外に、適宜の車体部位に装着されるものとすることができる。係合部22、係止爪部22aを弾性変形可能として形成することもでき、この場合、ロック部材40を有していてもよく、あるいは有しないものとすることもできる。勿論、本発明の目的は、明記されたものに限らず、実質的に好ましいあるいは利点として表現されたものを提供することをも暗黙的に含むものである。

0052

本発明は、車体外装品をしっかりと車体に取付ける上で好ましいものとなる。

0053

V:車両
KP:クリップ装置
RT:端縁(車体)
L:突出幅(延出部位の突出量)
2:後サイドドア
8:後輪
13:車体外装品
13A:外表面部材
13B:内表面部材
13a:延出部位
13b:端縁
13c:係止孔
20:クリップ部材
21:本体部
22:係合部
22a:係止爪部
23:押圧部
24:ロック孔
25:段差部
40:ロック部材
41:蓋部
42:支柱部
43:連結部
44:脚部
44a:係止爪部
44b:係止爪部
44c:突部
60:車体端縁部
61:インナパネル
62:アウタパネル
63:フランジ部
63a:表面
63b:裏面

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