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技術 蓄電池システム

出願人 東芝三菱電機産業システム株式会社
発明者 鶴丸大介
出願日 2019年2月12日 (1年9ヶ月経過) 出願番号 2019-022832
公開日 2020年8月31日 (2ヶ月経過) 公開番号 2020-137131
状態 未査定
技術分野 二次電池の保守(充放電、状態検知) 電池等の充放電回路 交流の給配電
主要キーワード 各蓄電池モジュール 変換効率特性 充放電指令値 複数電池 最小出力 正負符号 充放電電力値 負符号
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図面 (10)

課題

電力変換効率の低下を抑制しつつ充放電を実施できるように改良された蓄電池システムを提供する。

解決手段

蓄電池管理装置は、合計充放電電力値を取得し、合計充放電電力値で指示される電力入出力を複数の蓄電池分担させるように、複数の電力変換装置ごとの充放電指令値を生成する指令値生成ステップと、複数の充放電指令値のうち、絶対値が最小の値である最小充放電指令値を特定する最小値特定ステップと、最小充放電指令値が予め定めた規定値以下である場合には、最小充放電指令値が伝達されるべき特定の電力変換装置に割り振る充放電指令値をゼロにするとともに、最小充放電指令値に基づく充放電量を複数の電力変換装置のうち特定の電力変換装置を除いた残りの電力変換装置に割り振るように充放電指令値を補正する分配補正ステップと、を実行する。

概要

背景

従来、例えば特許第5887260号公報に記載されているように、複数の蓄電池を備えた蓄電池システムが知られている。蓄電池システムは、複数の蓄電池と、蓄電池それぞれに接続された複数の電力変換装置と、電力変換装置それぞれを制御することで複数の蓄電池のSOC(State of Charge)を管理する蓄電池管理装置とを備えている。

上記従来の技術によれば、複数の蓄電池それぞれのSOC(State of Charge)を揃えるように蓄電池管理装置が構築されている。まず、蓄電池管理装置は、上位装置から与えられた充放電指示に基づいて、複数の充放電指令値を算出する。充放電指令値は、蓄電池それぞれの充電または放電電力量を指示する値である。

電力変換装置は、蓄電池管理装置から充放電指令値を受け取る。電力変換装置は、受け取った充放電指令値に従って電力変換を実施することで、充放電指示の要求を満たすとともに、蓄電池のSOCを充放電指令値に従った値に調節する。さらなる詳細は当該公報の少なくとも段落0019〜0046に記載されているので、これ以上の説明を省略する。

概要

電力変換効率の低下を抑制しつつ充放電を実施できるように改良された蓄電池システムを提供する。蓄電池管理装置は、合計充放電電力値を取得し、合計充放電電力値で指示される電力入出力を複数の蓄電池に分担させるように、複数の電力変換装置ごとの充放電指令値を生成する指令値生成ステップと、複数の充放電指令値のうち、絶対値が最小の値である最小充放電指令値を特定する最小値特定ステップと、最小充放電指令値が予め定めた規定値以下である場合には、最小充放電指令値が伝達されるべき特定の電力変換装置に割り振る充放電指令値をゼロにするとともに、最小充放電指令値に基づく充放電量を複数の電力変換装置のうち特定の電力変換装置を除いた残りの電力変換装置に割り振るように充放電指令値を補正する分配補正ステップと、を実行する。

目的

本出願は、上述のような課題を解決するためになされたもので、電力変換効率の低下を抑制しつつ充放電を実施できるように改良された蓄電池システムを提供する

効果

実績

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請求項1

蓄電池管理装置と、前記蓄電池管理装置から受信した充放電指令値に基づいて電力変換を実施する複数の電力変換装置と、前記複数の電力変換装置と接続され、接続された電力変換装置の電力変換により充電または放電が行われる複数の蓄電池と、を備え、前記蓄電池管理装置は、合計充放電電力値を取得し、前記合計充放電電力値で指示される電力入出力を前記複数の蓄電池に分担させるように、前記複数の電力変換装置ごとの前記充放電指令値を生成する指令値生成ステップと、複数の前記充放電指令値のうち、絶対値が最小の値である最小充放電指令値を特定する最小値特定ステップと、前記最小充放電指令値が予め定めた規定値以下である場合には、前記最小充放電指令値が伝達されるべき特定の電力変換装置に割り振る前記充放電指令値をゼロにするとともに、前記最小充放電指令値に基づく充放電量を前記複数の電力変換装置のうち前記特定の電力変換装置を除いた残りの電力変換装置に割り振るように前記充放電指令値を補正する分配補正ステップと、を実行するように構築された蓄電池システム

請求項2

前記蓄電池管理装置は、前記指令値生成ステップの次に実施される一回目の前記最小値特定ステップと、前記一回目の前記最小値特定ステップで特定された前記最小充放電指令値に基づいて実施される一回目の前記分配補正ステップと、前記一回目の前記分配補正ステップによって補正がされた後の複数の前記充放電指令値に対して実施される二回目の前記最小値特定ステップと、前記二回目の前記最小値特定ステップで特定された前記最小充放電指令値に基づいて、前記一回目の分配補正ステップにおける前記特定の電力変換装置を除く前記残りの電力変換装置を対象にして実行される二回目の前記分配補正ステップと、を実行するように構築された請求項1に記載の蓄電池システム。

請求項3

前記最小値特定ステップは、複数の前記充放電指令値のなかに絶対値の等しい複数の最小値が含まれている場合には、前記複数の最小値のうち一つを前記最小充放電指令値として特定し、前記複数の最小値の残りを前記最小充放電指令値として特定しないように構築された請求項1または2に記載の蓄電池システム。

技術分野

0001

本発明は、蓄電池システムに関するものである。

背景技術

0002

従来、例えば特許第5887260号公報に記載されているように、複数の蓄電池を備えた蓄電池システムが知られている。蓄電池システムは、複数の蓄電池と、蓄電池それぞれに接続された複数の電力変換装置と、電力変換装置それぞれを制御することで複数の蓄電池のSOC(State of Charge)を管理する蓄電池管理装置とを備えている。

0003

上記従来の技術によれば、複数の蓄電池それぞれのSOC(State of Charge)を揃えるように蓄電池管理装置が構築されている。まず、蓄電池管理装置は、上位装置から与えられた充放電指示に基づいて、複数の充放電指令値を算出する。充放電指令値は、蓄電池それぞれの充電または放電電力量を指示する値である。

0004

電力変換装置は、蓄電池管理装置から充放電指令値を受け取る。電力変換装置は、受け取った充放電指令値に従って電力変換を実施することで、充放電指示の要求を満たすとともに、蓄電池のSOCを充放電指令値に従った値に調節する。さらなる詳細は当該公報の少なくとも段落0019〜0046に記載されているので、これ以上の説明を省略する。

先行技術

0005

特許第5887260号公報

発明が解決しようとする課題

0006

電力変換装置は、定格電力に近い電力レベルの電力入出力を行うときに効率の良い電力変換を実施することができる。電力変換装置で入出力される電力レベルが定格電力に比べて小さくなると、電力変換装置の電力変換効率が低下してしまう。複数の蓄電池に個別に電力変換装置が接続されている場合には、複数の蓄電池のSOCが異なることに起因して、充放電指令値の大きさが電力変換装置ごとに異なる場合がある。この場合、小さめに算出された充放電指令値に基づいて動作する電力変換装置については、電力レベルが定格出力に比べて小さくなりすぎることがある。その結果、当該電力変換装置の電力変換効率が低下するなどの問題があった。

0007

本出願は、上述のような課題を解決するためになされたもので、電力変換効率の低下を抑制しつつ充放電を実施できるように改良された蓄電池システムを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0008

本発明にかかる蓄電池システムは、
蓄電池管理装置と、
前記蓄電池管理装置から受信した充放電指令値に基づいて電力変換を実施する複数の電力変換装置と、
前記複数の電力変換装置と接続され、接続された電力変換装置の電力変換により充電または放電が行われる複数の蓄電池と、
を備え、
前記蓄電池管理装置は、
合計充放電電力値を取得し、前記合計充放電電力値で指示される電力入出力を前記複数の蓄電池に分担させるように、前記複数の電力変換装置ごとの前記充放電指令値を生成する指令値生成ステップと、
複数の前記充放電指令値のうち、絶対値が最小の値である最小充放電指令値を特定する最小値特定ステップと、
前記最小充放電指令値が予め定めた規定値以下である場合には、前記最小充放電指令値が伝達されるべき特定の電力変換装置に割り振る前記充放電指令値をゼロにするとともに、前記最小充放電指令値に基づく充放電量を前記複数の電力変換装置のうち前記特定の電力変換装置を除いた残りの電力変換装置に割り振るように前記充放電指令値を補正する分配補正ステップと、
を実行するように構築されたものである。

発明の効果

0009

上記の蓄電池システムによれば、最小充放電指令値が既定値以下である場合にはそのような最小充放電指令値に基づいて電力変換装置が作動することを抑制できるので、電力変換効率の低下を抑制することができる。

図面の簡単な説明

0010

実施の形態にかかる蓄電池システムのシステム構成図である。
実施の形態にかかる蓄電池システムで管理装置が実行するルーチンフローチャートである。
実施の形態にかかる蓄電池システムの動作を説明するための図である。
実施の形態にかかる蓄電池システムの動作を説明するための図である。
実施の形態にかかる蓄電池システムの動作を説明するための図である。
実施の形態にかかる蓄電池システムの動作を説明するための図である。
実施の形態にかかる蓄電池システムの動作を説明するための図である。
実施の形態にかかる蓄電池システムの動作を説明するための図である。
実施の形態にかかる蓄電池システムにおける電力変換装置の変換効率特性の一例を説明するための図である。

実施例

0011

図1は、実施の形態にかかる蓄電池システム2のシステム構成図である。蓄電池システム2は、配電線3と、複数の電力変換装置である第一PCS4a、第二PCS4b、第三PCS4c、第四PCS4dおよび第五PCS4eと、複数の蓄電池6と、配電線3と第一PCS4a〜第五PCS4eとの間に介在する複数の変圧器7と、充放電指示装置10と、蓄電池管理装置12と、を備える。

0012

充放電指示装置10は、蓄電池管理装置12に対して合計充放電電力値S0を与える。合計充放電電力値S0は、蓄電池6に対する充放電指示に付随するパラメータである。充放電指示装置10は、電力使用量太陽電池風力発電・蓄電池等による電力供給量、電力会社の買電量を監視制御するように構築されてもよい。充放電指示装置10は、そのような監視制御と協働して、蓄電池6に対して充放電指示を出すように構築されてもよい。

0013

蓄電池管理装置12は、合計充放電電力値S0で指示される電力入出力を複数の蓄電池6に分担させるように、第一PCS4a〜第五PCS4eごとの充放電指令値S1〜S5を生成する。

0014

蓄電池6は、蓄電池6の最小単位である電池セル複数直列に接続した蓄電池モジュール複数個ケース内収納し、各蓄電池モジュールヒューズを介して並列接続したものである。蓄電池システム2はこのような構成の蓄電池6を複数個備えている。

0015

複数の蓄電池6は、第一PCS4a〜第五PCS4eと接続されている。複数の蓄電池6は、第一PCS4a〜第五PCS4eの電力変換により充電または放電が行われる。

0016

第一PCS4a〜第五PCS4eは、交流直流とを変換する交直変換装置である。第一PCS4a〜第五PCS4eは、蓄電池管理装置12から充放電指令値S1〜S5を受信する。第一PCS4a〜第五PCS4eは、充放電指令値S1〜S5に基づいて電力変換を実施する。

0017

蓄電池管理装置12は、一例として、特許第5887260号公報に記載されたものと同様に、バッテリーコントロールユニット(BMU)と、充放電量要求値受信部と、電池SOC/電池並列数受信部と、充放電量演算部と、充放電量出力部と、を備えてもよい。

0018

一例として特許第5887260号公報と同様に構築された蓄電池管理装置12が備える各構成は、下記の機能を有するように構築されてもよい。BMUは、蓄電池6の温度、過放電過充電、SOC等を監視する。BMUは、複数電池モジュールからの温度、過放電、過充電、残量等の情報を集約し、外部に対して電池システムの情報を送信する装置である。充放電量要求値受信部は、充放電指示装置10からの充放電要求値である合計充放電電力値S0を受信する。電池SOC/電池並列数受信部は、BMUから蓄電池6のSOC、および、後述する蓄電池を構成する蓄電池モジュールの並列数を受信する。充放電量演算部は、合計充放電電力値S0に対して蓄電池6のSOC、および、蓄電池モジュールの並列数等の電池状態から第一PCS4a〜第五PCS4eへの充放電量を決定する。充放電量出力部は、充放電量演算部の演算結果を第一PCS4a〜第五PCS4eそれぞれに対して指令出力する。

0019

図2は、実施の形態にかかる蓄電池システム2で蓄電池管理装置12が実行するルーチンのフローチャートである。図3図8は、実施の形態にかかる蓄電池システム2の動作を説明するための図である。以下、図2の具体的制御を、図3図8とともに順を追って説明する。

0020

図2のルーチンでは、まず、蓄電池管理装置12が、指令値生成ステップS100を実行する。指令値生成ステップS100では、蓄電池管理装置12が合計充放電電力値S0を取得する。蓄電池管理装置12は、この合計充放電電力値S0で指示される電力入出力を複数の蓄電池6に分担させるように、第一PCS4a〜第五PCS4eごとの充放電指令値S1〜S5を生成する。

0021

実施の形態では、一例として、図3に示すように第一PCS4a〜第五PCS4eそれぞれに充電または放電の指令値が算出されるものとする。なお、図3に示す充放電指令値S1〜S5は、例えば特許第5887260号公報の少なくとも段落0019〜0046および図2などに記載されている制御によって得られるものであってもよい。これにより、複数の蓄電池6のSOCを均一に保つことができる利点がある。このようなSOC均一化充放電制御は、当該公報により公知となっており新規事項ではないので、詳細な説明は省略する。

0022

(一回目の演算)
次に、蓄電池管理装置12は、一回目の最小値特定ステップS101を実行する。一回目の最小値特定ステップS101は、複数の充放電指令値S1〜S5のうち、絶対値が最小の値である最小充放電指令値Sminを特定するステップである。

0023

一回目の最小値特定ステップS101では、まず、図3の段階から、充放電指令値S1〜S5の絶対値が算出される。これにより、図4の状態となる。ここで、充放電指令値S1〜S5それぞれの正負符号を記憶する処理も実行される。なお、正符号は放電を指示する値であり負符号は充電を指示する値を意味するものであるが、今回のケースでは、充放電指令値S1〜S5全てが負符号であり、充電を指示する値となっている。記憶された正負符号は後述するステップS104において再使用される。

0024

図4に示す段階では、絶対値が最小となるのは充放電指令値S4の−4.7kWhである。従って、最小充放電指令値Sminとして充放電指令値S4が特定される。これに伴い、最小出力ノードとして第四PCS4dが選択される。また、図4の段階では充放電指令値がゼロに設定された出力ノードがなく、第一PCS4a〜第五PCS4eすべてが出力ノードとして機能しているので、出力ノード数Nは5である。

0025

次に、蓄電池管理装置12は、一回目の分配補正ステップS102、S103を実行する。一回目の分配補正ステップS102では、最小充放電指令値Sminが予め定めた規定値Sth以下であり、且つ出力ノード数Nが2以上であるか否かが判定される。

0026

規定値Sthは、予め設定された値であり、実施の形態では一例として10.0kWhとされている。規定値Sthは、第一PCS4a〜第五PCS4eの定格出力との関係で出力値が小さくなりすぎないように予め定められた値である。

0027

図4に示す段階では、最小充放電指令値Sminが4.7kWhであり、規定値Sth以下となっている。さらに、出力ノード数Nも5であり、2以上の値となっている。従って、分配補正ステップS102の判定条件肯定(YES)となる。その後、処理は、一回目の分配補正ステップS103へと進む。

0028

一回目の分配補正ステップS103では、下記の第一演算処理と第二演算処理とが実行される。第一演算処理は、最小充放電指令値Sminが伝達されるべき第四PCS4dに割り振る入出力をゼロにするものである。第二演算処理は、最小充放電指令値Sminに基づく充放電量4.7kWhを、第一PCS4a〜第五PCS4eのうち第四PCS4dを除いた他の第一PCS4a〜第三PCS4c、第五PCS4eに割り振るように充放電指令値S1〜S5を補正するものである。

0029

第二演算処理をさらに具体的に説明すると、下記の演算式(1)に従って最小充放電指令値Smin(つまりS4)を「N−1」で除算(つまり按分)した商が算出される。Nは出力ノード数である。
Sdiv=Smin÷(N−1) ・・・(1)

0030

これにより、第一PCS4a〜第三PCS4c、第五PCS4eに割り振るべき分配値Sdivが得られる。その後、この分配値Sdivが、充放電指令値S1〜S3、S5に加算される。

0031

図5は、図4の段階において上記分配補正ステップS103が実行された後の状態を模式的に図示したものである。第一演算処理に従って、充放電指令値S4はゼロに設定されている。第二演算処理に従って、分配値Sdiv=1.175が、第一PCS4a〜第三PCS4c、第五PCS4eそれぞれの充放電指令値S1〜S3、S5に加算されている。

0032

(二回目の演算)
実施の形態では、分配補正ステップS102の判定結果が否定(NO)とならない限り、ステップS101〜S103の処理を繰り返すものとする。従って、一回目の分配補正ステップS103が実行された後、処理がループすることで、処理は最小値特定ステップS101に進む。

0033

蓄電池管理装置12は、一回目の分配補正ステップS103によって補正がされた後の複数の充放電指令値S1〜S3、S5に対して、二回目の最小値特定ステップS101を実行する。図5の段階では、最小充放電指令値Sminは充放電指令値S2、S5それぞれの6.175である。

0034

ここで、実施の形態にかかる最小値特定ステップS101は、複数の充放電指令値S1〜S5のなかに絶対値の等しい複数の最小値が含まれている場合には、複数の最小値のうち一つを最小充放電指令値Sminとして特定し、複数の最小値の残りを最小充放電指令値として特定しないように構築されている。したがって、実施の形態では、充放電指令値S2が最小充放電指令値Sminとして選択される。

0035

なお、複数の最小値のうち一つを最小充放電指令値Sminとして特定する処理は、様々な方式で行っても良い。実施の形態では第一〜第五という序数識別番号として複数のPCSに予め付与している。実施の形態では、一例として、同じ最小値を持つ複数の充放電指令値があった場合には、識別番号のうち大きいほうの値に対応する最小値を選択することとしている。今回のケースでは、充放電指令値S2と充放電指令値S5とでは序数の大きい第五PCS4eに対応するS5が選択されている。これ以外の変形例として、例えば、同じ最小値をもつ複数の充放電指令値があった場合には、上記とは逆に識別番号の小さいPCSに対応するほうの充放電指令値を最小充放電指令値として選択してもよい。これにより、複数の最小値があった場合でも処理が競合しないようにすることができる。

0036

続いて、二回目の最小値特定ステップS101で特定された最小充放電指令値Smin=S5に基づいて、一回目の分配補正ステップにおける第四PCS4dを除く残りの第一PCS4a〜第三PCS4c、第五PCS4eを対象にして、二回目の分配補正ステップS102,S103が実行される。

0037

まず、二回目の分配補正ステップS102において判定処理が行われる。最小充放電指令値Smin=S5=6.175は、規定値Sth=10.0以下である。また、出力ノード数Nも4であり、2以上である。従って、二回目の分配補正ステップS102の判定条件が肯定(YES)となる。よって、処理は、二回目の分配補正ステップS103へと進む。

0038

二回目の分配補正ステップS103では、再び、前述の第一演算処理と第二演算処理とが実行される。これにより、第五PCS4eの出力がゼロとされる。さらに「最小充放電指令値Smin=S5=6.175」を「N−1=3」で除算することで分配値Sdivが演算される。この分配値Sdivが充放電指令値S1〜S3に加算される。その結果、図6に示す結果が得られる。

0039

(三回目の演算)
二回目の分配補正ステップS103が行われた後、処理がループすることで、処理は三回目の最小値特定ステップS101に進む。図6の段階において最小値特定ステップS101が実行されると、最小充放電指令値Smin=S2=8.233であり、最小出力ノードは第二PCS4bであり、出力ノード数Nは3である。

0040

次に、三回目の分配補正ステップS102の判定処理が実行される。前述したとおり、Smin=8.233はSth=10.0以下であり、出力ノード数N=3は2以上なので、判定条件が肯定(YES)となる。よって、処理は、三回目の分配補正ステップS103へと進む。

0041

三回目の分配補正ステップS103では、再び、前述の第一演算処理と第二演算処理とが実行される。これにより、第二PCS4bの出力がゼロとされる。さらに「最小充放電指令値Smin=S2=8.233」を「N−1=2」で除算することで分配値Sdivが演算される。この分配値Sdivが充放電指令値S1とS3とに加算される。その結果、図7に示す結果が得られる。

0042

(四回目の演算)
三回目の分配補正ステップS103が行われた後、処理がループすることで、さらに処理は四回目の最小値特定ステップS101へと進む。図7の段階において最小値特定ステップS101が実行されると、最小充放電指令値Smin=S1=12.4495であり、最小出力ノードは第一PCS4aであり、出力ノード数Nは2である。

0043

次に、三回目の分配補正ステップS102の判定処理が実行される。この時点で、Smin=12.4495はSth=10.0を超えている。従って、出力ノード数N=2は2以上ではあるものの、判定条件が否定(NO)となる。よって、処理はループを抜けて、ステップS104へと進む。

0044

ステップS104では、一回目の最小値特定ステップS101で記憶された正負符号が読み出され、充放電指令値S1、S3に復元される。その結果、S1=−12.4495およびS3=−12.5495が得られる。

0045

その後、ステップS105の処理において、蓄電池管理装置12は、一連補正処理に従って演算された最終的な充放電指令値S1〜S5(ただしS2,S4,S5の値はゼロ)を、第一PCS4a〜第五PCS4eへと出力する。その後、今回のルーチンが終了する。

0046

上記の実施の形態によれば、電力変換効率の低下を抑制しつつ充放電を実施できる蓄電池システム2が提供される。図9は、実施の形態にかかる蓄電池システム2における電力変換装置の変換効率特性の一例を説明するための図である。図9に示すように、定格出力100%から出力が小さくなるほど変換効率も低下し、かつ制御精度も低下するという問題がある。この点、実施の形態にかかる蓄電池システム2によれば、最小充放電指令値が既定値以下である場合にはそのような最小充放電指令値に基づいて電力変換装置が作動することを抑制することができる。その結果、電力変換効率が低い状態で作動するPCSが生じないようにすることができる。

0047

上記実施の形態の概要まとめると、例えば下記のようになる。すなわち、蓄電池管理装置12が、指令値生成ステップS100と、最小値特定ステップS101と、分配補正ステップS102、S103と、を実行する。指令値生成ステップS100は、合計充放電電力値S0を取得し、合計充放電電力値S0で指示される電力入出力を複数の蓄電池6に分担させるように、第一PCS4a〜第五PCS4eごとの充放電指令値S1〜S5を生成するように構築されている。最小値特定ステップS101は、複数の充放電指令値S1〜S5のうち、絶対値が最小の値である最小充放電指令値(S4→S5→S2→S1)を特定するように構築されている。

0048

実施の形態では、ループ処理によって、分配補正ステップS102にかかる最小充放電指令値SminがS4→S5→S2→S1の順で推移している。ループ処理の四回目の演算においてS1=12.4495となった時点でSmin<Sthとなるので、「最小充放電指令値Sminが予め定めた規定値Sth以下である場合」という条件が不成立となっている。

0049

また、実施の形態では、ループ処理によって、分配補正ステップS103にかかる「最小充放電指令値Sminが伝達されるべき特定の電力変換装置」が、第四PCS4d→第五PCS4e→第二PCS4bの順に推移している。この特定の電力変換装置の推移(4d→4e→4b)に応じて、各時点での特定の電力変換装置を除いた他の電力変換装置に対して分配値Sdivが割り振られるように、充放電指令値S1〜S5への補正が行われている。

0050

2蓄電池システム、3配電線、4a 第一PCS、4b 第二PCS、4c 第三PCS、4d 第四PCS、4e 第五PCS、6蓄電池、7変圧器、10充放電指示装置、12蓄電池管理装置、S0 合計充放電電力値、S100指令値生成ステップ、S101最小値特定ステップ、S102,S103分配補正ステップ、S1〜S5充放電指令値、Sdiv 分配値、Smin 最小充放電指令値、Sth 規定値

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