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技術 揚力・抗力圧電変換デバイス及びそれを用いたフローセンサ

出願人 TDK株式会社
発明者 曽我部智浩
出願日 2019年2月25日 (1年8ヶ月経過) 出願番号 2019-031444
公開日 2020年8月31日 (2ヶ月経過) 公開番号 2020-134433
状態 未査定
技術分野 流体の速度、物体の対流体相対速度の測定
主要キーワード 振動ブロック 矩形翼 屈曲角度θ 気体流体 圧力分布図 デルタ翼 圧電チップ コリオリ式
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (20)

課題

検知流体の流れに対して垂直面断面積を小さくし、流体乱れ圧力損失を抑えた揚力抗力圧電変換デバイス及びそれを用いたフローセンサを提供する。

解決手段

揚力・抗力圧電変換デバイスは、検知流体の流れに対し揚力を発生する翼型部と、一表面及び/または他表面に圧電部材を有した圧電カンチレバーと、を有し、前記翼型部は、前記圧電カンチレバーの一端に、前記圧電カンチレバーの長手方向と前記翼型部の前縁が略垂直になるように接続され、前記圧電カンチレバーの他端が、支持部で固定され、前記圧電部材の搭載面が前記検知流体の流れに対し略平行であって、前記翼型部は元の翼弦線に対して元の後縁を起点とした屈曲部を有していることを特徴とする。

概要

背景

フローセンサは、気体液体が単位時間に流れる量を検出する装置である。
フローセンサとしては、例えば、図14に示す構成の圧電変換デバイス及びそれを用いたフローセンサが提案されている。(例えば、特許文献1)

この圧電変換デバイスは、支持部と、前記支持部に対向する対向部と、前記支持部と前記対向部との間にあり前記支持部に一端が固定され他端が前記対向部から離れている振動ブロックと、を備え、前記振動ブロックは、前記支持部よりも薄く前記支持部に揺動自在に支持された梁部と、前記梁部の先端に設けられ前記梁部よりも厚い部と、前記錘部における前記梁部側とは反対側に突出し前記錘部及び前記対向部よりも薄い突出部と、前記梁部の振動に応じて交流電圧を発生する圧電変換部と、を備え、前記突出部の先端面の法線が前記対向部に交差しないように反っていることを特徴とする。

この圧電変換デバイスにおいて、前記突出部の固有振動数が前記振動ブロックの固有振動数よりも大きいことが好ましい。

この圧電変換デバイスにおいて、前記対向部は、前記支持部に対向する対向面と前記対向部の厚み方向の一面との間に、前記突出部と前記対向部との距離を長くする傾斜面を設けてあることが好ましい。

この圧電変換デバイスにおいて、前記対向部に、前記突出部である第1突出部側へ突出する第2突出部が設けられ、前記第2突出部は、前記第1突出部とは反対側に反っていることが好ましい。

この圧電変換デバイスにおいて、前記振動ブロックは、前記錘部の厚み方向の両面のうち前記梁部から遠い面に凹部が形成されていることが好ましい。

以下に先行例を示す。

概要

検知流体の流れに対して垂直面断面積を小さくし、流体乱れ圧力損失を抑えた揚力抗力圧電変換デバイス及びそれを用いたフローセンサを提供する。揚力・抗力圧電変換デバイスは、検知流体の流れに対し揚力を発生する翼型部と、一表面及び/または他表面に圧電部材を有した圧電カンチレバーと、を有し、前記翼型部は、前記圧電カンチレバーの一端に、前記圧電カンチレバーの長手方向と前記翼型部の前縁が略垂直になるように接続され、前記圧電カンチレバーの他端が、支持部で固定され、前記圧電部材の搭載面が前記検知流体の流れに対し略平行であって、前記翼型部は元の翼弦線に対して元の後縁を起点とした屈曲部を有していることを特徴とする。

目的

本発明は、このような実状に鑑みてなされ、フローセンサを小型化しても、受風翼を極力小型化して検知流体の流れに対して揚力と抗力、アーム反発力の作用を利用し効率よく翼型部の振動を発生させることによって低風速でも検知でき、更に垂直面の面積を小さくし、流体の乱れ、圧力損失を抑えた揚力・抗力圧電変換デバイス及びそれを用いたフローセンサを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

検知流体の流れに対し揚力を発生する翼型部と、一表面及び/または他表面に圧電部材を有した圧電カンチレバーと、を有し、前記翼型部は、前記圧電カンチレバーの一端に接続され、前記圧電カンチレバーの他端が、支持部で固定され、前記圧電部材の搭載面が前記検知流体の流れに対し略平行であって、前記翼型部は元の翼弦線に対して元の後縁を起点とした屈曲部を有していることを特徴とする揚力・抗力圧電変換デバイス

請求項2

前記翼型部は、前記翼型部の元の翼弦線と、元の後縁と前記屈曲部の後縁とを結ぶ線のなす角θが5°以上であることを特徴とする請求項1に記載の揚力・抗力圧電変換デバイス。

請求項3

前記翼型部は、前記屈曲部の長さが前記翼型部の翼弦長に対し5%以上であることを特徴とする請求項1に記載の揚力・抗力圧電変換デバイス。

請求項4

請求項1乃至3のいずれかに記載の揚力・抗力圧電変換デバイスと、前記揚力圧電変換デバイス全体を覆い、吸気口及び排気口を有する風洞と、を備えることを特徴とするフローセンサ

技術分野

0001

本発明は、気体流体により発生する揚力及び抗力と揚力・抗力圧電変換デバイス及びそれを用いたフローセンサに関する。

背景技術

0002

フローセンサは、気体液体が単位時間に流れる量を検出する装置である。
フローセンサとしては、例えば、図14に示す構成の圧電変換デバイス及びそれを用いたフローセンサが提案されている。(例えば、特許文献1)

0003

この圧電変換デバイスは、支持部と、前記支持部に対向する対向部と、前記支持部と前記対向部との間にあり前記支持部に一端が固定され他端が前記対向部から離れている振動ブロックと、を備え、前記振動ブロックは、前記支持部よりも薄く前記支持部に揺動自在に支持された梁部と、前記梁部の先端に設けられ前記梁部よりも厚い部と、前記錘部における前記梁部側とは反対側に突出し前記錘部及び前記対向部よりも薄い突出部と、前記梁部の振動に応じて交流電圧を発生する圧電変換部と、を備え、前記突出部の先端面の法線が前記対向部に交差しないように反っていることを特徴とする。

0004

この圧電変換デバイスにおいて、前記突出部の固有振動数が前記振動ブロックの固有振動数よりも大きいことが好ましい。

0005

この圧電変換デバイスにおいて、前記対向部は、前記支持部に対向する対向面と前記対向部の厚み方向の一面との間に、前記突出部と前記対向部との距離を長くする傾斜面を設けてあることが好ましい。

0006

この圧電変換デバイスにおいて、前記対向部に、前記突出部である第1突出部側へ突出する第2突出部が設けられ、前記第2突出部は、前記第1突出部とは反対側に反っていることが好ましい。

0007

この圧電変換デバイスにおいて、前記振動ブロックは、前記錘部の厚み方向の両面のうち前記梁部から遠い面に凹部が形成されていることが好ましい。

0008

以下に先行例を示す。

先行技術

0009

国際公開番号WO2014/141336

発明が解決しようとする課題

0010

ところで、特許文献1に記載されたフローセンサは、梁部の長手方向に対して垂直面流体が流れる構造になっており、そのため、流体の流れに対して垂直方向のフローセンサの寸法を小さくすることが困難であった。また、それによる流体の乱れ圧力損失を生じる原因にもなった。
更に、圧電変換デバイスは、錘部を有している為、重量が重くなり、例えば移動体に取り付けた場合、移動体のエネルギー消費において不利であった。

0011

また、フローセンサを小型化した場合、圧電変換デバイスの流路面積が小さくなり、流路を通過する流体が著しく減少し、流体励起振動し始める流体の流速の低速化が困難になり、また、振動の振幅も小さくなってしまう。流体励起振動を維持するには風速を増大する必要があるが、その結果、低風速での感度応答性が低下してしまう。

0012

本発明は、このような実状に鑑みてなされ、フローセンサを小型化しても、受風翼を極力小型化して検知流体の流れに対して揚力と抗力、アーム反発力の作用を利用し効率よく翼型部の振動を発生させることによって低風速でも検知でき、更に垂直面の面積を小さくし、流体の乱れ、圧力損失を抑えた揚力・抗力圧電変換デバイス及びそれを用いたフローセンサを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0013

上記目的を達成するため、本発明の揚力・抗力圧電変換デバイスは、検知流体の流れに対し揚力を発生する翼型部と、一表面及び/または他表面に圧電部材を有した圧電カンチレバーと、を有し、前記翼型部は、前記圧電カンチレバーの一端に、前記圧電カンチレバーの長手方向と前記翼型部の前縁が略垂直になるように接続され、前記圧電カンチレバーの他端が、支持部で固定され、前記圧電部材の搭載面が前記検知流体の流れに対し略平行であって、前記翼型部は元の翼弦線に対して元の後縁を起点とした屈曲部を有していることを特徴とする。 (以下、検知流体によって揚力が働く方向を上部、揚力が働く方向の面を揚力面、その反対方向を下部、逆揚力面とする。また、本発明の翼型部を図2に示す翼型部の一例と区別する為に 特に限定する場合は、前者を本発明翼型部、後者を一例翼型部とする。)
ここで、前縁とは、図2図3の2aに示すように翼型部の検知流体上流側の縁のことである。

0014

この揚力・抗力圧電変換デバイスにおいて、前記翼型部は、前記翼型部の元の翼弦線と、元の後縁と前記屈曲部の後縁とを結ぶ線のなす角θが5°以上であることが好ましい。

0015

この揚力・抗力圧電変換デバイスにおいて、前記翼型部は、前記屈曲部2hの長さltが前記翼型部の翼弦長Lcに対し5%以上であることが好ましい。

0016

本発明のフローセンサは、前記揚力・抗力圧電変換デバイスと、前記揚力・抗力圧電変換デバイス全体を覆い、吸気口及び排気口を有する風洞と、を備えることを特徴とする。

発明の効果

0017

本発明の揚力・抗力圧電変換デバイスにおいては、検知流体の流れに対して垂直面の面積を小さくすることができるので、流体の乱れ、圧力損失を抑えることが可能となる。また、検知流体によって生じる揚力と抗力、アームの反発力の作用を最大限に利用することによって効率よく翼型部の振動変位を発生させることができ、振動に必要と考えられていた錘部が不要で、その結果、重量の軽量化でき、移動体等に取り付けた場合のエネルギー消費が有利である。

0018

本発明のフローセンサにおいては、検知流体の流れに対して垂直面の面積を小さくすることができ、流体の乱れ、圧力損失を抑えることが可能な揚力・抗力圧電変換デバイスを備えているので、精度が向上し、小型化、軽量化を図ることが可能となる。

図面の簡単な説明

0019

図1Aは、本発明の一実施形態に係るフローセンサの模式的な概略平面図である。
図1Bは、図1AのX−X’概略断面図である。
図1Cは、本発明の一実施形態に係るフローセンサの模式的な概略正面図である。
図1Dは、本発明の一実施形態に係るフローセンサの模式的なX−X’断面図斜視図である。
図1Eは、図1CのY1−Y1’の上方から見た概略断面図である。
図1Fは、図1CのY2−Y2’ の下方から見た概略断面図である。
図1Gは、図1Eの揚力面配線部の拡大図である。
図1Hは、図1Fの逆揚力面配線部の拡大図である。
図2は、一例一実施形態に係る翼型部の側面図である。
図3は、本発明の一実施形態に係る翼型部の側面図である。
図4(a)〜(c)は、実施形態1の揚力・抗力圧電変換デバイスの製造方法を説明するための主要工程断面図である。
図5(a)〜(e)は、実施形態2の揚力・抗力圧電変換デバイスの製造方法を説明するための主要工程断面図である。
図6は、実施形態1〜4のフローセンサの概略構成図である。
図7は、実施形態1の本発明翼型部の変位量屈曲角度及び屈曲長さ比との関係を示す図である。
図8は、実施形態1の翼型部の変位量の仕方を示す図である。
図9は、実施形態1の本発明翼型部と一例翼型部の流速と出力電圧の関係を示す図である。
図10は、実施形態1の本発明翼型部近傍の圧力分布図である。
図11は、本発明の一実施形態3に係るフローセンサの風洞をカットした模式的な斜視図である。
図12は、本発明の一実施形態3に係るフローセンサの模式的な斜視図である。
図13は、本発明の一実施形態4に係る工程途中の圧電チップ近傍の模式的な斜視図である。
図14(a)は、従来の圧電変換デバイスの概略平面図である。図14(b)は、図14(a)のX−X’概略断面図である。

実施例

0020

以下、本発明を、具体的な実施形態に基づき、以下の順序で詳細に説明する。
1.フローセンサ
1.1 フローセンサの全体構成
1.2翼型部
1.3圧電カンチレバー
1.4揚力・抗力圧電変換デバイス
1.5風洞
1.6信号処理

0021

(1.フローセンサ)
フローセンサとは、気体や液体が単位時間に流れる量を検出するセンサをいう。
検出方式は、体積で検出する体積流量方式と、質量で検出する質量流量方式に分けられる。特にFA業界で使用される気体用流量センサは、質量流量方式が主流となっており、質量流量方式にはさらに熱式コリオリ式カルマン渦式、超音波式電磁式の5つの方式に大別される。本発明は、これらとは違う新たな揚力・抗力式である。

0022

(1.1フローセンサの全体構成)
図1A図1Hに示すように、本実施形態に係るフローセンサ1は、翼型部2とカンチレバー基板3、カンチレバスルーホール3a、カンチレバースルーホール絶縁膜3b、カンチレバー厚み増し部3c、揚力面絶縁膜4、揚力面第1電極5a、揚力面第1配線5b、揚力面第1電極パッド5c、揚力面圧電部材6、揚力面圧電部材突起部6a、揚力面第2電極7a、揚力面第2配線7b、揚力面第2電極パッド7c、逆揚力面絶縁膜8、逆揚力面第1電極9a、逆揚力面第1配線9b、逆揚力面第1電極パッド9c、逆揚力面圧電部材10、逆揚力面圧電部材突起部10a、逆揚力面第2電極11a、逆揚力面第2配線11b、逆揚力面第2電極パッド11c、支持部12、支持部スルーホール12a、支持部絶縁膜12bから成る圧電カンチレバー13と前記翼型部2と前記圧電カンチレバー13を接続して成る揚力・抗力圧電変換デバイス14と前記揚力・抗力圧電変換デバイス14を覆う風洞15から構成されている。前記風洞15は、風洞スルーホール15a及び風洞スルーホール絶縁膜15bから成る風洞接続コネクタ16、水平方吸排気口17、上下方向吸排気口18,水平方向吸排気調節板19、及び上下方向吸排気調節板20を有している。
以下、各構成要素について詳細に説明する。

0023

(1.2翼型部)
図2は、一例翼型部の各部名称で、前縁2a、後縁2b、中心線2c、翼弦線2d、最大翼厚2e、キャンバー2f(翼弦線と中心線の隔たり)、外形線2gである。図3は、本発明の一実施形態に係る翼型部の側面図である。
図3に示すように、本発明翼型部2は、図2の一例翼型部後縁にあたる部分を元の後縁2b’とすると、前縁2aと元の後縁2b’を結ぶ線(元の翼弦線2d’)と、元の後縁2b’と屈曲部の後縁2b’’を結ぶ線のなす角θ、元の後縁2b’を起点に屈曲している。
また、前記屈曲部2hの長さをlt、前記本発明翼型部の翼弦長Lcとするとlt/Lc比は5%以上であることが好ましい。

0024

本実施形態では、翼形状NACA6515を基に形状断面を変形してで流体検出を行ったが、翼型は必要な揚力に応じて翼長、翼弦長、最大翼厚2e、キャンバー2f、前縁半径等は任意に設定できる。また、翼平面形矩形翼楕円テーパー翼逆テーパー翼デルタ翼後退翼前進翼何れの翼平面形でも構わない。

0025

(1.3圧電カンチレバー)
図1E、Fに示すように、圧電カンチレバー13は、カンチレバー基板3の基材厚み0.2mmリン青銅の上記一表面側及び/または他表面側に絶縁膜としてシリコン酸化膜をTEOS−CVD法で形成される。その後、表面に密着層(図示せず)としてTi30nm,揚力面第1電極5aとしてPt500nmをスパッタ成膜,続けてその上に揚力面圧電部材6としてPZT膜3μmが成膜される。フォトレジストパターン形成後、PZT膜及び揚力面第1電極5aのPt電極ドライエッチングする。その後、揚力面第2電極7aとしてPt500nmスパッタ成膜し、フォトレジストパターン形成後,揚力面第2電極7aのPt電極をドライエッチングする。他表面側も一表面側同様に成膜して、圧電カンチレバー13 を得る。

0026

カンチレバー基板3は、リン青銅基板に限らず、ステンレス基板アルミ基板ポリマー基板等を用いることも可能である。

0027

また、カンチレバー基板3の基材の厚みも0.2mmに限らず、基板の剛性に応じて最適な厚みに設定できる。

0028

また、圧電部材の出力電圧を上げる為にカンチレバー基板3の基材の表裏両面に圧電カンチレバー13を設ける際に、表裏両面の圧電カンチレバー13の電極を接続させるスルーホール施したカンチレバー基板3の基材を用いることも可能である。

0029

揚力面圧電部材6、逆揚力面圧電部材10の圧電材料としては、PZT(Pb(Zr,Ti)O3)を採用しているが、これに限らず、例えば、PZT−PMN(Pb(Mn,Nb)O3)やその他の不純物を添加したPZTでもよい。また、圧電材料は、AlN、ZnO、KNN(K0.5Na0.5NbO3)や、KN(KNbO3)、NN(NaNbO3)、KNNに不純物(例えば、Li,Nb,Ta,Sb,Cu等)を添加したもの等でもよい。

0030

また、揚力面圧電部材6、逆揚力面圧電部材10は、揚力面圧電部材突起部6a、逆揚力面圧電部材突起部10aを有している。この揚力面圧電部材突起部6a、逆揚力面圧電部材突起部10aにより、揚力面第1電極5aと揚力面第2配線7b及び、逆揚力面第1電極9aと逆揚力面第2配線11bの短絡を防止している。揚力面第1電極5a及び逆揚力面第1電極9aを形成すると同時に揚力面圧電部材突起部6a、逆揚力面圧電部材突起部10aを形成することにより、揚力面第1電極5aと揚力面第2配線7b及び、逆揚力面第1電極9aと逆揚力面第2配線11bの短絡を防止する絶縁層を設ける必要がなくなり、工程を減らすことが可能となる。更に、揚力面第1電極5aと揚力面圧電部材6と揚力面第2配線7bの重なり面積部分、及び逆揚力面第1電極9aと逆揚力面圧電部材10と逆揚力面第2配線11bの重なり面積部分が発現する圧電特性を有効に活用することができる。

0031

揚力面第1電極5a、揚力面第1配線5b、揚力面第2電極7a、揚力面第2配線7b、逆揚力面第1電極9a、逆揚力面第1配線9b、逆揚力面第2電極11a、逆揚力面第2配線11bの材料としては、Ptを採用しているが、これに限らず、例えば、Au、Al、Ir等でもよい。

0032

揚力面第1電極パッド5c、揚力面第2電極パッド7c、逆揚力面第1電極パッド9c、逆揚力面第2電極パッド11cの材料としては、Auを採用しているが、これに限らず、例えば、Mo、Al、Pt、Ir等でもよい。

0033

圧電カンチレバー13は、揚力面第1電極5a、揚力面第1配線5b、揚力面第2電極7a、揚力面第2配線7b、逆揚力面第1電極9a、逆揚力面第1配線9b、逆揚力面第2電極11a、逆揚力面第2配線11bの厚みを500nm、揚力面圧電部材6、逆揚力面圧電部材10、の厚みを3μmに設定してあるが、これらの数値は一例であって特に限定するものではない。

0034

(1.4揚力・抗力圧電変換デバイス)
図1E,Fに示すように、揚力・抗力圧電変換デバイス14は、前記翼型部2と前記圧電カンチレバー13を前記カンチレバー基板3の長手方向の一方の端部に前記カンチレバーの長手方向と前記翼型部の翼弦が平行で、尚かつ、前記翼型部の前縁が略垂直で翼型部とカンチレバーの長手方向の中心線が揃うように接続されている。翼型部2の翼弦2d、2d’と前記圧電カンチレバーの表面とのなす角(迎角)は、—5°から30°、好ましくは0°から20°までに任意な角度に設定できる。

0035

揚力・抗力圧電変換デバイス14は、揚力面第1電極(下部電極)5a、揚力面第1配線5b、揚力面第2電極(上部電極)7a、揚力面第2配線7b、逆揚力面第1電極(下部電極)9a、逆揚力面第1配線9b、逆揚力面第2電極(上部電極)11a、逆揚力面第2配線11b、と支持部12に設けた支持部スルーホール12aで電気的に接続されており、外部に電荷を出力することができる。

0036

この揚力・抗力圧電変換デバイス14において、前記翼型部2と圧電カンチレバー13の接続部の圧電カンチレバー接続端部の断面二次モーメントIeが圧電カンチレバー中央部の厚みIcに対して同等以上になっていることが好ましい。具体的にはIc≦Ieとなっていることが好ましい 。

0037

この揚力・抗力圧電変換デバイス14において、前記翼型部2と圧電カンチレバー13の接続部の圧電カンチレバー接続端部の断面二次モーメントIeが圧電カンチレバー中央部の厚みIcに対して同等以上にするのは、圧電カンチレバー13が厚み方向に上下から外力を受けた際に細くなっている前記翼型部2と圧電カンチレバー13の接続部の圧電カンチレバー接続端部が優先的に撓むのを防ぐ為で有る。圧電カンチレバー接続端部の断面二次モーメントIeを増加する方法としては、圧電カンチレバー接続端部の厚みを変えてもよく、また断面形状を変えても良い。また、部分的に曲げに強い高強度材料材質を変えても良い。例えば、Wを含む合金、Beを含む合金、Ni,Cr,Co,Moの何れか一つを含む合金、Al2O3,BeO,MgO等の酸化物である。

0038

(1.5風洞)
前記揚力・抗力圧電変換デバイス14を覆う風洞15は、支持部12で前記揚力・抗力圧電変換デバイス14と固定され、支持部12に設けた支持部スルーホール12aと前記風洞15に設けられた風洞スルーホール15aは電気的に接続されており、外部に電荷を出力することができる。
前記風洞15は、検出流体の特定の方向のみを一方向に流すことができるように設計されている。
前記風洞15の風路断面積を任意に設定することにより、検出流体の流体速度測定範囲任意設定できる。

0039

風洞材は、ステンレス基板やアルミ基板、ポリマー基板等を用いることも可能である。

0040

また、前記風洞15は、水平方向吸排気口17、上下方向吸排気口18,水平方向吸排気調節板19、及び上下方向吸排気調節板20を有している。
ここで、水平方向吸排気口17は、前記圧電部材の搭載面に対し略平行である前記検知流体の流れを取り込むための吸排気口であり、上下吸排気口は、前記圧電部材の搭載面に対し略垂直な前記検知流体の流れを取り込むための吸排気口である。

0041

水平方向吸排気調節板19は、水平方向吸排気口17から流入する水平方向の検出流体の流量、流速を調節することができ、翼型部2の揚力を調節することができる。

0042

上下方向吸排気調節板20は、上下方向吸排気口18から流入する上下方向の検出流体の流量、流速を調節することができ、揚力・抗力圧電変換デバイス14の撓み量を調節することができる。

0043

(1.6信号処理部)
信号処理部は、図6に示すように、チャージアンプ信号処理回路、及びメモリのよって構成される。複数個の揚力・抗力圧電変換デバイス14の撓みによって生じた電荷は,電気配線を通じて信号処理部に入力され,チャージアンプはその電荷を電圧に変換する。さらに変換された電圧は、予めメモリの記憶した揚力・抗力圧電変換デバイス14で発生する電圧と流速とを対応付けたテーブルから流速を算出し、出力する。複数個の揚力・抗力圧電変換デバイス14の出力を比較することにより、最も出力電圧が高い揚力・抗力圧電変換デバイス14の方位が、検知流体が流れてくる方向であると検知することができる。

0044

更に複数個の揚力・抗力圧電変換デバイス14の出力を比較して、複数個の出力電圧が同時に同等の出力電圧であった場合は、図12に示す風洞の上下方向に設けた風洞上下方向吸排気口方向の検知流体の流れであると検知することができる。この場合、予めメモリの記憶した複数個の揚力・抗力圧電変換デバイス14で発生する電圧と流速とを対応付けたテーブルから流速を算出し、上下方向の流速を測定できる。また、その場合の出力電圧の正負により、検知流体の上下方向の何れかを判明することができる。
以下、実施形態を用いて、本発明をさらに詳細に説明する。ただし、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。

0045

本フローセンサは、検知流体が気体のみならず、液体においても検知できることは言うまでもない。

0046

(実施形態1)
以下では、本実施形態1のフローセンサ1の製造方法について図4に基づいて説明する。

0047

揚力・抗力圧電変換デバイス14の製造にあたっては、まず、カンチレバー基板3の基材である0.2mmのリン青銅基板を準備し、その後、第1工程を行う。第1工程では、TEOS−CVD法で、カンチレバー基板3の上記一表面側、他表面側それぞれに、シリコン酸化膜からなる揚力面絶縁膜4、逆揚力面絶縁膜10を形成する(図4(a)参照)。

0048

第1工程の後には、第2工程、第3工程を順次行う。第2工程では、カンチレバー基板3の上記一表面側の全面に、揚力面第1電極5a、揚力面第1配線5bの基礎となる密着層(図示せず)、第1導電層連続形成する。第2工程において第1導電層を形成する方法としては、スパッタ法を採用しているが、これに限らず、例えば、CVD法や蒸着法等を採用してもよい。第3工程では、揚力面圧電部材6の基礎となる圧電材料層を形成する。第3工程において圧電材料層を形成する方法としては、スパッタ法を採用しているが、これに限らず、例えば、CVD法やゾルゲル法等を採用してもよい

0049

第3工程の後には、第4工程、第5工程を順次行う。第4工程では、リソグラフィ技術及びエッチング技術を利用して、圧電材料層を揚力面圧電部材6の所定の形状にパターニングする。その際、揚力面第1電極5aを形成すると同時に揚力面圧電部材突起部6aを形成する。第5工程では、リソグラフィ技術及びエッチング技術を利用して、揚力面第1電極5a、揚力面第1配線5bの所定の形状にパターニングする。

0050

第5工程の後には、第6工程、第7工程を順次行う。第6工程では、揚力面第2電極7a、揚力面第2配線7bの基礎となる第2導電層を、カンチレバー基板3の上記一表面側の全面に形成する。第6工程において第2導電層を形成する方法としては、スパッタ法を採用しているが、これに限らず、例えば、CVD法や蒸着法等を採用してもよい。第7工程では、リソグラフィ技術及びエッチング技術を利用して、第2導電層を揚力面第2電極7a、揚力面第2配線7bの所定の形状にパターニングする(図4(b)参照)。

0051

第7工程の後には、第8工程、第9工程を順次行う。第8工程では、揚力面第1電極パッド5c及び揚力面第2電極パッド7cの基礎となる第3導電層を、カンチレバー基板3の上記一表面側の全面に形成する。第8工程において第3導電層を形成する方法としては、スパッタ法を採用しているが、これに限らず、例えば、CVD法や蒸着法等を採用してもよい。第9工程では、リソグラフィ技術及びエッチング技術を利用して、第3導電層を揚力面第1電極パッド5c及び揚力面第2電極パッド7cの所定の形状にパターニングする(図4(c)参照)。揚力・抗力圧電変換デバイス14の製造方法では、第8工程と第9工程とを順次行う代わりに、リフトオフ法を利用して揚力面第1電極パッド5c及び揚力面第2電極パッド7cを形成してもよい。また、揚力・抗力圧電変換デバイス14の製造方法では、第8工程と第9工程とを順次行う代わりに、メタルマスク等を利用して蒸着法等により揚力面第1電極パッド5c及び揚力面第2電極パッド7cを形成してもよい。

0052

第9工程の後には、第10工程を行う。第10工程では、翼型部2とカンチレバー基板3の一端部が嵌合するように予め翼型部2に溝を設けており、接着剤等で固定する。第10工程において翼型部2とカンチレバー基板3を固定するする方法としては、接着剤を用いているが、これに限らず、例えば、流体の流れを阻害しないようにネジ止めを採用してもよい。

0053

以上説明した本実施形態の揚力・抗力圧電変換デバイス14は、圧電カンチレバー13に揚力や抗力のような外力が働いて撓むことにより、圧電カンチレバー13の揚力面に設けた揚力面圧電部材6が撓み、前記撓み量に応じて揚力面圧電部材6に電荷が発生し、前記電荷を揚力面第1電極5a、揚力面第1配線5b、揚力面第2電極7a、揚力面第2配線7bを通じて発生した電荷を外部に出力し、電圧変換し、外力を測定するものである。

0054

揚力・抗力圧電変換デバイス14は、第11工程で風洞と一体化することにより、フローセンサとして機能する。第11工程では、上下2分割された風洞の一方には支持部12と支持部12に設けた支持部スルーホール12aに合致する風洞接続コネクタ16が設置されている。第11工程では、揚力・抗力圧電変換デバイス14の支持部12と風洞接続コネクタ16が各々のスルーホールが接続するように固定される。次に残りの他方の風洞の半分が前記一方の風洞と一体化する。工程11により、前記風洞15に設けられた風洞スルーホール15aは電気的に接続され、外部に電荷を出力することができる。

0055

出力された電荷は、図6に示す信号処理部で処理される。信号処理部は、チャージアンプ、信号処理回路とメモリで構成される。揚力・抗力圧電変換デバイス14の撓みによって生じた電荷は,電気配線を通じて信号処理部に入力され,チャージアンプはその電荷を電圧に変換する。さらに変換された電圧は、予めメモリの記憶した揚力・抗力圧電変換デバイス14で発生する電圧と流速とを対応付けたテーブルから流速を算出し、出力する。

0056

ところで、本願発明者は、本発明のフローセンサを用いて特性評価を行った結果、図7に示す本発明翼型部の変位量と屈曲角度θ及び屈曲長さ比lt/Lcとの関係を得た。
θ2°では、図2の一例翼型部と同等の効果であった。また、lt/Lc2%でも、図2の一例翼型部と同等の効果であった。ここでいう効果とは、図2の一例翼型部で風速5m/sにおいて変位量5μmで出力電圧150mVに比べて大きい値の場合、効果有りとした。
風速が5m/sでlt/Lc比20%の場合、θの増加と共に本発明翼型部の変位量が増加し、105°で低下する。この原因は、検知流体の流れが大きく乱れて本発明翼型部に働く力が大きく変化したとも考えられる。
また、θ60°の場合、lt/Lc増加と共に本発明翼型部の変位量が増加するが、lt/Lc60%でピークとなり、その後、低下する。

0057

図8は、検知流体の流れに対して揚力と抗力、アームの反発力の作用による翼型部の振動の仕方を示した図である。カンチレバー基板3の湾曲が大きい部分に圧電チップ21をダイボンドしている。変位とは、カンチレバー基板3とカンチレバー基板3に固定された翼型部の全体が矢印方向に振動した時の、翼型部の外形線2gの任意の点の振動を測定し、その振動の最上点を変位とした。

0058

図9は、実施形態1と図2の一例の流速と出力電圧の関係を示す図である。
本発明実施例は流速の増加と共に一例に比べて著しく出力電圧が増加している。また、比例関係リニアに増加している。一方、一例は流速5m/s以上で出力電圧150mV程度であり、増加はみられない。以上の結果から、屈曲部を設けることによって出力電圧をリニアに増幅させる効果があることが分かる。

0059

図10は、実施形態1の本発明翼型部近傍の圧力分布図である。本発明翼型部の上下において気圧の差が大きいことが分かる。特に屈曲部2hの上下ではその差が著しいことが分かる。このことは、屈曲部の効果の大きな要因の一つである。

0060

(実施形態2)
以下では、本実施形態2のフローセンサ1の製造方法について図5に基づいて説明する

0061

揚力・抗力圧電変換デバイス14の製造にあたっては、まず、貫通電極用のカンチレバースルーホール3aを施したカンチレバー基板3の基材である0.2mmのリン青銅基板を準備し、その後、第1’工程を行う。第1’工程では、TEOS−CVD法で、カンチレバー基板3の上記一表面側、他表面側、スルーホール側面、それぞれに、シリコン酸化膜からなる揚力面絶縁膜4、逆揚力面絶縁膜10を形成した後、カンチレバースルーホール3aを湿式メッキビアフィルを行う(図5(a)参照)。第1’工程においてカンチレバースルーホール3aを充填する方法としては、湿式メッキ法を採用しているが、これに限らず、例えば、導電ペーストを使った印刷法を採用してもよい。

0062

第2工程以降、第9工程までは、実施形態1と同様の工程であり、説明を省略する。(図5(b)、(c)参照)。

0063

第9工程の後には、他表面に再度、実施形態1と同様の第2工程から第9工程、第2’工程から第9’工程を行う。これにより実施形態1の両面に処理を施した実施形態2が行われる。(図5(d)、(e)参照)。

0064

第9’工程の後には、実施形態1と同様の第10工程を行う。第10工程では、翼型部2とカンチレバー基板3の一端部が嵌合するように予め翼型部2に溝を設けており、接着剤等で固定する。第10工程において翼型部2とカンチレバー基板3を固定するする方法としては、接着剤を用いているが、これに限らず、例えば、流体の流れを阻害しないようにネジ止めを採用してもよい。

0065

以上説明した本実施形態の揚力・抗力圧電変換デバイス14は、圧電カンチレバー13に揚力や抗力のような外力が働いて撓むことにより、圧電カンチレバー13の揚力面に設けた揚力面圧電部材6が撓み、前記撓み量に応じて揚力面圧電部材6に電荷が発生し、前記電荷を揚力面第1電極5a、揚力面第1配線5b、揚力面第2電極7a、揚力面第2配線7bを通じて測定し、外力を測定するものである。

0066

揚力・抗力圧電変換デバイス14は、第11工程で風洞と一体化することにより、フローセンサとして機能する。第11工程では、上下2分割された風洞の一方には支持部12と支持部12に設けた支持部スルーホール12aに合致する風洞接続コネクタ15cが設置されている。第11工程では、揚力・抗力圧電変換デバイス14の支持部12と風洞接続コネクタ16が各々のスルーホールが接続するように固定される。次に残りの他方の風洞の半分が前記一方の風洞と一体化する。工程11により、前記風洞15に設けられた風洞スルーホール15aは電気的に接続されており、外部に電荷を出力することができる。

0067

出力された電荷は、図6に示す信号処理部で処理される。信号処理部は、チャージアンプ、信号処理回路とメモリで構成される。揚力・抗力圧電変換デバイス14の撓みによって生じた電荷は,電気配線を通じて信号処理部に入力され,チャージアンプはその電荷を電圧に変換する。さらに変換された電圧は、予めメモリの記憶した揚力・抗力圧電変換デバイス14で発生する電圧と流速とを対応付けたテーブルから流速を算出し、出力する。

0068

(実施形態3)
以下では、本実施形態3のフローセンサ1の製造方法について図11に基づいて説明する

0069

図11に示すように1方位のスローセンサを8方位に等角度放射状に接合した形状の8方位カンチレバー基板を準備する。

0070

前記方位カンチレバー基板を用いて8個の揚力・抗力圧電変換デバイスが一体となった揚力・抗力圧電変換デバイス14を作製する。揚力・抗力圧電変換デバイス14の製造にあたっては、第1工程以降、第9’工程までは、実施形態2と同様の工程であり、説明を省略する。

0071

第9’工程の後には、実施形態2と同様の第10工程を行う。第10工程では、8個の翼型部2とカンチレバー基板3の一端部が嵌合するように予め8個の翼型部2に溝を設けており、接着剤等で固定する。第10工程において翼型部2とカンチレバー基板3を固定するする方法としては、接着剤を用いているが、これに限らず、例えば、流体の流れを阻害しないようにネジ止めを採用してもよい。

0072

以上説明した本実施形態の揚力・抗力圧電変換デバイス14は、8個一体となった圧電カンチレバー13の各々に揚力や抗力のような外力が働いて撓むことにより、外力が働いた圧電カンチレバー13の揚力面に設けた揚力面圧電部材6が撓み、前記撓み量に応じて揚力面圧電部材6に電荷が発生し、前記電荷を揚力面第1電極5a、揚力面第1配線5b、揚力面第2電極7a、揚力面第2配線7bを通じて測定し、各々の圧電カンチレバー13に働いた外力を測定するものである。

0073

8個一体型揚力・抗力圧電変換デバイス14は、第11工程で8方位の風洞と一体化することにより、フローセンサとして機能する。第11工程では、上下2分割された8方位の風洞の一方には支持部12と支持部12に設けた支持部スルーホール12aに合致する風洞接続コネクタ15cが設置されている。第11工程では、揚力・抗力圧電変換デバイス14の支持部12と風洞接続コネクタ16が各々のスルーホールが接続するように固定される。次に残りの他方の風洞の半分が前記一方の風洞と一体化する。工程11により、前記風洞15に設けられた8方位の風洞スルーホール15aは電気的に接続されており、8個の揚力・抗力圧電変換デバイスは各々外部に電荷を出力することができる。

0074

出力された電荷は、図6に示す信号処理部で処理される。信号処理部は、チャージアンプ、信号処理回路とメモリで構成される。8個の各々の揚力・抗力圧電変換デバイス14の撓みによって生じた電荷は,電気配線を通じて信号処理部に入力され,チャージアンプは、その電荷を電圧に変換する。さらに変換された電圧は、予めメモリの記憶した揚力・抗力圧電変換デバイス14で発生する電圧と流速とを対応付けたテーブルから流速を算出し、出力する。8個の揚力・抗力圧電変換デバイス14の出力を比較することにより、最も出力電圧が高い揚力・抗力圧電変換デバイス14の方位が、検知流体が流れてくる方向であると検知することができる。

0075

更に8個の揚力・抗力圧電変換デバイス14の出力を比較して、8個の出力電圧が同時に同等の出力電圧であった場合は、図12に示す風洞の上下方向に設けた風洞上下方向吸排気口方向の検知流体の流れであると検知することができる。この場合、予めメモリの記憶した8個の揚力・抗力圧電変換デバイス14で発生する電圧と流速とを対応付けたテーブルから流速を算出し、上下方向の流速を測定できる。また、その場合の出力電圧の正負により、検知流体の上下方向の何れかを判定することができる。

0076

(実施形態4)
以下では、本実施形態4のフローセンサ1の製造方法について図13に基づいて説明する。

0077

実施形態1から3は、カンチレバー基板3の基材に直接圧電部材を形成する工程であるのに対して、本実施形態4は、予め別の工程で図13に示す圧電チップ21を作製しておき、カンチレバー基板3に上記圧電チップ21を、カンチレバー基板3の最も湾曲する部分にダイボンドすることによって圧電カンチレバー13とすることができる。この工程では、製造工程の簡略化、コストダウンを図ることができる。

0078

次に、実施形態1から3と同様の第10工程を行う。第10工程では、翼型部2とカンチレバー基板3の一端部が嵌合するように予め翼型部2に溝を設けており、接着剤等で固定する。第10工程において翼型部2とカンチレバー基板3を固定するする方法としては、接着剤を用いているが、これに限らず、例えば、流体の流れを阻害しないようにネジ止めを採用してもよい。

0079

以上説明した本実施形態の揚力・抗力圧電変換デバイス14は、圧電カンチレバー13に揚力や抗力のような外力が働いて撓むことにより、圧電カンチレバー13の揚力面に設けた圧電チップ21が撓み、前記撓み量に応じて圧電チップ21の揚力面圧電部材6に電荷が発生し、前記電荷を揚力面第1電極パッド5c、揚力面第2電極パッド7cを通じて測定し、外力を測定するものである。

0080

揚力・抗力圧電変換デバイス14は、第11工程で風洞と一体化することにより、フローセンサとして機能する。第11工程では、上下2分割された風洞の一方には支持部12と支持部12に設けた支持部スルーホール12aに合致する風洞接続コネクタ15cが設置されている。第11工程では、揚力・抗力圧電変換デバイス14の支持部12と風洞接続コネクタ16が各々のスルーホールが接続するように固定される。次に残りの他方の風洞の半分が前記一方の風洞と一体化する。工程11により、前記風洞15に設けられた風洞スルーホール15aは電気的に接続されており、外部に電荷を出力することができる。

0081

出力された電荷は、図6に示す信号処理部で処理される。信号処理部は、チャージアンプ、信号処理回路とメモリで構成される。揚力・抗力圧電変換デバイス14の撓みによって生じた電荷は,電気配線を通じて信号処理部に入力され,チャージアンプはその電荷を電圧に変換する。さらに変換された電圧は、予めメモリの記憶した揚力・抗力圧電変換デバイス14で発生する電圧と流速とを対応付けたテーブルから流速を算出し、出力する。

0082

1 …フローセンサ
2 …翼型部
2a …前縁
2b …後縁
2b’ … 元の後縁
2b’’ …屈曲部の後縁
2c …中心線
2d …翼弦線
2d’ … 元の翼弦線
2e …最大翼厚
2f …キャンバー
2g …外形線
2h … 屈曲部
3 …カンチレバー基板
4 …揚力面絶縁膜
5a … 揚力面第1電極
5b … 揚力面第1配線
5c … 揚力面第1電極パッド
6 … 揚力面圧電部材
6a … 揚力面圧電部材突起部
7a … 揚力面第2電極
7b … 揚力面第2配線
7c … 揚力面第2極パッド
8 … 逆揚力面絶縁膜
9a … 逆揚力面第1電極
9b … 逆揚力面第1配線
9c … 逆揚力面第1電極パッド
10 … 逆揚力面圧電部材
10a … 逆揚力面圧電部材突起部
11a … 逆揚力面第2電極
11b … 逆揚力面第2配線
11c … 逆揚力面第2電極パッド
12 … 支持部
12a … 支持部スルーホール
12b … 支持部スルーホール絶縁膜
13 …圧電カンチレバー
14 …揚力・抗力圧電変換デバイス
15 …風洞
15a … 風洞スルーホール
15b … 風洞スルーホール絶縁膜
16 … 風洞接続コネクタ
17 … 水平方向吸排気口
18 … 上下方向吸排気邪口
19 … 水平方向吸排気調節板
20 … 上下方向吸排気調節板
21 … 圧電チップ

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