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技術 経路探索システムならびに経路案内システム、経路探索方法、およびこれに用いられるコンピュータプログラム

出願人 パナソニックIPマネジメント株式会社
発明者 大島章義
出願日 2019年2月22日 (2年2ヶ月経過) 出願番号 2019-030829
公開日 2020年8月31日 (8ヶ月経過) 公開番号 2020-134408
状態 未査定
技術分野 航行(Navigation) 教示用装置 交通制御システム
主要キーワード 計測温度データ 湿度係数 各湿度センサ 無線温度センサ 通過区間 走行自動車 風向風速センサ ラグランジェ補間
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2020年8月31日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (10)

課題

ユーザによる歩行経路の適切な選択を支援する経路探索システム等を提供する。

解決手段

経路探索システムは、互いに離間した複数の測定位置で路面温度を測定する複数の温度センサと、前記各測定位置に対応する位置データとともに、前記路面温度に対応する温度データを前記各温度センサから収集するデータ収集部と、ユーザ端末通信し、前記ユーザ端末で入力された出発地点から目的地点に至る少なくとも1つの歩行経路候補を抽出する経路抽出部と、前記歩行経路候補を含む地図に対応する地図データを保持する地図データベースと、前記データ収集部と通信し、前記路面温度に基づいて前記歩行経路候補に沿った路面温度情報を算出する温度情報算出部と、前記歩行経路候補とともに、前記歩行経路候補に対する前記路面温度情報を前記ユーザ端末に送信する制御部と、を備える。

概要

背景

従前より、気温が比較的低い歩行経路リアルタイムで探索し、推奨経路として提案する快適歩行経路探索システムが提案されている。例えば特許文献1に記載の快適歩行経路探索サーバは、地図データベースを探索して出発地点から目的地点に至る複数の経路を抽出し、抽出した複数の経路のそれぞれに対して、複数の無線温度センサを用いてリアルタイムで計測された外気温を保存する温度区間データベースおよび道路地図情報を保存する地図データベースを参照して、通過区間それぞれにおける計測温度データ高低に応じて該当区間距離に重みを付加し、当該重みを付加した区間距離が最小となる経路を見出し、推奨経路としてユーザ端末に送信することにより、比較的に涼しい歩行経路を推奨するように構成されている。

概要

ユーザによる歩行経路の適切な選択を支援する経路探索システム等を提供する。経路探索システムは、互いに離間した複数の測定位置で路面温度を測定する複数の温度センサと、前記各測定位置に対応する位置データとともに、前記路面温度に対応する温度データを前記各温度センサから収集するデータ収集部と、ユーザ端末と通信し、前記ユーザ端末で入力された出発地点から目的地点に至る少なくとも1つの歩行経路候補を抽出する経路抽出部と、前記歩行経路候補を含む地に対応する地データを保持する地データベースと、前記データ収集部と通信し、前記路面温度に基づいて前記歩行経路候補に沿った路面温度情報を算出する温度情報算出部と、前記歩行経路候補とともに、前記歩行経路候補に対する前記路面温度情報を前記ユーザ端末に送信する制御部と、を備える。

目的

本発明に係る態様によれば、ユーザによる歩行経路の適切な選択を支援する経路探索システムならびに経路案内システム経路探索方法、およびこれに用いられるコンピュータプログラムを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

互いに離間した複数の測定位置で路面温度を測定する複数の温度センサと、前記各測定位置に対応する位置データとともに、前記路面温度に対応する温度データを前記各温度センサから収集するデータ収集部と、ユーザ端末通信し、前記ユーザ端末で入力された出発地点から目的地点に至る少なくとも1つの歩行経路候補を抽出する経路抽出部と、前記歩行経路候補を含む地図に対応する地図データを保持する地図データベースと、前記データ収集部と通信し、前記路面温度に基づいて前記歩行経路候補に沿った路面温度情報を算出する温度情報算出部と、前記歩行経路候補とともに、前記歩行経路候補に対する前記路面温度情報を前記ユーザ端末に送信する制御部と、を備えた経路探索システム

請求項2

前記制御部は、前記路面温度情報が所定の基準を満たす前記歩行経路候補を推奨歩行経路として前記ユーザ端末に送信する、請求項1に記載の経路探索システム。

請求項3

前記制御部は、前記歩行経路候補とともに、前記歩行経路候補に対する前記地図データを前記ユーザ端末に送信する、請求項1または2に記載の経路探索システム。

請求項4

前記温度情報算出部は、前記歩行経路候補に沿って配置された前記各温度センサで測定された前記路面温度の温度分布推定するとともに、前記路面温度情報として、前記温度分布に基づいて前記歩行経路候補に沿った平均路面温度を算出する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の経路探索システム。

請求項5

前記温度情報算出部は、前記平均路面温度として、前記温度分布に基づいて前記路面温度を積分した温度積分値を前記歩行経路候補の合計距離で除した商を算出する、請求項4に記載の経路探索システム。

請求項6

前記経路抽出部は、前記歩行経路候補に沿って隣接して配置された前記各温度センサの間の最短の距離をユーザが移動する時間より短い更新期間で、現在地点から前記目的地点に至る少なくとも1つの更新歩行経路候補を反復的に更新し、前記温度情報算出部は、前記各温度センサで測定された前記路面温度に基づいて、前記更新歩行経路候補に沿った路面温度情報を算出し、前記制御部は、前記更新歩行経路候補とともに、前記更新歩行経路候補に対する前記路面温度情報を前記ユーザ端末に送信する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の経路探索システム。

請求項7

少なくとも1つの前記温度センサは、前記歩行経路候補に沿った交差点に配置される、請求項1〜6のいずれか1項に記載の経路探索システム。

請求項8

前記経路抽出部は、前記ユーザ端末で入力された同一の出発地点および目的地点とともに、所望の歩行時間および歩行速度に基づいて、前記歩行経路候補を抽出する、請求項1〜7のいずれか1項に記載の経路探索システム。

請求項9

前記経路探索システムは、天候に応じて変動する天候係数を前記歩行経路候補に対して算出する天候係数演算部をさらに備え、前記制御部は、前記歩行経路候補に沿った前記路面温度情報を前記天候係数で重み付けしたものを前記ユーザ端末に送信する、請求項1〜8のいずれか1項に記載の経路探索システム。

請求項10

前記天候係数は、日照係数を含み、前記地図データは、前記歩行経路候補に沿って構築された不動産の高さおよび面積を示す3次元データを含み、前記天候係数演算部は、前記経路抽出部および前記地図データベースと通信し、前記歩行経路候補における現在地点、現在時刻、および前記3次元データに基づいて、前記不動産の有無によって変動する前記日照係数を算出する、請求項9に記載の経路探索システム。

請求項11

前記天候係数は、日照係数を含み、前記経路探索システムは、互いに離間して配置され、前記歩行経路候補に照射する日光の光強度を測定する複数の照度センサをさらに備え、前記データ収集部は、前記各照度センサの測定位置に対応する位置データとともに、前記歩行経路候補における日光の光強度を前記各照度センサから収集し、前記天候係数演算部は、前記データ収集部と通信し、前記各照度センサで測定された日光の光強度に基づいて、前記日照係数を算出する、請求項9または10に記載の経路探索システム。

請求項12

前記天候係数は、日照係数を含み、前記経路探索システムは、前記歩行経路候補に照射する日光を遮る雨雲データを保持する雨雲データベースをさらに備え、前記天候係数演算部は、前記雨雲データベースと通信し、前記雨雲データに基づいて、前記日照係数を算出する、請求項9〜11のいずれか1項に記載の経路探索システム。

請求項13

前記天候係数は、涼風係数を含み、前記経路探索システムは、互いに離間して配置され、前記歩行経路候補に沿って風向および風速を測定する複数の風向風速センサをさらに備え、前記データ収集部は、前記各風向風速センサの測定位置に対応する位置データとともに、前記歩行経路候補における風向および風速を前記各風向風速センサから収集し、前記天候係数演算部は、前記データ収集部と通信し、前記各風向風速センサで測定された風向および風速に基づいて、前記涼風係数を算出する、請求項9〜12のいずれか1項に記載の経路探索システム。

請求項14

前記天候係数は、湿度係数を含み、前記経路探索システムは、互いに離間して配置され、前記歩行経路候補に沿って湿度を測定する複数の湿度センサをさらに備え、前記データ収集部は、前記各湿度センサの測定位置に対応する位置データとともに、前記歩行経路候補における湿度を前記各湿度センサから収集し、前記天候係数演算部は、前記データ収集部と通信し、前記各湿度センサで測定された湿度に基づいて、前記湿度係数を算出する、請求項9〜13のいずれか1項に記載の経路探索システム。

請求項15

前記天候係数は、気圧係数を含み、前記経路探索システムは、互いに離間して配置され、前記歩行経路候補に沿って大気圧を測定する複数の気圧センサをさらに備え、前記データ収集部は、前記各気圧センサの測定位置に対応する位置データとともに、前記歩行経路候補における大気圧を前記各気圧センサから収集し、前記天候係数演算部は、前記データ収集部と通信し、前記各気圧センサで測定された大気圧に基づいて、前記気圧係数を算出する、請求項9〜14のいずれか1項に記載の経路探索システム。

請求項16

互いに離間した複数の測定位置で路面温度を測定する工程と、前記各測定位置に対応する位置データとともに、前記路面温度に対応する温度データを収集する工程と、ユーザ端末と通信し、前記ユーザ端末で入力された出発地点から目的地点に至る少なくとも1つの歩行経路候補を抽出する工程と、前記各測定位置で測定された前記路面温度に基づいて、前記歩行経路候補に沿った路面温度情報を算出する工程と、前記歩行経路候補とともに、前記歩行経路候補に対する前記路面温度情報を前記ユーザ端末に送信する工程と、を備えた経路探索方法

請求項17

互いに離間した複数の測定位置で路面温度を測定する工程と、前記各測定位置に対応する位置データとともに、前記路面温度に対応する温度データを収集する工程と、ユーザ端末と通信し、前記ユーザ端末で入力された出発地点から目的地点に至る少なくとも1つの歩行経路候補を抽出する工程と、前記各測定位置で測定された前記路面温度に基づいて、前記歩行経路候補に沿った路面温度情報を算出する工程と、前記歩行経路候補とともに、前記歩行経路候補に対する前記路面温度情報を前記ユーザ端末に送信する工程と、をコンピュータに実行させる経路探索プログラム

請求項18

互いに離間した複数の測定位置を示す位置データと、前記各測定位置における路面温度を表す温度データとを収集する経路案内システムであって、ユーザ端末と通信し、前記ユーザ端末で入力された出発地点から目的地点に至る少なくとも1つの歩行経路候補を抽出する経路抽出部と、収集された前記位置データおよび前記路面温度に基づいて前記歩行経路候補に沿った路面温度情報を算出する温度情報算出部と、前記歩行経路候補とともに、前記歩行経路候補に対する前記路面温度情報を前記ユーザ端末に送信する制御部と、を備えた経路案内システム。

技術分野

0001

本発明は、経路探索システムならびに経路案内システム経路探索方法、およびこれに用いられるコンピュータプログラムに関する。

背景技術

0002

従前より、気温が比較的低い歩行経路リアルタイムで探索し、推奨経路として提案する快適歩行経路探索システムが提案されている。例えば特許文献1に記載の快適歩行経路探索サーバは、地図データベースを探索して出発地点から目的地点に至る複数の経路を抽出し、抽出した複数の経路のそれぞれに対して、複数の無線温度センサを用いてリアルタイムで計測された外気温を保存する温度区間データベースおよび道路地図情報を保存する地図データベースを参照して、通過区間それぞれにおける計測温度データ高低に応じて該当区間距離に重みを付加し、当該重みを付加した区間距離が最小となる経路を見出し、推奨経路としてユーザ端末に送信することにより、比較的に涼しい歩行経路を推奨するように構成されている。

先行技術

0003

特開2009−58457号公報

発明が解決しようとする課題

0004

しかしながら、特許文献1に記載の快適歩行経路探索システムは、周囲の外気温を測定するものであるが、近年の真夏の日中の路面温度は60度を超える場合もあり、外気温は路面温度に比して著しく高温となる場合がある。とりわけ高温となる路面に近い子供または等のペットは、大人よりも背が低く、路面からの輻射熱の影響を受けやすいため、これらの者が受ける体感温度は極めて高い。また大人であっても、路面温度が同じでも、天候に依存して体感温度は大きく異なる。例えば、直射日光や路面から実質的な輻射熱を受ける場合には、路面温度が同じでも体感温度は実質的に増大する。さらに、湿気が高く、気圧の高い環境にいる場合、路面温度が同じでもより暑く感じる。

0005

すなわち、特許文献1に記載のように、外気温を測定して快適な歩行経路を探索するシステムでは、背の低い子供やペットを保護し、路面からの照り返しによる体感温度の上昇を回避するためには不十分なものであり、より高温となる路面温度を測定して、より快適な(より低温の)歩行経路を提示することが強く望まれていた。

0006

また、特許文献1に記載の快適歩行経路探索システムでは、歩行路区間接点ノード)における温度データとして、隣接する単一の温度センサによる外気温の温度データが割り当てられている。しかしながら、上述のように、体感温度は天候によって大きく依存する。また、路面温度は、打ち水の有無、日向日陰の有無、または周囲の建物あるいは街路樹によっても局所的に変化する。すなわち特許文献1に記載のシステムは、単一の温度センサによる外気温の温度データを用いて、実質的な距離を有する歩行路区間の外気温を評価するものであるため(特許文献1の段落[0016]参照)、外気温が体感温度とはかけ離れたものとなり、必ずしも快適な歩行経路を提示するものではなかった。

課題を解決するための手段

0007

そこで本発明に係る第1の態様は、経路探索システムに関し、この経路探索システムは、互いに離間した複数の測定位置で路面温度を測定する複数の温度センサと、前記各測定位置に対応する位置データとともに、前記路面温度に対応する温度データを前記各温度センサから収集するデータ収集部と、ユーザ端末と通信し、前記ユーザ端末で入力された出発地点から目的地点に至る少なくとも1つの歩行経路候補を抽出する経路抽出部と、前記歩行経路候補を含む地図に対応する地図データを保持する地図データベースと、前記データ収集部と通信し、前記路面温度に基づいて前記歩行経路候補に沿った路面温度情報を算出する温度情報算出部と、前記歩行経路候補とともに、前記歩行経路候補に対する前記路面温度情報を前記ユーザ端末に送信する制御部と、を備える。

0008

好適には、前記経路探索システムは、天候に応じて変動する天候係数を前記歩行経路候補に対して算出する天候係数演算部をさらに備え、前記制御部は、前記歩行経路候補に沿った前記路面温度情報を前記天候係数で重み付けした加重路面温度情報を前記ユーザ端末に送信する。

0009

また本発明に係る第2の態様は、経路探索方法に関し、この経路探索方法は、互いに離間した複数の測定位置で路面温度を測定する工程と、前記各測定位置に対応する位置データとともに、前記路面温度に対応する温度データを収集する工程と、ユーザ端末と通信し、前記ユーザ端末で入力された出発地点から目的地点に至る少なくとも1つの歩行経路候補を抽出する工程と、前記各測定位置で測定された前記路面温度に基づいて、前記歩行経路候補に沿った路面温度情報を算出する工程と、前記歩行経路候補とともに、前記歩行経路候補に対する前記路面温度情報を前記ユーザ端末に送信する工程と、を備える。

0010

また本発明に係る第3の態様は、経路探索プログラムに関し、この経路探索プログラムは、互いに離間した複数の測定位置で路面温度を測定する工程と、前記各測定位置に対応する位置データとともに、前記路面温度に対応する温度データを収集する工程と、ユーザ端末と通信し、前記ユーザ端末で入力された出発地点から目的地点に至る少なくとも1つの歩行経路候補を抽出する工程と、前記各測定位置で測定された前記路面温度に基づいて、前記歩行経路候補に沿った路面温度情報を算出する工程と、前記歩行経路候補とともに、前記歩行経路候補に対する前記路面温度情報を前記ユーザ端末に送信する工程と、をコンピュータに実行させるように構成されている。

0011

さらに本発明に係る第4の態様は、互いに離間した複数の測定位置を示す位置データと、前記各測定位置における路面温度を表す温度データとを収集する経路案内システムに関し、この経路案内システムは、ユーザ端末と通信し、前記ユーザ端末で入力された出発地点から目的地点に至る少なくとも1つの歩行経路候補を抽出する経路抽出部と、収集された前記位置データおよび前記路面温度に基づいて前記歩行経路候補に沿った路面温度情報を算出する温度情報算出部と、前記歩行経路候補とともに、前記歩行経路候補に対する前記路面温度情報を前記ユーザ端末に送信する制御部と、を備える。

発明の効果

0012

本発明に係る態様によれば、ユーザによる歩行経路の適切な選択を支援する経路探索システムならびに経路案内システム、経路探索方法、およびこれに用いられるコンピュータプログラムを提供することができる。

図面の簡単な説明

0013

本発明の実施形態に係る経路探索システムを示すブロック図である。
地図データベースに蓄積された地図データを示す概略的な平面図である。
歩行経路候補に沿った路面温度の推移を示すグラフである。
ユーザ端末のタッチパネル式ディスプレイ画面全体を示す正面図である。
本実施形態に係る基本的な経路探索方法を示すフローチャートである。
変形例1〜6に係る経路探索システムを示すブロック図である。
歩行経路に沿った不動産を含む地図データを示す概略的な平面図である。
(a)は、特定の地点および時刻に不動産の周囲に形成された日陰を示す概略平面図であり、(b)は、(a)のSE方向から見た概略側面図である。
特定の地点における太陽方位太陽高度を示す表である。

実施例

0014

[経路探索システムの全体構成]
添付図面を参照して本発明に係る経路探索システム1の第1の実施形態を以下説明する。図1は、本発明の実施形態に係る経路探索システム1の全体構成を示すブロック図である。図1に示す経路探索システム1は、概略、歩行経路に沿った複数の測定位置における路面温度を測定する複数の温度センサ2と、携帯電話等の複数のユーザ端末3と、各温度センサ2および各ユーザ端末3と通信可能な経路案内システム10とを備える。また経路案内システム10は、データ蓄積部20およびデータ処理部30を備え、これらは直接的に、またはインターネットサーバ4を介して間接的に互いに通信可能に構成されている。

0015

(温度センサ)
温度センサ2は、歩行経路に沿って路面温度を測定できるものであれば、任意の構成を有するものであってもよく、例えばパナソニック社製の赤外線アレイセンサGrid-EYE(登録商標)等の光学式の温度センサであることが好ましい。この温度センサの具体的な構成は、国際特許出願公開第WO2015/182066号パンフレットに記載されており、これに開示されたすべての内容は、ここに参考として本願に一体のものとして統合される。

0016

各温度センサ2は、例えば電柱や、配電地中化方式に対応した地上設置型変圧器等の既存のインフラ設備に直接的に配置されるものであってもよい。こうした複数の温度センサ2は、互いに離間して配置されるが、好適には所定の間隔で配置される。

0017

また歩行者は、信号機付き交差点では信号待ちのため、信号機なし交差点でも走行自動車が途切れるのを待つため、交差点で立ち止まる回数および時間が増え、炎天下における歩行者の体感温度(不快感)が増大する。そこで温度センサ2は、好適には1つまたはそれ以上の交差点に配置され、より好適には各交差点に配置される。ただし、電柱等のインフラ設備は必ずしも交差点に設置されないので、本実施形態に係る温度センサ2は、歩行経路に沿って任意の位置に配置される。さらに、温度センサ2が高価なものである場合、費用対効果を考慮して、隣接する交差点の間隔によらず、例えば約100m毎に所定の間隔で温度センサ2を配置してもよい。

0018

各温度センサ2は、その測定位置を示す位置データおよび測定した路面温度を示す温度データを一般的なゲートウェイ(図示せず)を介して、データ蓄積部20に無線通信する。データ蓄積部20は、基地局として機能するものであってもよく、例えば「3G」または「LTE」等のモバイル通信規格に基づいて、各温度センサ2と通信するものであってもよい。なお位置データは、緯度および経度表現されることが好ましい。

0019

(経路案内システムのデータ蓄積部)
経路案内システム10のデータ蓄積部20は、各温度センサ2から位置データおよび温度データを収集および蓄積するデータ収集部22と、出発地点Sから目的地点Gに至る歩行経路候補を含む地域の地図データを保持する地図データベース24とを備える。データ蓄積部20は、インターネットに接続され、クラウドサーバとして構成されるものであってもよい。

0020

地図データベース24は、地図データを保持するCD−ROM等のハードウェアとして構成されるものであってもよいが、Google Maps(登録商標)等の地域検索サービスに接続して、出発地点Sから目的地点Gに至る歩行経路を含む地図データを収集するソフトウェアとして具現化されるものであることが好ましい。

0021

図2は、地図データベース24に蓄積された歩行経路周辺の地図データを示す概略的な平面図である。地図データは、各温度センサ2の位置データと同様、歩行経路の連続した地点の緯度および経度で表現される。各温度センサ2の位置データは、歩行経路に沿った任意の測定位置に配置することができるが、図2では、本発明の趣旨を理解しやすくするために、緯度および経度の代わりに、格子状に配置された歩行経路の各交差点の位置Pij(P11〜P44)を用いて以下説明する。また交差点Pijの各温度センサ2で測定された路面温度は、温度データTij(T11〜T44、図示せず)で表されるものとする。

0022

(経路案内システムのデータ処理部)
本実施形態に係るデータ処理部30は、複数のユーザ端末3と通信可能であり、特定のユーザ端末3で入力された出発地点Sから目的地点Bに至る少なくとも1つの歩行経路候補を抽出する経路抽出部32と、各温度センサ2の位置データP11〜P44および温度データT11〜T44に基づいて、歩行経路候補に沿った路面温度情報を算出する温度情報算出部34と、経路抽出部32で抽出された歩行経路候補および温度情報算出部34で算出された路面温度情報を上記特定のユーザ端末3に出力する制御部36とを備える。路面温度情報は、例えば出発地点Sから目的地点Gに至る歩行経路候補に沿った平均路面温度、最高路面温度および最低路面温度を含むが、これに限定されるものではない。

0023

最も単純な具体例として、ユーザ端末3で入力された出発地点Sおよび目的地点G1がそれぞれ図2に示す地点P11および地点P14であった場合、経路抽出部32は、例えば距離が最短の歩行経路候補{P11(S)→P12→P13→P14(G1)}を抽出してもよいし、より長い距離の複数の歩行経路候補を抽出してもよい。

0024

また経路抽出部32は、各交差点Pijをノードとし、隣接する交差点間の距離をアームまたはコストとして算出し、例えばダイクストラ法を用いて、出発地点Sから目的地点Gに至る最短の歩行経路候補を含む複数の歩行経路候補を抽出してもよい。なお、ダイクストラ法は、最短経路問題を効率的に解くためのアルゴリズムとして当業者に広く知られたものであるので、これに関する詳細な説明を省略する。

0025

より一般的な具体例として、ユーザ端末3で入力された出発地点Sおよび目的地点Gがそれぞれ図2に示す地点P11および地点P44であった場合、経路抽出部32は、数多くの歩行経路候補を抽出することができるが、歩行距離がより短い歩行経路候補を優先的に抽出してもよい。

0026

温度情報算出部34は、例えば出発地点Sから目的地点Gに至る各歩行経路候補に沿った平均路面温度、最高路面温度および最低路面温度等の路面温度情報を算出する。例えば、特定の歩行経路候補{P11(S)→P12→P22→P23→P33→P34→P44(G)}に対して、各温度センサ2の測定位置に対応する位置データP11,P12,P22,P23,P33,P34,P44、および各温度センサ2で測定された路面温度の温度データT11,T12,T22,T23,T33,T34,T44に基づいて路面温度情報を算出する。なお図2は、各温度センサTij(各交差点Pij)が格子状(等間隔)に配置された地図を示すが、実際には、隣接する各温度センサTijの間隔はそれぞれ異なる。

0027

温度情報算出部34は、各温度センサ2の位置データPijおよび温度データTijに基づいて、各歩行経路候補を含む地域の温度分布ヒートマップ)を推定するとともに、各歩行経路候補に沿った路面温度情報(例えば平均路面温度)を算出するように構成されている。離散的な地点で測定された温度データに対して、例えばラグランジェ補間法、ニュートン補間法、またはスプライン補間法を適用して、これらの離散的な地点を含む地域の連続的な温度分布(ヒートマップ)を推定する方法は、当業者には広く知られているので、ここでは詳細な説明を省略する。

0028

次に、平均路面温度を算出するためのより簡便な方法を説明する。図3は、上記歩行経路候補に沿った路面温度の推移を示すグラフである。図3横軸は上記歩行経路候補に沿って配置された温度センサ2の位置(または出発地点Sからの距離)に対応し、縦軸は路面温度に対応し、ドット黒丸)は各温度センサ2で測定された路面温度を示す。温度情報算出部34は、隣接する温度センサ2の間の路面温度が直線的に変化すると仮定し(直線近似)、直線近似した各区間の路面温度を歩行経路候補全体にわたって積分した温度積分値(図中のハッチングを付した面積)を歩行経路候補の合計距離で除した商を平均路面温度として算出してもよい。なお図3は、位置P11と位置P12の間および位置P34と位置P44の間の距離を、他の隣接する交差点Pijの間の距離より長いものとして図示している。

0029

制御部36は、経路抽出部32で抽出された少なくとも1つの歩行経路候補、および温度情報算出部34で算出された歩行経路候補に対する路面温度情報を上記ユーザ端末3に送信する。また制御部36は、出発地点Sおよび目的地点Gを含む地域の地図データを地図データベース24から収集し、歩行経路候補(出発地点Sおよび目的地点Gを含む地域)の地図データを、歩行経路候補とともに上記ユーザ端末3に送信してもよい。

0030

また制御部36は、路面温度情報が所定の基準を満たす歩行経路候補を推奨歩行経路として上記ユーザ端末3に送信してもよい。所定の基準を満たす歩行経路候補とは、例えば平均路面温度および/または最高路面温度が所定の温度以下である歩行経路候補をいう。さらに制御部36は、例えば平均路面温度がより低い歩行経路候補または歩行距離がより短い歩行経路候補を推奨歩行経路候補として(高い優先順位で)上記ユーザ端末3に送信してもよい。

0031

さらに制御部36は、歩行経路候補に対する路面温度情報を定期的に更新するように温度情報算出部34を制御してもよい。例えば歩行経路候補{P11(S)→P12→P22→P23→P33→P34→P44(G)}において、隣接する測定位置P22と測定位置P23の間の距離Lminが最も短い場合、ユーザの所定の歩行速度vで距離Lminを除した時間τ(τ=Lmin/v)を更新期間として、制御部36は、その歩行経路候補の路面温度情報を更新するように温度情報算出部34を制御する。例えば、歩行経路候補の隣接する測定位置の間の距離が200mで、ユーザの所定の歩行速度vが80m/分であるとき、更新期間τは2.5分となる。なお経路抽出部32が複数の歩行経路候補を抽出したとき、温度情報算出部34は、それぞれの歩行経路候補に沿って隣接する測定位置Pijの最短距離をLminを所定の歩行速度vで除した時間τを、その歩行経路候補の更新期間として路面温度情報を更新する。

0032

ユーザがすでに、その歩行経路候補に沿って歩行している場合、温度情報算出部34は、出発地点Sの代わりに現在地点に基づいて路面温度情報を反復的に算出する。上述のとおり、各歩行経路候補に沿った隣接する測定位置Pijの間の最短距離が異なるので、温度情報算出部34は、各歩行経路候補に応じた更新期間でそれぞれの路面温度情報を更新する。

0033

要約すると、経路抽出部32は、歩行経路候補に沿って隣接して配置された各温度センサ2の間の最短の距離をユーザが移動する時間より短い更新期間τで、現在地点から目的地点に至る少なくとも1つの更新歩行経路候補を反復的に更新する。一方、温度情報算出部34は、各温度センサ2で測定された路面温度に基づいて、更新歩行経路候補に沿った路面温度情報を算出する。そして制御部36は、更新歩行経路候補とともに、更新歩行経路候補に対する路面温度情報をユーザ端末3に送信する。こうして、ユーザが歩行移動中であっても、歩行経路候補に沿った次の温度センサ2を通過する前に、ユーザ端末3にはリアルタイムで更新された路面温度情報が送信される。

0034

ところで、人または動物の身体を構成するタンパク質は、複数のアミノ酸が複雑に連結した高分子で構成され、特定の立体構造を有する。アミノ酸の立体構造を保持する力は、アミノ酸間の水素結合によるものであり、加熱すると水素結合が切断されるため、立体構造が崩れ(タンパク質の熱変性)、複数のタンパク質が凝集する(タンパク質の凝固)。タンパク質の種類にもよるが、人体のタンパク質の熱変性は約42℃から起こり始める。例えば、酷暑時(外気温が35℃を上回る時)、太陽熱を吸収したアスファルト道路の路面温度は、60℃前後になることが知られ、犬や等のペットの脚がこうした高温の路面に直接触れると、タンパク質の変性または凝固が生じ得る。また、子供が素足でアスファルト道路を歩行しないとも限らず、高温の路面に直接触れることは人体にとっても危険である。

0035

そこで本実施形態に係る制御部36は、タンパク質の熱変性を引き起こす危険温度TD(約42℃、図3参照)を閾値として、これを超える路面温度Tを測定した温度センサ2を経由する歩行経路候補をユーザ端末3に送信する場合には、警告とともに送信することが好ましい。択一的には、制御部36は、危険温度TDを超える路面温度Tを測定した温度センサ2を経由する歩行経路候補を除外したものをユーザ端末3に送信するように構成してもよい。

0036

なお制御部36は、歩行経路候補を警告とともに送信したり、歩行経路候補の送信を回避するか否かの閾値温度として、タンパク質の熱変性を引き起こす危険温度の他、ユーザ端末3を用いて任意に入力された温度(例えば約50℃)を設定してもよい。

0037

(ユーザ端末)
ユーザ端末3は、出発地点Sおよび目的地点Gを入力し、少なくとも1つの歩行経路候補を表示する入出力インターフェイス5を備え、インターネットを経由して間接的に、または直接的にデータ処理部30と通信可能なものであれば、任意の形態を有するものであってもよい。ユーザ端末3は、例えば携帯電話等のモバイル通信機能を備えたモバイル端末タブレット端末、またはパーソナルコンピュータであってもよい。

0038

ユーザ端末3の入出力インターフェイス5は、例えばタッチパネル式ディスプレイであってもよい。図4は、ユーザ端末3の入出力インターフェイス5であるタッチパネル式ディスプレイの1つの画面全体を示す正面図である。ユーザは、入出力インターフェイス5の別の画面で出発地点Sおよび目的地点Gを入力する。また入出力インターフェイス5は、ユーザの所望する歩行速度および/または歩行時間を入力できるように構成しもよい。ユーザ端末3は、出発地点Sおよび目的地点Gの情報をデータ処理部30の制御部36に送信し、上述のように制御部36は、経路抽出部32で抽出された歩行経路候補、および温度情報算出部34で算出された各歩行経路候補に対する路面温度情報を上記ユーザ端末3に送信する。

0039

図4に示す入出力インターフェイス5は、歩行経路候補であるルート1〜5のそれぞれに対して、路面温度情報(すなわち全体歩行距離、平均路面温度、最高路面温度、および最低路面温度)を表示する。入出力インターフェイス5が表示する歩行経路候補は、5つのルートに限定されることはなく、4つ以下または6つ以上のルートであってもよい。また入出力インターフェイス5は、出発地点Sから目的地点Gに至る歩行経路候補の全体歩行距離が昇順となるように(より短い歩行経路候補を上位として)表示している。

0040

また、各歩行経路候補に対する全体歩行距離、平均路面温度、最高路面温度、および最低路面温度の上方には、それぞれのツールボタン(「距離」、「平均」、「最高」、および「最低」)が表示されている。ユーザが例えば「平均」のツールボタンを押すと、各歩行経路候補の平均路面温度が昇順となるように(平均路面温度がより低い歩行経路候補を上位として)表示が変更される。こうした表示変更は、ユーザ端末3に内蔵された端末制御部(図示せず)を用いて行ってもよいが、「平均」のツールボタンが押されたことを示す情報を経路案内システム10に送信して、データ処理部30の制御部36がユーザ端末3に送信する信号を変更することにより行ってもよい。

0041

また図4に示す入出力インターフェイス5には、一例として、出発地点Sならびに目的地点Gを再設定するための「出発地点」ならびに「目的地点」のツールボタン、およびユーザが所望する歩行速度ならびに歩行速度を設定するための「歩行速度」ならびに「歩行時間」のツールボタンが表示されている。なお、入出力インターフェイス5に表示されるツールボタンは、上記のものに限定されない。

0042

入出力インターフェイス5は、ユーザが「出発地点」および/または「目的地点」のツールボタンを押すと、別の画面(ウィンドウ画面)に切り替わり、出発地点Sおよび/または目的地点Gを住所等のテキスト情報で入力するか、またはグラフィック表示された地図上でピンポイント指定することにより出発地点Sおよび/または目的地点Gを設定できるように構成されている。

0043

また図4に示す入出力インターフェイス5は、ユーザが「地図詳細」のツールボタンを押すと、別の画面に切り替わり、各歩行経路候補を含む地図とともに、先に列挙された各歩行経路候補表示するように構成されている。複数の歩行経路候補が列挙された場合、優先度の高い歩行経路候補を他のものより際立つように着色して表示することが好ましい。択一的には、入出力インターフェイス5は、同じ画面で、各歩行経路候補を含む地図とともに、各歩行経路候補に対する路面温度情報を表示するように構成してもよい。

0044

なおユーザ端末3は、詳細図示しないが、ユーザが特定の歩行経路候補を選択したとき、グラフィック表示案内および/または音声案内で、その歩行経路候補に沿って歩行できるようにユーザを案内するナビゲーション機能を備えることが好ましい。

0045

さらに入出力インターフェイス5は、ユーザが「歩行速度」および/または「歩行時間」のツールボタンを押すと、同様に別の画面に切り替わり、ユーザが所望する歩行速度および/または歩行時間を入力できるように構成してもよい。上述のように、各歩行経路候補に対する路面温度情報を定期的に更新する更新期間τを算出する際に、入出力インターフェイス5で入力された歩行速度を利用してもよい。

0046

なお、ユーザの歩行速度は、ユーザが自ら入力する以外の方法で選択するように構成してもよい。例えば、ユーザが過去に歩行経路を歩行した際の歩行速度をユーザ端末3が履歴として記憶しておき、ユーザ端末3は、各ユーザに対するデフォルトの歩行速度として設定するようにカスタマイズしてもよい。また、入出力インターフェイス5の別の画面で表示された「早い」、「普通」、および「遅い」のツールボタン(図示せず)を表示し、それぞれ例えば7km/時、5km/時、および3km/時の予め決められた速度を選択するようにユーザ端末3を構成してもよい。さらに、入出力インターフェイス5の別の画面で表示された「自転車モード」、「ランニングモード」、および「散歩モード」のツールボタン(図示せず)を表示し、それぞれ例えば20km/時、10km/時、および5km/時の所定の速度を選択するようにユーザ端末3を構成してもよい。さらにユーザ端末3は、事前に入力されたユーザの年齢に基づいて、例えばユーザが20なら6km/時、40歳なら5km/時、60歳なら4km/時と設定して、各ユーザの歩行速度を推定してもよい。

0047

上記説明したように、制御部36が各歩行経路候補に対する路面温度情報を定期的に更新してユーザ端末3に送信する場合、入出力インターフェイス5は、更新された歩行経路候補、路面温度情報、および地図データを表示する。ただし、ユーザが特定の歩行経路候補に沿って歩行している場合、入出力インターフェイス5は、現在地点から目的地点Gまでの更新された歩行経路候補、路面温度情報、および地図データ(現在地点および目的地点を含む地域)を表示する。

0048

[基本的な経路探索方法]
次に図5に示すフローチャートを参照して、本実施形態に係る経路探索システム1による基本的な経路探索方法について以下説明する。

0049

テップST02において、各温度センサ2は、常時(リアルタイムで)、その測定位置を示す位置データおよび測定した路面温度を示す温度データをデータ蓄積部20に送信する。

0050

ユーザは、ステップST04において、入出力インターフェイス5を用いて出発地点Sおよび目的地点Gを設定し、ユーザ端末3は出発地点Sおよび目的地点Gを示す情報をデータ処理部30に送信する。

0051

データ処理部30の制御部36は、ステップST06において、出発地点Sおよび目的地点Gの情報から少なくとも1つ(好適には複数)の歩行経路候補を抽出するように経路抽出部32を制御する。

0052

制御部36は、ステップST08において、データ収集部22にアクセスして、経路抽出部32で抽出された各歩行経路候補に沿って配置された複数の温度センサ2からの位置データPijおよび温度データTijを取得するとともに、地図データベース24にアクセスして、各歩行経路候補を含む地図データを取得する。

0053

温度情報算出部34は、ステップST10において、経路抽出部32で抽出された各歩行経路候補における複数の温度センサ2からの位置データPijおよび温度データTijに基づいて、平均路面温度等の路面温度情報を算出する。

0054

制御部36は、ステップST12において、経路抽出部32で抽出された各歩行経路候補、温度情報算出部34で算出された路面温度情報、および各歩行経路候補を含む地図データを、上記ユーザ端末3(出発地点Sおよび目的地点Gの情報を送信したユーザ端末3)に送信する。

0055

ユーザ端末3は、ステップST14において、各歩行経路候補、路面温度情報、および地図データを入出力インターフェイス5を用いて表示する。

0056

ユーザは、ステップST16において、入出力インターフェイス5に表示された各歩行経路候補、路面温度情報、および地図データを参照して、所望の歩行経路を選択する。

0057

ユーザは、ユーザ端末3の案内機能により特定の歩行経路候補に沿って誘導されてもよい。またユーザが誘導されているとき、ユーザ端末3は、更新された歩行経路候補、路面温度情報、および地図データを経路案内システム10(制御部36)から受信すると、入出力インターフェイス5を用いて表示する。

0058

このように、本実施形態に係る経路探索システムおよび経路探索方法によれば、複数の温度センサ2を用いて、歩行経路候補に沿った路面温度を測定して、少なくとも1つの歩行経路候補と、歩行経路候補に沿った路面温度情報をユーザ端末3に表示させることにより、ユーザによる歩行経路の適切な選択を支援することができる。

0059

より具体的には、歩行経路候補の歩行距離および歩行経路候補に沿った平均路面温度をそれぞれ個別に昇順で並び替えて入出力インターフェイス5に表示させることにより、ユーザは歩行距離と平均路面温度を比較考量して、より好ましい歩行経路を選択することができる。例えばユーザがより涼しい歩行経路候補を望む場合、歩行距離が多少長くなっても平均路面温度がより低い歩行経路候補を選択し、より短い歩行経路候補を望む場合、平均路面温度が若干高くても歩行距離がより短い歩行経路候補を選択すればよい。

0060

なお、本実施形態に係る経路探索システム1は、出発地点Sおよび目的地点Gが異なる場合を想定して上記説明したが、出発地点および目的地点が同一である場合、すなわち例えば自宅から自宅まで自宅周辺を散歩する場合にも利用することができる。

0061

例えばユーザは、ユーザ端末3の入出力インターフェイス5を用いて、図4に示す「お散歩」のツールボタンを押すか、または出発地点および目的地点として同一の地点を入力した後、所望する歩行時間(散歩時間)および歩行速度(散歩速度)を入力する。一般に、自宅から自宅まで戻る散歩の歩行経路候補は無限にあるが、散歩時間および散歩速度を設定することにより、出発地点Sおよび目的地点Gが異なる場合(上記実施形態)と同様、特定の歩行経路候補に限定される。

0062

このように本実施形態に係る経路探索システム1は、自宅周辺を散歩する場合にも利用することができ、複数の温度センサ2を用いて、歩行経路候補に沿った路面温度を測定して、少なくとも1つの歩行経路候補と、歩行経路候補に沿った路面温度情報をユーザ端末3に表示させることにより、ユーザによる適当な散歩経路の選択を支援することができる。例えば、ユーザは歩行距離と平均路面温度を比較考量して、より好ましい歩行経路を選択することができる。

0063

なお、こうしたユーザ端末3の経路探索方法を実行するソフトウェアは、携帯電話等の移動可能なユーザ端末3にインストールされる「お散歩アプリ」のソフトウェアプログラム製品として販売してもよい。また、本実施形態に係る経路探索システム1の全体を提供する者と、複数の温度センサ2のみを提供する者が異なる場合があるが、温度センサ2を除く経路案内システム10をシステムソフトウェアプログラム製品として販売してもよい。

0064

[変形例]
次に、図6図9を参照しながら、経路探索システム1に係る上記実施形態の変形例1〜7について以下説明する。図6は、図1と同様のブロック図であって、便宜上、変形例1〜7に係るすべての経路探索システム1を示し、変形例によっては必ずしも必要でない構成部品も併せて図示している。

0065

変形例1〜6に係る経路探索システム1は、概略、天候に応じて変動する天候係数を歩行経路候補に対して算出する天候係数演算部38をさらに備え、制御部36は、各歩行経路候補に沿った路面温度情報を天候係数で重み付けした加重路面温度情報をユーザ端末3に送信する点以外は、上記実施形態と同様の構成を有するので、重複する部分に関する詳細な説明を省略する。なお天候係数は、以下詳述するが、日照係数(変形例1〜3)、涼風係数(変形例4)、湿度係数(変形例5)、および気圧係数(変形例6)を含む。また、上記実施形態は、変形例1〜7を単独で、または組み合わせたものを採用してもよく、例えば天候係数は、日照係数、涼風係数、湿度係数、および気圧係数のうちの1つまたは2つ以上を組み合わせて適用することができる。

0066

(変形例1)
変形例1のデータ処理部30は、天候係数演算部38をさらに備える。天候係数演算部38は、各歩行経路候補に対して、日照に応じて変動する日照係数(天候係数)を算出するように構成されている。また変形例1の地図データベース24は、出発地点Sから目的地点Gに至る各歩行経路候補を含む地域の地図データだけでなく、各歩行経路候補に沿って構築された不動産Bの高さおよび面積を示す3次元データを保持する。こうした地図データベース24は、例えばGoogle Earth Pro(登録商標)等の地域検索サービスを利用することができる。

0067

図7は、図2と同様の概略的な平面図であって、地図データベース24に蓄積された歩行経路、および歩行経路に沿って構築された不動産B1,B2ならびにこれらの不動産によって形成された日陰を含む地図データを示す。

0068

一般に、太陽光は、太陽高度および太陽方位に依存して、家屋またはビル等の不動産B1,B2の周囲に日陰を形成する。日陰が形成された歩行経路の路面温度は、実質的に低下し、ユーザの体感温度も下がる。他方、不動産B1,B2の側壁による照り返し(反照)を受ける歩行経路の路面温度は上昇し、ユーザの不快度も増大する。

0069

天候係数演算部38は、地図データベース24から取得した3次元データおよび太陽高度ならびに太陽方位に基づいて、不動産B1,B2により形成される日陰および反照の領域を推定して、各歩行経路候補の路面温度に対する影響度を日照係数として数値化または算出するように構成されている。

0070

より具体的には、天候係数演算部38は、例えば出発地点Sの経度および緯度および現在時刻に基づいて、歩行経路候補における太陽高度および太陽方位を算出する。図8(a)は、特定の地点(東経135.507244度、北緯34.691301度)の特定の時刻(2018年8月1日の15時)において、例えばビルBの周囲に形成された日陰を上から見たときの概略平面図であり、図8(b)は、図8(a)のSE方向(西方向)から見た概略側面図であって、ともに日陰はハッチングを付して図示されている。

0071

図9は、上記地点における2018年8月1日の7時00分〜17時15分までの15分毎の太陽方位αと太陽高度βを示す表である。特定の経度ならびに緯度、および特定の時刻に基づいて太陽高度αおよび太陽方位βを計算することができるが、これらを自動的に計算するウェブサイトも一般公開されている(https://keisan.casio.jp/exec/system/1185781259)。天候係数演算部38は、インターネットを介してこうした計算サイト活用して、出発地点Sもしくは現在地点(経度および緯度)および現在時刻に基づいて、歩行経路候補における太陽高度αおよび太陽方位βを算出してもよい。

0072

天候係数演算部38は、経路抽出部32および地図データベース24と通信し、歩行経路候補における現在地点、現在時刻、および3次元データに基づいて、不動産Bの有無によって変動する路面温度に対する影響度を示す日照係数を算出する。例えば、図8(a)のビルBは東西南北に平行な側壁を有するものであるが、15時頃には、ビルBの東側および北側には日陰ができ、逆に、ビルの西側および南側にはビルの側壁による照り返し(反照)ができる。日陰ができた歩行経路では、直射日光が遮られるので、路面温度は実質的に低下し、ユーザの体感温度も下がる。他方、ビルの側壁による照り返し(反照)を受ける歩行経路では、直射日光に加えて、ビルの側壁による照り返しにより、路面温度はより高くなり、ユーザの不快度は増大する。

0073

図7に戻って、天候係数演算部38は、不動産B1について、地点P22〜P32および地点P32〜P42の歩行区間の約半分の距離において影ができているので、路面温度は相当に低下しているものと推定し、上記歩行区間に対して、例えば日照係数(0.7)を付与する。他方、天候係数演算部38は、不動産B1に関して、南西向きの直射日光が不動産B1の側壁に照射し、その照り返しで、地点P31〜P41および地点P41〜P42の歩行区間の路面温度はより高くなっていると評価し、上記歩行区間に対して、例えば日照係数(1.1)を付与する。天候係数演算部38は、その他の不動産B2についても同様に各歩行区間に対して日照係数を算出する。

0074

天候係数演算部38は、上述のように算出した各歩行区間に対する日照係数を制御部36に送信する。制御部36は、温度情報算出部34で算出された路面温度情報に天候係数演算部38で算出された日照係数で重み付けして加重路面温度情報(重み付けされた路面温度情報)を算出し、加重路面温度情報をユーザ端末3に出力する。

0075

このように変形例1に係る経路探索システム1は、複数の温度センサ2を用いて歩行経路候補に沿った路面温度を測定し、少なくとも1つの歩行経路候補と、歩行経路候補に沿った日照状態を表す日照係数で重み付けされた加重路面温度情報とをユーザ端末3に表示させることにより、ユーザによる適当な散歩経路の選択を、より高い信頼性をもって支援することができる。例えば、ユーザは、ビル等の不動産によって生じる日陰が多く、平均路面温度のより低い歩行経路を選択することができる。

0076

(変形例2)
変形例2に係る経路探索システム1は、複数の温度センサ2に加え、日光の光強度を測定する複数の照度センサ6を備える(図6)。また変形例2のデータ処理部30は、変形例1と同様、天候係数演算部38を備える。天候係数演算部38は、各歩行経路候補に対して、照度センサ6で測定された日光の光強度に応じて変動する日照係数(天候係数)を算出するように構成されている。

0077

各照度センサ6は、互いに離間して配置され、歩行経路候補に照射する日光の光強度を測定し、その測定位置に対応する位置データとともに光強度データをデータ収集部22に送信できるものであれば任意の構成を有するものであってもよい。照度センサ6は、市販されているものの他、例えば日光の光強度を起電力に変換する太陽電池と、測定された起電力(光強度データ)を位置データとともにデータ収集部22に送信する送信部(図示せず)を有するものであってもよい。

0078

照度センサ6は、温度センサ2と一体化されたものであってもよいし、温度センサ2とは別体のものであってもよい。後者の場合、照度センサ6は、温度センサ2とは別の位置または同じ位置に配置してもよい。また、照度センサ6は、単位面積当たりの配置個数を温度センサ2よりも多くしてもよいし(高い配置密度)、温度センサ2の配置密度以下であってもよい。ただし、変形例2では、説明を容易するために、各照度センサ6は、温度センサ2とは別体のものであり、隣接する温度センサ2の略中間位置に配置され、温度センサ2と同等の配置密度で配置されているものとする。

0079

各温度センサ2は、歩行経路候補に沿った測定位置において路面温度を直接的に測定するものであるが、隣接する温度センサ2の間の路面温度を測定することはできない。よって中間地点の路面温度は、日光の光強度(日陰および反照、すなわち日照状態)によって大きく変動し得る。また日光の光強度は、変形例1で説明した不動産の他、例えば街路樹や、店舗または商店街アーケード等によっても変動する。

0080

そこで変形例2の各照度センサ6は、歩行経路候補に照射する日光の光強度を測定し、その測定位置に対応する位置データとともにデータ収集部22に送信し、天候係数演算部38は、データ収集部22と通信し、各照度センサ6で測定された日光の光強度に基づいて日照係数を算出するように構成されている。

0081

天候係数演算部38は、上述のように算出した各歩行区間に対する日照係数を制御部36に送信する。制御部36は、変形例1で上記説明したように、温度情報算出部34で算出された路面温度情報に天候係数演算部38で算出された日照係数で重み付けして加重路面温度情報(重み付けされた路面温度情報)を算出し、加重路面温度情報をユーザ端末3に出力する。

0082

このように変形例2に係る経路探索システム1は、複数の温度センサ2を用いて歩行経路候補に沿った路面温度を測定し、少なくとも1つの歩行経路候補と、歩行経路候補に沿った日光の光強度を表す日照係数で重み付けされた加重路面温度情報とをユーザ端末3に表示させることにより、ユーザによる適当な散歩経路の選択を、より高い信頼性をもって支援することができる。ユーザは、例えば、街路樹や、店舗または商店街のアーケード等によって生じる日陰が多く、平均路面温度の低い歩行経路を選択することができる。

0083

(変形例3)
変形例3に係る経路探索システム1は、地図データベース24に加え、雨雲データ保持する気象データベース26を備える。また変形例3のデータ処理部30は、変形例1〜2と同様、天候係数演算部38(図6)を備える。天候係数演算部38は、各歩行経路候補に対して、気象データベース26と通信し、気象データベース26が提供する雨雲データに基づいて、日照係数(天候係数)を算出するように構成されている。

0084

雨雲は、直射日光を遮って、日光の光強度に影響を与える。気象データベース26は、例えば各地域における雨雲を示す雨雲データを保持するものであり、好適には、現時点のみならず、今後の雨雲の動きを示す雨雲データを提供する。こうした気象データベース26は、例えば一般に公開されている日本気象協会の天気予報のウェブサイト(https://tenki.jp/radar/)を利用して、雨雲データを収集するソフトウェアとして実現してもよい。

0085

変形例3に係る天候係数演算部38は、気象データベース26と通信し、雨雲データを収集し、各歩行経路候補に対して、雨雲によって遮られる直射日光に応じて変動する日照係数(天候係数)を算出するように構成されている。

0086

天候係数演算部38は、各歩行経路候補に対して算出した各歩行経路候補に対する日照係数を制御部36に送信する。制御部36は、変形例1〜2で上記説明したように、温度情報算出部34で算出された路面温度情報に天候係数演算部38で算出された日照係数で重み付けして加重路面温度情報(重み付けされた路面温度情報)を算出し、加重路面温度情報をユーザ端末3に出力する。

0087

こうして変形例3に係る経路探索システム1は、複数の温度センサ2を用いて歩行経路候補に沿った路面温度を測定し、少なくとも1つの歩行経路候補と、雨雲によって遮られる直射日光に応じて変動する日照係数で重み付けされた加重路面温度情報とをユーザ端末3に表示させることにより、ユーザによる適当な散歩経路の選択を、より高い信頼性をもって支援することができる。

0088

(変形例4)
変形例4に係る経路探索システム1は、複数の温度センサ2に加え、風向および風速を測定する複数の風向風速センサ7を備える。また変形例4のデータ処理部30は、変形例1と同様、天候係数演算部38を備える。天候係数演算部38は、各歩行経路候補に対して、風向風速センサ7(図6)で測定された風向および風速に基づいて、涼風係数(天候係数)を算出するように構成されている。

0089

各風向風速センサ7は、互いに離間して配置され、歩行経路候補に沿った測定位置における風向および風速を測定し、その測定位置に対応する位置データとともに風向風速データをデータ収集部22に送信できるものであれば任意の構成を有するものであってもよい。各風向風速センサ7は、好適には、温度センサ2とは別体のものであり、隣接する温度センサ2の略中間位置に配置されている。

0090

上記説明したように、各温度センサ2は、歩行経路候補に沿った測定位置において路面温度を直接的に測定するものであって、中間地点の路面温度を測定することはできない。よって中間地点の路面温度は、歩行経路候補における風向および風速によって大きく変動し得る。

0091

ところで、体感温度(NET)は、気温(T)、相対湿度RT)、および風速(v)をパラメータとして、次のミスナール計算式近似されることが一般に知られている。

0092

0093

路面温度と気温(T)とは異なるものであるが、互いに相関関係があることから、天候係数演算部38は、涼風係数を求めるために、ミスナールの計算式を用いてもよい。すなわち測定された路面温度をミスナールの計算式のパラメータである気温(T)に代入し、測定された風速をパラメータの風速(v)に代入して求めた体感温度と、測定された路面温度との比を涼風係数としてもよい。天候係数演算部38は、ミスナールの計算式に、例えば、T=50℃、RT=70%、v=1m/sを代入して、NET(体感温度)=47.1℃を求め、風速1m/sに対する涼風係数を、0.942(=47.1/50)と算出してもよい。

0094

なお、ミスナールの計算式に、気温(T)、相対湿度(RT)、および風速(v)を入力して、体感温度(NET)を計算するウェブサイトが一般公開されている(例えば、https://keisan.casio.jp/exec/system/1257417058)。

0095

このように変形例4の各風向風速センサ7は、歩行経路候補における風向および風速を測定し、その測定位置に対応する位置データとともに風向風速データをデータ収集部22に送信し、天候係数演算部38は、データ収集部22と通信し、各風向風速センサ7で測定された風向および風速に基づいて涼風係数を算出するように構成されている。

0096

こうして変形例4に係る経路探索システム1は、複数の温度センサ2を用いて歩行経路候補に沿った路面温度を測定し、少なくとも1つの歩行経路候補と、歩行経路候補における風向および風速を表す涼風係数で重み付けされた加重路面温度情報とをユーザ端末3に表示させることにより、ユーザによる適当な散歩経路の選択を、より高い信頼性をもって支援することができる。例えば、ユーザは、風通しが良いため、路面温度がより低く、快適な歩行経路候補を選択することができる。

0097

(変形例5)
変形例5に係る経路探索システム1は、複数の温度センサ2に加え、湿度を測定する複数の湿度センサ8(図6)を備える。また変形例5のデータ処理部30は、変形例1と同様、天候係数演算部38を備える。天候係数演算部38は、各歩行経路候補に対して、湿度センサ8で測定された湿度に基づいて、湿度係数(天候係数)を算出するように構成されている。

0098

各湿度センサ8は、互いに離間して配置され、歩行経路候補に沿った測定位置における湿度を測定し、その測定位置に対応する位置データとともに湿度データをデータ収集部22に送信できるものであれば任意の構成を有するものであってもよい。各湿度センサ8は、温度センサ2とは一体または別体のものであってもよく、別体のものであるとき、隣接する温度センサ2の略中間位置に配置されてもよい。

0099

上記説明したように、各温度センサ2は、歩行経路候補に沿った測定位置において路面温度を直接的に測定するものであって、中間地点の路面温度を測定することはできない。よって中間地点の路面温度は、歩行経路候補における湿度によって大きく変動し得る。例えば、歩行経路候補に沿った湿度が高いほど、ユーザが実際に体感する路面温度は、各温度センサ2で測定される路面温度より高くなる傾向がある。

0100

そこで変形例5の各湿度センサ8は、歩行経路候補における湿度を測定し、その測定位置に対応する位置データとともに湿度データをデータ収集部22に送信し、天候係数演算部38は、データ収集部22と通信し、各湿度センサ8で測定された湿度に基づいて湿度係数を算出するように構成されている。なお変形例5の天候係数演算部38は、変形例4と同様、ミスナールの計算式を用いてデータ収集部22と通信し、各湿度センサ8で測定された湿度に基づいて湿度係数を算出してもよい。

0101

このように変形例5に係る経路探索システム1は、複数の温度センサ2を用いて歩行経路候補に沿った路面温度を測定し、少なくとも1つの歩行経路候補と、歩行経路候補における湿度を表す湿度係数で重み付けされた加重路面温度情報とをユーザ端末3に表示させることにより、ユーザによる適当な散歩経路の選択を、より高い信頼性をもって支援することができる。例えば、ユーザは、湿度が低いため、体感する路面温度がより低く、快適な歩行経路候補を選択することができる。

0102

(変形例6)
変形例6に係る経路探索システム1は、複数の温度センサ2に加え、大気圧を測定する複数の気圧センサ9(図6)を備える。また変形例6のデータ処理部30は、変形例1と同様、天候係数演算部38を備える。天候係数演算部38は、各歩行経路候補に対して、気圧センサ9で測定された大気圧に基づいて、気圧係数(天候係数)を算出するように構成されている。

0103

各気圧センサ9は、互いに離間して配置され、歩行経路候補に沿った測定位置における大気圧を測定し、その測定位置に対応する位置データとともに気圧データをデータ収集部22に送信できるものであれば任意の構成を有するものであってもよい。各気圧センサ9は、温度センサ2とは一体または別体のものであってもよい。また大気圧は、巨視的に見ても大きく変化しないので、気圧センサ9の配置密度は温度センサ2より小さくてもよい。なお天候係数演算部38は、気圧センサ9の代わりに、気象データベース26にアクセスして、歩行経路候補に沿った測定位置における大気圧を示す気圧データを収支して、気圧係数を算出してもよい。

0104

夏季の酷暑をもたらす高気圧は、気温を上昇させるものであり、ユーザが実際に体感する路面温度は、各温度センサ2で測定される路面温度より高くなる傾向がある。

0105

そこで変形例6の各気圧センサ9は、歩行経路候補における大気圧を測定し、その測定位置に対応する位置データとともに気圧データをデータ収集部22に送信し、天候係数演算部38は、データ収集部22と通信し、各気圧センサ9で測定された大気圧に基づいて気圧係数を算出するように構成されている。

0106

このように変形例6に係る経路探索システム1は、複数の温度センサ2を用いて歩行経路候補に沿った路面温度を測定し、少なくとも1つの歩行経路候補と、歩行経路候補における大気圧を表す気圧係数で重み付けされた加重路面温度情報とをユーザ端末3に表示させることにより、ユーザによる適当な散歩経路の選択を、より高い信頼性をもって支援することができる。例えば、ユーザは、気圧が低いため、体感する路面温度がより低く、快適な歩行経路候補を選択することができる。

0107

(変形例7)
変形例7に係る経路探索システム1は、上述のとおり、路面温度と気温とは互いに相関関係があることから、天気予報を提供する上記ウェブサイト等の気象データベース26から各歩行経路候補を含む地域の気温の推移に基づいて、将来の路面温度のヒートマップを予測するように構成されている。

0108

温度情報算出部34は、上記説明したように、各歩行経路候補を含む地域の温度分布(ヒートマップ)を推定するとともに、各歩行経路候補に沿った路面温度情報(例えば平均路面温度)を算出するように構成されている。一方、気象データベース26によれば各地域の気温の推移に関する情報(径時的に変動する気温メッシュデータともいう)が提供されている。そこで変形例7の温度情報算出部34は、気象データベース26と通信し、各地域の気温の推移に関する情報(気温メッシュデータ)に基づいて、歩行経路候補に沿った時々刻々と変動する路面温度の統計ヒートマップを推定する。例えば、図4に示す入出力インターフェイス5は、現時点における路面温度情報を表示するものであるが、推定された統計ヒートマップに基づいて、例えば1時間後、2時間後、3時間後の変動する路面温度情報を表示できるように構成される。このとき制御部36は、少なくとも1つの歩行経路候補、および推定された統計ヒートマップに基づいて予測される将来の路面温度情報を上記ユーザ端末3に送信するように構成される。

0109

このように変形例7に係る経路探索システム1は、気象データベース26から得られた変動する気温メッシュデータを参照して、少なくとも1つの歩行経路候補と、今後変動する路面温度情報とをユーザ端末3に表示させることにより、ユーザによる適当な散歩経路の選択を、より高い信頼性をもって支援することができる。例えば、現時点の路面温度は極めて高いが、1時間後には歩行に快適な路面温度に下がることをユーザに通知することにより、ユーザは、より快適な歩行経路候補および歩行時刻を選択することができる。なお、変形例7に係る経路探索システム1は、同様に変形例1〜6の1つまたはこれらの組み合わせたものを採用することができる。

0110

本発明は、ユーザによる歩行経路の適切な選択を支援する経路探索システムならびに経路案内システム、経路探索方法、およびこれに用いられるコンピュータプログラムに利用することができる

0111

1…経路探索システム
2…温度センサ
3…ユーザ端末
4…インターネットサーバ
5…入出力インターフェイス
6…照度センサ
7…風向風速センサ
8…湿度センサ
9…気圧センサ
10…経路案内システム
20…データ蓄積部
22…データ収集部
24…地図データベース
26…気象データベース
30…データ処理部
32…経路抽出部
34…温度情報算出部
36…制御部
38…天候係数演算部

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