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技術 心疾患の検出方法及び検出用試薬

出願人 東ソー株式会社
発明者 仲田大輔
出願日 2019年2月15日 (1年9ヶ月経過) 出願番号 2019-024974
公開日 2020年8月31日 (3ヶ月経過) 公開番号 2020-134208
状態 未査定
技術分野 酵素、微生物を含む測定、試験 ペプチド又は蛋白質 生物学的材料の調査,分析
主要キーワード 特許引用 操作特性 量測定結果 免疫測定用試薬 急性心筋梗塞患者 ST上昇 基礎情報 免疫測定装置
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2020年8月31日)のものです。
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図面 (3)

課題

心疾患を検出可能な方法を提供することである。

解決手段

試料中のヒト膵臓リボヌクレアーゼ濃度を測定し、その測定値があらかじめ設定した基準値を超えた場合に、心疾患(特に急性冠症候群、その中でも血栓塞栓症急性心筋梗塞、又は心不全)が検出されたとする、心疾患の検出方法。またヒト膵臓リボヌクレアーゼを特異的に認識する抗体を含有することを特徴とする、心疾患の検出に使用するための試薬

概要

背景

日本の厚生省の統計によれば、心疾患が原因で亡くなる人は年間20万人(平成28年)であり、悪性新生物(癌)に次いで多い死因となっている。心疾患で亡くなる人のうち、急性心筋梗塞(18%)、虚血性心疾患(17%)、心不全(37%)が主な死因となっている。

近年、これら死亡者数の多い心疾患を含む分類として、急性冠症候群(acute coronary syndromes、ACS)が提唱されている(非特許引用文献1)。ACSは、冠動脈病理を原因とする急性心筋虚血による疾患群の総称であり、上述の3種以外にも不安定性狭心症、非ST上昇心筋梗塞が含まれる。「冠動脈の病理を原因」とは、冠動脈のプラーク形成およびその破たんによる血栓形成を指し、冠動脈が一時的もしくは慢性的閉塞することによって心筋虚血状態になり、前述の疾患が引き起こされると考えられている。また、心不全は、心臓の働きが悪くなることが主な症状であるが、その原因となる疾患の多くは心筋梗塞であることが知られており、ACSと密接に関連がある症状である。

ヒトRNase1は、主に膵臓分泌されるタンパク質であるが、近年膵臓だけではなく様々な臓器において発現していることが確認されている。特に、血管上皮細胞のワイベルパラーデ小体(Weibel−Palade body)には、ヒトRNase 1が蓄積されているのではないかという報告がある(非特許引用文献2)。ワイベル・パラーデ小体には、フォン・ヴィレブランド因子(VWF)、P−セレクチンインターロイキン8などの分子が蓄積していることが報告されている(非特許引用文献3)。特に、VWFとP−セレクチンは、血管が損傷を受けた際に生じるワイベル・パラーデ小体の細胞膜との融合により、速やかに細胞外露出し、血栓の形成を誘導していることが解明されており、血管上皮細胞のワイベル・パラーデ小体が血栓の形成に重要な役割を果たしていることが明らかにされてきた。非特許引用文献4によれば、塩基性ポリマーであるポリリン酸血小板凝集を促進することから、血管損傷によって細胞から漏出するリボヌクレオチド(extracellular RNA)がポリリン酸と同様に血小板の凝集及び血栓の形成に働いている可能性を指摘している。また一方で、周辺細胞のワイベル・パラーデ小体内に蓄積されていたヒトRNase 1が、血流に分泌されることで、漏出したリボヌクレオチドを分解し、血栓の形成をコントロールしているのではないかと考察している(非特許引用文献4)。このように、近年、重篤な心疾患を血管における血栓形成に起因する一連の疾患、即ちACSとして理解することの重要性が示されてきているが、その起点となる血栓の形成に関わる分子レベル作用機序については、いまだに解明されていな点が多くある。

これまでに、急性心筋梗塞を発症した患者の血液中酸性アルカリ性リボヌクレアーゼ活性測定についての研究が報告されている(非特許引用文献5)。また、リュウマチ血管炎患者の血液中でのアルカリ性リボヌクレアーゼ活性の増加についての報告がある(非特許引用文献6)。その後、血液中には複数のリボヌクレアーゼ酵素が存在することが明らかになり(非特許引用文献7)、特に塩基性至適pHがある、いわゆる膵臓型リボヌクレアーゼ様活性を持つ酵素には、ヒトRNase1の他にRNase4(非特許引用文献7)、RNase5(非特許引用文献8)があることが明らかとなった。このように、これまでのリボヌクレアーゼ活性と疾患の関連性に着目した研究は、リボヌクレアーゼ活性がどのリボヌクレアーゼの分子種に起因するかを明らかにしておらず、リボヌクレアーゼ活性の変動が必ずしもヒトRNase 1の血中量を反映していないものであった。よって、ヒトRNase 1量や濃度と心疾患との関連性は、何ら開示・示唆されていなかった。

概要

心疾患を検出可能な方法を提供することである。試料中のヒト膵臓リボヌクレアーゼ濃度を測定し、その測定値があらかじめ設定した基準値を超えた場合に、心疾患(特に急性冠症候群、その中でも血栓塞栓症、急性心筋梗塞、又は心不全)が検出されたとする、心疾患の検出方法。またヒト膵臓リボヌクレアーゼを特異的に認識する抗体を含有することを特徴とする、心疾患の検出に使用するための試薬

目的

本発明が解決しようとする課題は、心疾患を検出可能な方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
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請求項1

試料中のヒト膵臓リボヌクレアーゼ濃度を測定することを特徴とする、心疾患検出方法

請求項2

請求項1に記載の方法において、心疾患が急性冠症候群である方法。

請求項3

請求項2に記載の方法において、急性冠症候群が血栓塞栓症急性心筋梗塞、又は心不全である方法。

請求項4

請求項1〜3いずれか1項に記載の方法において、ヒト膵臓リボヌクレアーゼ濃度の測定値が、あらかじめ設定した基準値を超えた場合に、心疾患が検出されたとする方法。

請求項5

請求項1〜4いずれか1項に記載の方法において、ヒト膵臓リボヌクレアーゼを特異的に認識する抗体を用いた免疫化学的方法により測定する方法。

請求項6

請求項5に記載の方法において、試料、ヒト膵臓リボヌクレアーゼを特異的に認識する抗体(a)、及び抗体(a)とは異なる部位でヒト膵臓リボヌクレアーゼを特異的に認識する抗体(b)、を接触させることにより、試料に含まれるヒト膵臓リボヌクレアーゼ、抗体(a)、及び抗体(b)の複合体を形成させ、形成された複合体中のヒト膵臓リボヌクレアーゼを検出する工程を含む方法。

請求項7

ヒト膵臓リボヌクレアーゼを特異的に認識する抗体を含有することを特徴とする、心疾患の検出に使用するための試薬

技術分野

0001

本発明は、心疾患検出方法及び検出用試薬に関する。より詳しくは、試料中の膵臓リボヌクレアーゼ(以下、膵臓リボヌクレアーゼを「RNase1」と称する)を測定することによる心疾患の検出方法及び検出用試薬に関する。

背景技術

0002

日本の厚生省の統計によれば、心疾患が原因で亡くなる人は年間20万人(平成28年)であり、悪性新生物(癌)に次いで多い死因となっている。心疾患で亡くなる人のうち、急性心筋梗塞(18%)、虚血性心疾患(17%)、心不全(37%)が主な死因となっている。

0003

近年、これら死亡者数の多い心疾患を含む分類として、急性冠症候群(acute coronary syndromes、ACS)が提唱されている(非特許引用文献1)。ACSは、冠動脈病理を原因とする急性心筋虚血による疾患群の総称であり、上述の3種以外にも不安定性狭心症、非ST上昇心筋梗塞が含まれる。「冠動脈の病理を原因」とは、冠動脈のプラーク形成およびその破たんによる血栓形成を指し、冠動脈が一時的もしくは慢性的閉塞することによって心筋虚血状態になり、前述の疾患が引き起こされると考えられている。また、心不全は、心臓の働きが悪くなることが主な症状であるが、その原因となる疾患の多くは心筋梗塞であることが知られており、ACSと密接に関連がある症状である。

0004

ヒトRNase1は、主に膵臓分泌されるタンパク質であるが、近年膵臓だけではなく様々な臓器において発現していることが確認されている。特に、血管上皮細胞のワイベルパラーデ小体(Weibel−Palade body)には、ヒトRNase 1が蓄積されているのではないかという報告がある(非特許引用文献2)。ワイベル・パラーデ小体には、フォン・ヴィレブランド因子(VWF)、P−セレクチンインターロイキン8などの分子が蓄積していることが報告されている(非特許引用文献3)。特に、VWFとP−セレクチンは、血管が損傷を受けた際に生じるワイベル・パラーデ小体の細胞膜との融合により、速やかに細胞外露出し、血栓の形成を誘導していることが解明されており、血管上皮細胞のワイベル・パラーデ小体が血栓の形成に重要な役割を果たしていることが明らかにされてきた。非特許引用文献4によれば、塩基性ポリマーであるポリリン酸血小板凝集を促進することから、血管損傷によって細胞から漏出するリボヌクレオチド(extracellular RNA)がポリリン酸と同様に血小板の凝集及び血栓の形成に働いている可能性を指摘している。また一方で、周辺細胞のワイベル・パラーデ小体内に蓄積されていたヒトRNase 1が、血流に分泌されることで、漏出したリボヌクレオチドを分解し、血栓の形成をコントロールしているのではないかと考察している(非特許引用文献4)。このように、近年、重篤な心疾患を血管における血栓形成に起因する一連の疾患、即ちACSとして理解することの重要性が示されてきているが、その起点となる血栓の形成に関わる分子レベル作用機序については、いまだに解明されていな点が多くある。

0005

これまでに、急性心筋梗塞を発症した患者の血液中酸性アルカリ性リボヌクレアーゼ活性測定についての研究が報告されている(非特許引用文献5)。また、リュウマチ血管炎患者の血液中でのアルカリ性リボヌクレアーゼ活性の増加についての報告がある(非特許引用文献6)。その後、血液中には複数のリボヌクレアーゼ酵素が存在することが明らかになり(非特許引用文献7)、特に塩基性至適pHがある、いわゆる膵臓型リボヌクレアーゼ様活性を持つ酵素には、ヒトRNase1の他にRNase4(非特許引用文献7)、RNase5(非特許引用文献8)があることが明らかとなった。このように、これまでのリボヌクレアーゼ活性と疾患の関連性に着目した研究は、リボヌクレアーゼ活性がどのリボヌクレアーゼの分子種に起因するかを明らかにしておらず、リボヌクレアーゼ活性の変動が必ずしもヒトRNase 1の血中量を反映していないものであった。よって、ヒトRNase 1量や濃度と心疾患との関連性は、何ら開示・示唆されていなかった。

先行技術

0006

N. Engl. J. Med.,326, 242−50(1992)
Thromb Haemost., 105, 345−355 (2011)
TrendsCardiovas. Med., 15,302−308(2005)
PLoS ONE, 12,e0174237(2017)
Cor. Vasa., 23,241−247(1981)
Ann. Rheum. Dis., 45, 937-940 (1986)
Biochemistry.,25,7255−7264(1986)
Biochemistry.,25,3527−3532(1986)

発明が解決しようとする課題

0007

本発明が解決しようとする課題は、心疾患を検出可能な方法を提供することである。

課題を解決するための手段

0008

本発明者は上記課題を解決するために鋭意検討した結果、心疾患患者から得られた試料中のヒトRNase1を測定した場合に、健常人から得られた試料中のヒトRNase 1を測定した場合よりも高い値を示すことを見いだし、本発明を完成するに至った。

0009

即ち本発明は、以下のとおりである。
(1)試料中のヒトRNase1濃度を測定することを特徴とする、心疾患の検出方法。
(2)上述の(1)に記載の方法において、心疾患が急性冠症候群である方法。
(3)上述の(2)に記載の方法において、急性冠症候群が血栓塞栓症、急性心筋梗塞、又は心不全である方法。
(4)上述の(1)〜(3)いずれか1項に記載の方法において、ヒトRNase 1濃度の測定値が、あらかじめ設定した基準値を超えた場合に、心疾患が検出されたとする方法。
(5)上述の(1)〜(4)いずれか1項に記載の方法において、ヒトRNase 1を特異的に認識する抗体を用いた免疫化学的方法により測定する方法。
(6)上述の(5)に記載の方法において、試料、ヒトRNase 1を特異的に認識する抗体(a)、及び抗体(a)とは異なる部位でヒトRNase 1を特異的に認識する抗体(b)、を接触させることにより、試料に含まれるヒトRNase 1、抗体(a)、及び抗体(b)の複合体を形成させ、形成された複合体中のヒトRNase 1を検出する工程を含む方法。
(7)ヒトRNase 1を特異的に認識する抗体を含有することを特徴とする、心疾患の検出に使用するための試薬

0010

以下に本発明を更に詳細に説明する。本発明は、試料中のヒトRNase1濃度を測定することを特徴とする、心疾患の検出方法である。本発明の方法は、心疾患を検出する段階までを含むものであり、心疾患の診断に関する最終的な判断行為は含まれない。医師は、本発明の方法による検出結果等を参照して、心疾患を診断したり治療方針を立てたりする。

0011

ここで心疾患とは特に限定されるものではないが、例えば急性冠症候群をあげることができ、その中でも好ましくは血栓塞栓症、急性心筋梗塞、又は心不全であり、さらに好ましくは急性心筋梗塞又は心不全である。

0012

このとき、ヒトRNase1濃度の測定値が、あらかじめ設定した基準値を超えた場合に、心疾患が検出されたとすることができる。心疾患と判定する基準値(カットオフ値)は、健常人と心疾患患者をそれぞれ測定し、受信者動作特性(ROC)曲線解析により最適な感度特異度を示す測定値に適宜設定することができる。例えば、ヒトRNase 1の基準値は、後述の実施例で示す通り407ng/mLと設定しても良いが、その限りではない。

0013

本発明においてヒトRNase1を測定する方法には特に限定は無いが、例えばヒトRNase 1を特異的に認識する抗体を用いた免疫化学的方法により測定する方法、質量分析法を用いて行う方法、電気泳動による方法、カラムクロマトグラフィーによる方法等があげられる。これらの中でも、前述の免疫化学的方法が好ましい。免疫化学的方法も抗原抗体反応を利用した方法であれば特に限定は無く、いわゆるサンドイッチ法競合法、イムノクロマト法等があげられるが、特にサンドイッチ法が好ましい。サンドイッチ法としては、例えば、試料、ヒトRNase 1を特異的に認識する抗体(a)、及び抗体(a)とは異なる部位でヒトRNase 1を特異的に認識する抗体(b)、を接触させることにより、試料に含まれるヒトRNase 1、抗体(a)、及び抗体(b)の複合体を形成させ、形成された複合体中のヒトRNase 1を検出する工程を含む方法があげられる。

0014

これは、試料中のヒトRNase1を、ヒトRNase 1を特異的に認識する抗体であって認識部位の異なる2つの抗体(a)及び(b)を使用した免疫学的測定方法によって測定するものであって、リボヌクレアーゼ酵素活性を測定するものではない。この2つの抗体(a)及び(b)は、ヒトRNase 1を特異的に認識するものであればよく、特に限定されないが、ヒトRNase 1の翻訳後修飾によって、特に糖鎖修飾によって、抗体の認識能が影響を受けないものが好ましい。また抗体は、モノクローナル抗体ポリクローナル抗体抗血清又はそれらの断片であってもよい。抗体(a)及び(b)の一方は固相化し、他方は標識化することが好ましく、これにより測定を好都合に行うことができる。また試料と抗体(a)、(b)との反応の順序には特に限定はなく、同時に反応させてもよく、また順次反応させてもよい。

0015

一方、本発明において測定対象となる試料は、特に限定されるものではないが、人から採取された血液、血清血漿唾液、尿、リンパ液髄液などの体液であることが好ましく、特に血清または血漿であることがもっとも好ましい。

0016

また本発明は、ヒトRNase1を特異的に認識する抗体を含有することを特徴とする、心疾患の検出に使用するための試薬である。本発明の検出試薬キット化し、心疾患の検出に用いることもできる。

0017

本発明によれば、心疾患を検出することができ、特に急性冠症候群に分類される心疾患、特に血栓塞栓症、急性心筋梗塞、心不全を検出することができる。急性冠症候群に分類される心疾患の諸症状は、心不全などの重篤な症状に至る一連の疾患群であり、これらの疾患を検出することが可能な本発明は、心疾患の治療方針決定において重要な判断材料を提供する。

発明の効果

0018

本発明により、心疾患の検出を行うことができ、特に急性冠症候群、とりわけ血栓塞栓症、急性心筋梗塞、心不全を検出することができる。

図面の簡単な説明

0019

健常人検体、血栓塞栓症、急性心筋梗塞、心不全患者検体中のヒトRNase1量の分布プロットしたグラフである。
健常人検体のヒトRNase 1量測定結果と、血栓塞栓症、急性心筋梗塞、心不全患者検体のヒトRNase 1量測定結果から、ROC解析した結果を示したグラフである。

0020

以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は本実施例により限定されるものではない。

0021

ヒトRNase1を特異的に認識する抗体MrhRN0614抗体は、特開2014−134529号公報に記載の抗体を使用した。ヒトRNase 1を特異的に認識する抗体RrhRN203抗体は、特開2014−134529号公報の実施例1に記載の方法でRrhRN1111抗体と同様に作製した。これらの2つの抗体を用いてサンドイッチ法による心疾患の検出試薬を作製した。具体的には、特開2018−4323号公報の実施例と同様にしてRrhRN203抗体固定化磁性微粒子アルカリ性ホスファターゼ標識MrhRN0614抗体を用いた免疫測定用試薬を作製し、これを心疾患検出用試薬として使用した。試料中のヒトRNase 1濃度の測定は、特開2018−4323号公報の実施例に記載の免疫測定装置を使用した方法で実施した。

0022

実施例1 ヒトRNase1特異的抗体によるヒトRNase 1の免疫学的測定方法による心疾患患者検体の測定
前述の心疾患検出用試薬及び免疫測定装置を使用して、健常人から得られた血清39検体と、血栓塞栓症患者20検体、急性心筋梗塞患者20検体、心不全患者20検体の、ヒトRNase 1濃度を測定した。なお各心疾患から得られた血液試料は、それぞれ、血栓塞栓症、急性心筋梗塞,心不全であると医学的診断により病名が決定されているものを使用した。表1に各疾患群と健常者群基礎情報を示す。

0023

0024

結果を図1,2に示す。図1は、健常人検体、血栓塞栓症患者検体、急性心筋梗塞患者検体、心不全患者検体のヒトRNase1濃度をプロットしたグラフである。ここで健常人試料の80%が陰性となるように設定されたカットオフ値407ng/mLを採用すると、血栓塞栓症患者検体では陽性率60%、急性心筋梗塞患者検体では陽性率100%、心不全患者検体では陽性率100%となった(表1)。またその時の感度及び特異度を統計的に算出したところ、感度88%、特異度80%となった。

0025

図2は、健常人検体と、心疾患患者検体(前述の血栓塞栓症患者検体、急性心筋梗塞患者検体、及び心不全患者検体)を受信者操作特性解析(ROC解析)により心疾患検出試薬としての性能を評価した図である。AUCが0.918となり、心疾患検出試薬としての性能が非常に優れていることがわかる。このように心疾患患者の試料中のヒトRNase1を測定すると、ヒトRNase 1量は高い値を示すことが明らかとなり、ヒトRNase 1濃度が高い場合には、心疾患、特に急性冠症候群、とりわけ血栓塞栓症、急性心筋梗塞、または心不全患者と健常人とを有意に区別可能であることが明らかとなった。

0026

以上の結果から、試料中のヒトRNase1濃度を測定することにより心疾患に罹患した患者、特に急性冠症候群、その中でも血栓塞栓症、急性心筋梗塞、または心不全患者を検出することが可能である可能性が強く示された。

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