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課題

本発明は、分化細胞間葉系幹細胞など多能性細胞等の細胞種等を非破壊的検査及び解析する方法を提供することを目的とする。また、本発明は細胞の状態、例えば、老化活性度多能性分化指向性、有効性等を非破壊的に検査及び解析する方法を提供することを目的とする。

解決手段

糖鎖結合性タンパク質固定化したマイクロアレイを用いて、培地中に細胞から分泌される機能因子からその糖鎖プロファイルを取得して解析することにより、細胞を破壊することなく細胞種もしくは細胞状態を解析することができることを見出した。

概要

背景

細胞の状態を非破壊的検査する検査装置解析方法に関しては従来から種々の検査装置、解析方法が知られている。

特許文献1には、細胞や生体組織遺伝子発現態様や、抗原抗体反応解析する試料チップ解析装置及び解析方法に関して、蛍光物質励起光外乱光に影響されることなく試料に結合された被検試料に標識された蛍光物質からの発光を確実、かつ高精度に検出して被検試料の解析作業を効率化できる試料チップ解析装置及び解析方法が記載されている。

特許文献2には、レクチンアレイの実用化に道を開く、タンパク質糖鎖との相互作用分析する方法が提案されている。レクチン糖結合ドメインを有する酵素タンパク質、糖鎖に親和性を有するサイトカイン、または糖鎖に相互作用を示す抗体など、糖鎖に相互作用を示すタンパク質を固定化した基板蛍光標識した被検糖鎖または被検複合糖質を接触させ、前記基板を洗浄せず、励起光(エバネッセント波)を作用させ、励起される蛍光の強度を測定することで、タンパク質と糖鎖との相互作用を分析する方法が記載されている。

特許文献3には、IgMクラスに属する糖鎖認識抗体やレクチンなどの糖鎖結合性タンパク質複数種配置固定した導光性材料からなる基板と、該基板の側部端面に光を導入し、該基板表面にエバネッセント波を発生させて蛍光標識を励起する手段と、該手段により生じた蛍光の強度を上記糖鎖結合性タンパク質の配置位置毎に測定する蛍光強度測定手段とを有する、糖鎖あるいは複合糖質の解析装置が記載されている。

一方、品質管理項目としての間葉系幹細胞の必要最低評価条件としては、次の3項目が規定されている(非特許文献1)。
1.プラスティック接着し培養可能であること
2.細胞表面マーカー発現について、CD73, CD90, CD105が陽性、CD45, CD34, CD14 or CD11b, CD79a or CD19,HLA-DRが陰性であること
3.骨芽細胞脂肪細胞軟骨細胞への分化能を有すること

しかしながら、分化能試験は試験実施に非常に時間を要する。また、細胞表面マーカーの試験はフローサイトメーターで実施ができるため比較的容易であるが、これらのマーカー特異性は高いとは言えず、識別可能な細胞に限界があることが指摘されている。具体的には、間葉系幹細胞と繊維芽細胞判別は困難を極める(非特許文献2)。

また、国際細胞治療学会が推奨する間葉系幹細胞製剤の評価方法には、免疫調整機能の評価があり、IFNγ、TNFαらのサイトカイン刺激遺伝子発現解析が推奨されている(非特許文献3)。

これは、間葉系幹細胞の抗炎症作用は、サイトカイン刺激によりどのような因子がどの位誘導されるかである程度予測可能とされており、間葉系幹細胞を用いた再生医療製品において、その有効性に結び付くものと考えられているからである(非特許文献4)。

免疫調整機能評価においても、サイトカイン刺激及び細胞のさらなる培養行う事が必要であるため試験時間を要し、試験のコスト増を伴うことが課題として指摘されている。なお、本評価は核酸抽出が必要であるため、細胞の破壊を行うこととなる。培養上清からエクソソームを回収して糖鎖プロファイリングを行う方法が知られているが(非特許文献5)、エクソソームの回収には超遠心を用いた濃縮作業が必要であり、簡便性高い方法とは言えない。

従って、間葉系幹細胞を用いた再生医療等製品の開発において、その「品質管理」方法には、時間や費用等の面で改善の余地が残されている。

概要

本発明は、分化細胞、間葉系幹細胞など多能性細胞等の細胞種等を非破壊的に検査及び解析する方法を提供することを目的とする。また、本発明は細胞の状態、例えば、老化活性度多能性分化指向性、有効性等を非破壊的に検査及び解析する方法を提供することを目的とする。糖鎖結合性タンパク質を固定化したマイクロアレイを用いて、培地中に細胞から分泌される機能因子からその糖鎖プロファイルを取得して解析することにより、細胞を破壊することなく細胞種もしくは細胞状態を解析することができることを見出した。なし

目的

本発明は、分化細胞、間葉系幹細胞など多能性細胞等の細胞種等を非破壊的に検査及び解析する方法を提供する

効果

実績

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請求項1

糖鎖結合性タンパク質固定化したマイクロアレイを用いて、培地中に細胞から分泌される機能因子からその糖鎖プロファイルを取得し、解析する方法。

請求項2

前記細胞がヒト細胞である請求項1の解析方法

請求項3

糖鎖プロファイルを取得する工程がエバネッセント波蛍光励起装置を用いて行われる請求項1又は2記載の解析方法。

請求項4

前記培地が無血清培地である請求項1乃至3のいずれか一項に記載の解析方法。

請求項5

前記機能因子が糖タンパク質である請求項1乃至4のいずれか一項に記載の解析方法。

技術分野

0001

本発明は、細胞の状態を非破壊的検査する検査装置解析方法に関する。本発明の検査、解析は、分化細胞幹細胞など多能性細胞等の細胞種分類及び解析に関する。また、本発明の検査、解析はする細胞の状態としては、老化活性度多能性分化指向性、有効性などがある。

背景技術

0002

細胞の状態を非破壊的に検査する検査装置、解析方法に関しては従来から種々の検査装置、解析方法が知られている。

0003

特許文献1には、細胞や生体組織遺伝子発現態様や、抗原抗体反応を解析する試料チップ解析装置及び解析方法に関して、蛍光物質励起光外乱光に影響されることなく試料に結合された被検試料に標識された蛍光物質からの発光を確実、かつ高精度に検出して被検試料の解析作業を効率化できる試料チップ解析装置及び解析方法が記載されている。

0004

特許文献2には、レクチンアレイの実用化に道を開く、タンパク質糖鎖との相互作用分析する方法が提案されている。レクチン糖結合ドメインを有する酵素タンパク質、糖鎖に親和性を有するサイトカイン、または糖鎖に相互作用を示す抗体など、糖鎖に相互作用を示すタンパク質を固定化した基板蛍光標識した被検糖鎖または被検複合糖質を接触させ、前記基板を洗浄せず、励起光(エバネッセント波)を作用させ、励起される蛍光の強度を測定することで、タンパク質と糖鎖との相互作用を分析する方法が記載されている。

0005

特許文献3には、IgMクラスに属する糖鎖認識抗体やレクチンなどの糖鎖結合性タンパク質複数種配置固定した導光性材料からなる基板と、該基板の側部端面に光を導入し、該基板表面にエバネッセント波を発生させて蛍光標識を励起する手段と、該手段により生じた蛍光の強度を上記糖鎖結合性タンパク質の配置位置毎に測定する蛍光強度測定手段とを有する、糖鎖あるいは複合糖質の解析装置が記載されている。

0006

一方、品質管理項目としての間葉系幹細胞の必要最低評価条件としては、次の3項目が規定されている(非特許文献1)。
1.プラスティック接着し培養可能であること
2.細胞表面マーカー発現について、CD73, CD90, CD105が陽性、CD45, CD34, CD14 or CD11b, CD79a or CD19,HLA-DRが陰性であること
3.骨芽細胞脂肪細胞軟骨細胞への分化能を有すること

0007

しかしながら、分化能試験は試験実施に非常に時間を要する。また、細胞表面マーカーの試験はフローサイトメーターで実施ができるため比較的容易であるが、これらのマーカー特異性は高いとは言えず、識別可能な細胞に限界があることが指摘されている。具体的には、間葉系幹細胞と繊維芽細胞判別は困難を極める(非特許文献2)。

0008

また、国際細胞治療学会が推奨する間葉系幹細胞製剤の評価方法には、免疫調整機能の評価があり、IFNγ、TNFαらのサイトカイン刺激遺伝子発現解析が推奨されている(非特許文献3)。

0009

これは、間葉系幹細胞の抗炎症作用は、サイトカイン刺激によりどのような因子がどの位誘導されるかである程度予測可能とされており、間葉系幹細胞を用いた再生医療製品において、その有効性に結び付くものと考えられているからである(非特許文献4)。

0010

免疫調整機能評価においても、サイトカイン刺激及び細胞のさらなる培養行う事が必要であるため試験時間を要し、試験のコスト増を伴うことが課題として指摘されている。なお、本評価は核酸抽出が必要であるため、細胞の破壊を行うこととなる。培養上清からエクソソームを回収して糖鎖プロファイリングを行う方法が知られているが(非特許文献5)、エクソソームの回収には超遠心を用いた濃縮作業が必要であり、簡便性高い方法とは言えない。

0011

従って、間葉系幹細胞を用いた再生医療等製品の開発において、その「品質管理」方法には、時間や費用等の面で改善の余地が残されている。

0012

特開2003−172701公報
国際公開第2005/064333号公報
特開2007−3357号公報

先行技術

0013

M. Dominici, K. Le Blanc, I. Mueller, I. Slaper-Cortenbach, F. Marini, D. Krause, R. Deans, A. Keating, Dj. Prockop, E. Horwitz, Minimal criteria for defining multipotent mesenchymal stromal cells. The International Society for Cellular Therapy position statement, Cytotherapy, 2006; 8(4), pp315-317
E. Alt, Y. Yan, S. Gehmert, YH Song, A. Altman, S Gehmert, D. Vykoukai, X. Bai, Fibroblasts share mesenchymal phenotypes with stem cells, but lack their differentiation and colony-forming potential, Biol. Cell., 2011 Apr;103(4)pp.198-208
Cytotherapy, 2016 February; 18(2):151-159. doi:10.1016/j/jcyt.2015.11.008
Galipeau et al., 2016 Cytotherapy; & Chinnadurai et al., 2018 CellReports
A. Shimoda et al., BBRC 491 (2017), pp.701-707

発明が解決しようとする課題

0014

本発明は、分化細胞、間葉系幹細胞など多能性細胞等の細胞種等を非破壊的に検査及び解析する方法を提供することを目的とする。また、本発明は細胞の状態、例えば、老化、活性度、多能性、分化指向性、有効性等を非破壊的に検査及び解析する方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0015

本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、糖鎖結合性タンパク質を固定化したマイクロアレイを用いて、細胞から分泌される機能因子からその糖鎖プロファイルを取得して解析することにより、細胞を破壊することなく細胞種もしくは細胞状態を解析することができることを見出した。本発明はこれらの知見に基づいて完成されたものである。すなわち、上記課題を解決するためになされた発明は、以下の通りである。

0016

[1]
糖鎖結合性タンパク質を固定化したマイクロアレイを用いて、培地中に細胞から分泌される機能因子からその糖鎖プロファイルを取得し、解析する方法。

0017

[2]
前記細胞がヒト細胞である[1]の解析方法。

0018

[3]
糖鎖プロファイルを取得する工程がエバネッセント波蛍光励起装置を用いて行われる[1]又は[2]の解析方法。

0019

[4]
前記培地が無血清培地である[1]乃至[3]のいずれかの解析方法。

0020

[5]
前記機能因子が糖タンパク質である[1]乃至[4]のいずれかの解析方法。

発明の効果

0021

本発明によれば、分化細胞、間葉系幹細胞など多能性細胞等の細胞種を非破壊的に検査及び解析方法を提供することができる。また、本発明は細胞の状態、例えば、老化、活性度、多能性、分化指向性、有効性等を非破壊的に検査及び解析方法を提供することができる。本発明の検査及び解析方法では、一切の前処理を行なわず検査及び解析することができるため、細胞を用いた再生医療等製品の開発において、品質管理にかかる時間の短縮や費用の軽減をすることができる。

図面の簡単な説明

0022

糖鎖プロファイリングの比較図
使用した深層学習の入力層から出力層への流れを説明する図

0023

以下に、本発明の解析方法について詳細に説明する。

0024

本発明の検査及び解析方法は、細胞培養の培地中に分泌される糖タンパク質のレクチンマイクロアレイを用いた糖鎖プロファイリングを用いることで、細胞の持つ特徴を非破壊的に解析するものである。

0025

「細胞の持つ特徴を非破壊的に解析する」とは、細胞を破壊することなく細胞種もしくは細胞状態を解析するものである。

0026

本発明の検査及び解析方法によれば、検査対象となる細胞を用いることなく、本来培地交換等で廃棄する培地を用いることで、低コストで細胞の持つ特徴を解析することができる。

0027

本発明の検査及び解析方法では、細胞の状態を、糖鎖結合性タンパク質を固定化したマイクロアレイを用いて、培地中に分泌される機能因子からその糖鎖プロファイルを取得し、非破壊的に解析する。

0028

本発明の解析方法において、糖鎖プロファイルを取得する工程は、エバネッセント波蛍光励起装置を用いて行うことができる。

0029

エバネッセント波蛍光励起装置とは、糖鎖結合性タンパク質が固定化されたマイクロアレイの表面にエバネッセント波(近接場)を発生させ、解析対象になっている前記細胞から前記培地中に分泌される機能因子と、前記糖鎖結合性タンパク質との相互作用を、前記マイクロアレイ表面の洗浄や乾燥操作を行わず、非破壊で検出できる装置である。

0030

エバネッセント波蛍光励起装置としては、株式会社グライコテクニカのGlycoStation ReaderやGlycoLite等が例示される。

0031

本発明において、検査及び解析を行う細胞は、本発明の効果が得られる限り特に限定されるものではないが、例えば、ヒト細胞が挙げられる。本発明において、検査及び解析を行う細胞種としては、本発明の効果が得られる限り特に限定されるものではないが、例えば、分化細胞、間葉系幹細胞などの多能性細胞が挙げられる。

0032

本発明において、検査及び解析する細胞の状態としては、本発明の効果が得られる限り特に限定されるものではないが、例えば、老化と活性度、多能性、分化指向性、有効性が挙げられる。

0033

本発明で用いる培地は細胞を培養できる培地であれば、特に限定されないが、例えば、無血清培地が挙げられる。

0034

本発明で用いる機能因子は、本発明の効果が得られる限り特に限定されるものではないが、糖タンパク質が挙げられる。

0035

無血清培地とは、血清を含まない動物細胞培養用の培地であり、動物細胞人工的に培養する場合に、必要な増殖因子等の成分を補うため、培地中に5〜20%程度の血清を添加した培地に対比して、血清を添加せずに同様な効果を実現したものである。

0036

本発明において、解析には機械学習の中でも特に教師あり学習を使用することができる。「教師あり学習」とは、ソフトウェアに目的の結果を導き出す手順をハードコーディングすることなく、データから反復的に学習し、そこに潜むパターンから独自の手順を見つけ出す学習方法である。

0037

本発明の解析方法の機械学習として、深層学習(ディープラーニング)を使用することができる。「深層学習」とは、神経細胞間の情報伝達を参考にしたニューラルネットワークを何層も重ねることにより、データの学習をへて分析を行う教師あり学習の一手法である。

0038

本発明の検査及び解析方法には糖鎖との弱い結合を漏れなく検出するためのエバネッセント波蛍光励起スキャナー、試料チップ解析装置、糖鎖プロファイルを取得するためのエバネッセント波蛍光励起装置を用いることができる。

0039

本発明の検査及び解析方法には特許文献1、2、3に記載されたタンパク質と糖鎖との相互作用を分析する方法を用いることができる。本発明の検査及び解析方法には特許文献1、2、3に記載された糖鎖あるいは複合糖質の解析装置を用いることができる。本発明の検査及び解析方法にはその他の従来技術を使用することができる。

0040

以下、本発明の実施例を説明するが、本発明は上述した実施の形態、以下の実施例に限られるものではなく、特許請求の範囲の記載から把握される技術的範囲において種々に変更可能である。

0041

ヒト脂肪組織由来間葉系幹細胞(以下「AD」と言う)、ヒト臍帯由来間葉系幹細胞(以下「UC」と言う)、ヒト肺線維芽細胞(以下「Lung」と言う)、ヒト肝由来線維芽細胞(以下「Liver」と言う)、ヒト動脈由来細胞(以下「Aorta」と言う)を間葉系幹細胞用無血清培地(ロート製薬製)で培養した。

0042

培養後2日及び4日において20μLの培養上清を回収し、下記のプロトコルに従って試料の前処理を行った。

0043

1.各試料20μLとCy3 Mono-Reactive dye 100μg labeling(GE Healthcare, PA23001を100μg labelingずつ子分けたもの)を混合し、室温、暗所で1時間反応させた。

0044

2.脱塩カラム(Zeba(商標)Spin Desalting Columns, 7K MWCO (Thermo SCIENTIFIC, 89882)を1,500×g、1分間、4℃で遠心した。

0045

3.脱塩カラムにTBS=300μLをアプライし、1,500×g、1分間、4℃で遠心する (カラム洗浄) 。この工程を2回繰り返した。

0046

4.脱塩カラムに各試料全量とT= 25μLをアプライして、1,500×g、2分間、4℃で遠心し、未反応のCy3を除いた。

0047

5.各試料にProbing Solution 450μLをアプライし、500μL/tubeにメスアップした。

0048

6.LecChip(登録商標)(GlycoTechnica製レクチンマイクロアレイ)をProbing Solution(100μL/ウェル)(GlycoTechnica製 LecChip用プロービング液)で3回洗浄後、各試料(100μL/ウェル)をアプライし、LecChip(登録商標)を20℃で、17時間以上反応させた。

0049

7.試料を反応させたままの液相状態のLecChip(登録商標)をGlycoStation(登録商標)Reader 1200 (GlycoTechnica製エバネッセント波蛍光励起スキャナー)で測定した(測定条件,積算回数: 4回、露光時間: 133msec、カメラゲイン: 75, 85, 95, 105, 115, 125)。

0050

8.GlycoStaion(登録商標)Tools Pro Suite 1.5 (GlycoTechnica製糖鎖解析ソフトウェア)による数値化、データ統合ゲイ統合) を行った。

0051

9.データ統合(ゲイン統合)した数値データについて、すべての数値化データをMicrosoft(登録商標) Excelのシートエキスポートした。なお、表計算ソフトウェアスプレッドシートにエキスポートしてもよい。

0052

以上のように前処理を行った試料について、45種類のレクチンが搭載されたレクチンマイクロアレイ(LecChip(登録商標))を用いて糖鎖プロファイラー(GlycoStation(登録商標)Reader 1200)でスキャンして得られる蛍光強度(糖鎖プロファイル)に基づく糖鎖プロファイリングを行った。その結果の比較図を図1に示した。図1中、Beforeは、細胞を培養していない培地であり、Afterは、細胞培養後2日の培地中の糖鎖プロファイリングを示した。

0053

細胞を培養していない培地の上清からは、STL、 UDA以外の信号は検出されず、細胞培養後2日の培地の上清からは数多くのレクチンの信号が検出された。また、図としては示していないが、細胞培養後4日の培地の上清からは、細胞培養後2日の培地の上清に比べて検出されるレクチンの信号が増加しており、細胞培養後に見られる数多くのレクチンからの信号は、培地中に細胞から分泌された因子であることが確認された。

0054

図1に示されるような45種類のレクチンが搭載されたレクチンマイクロアレイ(LecChip(登録商標))を用いて糖鎖プロファイラー(GlycoStation(登録商標)Reader 1200)でスキャンして得られる蛍光強度(糖鎖プロファイル)から、教師なし学習および教師あり学習の両方に共通して用いるための45要素からなる特徴ベクトルを作成した。

0055

蛍光強度に1.0を足して常用対数を取ることで、小さな蛍光強度の差を強調し、大きな蛍光強度の差を縮小させた上で、その最小値を0に、最大値が1になるように正規化を行った。

0056

正規化法(x:測定された蛍光強度、xmin:測定された最小蛍光強度、xmax:測定された最大蛍光強度、y:規格化後
y = (log(x + 1.0) - log(xmin + 1.0)) / (log(xmax + 1.0) - log(xmin + 1.0))

0057

教師あり学習は、オンライン機械学習向け分散処理フレームワークJubatus (http://jubat.us/) に含まれる多値分類機能Classifierを利用して線形分類、さらに深層学習に対応したフレームワーク TensorFlow (http://tensorflow.org/) およびそのインターフェースであるKeras (http://keras.io/) を利用して深層学習を行った。

0058

これらにおけるハイパーパラメータの最適化には、サンプル数が多くないため、一個抜き交差検証により行った。サンプル数の数だけ分類機認識精度を出力し、最終的な認識精度を高めるための設定変更を重ねた。

0059

線形分類では深層学習ほどの認識精度を望むことができないが、各レクチンの蛍光強度がどの程度分類に寄与したかを知ることができるため、この目的で利用した。認識精度を最大限高めるためにClassifierで利用するAROW等アルゴリズムの選択を行い、さらにそれらのアルゴリズムで設定可能なregularization weight値等の最適化を行った。完成させた線形分類機から、それぞれの分類に寄与したレクチンのランキングを作成し、後述する深層学習で得られた結果を補完するために用いた。

0060

深層学習は、affine層(全結合層)による隠れ層積み重ねで構成した。活性化関数はReLU関数、重みの初期値はHeの初期値を用いた。2分類の場合、出力層の出力は単一ノードのSigmoid関数を用い、0に近いか1に近いかにより2分類を行うことができる。3分類以上の場合は、出力層のノード数分類数に合わせることにより分類することができる。隠れ層の数は2から7程度、各層におけるノード数は4から60程度、batchサイズ、batch normalizationの利用、dropoutの値、学習率、SGD以外のパラメータ更新法の検討などのハイパーパラメータ最適化を行った。

0061

具体的には、図2に示すような入力層から出力層に至る構成で深層学習を行った。

0062

深層学習による細胞種の認識精度は、表1に示す如くとなった。用いているサンプル数は、AD=105、UC=30、Lung=6、Liver=6、Aorta=6サンプルである。

実施例

0063

表1から、間葉系幹細胞(AD、UD)が90%を超える精度で認識されており、品質確認基礎となる細胞種の判定において有意な性能が得られていることがわかった。この結果は、対象となる細胞は非破壊にて、従来捨てられていた培地から特段の前処理なしに得られた結果であることを強調するものである。

0064

本発明により、分化細胞、間葉系幹細胞など多能性細胞等の細胞種等を非破壊的に検査及び解析する方法を提供する。また、本発明により細胞の状態、例えば、老化、活性度、多能性、分化指向性、有効性等を非破壊的に検査及び解析する方法を提供する。

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