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技術 車両の制御装置

出願人 トヨタ自動車株式会社アイシン・エィ・ダブリュ株式会社
発明者 深沢建太郎大田峻士杉本佑介
出願日 2019年2月12日 (1年9ヶ月経過) 出願番号 2019-023051
公開日 2020年8月31日 (2ヶ月経過) 公開番号 2020-133646
状態 未査定
技術分野 流体伝動装置の制御
主要キーワード 最小差 目標差回転 流体特性 ロックアップ領域線図 指示圧 低トルク領域 容量係数 スリップ領域
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (5)

課題

ロックアップクラッチ実差回転トルクコンバータ流体特性によるものか判別できない場合でも、好適にスリップ制御を継続することができる車両の制御装置を提供する。

解決手段

エンジントルクTeが推定エンジントルクTe1以下であり、エンジントルクTeが低トルク領域である場合には、目標差回転Δn*を実差回転Δnより小さい値に設定する。このため、エンジントルクTeが低トルク領域で、ロックアップクラッチ20の実差回転Δnがトルクコンバータ18の流体特性によるものか判別できない場合でも、目標差回転Δn*が実差回転Δnより小さい値に設定されるので、例えばロックアップクラッチ20の実差回転Δnがトルクコンバータ18の流体特性によるものであっても目標差回転Δn*が実差回転Δn以上に大きくなることがなくなり、ロックアップクラッチ20のロックアップ係合圧Pluを下げることがなくなる。

概要

背景

(a)エンジンと、(b)変速機と、(c)前記エンジンと前記変速機との間に設けられたトルクコンバータと、(d)前記トルクコンバータに設けられたロックアップクラッチと、を備えた車両に関して、(e)エンジン回転速度がタービン回転速度を上回っている状態で実際の前記ロックアップクラッチの実差回転が前記ロックアップクラッチの目標差回転となるように前記ロックアップクラッチをスリップさせる加速スリップ制御を実施する車両の制御装置が知られている。例えば、特許文献1に記載された車両の制御装置がそれである。

概要

ロックアップクラッチの実差回転がトルクコンバータの流体特性によるものか判別できない場合でも、好適にスリップ制御を継続することができる車両の制御装置を提供する。エンジントルクTeが推定エンジントルクTe1以下であり、エンジントルクTeが低トルク領域である場合には、目標差回転Δn*を実差回転Δnより小さい値に設定する。このため、エンジントルクTeが低トルク領域で、ロックアップクラッチ20の実差回転Δnがトルクコンバータ18の流体特性によるものか判別できない場合でも、目標差回転Δn*が実差回転Δnより小さい値に設定されるので、例えばロックアップクラッチ20の実差回転Δnがトルクコンバータ18の流体特性によるものであっても目標差回転Δn*が実差回転Δn以上に大きくなることがなくなり、ロックアップクラッチ20のロックアップ係合圧Pluを下げることがなくなる。

目的

本発明は、以上の事情背景として為されたものであり、その目的とする

効果

実績

技術文献被引用数
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請求項1

エンジンと、変速機と、前記エンジンと前記変速機との間に設けられたトルクコンバータと、前記トルクコンバータに設けられたロックアップクラッチと、を備えた車両に関して、エンジン回転速度がタービン回転速度を上回っている状態で実際の前記ロックアップクラッチの実差回転が前記ロックアップクラッチの目標差回転となるように前記ロックアップクラッチをスリップさせる加速スリップ制御を実施する車両の制御装置であって、エンジントルクが前記タービン回転速度と前記目標差回転とから推定される所定閾値以下である場合に、前記目標差回転を前記実差回転以下の値に設定することを特徴とする車両の制御装置。

技術分野

0001

本発明は、加速スリップ制御を実施する車両の制御装置に関し、エンジントルク低トルク領域で、ロックアップクラッチ実差回転トルクコンバータ流体特性によるものか正しく判別できない場合において、好適に前記ロックアップクラッチのスリップ制御を継続させることができる技術に関する。

背景技術

0002

(a)エンジンと、(b)変速機と、(c)前記エンジンと前記変速機との間に設けられたトルクコンバータと、(d)前記トルクコンバータに設けられたロックアップクラッチと、を備えた車両に関して、(e)エンジン回転速度がタービン回転速度を上回っている状態で実際の前記ロックアップクラッチの実差回転が前記ロックアップクラッチの目標差回転となるように前記ロックアップクラッチをスリップさせる加速スリップ制御を実施する車両の制御装置が知られている。例えば、特許文献1に記載された車両の制御装置がそれである。

先行技術

0003

特開2017−89781号公報

発明が解決しようとする課題

0004

ところで、上記のような車両の制御装置では、前記加速スリップ制御を実施しているときにおいて、エンジントルクが低トルク領域となると、ロックアップクラッチの実差回転がトルクコンバータの流体特性によるものか、それともロックアップクラッチのスリップ制御によるものか正しく判別できない場合がある。このため、このようなときに、前記目標差回転と前記実差回転とを用いたロックアップクラッチの加速スリップ制御の制御精度が低下して好適にスリップ制御を継続することができなくなる可能性があった。例えば、ロックアップクラッチの実差回転がトルクコンバータの流体特性によるものである場合には、目標差回転が実差回転よりも大きいと、ロックアップクラッチをさらに解放させて差回転を大きくしようとロックアップクラッチの油圧下げてしまう可能性があり、好適にスリップ制御を継続することができなくなる。

0005

本発明は、以上の事情背景として為されたものであり、その目的とするところは、ロックアップクラッチの実差回転がトルクコンバータの流体特性によるものか判別できない場合でも、好適にスリップ制御を継続することができる車両の制御装置を提供することにある。

課題を解決するための手段

0006

第1発明の要旨とするところは、(a)エンジンと、変速機と、前記エンジンと前記変速機との間に設けられたトルクコンバータと、前記トルクコンバータに設けられたロックアップクラッチと、を備えた車両に関して、エンジン回転速度がタービン回転速度を上回っている状態で実際の前記ロックアップクラッチの実差回転が前記ロックアップクラッチの目標差回転となるように前記ロックアップクラッチをスリップさせる加速スリップ制御を実施する車両の制御装置であって、(b)エンジントルクが前記タービン回転速度と前記目標差回転とから推定される所定閾値以下である場合に、前記目標差回転を前記実差回転以下の値に設定することにある。

発明の効果

0007

第1発明によれば、前記エンジントルクが前記所定閾値以下であり、前記エンジントルクが低トルク領域である場合には、前記目標差回転を前記実差回転以下の値に設定する。このため、前記エンジントルクが前記低トルク領域で、前記ロックアップクラッチの実差回転がトルクコンバータの流体特性によるものか判別できない場合でも、前記目標差回転が前記実差回転以下の値に設定されるので、例えば前記ロックアップクラッチの実差回転がトルクコンバータの流体特性によるものであっても前記目標差回転が前記実差回転よりも大きくなることがなくなり、前記ロックアップクラッチを解放させて差回転を大きくしようと前記ロックアップクラッチの油圧を下げることがなくなる。これによって、前記ロックアップクラッチの実差回転がトルクコンバータの流体特性によるものか判別できない場合でも、好適にスリップ制御を継続することができる。

図面の簡単な説明

0008

本発明が好適に適用された車両の構成を概略的に説明する図である。
図1の車両に設けられた電子制御装置の低トルク領域判定部において、推定エンジントルクを推定するために用いられるマップの一例を示す図である。
図1の電子制御装置において、加速スリップ制御の実施中においてエンジントルクが低トルク領域になったときの制御作動の一例を説明するフローチャートである。
本発明の他の実施例(実施例2)の車両の電子制御装置を説明する図であり、その電子制御装置において、加速スリップ制御の実施中においてエンジントルクが低トルク領域になったときの制御作動の一例を説明するフローチャートである。

0009

以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ詳細に説明する。

0010

図1は、本発明が適用される車両10の概略構成を説明する図である。図1に示すように、車両10には、駆動力源として機能するエンジン12と、エンジン12から出力される駆動力を図示しない駆動輪へ伝達する動力伝達装置14と、が備えられている。動力伝達装置14は、例えば、自動変速機(変速機)16と、エンジン12と自動変速機16との間に配設されたトルクコンバータ18等と、を備えている。

0011

トルクコンバータ18は、図1に示すように、エンジン12のクランク軸12aに動力伝達可能に連結されたポンプ翼車18pと、自動変速機16の入力軸16aに動力伝達可能に連結されたタービン翼車18tと、一方向クラッチを介して変速機ケース(図示しない)に動力伝達可能に連結されたステータ翼車18sと、を備えており、エンジン12により発生させられた駆動力を自動変速機16へ流体を介して伝達する。また、トルクコンバータ18には、ポンプ翼車18pとタービン翼車18tとの間の動力伝達経路に、直結クラッチであるロックアップクラッチ20が設けられている。なお、ロックアップクラッチ20は、油圧制御回路22に設けられたリニアソレノイドバルブ(図示しない)が電子制御装置(制御装置)100から供給される油圧指令信号(ロックアップ指示圧)Sluに従って電気的に制御されることによって、ロックアップ係合圧Pluが調圧されて、ロックアップクラッチ20の作動状態切り替えられるようになっている。

0012

図1に示すように、電子制御装置100は、例えばCPU、RAM、ROM、入出力インターフェース等を備えた所謂マイクロコンピュータを含んで構成されており、CPUはRAMの一時記憶機能を利用しつつ予めROMに記憶されたプログラムに従って信号処理を行うことにより車両10の各種制御を実行する。電子制御装置100は、車両10に設けられた各センサにより検出された各種入力信号が供給されるようになっている。例えば、エンジン回転速度センサ102から検出されるクランク軸12aの回転速度すなわちエンジン回転速度(エンジン回転数)ne(rpm)を表す信号と、タービン回転速度センサ104から検出されるタービン翼車18tの回転速度すなわちタービン回転速度(タービン回転数)nt(rpm)を表す信号と、車速センサ106から検出される車速V(km/h)を表す信号と、スロットル弁開度センサ108から検出されるスロットル弁開度θth(%)を表す信号と、が電子制御装置100に入力される。また、電子制御装置100からは、例えば、ロックアップクラッチ20の作動状態を切り替えるためのロックアップ指示圧Sluが出力される。なお、ロックアップ指示圧Sluは、ロックアップクラッチ20のロックアップ係合圧(油圧)Pluを調圧するリニアソレノイドバルブを駆動する為の油圧指令信号であり、油圧制御回路22に設けられたリニアソレノイドバルブ(図示しない)へ出力される。また、エンジン回転速度neはポンプ翼車18pの回転速度と同じであり、タービン回転速度ntは自動変速機16の入力軸16aの回転速度と同じである。

0013

図1に示すように、電子制御装置100には、ロックアップクラッチ制御部110と、加速スリップ制御判定部112と、が備えられている。なお、ロックアップクラッチ制御部110には、スリップ制御部114が備えられている。

0014

ロックアップクラッチ制御部110は、ロックアップクラッチ20のロックアップ指示圧Sluを制御するロックアップクラッチ制御を実施する。ロックアップクラッチ制御部110は、車速V(km/h)およびスロットル弁開度θth(%)を変数として、ロックアップオフ領域、スリップ領域、完全ロックアップ領域を有する予め定められた関係すなわちロックアップ領域線図(図示しない)を用いて、実際の車速V(km/h)およびスロットル弁開度θth(%)で表される車両状態が、前記ロックアップオフ領域、前記スリップ領域、前記完全ロックアップ領域の何れの領域であるかを判断し、その判断した領域に対応する作動状態にロックアップクラッチ20の作動状態が切り替わるように、油圧指令信号であるロックアップ指示圧Sluを制御する。このロックアップ指示圧Sluに従って、判断した領域に対応する作動状態にロックアップクラッチ20の作動状態が切り替わるように油圧制御回路22に設けられたリニアソレノイドバルブ(図示しない)が駆動(作動)する。

0015

スリップ制御部114は、ロックアップクラッチ制御部110において前記ロックアップ領域線図で前記車両状態が前記スリップ領域であると判断すると、ロックアップクラッチ20を完全係合させずにトルクコンバータ18においてポンプ翼車18pとタービン翼車18tとを予め設定された目標差回転(目標差回転速度)Δn*(rpm)にロックアップクラッチ20の実際の実差回転(実差回転速度)Δn(rpm)が一致するように、ロックアップクラッチ20のロックアップ指示圧Sluを調節するフィードバック制御であるスリップ制御を実施する。なお、上記実差回転Δn(rpm)は、ポンプ翼車18pの回転速度すなわちエンジン回転速度ne(rpm)と、タービン翼車18tの回転速度すなわちタービン回転速度nt(rpm)と、の回転速度差(ne−nt)である。

0016

加速スリップ制御判定部112は、スリップ制御部114で前記スリップ制御が実施されると、前記スリップ制御が加速スリップ制御であるか否か、すなわち前記加速スリップ制御が実施されているか否かを判定する。例えば、加速スリップ制御判定部112は、エンジン回転速度センサ102から検出されるエンジン回転速度ne(rpm)が、タービン回転速度センサ104から検出されるタービン回転速度nt(rpm)を上回っていると、前記スリップ制御が前記加速スリップ制御であると判定する。なお、前記加速スリップ制御は、エンジン回転速度ne(rpm)がタービン回転速度nt(rpm)を上回っている状態で実際のロックアップクラッチ20の実差回転Δn(rpm)をロックアップクラッチ20の目標差回転Δn*(rpm)に一致させるように、ロックアップ指示圧Sluを調節してロックアップクラッチ20をスリップさせるロックアップクラッチ制御である。

0017

図1に示すように、スリップ制御部114には、低トルク領域判定部114aと、目標差回転設定部114bと、が備えられている。低トルク領域判定部114aは、加速スリップ制御判定部112で前記加速スリップ制御が実施されていると判定されると、エンジントルクTe(Nm)が低トルク領域であるか否かを判定する。例えば、低トルク領域判定部114aは、前記加速スリップ制御が実施されている現在のエンジントルクTe、すなわち加速スリップ制御判定部112で前記加速スリップ制御が実施されていると判定されたときのエンジントルクTeが、タービン回転速度nt(rpm)とロックアップクラッチ20の目標差回転Δn*(rpm)とから推定される推定エンジントルク(所定閾値)Te1(Nm)以下であると、エンジントルクTeが低トルク領域であると判定する。なお、前記加速スリップ制御を実施しているときにおいて、エンジントルクTeが低トルク領域となると、ロックアップクラッチ20の実差回転Δnがトルクコンバータ18の流体特性によるものか、それともスリップ制御部114でのスリップ制御によるものか正しく判別できない場合がある。

0018

なお、前述したエンジントルクTeは、エンジン回転速度と、燃料噴射量と、エアフローセンサ(図示しない)で測定された空気密度と、に基づいてクランク軸12aの出力トルクを算出して、その出力トルクから、例えば、点火時期の遅角量により減少させられるエンジントルクと、機械式オイルポンプ24(図1参照)のポンプロスと、エアコンおよびオルタネータ等の負荷等と、を引き算することにより算出された値である。また、推定エンジントルクTe1は、例えば図2に示すようなマップすなわちトルク推定マップを用いて、加速スリップ制御判定部112で前記加速スリップ制御が実施されていると判定されたときのタービン回転速度センサ104から検出されるタービン回転速度nt(rpm)と、スリップ制御部114で実行されているスリップ制御で用いられている目標差回転Δn*(rpm)と、から算出される。なお、図2に示すトルク推定マップは、トルクコンバータ18のトルク容量係数C(e)を表す式(1)すなわち容量係数式(1)を変形した式(2)から作成されたものである。但し、式(1)および式(2)において、「e」は速度比(nt/ne)であり、「C(e)」は速度比eが変化することによってトルク容量係数C(e)が変化する変数である。なお、上記速度比eと上記トルク容量係数C(e)とエンジン回転速度neとは、それぞれ、タービン回転速度nt(rpm)と目標差回転Δn*(rpm)とから、予め設定されたマップまたは予め設定された式を用いて、算出される。また、前記トルク推定マップは、例えば、タービン回転速度nt(rpm)と目標差回転Δn*(rpm)とが大きくなるにつれて、推定エンジントルクTe1(Nm)の値が大きくなるように設定されている。
C(e)=Te÷ne2 ・・・(1)
Te=C(e)×ne2 ・・・(2)

0019

目標差回転設定部114bは、低トルク領域判定部114aでエンジントルクTe(Nm)が低トルク領域であると判定されると、スリップ制御部114で用いられている目標差回転Δn*(rpm)を、低トルク領域判定部114aでエンジントルクTe(Nm)が低トルク領域であると判定されたときの実差回転Δn(rpm)より小さい値に設定する。例えば、目標差回転設定部114bは、低トルク領域判定部114aでエンジントルクTe(Nm)が低トルク領域であると判定されると、スリップ制御部114で用いられている目標差回転Δn*(rpm)を予め設定された最小差回転Δn_min(rpm)に読み替える。なお、最小差回転Δn_min(rpm)は、前記加速スリップ制御で実行可能な最小の目標差回転Δn*である。

0020

図3は、電子制御装置100において、前記加速スリップ制御の実施中においてエンジントルクTeが低トルク領域になったときの制御作動の一例を説明するフローチャートである。なお、図3のフローチャートでは、スリップ制御部114で前記スリップ制御が実施されている状態をスタートとしている。

0021

先ず、加速スリップ制御判定部112の機能に対応するステップ(以下、ステップを省略する)S1において、前記加速スリップ制御が実施されているか否かが判定される。S1の判定が否定される場合には、本ルーチンが終了させられるが、S1の判定が肯定される場合には、低トルク領域判定部114aの機能に対応するS2が実行される。S2では、エンジントルクTeが低トルク領域であるか否かが、すなわちエンジントルクTe(Nm)が推定エンジントルクTe1(Nm)以下であるか否かが判定される。S2の判定が否定される場合すなわちエンジントルクTeが低トルク領域ではない場合には、本ルーチンが終了させられるが、S2の判定が肯定される場合すなわちエンジントルクTeが低トルク領域である場合には、目標差回転設定部114bの機能に対応するS3が実行される。S3では、ロックアップクラッチ20の目標差回転Δn*が予め設定された最小差回転Δn_minに読み替えられる。すなわち、ロックアップクラッチ20の目標差回転Δn*がロックアップクラッチ20の実差回転Δnより小さい値に読み替えられる。

0022

例えば、電子制御装置100に低トルク領域判定部114aおよび目標差回転設定部114bが設けられていない従来の電子制御装置では、エンジントルクTeが低トルク領域でロックアップクラッチ20の実差回転Δnがトルクコンバータ18の流体特性によるものである場合に、目標差回転Δn*が実差回転Δnよりも大きいと、ロックアップクラッチ20をさらに解放させて実差回転Δnを大きくしようとロックアップクラッチ20のロックアップ係合圧Pluを下げてしまう可能性がある。しかしながら、本実施例の電子制御装置100では、エンジントルクTeが低トルク領域でロックアップクラッチ20の実差回転Δnがトルクコンバータ18の流体特性によるものか判別できないときに、目標差回転Δn*を実差回転Δnより小さい値に設定するので、例えばロックアップクラッチ20の実差回転Δnがトルクコンバータ18の流体特性によるものであっても目標差回転Δn*が実差回転Δnよりも大きくなることがなくなる。このため、エンジントルクTeが低トルク領域であるときに、ロックアップクラッチ20を解放させて実差回転Δnを大きくしようとロックアップクラッチ20のロックアップ係合圧Pluを下げることがなくなる。

0023

上述のように、本実施例の車両10の電子制御装置100によれば、エンジントルクTeが推定エンジントルクTe1以下であり、エンジントルクTeが低トルク領域である場合には、目標差回転Δn*を実差回転Δnより小さい値に設定する。このため、エンジントルクTeが低トルク領域で、ロックアップクラッチ20の実差回転Δnがトルクコンバータ18の流体特性によるものか判別できない場合でも、目標差回転Δn*が実差回転Δnより小さい値に設定されるので、例えばロックアップクラッチ20の実差回転Δnがトルクコンバータ18の流体特性によるものであっても目標差回転Δn*が実差回転Δn以上に大きくなることがなくなり、ロックアップクラッチ20を解放させて実差回転Δnを大きくしようとロックアップクラッチ20のロックアップ係合圧Pluを下げることがなくなる。これによって、ロックアップクラッチ20の実差回転Δnがトルクコンバータ18の流体特性によるものか判別できない場合でも、好適にスリップ制御を継続することができる。

0024

続いて、本発明の他の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。以下の説明において、実施例相互に共通する部分については同一の符号を付してその説明を省略する。

0025

図4は、本発明の他の実施例の車両10の電子制御装置(制御装置)を説明する図である。本実施例の車両10の電子制御装置は、目標差回転設定部114bの機能が変更された点で相違しており、その他は実施例1の車両10の電子制御装置100と略同じである。

0026

目標差回転設定部114bは、低トルク領域判定部114aでエンジントルクTe(Nm)が低トルク領域であると判定されると、スリップ制御部114で用いられている目標差回転Δn*(rpm)を、低トルク領域判定部114aでエンジントルクTe(Nm)が低トルク領域であると判定されたときの実差回転Δn(rpm)と同じ値に設定すなわち読み替える。このため、スリップ制御部114において目標差回転Δn*(rpm)と実差回転Δn(rpm)との偏差がゼロになりフィードバック制御が止められるので、エンジントルクTeが低トルク領域でロックアップクラッチ20の実差回転Δn(rpm)がトルクコンバータ18の流体特性によるものか正しく判別できない場合においてロックアップ指示圧Sluの誤算出を好適に防ぐことができる。

0027

図4は、本実施例の車両10の電子制御装置において、前記加速スリップ制御の実施中においてエンジントルクTeが低トルク領域になったときの制御作動の一例を説明するフローチャートである。なお、図4のフローチャートに示すS1およびS2は、前述した図3のフローチャートに示すS1およびS2と同じであるので、図4のフローチャートにおけるS1およびS2の説明を省略する。また、図4のフローチャートでは、スリップ制御部114で前記スリップ制御が実施されている状態をスタートとしている。

0028

スリップ制御部114および目標差回転設定部114bの機能に対応するS13では、目標差回転Δn*(rpm)が実差回転Δn(rpm)と同じ値に読み替えられて、目標差回転Δn*(rpm)と実差回転Δn(rpm)との差がゼロとなりフィードバック制御が停止させられる。これにより、エンジントルクTeが低トルク領域でロックアップクラッチ20の実差回転Δn(rpm)がトルクコンバータ18の流体特性によるものか正しく判別できない場合においてロックアップ指示圧Sluの誤算出が防止される。

0029

上述のように、本実施例の車両10の電子制御装置によれば、エンジントルクTeが推定エンジントルクTe1以下であり、エンジントルクTeが低トルク領域である場合には、目標差回転Δn*を実差回転Δnと同じ値に設定する。このため、エンジントルクTeが低トルク領域で、ロックアップクラッチ20の実差回転Δnがトルクコンバータ18の流体特性によるものか判別できない場合でも、目標差回転Δn*が実差回転Δnと同じ値に設定されるので、例えばロックアップクラッチ20の実差回転Δnがトルクコンバータ18の流体特性によるものであっても目標差回転Δn*が実差回転Δnよりも大きくなることがなくなり、ロックアップクラッチ20を解放させて実差回転Δnを大きくしようとロックアップクラッチ20のロックアップ係合圧Pluを下げることがなくなる。これによって、ロックアップクラッチ20の実差回転Δnがトルクコンバータ18の流体特性によるものか判別できない場合でも、好適にスリップ制御を継続することができる。

0030

以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明はその他の態様においても適用される。

0031

例えば、前述の実施例1の車両10の電子制御装置100において、低トルク領域判定部114aでは、推定エンジントルクTe1(Nm)を図2に示すトルク推定マップを用いてタービン回転速度nt(rpm)と目標差回転Δn(rpm)とから推定していたが、必ずしも図2に示すようなマップを用いて推定エンジントルクTe1(Nm)を推定する必要はない。例えば、予め設定された式を用いてタービン回転速度nt(rpm)と目標差回転Δn(rpm)とから推定エンジントルクTe1(Nm)を推定しても良い。

実施例

0032

なお、上述したのはあくまでも一実施形態であり、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を加えた態様で実施することができる。

0033

10:車両
12:エンジン
16:自動変速機(変速機)
18:トルクコンバータ
20:ロックアップクラッチ
100:電子制御装置(制御装置)
112:加速スリップ制御判定部
114:スリップ制御部
114a:低トルク領域判定部
114b:目標差回転設定部
ne:エンジン回転速度(エンジン回転数)
nt:タービン回転速度(タービン回転数)
Te:エンジントルク
Te1:推定エンジントルク(所定閾値)
Δn:実差回転(実差回転速度)
Δn*:目標差回転(目標差回転速度)

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