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技術 オートファジー調節剤

出願人 株式会社天真堂
発明者 原太一
出願日 2019年2月26日 (1年8ヶ月経過) 出願番号 2019-032463
公開日 2020年8月31日 (2ヶ月経過) 公開番号 2020-132611
状態 特許登録済
技術分野 化粧料 化合物または医薬の治療活性 食品の着色及び栄養改善 植物物質含有医薬 動物,微生物物質含有医薬
主要キーワード 阻害処理 ストレス環境 剥き身 隔離膜 ニンニク特有 乾燥固形分量 テンニンカ ニンニク粉末
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2020年8月31日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (3)

課題

新たなオートファジー調節剤の提供。

解決手段

発酵ニンニク又はその抽出物を有効成分とするオートファジー調節剤。

概要

背景

細胞内のタンパク質や細胞内小器官オルガネラ)は、不要となったら、あるいは必要に応じ、オートファジーによって分解され、その成分は細胞内で再利用される。オートファジーの活動は、通常状態の細胞では低レベルであるが、細胞が飢餓低酸素等のストレス環境にさらされると、活発化する。オートファジーは、細胞質成分やオルガネラを包み込んだオートファゴソームと呼ばれる小胞が、リソソームと融合してオートリソソームを形成し、包み込んだ内容物を分解するプロセスで進行する。このようなオートファジーは癌、神経変性疾患心血管疾患肺疾患感染症等の種々の疾患だけでなく、老化運動機能にも関与していることが知られている。
かかる観点から、オートファジーを誘導又は抑制する成分の探索が行なわれ、梅肉エキス(特許文献1)、アマチャイチョウコガネバナテンニンカサクララン等の植物抽出物(特許文献2)、霊芝抽出物(特許文献3)、センダン抽出物(特許文献4)等にオートファジー誘導作用があることが報告されている。

概要

新たなオートファジー調節剤の提供。発酵ニンニク又はその抽出物を有効成分とするオートファジー調節剤。なし

目的

特開2007−143452号公報
特開2013−99305号公報
特表2016−501861号公報
特開2018−188480号公報






しかしながら、前記のオートファジー調節剤の作用は十分でなく、医薬食品化粧料等に応用可能な新たなオートファジー調節剤の開発が望まれている

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

発酵ニンニク又はその抽出物を有効成分とするオートファジー調節剤

請求項2

発酵ニンニクが、乳酸菌発酵ニンニク又は酵母発酵ニンニクである請求項1記載のオートファジー調節剤。

請求項3

発酵ニンニクが、酵母発酵ニンニクである請求項1又は2記載のオートファジー誘導剤

請求項4

発酵ニンニクが、乳酸発酵ニンニクである請求項1又は2記載のオートファジー抑制剤

請求項5

発酵ニンニク又はその抽出物を有効成分とする、オートファジー調節医薬組成物、オートファジー調節化粧料組成物又はオートファジー調節食組成物

技術分野

0001

本発明は、植物由来オートファジー調節剤に関する。

背景技術

0002

細胞内のタンパク質や細胞内小器官オルガネラ)は、不要となったら、あるいは必要に応じ、オートファジーによって分解され、その成分は細胞内で再利用される。オートファジーの活動は、通常状態の細胞では低レベルであるが、細胞が飢餓低酸素等のストレス環境にさらされると、活発化する。オートファジーは、細胞質成分やオルガネラを包み込んだオートファゴソームと呼ばれる小胞が、リソソームと融合してオートリソソームを形成し、包み込んだ内容物を分解するプロセスで進行する。このようなオートファジーは癌、神経変性疾患心血管疾患肺疾患感染症等の種々の疾患だけでなく、老化運動機能にも関与していることが知られている。
かかる観点から、オートファジーを誘導又は抑制する成分の探索が行なわれ、梅肉エキス(特許文献1)、アマチャイチョウコガネバナテンニンカサクララン等の植物抽出物(特許文献2)、霊芝抽出物(特許文献3)、センダン抽出物(特許文献4)等にオートファジー誘導作用があることが報告されている。

先行技術

0003

特開2007−143452号公報
特開2013−99305号公報
特表2016−501861号公報
特開2018−188480号公報

発明が解決しようとする課題

0004

しかしながら、前記のオートファジー調節剤の作用は十分でなく、医薬食品化粧料等に応用可能な新たなオートファジー調節剤の開発が望まれている。従って、本発明の課題は、新たなオートファジー調節剤を提供することにある。

課題を解決するための手段

0005

そこで本発明者は、種々の植物由来成分のオートファジーに対する作用を検討してきたところ、ニンニク抽出物ではなく、発酵ニンニク又はその抽出物に優れたオートファジー調節作用があり、医薬、食品又は化粧料等として有用であることを見出し、本発明を完成した。

0006

すなわち、本発明は、次の発明〔1〕〜〔5〕を提供するものである。

0007

〔1〕発酵ニンニク又はその抽出物を有効成分とするオートファジー調節剤。
〔2〕発酵ニンニクが、乳酸菌発酵ニンニク又は酵母発酵ニンニクである〔1〕記載のオートファジー調節剤。
〔3〕発酵ニンニクが、酵母発酵ニンニクである〔1〕又は〔2〕記載のオートファジー誘導剤
〔4〕発酵ニンニクが、乳酸菌発酵ニンニクである〔1〕又は〔2〕記載のオートファジー抑制剤
〔5〕発酵ニンニク又はその抽出物を有効成分とする、オートファジー調節医薬組成物、オートファジー調節化粧料組成物又はオートファジー調節食組成物

発明の効果

0008

本発明のオートファジー調節剤は、優れたオートファジー誘導又は抑制作用を有し、摂取性も良好であり、オートファジーが低下又は異常に活性化することによる種々の疾患の予防、治療や皮膚の各種の症状の改善を目的とする医薬、食品、化粧料として有用である。

図面の簡単な説明

0009

オートファジーの模式図とプロセスを示す。
乳酸菌発酵ニンニク末のオートファジー抑制作用を示す。
酵母発酵ニンニク末のオートファジー誘導作用を示す。

0010

本発明のオートファジー調節剤の有効成分は、発酵ニンニク又はその抽出物である。

0011

原料として用いるニンニクは、アリウムサチバム(Allium sativum)の全草・地上部又は鱗茎を用いるのが好ましく、鱗茎を用いるのがより好ましい。本発明においては、ニンニク又はその抽出物を直接用いるのではなく、発酵ニンニク又はその抽出物を用いるのが、優れたオートファジー調節効果を得る観点及び摂取性の観点から重要である。

0012

発酵ニンニクとしては、乳酸菌発酵ニンニク及び酵母発酵ニンニクが挙げられるが、酵母発酵ニンニクを用いるのが、優れたオートファジー誘導効果を得る点から好ましい。一方、乳酸菌発酵ニンニクは、オートファジー抑制効果を得る点で好ましい。
ニンニクの発酵に用いられる乳酸菌としては、ラクトバシラス属(Lactobacillus)、エンテロコッカス属(Enterococcus)、ラクトコッカス属(Lactococcus)、ペディオコッカス属(Pediococcus)、リューコノストック属(Leuconostoc)、ストレプトコッカス属(Streptococcus)、ビフィドバクテリウム属(Bifidobacterium)に属する乳酸菌が挙げられるが、ラクトバシラス属(Lactobacillus)に属する乳酸菌がより好ましい。また、ニンニクの発酵に用いられる酵母としては、出芽酵母(Saccharomyces cerevisiae)、分裂酵母(シゾサッカロミケス属)、コウジカビとしてAspergillus oryzae、Aspergillus sojae、Aspergillus awamori、Aspergillus glaucus、Penicillium roqueforti、枯草菌としてBacillus属等が挙げられるが、Saccharomyces cerevisiaeがより好ましい。

0013

発酵ニンニクは、例えばニンニクを80℃以上に加熱処理した後、乳酸菌又は酵母を用いて発酵することにより得ることができる。まず、加熱処理としては、80℃以上であれば雑菌の増殖を抑制できるが、85℃以上が好ましく、80℃〜120℃がより好ましい。また加熱処理時間は、5分〜1時間が好ましく、5分〜30分で十分である。発酵は、乳酸菌又は酵母を添加し、30〜40℃で2日〜5日行うのが好ましい。なお、発酵には、グルコース等の糖類を添加して行うのが好ましい。発酵の進行は、ニンニク特有の臭いの変化及びpHの低下(pH6以下への低下)によって確認することができる。

0014

得られた発酵ニンニクは、そのままでも使用できるが、粉砕処理して粉末として使用することもでき、抽出物として使用することもできる。発酵ニンニク抽出物としては、発酵ニンニクから水、熱水アルコール等の有機溶媒で抽出した抽出物が挙げられる。抽出手段は、特に限定されず、発酵ニンニク又はその粉砕物に、水等の溶媒を添加して溶媒中に溶解した成分を採取すればよい。溶媒抽出にあたって、加熱等を行ってもよく、ソックスレー抽出等を採用してもよい。

0015

発酵ニンニク又はその抽出物は、後記実施例に示すように、優れたオートファジー調節作用を有し、オートファジー活性が低下又は異常に活性化することに起因する疾患や症状に対する予防又は改善剤として有用である。ここで、オートファジー活性が低下することに起因する疾患としては癌、神経変性疾患、心血管疾患、肺疾患、感染症等が挙げられる。また、オートファジー活性が低下することに起因する症状については、肌荒れしわ形成等が挙げられる。一方、オートファジー活性が異常に活性化している疾患としては、感染症、癌、膵炎等との関連が挙げられる。
従って、本発明のオートファジー調節剤は、オートファジー調節医薬組成物、オートファジー調節化粧料組成物又はオートファジー調節食品組成物として使用することができる。

0016

これらのオートファジー調節剤及び組成物中に、発酵ニンニク又は抽出物は、乾燥固形分量として0.001〜50質量%含有させるのが好ましく、0.001〜20質量%含有させるのがより好ましい。

0017

本発明のオートファジー調節剤又はその組成物の製剤化にあたっては、通常の食品、医薬品、化粧料などの製剤化で使用される任意成分を含有することができる。この様な任意成分としては、経口投与組成物であれば、例えば、乳糖白糖などの賦形剤デンプンセルロ−スアラビアゴムヒドロキシプロピルセルロ−スなどの結合剤カルボキシメチルセルロ−スナトリウム、カルボキシメチルセルロ−スカルシウムなどの崩壊剤大豆レシチンショ糖脂肪酸エステルなどの界面活性剤マルチト−ルやソルビト−ルなどの甘味剤クエン酸などの酸味剤リン酸塩などの緩衝剤シェラックツェインなどの皮膜形成剤タルクロウ類などの滑沢剤軽質無水ケイ酸乾燥水酸化アルミニウムゲルなどの流動促進剤生理食塩水ブドウ糖水溶液などの希釈剤矯味矯臭剤着色剤殺菌剤防腐剤香料など好適に例示出来る。経皮投与組成物であれば、スクワランワセリンマイクロクリスタリンワックスなどの炭化水素類ホホバ油カルナウバワックスオレイン酸オクチルドデシルなどのエステル類オリ−ブ油、牛脂椰子油などのトリグリセライド類、ステアリン酸、オレイン酸、レチノイン酸などの脂肪酸オレイルアルコ−ル、ステアリルアルコ−ル、オクチルドデカノ−ル等の高級アルコ−ル、スルホコハク酸エステルポリオキシエチレンアルキル硫酸ナトリウム等のアニオン界面活性剤類、アルキルベタイン塩等の両性界面活性剤類、ジアルキルアンモニウム塩等のカチオン界面活性剤類、ソルビタン脂肪酸エステル脂肪酸モノグリセライド、これらのポリオキシエチレン付加物、ポリオキシエチレンアルキルエ−テルポリオキシエチレン脂肪酸エステル等の非イオン界面活性剤類、ポリエチレングリコ−ル、グリセリン、1,3−ブタンジオ−ル等の多価アルコル類、増粘・ゲル化剤酸化防止剤紫外線吸収剤色剤、防腐剤、粉体等を含有することができる。製造は、常法に従い、各種の製剤化に適した手段により行うことができる。また、本発明のオートファジー調節剤の形態としては、錠剤ソフトカプセルハードカプセル顆粒ドリンク剤乳液化粧水クリーム育毛剤等が好ましい。

0018

次に実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明する。

0019

製造例1(ニンニク粉末
生ニンニク剥き身100gを、ミキサーを用いてペースト化し、次いで75〜85℃に30分加熱した。次いで、凍結乾燥機で48時間凍結乾燥し、粉末を得た(収量30%)。

0020

製造例2(乳酸菌発酵ニンニク末)
生ニンニクの剥き身100gを、ミキサーを用いてペースト化し、次いで75〜85℃に30分加熱した。次いで、乳酸菌(bacillus coagulans)を白金耳植菌し、グルコースを添加し、35℃で約3日間発酵させた。85℃に30分加熱して発酵停止した後、凍結乾燥機で48時間凍結乾燥し、乳酸菌発酵ニンニク末を得た(収量約30g)。

0021

製造例3(酵母発酵ニンニク末)
生ニンニクの剥き身100gを、ミキサーを用いてペースト化し、次いで75〜85℃に30分加熱した。次いで、酵母(saccharomyces cerevijiae)を白金耳で植菌しグルコースを添加し、35℃で約3日間発酵させた。85℃に30分加熱して発酵停止した後、凍結乾燥機で48時間凍結乾燥し、酵母ニンニク末を得た(収量30g)。

0022

試験例(オートファジー調節効果)
(方法)オートファジーはリソソームにより細胞質内のタンパク質や細胞内小器官を分解するシステムである。オートファジーのプロセスは、(1)オートファジーの誘導と隔離膜の形成、(2)オートファゴソームの形成、(3)リソソームとの融合、(4)内容物の分解のステップにより進行する。オートファゴソーム形成に関わるLC3は翻訳後プロセシングされてLC3−Iとして細胞質拡散する。LC3−Iが、リン脂質分子の1つフォスファチジルエタノールアミン(PE)に共有結合するとLC3−IIとなり、隔離膜/オートファゴソーム膜に繋ぎ止められる。そのため、オートファゴソーム量と相関するLC3−II量の測定が世界中で使われている。LC3−II量の測定がオートファジーの誘導や分解の評価に用いられている。オートファジーが誘導されオートファゴソームが形成されると、LC3−II量は増加する。一方、オートファジーによる分解が進むと、オートファゴソーム内のLC3−IIが分解されるため、LC3−II量は減少する。そのため、オートファジー誘導と分解を正確に評価するために、リソソーム阻害処理の有無でのLC3−II量の比較によりオートファジーの誘導と分解への影響を判断する。BafilomycinA1はオートファゴソームとリソソームの融合を阻害することで、オートファゴソームからオートリソソームへの進行を阻害することで、内容物の分解を抑制する。阻害剤処理によりLC3−II量が増加する場合には、オートファジーによる分解が促進していると判断できる。阻害剤処理によりLC3−II量に影響が見られない場合は、オートファジーによる分解が促進していないと判断できる。また、ある成分がオートファジー分解を阻害する場合にもLC3−II量は増加するが、オートファゴソームからオートリソソームへの分解が阻害されているため、リソソーム阻害剤処理によってLC3−II量がさらに増加することはない。図1にオートファジーの模式図とプロセスを示す。

0023

試料粉末1gを滅菌水5mlにて4℃、24時間水抽出し、遠心分離及びフィルター滅菌した後、ニンニク発酵エキスとして用いた。ヒト線維芽細胞であるOUMS36T−1細胞は10%FCSを加えたDMEMを用いて37℃、5%CO2存在下で培養した。ニンニク発酵エキスを終濃度1%、5%、10%となるように添加し、OUMS36T−1細胞をV型ATPase特異的阻害剤(リソソームの酸性化を阻害することでリソソームとオートファゴソームの融合やリソソーム酵素による分解を阻害する)の有無で4時間培養した。その細胞抽出液の抗LC3抗体を用いたイムノブロット法によりLC3の動態を検討した。

0024

(結果)
LC3−I,−II量を抗LC3抗体を用いたイムノブロットにより検討した結果を図2に示す。
Control(Ctrl,lane1)は10%FCSDMEMで培養した細胞のライセートである。
ヒト線維芽細胞OUMS36T−1のオートファジー誘導・分解の典型的なパターンを確認するために、オートファジーを誘導することが分かっているHBSS(Hanks’Balanced Salt solution、アミノ酸飢餓条件に相当する)で処理を行いLC3の動態に及ぼす影響を検討した(Lane3,4)。
オートファジー誘導と分解への影響を評価するために、各サンプルとリソソーム阻害剤としてBafilomycinA1を同時に添加して培養した(Lane2,4,8,9,10)。
Lane1−4に、細胞のリソソーム阻害剤処理やアミノ酸飢餓によるLC3の動態を検討した結果を示す。
Lane1,2:細胞をリソソーム阻害剤で処理した結果。オートファジーによる分解行程であるオートリソソーム形成が阻害されることによりオートファゴソームが蓄積するためLC−II量が増加する。
Lane1,3:HBSS処理によりオートファジーが誘導した結果、LC3−IからLC3−IIへの転換が起こり、LC3−Iの減少とLC3−IIのわずかな増加が観察される。Lane3のLC3−IIの増加がLane2ほど顕著ではない理由は、HBSS処理ではオートファジー分解によりLC−IIが分解されていると考えられる。
Lane3,4:アミノ酸飢餓処理におけるオートファジー分解を評価した結果。リソソーム阻害剤処理によりLC3−IIが増加することから、オートファジーによる分解が促進していると評価できる。
Lane5,6,7:細胞をニンニク乳酸菌発酵水抽出産物で処理した結果。濃度依存的なLC3−II量の増加が認められる。
オートファジーの誘導もしくは分解の抑制の可能性が考えられる。
Lane7,8−10:Lane7で認められたLC3−IIの増加は、リソソーム阻害剤処理によって影響が認められない。よって、ニンニク乳酸菌発酵水抽出産物はヒト線維芽細胞OUMS36T−1のオートファジーを阻害していると評価できる。

実施例

0025

LC3−I,−II量を抗LC3抗体を用いたイムノブロットにより検討した結果を図3に示す。
Control(Ctrl,lane1)は10%FCSDMEMで培養した細胞のライセートである。
ヒト線維芽細胞OUMS36T−1のオートファジー誘導・分解の典型的なパターンを確認するために、オートファジーを誘導することが分かっているHBSS(Hanks’Balanced Salt solution、アミノ酸飢餓条件に相当する)で処理を行いLC3の動態に及ぼす影響を検討した(Lane3,4)。
オートファジー誘導と分解への影響を評価するために、各サンプルとリソソーム阻害剤としてBafilomycinA1を同時に添加して培養した(Lane2,4,8,9,10)。
Lane1−4に、細胞のリソソーム阻害剤処理やアミノ酸飢餓によるLC3の動態を検討した結果を示す。
Lane1,2:細胞をリソソーム阻害剤で処理した結果。オートファジーによる分解行程であるオートリソソーム形成が阻害されることによりオートファゴソームが蓄積するためLC−II量が増加する。
Lane1,3:HBSS処理によりオートファジーが誘導した結果、LC3−IからLC3−IIへの転換が起こり、LC3−Iの減少とLC3−IIのわずかな増加が観察される。Lane3のLC3−IIの増加がLane2ほど顕著ではない理由は、HBSS処理ではオートファジー分解によりLC−IIが分解されていると考えられる。
Lane3,4:アミノ酸飢餓処理におけるオートファジー分解を評価した結果。リソソーム阻害剤処理によりLC3−IIが増加することから、オートファジーによる分解が促進していると評価できる。
Lane5,6,7:細胞をニンニク酵母発酵水抽出産物で処理した結果。LC3−II量の増加は認められない。
Lane5−10:ニンニク酵母発酵水抽出産物のLC−II量(Lane5−7)がリソソーム阻害剤処理によって増加した(Lane8−10)。その増加量は、飢餓時のリソソーム阻害処理に匹敵するものであった(Lane4との比較)。よって、ニンニク酵母発酵水抽出産物はヒト線維芽細胞OUMS36T−1のオートファジー分解を促進していると評価できる。Lane5−7でLC−II量がlane1の通常培養条件の細胞に比べ減少している原因は、オートファジーによる分解が促進していることによる可能性が示唆される。

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