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技術 多結晶シリコン製造装置および多結晶シリコン

出願人 信越化学工業株式会社
発明者 岡田哲郎星野成大石田昌彦
出願日 2019年2月14日 (1年9ヶ月経過) 出願番号 2019-024192
公開日 2020年8月31日 (2ヶ月経過) 公開番号 2020-132443
状態 未査定
技術分野 珪素及び珪素化合物
主要キーワード 通電部位 通電面 半導体用単結晶シリコン 段付円柱状 放電痕 炉内部材 線ホルダ シリコンロッド
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (5)

課題

電極の損傷やシリコンロッド汚染を回避することを可能とする技術の提供。

解決手段

芯線ホルダ14の下端側は、該芯線ホルダ14に通電する電極部10の頂部18と接しており、さらに、上記芯線ホルダ14の下端側から下方に延びた、電極部10に固定するための固定部17が設けられており、その下端部は螺合部17aとなっており、当該螺合部17は芯線ホルダ14が電極部10の頂部と接する面よりも下方に位置している。芯線ホルダ14の下端側が電極部10の頂部18と接している面の電気抵抗は、上記螺合部17aが締結される部位よりも低くなるように設計されている。

概要

背景

半導体用単結晶シリコンあるいは太陽電池用シリコン原料となる多結晶シリコンの製造方法として、シーメンス法が知られている。シーメンス法は、クロロシランを含む原料ガスを加熱されたシリコン芯線に接触させることにより、該シリコン芯線の表面に多結晶シリコンをCVD(Chemical Vapor Deposition)法を用いて気相成長させる方法である。

シーメンス法により多結晶シリコンを気相成長する際の反応炉は、ベルジャと呼ばれる上部構造体とベースプレートと呼ばれる下部構造体底板)により構成される空間内にシリコン芯線を鉛直方向2本、水平方向1本の鳥居型に組み立て、該鳥居型のシリコン芯線の両端を一対のカーボン製の芯線ホルダを介してベースプレート上に配置した一対の金属製の電極に固定される。この構成は、例えば特許文献1(特開2009−256191号公報)に開示されている。

電極は絶縁物を挟んでベースプレートを貫通し、配線を通して別の電極に接続されるか、反応炉外に配置された電源に接続される。気相成長中に多結晶シリコンが析出することを防止するため、又は金属の温度が上昇して多結晶シリコン中の重金属汚染を引き起こさないように、電極とベースプレートとベルジャは水などの冷媒を用いて冷却される。

電極とカーボン製芯線ホルダは嵌め込み等により固定される。カーボン製の芯線ホルダは、電極に直接接続しても良いが、電極の消耗を抑える等の目的でアダプタと呼ばれる構造物を介して接続されても良い。アダプタの材料にはカーボンが使用されることが多く、また、アダプタは電極に嵌め込み等によって固定される。

電極から芯線ホルダを介してシリコン芯線に電流導通させ、ジュール熱によってシリコン芯線表面を水素雰囲気中で900℃〜1200℃程度の温度範囲に加熱しながら、原料ガスとして例えばトリクロロシラン水素混合ガスガスノズルから反応炉内に供給することで、シリコン芯線上に高純度シリコンを気相成長させる。この時、シリコン芯棒は径の増大に伴ってカーボン製芯線ホルダ側にも析出していき、次第にカーボン製芯線ホルダと一体となる。また、シリコンロッド成長にあわせて抵抗も低下して行くため、シリコンロッド表面を反応温度に維持するためにはシリコン径に伴った電流を所望の直径に形成されるまで上げていく必要がある。

現状、ロッドに加えられる電流は反応終了時点で2000A〜4000Aとなる。シリコン棒の直径が大きくなるに従って、シリコン棒表面からの放熱が大きくなり、反応に必要な温度900〜1200℃を保つためにはその放熱に応じた電気エネルギをシリコン棒に加える必要があり、反応中に金属製の電極と多結晶シリコン棒の間を接続しているカーボン製芯線ホルダにはこれらの電流、重量の増加に耐えられる構造および接続方法が要求されることになる。

カーボン製芯線ホルダや電極は電流密度が上昇していき、電極とカーボン製芯線接触状態によっては局所的な通電部位ができるため、芯線ホルダおよび電極が想定以上の高温になり多結晶シリコン中の重金属汚染を引き起こす原因となる。さらに、不安定な接続状態でセットされていた場合や、シリコンロッドの重量の増加によって接触面が不安定になっていった場合、芯線ホルダと電極の間で放電が発生し双方を損傷させ多結晶シリコン中の重金属汚染やカーボン汚染を引き起こすことがある。

先行技術によれば、たとえば特許文献2(特開平5-213697号公報)や特許文献3(特開2011−195439号公報)のように、電極とカーボン製芯線の接続は嵌め合いによって接続されることが多い。この接続方法はセットが簡便といった利点があるが、一方で電極とカーボン製芯線ホルダの接触面の状態は不安定である。すなわち、例えば螺子による接合における「締め付けトルクによる管理」に該当する管理ができないため、接触面に十分な面圧がかかっていることを確かめることができない。また、嵌め合い面の微妙な形状の違いやセット方法多結晶シリコンロッドの成長の偏りによる芯線ホルダに加えられる力の変化によって、接触面そのものやそこに加えられる圧力の分布が変わってしまうため、接触面と非接触面が曖昧で不安定であり、更には局所的な通電部とそれによる高温部ができやすいといった欠点がある。

特許文献4(特開2010−235438号公報)に開示の手法では、カーボン製芯線ホルダを電極に螺子で固定している。芯線ホルダの機械的な固定は強固であるが、螺子部が通電部となっているため、螺子部に通電された際の放電が起きやすく、また接触面位置を制御できないため電気的な接続は不安定である。

以上のように、先行技術で公知のカーボン製芯線ホルダと電極の接続方法は通電面の安定性が十分ではなく局所的な高温部や放電を発生させてしまう虞があり、放電により炉内部材に損傷が発生すると、事後の処理が極めて厄介である。電極は新品交換する必要があり、シリコンロッドは汚染される。さらにはベルジャやベースプレートも汚染され、回収循環する反応排ガス中にも炭化水素化合物不純物として含まれるため、次バッチ以降の製造にも悪影響を与える。そのため清掃を通常以上に行う必要がでてくる。

概要

電極の損傷やシリコンロッドの汚染を回避することを可能とする技術の提供。芯線ホルダ14の下端側は、該芯線ホルダ14に通電する電極部10の頂部18と接しており、さらに、上記芯線ホルダ14の下端側から下方に延びた、電極部10に固定するための固定部17が設けられており、その下端部は螺合部17aとなっており、当該螺合部17は芯線ホルダ14が電極部10の頂部と接する面よりも下方に位置している。芯線ホルダ14の下端側が電極部10の頂部18と接している面の電気抵抗は、上記螺合部17aが締結される部位よりも低くなるように設計されている。

目的

本特許は、上述した問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、芯線ホルダと電極の間の通電を安定的なものとし、電極の損傷やシリコンロッドの汚染を回避することを可能とする技術を提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

シーメンス法多結晶シリコンを製造ための装置であって、シリコン芯線を保持するためのカーボン製の芯線ホルダを備え、前記芯線ホルダの下端側は、該芯線ホルダに通電する電極部の頂部と接しており、前記芯線ホルダは、その下方側にのみ前記電極部に固定するための螺合部を有し、前記芯線ホルダが前記電極部の頂部と接する面は、前記螺合部が締結される部位よりも低い電気抵抗とされている、ことを特徴とする多結晶シリコン製造装置

請求項2

該螺合部は、該芯線ホルダが前記電極部の頂部と接する面よりも下方に位置している、請求項1に記載の多結晶シリコン製造装置。

請求項3

前記電極部の頂部側にも螺合部が設けられており、前記芯線ホルダおよび前記電極部の螺合部は、絶縁体からなるナット部材により締結されている、請求項1に記載の多結晶シリコン製造装置。

請求項4

前記電極部の頂部および前記芯線ホルダの前記電極部の頂部との接触面は何れも水平面である、請求項1〜3の何れか1項に記載の多結晶シリコン製造装置。

請求項5

前記芯線ホルダと前記電極部の頂部との接触面に、導電性の部材が挿入されている、請求項1〜4の何れか1項に記載の多結晶シリコン製造装置。

請求項6

請求項1〜5の何れか1項に記載の多結晶シリコン製造装置により製造された多結晶シリコン。

技術分野

0001

本発明は、シーメンス法多結晶シリコンを製造する装置において使用されるカーボン製の芯線ホルダに関する。

背景技術

0002

半導体用単結晶シリコンあるいは太陽電池用シリコン原料となる多結晶シリコンの製造方法として、シーメンス法が知られている。シーメンス法は、クロロシランを含む原料ガスを加熱されたシリコン芯線に接触させることにより、該シリコン芯線の表面に多結晶シリコンをCVD(Chemical Vapor Deposition)法を用いて気相成長させる方法である。

0003

シーメンス法により多結晶シリコンを気相成長する際の反応炉は、ベルジャと呼ばれる上部構造体とベースプレートと呼ばれる下部構造体底板)により構成される空間内にシリコン芯線を鉛直方向2本、水平方向1本の鳥居型に組み立て、該鳥居型のシリコン芯線の両端を一対のカーボン製の芯線ホルダを介してベースプレート上に配置した一対の金属製の電極に固定される。この構成は、例えば特許文献1(特開2009−256191号公報)に開示されている。

0004

電極は絶縁物を挟んでベースプレートを貫通し、配線を通して別の電極に接続されるか、反応炉外に配置された電源に接続される。気相成長中に多結晶シリコンが析出することを防止するため、又は金属の温度が上昇して多結晶シリコン中の重金属汚染を引き起こさないように、電極とベースプレートとベルジャは水などの冷媒を用いて冷却される。

0005

電極とカーボン製芯線ホルダは嵌め込み等により固定される。カーボン製の芯線ホルダは、電極に直接接続しても良いが、電極の消耗を抑える等の目的でアダプタと呼ばれる構造物を介して接続されても良い。アダプタの材料にはカーボンが使用されることが多く、また、アダプタは電極に嵌め込み等によって固定される。

0006

電極から芯線ホルダを介してシリコン芯線に電流導通させ、ジュール熱によってシリコン芯線表面を水素雰囲気中で900℃〜1200℃程度の温度範囲に加熱しながら、原料ガスとして例えばトリクロロシラン水素混合ガスガスノズルから反応炉内に供給することで、シリコン芯線上に高純度シリコンを気相成長させる。この時、シリコン芯棒は径の増大に伴ってカーボン製芯線ホルダ側にも析出していき、次第にカーボン製芯線ホルダと一体となる。また、シリコンロッド成長にあわせて抵抗も低下して行くため、シリコンロッド表面を反応温度に維持するためにはシリコン径に伴った電流を所望の直径に形成されるまで上げていく必要がある。

0007

現状、ロッドに加えられる電流は反応終了時点で2000A〜4000Aとなる。シリコン棒の直径が大きくなるに従って、シリコン棒表面からの放熱が大きくなり、反応に必要な温度900〜1200℃を保つためにはその放熱に応じた電気エネルギをシリコン棒に加える必要があり、反応中に金属製の電極と多結晶シリコン棒の間を接続しているカーボン製芯線ホルダにはこれらの電流、重量の増加に耐えられる構造および接続方法が要求されることになる。

0008

カーボン製芯線ホルダや電極は電流密度が上昇していき、電極とカーボン製芯線接触状態によっては局所的な通電部位ができるため、芯線ホルダおよび電極が想定以上の高温になり多結晶シリコン中の重金属汚染を引き起こす原因となる。さらに、不安定な接続状態でセットされていた場合や、シリコンロッドの重量の増加によって接触面が不安定になっていった場合、芯線ホルダと電極の間で放電が発生し双方を損傷させ多結晶シリコン中の重金属汚染やカーボン汚染を引き起こすことがある。

0009

先行技術によれば、たとえば特許文献2(特開平5-213697号公報)や特許文献3(特開2011−195439号公報)のように、電極とカーボン製芯線の接続は嵌め合いによって接続されることが多い。この接続方法はセットが簡便といった利点があるが、一方で電極とカーボン製芯線ホルダの接触面の状態は不安定である。すなわち、例えば螺子による接合における「締め付けトルクによる管理」に該当する管理ができないため、接触面に十分な面圧がかかっていることを確かめることができない。また、嵌め合い面の微妙な形状の違いやセット方法多結晶シリコンロッドの成長の偏りによる芯線ホルダに加えられる力の変化によって、接触面そのものやそこに加えられる圧力の分布が変わってしまうため、接触面と非接触面が曖昧で不安定であり、更には局所的な通電部とそれによる高温部ができやすいといった欠点がある。

0010

特許文献4(特開2010−235438号公報)に開示の手法では、カーボン製芯線ホルダを電極に螺子で固定している。芯線ホルダの機械的な固定は強固であるが、螺子部が通電部となっているため、螺子部に通電された際の放電が起きやすく、また接触面位置を制御できないため電気的な接続は不安定である。

0011

以上のように、先行技術で公知のカーボン製芯線ホルダと電極の接続方法は通電面の安定性が十分ではなく局所的な高温部や放電を発生させてしまう虞があり、放電により炉内部材に損傷が発生すると、事後の処理が極めて厄介である。電極は新品交換する必要があり、シリコンロッドは汚染される。さらにはベルジャやベースプレートも汚染され、回収循環する反応排ガス中にも炭化水素化合物不純物として含まれるため、次バッチ以降の製造にも悪影響を与える。そのため清掃を通常以上に行う必要がでてくる。

先行技術

0012

特開2009−256191号公報
特開平5-213697号公報
特開2011−195439号公報
特開2010−235438号公報

発明が解決しようとする課題

0013

本特許は、上述した問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、芯線ホルダと電極の間の通電を安定的なものとし、電極の損傷やシリコンロッドの汚染を回避することを可能とする技術を提供することにある。

課題を解決するための手段

0014

上記課題を解決するために、本発明は、シーメンス法で多結晶シリコンを製造ための装置であって、シリコン芯線を保持するためのカーボン製の芯線ホルダを備え、前記芯線ホルダの下端側は、該芯線ホルダに通電する電極部の頂部と接しており、前記芯線ホルダは、その下方側にのみ前記電極部に固定するための螺合部を有し、前記芯線ホルダが前記電極部の頂部と接する面は、前記螺合部が締結される部位よりも低い電気抵抗とされている、ことを特徴とする。

0015

ある態様では、該螺合部は、該芯線ホルダが前記電極部の頂部と接する面よりも下方に位置している。

0016

また、ある態様では、前記電極部の頂部側にも螺合部が設けられており、前記芯線ホルダおよび前記電極部の螺合部は、絶縁体からなるナット部材により締結されている。

0017

好ましくは、前記電極部の頂部および前記芯線ホルダの前記電極部の頂部との接触面は何れも水平面である。

0018

前記芯線ホルダと前記電極部の頂部との接触面に、導電性の部材が挿入されている態様としてもよい。

発明の効果

0019

本特許により、芯線ホルダと電極の間の通電を安定的なものとなり、電極の損傷やシリコンロッドの汚染を回避することを可能とする技術が提供される。

図面の簡単な説明

0020

本発明に係る芯線ホルダを備えた反応炉の一例である概略説明図である。
本発明に係る芯線ホルダが電極に取り付けられている一態様を示す概念図である。
本発明に係る芯線ホルダが電極に取り付けられている他の態様を示す概念図である。
従来技術における、芯線ホルダが電極に取り付けられている一態様を示す概念図である。

0021

図1は、本発明に係るカーボン製芯線ホルダが用いられる多結晶シリコン製造装置の反応炉の構成の概略を説明する図である。反応炉100は、ベルジャ1の下部に設けられたベースプレート5上に、ベースプレート5から絶縁された電極10を備えており、該電極10にシリコン芯線13が保持されたカーボン製の芯線ホルダ14が固定される。該芯線ホルダ14は電極10に直接接合されるかまたは治具(不図示)によって固定され、該芯線ホルダ14と電極10が接触する面から、電極10から供給される電流の殆どが芯線ホルダ14へと流れるように接続され、原料ガスの反応によりシリコン芯線13上に多結晶シリコン15が析出する。

0022

なお、図中、符号2はのぞき窓、符号3および4はそれぞれベルジャ1の冷却のための冷媒の入口および出口であり、符号6および7はそれぞれベースプレート5の冷却のための冷媒の入口および出口であり、符号11および12はそれぞれ電極10の冷却のための冷媒の入口および出口である。また、符号9は原料ガスの供給ノズルであり、符号8は反応排ガスの出口である。

0023

芯線ホルダ14を電極10に固定する方法に特に制限はないが、JISなどの規格があるために作製が容易であるため、螺子による螺合であることが好ましい。なお、この固定のために工具を使用しても良く、たとえばトルクレンチを使用することで、芯線ホルダ14の下端側が電極部10の頂部と接する面に所望の圧力(接触面圧)を付与することが可能となる。この場合、トルク値を管理することによってバッチ間での接触面圧の変動を抑制することが容易化される。また、芯線ホルダ14と電極10の間(すなわち、芯線ホルダ14と電極部10の頂部との接触面)に、カーボン製のシートのような、不純物レベルの低い導電性の部材を挿入させて、電気的接続補助としても良い。

0024

芯線ホルダ14が電極10に固定された後、釣型のベルジャ1によって炉内は密閉され、内部を窒素置換した後に水素で置換する。その後、電極10から電流を供給して、芯線ホルダ14を介してシリコン芯線13へと通電させると、ジュール熱によりシリコン芯線13の表面が900〜1200℃程度に発熱される。そこにトリクロロシランや水素から成る原料ガスを吹き付けることで高純度の多結晶シリコン15をシリコン芯線13の表面に析出させる。

0025

多結晶シリコン15の表面温度を反応に必要な温度に維持するために、多結晶シリコン15の成長にあわせて電流を増大させていく必要がある。このため、芯線ホルダ14および該芯線ホルダと電極10の接触面へのシリコンロッドの重量の増加による機械的な負荷が増加するとともに、電流密度の増加による電気的な負荷も増加する。この場合、通電面となる接触面が水平面であると、多結晶シリコン15の重量増大に従って接触面圧が上がり接触抵抗が下がるため、より電気的に安定な接触面となる。よって、電極部10の頂部および芯線ホルダ14の電極部頂部との接触面は何れも水平面であることが好ましい。

0026

図2は、本発明に係るシーメンス法で多結晶シリコンを製造ための装置が備える芯線ホルダの構成の一態様を説明するための概念図である。この図に示したとおり、芯線ホルダ14の下端側は、該芯線ホルダ14に通電する電極部10の頂部18と接しており、さらに、上記芯線ホルダ14の下端側から下方に延びた、電極部10に固定するための固定部17が設けられており、その下端部は螺合部17aとなっており、当該螺合部17は芯線ホルダ14が電極部10の頂部と接する面よりも下方に位置している。なお、上記螺合部17aは、芯線ホルダ14の下方側にのみ設けられている。

0027

なお、芯線ホルダ14の下端側が電極部10の頂部18と接している面の電気抵抗は、上記螺合部17aが締結される部位よりも低くなるように設計されており、芯線ホルダ14を介してシリコン芯線13へと流れる電流の殆どは、芯線ホルダ14の下端側が電極部10の頂部18と接している面を通って流れることになる。これにより、特別に絶縁体治具を使用しなくとも構造的にも電気的にも安定した接続を得ることができる。

0028

すなわち、電極10には一般に銅やSUSなどのような電気抵抗率の低い材料が用いられ、その電気抵抗率はカーボン製の芯線ホルダ14と比べて桁違いに低い。そのため、螺合部17aよりも上記電極部10の頂部18(接触面)の位置が高くなるように設計することで、螺合部17aを介する経路よりも接触面を介する経路のほうが低電気抵抗となる。その結果、電流のほとんどは接触面(18)を介してシリコン芯線13へと流れる一方で、螺合部17aを介しての通電量はほぼ無視できるレベルになる。

0029

本発明に係る芯線ホルダの構成は、図2に示した態様のものに限られない。

0030

図3は、本発明に係るシーメンス法で多結晶シリコンを製造ための装置が備える芯線ホルダの構成の他の態様を説明するための概念図である。この図に示した態様では、芯線ホルダ14の下端側が、該芯線ホルダ14に通電する電極部10の頂部18と接しており、芯線ホルダ14は、電極部10に固定するための螺合部17aを有し、芯線ホルダ14が電極部の頂部18と接する面が、螺合部17aが締結される部位よりも低い電気抵抗とされている点において図2に示した態様のものと同じであるが、電極部10の頂部側にも螺合部17aが設けられており、芯線ホルダ14および電極部10の螺合部17aが、固定治具である絶縁体からなるナット部材16により締結されている点において相違している。

0031

このような設計としても、絶縁体であるナット部材16を介して電流が流れることはないため、電流のほとんどは接触面(18)を介してシリコン芯線13へと流れる。

0032

本発明に係る芯線ホルダ14を用いることにより、十分な固定力担保しつつ、安定的な通電を保つことができる。このため、局所的な高温化や放電の発生が抑制され、重金属やカーボンといった不純物による多結晶シリコンの汚染が防止される。

0033

特許文献1に開示のものでは、本発明の螺合部17aに相当する部分が、芯線ホルダ14の側面全面に設けられているため、その凹凸部において偶発的に放電等が生じる虞がある。しかし、本発明に係る芯線ホルダでは、螺合部17aが下端側にのみ設けられているため、斯かる放電等の発生の抑制が図られる。

0034

特許文献2に開示のものは、いわゆる嵌め込み式の芯線ホルダとなっているため、電極への固定が不安定となり、偶発的に放電等が生じる虞がある。しかし、本発明に係る芯線ホルダでは、螺合部17aによる固定がなされるため、斯かる放電等の発生の抑制が図られる。

0035

特許文献3に開示のものも同様に、いわゆる嵌め込み式の芯線ホルダとなっているため、電極への固定が不安定となり、偶発的に放電等が生じる虞がある。しかし、本発明に係る芯線ホルダでは、螺合部17aによる固定がなされるため、斯かる放電等の発生の抑制が図られる。

0036

特許文献4に開示のものは、一見、本発明に係る第2の態様の芯線ホルダに類似している。しかし、下部の外径が上部の外径よりも大きい段付円柱状に形成されており、電流はの凹凸部である螺合部を介しても流れるため、偶発的に放電等が生じる虞がある。しかし、本発明に係る芯線ホルダでは、螺合部17aによる固定がなされるため、斯かる放電等の発生の抑制が図られる。

0037

シーメンス法による多結晶シリコン製造装置の反応器内でシリコン芯線上に多結晶シリコンを析出させ、1対の多結晶シリコンロッドが125〜200kgとなるまで成長させた、反応終了後に多結晶シリコンロッドを収穫し、電極および芯線ホルダに放電痕や異常発熱による変色などの異常がないかの確認を行った。

0038

[実施例1]
図2に示した態様の芯線ホルダを、80Nmのトルクで電極に固定した。1対の多結晶シリコンロッドが約125kgとなるまで成長させる析出反応を2バッチ行ったが、何れのバッチにおいても、放電痕および変色などの異常は確認できなかった。

0039

[実施例2]
図2に示した態様の芯線ホルダを、80Nmのトルクで電極に固定した。1対の多結晶シリコンロッドが約200kgとなるまで成長させる析出反応を3バッチ行ったが、何れのバッチにおいても、放電痕は確認できなかった。なお、16.7%の電極にカーボン芯線ホルダの一部が固着していた。

0040

[実施例3]
図2に示した態様の芯線ホルダを、該芯線ホルダと電極の間に高純度黒鉛(Na<0.05,Cu<0.08,Fe,Ni<0.1,Zn<0.1)で作られたシート状の部材を挿入した状態で、80Nmのトルクで電極に固定した。1対の多結晶シリコンロッドが約200kgとなるまで成長させる析出反応を3バッチ行ったが、何れのバッチにおいても、放電痕および変色などの異常は確認できなかった。

0041

[比較例1]
図4に図示したカーボン製の芯線ホルダ14を、電極10にねじり込むように(嵌合させて)固定した。1対の多結晶シリコンロッドが約125kgとなるまで成長させる析出反応を2バッチ行ったところ、放電痕は認められなかったものの、4.2%の電極がカーボン芯線ホルダとの接触面で黒色に変色しており、29.2%の電極にカーボン芯線ホルダの一部が固着していた。

実施例

0042

[比較例2]
図4に図示したカーボン製の芯線ホルダ14を、電極10にねじり込むように(嵌合させて)固定した。1対の多結晶シリコンロッドが約200kgとなるまで成長させる析出反応を3バッチ行ったところ、16.7%の電極において芯線ホルダの接触面に放電痕が認められた。また、25.0%の電極において芯線ホルダとの接触面で黒色に変色しており、41.7%の電極において芯線ホルダの一部が固着していた。

0043

本特許により、芯線ホルダと電極の間の通電を安定的なものとなり、電極の損傷やシリコンロッドの汚染を回避することを可能とする技術が提供される。

0044

1ベルジャ
2のぞき窓
冷媒入口(ベルジャ)
冷媒出口(ベルジャ)
5ベースプレート
6 冷媒入口(ベースプレート)
7 冷媒出口(ベースプレート)
8反応排ガス出口
原料ガス供給ノズル
10電極
11 冷媒入口(電極)
12 冷媒出口(電極)
13シリコン芯線
14芯線ホルダ
15多結晶シリコン
16ナット部材
17 固定部
17a螺合部
18電極部の頂部
19 嵌合部
100 反応炉

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