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技術 鉄道用のレールの摩擦係数測定方法及び測定装置

出願人 公益財団法人鉄道総合技術研究所
発明者 深貝晋也西山幸夫和田涼平
出願日 2019年2月18日 (1年9ヶ月経過) 出願番号 2019-026527
公開日 2020年8月31日 (2ヶ月経過) 公開番号 2020-131864
状態 未査定
技術分野 機関車 特定の目的に適した力の測定 耐候試験、機械的方法による材料調査 軌道敷設、保線機械
主要キーワード 変位吸収機構 転動車輪 絶縁ホルダー 長手中心線 摩擦力測定装置 手押し用 頭頂面 案内車輪
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課題

レール頭部の頭部R部における摩擦係数を、長区間にわたって連続的かつ安定的に取得することができるレール摩擦係数測定方法及び測定装置の提供。

解決手段

鉄道用のレールの頭部R部における摩擦係数を測定するレールの摩擦係数測定方法及び測定装置である。本発明は、頭部R部に接触して摩擦力を検出する摩擦力検出機構と、これを上下方向に摺動自在に支持する昇降機構と、この昇降機構が取り付けられた走行機構と、を備える。摩擦力検出機構は、回転軸を含む断面を台形とする円錐台形状を有し回転自在に支持された接触車輪と、その回転軸を構成する軸部材と、該軸部材に取り付けられた荷重検出器と、を含み、摩擦力検出機構の自重負荷しつつ上記軸部材をレールに沿って移動させ、接触車輪の従動回転に伴って荷重検出器で連続的に検出される軸部材の伸長方向に作用する力の検出値に基づいて摩擦係数を算出することを特徴とする。

概要

背景

鉄道車両レール上に安定して走行させ、あるいはこの上で安全に制動させるには、車輪とレールとの間での摩擦力を安定的に得ることが必要である。そこで、鉄道用のレールの摩擦係数、特に、レール頭部の頭頂面における摩擦係数を正確に測定することが求められる。ここで、鉄道用のレールは長期の使用に伴って表面状態が変化するとともに、車両の走行及び制動のための潤滑剤や汚れ等の付着もあって、摩擦係数が日々変化する。一方、野外に設置され外部環境に曝されているレールでは、一般的に、雨や、そして乾燥などの気候条件によっても摩擦係数を変化させる。

そこで、敷設されたレールの頭部における頭頂面の摩擦係数を付着物などの影響を排除して客観的に測定する必要があるが、この方法として、「トリボメーター」なる装置が提案されている。かかる装置は、金属球をレール頭部の頭頂面に押しつけて移動させて摩擦係数を測定するものである。

例えば、特許文献1では、トリボメーターの1つの例として、金属球により摩擦係数を測定しながらレールの電気抵抗を測定し、レール表面の特性を評価するレール表面特性評価装置が開示されている。レールの長手方向に沿って前後に配置された2つの絶縁ホルダーにそれぞれ収容された鋼球をレール表面に接触させた状態で転動させ、このとき装置前方に設けたロードセル圧縮力に基づいて摩擦力を求めている。ここでは、2つの鋼球の間に通電し、レール表面の電気抵抗を測定し、電気抵抗と摩擦係数とに基づくレール表面の特性、例えば、油脂や落ち葉赤錆等の付着物の有無や種類等を評価することができるとしている。

また、車輪のフランジが接触するレール頭部R部における摩擦力を測定することも求められる。かかる装置としては、測定子として曲面追従可能なスリップローラーを用いた装置が提案されている。

例えば、特許文献2では、レールの表面に接して滑りながら回転する円盤状のスリップローラーを、レール頭部R部を含む傾斜面に押し付けつつ曲面に沿って傾斜させて摩擦力を測定する摩擦力測定装置を開示されている。ここでは、ローラーをレールの長手方向に沿って移動させてこれに働く反力をロードセルで連続的に測定し、レールに沿ったレール頭部R部の摩擦力を測定できるとしている。

概要

レール頭部の頭部R部における摩擦係数を、長区間にわたって連続的かつ安定的に取得することができるレールの摩擦係数測定方法及び測定装置の提供。鉄道用のレールの頭部R部における摩擦係数を測定するレールの摩擦係数測定方法及び測定装置である。本発明は、頭部R部に接触して摩擦力を検出する摩擦力検出機構と、これを上下方向に摺動自在に支持する昇降機構と、この昇降機構が取り付けられた走行機構と、を備える。摩擦力検出機構は、回転軸を含む断面を台形とする円錐台形状を有し回転自在に支持された接触車輪と、その回転軸を構成する軸部材と、該軸部材に取り付けられた荷重検出器と、を含み、摩擦力検出機構の自重負荷しつつ上記軸部材をレールに沿って移動させ、接触車輪の従動回転に伴って荷重検出器で連続的に検出される軸部材の伸長方向に作用する力の検出値に基づいて摩擦係数を算出することを特徴とする。

目的

本発明は、以上のような状況に鑑みてなされたものであって、その目的は、レール頭部の頭部R部における摩擦係数を、長区間にわたって連続的かつ安定的に取得することができるレールの摩擦係数測定方法及び測定装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

鉄道用レールの頭部R部における摩擦係数を該レールに沿って測定する方法であって、回転軸を含む断面を台形とする円錐台形状を有し回転自在に支持された接触車輪と、前記接触車輪の前記回転軸を構成する軸部材と、前記軸部材に取り付けられた荷重検出器と、を含む摩擦力検出機構を用いて、前記摩擦力検出機構の自重を前記接触車輪の傾斜側面を介して前記頭部R部に負荷しつつ前記軸部材を前記レールに沿って移動させ、前記接触車輪の従動回転に伴って前記荷重検出器で連続的に検出される前記軸部材の伸長方向に作用する力の検出値に基づいて、前記レールの前記頭部R部における摩擦係数を算出することを特徴とするレールの摩擦係数測定方法

請求項2

前記接触車輪の前記レールとの接触位置を前記レールの長手方向中心線から所定の距離の位置に維持しつつ前記軸部材を移動させることを特徴とする請求項1記載のレールの摩擦係数測定方法。

請求項3

前記レールの両側面に係合し前記レールの前記長手方向中心線との相対位置を維持したまま前記レールに沿って移動自在である走行機構の上に前記摩擦力検出機構を与えることを特徴とする請求項2記載のレールの摩擦係数測定方法。

請求項4

前記回転軸は鉛直方向に移動自在に支持されていることを特徴とする請求項2又は3に記載のレールの摩擦係数測定方法。

請求項5

前記荷重検出器は、前記走行機構と前記軸部材との間に挿入されたロードセルであることを特徴とする請求項3記載のレールの摩擦係数測定方法。

請求項6

前記傾斜側面の傾斜角の異なる前記接触車輪により前記検出値を求めることを特徴とする請求項1乃至5のうちの1つに記載のレールの摩擦係数測定方法。

請求項7

鉄道用レールの頭部R部における摩擦係数を該レールに沿って測定する装置であって、前記頭部R部に接触して摩擦力を検出する摩擦力検出機構と、前記摩擦力検出機構を上下方向に摺動自在に支持する昇降機構と、前記昇降機構が取り付けられた走行機構と、を備え、前記摩擦力検出機構は、回転軸を含む断面を台形とする円錐台形状を有し回転自在に支持された接触車輪と、前記接触車輪の前記回転軸を構成する軸部材と、前記軸部材に取り付けられた荷重検出器と、を含み、前記摩擦力検出機構の自重を前記接触車輪の傾斜側面を介して前記頭部R部に負荷しつつ前記軸部材を前記レールに沿って移動させ、前記接触車輪の従動回転に伴って前記荷重検出器で連続的に検出される前記軸部材の伸長方向に作用する力の検出値に基づいて、前記レールの前記頭部R部における摩擦係数を算出することを特徴とするレールの摩擦係数測定装置

請求項8

前記接触車輪の前記レールとの接触位置を前記レールの長手方向中心線から所定の距離の位置に維持しつつ前記軸部材を移動させる変位吸収機構をさらに備えることを特徴とする請求項7記載のレールの摩擦係数測定装置。

請求項9

前記走行機構は、前記レールの両側面に係合し前記レールの前記長手方向中心線との相対位置を維持したまま前記レールに沿って移動自在とする一対の案内車輪をさらに備えることを特徴とする請求項8記載のレールの摩擦係数測定装置。

請求項10

前記荷重検出器は、前記走行機構と前記軸部材との間に挿入されたロードセルであることを特徴とする請求項9記載のレールの摩擦係数測定装置。

請求項11

前記接触車輪は、前記傾斜側面の傾斜角を変化させた形状を有する複数種類のものを準備するとともに、前記複数種類の接触車輪が前記軸部材に対して着脱自在に取り付けられることを特徴とする請求項7乃至10のうちの1つに記載のレールの摩擦係数測定装置。

技術分野

0001

本発明は、鉄道用のレール摩擦係数を測定するための方法及び装置に関し、特に、鉄道用レールの頭部R部における摩擦係数を該レールに沿って測定する方法及び装置に関する。

背景技術

0002

鉄道車両をレール上に安定して走行させ、あるいはこの上で安全に制動させるには、車輪とレールとの間での摩擦力を安定的に得ることが必要である。そこで、鉄道用のレールの摩擦係数、特に、レール頭部の頭頂面における摩擦係数を正確に測定することが求められる。ここで、鉄道用のレールは長期の使用に伴って表面状態が変化するとともに、車両の走行及び制動のための潤滑剤や汚れ等の付着もあって、摩擦係数が日々変化する。一方、野外に設置され外部環境に曝されているレールでは、一般的に、雨や、そして乾燥などの気候条件によっても摩擦係数を変化させる。

0003

そこで、敷設されたレールの頭部における頭頂面の摩擦係数を付着物などの影響を排除して客観的に測定する必要があるが、この方法として、「トリボメーター」なる装置が提案されている。かかる装置は、金属球をレール頭部の頭頂面に押しつけて移動させて摩擦係数を測定するものである。

0004

例えば、特許文献1では、トリボメーターの1つの例として、金属球により摩擦係数を測定しながらレールの電気抵抗を測定し、レール表面の特性を評価するレール表面特性評価装置が開示されている。レールの長手方向に沿って前後に配置された2つの絶縁ホルダーにそれぞれ収容された鋼球をレール表面に接触させた状態で転動させ、このとき装置前方に設けたロードセル圧縮力に基づいて摩擦力を求めている。ここでは、2つの鋼球の間に通電し、レール表面の電気抵抗を測定し、電気抵抗と摩擦係数とに基づくレール表面の特性、例えば、油脂や落ち葉赤錆等の付着物の有無や種類等を評価することができるとしている。

0005

また、車輪のフランジが接触するレール頭部R部における摩擦力を測定することも求められる。かかる装置としては、測定子として曲面追従可能なスリップローラーを用いた装置が提案されている。

0006

例えば、特許文献2では、レールの表面に接して滑りながら回転する円盤状のスリップローラーを、レール頭部R部を含む傾斜面に押し付けつつ曲面に沿って傾斜させて摩擦力を測定する摩擦力測定装置を開示されている。ここでは、ローラーをレールの長手方向に沿って移動させてこれに働く反力をロードセルで連続的に測定し、レールに沿ったレール頭部R部の摩擦力を測定できるとしている。

先行技術

0007

特開2004−294303号公報
特開2003−057135号公報

発明が解決しようとする課題

0008

上記したように、レールの頭部R部に測定子を押しつけて摩擦係数を測定できる。一方で、頭部R部の汚れや欠けなどによる表面状態によっては測定子が追従できず、結果として、測定が安定しない。特に、レールの長手方向に沿って連続的に測定するには、より高い安定性を有する測定方法が求められる。また、曲面を有する頭部R部では、比較的平坦な頭頂面に比べて、より安定性に優れる測定方法が求められることにもなる。

0009

本発明は、以上のような状況に鑑みてなされたものであって、その目的は、レール頭部の頭部R部における摩擦係数を、長区間にわたって連続的かつ安定的に取得することができるレールの摩擦係数測定方法及び測定装置を提供することにある。

課題を解決するための手段

0010

本発明による鉄道用レールの頭部R部における摩擦係数を該レールに沿って測定する方法は、回転軸を含む断面を台形とする円錐台形状を有し回転自在に支持された接触車輪と、前記接触車輪の前記回転軸を構成する軸部材と、前記軸部材に取り付けられた荷重検出器と、を含む摩擦力検出機構を用いて、前記摩擦力検出機構の自重を前記接触車輪の傾斜側面を介して前記頭部R部に負荷しつつ前記軸部材を前記レールに沿って移動させ、前記接触車輪の従動回転に伴って前記荷重検出器で連続的に検出される前記軸部材の伸長方向に作用する力の検出値に基づいて、前記レールの前記頭部R部における摩擦係数を算出することを特徴とする。

0011

かかる発明によれば、円錐台形状の接触車輪を従動回転させることで、曲面で構成されるレールの頭部R部との接触を安定させることができるから、摩擦係数を長区間にわたって連続的かつ安定的に取得することが可能となる。

0012

上記した方法の発明において、前記接触車輪の前記レールとの接触位置を前記レールの長手方向中心線から所定の距離の位置に維持しつつ前記軸部材を移動させるように構成してもよい。かかる発明によれば、摩擦係数を長区間にわたって連続的かつ安定的に取得できるのである。

0013

上記した方法の発明において、前記レールの両側面に係合し前記レールの前記長手方向中心線との相対位置を維持したまま前記レールに沿って移動自在である走行機構の上に前記摩擦力検出機構を与えるように構成してもよい。かかる発明によれば、レールに対して走行機構を3点で支持する構造とできるため、測定時の装置全体平行度を保つことができ、結果として、摩擦係数を長区間にわたって連続的かつ安定的に取得できる。

0014

上記した方法の発明において、前記回転軸は鉛直方向に移動自在に支持されていてもよい。かかる発明によれば、レール頭部の高さ方向の位置変化に追従して正確に軸部材の伸長方向に作用する力を測定することができ、結果として、摩擦係数を長区間にわたって連続的かつ安定的に取得できる。

0015

上記した方法の発明において、前記荷重検出器は、前記走行機構と前記軸部材との間に挿入されたロードセルであってもよい。かかる発明によれば、確実に軸部材の伸長方向に作用する力を測定できて、結果として、摩擦係数を長区間にわたって連続的かつ安定的に取得できる。

0016

上記した方法の発明において、前記傾斜側面の傾斜角の異なる前記接触車輪により前記検出値を求めるように構成してもよい。かかる発明によれば、接触車輪の傾斜側面がレール頭部の頭部R部に接触する位置(測定位置)を任意に変更できて、レール頭部の位置毎の摩擦係数を長区間にわたって連続的かつ安定的に取得できる。

0017

また、本発明による鉄道用レールの頭部R部における摩擦係数を該レールに沿って測定する装置は、鉄道用のレールの頭部R部における摩擦係数を測定するレールの摩擦係数測定装置であって、前記頭部R部に接触して摩擦力を検出する摩擦力検出機構と、前記摩擦力検出機構を上下方向に摺動自在に支持する昇降機構と、前記昇降機構が取り付けられた走行機構と、を備え、前記摩擦力検出機構は、回転軸を含む断面を台形とする円錐台形状を有し回転自在に支持された接触車輪と、前記接触車輪の前記回転軸を構成する軸部材と、前記軸部材に取り付けられた荷重検出器と、を含み、前記摩擦力検出機構の自重を前記接触車輪の傾斜側面を介して前記頭部R部に負荷しつつ前記軸部材を前記レールに沿って移動させ、前記接触車輪の従動回転に伴って前記荷重検出器で連続的に検出される前記軸部材の伸長方向に作用する力の検出値に基づいて、前記レールの前記頭部R部における摩擦係数を算出することを特徴とする。

0018

かかる発明によれば、円錐台形状の接触車輪を従動回転させることで、曲面で構成されるレールの頭部R部との接触を安定させることができるから、レール頭部の頭部R部における摩擦係数を、長区間にわたって連続的かつ安定的に取得することが可能となる。

0019

上記した装置の発明において、前記接触車輪の前記レールとの接触位置を前記レールの長手方向中心線から所定の距離の位置に維持しつつ前記軸部材を移動させる変位吸収機構をさらに備えるように構成してもよい。かかる発明によれば、レール頭部の形状あるいは位置変化に追従して正確に軸部材の伸長方向に作用する力を測定することが可能となり、結果として、摩擦係数を長区間にわたって連続的かつ安定的に取得できるのである。

0020

上記した装置の発明において、前記走行機構は、前記レールの両側面に係合し前記レールの前記長手方向中心線との相対位置を維持したまま前記レールに沿って移動自在とする一対の案内車輪をさらに備えるように構成してもよい。かかる発明によれば、レールに対して走行機構を3点で支持する構造とできるため、測定時の装置全体の平行度を保つことができ、結果として、摩擦係数を長区間にわたって連続的かつ安定的に取得できる。

0021

上記した装置の発明において、前記荷重検出器は、前記走行機構と前記軸部材との間に挿入されたロードセルであってもよい。かかる発明によれば、ロードセルの位置が固定されて確実に軸部材の伸長方向に作用する力を測定することができて、結果として、摩擦係数を長区間にわたって連続的かつ安定的に取得できる。

0022

上記した装置の発明において、前記接触車輪は、前記傾斜側面の傾斜角を変化させた形状を有する複数種類のものを準備するとともに、前記複数種類の接触車輪が前記軸部材に対して着脱自在に取り付けられるように構成してもよい。かかる発明によれば、接触車輪の傾斜側面がレール頭部の頭部R部に接触する位置(測定位置)を任意に変更できて、レール頭部の位置毎の摩擦係数を長区間にわたって連続的かつ安定的に取得できる。

図面の簡単な説明

0023

レールの摩擦係数測定装置の概略を示す側面図である。
図1のA1−A1切断線における断面図である。
図1のA2−A2切断線における断面図である。
レール頭部と接触車輪との間に働く力の関係の概略を示す部分断面図である。

実施例

0024

以下、本発明による鉄道用のレールの摩擦係数測定方法及びその装置の1つの実施例について、図1乃至図4を用いて説明する。

0025

図1及び図2に示すように、所定の間隔で配置された複数のまくらぎ10の上面に、例えばボルト32を用いた一対の締結具30によりレール20が取り付けられている。レール20は、レール頭部22及びレール底部24を含み、レール底部24は、断面略字形の締結具30における一方の先端部30aにより上方から押圧されており、これにより、レール20がまくらぎ10に固定される。また、レール20のレール頭部22上には、摩擦係数測定装置100がレール20に沿って走行するように配置されている。

0026

レールの摩擦係数測定装置100は、軌道上のまくらぎ10の上面に設置されたレール20上をその長手中心線との相対的位置関係を維持させつつ走行する走行機構110と、走行機構110によって移動せしめられる摩擦力検出機構130と、摩擦力検出機構130に信号線141を介して接続され検出信号を受信する処理装置140と、を含む。

0027

走行機構110は、後述するように、筐体111に取り付けられた摩擦力検出機構130の接触車輪131をレール頭部22の所定位置における接触を維持させつつ、これを1本のレール20に沿って且つレール20の幅方向との相対的位置を維持させつつ移動することを可能とする装置である。

0028

走行機構110の筐体111は、長手方向に垂直な断面を略コの字状にする(特に、図2参照)直方体状の箱体である。この内側には、レール20のレール頭部22上を転動可能なゴムなどからなる転動車輪121が軸支されている。かかる転動車輪121は筐体111の長手方向に沿って前後に一対配置されており、筐体111をレール20上に支持するとともに、これに沿って移動可能とする。これら一対の転動車輪121の間には摩擦力検出機構130が与えられる。

0029

筐体111の側面部111aの下端側には、レール20に対して外側に屈曲する屈曲部111bがそれぞれ形成されており、屈曲部111bには、回転軸126及び軸受127を介して一対の案内車輪125がそれぞれ取り付けられている。そして、一対の案内車輪125がレール頭部22の両側面に当接することにより、走行機構110(筐体111)は、レール20に対して転動車輪121と一対の案内車輪125との3カ所で接触支持され互いに相対移動自在に係合する。これにより、走行機構110とレール20の長手方向中心線との相対位置を維持したまま移動自在となり、走行時(測定時)の摩擦係数測定装置100全体の安定性とレール20に対する平行が保たれる。

0030

なお、筐体111には、図示を省略する手押し用押し棒が取り付けられており、走行機構110を介して摩擦係数測定装置100が人力によりレール20上をこれに沿って走行するように構成されてもよい。

0031

図3及び図4に示すように、摩擦力検出機構130は、レール頭部22の頭部R部22aに接触しつつ回転する接触車輪131と、この接触車輪131の回転軸を構成する軸部材132と、軸部材132の一端に取り付けられた荷重検出器133と、を含む。

0032

接触車輪131は、その回転軸を含む断面において上下面高さH、傾斜角αの台形である円錐台形状を有し、その傾斜側面131aにおいてレール頭部22の頭部R部22aと接触する。ここで、接触車輪131の上下面高さH及び傾斜角αの範囲としては、Hが10mm以上、αが70度以下の範囲をそれぞれ例示できる。

0033

なお、接触車輪131は、傾斜側面131aの傾斜角αを変化させた形状を有する複数種類のものを準備するとともに、これら複数種類の接触車輪131が軸部材132に対して着脱自在に取り付けられる構造としてもよい。これにより、傾斜角αの異なる複数種類の接触車輪131を軸部材132に対して付け替えることで、接触車輪131の傾斜側面131aがレール頭部22の頭部R部22aに接触する位置(接点P)を任意の位置に変更でき、測定箇所を変更可能である。

0034

接触車輪131を貫通する軸部材132は、その両端側で断面略U字形の支持部材134の対向する2面に回転自在かつ回転軸方向に移動(摺動)自在に支持されている。一方、荷重検出器133は断面略L字形の中間部材135に取り付けられて、軸部材132がその伸長方向(回転軸方向)に移動しようとする力の反力として作用する押圧荷重Lを検出可能である。かかる荷重検出器133としては、例えばロードセルが例示できる。このような構成あるいは配置により、荷重検出器133は走行機構110に対する位置が固定されて、軸部材132の伸長方向に移動しようとすする力(押圧荷重L)を検出することが可能となる。なお、荷重検出器133からの信号は、処理装置140に信号線141を介して送出され、後述するような演算処理が適宜、行われる。

0035

支持部材134はその上面部134aが水平リニアガイド137を介して、中間部材135の上辺部135aとレール20の幅方向に摺動自在に取り付けられており、中間部材135はその側辺部135bが昇降機構としての昇降リニアガイド138を介して、筐体111の側辺部と上下方向に摺動自在に取り付けられている。このとき、接触車輪131の傾斜側面131aが接触するレール頭部22の頭部R部22aには、摩擦力検出機構130の重量(すなわち、接触車輪131、軸部材132、荷重検出器133、支持部材134、水平リニアガイド137及び中間部材135を合算した重量)が鉛直方向の自重Mとして負荷される。

0036

一方、図3に示す例では、筐体111は、断面略U字形の部材であって、筐体111の一部に取り付けられている。このような構成において、水平リニアガイド137は、接触車輪131のレール20の長手方向に直交する方向に対する変位を吸収する変位吸収機構として機能する。また、中間部材135が昇降リニアガイド138を介して筐体111の側辺部に取り付けられることにより、中間部材135の筐体111に対する図示上下方向に移動自在の一方、筐体111の幅方向の位置が固定される。このため、中間部材135に対して水平リニアガイド137を介して取り付けられた接触車輪131は、レール20との接触位置P(図4参照)がレール20の長手方向中心線からの所定の距離となる位置に維持される一方、上下方向には移動自在である。

0037

次に、図4を用いて、上記したレールの摩擦係数測定装置100を用いて摩擦係数を算出する動作を説明する。

0038

上述したとおり、摩擦力検出機構130の接触車輪131は、その傾斜側面131aにおいてレール頭部22の頭部R部22aと接触しつつ、摩擦力検出機構130が走行機構110により、レール20の幅方向位置を一定にしつつこれに沿って従動回転しながら移動する。このとき、傾斜側面131aと頭部R部22aとの接点(あるいは接面)Pには、接触車輪131を含む摩擦力検出機構130からの自重Mが鉛直下向きに負荷されるため、この接点Pにおける力の釣り合いから、鉛直上向きの鉛直反力Vとこれに直交する水平反力Lとがかかることになり、軸部材132が回転軸方向に移動しようとする。ここで、鉛直反力Vの大きさは自重Mと等価であり、水平反力Lは荷重検出器133による回転軸方向の力の検出値として測定することができる。

0039

そして、接触車輪131の傾斜側面131aには、接点Pにおいて、傾斜側面131aに沿う摩擦力Fとこれに直交する垂直抗力Nが、レール頭部22の頭部R部22aとの間に発生する。ここで、これらの摩擦力F及び垂直抗力Nは、鉛直反力Vと水平反力Lとの合力Rをそれぞれの方向に分けた分力として定義される。そこで、これらの摩擦力F及び垂直抗力Nは、鉛直反力V、水平反力L及び接触車輪131の傾斜角αを用いて、以下の式1及び式2のように表される。
[式1]
摩擦力 F=Vcosα−Lsinα
[式2]
垂直抗力 N=Vsinα+Lcosα

0040

これらの式1及び式2から、レール20と接触車輪131との間の摩擦係数μは、以下の式3により演算できる。
[式3]
摩擦係数μ=F/N=(Vcosα−Lsinα)/(Vsinα+Lcosα)

0041

つまり、荷重検出器133による回転軸方向の力の検出値として測定される水平反力Lに対応する検出信号を処理装置140で受信し、鉛直反力Vに対応する既知の摩擦力検出機構130の自重Mとから摩擦係数を測定できる。

0042

そして、摩擦係数測定装置100をレール20に沿って移動させていくと、円錐台形状の接触車輪をレール20の頭部R部22aの所定位置で従動回転させ、連続的にレール20に沿って摩擦係数を測定できる。曲面で構成されるレールの頭部R部との接触及びその位置を安定させ得るので摩擦係数を長区間にわたって連続的かつ安定的に取得することが可能となる。

0043

以上、本発明による代表的な実施例及びこれに伴う変形例について述べたが、本発明は必ずしもこれに限定されるものではなく、適宜、当業者によって変更され得る。すなわち、当業者であれば、添付した特許請求の範囲を逸脱することなく、種々の代替実施例及び改変例を見出すことができるであろう。

0044

例えば、上記した実施例では、1本のレール20上で摩擦係数測定装置100を走行させる場合を示したが、摩擦係数測定装置100を平行に一対で設けてこれらを連結することにより、平行した一対のレール20の摩擦係数を同時に測定することも可能である。

0045

また、上記した実施例では、摩擦係数測定装置100を図示しない押し棒を用いて人力で走行させる場合を示したが、摩擦係数測定装置100をワイヤ等でレール20に沿って牽引する方式や、レール20に沿ってガイドレールを設置して当該ガイドレールに対してスライドする部材に摩擦係数測定装置100を取り付けて走行させる方式等、任意の機械式の走行手法を適用してもよい。

0046

10まくらぎ
20レール
22レール頭部
22a 頭部R部
24レール底部
30締結具
30a 先端部
32ボルト
100摩擦係数測定装置
110走行機構
111筐体
111a 側面部
111b屈曲部
121転動車輪
122回転軸
123軸受
125案内車輪
126 回転軸
127 軸受
130摩擦力検出機構
131 接触車輪
131a傾斜側面
132軸部材
133荷重検出器
134支持部材
134a 上面部
135中間部材
135a上辺部
135b側辺部
137 水平リニアガイド
138昇降リニアガイド

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