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技術 作業ツール

出願人 株式会社シンテックホズミ
発明者 森幹雄
出願日 2019年2月19日 (1年9ヶ月経過) 出願番号 2019-027881
公開日 2020年8月31日 (2ヶ月経過) 公開番号 2020-131359
状態 未査定
技術分野 流体減衰装置 はめ込み,分離,その他の手工具
主要キーワード 取付仕様 懸架作業 弾性荷重 取付形状 ラバーブーツ 同一ターン リニアシャフト 短冊板状
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2020年8月31日)のものです。
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図面 (11)

課題

懸架装置を効率良く分解、組立できる優れた特性の作業ツールを提供すること。

解決手段

ダンパー51の底部が押し当たるダンパー台座11と、ダンパー台座11に対して隙間100を空けて対面するジャッキ台座12と、コイルばね50の規制箇所500Cの軸方向における位置を規制するターンバックル14と、を含む懸架装置5の作業ツール1では、隙間が拡大するようにダンパー台座11を軸方向に変位させたとき、コイルばね50に圧縮変形が生じる。

概要

背景

従来より、車両のメンテナンス作業の際、ダンパーコイルばねとが一体化された懸架装置を分解する作業が行われることがある。この作業では、コイルばねを圧縮するためのスプリングコンプレッサの利用が一般的である。例えば下記の特許文献1には、送りねじ機構により間隔を拡縮できる一対のフックを有するスプリングコンプレッサが記載されている。このスプリングコンプレッサは、円筒状のコイルばねの両側に2個一組を対向配置して使用される。

特開平10−076475号公報

概要

懸架装置を効率良く分解、組立できる優れた特性の作業ツールを提供すること。ダンパー51の底部が押し当たるダンパー台座11と、ダンパー台座11に対して隙間100を空けて対面するジャッキ台座12と、コイルばね50の規制箇所500Cの軸方向における位置を規制するターンバックル14と、を含む懸架装置5の作業ツール1では、隙間が拡大するようにダンパー台座11を軸方向に変位させたとき、コイルばね50に圧縮変形が生じる。

目的

本発明は、前記従来の問題点に鑑みてなされたものであり、懸架装置を効率良く分解、組立できる優れた特性の作業ツールを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

ピストンが進退する筒部と、ピストンから軸方向に延設されている軸状のロッド部と、を含むダンパーに対してコイルばね外挿配置されていると共に、前記ロッド部が貫通配置されたアッパーマウントと、前記筒部側に設けられたばね受けと、の間で、線材巻回したコイルばねが圧縮状態で保持されている車両用懸架装置を分解あるいは組立するための作業ツールであって、前記ロッド部とは反対側の前記筒部の端部が押し当たる第1の台座部と、前記第1の台座部に対して隙間を空けて対面する第2の台座部と、前記コイルばねをなす線材の巻回方向における途中の箇所である規制箇所について、前記第2の台座部に対する軸方向の相対位置を規制する規制部材と、を含み、前記隙間が拡大するように前記第2の台座部に対して前記第1の台座部を前記軸方向に変位させることにより、前記コイルばねにおける線材の巻回範囲のうち、前記規制箇所と前記ばね受けとに挟まれた範囲に圧縮変形を生じさせることが可能な作業ツール。

請求項2

請求項1において、物を持ち上げるための機械装置であるジャッキを前記隙間に収容可能に構成されている作業ツール。

請求項3

請求項1又は2において、前記コイルばねの周方向における略等間隔の2箇所以上に規制箇所を配置できるように前記規制部材が複数設けられている作業ツール。

請求項4

請求項1〜3のいずれか1項において、前記規制部材は、前記線材に係止される係止部が先端に設けられた棒状をなし、全長を調節する機構を備えている作業ツール。

請求項5

請求項1〜4のいずれか1項において、前記ロッド部の軸芯の位置を規制する芯出し用ガイド部材を備えている作業ツール。

技術分野

0001

本発明は、車両用懸架装置を取り扱う作業ツールに関する。

背景技術

0002

従来より、車両のメンテナンス作業の際、ダンパーコイルばねとが一体化された懸架装置を分解する作業が行われることがある。この作業では、コイルばねを圧縮するためのスプリングコンプレッサの利用が一般的である。例えば下記の特許文献1には、送りねじ機構により間隔を拡縮できる一対のフックを有するスプリングコンプレッサが記載されている。このスプリングコンプレッサは、円筒状のコイルばねの両側に2個一組を対向配置して使用される。

0003

特開平10−076475号公報

発明が解決しようとする課題

0004

しかしながら、前記従来のスプリングコンプレッサでは、次のような問題がある。コイルばねの両側に対向配置された2個一組のスプリングコンプレッサを交互に均等に縮める必要があり、手間がかかるという問題がある。

0005

本発明は、前記従来の問題点に鑑みてなされたものであり、懸架装置を効率良く分解、組立できる優れた特性の作業ツールを提供するための発明である。

課題を解決するための手段

0006

本発明は、ピストンが進退する筒部と、ピストンから軸方向に延設されている軸状のロッド部と、を含むダンパーに対してコイルばねが外挿配置されていると共に、前記ロッド部が貫通配置されたアッパーマウントと、前記筒部側に設けられたばね受けと、の間で、線材巻回したコイルばねが圧縮状態で保持されている車両用の懸架装置を分解あるいは組み立てるための作業ツールであって、
前記ロッド部とは反対側の前記筒部の端部が押し当たる第1の台座部と、
前記第1の台座部に対して隙間を空けて対面する第2の台座部と、
前記コイルばねをなす線材の巻回方向における途中の箇所である規制箇所について、前記第2の台座部に対する軸方向の相対位置を規制する規制部材と、を含み、
前記隙間が拡大するように前記第2の台座部に対して前記第1の台座部を前記軸方向に変位させることにより、前記コイルばねにおける線材の巻回範囲のうち、前記規制箇所と前記ばね受けとに挟まれた範囲に圧縮変形を生じさせることが可能な作業ツールにある。

発明の効果

0007

本発明の作業ツールでは、コイルばねをなす線材の途中の規制箇所と、前記第2の台座部と、の軸方向における相対的な位置関係が規制されている。それ故、第1の台座部と第2の台座部との隙間が拡大するように第1の台座部を変位させれば、筒部側に設けられたばね受けの変位に応じてコイルばねを圧縮できる。このとき、コイルばねの圧縮荷重は規制部材に作用するため、アッパーマウントに作用する荷重は低減される。アッパーマウントに作用する荷重がゼロに近くなれば、アッパーマウントを容易に取り外しできる。

0008

アッパーマウントをロッド部から取り外した後、第1の台座部と第2の台座部との隙間を狭めるように第1の台座部を変位させれば、筒部側に設けられたばね受けの変位に応じてコイルばねを伸長できる。自由長あるいは自由長に近いコイルばねは、弾性力がゼロあるいはゼロに近くなっている。コイルばねが自由長に近い状態であれば、規制部材を容易に取り外しでき、その後、ダンパーからコイルばねを抜き取りできる。

0009

以上の通り、本発明の作業ツールによれば、懸架装置を作業効率高く分解できる。この作業ツールによれば、分解時とは逆の手順により効率良く懸架装置を組み立てることが可能である。

図面の簡単な説明

0010

懸架装置がセットされた作業ツールの斜視図。
作業ツールの骨組み構造を示す図。
作業ツールにおけるダンパー台座を示す図。
作業ツールにおけるターンバックル位置決ソケットを示す図。
ターンバックルを示す図。
作業ツールにジャッキをセットする様子の説明図。
懸架装置の分解作業を準備する様子の説明図。
懸架作業の分解作業を開始する様子の説明図。
懸架装置の分解作業を進行している最中の様子の説明図。
アッパーマウント取り外し後の作業の様子の説明図。

実施例

0011

本発明の実施の形態につき、以下の実施例を用いて具体的に説明する。
(実施例1)
本例は、車両用の懸架装置5のコイルばね50の脱着作業を実施する際に便利な作業ツール1に関する例である。この内容について、図1図10を用いて説明する。

0012

図1の作業ツール1は、コイルばね50がダンパー51に対して組み付けられた車両用の懸架装置5を取り扱う作業用のツールである。
懸架装置5は、図示しないピストンが進退する筒部513と、ピストンから軸方向に延設されている軸状のロッド部515と、を含むダンパー51に対してコイルばね50が外挿配置されている車両部品である。この懸架装置5では、ロッド部515が貫通配置されたアッパーマウント53と、筒部513の外周に固定されたばね受け517と、の間で、線材を巻回したコイルばね50が圧縮状態で保持されている。

0013

アッパーマウント53は、中央の貫通孔にロッド部515を貫通配置した状態で取り付けられ、ロッド部515の先端に螺入されたボルト536によって抜け止めされている。懸架装置5では、ロッド部515への砂や埃の付着を防止するための蛇腹式ラバーブーツ538がロッド部515に外挿配置されている。このラバーブーツ538は、アッパーマウント53側に上端吊り下げられた状態で組み付けられている。

0014

作業ツール1は、ロッド部515とは反対側の筒部513の端部が押し当たるダンパー台座(第1の台座部)11と、ダンパー台座11に対して隙間100を空けて対面するジャッキ台座(第2の台座部)12と、コイルばね50をなす線材500の巻回方向における途中の規制箇所500Cについて、ジャッキ台座12に対する軸方向の相対位置を規制するターンバックル(規制部材)14と、を含んでいる。この作業ツール1は、隙間100を拡げるようにダンパー台座11を軸方向に変位させることで、コイルばね50をなす線材500の巻回範囲のうち、規制箇所500Cとばね受け517との間の範囲に圧縮変形を生じさせることが可能である。
以下、この内容について詳しく説明する。

0015

作業ツール1は、図2のごとく、平板状のジャッキ台座12と、環状をなすトッププレート13と、が3本の支柱10によって連結された作業用のツールである。作業ツール1の柱状の内側空間では、作業ツール1の柱状の内側空間の中心軸に沿う2本のガイドシャフト17によって、短冊板状のダンパー台座11が昇降可能に支持されている。2本のガイドシャフト17は、作業ツール1の柱状の内側空間の中心軸を挟んで対向配置されている。

0016

各支柱10の中間には、棒状のターンバックル14の一方の端部を係止するためのアイボルト108が横向きに固定されている。作業ツール1は、柱状の内側空間の中心軸に対して、ロッド部515の軸方向が一致する状態で懸架装置5を支持する。以下の説明では、作業ツール1の柱状の内側空間の中心軸を作業ツール1の中心軸といい、中心軸の方向を軸方向という。また、作業ツール1の断面形状の中心を通る方向を径方向という。作業ツール1では、中心軸の軸方向が支柱10の長手方向に沿っている。また、懸架装置5は、中心軸に沿うように作業ツール1に取り付けられる。

0017

ジャッキ台座12は、第2の台座部の一例をなす板状部材であり、作業ツール1の底板をなしている。ジャッキ台座12は、丸みを帯びた三角形状を呈し、三角形状の各頂点に当たる位置に支柱10の取付部が配設されている。ジャッキ台座12の裏面には、各支柱10の取付部に対応する位置にキャスタ−輪120が取り付けられている。作業ツール1は、3箇所のキャスター輪120によって移動可能である。ジャッキ台座12の表面には、大判円形状のゴムシート122が貼付されている。

0018

トッププレート13は、環状の平板部材であり、その外形状は、ジャッキ台座12の外形状と同様である。トッププレート13は、後述する門型の位置決めソケット2を立設可能なように構成されている。トッププレート13には、位置決めソケット2を立設させるためのリニアブッシュ131が設けられている。このリニアブッシュ131は、位置決めソケット2の支柱シャフト22を進退可能に支持する部材である。リニアブッシュ131は、作業ツール1の径方向に当たる2箇所に配置されている。

0019

ダンパー台座11(図3)は、ダンパー51の筒部513の端部が押し当たる台座である。ダンパー台座11は、上記の2本のガイドシャフト17によって両端を支持されて昇降可能である。ダンパー台座11は、短冊板状の部材であり、ガイドシャフト17を貫通配置するためのフランジ付きリニアブッシュ116が両端に配設されている。なお、図3及び図4では、ダンパー台座11を図示し易いように手前側の支柱10を破断して示している。

0020

フランジ付きリニアブッシュ116は、リニアシャフトであるガイドシャフト17との組合せにより使用される転がり案内の直動機構である。このリニアブッシュ116は、フランジによって抜け止めされてダンパー台座11に固定されている。リニアブッシュ116を介してガイドシャフト17に支持されたダンパー台座11は、ジャッキ台座12に対面する状態で上下方向に進退可能である。

0021

ダンパー台座11の中央には、ダンパー51(筒部513)を固定するための取付ブラケット112が取り付けられている。取付ブラケット112は、短冊平板状の鉄板を略L字状に折り曲げた部材であり、隙間を空けて対向配置される。取付ブラケット112のうち隙間を挟んで対面する壁部には、同軸をなすように貫通孔110が穿設されている。また、この隙間に対面するダンパー台座11の表面には、筒部513の端部を押し当てるためのゴムシート115が貼付されている。このゴムシート115によれば、ダンパー51の傷付きや、作業中の位置的なずれ等を未然に回避できる。なお、ゴムシート115は、必須の構成ではなく、省略することも良い。

0022

ここで、ダンパー51の取付形状車種毎に複数種類があり、その取付形状に応じてダンパー台座11に対する取付ブラケット112の取付仕様が異なる。図1図3及び図4に例示の取付ブラケット112の取付仕様は、筒部513の端部に短いパイプ519(図8参照。)が横向きに溶接され、ボルト孔を備えるブッシュがそのパイプ519に収容されたダンパー51(図1)向けの仕様である。この取付仕様では、取付ブラケット112がダンパー台座11の中心線に沿って対向配置される。ダンパー51は、図1のように、対向配置された取付ブラケット112の隙間にパイプ519が収容された状態でボルト118等を利用して固定できる。また例えば筒部の外周側にナックルブラケットが設けられた図示しないダンパーの場合には、ダンパー台座11の中心線からオフセットして取付ブラケット(図示略)が対向配置される。ナックルブラケットを備えるダンパーは、ダンパー台座11中心線上に筒部が当接できるよう、中心線からオフセットして対向配置された取付ブラケットの隙間にナックルブラケットが収容されてボルト固定される。

0023

位置決めソケット2(図4)は、懸架装置5のロッド部515(図1参照。)の軸芯の位置(径方向の位置)を規制する芯出し用ガイド部材の一例である。門型の位置決めソケット2は、門の支柱部分に当たる支柱シャフト22と、門の水平部分に当たるソケットバー21と、により構成されている。ソケットバー21は、長細い平板状の部材の中央に円筒状の収容ソケット20を下向きに設けた部材である。収容ソケット20は、作業ツール1の中心軸に一致するように設けられている。この収容ソケット20は、下方に向かって開口しており、作業ツール1にセットした懸架装置5のロッド部515の先端を収容可能である。

0024

支柱シャフト22は、トッププレート13に設けられた上記のリニアブッシュ131と組み合わせられるリニアシャフトである。支柱シャフト22は、トッププレート13のリニアブッシュ131によって軸方向に進退可能に支持されている。支柱シャフト22は、先端に抜け止めを持たない丸棒であり、リニアブッシュ131からそのまま抜き取り可能である。ここで、支柱シャフト22は、一方が長くなっている。一方の支柱シャフト22が他方よりも長い位置決めソケット2では、リニアブッシュ131への挿入を1本ずつ行えば良いので、トッププレート13に対する取付が容易である。

0025

ターンバックル14(図4及び図5)は、コイルばね50をなす線材500の巻回方向における途中の規制箇所500Cの軸方向の位置を規制する規制部材の一例をなす。このターンバックル14は、ジャッキ台座12と規制箇所500Cとの軸方向における相対的な位置関係、すなわちジャッキ台座12と規制箇所500Cとの軸方向の距離を規制する。

0026

ターンバックル14は、両端にネジ孔(図示略)を設けた金属製の胴部140を含み、両側にフックボルト141が螺入された棒状の部材である。フックボルト141の先端には、支柱10側のアイボルト108、あるいはコイルばね50をなす線材500に引っ掛けるためのカギ状のフック141F(係止部の一例)が設けられている。懸架装置5の分解作業の際、ターンバックル14は、一方の端部が支柱10に係止され、他方の端部がコイルばね50に係止された状態で利用される。全長調節機構をなす胴部140の両端のネジ孔は、正ネジと逆ネジの組合せになっている。胴部140を回転すれば全長を調節でき、全長を変更できる。

0027

次に、上記のような構成の作業ツール1の使用方法について、図6図10を参照しながら作業の手順に沿って説明する。なお、図7では、ダンパー台座11を図示し易くするために手前側の支柱10を破断して示している。図8図10では、ジャッキ7の作用をわかり易く説明するために、ダンパー台座11を破断すると共に、手前側に位置する支柱10やガイドシャフト17やターンバックル14を破断して図示している。

0028

作業ツール1を使用して懸架装置5を分解する作業を実施するに当たっては、まず、物を持ち上げるための機械装置であるジャッキ7を作業ツール1にセットする(図6)。このとき、作業対象の懸架装置5に適合する取付ブラケット112をダンパー台座11に予め取り付けておく一方、位置決めソケット2及びターンバックル14は取り外しておく。

0029

図6では、油圧式のジャッキ7を例示しているが、パンタグラフ式など他の方式のジャッキであっても良い。例えば油圧によってラムシリンダ70が昇降する油圧式のジャッキ7を利用する場合であれば、ラムシリンダ70の上端面がダンパー台座11の中央に接するようにジャッキ台座12にジャッキ7を載置する。このようにして、ダンパー台座11とジャッキ台座12とが対面する隙間100にジャッキ7をセットする。

0030

次に、作業ツール1に懸架装置5をセットする(図7)。ダンパー51側を下方にした直立姿勢の懸架装置5を、トッププレート13の開口部を介して作業ツール1の内側空間に差し入れる。そして、ダンパー51(筒部513)の下端が、ダンパー台座11のゴムシート115に押し当たるようにする。このとき、ダンパー51の下端のパイプ519のボルト孔が、取付ブラケット112の貫通孔110と同軸になるように懸架装置5を回転方向に位置合わせする。

0031

ダンパー台座11によって下端が支持された状態の懸架装置5を倒れないように手などで支えながら、位置決めソケット2をトッププレート13に組み合わせる(図7)。懸架装置5が直立していれば、中心に位置するロッド部515の先端を収容ソケット20に収容できる。このように位置決めソケット2によって芯出しされて直立姿勢に支持された懸架装置5は、作業者が手で支えなくても直立姿勢を維持できる。ダンパー台座11の取付ブラケット112にダンパー51の下端をボルト118等で固定すれば、位置決めソケット2との組合せにより懸架装置5を作業ツール1に取り付けできる。

0032

作業ツール1に懸架装置5をセットした後、3本のターンバックル14を取り付ける(図7)。ターンバックル14の下端のフック141Fを支柱10のアイボルト108に引っ掛けると共に、上端のフック141Fをコイルばね50をなす線材500に引っ掛ける。このようにアイボルト108とコイルばね50との間に引っ掛けただけのターンバックル14には、遊びが生じている。胴部140を回転させれば、ターンバックル14の全長を調節でき遊びを解消できる。このように遊びを解消すれば、、コイルばね50をなす線材500の巻回方向における途中の規制箇所500Cにターンバックル14を係止できる。そして規制箇所500Cについて、ジャッキ台座12に対する軸方向の相対位置を規制する規制状態を形成できる。この規制状態では、ジャッキ台座12との軸方向の距離の拡大を伴う規制箇所500Cの軸方向の変位が規制される。

0033

ここで、規制箇所500Cは、圧縮荷重に応じて弾性変形を生じるコイルばね50の有効な巻回範囲のうち、アッパーマウント53に近い位置が良い。また、3本のターンバックル14による規制箇所500Cは、周方向の等間隔で配置されていると良く、線材500が巻回されたコイルばね50のうちの同一ターンに属していると良い。ターンバックル14を取り付けた状態であれば、3本のターンバックル14によって懸架装置5を直立姿勢で支持でき、位置決めソケット2を取り外し可能である。位置決めソケット2は、両側の支柱シャフト22をトッププレート13から引き抜くことで簡単に取り外しできる(図8参照。)。

0034

ジャッキ7を操作してラムシリンダ70を上昇させれば(図9)、ジャッキ台座12とダンパー台座11との隙間100を拡大でき、これによりダンパー台座11を上方に押し上げできる。このようにダンパー台座11が上昇すれば、懸架装置5全体が上方に押し上げられる。ここで、懸架装置5のコイルばね50については、線材500の巻回方向の途中の規制箇所500Cの軸方向の位置が規制された状態にあり、規制箇所500Cは上方に変位できなくなっている。それ故、懸架装置5が押し上げられる際には、規制箇所500Cに対してばね受け517が接近して両者の間隔が狭くなる。これにより、コイルばね50の線材500の巻回範囲のうち、規制箇所500Cとばね受け517とに挟まれた範囲に圧縮変形が生じる。

0035

一方、コイルばね50の座であるアッパーマウント53は、懸架装置5の押し上げに伴って上方に変位する。このようにアッパーマウント53が上方に変位すれば、コイルばね50の規制箇所500Cとアッパーマウント53との距離が拡大していき、コイルばね50からアッパーマウント53に作用する荷重が次第に小さくなる。さらにアッパーマウント53が上方に変位すれば、アッパーマウント53からコイルばね50の端部が離れて、コイルばね50がアッパーマウント53に作用する荷重がゼロになる。

0036

コイルばね50がアッパーマウント53に作用する荷重がゼロ、あるいはゼロに近い状態になった後、アッパーマウント53の抜け止め用のボルト536をロッド部515から取り外す。このとき、コイルばね50の巻回部分のうち、規制箇所500Cよりもアッパーマウント53側の部分は、圧縮変形が生じておらず、伸びきった状態にある。そのため、ロッド部515に螺入されたボルト536の取り外しの際、コイルばね50が急激に伸長することがなく、アッパーマウント53が飛散するおそれがない。ロッド部515からボルト536を取り外せば、アッパーマウント53をロッド部515から容易に抜き取りできる。

0037

アッパーマウント53をロッド部515から取り外した後、ロッド部515の先端が収容ソケット20に収容されるように位置決めソケット2を再度、作業ツール1に取り付ける(図10)。このように位置決めソケット2を取り付ければ、ターンバックル14に依らず懸架装置5の直立姿勢を保持できる。位置決めソケット2を取り付けた状態であれば、コイルばね50の取外し作業を安全性高く実施できる。なお、アッパーマウント53を取り外した後、位置決めソケット2を取り付けることは必須の手順ではなく省略することも可能である。ダンパー51の直立姿勢は、周方向3箇所のターンバックル14によって保持できるからである。

0038

アッパーマウント53を取り外しても、コイルばね50の線材500の巻回範囲のうち、規制箇所500Cとばね受け517との間の範囲は未だ圧縮状態にある。コイルばね50を取り外すためには、まず、コイルばね50の伸長により圧縮荷重を開放させる必要がある。コイルばね50を伸長させるために、ダンパー台座11を支えるラムシリンダ70を下降させるようにジャッキ7を操作する。具体的には、油圧バルブを開ける操作を実施して油圧を徐々に開放させることで、ラムシリンダ70をゆっくりと下降させる。

0039

圧縮状態にあるコイルばね50の弾性荷重は、ばね受け517を介してダンパー51に伝達され、ダンパー台座11を下方に押下げるように作用している。ラムシリンダ70が下降すれば、コイルばね50の弾性荷重あるいは懸架装置5の重力等により、ダンパー台座11が下方に押し下げられる。ダンパー台座11が下降すれば、これに応じてばね受け517を含めて懸架装置5が下方に変位する。

0040

ターンバックル14のフック141Fが係止されるコイルばね50の規制箇所500Cには、コイルばね50の圧縮荷重が上方に作用している。この上方に向かう圧縮荷重の作用により、コイルばね50の規制箇所500Cは下方への変位ができず、その軸方向の位置が保持される。懸架装置5の下方への変位に従動してばね受け517が下降すれば、コイルばね50の規制箇所500Cとばね受け517との軸方向の間隔を拡大でき、コイルばね50を伸長できる。

0041

コイルばね50が自由長になって規制箇所500Cに作用する上方の荷重がゼロになった後、さらに、ラムシリンダ70を下降させれば、規制箇所500Cが下方に変位するようになる。規制箇所500Cが下方に変位すれば、ターンバックル14に遊びが生じるため、手作業より線材500に引っ掛かっているフック141Fを容易に取り外しできる。3本のターンバックル14を取り外すと共に、ダンパー51を固定するボルト118を抜き取れば、懸架装置5を上方に引き抜き可能である。なお、コイルばね50は、作業ツール1から懸架装置5を引き抜く前に取り外しておいても良く、作業ツール1から懸架装置5を引き抜いた後で取り外しても良い。

0042

以上のように本例の作業ツール1は、懸架装置5を効率良く分解できる有効なツールである。この作業ツール1は、自立式であるため、手などで懸架装置5を支えながら作業を行う必要がなく作業性が良好である。また、説明と逆の手順を実施すれば、ダンパー51にコイルばね50を組み付けて懸架装置5を効率良く組立可能である。

0043

作業ツール1は、ダンパー台座11によってダンパー51の筒部513の端部を支持して懸架装置5全体を押し上げる構成を採用しており、ダンパー51の筒部513を傷つけるおそれがない。
また、この作業ツール1は、ダンバー台座11の下側にジャッキをセットして作業を実施できる。ジャッキは、市販されている汎用品であれば良く、車載工具として一般的なパンタグラフ式のものでも良い。

0044

以上、実施例のごとく本発明の具体例を詳細に説明したが、これらの具体例は、特許請求の範囲に包含される技術の一例を開示しているにすぎない。言うまでもなく、具体例の構成や数値等によって、特許請求の範囲が限定的に解釈されるべきではない。特許請求の範囲は、公知技術や当業者の知識等を利用して前記具体例を多様に変形、変更あるいは適宜組み合わせた技術を包含している。

0045

1作業ツール
100 隙間
11ダンパー台座(第1の台座)
112取付ブラケット
12ジャッキ台座(第2の台座)
13トッププレート
14ターンバックル(規制部材)
141フック(係止部)
17ガイドシャフト
2位置決めソケット(芯出し用のガイド部材)
5懸架装置
50コイルばね
500線材
500C規制箇所
51ダンパー
515ロッド部
513 筒部
517ばね受け
53アッパーマウント
7 ジャッキ

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