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技術 ウェーハ回収装置、研磨システム、および、ウェーハ回収方法

出願人 株式会社SUMCO
発明者 森田優
出願日 2019年2月14日 (1年9ヶ月経過) 出願番号 2019-024185
公開日 2020年8月31日 (2ヶ月経過) 公開番号 2020-131309
状態 未査定
技術分野 洗浄、機械加工 ウエハ等の容器、移送、固着、位置決め等 研削盤の構成部分、駆動、検出、制御
主要キーワード 円錐台筒 負圧形成 キャリアホール 水供給回路 密閉部 外縁近傍 液体圧 各駆動モータ
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (7)

課題

両面研磨装置により研磨されたウェーハを容易に回収できるウェーハ回収装置を提供すること。

解決手段

ウェーハ回収装置3は、ウェーハの周辺部を吸着する吸着パッド41と、吸着パッド41を移動させるウェーハ搬送手段5とを備え、両面研磨装置の下定盤上に設けられた研磨パッド221とウェーハWとの隙間Sに液体圧入する液体圧入手段6をさらに備えている。

概要

背景

両面研磨装置は、研磨装置回転中心に配置されるサンギヤと、研磨装置の外周に配置されるインターナルギヤとを備える。両面研磨する場合、外周に歯車が形成されたキャリアウェーハを挿入し、キャリアをサンギヤおよびインターナルギヤ噛合し、サンギヤ、およびインターナルギヤを回転させると、キャリアが自転および公転しながらウェーハの両面研磨が行われる。

両面研磨が終了すると、ウェーハをキャリアのキャリアホールから取り出して回収する必要があるが、キャリアホールとウェーハとの隙間は通常0.5mm程度しかなく、ウェーハの外周部分を把持して持ち上げるのは困難である。また、ロボットハンドに設けられた吸着パッドにウェーハを吸着させて持ち上げても、研磨パッドとウェーハの間に水膜が存在するため、水の表面張力に抗するような強い力で持ち上げなければならない。

このため、特許文献1には、下定盤水供給回路を設けておき、吸着パッドによりウェーハの上面を吸着させる一方、水供給回路から水を供給することにより、ウェーハを浮上させて研磨後のウェーハを回収する技術が開示されている。
しかしながら、前記特許文献1に記載の技術では、すべての両面研磨装置の下定盤に水供給回路を設けるための大掛かりな工事が必要となるため、両面研磨装置の設備コストの高騰化を招くという課題がある。

一方、特許文献2には、ロボットハンドのウェーハの外周にあたる位置に液体噴射装置を設けておき、ウェーハの回収時に、ウェーハの上面を吸着パッドで吸着し、液体噴射装置から水をウェーハの外周部に噴射し、ウェーハを浮上させて回収する技術が開示されている。

概要

両面研磨装置により研磨されたウェーハを容易に回収できるウェーハ回収装置を提供すること。ウェーハ回収装置3は、ウェーハの周辺部を吸着する吸着パッド41と、吸着パッド41を移動させるウェーハ搬送手段5とを備え、両面研磨装置の下定盤上に設けられた研磨パッド221とウェーハWとの隙間Sに液体圧入する液体圧入手段6をさらに備えている。

目的

本発明の目的は、両面研磨装置により研磨されたウェーハを容易に回収できるウェーハ回収装置、研磨システム、および、ウェーハ回収方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

両面研磨装置キャリアキャリアホール内のウェーハ回収するウェーハ回収装置であって、前記ウェーハの周辺部を保持するウェーハ保持手段と、前記ウェーハ保持手段を移動させるウェーハ搬送手段とを備え、前記両面研磨装置の下定盤上に設けられた研磨パッドと前記ウェーハとの隙間に液体圧入する液体圧入手段をさらに備えていることを特徴とするウェーハ回収装置。

請求項2

請求項1に記載のウェーハ回収装置において、前記液体圧入手段は、前記液体を噴射する噴射孔と、前記噴射孔の周囲を密閉する密閉部とを備え、前記密閉部は、前記ウェーハと前記キャリアとにまたがった空間を密閉可能に構成されていることを特徴とするウェーハ回収装置。

請求項3

請求項1または請求項2に記載のウェーハ回収装置において、前記ウェーハ保持手段は、前記ウェーハの周辺部を吸着する吸着パッドであることを特徴とするウェーハ回収装置。

請求項4

両面研磨装置と、前記両面研磨装置のキャリアのキャリアホール内のウェーハを回収する請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のウェーハ回収装置とを備えていることを特徴とする研磨システム

請求項5

両面研磨装置と、前記両面研磨装置のキャリアのキャリアホール内のウェーハを回収する請求項1に記載のウェーハ回収装置とを備え、前記両面研磨装置の下定盤上に設けられた研磨パッドの研磨面には、溝が形成され、前記キャリアには、当該キャリアを貫通する液体圧入孔が設けられ、前記液体圧入手段は、前記液体圧入孔を介して前記溝に液体を圧入可能に構成されていることを特徴とする研磨システム。

請求項6

請求項5に記載の研磨システムにおいて、前記液体圧入手段は、前記液体を噴射する噴射孔と、前記噴射孔の周囲を密閉する密閉部とを備え、前記密閉部は、前記液体圧入孔を密閉可能に構成されていることを特徴とする研磨システム。

請求項7

請求項5または請求項6に記載の研磨システムにおいて、前記研磨面には、複数の前記溝が交差するように形成され、前記液体圧入孔は、前記溝の交点を囲むように設けられていることを特徴とする研磨システム。

請求項8

請求項5から請求項7のいずれか一項に記載の研磨システムにおいて、前記ウェーハ保持手段は、前記ウェーハの周辺部を吸着する吸着パッドであることを特徴とする研磨システム。

請求項9

両面研磨装置のキャリアのキャリアホール内のウェーハを回収するウェーハ回収方法であって、ウェーハ保持手段で前記ウェーハの周辺部を保持する工程と、前記両面研磨装置の下定盤上に設けられた研磨パッドと前記ウェーハとの隙間に液体を圧入する工程と、前記ウェーハ保持手段を移動させて、前記両面研磨装置から前記ウェーハを回収する工程とを実施することを特徴とするウェーハ回収方法。

技術分野

0001

本発明は、ウェーハ回収装置研磨システム、および、ウェーハ回収方法に関する。

背景技術

0002

両面研磨装置は、研磨装置回転中心に配置されるサンギヤと、研磨装置の外周に配置されるインターナルギヤとを備える。両面研磨する場合、外周に歯車が形成されたキャリアにウェーハを挿入し、キャリアをサンギヤおよびインターナルギヤ噛合し、サンギヤ、およびインターナルギヤを回転させると、キャリアが自転および公転しながらウェーハの両面研磨が行われる。

0003

両面研磨が終了すると、ウェーハをキャリアのキャリアホールから取り出して回収する必要があるが、キャリアホールとウェーハとの隙間は通常0.5mm程度しかなく、ウェーハの外周部分を把持して持ち上げるのは困難である。また、ロボットハンドに設けられた吸着パッドにウェーハを吸着させて持ち上げても、研磨パッドとウェーハの間に水膜が存在するため、水の表面張力に抗するような強い力で持ち上げなければならない。

0004

このため、特許文献1には、下定盤水供給回路を設けておき、吸着パッドによりウェーハの上面を吸着させる一方、水供給回路から水を供給することにより、ウェーハを浮上させて研磨後のウェーハを回収する技術が開示されている。
しかしながら、前記特許文献1に記載の技術では、すべての両面研磨装置の下定盤に水供給回路を設けるための大掛かりな工事が必要となるため、両面研磨装置の設備コストの高騰化を招くという課題がある。

0005

一方、特許文献2には、ロボットハンドのウェーハの外周にあたる位置に液体噴射装置を設けておき、ウェーハの回収時に、ウェーハの上面を吸着パッドで吸着し、液体噴射装置から水をウェーハの外周部に噴射し、ウェーハを浮上させて回収する技術が開示されている。

先行技術

0006

特開2000−326222号公報
特開2015−13353号公報

発明が解決しようとする課題

0007

しかしながら、特許文献2に記載の技術では、液体噴射装置からウェーハの外周部分に水を噴射しても、研磨パッドとウェーハの隙間に十分な水を供給することは困難であり、ウェーハをうまく浮上させることができないという課題がある。

0008

本発明の目的は、両面研磨装置により研磨されたウェーハを容易に回収できるウェーハ回収装置、研磨システム、および、ウェーハ回収方法を提供することにある。

課題を解決するための手段

0009

本発明のウェーハ回収装置は、両面研磨装置のキャリアのキャリアホール内のウェーハを回収するウェーハ回収装置であって、前記ウェーハの周辺部を保持するウェーハ保持手段と、前記ウェーハ保持手段を移動させるウェーハ搬送手段とを備え、前記両面研磨装置の下定盤上に設けられた研磨パッドと前記ウェーハとの隙間に液体圧入する液体圧入手段をさらに備えていることを特徴とする。

0010

本発明のウェーハ回収装置は、液体圧入手段を備えている。液体圧入手段は、両面研磨装置に設けられた研磨パッドとウェーハとの隙間に水などの液体を圧入できる。この液体の圧入により研磨パッドおよびウェーハ間に作用する水の表面張力を小さくできるため、ウェーハを浮上させて、研磨パッドに付着したウェーハをウェーハ保持手段により保持して、容易に回収できる。

0011

本発明のウェーハ回収装置において、前記液体圧入手段は、前記液体を噴射する噴射孔と、前記噴射孔の周囲を密閉する密閉部とを備え、前記密閉部は、前記ウェーハと前記キャリアとにまたがった空間を密閉可能に構成されていることが好ましい。

0012

本発明によれば、吸着パッドによるウェーハの吸着時、密閉部でウェーハとキャリアとにまたがった空間を密閉できる。したがって、噴射孔から噴射される液体を、キャリアとウェーハとの隙間に効率よく圧入できる。

0013

本発明のウェーハ回収装置において、
前記ウェーハ保持手段は、前記ウェーハの周辺部を吸着する吸着パッドであることが好ましい。

0014

本発明によれば、ウェーハの周辺部を吸着して容易に引き剥がすことができる。

0015

本発明の研磨システムは、両面研磨装置と、前記両面研磨装置のキャリアのキャリアホール内のウェーハを回収する上述のウェーハ回収装置とを備えていることを特徴とする。

0016

本発明の研磨システムは、両面研磨装置と、前記両面研磨装置のキャリアのキャリアホール内のウェーハを回収する上述のウェーハ回収装置とを備え、前記両面研磨装置の下定盤上に設けられた研磨パッドの研磨面には、溝が形成され、前記キャリアには、当該キャリアを貫通する液体圧入孔が設けられ、前記液体圧入手段は、前記液体圧入孔を介して前記溝に液体を圧入可能に構成されていることを特徴とする。

0017

本発明によれば、液体圧入手段がキャリアの液体圧入孔および溝を介して、研磨パッドとウェーハとの隙間に液体を圧入できる。このため、研磨パッドとウェーハとの間に液体を圧入してウェーハを持ち上げることができる。

0018

本発明の研磨システムにおいて、前記液体圧入手段は、前記液体を噴射する噴射孔と、前記噴射孔の周囲を密閉する密閉部とを備え、前記密閉部は、前記液体圧入孔を密閉可能に構成されていることが好ましい。

0019

本発明によれば、噴射孔から噴射される液体を効率よく液体圧入孔に圧入できる。

0020

本発明の研磨システムにおいて、前記研磨面には、複数の前記溝が交差するように形成され、前記液体圧入孔は、前記溝の交点を囲むように設けられていることが好ましい。

0021

本発明によれば、1個の液体圧入孔を介して複数の溝に液体を圧入でき、液体圧入孔の個数を最小限に抑えられる。

0022

本発明の研磨システムにおいて、前記ウェーハ保持手段は、前記ウェーハの周辺部を吸着する吸着パッドであることが好ましい。

0023

本発明のウェーハ回収方法は、両面研磨装置のキャリアのキャリアホール内のウェーハを回収するウェーハ回収方法であって、ウェーハ保持手段で前記ウェーハの周辺部を保持する工程と、前記両面研磨装置の下定盤上に設けられた研磨パッドと前記ウェーハとの隙間に液体を圧入する工程と、前記ウェーハ保持手段を移動させて、前記両面研磨装置から前記ウェーハを回収する工程とを実施することを特徴とする。

図面の簡単な説明

0024

本発明の第1実施形態に係る研磨システムの概略構成を示す斜視図。
前記第1実施形態の研磨システムの要部の断面図。
前記第1実施形態の研磨システムの要部の平面図。
前記第1実施形態の研磨システムの動作説明図。
本発明の第2実施形態に係る研磨システムの要部の概略構成を示す平面図。
前記第2実施形態の研磨システムの動作説明図。

実施例

0025

[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態について説明する。

0026

〔研磨システムの構成〕
研磨システム1は、ウェーハWを両面研磨する図1に示すような両面研磨装置2と、両面研磨されたウェーハWを回収する図2に示すようなウェーハ回収装置3とを備えている。

0027

両面研磨装置2は、上定盤21と、下定盤22と、インターナルギヤ23と、サンギヤ24と、複数のキャリア25とを備えている。
上定盤21の下面には、図示しない研磨パッドが設けられている。上定盤21は、昇降機構26の駆動によって昇降する。
下定盤22の上面には、研磨パッド221が設けられている。
インターナルギヤ23は、下定盤22のほぼ中心において、下定盤22と独立して回転するように設けられている。インターナルギヤ23の外周面には、キャリア25と噛合する歯が形成されている。
サンギヤ24は、下定盤22を囲むリング状に形成されている。サンギヤ24の内周面には、キャリア25と噛合する歯が形成されている。
上定盤21、下定盤22、インターナルギヤ23、および、サンギヤ24の回転中心には、それぞれ駆動モータ回転軸が結合され、各駆動モータによってそれぞれが独立して回転するようになっている。

0028

キャリア25は、円板状に形成されている。キャリア25の外周面には、インターナルギヤ23およびサンギヤ24と噛合する歯が形成されている。キャリア25には、それぞれウェーハWを収容する3個のキャリアホール251が形成されている。キャリアホール251は、その内径がウェーハWの外径よりも0.5mm程度大きくなるように形成されている。

0029

ウェーハ回収装置3は、吸着手段4と、ウェーハ搬送手段5と、液体圧入手段6とを備えている。

0030

吸着手段4は、ウェーハWの周辺部を吸着する。吸着手段4は、2個のウェーハ保持手段としての吸着パッド41と、負圧形成手段42とを備えている。
吸着パッド41は、筒状の基部411と、この基部411の一端に設けられた吸着リップ部412とを備えている。吸着リップ部412は、基部411から離れるにしたがって外径が大きくなる円錐台筒状に形成されている。吸着リップ部412の内部空間は、基部411の吸着リップ部412側の吸着孔411Aを介して、負圧形成手段42に連通している。吸着パッド41のうち、少なくとも吸着リップ部412は、ゴムなどの弾性変形可能な材料で形成されている。2個の吸着パッド41の基部411は、1つの支持部材43に固定されている。
負圧形成手段42は、基部411を介して吸着リップ部412内に負圧を形成し、吸着パッド41でウェーハWを吸着させる。

0031

ウェーハ搬送手段5は、吸着パッド41をウェーハWに対して昇降させたり、水平移動させたりする。ウェーハ搬送手段5は、例えば支持部材43を保持する6軸多関節ロボットで構成されている。

0032

液体圧入手段6は、両面研磨装置2の下定盤22上に設けられた研磨パッド221とウェーハWとの隙間に液体を圧入する。液体としては、水などが挙げられるが、本実施形態では水を圧入する。液体圧入手段6は、1個の圧入パッド61と、液体噴射手段62と、密閉部移動手段としての圧入パッド移動手段63とを備えている。
圧入パッド61は、吸着パッド41と同様に構成されている。圧入パッド61は、筒状の基部611と、円錐台筒状の密閉部としての圧入リップ部612とを備えている。圧入リップ部612は、基部611の圧入リップ部612側の噴射孔611Aの周囲を密閉可能に構成されている。圧入リップ部612は、噴射孔611Aを介して、液体噴射手段62に連通している。圧入パッド61も吸着パッド41と同様に、少なくとも圧入リップ部612が、ゴムなどの弾性変形可能な材料で形成されている。圧入パッド61の基部611は、支持部材64に固定されている。
液体噴射手段62は、基部611を介して噴射孔611Aから圧入リップ部612内に水を噴射する。
圧入パッド移動手段63は、圧入パッド61をウェーハWに対して昇降させたり、水平移動させたりする。圧入パッド移動手段63は、例えばウェーハ搬送手段5と同様に、支持部材64を保持する6軸多関節ロボットで構成されている。

0033

〔研磨システムの動作〕
まず、両面研磨装置2を用いてウェーハWの両面を研磨する。
下定盤22上にセットされたキャリア25のキャリアホール251内にウェーハWを収納した後、昇降機構26を駆動して上定盤21を下降させ、上定盤21を下方向に所定の圧力で加圧する。そして、上定盤21の図示しない孔から研磨スラリーを供給しつつ、上定盤21、下定盤22、インターナルギヤ23、サンギヤ24をそれぞれの中心を中心にして独立して回転させることによって、上定盤21の図示しない研磨パッドおよび下定盤22の研磨パッド221によって、ウェーハWの両面を研磨する。
両面研磨終了後、研磨スラリーの供給を停止するとともに、上定盤21の図示しない孔から純水を供給して、研磨後のウェーハWをリンスする。そして、上定盤21、下定盤22、インターナルギヤ23、サンギヤ24の回転、および、純水の供給を停止した後、昇降機構26を駆動して上定盤21を上昇させる。

0034

次に、ウェーハ回収装置3を用いて両面研磨後のウェーハWを回収する。
まず、ウェーハ搬送手段5を駆動して、図2および図3に示すように、2個の吸着パッド41の吸着リップ部412をウェーハWの周辺部に接触させる。このとき、ウェーハ搬送手段5による押圧によって、吸着リップ部412を弾性変形させ、ウェーハWに密着させることが好ましい。
この状態で、負圧形成手段42の駆動によって吸着パッド41でウェーハWを吸着した後、ウェーハ搬送手段5の駆動によってウェーハWを引き剥がして回収することも考えられるが、図2に示すように、ウェーハWと研磨パッド221との間には純水の水膜MLが存在している。この水膜MLの表面張力に抗して、ウェーハWを研磨パッド221から引き剥がすためには、強い力が必要となる。

0035

そこで、ウェーハWを容易に引き剥がすために、本実施形態では、液体圧入手段6を用いる。
具体的には、ウェーハWを研磨パッド221から引き剥がす前に、圧入パッド移動手段63を駆動し、図2および図3に示すように、圧入パッド61の圧入リップ部612をウェーハWとキャリア25とに接触させて、ウェーハWとキャリアホール251との隙間Sを含む空間、すなわちウェーハWとキャリア25にまたがった空間を、圧入リップ部612で密閉する。このとき、圧入パッド移動手段63による押圧で圧入リップ部612を弾性変形させて、ウェーハWとキャリア25に密着させることが好ましい。ウェーハWにおける吸着パッド41による2箇所の吸着位置の裏面側に作用する水の表面張力を、ほぼ同じ大きさだけ小さくするという観点から、圧入パッド61を、平面視で2個の吸着パッド41の間に位置させることが好ましい。圧入リップ部612をウェーハWやキャリア25に接触させるタイミングは、吸着パッド41をウェーハWに接触させる前や後であってもよいし、接触と同時であってもよい。

0036

次に、液体圧入手段6の液体噴射手段62を駆動して、圧入パッド61、ウェーハWおよびキャリア25で囲まれる空間に水MPを噴射する。この噴射された水MPは、隙間Sを介してウェーハWの下面と研磨パッド221の上面との間に圧入される。この水MPの圧入によって、ウェーハWと研磨パッド221との間に作用する水の表面張力が小さくなり、ウェーハWが研磨パッド221から浮上する。

0037

その後、水MPを噴射しながら、吸着パッド41と圧入パッド61を同時に上昇させ、ウェーハWを研磨パッド221から引き剥がす。このとき、水MPを圧入しない場合と比べて、ウェーハWと研磨パッド221との間に作用する水の表面張力が小さくなっているため、弱い力でウェーハWを容易に引き剥がすことができる。その後、水MPの噴射を停止し、さらに圧入パッド移動手段63を駆動して液体圧入手段6をウェーハWから離間させてから、ウェーハ搬送手段5を駆動してウェーハWを回収する。
特に、引き剥がすときに圧入パッド61の圧入リップ部612でウェーハWとキャリア25にまたがった空間を密閉するため、水MPをウェーハWと研磨パッド221との間に確実に圧入できる上、水MPの使用量を少なくできる。

0038

[第2実施形態]
以下、本発明の第2実施形態について説明する。

0039

〔研磨システムの構成〕
第2実施形態の研磨システム1Aと、第1実施形態の研磨システム1との相違点は、両面研磨装置2の研磨パッド221、キャリア25と、ウェーハ回収装置3の液体圧入手段6の代わりに、図5に示すような両面研磨装置2Aの研磨パッド721、キャリア75と、ウェーハ回収装置3Aの液体圧入手段8を適用したことである。
以下、当該相違点について詳細に説明する。

0040

研磨パッド721の研磨面には、平面視で直線状の溝721Aが格子状に設けられている。
キャリア75は、キャリア25と同じ形状に形成されている。キャリア75には、キャリア25と同様のキャリアホール251に加えて、当該キャリア75を貫通する6個の液体圧入孔752が設けられている。各液体圧入孔752は、ウェーハWの両面研磨後にキャリア75が所定の状態で停止した場合に、平面視で溝721Aの交点722Aを囲むように設けられている。

0041

液体圧入手段8は、6個の圧入パッド61を備えていることと、これらの圧入パッド61を支持する支持部材84の形状とが、第1実施形態の液体圧入手段6と相違する。
支持部材84は、圧入パッド移動手段63で保持されている。支持部材84は、図5に示すようにキャリア75が停止した状態において、6個の圧入パッド61が各液体圧入孔752を密閉するように、圧入パッド61を支持する。

0042

〔研磨システムの動作〕
研磨システム1Aの動作について、第1実施形態との相違点を中心にして説明する。
両面研磨装置2Aを用いたウェーハWの両面研磨、リンスが終了した後、研磨パッド721の溝721Aと液体圧入孔752との位置関係図5に示す状態となるように、上定盤21、下定盤22、インターナルギヤ23、サンギヤ24の回転を停止し、上定盤21を上昇させる。

0043

次に、ウェーハ搬送手段5および圧入パッド移動手段63を駆動して、吸着パッド41の吸着リップ部412をウェーハWの周辺部に接触させるとともに、圧入パッド61の圧入リップ部612を液体圧入孔752の周囲に接触させて、圧入リップ部612で液体圧入孔752を密閉する。このとき、ウェーハ搬送手段5や圧入パッド移動手段63による押圧で、吸着リップ部412および圧入リップ部612を弾性変形させて、ウェーハWやキャリア75に密着させることが好ましい。

0044

その後、負圧形成手段42を駆動して、吸着パッド41でウェーハWの周辺部を吸着し、図6に示すように、液体噴射手段62を駆動して、圧入パッド61およびキャリア75で囲まれる空間に水MPを噴射する。この噴射された水MPは、液体圧入孔752および交点722Aを介して複数の溝721Aに圧入され、溝721AによってウェーハWと研磨パッド721との間に導かれる。その結果、ウェーハWと研磨パッド721との間に作用する水の表面張力が小さくなり、ウェーハWが研磨パッド221から浮上する。

0045

その後、水MPを噴射しながら、吸着パッド41を上昇させ、ウェーハWを研磨パッド721から引き剥がす。このとき、第1実施形態と同様の理由から、弱い力でウェーハWを容易に引き剥がすことができる。そして、ウェーハ搬送手段5を駆動してウェーハWを回収する。
1枚のウェーハWを回収した後、残りのウェーハWに対して、上述のような吸着パッド41による吸着、水MPの圧入、ウェーハWの引き剥がし、水MPの停止、ウェーハWの回収処理を繰り返す。

0046

第2実施形態では、キャリア75の液体圧入孔752および溝721Aを介して、研磨パッド721とウェーハWとの隙間に水MPをできるため、キャリア75とウェーハWとの隙間が小さい場合でも、研磨パッド721とウェーハWとの隙間に水MPを確実に圧入できる。
また、圧入パッド61をウェーハWに接触させないで水MPを圧入できるため、ウェーハWの傷付きや汚れを抑制できる。
さらに、それぞれ1個ずつの液体圧入孔752および交点722Aを介して、複数の溝721Aに水MPを圧入でき、液体圧入孔752の個数を最小限に抑えられる。

0047

[変形例]
なお、本発明は上記実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の改良ならびに設計の変更などが可能である。

0048

例えば、第1,第2実施形態において、液体圧入手段6,8が水MPに加えて空気などの気体を圧入してもよい。
第1,第2実施形態において、水MPの圧入を停止してから、ウェーハWを引き剥がしてもよい。
第1,第2実施形態において、液体圧入手段6,8が圧入パッド61の圧入リップ部612で囲まれた空間に水MPを供給するように構成したが、圧入パッド61を設けずに、例えばノズルでウェーハWとキャリアホール251との隙間Sや、液体圧入孔752に向けて水MPを圧入してもよい。
第1実施形態において、吸着パッド41がウェーハW外縁近傍部分の1箇所あるいは3箇所以上を吸着するように構成してもよい。
第1,第2実施形態において、2個の吸着パッド41を別々のウェーハ搬送手段5で移動させてもよいし、第2実施形態において、6個の圧入パッド61を2体以上6体以下の圧入パッド移動手段63で移動させてもよい。
第1,第2実施形態において、吸着パッド41と圧入パッド61とを1つの支持部材に固定してもよい。
第1,第2実施形態において、1個のキャリア25に設けられるキャリアホール251は、1個や2個であってもよいし、4個以上であってもよい。

0049

第2実施形態において、液体圧入手段8が溝721Aにおける交点722A以外の部分に水MPを圧入してもよい。この場合、溝721Aは、90°やそれ以外の角度で交差するように設けられていてもよいし、交差しないように平行に設けられていてもよいし、同心円状に設けられていてもよい。
第2実施形態において、圧入パッド61および液体圧入孔752の個数は、5個以下であってもよいし7個以上であってもよい。圧入パッド61の個数は、液体圧入孔752よりも少なくてもよく、この場合、圧入パッド61を移動させて液体圧入孔752を順次密閉して、水MPを圧入すればよい。
第2実施形態において、吸着パッド41の代わりにウェーハWのエッジ部をクランプするウェーハ保持手段を設け、圧入パッド61で液体圧入孔752に圧入した水MPでウェーハWをキャリア75の上面よりも浮かせ、この浮かせたウェーハWのエッジ部をウェーハ保持手段でクランプしてもよい。

0050

1,1A…研磨システム、2,2A…両面研磨装置、3,3A…ウェーハ回収装置、5…ウェーハ搬送手段、6,8…液体圧入手段、25,75…キャリア、41…吸着パッド(ウェーハ保持手段)、221,621…研磨パッド、251…キャリアホール、612…圧入リップ部(密閉部)、721A…溝、722A…交点、752…液体圧入孔、W…ウェーハ。

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