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技術 二酸化炭素の固定化方法

出願人 太平洋セメント株式会社国立大学法人東京大学
発明者 王佃超野口貴文野崎隆人肥後康秀
出願日 2019年2月14日 (2年0ヶ月経過) 出願番号 2019-024710
公開日 2020年8月31日 (5ヶ月経過) 公開番号 2020-131076
状態 未査定
技術分野 吸収による気体分離 廃ガス処理 固体廃棄物の処理
主要キーワード 粉粒状体 未水和セメント 最大粒度 セメント質硬化体 炭酸化率 アルミネート相 廃コンクリート 水分供給
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課題

二酸化炭素含有ガス(例えば、工場排ガス)中の二酸化炭素を、簡易にかつ低コストで、しかも効率的に十分な量で固定化するための方法を提供する。

解決手段

セメント質硬化体からなる、粒度が40mm以下の粉粒状体に、75〜110℃の温度下で二酸化炭素含有ガスを接触させて、上記二酸化炭素含有ガスに含まれている二酸化炭素を、上記粉粒状体に固定化する接触工程を含む、二酸化炭素の固定化方法であって、上記粉粒状体の粒度の大きさ、及び、上記接触工程の前における上記粉粒状体の水分量の調整の状況に応じて、上記二酸化炭素含有ガスの相対湿度を調整する、二酸化炭素の固定化方法。

概要

背景

排ガスに含まれている二酸化炭素固定化して、大気中への二酸化炭素の排出量を削減するための種々の技術が、知られている。
例えば、特許文献1に、組成としてCaOおよび/またはCa(OH)2を含む固体粒子集合体に、CO2を含む排ガスを接触させて、排ガス中のCO2を固体粒子にCaCO3として固定することにより、排ガス中のCO2濃度を低減させることを特徴とする排出炭酸ガス削減方法が、記載されている。該方法によれば、工業プロセス等で発生した排ガス中のCO2を効率的に吸収・除去して、CO2の大気中への排出量を削減することができる。

特許文献2に、廃コンクリート破砕して得た材料を集積し、水分供給して撹拌することで湿潤状態とし、該湿潤状態の材料に、排熱を伴う排気ガスを供給して前記材料を乾燥させ、再度水分供給・材料撹拌と排ガス供給とからなる交互工程を繰り返すことで、前記材料中に前記排気ガス中の二酸化炭素を固定化させることを特徴とする二酸化炭素の固定化方法が、記載されている。該方法によれば、排熱を伴う排ガス中の二酸化炭素の固定化を、廃コンクリートの再生砂を用いて早期に実現することができる。

特許文献3に、コンクリート構造物の表面に、水、セメント混和材料骨材を含有するコンクリート組成物硬化して得られ、表層部に空隙を有し、該表層部において大気中の二酸化炭素を固定化する二酸化炭素固定化成型体を備えてなる二酸化炭素固定化コンクリート構造物が、記載されている。該構造物によれば、大気中の二酸化炭素を効果的に固定化することができる。

概要

二酸化炭素含有ガス(例えば、工場の排ガス)中の二酸化炭素を、簡易にかつ低コストで、しかも効率的に十分な量で固定化するための方法を提供する。セメント質硬化体からなる、粒度が40mm以下の粉粒状体に、75〜110℃の温度下で二酸化炭素含有ガスを接触させて、上記二酸化炭素含有ガスに含まれている二酸化炭素を、上記粉粒状体に固定化する接触工程を含む、二酸化炭素の固定化方法であって、上記粉粒状体の粒度の大きさ、及び、上記接触工程の前における上記粉粒状体の水分量の調整の状況に応じて、上記二酸化炭素含有ガスの相対湿度を調整する、二酸化炭素の固定化方法。なし

目的

本発明の目的は、二酸化炭素含有ガス(例えば、工場の排ガス)中の二酸化炭素を、簡易にかつ低コストで、しかも効率的に十分な量で固定化することのできる方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
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請求項1

セメント質硬化体からなる、粒度が40mm以下の粉粒状体に、75〜110℃の温度下で二酸化炭素含有ガスを接触させて、上記二酸化炭素含有ガスに含まれている二酸化炭素を、上記粉粒状体に固定化する接触工程を含む、二酸化炭素の固定化方法であって、上記粉粒状体の粒度の大きさ、及び、上記接触工程の前における上記粉粒状体の水分量の調整の状況に応じて、上記二酸化炭素含有ガスの相対湿度を調整することを特徴とする二酸化炭素の固定化方法。

請求項2

上記接触工程の前に、上記粉粒状体に対して、0.8〜1.5mmの範囲内で定めたい分けの基準値に基いて分級を行い、上記基準値未満の粒度を有する粉粒状体、及び、上記基準値以上の粒度を有する粉粒状体を得る分級工程を含む請求項1に記載の二酸化炭素の固定化方法。

請求項3

上記二酸化炭素含有ガスの相対湿度の調整が、以下の(a)〜(c)に従って行われる請求項2に記載の二酸化炭素の固定化方法。(a)上記粉粒状体の粒度が、上記基準値未満である場合、上記接触工程の前における上記粉粒状体の水分量の大きさにかかわらず、上記二酸化炭素含有ガスの相対湿度を20%以上に調整すること(b)上記粉粒状体の粒度が、上記基準値以上であり、かつ、上記接触工程の前における上記粉粒状体が、水分を含むものである場合、上記二酸化炭素含有ガスの相対湿度を0〜40%に調整すること(c)上記粉粒状体の粒度が、上記基準値以上であり、かつ、上記接触工程の前における上記粉粒状体が、水分を含まないものである場合、上記二酸化炭素含有ガスの相対湿度を20%以上に調整すること

請求項4

上記(b)の場合に、上記接触工程の前に、上記粉粒状体に水を供給して吸水させる吸水工程を含み、かつ、上記(c)の場合に、上記接触工程の前に、上記粉粒状体を絶乾状態になるまで乾燥させる乾燥工程を含む請求項3に記載の二酸化炭素の固定化方法。

請求項5

上記二酸化炭素含有ガスは、炭酸ガスの割合が、体積分率の値として、5%以上のものである請求項1〜4のいずれか1項に記載の二酸化炭素の固定化方法。

請求項6

上記二酸化炭素含有ガスが、工場排ガスである請求項1〜5のいずれか1項に記載の二酸化炭素の固定化方法。

請求項7

上記セメント質硬化体が、再生骨材コンクリートもしくはモルタルからなる建材廃材セメントペースト硬化体の廃材、または、レディーミクストコンクリートで発生するスラッジである請求項1〜6のいずれか1項に記載の二酸化炭素の固定化方法。

技術分野

0001

本発明は、二酸化炭素含有ガス(例えば、工場排ガス)中の二酸化炭素固定化するための方法に関する。

背景技術

0002

排ガスに含まれている二酸化炭素を固定化して、大気中への二酸化炭素の排出量を削減するための種々の技術が、知られている。
例えば、特許文献1に、組成としてCaOおよび/またはCa(OH)2を含む固体粒子集合体に、CO2を含む排ガスを接触させて、排ガス中のCO2を固体粒子にCaCO3として固定することにより、排ガス中のCO2濃度を低減させることを特徴とする排出炭酸ガス削減方法が、記載されている。該方法によれば、工業プロセス等で発生した排ガス中のCO2を効率的に吸収・除去して、CO2の大気中への排出量を削減することができる。

0003

特許文献2に、廃コンクリート破砕して得た材料を集積し、水分供給して撹拌することで湿潤状態とし、該湿潤状態の材料に、排熱を伴う排気ガスを供給して前記材料を乾燥させ、再度水分供給・材料撹拌と排ガス供給とからなる交互工程を繰り返すことで、前記材料中に前記排気ガス中の二酸化炭素を固定化させることを特徴とする二酸化炭素の固定化方法が、記載されている。該方法によれば、排熱を伴う排ガス中の二酸化炭素の固定化を、廃コンクリートの再生砂を用いて早期に実現することができる。

0004

特許文献3に、コンクリート構造物の表面に、水、セメント混和材料骨材を含有するコンクリート組成物硬化して得られ、表層部に空隙を有し、該表層部において大気中の二酸化炭素を固定化する二酸化炭素固定化成型体を備えてなる二酸化炭素固定化コンクリート構造物が、記載されている。該構造物によれば、大気中の二酸化炭素を効果的に固定化することができる。

先行技術

0005

特開2000−197810号公報
特開2009−90198号公報
特開2008−75391号公報

発明が解決しようとする課題

0006

本発明の目的は、二酸化炭素含有ガス(例えば、工場の排ガス)中の二酸化炭素を、簡易にかつ低コストで、しかも効率的に十分な量で固定化することのできる方法を提供することである。

課題を解決するための手段

0007

本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、セメント質硬化体からなる、粒度が40mm以下の粉粒状体に、75〜110℃の温度下で二酸化炭素含有ガスを接触させて、上記二酸化炭素含有ガスに含まれている二酸化炭素を、上記粉粒状体に固定化する接触工程を含む、二酸化炭素の固定化方法において、上記粉粒状体の粒度の大きさ、及び、上記接触工程の前における上記粉粒状体の水分量の調整の状況に応じて、上記二酸化炭素含有ガスの相対湿度を調整すれば、上記セメント質硬化体に、上記二酸化炭素含有ガス中の二酸化炭素を効率的に十分な量で固定化させうることを見出し、本発明を完成した。

0008

本発明は、以下の[1]〜[7]を提供するものである。
[1]セメント質硬化体からなる、粒度が40mm以下の粉粒状体に、75〜110℃の温度下で二酸化炭素含有ガスを接触させて、上記二酸化炭素含有ガスに含まれている二酸化炭素を、上記粉粒状体に固定化する接触工程を含む、二酸化炭素の固定化方法であって、上記粉粒状体の粒度の大きさ、及び、上記接触工程の前における上記粉粒状体の水分量の調整の状況に応じて、上記二酸化炭素含有ガスの相対湿度を調整することを特徴とする二酸化炭素の固定化方法。
[2] 上記接触工程の前に、上記粉粒状体に対して、0.8〜1.5mmの範囲内で定めたい分けの基準値に基いて分級を行い、上記基準値未満の粒度を有する粉粒状体、及び、上記基準値以上の粒度を有する粉粒状体を得る分級工程を含む、上記[1]に記載の二酸化炭素の固定化方法。
[3] 上記二酸化炭素含有ガスの相対湿度の調整が、以下の(a)〜(c)に従って行われる、上記[2]に記載の二酸化炭素の固定化方法。
(a)上記粉粒状体の粒度が、上記基準値未満である場合、上記接触工程の前における上記粉粒状体の水分量の大きさにかかわらず、上記二酸化炭素含有ガスの相対湿度を20%以上に調整すること
(b)上記粉粒状体の粒度が、上記基準値以上であり、かつ、上記接触工程の前における上記粉粒状体が、水分を含むものである場合、上記二酸化炭素含有ガスの相対湿度を0〜40%に調整すること
(c)上記粉粒状体の粒度が、上記基準値以上であり、かつ、上記接触工程の前における上記粉粒状体が、水分を含まないものである場合、上記二酸化炭素含有ガスの相対湿度を20%以上に調整すること
[4] 上記(b)の場合に、上記接触工程の前に、上記粉粒状体に水を供給して吸水させる吸水工程を含み、かつ、上記(c)の場合に、上記接触工程の前に、上記粉粒状体を絶乾状態になるまで乾燥させる乾燥工程を含む、上記[3]に記載の二酸化炭素の固定化処理方法
[5] 上記二酸化炭素含有ガスは、炭酸ガスの割合が、体積分率の値として、5%以上のものである、上記[1]〜[4]のいずれかに記載の二酸化炭素の固定化方法。
[6] 上記二酸化炭素含有ガスが、工場の排ガスである、上記[1]〜[5]のいずれかに記載の二酸化炭素の固定化方法。
[7] 上記セメント質硬化体が、再生骨材コンクリートもしくはモルタルからなる建材廃材セメントペースト硬化体の廃材、または、レディーミクストコンクリートで発生するスラッジである、上記[1]〜[6]のいずれかに記載の二酸化炭素の固定化方法。

発明の効果

0009

本発明の方法によれば、二酸化炭素含有ガス(例えば、工場の排ガス)中の二酸化炭素を、簡易にかつ低コストで、しかも効率的に十分な量で固定化することができる。
そして、二酸化炭素を固定化することによって、大気中への二酸化炭素の排出量を大きく削減することができる。

0010

本発明の二酸化炭素の固定化方法は、セメント質硬化体からなる、粒度が40mm以下の粉粒状体に、75〜110℃の温度下で二酸化炭素含有ガスを接触させて、上記二酸化炭素含有ガスに含まれている二酸化炭素を、上記粉粒状体に固定化する接触工程を含む、二酸化炭素の固定化方法であって、上記粉粒状体の粒度の大きさ、及び、上記接触工程の前における上記粉粒状体の水分量の調整の状況に応じて、上記二酸化炭素含有ガスの相対湿度を調整するものである。

0011

本発明において、二酸化炭素含有ガスとの接触の対象物は、セメント質硬化体からなる、粒度が40mm以下の粉粒状体である。
ここで、セメント質硬化体は、セメント及び水を含む組成物が硬化してなるものを意味し、例えば、コンクリートからなる硬化体、モルタルからなる硬化体、セメントペーストからなる硬化体等を意味する。
また、本明細書中、「セメント質硬化体」の語は、完全に硬化した硬化体の他、半硬化の硬化体(換言すると、硬化が進行中のもの)を包含するものとする。
セメント質硬化体としては、廃棄物の利用促進の観点から、再生使用されるセメント硬化体が好ましく用いられる。
再生使用されるセメント質硬化体の例としては、再生骨材や、コンクリートもしくはモルタルからなる建材の廃材や、セメントペースト硬化体の廃材や、レディーミクストコンクリートで発生するスラッジ(完全に硬化したもの、または、脱水処理後半硬化状態のスラッジ)等が挙げられる。
セメント質硬化体からなる粉粒状体は、二酸化炭素含有ガスとの接触面積を大きくして、固定化される二酸化炭素の量を増大させるために、40mm以下(好ましくは30mm以下、より好ましくは20mm以下)の粒度を有する。ここで、粒度とは、粉粒状体における最大寸法(例えば、断面が楕円の形状である場合、長軸の寸法)をいう。

0012

本発明において、二酸化炭素含有ガスと接触する対象物として、40mmを超える粒度を有する粒状体が、40mm以下の粒度を有する粉粒状体と共に含まれていてもよい。この場合、40mmを超える粒度を有する粒状体と、40mm以下の粒度を有する粉粒状体の合計量100質量部中の、40mmを超える粒度を有する粒状体の割合は、好ましくは50質量部以下、より好ましくは30質量部以下、特に好ましくは10質量部以下である。

0013

本明細書中、二酸化炭素含有ガスは、炭酸ガス(気体であるCO2)を含むガスを意味する。
二酸化炭素含有ガスの例としては、工場の排ガス等が挙げられる。
工場の排ガスの例としては、セメント工場の排ガスや、石炭火力発電所の排ガス等が挙げられる。
また、工場の排ガスとしては、工場の排ガスから分離及び回収してなる高純度化したガスを用いることもできる。
二酸化炭素含有ガス中の炭酸ガスの割合は、体積分率の値として、好ましくは5%以上、より好ましくは10%以上、さらに好ましくは15%以上、特に好ましくは20%以上である。該割合が5%以上であると、固定化される二酸化炭素の量が大きくなり、大気中への二酸化炭素の排出量の削減の効果が大きくなることから、好ましい。

0014

本発明において、二酸化炭素含有ガスは、温度が75〜175℃であるという条件を満たすものである。
上記温度は、75〜175℃、好ましくは76〜150℃、より好ましくは77〜120℃、さらに好ましくは78〜115℃、さらに好ましくは79〜113℃、さらに好ましくは80〜110℃、さらに好ましくは82〜105℃、特に好ましくは85〜103℃である。
本発明の実施に際して、上記温度の目標値が100℃である場合、上記温度は、例えば、90〜110℃(特に95〜105℃)の範囲内に収まるように調整することができる。
上記温度が75〜175℃の範囲外であると、固定化される炭酸ガス(二酸化炭素)の量が小さくなる。

0015

本発明の方法の適用の対象物として想定している二酸化炭素含有ガス(例えば、工場の排ガス)の温度が、75℃未満または175℃を超える場合、二酸化炭素含有ガスを加熱または冷却して、該ガスの温度を75〜175℃の範囲内の所望の値に調整することができる。
本発明において、上述の粉粒状体に、上述の温度を有する二酸化炭素含有ガスを接触させる時間は、二酸化炭素の固定化の量を大きくする観点から、好ましくは5分間以上、より好ましくは10分間以上、さらに好ましくは20分間以上、さらに好ましくは30分間以上、特に好ましくは40分間以上である。
該時間の上限値は、該時間が過大であると、固定化の処理の効率が低下し、かつ、二酸化炭素の固定化の量が頭打ちになるという観点から、好ましくは4時間、より好ましくは3時間、特に好ましくは2時間である。

0016

本発明で用いる二酸化炭素含有ガスの好ましい実施形態例の一つとして、水蒸気、炭酸ガス(二酸化炭素)及び不活性ガスを含むガスが挙げられる。
ここで、不活性ガスの例としては、窒素ガスアルゴンガス等が挙げられる。
この実施形態例において、二酸化炭素含有ガス中の不活性ガスの割合は、体積分率の値として、好ましくは10%以上、より好ましくは20%以上、さらに好ましくは30%以上、特に好ましくは35%以上である。該割合が10%以上であると、このような二酸化炭素含有ガスの入手が容易であることなどから、好ましい。

0017

本発明で用いる二酸化炭素含有ガスの他の成分(水蒸気、炭酸ガス及び不活性ガス以外の成分)の例としては、一酸化炭素炭化水素類窒素酸化物硫黄酸化物等が挙げられる。これら他の成分の例示物は、通常、工場の排ガス等に含まれているものである。
二酸化炭素含有ガス中の他の成分の割合は、体積分率の値として、好ましくは30%以下、より好ましくは20%以下、さらに好ましくは10%以下、特に好ましくは5%以下である。該割合が30%以下であると、このような二酸化炭素含有ガスの入手が容易であることなどから、好ましい。

0018

本発明においては、二酸化炭素含有ガスとの接触の対象物である粉粒状体の粒度の大きさ、及び、二酸化炭素含有ガスとの接触の前(接触工程の前)における粉粒状体の水分量の調整の状況に応じて、二酸化炭素含有ガスの相対湿度が調整される。
具体的には、まず、0.8〜1.5mmの範囲内で基準値を定め、この基準値に基いて、以下の(a)〜(c)のとおりに、二酸化炭素含有ガスの相対湿度が調整される。
(a)粉粒状体の粒度が、基準値未満である場合、接触工程の前における粉粒状体の水分量の大きさにかかわらず、二酸化炭素含有ガスの相対湿度は、20%以上に調整される。
(b)粉粒状体の粒度が、基準値以上であり、かつ、接触工程の前における粉粒状体が、水分を含むものである場合、二酸化炭素含有ガスの相対湿度は、0〜40%に調整される。
(c)粉粒状体の粒度が、基準値以上であり、かつ、接触工程の前における粉粒状体が、水分を含まないものである場合、二酸化炭素含有ガスの相対湿度は、20%以上に調整される。
なお、「基準値未満」、「基準値以上」の各語は、基準値を境として数値範囲を2つに分けるために記載されたものであるため、本発明において、各々、「基準値以下」、「基準値を超える」の各語に置き換えることができるものとする。つまり、「基準値以下」、「基準値を超える」の各語に置き換えた後の上記(a)〜(c)も、本発明に包含されるものである。

0019

上記(a)〜(c)のように、二酸化炭素含有ガスの相対湿度を調整することによって、上記(a)〜(c)に規定する数値範囲を外れた場合に比べて、粉粒状体の炭酸化率として、より大きな値を得ることができる。
基準値は、0.8〜1.5mmの範囲内であれば任意の値に定めることができるが、大きな炭酸化率をより確実に得る観点からは、好ましくは0.9〜1.4mmの範囲内、より好ましくは1.0〜1.3mmの範囲内で定められる。
上記(a)の場合、二酸化炭素含有ガスの相対湿度は、大きな炭酸化率を得る観点から、20%以上、好ましくは22〜100%、より好ましくは25〜80%、さらに好ましくは25〜70%、特に好ましくは25〜60%である。

0020

上記(b)の場合、二酸化炭素含有ガスの相対湿度は、大きな炭酸化率を得る観点から、0〜40%、好ましくは0〜35%、より好ましくは20〜35%である。
上記(b)の場合、本発明の二酸化炭素の固定化方法は、接触工程の前に、粉粒状体に水を供給して吸水させる吸水工程を含むことができる。
例えば、二酸化炭素含有ガスの相対湿度を20%以上に調整することが困難な場合(例えば、二酸化炭素含有ガスの温度が100〜110℃であり、かつ、該ガスに水分を供給するための手段を有しない場合)、上記(c)の適用を、上記(b)の適用に変更して、二酸化炭素含有ガスの相対湿度が例えば0〜10%の範囲内である状態を維持したまま、接触工程を行うことができる。

0021

上記(c)の場合、二酸化炭素含有ガスの相対湿度は、大きな炭酸化率を得る観点から、20%以上、好ましくは30%以上、より好ましくは40%以上、さらに好ましくは60%以上、さらに好ましくは80%以上、特に好ましくは100%以上である。
上記(c)の場合、本発明の二酸化炭素の固定化方法は、接触工程の前に、粉粒状体を絶乾状態になるまで乾燥させる乾燥工程を含むことができる。
例えば、二酸化炭素含有ガスの温度が75〜100℃で、かつ、該ガスに水分を供給するための手段を有する場合、大きな炭酸化率を得る観点からは、水分を有する粉粒状体を、絶乾状態になるまで乾燥させ、こうして得られた絶乾状態の粉粒状体を、例えば90%以上の相対湿度を有する二酸化炭素含有ガスと接触させるという実施形態を採用することができる。この場合、上記(b)に従って、水分を含む粉粒状体を、0〜40%の相対湿度を有する二酸化炭素含有ガスと接触させる場合に比べて、より大きな炭酸化率を得ることができる。

0022

本発明の二酸化炭素の固定化方法は、接触工程の前に、粉粒状体に対して、0.8〜1.5mmの範囲内で定めた篩い分けの基準値に基いて分級を行い、基準値未満の粒度を有する粉粒状体、及び、基準値以上の粒度を有する粉粒状体を得る分級工程を含むことができる。
なお、「基準値未満」、「基準値以上」の各語は、基準値を境として数値範囲を2つに分けるために記載されたものであるため、本発明において、各々、「基準値以下」、「基準値を超える」の語に置き換えることができるものとする。つまり、「基準値以下」、「基準値を超える」の各語に置き換えた後の上述の分級工程の内容も、本発明に包含されるものである。
分級工程を行うことによって、上記(a)(粉粒状体の粒度が、基準値未満である場合)と、上記(b)〜(c)(粉粒状体の粒度が、基準値以上である場合)とに、粉粒状体を区画することができる。

0023

以下、実施例によって本発明を説明する。ただし、本発明は、実施例によって限定されるものではなく、特許請求の範囲に包含される限りにおいて種々の実施形態を採り得るものである。

0024

実験例1〜4]
(1)セメント質硬化体からなる供試体の作製
(1−a)粒度が基準値以上である粉粒状体(表1中の「形態」欄の「粒状」)
早強ポルトランドセメント100質量部と、水70質量部を混合して、セメントペーストを得た後、このセメントペーストを型枠内充填して、50日間、水で満たした密封容器内養生して、供試体であるセメントペースト硬化体(寸法:10mm×10mm×2mm)を作製した。
得られた供試体(表1中の「水分」欄の「あり」;実験例1)の他、当該供試体を乾燥させて、絶乾状態としたもの(表1中の「水分」欄の「なし」;実験例2)を用意した。
(1−b)粒度が基準値未満である粉粒状体(表1中の「形態」欄の「粉状」)
上記(1−a)と同様にして作製したセメントペースト硬化体(寸法:10mm×10mm×2mm)を粉砕して、最大粒度が1mm以下である粉粒状体を得た。
得られた粉粒状体(最大粒度:1mm以下)を2つに分け、その一方については、水で満たした密封容器内でさらに90日間、養生して、供試体(表1中の「水分」欄の「あり」;実験例3)とし、他方については、乾燥させて絶乾状態として、供試体(表1中の「水分」欄の「なし」;実験例4)とした。

0025

(2)二酸化炭素含有ガスの調製
二酸化炭素含有ガスとして、表1に示すとおり、水蒸気の割合が0〜109%(相対湿度)の範囲内で定めた5つであり、炭酸ガスの量が25%であり、その他が窒素ガスであるもの(5種類)を用いた。表1中、「湿度」は、相対湿度を表す。
(3)粉粒状体と二酸化炭素含有ガスの接触
作製した供試体(セメントペースト硬化体からなる粉粒状体)を、管状電気炉品番:KTF433、製造元:光洋サーモステム社)内のアルミナボート上に載置した。次いで、二酸化炭素含有ガスを管状電気炉内に供給し、100℃の温度雰囲気下で、60分間、供試体を二酸化炭素含有ガスと接触させて加熱処理した。

0026

(4)炭酸化率の算出
前記(3)の加熱処理後の供試体(セメントペースト硬化体からなる粉粒状体)について、示差熱・熱重量同時測定装置(TG−DTA)を用いて、480℃から800℃までの質量の減少から、炭酸カルシウムの割合(TG−DTA測定後(1000℃まで加熱)の試料質量に対する炭酸カルシウムの質量比;単位:%)を求めた。
ここで、炭酸カルシウムの割合(単位:質量%)は、TG−DTAによる測定後(1000℃に達するまで加熱して測定)の供試体の質量に対する炭酸カルシウムの質量比(換言すると、[炭酸カルシウムの質量]×100/[供試体の質量」;単位:%)を意味する。
なお、TG−DTAにおける480℃から800℃までの質量の減少は、供試体(セメントペースト硬化体)に含まれている炭酸カルシウムが脱炭酸したこと(換言すると、CaCO3がCaOに変化したこと)を示す。つまり、該質量の減少の程度(CO2量)に基いて、脱炭酸前の炭酸カルシウム(CaCO3)の量を算出することができる。

0027

一方、未水和セメント中の主要鉱物エーライトビーライト、C3A、C4AF)が完全に炭酸化された場合、未水和セメント100質量%に対する炭酸カルシウムの質量の比(以下、「炭酸カルシウムの理論質量比」ともいう。)は、理論上、113質量%と算出される。
ここで、炭酸カルシウムの理論質量比は、以下の式で表される。
炭酸カルシウムの理論質量比(%)=「未水和セメント中の主要鉱物(エーライト、ビーライト、C3A、C4AF)が完全に炭酸化された場合における炭酸カルシウムの質量」×100÷「未水和セメントの質量」
なお、C3Aは、アルミネート相(3CaO・Al2O3)を意味し、C4AFは、フェライト相(4CaO・Al2O3・Fe2O3)を意味する。
したがって、炭酸化率(%)は、以下の式によって算出することができる。
炭酸化率(%)=「TG−DTAによる測定後(1000℃に達するまで加熱して測定)の供試体の質量に対する炭酸カルシウムの質量比(%)」×100÷「炭酸カルシウムの理論質量比(113%)」
この式を用いて算出した炭酸化率(%)を、表1に示す。
表1から、上記(a)〜(c)のとおりに二酸化炭素含有ガスの相対湿度を調整すれば、上記(a)〜(c)に該当しない場合に比べて、より大きな炭酸化率が得られることがわかる。

実施例

0028

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