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技術 ナイフロールおよびこれを用いた塗工装置

出願人 ナガセケムテックス株式会社
発明者 松尾洋林美智和
出願日 2019年2月13日 (1年9ヶ月経過) 出願番号 2019-023853
公開日 2020年8月31日 (2ヶ月経過) 公開番号 2020-131064
状態 特許登録済
技術分野 塗布装置3(一般、その他) 塗布装置1(接触、浸漬)
主要キーワード ブロック貫通孔 本体貫通孔 固定貫通孔 レーザ変位センサー 押圧ねじ 各固定部品 押圧部品 周辺流路
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (11)

課題

基材上に塗工された塗工膜の厚みを簡便な手法で確実に均一にすることができるナイフロールを提供する。

解決手段

長手方向に延びる本体ブロックであって、長手方向に垂直な方向に延びる一対の本体貫通孔を含む本体ブロックと、本体ブロックに着脱自在に固定される一対のドクターブロックであって、それぞれが固定貫通孔と、本体貫通孔に位置合わせされたブロック貫通孔とを含むドクターブロックと、各固定貫通孔に挿通され、各ドクターブロックを本体ブロックに固定する一対の固定部品と、各ブロック貫通孔および各本体貫通孔に挿通された一対の押圧部品と、を備え、各固定貫通孔および各ブロック貫通孔は、長手方向に沿って並置され、一方の押圧部品は、他方のドクターブロックを本体ブロックから遠ざける方向に押圧する。

概要

背景

従来、ドクターエッジを有するナイフロールを用いた塗工装置において、特に塗工液が高粘度領域の場合、塗工液の液圧によってナイフロールの中央部が上方に撓み、ナイフロールとバックロールとの隙間が長手方向(塗工幅方向)に均一でなくなるため、基材に塗工された塗工液の長手方向の厚みが均一でなくなるという問題があった。

また、特に塗工液が低粘度領域で、塗工液の液圧が低く、ナイフロールが撓んでいなくても、ドクターエッジおよびバックロールの上流側に配置された液溜め部に貯留された塗工液の液圧が不均一となり、同様に、基材に塗工された塗工液の長手方向の厚みが均一でなくなるという問題があった。

これまでにも、基材に塗工された塗工膜(塗工液)が長手方向において均一な厚みを有するように、長手方向の撓み(ベンディング)を補正できるドクターナイフが提案されている。例えば特許文献1に記載のドクターナイフは、ドクターナイフ本体の周面に2箇所のエッジ部を形成し、このエッジ部は、ドクターナイフ本体の外周部には、長手方向に形成された肉薄部とリップとを有し、長手方向に所定の間隔をもって設置された作動部材によってリップを変位させることにより、長手方向の撓み(ベンディング)を補正しようとするものである。

なお、特許文献1に記載の作動部材は、ボルトと、これに螺合する螺子孔と、螺子孔とはピッチの異なる外周螺子を有する差動螺子体によって構成されている。この作動部材は、差動螺子体が外周螺子を用いてドクターナイフ本体に螺合(ねじ止め固定)され、差動螺子体の内部を貫通するボルトが螺子孔を用いて差動螺子体に螺合され、さらにリップに固定されたナットに固定するように構成され、差動螺子体を回転させることにより、ボルトをナットに対して回転させ、リップを変位させてリップの撓みを補正しようとするものである。

また特許文献2には、高粘度の塗工液を塗工する場合でも、コンマ型ロールのベンディングを調整できるリバース型塗工装置において、規制装置は、コンマ型ロールの幅方向の中央部の上方に配され、ロッドによってコンマ型ロール全体を上方から規制または押圧して、コンマ型ロールの上方へのベンディングを規制するように構成されている。

概要

基材上に塗工された塗工膜の厚みを簡便な手法で確実に均一にすることができるナイフロールを提供する。長手方向に延びる本体ブロックであって、長手方向に垂直な方向に延びる一対の本体貫通孔を含む本体ブロックと、本体ブロックに着脱自在に固定される一対のドクターブロックであって、それぞれが固定貫通孔と、本体貫通孔に位置合わせされたブロック貫通孔とを含むドクターブロックと、各固定貫通孔に挿通され、各ドクターブロックを本体ブロックに固定する一対の固定部品と、各ブロック貫通孔および各本体貫通孔に挿通された一対の押圧部品と、を備え、各固定貫通孔および各ブロック貫通孔は、長手方向に沿って並置され、一方の押圧部品は、他方のドクターブロックを本体ブロックから遠ざける方向に押圧する。

目的

本発明の実施形態は、別体に構成された本体ブロックと、一対のドクターブロックとを備えたナイフロールであって、基材上に塗工された塗工膜の厚み(ドクターブロックに対向するバックロールとの間のギャップ)を簡便な手法で確実に均一にするナイフロールを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

長手方向に延びる本体ブロックであって、長手方向に垂直な方向に延びる第1および第2の本体貫通孔を含む本体ブロックと、前記本体ブロックに着脱自在に固定される第1および第2のドクターブロックであって、第1および第2の固定貫通孔と、前記第1および第2の本体貫通孔のそれぞれに位置合わせされた第1および第2のブロック貫通孔とを含む第1および第2のドクターブロックと、前記第1および第2の固定貫通孔に挿通され、前記第1および第2のドクターブロックを前記本体ブロックに固定する第1および第2の固定部品と、前記第1および第2のブロック貫通孔および前記第1および第2の本体貫通孔に挿通された第1および第2の押圧部品と、を備え、前記第1の固定貫通孔および前記第1のブロック貫通孔は、長手方向に沿って並置され、前記第2の固定貫通孔および前記第2のブロック貫通孔は、長手方向に沿って並置され、前記第1の押圧部品は、前記第2のドクターブロックを前記本体ブロックから遠ざける方向に押圧し、および/または前記第2の押圧部品は、前記第1のドクターブロックを前記本体ブロックから遠ざける方向に押圧する、ナイフロール

請求項2

前記第1の固定貫通孔は、一対の前記第1のブロック貫通孔の間に長手方向に沿って並置され、前記第2の固定貫通孔は、一対の前記第2のブロック貫通孔の間に長手方向に沿って並置される、請求項1に記載のナイフロール。

請求項3

前記本体ブロックは、長手方向に延びる中心軸を有し、前記第1および第2の本体貫通孔は、前記中心軸を介して互いに離間して配置され、前記第1および第2の本体貫通孔の間に流路が形成され、前記流路に流れる流体によって前記本体ブロックおよび/または前記第1ならびに第2のドクターブロックの温度が調整される、請求項1または2に記載のナイフロール。

請求項4

前記第1および第2の押圧部品は、前記本体貫通孔の雌ねじ螺合する雄ねじを有し、前記第1の押圧部品は、その遠位端が対向する前記第2のドクターブロックの第2の受容部を押圧し、および/または前記第2の押圧部品は、その遠位端が対向する前記第1のドクターブロックの第1の受容部を押圧する、請求項1〜3のいずれか1項に記載のナイフロール。

請求項5

前記第1および第2のドクターブロックは、基材を支持するバックロールとの間にギャップを形成可能な第1および第2のドクターエッジを有する、請求項1〜4のいずれか1項に記載のナイフロール。

請求項6

前記バックロールは、長手方向に延びる中心軸の周りに回転することにより前記基材を搬送して前記基材上に塗工膜を塗工し、前記第1または第2の押圧部品は、前記第1または第2のドクターエッジによって規制される前記基材上の前記塗工膜または前記塗工膜を含む前記基材の長手方向に沿った厚みを均一にするために、前記バックロールと前記第1または第2のドクターエッジとのギャップを調整するように構成された、請求項5に記載のナイフロール。

請求項7

基材を支持し、長手方向に延びる中心軸の周りに回転することにより前記基材を搬送して前記基材上に塗工膜を塗工するバックロールと、長手方向に延びる本体ブロックであって、長手方向に垂直な方向に延びる第1および第2の本体貫通孔を含む本体ブロックと、前記本体ブロックに着脱自在に固定される第1および第2のドクターブロックであって、前記バックロールとの間にギャップを形成するドクターエッジを有し、第1および第2の固定貫通孔と、前記第1および第2の本体貫通孔のそれぞれに位置合わせされた第1および第2のブロック貫通孔とを含む第1および第2のドクターブロックと、前記第1および第2の固定貫通孔に挿通され、前記第1および第2のドクターブロックを前記本体ブロックに固定する第1および第2の固定部品と、前記第1および第2のブロック貫通孔および前記第1および第2の本体貫通孔に挿通された第1および第2の押圧部品と、を備え、前記第1の固定貫通孔および前記第1のブロック貫通孔は、長手方向に沿って並置され、前記第2の固定貫通孔および前記第2のブロック貫通孔は、長手方向に沿って並置され、前記第1および第2のドクターエッジによって規制される基材上の塗工膜または前記塗工膜を含む前記基材の長手方向に沿った厚みを均一にするために、前記第1の押圧部品は、前記第2のドクターブロックを本体ブロックから遠ざける方向に押圧し、および/または前記第2の押圧部品は、前記第1のドクターブロックを前記本体ブロックから遠ざける方向に押圧する、塗工装置

請求項8

前記塗工膜の原材料である塗工液貯留され、前記ギャップと流体連通する貯留部をさらに備え、前記各本体貫通孔、前記各ブロック貫通孔、前記各押圧部品、および前記各固定部品は、前記貯留部に貯留された前記塗工液と接触しないように、前記貯留部から離間して配置された、請求項7に記載の塗工装置。

請求項9

前記第1または第2のドクターエッジによって規制された前記基材上の前記塗工膜または前記塗工膜を含む前記基材の長手方向に沿った厚みを計測する厚みセンサーと、前記厚みセンサー、および前記第1および第2の押圧部品を駆動する第1および第2のアクチュエータに接続された制御部と、をさらに備え、前記制御部は、前記厚みセンサーによって計測された前記塗工膜または前記塗工膜を含む前記基材の厚みが長手方向において均一となるように前記第1または第2のアクチュエータを制御する、請求項7または8に記載の塗工装置。

技術分野

0001

本発明は、ナイフロールおよびこれを用いた塗工装置ナイフコーターおよびリバースコーター等)に関し、とりわけ塗工液粘度に関わらず、基材に塗工される塗工膜(塗工液)がナイフロールの長手方向において均一な厚みを有するように構成されたナイフロールおよびこれを用いた塗工装置に関する。

背景技術

0002

従来、ドクターエッジを有するナイフロールを用いた塗工装置において、特に塗工液が高粘度領域の場合、塗工液の液圧によってナイフロールの中央部が上方に撓み、ナイフロールとバックロールとの隙間が長手方向(塗工幅方向)に均一でなくなるため、基材に塗工された塗工液の長手方向の厚みが均一でなくなるという問題があった。

0003

また、特に塗工液が低粘度領域で、塗工液の液圧が低く、ナイフロールが撓んでいなくても、ドクターエッジおよびバックロールの上流側に配置された液溜め部に貯留された塗工液の液圧が不均一となり、同様に、基材に塗工された塗工液の長手方向の厚みが均一でなくなるという問題があった。

0004

これまでにも、基材に塗工された塗工膜(塗工液)が長手方向において均一な厚みを有するように、長手方向の撓み(ベンディング)を補正できるドクターナイフが提案されている。例えば特許文献1に記載のドクターナイフは、ドクターナイフ本体の周面に2箇所のエッジ部を形成し、このエッジ部は、ドクターナイフ本体の外周部には、長手方向に形成された肉薄部とリップとを有し、長手方向に所定の間隔をもって設置された作動部材によってリップを変位させることにより、長手方向の撓み(ベンディング)を補正しようとするものである。

0005

なお、特許文献1に記載の作動部材は、ボルトと、これに螺合する螺子孔と、螺子孔とはピッチの異なる外周螺子を有する差動螺子体によって構成されている。この作動部材は、差動螺子体が外周螺子を用いてドクターナイフ本体に螺合(ねじ止め固定)され、差動螺子体の内部を貫通するボルトが螺子孔を用いて差動螺子体に螺合され、さらにリップに固定されたナットに固定するように構成され、差動螺子体を回転させることにより、ボルトをナットに対して回転させ、リップを変位させてリップの撓みを補正しようとするものである。

0006

また特許文献2には、高粘度の塗工液を塗工する場合でも、コンマ型ロールのベンディングを調整できるリバース型塗工装置において、規制装置は、コンマ型ロールの幅方向の中央部の上方に配され、ロッドによってコンマ型ロール全体を上方から規制または押圧して、コンマ型ロールの上方へのベンディングを規制するように構成されている。

先行技術

0007

特開平5−305260号公報
特開2012−005919号公報

発明が解決しようとする課題

0008

しかしながら、特許文献1に記載の作動部材は、差動螺子体と内部に設けたボルトとは螺合しているに過ぎないため、差動螺子体を回転させても、ボルトが回転せず(ナットに固定されたままとなり)、リップを変位させることができず、リップの撓みを補正できない場合があった。

0009

また、特許文献1に記載の作動部材は、差動螺子体とボルトが同軸上に配置されているため、リップを変位させるためには、比較的に大きな回転トルクで差動螺子体をねじ込む必要があり、実際の作業において、必ずしもリップを正確に変位させることができず、リップの撓みを精緻に補正することはできなかった。

0010

さらに、特許文献1の図1の下方に配置された作動部材において、金属からなる差動螺子体およびボルトが、液溜め部に貯留された合成樹脂液等の塗工液と接触し、差動螺子体およびボルトから派生する金属異物および/または潤滑油塗工液中混入する虞がある。また特許文献1の図4に示すように、別体に構成されたリップを固定するボルトも同様に、塗工液と接触し、異物が塗工液中に混入する。塗工液中に混入した金属異物および/または潤滑油は、均一な厚みを有する塗工膜(塗工液)の形成に著しい悪影響を与える。したがって、ドクターナイフ本体の周面に配置されるボルト等は、塗工液と接触しないように配置構成することが好ましい。

0011

一方、特許文献2に記載の規制装置は、ロッドによってコンマ型ロール全体を上方から規制または押圧して、コンマ型ロールの上方へのベンディングを規制するものであるが、数多くの部品を必要とし、その構成は極めて複雑であって、簡便な手法でコンマ型ロールの上方へのベンディングを規制することはできない。

0012

また特許文献2の図5に示すように、この規制装置のロッドは、コンマ型ロールの幅方向の中央部の上方に配置され、コンマ型ロールの上方へのベンディング(中央付近で厚みが大きくなる塗工膜(「中厚の塗工膜」ともいう。))を規制することは可能であるが、コンマ型ロールの下方へのベンディング(中央付近で厚みが小さくなる塗工膜(「中薄の塗工膜」ともいう。))を規制することはできない。

0013

すなわち本発明の実施形態は、別体に構成された本体ブロックと、一対のドクターブロックとを備えたナイフロールであって、基材上に塗工された塗工膜の厚み(ドクターブロックに対向するバックロールとの間のギャップ)を簡便な手法で確実に均一にするナイフロールを提供することを目的とする。また本実施形態は、中厚の塗工膜だけでなく、中薄の塗工膜を均一にするナイフロールを提供するものである。

0014

本発明の別の実施形態は、本体ブロックと、一対のドクターブロックとを固定する固定部品が液溜め部に貯留された塗工液と接触しないように構成され、異物の塗工液中への混入を抑制するナイフロールを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0015

そこで本発明に係る第1の態様は、ナイフロールに関し、このナイフロールは、長手方向に延びる本体ブロックであって、長手方向に垂直な方向に延びる第1および第2の本体貫通孔を含む本体ブロックと、前記本体ブロックに着脱自在に固定される第1および第2のドクターブロックであって、第1および第2の固定貫通孔と、前記第1および第2の本体貫通孔のそれぞれに位置合わせされた第1および第2のブロック貫通孔とを含む第1および第2のドクターブロックと、前記第1および第2の固定貫通孔に挿通され、前記第1および第2のドクターブロックを前記本体ブロックに固定する第1および第2の固定部品と、前記第1および第2のブロック貫通孔および前記第1および第2の本体貫通孔に挿通された第1および第2の押圧部品と、を備える。前記第1の固定貫通孔および前記第1のブロック貫通孔は、長手方向に沿って並置され、前記第2の固定貫通孔および前記第2のブロック貫通孔は、長手方向に沿って並置され、前記第1の押圧部品は、前記第2のドクターブロックを前記本体ブロックから遠ざける方向に押圧し、および/または前記第2の押圧部品は、前記第1のドクターブロックを前記本体ブロックから遠ざける方向に押圧する。

0016

本発明に係る第2の態様は、塗工装置に関し、この塗工装置は、基材を支持するバックロールと、長手方向に延びる本体ブロックであって、長手方向に垂直な方向に延びる第1および第2の本体貫通孔を含む本体ブロックと、前記本体ブロックに着脱自在に固定される第1および第2のドクターブロックであって、前記バックロールとの間にギャップを形成するドクターエッジを有し、第1および第2の固定貫通孔と、前記第1および第2の本体貫通孔のそれぞれに位置合わせされた第1および第2のブロック貫通孔とを含む第1および第2のドクターブロックと、前記第1および第2の固定貫通孔に挿通され、前記第1および第2のドクターブロックを前記本体ブロックに固定する第1および第2の固定部品と、前記第1および第2のブロック貫通孔および前記第1および第2の本体貫通孔に挿通された第1および第2の押圧部品と、を備える。前記第1の固定貫通孔および前記第1のブロック貫通孔は、長手方向に沿って並置され、前記第2の固定貫通孔および前記第2のブロック貫通孔は、長手方向に沿って並置され、前記第1および第2のドクターエッジによって規制される基材上の塗工膜または前記塗工膜を含む前記基材の長手方向に沿った厚みを均一にするために、前記第1の押圧部品は、前記第2のドクターブロックを本体ブロックから遠ざける方向に押圧し、および/または前記第2の押圧部品は、前記第1のドクターブロックを前記本体ブロックから遠ざける方向に押圧する。

0017

この塗工装置は、前記塗工膜が貯留され、前記ギャップと流体連通する貯留部をさらに備え、好適には、前記各本体貫通孔、前記各ブロック貫通孔、前記各押圧部品、および前記各固定部品は、前記貯留部に貯留された前記塗工液と接触しないように、前記貯留部から離間して配置される。

発明の効果

0018

本発明の実施形態に係るナイフロールは、基材上に塗工された塗工膜の厚みを簡便な手法で確実に均一にすることができる。

図面の簡単な説明

0019

本発明の実施形態に係る塗工装置を鉛直面に平行な断面から見たときの断面図である。
本実施形態に係るナイフロールの斜視図である。
(a)は、ナイフロールおよび下側ドクターブロックをZ方向から見たときの平面図であり、(b)は、これらをX方向から見たときの一部透視正面図である。
図3(b)に示す固定部品および押圧部品の拡大図である。
(a)は、固定ねじを貫通するXZ平面で切断した断面図であり、(b)は、押圧部品を貫通するXZ平面で切断した断面図である。
図5(a)および図5(b)を組み合わせた概念的な断面図である。
(a)は、図3(b)と同様の一部透視正面図であり、(b)は、(a)の下側ドクターブロックを用いて塗工液を基材に塗工したときの中厚の塗工膜Cを示す断面図である。
(a)は、図3(b)と同様の一部透視正面図であり、(b)は、(a)の下側ドクターブロックを用いて塗工液を基材に塗工したときの中薄の塗工膜Cを示す断面図である。
(a)は、図5(b)と同様の断面図であり、流路部品80を示し、(b)は、流路部品80の一方の端部をXY平面から見た拡大断面図である。
本実施形態に係る塗工装置1の電気的構成を示すブロック図である。

実施例

0020

添付図面を参照して本発明に係るナイフロールおよび塗工装置の実施形態を以下説明する。実施形態の説明において、理解を容易にするために方向を表す用語(例えば「上下」、「左右」および「X軸、Y軸、Z軸」等)を適宜用いるが、これは説明のためのものであって、これらの用語は本発明を限定するものでない。なお各図面において、ナイフロールおよび塗工装置の各構成部品の形状または特徴を明確にするため、これらの寸法を相対的なものとして図示し、必ずしも同一の縮尺比で表したものではない。また、各図面において同一の構成部品には同一の符号を用いて示す。

0021

(ナイフロールおよび塗工装置の基本態様
本実施形態に係るナイフロール10は、概略、長手方向に延びる本体ブロック12と、第1および第2のドクターブロック20a,20bとを備える。本体ブロック12は、長手方向に垂直な方向に延びる第1および第2の本体貫通孔44a,44bを含む。第1および第2のドクターブロック20a,20bは、本体ブロック12に着脱自在に固定され、第1および第2の固定貫通孔32a,32bと、第1および第2の本体貫通孔44a,44bのそれぞれに位置合わせされた第1および第2のブロック貫通孔42a,42bとを含む。またナイフロール10は、第1および第2の固定貫通孔32a,32bに挿通され、第1および第2のドクターブロック20a,20bを本体ブロック12に固定する第1および第2の固定部品30a,30bと、第1および第2のブロック貫通孔42a,42bおよび第1および第2の本体貫通孔44a,44bに挿通された第1および第2の押圧部品40a,40bと、を備える。第1の固定貫通孔32aおよび第1のブロック貫通孔42aは、長手方向に沿って並置され、第2の固定貫通孔32bおよび第2のブロック貫通孔42bは、長手方向に沿って並置され、第1の押圧部品40aは、第2のドクターブロック20bを本体ブロックから遠ざける方向に押圧し、および/または第2の押圧部品40bは、第1のドクターブロック20aを本体ブロック12から遠ざける方向に押圧する。

0022

好適には、第1の固定貫通孔32aは、一対の第1のブロック貫通孔42aの間に長手方向に沿って並置され、第2の固定貫通孔32bは、一対の第2のブロック貫通孔42bの間に長手方向に沿って並置される。

0023

好適には、本体ブロック12は、長手方向に延びる中心軸を有し、第1および第2の本体貫通孔44a,44bは、中心軸を介して互いに離間して配置され、第1および第2の本体貫通孔44a,44bの間に流路80が形成され、流路80に流れる流体によって本体ブロック12および/または第1ならびに第2のドクターブロック20a,20bの温度が調整される。

0024

また第1および第2の押圧部品40a,40bは、本体貫通孔44の雌ねじに螺合する雄ねじを有し、第1の押圧部品40aは、その遠位端が対向する第2のドクターブロック20bの第2の受容部46bを押圧し、および/または第2の押圧部品40bは、その遠位端が対向する第1のドクターブロック20aの第1の受容部46aを押圧することが好ましい。

0025

本実施形態によれば、第1および第2のドクターブロック20a,20bは、基材Bを支持するバックロール50との間にギャップを形成可能な第1および第2のドクターエッジ22a,22bを有する。

0026

好適には、バックロール50は、長手方向に延びる中心軸の周りに回転することにより基材Bを搬送して基材B上に塗工膜を塗工し、第1または第2の押圧部品40a,40bは、第1または第2のドクターエッジ22a,22bによって規制される基材B上の塗工膜Cまたは塗工膜Cを含む基材Bの長手方向に沿った厚みを均一にするために、バックロール50と第1または第2のドクターエッジ22a,22bとのギャップを調整するように構成される。

0027

本実施形態に係る塗工装置1は、塗工膜Cの原材料である塗工液64が貯留され、ギャップと流体連通する貯留部60を備え、各本体貫通孔44a,44b、各ブロック貫通孔42a,42b、各押圧部品40a,40b、および各固定部品30a,30bは、貯留部60に貯留された塗工液64と接触しないように貯留部60から離間して配置される。

0028

好適には、塗工装置1は、第1または第2のドクターエッジ22a,22bによって規制された基材B上の塗工膜Cまたは塗工膜Cを含む基材Bの長手方向に沿った厚みdを計測する厚みセンサー66と、厚みセンサー66、および第1および第2の押圧部品40a,40bを駆動する第1および第2のアクチュエータ96に接続された制御部94と、をさらに備える。また制御部94は、厚みセンサー66によって計測された塗工膜Cまたは塗工膜Cを含む基材Bの厚みdが長手方向において均一となるように第1または第2のアクチュエータ96を制御することが好ましい。

0029

(塗工装置の具体的構成)
図1図10を参照しながら、本発明に係るナイフロール10および塗工装置1の実施形態について以下詳細に説明する。図1は、本実施形態に係る塗工装置1の鉛直面に平行な断面から見たときの断面図である。塗工装置1は、概略、所定位置に固定されたナイフロール10と、中心軸Oの周りに(図中、時計方向に)回転することにより、長手方向(図中、紙面奥行き方向)に所定の幅を有する長尺状の基材Bを搬送するバックロール50とを備える。また塗工装置1は、合成樹脂液等の塗工液を貯留するための貯留部(液溜め部)60を備え、貯留部60は、例えば、図1に示すように、液溜め板62、およびバックロール50ならびにナイフロール10の一部によって画定される。

0030

さらに塗工装置1は、ナイフロール10のドクターエッジ22(詳細後述する)をバックロール50から一定の距離を隔てて配置することにより、微小なギャップ(図示せず)を形成し、バックロール50の回転に伴い、紙、繊維、樹脂フィルム、金属等の基材B上に塗工液64を塗工する(塗工膜Cを形成する)ように構成されている。すなわち貯留部60は、ギャップと流体連通し、基材B上に塗工される塗工液64の原材料供給源を構成する。このとき図1部分拡大図で示すように、微小なギャップは、基材Bおよび塗工液64の合計の厚みdに相当する。

0031

(ナイフロールの具体的構成)
図2は、本実施形態に係るナイフロール10の斜視図である。本実施形態に係るナイフロール10は、長手方向またはY方向(図1の紙面奥行き方向に相当)に延びる本体ブロック12(「ロール本体」ともいう。)と、本体ブロック12のY方向の両端部に連結されたブロックシャフト13(一方のみ図示)と、一対のドクターブロック20a,20bとを備える。ドクターブロック20a,20bはそれぞれ、ドクターエッジ22a,22bを有し、本願では便宜上、図2に示す一対のドクターブロック20a,20bのうち、本体ブロック12の下方に配置され、バックロール50と対向するドクターエッジ22aを有するものを第1のドクターブロック20aまたは下側ドクターブロックと称し、本体ブロック12の上方に配置されたものを第2のドクターブロック20bまたは上側ドクターブロックと称する。

0032

図2に示す本体ブロック12は、XY平面に平行な一対の平坦部14a,14bと、Z方向に延び、各ドクターブロック20a,20bを受容または支持する一対の支持部16a,16bとを備える。このとき図2のZ方向は、図1の鉛直方向に対して所定の鋭角で傾斜している。

0033

各ドクターブロック20a,20bは、図2に示すように、ドクターエッジ22a,22bを含む肩部24a,24bを含み、本体ブロック12の平坦部14a,14bおよび支持部16a,16bに受容されるような相補的内側形状を有し、本体ブロック12との間に実質的な隙間が形成されないように、本体ブロック12と実質的に密着して固定されている。なお、各ドクターブロック20a,20bは、そのドクターエッジ22a,22bが摩耗したとき、新しいドクターブロックと交換できるように、本体ブロック12に着脱自在に固定されている(詳細後述する)。

0034

各ドクターブロック20a,20bの肩部24a,24bは、本体ブロック12と連続するような外周形状を有し、XZ平面において、例えば本体ブロック12の円形の外周形状と連続する弧状の外周形状を有するものであってもよい。なお、本体ブロック12および各ドクターブロック20a,20bの肩部24a,24bのXZ平面における外周形状は、隙間なく連続的に成形されるものであれば、円形以外のものであってもよい。

0035

図3(a)は、ナイフロール10および第1のドクターブロック20a(下側ドクターブロック)をZ方向から見たときの平面図であり、図3(b)は、ナイフロール10および第2のドクターブロック20bをX方向から見たときの一部透視正面図であり、本実施形態に係るナイフロール10の固定部品30および押圧部品40の配置位置を示す。図4は、図3(b)に示す固定部品30および押圧部品40の拡大図である。また、図5(a)は、固定部品30(固定ねじ)を貫通するXZ平面で切断した断面図であり、図5(b)は、押圧部品40(押圧ねじ)を貫通するXZ平面で切断した断面図である。なお、第2のドクターブロック20bは、第1のドクターブロック20aと同様の構成を有するので、第1および第2のドクターブロック20a,20bを「ドクターブロック20」と総称して、その構成を以下説明する。

0036

図示のように、ドクターブロック20は、ともに長手方向に垂直な方向(Z方向)に延びる固定貫通孔32と、少なくとも1つのブロック貫通孔42とを有する。固定貫通孔32およびブロック貫通孔42は、長手方向(Y方向)に沿って並置されている。また、ドクターブロック20は、固定貫通孔32とY方向に並置された一対のブロック貫通孔42を有するものであってもよい。すなわち、ドクターブロック20の固定貫通孔32は、Y方向に並置された一対のブロック貫通孔42の間に配置されるものであってもよい。また、ドクターブロック20は、Y方向に沿って並置された複数組(図中では3組、左側、中央、右側)の固定貫通孔32およびブロック貫通孔42を有することが好ましい。

0037

一方、本体ブロック12は、ドクターブロック20の固定貫通孔32とZ方向に位置合わせされた本体係合部34と、ドクターブロック20のブロック貫通孔42とZ方向に位置合わせされた本体貫通孔44とを有する。ドクターブロック20が一対のブロック貫通孔42を有するとき、本体ブロック12は、同様に一対の本体貫通孔44を有する。

0038

ドクターブロック20の固定貫通孔32およびブロック貫通孔42は、その内側に雌ねじを有さず、固定貫通孔32には固定部品30(固定ねじ)のねじ頭部35を係止するねじ係止部36を有する。他方、本体ブロック12の本体係合部34およびドクターブロック20の固定貫通孔32はともに、その内側に雌ねじを有する。

0039

本実施形態に係るナイフロール10は、さらに、ドクターブロック20の固定貫通孔32に挿通され、本体ブロック12の本体係合部34でねじ止めされる固定ねじ30と、ドクターブロック20のブロック貫通孔42に挿通され、本体ブロック12の本体貫通孔44の雌ねじと螺合する雄ねじを有する押圧部品40とを有する。固定ねじ30は、本体係合部34と係合することにより、ドクターブロック20を本体ブロック12にねじ止めすることができ、このとき上述のとおり、ねじ頭部35は、固定貫通孔32の内側に設けられたねじ係止部36によって係止される。

0040

押圧部品40は、一方のドクターブロック20のブロック貫通孔42から挿通され、本体ブロック12の本体貫通孔44を貫通して螺合し、さらにねじ込まれると、その遠位端が他方のドクターブロック20に設けられた受容部46を押圧するように構成されている。すなわち、本実施形態に係る第1のドクターブロック20aの第1の押圧部品40aは、その遠位端が対向する第2のドクターブロック20bの第2の受容部46bを押圧し、第1のドクターブロック20aの第2の押圧部品40bは、その遠位端が対向する第1のドクターブロック20aの第1の受容部46aを押圧するように構成されている。

0041

図6は、第1のドクターブロック20aの第1の固定部品30aを貫通するXZ平面で切断した断面図(右半分、図5(a)に対応)と、第2のドクターブロック20bの第2の押圧部品40bを貫通するXZ平面で切断した断面図(左半分、図5(b)に対応)とを組み合わせた概念的な断面図である。

0042

本実施形態に係るナイフロール10によれば、第1のドクターブロック20a(下側ドクターブロック)は、第1の固定部品30aによって本体ブロック12に固定される一方、第2のドクターブロック20b(上側ドクターブロック)から本体ブロック12を貫通する第2の押圧部品40bによって下方に押圧される。すなわち本実施形態によれば、第2の押圧部品40bが下側ドクターブロック20aの第1の受容部46aを押圧するとき、下側ドクターブロック20aが本体ブロック12に固定される点を支点Sとして、第1の固定部品30aと第2の押圧部品40bとの間の距離rにおいて、下方に向けた力F、すなわち力のモーメント(N=F×r)を下側ドクターブロック20aに作用させることができる。

0043

また本実施形態によれば、距離rを任意に(大きく)設計することができるので、第2の押圧部品40bが下側ドクターブロック20aの受容部46aを押圧する力Fが小さい場合であっても、下側ドクターブロック20aが受ける力のモーメントNを距離rに比例して大きくすることができる。ただし、力のモーメントNは、下側ドクターブロック20aが弾性変形する範囲の力であることが好ましい。このとき下側ドクターブロック20aの図中左側部分(ドクターエッジ22aを含む部分)は、下向きのモーメントNを受けて、支点Sを中心として微小な範囲で下方に変位する。

0044

すなわち、前掲特許文献1の作動部材のように、ドクターナイフ本体(本願の本体ブロック12に相当)に固定された差動螺子体とリップ(本願のドクターエッジ22に相当)に固定されたボルトが同軸上に配置されている場合に比して、本実施形態によれば、より小さい力Fで第2の押圧部品40bを下側ドクターブロック20aに押圧することにより、支点Sの周りのより大きなモーメントNが得られ、下側ドクターブロック20aのドクターエッジ22aを所望の微小距離だけ下方に変位させることができる。また、本実施形態によれば、下側ドクターブロック20aは、第1の固定部品30aによって本体ブロック12に確実に固定されるため、第2の押圧部品40bを下方に押圧した距離に応じて正確に制御された微小距離だけ、下側ドクターブロック20aのドクターエッジ22aを精緻に変位させることができる。

0045

図7(a)は、図3(b)と同様の一部透視正面図であり、Y方向の中央付近で凹状の撓み(ベンディング)を有する下側ドクターブロック20aを示し、図7(b)は、図7(a)の下側ドクターブロック20aを用いて塗工液を基材Bに塗工したときの塗工膜Cを(その厚みを誇張して)示す断面図であり、「中厚の」塗工膜Cを示す。

0046

本実施形態に係る塗工装置1は、詳細後述するが、塗工膜CのY方向に沿った厚みを計測する厚みセンサー66を備える。オペレータは、厚みセンサー66で得た塗工膜CのY方向に沿った厚みをモニタし、図7(b)に示すような中厚の塗工膜Cが塗工されたことを確認したとき、Y方向の中央に配置された第2の押圧部品40bをねじ込み、下側ドクターブロック20aの中央の受容部46aを押圧する(図7(a))。こうして上記説明したように、下側ドクターブロック20aのドクターエッジ22aの中央部を下方に精緻に変位させることにより、下側ドクターブロック20aのドクターエッジ22aの撓み(中厚の塗工膜C)を精度よく矯正し、塗工膜CのY方向の厚みの均一性を高い信頼性で維持することができる。

0047

図8(a)は、図7(a)と同様の一部透視正面図であり、Y方向の中央付近で凸状の撓み(ベンディング)を有する下側ドクターブロック20aを示し、図8(b)は、図8(a)の下側ドクターブロック20aを用いて塗工液を基材Bに塗工したときの基材Bと塗工膜Cを(その厚みを誇張して)示す断面図であり、「中薄の」塗工膜Cを示す。

0048

オペレータは、同様に、下側ドクターブロック20aがY方向の中央付近で凸状の撓み(ベンディング)を有することを確認した場合(図8(a)、中薄の塗工膜C)、Y方向の両端に配置された左右の2組の第2の押圧部品40bをねじ込み、対応する下側ドクターブロック20aの左右の受容部46aを押圧する(図8(b))。こうして上記説明したように、下側ドクターブロック20aのドクターエッジ22aを精緻に変位させることにより、中薄の塗工膜Cの厚みを精度よく矯正し、塗工膜CのY方向の厚みの均一性を高い信頼性で維持することができる。

0049

また詳細図示しないが、下側ドクターブロック20aが長手方向(Y方向)においてバックロール50の中心回転軸に対して傾斜している(例えば右下がりに傾斜している)場合、Y方向の左端に配置された第2の押圧部品40bを強い力Fでねじ込み、中央に配置された第2の押圧部品40bをより弱い力f(F>f)でねじ込み、Y方向の右端に配置された第2の押圧部品40bを緩める(受容部46とは離間させた状態を維持する)。こうして、右下がりに傾斜した下側ドクターブロック20aのドクターエッジ22aを正確に変位させることにより、下側ドクターブロック20aのドクターエッジ22aの傾斜を精度よく矯正し、塗工膜CのY方向に沿った厚みを高い信頼性で均一にすることができる。

0050

再び図1を参照すると、塗工膜Cの原材料である塗工液64は、塗工される前、貯留部60(液溜め部)に貯留されているが、各固定部品30a,30b、各押圧部品40a,40b、各ブロック貫通孔42a,42b、および各本体貫通孔44a,44bは、貯留部60に貯留された塗工液64とは接触しないように、貯留部60から離間して配置されている。このように構成された塗工装置1によれば、前掲特許文献1に記載のドクターナイフとは異なり、上記各構成部品から派生する金属異物および/または潤滑油が塗工液64の中に混入する可能性を実質的に排除して、高い生産性および信頼性でより均一な厚みを有する塗工膜Cを実現することができる。

0051

図9(a)は、図5(b)と同様の断面図であり、流路部品80を追加して示す。図9(b)は、流路部品80の一方の端部をXY平面から見た拡大断面図である。流路部品80は、第1および第2の本体貫通孔44a,44bの間において、長手方向(Y方向)に延びる中心流路82ならびに周辺流路84、および本体ブロック12の一方の端部でこれらを連結する連結部86を有する。流路部品80の中心流路82および周辺流路84は、本体ブロック12またはブロックシャフト13の他方の端部においてロータリジョイントを介して熱循環器(ともに図示せず)に接続されている。熱循環器は、加熱された流体(水や油)を流路部品80の中心流路82に送出し、連結部86を介して周辺流路84に供給することにより、本体ブロックおよび/または第1ならびに第2のドクターブロック20a,20bの温度を調整するように構成されている。熱循環器は、周辺流路84から熱循環器に戻った流体を再び加熱して、流路部品80の中心流路82に送出する。

0052

(塗工装置の動作)
図10は、本実施形態に係る塗工装置1の電気的構成を示すブロック図である。塗工装置1は、図10に示すように、オペレータが塗工装置1の動作全般を設定または入力し、その動作状態を表示または出力する入出力部90と、塗工膜CのY方向に沿った厚みを計測する厚みセンサー66と、バックロール50を回転駆動させるための駆動モータ92と、入出力部90および厚みセンサー66と通信し、駆動モータ92を制御する制御部94とを備える。

0053

なお厚みセンサー66は、上述のように塗工膜Cのみの厚みを計測するものであってもよいが、基材Bおよび塗工膜Cの合計の厚みd(図1)を計測するものであってもよい。また厚みセンサー66は、厚みdを直接的に計測するものであってもよいし、例えばレーザ変位センサーまたは超音波厚みセンサーを用いて、厚みdを間接的に計測するものであってもよい。厚みセンサー66は、塗工膜CのY方向に沿った厚みを計測するために、Y方向に沿って複数個配置してもよいし、Y方向に沿ってレーザ光または超音波スキャン走査)させてもよい。

0054

オペレータは、入出力部90を用いて、塗工膜Cの所望の厚みdを入力し、例えばバックロール50の回転速度等を設定してもよい。制御部94は、バックロール50が設定された回転速度で回転するように駆動モータ92を制御するとともに、塗工膜CのY方向に沿った厚みを連続的に計測するように厚みセンサー66を制御する。

0055

制御部94は、厚みセンサー66からの塗工膜Cの厚みが、所定の許容範囲を超える異常なばらつき(例えば中薄もしくは中厚の塗工膜Cまたは傾斜した塗工膜C)を検出した場合、オペレータは、上記説明したように、塗工処理中のリアルタイムで、適当な第2の押圧部品40bをねじ込んで、塗工膜Cの異常な厚みをもたらす下側ドクターブロック20aを下方に精緻に変位させる。これにより、塗工膜CのY方向の厚みの均一性を高い信頼性で維持することができる。

0056

また塗工装置1は、図10に示すように、各押圧部品40をねじ込むことができるように構成された複数のアクチュエータ96を備えてもよい。アクチュエータ96は、例えばステッピングモータで構成され、駆動パルスに応じた回転角で正確に押圧部品40を回転させるものであることが好ましい。塗工膜Cの異常な厚みをもたらす下側ドクターブロック20aをオペレータの手作業で調整するものとして上記説明したが、制御部94は、厚みセンサー66でモニタされた塗工膜Cの厚みに基づいて、塗工膜CのY方向の厚みが均一となるようにアクチュエータ96制御するように構成してもよい。

0057

本発明は、基材上に塗工された塗工膜の厚みを簡便な手法で確実に均一にすることができるナイフロールに利用することができる。

0058

1…塗工装置、10…ナイフロール、12…本体ブロック、13…ブロックシャフト、14…平坦部、16…支持部、20…ドクターブロック、22…ドクターエッジ、24…肩部、30…固定部品、32…固定貫通孔、34…本体係合部、35…ねじ頭部、36…ねじ係止部、40…押圧部品、42…ブロック貫通孔、44…本体貫通孔、46…受容部、50…バックロール、60…貯留部(液溜め部)、62…液溜め板、64…塗工液、66…厚みセンサー、80…流路、82…中心流路、84…周辺流路、86…連結部、90…入出力部、92…駆動モータ、94…制御部、96…アクチュエータ、B…基材、C…塗工膜、d…厚み

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