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技術 中性子捕捉療法システム

出願人 住友重機械工業株式会社
発明者 加藤勇人藤田一洋
出願日 2019年2月20日 (1年10ヶ月経過) 出願番号 2019-028623
公開日 2020年8月31日 (4ヶ月経過) 公開番号 2020-130643
状態 未査定
技術分野 放射線治療装置
主要キーワード 通過体 高トルクモータ 遮蔽扉 連絡室 照射線量率 移動式ベッド 遮蔽機構 中性子線照射
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (9)

課題

照射室内における被照射体以外の人の検知の確実性を向上させることができる中性子捕捉療法ステムを提供する。

解決手段

中性子捕捉療法システムは、中性子線を被照射体に照射するシステムであって、中性子線の室内から室外への放射遮断する遮蔽壁に囲まれ、被照射体を室内に配置して中性子線を照射するための照射室と、照射室の室内に中性子線を照射する中性子線照射部と、照射室内における、被照射体以外の人である対象者を検知する検知部と、検知部によって照射室内における対象者が検知されない状態にならない限り、中性子線照射部に中性子線を照射させない制御部と、を備える。

概要

背景

特許文献1には、中性子捕捉療法NCT:NEUTRONCAPTURE THEARTY)に利用される中性子捕捉療法システムが記載されている。このシステムを用いたNCT治療では、まず、患者に対して薬剤投与される。この薬剤は、10Bなどの中性子と反応する物質を含み、治療すべきがん細胞に選択的に取り込まれる性質を有している。そして、薬剤が投与された患者に対して中性子線照射すると、患者のがん細胞に取り込まれた反応物質と中性子線とが反応して、重荷電粒子が発生する。この重荷電粒子の飛散によってがん細胞だけを選択的に破壊する。

概要

照射室内における被照射体以外の人の検知の確実性を向上させることができる中性子捕捉療法システムを提供する。 中性子捕捉療法システムは、中性子線を被照射体に照射するシステムであって、中性子線の室内から室外への放射遮断する遮蔽壁に囲まれ、被照射体を室内に配置して中性子線を照射するための照射室と、照射室の室内に中性子線を照射する中性子線照射部と、照射室内における、被照射体以外の人である対象者を検知する検知部と、検知部によって照射室内における対象者が検知されない状態にならない限り、中性子線照射部に中性子線を照射させない制御部と、を備える。

目的

本発明は、照射室内における被照射体以外の人の検知の確実性を向上させることができる中性子捕捉療法システムを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

中性子線被照射体照射する中性子捕捉療法ステムであって、前記中性子線の室内から室外への放射遮断する遮蔽壁に囲まれ、前記被照射体を室内に配置して前記中性子線を照射するための照射室と、前記照射室の室内に前記中性子線を照射する中性子線照射部と、前記照射室内における、前記被照射体以外の人である対象者を検知する検知部と、前記検知部によって前記照射室内における前記対象者が検知されない状態にならない限り、前記中性子線照射部に前記中性子線を照射させない制御部と、を備える、中性子捕捉療法システム。

請求項2

前記検知部は、前記対象者による前記照射室に入室する旨の入力及び前記照射室から退室する旨の入力を受け付ける受付部と、前記受付部の前記入力に基づき、前記照射室内における前記対象者が検知されない状態か否かを判定する判定部と、を有する、請求項1に記載の中性子捕捉療法システム。

請求項3

前記遮蔽壁に設けられた出入口を閉じる遮蔽扉をさらに備え、前記制御部は、前記受付部の入力に基づき前記遮蔽扉の開閉を制御する、請求項2に記載の中性子捕捉療法システム。

請求項4

前記検知部は、光を発光する発光器及び当該発光器からの光を受光する受光器を有する検出器と、前記検出器の検出結果に基づき、前記照射室内における前記対象者が検知されない状態か否かを判定する判定部と、を有する、請求項1〜3の何れか一項に記載の中性子捕捉療法システム。

請求項5

前記検知部は、複数の前記検出器と、複数の前記検出器の検出結果に基づき、前記照射室内における前記対象者の存在を推定する推定部と、を有する請求項4に記載の中性子捕捉療法システム。

請求項6

前記検知部は、前記照射室内において熱源の移動を感知する熱感知部と、前記熱感知部における感知の結果に基づき、前記照射室内における前記対象者が検知されない状態か否かを判定する判定部と、を有する、請求項1〜5の何れか一項に記載の中性子捕捉療法システム。

請求項7

前記熱感知部は、少なくとも前記被照射体が配置された場所を除く前記照射室内における前記熱源の移動を感知する、請求項6に記載の中性子捕捉療法システム。

技術分野

0001

本開示は、中性子捕捉療法ステムに関する。

背景技術

0002

特許文献1には、中性子捕捉療法(NCT:NEUTRONCAPTURE THEARTY)に利用される中性子捕捉療法システムが記載されている。このシステムを用いたNCT治療では、まず、患者に対して薬剤投与される。この薬剤は、10Bなどの中性子と反応する物質を含み、治療すべきがん細胞に選択的に取り込まれる性質を有している。そして、薬剤が投与された患者に対して中性子線照射すると、患者のがん細胞に取り込まれた反応物質と中性子線とが反応して、重荷電粒子が発生する。この重荷電粒子の飛散によってがん細胞だけを選択的に破壊する。

先行技術

0003

特開2017−042310号公報

発明が解決しようとする課題

0004

ところで、中性子線の照射は、照射室内から被照射体(患者)以外の人(例えば、医師放射線技師などの作業者)が退室した状態で行うことの確実性の向上が求められている。しかしながら、照射室内における被照射体以外の人が在室しているか否かの検知は作業者の目視によって行われているため、確実性の向上の余地がある。

0005

記事情に鑑み、本発明は、照射室内における被照射体以外の人の検知の確実性を向上させることができる中性子捕捉療法システムを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0006

本発明の一形態は、中性子線を被照射体に照射する中性子捕捉療法システムである。この中性子捕捉療法システムは、中性子線の室内から室外への放射遮断する遮蔽壁に囲まれ、被照射体を室内に配置して中性子線を照射するための照射室と、照射室の室内に中性子線を照射する中性子線照射部と、照射室内における、被照射体以外の人である対象者を検知する検知部と、検知部によって照射室内における対象者が検知されない状態にならない限り、中性子線照射部に中性子線を照射させない制御部と、を備える。

0007

この中性子捕捉療法システムでは、被照射体は、照射室内に配置される。被照射体以外の人である対象者が照射室内にいる場合、検知部により検知される。制御部は、検知部によって、照射室内における対象者が検知されない状態にならない限り、中性子線照射部に中性子線を照射させない。検知部によって照射室内における対象者が検知されない状態になった場合、中性子線照射部は、被照射体への中性子線の照射を開始する。このため、検知部の検知の結果に基づき、照射室内における対象者を退室させたうえで、中性子線照射部による中性子線の照射を開始することができる。従って、照射室内における被照射体以外の人の検知の確実性を向上させることができる。

0008

また、検知部は、対象者による照射室に入室する旨の入力及び照射室から退室する旨の入力を受け付ける受付部と、受付部の入力に基づき、照射室内における対象者が検知されない状態か否かを判定する判定部と、を有する。このような検知部によれば、受付部において対象者が入室する旨又は退室する旨が入力されることで、判定部において照射室内における対象者が検知されないか否かが判定される。従って、検知部は容易に照射室内における対象者を検知することができる。

0009

また、遮蔽壁に設けられた出入口を閉じる遮蔽扉をさらに備え、制御部は、受付部の入力に基づき遮蔽扉の開閉を制御する。この場合、照射室内における対象者は、受付部における入力及び制御部における遮蔽扉の開閉に基づいて管理される。従って、判定部は、照射室内における対象者が検知されないか否かについて高い精度で判定することができる。

0010

また、検知部は、光を発光する発光器及び当該発光器からの光を受光する受光器を有する検出器と、検出器の検出結果に基づき、照射室内における対象者が検知されない状態か否かを判定する判定部と、を有する。このような検出器は、光を用いることで対象者の入退室の動作を自動的に検出することができる。従って、判定部は対象者の動きに制限を設けることなく、容易に照射室内における対象者が検知されないか否かを判定することができる。

0011

また、検知部は、複数の検出器と、複数の検出器の検出結果に基づき、照射室内における対象者の存在を推定する推定部と、を有する。このような推定部によれば、複数の検出器の検出タイミングの差などに基づき、対象者が入室方向へ移動しているか、退出方向へ移動しているかを推定することで、照射室内における対象者の存在を推定することができる。また、被照射体は対象者と比較して大きな治療台に載せられて入室するため、複数の検出器が同時に反応する。そのため、推定部は、照射室内に入室又は退室する対象者と、対象者以外の被照射体又は物体との区別をした上で、照射室内における対象者の存在を推定することができる。従って、判定部は、照射室内における対象者が検知されないか否かについて高い精度で判定することができる。

0012

また、検知部は、照射室内において熱源の移動を感知する熱感知部と、熱感知部における感知の結果に基づき、照射室内における対象者が検知されない状態か否かを判定する判定部と、を有する。このような熱感知部によれば、直接、照射室内における対象者を感知することができる。従って、判定部は、容易に照射室内における対象者が検知されないか否かを判定することができる。

0013

また、熱感知部は、少なくとも被照射体が配置された場所を除く照射室内における熱源の移動を感知する。このような熱感知部によれば、照射室内に配置された被照射体が動いた場合であっても、その被照射体を照射室内における対象者と誤検知することが抑制される。従って、判定部は、照射室内における対象者が検知されないか否かを高い精度で判定することができる。

発明の効果

0014

本発明の中性子捕捉療法システムによれば、照射室内における被照射体以外の人の検知の確実性を向上させることができる。

図面の簡単な説明

0015

図1は、第1実施形態に係る中性子捕捉療法システムを模式的に示す平面図である。
図2は、第1実施形態に係る照射室内における対象者の検知過程を示すフローチャートである。
図3は、第1実施形態に係る照射室内における対象者の検知過程を示すフローチャートである。
図4は、第2実施形態に係る中性子捕捉療法システムを模式的に示す平面図である。
図5は、第2実施形態に係る照射室内における対象者の検知過程を示すフローチャートである。
図6は、第3実施形態に係る中性子捕捉療法システムを模式的に示す側面図である。
図7は、第3実施形態に係る熱感知部の感知範囲を模式的に示す平面図である。
図8は、第3実施形態に係る照射室内における対象者の検知過程を示すフローチャートである。

実施例

0016

以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、以下の説明において、同一又は相当要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。各図には、XYZ座標系を設定し、各構成要素の位置関係の説明にX,Y,Zを用いるものとする。ここで、X軸は中性子線生成部8から出射される中性子線Nの出射方向であり、Z軸は床面に対して垂直方向である。また、Y軸は中性子線Nの出射方向(X軸方向)と床面に対して垂直方向(Z軸方向)のそれぞれに直交する方向である。

0017

<第1実施形態>
中性子捕捉療法システムは、ホウ素中性子捕捉療法(BNCT:Boron Neutron Capture Therapy)を用いたがん治療を行う装置である。中性子捕捉療法は、ホウ素(10B)が投与された患者(被照射体の一例)に対する中性子線の照射によりがん治療を行う。

0018

図1は、第1実施形態に係る中性子捕捉療法システムを模式的に示す平面図である。図1に示されるように、中性子捕捉療法システム1は、治療用の中性子線Nを発生させて照射するための中性子線照射部2と、患者S(被照射体の一例)に中性子線Nを照射するための照射室3と、中性子線照射部2における中性子線Nの照射を制御するための制御装置10と、照射室3内における患者S以外の人である対象者Cを検知する検知部20と、を備える。対象者Cとは、例えば、患者Sを照射室3内に配置する作業者、照射室3内のメンテナンスを行う作業者、照射室3周辺見学者又はそれらの付き添いの人などである。中性子捕捉療法システム1は、照射準備を行うための準備室4と、作業工程を管理するための管理室6と、を備えうる。

0019

中性子線照射部2は、照射室3の室内に中性子線Nを発生させて患者Sへ中性子線Nを照射可能に構成されている。中性子線照射部2は、サイクロトロンといった加速器7と、荷電粒子線Pから中性子線Nを生成する中性子線生成部8と、荷電粒子線Pを中性子線生成部8へ輸送するビーム輸送路12と、を備えている。加速器7及びビーム輸送路12は、荷電粒子線生成室11の室内に配置されている。荷電粒子線生成室11は、コンクリート製の遮蔽壁Wに覆われた閉鎖空間である。

0020

加速器7は、陽子である荷電粒子加速して、陽子線である荷電粒子線Pを作り出し、出射する。加速器7は、例えば、ビーム半径40mm、60kW(=30MeV×2mA)の荷電粒子線Pを生成する能力を有している。

0021

ビーム輸送路12は、荷電粒子線Pを中性子線生成部8に出射する。ビーム輸送路12は、一端側が加速器7に接続され、他端側が中性子線生成部8に接続されている。なお、ビーム輸送路12には、必要に応じて、ビーム調整部、電流モニタ、荷電粒子線走査部といったビーム制御装置が設けられていてもよい。ビーム調整部は、荷電粒子線Pの進行方向やビーム径を制御する。電流モニタは、荷電粒子線Pの電流値(つまり、電荷照射線量率)をリアルタイムで測定する。荷電粒子線走査部は、荷電粒子線Pを走査し、荷電粒子線PのターゲットTに対する照射位置を制御する。

0022

中性子線生成部8は、中性子線Nを生成するためのターゲットTと、中性子線Nを減速するための減速材8aと、遮蔽体8bとを含んでいる。なお、減速材8a及び遮蔽体8bは、モデレータを構成する。

0023

ここで、中性子線生成部8において生成される中性子線Nは、速中性子線、熱外中性子線、熱中性子線及びガンマ線を含んでいる。このうちの熱中性子線が、主に、患者Sの体内腫瘍中に取り込まれたホウ素と核反応して有効な治療効果を発揮する。なお、中性子線Nのビームに含まれる熱外中性子線の一部も、患者Sの体内で減速されて上記治療効果を発揮する熱中性子線となる。熱中性子線は、0.5eV以下のエネルギーの中性子線である。

0024

ターゲットTは、荷電粒子線Pの照射を受けて中性子線Nを発生させるものである。ターゲットTは、例えば、ベリリウム(Be)により形成され、直径160mmの円板状をなしている。

0025

減速材8aは、ターゲットTから出射される中性子線Nを減速させるものである。減速材8aにより減速されて所定のエネルギーに低減された中性子線Nは治療用中性子線とも呼ばれる。減速材8aは、例えば異なる複数の材料から成る積層構造とされている。減速材8aの材料は、荷電粒子線Pのエネルギーなどの諸条件によって適宜選択される。

0026

例えば、加速器7からの出力が30MeVの陽子線であり、ターゲットTとしてベリリウムターゲットを用いる場合には、減速材8aの材料は、鉛、鉄、アルミニウム、又はフッ化カルシウムとすることができる。また、加速器7からの出力が11MeVの陽子線であり、ターゲットTとしてベリリウムターゲットを用いる場合には、減速材8aの材料は、重水(D2O)又はフッ化鉛とすることができる。また、加速器7からの出力が2.8MeVの陽子線であり、ターゲットTとしてリチウムターゲットを用いる場合には、減速材8aの材料は、フルエンタール商品名;アルミニウム、フッ化アルミ、フッ化リチウムの混合物)とすることができる。また、加速器7からの出力が50MeVの陽子線であり、ターゲットTとしてタングステンターゲットを用いる場合には、減速材8aの材料は、鉄又はフルエンタールとすることができる。

0027

遮蔽体8bは、中性子線N及び当該中性子線Nの発生に伴って生じたガンマ線などの放射線が外部へ放出されないよう遮蔽するものであり、荷電粒子線生成室11と照射室3とを隔てる遮蔽壁W1に少なくともその一部が埋め込まれている。

0028

中性子捕捉療法システム1において、照射室3と準備室4とは連絡室14を介して繋がっている。

0029

照射室3は、中性子線Nを患者Sに照射するために、患者Sが室内に配置される部屋である。照射室3は、ビーム輸送路12が延びた方向の延長線上に配置されている。照射室3の大きさは、一例として幅3.5m×奥行5m×高さ3mである。照射室3は、遮蔽壁W2に囲まれた遮蔽空間3aと、患者Sが出入りする出入口3bと、出入口3bを開放及び閉鎖する遮蔽扉D1とにより構成されている。

0030

遮蔽壁W2は、遮蔽空間3aを形成する。この遮蔽空間3aでは、照射室3の室外から室内へ放射線が侵入すること、及び、室内から室外へ放射線が放出されることが抑制されている。すなわち、遮蔽壁W2は、照射室3の室内から室外への中性子線Nの放射を遮断する。この遮蔽壁W2は、荷電粒子線生成室11を画成する遮蔽壁Wと一体に形成されている。また、遮蔽壁W2は、厚さが2m以上のコンクリート製の壁である。荷電粒子線生成室11と照射室3の間には、荷電粒子線生成室11と照射室3とを隔てる遮蔽壁W1が設けられている。この遮蔽壁W1は、遮蔽壁Wの一部をなしている。

0031

遮蔽壁W2の一部には、出入口3bが設けられている。そして、この出入口3bには、遮蔽扉D1が配置されている。遮蔽扉D1は、遮蔽空間3aにおける放射線が連絡室14に放射されることを抑制するためのものである。遮蔽扉D1は、鉛などの放射線遮蔽部材からなる。遮蔽扉D1は、照射室3の室内に設けられたレール上をモータなどにより駆動力を与えられて移動する。遮蔽扉D1が重量物であるため、遮蔽扉D1を駆動するための機構には、高トルクモータ減速器などが用いられる。

0032

準備室4は、患者Sに中性子線Nを照射するために必要な準備作業を実施するための部屋である。準備作業には、例えば、治療台15への患者Sの拘束や、コリメータと患者Sとの位置合わせなどがある。治療台15は、例えば移動式ベッド又は車椅子などである。準備室4は、Y軸方向に沿って照射室3から離間するように配置されている。準備室4と照射室3との間には、準備室4と照射室3とを隔てる遮蔽壁W3が設けられている。遮蔽壁W3の厚さは、例えば3.2mである。すなわち、準備室4と照射室3とは、Y軸方向に沿って3.2mだけ離間している。

0033

なお、準備室4は、他の用途の部屋として用いられてもよい。準備室4は、照射室3のように遮蔽壁Wに囲まれた遮蔽空間であってもよいし、遮蔽壁Wに囲まれていない非遮蔽空間であってもよい。

0034

遮蔽壁W3には、準備室4から照射室3まで連通する連絡室14が設けられている。連絡室14は、患者Sを拘束した治療台15を準備室4と照射室3との間で移動させるための部屋である。連絡室14の大きさは、一例として幅1.5m×奥行3.2m×高さ2.0mである。準備室4と連絡室14との間には、扉D2が配置されている。

0035

管理室6は、中性子捕捉療法システム1を用いて実施される全体工程を管理するための部屋である。管理室6には管理者が入室し、管理室6の室内に配置された中性子線照射部2を操作するための制御装置10を用いて全体工程を管理する。

0036

制御装置10は、例えば、コンピュータなどの制御装置から構成される。制御装置10のハードウェアは、例えば、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read OnlyMemory)、RAM(Random Access Memory)、A/D変換回路、D/A変換回路、通信用I/F(インターフェース回路を搭載した回路(制御)基板から構成される。CPU、ROM、RAM、A/D変換回路、D/A変換回路、及び通信用I/F回路は、バスに接続されている。なお、A/D変換回路、及びD/A変換回路は入出力用I/F回路を介してバスに接続される。

0037

制御装置10は、照射制御部16(制御部の一例)、運転制御部17、記録部18、及び判定部40を有する。記録部18及び判定部40は、検知部20に含まれる。検知部20は、照射室3内における対象者Cを検知する。

0038

照射制御部16は、管理者による指令に基づいて、中性子線Nの照射の開始及び停止を制御する。管理者は、例えば、制御装置10に接続されたタッチパネルに表示される画面を操作することで中性子線Nの照射の開始及び停止を指令する。また、照射制御部16は、検知部20の検知結果に基づいて中性子線Nの照射の開始及び停止を制御する。中性子線Nの照射の開始の制御とは、例えば、加速器7からの荷電粒子線Pの出射開始の制御である。例えば、照射制御部16が中性子線Nの照射を開始する旨の信号である照射開始信号を中性子線照射部2に送信することで、中性子線照射部2は照射室3内に中性子線Nを照射する。例えば、照射制御部16が中性子線Nの照射を停止する旨の信号である照射停止信号を中性子線照射部2に送信することで、中性子線照射部2は照射室3内への中性子線Nの照射を停止する。

0039

ここで、中性子捕捉療法では、一人の患者Sに対して中性子線Nの照射を一度限りとする扱いを現状採用している。このため、中性子捕捉療法においては、一度照射し始めた患者Sへの中性子線Nの照射を途中で中断することは好ましくない。一方で、万が一、対象者Cが照射室3内に残っている状態で中性子線Nの照射が行われた場合では、中性子線Nの照射を中断せざるを得ない。したがって、照射室3内における対象者Cの検知の確実性を向上させることで、中性子線Nの照射時において照射室3内に対象者Cが残っているという事象の発生を抑制し、患者Sに対する中性子線Nの照射の中断を抑制することができる。

0040

具体的には、照射制御部16は、検知部20によって照射室3内における対象者Cが検知されない状態にならない限り、中性子線照射部2によって照射室3内に中性子線Nを照射させない。照射制御部16は、他のどのような条件が満たされている状態であっても、上記条件が満たされない限りは、中性子線照射部2に中性子線Nを照射させない状態である。照射制御部16は、上記条件が満たされたとしても、他の条件を満たしたうえで、中性子線照射部2が中性子線Nの照射を許容する状態としてもよい。

0041

照射制御部16が、中性子線照射部2によって照射室3内に中性子線Nを照射させない手法を説明する。照射制御部16は、中性子線照射部2に中性子線Nを発生させないように、制御上の規制をかけてよい。例えば、照射制御部16は、管理者による指令を受け付けなくてもよい。この場合、照射制御部16は、上記条件を満たさない限り、管理者が操作可能なタッチパネルに表示される画面に中性子線Nの照射を開始させる選択肢を表示させない。また、照射制御部16は、管理者による指令を受け付けても、中性子線照射部2に送信される照射開始信号を生成しなくてもよい。照射開始信号が生成された状態であっても、照射制御部16は中性子線照射部2に送信される前に制御上ブロックする。

0042

中性子線照射部2が照射開始信号を受け取る場合には、照射制御部16は、中性子線照射部2の機構を制御することで、照射室3内に中性子線Nを発生させないよう規制してよい。例えば、照射制御部16は、加速器7における荷電粒子線Pの生成又は照射、又はビーム輸送路12における荷電粒子線Pの輸送などの少なくともいずれかにおいて、照射室3内に中性子線Nが照射されないように規制してもよい。照射制御部16は中性子線生成部8の遮蔽体8bによって照射室3内に中性子線Nが照射されないよう遮蔽してもよい。照射制御部16は、中性子線照射部2に設けた他の中性子線Nの遮蔽機構を用いて照射室3内に中性子線Nを発生させないよう規制してもよい。

0043

また、照射制御部16は、「中性子線照射部2に中性子線Nを照射させない状態」から「中性子線照射部2による中性子線Nの照射を許容する状態」に切り替える。この切り替えは、検知部20によって照射室3内における対象者Cが検知されない状態になった場合に行われる。例えば、照射制御部16は、照射禁止フラグのON/OFFを切り替える。検知部20によって照射室3内における対象者Cが検知されない状態にならない場合、照射禁止フラグがONになる。照射禁止フラグがONとなっているときは、上記のような制御上での照射の規制、又は機構的に照射の規制が行われる。検知部20によって照射室3内における対象者Cが検知されない状態になった場合、照射禁止フラグがOFFになる。照射禁止フラグがOFFとなっているとき、照射制御部16は、管理者の指令に従って照射開始信号を中性子線照射部2に送信することで、中性子線照射部2によって照射室3内に中性子線Nを照射させる。

0044

運転制御部17は、遮蔽扉D1の開閉を制御する。運転制御部17は、例えば、検知部20における検知結果に基づき、遮蔽扉D1を開放又は閉塞する。

0045

記録部18は、検知部20によって検知された照射室3内における対象者Cの在室情報を記録する。在室情報は、対象者Cの個人を特定できる情報又は照射室3内における対象者Cの人数の少なくともいずれかを含む。記録部18の在室情報は、予め定められた所定の時間ごとに更新される。

0046

検知部20は、受付部30を有する。受付部30は、照射室3、準備室4又は連絡室14などに設けられる。受付部30は、対象者Cによる照射室3に入室する旨の入力及び照射室3から退室する旨の入力を受け付ける。制御装置10は、受付部30によって受け付けられた入力に基づき、記録部18に在室情報を記録する。なお、受付部30が記録部18に在室情報を直接記録してもよい。

0047

受付部30は、例えば、扉前受付部31を有する。扉前受付部31は、対象者Cによる照射室3に入室する旨の入力及び照射室3から退室する旨の入力を受け付ける。扉前受付部31は、例えば連絡室14に設けられる。扉前受付部31の形式は、例えば、カードリーダ、タッチパネル、又はボタンなどである。

0048

扉前受付部31がカードリーダの場合、対象者Cは、対象者Cと一対一に対応したIDカードを扉前受付部31にかざすことによって、照射室3に入室する旨の入力または退室する旨の入力をすることができる。例えば、IDカードを扉前受付部31に奇数回目にかざした場合、照射室3に入室する旨の入力とし、IDカードを扉前受付部31に偶数回目にかざした場合、照射室3から退室する旨の入力とする。

0049

扉前受付部31がタッチパネルの場合、例えば、扉前受付部31は、照射室3に入室する旨又は照射室3から退室する旨の選択肢を画面上に表示する。対象者Cは、扉前受付部31に示された選択肢を選択することによって照射室3に入室する旨の入力又は照射室3から退室する旨の入力を行う。

0050

扉前受付部31がボタンの場合、例えば、対象者Cは、扉前受付部31に設けられた照射室3に入室する旨のボタン又は照射室3から退室する旨のボタンを選択して押すことによって照射室3に入室する旨の入力又は照射室3から退室する旨の入力をすることができる。扉前受付部31の形式では、例えば、カードリーダ、タッチパネル、又はボタンなどのうち、二以上を併用してもよい。

0051

判定部40は、例えば、記録部18における在室情報に基づき、照射室3内における対象者Cが検知されない状態か否かを判定する。判定部40は、例えば、受付部30により更新された記録部18における在室情報に基づき、照射室3内における対象者Cが検知されない状態か否かを判定する。

0052

具体的には、少なくとも一人の対象者Cが受付部30において入室する旨の入力をし、かつ、受付部30において退室する旨の入力を行わない場合、在室情報は、照射室3内に少なくとも一人の対象者Cが残っていることを示す。この場合、判定部40は照射室3内において対象者Cが検知されない状態(すなわち対象者Cが一人でも検知されている状態)ではないと判定する。この場合、照射制御部16は、判定部40の判定の結果に基づき、照射禁止フラグをONとし、中性子線照射部2によって中性子線Nを照射させない。

0053

また、全ての対象者Cが受付部30において入室する旨の入力をし、かつ、受付部30において退室する旨の入力をした場合、在室情報は、全ての対象者Cが退室し、照射室3内には対象者Cが一人も残っていないことを示す。この場合、判定部40は照射室3内において対象者Cが検知されない状態であると判定する。照射制御部16は、判定部40の判定の結果に基づき、照射禁止フラグをOFFとし、中性子線照射部2によって中性子線Nを照射させる。なお、判定部40は、在室情報から在室人数だけを参照することで判定を行ってもよく、受付部30の入力状況だけを取得して当該入力状況から在室人数を演算することで判定を行ってもよい。

0054

運転制御部17は、在室情報において照射室3内に少なくとも一人の対象者Cが存在していると示される場合には、遮蔽扉D1を開放した状態とする。対象者Cが照射室3内に存在している状態での中性子線Nの照射はなされないため、照射制御部16は、遮蔽扉D1が開放されている状態での中性子線Nの照射は行わない。また、運転制御部17は、在室情報において照射室3内に全ての対象者Cが存在していないと示される場合には、遮蔽扉D1を閉塞した状態とする。対象者Cが照射室3内に存在していない状態では中性子線Nの照射が可能なため、照射制御部16は、遮蔽扉D1が閉塞された状態において中性子線Nの照射を行う。

0055

運転制御部17は、受付部30に入力がない限り遮蔽扉D1を開閉しなくてもよい。このとき、受付部30において照射室3に入室する旨の入力がない場合、遮蔽扉D1は閉塞している状態である。これにより、受付部30を介さない場合において、対象者Cの照射室3内への入室を抑制することができる。また、扉前受付部31の形式が複数併用されている場合、各形式における照射室3に入室する旨の入力又は照射室3から退室する旨の入力が一致しない限り、扉前受付部31又は判定部40は、対象者Cによる入力を受け付けたこととはしなくてもよい。

0056

次に、受付部30及び判定部40において、対象者Cが照射室3に入室した後に退室する過程である第1受付過程を説明する。図2は、第1実施形態に係る照射室内における対象者の検知過程を示すフローチャートである。図2に示すように、第1受付過程S100では、まず、入室入力処理(S2)として、連絡室14に設けられた扉前受付部31は、少なくとも一人の対象者Cによる照射室3に入室する旨の入力を受け付ける。少なくとも一人の対象者Cが扉前受付部31に入力しない場合、遮蔽扉D1が閉塞している状態であるため、対象者Cは照射室3内に入室することはできない。

0057

続いて、入室記録処理(S4)として、制御装置10は、扉前受付部31における対象者Cの入力に基づき、記録部18において在室情報を記録する。このとき、在室情報は、扉前受付部31における入室する旨を入力した少なくとも一人の対象者Cが照射室3内に残っていることを示す。

0058

続いて、扉開放処理(S6)として、運転制御部17は、扉前受付部31における対象者Cによる照射室3に入室する旨の入力に基づき、遮蔽扉D1を開放する。対象者Cは、照射室3に入室した後、照射室3内での行動を行う。続いて、退室入力処理(S22)として、扉前受付部31は、対象者Cによる照射室3から退室する旨の入力を受け付ける。

0059

続いて、退室記録処理(S24)として、制御装置10は、扉前受付部31における対象者Cの入力に基づき、記録部18において在室情報を記録する。このとき、在室情報は、扉前受付部31における退室する旨を入力した当該対象者Cは照射室3内に残っていないことを示す。

0060

続いて、在室判定処理(S26)として、判定部40は、記録部18の在室情報に基づき、照射室3内における対象者Cが検知されない状態か否かを判定する。記録部18が照射室3内の全ての対象者Cがいない旨の在室情報のみを有する場合、判定部40は、照射室3内における対象者Cが検知されない状態であると判定する。

0061

在室判定処理(S26)において、記録部18が照射室3内の少なくとも一人の対象者Cがいる旨の在室情報を有する場合、判定部40は、照射室3内における対象者Cが検知されない状態ではない(すなわち対象者Cが一人でも検知されている状態)と判定する。記録部18が照射室3内の対象者Cがいる旨の在室情報には、例えば、対象者Cが複数人である場合、扉前受付部31において照射室3に入室する旨の入力をした複数の対象者のうち、一人でも退室する旨の入力をしていない場合などが含まれる。この場合、照射制御部16における照射禁止フラグはONのままである。制御装置10は、予め定められた所定の時間後に再び在室判定処理(S26)を行う。この場合、制御装置10は、対象者C又は管理者に確認するように警告を報知させてもよい。その後、他の対象者Cにより退室入力処理(S22)と、退室記録処理(S24)とが実行され、在室判定処理(S26)において再び全ての対象者Cが照射室3から退室しているかが判定される。

0062

在室判定処理(S26)において、判定部40により照射室3内における対象者Cが検知されない状態であると判定された場合、続いて、扉閉塞処理(S28)として、運転制御部17は、記録部18の在室情報に基づき、遮蔽扉D1を閉塞する。

0063

続いて、照射処理(S30)として、制御装置10は、中性子線照射部2を介して中性子線Nを照射させる。判定部40により照射室3内における対象者Cが検知されない状態であると判定された場合、照射制御部16における照射禁止フラグはOFFとなる。例えば、制御装置10は、制御装置10に接続されたタッチパネルの画面に中性子線Nの照射を開始させる選択肢を表示させ、入力を可能とする。これにより、管理者は、自身の目視と共に検知部20による確認を行ったうえで中性子線照射部2による中性子線Nの照射を開始することができる。

0064

再び図1を参照する。受付部30は、扉後受付部32をさらに有してもよい。扉後受付部32は、照射室3内に設けられる。扉後受付部32は、例えば、カードリーダ、タッチパネル、ボタン、又はこれらの組み合わせなどである。扉後受付部32は、扉前受付部31と同様の形式であってもよい。記録部18は、扉後受付部32によって受け付けられた入力に基づき、照射室3内における対象者Cの在室情報を記録する。記録部18において、対象者Cにより扉前受付部31及び扉後受付部32に入力され、記録された在室情報がそれぞれ一致しない場合、制御装置10は、当該対象者C又は管理者に確認するように警告を報知してもよい。記録部18の在室情報において、扉前受付部31及び扉後受付部32に入室する旨を入力した全ての対象者Cにより扉前受付部31及び扉後受付部32に対して退室する旨が入力された記録になっていない限り、判定部40は、照射室3内における対象者Cが検知されない状態ではない(すなわち対象者Cが一人でも検知されている状態)と判定する。

0065

なお、扉前受付部31のみに入室する旨を入力した対象者Cは、扉前受付部31のみに退室する旨を入力した場合、在室情報は、当該対象者Cにより退室する旨が入力された記録となる。扉後受付部32のみに入室する旨を入力した対象者Cは、扉後受付部32のみに退室する旨を入力した場合、在室情報は、当該対象者Cにより退室する旨が入力された記録となる。記録部18の在室情報において扉後受付部32のみに入室する旨を入力した対象者Cが記録された場合、制御装置10は、例えば異常を報知する。制御装置10は、当該対象者Cに扉前受付部31において入室する旨の入力を行うよう情報を報知し、促してもよい。

0066

扉後受付部32において照射室3内に入室した対象者Cによって入室した旨が入力されることにより、運転制御部17は遮蔽扉D1を閉塞させる。扉後受付部32において、照射室3から退室する対象者Cによって退室する旨が入力されることにより、運転制御部17は遮蔽扉D1を開放させる。

0067

受付部30が扉後受付部32をさらに有する場合における、対象者Cが照射室3に入室した後に退室する過程である第2受付過程を説明する。図3は、第1実施形態に係る照射室内における対象者の検知過程を示すフローチャートである。図3に示すように、第2受付過程S200は、第1受付過程S100が含む処理と同一の処理を含む。第2受付過程S200における制御装置10は、まず、第1受付過程S100における入室入力処理(S2)と、入室記録処理(S4)と、扉開放処理(S6)と同一の処理を実行する。

0068

第2受付過程S200は、第1受付過程S100における扉開放処理(S6)と退室入力処理(S22)との間に、入室完了入力処理(S10)、入室完了記録処理(S12)、入室時扉閉塞処理(S14)、退室開始入力処理(S16)、退室開始記録処理(S18)及び退室時扉開放処理(S20)を順に有する。

0069

入室完了入力処理(S10)として、照射室3内に設置された扉後受付部32は、対象者Cによる照射室3内に入室した旨の入力を受け付ける。続いて、入室完了記録処理(S12)として、制御装置10は、扉後受付部32における対象者Cの入力に基づき、記録部18において在室情報を記録する。続いて、入室時扉閉塞処理(S14)として、運転制御部17は、記録部18の在室情報に基づき、遮蔽扉D1を閉塞する。これにより、扉前受付部31において入力をしない対象者Cが照射室3内に入室することが抑制される。対象者Cは、照射室3に入室した後、照射室3内での行動を行う。

0070

退室開始入力処理(S16)として、照射室3内に設置された扉後受付部32は、対象者Cによる照射室3内から退室する旨の入力を受け付ける。続いて、退室開始記録処理(S18)として、制御装置10は、扉後受付部32における対象者Cの入力に基づき、記録部18において在室情報を記録する。続いて、退室時扉開放処理(S20)として、運転制御部17は、記録部18の在室情報に基づき、遮蔽扉D1を開放する。扉前受付部31において、他の対象者Cが照射室3から退室する旨の入力をした場合に遮蔽扉D1が閉塞した場合であっても、照射室3内の対象者Cは扉後受付部32において退室する旨の入力をすることができる。これにより、対象者Cが照射室3内に残存することが抑制される。

0071

続いて、第2受付過程S200における制御装置10は、第1受付過程S100における退室入力処理(S22)と、退室記録処理(S24)と同一の処理を実行する。続いて、在室判定処理(S26)として、判定部40は、記録部18の在室情報に基づき、照射室3内における対象者Cが検知されない状態か否かを判定する。記録部18が照射室3内の全ての対象者Cがいない旨の在室情報を有する場合、判定部40は、照射室3内における対象者Cが検知されない状態であると判定する。記録部18の在室情報において、扉前受付部31及び扉後受付部32に入室する旨を入力した全ての対象者Cにより扉前受付部31及び扉後受付部32に退室する旨が入力された記録になっている場合、判定部40は、照射室3内における対象者Cが検知されない状態であると判定する。

0072

在室判定処理(S26)において、記録部18が照射室3内の対象者Cがいる旨の在室情報を有する場合、判定部40は、照射室3内における対象者Cが検知されない状態ではない(すなわち対象者Cが一人でも検知されている状態)と判定する。記録部18の在室情報において、対象者Cにより扉前受付部31又は扉後受付部32の少なくともいずれかに退室する旨が入力されていない記録になっている場合、判定部40は、照射室3内における対象者Cが検知されない状態ではないと判定する。この場合、制御装置10は、予め定められた所定の時間後に再び在室判定処理(S26)を行う。この場合、制御装置10は、対象者C又は管理者に確認するように警告を報知してもよい。その後、他の対象者Cにより退室開始入力処理(S16)及び退室開始記録処理(S18)、又は、退室入力処理(S22)及び退室記録処理(S24)の少なくとも一組が実行され、在室判定処理(S26)において再び全ての対象者Cが照射室3から退室しているかが判定される。他の対象者Cが既に行った処理については、制御装置10により適宜処理が省略される。

0073

在室判定処理(S26)において、判定部40により照射室3内における対象者Cが検知されない状態であると判定された場合、続いて第2受付過程S200では、制御装置10は、第1受付過程S100における扉閉塞処理(S28)と、照射処理(S30)と、同一の処理を実行する。

0074

以上、本実施形態の中性子捕捉療法システム1によると、照射室3内における患者S(被照射体)以外の人である対象者Cの検知の確実性を向上させることができる。中性子線Nの照射時において照射室3内に対象者Cが残っているという事象の発生を抑制し、患者Sに対する中性子線Nの照射の中断を抑制することができる。また、受付部30において対象者Cが入室する旨又は退室する旨が入力されることで、判定部40において照射室3内における対象者Cが検知されないか否かが判定される。従って、検知部20は容易に照射室3内における対象者Cを検知することができる。また、照射室3内における対象者Cは、受付部30における入力及び運転制御部17における遮蔽扉D1の開閉に基づいて管理される。従って、判定部40は、照射室3内における対象者Cが検知されないか否かについて高い精度で判定することができる。

0075

<第2実施形態>
次に、第2実施形態に係る中性子捕捉療法システム1について説明する。本実施形態の説明では、第1実施形態との相違点を説明し、重複する説明を省略する。第2実施形態に係る中性子捕捉療法システム1Aは、第1実施形態に係る中性子捕捉療法システム1と比較して、検知部が検出器及び推定部を有する点、判定部が推定部の推定結果に基づき照射室内における対象者が検知されない状態か否かを判定する点において相違する。

0076

検知部20は、検出器50を有する。検知部20は、推定部60を有しうる。図4は、第2実施形態に係る中性子捕捉療法システムを模式的に示す平面図である。図4に示すように、検出器50は、照射室3、準備室4又は連絡室14などに設けられ、照射室3内における対象者Cを検知する。すなわち、検出器50は、対象者Cが照射室3に入室する又は退室する際に通る場所に設けられ、例えば、照射室3と連絡室14とを連通する場所に設けられる。検出器50は、例えば、遮蔽扉D1付近に設けられる。

0077

検出器50は、例えばレーザセンサである。検出器50は、光を発光する発光器51、及び、発光器51からの光を受光する受光器52を有する。発光器51が発光する光は、例えばレーザである。発光器51と受光器52との間に患者S、治療台15又は対象者Cなどの通過体が通るように、発光器51及び受光器52は離間して設けられる。発光器51から受光器52に向けて発光される光の光路と対象者Cの動線とが交差するように設けられる。発光器51と受光器52とは、対象者Cとそれ以外の通過体とを判別しやすい位置に設けられる。発光器51と受光器52とは、例えば、治療台15の長辺が、発光器51から受光器52に向けて発光される光の光路と交差する高さに設けられる。

0078

発光器51から発光される光が治療台15又は対象者Cなどの通過体によって遮られることで、受光器52において受光されない。少なくとも受光器52は、遮光され始めた時間である遮光開始時間及び再び受光し始めた時間である遮光終了時間を推定部60に送信する。受光器52は、遮光されている時間である遮光経過時間を直接計測し、推定部60に送信してもよい。

0079

検出器50は、複数設けられてもよい。すなわち、検出器50は、複数の発光器51及び複数の受光器52を有する。発光器51と受光器52とは一対一にそれぞれ対応する。発光器51及び受光器52の少なくとも一組である扉前検出セット53は、例えば、連絡室14内の遮蔽扉D1付近に設けられる。発光器51及び受光器52の少なくとも一組である扉後検出セット54は、例えば、照射室3内の遮蔽扉D1付近に設けられる。扉前検出セット53と扉後検出セット54との間の距離は、少なくとも治療台15の短辺と比較して短くなるように離間して設けられる。

0080

推定部60は、複数の検出器50の検出結果に基づき、照射室3内における対象者Cの存在を推定する。推定部60は、複数の検出器50と接続される。推定部60は、例えば、管理室6の制御装置10に設けられる。推定部60は、例えば、コンピュータなどの制御装置から構成される。推定部60のハードウェアは、例えば、CPU(Central Processing Unit)である。

0081

推定部60は、受光器52により得られた遮光開始時間及び遮光終了時間から遮光されている時間である遮光経過時間を算出する。推定部60は、受光器52から遮光経過時間を直接取得してもよい。推定部60は、扉前検出セット53及び扉後検出セット54から得られた検出結果に基づいて、扉前検出セット53における発光器51と受光器52との間、及び、扉後検出セット54における発光器51と受光器52との間を通過した通過体の移動方向を推定する。扉前検出セット53における遮光開始時間が扉後検出セット54における遮光開始時間と比較して早い場合、推定部60は、通過体が照射室3内に入室したと推定する。扉前検出セット53における遮光開始時間が扉後検出セット54における遮光開始時間と比較して遅い場合、推定部60は、通過体が照射室3から退室したと推定する。

0082

推定部60における通過体の移動方向の推定として、遮光終了時間同士を比較して推定してもよい。すなわち、扉前検出セット53における遮光終了時間が扉後検出セット54における遮光終了時間と比較して早い場合、推定部60は、通過体が照射室3内に入室したと推定する。扉前検出セット53における遮光終了時間が扉後検出セット54における遮光終了時間と比較して遅い場合、推定部60は、通過体が照射室3から退室したと推定する。

0083

遮光開始時間及び遮光終了時間によって得られた通過体の移動方向の各推定結果が一致しない場合、推定部60は、発光器51及び受光器52の他の組み合わせの遮光開始時間又は遮光終了時間を利用することで、通過体の移動方向を推定してもよい。移動方向に基づき、推定部60は、照射室3に入室し、かつ、退室していない対象者Cの人数などを推定する。

0084

推定部60は、扉前検出セット及び扉後検出セット54から得られた検出結果に基づいて、扉前検出セット53の間及び扉後検出セット54の間を通過した通過体の存在を推定する。推定部60は、扉前検出セット53の遮光開始時間から遮光終了時間までに扉後検出セット54の遮光開始時間が計測され、かつ、扉前検出セット53又は扉後検出セット54の遮光経過時間が他の通過体の遮光経過時間と比較して長い場合、照射室3に入室する治療台15と推定することができる。推定部60は、扉後検出セット54の遮光開始時間から遮光終了時間までに扉前検出セット53の遮光開始時間が計測された場合、かつ、扉前検出セット53又は扉後検出セット54の遮光経過時間が他の通過体の遮光経過時間と比較して長い場合、照射室3から退室する治療台15と推定することができる。

0085

推定部60は、上記以外の場合、通過体を対象者Cと推定することができる。例えば、扉前検出セット53及び扉後検出セット54において遮光経過時間が治療台15における遮光経過時間と比較して短い場合は、対象者Cが扉前検出セット53の間及び扉後検出セット54の間において同時に足が接地した影響だと推定することができる。推定部60は、推定された対象者Cの移動方向、人数などの推定結果を記録部18において在室情報として記録する。

0086

なお、検知部20は、遮蔽扉D1の開閉を操作する開閉ボタン33を有してもよい。開閉ボタン33は、連絡室14の壁面に設けられる。開閉ボタン33は、例えば、扉前検出セット53と比較して照射室3から遠い位置に設けられる。対象者Cは、例えば、開閉ボタン33を押すことで運転制御部17を介して開放又は閉塞する。開閉ボタン33は、例えばタッチパネルである。このとき、照射室3内に開閉ボタンが設けられてもよい。判定部40は、記録部18の在室情報における推定部60の推定結果に基づいて、照射室3内における対象者Cが検知されないか否かを判定する。

0087

運転制御部17は、在室情報において照射室3内に少なくとも一人の対象者Cが存在していると示される場合には、遮蔽扉D1を開放した状態とする。対象者Cが照射室3内に存在している状態での中性子線Nの照射はなされないため、照射制御部16は、遮蔽扉D1が開放されている状態での中性子線Nの照射は行わない。また、運転制御部17は、在室情報において照射室3内に全ての対象者Cが存在していないと示される場合には、遮蔽扉D1を閉塞した状態とする。対象者Cが照射室3内に存在していない状態では中性子線Nの照射が可能なため、照射制御部16は、遮蔽扉D1が閉塞された状態において中性子線Nの照射を行う。

0088

次に、検出器50及び推定部60において、対象者Cが照射室3に入室した後に退室するまでの検出過程を説明する。図5は、第2実施形態に係る照射室内における対象者の検知過程を示すフローチャートである。図5に示す検出過程S300においては、まず、起動処理(S40)として、制御装置10は、発光器51及び受光器52をそれぞれ起動する。発光器51は、光を発光する。受光器52は、発光器51からの光を受光する。発光器51は、例えば、受光器52に向けてレーザの照射を開始する。

0089

続いて、通過体判定処理(S42)として、判定部40は、所定の時間内で複数の検出器50において通過体を検出したか否かを判定する。1つの検出器50のみが通過体を検出した場合、判定部40は、通過体を検出したとは判定しない。すなわち、1つの受光器52が遮光されている状態であり、かつ、他の受光器52が遮光されていない場合、例えば、推定部60は、通過体ではなく物体が発光器51と受光器52との間に設けられた場合に生じると推定する。判定部40により通過体が検出されたと判定された場合、制御装置10は次の処理に移行する。判定部40により通過体が検出されていないと判定された場合、制御装置10は、所定の時間後に再び通過体判定処理(S42)を実行する。

0090

続いて、遮蔽扉判定処理(S44)として、判定部40は、遮蔽扉D1が開放された状態か否かを判定する。入室を意図した対象者Cは、開閉ボタン33を操作したうえで、照射室3に入室する前に遮蔽扉D1を開放する。対象者C以外の通過体は、開閉ボタン33を操作しないため、遮蔽扉D1が開放されることはない。判定部40により遮蔽扉D1が開放された状態であると判定された場合、制御装置10は次の処理に移行する。判定部40により遮蔽扉D1が開放された状態ではないと判定された場合、制御装置10は、所定の時間後に再び通過体判定処理(S42)を実行する。

0091

続いて、治療台判定処理(S46)として、判定部40は、所定の時間内で複数の検出器50において通過体を同時に検出したか否かを判定する。複数の検出器50によって通過体が同時に検出された場合、推定部60において、検出された通過体は、少なくとも、互いに隣接する複数の検出した検出器50の間隔だけの長さを有する通過体と推定される。この場合の通過体は、例えば患者S又は治療台15である。判定部40により通過体を同時に検出された状態であると判定された場合、制御装置10は、所定の時間後に再び通過体判定処理(S42)を実行する。判定部40により通過体を同時に検出された状態ではないと判定された場合、制御装置10は次の処理に移行する。この場合、推定部60において、通過体は対象者Cであると推定される。

0092

続いて、検出判定処理(S48)として、推定部60は、検出器50において扉前検出セット53、扉後検出セット54の順で対象者Cを検知したか否かを判定する。検出器50が扉前検出セット53、扉後検出セット54の順で対象者Cを検知した場合、推定部60は、対象者Cの移動方向が照射室3に入室する方向だと推定する。この場合、続いて、カウントアップ処理(S50)として、推定部60は、照射室3内の対象者Cの人数が1人増加したとして、照射室3内の対象者Cの人数を算出する。推定部60は、例えば照射室3に入室する対象者Cが1人目であった場合、初期値を「0」と設定して、カウントを「1」と算出する。

0093

検出判定処理(S48)において、検出器50が扉前検出セット53、扉後検出セット54の順で対象者Cを検知していない場合、推定部60は、対象者Cの移動方向が照射室3から退室する方向だと推定する。この場合、続いて、カウントダウン処理(S52)として、推定部60は、照射室3内の対象者Cの人数が1人減少したとして、照射室3内の対象者Cの人数を算出する。推定部60は、例えば照射室3に入室していた対象者Cが2人いた場合に、照射室3から退室する対象者Cが1人目であった場合、カウントを「1」と算出する。

0094

カウントアップ処理(S50)又はカウントダウン処理(S52)に続いて、記録処理(S54)として、推定部60は、人数などの推定結果を記録部18に記録させる。また、このとき、制御装置10は遮蔽扉D1の開閉状態を取得し、記録部18に遮蔽扉D1の開閉状態を記録させる。

0095

続いて、人数判定処理(S56)として、判定部40は、照射室3内の対象者Cの人数が初期値か否かを判定する。判定部40は、記録部18の在室情報と推定部60により設定された初期値とを比較して判定する。判定部40により照射室3内の対象者Cの人数が初期値であると判定された場合、制御装置10は次の処理に移行する。判定部40により照射室3内の対象者Cの人数が初期値ではないと判定された場合、照射制御部16における照射禁止フラグはONのままである。制御装置10は、所定の時間後に再び通過体判定処理(S42)を実行する。

0096

人数判定処理(S56)において、判定部40により照射室3内の対象者Cの人数が初期値であると判定された場合、照射制御部16における照射禁止フラグはOFFとなる。続いて、照射処理(S58)として、照射制御部16は、中性子線照射部2を介して中性子線Nを照射させる。照射処理(S58)は、第1実施形態の照射処理(S30)と同一の処理である。

0097

以上、本実施形態の中性子捕捉療法システム1Aによると、照射室3内における患者S(被照射体)以外の人である対象者Cの検知の確実性を向上させることができる。中性子線Nの照射時において照射室3内に対象者Cが残っているという事象の発生を抑制し、患者Sに対する中性子線Nの照射の中断を抑制することができる。また、検出器50は、光を用いることで対象者Cの入退室の動作を自動的に検出することができる。従って、判定部40は対象者Cの動きに制限を設けることなく、容易に照射室3内における対象者Cが検知されないか否かを判定することができる。

0098

また、推定部60によれば、複数の検出器50の検出タイミングの差などに基づき、対象者Cが入室方向へ移動しているか、退出方向へ移動しているかを推定することで、照射室3内における対象者Cの存在を推定することができる。また、患者S(被照射体)は対象者Cと比較して大きな治療台15に載せられて入室するため、複数の検出器50が同時に反応する。そのため、推定部60は、照射室3内に入室又は退室する対象者Cと、対象者C以外の患者S(被照射体)又は物体との区別をした上で、照射室3内における対象者Cの存在を推定することができる。従って、判定部40は、照射室3内における対象者Cが検知されないか否かについて高い精度で判定することができる。

0099

<第3実施形態>
次に、第3実施形態に係る中性子捕捉療法システム1Bについて説明する。本実施形態の説明では、第2実施形態との相違点を説明し、重複する説明を省略する。第3実施形態に係る中性子捕捉療法システム1Bは、第1実施形態に係る中性子捕捉療法システム1と比較して、検知部が熱感知部を有する点、判定部が熱感知部の感知の結果に基づき照射室内における対象者が検知されない状態か否かを判定する点において相違する。

0100

検知部20は、熱感知部を有する。図6は、第3実施形態に係る中性子捕捉療法システムを模式的に示す側面図である。図6に示すように、熱感知部70は、照射室3に設けられ、照射室3内における対象者Cを検知する。熱感知部70は、照射室3内において熱源の移動を感知する。熱感知部70は、例えば赤外線センサである。熱感知部70が熱源の移動を感知した場合、制御装置10は、対象者Cを検知したとして記録部18に在室情報として記録する。熱感知部70は、人の体温に近い範囲の温度(例えば、33℃〜43℃)と検知した熱源が移動した場合には、制御装置10は、記録部18に在室情報として記録してもよい。

0101

熱感知部70は、死角を少なくするために複数設けられていてもよい。熱感知部70は、例えば、上面熱感知部71及び側面熱感知部72を有する。上面熱感知部71は、照射室3の上面に設けられ、照射室3の上面から照射室3の底面に向かって水平面(XY平面)における熱源の移動を感知する。側面熱感知部72は、照射室3の少なくとも1つの側面に設けられ、照射室3の側面から垂直方向(Z軸方向)における熱源の移動を感知する。

0102

図7は、第3実施形態に係る熱感知部の感知範囲を模式的に示す平面図である。図7に示すように、熱感知部70は、少なくとも患者Sが配置された場所を除く照射室3内の範囲Rにおける熱源の移動を感知する。これにより、照射室3内に配置された患者Sが動いた場合であっても、その患者Sを照射室3内における対象者Cと誤検知することが抑制される。

0103

次に、熱感知部70において、対象者Cが照射室3から退室した後に中性子線Nを照射するまでの熱検知過程を説明する。図8は、第3実施形態に係る照射室内における対象者の検知過程を示すフローチャートである。図8に示すように熱検知過程S400では、まず、起動処理(S70)として、制御装置10は熱感知部70を起動させる。熱感知部70の起動条件は、例えば、遮蔽扉D1が閉塞したときである。熱感知部70は、遮蔽扉D1が閉塞してから予め定められた所定の時間だけ、熱源の移動を感知する。熱感知部70が熱源の移動を感知する所定の時間とは、例えば3分以上5分以下である。熱感知部70は、移動した熱源の数、すなわち対象者Cの人数などの結果を記録部18に記録させる。制御装置10は、所定の時間が経過したら次の処理に移行する。

0104

続いて、熱源判定処理(S72)として、判定部40は、熱感知部70により照射室3内における対象者Cが検知されないか状態か否かを判定する。判定部40は、記録部18の在室情報に基づいて判定する。熱感知部70により照射室3内において熱源の移動が感知されない状態であると判定された場合、制御装置10は次の処理に移行する。熱感知部70により照射室3内において熱源の移動が感知されない状態ではないと判定された場合、照射制御部16における照射禁止フラグはONのままである。制御装置10は、所定の時間後に再び熱源判定処理(S72)を実行する。

0105

熱源判定処理(S72)において、判定部40により照射室3内の対象者Cの人数が初期値であると判定された場合、照射制御部16における照射禁止フラグはOFFとなる。続いて、照射処理(S74)として、制御装置10は、中性子線照射部2を介して中性子線Nを照射させる。照射処理(S74)は、第1実施形態の照射処理(S30)と同一の処理である。

0106

以上、本実施形態の中性子捕捉療法システム1Bによると、照射室3内における患者S(被照射体)以外の人である対象者Cの検知の確実性を向上させることができる。中性子線Nの照射時において照射室3内に対象者Cが残っているという事象の発生を抑制し、患者Sに対する中性子線Nの照射の中断を抑制することができる。また、熱感知部70によれば、直接、照射室3内における対象者Cを感知することができる。従って、判定部40は、容易に照射室3内における対象者Cが検知されないか否かを判定することができる。また、熱感知部70によれば、照射室3内に配置された患者S(被照射体)が動いた場合であっても、その患者S(被照射体)を照射室3内における対象者Cと誤検知することが抑制される。従って、判定部40は、照射室3内における対象者Cが検知されないか否かを高い精度で判定することができる。

0107

<変形例>
以上、種々の例示的実施形態について説明してきたが、上述した例示的実施形態に限定されることなく、様々な省略、置換、及び変更がなされてもよい。例えば、照射室3内に設けられた光学式カメラを用いて照射室3内の対象者Cを検知してもよい。この場合、光学式カメラにより撮影された画像又は映像において、管理者による目視、又は制御装置10による画像解析に基づいて、対象者Cを検知してもよい。

0108

また、検知部20は、第1実施形態の受付部30と、第2実施形態の検出器50及び推定部60と、第3実施形態の熱感知部70と、光学式カメラとのいずれか二以上を組み合わせて、照射室3内における対象者Cの検知を実施してもよい。この場合、検知部20によるすべての検知の結果において、判定部40が照射室3内における対象者Cが検知されない状態だと判定しない場合(すなわち対象者Cが一人でも検知されている状態)については、照射制御部16は中性子線照射部2によって中性子線Nを照射させない。

0109

第1実施形態の扉前検出セット53及び扉後検出セット54は双方とも同じ室内にあってもよい。対象者Cを検知することができるのであれば、準備室4又は連絡室14にあってもよい。第2実施形態の発光器51は推定部60と接続されていてもよい。

0110

1,1A,1B…中性子捕捉療法システム、2…中性子線照射部、3…照射室、3a…遮蔽空間、3b…出入口、4…準備室、6…管理室、7…加速器、8…中性子線生成部、8a…減速材、8b…遮蔽体、10…制御装置、11…荷電粒子線生成室、12…ビーム輸送路、14…連絡室、15…治療台、16…照射制御部、17…運転制御部、18…記録部、20…検知部、30…受付部、31…扉前受付部、32…扉後受付部、33…開閉ボタン、40…判定部、50…検出器、51…発光器、52…受光器、53…扉前検出セット、54…扉後検出セット、60…推定部、70…熱感知部、71…上面熱感知部、72…側面熱感知部、D1…遮蔽扉、D2…扉、N…中性子線、P…荷電粒子線、S…患者、T…ターゲット、W,W1,W2,W3…遮蔽壁。

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