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技術 液状調味料及びその製造方法

出願人 キユーピー株式会社
発明者 岩城絵未里田村佳子熊谷信介
出願日 2019年2月13日 (1年9ヶ月経過) 出願番号 2019-023792
公開日 2020年8月31日 (2ヶ月経過) 公開番号 2020-129982
状態 特許登録済
技術分野 調味料
主要キーワード pHメータ 分離抑制効果 pH測定 タンカン 柑橘果皮 ガスクロマトグラフ質量分析法 シークヮーサー 日向夏
関連する未来課題
重要な関連分野

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課題

胡麻特有芳香を有しながら、柑橘果皮本来の苦みを有し、かつ爽やかな柑橘香気の際立った胡麻含有液状調味料の提供。

解決手段

本発明は、胡麻、柑橘果皮、及び食用油脂を含有する液状調味料であって、前記食用油脂の含有量が、前記液状調味料の全量に対して、5質量%以上60質量%以下であり、p−シメンと、2,6−ジメチルピラジンとを含み、前記液状調味料の香気成分固相マイクロ抽出ガスクロマトグラフ質量分析法で測定した場合、前記p−シメンのピーク面積の前記2,6−ジメチルピラジンのピーク面積に対する比が、11以上250未満であることを特徴とする。このような液状調味料は、胡麻特有の芳香を有しながら、柑橘果皮本来の苦みを有し、かつ爽やかな柑橘香気の際立ったものである。

概要

背景

従来、胡麻素材とする胡麻ドレッシング、胡麻マヨネーズ、胡麻ソース等の胡麻風味液状調味料販売されている。これらの液状調味料は、液状調味液すり胡麻や切り胡麻等を含有させ、均一に混合することで得られるものであり、胡麻特有芳香を有する調味料である。このような胡麻風味の液状調味料の使用用途としては、サラダ用ドレッシング以外にも、豆腐や肉等のたれとしても使用され、近年、食卓における使用頻度も増加する傾向にある。

胡麻含有液状調味料では、胡麻特有の芳香が劣化し易いため、胡麻特有の芳香を維持するために様々な研究が行われてきた。例えば、焙煎胡麻の擂り立ての軽い香りを長期間維持するために、胡麻含有液状調味料に特定の香気成分(2−プロピオニルチアゾール)を配合することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。また、胡麻特有の芳香を増強するだけでなく、さらにはやみつきになりクセになる独特の芳香を増強するために、胡麻含有液状調味料において特定の香気成分(直鎖型アルカンチオール及びジメチルピラジン類)の比を調節することが提案されている(例えば、特許文献2参照)。

概要

胡麻特有の芳香を有しながら、柑橘果皮本来の苦みを有し、かつ爽やかな柑橘香気の際立った胡麻含有液状調味料の提供。本発明は、胡麻、柑橘果皮、及び食用油脂を含有する液状調味料であって、前記食用油脂の含有量が、前記液状調味料の全量に対して、5質量%以上60質量%以下であり、p−シメンと、2,6−ジメチルピラジンとを含み、前記液状調味料の香気成分を固相マイクロ抽出ガスクロマトグラフ質量分析法で測定した場合、前記p−シメンのピーク面積の前記2,6−ジメチルピラジンのピーク面積に対する比が、11以上250未満であることを特徴とする。このような液状調味料は、胡麻特有の芳香を有しながら、柑橘果皮本来の苦みを有し、かつ爽やかな柑橘香気の際立ったものである。なし

目的

本発明によれば、胡麻特有の芳香を有しながら、柑橘果皮本来の苦みを有し、かつ爽やかな柑橘香気の際立った胡麻含有液状調味料を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

胡麻柑橘果皮、及び食用油脂を含有する液状調味料であって、前記食用油脂の含有量が、前記液状調味料の全量に対して、5質量%以上60質量%以下であり、p−シメンと、2,6−ジメチルピラジンとを含み、前記液状調味料の香気成分固相マイクロ抽出ガスクロマトグラフ質量分析法で測定した場合、前記p−シメンのピーク面積の前記2,6−ジメチルピラジンのピーク面積に対する比が、11以上250以下であることを特徴とする、液状調味料。

請求項2

前記p−シメンの含有量が、前記液状調味料の全量に対して、0.5ppm以上20.0ppm以下であることを特徴とする、請求項1に記載の液状調味料。

請求項3

前記胡麻の含有量が、前記液状調味料の全量に対して、1質量%以上40質量%以下であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の液状調味料。

請求項4

前記柑橘果皮の含有量が、前記液状調味料の全量に対して、0.1質量%以上5質量%以下であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の液状調味料。

請求項5

酢酸をさらに含むことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の液状調味料。

請求項6

水中油型乳化液状調味料であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の液状調味料。

請求項7

胡麻、柑橘果皮、及び食用油脂を含有する液状調味料の製造方法であって、前記食用油脂の含有量が、前記液状調味料の全量に対して、5質量%以上60質量%以下であり、前記液状調味料が、p−シメンと、2,6−ジメチルピラジンとを含み、前記製造方法が、前記液状調味料の香気成分を固相マイクロ抽出−ガスクロマトグラフ質量分析法で測定した場合、前記p−シメンのピーク面積の前記2,6−ジメチルピラジンのピーク面積に対する比が、11以上250以下未満となるように前記p−シメン及び前記2,6−ジメチルピラジンを添加する工程を含むことを特徴とする、液状調味料の製造方法。

請求項8

前記柑橘果皮及び前記食用油脂を含有する液状調味料を加熱する工程を含むことを特徴とする、請求項7に記載の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、液状調味料に関し、詳細には、胡麻柑橘果皮、及び食用油脂を含有する液状調味料に関する。また、本発明は、当該液状調味料の製造方法にも関する。

背景技術

0002

従来、胡麻を素材とする胡麻ドレッシング、胡麻マヨネーズ、胡麻ソース等の胡麻風味の液状調味料が販売されている。これらの液状調味料は、液状調味液すり胡麻や切り胡麻等を含有させ、均一に混合することで得られるものであり、胡麻特有芳香を有する調味料である。このような胡麻風味の液状調味料の使用用途としては、サラダ用ドレッシング以外にも、豆腐や肉等のたれとしても使用され、近年、食卓における使用頻度も増加する傾向にある。

0003

胡麻含有液状調味料では、胡麻特有の芳香が劣化し易いため、胡麻特有の芳香を維持するために様々な研究が行われてきた。例えば、焙煎胡麻の擂り立ての軽い香りを長期間維持するために、胡麻含有液状調味料に特定の香気成分(2−プロピオニルチアゾール)を配合することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。また、胡麻特有の芳香を増強するだけでなく、さらにはやみつきになりクセになる独特の芳香を増強するために、胡麻含有液状調味料において特定の香気成分(直鎖型アルカンチオール及びジメチルピラジン類)の比を調節することが提案されている(例えば、特許文献2参照)。

先行技術

0004

特開2008−154476号公報
特許第6353623号公報

発明が解決しようとする課題

0005

本発明者等は、胡麻含有液状調味料に爽やかな香気を持たせるために、様々な配合の検討を行った。その検討過程で、爽やかな香気が多く含まれている柑橘果皮を胡麻含有液状調味料に添加することを試みた。しかしながら、胡麻と柑橘果皮のバランスによっては、柑橘果皮由来苦みと胡麻の香ばしい香りが合わさり、柑橘果皮由来の苦みが強調されてしまい、爽やかな柑橘の香気を感じ難くなるという課題が生じた。

課題を解決するための手段

0006

本発明者らは上記課題を解決するために鋭意検討した結果、驚くべきことに、胡麻及び柑橘果皮含有液状調味料において、特定の柑橘香気成分(p−シメン)及び特定の胡麻香気成分(2,6−ジメチルピラジン)の比を特定の数値範囲に調節することで、胡麻特有の芳香を有しながら、柑橘果皮本来の苦みを有し、かつ爽やかな柑橘香気の際立った胡麻含有液状調味料が得られることを知見した。本発明は、かかる知見に基づいて完成されたものである。

0007

すなわち、本発明の一態様によれば、
胡麻、柑橘果皮、及び食用油脂を含有する液状調味料であって、
前記食用油脂の含有量が、前記液状調味料の全量に対して、5質量%以上60質量%以下であり、
p−シメンと、2,6−ジメチルピラジンとを含み、
前記液状調味料の香気成分を固相マイクロ抽出ガスクロマトグラフ質量分析法で測定した場合、前記p−シメンのピーク面積の前記2,6−ジメチルピラジンのピーク面積に対する比が、11以上250未満であることを特徴とする、
液状調味料が提供される。

0008

本発明の態様においては、前記p−シメンの含有量が、前記液状調味料の全量に対して、0.5ppm以上20.0ppm以下であることが好ましい。

0009

本発明の態様においては、前記胡麻の含有量が、前記液状調味料の全量に対して、1質量%以上40質量%以下であることが好ましい。

0010

本発明の態様においては、前記柑橘果皮の含有量が、前記液状調味料の全量に対して、0.1質量%以上5質量%以下であることが好ましい。

0011

本発明の態様においては、前記液状調味料が、酢酸をさらに含むことが好ましい。

0012

本発明の態様においては、前記液状調味料が、水中油型乳化液状調味料であることが好ましい。

0013

本発明の他の態様によれば、
胡麻、柑橘果皮、及び食用油脂を含有する液状調味料の製造方法であって、
前記食用油脂の含有量が、前記液状調味料の全量に対して、5質量%以上60質量%以下であり、
前記液状調味料が、p−シメンと、2,6−ジメチルピラジンとを含み、
前記製造方法が、
前記液状調味料の香気成分を固相マイクロ抽出−ガスクロマトグラフ質量分析法で測定した場合、前記p−シメンのピーク面積の前記2,6−ジメチルピラジンのピーク面積に対する比が、11以上250以下となるように前記p−シメン及び前記2,6−ジメチルピラジンを添加する工程を含むことを特徴とする、
液状調味料の製造方法が提供される。

0014

本発明の他の態様においては、前記柑橘果皮及び前記食用油脂を含有する液状調味料を加熱する工程を含むことが好ましい。

発明の効果

0015

本発明によれば、胡麻特有の芳香を有しながら、柑橘果皮本来の苦みを有し、かつ爽やかな柑橘香気の際立った胡麻含有液状調味料を提供することができる。また、本発明によれば、このような液状調味料の製造方法を提供することができる。このような液状調味料は消費者食欲惹起することができ、液状調味料のさらなる市場拡大が期待できる。

0016

<液状調味料>
本発明の液状調味料は、少なくとも、胡麻、柑橘果皮、及び食用油脂を含むものであって、下記の特定の香気成分を含むものである。また、液状調味料の種類に応じて、水、酢酸等の酸材醤油砂糖味噌等の調味料、乳化剤、及び他の原料等をさらに含んでもよい。

0017

液状調味料は、乳化状であることが好ましい。乳化状液状調味料は、水中油型(O/W型)エマルションやW/O/W型複合エマルションの構成を有してもよく、水中油型(O/W型)エマルションの構成がより好ましい。

0018

液状調味料としては、例えば、ドレッシング、ソース、タレ、及びこれらに類する他の食品が挙げられ、ドレッシングが好ましい。

0019

(香気成分)
液状調味料は、香気成分として少なくともp−シメンと2,6−ジメチルピラジンが含まれ、胡麻特有の芳香を有しながら、爽やかな柑橘香気を感じることができる。液状調味料は、p−シメンと2,6−ジメチルピラジン以外にも、通常の胡麻含有液状調味料において含まれる香気成分を含むものであり、本発明の効果を損なわない範囲で更なる他の香気成分を含んでもよい。

0020

液状調味料は、香気成分を下記で詳述する固相マイクロ抽出−ガスクロマトグラフ質量分析法で測定した場合に、p−シメンのピーク面積の2,6−ジメチルピラジンのピーク面積に対する比(p−シメンのピーク面積/2,6−ジメチルピラジンのピーク面積)は、11以上250以下であり、下限値は好ましくは13以上であり、より好ましくは18以上であり、さらに好ましくは19以上であり、さらにより好ましくは20以上であり、また、上限値は好ましくは215以下であり、より好ましくは200以下であり、さらに好ましくは175以下であり、さらにより好ましくは150以下である。p−シメンのピーク面積の2,6−ジメチルピラジンのピーク面積に対する比が上記数値範囲内であれば、胡麻特有の芳香を有しながら、柑橘果皮本来の苦みを有し、かつ爽やかな柑橘香気を感じることができる。

0021

p−シメンの含有量は、液状調味料の全量に対して、例えば、0.5ppm以上20.0ppm以下であり、下限値は好ましくは0.8ppm以上であり、より好ましくは1.1ppm以上であり、さらに好ましくは1.4ppm以上であり、また、上限値は好ましくは17.0ppm以下であり、より好ましくは15.0ppm以下であり、さらに好ましくは13.0ppm以下である。液状調味料中のp−シメンの含有量が上記数値範囲内であれば、胡麻特有の芳香を有しながら、柑橘果皮本来の苦みを有し、かつ爽やかな柑橘香気をより強く感じることができる。なお、液状調味料中のp−シメンの含有量は、常法に従い、ガスクロマトグラフィーを用いて測定、算出することができ、例えば、固相マイクロ抽出−ガスクロマトグラフ質量分析法(SPME−GC−MS)で測定することができる。

0022

液状調味料のp−シメンと2,6−ジメチルピラジンのピーク面積や含有量を調節する方法は、特に限定されず、例えば、液状調味料にp−シメンと2,6−ジメチルピラジンをそれぞれ香料として添加することが挙げられる。あるいは、p−シメンや2,6−ジメチルピラジンが含まれる食品や食品添加物を配合する方法が挙げられる。具体的には、液状調味料中のp−シメンを含む柑橘果皮の含有量を調節したり、液状調味料に柑橘果皮から抽出して得られたp−シメン含有抽出物を添加したりすることが挙げられる。また、液状調味料中の2,6−ジメチルピラジンを含む胡麻の含有量を調節したり、液状調味料に原料胡麻に焙煎等の処理を施した胡麻から抽出して得られた2,6−ジメチルピラジン含有抽出物を添加したりすることが挙げられる。

0023

なお、液状調味料中のp−シメン及び2,6−ジメチルピラジンのそれぞれが同一量であっても、固相マイクロ抽出−ガスクロマトグラフ質量分析法の特性上、得られるピーク面積は異なる。その理由の一例として、2成分の揮発性の違いや他の試料中の成分との親和性の差などにより、気相中に揮発してくる成分量は異なることが挙げられる。その他、測定法の特性による種々の要因からピーク面積から算出する比率定量値から算出する比率とは、数値が異なる。

0024

(香気成分の測定方法
液状調味料の香気成分は、以下の条件に従って、ヘッドスペース固相マイクロ抽出−ガスクロマトグラフ質量分析法(HS−SPME−GC−MS)で測定することができる。
(1)香気成分の分離濃縮方法
SPMEファイバーと揮発性成分抽出装置を用い、以下の条件に従って、固相マイクロ抽出法で香気成分の分離濃縮を行う。
<固相マイクロ抽出条件>
・SPMEファイバー:外側に膜厚50μmのジビニルベンゼン分散ポリジメチルシロ
サン層、内側に膜厚30μmのCarboxen分散ポリジメチ
ルシキサン層を有する、2層積コーティングされたSPME
ファイバー製品名:StableFlex 50/30μm、
DVB/Carboxen/PDMS(Agilent Tec
hnologies製)
・揮発性成分抽出装置:PAL SYSTEMRTC 120、CTC Analiti
cs製
予備加温: 40℃,15min
攪拌速度: 300rpm
・揮発性成分抽出: 40℃,20min
・脱着時間: 10min
(2)香気成分の測定方法
ガスクロマトグラフ法及び質量分析法を用い、以下の条件に従って、液状調味料中のp−シメン及び2,6−ジメチルピラジンの各ピーク面積を測定する。また、p−シメンの含有量は、p−シメンの標準品を添加したサンプルを同様に測定し、得られたガスクロマトグラムにおけるp−シメンのピーク面積から含有量を定量する。
なお、各成分の定量イオン質量は以下の通りである。
・p−シメン: 定量イオン質量 m/z119
・2,6−ジメチルピラジン:定量イオン質量 m/z108
ガスクロマトグラフ条件>
測定機器: Agilent Intuvo 9000 GC SYSTEM
(Agilent Technologies製)
カラム素材内壁にポリエチレングリコールからなる液相を膜厚0.25
μmでコーティングしたキャピラリーカラム長さ30m、口径
0.25mm、膜厚0.25μm(製品名:DB−WAX ウル
トライナート(Agilent Technologies製)
長さ30m、口径0.25mm、膜厚0.25μm)
温度条件: 35℃(5min)保持→120℃まで5℃/min昇温
→220℃まで15℃/min昇温→6min保持
キャリアー: Heガスガス流量1.0mL/min
インジェクションスプリットレス
スプリットレス 1.6min→パージ50mL/min;
インレット温度: 250℃
ワークスション: MSD ChemStation (Agilent Tech
nologies製)
質量分析条件
質量分析計四重極型質量分析計(製品名:Agilent 5977B
(Agilent Technologies製))
スキャン質量 m/z 29.0〜350.0
イオン化方式EIイオン化電圧70eV)
なお、信号強度が低い場合等は、スキャン測定ではなく、SIM選択イオンモニタリング)測定を行っても良い。
また、測定装置は上記に限られず、例えばAgilent 7890B、Agilent 5977Sなど同等の性能をもつものを使用してもよく、使用する測定機器の仕様に合わせて条件を適宜調整し測定することができる。

0025

(液状調味料のpH)
液状調味料は、酸性液状調味料であることが好ましい。酸性液状調味料のpHは特に限定されず、例えば、3.0以上4.6以下であり、下限値は好ましくは3.3以上であり、より好ましくは3.6以上であり、上限値は好ましくは4.4以下であり、より好ましくは4.3以下である。液状調味料のpHが上記数値範囲内であれば、液状調味料の微生物発生を制御して保存性を高めながら、液状調味料の風味を良好にすることができる。なお、液状調味料のpHの値は、1気圧品温20℃とした時に、pH測定器(株式会社堀場製作所製卓上型pHメータF−72)を用いて測定した値である。

0026

(液状調味料の粘度)
液状調味料の25℃における粘度は特に限定されず、例えば0.5Pa・s以上10Pa・s以下であり、下限値は好ましくは1.0Pa・s以上であり、より好ましくは1.5Pa・s以上であり、さらに好ましくは2.0Pa・s以上であり、また、上限値は好ましくは8Pa・s以下であり、より好ましくは6Pa・s以下であり、さらに好ましくは4Pa・s以下である。液状調味料に上記数値範囲内の粘度を付与することで、液状調味料の風味をより感じることができる。
なお、粘度の測定方法は、BH形粘度計を使用し、品温25℃、回転数10rpmの条件で、粘度が0.5Pa・s以上3.0Pa・s未満のとき:ローターNo.2、3.0Pa・s以上のとき:ローターNo.3を使用し、測定開始後ローターが2回転した時の示度により算出した値である。

0027

(液状調味料の水分含量)
液状調味料の水分含量は、特に限定されずに他の成分の含有量に応じて適宜設定することができる。液状調味料の水分含量は特に限定されず、例えば、5質量%以上75質量%以下であり、下限値は好ましくは10質量%以上であり、より好ましくは15質量%以上であり、さらに好ましくは20質量%以上であり、また、上限値は好ましく70質量%以下であり、より好ましくは65質量%以下であり、さらに好ましくは60質量%以下である。

0028

(胡麻)
胡麻の含有量は、液状調味料が胡麻特有の芳香を有するように調節することができる。胡麻の含有量は特に限定されず、例えば、液状調味料の全量に対して1質量%以上40質量%以下であり、下限値は好ましくは2質量%以上であり、より好ましくは3質量%以上であり、さらに好ましくは5質量%以上であり、上限値は好ましくは30質量%以下であり、より好ましくは20質量%以下であり、さらに好ましくは15質量%以下である。胡麻の含有量が上記数値範囲内であれば、胡麻特有の芳香を有しながら、柑橘果皮本来の苦みを有し、かつ爽やかな柑橘香気をより強く感じることができる。

0029

液状調味料に用いる胡麻は特に限定されず、従来公知の胡麻をそのまま用いたり、あるいは処理を施して用いたりすることができる。原料胡麻としては白胡麻、金胡麻、黒胡麻胡麻等が挙げられる。また、これらの胡麻を常法により焙煎した焙煎胡麻を用いることが好ましく、具体的には、胡麻を、直火式、あるいは、遠赤外線式等の焙煎で焙煎したもの等が挙げられる。また、本発明で用いる胡麻の形態は、特に限定されず、ホール状でも、石臼コロイドミルフードカッターマイルダー、ロール粉砕器等により粉砕処理されたものでもよい。

0030

(柑橘果皮)
液状調味料に用いる柑橘果皮とは、柑橘類果実を構成する各部分の1つであって、果実から、果肉部分、じょうのう膜、種子を除いた、一般的に内果皮アルベド)や外果皮フラベド)と呼称される果皮部分を指す。なお、原料処理過程混入が考えられる果肉や果汁が含まれていてもよい。

0031

柑橘類としては、ミカン科ミカン亜科のミカン連のカンキツ属(ミカン属)又はキンカン属に属する植物を意味する。カンキツ属としては、ユズカボススダチレモンシークヮーサー等の香酸かんきつ類、温州みかんマンリンレンジポンカン等のミカン類バレンシアオレンジ、ネーブルオレンジ・、ベルガモット等のオレンジ類、グレーフルーツ類、伊予柑、清見、はるみ、タンカン等のタンゴール類、セミノール、タンジェロ等のタンゼロ類、ブンタン類、ミカン、八朔、日向夏デコポン等の雑柑類等が挙げられる。また、キンカン属としては、ニンポウキンカン等のキンカン類が挙げられる。これらの柑橘類は、1種単独で用いてもよいし、または2種以上を併用してもよい。

0032

柑橘果皮の形状は特に限定されず、液状調味料への配合し易さや製造工程等に応じて、適宜、選択することができる。柑橘果皮は、例えば、切断や破砕磨砕粉砕等の物理的処理によってミンチ状ダイス状スライス状チョップ状パルプ状等の様々な形状に加工してもよい。物理的処理は、従来公知の方法で行うことができ、例えば、カッターチョッパースライサーミル、石臼、ミリング装置等の装置を用いることができる。

0033

柑橘果皮の含有量は、液状調味料が爽やかな柑橘の香気を有するように調節することができる。柑橘果皮の含有量は特に限定されず、例えば、液状調味料の全量に対して0.1質量%以上10質量%以下であり、下限値は好ましくは0.2質量%以上であり、より好ましくは0.5質量%以上であり、さらに好ましくは0.8質量%以上であり、また、上限値は好ましくは7質量%以下であり、より好ましくは5質量%以下であり、さらに好ましくは3質量%以下である。柑橘果皮の含有量が上記数値範囲内であれば、胡麻特有の芳香を有しながら、柑橘果皮本来の苦みを有し、かつ爽やかな柑橘香気をより強く感じることができる。

0034

(食用油脂)
液状調味料に用いる食用油脂は特に限定されず、従来公知の食用油脂を用いることができる。食用油脂としては、例えば、菜種油大豆油パーム油綿実油コーン油ひまわり油サフラワー油、胡麻油、オリーブ油亜麻仁油米油椿油荏胡麻油グレープシードオイルピーナッツオイルアーモンドオイル、アボカドオイル等の植物油脂魚油牛脂豚脂、鶏脂、又はMCT(中鎖脂肪酸トリグリセリド)、ジグリセリド硬化油エステル交換油等のような化学的あるいは酵素的処理等を施して得られる油脂等を挙げることができる。これらの中でも、菜種油、大豆油、コーン油、パーム油、又はこれらの混合油を用いることが好ましい。

0035

食用油脂の含有量は、上記香気成分を油滴の中に封じ込められる量であれば特に限定されず、例えば、液状調味料の全量に対して5質量%以上60質量%以下であり、下限値は好ましくは10質量%以上であり、より好ましくは15質量%以上であり、さらに好ましくは20質量%以上であり、また、上限値は好ましくは55質量%以下であり、より好ましくは50質量%以下であり、さらに好ましくは45質量%以下である。食用油脂の含有量が上記数値範囲内であれば、油脂由来のコクを感じやすく、酸性液状調味料は保存後でも安定した乳化状態を維持することができる。

0036

(酢酸)
液状調味料には、酢酸を配合することで、上記の好適な数値範囲のpHに調整することができる。酢酸の含有量は特に限定されず、例えば、液状調味料の全量に対して0.05質量%以上1.50質量%以下であり、下限値は好ましくは0.10質量%以上であり、より好ましくは0.20質量%以上であり、さらに好ましくは0.30質量%以上であり、さらにより好ましくは0.40質量%以上であり、また、上限値は好ましくは1.30質量%以下であり、より好ましくは1.20質量%以下であり、さらに好ましくは1.10質量%以下であり、さらにより好ましくは1.00質量%以下である。酢酸の含有量が上記数値範囲内であれば、酸性乳化液状調味料の微生物発生を制御して保存性を高めながら、酸性乳化液状調味料の風味を良好にすることができる。また、酸味を適度に感じながら、胡麻の芳香と爽やかな柑橘の香気をバランス良く感じることができる。

0037

(酸材)
液状調味料は、酢酸以外にも他の酸材をさらに配合してもよい。酸材としては、例えば、クエン酸リンゴ酸乳酸ソルビン酸安息香酸アジピン酸フマル酸コハク酸等の有機酸及びそれらの塩、燐酸塩酸等の無機酸及びそれらの塩、レモン果汁リンゴ果汁オレンジ果汁乳酸発酵乳等を用いることができる。これらの酸材を配合することで、酸性乳化液状調味料のpHを調整したり、酸性乳化液状調味料の風味を良好にしたりすることができる。酸材の含有量は特に限定されず、目的とするpHや酢酸の含有量に応じて適宜調節することができる。

0038

(乳化剤)
液状調味料に用いる乳化剤としては、卵黄を用いることが好ましい。卵黄の配合量は、乳化状態を維持できる量であれば特に限定されず、例えば、液状調味料の全量に対して0.1質量%以上20質量%以下であり、好ましくは0.2質量%以上であり、より好ましくは0.3質量%以上であり、さらに好ましくは0.5質量%以上であり、また、好ましくは10質量%以下であり、より好ましくは5質量%以下であり、さらに好ましくは3質量%以下である。なお、卵黄の配合量は、鶏卵割卵して得られる液卵黄換算したものであり、液卵黄中のコレステロール含有量が1.4質量%であることから、日本国厚生労働省が平成11年4月26日付け発行した衛新第13号「4コレステロール」の「(1)ガスクロマトグラフ法」に示されているコレステロール測定方法に準じて測定することができる。

0039

さらに、上記卵黄は、食用油脂を水中油型乳化液状調味料中に分散させるにあたり、長期保管後分離抑制効果が得られ易く、ひいては風味の保持効果も高いことから、ホスフォリパーゼA処理された卵黄(以下、「リゾ化卵黄」と称することがある)を用いてもよい。

0040

(他の原料)
液状調味料は、上述した原料以外に、本発明の効果を損なわない範囲で液状調味料に通常用いられている各種原料を適宜選択し含有させることができる。例えば、醤油、みりん食塩グルタミン酸ナトリウムブイヨン等の調味料、ぶどう糖果糖蔗糖麦芽糖オリゴ糖トレハロース等の糖類、からし粉、胡椒等の香辛料レシチンリゾレシチングリセリン脂肪酸エステルポリグリセリン脂肪酸エステルショ糖脂肪酸エステルオクテニルコハク酸化澱粉等の乳化剤、キサンタンガムカラギーナングアーガムタマリンドシードガムローカストビーンガムジェランガムアラビアガム等の増粘剤アスコルビン酸ビタミンE等の酸化防止剤静菌剤等が挙げられる。

0041

<液状調味料の製造方法>
本発明による液状調味料の製造方法の一例について説明する。例えば、まず、清水、胡麻、柑橘果皮、食酢(酢酸)、増粘剤、及び調味料等の水相原料を混合して、水相を調製する。次に、上記で調製した水相に必要に応じて卵黄を加え、ミキサー等で撹拌しながら、油相原料である食用油脂を注加して粗乳化し、次にせん断力に優れた処理機等で均質化して、水相中に油相乳化分散させた液状調味料を得ることができる。続いて、p‐シメン及び2,6−ジメチルピラジンを含有する香料を適量添加して、液状調味料を得ることができる。さらに、液状調味料を、例えば、60〜90℃程度、好ましくは65〜80℃で加熱してもよい。なお、液状調味料の加熱は、上記香料の添加前でも添加後でもよい。柑橘果皮及び食用油脂が混合された状態で加熱処理を行うことで、液状調味料に爽やかな柑橘の香気をより与え易くなる。

0042

製造装置
液状調味料の製造には、通常の液状調味料の製造に使われる装置を用いることができる。このような装置としては、例えば、一般的な攪拌機スティックミキサー、スタンドミキサー、ホモミキサーホモディスパー等が挙げられる。攪拌機の攪拌羽形状としては、例えばプロペラ翼タービン翼パドル翼アンカー翼等が挙げられる。

0043

以下に、実施例と比較例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例の内容に限定して解釈されるものではない。

0044

<液状調味料の製造例1>
[実施例1〜12、比較例1〜2]
表1の配合割合に準じ、以下の手順により液状調味料を製造した。具体的には、まず、撹拌タンクに、水、焙煎すり胡麻、ミンチ状のユズ果皮、食酢、醤油、砂糖、塩、グルタミン酸Na、キサンタンガム、卵黄を投入して均一に撹拌することにより水相を調製した。次に、油相である食用油脂(大豆油)を注加して乳化処理を行った。続いて、該液状調味料を65〜80℃に加熱する工程を経て、さらに下記表2の量となるようにp‐シメン及び2,6−ジメチルピラジンを含有する香料を適量添加して、水中油型乳化液状調味料を得た。得られた液状調味料を蓋付PET容器に250mL容量ずつ充填して密栓し、容器入り液状調味料を製造した。

0045

0046

<p−シメンのピーク面積の2,6−ジメチルピラジンのピーク面積に対する比の測定方法>
上記で得られた液状調味料の香気成分を上記で詳述した固相マイクロ抽出−ガスクロマトグラフ質量分析法で測定し、得られたガスクロマトグラムにおいてp−シメン及び2,6−ジメチルピラジンのピーク面積をそれぞれ測定し、p−シメンのピーク面積の2,6−ジメチルピラジンのピーク面積に対する比を算出し、表2に示した。

0047

<p−シメンの含有量の測定方法>
上記で得られた液状調味料に、一定量のp−シメンの標準品を添加して、サンプルを調製した。サンプルの香気成分を上記で詳述した固相マイクロ抽出−ガスクロマトグラフ質量分析法で測定し、得られたガスクロマトグラムにおけるp−シメンのピーク面積からp−シメンの含有量を定量し、表2に示した。

0048

<pH測定>
上記で得られた液状調味料について、1気圧、品温20℃とした時に、pH測定器(株式会社堀場製作所製卓上型pHメータF−72)を用いてpHを測定した。実施例1〜12、比較例1〜2の液状調味料のpHは全て3.6以上4.3以下の範囲内であった。

0049

粘度測定
上記で得られた液状調味料について、BH形粘度計を使用し、品温25℃、回転数10rpmの条件で、粘度が0.5Pa・s以上3.0Pa・s未満のとき:ローターNo.2、3.0Pa・s以上のとき:ローターNo.3を使用し、測定開始後ローターが2回転した時の示度により算出した。実施例1〜12、比較例1〜2の液状調味料の粘度は全て2.0Pa・s以上4.0Pa・s以下であった。

0050

<液状調味料の官能評価
上記で得られた液状調味料について、下記の基準に従って官能評価を行った。官能評価の結果は表2に示すとおりであった。下記の評価基準において「2」以上であれば、良好な結果である。
[評価基準]
3:胡麻特有の芳香を有しながら、柑橘果皮本来の苦みを有し、かつ爽やかな柑橘香気が強く感じられた。
2:胡麻特有の芳香を有しながら、柑橘果皮本来の苦みを有し、かつ爽やかな柑橘香気が感じられた。
1:胡麻特有の芳香は感じられたが、柑橘果皮由来の苦みが強調されてしまい、爽やかな柑橘の香気を感じ難くなった。

0051

0052

上記の官能評価の結果、実施例1〜12の液状調味料は、いずれも、p−シメンの2,6−ジメチルピラジンに対するピーク面積が特定の範囲内にあることで、胡麻特有の芳香を有しながら、柑橘果皮本来の苦みを有し、かつ爽やかな柑橘香気が感じられた。
比較例1及び2の液状調味料は、p−シメンの2,6−ジメチルピラジンに対するピーク面積の値が小さく、胡麻特有の芳香は感じられたが、柑橘果皮由来の苦みが強調されてしまい、爽やかな柑橘の香気を感じ難くなった。

実施例

0053

<液状調味料の製造例2>
[実施例13]
液状調味料を65〜80℃に加熱する工程を行わなかった以外は、実施例2と同様にして、容器入り液状調味料を製造した。p−シメンの2,6−ジメチルピラジンに対するピーク面積比及びp−シメンの含有量は実施例2と同様であった。
得られた液状調味料の官能評価の結果は、実施例2と同じく「3」であったが、実施例2の液状調味料の方がより爽やかな柑橘の香気に優れていた。

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