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技術 ドーパミン産生大腸菌及びドーパミンの製造方法

出願人 国立研究開発法人産業技術総合研究所
発明者 矢追克郎油谷幸代南博道中川明
出願日 2019年2月13日 (1年9ヶ月経過) 出願番号 2019-023520
公開日 2020年8月31日 (2ヶ月経過) 公開番号 2020-129973
状態 未査定
技術分野 突然変異または遺伝子工学 微生物、その培養処理 微生物による化合物の製造
主要キーワード 連結順 フリッパー バチルスサブチリス ジヒドロプテリジン還元酵素 任意配列 チロシン濃度 下流域 DDC
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (8)

課題

グルコースからドーパミンを製造可能なドーパミン産生大腸菌を提供する。

解決手段

tyrR遺伝子座が、tyrAfbr遺伝子、aroGfbr遺伝子、tktA遺伝子及びppsA遺伝子を含む第1発現カセット置換され、tyrR遺伝子座以外の遺伝子座が、DDC遺伝子、hpaB遺伝子及びhpaC遺伝子を含む第2発現カセット、又はDDC遺伝子、PCD遺伝子DHPR遺伝子及びTH遺伝子を含む第3発現カセットで置換されたドーパミン産生大腸菌である。

概要

背景

ドーパミンは、中枢神経系に存在する神経伝達物質で、アドレナリンノルアドレナリン等の前駆体でもある。生体内でドーパミンはチロシン水酸化生合成されるL−ドーパ脱炭酸することにより産生される。ドーパミンの製造方法としては化学合成法が一般的であるが、微生物由来芳香族アミノ酸デカルボキシラーゼを用いてL−ドーパからドーパミンを製造する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。また、チロシンを過剰産生する組み替え大腸菌チロシナーゼと芳香族アミノ酸デカルボシキラーゼを発現させることでドーパミンが産生できるとされている(例えば、非特許文献1参照)。

概要

グルコースからドーパミンを製造可能なドーパミン産生大腸菌を提供する。tyrR遺伝子座が、tyrAfbr遺伝子、aroGfbr遺伝子、tktA遺伝子及びppsA遺伝子を含む第1発現カセット置換され、tyrR遺伝子座以外の遺伝子座が、DDC遺伝子、hpaB遺伝子及びhpaC遺伝子を含む第2発現カセット、又はDDC遺伝子、PCD遺伝子DHPR遺伝子及びTH遺伝子を含む第3発現カセットで置換されたドーパミン産生大腸菌である。

目的

本発明は、グルコースからドーパミンを製造可能なドーパミン産生大腸菌を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

tyrR遺伝子座が、tyrAfbr遺伝子、aroGfbr遺伝子、tktA遺伝子及びppsA遺伝子を含む第1発現カセット置換され、tyrR遺伝子座以外の遺伝子座が、DDC遺伝子、hpaB遺伝子及びhpaC遺伝子を含む第2発現カセット、又はDDC遺伝子、PCD遺伝子DHPR遺伝子及びTH遺伝子を含む第3発現カセットで置換されたドーパミン産生大腸菌

請求項2

前記tyrR遺伝子座以外の遺伝子座が前記第3発現カセットで置換され、前記第1発現カセットがmtrA遺伝子、PTPS遺伝子、SPR遺伝子及びTH遺伝子を更に含む請求項1に記載のドーパミン産生大腸菌。

請求項3

前記tyrR遺伝子座以外の遺伝子座が、manX遺伝子座及びascF遺伝子座の少なくとも一方である請求項1又は2に記載のドーパミン産生大腸菌。

請求項4

前記DDC遺伝子が、シュードモナスプチダ由来である請求項1から3のいずれか1項に記載のドーパミン産生大腸菌。

請求項5

前記TH遺伝子がドロソフィラメラガスター由来である請求項1から4のいずれか1項に記載のドーパミン産生大腸菌。

請求項6

前記hpaB遺伝子及びhpaC遺伝子がエシェリヒアコリ由来である請求項1から4のいずれか1項に記載のドーパミン産生大腸菌。

請求項7

請求項1から6のいずれか1項に記載のドーパミン産生大腸菌を、グルコース及びグリセロールの少なくとも一方を含む培地中で培養することを含むドーパミンの製造方法。

技術分野

0001

本発明は、ドーパミン産生大腸菌及びドーパミンの製造方法に関する。

背景技術

0002

ドーパミンは、中枢神経系に存在する神経伝達物質で、アドレナリンノルアドレナリン等の前駆体でもある。生体内でドーパミンはチロシン水酸化生合成されるL−ドーパ脱炭酸することにより産生される。ドーパミンの製造方法としては化学合成法が一般的であるが、微生物由来芳香族アミノ酸デカルボキシラーゼを用いてL−ドーパからドーパミンを製造する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。また、チロシンを過剰産生する組み替え大腸菌チロシナーゼと芳香族アミノ酸デカルボシキラーゼを発現させることでドーパミンが産生できるとされている(例えば、非特許文献1参照)。

0003

特開2011−130744号公報

先行技術

0004

Nat.Commun.,2:326,2011

発明が解決しようとする課題

0005

本発明は、グルコースからドーパミンを製造可能なドーパミン産生大腸菌を提供することを課題とする。

課題を解決するための手段

0006

第一態様は、tyrR遺伝子座が、tyrAfbr遺伝子、aroGfbr遺伝子、tktA遺伝子及びppsA遺伝子を含む第1発現カセット置換され、tyrR遺伝子座以外の遺伝子座が、DDC遺伝子、hpaB遺伝子及びhpaC遺伝子を含む第2発現カセット、又はDDC遺伝子、PCD遺伝子DHPR遺伝子及びTH遺伝子を含む第3発現カセットで置換されたドーパミン産生大腸菌である。

0007

第二態様は、前記ドーパミン産生大腸菌を、グルコース及びグリセロールの少なくとも一方(以下、グルコース等ともいう)を含む培地中で培養することを含むドーパミンの製造方法である。

発明の効果

0008

本発明によれば、グルコースからドーパミンを製造可能なドーパミン産生大腸菌を提供することができる。

図面の簡単な説明

0009

ドーパミン合成経路の概略を示す図である。
チロシン生産系遺伝子を含むプラスミドの構成を示す概略図である。
ドーパミン生産系遺伝子を含むプラスミドの構成を示す概略図である。
大腸菌変異体によるチロシン生産能を示すグラフである。
大腸菌変異体によるドーパミン生産能を示すグラフである。
大腸菌変異体によるドーパミン生産能を示すグラフである。
大腸菌変異体によるドーパミン生産能を示すグラフである。

0010

本明細書において「工程」との語は、独立した工程だけではなく、他の工程と明確に区別できない場合であってもその工程の所期の目的が達成されれば、本用語に含まれる。以下、本発明の実施形態を詳細に説明する。ただし、以下に示す実施形態は、本発明の技術思想を具体化するための、ドーパミン産生大腸菌及びドーパミンの製造方法等を例示するものであって、本発明は、以下に示すドーパミン産生大腸菌及びドーパミンの製造方法等に限定されない。なお、本明細書に記載される各遺伝子は、それらがコードするタンパク質酵素活性が維持される限り、それらと例えば70%以上、好ましくは80%以上、90%以上又は95%以上の相同性を有する塩基配列のDNAであってもよい。また、各遺伝子は、それらの塩基配列と相補的な塩基配列からなるDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、各遺伝子がコードするタンパク質の酵素活性が維持されるタンパク質をコードするDNAであってもよい。ここで相同性とは、2つのポリヌクレオチド間の配列の類似の程度を意味し、例えばBLASTP、FASTA等の配列解析ソフトウェアを用いて決定される。また、ストリンジェントな条件とは、特異的なハイブリダイゼーションのみが起こり、非特異的なハイブリダイゼーションが起きないような条件をいう。

0011

本実施形態のドーパミン産生大腸菌は、そのゲノム中のtyrR遺伝子座が、tyrAfbr遺伝子、aroGfbr遺伝子、tktA遺伝子及びppsA遺伝子を含む第1発現カセットで置換されている。また、ゲノム中のtyrR遺伝子座以外の遺伝子座が、DDC遺伝子、hpaB遺伝子及びhpaC遺伝子を含む第2発現カセット、又はDDC遺伝子、PCD遺伝子、DHPR遺伝子及びTH遺伝子を含む第3発現カセットで置換されている。

0012

大腸菌ゲノムにおけるtyrR遺伝子座が、チロシン生産を促進する酵素群をコードする第1発現カセットで置換され、更にtyrR遺伝子とは別のゲノム中の遺伝子座がチロシンをドーパミンに変換する酵素群をコードする第2発現カセット又は第3発現カセットで置換されて、グルコース等を原料としてドーパミンを安定的に生産可能な大腸菌変異体が構成される。ドーパミンを生産するのに必要な酵素群をコードする遺伝子群をゲノム上に有することで、これらの遺伝子をプラスミド上に有する大腸菌に比べてドーパミンの生産効率が向上する。また、プラスミドによる大腸菌に対する負荷が軽減されて生産効率がより向上する。

0013

第1発現カセットは、tyrR遺伝子の少なくとも一部を置換してtyrR遺伝子座に挿入され、tyrR遺伝子はノックアウトされる。tyrR遺伝子は、大腸菌における芳香族アミノ酸の生合成及び輸送に関連するいくつかの転写単位を制御する調節タンパク質であるTyrRタンパク質をコードする非必須遺伝子である。例えば、TyrRタンパク質は、シキミ酸経路関連遺伝子群のリプレッサーとして機能する。tyrR遺伝子がノックアウトされることで、例えば、フェニルアラニン生合成経路における重要な酵素活性が向上して、効率的にチロシンが生産される。

0014

第1発現カセットは、チロシン生産を促進する酵素群をコードする遺伝子群を少なくとも含み、必要に応じてその他の遺伝子群を更に含んでいてもよい。第1発現カセットに含まれるチロシン生産を促進する遺伝子群としては、tyrAfbr遺伝子、aroGfbr遺伝子、tktA遺伝子及びppsA遺伝子が挙げられる。これらの遺伝子群がコードする酵素群によって、グルコース等を原料としてチロシンが過剰産生される。なお、これらの遺伝子群については、例えば、Nat.Commun.,2:326,2011の記載を参照することができる。

0015

tyrAfbr遺伝子は、フィードバック阻害が抑制されたコリスメートムターゼプレフェネートデヒドロゲナーゼをコードする遺伝子である。tyrAfbr遺伝子は、例えば、大腸菌K−12MG1655株のtyrA遺伝子において159番目グアニンチミンに置換され、更に1060番目のシトシンがチミンに、1061番目のチミンがグアニンに置換された変異遺伝子である。tyrAfbr遺伝子によってコードされる酵素TyrAfbrにおいては53番目のメチオニンイソロイシンに、354番目のアラニンバリンに変異して、フィードバック阻害が抑制されている。TyrAfbr遺伝子は、例えば、配列番号1の塩基配列を有する。

0016

aroGfbr遺伝子は、フィードバック阻害が抑制された7−ホスホ−3−デオキシ−D−アラビノヘプツソン酸(DAHP)合成酵素をコードする遺伝子である。aroGfbr遺伝子は、例えば、大腸菌K−12MG1655株のaroG遺伝子において436番目のグアニンがアデニンに置換された変異遺伝子である。aroGfbr遺伝子によってコードされる酵素AroGfbrにおいては146番目のアスパラギン酸アスパラギンに変異して、フィードバック阻害が抑制されている。aroGfbr遺伝子は、例えば、配列番号2の塩基配列を有する。

0017

tyrR遺伝子座に、tyrAfbr遺伝子及びaroGfbr遺伝子が置換されることで、芳香族アミノ酸合成経路に含まれるシキミ酸経路が活性化される。

0018

tktA遺伝子は、トランスケトラーゼをコードする遺伝子である。tktA遺伝子は、例えば、大腸菌K−12MG1655株に由来し、例えば、配列番号3の塩基配列を有する。また、ppsA遺伝子は、ホスホエノールピルビン酸合成酵素をコードする遺伝子である。ppsA遺伝子は、例えば、大腸菌K−12MG1655株に由来し、例えば、配列番号4の塩基配列を有する。これらの遺伝子がtyrR遺伝子座に置換されることで、シキミ酸経路への原料供給が活性化される。

0019

第1発現カセットは、T7プロモーター、tacプロモーター、lacプロモーター、lacUV5プロモーター等のプロモーター配列、T7ターミネーター等のターミネーター配列を更に含んでいてもよい。プロモーター配列は、例えば、各遺伝子の上流にそれぞれ含まれていてもよい。ターミネーター配列は所望のタンパク質をコードする遺伝子群の最下流に含まれていてよい。また、後述するチロシン水酸化酵素をコードする遺伝子としてTH遺伝子が含まれる場合、TH酵素が要求する補酵素であるテトラヒドロビオプテリン(BH4)を供給するための遺伝子を、第1発現カセットが含んでいてもよい。補酵素BH4を供給するための遺伝子としては、例えば、mtrA遺伝子、PTPS遺伝子、SPR遺伝子等が挙げられる。mtrA遺伝子は、GTPサイクロハイドラーゼをコードする遺伝子であり、例えば、バチルスサブチリス(Bacillus subtilis)に由来する。mtrA遺伝子は、例えば、配列番号5の塩基配列を有する。PTPS遺伝子は、6−ピルボイルテトラハイドロビオプテリン合成酵素をコードする遺伝子であり、例えば、ラットに由来する。PTPS遺伝子は、例えば、配列番号6の塩基配列を有する。SPR遺伝子は、セピアプテリン還元酵素をコードする遺伝子であり、例えば、ラットに由来する。SPR遺伝子は、例えば、配列番号7の塩基配列を有する。更に、第1発現カセットはTH遺伝子等のチロシン水酸化酵素をコードする遺伝子を含んでいてもよい。

0020

第1発現カセットに含まれる遺伝子群の連結順は特に制限されないが、例えば、上流からtyrAfbr遺伝子、aroGfbr遺伝子、tktA遺伝子及びppsA遺伝子の順に連結される。また、第1発現カセットがmtrA遺伝子、PTPS遺伝子、SPR遺伝子及びTH遺伝子を更に含む場合、例えば、上流からtyrAfbr遺伝子、aroGfbr遺伝子、tktA遺伝子、ppsA遺伝子、mtrA遺伝子、PTPS遺伝子、SPR遺伝子及びTH遺伝子の順に連結される。なお、各遺伝子間には、プロモーター配列等の機能性配列以外の任意配列を含んでいてもよい。

0021

ドーパミン産生大腸菌のゲノムにおいては、tyrR遺伝子座以外の遺伝子座にチロシンからドーパミンを合成する酵素群をコードするDDC遺伝子、hpaB遺伝子及びhpaC遺伝子を含む第2発現カセット、又はDDC遺伝子、PCD遺伝子、DHPR遺伝子及びTH遺伝子を含む第3発現カセットが置換される。tyrR遺伝子座以外のゲノム領域にドーパミン合成系遺伝子群が導入されることで効率的にチロシンからドーパミンを合成することができる。

0022

第2発現カセット及び第3発現カセットに含まれるDDC遺伝子は、ドーパ脱炭酸酵素をコードする遺伝子である。チロシンから合成されるL−ドーパが脱炭酸されることでドーパミンが生産される。DDC遺伝子は、例えば、シュードモナスプチダ(Pseudomonas putida)KT2440由来である。DDC遺伝子としてシュードモナス・プチダ由来の遺伝子を適用することで、ドーパを選択的に脱炭酸することができ、ドーパミンの生産効率がより向上する。DDC遺伝子は、例えば、配列番号8の塩基配列を有する。

0023

第2発現カセットに含まれるhpaB遺伝子は、4−ヒドロキシフェニル酢酸3−モノオキシゲナーゼオキシゲナーゼ部分をコードする遺伝子である。hpaB遺伝子がコードするオキシゲナーゼは、例えば、hpaC遺伝子がコードする酵素から供給されるFADH2を使ってチロシンの3位を水酸化して3,4−ジヒドロキシチロシン(L−ドーパ)を生成する。hpaB遺伝子及びhpaC遺伝子は、例えば、大腸菌BL21DE3に由来する。hpaB遺伝子は、例えば、配列番号9の塩基配列を有し、hpaC遺伝子は、例えば、配列番号10の塩基配列を有する。

0024

第2発現カセットは、DDC遺伝子、hpaB遺伝子及びhpaC遺伝子に加えて、T7プロモーター、tacプロモーター、lacプロモーター、lacUV5プロモーター等のプロモーター配列、T7ターミネーター等のターミネーター配列を更に含んでいてもよい。プロモーター配列は、例えば、各遺伝子の上流にそれぞれ含まれていてもよい。ターミネーター配列は所望のタンパク質をコードする遺伝子群の最下流に含まれていてよい。第2発現カセットに含まれる遺伝子群の連結順は特に制限されないが、例えば、上流からDDC遺伝子、hpaB遺伝子及びhpaC遺伝子の順に連結される。また、各遺伝子間には、プロモーター配列等の機能性配列以外の任意配列を含んでいてもよい。

0025

第3発現カセットに含まれるTH遺伝子は、チロシン水酸化酵素をコードする遺伝子である。チロシン水酸化酵素によって、チロシンがL−ドーパに変換される。TH遺伝子は、例えば、ドロソフィラメラガスター(Drosophila meranogaster)に由来する。TH遺伝子がドロソフィラ・メラノガスターに由来することでより効率的にL−ドーパが生産される。TH遺伝子は、例えば、配列番号11の塩基配列を有する。第3発現カセットは、DDC遺伝子及びTH遺伝子に加えて、TH酵素が要求する補酵素BH4を供給するための遺伝子群、補酵素BH4を再生するための遺伝子群を更に含んでいてもよい。補酵素BH4を供給するための遺伝子群としては、既述のmtrA遺伝子、PTPS遺伝子、SPR遺伝子等が挙げられる。また、補酵素BH4を再生するための遺伝子群としては、PCD遺伝子、DHPR遺伝子等が挙げられる。PCD遺伝子は、プテリン4αカルビノラミンデハイドラターゼをコードする遺伝子であり、例えば、ヒトに由来する。PCD遺伝子は、例えば、配列番号12の塩基配列を有する。DHPR遺伝子は、ジヒドロプテリジン還元酵素をコードする遺伝子であり、例えば、ヒトに由来する。DHPR遺伝子は、例えば、配列番号13の塩基配列を有する。

0026

第3発現カセットは、T7プロモーター、tacプロモーター、lacプロモーター、lacUV5プロモーター等のプロモーター配列、T7ターミネーター等のターミネーター配列を更に含んでいてもよい。プロモーター配列は、例えば、各遺伝子の上流にそれぞれ含まれていてもよい。ターミネーター配列は所望のタンパク質をコードする遺伝子群の最下流に含まれていてよい。第3発現カセットに含まれる遺伝子群の連結順は特に制限されないが、例えば、上流からDDC遺伝子、PCD遺伝子、DHPR遺伝子及びTH遺伝子の順に連結される。また、各遺伝子間には、プロモーター配列等の機能性配列以外の任意配列を含んでいてもよい。

0027

第2発現カセット及び第3発現カセットが置換される遺伝子座は、tyrR遺伝子座以外であればよく、例えば、manX遺伝子座、ascF遺伝子座、lacZ遺伝子座等が挙げられる。中でもmanX遺伝子座及びascF遺伝子座の少なくとも一方が好ましく、第2発現カセットがascF遺伝子座に置換していることがより好ましい。manX遺伝子は、マンノース特異的リン酸転移酵素のIIAコンポーネントをコードする遺伝子であり、非必須遺伝子である。ascF遺伝子は、セロビオースアルブチンサリシン特異的リン酸転移酵素のIIBCコンポーネントをコードする遺伝子であり、非必須遺伝子である。

0028

ドーパミン産生大腸菌に適用される大腸菌の株としては、例えば、K12株、BL21、W株等が挙げられる。

0029

ドーパミン産生大腸菌の好ましい態様としては、tyrR遺伝子座が、tyrAfbr−aroGfbr−tktA−ppsAで置換され、ascF遺伝子座が、DDC−hpaB−hpaCで置換される第1の大腸菌変異体[BL21(DE3) tyrR::tyrAfbr−aroGfbr−tktA−ppsA ascF::DDC−hpaB−hpaC]、tyrR遺伝子座が、tyrAfbr−aroGfbr−tktA−ppsAで置換され、manX遺伝子座が、DDC−hpaB−hpaCで置換される第2の大腸菌変異体[BL21(DE3) tyrR::tyrAfbr−aroGfbr−tktA−ppsA manX::DDC−hpaB−hpaC]、tyrR遺伝子座が、tyrAfbr−aroGfbr−tktA−ppsA−mtrA−PTPS−SPR−THで置換され、manX遺伝子座が、DDC−PCD−DHPR−THで置換される第3の大腸菌変異体[BL21(DE3) tyrR::tyrAfbr−aroGfbr−tktA−ppsA−mtrA−PTPS−SPR−TH manX::DDC−PCD−DHPR−TH]等が挙げられる。

0030

図1にグルコースからL−チロシンを介してドーパミンが生産される合成経路の概略を示す。グルコースを原料としてTktAにより、エリトロース−4−リン酸(E4P)が合成される。また、グルコースを原料としてPpsAにより、ホスホエノールピルビン酸(PEP)が合成される。E4PとPEPから、AroGfbrにより7−ホスホ−3−デオキシ−D−アラビノヘプツロソン酸(DAHP)が合成され、コリスメート(Chorismate)に変換される。コリスメートからTyrAfbr等により4−ヒドロキシフェニルピルビン酸(HPP)が合成され、HPPからL−チロシンが合成される。L−チロシンは、チロシン水酸化酵素(HpaB/HpaC又はTH)により、L−ドーパ(L−DOPA)に変換される。L−DOPAが、ドーパ脱炭酸酵素(DDC)により脱炭酸されてドーパミンが生産される。

0031

ドーパミン産生大腸菌は、通常の大腸菌に対して、所定の遺伝子座を所望の遺伝子で置換して形質転換することで大腸菌変異体として取得することができる。形質転換の方法として、例えば、FLリコンビナーゼでFRTイトを置換する方法(例えば、Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.,2000,97:6640−6645参照)、CRISPR/Cas9を利用する方法、条件致死遺伝子を有したプラスミドによる方法(J.Bacteriol.,1997,179:6228−6237参照)等を挙げることができる。

0032

ドーパミンの製造方法
本実施形態のドーパミンの製造方法は、上述したドーパミン産生大腸菌を、グルコース及びグリセロールの少なくとも一方を含む培地中で培養する培養工程を含む。ドーパミン産生大腸菌を、グルコース等を含む培地中で培養することでドーパミンが生産されて培地に蓄積される。

0033

ドーパミン産生大腸菌を培養する培地としては、例えば、LB培地、TB培地、M9等が挙げられる。培地にはグルコース及びグリセロールの少なくとも一方が添加される。グルコース等の添加濃度としては、例えば、終濃度として0.4重量%以上6重量%以下とすることができる。培地のpHは、例えば、5.5以上8以下とすることができる。また、培養温度としては、例えば、18℃以上37℃以下とすることができる。

0034

ドーパミンの製造方法は、培養工程に加えてドーパミン産生大腸菌を準備する準備工程を更に含んでいてもよい。準備工程は、例えば、ドーパミン産生大腸菌を取得する取得工程であってよい。取得工程は、例えば、tyrAfbr遺伝子、aroGfbr遺伝子、tktA遺伝子及びppsA遺伝子を含む第1発現カセットで、大腸菌ゲノム中のtyrR遺伝子座を置換する第1組み替え工程と、DDC遺伝子、hpaB遺伝子及びhpaC遺伝子を含む第2発現カセット、又はDDC遺伝子、PCD遺伝子、DHPR遺伝子及びTH遺伝子を含む第3発現カセットで、tyrR遺伝子座以外の遺伝子座を置換する第2組み替え工程とを含む。

0035

以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、以下において、プライマーprXXX−prYYYとの記載は、フォワードプライマーとしてprXXXを、リバースプライマーとしてprYYYを用いたことを意味する。

0036

大腸菌ゲノムへのDNA断片の挿入は、基本的にはProc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.,2000,97:6640−6645に記載の方法に準じて実施し、実施に必要なプラスミドベクターpCP20、pKD13、pKD3、pKD46等を常法により準備した。また、ゲノムに挿入するDNA断片は、プラスミドベクターにクローニングしてから、PCRによって得た。具体的には、挿入したいゲノム上の領域(遺伝子座)の上流領域及び下流領域をプラスミドベクターにクローニングし、組み換え用の基本ベクター構築した。続いて、上流領域と下流領域の間に挿入したいDNA断片と抗生物質耐性遺伝子をクローニングすることにより、挿入したいDNA断片が挿入したい領域の部分配列に挟まれた塩基配列を含むプラスミドベクターを作製した。

0037

(実施例1)
チロシン生産系遺伝子の導入
tyrR遺伝子の開始コドン(ATG)の上流532bpから497bpを上流領域(プライマーpr640(配列番号14)−pr641(配列番号15))とし、tyrRの終止コドン直下から515bpを下流領域(プライマーpr642(配列番号16)−pr643(配列番号17))として、BL21(DE3)ゲノムDNAを鋳型にPCRをおこない、In−Fusion(タカラバイオ社製)により、上流領域及び下流領域を同時にプラスミドベクターpET23aのBglII−XhoI部位にクローニングして、プラスミドベクターpAN2562を得た。なお、上流領域と下流領域の間にはBamHI切断配列(下線部)を挿入した。

0038

0039

Nat.Commun.,2,:326,2011に記載の方法に準じて、チロシン生産系の4遺伝子であるtyrAfbr遺伝子、aroGfbr遺伝子、tktA遺伝子及びppsA遺伝子を含むプラスミドベクターtyrAfbr−aroGfbr−tktA−ppsA/pCOLADuet−1(pAN0024;図2)を準備した。チロシン生産系の4遺伝子の内、tyrAfbrプロモーター領域からtyrAfbrとaroGfbrの2遺伝子とtktAの開始コドン下流129bpを含む計2684bpのDNA断片を、pAN0024からプライマーpr644(配列番号18)−pr696(配列番号19)を用いてPCRにより増幅した。

0040

0041

pKD13を鋳型にフリッパー認識配列に挟まれたカナマイシン耐性遺伝子断片をプライマーpr694(配列番号20)−pr695(配列番号21)を用いてPCRにより増幅した。上記のプライマーpr644−pr696で増幅した断片と、プライマーpr694−pr695で増幅した断片とをtyrR上流領域及び下流領域をクローニングしてあるpAN2562のBamHI部位にIn−Fusion(タカラバイオ社製)により同時にクローニングして、プラスミドベクターpAN2796を得た。得られたプラスミドベクターpAN2796を鋳型とし、tyrR上流領域内のプライマー(pr594(配列番号22))およびtyrR下流領域内のプライマー(pr595(配列番号23))を用いてPCRを行い、挿入断片を得た。

0042

0043

組み換え促進ベクターpKD46を保有したBL21(DE3)に上記で得られた挿入断片を挿入して、大腸菌変異体AN2808を得た。なお、カナマイシン耐性遺伝子は、pAN2796よりEcoRVで除去できるように設計した。

0044

pAN2796からEcoRVによりカナマイシン耐性遺伝子を除去し、そこへプラスミドベクターpAN0024をプライマーpr707(配列番号24)−pr708(配列番号25)を用いてPCRにより増幅した断片(tktA開始コドンより130bp下流からppsA開始コドンより630bp下流のトータル2659bp)と、pKD3を鋳型にフリッパーゼ認識配列に挟まれたクロラムフェニコール耐性遺伝子をプライマーpr694(配列番号20)−pr709(配列番号26)を用いてPCRで増幅した断片とをIn−Fusion(タカラバイオ社製)によりクローニングして、プラスミドベクターpAN2848を得た。

0045

0046

プラスミドベクターpAN2848を鋳型として、aroGfbr遺伝子内に結合できるプライマーpr697(配列番号27)とtyrR下流領域に結合できるプライマーpr595(配列番号23)を用いてPCRにより増幅し、大腸菌変異体AN2808に対して2段階目のゲノム挿入を行った。なお、プラスミドベクターpAN2848は、プラスミドベクターpAN2796と同様にEcoRVでクロラムフェニコール耐性遺伝子を除去できるように設計した。

0047

0048

プラスミドベクターpAN2848からEcoRVを用いた切断によってクロラムフェニコール耐性遺伝子を除去し、そこへプラスミドベクターpAN0024をプライマーpr711(配列番号28)−pr712(配列番号29)を用いてPCRにより増幅した断片(ppsA開始コドンより631bp下流からppsA終始コドンよりT7ターミネーターを含む432bp下流のトータル1749bp)と、pKD13を鋳型にフリッパーゼ認識配列に挟まれたカナマイシン耐性遺伝子をプライマーpr694(配列番号20)−pr695(配列番号21)を用いてPCRで増幅した断片とをIn−Fusion(タカラバイオ社製)によりクローニングして、プラスミドベクターpAN2890を得た。得られたpAN2890をppsAの5’末端プライマーpr713(配列番号30)およびpr595(配列番号23)を用いて挿入断片を増幅し、先の2段階目ゲノム挿入株に対し、3段階目のゲノム挿入を行った。3段階ゲノム挿入株はカナマイシン耐性遺伝子を持っているため、pCP20を導入してフリッパーゼを発現させて、カナマイシン耐性遺伝子を除去して、大腸菌変異体AN2896を得た。

0049

0050

大腸菌変異体AN2896は、以下のように表される。
BL21(DE3) tyrR::tyrAfbr−aroGfbr−tktA−ppsA

0051

manX遺伝子座へのドーパミン生産系の導入
manX遺伝子の開始コドン上流469bpから313bpを上流領域(プライマーpr747(配列番号31)−pr748(配列番号32))として、manX遺伝子の終止コドン下流26bpから313bpを下流領域(プライマーpr749(配列番号33)−pr750(配列番号34))として、BL21(DE3)ゲノムDNAを鋳型にしてPCRをおこない、In−Fusion(タカラバイオ社製)により、上流領域及び下流領域を同時にpET23aのBglII−XhoI部位にクローニングして、プラスミドベクターpAN2940を得た。なお、上流領域と下流領域の間にはBamHI切断配列を挿入した。

0052

0053

チロシンからドーパミンを生産するのに必要なDDC遺伝子、hpaB遺伝子及びhpaC遺伝子をクローニングしたプラスミドベクターDDC−hpaB−hpaC/pET23a(pAN3453;図3)を常法により準備した。

0054

プラスミドベクターpAN3453を鋳型として、この3つの遺伝子及びT7ターミネーターを含む領域を増幅するプライマーpr926(配列番号35)−pr814(配列番号36)を用いてPCRを行って得られた断片と、pKD13を鋳型にしてフリッパーゼ認識配列に挟まれたカナマイシン耐性遺伝子断片をプライマーpr694(配列番号20)−pr753(配列番号37)を用いてPCRにより増幅した断片とをpAN2940のBamHI部位にIn−Fusion(タカラバイオ社製)にてクローニングしてプラスミドベクターを得た。得られたプラスミドベクターを鋳型にして、manX上流領域及び下流領域に結合するプライマーpr758(配列番号38)−pr759(配列番号39)を用いてPCRを行い、得られた断片を、pKD46を保有している大腸菌変異体AN2896に対してゲノム挿入した。得られたゲノム挿入株は、カナマイシン耐性遺伝子を持っているため、pCP20を導入してフリッパーゼを発現させ、カナマイシン耐性遺伝子を除去して、大腸菌変異体AN3533を得た。

0055

0056

大腸菌変異体AN3533は、以下のように表される。
BL21(DE3) tyrR::tyrAfbr−aroGfbr−tktA−ppsA manX::DDC−hpaB−hpa

0057

(実施例2)
ascF遺伝子座へのドーパミン生産系の導入
ascF遺伝子の開始コドン上流2144bpから1024bpを上流領域(プライマーpr815(配列番号40)−pr816(配列番号41))として、ascF遺伝子の終止コドン下流248bpから1015bpを下流領域(プライマーpr817(配列番号42)−pr818(配列番号43))として、BL21(DE3)ゲノムDNAを鋳型にしてPCRをおこない、In−Fusion(タカラバイオ社製)により、上流領域及び下流領域を同時にpET23aのBglII−XhoI部位にクローニングして、プラスミドベクターpAN3281を得た。なお、上流領域と下流領域の間にはBamHI切断配列を挿入した。

0058

0059

pAN3453を鋳型として、実施例1と同様にプライマーpr820(配列番号44)−pr814(配列番号36)を用いてPCRを行って得られた断片と、pKD13を鋳型にフリッパーゼ認識配列に挟まれたカナマイシン耐性遺伝子断片をプライマーpr694(配列番号20)−pr821(配列番号45)を用いてPCRにより増幅した断片とをpAN3281のBamHI部位にIn−Fusion(タカラバイオ社製)にてクローニングしてプラスミドベクターを得た。得られたプラスミドベクターを鋳型にascF上流領域及び下流領域に結合するプライマーpr832(配列番号46)−pr833(配列番号47)を用いてPCRを行い、得られた断片をpKD46を保有している大腸菌変異体AN2896に対してゲノム挿入した。得られたゲノム挿入株はカナマイシン耐性遺伝子を持っているため、pCP20を導入してフリッパーゼを発現させ、カナマイシン耐性遺伝子を除去して、大腸菌変異体AN3868を得た。

0060

0061

大腸菌変異体AN3868は、以下のように表される。
BL21(DE3) tyrR::tyrAfbr−aroGfbr−tktA−ppsA ascF::DDC−hpaB−hpa

0062

(実施例3)
AN2896へ導入したppsA遺伝子3’末側590bp及びT7ターミネーターを含む計1043bpと、tyrRの終止コドン直下から515bpの下流領域をpET23aのBglII−XhoI部位にクローニングした。なお、ppsA下流部とtyrR下流部の間にはBamHI切断部位を挿入した。得られたプラスミドベクターのBamHI部位に、BH4生成に必要なmtrA−PTPS−SPR遺伝子をpr739−pr740を用いて増幅した断片と、カナマイシン耐性遺伝子をpr694−pr675で増幅した断片とをクローニングして、プラスミドベクターpAN3059を得た。

0063

0064

プラスミドベクターpAN3059に対して、pr713−pr595を用いて挿入断片を増幅し、pKD46を保有しているAN2896に対し、ゲノム挿入して、大腸菌変異体AN3068を得た。

0065

0066

上記で得られたppsA遺伝子下流域とtyrR下流域を含むプラスミドベクターのBamHI部位に、pr742−pr743を用いて増幅したTH開始コドンより1744bp下流域及びpr694−pr709で増幅したクロラムフェニコール耐性遺伝子をクローニングして得られたプラスミドベクターを鋳型として、pr760−pr595で増幅して得られたDNA断片を、pKD46を保有しているAN3068に対して、ゲノム挿入して、大腸菌変異体を得た。

0067

0068

続いて、上記で得られたppsA遺伝子下流域とtyrR下流域を含むプラスミドベクターのBamHI部位にpr745−pr712を用いて増幅したTHの1745bp以降の下流部分とpr694−pr675で増幅したカナマイシン耐性遺伝子をクローニングして、プラスミドベクターを得た。得られたプラスミドを鋳型として、pr761−pr595を用いたPCRで得られたDNA断片を、上記で得られた大腸菌変異体のゲノムに挿入することにより、TH遺伝子を有するドーパミン生産菌(AN3172)を作製した。

0069

0070

(参考例)
チロシンの製造
上記で得られた大腸菌変異体AN2896と、大腸菌BL21(DE3) tyrR::nullにプラスミドベクターpAN0024を導入した大腸菌変異体について、以下のようにしてチロシンの生産能を評価した。それぞれの大腸菌変異体のグリセロールストックを直接5mLのLB培地に植えて、37℃で12時間培養した。その後、培養液の500μLを50mLのTB培地に植えて、25℃で12時間培養した後、1Mイソプロピル-β-チオガラクトピラノシドIPTG)溶液を15μL(終濃度300μM)、50%(w/v)グルコース溶液を3mL(終濃度3%)添加した。25℃で48時間培養を継続したのち、培養液をサンプリングして、チロシン濃度を測定した。結果を図4に示す。

0071

チロシン生産系遺伝子をゲノム挿入した大腸菌変異体は、プラスミドベクターでチロシン生産系遺伝子を導入した大腸菌変異体よりも、チロシンの生産効率が高かった。

0072

(実施例4)
ドーパミンの製造1 manX遺伝子座
上記で得られた大腸菌変異体AN3533について、以下のようにしてドーパミンの生産能を評価した。大腸菌変異体のグリセロールストックを直接5mLのLB培地に植えて、37℃で12時間培養した。その後、培養液の500μLを50mLのTB培地に植えて、25℃で12時間培養した後、1MIPTG溶液を15μL(終濃度300μM)、50%(w/v)グルコース溶液を3mL(終濃度3%)添加した。25℃で48時間培養を継続したのち、培養液をサンプリングして、ドーパミン濃度を測定した。横軸に大腸菌のロット縦軸にドーパミン濃度を示す結果を図5に示す。

0073

(実施例5)
ドーパミンの製造2 ascF遺伝子座
上記で得られた大腸菌変異体AN3868について、実施例4と同様にしてドーパミンの生産能を評価した。横軸に大腸菌のロット、縦軸にドーパミン濃度を示す結果を図6に示す。

0074

(実施例6)
ドーパミンの製造3 TH遺伝子
上記で得られた大腸菌変異体AN3172について、実施例4と同様にしてドーパミンの生産能を評価した。縦軸にドーパミン濃度を示す結果を、大腸菌変異体AN3868の結果とともに図7に示す。

実施例

0075

図5から図7に示すように、チロシン産生遺伝子群とドーパミン産生遺伝子群とを大腸菌のゲノムに挿入することにより、グルコースからドーパミンを効率よく産生することができた。

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