図面 (/)

技術 加熱装置、インクジェット記録装置及び加熱制御方法

出願人 コニカミノルタ株式会社
発明者 小原耕治
出願日 2019年2月8日 (1年9ヶ月経過) 出願番号 2019-021779
公開日 2020年8月27日 (2ヶ月経過) 公開番号 2020-128045
状態 未査定
技術分野 インクジェット(インク供給、その他) 抵抗加熱の制御
主要キーワード 時間変化速度 制御設定データ 通電有無 温度変化パターン 外周面温度 配線遮断器 初期電圧値 直接線
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2020年8月27日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (10)

課題

より効率的に発熱体過熱を抑制することのできる加熱装置インクジェット記録装置及び加熱制御方法を提供する。

解決手段

加熱部60は、通電により発熱する発熱体612を有する板材61と、発熱体612への通電を制御するインクヒーター制御部46と、を備える。発熱体612には、温度に応じて抵抗値が変化する第1部分が含まれ、インクヒーター制御部46は、第1部分の抵抗値に応じた電流計測結果に基づいて板材61の異常を検出する。

概要

背景

加熱対象物を適切な温度に加熱維持する加熱装置がある。インクジェット記録装置においては、例えば、温度に応じて粘性といった特性が変化するインクを加熱するのに用いられている。

加熱装置では、抵抗素子による発熱が多く用いられている。電気が流れることによってジュール熱を発する抵抗素子(発熱体)が接触する加熱対象物が加熱される構成が知られている。この加熱装置においては、加熱対象物の温度が計測されて、当該計測の結果に応じて発熱体への通電有無切り替え制御が行われる。この場合、ヒーターと加熱対象物とが適正に接触していないと、当該接触部分で加熱対象物の温度が効果的に上昇せず、制御が不正確になる。これに対し、弾性部材により加熱対象物にヒーターを押圧することでより確実に接触状態を維持する構成がある(特許文献1)。

概要

より効率的に発熱体の過熱を抑制することのできる加熱装置、インクジェット記録装置及び加熱制御方法を提供する。加熱部60は、通電により発熱する発熱体612を有する板材61と、発熱体612への通電を制御するインクヒーター制御部46と、を備える。発熱体612には、温度に応じて抵抗値が変化する第1部分が含まれ、インクヒーター制御部46は、第1部分の抵抗値に応じた電流の計測結果に基づいて板材61の異常を検出する。

目的

この発明の目的は、より効率的に発熱体の過熱を抑制することのできる加熱装置、インクジェット記録装置及び加熱制御方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

通電により発熱する発熱体を有する発熱部と、前記発熱体への通電を制御する制御部と、を備え、前記発熱体には、温度に応じて抵抗値が変化する第1部分が含まれ、前記制御部は、前記第1部分の抵抗値に係る計測結果に基づいて前記発熱部の異常を検出することを特徴とする加熱装置

請求項2

前記温度と前記抵抗値に係る計測結果との関係を記憶する記憶部を備えることを特徴とする請求項1記載の加熱装置。

請求項3

前記制御部は、前記抵抗値に係る計測結果の時間変化速度に応じて前記異常を検出することを特徴とする請求項1又は2記載の加熱装置。

請求項4

前記制御部は、前記発熱体が所定の第1基準温度に上昇するまでの経過時間に基づいて前記異常の有無を判断することを特徴とする請求項3記載の加熱装置。

請求項5

前記発熱体に流れる電流を計測する電流計測部を備え、前記制御部は、前記電流の計測結果に基づいて前記異常を検出することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の加熱装置。

請求項6

所定の過電流に応じて前記発熱体への通電を遮断する電流遮断部を備えることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の加熱装置。

請求項7

前記発熱部は、絶縁部材を有し、前記発熱体は、前記絶縁部材に被覆されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の加熱装置。

請求項8

請求項1〜7のいずれか一項に記載の加熱装置と、インク吐出する記録動作部と、を備え、前記記録動作部は、前記発熱部に接触している加熱対象部を有することを特徴とするインクジェット記録装置

請求項9

前記記録動作部が吐出するインクを貯留するインク貯留部を有し、前記加熱対象部は、前記インク貯留部であることを特徴とする請求項8記載のインクジェット記録装置。

請求項10

前記インク貯留部に貯留されているインクの温度を計測する液温計測部を備えることを特徴とする請求項9記載のインクジェット記録装置。

請求項11

通電により発熱する発熱体を有する発熱部を備え、前記発熱体には、温度に応じて抵抗値が変化する第1部分が含まれる加熱装置の加熱制御方法であって、前記第1部分の抵抗値に係る計測結果に基づいて前記発熱部の異常を検出する異常検出テップを含むことを特徴とする加熱制御方法。

技術分野

0001

この発明は、加熱装置インクジェット記録装置及び加熱制御方法に関する。

背景技術

0002

加熱対象物を適切な温度に加熱維持する加熱装置がある。インクジェット記録装置においては、例えば、温度に応じて粘性といった特性が変化するインクを加熱するのに用いられている。

0003

加熱装置では、抵抗素子による発熱が多く用いられている。電気が流れることによってジュール熱を発する抵抗素子(発熱体)が接触する加熱対象物が加熱される構成が知られている。この加熱装置においては、加熱対象物の温度が計測されて、当該計測の結果に応じて発熱体への通電有無切り替え制御が行われる。この場合、ヒーターと加熱対象物とが適正に接触していないと、当該接触部分で加熱対象物の温度が効果的に上昇せず、制御が不正確になる。これに対し、弾性部材により加熱対象物にヒーターを押圧することでより確実に接触状態を維持する構成がある(特許文献1)。

先行技術

0004

特開2016−78240号公報

発明が解決しようとする課題

0005

しかしながら、加熱対象物と発熱体との接触状態に問題が生じた場合、発熱体の側では、放熱が効果的に行われずに、当該発熱体が必要以上に過熱するという課題がある。

0006

この発明の目的は、より効率的に発熱体の過熱を抑制することのできる加熱装置、インクジェット記録装置及び加熱制御方法を提供することにある。

課題を解決するための手段

0007

上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、
通電により発熱する発熱体を有する発熱部と、
前記発熱体への通電を制御する制御部と、
を備え、
前記発熱体には、温度に応じて抵抗値が変化する第1部分が含まれ、
前記制御部は、前記第1部分の抵抗値に係る計測結果に基づいて前記発熱部の異常を検出する
ことを特徴とする加熱装置である。

0008

また、請求項2記載の発明は、請求項1記載の加熱装置において、
前記温度と前記抵抗値に係る計測結果との関係を記憶する記憶部を備えることを特徴とする。

0009

また、請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の加熱装置において、
前記制御部は、前記抵抗値に係る計測結果の時間変化速度に応じて前記異常を検出することを特徴とする。

0010

また、請求項4記載の発明は、請求項3記載の加熱装置において、
前記制御部は、前記発熱体が所定の第1基準温度に上昇するまでの経過時間に基づいて前記異常の有無を判断することを特徴とする。

0011

また、請求項5記載の発明は、請求項1〜4のいずれか一項に記載の加熱装置において、
前記発熱体に流れる電流を計測する電流計測部を備え、
前記制御部は、前記電流の計測結果に基づいて前記異常を検出する
ことを特徴とする。

0012

また、請求項6記載の発明は、請求項1〜5のいずれか一項に記載の加熱装置において、
所定の過電流に応じて前記発熱体への通電を遮断する電流遮断部を備えることを特徴とする。

0013

また、請求項7記載の発明は、請求項1〜6のいずれか一項に記載の加熱装置において、
前記発熱部は、絶縁部材を有し、
前記発熱体は、前記絶縁部材に被覆されている
ことを特徴とする。

0014

また、請求項8記載の発明は、
請求項1〜7のいずれか一項に記載の加熱装置と、
インクを吐出する記録動作部と、
を備え、
前記記録動作部は、前記発熱部に接触している加熱対象部を有する
ことを特徴とするインクジェット記録装置である。

0015

また、請求項9記載の発明は、請求項8記載のインクジェット記録装置において、
前記記録動作部が吐出するインクを貯留するインク貯留部を有し、
前記加熱対象部は、前記インク貯留部である
ことを特徴とする。

0016

また、請求項10記載の発明は、請求項9記載のインクジェット記録装置において、
前記インク貯留部に貯留されているインクの温度を計測する液温計測部を備えることを特徴とする。

0017

また、請求項11記載の発明は、
通電により発熱する発熱体を有する発熱部を備え、前記発熱体には、温度に応じて抵抗値が変化する第1部分が含まれる加熱装置の加熱制御方法であって、
前記第1部分の抵抗値に係る計測結果に基づいて前記発熱部の異常を検出する異常検出テップを含む
ことを特徴とする加熱制御方法である。

発明の効果

0018

本発明に従うと、加熱装置において、より効率的に発熱体の過熱を抑制することができるという効果がある。

図面の簡単な説明

0019

加熱装置を有するインクジェット記録装置の構成を示す模式図である。
ヘッドユニットの内部構成を示す図である。
インクタンク概略構造を示す斜視図である。
インクタンクの概略構造を示す斜視図である。
加熱部の板材のインクタンクに対する接触部分の一部を拡大した図である。
加熱部の機能構成を示す図である。
インクジェット記録装置の機能構成を示すブロック図である。
起動時の温度変化パターンの例を示す図である。
加熱異常検出処理の制御手順を示すフローチャートである。

実施例

0020

以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本実施形態の加熱装置を有するインクジェット記録装置1の構成を示す模式図である。この図1では、インクジェット記録装置1を正面から見た場合について示す。

0021

このインクジェット記録装置1は、ラインヘッドを有し、当該ラインヘッドに対して記録媒体を移動させながら4色のインクを適切なタイミングで吐出することでカラー画像を形成するプリンターである。
インクジェット記録装置1は、媒体供給部10と、記録動作部20と、媒体排出部30と、制御部40などを備えている。このインクジェット記録装置1では、制御部40による制御に基づいて、媒体供給部10に格納された記録媒体Pが記録動作部20に搬送され、画像が形成された後に媒体排出部30に排出される。

0022

媒体供給部10は、内部に格納された記録媒体Pを一枚ずつ記録動作部20へ送る。
記録媒体Pとしては、種々の厚さの印刷用紙のほか、セルフィルム布帛など、種々のもの、ここでは、画像形成ドラム21の外周面上に湾曲して担持され得るものが挙げられる。

0023

媒体供給部10は、記録媒体Pを格納する給紙トレー11と、給紙トレー11から記録動作部20へ記録媒体Pを搬送するフィーダーボード12とを有する。給紙トレー11は、一又は複数の記録媒体Pを載置可能に設けられた板状の部材である。給紙トレー11は、給紙トレー11に載置された記録媒体Pの量に応じて上下動するよう設けられており、当該上下動方向について、最上の記録媒体Pがフィーダーボード12により搬送される位置で保持される。
フィーダーボード12は、内側が複数(例えば、2本)のローラー121、122により担持された輪状のベルト123を駆動してベルト123上の記録媒体Pを搬送する搬送機構や、給紙トレー11上に載置された最上の記録媒体Pをベルト123上に受け渡す供給部を有する。フィーダーボード12は、供給部によりベルト123上に受け渡された記録媒体Pをベルト123に沿わせるように搬送する。

0024

記録動作部20は、画像形成ドラム21と、受け渡しユニット22と、ドラムヒーター23と、ヘッドユニット24と、照射部25と、デリバリー部26などを備える。

0025

画像形成ドラム21は、円筒状の外形を有し、当該円筒状部分の外周面上に最大3枚の記録媒体Pを担持して、円筒の中心軸に対する回転動作に応じて記録媒体Pを搬送する搬送動作を行う。

0026

受け渡しユニット22は、媒体供給部10から受け渡された記録媒体Pを画像形成ドラム21に受け渡す。受け渡しユニット22は、フィーダーボード12により搬送された記録媒体Pの一端を担持するスイングアーム部221と、スイングアーム部221に担持された記録媒体Pを画像形成ドラム21に受け渡す円筒状の受け渡しドラム222などを有し、フィーダーボード12上の記録媒体Pをスイングアーム部221により取り上げて受け渡しドラム222に受け渡すことで記録媒体Pを画像形成ドラム21の外周面に沿う向きに誘導して画像形成ドラム21に受け渡す。

0027

ドラムヒーター23は、画像形成ドラム21の外周面の近傍に位置し、この外周面及び記録媒体Pを加熱する。ここでは、ドラムヒーター23は、画像形成ドラム21の回転方向について、受け渡しユニット22による画像形成ドラム21への記録媒体Pの引き渡し位置からヘッドユニット24による記録媒体Pへの画像記録位置との間に設けられている。画像形成ドラム21の外周面がドラムヒーター23により加熱されて、担持する記録媒体Pが適度な温度とされる。これにより、インクが記録媒体P上に着弾した際の記録媒体Pへの硬化速度などが適切に保たれ、安定して高品質な画像が形成される。このドラムヒーター23には、例えば、赤外線ヒーターが用いられる。

0028

ヘッドユニット24は、画像形成ドラム21の回転に応じて移動する記録媒体Pの一の記録対象面に対し、当該ヘッドユニット24において記録媒体Pの当該記録対象面と対向する面(ノズル開口面)に設けられた複数のノズル開口部から適切なタイミングでインクの液滴を吐出し、記録媒体Pの記録対象面上に着弾させていくことで画像を形成する。ヘッドユニット24は、複数のノズルが設けられた吐出モジュール242(図2参照)を一又は複数(ここでは後述のように複数)備える。本実施形態のインクジェット記録装置1では、ヘッドユニット24は、記録媒体Pの搬送方向に所定の間隔で複数、ここでは、4色の各インクにそれぞれ応じて4つ配置されている。4つのヘッドユニット24は、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、K(黒)のインクをそれぞれ出力する。これらのインクは、ここでは、紫外線を照射することで硬化するものが用いられる。また、インクは、加熱部60(図4参照)によりヘッドユニット24の内部及び/又は外部で適切な温度に加熱維持される。

0029

ヘッドユニット24の各々は、ここでは、それぞれ画像形成ドラム21上で搬送される記録媒体Pの搬送方向に垂直な幅方向に当該記録媒体Pの画像形成幅に亘って配列された複数のノズル開口部を備え、記録媒体Pを搬送方向に移動させながら当該ノズル開口部から記録媒体Pに対してインクを吐出することでシングルパスにより画像を形成可能なラインヘッドを備える。

0030

照射部25は、所定波長エネルギー線電磁波)、ここでは、近紫外領域(波長が400nm程度)の紫外線を照射して、ヘッドユニット24から吐出されて記録媒体P上に着弾したインク(即ち、当該インクにより形成された画像)を硬化、定着させる。照射部25は、例えば、紫外線を発する発光ダイオードLED251、図2参照)を有し、当該LED251に電圧印加して電流を流すことで発光させて紫外線を照射する。照射部25は、画像形成ドラム21の回転により搬送される記録媒体P上にヘッドユニット24からインクの吐出がなされた後、記録媒体Pがデリバリー部26に引き渡される前の間で、当該記録媒体P上に紫外線が照射可能に位置している。

0031

なお、照射部25において紫外線を発する構成は、LEDに限られない。照射部25は、例えば、水銀ランプを有していてもよい。また、インクが紫外線以外のエネルギー線を受けて硬化する性質を有する場合には、上述の紫外線を発する構成の代わりに、当該インクを硬化させる波長のエネルギー線を発する各種光源が設けられる。

0032

デリバリー部26は、画像形成が終了し、着弾したインクが硬化した後の記録媒体Pを媒体排出部30に搬送する。デリバリー部26は、円筒状の受け渡しローラー261と、複数(例えば、2本)のローラー262、263と、内側面でローラー262、263に支持された輪状のベルト264などを有する。受け渡しローラー261は、画像形成ドラム21から記録媒体Pを受け取ってベルト264上に誘導する。デリバリー部26は、受け渡しローラー261からベルト264上へと受け渡された記録媒体Pをローラー262、263の回転に伴い周回移動するベルト264と共に移動させることで搬送して媒体排出部30に送り出す。

0033

媒体排出部30は、デリバリー部26により記録動作部20から送り出された記録媒体Pをユーザーにより取り出されるまで格納する。媒体排出部30は、板状の排紙トレー31などを有し、この排紙トレー31上に画像形成後の記録媒体Pを載置する。

0034

制御部40は、媒体供給部10、記録動作部20及び媒体排出部30の動作を制御し、画像形成命令ジョブ)による形成対象画像のデータ及び画像形成に係る設定に応じて記録媒体P上に画像を形成させる。

0035

図2は、ヘッドユニット24の内部構成を示す図である。図2(a)は、ヘッドユニット24を側方(Y方向)から見た内部構成の概略側面図である。図2(b)は、ヘッドユニット24を記録媒体側(Z方向)から見た内部構成の概略底面図である。ここでいうヘッドユニット24の側方は、ヘッドユニット24の上下方向、及び図1紙面に対してそれぞれ垂直な方向である。

0036

図2(a)及び図2(b)に示すように、ヘッドユニット24は、複数、ここでは8個の吐出モジュール242と、インクタンク245(インク貯留部)などを有する。吐出モジュール242は、搬送方向(X方向)について異なる2つの位置に幅方向(Y方向)について互いに異なる位置範囲となるように千鳥格子状に並んで、支持部243に固定されている。吐出モジュール242の下端(Z側端)はノズル開口面であり、ヘッドユニット24(支持部243)の下端に露出している。ノズル開口面には、複数のノズルNの開口が並んでおり、それぞれ、インクタンク245により貯留され、供給されたインクが吐出される。各吐出モジュール242は、2つのインクジェットヘッド2421を有する。

0037

インクタンク245は、第1タンク245aと、4つの第2タンク245bとを含む。これらは、一体的に形成されている。

0038

図3及び図4は、インクタンク245の概略を示す斜視図である。図3は側面を主に示した図であり、図4は上面を主に示した図である。

0039

インクタンク245は、一方(Y方向)に長い形状を有する。インクタンク245の長手方向(Y方向)について中央に第1タンク245aが位置し、両端側にそれぞれ2つずつ第2タンク245bが位置している。第1タンク245aは、長手方向に複数回(ここでは3回)折り返してX方向に蛇行する形状を有し、その長さ方向について一端2451から流入したインクが蛇行して他端2452へ流れた後流出し、第2タンク245bのそれぞれに送られる。第2タンク245bは、それぞれ、2個の吐出モジュール242へインクを供給する。第1タンク245aと第2タンク245bとの間は、図示略のポンプなどにより接続されていてよい。第1タンク245a内には、当該第1タンク245a内のインクの液温を計測する液温計測部64を有する。液温計測部64は、第1タンク245a内に代えて又は加えて第2タンク245b内のインクを計測してもよい。

0040

インクタンク245の長辺を含む一側面には、加熱部60(加熱装置)の板材61(発熱部)が接触している。加熱部60は、板材61の一面から伝わる熱によりインクタンク245(加熱対象部)の一側面を加熱することで、インクタンク245内のインクを加熱する。板材61は、ねじなどの固定部材62によりインクタンク245に固定されている。

0041

図5は、板材61のインクタンク245に対する接触部分の一部を拡大した図である。
板材61は、1又は複数枚絶縁板611(絶縁部材)と、当該絶縁板611の表面(2枚の絶縁板611に挟まれた領域であってもよい)に張り巡らされた発熱体612とを含むラバーヒーターである。すなわち、板材61は、発熱体612が絶縁板611により被覆されたものである。板材61は、切欠部613を有し、当該切欠部613においてサーミスター63がインクタンク245の側面に、例えば、ねじ止めされるなどにより接している。ここでいう絶縁板611は、剛性の高いものに限られず、単独では折れ曲がるものであってもよい。絶縁板611としては、例えば、シリコーン樹脂などであり、サーミスター63は、入力電圧及びインクタンク245における接触部分の温度に応じた情報(電圧など)を出力する。

0042

発熱体612は、電力供給部90(図6参照)に電気的に接続された導体である。発熱体612は、通電されて流れる電流に応じて発熱し(ジュール熱)、絶縁板611を加熱する。ここでは、発熱体612(第1部分)は、ステンレス箔である。ステンレス箔は、温度に応じて抵抗値が変化する導体である。ここでは、「温度に応じて抵抗値が変化する導体」とは、常温(ここでは、例えば、25℃)から200℃までの温度変化において、抵抗値が10%以上変化する導体であることを意味する。発熱体612は、絶縁板611の表面に接触し、広い範囲にわたって蛇行しながら伸びている。

0043

図6は、加熱部60の機能構成を示す図である。
加熱部60は、上述の板材61及びサーミスター63に加えて、電流計測部65と、スイッチ66と、インクヒーター制御部46(制御部)などを備える。電流計測部65、スイッチ66及びインクヒーター制御部46は、ここでは、単一のヒーター制御基板60a上に位置している。

0044

発熱体612は、外部の電力供給部90に電流計測部65及びスイッチ66を含む電気回路に電気的に接続されている。電力供給部90は、ここでは、所定の周波数交流電圧を印加する。電気回路には、印加電圧と、全体の抵抗(主に発熱体612の抵抗)とに応じた電流が流れ、当該電流に応じて発熱体612が発熱する。

0045

電流計測部65は、電力供給部90と発熱体612をつなぐ電気回路を流れる電流を計測して計測結果に係る信号をインクヒーター制御部46に出力する。また、インクヒーター制御部46には、サーミスター63から温度に応じたデータ(例えば電圧)が入力される。

0046

スイッチ66は、例えば、リレースイッチであり、物理的かつ可逆的に電気回路における電流の流れ、すなわち、発熱体612の通電状態切り替える。スイッチ66は、インクヒーター制御部46の制御信号に応じて通電状態の切り替えが可能である。

0047

インクヒーター制御部46は、電流計測部65及びサーミスター63から入力される計測結果、ここでは、温度情報(ここでは、それぞれ電圧に応じた信号)に基づいて、スイッチ66の開閉オンオフ)制御し、発熱体612の通電状態を切り替える。インクヒーター制御部46は、所定の温度範囲の上限で通電をオフさせ、下限で通電をオンさせる。また、インクヒーター制御部46は、計測結果に所定の異常が検出されたか否かを判別し、検出された場合に発熱体612への通電を切断する。インクヒーター制御部46は、CPUを有していて、プログラムに基づいてソフトウェア的に制御動作がおこなわれてもよいし、専用の論理回路などを有し、温度情報に応じて動作が切り替わる基板であってもよい。ここでは、インクヒーター制御部46が実行する後述の加熱異常検出処理に係るプログラムのデータは、プログラム403aに記憶され、インクヒーター制御部46が取得して実行する。あるいは、この処理に係るプログラムのデータをインクヒーター制御部46が初めから保持していてもよい。

0048

インクヒーター制御部46は、取得された抵抗値(電流値;抵抗値に係る計測結果)を発熱体612の線温(温度)に変換することができる。変換は、電圧値から直接線温に変換可能に関係式又は関係を示すテーブルが定められて記憶部46aに記憶されていて、参照されてもよい。また、各電圧値を直接線温に換算するのではなく、初期電圧値と現在の電圧値との差分(変化量)に基づいて温度上昇量を取得し、初期温度加算してもよい。あるいは、具体的な温度に換算されず、電流値のまま処理がなされてもよい。

0049

電力供給部90は、加熱部60のサーミスター63及び発熱体612にそれぞれ電力を供給する。ここでは、電力供給部90は、サーミスター63及び発熱体612にそれぞれつながる電気回路の両端の間に、各々所定の周波数の交流電圧(電圧及び周波数は互いに異なっていてもよい)を印加する。電力供給部90は、配線遮断器91(ブレーカー;電流遮断部)を有している。配線遮断器91は、短絡などにより電気回路に流れる電流が基準値を超えた場合に電力の供給を遮断する。

0050

図7は、本実施形態のインクジェット記録装置1の機能構成を示すブロック図である。
インクジェット記録装置1は、上述の制御部40、ドラムヒーター23、照射部25、サーミスター63、電流計測部65、スイッチ66及びインクヒーター制御部46に加えて、搬送制御部41と、搬送モーター211と、ドラムヒーター制御部43と、ヘッド制御部44と、ヘッド駆動部241と、照射制御部45と、操作受付部47と、表示部48と、報知出力部49と、通信部50と、制御部40と各部との間を接続して信号の伝送を行うバス51などを備える。

0051

制御部40は、CPU401と、RAM402と、記憶部403などを有する。制御部40では、記憶部403から読み出された制御用のプログラム403a及び設定データをRAM402に一時記憶させて、当該一時記憶データに基づいてCPU401が制御処理を行う。記憶部403は、読み書きが可能な不揮発性メモリーやHDDなどの補助記憶部を有する。記憶部403の一部には、ROMが用いられてもよい。

0052

制御部40(CPU401)は、インクジェット記録装置1の動作を統括制御する。制御部40は、通信部50を介して外部から取得された画像記録に係る命令及び記録対象画像データ、すなわちプリントジョブに基づいて媒体供給部10、記録動作部20、及び媒体排出部30をそれぞれ適切なタイミングで動作させ、記録媒体P上に画像を形成させる。

0053

操作受付部47は、ユーザー操作受け付けて、入力信号として制御部40に出力する。操作受付部47は、例えば、表示部48の表示画面と重ねて設けられたタッチセンサーなどを有する。あるいは、操作受付部47は、これに代えて又は加えて押しボタンスイッチなどを備えていてもよい。

0054

表示部48は、表示画面にステータス情報動作メニューなどの表示を行う。表示部48は、上述のタッチセンサーが重ねられた表示画面、例えば、LCD(液晶ディスプレイ)を有する。

0055

報知出力部49は、インクジェット記録装置1に異常が生じた場合などに所定の報知動作を行う。報知出力部49としては、例えば、圧電素子などを用いて所定のビープ音を発生させる音声発生部やLEDランプを点滅又は点灯させる発光部などが挙げられる。

0056

通信部50は、PCなどの外部機器との通信接続を行い規格に従ってデータ通信を行うためのインターフェイスである。この通信部50としては、例えば、LAN接続用のネットワークカードが挙げられるが、その他、ブルートゥース通信登録商標:Bluetooth)などを利用した無線通信インターフェイスや、USBによる外部機器との直接接続に係る接続端子及びドライバーなどであっても良い。制御部40は、通信部50を介して外部機器からプリントジョブや、インクジェット記録装置1の制御設定データなどを取得する。

0057

搬送モーター211は、搬送制御部41の制御により所定の回転速度で画像形成ドラム21などの各部を動作させる。搬送制御部41は、例えば、図示略のエンコーダーを用いて取得される画像形成ドラム21などの回転速度や回転角度位置に基づいて、画像形成ドラム21など各部の回転速度や回転位置などを適切に制御する。また、搬送制御部41は、記録媒体Pの媒体供給部10から記録動作部20への受け渡しや記録動作部20から媒体排出部30への受け渡しなどに係る動作の制御を行う。また、搬送制御部41は、記録媒体Pの搬送などで異常が生じた場合には、速やかに搬送モーター211の動作を中止させ、画像形成ドラム21の回転を中止させる。

0058

ドラムヒーター23は、上述のように画像形成ドラム21の外周面を適切な温度に加熱する。ドラムヒーター制御部43がドラムヒーター23の動作を適宜オンオフさせることで、画像形成ドラム21の外周面温度を適切な温度範囲内に維持する。これにより、記録媒体Pは、少なくともインクの吐出時において適切な温度範囲に設定され、また、インクの吐出後における温度の変化を抑える。
ドラムヒーター23には、例えば、輻射熱を発するハロゲンランプが用いられ、ドラムヒーター制御部43は、当該ハロゲンランプに流す電流を適切に制御する。輻射熱は、直接画像形成ドラム21の外周面を加熱し、また、図示略の反射板により反射されて当該外周面をより効率よく加熱する。

0059

ヘッド駆動部241は、ヘッド制御部44からの制御信号や入力される形成対象の画像データに応じて各ヘッドユニット24のノズルの負荷ピエゾ型のインクジェット記録装置における圧電素子やサーマル型のインクジェット記録装置における発熱体など)に電力を供給し、各ノズルの開口部から適切なタイミングでインクを吐出させる。

0060

照射制御部45は、ヘッド駆動部241の動作に応じて画像形成がなされた記録媒体Pに対して照射部25からエネルギー線(紫外線)の照射を行わせる。照射制御部45は、一連画像記録動作が行われている間、例えば、複数枚連続の場合には、最初の記録媒体Pへの画像形成開始から最後の記録媒体Pへの画像形成終了まで連続的に照射を行わせてもよいし、記録媒体Pが照射部25による紫外線の照射範囲を通過する間にのみ紫外線の照射を行うようにオンオフを制御してもよい。あるいは、紫外線の照射期間は、これらの中間であってもよい。

0061

なお、以上では、搬送制御部41、ドラムヒーター制御部43、インクヒーター制御部46、照射制御部45、及びヘッド制御部44を各々制御部40とは別個に示しているが、全て共通のCPU401やRAM402などにより制御動作が行われる構成とすることができる。

0062

次に、加熱部60による加熱動作について説明する。
本実施形態の加熱部60は、電流計測部65の計測結果に基づいて、当該ヒーターが所定の温度範囲に入るようにスイッチ66の動作を制御する。上述のように、発熱体612は、温度に応じて抵抗値が変化するので、所定電圧を印加して場合に流れる電流が抵抗値に応じて変化する。この電流値を電流計測部65から取得して、所定の条件を満たした場合にスイッチ66に電流を遮断させる。

0063

図8は、起動時の温度変化パターンの例を示す図である。
加熱前の発熱体612の初期温度H0は、常温(約25℃)である。電流が流れると、発熱体612が発熱して温度が上昇する。規定された上限温度まで上昇すると、スイッチ66の動作により電流が遮断されて発熱体612の発熱が停止し、温度が低下に転じる。その後は、発熱体612の温度が適宜な温度範囲Hkに留まるように周期的にスイッチ66が切り替えられて発熱体612へ断続的に通電される。

0064

なお、通電を遮断している間には、発熱体612の温度を検出することができないので、インクヒーター制御部46は、サーミスター63に基づいて通電を再開させるか、又は温度を計測せずに自動的に所定時間後に通電を再開させればよい。

0065

ここで、インクジェット記録装置1の起動時における温度上昇速度(抵抗値、電流値の時間変化速度)は、電流に応じた発熱量と、発熱体612から絶縁板611及びインクタンク245への放熱量との関係で定まる。放熱量は、特に、熱容量の大きいインクタンク245に依存するので、絶縁板611がインクタンク245から一部でも離隔してインクタンク245への放熱が不十分になると、絶縁板611とインクタンク245とが正常に密着している場合に比較して温度上昇速度が大きく急激になる。

0066

インクヒーター制御部46は、スイッチ66をオンさせて発熱体612に通電を開始させたタイミング(初期温度H0)から、第1基準温度H1に上昇するまでの経過時間を計測し、基準時間dt1より短時間で第1基準温度H1に達した場合には、絶縁板611とインクタンク245との間における接触状態に異常があるものと判断する。基準時間dt1以上の時間で第1基準温度H1に達した場合には、正常に発熱及び加熱がなされている(異常がない)と判断される。なお、接触状態の異常ではなく、短絡などによる電流異常(所定の過電流)の場合には、配線遮断器91が動作する。太線で示されている変化では、基準時間dt1の時点では、温度がH1に達していないので、異常な昇温が生じていないと判断される。細線で示されている変化では、基準時間dt1の時点で温度がH1を超過しているので、異常な昇温が生じていると判断される。

0067

図9は、インクジェット記録装置1で実行される本実施形態の加熱制御方法を含む加熱異常検出処理のインクヒーター制御部46による制御手順を示すフローチャートである。このインクジェット記録装置1の各部への電力供給が開始された場合に自動的に起動される。

0068

インクヒーター制御部46は、スイッチ66をオンさせる制御信号を出力する。また、インクヒーター制御部46は、経過時間の計数を開始する(ステップS101)。インクヒーター制御部46は、電流計測部65から電流値を取得する(ステップS102)。インクヒーター制御部46は、電流値の取得に成功したか否かを判別する(ステップS103)。取得に成功していない、すなわち、電流値自体が取得されない場合、及び取得されたデータが電流値として異常な値(異常を示す値として予め定められているものを含む)であると判別された場合には(ステップS103で“NO”)、インクヒーター制御部46は、検出異常であると判定する。インクヒーター制御部46は、スイッチ66をオフさせる(ステップS111)。それから、インクヒーター制御部46の処理は、ステップS114に移行する。

0069

電流値の取得に成功したと判別された場合には(ステップS103で“YES”)、インクヒーター制御部46は、時間の計数開始から、すなわち、スイッチ66をオンして発熱体612の発熱を開始させてから基準時間dt1が経過したか否かを判別する(ステップS104)。基準時間dt1が経過したと判別された場合には(ステップS104で“YES”)、インクヒーター制御部46は、加熱が正常であると判定する(ステップS112)。それから、インクヒーター制御部46の処理は、ステップS114に移行する。

0070

基準時間dt1が経過していないと判別された場合には(ステップS104で“NO”)、インクヒーター制御部46は、取得されている電流値を温度に換算し、現在の発熱体612の線温を取得する(ステップS105)。インクヒーター制御部46は、線温が第1基準温度H1より高いか否かを判別する(ステップS106)。線温が第1基準温度より高くない(第1基準温度以下である)と判別された場合には(ステップS106で“NO”)、インクヒーター制御部46の処理は、ステップS102に戻る。線温が第1基準温度より高いと判別された場合には(ステップS106で“YES”)、インクヒーター制御部46は、昇温速度が異常であると判定し、スイッチ66をオフさせる(ステップS113)。それから、インクヒーター制御部46の処理は、ステップS114に移行する。

0071

ステップS111〜S113の各処理からステップS114の処理に移行すると、インクヒーター制御部46は、判定結果を制御部40に出力する(ステップS114)。制御部40は、取得した判定結果に基づいて、媒体供給部10及び記録動作部20の動作を中止させたり、表示部48に所定の表示を行わせ、及び/又は報知出力部49に所定の報知動作を行わせたりすることができる。そして、インクヒーター制御部46は、加熱異常検出処理を終了する。
これらのうち、ステップS104〜S106の処理が、本実施形態の異常検出ステップに対応する。

0072

なお、電流値の取得間隔は、基準時間dt1を所定数で除した値として予め設定されていてもよい。また、取得間隔が基準時間dt1に対して十分に小さく定めることができない場合には、スイッチをオンしたタイミングと基準時間dt1が経過したタイミングの2回だけ電流値を取得ることとしてもよい。

0073

また、起動時ではなく、動作途中で異常が生じた場合でも同様に判断することができる。ただし、維持対象の温度範囲Hkは、初期温度H0と第1基準温度H1との差よりも小さいので、異常時と正常時とで昇温に要する時間の差が小さくなる。したがって、この場合には、小さい時間差を確実に検出可能な精度及び間隔で電圧値が取得される。

0074

以上のように、本実施形態の加熱部60は、通電により発熱する発熱体612を有する板材61と、発熱体612への通電を制御するインクヒーター制御部46と、を備える。発熱体612は、温度に応じて抵抗値が変化し(すなわち、ここでは、発熱体612の全体が第1部分)、インクヒーター制御部46は、発熱体612の抵抗値に係る計測結果(電流値)に基づいて板材61の異常を検出する。
このように、加熱対象のインクタンク245やインクではなく、また、ラバーヒーターの絶縁板611でもなく、直接発熱体612の過熱などの異常を検出することで、発熱体612がインクタンク245及び/又は絶縁板611と離隔するなどにより、適切に当該インクタンク245及び/又は絶縁板611に放熱されない場合に、過熱状態を速やかに検出することができる。したがって、この加熱部60では、加熱部60の過熱による異常及びトラブルを効果的に抑制することができる。特に、発熱体612の一部だけが絶縁板611やインクタンク及び/又は245と離隔した場合などに、サーミスター63による計測位置などに応じては異常が検出されないのを効率的に抑制することができる。よって、この加熱部60は、より効率的に発熱体の過熱を抑制することができる。また、加熱異常をヒューズだけで対応しないので、異常が発生したときにヒューズが切れる前に速やかに通電が切断されて、ヒューズの交換の手間が省かれる。

0075

また、加熱部60は、温度と抵抗値に係る電流の計測結果との関係を記憶する記憶部46aを備える。これにより、電流計測部65の計測結果に基づいて発熱体612の温度を容易かつ直接的に取得することができる。よって、加熱部60では、速やかに発熱体612の異常な加熱を検出することができる。

0076

また、インクヒーター制御部46は、抵抗値に係る電流の計測結果の時間変化速度に応じて異常を検出する。すなわち、発熱体612が実際に過熱状態になる前に温度上昇中に異常の検出が可能になるので、過熱による発熱体612及び/又は絶縁板611の焦げ付きなどのトラブルを未然に防ぐことができる。よって、異常発生時に焦げ付いた部分の交換などを必要とせずに、容易に対応可能となる。

0077

また、インクヒーター制御部46は、発熱体612が所定の第1基準温度H1に上昇するまでの経過時間に基づいて異常の有無を判断する。すなわち、温度変化の傾向を細かく取得せずとも容易に異常の有無を判別できるので、容易、速やかかつ確実に発熱体612の発熱異常を検出することができる。

0078

また、加熱部60は、発熱体612に流れる電流を計測する電流計測部65を備え、インクヒーター制御部46は、電流の計測結果に基づいて異常を検出する。電力供給部90により所定の電圧が印加される場合、電流検出が容易であり、確実に発熱体612の温度の異常を検出することができる。

0079

また、所定の過電流に応じて発熱体612への通電を遮断する配線遮断器91を備える。発熱体612の発熱異常は、発熱体612の異常に加えて、電力供給に係る回路の短絡を原因とするものもある。この場合には、スイッチ66とは別個に過電流に応じて電流が遮断されることで、短絡箇所によらず確実に発熱体612の過熱を抑えることができる。

0080

また、板材61は、絶縁板611を有し、発熱体612は、絶縁板611に被覆されている。これにより、加熱対象が導体か絶縁体かを問わずに加熱部60による加熱を行うことができる。また、発熱体612がむき出しではないので、発熱体612からの漏電などを防ぐことができる。また、絶縁板611の熱容量により、発熱体612のみの場合よりも異常時における温度上昇速度を低減させることができる。よって、この加熱部60の安全性を向上させることができる。

0081

また、本実施形態のインクジェット記録装置1は、上記加熱部60と、インクを吐出する記録動作部20と、を備え、記録動作部20は、板材61に接触している加熱対象部であるインクタンク245を有する。
すなわち、上記加熱部60によりインクジェット記録装置1における加熱動作を行うことで、より安全に加熱を行い、また、問題が生じたときに容易かつ速やかに対処して画像形成動作などを再開することができる。

0082

また、インクジェット記録装置1は、記録動作部20から吐出されるインクを貯留するインクタンク245を有し、加熱対象部は、このインクタンク245である。すなわち、より安全かつ容易にインクの加熱を行い、適正な温度でインクを吐出させることができる。

0083

また、インクタンク245に貯留されているインクの温度を計測する液温計測部64を備える。発熱体612の温度だけではなく、インクの温度を直接計測することもできるので、より正確にインクの温度を調整しつつ、加熱部60の異常を速やかに検出して安全かつ容易に動作を行うことができる。

0084

また、本実施形態の加熱制御方法は、通電により発熱する発熱体612を有する板材61を備え、発熱体612には、温度に応じて抵抗値が変化する第1部分が含まれる加熱部60の加熱制御方法であって、第1部分の抵抗値に係る計測結果に基づいて板材61の異常を検出する異常検出ステップを含む。
このように、発熱体612の温度以上を直接速やかに検出することで、発熱体612がインクタンク245及び/又は絶縁板611と離隔するなどにより、適切に当該インクタンク245及び/又は絶縁板611に放熱されない場合に、過熱状態を速やかに検出することができる。したがって、この加熱部60では、加熱部60の過熱による異常及びトラブルを効果的に抑制することができる。

0085

なお、本発明は、上記実施の形態に限られるものではなく、様々な変更が可能である。
例えば、上記実施の形態では、基準時間内に発熱体612の温度が第1基準温度H1に到達するか否かによって加熱の異常を検出したが、より細かい時間間隔で温度(電流値)を取得し、瞬間的な温度条件が一又は複数回基準を超えた場合に加熱異常が生じていると判断してもよい。また、時間変化に限られず、本来到達するはずではない温度まで発熱体612の温度が上昇した場合にも通電を切断してよい。

0086

また、上記実施の形態では、インク(インクタンク245)を加熱するものとして説明したが、インクの配管などが加熱されてもよいし、インク以外のヘッドユニット、定着装置、各部のローラー又は記録媒体などが加熱されるものであってもよい。

0087

また、上記実施の形態では、電流計測を行うこととしたが、電流が一定の場合に電圧を計測してもよい。もちろん、電流と電圧を両方計測して抵抗値を得てもよい。

0088

また、上記実施の形態では、過電流を配線遮断器91(ブレーカー)で遮断したが、このような異常時に機械的に電流の切断が可能なスイッチが設けられていてもよい。

0089

また、上記実施の形態では、インクジェット記録装置において加熱動作及びその制御動作を行うこととしたが、加熱対象はインクジェット記録装置1でなくてもよい。その他の加熱調整が必要な装置又は部品などであってもよい。
その他、上記実施の形態で示した構成、構造、動作内容及び動作手順などの具体的な細部は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。

0090

1インクジェット記録装置
10媒体供給部
11給紙トレー
12フィーダーボード
20記録動作部
21画像形成ドラム
211搬送モーター
22受け渡しユニット
23ドラムヒーター
24ヘッドユニット
241ヘッド駆動部
242吐出モジュール
2421インクジェットヘッド
243 支持部
245インクタンク
245a 第1タンク
245b 第2タンク
25照射部
26デリバリー部
30媒体排出部
31排紙トレー
40 制御部
41搬送制御部
43 ドラムヒーター制御部
44ヘッド制御部
45照射制御部
46インクヒーター制御部
46a 記憶部
47操作受付部
48 表示部
49報知出力部
50通信部
51バス
60 加熱部
60aヒーター制御基板
61板材
611絶縁板
612発熱体
613切欠部
62固定部材
63サーミスター
64液温計測部
65電流計測部
66 スイッチ
90電力供給部
91配線遮断器
dt1 基準時間
H0初期温度
H1 第1基準温度
Hk温度範囲
N ノズル

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

  • セイコーエプソン株式会社の「 記録装置」が 公開されました。( 2020/09/24)

    【課題】筐体の上部を開閉するスキャナーに設けられたパネルをチルトさせたままスキャナーを開くと、パネルが見え難く操作性が低下する場合がある。【解決手段】プリンター1は、パネルユニット13を第1姿勢にする... 詳細

  • セイコーエプソン株式会社の「 記録装置および記録ヘッドのエラー判定方法」が 公開されました。( 2020/09/24)

    【課題】記録ヘッドの実態に反して記録の続行が不適切と判断することを防止する。【解決手段】記録装置は、同色のインクを吐出するための複数のノズルによるノズル列を複数有する記録ヘッドと、前記ノズルのうち吐出... 詳細

  • 東芝テック株式会社の「 液体吐出ヘッド及び液体吐出装置」が 公開されました。( 2020/09/24)

    【課題】小液滴の発生を抑える。【解決手段】実施形態の液体吐出ヘッドは、液体を収容する圧力室、印加される駆動信号に応じて圧力室内の液体の圧力を変化させるアクチュエータ及び印加部を含む。印加部は、圧力室に... 詳細

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ