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技術 マルチキャスト配信システム

出願人 日本無線株式会社
発明者 新井国充北田大己勝又貞行
出願日 2019年1月31日 (2年0ヶ月経過) 出願番号 2019-016525
公開日 2020年8月13日 (6ヶ月経過) 公開番号 2020-123942
状態 未査定
技術分野 移動無線通信システム
主要キーワード 地域活性化 制御コマ 構築指示 チャネルナンバー リソース設定情報 立ち上げ直後 参照ポイント 無線データフレーム
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2020年8月13日)のものです。
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図面 (15)

課題

コアネットワーク内の制御装置台数を削減でき、かつ、マルチキャストベアラ構築するための処理手順も大幅に簡略化できるマルチキャスト配信システムを提供する。

解決手段

コアネットワーク制御ノード装置3に、マルチキャストデータを受信させるためのマルチキャストプロキシ部3bを設け、マルチキャストのユーザープレーンの信号を扱う機能を付加する。そして、コアネットワーク制御ノード装置3から無線基地局4への初期設定指示として、ユニキャストベアラ構築指示とともにマルチキャストベアラ構築指示を送信する。無線基地局4は、移動端末5が初期接続する際に、それらマルチキャストベアラ構築指示とユニキャストベアラ構築指示を移動端末5に送信する。移動端末5はこれを受けて、無線基地局4との間にマルチキャストベアラとユニキャストベアラを、無線基地局4への初期接続段階で構築する。

概要

背景

移動通信システム標準化プロジェクトである3GPP(Third Generation Partnership Project)において、マルチキャストブロードキャストサービスを提供するために、eMBMSが仕様化されている。現行のeMBMSにおいては、複数のセルからなるMBSFN(Multicast-Broadcast Single−Frequency Network)のエリア単位で、PMCH(Physical Multicast Channel)を介してマルチキャスト/ブロードキャストデータが送信される(MBSFN伝送)。

これらの技術は、特許文献1及び特許文献2等により公知である。例えば特許文献2の段落0067以下には、コアネットワークからeMBMSデータIPマルチキャストで配信するシステムが、例えば次のように開示されている。すなわち、コアネットワークはセッション確立の際にIPマルチキャストアドレス無線基地局通知する。無線基地局は、そのIPマルチキャストアドレスで示されるIPマルチキャストグループに参加する。IPマルチキャストグループに参加した無線基地局にはIPネットワーク内のIPマルチキャストルータによってeMBMSデータのパケットが配信される。この場合、IPマルチキャストによってeMBMSデータを配信するので、IPネットワーク内にIPマルチキャストルータが設けられている必要がある。

特許文献1にはIPマルチキャストルータの詳細については触れられていないが、特許文献2の段落0037以下にその具体的な開示がある。以下、図13を用いてその要旨を説明する。コアネットワーク(EPC:Evolved Packet Core)は、BM−SC(Broadcast Multicast Service Center)206、MBMS−GW(Multimedia Broadcast Multicast Service Gateway)201、MME(Mobility Management Entity)202、MCE(Multi-cell multicast Coordination Entity)203を含む。MBMS−GW201は、M1インターフェースを介してeNodeB(無線基地局)204と接続され、Smインターフェースを介してMME202と接続され、さらにSG−mb及びSGi−mbインターフェースを介してBM−SC206と接続される。

BM−SC206は、データ配信元となるメディアサーバ207からマルチキャストのコンテンツデータを収集し、配信先となるグループメンバーシップやQoS(Quality of Service)の管理、マルチキャスト/ブロードキャストセッションアナウンスセキュリティなどマルチキャスト配信全般のサービス管理を行なう。MBMS−GW201は、eMBMSにおけるコアネットワークのユーザープレーン(U-Plane)側のゲートウェイに相当し、eNodeB204に対するマルチキャストデータ伝送やセッション制御を行う。他方、MME202は、同じくコントロールプレーン(C-Plane)側のゲートウェイに相当し、基地局であるeNodeB204との間で通信に必要な制御信号仲介する交換局としての機能を果たす。具体的には、NAS(Non Access Stratum)と呼ばれるUE認証制御や、ルーティング接続経路設定)の要求、さらにはハンドオーバーの際にUEごとのデータ送受信管理情報を異なるeNodeB間で交換させるための仲介を行なう。MCE203はマルチキャスト制御装置に相当し、MBSFNの無線リソース管理及び割当等の機能を担うとともに、MBSFNを構成するeNodeB間にてデータ送信に使用する無線リソースを指定することにより、eNodeB204が受け持つ移動端末へのコンテンツ配信を同期させる役割を果たす。

M1インターフェースは、ユーザープレーンのインターフェースであり、マルチキャストにおけるユーザーデータ伝送路として機能する。一方、M2インターフェースとM3インターフェースはコントロールプレーンのインターフェースであり、マルチキャストにおける制御データの伝送路として機能する。具体的にはM2インターフェースはE−UTRAN内のコントロールプレーンインタフェースを、M3インターフェースはE−UTRANとコアネットワーク間のコントロールプレーンインタフェースをそれぞれ構成する。また、SGmb/SGimbインターフェースは、コアネットワークにおけるBM−SC206とMBMS−GW201間のコントロールプレーン及びユーザープレーンの共用インターフェースである。また、SMインターフェースは、 MME202とMBMS−GW201間のコントロールプレーンの参照ポイントを形成するためのものである。

概要

コアネットワーク内の制御装置台数を削減でき、かつ、マルチキャストベアラ構築するための処理手順も大幅に簡略化できるマルチキャスト配信システムを提供する。コアネットワーク制御ノード装置3に、マルチキャストデータを受信させるためのマルチキャストプロキシ部3bを設け、マルチキャストのユーザープレーンの信号を扱う機能を付加する。そして、コアネットワーク制御ノード装置3から無線基地局4への初期設定指示として、ユニキャストベアラ構築指示とともにマルチキャストベアラ構築指示を送信する。無線基地局4は、移動端末5が初期接続する際に、それらマルチキャストベアラ構築指示とユニキャストベアラ構築指示を移動端末5に送信する。移動端末5はこれを受けて、無線基地局4との間にマルチキャストベアラとユニキャストベアラを、無線基地局4への初期接続段階で構築する。

目的

移動通信システムの標準化プロジェクトである3GPP(Third Generation Partnership Project)において、マルチキャスト/ブロードキャストサービスを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

コアネットワーク制御ノード装置と、前記コアネットワーク制御ノード装置と物理回線により接続される無線基地局と、該無線基地局と無線接続される移動端末とを有し、前記コアネットワーク制御ノード装置から前記移動端末にeMBMS(evolved Multimedia Broadcast Multicast Service)に準拠したマルチキャストデータを配信可能に構成され、前記コアネットワーク制御ノード装置はコアネットワークコントロールプレーンユーザープレーン制御ノードに兼用されるものであり、コア側送受信部と、外部から配信されるマルチキャストデータを前記コア側送受信部に受信させるマルチキャストプロキシ部と、前記移動端末の初期接続時におけるマルチキャストベアラ構築指示を前記無線基地局に向け前記コア側送受信部に送信させるコア側マルチキャストベアラ構築指示部と、前記移動端末の初期接続時におけるユニキャストベアラ構築指示を前記無線基地局に向け前記コア側送受信部に送信させるコア側ユニキャストベアラ構築指示部とを備え、前記無線基地局は、前記マルチキャストベアラ構築指示を受信するマルチキャストベアラ構築指示受信部と、前記ユニキャストベアラ構築指示を受信するユニキャストベアラ構築指示受信部と、基地局側無線送受信部と、前記マルチキャストベアラ構築指示を前記移動端末に向け前記基地局側無線送受信部に送信させる基地局側マルチキャストベアラ構築指示部と、前記ユニキャストベアラ構築指示を前記移動端末に向け前記基地局側無線送受信部に送信させる基地局側ユニキャストベアラ構築指示部とを備え、前記移動端末は、端末側無線送受信部と、前記マルチキャストベアラ構築指示を受信することにより、前記無線基地局との間にマルチキャストベアラを初期接続段階にて前記端末側無線送受信部に構築させるマルチキャストベアラ構築部と、前記ユニキャストベアラ構築指示を受信することにより、前記無線基地局との間にユニキャストベアラを初期接続段階にて前記端末側無線送受信部に構築させるユニキャストベアラ構築部とを備え、前記マルチキャストデータを前記コアネットワーク制御ノード装置、前記無線基地局及び前記マルチキャストベアラを介して前記移動端末に送信することを特徴とするマルチキャスト配信システム

請求項2

前記無線基地局は、前記マルチキャストベアラが構築されるのに先立って前記移動端末に対し、マルチキャストチャネル情報をPBCH(Physical Broadcast Channel)を用いて配信するマルチキャストチャネル情報配信部を有し、前記移動端末は、前記マルチキャストチャネル情報を受信して前記マルチキャストベアラのチャネル設定を行なうマルチキャストチャネル設定部を有する請求項1記載のマルチキャスト配信システム。

請求項3

前記マルチキャストチャネル情報はMIB(Master Information Block)に組み込まれた形で配信される請求項2記載の無線通信システム

請求項4

前記コアネットワークノード装置は、受信する前記マルチキャストデータにおいて予め定められた送信先IPアドレスを付与されたマルチキャストパケットのみを送信対象マルチキャストパケットとして前記コア側送受信部に送信させるマルチキャストパケット管理部を有する請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のマルチキャスト配信システム。

請求項5

前記無線基地局は前記マルチキャストデータをコアネットワークノード装置から受信した場合に、接続中の移動端末に対し該マルチキャストデータを、付与された送信先アドレスとは無関係に前記マルチキャストベアラにより送信する請求項4記載のマルチキャスト配信システム。

技術分野

0001

この発明は携帯端末等の移動端末を含んだマルチキャスト配信システムに関するものであり、特にLTE(Long Term Evolution)システムなどにおいて、eMBMS(evolved Multimedia Broadcast Multicast Service)に準拠したマルチキャストデータ配信機能を、より簡便なネットワーク構成にて実現するためのマルチキャスト配信システムに関する。

背景技術

0002

移動通信システム標準化プロジェクトである3GPP(Third Generation Partnership Project)において、マルチキャストブロードキャストサービスを提供するために、eMBMSが仕様化されている。現行のeMBMSにおいては、複数のセルからなるMBSFN(Multicast-Broadcast Single−Frequency Network)のエリア単位で、PMCH(Physical Multicast Channel)を介してマルチキャスト/ブロードキャストデータが送信される(MBSFN伝送)。

0003

これらの技術は、特許文献1及び特許文献2等により公知である。例えば特許文献2の段落0067以下には、コアネットワークからeMBMSデータIPマルチキャストで配信するシステムが、例えば次のように開示されている。すなわち、コアネットワークはセッション確立の際にIPマルチキャストアドレス無線基地局通知する。無線基地局は、そのIPマルチキャストアドレスで示されるIPマルチキャストグループに参加する。IPマルチキャストグループに参加した無線基地局にはIPネットワーク内のIPマルチキャストルータによってeMBMSデータのパケットが配信される。この場合、IPマルチキャストによってeMBMSデータを配信するので、IPネットワーク内にIPマルチキャストルータが設けられている必要がある。

0004

特許文献1にはIPマルチキャストルータの詳細については触れられていないが、特許文献2の段落0037以下にその具体的な開示がある。以下、図13を用いてその要旨を説明する。コアネットワーク(EPC:Evolved Packet Core)は、BM−SC(Broadcast Multicast Service Center)206、MBMS−GW(Multimedia Broadcast Multicast Service Gateway)201、MME(Mobility Management Entity)202、MCE(Multi-cell multicast Coordination Entity)203を含む。MBMS−GW201は、M1インターフェースを介してeNodeB(無線基地局)204と接続され、Smインターフェースを介してMME202と接続され、さらにSG−mb及びSGi−mbインターフェースを介してBM−SC206と接続される。

0005

BM−SC206は、データ配信元となるメディアサーバ207からマルチキャストのコンテンツデータを収集し、配信先となるグループメンバーシップやQoS(Quality of Service)の管理、マルチキャスト/ブロードキャストセッションアナウンスセキュリティなどマルチキャスト配信全般のサービス管理を行なう。MBMS−GW201は、eMBMSにおけるコアネットワークのユーザープレーン(U-Plane)側のゲートウェイに相当し、eNodeB204に対するマルチキャストデータ伝送やセッション制御を行う。他方、MME202は、同じくコントロールプレーン(C-Plane)側のゲートウェイに相当し、基地局であるeNodeB204との間で通信に必要な制御信号仲介する交換局としての機能を果たす。具体的には、NAS(Non Access Stratum)と呼ばれるUE認証制御や、ルーティング接続経路設定)の要求、さらにはハンドオーバーの際にUEごとのデータ送受信管理情報を異なるeNodeB間で交換させるための仲介を行なう。MCE203はマルチキャスト制御装置に相当し、MBSFNの無線リソース管理及び割当等の機能を担うとともに、MBSFNを構成するeNodeB間にてデータ送信に使用する無線リソースを指定することにより、eNodeB204が受け持つ移動端末へのコンテンツ配信を同期させる役割を果たす。

0006

M1インターフェースは、ユーザープレーンのインターフェースであり、マルチキャストにおけるユーザーデータ伝送路として機能する。一方、M2インターフェースとM3インターフェースはコントロールプレーンのインターフェースであり、マルチキャストにおける制御データの伝送路として機能する。具体的にはM2インターフェースはE−UTRAN内のコントロールプレーンインタフェースを、M3インターフェースはE−UTRANとコアネットワーク間のコントロールプレーンインタフェースをそれぞれ構成する。また、SGmb/SGimbインターフェースは、コアネットワークにおけるBM−SC206とMBMS−GW201間のコントロールプレーン及びユーザープレーンの共用インターフェースである。また、SMインターフェースは、 MME202とMBMS−GW201間のコントロールプレーンの参照ポイントを形成するためのものである。

先行技術

0007

特開2013−146109号公報
特開2018−113706号公報

発明が解決しようとする課題

0008

上記従来のシステム構成は、IPネットワーク上の不特定多数のUEに向け、例えば大容量の動画データ等が同時にストリーミング配信される、といった状況も想定して構築されている。例えば、マルチキャスト配信されるコンテンツデータは、その収集と配信管理のためにBM−SC206をいったん経由してからコアネットワークに送信される。そして、大容量のコンテンツ処理を実現するために、コンテンツを構成するマルチキャストデータは、ユーザープレーン側のゲートウェイ装置であるMBMS−GW201にて受信する。一方、制御データについてはコントロールプレーン側のゲートウェイ装置であるMME202が、SMインターフェースを介してMBMS−GW201を参照する形で生成する。該制御データは、ユーザープレーンとは別の伝送経路(M3/M2インターフェース)を介して、ユーザーデータから分離されつつeNodeB204に流れるようになっている。すなわち、上記従来の構成では、コアネットワークの入り口部分マルチキャストデータ配信処理のための装置として、BM−SC206、MME202及びMBMS−GW201の3つが少なくとも必要となる。また、移動端末間のコンテンツ配信の同期制御を担うMCE203も制御プレーン側の装置としてさらに必要である。

0009

上記のように、コアネットワーク側制御装置の数が増大すれば、当然、その動作シーケンスも複雑化せざるを得ない。図14は、通信シーケンス図によりその動作の流れを示すものであり、eNodeB204を立ち上げると、コントロールプレーン側の初期化処理として、該eNodeB204を上位装置であるMCE203とMME202とに起動済み基地局として認識させるために、M2インターフェース及びM3インターフェースを介して順次セットアップ要求及び応答手続き(符号161)を実施する必要がある。また、BM−SC206側からeNodeB204にマルチキャストデータの無線による信号伝送路であるマルチキャストベアラを構築するセッション開始要求/応答の手続きも、BM−SC206/MBMS−GW201間、MBMS−GW201/MME202間、MME202/MCE203間及びMCE203/eNodeB204間と、隣接する制御装置間でことごとく必要となる(符号162及び163)。さらに、MCE203/eNodeB204間では、前述の同期制御のためのMBMSスケジューリング情報の送信/応答のステップも実施される。

0010

例えば、災害対応報知地域活性化などのため、エリアを限定した小規模ネットワークにおいても、データサイズの比較的小さい動画等をエリア内の比較的少数の移動端末に向けマルチキャスト配信したい、といった要望も今後増えてくるものと予測される。しかし、上記従来のシステム構成は制御装置の数が多く、ハードウェア構成が複雑かつ高価なものとなることが避けがたい上、図14のごとくデータ送信のステップ数も多いため、ランニングコストが増加するので、小規模ネットワークにおけるマルチキャスト配信には明らかに不向きである。

0011

本発明の課題は、コアネットワーク内の制御装置の台数を削減でき、かつ、マルチキャストベアラを構築するための処理手順も大幅に簡略化できるマルチキャスト配信システムを提供することにある。

課題を解決するための手段

0012

上記の課題を解決するために、本発明のマルチキャスト配信システムは、コアネットワーク制御ノード装置と、該コアネットワーク制御ノード装置と物理回線により接続される無線基地局と、該無線基地局と無線接続される移動端末とを有し、コアネットワーク制御ノード装置から移動端末にeMBMS(evolved Multimedia Broadcast Multicast Service)に準拠したマルチキャストデータを配信可能に構成され、コアネットワーク制御ノード装置はコアネットワークのコントロールプレーンとユーザープレーンの制御ノードに兼用されるものであり、コア側送受信部と、外部から配信されるマルチキャストデータをコア側送受信部に受信させるマルチキャストプロキシ部と、移動端末の初期接続時におけるマルチキャストベアラ構築指示を無線基地局に向けコア側送受信部に送信させるコア側マルチキャストベアラ構築指示部と、移動端末の初期接続時におけるユニキャストベアラ構築指示を無線基地局に向けコア側送受信部に送信させるコア側ユニキャストベアラ構築指示部とを備え、無線基地局は、マルチキャストベアラ構築指示を受信するマルチキャストベアラ構築指示受信部と、ユニキャストベアラ構築指示を受信するユニキャストベアラ構築指示受信部と、基地局側無線送受信部と、マルチキャストベアラ構築指示を移動端末に向け基地局側無線送受信部に送信させる基地局側マルチキャストベアラ構築指示部と、ユニキャストベアラ構築指示を移動端末に向け基地局側無線送受信部に送信させる基地局側ユニキャストベアラ構築指示部とを備え、移動端末は、端末側無線送受信部と、マルチキャストベアラ構築指示を受信することにより、無線基地局との間にマルチキャストベアラを初期接続段階にて端末側無線送受信部に構築させるマルチキャストベアラ構築部と、ユニキャストベアラ構築指示を受信することにより、無線基地局との間にユニキャストベアラを初期接続段階にて端末側無線送受信部に構築させるユニキャストベアラ構築部とを備え、マルチキャストデータをコアネットワーク制御ノード装置、無線基地局及びマルチキャストベアラを介して移動端末に送信することを特徴とする。

発明の効果

0013

本発明のマルチキャスト配信システムにおいては、コアネットワーク制御ノード装置をコントロールプレーンとユーザープレーンの制御ノードに兼用された装置として構成し、マルチキャストデータを受信させるためのマルチキャストプロキシ部を該コアネットワーク制御ノード装置に設ける。つまり、コアネットワーク制御ノード装置にマルチキャストのユーザープレーンのデータを扱う機能を付加する構成とする。そして、コアネットワーク制御ノード装置から無線基地局(例えば、eNodeBである)への初期設定指示として、ユニキャストベアラ構築指示とともにマルチキャストベアラ構築指示を送信する。無線基地局は、移動端末が初期接続する際に、それらマルチキャストベアラ構築指示とユニキャストベアラ構築指示を該移動端末に送信し、移動端末はこれを受けて無線基地局との間にマルチキャストベアラとユニキャストベアラを無線基地局への初期接続段階で構築する。

0014

すなわち、コアネットワーク制御ノード装置は、マルチキャストプロキシ部を備え、コントロールプレーンとユーザープレーンの双方のデータを一括して取り扱うゲートウェイとして機能するので、従来のシステムにおいてユーザープレーン側の処理用に専用に設けられていたMBMS−GWが不要となる。また、メディアサーバからのマルチキャストデータデータ(例えば、コンテンツデータ)の収集をマルチキャストプロキシ部が担い、かつ、無線基地局との間にデフォルトにてマルチキャストベアラが張られることで、実質的なBM−SCの機能もコアネットワーク制御ノード装置が代行することができる。よって、本発明の構成によればBM−SCも省略することができる。

0015

その結果、マルチキャスト配信を実現するためのシステム全体のハードウェア構成及び動作シーケンス(を実現するためのソフトウェア)は格段に簡略化され、マルチキャストベアラ構築設定処理のステップ数も大幅に削減することができる。また、コントロールプレーン側とユーザープレーン側の処理主体となる装置がコアネットワーク制御ノード装置に一本化されることで、制御データとユーザーデータとの同期制御が容易となり、MCE等の余分な装置を設ける必要がなくなる。さらに、移動端末が無線基地局へ初期接続した段階で、移動端末とコアネットワークとの間には、ユニキャストベアラだけではなくマルチキャストベアラもデフォルトで張られる状態が実現するので、マルチキャストデータを移動端末に向けて送信できる環境がシステム立ち上げ直後から整い、配信遅延なども生じにくくなる。装置及びソフトウェアの簡略化により、エリアを限定した小規模なネットワークにおいて比較的少数の移動端末に向けてマルチキャスト配信したい、といった要望にも柔軟に対応することが可能となる。

図面の簡単な説明

0016

本発明の一実施形態であるマルチキャスト配信システムのブロック図。
EPC(コアネットワーク制御ノード装置)のブロック図。
eNodeB(無線基地局)及びUE(移動端末)のブロック図。
IPパケット概念図。
3GPPのコントロールプレーンのプロトコルスタックを概念的に示す図。
3GPPのユーザープレーンのプロトコルスタックを概念的に示す図。
本発明における下りリンクチャネルマッピングを概念的に示す図。
リソースブロックの概念図。
PBCHを用いて配信される、MIBが組み込まれた無線データフレームの概念を示す図。
本発明のマルチキャスト配信システムにおいてデフォルトのマルチキャストベアラを構築する際のセッションシーケンスを示す通信フロー図。
PC側の処理の流れを示すフローチャート
UE側の処理の流れを示すフローチャート。
従来のマルチキャスト配信システムのブロック図。
従来のマルチキャスト配信システムにおいてマルチキャストベアラを構築する際のセッションシーケンスを示す通信フロー図。

実施例

0017

以下、本発明を実施するための形態を添付の図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施形態であるマルチキャスト配信システムの全体構成を示すブロック図である。マルチキャスト配信システム1は3GPP(Third Generation Partnership Project)仕様に従う発展無線通信網、具体的にはLTEシステムとして構成されている。ネットワークの要部は、コアネットワーク制御ノード装置(以下、EPC(Evolved Packet Core)と称する)3と、無線基地局をなすeNodeB4と、これらを接続する物理回線網をなすE−UTRAN7(Evolved Universal Terrestrial Radio Access Network:図示の部分はS1回線と称される)からなり、eNodeB4には複数のUE5(User Equipment:移動端末)が無線接続される。また、図示はしていないが、E−UTRAN7は、eNodeB4を他のeNodeB4と接続するためのハンドオーバー用のX2回線を含む。

0018

EPC3は、コントロールプレーンの制御ノード装置とユーザープレーンの制御ノード装置の各機能を兼用するものとして構成されている。このうち、コントロールプレーン側のノード装置機能は、図14のMME(Mobility Management Entity)202と等価な機能が組み込まれているのに対し、ユーザープレーン側のノード装置機能は、マルチキャストデータのみを扱う図14のMBMS−GW201ではなくPGW(Packet Data Gate Way)の機能が組み込まれている。PGWは、ユニキャストのユーザーデータのパケット配信制御を担うものであるが、後述のごとく、本発明においてはEPC3にマルチキャストプロキシ部3bが機能的に組み込まれていることで、マルチキャストのユーザーデータのパケット配信制御が実施可能となるように構成されている(当然、eNodeB4を経由してUE5との間では、ユニキャストデータの送受信も可能である)。eNodeB4はE−UTRAN7を介して該EPC3に接続されている。そしてEPC3はマルチキャストプロキシ部3bにて、配信コンテンツを構成するマルチキャストデータをメディアサーバ6から受信するとともに、EPC3からeNodeB4を経由してUE5にeMBMS(evolved Multimedia Broadcast Multicast Service)に準拠したマルチキャストデータが配信されるようになっている。

0019

図2はEPC3の構成例を示すブロック図である。EPC3は、MPU(Micro Processor Unit)にて構成された制御部3aと、メディアサーバ6からマルチキャストデータを受信するための上位側送受信部3kと、コア側送受信部3fとがバス接続されたハードウェア構成を有する。コア側送受信部3fは、eNodeB4との間でユニキャストデータ及びマルチキャストデータを送受信するためのものである。

0020

EPC3には、制御部3aが実行するソフトウェアモジュール(又は制御部3aからの指令により動作するハードウェアロジック)により機能実現する以下の要素が設けられている。
・マルチキャストプロキシ部3b:外部から配信されるマルチキャストデータを上位側送受信部3kに受信させる。
・コア側マルチキャストベアラ設定指示部3d:UE5の初期接続時におけるマルチキャストベアラ構築指示をeNodeB4に向けコア側送受信部3fに送信させる。
・コア側ユニキャストベアラ設定指示部3e:UE5の初期接続時におけるユニキャストベアラ構築指示をeNodeB4に向けコア側送受信部3fに送信させる。
マルチキャストパケット管理部3j:図4に示すIPパケット300の送信先IPアドレス301bの内容に基づいて、配信されているデータがユニキャストパケットであるかマルチキャストパケットであるかを判別し、マルチキャストパケットである場合は、事前登録されている配信対象のマルチキャストパケットであるか否かを判別する。

0021

図3は、eNodeB4及びUE5の構成例を示すブロック図である。eNodeB4はMPUにて構成された制御部4aと、EPC3との間でE−UTRAN7を経由してユニキャストデータ及びマルチキャストデータを送受信するための上位側送受信部4kと、基地局側無線送受信部4fとがバス接続されたハードウェア構成を有する。基地局側無線送受信部4fは、ユニキャストデータを送受信するためのユニキャスト送受信I/F4gとマルチキャストデータを送受信するためのマルチキャスト送受信I/F4hとを備える。また、上位側送受信部4kは、EPC3からのマルチキャストベアラ構築指示を受信するマルチキャストベアラ構築指示受信部、及び、同じくユニキャストベアラ構築指示を受信するマルチキャストベアラ構築指示受信部として機能するものである。

0022

また、eNodeB4には、制御部4aが実行するソフトウェアモジュール又は制御部4aからの指令により動作するハードウェアロジックにより機能実現する以下の要素が設けられている。
・基地局側マルチキャストベアラ設定指示部4d:UE5との初期接続に際してUE5に対しマルチキャストベアラ構築指示を基地局側無線送受信部4fに送信させる。
・基地局側ユニキャストベアラ設定指示部4e:UE5との初期接続に際してUE5に対しユニキャストベアラ構築指示を基地局側無線送受信部4fに送信させる。
マルチキャストチャネル情報配信部:UE5との間にマルチキャストベアラが構築されるのに先立ってUE5に対し、マルチキャストベアラのチャネル設定に必要な情報であるマルチキャストチャネル情報をPBCH(Physical Broadcast Channel:物理放送チャネル)を用いて配信する。

0023

また、UE5はMPUにて構成された制御部5aと、端末側無線送受信部5fとがバス接続されたハードウェア構成を有する。端末側無線送受信部5fは、ユニキャストデータを受信するためのユニキャスト送受信I/F5gとマルチキャストデータを受信するためのマルチキャスト送受信I/F5hとを備える。また、制御部4aが実行するソフトウェアモジュール又は制御部5aからの指令により動作するハードウェアロジックにより機能実現する以下の要素が設けられている。
・マルチキャストベアラ構築部5b:eNodeB4からマルチキャストベアラ構築指示を受信することにより、eNodeB4との間にマルチキャストベアラ11を初期接続段階にて端末側無線送受信部5fに対しPMCH(Physical Multicast Channel:物理マルチキャストチャネル)を用いて構築させる。
・ユニキャストベアラ構築部5c:eNodeB4からユニキャストベアラ構築指示を受信することによりeNodeB4との間にユニキャストベアラ12を初期接続段階にて端末側無線送受信部5fに対しPDSCH(Physical Multicast Downlink Multicast Shared Channel:物理下りシェアドチャネル)を用いて構築させる。
マルチキャストチャネル設定部5i:マルチキャストチャネル情報を受信してマルチキャストベアラ11のチャネル設定を行なう。

0024

図4は、ユニキャストないしマルチキャストにて配信されるIPパケットの一例を示す模式図である。IPパケット300はIPヘッダ301とIPペイロード302とからなり、IPヘッダ301にはパケット識別番号、データ配信元のIPアドレスデータ配信先のIPアドレスなどが書き込まれる。また、IPペイロード302には、ユーザーデータの場合は配信コンテンツの主体となるデータが、制御データの場合は種々の制御コマンドなどが書き込まれる。ユニキャストパケットの場合は、データ配信先のIPアドレスとして配信先となるUE5のIPアドレスが書き込まれる。他方、マルチキャストパケットの場合は、マルチキャストパケットの配信先を示す特有のIPアドレスが書き込まれる。

0025

図5及び図6は、LTEシステムにおける無線インターフェースのプロトコルスタックを示し、図5はユーザープレーンのプロトコルスタックを、図6はコントロールプレーンのプロトコルスタックを示している。無線インターフェースプロトコルは、OSI参照モデルレイヤ1〜レイヤ3に区分されており、レイヤ1はPHY(物理)層である。レイヤ2は、MAC(Medium Access Control:メディアアクセス制御)層、RLC(Radio Link Control:無線リンク制御)層、及びPDCP(Packet Data Convergence Protocol:パケットデータ暗号化)層を含む。レイヤ3は、RRC(Radio Resource Control:無線リソース制御)層及びNAS(Non-Access Stratum:非アクセス)層を含む。

0026

各層の役割は以下の通りである。
PHY層:符号化・復号変調復調アンテナマッピング・デマッピング、及びリソースマッピング・デマッピングを行う。UE5のPHY層とeNodeB4のPHY層との間では、物理チャネルを介してデータ及び制御信号が伝送される。
MAC層:データの優先制御HARQ(Hybrid ARQ)による再送処理、及びランダムアクセス手順等を行う。UE5のMAC層とeNodeB4のMAC層との間では、トランスポートチャネルを介してデータ及び制御信号が伝送される。eNodeB4のMAC層は、上下リンクトランスポートフォーマットトランスポートブロックサイズ、変調・符号化方式(MCS))及びUE5への割当リソースブロックを決定するスケジューラを含む。

0027

RLC層:MAC層及びPHY層の機能を利用してデータを受信側のRLC層に伝送する。UE5のRLC層とeNodeB4のRLC層との間では、論理チャネルを介してデータ及び制御信号が伝送される。
PDCP層ヘッダ圧縮・伸張、及び暗号化・復号化を行う。
RRC層:制御信号を取り扱う制御プレーンでのみ定義される。UE5のRRC層とeNodeB4のRRC層との間では、各種設定のためのメッセージRRCメッセージ)が伝送される。RRC層は、無線ベアラ(マルチキャストベアラ及びユニキャストベアラ)の確立、再確立及び解放に応じて、論理チャネル、トランスポートチャネル及び物理チャネルを制御する。UE5のRRCとeNodeB4のRRCとの間に接続(RRC接続)がある場合、UE5はRRCコネクティッドモードとなり、そうでない場合はRRCアイドルモードとなる。

0028

以上の層はコントロールプレーン及びユーザープレーンの双方にて使用される。一方、コントロールプレーンのみ、UE5及びEPC3には、RRC層よりさらに上位に、セッション管理及びモビリティ管理等を行うNAS層が設けられる。

0029

次に、図7は、LTEシステムにおける下りリンクのチャネルマッピングを示す。ここでは、論理チャネル(Downlink Logical Channel)、トランスポートチャネル(Downlink Transport Channel)及び物理チャネル(Downlink Physical Channel)相互間のマッピング関係を示している。以下、順に説明する。
・DTCH(Dedicated Traffic Channel:専用トラフィックチャネル)は、データの送信のための個別論理チャネルである。DTCHは、トランスポートチャネルであるDLSCH(Downlink Shared Channel:下りシェアドチャネル)にマッピングされる。
・DCCH(Dedicated Control Channel:専用制御チャネル):UE5とネットワークとの間の個別制御情報を送信するための論理チャネルである。DCCHは、UE5がRRC接続を有する場合に用いられる。DCCHは、DLSCHにマッピングされる。
・CCCH(Common Control Channel:共通制御チャネル):UE5とeNodeB4との間の送信制御情報のための論理チャネルである。CCCHは、UE5がeNodeB4(ネットワーク)との間でRRC接続を有していない場合に用いられる。CCCHは、DL−SCHにマッピングされる。

0030

・BCCH(Broadcast Control Channel:放送制御チャネル):システム情報配信のための論理チャネルである。BCCHは、トランスポートチャネルであるBCH(Broadcast Channel、放送チャネル)又はDLSCHにマッピングされる。
・PCCH(Paging Control Channel:ページング制御チャネル):ページング情報、及びシステム情報変更を通知するための論理チャネルである。PCCHは、トランスポートチャネルであるPCH(Paging Channel:ページングチャネル)にマッピングされる。
・MCCH(Multicast Control Channel:マルチキャスト制御チャネル):マルチキャスト伝送のための論理チャネルである。MCCHは、eNodeB4からUE5へのMTCH用のeMBMS制御情報の送信のために用いられる。MCCHは、トランスポートチャネルであるMCH(Multicast Channel:マルチキャストチャネル)にマッピングされる。
・MTCH(Multicast Traffic Channel:マルチキャストトラフィックチャネル):eNodeB4からUE5へのマルチキャストデータ(コンテンツ)を伝送するための論理チャネルである。MTCHは、MCHにマッピングされる。

0031

また、トランスポートチャネルと物理チャネルとの間のマッピング関係は以下の通りである。
・DLSCH及びPCH:PDSCH(Physical Downlink Shared Channel:物理下りシェアドチャネル)にマッピングされる。DL−SCHは、HARQ、リンクアダプテーション、及び動的リソース割当サポートする。
・BCH:PBCH(Physical Broadcast Channel:物理ブロードキャストチャネル)にマッピングされる。
・MCH:PMCH(Physical Multicast Channel:物理マルチキャストチャネル)にマッピングされる。MCHは、複数のセルによるMBSFN伝送をサポートする。

0032

次に、LTEシステムにおいては、UE5はeNodeB4に対してOFDM(Orthogonal Frequency-Division Multiplexing、直交周波数分割多重)アクセス(OFDMA)により無線接続する。OFDMA方式は、周波数分割多重時間分割多重とを複合させた二次元多重化アクセス方式として特徴づけられる。具体的には、直交する周波数軸時間軸のチャネル(サブキャリア)を分割してUE5に割り振り、各サブキャリアの信号がゼロ(0点)になるように周波数軸上で直交するサブキャリアを分割する。サブキャリアを分割して周波数軸上に割り当てることにより、あるサブキャリアがフェージングの影響を受けても影響のない別のサブキャリアを選択することができるので、ユーザー無線環境に応じてより良好なサブキャリアを使用でき、無線品質を維持できる利点が生ずる。

0033

そして、OFDMA方式においては、周波数軸と時間軸とが張る仮想平面上で定義されるリソースブロック(Resource Block:以下、RBともいう)が無線リソースとして採用される。RBは図8に示すように、上記平面を180kHz/0.5msecでマトリックスに区切ったブロックとして定義され、各ブロックは周波数軸上では15kHz間隔で隣接する12個のサブキャリアを、時間軸上ではフレームの1スロット分(7シンボル)を含む。このRBは時間軸上で隣接する2つ(1msec)を1組としてUE5に割り当てられる。

0034

図9は、PBCHを用いて配信されるシステム情報の無線データフレームの概念を示している。該システム情報は、使用される論理チャネルがBCCHであることからも明らかなとおり、対象となるすべてのUE5に一斉配信される制御用報知情報を含むものである。以下、この報知情報の配信方式について説明する。まず、LTEシステムの物理層は、図8を用いて説明した通り、無線リソースを時間と周波数とを多重化して利用する方式になっており、規格により、その時間軸は10ms周期無線フレーム(Radio Frame:RF)によって区切られる。また、無線フレームを10分割した1msの単位をサブフレームと称し、1つのサブフレームは、さらに2つのスロットに分割される。

0035

LTEシステムにおいては、上記の報知情報の送信量運用・環境ごとに柔軟に変更するために、PBCHを用いた固定的な報知情報リソースと、PDSCHを用いた可変的に使用できる無線リソースとが組み合わせて使用される。ここで固定的なリソースであるPBCHを用いるのは、UE5が最初に取得する情報として報知情報が定められており、UE5がeNodeB4からの通知を受けることなしに受信できる必要があるためである。UE5は固定的なリソースであるPBCHを最初に受信し、PBCHからPDSCHを受信するための最低限の情報を得て、その情報をもとにPDSCHにて送られる報知情報を読むようにしている。PDSCHはRB単位で割り当て可能な可変リソースであるため、PDSCHにて送信する報知情報の量は可変である。これにより報知情報に使用するリソース量の変更が実現され、ネットワーク運用や環境により異なる報知情報量に応じた無線リソースの割り当てが可能となる。

0036

このPBCHにより送信される報知情報のうちMIB(Master Information Block)と称されるものは、図9に示すように、無線フレームの先頭(すなわち、サブフレーム番号=0)で送信されるものであり、時間リソース及び周波数リソースが常に固定された形で割り当てられる。その、送信情報は、例えばPDSCHにより他の報知情報(例えばSIB(System Information Block))を受信するための情報、及び無線フレーム番号SFN : System Frame Number)などである。

0037

本実施形態では、このMIBを利用して、eNodeB4はUE5に対し、マルチキャストベアラ11が構築されるのに先立ってマルチキャストに使用するチャネル情報(例えば、MCHチャネルに割り当てるリソース設定情報)を配信する。MIBのサイズは24ビットに固定されているが、そのうちの10ビットは予備領域となっているので、例えばこの予備領域を利用してマルチキャストチャネル情報を組み込むことが可能である。

0038

以下、図1のマルチキャスト配信システム1の動作について説明する。図10は通信フロー図、図11はEPC3の処理シーケンスを示すフローチャート、図12はeNodeB4の処理シーケンスを示すフローチャートである。図11において、S102〜S105はEPC3のコントロールプレーン側ノード装置(MME)としての機能フローを、S106〜S111はユーザープレーン側ノード装置(PGW)としての機能フローを示す。まず、S101にてコアネットワークのEPC3のシステムを起動する。するとS102にてeNodeB4に対し、マルチキャストベアラ11をデフォルトで構築するためのセッション開始要求を送信する(図10:TS11、マルチキャストベアラ構築指示)。

0039

一方、eNodeB4は、図12のS201でシステムが起動されると、S202(図10:TS11)でEPC3からマルチキャストベアラ構築のセッション開始要求(マルチキャストベアラ構築指示)を受信する。続いて、S203(図10:TS12)で、UE5との間にマルチキャストベアラを構築するための準備として、マルチキャストチャネル情報をMIBに組み込み、PBCHによりUE5に送信する。なお、マルチキャストチャネル情報はPDSCHにてSIBに組み込んで配信することも可能であるが、PBCHのMIBはリソース設定が時間軸上及び周波数軸のいずれにおいても固定化されているため、マルチキャストチャネル情報の配信手順が格段に簡単化される利点がある。ここで、「マルチキャストチャネル情報」はマルチキャストベアラ11を構築する際に、eNodeB4が設定するマルチキャストチャネルの特性を示す情報であり、マルチキャストチャネルのチャネルナンバーチャネル帯域幅と、変調方式、伝送速度(送信レート)などの情報が含まれる。

0040

UE5はMIBを受信し、これに含まれているマルチキャストチャネル情報を用いてマルチキャストベアラ11を構築するためのチャネル設定を行なう(TS13)。ここで、MIBは、その後に受信するSIBと合わせて接続先となるeNodeB4を決定するのに必要な報知情報も含み、これを用いてマルチキャストベアラ11の構築先となるeNodeB4を決定する。eNodeB4が決定すれば、デフォルトにてマルチキャストベアラを構築するとともに(TS14)、マルチキャストセッション開始の応答をeNodeB4に送信する(TS15)。

0041

図12のS204にてマルチキャストベアラが構築されると、eNodeB4はS205にてEPC3にマルチキャストセッション開始の応答を送信する(図10:TS16)。この場合、マルチキャストセッション開始の応答が予め定められた数のUE5(あるいは、eNodeBに接続中の全てのUE5)から得られるのを待って、eNodeB4からEPC3にマルチキャストセッション開始の応答を送信するようにしてもよい。

0042

こうして、eNodeB4とUE5との間にデフォルトにてマルチキャストベアラ11が構築されれば、EPC3は図11のS103にてマルチキャストセッション開始の応答を受信し、S104にてeNodeB4にユニキャストベアラ12を構築するためのセッション開始要求(ユニキャストベアラ構築指示)を送信する(図10:TS17)。eNodeB4は、図12のS206にてこれを受信し、S207にてUE5に対しユニキャストベアラ12のリソース設定情報を送信する(図10:TS18)。このリソース設定情報は前述のMIB及びSIBを用いた報知情報として送信される。UE5ではこれを用いてユニキャストベアラ12のリソース設定を行ない、デフォルトのユニキャストベアラ12を構築する(図10:TS19)とともに、セッション開始の応答をeNodeB4に送信する(図10:TS20)。ユニキャストベアラ12の構築シーケンスは従来のシステムと同様であり、詳細な説明は略する。

0043

こうしてマルチキャストベアラ11(及びユニキャストベアラ)が構築されれば、図1のメディアサーバ6からEPC3、eNodeB4及びマルチキャストベアラ11を経由してUE5に向け、マルチキャストデータ(マルチキャストコンテンツ)の配信が開始される(図10:TS21〜23)。

0044

図1のマルチキャスト配信システム1の構成は、図13の従来のシステムの構成と比較すれば明らかな通り、EPC3(コアネットワーク制御ノード装置)が、マルチキャストプロキシ部を3b備えていることで、コントロールプレーンとユーザープレーンの双方のデータを一括して取り扱うゲートウェイとして機能できる結果、図13のMBMS−GW201及びBM−SC206が不要となっている。また、コントロールプレーン側とユーザープレーン側の処理主体となる装置がEPC3(コアネットワーク制御ノード装置)に一本化されることで、制御データとユーザーデータとの同期制御が同一装置内部処理となるため自明的に実現し、図13の従来のシステムに設けられていたMCE203も不要となっている。

0045

そして、コアネットワーク内の処理装置の数が上記のように減じられる結果、システム全体の通信フロー(動作シーケンス)は図10のごとく格段に簡略化され、マルチキャストベアラ構築設定処理のステップ数も、図14の従来システムの通信フローと比較して大幅に削減されていることがわかる。

0046

さらに、UE5(移動端末)がeNodeB4(無線基地局)へ初期接続した段階で、UE5とコアネットワークとの間には、ユニキャストベアラ12だけではなくマルチキャストベアラ11がデフォルトで張られる状態が実現する。すなわち、マルチキャストデータをUE5に向けて送信できる環境がシステム立ち上げ直後から整い、配信遅延なども生じにくくなる。

0047

マルチキャストベアラ及びユニキャストベアラが確立したのちは、EPC3において図11のS106以下の処理が実行される。すなわち、S106にて配信データをなすIPパケット300(図4参照)を受信すれば、S107にて送信先IPアドレス301bの内容を読み取り、配信されているデータがユニキャストパケットであるかマルチキャストパケットであるかを判別する。ユニキャストパケットであればS111に進み、ユニキャストベアラ12での配信をeNodeB4に指示する。一方、マルチキャストパケットであれば、S108にて、受信したマルチキャストパケットが予め定められた送信先IPアドレスを付与された、特定送信先マルチキャストパケットであるか否かを判別する。特定送信先マルチキャストパケットであればS110に進み、これを送信対象マルチキャストパケットとしてマルチキャストベアラ11での配信をeNodeB4に指示する。一方、特定送信先のマルチキャストパケットでなかった場合はS109に進み、マルチキャストパケットを棄却する(つまり、配信を行わない)。

0048

上記の方式は、例えば特定地域ターゲットとしたコンテンツ配信や、災害エリアでの緊急情報を含むコンテンツ配信などにおいて、上記EPC3(コアネットワーク)上に特設されたeNodeB4(無線基地局:例えば、移動式無線基地局)のみを対象としてマルチキャストデータ配信を行ないたい場合に有効である。この場合、eNodeB4側の処理は、図12のS210以下の流れとなる。すなわち、S210において受信したIPパケットがマルチキャストパケットであればS211に進み、マルチキャストベアラ11により接続中のUE5に配信する。

0049

この場合、EPC3にて収集されるマルチキャスト(コンテンツ)データは、EPC3の側で配信対象とするか否かの選別がすでになされている。よって、eNodeB4は、選別の終わったマルチキャストデータを送信先IPアドレスの内容と無関係に、一律に接続中のUE5に配信するだけでよくなる。つまり、コンテンツデータのIPアドレスと、接続中のUE5のIPアドレスとの照合等が不要となり、受信したマルチキャストデータを構築中のマルチキャストベアラ11にいわば垂れ流しにすればよいので、配信処理の大幅な簡略化を図ることができる。

0050

他方、ユニキャストデータを受信した場合は、S212以下の処理となる。すなわち、eNodeB4がカバーするセル内にユニキャストベアラ12にてUE5が接続中であり、S212で(そのUE5のIPアドレスを有した)ユニキャストデータのパケットを受信していた場合に、S213でそのユニキャストデータのパケットをユニキャストベアラ12に送信する。S214で処理終了でなければS210に戻り、以下、S213までの処理を繰り返す。

0051

以上、本発明の実施の形態について説明したが、あくまで例示であって、本発明はこれに限定されるものではない。

0052

1マルチキャスト配信システム
3 EPC(コアネットワーク制御ノード装置)
3a 制御部(MPU)
3bマルチキャストプロキシ部
3dコア側マルチキャストベアラ設定指示部
3e コア側ユニキャストベアラ設定指示部
3f コア側送受信部
3jマルチキャストパケット管理部
4 eNodeB(無線基地局)
4a 制御部(MPU)
4d基地局側マルチキャストベアラ設定指示部
4e 基地局側ユニキャストベアラ設定指示部
4f 基地局側無線送受信部
4g ユニキャスト送受信I/F
4h マルチキャスト送受信I/F
4iマルチキャストチャネル情報配信部
5 UE(移動端末)
5b 第二マルチキャストベアラ構築部
5c 第二ユニキャストベアラ構築部
5f端末側無線送受信部
5iマルチキャストチャネル設定部
6メディアサーバ
7 E−UTRAN
11 マルチキャストベアラ
12 ユニキャストベアラ

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