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技術 軸はり用防振ブッシュ

出願人 株式会社フコク
発明者 伊藤浩史今井崇博
出願日 2019年1月31日 (2年0ヶ月経過) 出願番号 2019-016176
公開日 2020年8月13日 (6ヶ月経過) 公開番号 2020-122554
状態 未査定
技術分野 ばね 鉄道車両懸架装置、車輪装置
主要キーワード ストッパ部品 フランジ対 インナー軸 高剛性樹脂材 緩衝用弾性部材 上下方向変位 予圧縮状態 軸バネ
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2020年8月13日)のものです。
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図面 (13)

課題

製造が容易で、耐久性に優れた軸はり防振ブッシュを提供する。

解決手段

この防振ブッシュは、インナー軸ハウジング部により保持される領域の両端部に一対のフランジ部が形成され、一組の外周分割体のうち少なくとも車両進行方向側の一方の外周分割体には、一対のフランジ部それぞれの外周面に対向する内周面を有する一対のフランジ対向部が形成され、一対のフランジ部の外周面と一対のフランジ対向部の内周面との直接的または間接的な当接により、インナー軸と一組の外周分割体との相対変位量を制限するように構成されたものである。

概要

背景

鉄道車両軸はり式軸箱支持装置は、輪軸を支持する軸箱軸はりによって、台車フレームまたは台車フレームに設けられたブラケット防振ブッシュを介して支持する。これにより、台車フレームに対する軸箱の位置を一定範囲の揺動許容しつつ弾性的に支持するとともに、軸箱に入力される振動車体フレーム伝導しないように構成されている。一般に、防振ブッシュとしては、台車フレームまたは軸箱に設けられたブラケットに支持されたインナー軸と、軸はりの一端部に形成されたハウジング部によって保持されるアウター部品と、インナー軸の外周面とアウター部品の内周面との間に配置されたゴムなどの弾性体とにより構成されるものが主流である。

このような防振ブッシュに用いられる弾性体は、車両重量が数十トンにもなる鉄道車両の加減速時の繰り返し荷重を支持する一方、台車フレームまたは軸箱の上下方向変位を過剰に規制しないように、鉄道車両進行方向には硬く、上下方向には柔らかいことが望ましい。例えば、中心軸(インナー軸)の鉄道車両進行方向側の外周面にストッパ部を突出させて形成することによって、鉄道車両の制動時の軸はりの中心軸(インナー軸)に対する相対変位量を制限する構造が知られる(特許文献1参照)。

また、アウター部材及びインナー軸とアウター部材との間に配置される弾性部材とを貫通するポケットを設け、このポケットに、インナー軸の車両進行方向側の面に取り付けた剛性を有する材料からなるストッパ部品を配置することによって、インナー軸とアウター部材との相対変位量を制限する構造も知られる(特許文献2参照)。

概要

製造が容易で、耐久性に優れた軸はり用防振ブッシュを提供する。この防振ブッシュは、インナー軸のハウジング部により保持される領域の両端部に一対のフランジ部が形成され、一組の外周分割体のうち少なくとも車両進行方向側の一方の外周分割体には、一対のフランジ部それぞれの外周面に対向する内周面を有する一対のフランジ対向部が形成され、一対のフランジ部の外周面と一対のフランジ対向部の内周面との直接的または間接的な当接により、インナー軸と一組の外周分割体との相対変位量を制限するように構成されたものである。

目的

本発明の目的は、ストッパ機能を有しながら、製造が容易で、且つ、製造コストを低減することができ、耐久性に優れた軸はり用防振ブッシュを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

柱状の軸部の外周側に軸直角方向で対向する一組の外周分割体が配置され、前記軸部と前記外周分割体とが第1の弾性部材によって相互に弾性連結され、前記軸部が鉄道車両台車フレームに支持され、前記外周分割体が軸はりの一端に設けられたハウジング部に保持され、前記台車フレームと前記軸はりを弾性連結する軸はり用防振ブッシュであって、前記軸部は、前記ハウジング部により保持される領域の両端部に一対のフランジ部を有し、前記外周分割体は、前記フランジ部の外側面の少なくとも一部に対向する内側面を有するフランジ対向部を有し、前記フランジ部の前記外側面と前記フランジ対向部の前記内側面との直接的または間接的な当接により、前記軸部と前記外周分割体との相対変位量を制限するように構成された軸はり用防振ブッシュ。

請求項2

請求項1に記載の鉄道車両の軸はり用防振ブッシュであって、前記フランジ対向部を有する外周分割体は、前記軸部の外周面に対向する円筒部と、前記フランジ対向部と、この円筒部と前記フランジ対向部とを接続するとともに前記フランジ部の軸方向内方面と対向する側面部を有し、前記側面部と前記フランジ部との間に第2の弾性部材を有する軸はり用防振ブッシュ。

請求項3

請求項1または2に記載の鉄道車両の軸はり用防振ブッシュであって、前記外周分割体は、鉄道車両の進行方向に沿って対向して配置される軸はり用防振ブッシュ。

請求項4

請求項3に記載の鉄道車両の軸はり用防振ブッシュであって、前記第1の弾性部材は、前記軸部の軸方向に沿って分割された2つの弾性分割体で構成される軸はり用防振ブッシュ。

請求項5

請求項1から4のいずれか1項に記載の軸はり用防振ブッシュであって、前記第1の弾性部材は、前記軸方向に沿って分割され、当該分割された第1の弾性部材の間に配置された第3の弾性部材を有する軸はり用防振ブッシュ。

請求項6

請求項1から5のいずれか1項に記載の軸はり用防振ブッシュであって、前記フランジ部の外側面および/または前記フランジ対向部の内側面に当接緩衝用弾性部材を備える軸はり用防振ブッシュ。

請求項7

請求項1から6のいずれか1項に記載の軸はり用防振ブッシュであって、前記一組の外周分割体の少なくとも一方には、前記ハウジング部に対する位置決め用の孔部または凸部が設けられた軸はり用防振ブッシュ。

技術分野

0001

本発明は、鉄道車両などの軸はり式軸箱支持装置に用いられる軸はり防振ブッシュに関する。

背景技術

0002

鉄道車両の軸はり式軸箱支持装置は、輪軸を支持する軸箱を軸はりによって、台車フレームまたは台車フレームに設けられたブラケットに防振ブッシュを介して支持する。これにより、台車フレームに対する軸箱の位置を一定範囲の揺動許容しつつ弾性的に支持するとともに、軸箱に入力される振動車体フレーム伝導しないように構成されている。一般に、防振ブッシュとしては、台車フレームまたは軸箱に設けられたブラケットに支持されたインナー軸と、軸はりの一端部に形成されたハウジング部によって保持されるアウター部品と、インナー軸の外周面とアウター部品の内周面との間に配置されたゴムなどの弾性体とにより構成されるものが主流である。

0003

このような防振ブッシュに用いられる弾性体は、車両重量が数十トンにもなる鉄道車両の加減速時の繰り返し荷重を支持する一方、台車フレームまたは軸箱の上下方向変位を過剰に規制しないように、鉄道車両進行方向には硬く、上下方向には柔らかいことが望ましい。例えば、中心軸(インナー軸)の鉄道車両進行方向側の外周面にストッパ部を突出させて形成することによって、鉄道車両の制動時の軸はりの中心軸(インナー軸)に対する相対変位量を制限する構造が知られる(特許文献1参照)。

0004

また、アウター部材及びインナー軸とアウター部材との間に配置される弾性部材とを貫通するポケットを設け、このポケットに、インナー軸の車両進行方向側の面に取り付けた剛性を有する材料からなるストッパ部品を配置することによって、インナー軸とアウター部材との相対変位量を制限する構造も知られる(特許文献2参照)。

先行技術

0005

特開2014−204487号公報
特開2017−043142号公報

発明が解決しようとする課題

0006

しかしながら、上記特許文献1および2では、インナー軸の鉄道車両進行方向側の外周面にストッパ部を一体に形成する場合、インナー軸が異形となるため製造が難しくなるうえ、防振ブッシュの重量が増大し組み付けが困難となる。また、インナー軸とアウター部材との間に配置される弾性部材と、アウター部材とを貫通するポケットを設けたうえで、別途作製されたストッパ部品をインナー軸の外周面に取り付ける場合、上記ポケットを形成するために複雑な構成となり、コストの増大に繋がる。また、鉄道車両の軸はり式軸箱支持装置に用いられる軸はり用防振ブッシュは、長期に亘って使用され、定期的な点検を受けるが、ストッパ部品をインナー軸の外周面に取り付ける場合、そのストッパ部品の状態確認が難しく寿命確認が困難となる。

0007

以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、ストッパ機能を有しながら、製造が容易で、且つ、製造コストを低減することができ、耐久性に優れた軸はり用防振ブッシュを提供することにある。

課題を解決するための手段

0008

上記目的を達成するため、本発明の軸はり用防振ブッシュは、柱状の軸部の外周側に軸直角方向で対向する一組の外周分割体が配置され、前記軸部と前記外周分割体とが第1の弾性部材によって相互に弾性連結され、前記軸部が鉄道車両の台車フレームに支持され、前記外周分割体が軸はりの一端に設けられたハウジング部に保持され、前記台車フレームと前記軸はりを弾性連結する軸はり用防振ブッシュであって、前記軸部は、前記ハウジング部により保持される領域の両端部に一対のフランジ部を有し、前記外周分割体は、前記フランジ部の外側面の少なくとも一部に対向する内側面を有するフランジ対向部を有し、前記フランジ部の前記外側面と前記フランジ対向部の前記内側面との直接的または間接的な当接により、前記軸部と前記外周分割体との相対変位量を制限するように構成されたものである。

0009

本発明の軸はり用防振ブッシュでは、軸はりが柱状の軸部に対して軸直角方向に変位したとき、フランジ部の外側面とフランジ対向部の内側面との直接的または間接的な当接により、軸部と外周分割体との相対変位量が制限される。これにより、軸部と外周分割体とを弾性連結する第1の弾性部材の過大な変形が抑制され、長寿命化を図ることができる。本発明の軸はり用防振ブッシュでは、外周分割体の軸方向端部に、軸部に設けられたフランジ部の外周面と当接可能なフランジ対向部を設けるという簡単な構成により上記のストッパ機能を実現することができる。なお、上述においては、軸部が鉄道車両の台車フレームに支持され、外周分割体が軸はりの一端に設けられたハウジング部に保持されるが、前記軸部を軸箱を介して台車フレームに支持することもできる。

0010

また、本発明に係る軸はり用防振ブッシュは、前記フランジ対向部を有する外周分割体は、前記軸部の外周面に対向する円筒部と、前記フランジ対向部と、この円筒部と前記フランジ対向部とを接続するとともに前記フランジ部の軸方向内方面と対向する側面部を有し、前記側面部と前記フランジ部との間に第2の弾性部材を有するものであってよい。
これにより、軸部の軸方向の振動および衝撃を吸収することができる。

0011

さらに、前記外周分割体は、鉄道車両の進行方向に沿うように、軸部を挟んで対向して配置することにより、鉄道車両の発進及び停止時の繰り返し荷重による変位を規制し、軸はり用防振ブッシュの耐久性を向上させることができる。

0012

さらに、本発明に係る軸はり用防振ブッシュにおいて、前記第1の弾性部材は、前記軸部の軸方向に沿って分割された2つの弾性分割体で構成されてもよい。これにより、2つの第1の弾性部材を軸部と分離可能に構成することができ、軸部に対して取り付けや取り外しが容易になる。弾性部材が使用により劣化した場合、軸部を残して交換することができる。

0013

さらに、第1の弾性部材を前記軸部の軸方向に沿って2つに分割し、当該第1の弾性部材の間に第3の弾性部材を配置することにより、前記第1の弾性部材のボリューム移動を調整し、第1の弾性部材の見かけばね定数を調整することができる。

0014

さらに、前記フランジ部の外側面および/または前記フランジ対向部の内側面に当接緩衝用弾性部材を備えてもよい。これにより、フランジ部の外側面とフランジ対向部の内側面とが当接する際の衝撃を緩和することができる。また、フランジ部およびフランジ対向部の摩耗や破損を防止することができ、耐久性が向上する。

0015

さらに、前記一組の外周分割体の少なくとも一方には、前記ハウジング部に対する位置決め用係止部として孔部または凸部が設けられてもよい。
これにより、防振ブッシュの取り付け位置の精度向上を図ることができるとともに、前記外周分割体及び第1の弾性体を前記軸部から分離可能に構成した場合に、前記外周分割体及び第1の弾性体がハウジング部に対して相対的に回転してしまい位置ずれが生じることを防止できる。

発明の効果

0016

以上のように、本発明によれば、製造が容易、且つ、簡単な構成により特定方向の弾性部材の過大な変形を抑制でき、耐久性に優れた軸はり用防振ブッシュを提供することができる。

図面の簡単な説明

0017

本発明に係る一実施形態の軸はり式軸箱支持装置の構成を示す模式図である。
図1の軸はり式軸箱支持装置のハウジング部および防振ブッシュを拡大して示す断面図である(図3のC−C'線の断面図)。
図2に示す防振ブッシュのA−A'線の断面図である。
図3に示す防振ブッシュのB−B'線の断面図である。
図2から図4に示す防振ブッシュ15の斜視図である。
軸部16と一方の外周分割体18bとの関係を拡大して示す断面図である。
本発明に係る変形例1の軸部16と一方の外周分割体18bとの関係を拡大して示す断面図である。
本発明に係る変形例2のハウジング部および防振ブッシュを拡大して示す断面図である(図9のD−D'線の断面図)。
図8の変形例2の防振ブッシュのE−E'線の断面図である。
本発明に係る変形例3の防振ブッシュ15Aの斜視図である。
図10に示す防振ブッシュ15AをY方向から見た側面図である。
図10に示す防振ブッシュ15AをZ方向から見た側面図である。

実施例

0018

以下、図面を参照しながら、本発明に係る実施形態を説明する。
[本実施形態の軸はり式軸箱支持装置の構成]
図1は、本発明に係る一実施形態の軸はり用防振ブッシュを採用した軸はり式軸箱支持装置の構成を示し、一部部分断面図を含む模式図である。
図1のX、Y、Zは相互に直交する3軸方向を示し、X方向(紙面上右方向)は鉄道車両の進行方向である。

0019

同図に示すように、この軸はり式軸箱支持装置1は、軸箱部11と、この軸箱部11に一体的に設けられた軸はり12とを有し、この軸はり12の端部にはハウジング部13が設けられている。軸箱部11は軸はり12のX方向の端部に設けられ、ハウジング部13は軸はり12の他方の端部に設けられる。軸箱部11は、軸バネ14を介して台車フレーム3に弾性的に支持される。軸箱部11は、鉄道車両の車輪Wの輪軸2を、軸受(図示省略)を介して回転可能に支持する。ハウジング部13は、台車フレーム3の支持ブラケット3aに支持された軸部16を含む防振ブッシュ15を、軸部16の半径方向外側から上記防振ブッシュに対して予圧縮印加しつつ弾性的に保持する。

0020

図2図1の軸はり式軸箱支持装置1の主にハウジング部13および防振ブッシュ15を拡大して示す断面図である。
ハウジング部13は、鉄道車両の進行方向(X方向)に互いに対向して配された第1半割体13aと第2半割体13bとで構成される。ここで第1半割体13aは、軸はり12のX方向の端部に一体に設けられる。第2半割体13bは、第1半割体13aにボルト4により着脱自在に連結される。第1半割体13aと第2半割体13bの互いの連結面には、互いに連結された状態にあるとき中心軸がY方向に沿った取付孔を形成する凹部21a、21bが設けられている。この取付孔に防振ブッシュ15が予圧縮状態で取り付けられて保持される。

0021

[防振ブッシュ15の構成]
次に、防振ブッシュ15の構成を説明する。
図3図2に示す防振ブッシュ15のA−A'線の断面図である。図4図3に示す防振ブッシュ15のB−B'線の断面図である。図5は防振ブッシュ15の斜視図である。なお、図2図3の防振ブッシュ15のC−C'線の断面図である。

0022

図2ないし図5に示すように、防振ブッシュ15は、軸部16と、弾性部材17と、一組の外周分割体18a、18bなどで構成される。

0023

軸部16は、両端部に取り付け部16aを有する。軸部16は、それぞれの取り付け部16aが台車フレーム3の支持ブラケット3aに回転規制された状態で支持され、鉄道車両の進行方向(X方向)に交差するY方向に軸心Pを沿わせた向きにして配置される。

0024

なお、軸部16の取り付け部16aは、図5に示すように、支持ブラケット3aに回転規制された状態で支持され得るように、支持ブラケット3aへの固定用のボルトが螺入されるボルト孔16dを有する。

0025

軸部16の各取り付け部16aの間の部位は、ハウジング部13によって保持される部位(被保持部)である。この軸部16の被保持部は、Y方向の両端部にフランジ状に形成された一対のフランジ部16bと、一対のフランジ部16b間の軸基体部16cとで構成される。

0026

軸部16の被保持部の外周には、X方向に互いに対向して一組の外周分割体18a、18bが配置される。軸部16と一組の外周分割体18a、18bとの間には弾性部材17が筒状に配置される。弾性部材17は、3つの部位(第1の弾性部材171、第2の弾性部材172、当接緩衝用弾性部材173)を有する。第1の弾性部材171は、軸部16と一組の外周分割体18a、18bとを相互に弾性連結する。図3に示すとおり、弾性部材17(第1の弾性部材171、第2の弾性部材172、当接緩衝用弾性部材173)は、同一の弾性部材にて一体的に形成されているが、それぞれ異なる弾性部材を採用してもよい。

0027

一組の外周分割体18a、18bそれぞれの外周面の形状は、ハウジング部13の取付孔を形成する第1半割体13aの凹部21a(図2)および第2半割体13bの凹部21b(図2)の内面形状に適合させてある。また、一組の外周分割体18a、18bは、軸部16の軸基体部16cの外周面に対向する内周面を有する円筒部19a、19b(図2図3)と、軸部16の一対のフランジ部16bの外周面16eに対向する内周面18cを有するフランジ対向部20a、20b(図3図4)と、円筒部19a、19bとフランジ対向部20a、20bとを接続するとともにフランジ部16bの軸方向内方面と対向する側面部22a、22b(図3)を有する。

0028

なお、軸部16および一組の外周分割体18a、18bは、例えば、鋼材アルミ合金などの金属材FRPなど高剛性樹脂材にて形成することができる。弾性部材との接着性、強度、コストの面から、好ましくは、圧延鋼板からプレス成型にて形成する。より強度が必要な場合には、鋳造鍛造にて形成してもよい。

0029

軸部16の被保持部と各外周分割体18a、18bとの間に配置された弾性部材17は、例えば、加硫接着などにより、軸部16の被保持部の外周面に接着されてもよい。弾性部材17を構成する材料は、特に限定されないが、典型的にはゴムを含む熱硬化性エラストマー熱可塑性エラストマー等のエラストマー材料などを採用し得る。

0030

以上のように構成された防振ブッシュ15は、取り付け前の外周分割体18a、18bの円筒部19a、19b間の距離が、ハウジング部13の取付孔よりも大きく成形されているので、ボルト4によってハウジング部13の第1半割体13aと第2半割体13bとが締め付けて連結されることによって、弾性部材17の第1の弾性部材171に軸心Pへ向けての予備圧縮が付与された状態でハウジング部13の取付孔内に保持される。これにより、鉄道車両の車輪Wが軸バネ14の変形を伴なう上下方向変位、鉄道車両がカーブする際に生じる輪軸の車両進行方向の変位を防振ブッシュ15の弾性部材17(主に第1の弾性部材171)の弾性変形によって許容される。

0031

[軸部16と外周分割体18a、18bとの相対変位量の制限]
次に、防振ブッシュ15の軸部16と一組の外周分割体18a、18bとの相対変位量を制限する構成について説明する。

0032

本実施形態の防振ブッシュ15は、軸部16の一対のフランジ部16bの外周面16eと外周分割体18a、18bの一対のフランジ対向部20bの内周面18cとが弾性部材17の当接緩衝用弾性部材173を介して当接することにより、軸部16と一組の外周分割体18a、18bとの相対変位量を制限するように構成される。

0033

図6は軸部16と一方(X方向側)の外周分割体18bとの関係を拡大して示す断面図である。なお、軸部16と他方の外周分割体18aとの関係も同様である。
同図において、軸部16のフランジ部16bの外周面16eから外周分割体18bのフランジ対向部20bの内周面18cまでの距離L1は、軸部16の軸基体部16cの外周面16fから外周分割体18bの円筒部19bの内周面18dまでの距離L2よりも十分短くなるように設定されることが好ましい。これに合わせて、軸部16と外周分割体18a、18bとの間に配置された弾性部材17の径方向肉厚について、弾性部材17の、軸部16のフランジ部16bに対応する部位である第2の弾性部材172の肉厚は、弾性部材17の、軸部16の軸基体部16cに対応する部位である第1の弾性部材171の肉厚よりも十分薄くされていることが好ましい。

0034

これにより、鉄道車両の車輪Wにブレーキシュー5が押し当てられることによって鉄道車両の走行に制動がかけられ、軸はり12およびハウジング部13などの部分が軸部16に対して鉄道車両の進行方向(X方向)の逆側に変位した際、その相対変位量が、軸部16のフランジ部16bの外周面16eと外周分割体18bのフランジ対向部20a、20bの内周面18cとの当接緩衝用弾性部材173を挟んだ当接により制限される。これにより、鉄道車両の上下方向の振動が吸収可能な柔らかい弾性部材を第1の弾性部材171に採用したとしても、軸部16と外周分割体18a、18bとの間の第1の弾性部材171の過大な変形が抑制されるため、乗り心地犠牲にすることなく、防振ブッシュ15の長寿命化を図ることができる。また、その際、軸部16のフランジ部16bの外周面16eと外周分割体18bのフランジ対向部20a、20bの内周面18cとの間の当接緩衝用弾性部材173が衝撃を吸収することによって防振作用が得られる。

0035

さらに、図6に示すように、弾性部材17は、軸部16のフランジ部16bと外周分割体18a、18bの側面部22a、22bとの間にも第2の弾性部材172として配置されている。これにより、軸部16の軸方向の振動および衝撃をも吸収することができる。

0036

(外周分割体の位置決め穴
図2図3図5に示したように、一組の外周分割体18a、18bの少なくとも一方の円筒部19aには、円筒部19aを貫通させた位置決め孔18hが設けられている。この位置決め孔18hには、ハウジング部13の第1半割体13aの凹部21a内面に突設された位置決め突起13hが嵌め込まれることによって、ハウジング部13に対する外周分割体18a、18bの相対位置が規制される。これにより、外周分割体18a、18bに設けられたフランジ対向部20a、20bの位置が規定されるので、確実に、車両進行方向(X方向)の変位量を規制することができる。本実施例においては、外周分割体18a,18bに位置決め孔18hを設けたが、ハウジング部13と外周分割体18a、18bの相対位置を規制できれば良いので、位置決め孔に代えて突状部としても良く、その他係合可能な構成を設けても良い。

0037

さらに、フランジ部16b付きの軸部16を成形する加工は、特定方向側の面にストッパ部を一体に設けた軸部の成形や、軸部の特定方向側の面に別途製造されたストッパ部品を取り付けたりする加工に比べ容易であり、生産性の向上、コストの低減を図ることができる。

0038

以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく種々変更を加え得ることは勿論である。

0039

<変形例1>
上記の実施形態の防振ブッシュ15は、軸部16と一組の外周分割体18a、18bとの相対変位量を、軸部16のフランジ部16bの外周面16eと外周分割体18a、18bのフランジ対向部20a、20bの内周面18cとの弾性部材17(当接緩衝用弾性部材173)を挟んだ間接的な当接によって制限するように構成されたものであるが、例えば、図7に示すように、軸部16のフランジ部16bの外周面16eと外周分割体18a、18bのフランジ対向部20a、20bの内周面18cとの間に弾性部材(当接緩衝用弾性部材173)が存在しない構成とすることも可能である。これにより、軸部16のフランジ部16bの外周面16eと外周分割体18a、18bのフランジ対向部20a、20bの内周面18cとが直接当接して、軸部16と外周分割体18a、18bとの相対変位量が制限される。

0040

<変形例2>
図8に示すように、防振ブッシュ15の弾性部材17は、軸部16の軸方向に沿って、かつ一組の外周分割体18a、18bの分割の方向と同一方向または略同一方向において分割された2つの弾性分割体17a、17bで構成される。それぞれ外周分割体18a、18bと組み合わされ、軸部16の外周面に組み付けられ、予圧縮を受けてハウジング部13の取付孔に取り付けられる。

0041

また、各々の弾性分割体17a、17bの、軸部16と一組の外周分割体18a、18bとを相互に弾性連結する部位である第1の弾性部材171a、171bの間には、第3の弾性部材174a、174bを配置してもよい。この第3の弾性部材174a、174bは、第1の弾性部材171a,171bが圧縮力を受けて変形する際に発生する周方向へのボリューム移動を制限するように配置することによって、第1の弾性部材171a,171bの見かけばね定数を調整することができる。さらに、第1の弾性部材171a,171bと外周分割体18a,18bを接着して構成する場合には、前記ボリューム移動によって生じ得る剥がれを防止することができる。また、この第3の弾性部材174a、174bは、前記第1の弾性部材171a,171bが、鉄道車両の走行方向(X方向)に沿って配置される場合、軸部16が上下方向に過度に変位する場合にハウジング部13の内周面に当接するように配置してもよい。

0042

なお、本変形例においては、この第3の弾性部材174a、174bは、前記第1の弾性部材171a、171bと同一の弾性部材で形成するとともに、前記弾性分割体17a,17bとして、分離できる構成として説明したが、前記弾性分割体17a,17bと完全に分割させるとともに、第1の弾性部材171a、171bと異なる特性を有する弾性部材で形成しても良い。

0043

このように、2つに分割された弾性分割体17a、17bに組み合わせて弾性部材17を構成することによって、個別に成形することができるので、弾性部材17の成形が容易になり、製造コストを低減することができる。さらに、取り付けや取り外しの作業が容易であるので、使用により、弾性部材17が劣化した場合に、弾性部材17を容易に交換し、製造コストが高い軸部16を再使用することができるため、メンテナンスコストも抑えることができる。

0044

上述のように2つの弾性分割体17a、17bに分割された弾性部材17を用いる場合には、図9に示すように、個々の弾性分割体17a、17bを所定形状に保持するために、個々の弾性分割体17a、17bの内周側にインナー金具23a、23bを配置し、インナー金具23a、23bと外周分割体18a、18bとで個々の弾性分割体17a、17bを一体として加硫成形することにより、脱着、交換作業をさらに容易にすることができる。

0045

<変形例3>
ここまで軸部16と一組の外周分割体18a、18bとの相対変位量を制限するために、軸部16のフランジ部16bの外周面16eと外周分割体18a、18bのフランジ対向部20a、20bの内周面18cとを弾性部材171を挟んで間接的あるいは直接的に当接させる構成を説明してきたが、各々の当接は必ずしも周面同士の間接的あるいは直接的な当接であることに限定されない。

0046

図10は本発明に係る変形例3の防振ブッシュ15Aの斜視図、図11図10の防振ブッシュ15AをY方向から見た側面図、図12図10の防振ブッシュ15AをZ方向から見た側面図である。
この変形例3の防振ブッシュ15Aでは、外周分割体18a、18bのフランジ対向部20a、20bの内側面33を平坦面とし、これに対向する軸部16のフランジ部16bの外側面31も平坦面としている。この防振ブッシュ15Aでは、外周分割体18a、18bのフランジ対向部20a、20bの平坦な内側面33と軸部16のフランジ部16bの平坦な外側面31とが当接緩衝用弾性部材173を挟んで間接的あるいは直接的に当接することによって、軸部16と一組の外周分割体18a、18bとの相対変位量が制限されるように構成される。

0047

なお、外周分割体18a、18bのフランジ対向部20a、20bの平坦な内側面33に対向する軸部16のフランジ部16bの外側面31は、フランジ部16bに一体成形された弾性材料により平坦な面とされてもよい。

0048

以上説明した防振ブッシュ15、15Aは、台車フレーム3の支持ブラケット3aに支持された軸部16の側ではなく、輪軸2の側に設けてもよいし、その両方に設けて構わない。

0049

1…軸はり式軸箱支持装置
2…輪軸
3…台車フレーム
11…軸箱部
12…軸はり
13…ハウジング部
13h…位置決め突起
15…防振ブッシュ
16…軸部
16b…フランジ部
16c…軸基体部
16e…フランジ部の外周面
16f…軸基体部の外周面
17…弾性部材
17a、17b…弾性分割体
18a、18b…外周分割体
18c…フランジ対向部の内周面
18d…円筒部の内周面
18h…位置決め孔
19a、19b…円筒部
20a、20b…フランジ対向部
171…第1の弾性部材
172…第2の弾性部材
173…当接緩衝用弾性部材
174a、174b…第3の弾性部材

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