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課題

エソメプラゾール又は其の薬学的に許容可能な塩を安定的に保存する手段を提供すること。本発明によって、特に、加速条件高温下)でエソメプラゾール又は其の薬学的に許容可能な塩を保存する手段が提供される。

解決手段

本発明において、エソメプラゾール又は其の薬学的に許容可能な塩を含む製剤を収容する包装体が提供される。1つの実施形態において、包装体は、アルミピローであり得る。1つの実施形態では、包装体は、乾燥剤をさらに収容する。1つの実施形態では、包装体はアルミピローであり、乾燥剤をさらに収容する。

概要

背景

エソメプラゾール(一般名)は、ラセミ体であるオメプラゾールに含まれる光学異性体(S体)であり、薬理作用として胃酸分泌抑制作用等を有する薬剤である。エソメプラゾールは、胃潰瘍十二指腸潰瘍吻合部潰瘍ゾリンジャー−エリソン症候群逆流性食道炎非びらん性胃食道逆流症非ステロイド性抗炎症薬投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制、低用量アスピリン投与時における胃潰瘍、及び十二指腸潰瘍の再発抑制等の治療に有用である(非特許文献1)。

エソメプラゾールは安定性が高くなく、カプセル剤PTP包装した保存形態において、加速試験条件下(40℃/75%RH)では3カ月の保存期間で、類縁物質の増加、溶出性の低下及び含量の低下が認められることが知られている(非特許文献1)。

概要

エソメプラゾール又は其の薬学的に許容可能な塩を安定的に保存する手段を提供すること。本発明によって、特に、加速条件高温下)でエソメプラゾール又は其の薬学的に許容可能な塩を保存する手段が提供される。本発明において、エソメプラゾール又は其の薬学的に許容可能な塩を含む製剤を収容する包装体が提供される。1つの実施形態において、包装体は、アルミピローであり得る。1つの実施形態では、包装体は、乾燥剤をさらに収容する。1つの実施形態では、包装体はアルミピローであり、乾燥剤をさらに収容する。なし

目的

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

エソメプラゾール又は其の薬学的に許容可能な塩を含む製剤を収容する包装体であって、該包装体がアルミピローである、包装体。

請求項2

エソメプラゾール又は其の薬学的に許容可能な塩を含む製剤を収容する包装体であって、該包装体が乾燥剤をさらに収容する、包装体。

請求項3

エソメプラゾール又は其の薬学的に許容可能な塩を含む製剤を収容する包装体であって、該包装体がアルミピローであり、該包装体が乾燥剤をさらに収容する、包装体。

請求項4

前記乾燥剤が、塩化カルシウムシリカゲル酸化カルシウム又はゼオライトを含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の包装体。

請求項5

前記乾燥剤が、塩化カルシウムを含む、請求項4に記載の包装体。

請求項6

前記製剤が、エソメプラゾールマグネシウム水和物を含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の包装体。

請求項7

前記包装体が、前記製剤を収容するPTP包装体を収容する、請求項1〜6のいずれか1項に記載の包装体。

請求項8

前記PTP包装体が、ポリプロピレンを含む、請求項7に記載の包装体。

請求項9

前記製剤が、前記エソメプラゾール又は其の薬学的に許容可能な塩を含む顆粒封入するカプセル剤である、請求項1〜8のいずれか1項に記載の包装体。

請求項10

前記顆粒中の核粒子結晶セルロースを含む、請求項9に記載の包装体。

請求項11

前記顆粒が、前記核粒子上に、前記エソメプラゾール又は其の薬学的に許容可能な塩を含む原薬層を含む、請求項10に記載の包装体。

請求項12

前記顆粒が、核粒子100重量部に対して200重量部以上の原薬層を含む、請求項11に記載の包装体。

請求項13

前記顆粒が、前記原薬層上のバリア層と、該バリア層上の腸溶層とを含む、請求項11または12に記載の包装体。

請求項14

前記バリア層が、ヒプロメロースを含む、請求項13に記載の包装体。

技術分野

0001

本発明は、医薬製剤の分野に関する。

背景技術

0002

エソメプラゾール(一般名)は、ラセミ体であるオメプラゾールに含まれる光学異性体(S体)であり、薬理作用として胃酸分泌抑制作用等を有する薬剤である。エソメプラゾールは、胃潰瘍十二指腸潰瘍吻合部潰瘍ゾリンジャー−エリソン症候群逆流性食道炎非びらん性胃食道逆流症非ステロイド性抗炎症薬投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制、低用量アスピリン投与時における胃潰瘍、及び十二指腸潰瘍の再発抑制等の治療に有用である(非特許文献1)。

0003

エソメプラゾールは安定性が高くなく、カプセル剤PTP包装した保存形態において、加速試験条件下(40℃/75%RH)では3カ月の保存期間で、類縁物質の増加、溶出性の低下及び含量の低下が認められることが知られている(非特許文献1)。

先行技術

0004

「ネキシウム(登録商標カプセル10mg20mg」医薬インタビューフォーム2016年2月改訂(改訂第10版)

課題を解決するための手段

0005

本発明において、エソメプラゾール又は其の薬学的に許容可能な塩を含む製剤を収容する包装体が提供される。かかる包装体において、収容されるエソメプラゾール又は其の薬学的に許容可能な塩の安定性が顕著に向上する。1つの実施形態において、包装体は、アルミピローであり得る。1つの実施形態では、包装体は、乾燥剤をさらに収容する。1つの好ましい実施形態では、包装体はアルミピローであり、乾燥剤をさらに収容する。

0006

例えば、本開示において、以下の項目が提供される。
(項目1)エソメプラゾール又は其の薬学的に許容可能な塩を含む製剤を収容する包装体であって、該包装体がアルミピローである、包装体。
(項目2) エソメプラゾール又は其の薬学的に許容可能な塩を含む製剤を収容する包装体であって、該包装体が乾燥剤をさらに収容する、包装体。
(項目3) エソメプラゾール又は其の薬学的に許容可能な塩を含む製剤を収容する包装体であって、該包装体がアルミピローであり、該包装体が乾燥剤をさらに収容する、包装体。
(項目4) 前記乾燥剤が、塩化カルシウムシリカゲル酸化カルシウム又はゼオライトを含む、前記項目のいずれかに記載の包装体。
(項目5) 前記乾燥剤が、塩化カルシウムを含む、前記項目のいずれかに記載の包装体。
(項目6) 前記製剤が、エソメプラゾールマグネシウム水和物を含む、前記項目のいずれかに記載の包装体。
(項目7) 前記包装体が、前記製剤を収容するPTP包装体を収容する、前記項目のいずれかに記載の包装体。
(項目8) 前記PTP包装体が、ポリプロピレンを含む、前記項目のいずれかに記載の包装体。
(項目9) 前記製剤が、前記エソメプラゾール又は其の薬学的に許容可能な塩を含む顆粒封入するカプセル剤である、前記項目のいずれかに記載の包装体。
(項目10) 前記顆粒中の核粒子結晶セルロースを含む、前記項目のいずれかに記載の包装体。
(項目11) 前記顆粒が、前記核粒子上に、前記エソメプラゾール又は其の薬学的に許容可能な塩を含む原薬層を含む、前記項目のいずれかに記載の包装体。
(項目12) 前記顆粒が、核粒子100重量部に対して200重量部以上の原薬層を含む、前記項目のいずれかに記載の包装体。
(項目13) 前記顆粒が、前記原薬層上のバリア層と、該バリア層上の腸溶層とを含む、前記項目のいずれかに記載の包装体。
(項目14) 前記バリア層が、ヒプロメロースを含む、前記項目のいずれかに記載の包装体。

発明の効果

0007

本発明により、エソメプラゾール又は其の薬学的に許容可能な塩を、物理化学的性状の変化を抑制して保存することが可能である。特に、加速条件高温下)でエソメプラゾール又は其の薬学的に許容可能な塩を保存することが可能である。

0008

以下、本発明を最良の形態を示しながら説明する。本明細書の全体にわたり、単数形の表現は、特に言及しない限り、其の複数形の概念をも含むことが理解されるべきである。従って、単数形の詞(例えば、英語の場合は「a」、「an」、「the」など)は、特に言及しない限り、其の複数形の概念をも含むことが理解されるべきである。また、本明細書において使用される用語は、特に言及しない限り、当該分野で通常用いられる意味で用いられることが理解されるべきである。従って、他に定義されない限り、本明細書中で使用される全ての専門用語及び科学技術用語は、本発明の属する分野の当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。矛盾する場合、本明細書(定義を含めて)が優先する。

0009

<定義>
以下に本明細書において特に使用される用語の定義及び/又は基本的技術内容を適宜説明する。

0010

本明細書において、「薬学的に許容可能な」は、動物、そしてより詳細にはヒトにおける使用のため、政府監督官庁に認可されたか、あるいは薬局方又は他の一般的に認められる薬局方に列挙されていることを意味する。

0011

本明細書において、「包装体」とは、其の内部に物質(例えば医薬品)を収容することができる任意の材料を指す。

0012

本明細書において、「密閉容器」、「気密容器」及び「密封容器」は、日本薬局方に定められるものを指す。より詳細には、「密閉容器」とは、通常の取扱い、運搬又は保存状態において、固形異物混入することを防ぎ、内容物の損失を防ぐことができる容器をいう。「気密容器」とは、通常の取扱い、運搬又は保存状態において、固形又は液状の異物が侵入せず、内容医薬品の損失、風解潮解又は蒸発を防ぐことができる容器をいう。密封容器とは、通常の取扱い、運搬又は保存状態において、気体の侵入しない容器をいう。

0013

本明細書において、「吸湿率」とは、JIS規格において定められる方法に従って算出される、ある相対湿度における乾燥剤の水分の吸収能力を指す。

0014

より詳細には、吸湿率は、以下の方法によって算出される。試料をあらかじめ破砕してJIS Z 8801(標準ふるい)の規定による呼び寸法840以下を用いてふるいにかけ、よく混合し、170〜190℃で約2時間加熱した後、A形(低湿度において湿気吸着する力が強い乾燥剤)の場合は0.3〜0.5g、又はB形(高湿度において多量の湿気を吸い、吸着容量が大きい乾燥剤)の場合は0.2〜0.4gを手早く平形はかりびん(JIS R 3503(化学分析ガラス器具)の規定による外径40mm、高さ20mm、すり合わせガラス栓を備えているもの)の底部全面に,なるべく均等の厚さにひろげ、直ちにふたをしてデシケータ中で室温まで冷却する。次いで、これを量して、目的とする相対湿度に合わせた濃度の硫酸水溶液を入れたガラス密閉器(JIS R 3503の規定によるデシケータ、硫酸水溶液の量は試料1個あたり100ml以上)中に入れ、相対湿度20%、50%又は90%を保持しながら、温度25±2.5℃に48時間保った後、これを取り出し、直ちにふたをして秤量する。吸湿率は、(W1−W0)/W0×100として算出され、式中、W0は試料の乾燥質量(g)であり、W1は吸湿した試料の質量(g)である。

0015

本明細書において、「約」とは、示される値の±10%の変動までが許容されることを指す。本明細書において「2つの値」の「範囲内」と明記した場合、其の範囲には2つの値自体も含む。

0016

<原薬>
本発明における製剤は、原薬として、エソメプラゾール又は其の薬学的に許容可能な塩を含む。また、原薬は、エソメプラゾール又は其の薬学的に許容可能な塩の水和物であってもよい。1つの実施形態において、本発明の製剤は、原薬としてエソメプラゾールの塩を含み、好ましくはエソメプラゾールの金属塩(望ましくはアルカリ土類金属塩)であり、より好ましくはエソメプラゾールのマグネシウム塩であり、最も好ましくはエソメプラゾールマグネシウム水和物である。本明細書の実施例においては、エソメプラゾール製剤(原薬としてエソメプラゾールマグネシウム水和物を含む)を用いた場合の、安定性の顕著な向上が実証されている。

0017

エソメプラゾール又は其の塩のメディアン径(d50)は約0.1〜約50.0μmが好ましく、より好ましくは約1.0〜約20.0μmである。エソメプラゾールの塩は、必要に応じて適宜乾式又は湿式粉砕を行い、任意の粒子径に調整することも可能である。エソメプラゾールの塩は顆粒中の原薬層部分に含有され、顆粒の全重量に対して、約5.0重量%以上、約6.0〜約50.0重量%、好ましくは約8.0〜約35.0重量%の範囲内で顆粒中に含有される。原薬層は、核粒子に対して原薬を分散・懸濁させた液を噴霧・乾燥することで形成することができる。

0018

<包装体>
包装体は、内部空間を規定しており、当該内部空間に医薬品を収容することができる。好ましくは、包装体は、当該内部空間に医薬品と共に乾燥剤を収容する。包装体としては、当技術分野で公知の形状・材質を有するものを使用することができる。包装体としては、密閉容器、気密容器又は密封容器が挙げられる。包装体は、ピロー包装、SP包装、PTP包装、スティック包装、ガラス瓶包装、プラスチックボトル包装又は分包とすることが可能であり、これらは必要に応じて組み合わせて用いることが可能である。

0019

本発明の1つの実施形態では、包装体として、アルミピローを使用する。アルミピローは、層構成中にアルミ箔層を有するピロー包装である。ピロー(pillow)包装は、袋状の包装の一種であり,例えば,包装材料の縦の中央部を貼り合わせ,上下の端をシールした包装が含まれる。一次包装のみで品質確保が困難な場合に,水分や光からの保護のためアルミニウム箔などがラミネートされた複合フィルムを利用したものを二次包装として用いることが多い。ピロー包装を採用する場合、医薬品を収容する他の包装体をさらにピロー包装体に収容することが可能である。

0020

本発明のさらなる実施形態においては、包装体は、製剤を収容するPTP包装体を収容する。PTP(Press Through Pack)包装は、錠剤又はカプセルのような固形製剤プラスチックアルミで挟んだシート状の包装を含む。プラスチック部分を強く押す事でアルミが破け、中の製剤が1つずつ取り出される仕組みになっている。

0021

<乾燥剤>
本発明の包装体は、好ましくは乾燥剤を収容する。乾燥剤としては、当技術分野で公知のものを使用することができ、例えば、化学的乾燥剤として、塩化カルシウム、生石灰五酸化二リン濃硫酸水酸化ナトリウムもしくは水酸化カリウム金属ナトリウム硫酸ナトリウム無水塩硫酸銅無水塩、過塩素酸マグネシウムが挙げられ、物理的乾燥剤多孔質表面により水分子を吸着する)としては、シリカゲル、酸化アルミニウムモレキュラーシーブアロフェン、ゼオライトが挙げられる。乾燥剤の吸湿率は、相対湿度90%で20.0%以上であり得、好ましくは、乾燥剤の吸湿率は、相対湿度90%で30.0%以上であり得る。

0022

乾燥剤としては、例えば、塩化カルシウム、シリカゲル、酸化カルシウム又はゼオライトを含むものが挙げられる。乾燥剤は、好ましくは塩化カルシウムを含む。本明細書の実施例において、塩化カルシウムを含む乾燥剤を製剤と一緒に包装体に収容することによって、エソメプラゾールの塩の化学的安定性を向上させることができたことが実証されている。塩化カルシウムを含む乾燥剤は、例えば、シート状のものであり得る。一例として、IDシートとして市販されているものを用いることが可能である。

0023

包装体に収容される乾燥剤の量は、包装体の形状に応じて調節することができ、例えば、約1mg〜約100g、約50mg〜約50g、又は約100mg〜約10gの乾燥剤を収容することができる。1つの実施形態では、包装体は、約1gの乾燥剤を収容する。

0024

包装体における乾燥剤の量は、包装体に収容される製剤中のエソメプラゾール又は其の薬学的に許容可能な塩の総量に対して相対的に一定の割合であってよい。例えば、包装体における乾燥剤は、包装体に収容される製剤中のエソメプラゾール又は其の薬学的に許容可能な塩100重量部に対して、約50重量部以上、約60重量部以上、約70重量部以上、約80重量部以上、約90重量部以上、約100重量部以上、約110重量部以上、約120重量部以上、約130重量部以上、約140重量部以上、約150重量部以上であり得る。

0025

<製剤>
本発明において、エソメプラゾール又は其の薬学的に許容される塩は、好ましくは、適切な製剤に製剤化されて用いられる。製剤の例としては、例えば、顆粒剤、錠剤、散剤、カプセル剤等が挙げられる。

0026

顆粒は、好ましくは、その上に原薬層が形成された核粒子を含み得る。核粒子は、例えば、結晶セルロースなどの賦形剤から形成され得る。賦形剤について、本明細書に記載されるものを含めた当技術分野で公知のものを用いることができるが、好ましくは、結晶セルロースであり得る。核粒子は、さらなる添加物を任意で含み得る。

0027

原薬層は、乾燥後に原薬と、結合剤とを含む層であり得る。結合剤について、本明細書に記載されるものを含めた当技術分野で公知のものを用いることができるが、好ましくは、メチルセルロースである。原薬層は、さらなる添加物を任意で含み得る。顆粒中において、原薬層は、核粒子100重量部に対して、約180重量部以上、好ましくは約200重量部以上であり得る。

0028

本発明における顆粒は、原薬層の上にバリア層を含み得る。バリア層は、原薬層と、必要に応じてその上に形成される腸溶層との接触を遮る。バリア層は、例えば、コーティング剤として公知の成分を含み得る。コーティング剤として、本明細書に記載されるものを含めた当技術分野で公知のものを用いることができるが、好ましくは、ヒプロメロースおよび/またはタルクである。バリア層は、好ましくは、ヒプロメロースを含む。バリア層は、さらなる添加物を任意で含み得る。

0029

本発明における顆粒は、腸溶層を含み得る。腸溶性高分子として具体的には、メタクリル酸コポリマー(メタクリル酸コポリマーL、メタクリル酸コポリマーLD(固形分)、メタクリル酸コポリマーS等)、ヒプロメロースフタル酸エステル、ヒプロメロース酢酸エステルコハク酸エステルカルボキシメチルエチルセルロース等が挙げられるが、好ましくはメタクリル酸コポリマーであり、より好ましくはメタクリル酸コポリマーLD(固形分)又はメタクリル酸コポリマーLである。腸溶性高分子は、胃内環境を想定した酸性pH値をもつ水溶液溶媒に対して実質的に溶解せず、腸内環境を想定した中性アルカリ性のpH値をもつ水溶液溶媒に対して良好に溶解することを特徴とし、具体例を挙げればpH5.0未満の水溶液中には実質的に溶解せずに、pH5.0以上の水溶液中に良好に溶解するものであることが好ましい。腸溶性高分子の平均分子量は、10,000g/mol以上、好ましくは100,000g/mol以上、より好ましくは200,000〜1000,000g/molである。腸溶性高分子は、本発明の製剤100.0重量部に対して1.0重量部以上、好ましくは2.0〜20.0重量部、より好ましくは3.0〜10.0重量部の範囲で当該製剤中に含有され得る。腸溶層は、さらなる添加物を任意で含み得る。

0030

本発明の製剤は、好ましくは、顆粒中の核粒子の上の原薬層と、原薬層上のバリア層と、バリア層上の腸溶層とを含む多層構造であり得る。

0031

本発明の製剤は、好ましくは、上述の顆粒を詰めたカプセル剤である。カプセル剤は、円筒状の容器に薬を詰めた剤形である。カプセル剤の大きさは「号」で表され数字が大きくなるにつれ容積が少なくなる。最も大きいカプセル剤は000号(1.37ml)、最小のカプセル剤は5号(0.13ml)である。カプセル剤は、粉末や顆粒状の薬を詰める際に用いられ、カプセルは体内溶ける成分で形成される。カプセルの原料は、一般的にはゼラチンであることが多い。ゼラチンで作られたカプセルは無色透明なため、視認性を高めるために酸化チタンを加え不透明にしたり、着色料を加えて色がつけられる場合がある。カプセル剤は、一般的に湿気に弱いという短所がある。一方、長所としては熱に弱い薬を製剤化できること、有効成分の放出が、錠剤よりも早いことなどが挙げられる。

0032

本発明の製剤を製造するためには、上記の添加物に加えて、一般的に使用されている賦形剤、結合剤、崩壊剤滑沢剤可塑剤矯味剤、コーティング剤等の添加物を使用することができる。尚、本明細書において、各種添加物(結合剤、可塑剤、コーティング剤等)の語句解釈は其々、製剤化において其の添加物としての役割を発揮することが必須に期待されて使用されるもので結果的にも其の添加物としての役割が発揮されたもの、と解することが好ましい。

0033

賦形剤として、具体的には乳糖、結晶セルロース、D-マンニトールエリスリトールキシリトールソルビトールイソマルトマルチトール白糖ショ糖ブドウ糖トウモロコシデンプンバレイショデンプンコメデンプンコムギデンプンヒドロキシプロピルスターチアルファー化デンプン部分アルファー化デンプンカルボキシメチルスターチナトリウムデキストリン等を挙げる事ができ、好ましくはD-マンニトール、結晶セルロースから選択される。賦形剤は、本発明の製剤100.0重量部に対して10.0〜60.0重量部、20.0〜40.0重量部の範囲で当製剤中に含有され得る。

0034

結合剤として、具体的にはヒドロキシプロピルセルロースヒドロキシプロピルメチルセルロース(ヒプロメロース)、メチルセルロース、ポビドンエチルセルロースポリビニルアルコール、ポリビニルアルコール・アクリル酸メタクリル酸メチル共重合体ポリエチレングリコール、メタクリル酸コポリマー、アクリル酸エチルメタクリル酸メチルコポリマー等を挙げる事ができ、好ましくはヒプロメロースである。結合剤は、本発明の製剤100.0重量部に対して0.1〜20.0重量部、好ましくは2.0〜6.0重量部の範囲で当該製剤中に含有され得る。

0035

崩壊剤として、具体的には低置換度ヒドロキシプロピルセルロースカルメロースカルメロースカルシウムカルメロースナトリウム、ヒドロキシプロピルスターチ、カルボキシメチルスターチナトリウム、クロスポビドンカンテン末等を挙げる事ができ、好ましくはクロスポビドンである。崩壊剤は、本発明の製剤の全重量に対して好ましくは1.0〜20.0重量%の範囲で当該製剤中に含有され得る。

0036

滑沢剤として、具体的には軽質無水ケイ酸ステアリン酸マグネシウムステアリン酸カルシウムフマル酸ステアリルナトリウム、タルク、硬化油等を挙げる事ができ、好ましくはステアリン酸マグネシウムである。滑沢剤は、本発明の製剤の全重量に対して好ましくは0.1〜5.0重量%の範囲で当該製剤中に含有され得る。

0037

可塑剤として、具体的にはクエン酸トリブチルクエン酸トリエチルグリセリングリセリンモノステアレートゴマ油ヒマシ油綿実油ダイズ油合物ジメチルポリシロキサン二酸化ケイ素混合物、中鎖脂肪酸トリグリセリドトリアセチンフタル酸ジエチルフタル酸ジオクチルフタル酸ジブチルブチルフタリルブチルグリコレートプロピレングリコールマクロゴールポリソルベート80ステアリン酸等を挙げる事ができ、好ましくはクエン酸トリブチル、クエン酸トリエチル、グリセリン、グリセリンモノステアレート、マクロゴール、ポリソルベート80、ステアリン酸から選ばれ、より好ましくはクエン酸トリエチル、グリセリンモノステアレート、ポリソルベート80から選ばれる。可塑剤は、本発明に係る製剤100.0重量部に対して0.1〜10.0重量部、好ましくは0.2〜2.0重量部の範囲で当該製剤中に含有され得る。

0038

矯味剤として、具体的にはアスコルビン酸、L−アスパラギン酸アスパルテームスクラロースアセスルファムカリウムソーマチン等を挙げる事ができる。矯味剤は、本発明の製剤の全重量に対して好ましくは0.5〜2.0重量%の範囲で当該製剤中に含有され得る。

0039

コーティング剤として、具体的にはヒドロキシプロピルメチルセルロース(ヒプロメロース)、エチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルアルコール・アクリル酸・メタクリル酸メチル共重合体、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、メタクリル酸コポリマー、アクリル酸エチル・メタクリル酸メチルコポリマー分散液、タルク等を挙げる事ができ、好ましくはヒプロメロース、タルク、メタクリル酸コポリマー、アクリル酸エチル・メタクリル酸メチルコポリマー分散液から選ばれる。コーティング剤は、本発明の製剤100.0重量部に対して10.0重量部以上、好ましくは15.0重量部以上、より好ましくは25.0〜50.0重量部の範囲で当該製剤中に含有され得る。

0040

遮光剤として、具体的には酸化チタン、黄色三二酸化鉄三二酸化鉄黒酸化鉄黄酸化鉄、褐色酸化鉄食用黄色4号食用黄色5号、食用黄色4号アルミニウムレーキ食用赤色2号食用赤色3号、食用赤色102号等を挙げる事ができ、好ましくは酸化チタン、黄色三二酸化鉄、三二酸化鉄から選択され、より好ましくは酸化チタンである。遮光剤は、本発明の製剤の全重量に対して1.0重量%以上、より好ましくは10.0〜30.0重量%の範囲で当該製剤中に含有され得る。遮光剤は本発明に係る製剤の被覆層に含まれることが好ましく、その場合、被覆層(単一の均質な層であるもの)100.0重量部に対して遮光剤は20.0重量部以上、好ましくは30.0重量部以上の範囲内で当該被覆層中に含有され得る。

0041

被覆顆粒の製造方法の具体的な例として、流動層造粒法微粒子コーティング法が挙げられるが、好ましくは微粒子コーティング法である。前記の製造方法の操作法に困難はなく、常法にしたがって容易に目的の被覆顆粒を製造することができる。例えば微粒子コーティング法では、流動層造粒機中の賦形剤に薬物を含む液を噴霧・乾燥した上で、更に腸溶性高分子でないコーティング剤を含む液を噴霧・乾燥し、また更に腸溶性高分子及び非腸溶性高分子を含む液を噴霧・乾燥することで被覆顆粒を製造することができる。被覆顆粒(ペレット)をカプセル内に充てんすることでカプセル剤を製造することが可能である。

0042

また、包装用シートアルミ箔等でカプセル剤又は錠剤を挟んで覆い、加熱シールすることで、本発明の製剤を含むPTPシート製品を得ることが可能である。其の包装用シートに使用される具体的な素材としては、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニリデンポリクロロトリフルオロエチレン等が挙げられる。尚、湿度に対する本発明の錠剤の安定性を改善するためには、乾燥機能を有した素材を用いてPTPシート製品を製造したり、PTPシート製品をアルミピロー包装したり、乾燥剤を瓶に封入する等の周知の方法を行うことが可能である。

0043

本明細書において引用された、科学文献、特許、特許出願などの参考文献は、其の全体が、各々具体的に記載されたのと同じ程度に本明細書において参考として援用される。

0044

以上、本発明を、理解の容易のために好ましい実施形態を示して説明してきた。以下に、実施例に基づいて本発明を説明するが、上述の説明及び以下の実施例は、例示の目的のみに提供され、本発明を限定する目的で提供したのではない。従って、本発明の範囲は、本明細書に具体的に記載された実施形態にも実施例にも限定されず、特許請求の範囲によってのみ限定される。

0045

<製造例>
A)結晶セルロースを噴流流動層造粒機(MP−01−SPC型パウレック社製)に投入し、メチルセルロースを精製水に溶解した液に、エソメプラゾールマグネシウム塩水和物を分散・懸濁させた液を噴霧・乾燥し、1次被覆顆粒物を得た。

0046

B)上記A)で得られた1次被覆顆粒物を噴流流動層造粒機に投入し、ヒドロキシプロピルメチルセルロースを精製水に溶解した液にタルクを分散・懸濁させた液を噴霧・乾燥し、2次被覆顆粒物を得た。

0047

C)上記B)で得られた2次被覆顆粒物を噴流流動層造粒機に投入して、グリセリンモノステアリン酸グリセリン、クエン酸トリエチル及びポリソルベート80を精製水に溶解した液にメタクリル酸コポリマーLD(オイドラギット(登録商標)L30D−55/エボニックジャパン社製)を加えて緩やかに混合撹拌した液を噴霧添加し、被覆ペレット(3次被覆顆粒物)を得た。

0048

顆粒の成分の割合は以下の表1に示される。



上記の顆粒をカプセルに封入し、カプセル剤を調製した。

0049

<包装体>
(1)<製造例>において調製したカプセル剤を、ポリ塩化ビニル(PVC)を素材とするPTPシートに封入し、包装体とした(O-PVC)。

0050

(2)<製造例>において調製したカプセル剤を、ポリプロピレン(PP)を素材とするPTPシートに封入し、包装体とした(O-PP)。

0051

(3)<製造例>において調製したカプセル剤を、ポリプロピレン(PP)を素材とするPTPシートに封入し、さらにそれをアルミピローにIDシート(塩化カルシウム含有乾燥剤)とともに収容し、包装体とした(O-PP+Al+ID)。

0052

(4)<製造例>において調製したカプセル剤を、プラスチック(ポリエチレン)製ボトル(シリカゲル(おおよそ1g程度)がキャップ裏側備え付けられている)に収容し、包装体とした(O-poly SIL)。

0053

加えて、比較のために、市販品の、PPを素材とするPTPシートに封入されているネキシウムカプセル20mg(第一三共株式会社)(N-PP)と、ネキシウムカプセル20mg の20mg500P(バラ)ボトル(第一三共株式会社)(N-polySIL)を用いた。

0054

試験例>
上記(1)〜(4)および市販品の各製剤包装体を、温度40℃相対湿度75%の条件(加速条件)下で保存する前及び1、2、3、6ヶ月間保存した後の総類縁体生成量を測定した。其の測定は高速液体クロマトグラフィー法定量方法面積百分率法を使用した。)によって行った。上記の測定結果をまとめた結果は下記の表2に示す。

0055

<結果>
PTPシートのみで包装した場合、加速条件下で類縁体量が大きく増加し、6ヶ月で2.0%以下という規格には不適合となる結果であった。しかしながら、PTPシートをアルミピロー中にIDシート(塩化カルシウム含有乾燥剤)とともに収容した包装体においては、驚くべきことに、加速条件下で6ヶ月保存した後でも、類縁体量にほぼ変化がなかった。このことから、アルミピローを用いて、及び/又は乾燥剤と共に収容することによって、エソメプラゾール製剤の安定性を顕著に向上させ得ることが理解できる。

実施例

0056

6ヶ月時点での類縁体の生成量は、N-PPとO-PPの間でも差があり、製剤の相違が安定性に部分的に寄与していることも考えられる。

0057

本発明は、エソメプラゾール又は其の塩を安定化することにより、エソメプラゾール又は其の塩を含む医薬の提供に利用可能である。

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