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技術 掃除機、掃除システム

出願人 東芝ライフスタイル株式会社
発明者 洪庚杓丸谷裕樹杉本淳一渡邊浩太瀧川正史金山将也槙島光希
出願日 2019年1月31日 (1年9ヶ月経過) 出願番号 2019-015633
公開日 2020年8月13日 (3ヶ月経過) 公開番号 2020-121013
状態 未査定
技術分野 電気掃除機(2) 吸引掃除機の構造
主要キーワード ハロゲン系イオン 嗅ぎ分け 表面弾性波センサ コードレス型 指標物 自動掃除 金属酸化物半導体センサ 洗面台用
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2020年8月13日)のものです。
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図面 (12)

課題

例えば床面などの被掃除面に関する詳細な情報を得ることができるようにした掃除機、および、この掃除機を含んで構築される掃除システムを提供する。

解決手段

本実施形態に係る掃除機は、吸込口と、集塵部と、前記吸込口を介して異物を前記集塵部に取り込む電動送風機と、前記吸込口と前記電動送風機との間に設けられ、所定条件を満たす物質吸着する吸着部を有するセンサと、前記吸着部に対する物質の吸着状況に基づいて、前記集塵部に溜まっている異物を分析する分析部と、を備えている。

概要

背景

従来より、例えば床面などの被掃除面に関する情報を取得できるようにした掃除機が考えられている。例えば特許文献1には、カメラにより撮像された画像から床面の材質を判定するようにした掃除機が開示されている。

概要

例えば床面などの被掃除面に関する詳細な情報を得ることができるようにした掃除機、および、この掃除機を含んで構築される掃除システムを提供する。本実施形態に係る掃除機は、吸込口と、集塵部と、前記吸込口を介して異物を前記集塵部に取り込む電動送風機と、前記吸込口と前記電動送風機との間に設けられ、所定条件を満たす物質吸着する吸着部を有するセンサと、前記吸着部に対する物質の吸着状況に基づいて、前記集塵部に溜まっている異物を分析する分析部と、を備えている。

目的

そこで、本実施形態は、例えば床面などの被掃除面に関する詳細な情報を得ることができるようにした掃除機、および、この掃除機を含んで構築される掃除システムを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

吸込口と、集塵部と、前記吸込口を介して異物を前記集塵部に取り込む電動送風機と、前記吸込口と前記電動送風機との間に設けられ、所定条件を満たす物質吸着する吸着部を有するセンサと、前記吸着部に対する物質の吸着状況に基づいて、前記集塵部に溜まっている異物を分析する分析部と、を備える掃除機

請求項2

前記センサは、それぞれ異なる物質を吸着する複数の前記吸着部を有する請求項1に記載の掃除機。

請求項3

前記電動送風機による送風作用により、前記吸着部に吸着した物質を除去する請求項1または2に記載の掃除機。

請求項4

前記分析部による分析結果に応じた情報を報知する報知部をさらに備える請求項1から3の何れか1項に記載の掃除機。

請求項5

前記分析部による分析結果に応じた情報を外部に提供する情報提供部をさらに備える請求項1から4の何れか1項に記載の掃除機。

請求項6

前記集塵部に溜まっている異物を外部に移送可能に構成されている請求項1から5の何れか1項に記載の掃除機。

請求項7

異物を吸い込んだ領域を掃除領域として特定する掃除領域特定部をさらに備え、前記分析部は、前記集塵部に溜まっている異物を分析し、その分析結果と前記掃除領域とを対応付けた情報を生成する請求項1から6の何れか1項に記載の掃除機。

請求項8

掃除機と外部装置とを含んで構築される掃除システムであって、前記掃除機は、吸込口と、集塵部と、前記吸込口を介して異物を前記集塵部に取り込む電動送風機と、前記吸込口と前記電動送風機との間に設けられ、所定条件を満たす物質を吸着する吸着部を有するセンサと、前記吸着部に対する物質の吸着状況に基づいて、前記集塵部に溜まっている異物を分析する分析部と、を備え、前記外部装置は、前記掃除機から提供された前記分析部による分析結果に基づいて、所定の処理を実行する掃除システム。

技術分野

0001

本発明の実施形態は、掃除機、および、掃除機を含んで構築される掃除システムに関する。

背景技術

0002

従来より、例えば床面などの被掃除面に関する情報を取得できるようにした掃除機が考えられている。例えば特許文献1には、カメラにより撮像された画像から床面の材質を判定するようにした掃除機が開示されている。

先行技術

0003

特開2017−143983号公報

発明が解決しようとする課題

0004

しかしながら、従来の技術では、床面の材質を特定できたとしても、床面に関するさらなる詳細な情報、例えば、床面にどのような塵埃が存在しているのか、床面にどのような汚れが付着しているのか、といった情報を得ることができない。このように、従来の技術では、得られる情報が極めて限定的であり、掃除のたびに被掃除面に接するという掃除機の特性を有効に活用しきれていなかった。

0005

そこで、本実施形態は、例えば床面などの被掃除面に関する詳細な情報を得ることができるようにした掃除機、および、この掃除機を含んで構築される掃除システムを提供する。

課題を解決するための手段

0006

本実施形態に係る掃除機は、吸込口と、集塵部と、前記吸込口を介して異物を前記集塵部に取り込む電動送風機と、前記吸込口と前記電動送風機との間に設けられ、所定条件を満たす物質吸着する吸着部を有するセンサと、前記吸着部に対する物質の吸着状況に基づいて、前記集塵部に溜まっている異物を分析する分析部と、を備えている。

0007

本実施形態に係る掃除システムは、掃除機と外部装置とを含んで構築されている。前記掃除機は、吸込口と、集塵部と、前記吸込口を介して異物を前記集塵部に取り込む電動送風機と、前記吸込口と前記電動送風機との間に設けられ、所定条件を満たす物質を吸着する吸着部を有するセンサと、前記吸着部に対する物質の吸着状況に基づいて、前記集塵部に溜まっている異物を分析する分析部と、を備えている。前記外部装置は、前記掃除機から提供された前記分析部による分析結果に基づいて、所定の処理を実行する。

図面の簡単な説明

0008

第1実施形態に係る掃除機および掃除システムの構成例を概略的に示す図
第1実施形態に係る掃除機の制御系の構成例を概略的に示すブロック図
第1実施形態に係るにおい測定システムの構成例を概略的に示す図
第1実施形態に係るにおいセンサの構成例を概略的に示す図
第1実施形態に係るにおいセンサにより測定されるにおい物質吸着パターンの例を概略的に示す図
第1実施形態に係る判定用吸着パターンの例を概略的に示す図
第1実施形態に係る分析結果関連情報データベースの構成例を概略的に示す図
第1実施形態に係る分析結果関連情報の報知態様の一例を概略的に示す図
第1実施形態に係る掃除機がステーション装置に接続された状態例を概略的に示す図
第2実施形態に係る掃除機の制御系の構成例を概略的に示すブロック図
第2実施形態に係る掃除領域別情報の一例を概略的に示す図

実施例

0009

以下、掃除機および掃除システムに係る複数の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、複数の実施形態において実質的に同一の要素には同一の符号を付し、説明を省略する。

0010

(第1実施形態)
図1に例示する掃除システム201は、掃除機1、ステーション装置301、水拭きロボット401を含んで構築されている。

0011

掃除機1は、例えば、制御装置による制御に基づき、例えば床面などの被掃除面上を自律的に自動走行しながら被掃除面上の塵埃などの異物を吸い込むことで掃除を行う掃除機、いわゆる自律走行式ロボットクリーナである。なお、被掃除面とは、床面、および、床面上にカーペット絨毯などの敷物が敷いてある場合には、このような敷物の上面を含む概念である。この掃除機1は、その外郭を構成する中空状の本体ケース2の内部に風路3を備えている。風路3は、本体ケース2の下面に設けられている吸込口4と吹出口5との間を連通している。吸込口4は、掃除機1を被掃除面上に置いた状態で、当該被掃除面に向き合う位置に設けられている。吸込口4には、図示しないメインブラシが回転可能に設けられている。また、本体ケース2の下面には、駆動輪6、図示しないサイドブラシなどが設けられている。

0012

また、掃除機1は、風路3の途中に、集塵部7、電動送風機8などを備えている。集塵部7は、中空のカップ状あるいはケース状に設けられており、内部に塵埃などの異物を収容可能である。この場合、集塵部7は、本体ケース2内の収容部に着脱可能に取り付けられている。また、集塵部7には、排出口7aが設けられている。この排出口7aは、図示しない蓋によって開閉可能となっている。排出口7aの蓋は、常時においては、排出口7aを閉塞するものである。そして、排出口7aの蓋は、詳しくは後述するステーション装置301の電動送風機308による吸引作用を受けることにより、排出口7aを開放する方向に回動するようになっている。

0013

電動送風機8は、本体ケース2の外部の空気を吸込口4から吸い込み、風路3を通して吹出口5から本体ケース2の外部に吹き出すように空気を送風する送風機能を実現する。電動送風機8による送風作用により、被掃除面上に存在する異物、さらには、このような異物から発生するにおい物質などの物質が、吸込口4から吸い込まれて集塵部7内に取り込まれる。なお、本開示における異物には、被掃除面上に存在する塵埃や、被掃除面上に付着している汚れなどが含まれる。

0014

また、掃除機1は、風路3の途中に、フィルタ部9を備えている。この場合、フィルタ部9は、比較的大きな異物を捕獲するための大フィルタ9a、および、この大フィルタ9aでは捕獲できない比較的小さな異物を捕獲するための小フィルタ9bを有している。フィルタ部9において、大フィルタ9aは、吸込口4から導入された空気流から異物を分離する第一分離部の一例に相当し、小フィルタ9bは、第一分離部を通過した空気流から細かな異物を分離する第二分離部の一例に相当する。

0015

また、掃除機1は、風路3の途中に、センサ100を備えている。センサ100は、風路3において吸込口4と電動送風機8との間に備えることが好ましい。本実施形態の掃除機1では、センサ100は、吸込口4と電動送風機8との間に設けられている集塵部7に備えられている。

0016

次に、掃除機1の制御系の構成例について説明する。図2に例示する制御装置20は、例えばマイクロコンピュータ主体に構成されており、制御プログラムを実行することにより掃除機1の動作全般を制御する。制御装置20には、吸込口4のメインブラシを回転させるメインブラシモータ21、図示しないサイドブラシを回転させるサイドブラシモータ22、駆動輪6を回転させる駆動輪モータ23、上述した電動送風機8などが接続されている。制御装置20は、これらのモータ21,22,23や電動送風機8の駆動を制御することにより、掃除機1による清掃動作や掃除機1の走行動作を制御する。

0017

また、制御装置20には、報知部31、SLAM機能部32、通信部33、操作部34などの各種の機能部が接続されている。

0018

報知部31は、報知手段の一例であり、例えば液晶パネルにより構成される表示出力部、例えばスピーカなどにより構成される音声出力部などを含んで構成されている。報知部31は、詳しくは後述する分析結果関連情報などを含む各種の情報を報知可能である。報知部31は、表示出力部を介して各種の情報を視覚的な出力態様により報知することが可能であり、また、音声出力部を介して各種の情報を聴覚的な出力態様により報知することが可能である。なお、報知部31は、表示出力部および音声出力部の双方を備える構成としてもよいし、何れか一方のみを備える構成としてもよい。

0019

SLAM機能部32は、周知のSLAM機能(SLAM:Simultaneous Localization And Mapping)を実現するものである。SLAM機能部32によれば、掃除機1の現在位置の検出が可能であり、また、掃除機1の周囲のマップを生成することが可能である。SLAM機能部32に基づき生成されるマップ情報には、例えば、リビングダイニング玄関洗面所キッチン寝室トイレバスなどの屋内の各部屋の間取り位置関係、大きさ、形状などが示されている。なお、掃除機1は、例えばGPS(Global Positioning System)などといった周知の測位ステムにより現在位置を検出するように構成してもよい。また、掃除機1は、屋内の各部屋の間取りを示すマップ情報を予め記憶している構成としてもよい。

0020

SLAM機能部32は、例えば、周知のカメラ系SLAMにより構成されている。カメラ系SLAMは、例えば掃除機1の周囲を撮像するカメラにより得られる撮像データに基づいて、掃除機1の現在位置を特定し、また、掃除機1の周囲のマップ情報を生成するものである。カメラ系SLAMの具体的な構成例としては、いくつかの構成が考えられる。

0021

具体的には、掃除機1は、本体ケース2にカメラを上方に向けた状態で搭載した構成としてもよい。この構成によれば、このカメラにより得られる各部屋の天井の撮像データに基づいて、各部屋の形状および各部屋の位置関係を特定してマップ情報を生成することが可能である。また、例えば、得られた撮像データに天井のどの部分が含まれているのかを分析することにより、各部屋内における掃除機1の現在位置を特定することが可能である。

0022

また、掃除機1は、複数、例えば、2つのカメラを本体ケース2に搭載した構成としてもよい。この構成によれば、複数のカメラにより得られる複数の撮像データから、例えば同じ柱の角部や同じ家具の角部などといった同じ要素の特徴点を抽出し、これら特徴点の視差に基づいて掃除機1から各特徴点までの距離を特定することができる。そして、その特定した距離に基づいて、掃除機1と各特徴点との位置関係、換言すれば、掃除機1の周囲のマップ情報を生成することが可能であり、また、そのマップ情報における掃除機1の現在位置を特定することが可能である。

0023

なお、掃除機1は、1つのカメラを本体ケース2に搭載した構成としてもよい。この場合は、例えば冷蔵庫などといった位置が既知である指標物を設定しておき、その指標物の位置を掃除機1に記憶しておく。そして、1つのカメラによって、その指標物が撮像された場合には、撮像画像中における指標物の位置に基づいて、掃除機1と指標物との位置関係を知ることが可能である。また、1つのカメラによって異なる位置において撮像された撮像データのうち指標物が含まれている複数の撮像データを、その指標物を基準位置として相互に整合させることにより、掃除機1の周囲のマップ情報を生成することが可能である。また、予め指標物を設定しなくとも、1つのカメラにより得られる複数の撮像データに含まれる同じ要素を特定し、その特定した要素を指標物として設定するようにしてもよい。

0024

なお、SLAM機能部32の構成は、カメラ系SLAMに限られるものではなく、例えば、レーザー系SLAM、ジャイロ系SLAMなどといった他の構成を採用してもよい。また、これらの周知のSLAM構成を適宜組み合わせた構成としてもよい。

0025

なお、レーザー系SLAMは、例えばレーザーセンサにより部屋の壁や家具などの要素までの距離を測定し、その距離に基づいて、マップ情報の作成および現在位置の検出を行うものである。また、ジャイロ系SLAMは、例えば、掃除機1の走行距離を検出する走行距離センサ、掃除機1の回転を検出するジャイロセンサなどを備え、これらのセンサによる検出データに基づいて、掃除機1の現在位置を特定することが可能である。また、方向転換した位置、つまり、壁や家具などの障害物に当たって方向転換した位置のデータを集計することにより、各部屋の大きさ、形状、位置関係を特定することができ、掃除機1の周囲のマップ情報を生成することが可能である。なお、上述したカメラ系SLAM、レーザー系SLAM、ジャイロ系SLAMを含め、種々のSLAM構成が周知となっているから、掃除機1には、各種のSLAM構成を適宜採用することができる。

0026

通信部33は、情報提供部および分析結果提供部の一例である。通信部33は、例えば、周知の無線通信モジュールなどを含んで構成されており、例えば、ステーション装置301や水拭きロボット401など、掃除機1とは別の外部装置と無線通信可能に構成されている。なお、掃除機1とは別の外部装置は、掃除機1とは別の他の掃除機である場合も含まれる。

0027

ステーション装置301および水拭きロボット401は、掃除機1の外部に存在する外部装置の一例である。通信部33は、送信手段の一例として機能し、詳しくは後述する分析結果関連情報などを含む各種の情報をステーション装置301および水拭きロボット401に送信することが可能である。また、通信部33は、受信手段の一例としても機能し、ステーション装置301および水拭きロボット401から各種の情報を受信することも可能となっている。なお、通信部33は、ステーション装置301や水拭きロボット401などの外部装置と有線通信可能に構成してもよいし、無線通信および有線通信の双方が可能である構成としてもよい。水拭きロボット401は、例えば、水拭き用のブラシ、水拭き用の貯水タンクなどを備えており、制御プログラムに基づき被掃除面の水拭きを自動的に行う周知の自動掃除ロボットの一例である。

0028

操作部34は、例えば、掃除機1の電源オンオフする電源ボタン、各種の掃除モードを設定するモード設定ボタン掃除開始時刻を設定する開始時刻設定ボタンなどといった各種の操作ボタンを備えている。

0029

次に、上述したセンサ100の構成例について説明する。図3に例示するように、センサ100は、制御装置20とともに「におい測定システムS」を構築している。制御装置20は、センサ100と協働することにより、各種のにおいを測定するにおい測定部として機能する。

0030

図4に例示するように、センサ100は、基板101に複数のセンサ素子102を実装した構成となっている。センサ素子102は、吸着部の一例であり、それぞれ、センサ本体部103の表面に、所定条件を満たす物質を空気中から吸着する物質吸着膜104が設けられた構成となっている。なお、センサ100は、さらに、励振電極を備える構成としてもよい。

0031

基板101は、例えば、シリコン基板水晶結晶からなる基板、プリント配線基板セラミック基板樹脂基板などで構成することができる。物質吸着膜104は、例えば、π電子共役高分子からなる薄膜である。π電子共役高分子膜には、ドーパントとして無機酸、有機酸イオン性液体からなる少なくとも1種類を含むことが可能である。

0032

センサ本体部103は、物質吸着膜104の表面に吸着した物質による物理的、化学的、または、電気的特性の変化を測定することにより、物質吸着膜104に対する物質の吸着状況を測定する信号変換部、つまり、トランスデューサとして機能するように設けられている。物理的、化学的、または電気的な特性を示す要素としては、例えば、水晶振動子センサ表面弾性波センサ電界効果トランジスタセンサ、電荷結合素子センサ、MOS電界効果トランジスタセンサ、金属酸化物半導体センサ有機導電性ポリマーセンサ、電気化学的センサなどが考えられる。なお、センサ本体部103を構成する要素は、これらのセンサ類に限定されるものではなく、例えば測定対象にしたい物質の種類などに応じて種々の要素を適宜用いることができる。

0033

また、センサ本体部103の構造は、例えば測定対象にしたい物質の種類などに応じて種々異なる構造をとることができる。例えば、水晶振動子を用いる場合には、通常の電極を両面に設けた構造としてもよいし、振動の状態を示す値、いわゆるQ値を高くとることが可能な片面電極のみを分離電極とした構造のものを用いてもよい。

0034

また、物質吸着膜104として用いられるπ電子共役高分子は、例えば、ポリピロールおよびその誘導体ポリアニリンおよびその誘導体、ポリチオフェンおよびその誘導体、ポリアセチレンおよびその誘導体、ポリアズレンおよびその誘導体など、いわゆるπ電子共役高分子を骨格とする高分子を用いることが好ましい。通常、こうしたπ電子共役高分子は、酸化状態で骨格高分子自体カチオンとなり、ドーパントとしてアニオンを含むことによって導電性発現する。なお、物質吸着膜104を構成する要素は、これらの高分子に限られるものではなく、例えば測定対象にしたい物質の種類などに応じて種々の要素を適宜用いることができる。また、物質吸着膜104を構成する要素は、ドーパントを含まない中性のπ電子共役高分子を用いてもよい。

0035

ドーパントを含み、導電性を有するπ電子共役高分子を用いる場合には、ドーパントとして様々な物質を用いることが可能である。使用可能なドーパントとしては、例えば、塩素イオン塩素酸化物イオン臭素イオン硫酸イオン硝酸イオンホウ酸イオンなどの無機イオンアルキルスルホン酸ベンゼンスルホン酸カルボン酸などの有機酸アニオンポリアクリル酸ポリスチレンスルホン酸などの高分子酸アニオンなどが考えられる。

0036

また、上述したような直接的なアニオンの結合体の他に、中性のπ電子共役高分子に、例えば食塩などのような塩、イオン性液体のような陽イオンおよび陰イオンの両方を含むイオン性化合物共存させることで、化学平衡的にドーピングを行うようにしてもよい。使用可能なイオン性液体としては、例えば、陽イオンではピリジン系脂環族アミン系、脂肪族アミン系のイオン性液体などが考えられる。また、これに組み合わせる陰イオンの種類を選択することにより、多様な構造を合成することができる。陽イオンとしては、例えば、イミダゾリウム塩類ピリジニウム塩類などのアンモニウム系イオン、ホスホニウム系イオン、無機系イオンなどが考えられる。また、陰イオンとしては、例えば、臭化物イオントリフラートなどのハロゲン系イオンテトラフェニルボレートなどのホウ素系イオン、ヘキサフルオロホスフェートなどのリン系イオンなどが考えられる。

0037

π電子共役高分子に含むドーパントの含有量は、例えばドーパントを形成する繰り返し単位2つあたり1分子のドーパントが入る状態を1とすると、0.01〜5の範囲、好ましくは、0.1〜2の範囲に調整するとよい。ドーパントの含有量が、この範囲の最低値以下であると膜の特性が消失し、最大値以上であると高分子自体の吸着特性の効果が消失し、望ましい吸着特性を有する膜を形成することが困難となる。また、低分子量物質であるドーパントが優勢な膜となってしまい、膜の耐久性が大幅に低下してしまう。そのため、ドーパントの含有量を上述の範囲内に調整することにより、におい物質の検出感度を好適に維持することができる。

0038

また、物質吸着膜104の厚さは、吸着対象となる物質の特性に応じて適宜選択することができる。具体的には、物質吸着膜104の厚さは、例えば、10nm〜10μmの範囲に調整するとよく、より好ましくは、50nm〜800μmの範囲に調整するとよい。膜厚が10nm以下になると十分な検出感度を得ることができない。また、膜厚が10μm以上になると、センサ素子により測定することができる重量の上限を超えてしまうため、好ましくない。

0039

また、物質吸着膜104は、例えば、溶媒原液を種々の溶媒により希釈した後、これにドーパント成分を溶解させることにより膜液を調整し、これを、例えばマイクロディスペンサなどによりセンサ素子の表面に滴下することにより形成することができる。なお、物質吸着膜104の製造方法は、これに限られるものではなく、種々の方法により製造することができる。

0040

上述した構成のセンサ素子102によれば、物質吸着膜104に吸着されるにおい物質の種類に応じてセンサ本体部103の振動が異なるようになる。そのため、センサ100は、このセンサ本体部103の振動の変化に基づき、物質吸着膜104に吸着されているにおい物質の種類を推測することができるようになっている。

0041

そして、センサ100は、このように構成されるセンサ素子102を複数備えている。また、複数のセンサ素子102は、基板101上においてアレイ状に配列されている。そのため、各センサ素子102の表面に設けられている物質吸着膜104の構成を素子ごとに異ならせることにより、様々な特性を有するにおい物質を吸着することが可能になる。この場合、物質吸着膜104の構成を調整することにより、1つのセンサ素子102によって1種類のにおい物質を検出可能に構成することもできるし、1つのセンサ素子102によって複数種類のにおい物質を検出可能に構成することもできる。以上の通り、物質吸着膜104は、その構成を調整することにより、その構成に対応した所定条件を満たす1種類あるいは複数種類のにおい物質を吸着可能な膜となる。このように調整される物質吸着膜104は、それぞれ、その構成によって予め設定された条件を満たすにおい物質を吸着する膜として備えられる。

0042

また、1つのセンサ100に搭載するセンサ素子102の組み合わせ、換言すれば、物質吸着膜104の組み合わせは、例えば測定対象にしたいにおい物質の種類などに応じて適宜変更することが可能である。そして、このように構成されるセンサ100によれば、におい物質が有する特性、例えば、分子構造などによって、物質吸着膜104に対する吸着パターンが異なるようになる。

0043

即ち、例えば図5に例示するように、センサ100が出力する吸着パターンは、物質吸着膜104に吸着されるにおい物質の種類に応じて異なるようになる。そのため、センサ100は、複数のセンサ素子102、換言すれば、複数の物質吸着膜104に対するにおい物質の吸着パターンの相違に基づいて、そのにおい物質の種類を特定することが可能となっている。

0044

ここで、従来より提供されている、いわゆるにおいセンサは、におい物質を検出するプローブが1つであるものが殆どであり、従って、そのプローブに反応する1種類のにおい物質を検出することしかできず、また、その1種類のにおい物質について、その存在量を測定することしかできない。

0045

これに対し、センサ100は、複数のセンサ素子102を備えており、各センサ素子102の物質吸着膜104の構成を相互に異ならせることにより、相互に異なる特性を有する複数種類のにおい物質を測定することが可能となっている。つまり、センサ100は、センサ素子102を構成するセンサ本体部103および物質吸着膜104の構成を適宜組み合わせて用いることができ、従って、測定対象にしたいにおい物質の特性、換言すれば、におい物質の種類に応じて多様なセンサ構成とすることができる。

0046

また、センサ100によれば、センサ素子102を構成するセンサ本体部103および物質吸着膜104の構成を適宜組み合わせることにより、ほぼ制限なく様々なにおい物質を検出対象とすることができる。また、検出したいにおい物質の特性に応じて、必要な構成のセンサ素子102を必要な数だけ基板101に実装することにより、におい全体に含まれる複数種類のにおい物質をそれぞれ定性的に測定することができる。また、センサ100によれば、センサ素子102の出力強度に基づき、におい物質の存在量を定量的に測定することができる。よって、本実施形態に係るセンサ100は、複数種類のにおい物質を含むにおい全体を定量的に分析する場合、および、定性的に分析する場合に好適なセンサとなっている。

0047

次に、本実施形態に係るにおい測定システムSによるにおいの測定メカニズムについて説明する。図3に例示するように、センサ100は、においに含まれるにおい物質がセンサ素子102の物質吸着膜104に吸着すると、その吸着に伴うセンサ本体部103の振動の変化に基づいて、におい物質の吸着パターンPaを制御装置20に出力する。一方、制御装置20は、例えばメモリなどの記憶媒体により構成される記憶部40に、複数種類の判定用吸着パターンPbのデータを記憶している。そして、制御装置20は、センサ100から得られる吸着パターンPaを、記憶部40に格納されている複数種類の判定用吸着パターンPbと照合する。

0048

図6に例示するように、この判定用吸着パターンPbは、所定のにおい物質がセンサ100によって測定された場合に出力される吸着パターンを予め規定したものであり、本実施形態では、掃除機の分野に特化して、例えば、「たばこ」のにおいに含まれるにおい物質が測定された場合に出力される吸着パターンPb1、「くつ」のにおいに含まれるにおい物質が測定された場合に出力される吸着パターンPb2、「かび」のにおいに含まれるにおい物質が測定された場合に出力される吸着パターンPb3、「飲食物」のにおいに含まれるにおい物質が測定された場合に出力される吸着パターンPb4などといった、例えば家屋施設において検知されることが予想される各種のにおいの吸着パターンが判定用吸着パターンPbとして用意されている。

0049

また、制御装置20の記憶部40には、図7に例示する分析結果関連情報データベースDBが格納されている。この分析結果関連情報データベースDBは、においの種類ごとに、そのにおいの発生源と、そのにおいに対する対処方法とを対応付けて格納したデータベースである。本実施形態では、例えば、「たばこ」のにおいに対応して、その発生源として「カーテン」が格納され、その対処方法として「漂白剤を使ってカーテンを洗濯する」という方法が格納されている。また、「くつ」のにおいに対応して、その発生源として「くつ箱」が格納され、その対処方法として「重曹をくつの中に入れる」という方法が格納されている。また、「かび」のにおいに対応して、その発生源として「洗面台」が格納され、その対処方法として「除菌剤入り洗面台用洗剤を使って洗面台を洗浄する」という方法が格納されている。また、「飲食物」のにおいに対応して、その発生源として「キッチン」、「ダイニング」が格納され、その対処方法として「水拭きによる掃除を行う」という方法が格納されている。

0050

制御装置20は、センサ100から得られる吸着パターンPaと記憶部40に格納されている複数種類の判定用吸着パターンPbとを照合し、吸着パターンPaと一致または近似する判定用吸着パターンPbの有無を確認する。なお、制御装置20が両吸着パターンが「近似」していると判定する場合における両パターン近似度は、適宜変更して設定することができる。そして、制御装置20は、吸着パターンPaと一致または近似する判定用吸着パターンPbが存在する場合には、その判定用吸着パターンPbに対応するにおい物質が存在することを確認する。

0051

つまり、制御装置20は、例えば、吸着パターンPaが例えば判定用吸着パターンPb1に一致または近似する場合には、「たばこ」のにおいが存在していることを検知し、吸着パターンPaが例えば判定用吸着パターンPb2に一致または近似する場合には、「くつ」のにおいが存在していることを検知し、吸着パターンPaが例えば判定用吸着パターンPb3に一致または近似する場合には、「かび」のにおいが存在していることを検知し、吸着パターンPaが例えば判定用吸着パターンPb4に一致または近似する場合には、「飲食物」のにおいが存在していることを検知する。

0052

以上に説明したにおい測定システムSを実装する掃除機1において、図2に例示するように、制御装置20は、制御プログラムを実行することにより分析部51をソフトウェアにより仮想的に実現している。なお、分析部51は、ハードウェアにより実現してもよいし、ソフトウェアとハードウェアの組み合わせにより実現してもよい。

0053

分析部51は、センサ100のセンサ素子102に対する物質の吸着状況に基づいて、集塵部7内に溜まっている塵埃などの異物を分析するための分析処理部である。この分析部51は、センサ100のセンサ素子102に対する物質の吸着状況に基づいて、集塵部7内に、例えば、「たばこ」から発生する塵埃あるいはにおい物質が存在しているか否か、「くつ」から発生する塵埃あるいはにおい物質が存在しているか否か、「かび」から発生する塵埃あるいはにおい物質が存在しているか否か、「飲食物」から発生する塵埃あるいはにおい物質が存在しているか否か、などを分析することが可能である。

0054

そして、分析部51は、その分析結果から、被掃除面上に、例えば、「たばこ」から発生する塵埃が存在していたこと、あるいは、残存していること、「くつ」から発生する塵埃が存在していたこと、あるいは、残存していること、「かび」から発生する塵埃が存在していたこと、あるいは、残存していること、「飲食物」から発生する塵埃が存在していたこと、あるいは、残存していること、を推定することが可能である。つまり、分析部51は、集塵部7内に取り込まれた異物が発生するにおい物質を分析することにより、被掃除面の状況、この場合、被掃除面上におけるにおいの発生原因存否を特定することが可能となっている。

0055

そして、掃除機1は、分析部51によるにおいの分析結果に基づき分析結果関連情報を生成する。なお、掃除機1は、分析部51により分析したにおいの種類ごとに、それぞれのにおいに関連する分析結果関連情報を生成することが可能となっている。そして、掃除機1は、分析部51による分析結果に基づき生成した分析結果関連情報、あるいは、分析結果関連情報を含む各種の情報を、報知部31を介して外部に報知可能に構成されている。また、掃除機1は、分析部51による分析結果に基づき生成した分析結果関連情報、あるいは、分析結果関連情報を含む各種の情報を、通信部33を介して外部に提供可能に構成されている

0056

具体的に説明すると、掃除機1は、例えば「洗面所」において「かび」のにおいをセンサ100により検知した場合には、図8に例示するように、「かびのにおいがします。」という「におい関連情報」を生成して報知する。また、自走式掃除機1は、におい関連情報データベースDBを参照して、「かび」のにおいの発生源が「洗面台」であることを特定し、「洗面台がにおいます。」という「におい関連情報」を生成して報知する。ここで、この「洗面台がにおいます。」という「におい関連情報」は、においの発生源を示す「におい発生源情報」の一例でもある。また、自走式掃除機1は、におい関連情報データベースDBを参照して、「かび」のにおいの消臭方法が「除菌剤入りの洗面台用洗剤を使って洗面台を洗浄する」という方法であることを特定し、「除菌剤入りの洗面台用洗剤を使って洗面台を洗浄すると消臭効果があります。」という「におい関連情報」を生成して報知する。ここで、この「除菌剤入りの洗面台用洗剤を使って洗面台を洗浄すると消臭効果があります。」という「におい関連情報」は、においの消臭方法を示す「消臭方法情報」の一例でもある。詳細な説明は省略するが、掃除機1は、「かび」以外のにおいをセンサ100により検知した場合においても、同様に、そのにおいに対応する「におい関連情報」を生成して各種の対処を実行する。

0057

なお、掃除機1は、上述したような各種の分析結果関連情報を、表示出力部を介して視覚的な態様により報知してもよいし、音声出力部を介して聴覚的な態様により報知してもよいし、これらを組み合わせて報知してもよい。また、掃除機1は、複数の分析結果関連情報を同時に出力するように構成してもよいし、異なるタイミングで出力するように構成してもよい。複数の分析結果関連情報を同時に出力する場合には、これら複数の分析結果関連情報を音声により同時に出力すると情報が混同してしまうため、表示により同時に出力することが好ましい。また、掃除機1は、においを検知した位置において分析結果関連情報を特に聴覚的な態様により報知することにより、ユーザを、そのにおいが発生する位置に向かうように促すことができ、さらに対処方法を報知することで、そのにおいの発生位置に向かったユーザに、その対処方法を実施することを促すことができる。

0058

また、掃除機1は、生成した分析結果関連情報を、通信部33を介して外部装置の一例である水拭きロボット401に提供可能に構成されている。

0059

具体的に説明すると、掃除機1は、例えば「キッチン」または「ダイニング」において「飲食物」のにおいをセンサ100により検知した場合には、「キッチンまたはダイニングにおいて水拭き掃除が必要である」という情報を含む分析結果関連情報を生成し、生成した分析結果関連情報を、通信部33を介して水拭きロボット401に提供する。水拭きロボット401は、受信した分析結果関連情報に含まれる「キッチンまたはダイニングにおいて水拭き掃除が必要である」という情報に基づき、キッチンまたはダイニングに移動して水拭き掃除を自動的に実行する。

0060

なお、分析部51は、電動送風機8の駆動が停止してから、例えば、掃除機1が掃除動作を終了してステーション装置301に帰還してから、分析処理を開始するようにするとよい。これにより、集塵部7内における空気の動きが少ない状態で分析を行うことができ、その分析精度を向上することができる。また、集塵部7内の空気の動きが少ない状態では、集塵部7内の異物から発生するにおい物質の濃度も高まることから、分析精度の一層の向上を図ることができる。また、電動送風機8の駆動時における送風作用によって、センサ100のセンサ素子102に吸着されているにおい物質を除去、つまり、センサ素子102をリフレッシュすることができる。よって、過去にセンサ素子102に吸着したにおい物質の影響を受けにくくした状態で分析処理を行うことができ、分析精度の一層の向上を図ることができる。

0061

なお、分析部51は、電動送風機8の駆動停止後、分析処理を所定時間以上継続するようにするとよい。この場合の所定時間は、適宜変更して設定することができる。分析処理の時間を長くすることにより、より詳細に集塵部7内のにおい物質を分析することができる。また、分析部51は、電動送風機8の駆動が停止した直後から分析処理を開始するようにしてもよいし、電動送風機8の駆動停止から所定時間が経過してから分析処理を開始するようにしてもよい。この場合の所定時間も、適宜変更して設定することができる。

0062

以上は、主に掃除機1および水拭きロボット401について詳細に説明した。次に、図1に例示するステーション装置301について説明する。ステーション装置301は、掃除動作を終了した掃除機1が帰還して充電などを行うための構成要素であり、例えば、リビングなどの部屋の床面上に設置されている。

0063

ステーション装置301は、その外郭を構成する中空状の本体ケース302の内部に風路303を備えている。風路303は、本体ケース302に設けられている吸込口304と吹出口305との間を連通している。図9に例示するように、吸込口304は、ステーション装置301に掃除機1が帰還した状態で、掃除機1側の集塵部7の排出口7aに接続されるようになっている。

0064

ステーション装置301は、風路303の途中に、集塵部307、電動送風機308などを備えている。集塵部307は、中空のカップ状あるいはケース状に設けられており、内部に塵埃などの異物を収容可能である。この場合、集塵部307は、本体ケース302内の収容部に着脱可能に取り付けられている。

0065

電動送風機308は、吸込口304が掃除機1側の集塵部7の排出口7aに接続された状態で駆動することにより、集塵部7内の空気を吸込口304から吸い込み、風路303を通して吹出口305から本体ケース302の外部に吹き出すように空気を送風する送風機能を実現する。電動送風機308による送風作用により、掃除機1側の集塵部7内に取り込まれている塵埃などの異物、さらには、このような異物から発生するにおい物質が、吸込口304から吸い込まれて集塵部307内に取り込まれる。つまり、ステーション装置301は、風路303および電動送風機308を含んで構成される移送部310を備えている。この移送部310は、掃除機1側の集塵部7内に溜まっている塵埃などの異物、さらには、このような異物から発生するにおい物質を、掃除機1の外部、この場合、ステーション装置301側の集塵部307内に移送するものである。

0066

また、ステーション装置301は、風路303の途中に、フィルタ部309を備えている。この場合、フィルタ部309は、比較的大きな異物を捕獲するための大フィルタ309a、および、この大フィルタ309bでは捕獲できない比較的小さな異物を捕獲するための小フィルタ309bを有している。フィルタ部309において、大フィルタ309aは、吸込口304から導入された空気流から異物を分離する第一分離部の一例に相当し、小フィルタ309bは、第一分離部を通過した空気流から細かな異物を分離する第二分離部の一例に相当する。

0067

以上のように構成される掃除システム201において、センサ100は、複数のセンサ素子102を備え、各センサ素子102におけるにおい物質の吸着状況を総合的に分析するセンサである。つまり、センサ100は、複数のセンサ素子102が出力するそれぞれの検知結果に基づいて総合的に、つまり、複数のセンサ素子102の検知結果を相互に掛け合わせることにより、においを分析するセンサであり、いわば人間の嗅覚を模したセンサとなっている。このような人間の嗅覚を模したセンサ100は、複数のセンサ素子を単に寄せ集めただけのセンサ、つまり、複数のセンサ素子の検知結果を単に足し合わせることによりにおいを分析するセンサとは明らかに相違する。

0068

また、センサ100は、センサの数と検知可能なにおいの種類が1対多となるものであり、センサの数と検知可能なにおいの種類が1対1となる従来のにおいセンサとは明らかに相違する。そして、このようなセンサ100を搭載した掃除機1によれば、あたかも人間が移動しながらにおいを嗅ぎ分けるような態様でにおいを検知することができる。よって、単に従来のにおいセンサを搭載したものでは得ることができない、格段に詳細な分析結果関連情報を提供することができる。

0069

また、掃除機1によれば、分析結果関連情報データベースDBとの照合に基づき分析結果関連情報を取得する。この場合、センサ100により取得できる分析結果関連情報は、分析結果関連情報データベースDBに格納されている情報に基づくものに限られてしまうが、例えば分析結果関連情報データベースDBに格納する情報を修正したり追加したりすることにより、センサ100により取得できる分析結果関連情報を無限に拡大することができる。

0070

また、掃除機1によれば、センサ100により得られた分析結果関連情報を例えば表示や音声によってユーザに分かりやすく報知できる。即ち、掃除機1は、センサ100により得られた分析結果関連情報をユーザに分かりやすく知らせるための創意工夫を施したものであり、従来のにおいセンサを単に搭載する掃除機とは明らかに相違する。

0071

また、本開示は、例えばガスなどといった1種類のにおいを検出することではなく、例えば家屋内において発生し得る様々な種類のにおいを検知することに着目したものであり、従って、従来のにおいセンサを単に搭載する自走式掃除機とは明らかに相違する。また、本開示は、掃除機1が「移動」するものであることにも着目したものであり、従って、例えば家屋内の様々な位置において発生する様々なにおいを検知可能としている。つまり、本開示に係る掃除機1は、様々な種類のにおいを検知することに着目し、且つ、その着目点を、掃除機1が「移動」するということに巧みに関連付けて創作されたものであり、従来のにおいセンサを単に搭載する掃除機とは明らかに相違する。

0072

以上に説明した掃除機1および掃除システム201によれば、掃除機1は、吸込口4と電動送風機8との間、この場合、集塵部7に設けられているにおいセンサ100によって、集塵部7内に取り込まれている異物、さらには、その異物から発生するにおい物質を分析できるように構成した。ここで、集塵部7内には、掃除機1による掃除動作によって、被掃除面上に存在していた塵埃などの異物、この異物から発生するにおい物質、被掃除面上に付着している汚れから発生するにおい物質などが取り込まれる。そのため、集塵部7内に存在するにおい物質を分析することによって、被掃除面にどのような塵埃が存在しているのか、被掃除面にどのような汚れが付着しているのか、といった情報、つまり、従来の技術では得ることができない被掃除面に関する詳細な情報を得ることができる。そして、得られた被掃除面に関する詳細な情報に基づき、適切な対処を行うことができる。

0073

また、センサ100は、それぞれ異なるにおい物質を吸着する複数のセンサ素子102を有している。このようなセンサ100によれば、集塵部7内に存在する多種多様なにおい物質、換言すれば、被掃除面上に存在する塵埃や汚れなどの異物から発生する多種多様なにおい物質を検知することができ、被掃除面上にどのような塵埃や汚れが存在しているのかという被掃除面に関する一層詳細な情報を得ることができる。また、センサ100によって検知される多種多様なにおい物質に基づき、被掃除面の状況を多角的な観点から総合的に分析することができ、より詳細で頑健な分析結果関連情報を生成することができる。そのため、このような分析結果関連情報に基づき、一層適切な対処を行うことができる。

0074

また、掃除機1および掃除システム201によれば、掃除機1は、電動送風機8による送風作用により、センサ100のセンサ素子102に吸着したにおい物質を除去、つまり、リフレッシュできる構成となっている。このような構成によれば、例えば、電動送風機8の駆動停止後に集塵部7内のにおい物質の分析処理を開始することにより、集塵部7内における空気の動きが安定した状態で分析を行うことができ、分析精度の向上を図ることができる。また、電動送風機8が駆動するたびに、換言すれば、掃除機1が掃除動作を実行するたびに、センサ100をリフレッシュできるから、センサ100のメンテナンスを継続的に行うことができ、センサ100を良好な状態に維持することができる。

0075

また、掃除機1および掃除システム201によれば、掃除機1は、集塵部7内のにおい物質の分析結果に応じた対処方法を報知する報知部31を備えている。この構成によれば、集塵部7内のにおい物質の分析結果、換言すれば、被掃除面の状況の分析結果に応じて報知された適切な対処方法を、ユーザに実行するように促すことができる。なお、図8の例では、「かび」のにおいに対して「除菌剤入りの洗面台用洗剤を使って洗面台を洗浄する」という対処方法を報知することを開示したが、これに限られるものではなく、例えば、「室内への消臭剤散布」、「掃除機のフィルタの交換」、「アルコールによる床面の消毒」など、分析結果に応じた種々の対処方法を報知することができる。

0076

なお、上記の報知処理は、所定の種類のにおいを検知した場合に限り行うようにしてもよい。報知対象となるにおいの種類は、予め設定されたものでもよいし、ユーザによる操作または外部との通信により取得された情報に基づいて設定するようにしてもよい。

0077

また、上記の報知処理は、人間がにおいを感じる程度の検出があった場合に限り実行するようにするとよい。こうすれば、人間がにおいを感じ得ない場合にまで報知処理が行われてしまうことを回避することができ、ユーザに煩わしさを与えることを避けることができる。

0078

もっとも、これに限られず、人間がにおいを感じない程度の検出である場合にも報知処理を行うようにすることで、ユーザに利益を供することもできる。すなわち、センサ100により人間がにおいを感じない程度のにおいが検出されたら、その旨を報知するようにしてもよい。こうすれば、ユーザは、においを感じない場合であっても、消臭剤を撒いたり、空気清浄機稼働させたりといった対策を行うことができ、これにより、部屋ににおいが染みつくこと、あるいは、蓄積することを防止することができる。

0079

本開示に係るセンサ100によれば、その優れた検出性能から、例えば人間では知覚することができない極めて微弱あるいは微量なにおい物質も検知することが可能である。そのため、人間が感知しないような微弱あるいは微量なにおいが存在している場合においても、そのにおいを検知して、ユーザにとって有用な情報を提供することができる。

0080

また、掃除機1および掃除システム201によれば、掃除機1は、集塵部7内のにおい物質の分析結果に応じた分析結果関連情報を外部に提供可能に構成されている。この構成によれば、例えば、掃除機1外部の水拭きロボット401に分析結果関連情報を提供することによって、分析結果に応じた適切な対処を水拭きロボット401に実行させることができる。

0081

なお、外部に提供する分析結果に関する情報は、分析部51による分析結果に基づき生成される分析結果関連情報に限られるものではなく、例えば、分析部51による分析結果のデータそのものであってもよい。そして、そのデータを取得した外部の機器が、当該データに基づき分析結果関連情報を生成し、その生成した分析結果関連情報に基づき対処するようにしてもよい。つまり、例えば、掃除機1は、分析部51による分析結果のデータそのものを水拭きロボット401に提供し、水拭きロボット401は、提供されたデータの基づき分析結果関連情報を生成し、その生成した分析結果関連情報に基づき水拭き動作を実行するようにしてもよい。

0082

また、外部に提供する分析結果に関する情報に、その分析処理の対象となった異物が回収された掃除動作が実行された時間を示す時間情報、その分析処理が実行された時間を示す時間情報などの付加的な情報を添付するようにしてもよい。これにより、情報を受け取った外部装置は、においの状況に関する経時的な変化も把握することができ、一層適切な対処を行うことができる。

0083

また、掃除機1および掃除システム201によれば、掃除機1の集塵部7内に溜まっている塵埃などの異物、さらに、異物から発生するにおい物質を外部のステーション装置301に移送する移送部310を備えている。この構成によれば、例えば、掃除機1がステーション装置301に帰還する度に、つまり、掃除機1による掃除動作が終了する度に、掃除機1の集塵部7内から異物やにおい物質を取り除くことができる。そのため、掃除機1による1回の掃除動作ごとに分析を行うことができ、過去の掃除動作において得られた異物やにおい物質の影響を抑制しながら分析処理を精度良く行うことができる。

0084

(第2実施形態)
この実施形態は、センサ100による検知結果に基づく分析結果関連情報を、マップ情報として提供可能に構成した実施形態である。図10に例示するように、掃除機1は、制御装置20において制御プログラムを実行することにより、さらに、掃除領域特定部52をソフトウェアにより仮想的に実現している。なお、掃除領域特定部52は、ハードウェアにより実現してもよいし、ソフトウェアとハードウェアの組み合わせにより実現してもよい。

0085

掃除領域特定部52は、掃除機1が塵埃などの異物を吸い込んだ領域を掃除領域として特定する。具体的に説明すると、掃除領域特定部52は、掃除機1による掃除動作が開始されると、つまり、掃除機1がステーション装置301から出発すると、主としてSLAM機能部32の機能に基づき生成されるマップ情報に対応付けながら、掃除機1が塵埃などの異物を吸い込んだ領域を掃除領域として特定する。つまり、掃除領域特定部52は、集塵部7内に取り込まれている異物が、屋内のどの領域で取り込まれた異物であるのかを特定可能となっている。

0086

そして、掃除機1による掃除動作が終了すると、つまり、掃除機1がステーション装置301に帰還すると、分析部51は、集塵部7内に溜まっている塵埃などの異物を分析する。そして、分析部51は、その分析結果を、今回の掃除動作において掃除領域特定部52が特定した掃除領域に対応付けた掃除領域別情報を生成する。つまり、分析部51は、1回の掃除動作ごとに集塵部7内に溜まっている塵埃などの異物を分析し、1回の掃除動作ごとに分析結果と掃除領域とを対応付けた掃除領域別情報を生成する。

0087

図11は、この掃除領域別情報の一例を示している。この場合、「部屋A」という掃除領域を掃除したときの分析結果と、「部屋B」という掃除領域を掃除したときの分析結果と、「部屋C」という掃除領域を掃除したときの分析結果と、「洗面所」という掃除領域を掃除したときの分析結果と、がマップ上にそれぞれ別個に示されている。また、この場合、分析結果として、掃除前と掃除後においてセンサ100が検知するにおい物質の強度の変化、つまり、におい物質の存在量の変化を示す値が分析結果情報として示されている。換言すれば、それぞれの掃除領域を掃除した前後において、におい物質の強度がどれだけ変化したのかが示されている。ここで、掃除前と掃除後におけるにおい物質の強度の変化を示す値は、その値が大きいほど、より多くのにおい物質が集塵部7内に存在することを示し、つまり、掃除前において被掃除面上に、より多くの異物が存在していたことを示す。

0088

よって、図11に例示する掃除領域別情報によれば、例えば、掃除動作の前後におけるにおい物質の強度の変化の値が大きい「部屋A」に多くの異物が存在していたことを把握することができる。そして、分析部51は、掃除領域別情報に基づき、各掃除領域について、それぞれ所定の処理が必要であるか否かを判定する。

0089

具体的には、分析部51は、掃除領域別情報に基づき把握される各部屋の強度変化の値が所定の基準値を超えている場合には、その部屋に対し所定の対処として水拭き掃除が必要であると判定する。この場合、所定の基準値として、例えば「5」が設定されている。そのため、分析部51は、におい物質の強度変化の値が所定の基準値を超えている「部屋A」については水拭き掃除が必要であると判定し、におい物質の強度変化の値が所定の基準値を超えていない「部屋B」,「部屋C」,「洗面所」については水拭き掃除が不要であると判定する。

0090

そして、掃除機1は、このような分析部51による分析結果に基づき、「部屋Aにおいて水拭き掃除が必要である」という情報を含む分析結果関連情報を生成して水拭きロボット401に提供する。そして、図11破線矢印で例示するように、水拭きロボット401は、取得した分析結果関連情報に基づき、「部屋A」に移動して水拭き掃除を自動的に実行する。

0091

第2実施形態によれば、掃除機1は、掃除動作を実行した掃除領域ごとに、集塵部7内に溜まっている塵埃などの異物を分析し、その分析結果と掃除領域とを対応付けた掃除領域別情報を生成する。この構成によれば、掃除動作を実行した掃除領域ごとに、それぞれ適切な対処方法を提示することができ、それぞれの掃除領域の状況に応じた対処を行うことができる。

0092

なお、各掃除領域について、それぞれ所定の対処が必要であるか否かの判定は、掃除動作の前後において検知されたにおい物質の種類の数の変化に基づいて行うようにしてもよい。つまり、掃除動作の前後において検知されたにおい物質の種類の数が所定の基準数を超えて増加している場合には所定の対処が必要であると判定し、越えていない場合には所定の対処が不要であると判定するようにするとよい。

0093

(その他の実施形態)
本実施形態は、上述した複数の実施形態に限定されるものではなく、例えば次のように拡張または変形することができる。例えば、掃除機1は、上述した複数の実施形態を適宜組み合わせた構成としてもよい。また、集塵部7および集塵部307は、中空のカップ状あるいはケース状のものに限られず、例えば、紙パックからなるものなど、塵埃などの異物を溜めることができるものであればよい。

0094

また、センサ100は、フィルタ部9よりも上流側に設けることにより、集塵部7に近い位置でにおい物質を検知することができ、その検出精度を向上することができる。また、センサ100は、フィルタ部9よりも下流側、例えば、フィルタ部9と電動送風機8との間に設けてもよい。この構成によれば、センサ100のセンサ素子102に直接的に塵埃などの異物が付着してしまうことを回避することができる。

0095

また、センサ100は、集塵部7内に設けることにより、当該集塵部7とともに掃除機1から取り外すことができる。そのため、集塵部7の清掃とともにセンサ100も清掃することができる。また、センサ100を集塵部7以外の部分に設ける場合には、そのセンサ100を着脱可能に設けることにより、センサ100を取り外して清掃を行うことができる。

0096

なお、近年では、異物を含む空気を通過させることにより異物を捕獲するいわゆる濾過式のフィルタではなく、遠心力を利用して空気流から異物を分離するいわゆるサイクロン式異物分離方式を搭載した掃除機が知られており、そのような態様の掃除機の中には、大きな異物のみならず細かな異物についてもサイクロン分離するものが知られている。このような態様の掃除機に本実施形態のセンサ100を適用する場合には、被掃除面から吸い込んだ異物のうち比較的細かな異物を分離するサイクロン分離筒の下流側であれば、濾過式のフィルタの下流側に設ける場合と同様に、センサ素子102に異物が付着することを抑制できる。よって、センサ100を設ける位置として、より好適である。なお、いずれの位置にセンサ100を設ける場合であっても、センサ100の吸着部、本実施形態ではセンサ素子102が、吸込口4から電動送風機8へと流れる空気流に直接に当たらない向きとなるように設けるようにするとよい。これにより、センサ素子102に異物を付着しにくくすることができて、一層好ましい。

0097

また、掃除機1は、センサ100の吸着部に異物が付着しにくくするためのその他の構成を設けるようにしてもよい。具体的に説明すると、掃除機1は、例えば、風路3内においてセンサ100の吸着部が吸込口4から電動送風機8へと流れる空気流に直接に当たらないようにする遮蔽部材を設けるようにしてもよい。また、センサ100による検出を行う時には風路3と繋がり、センサ100による検出を行わない時には風路3と隔離可能な空間を開閉部材により形成し、その空間にセンサ100を設けるようにしてもよい。このような構成によれば、吸込口4から電動送風機8へと流れる空気流に限られず、渦を巻くようにしてその他の向きに流れる空気流が生じたとしても、センサ100の吸着部に異物が付着することを抑止することができる。

0098

また、分析部51は、いわゆる深層学習機能を備えるようにしてもよい。これにより、分析部51は、分析処理を繰り返すことにより、その分析能力を向上することができる。

0099

また、分析部51は、センサ100から得られる応答値だけでなく、その応答値の経時的な変化も加味して分析を行うようにしてもよい。センサ100の応答値の経時的変化も加味して分析を行う場合には、例えば、短時間フーリエ変換と称される手法を採用するとよい。短時間フーリエ変換は、その概要を説明すると、入力信号を、所定の時間窓の幅ごとに、その時間窓の関数とセンサ100の応答値の原波形とを掛け合わせてフーリエ変換することにより解を求める手法である。そして、時間窓を時間に応じてシフトさせることにより、時間ごとのスペクトラムを求めることができる。

0100

また、分析部51をステーション装置301に設け、分析部51は、移送部310によって掃除機1からステーション装置301に移送された異物を分析するようにしてもよい。また、掃除機1とステーション装置301の双方に分析部51を設け、複数の分析部51による分析結果を総合して判断するようにしてもよい。

0101

また、掃除機は、いわゆる自律走行式の掃除機1に限られるものではなく、例えば、吸込口と掃除機本体とが可撓性のホースにより接続される掃除機、吸込口と掃除機本体とが直線状に連結されているスティック型の掃除機、ユーザが片手把持することが可能なハンディ型の掃除機など、種々の掃除機を適用することができる。

0102

また、電源コードを有さないコードレス型の掃除機を採用する場合には、その電力は、掃除機に搭載するバッテリ、あるいは、ステーション装置301や充電装置からの供給により行うことができる。

0103

また、上記の実施形態では、人間がにおいを感じる元となるにおい物質をセンサ100により検知する場合を説明した。しかし、センサ100の検知対象は、センサ素子102の物質吸着膜104が接触する空気中に含まれる気体分子であればよく、におい物質以外の物質を検知対象とするようにしてもよい。におい物質以外の物質であっても、被掃除面上が特定の状況であることを把握し、ユーザにとって有益な情報を提供することができる。

0104

また、センサは、上記の実施形態に例示したセンサ100のような空気中から気体分子を吸着するプローブを複数有する態様のものに限られず、プローブが1つの態様のものであってもよい。また、センサは、上記の実施形態に例示したセンサ100のような複数のプローブへの吸着量に応じてにおいの種類などを推定する態様のものに限られず、所定のにおいがするか否かを検出する態様のものであってもよい。これらのような態様のセンサであっても、集塵部内の異物からの揮発物に基づいて、被掃除面上の状況を取得することができる。

0105

また、上記の実施形態に例示したセンサ100は、物質吸着膜104を構成する要素として高分子を含むセンサでもあり、物質吸着膜104の厚さが所定の厚さに調整されているセンサでもあり、振動の変化に基づき物質を検知するセンサでもあり、物質を定量的にも定性的にも検知することができるセンサでもある。しかし、センサは、このように多数の優れた特性を備えるセンサに限られるものではなく、センサ100よりも性能が劣るセンサであってもよい。

0106

また、例えば、花粉を多く含む塵埃から揮発する成分をセンサ100で検知したときの結果を予めサンプリングしておくことで、そのサンプリング時の結果と似た検知結果が掃除機1の使用時に得られた場合には、集塵部7内の異物に花粉が多く含まれていると推測することができる。そのため、その旨を示す情報や対策法の例示をユーザに提供することが可能となる。こうすることで、ユーザは一層細目に掃除したり空気清浄機を動作させたりといった対策を実際の環境に応じて施すことが可能となる。

0107

また、別の例として、ダニ死骸フンを多く含む塵埃をセンサ100によって検知した検知結果をサンプリングしておくことで、そのサンプリング時の結果と似た検知結果が掃除機1の使用時に得られた場合には、集塵部7内の異物にダニの死骸やフンが多く含まれていると推測することができる。そのため、その旨を示す情報や対策法の例示をユーザに提供することも可能となる。

0108

なお、集塵部7内に蓄積する異物は、掃除機1を使用する部屋の内部や外部の環境に応じて異なる。そのため、特定の成分を含む異物の検知結果をサンプリングする際には、試行回数を多くするほど、また、特定の成分を追加する前の基材となる異物の種類を多くするほど、検知精度を向上させることができる。また、異物から揮発する成分のセンサ100を用いた解析は、機械学習を利用してもよい。さらには、ユーザが使用する掃除機1から外部に送信されたセンサ100の検知結果に関する情報を集約し、その集約情報を異物の解析に利用するようにしてもよい。例えば、特定の植物の花粉が多い時期に収集されたセンサ100の検知結果と、それ以外の時期に収集されたセンサ100の検知結果とは、何らかの異なる傾向が認められると考えられる。そのため、このような検知結果の傾向の相違を解析に利用するようにしてもよい。また、このようにして得られた集約情報は、外部に送信し、ユーザが所持している掃除機1でも利用できるようにしてもよい。また、掃除機1には、センサ100の検知結果に関する情報を外部に送信する機能に加え、外部から送信された更新データを受信する機能や、センサ100の検知に利用する情報を更新する機能を設けるとよい。

0109

また、掃除機1におけるセンサ100の設置位置は、上記の実施形態に限られず、適宜変更して実施することができる。具体的に説明すると、センサ100は、例えば、吸込口4に設けてもよいし、吸込口4と集塵部7との間に設けてもよいし、集塵部7内に設けてもよいし、集塵部7とフィルタ部9の大フィルタ9aとの間に設けてもよいし、大フィルタ9a内に設けてもよいし、大フィルタ9aと小フィルタ9bとの間に設けてもよいし、小フィルタ9b内に設けてもよいし、小フィルタ9bと電動送風機8との間に設けてもよいし、電動送風機8内に設けてもよいし、電動送風機8と吹出口5との間に設けてもよいし、吹出口5に設けてもよい。また、ステーション装置301にセンサ100を設ける場合においても、そのセンサ100の設置位置は、適宜変更して実施することができる。

0110

また、掃除機1は、第一分離部の一例である大フィルタ9a、第二分離部の一例である小フィルタ9bに相当するフィルタ機能部以外のフィルタ機能部を備える構成としてもよい。また、ステーション装置301は、第一分離部の一例である大フィルタ309a、第二分離部の一例である小フィルタ309bに相当するフィルタ機能部以外のフィルタ機能部を備える構成としてもよい。このようなフィルタ機能部として、例えば、排気口に設けられる排気フィルタなどが考えられる。

0111

なお、本実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を上記の実施形態に限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。本実施形態およびその変形は、発明の範囲および要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。

0112

図面中、1は掃除機、4は吸込口、7は集塵部、8は電動送風機、31は報知部、33は通信部(情報提供部)、51は分析部、52は掃除領域特定部、100はセンサ、102はセンサ素子(吸着部)、201は掃除システム、301はステーション装置(外部装置)、310は移送部、401は水拭きロボット(外部装置)を示す。

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