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技術 到来方向推定装置及び到来方向推定方法

出願人 株式会社デンソーテン
発明者 石川弘貴
出願日 2019年1月28日 (1年10ヶ月経過) 出願番号 2019-012290
公開日 2020年8月6日 (3ヶ月経過) 公開番号 2020-118644
状態 未査定
技術分野 レーダ方式及びその細部 方向探知
主要キーワード 角度θα 折り返し数 位相折り返し 受信アンテナ間隔 監視レーダ装置 相対速 周波数ポイント 個別受信
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重要な関連分野

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図面 (8)

課題

位相折り返しの問題を解消しつつ複数の物標それぞれの角度精度を向上できる到来方向推定技術を提供する。

解決手段

到来方向推定装置は、角度算出部及び推定部を備える。前記角度算出部は、第1の間隔で配置された複数の第1の受信アンテナで得られた受信信号から導出された複数の物標それぞれの第1の角度、及び、前記第1の間隔より広い第2の間隔で配置された複数の第2の受信アンテナで得られた受信信号から導出された前記複数の物標それぞれの第2の角度を算出する。前記推定部は、複数の前記第1の角度と複数の前記第2の角度及び複数の前記第2の角度それぞれの位相折り返し角度とに基づき、前記複数の物標それぞれから反射した電波到来方向を推定し、前記複数の物標それぞれについて、前記第2の角度及び前記位相折り返し角度の中の1つを前記到来方向とする。

概要

背景

レーダ装置は、電波照射し、物標から反射してきた電波(反射波)を受信することで、反射波の到来方向推定する。到来方向の推定方法は、反射波を受信する複数の受信アンテナで得られた受信信号位相差振幅差の情報から到来方向(角度)を算出する方法である。

概要

位相折り返しの問題を解消しつつ複数の物標それぞれの角度精度を向上できる到来方向推定技術を提供する。到来方向推定装置は、角度算出部及び推定部を備える。前記角度算出部は、第1の間隔で配置された複数の第1の受信アンテナで得られた受信信号から導出された複数の物標それぞれの第1の角度、及び、前記第1の間隔より広い第2の間隔で配置された複数の第2の受信アンテナで得られた受信信号から導出された前記複数の物標それぞれの第2の角度を算出する。前記推定部は、複数の前記第1の角度と複数の前記第2の角度及び複数の前記第2の角度それぞれの位相折り返し角度とに基づき、前記複数の物標それぞれから反射した電波の到来方向を推定し、前記複数の物標それぞれについて、前記第2の角度及び前記位相折り返し角度の中の1つを前記到来方向とする。

目的

本発明は、上記課題に鑑みて、位相折り返しの問題を解消しつつ複数の物標それぞれの角度精度を向上できる到来方向推定技術を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

第1の間隔で配置された複数の第1の受信アンテナで得られた受信信号から導出された複数の物標それぞれの第1の角度、及び、前記第1の間隔より広い第2の間隔で配置された複数の第2の受信アンテナで得られた受信信号から導出された前記複数の物標それぞれの第2の角度を算出する角度算出部と、複数の前記第1の角度と複数の前記第2の角度及び複数の前記第2の角度それぞれの位相折り返し角度とに基づき、前記複数の物標それぞれから反射した電波到来方向推定する推定部と、を備え、前記推定部は、前記複数の物標それぞれについて、前記第2の角度及び前記位相折り返し角度の中の1つを前記到来方向とする、到来方向推定装置

請求項2

前記複数の第1の受信アンテナの一部と、前記複数の第2の受信アンテナの一部と、が共通の受信アンテナである、請求項1に記載の到来方向推定装置。

請求項3

複数の受信アンテナの組み合わせである第1のサブアレーで得られた受信信号と、前記第1のサブアレーと同一形状であって前記第1のサブアレーとの間に第1の位相差が生じる第2のサブアレーで得られた受信信号とを用いて導出された複数の物標それぞれの第1の角度、及び、前記第1のサブアレーと同一形状である第3のサブアレーで得られた受信信号と、前記第3のサブアレーと同一形状であって前記第3のサブアレーとの間に前記第1の位相差と異なる第2の位相差が生じる第4のサブアレーで得られた受信信号とを用いて導出された複数の物標それぞれの第2の角度を算出する角度算出部と、複数の前記第1の角度と複数の前記第2の角度及び複数の前記第2の角度それぞれの位相折り返し角度とに基づき、前記複数の物標それぞれから反射した電波の到来方向を推定する推定部と、を備え、前記推定部は、前記複数の物標それぞれについて、前記第2の角度及び前記位相折り返し角度の中の1つを前記到来方向とする、到来方向推定装置。

請求項4

前記推定部は、複数の前記第1の角度と複数の前記第2の角度及び複数の前記第2の角度それぞれの位相折り返し角度との組み合わせから、角度差が最小になる1つのペアを見つけ出し、前記1つのペアに基づき前記複数の物標それぞれから反射した電波の到来方向を推定する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の到来方向推定装置。

請求項5

前記推定部は、前記第1の角度と、前記到来方向とする角度との角度差の総和が最小になるように、前記複数の物標それぞれから反射した電波の到来方向を推定する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の到来方向推定装置。

請求項6

第1の間隔で配置された複数の第1の受信アンテナで得られた受信信号から導出された複数の物標それぞれの第1の角度、及び、前記第1の間隔より広い第2の間隔で配置された複数の第2の受信アンテナで得られた受信信号から導出された前記複数の物標それぞれの第2の角度を算出する角度算出工程と、複数の前記第1の角度と複数の前記第2の角度及び複数の前記第2の角度それぞれの位相折り返し角度とに基づき、前記複数の物標それぞれから反射した電波の到来方向を推定する推定工程と、を備え、前記推定工程において、前記複数の物標それぞれについて、前記第2の角度及び前記位相折り返し角度の中の1つが前記到来方向とされる、到来方向推定方法

請求項7

複数の受信アンテナの組み合わせである第1のサブアレーで得られた受信信号と、前記第1のサブアレーと同一形状であって前記第1のサブアレーとの間に第1の位相差が生じる第2のサブアレーで得られた受信信号とを用いて導出された複数の物標それぞれの第1の角度、及び、前記第1のサブアレーと同一形状である第3のサブアレーで得られた受信信号と、前記第3のサブアレーと同一形状であって前記第3のサブアレーとの間に前記第1の位相差と異なる第2の位相差が生じる第4のサブアレーで得られた受信信号とを用いて導出された複数の物標それぞれの第2の角度を算出する角度算出工程と、複数の前記第1の角度と複数の前記第2の角度及び複数の前記第2の角度それぞれの位相折り返し角度とに基づき、前記複数の物標それぞれから反射した電波の到来方向を推定する推定工程と、を備え、前記推定工程において、前記複数の物標それぞれについて、前記第2の角度及び前記位相折り返し角度の中の1つが前記到来方向とされる、到来方向推定方法。

技術分野

0001

本発明は、電波到来方向推定する技術に関する。

背景技術

0002

レーダ装置は、電波を照射し、物標から反射してきた電波(反射波)を受信することで、反射波の到来方向を推定する。到来方向の推定方法は、反射波を受信する複数の受信アンテナで得られた受信信号位相差振幅差の情報から到来方向(角度)を算出する方法である。

先行技術

0003

特開2000−230974号公報

発明が解決しようとする課題

0004

到来方向(角度)を算出する上で、受信アンテナ間隔は非常に重要であり、角度精度及び位相折り返しに大きく影響する。角度精度と位相折り返しとはトレードオフの関係になる。具体的には、受信アンテナ間隔が広ければ物標の角度精度は良くなるものの位相折り返しが発生し易いのに対し、受信アンテナ間隔が狭ければ位相折り返しは発生し難くなるものの物標の角度精度は悪くなる。

0005

特許文献1で開示されているレーダ装置では、アンテナ間隔が異なる2つの受信アンテナ対でそれぞれ検出される物標の角度(方位)が一致したときの角度を、レーダ装置によって検出された物標の角度として採用することで、位相折り返しの問題を解消しつつ物標の角度精度を高めている。

0006

しかしながら、特許文献1で開示されているレーダ装置は、レーダ装置との距離及びレーダ装置との相対速度それぞれが互いに類似する複数の物標に対応して到来方向(角度)を算出することができない。

0007

本発明は、上記課題に鑑みて、位相折り返しの問題を解消しつつ複数の物標それぞれの角度精度を向上できる到来方向推定技術を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0008

本発明に係る到来方向推定装置は、第1の間隔で配置された複数の第1の受信アンテナで得られた受信信号から導出された複数の物標それぞれの第1の角度、及び、前記第1の間隔より広い第2の間隔で配置された複数の第2の受信アンテナで得られた受信信号から導出された前記複数の物標それぞれの第2の角度を算出する角度算出部と、複数の前記第1の角度と複数の前記第2の角度及び複数の前記第2の角度それぞれの位相折り返し角度とに基づき、前記複数の物標それぞれから反射した電波の到来方向を推定する推定部と、を備え、前記推定部は、前記複数の物標それぞれについて、前記第2の角度及び前記位相折り返し角度の中の1つを前記到来方向とする構成(第1の構成)である。

0009

上記第1の構成の到来方向推定装置において、前記複数の第1の受信アンテナの一部と、前記複数の第2の受信アンテナの一部と、が共通の受信アンテナである構成(第2の構成)であってもよい。

0010

本発明に係る他の到来方向推定装置は、複数の受信アンテナの組み合わせである第1のサブアレーで得られた受信信号と、前記第1のサブアレーと同一形状であって前記第1のサブアレーとの間に第1の位相差が生じる第2のサブアレーで得られた受信信号とを用いて導出された複数の物標それぞれの第1の角度、及び、前記第1のサブアレーと同一形状である第3のサブアレーで得られた受信信号と、前記第3のサブアレーと同一形状であって前記第3のサブアレーとの間に前記第1の位相差と異なる第2の位相差が生じる第4のサブアレーで得られた受信信号とを用いて導出された複数の物標それぞれの第2の角度を算出する角度算出部と、複数の前記第1の角度と複数の前記第2の角度及び複数の前記第2の角度それぞれの位相折り返し角度とに基づき、前記複数の物標それぞれから反射した電波の到来方向を推定する推定部と、を備え、前記推定部は、前記複数の物標それぞれについて、前記第2の角度及び前記位相折り返し角度の中の1つを前記到来方向とする構成(第3の構成)である。

0011

上記第1〜第3いずれかの構成の到来方向推定装置において、前記推定部は、複数の前記第1の角度と複数の前記第2の角度及び複数の前記第2の角度それぞれの位相折り返し角度との組み合わせから、角度差が最小になる1つのペアを見つけ出し、前記1つのペアに基づき前記複数の物標それぞれから反射した電波の到来方向を推定する構成(第4の構成)であってもよい。

0012

上記第1〜第3いずれかの構成の到来方向推定装置において、前記推定部は、前記第1の角度と、前記到来方向とする角度との角度差の総和が最小になるように、前記複数の物標それぞれから反射した電波の到来方向を推定する構成(第5の構成)であってもよい。

0013

本発明に係る到来方向推定方法は、第1の間隔で配置された複数の第1の受信アンテナで得られた受信信号から導出された複数の物標それぞれの第1の角度、及び、前記第1の間隔より広い第2の間隔で配置された複数の第2の受信アンテナで得られた受信信号から導出された前記複数の物標それぞれの第2の角度を算出する角度算出工程と、複数の前記第1の角度と複数の前記第2の角度及び複数の前記第2の角度それぞれの位相折り返し角度とに基づき、前記複数の物標それぞれから反射した電波の到来方向を推定する推定工程と、を備え、前記推定工程において、前記複数の物標それぞれについて、前記第2の角度及び前記位相折り返し角度の中の1つが前記到来方向とされる構成(第6の構成)である。

0014

本発明に係る他の到来方向推定方法は、複数の受信アンテナの組み合わせである第1のサブアレーで得られた受信信号と、前記第1のサブアレーと同一形状であって前記第1のサブアレーとの間に第1の位相差が生じる第2のサブアレーで得られた受信信号とを用いて導出された複数の物標それぞれの第1の角度、及び、前記第1のサブアレーと同一形状である第3のサブアレーで得られた受信信号と、前記第3のサブアレーと同一形状であって前記第3のサブアレーとの間に前記第1の位相差と異なる第2の位相差が生じる第4のサブアレーで得られた受信信号とを用いて導出された複数の物標それぞれの第2の角度を算出する角度算出工程と、複数の前記第1の角度と複数の前記第2の角度及び複数の前記第2の角度それぞれの位相折り返し角度とに基づき、前記複数の物標それぞれから反射した電波の到来方向を推定する推定工程と、を備え、前記推定工程において、前記複数の物標それぞれについて、前記第2の角度及び前記位相折り返し角度の中の1つが前記到来方向とされる構成(第7の構成)である。

発明の効果

0015

本発明に係る到来方向推定技術によると、位相折り返しの問題を解消しつつ複数の物標それぞれの角度精度を向上できる。

図面の簡単な説明

0016

レーダ装置の一構成例を示す図
レーダ装置と物標との位置関係を示す図
レーダ装置と物標との位置関係を示す図
角度算出処理及び推定処理の第1例の流れを示すフローチャート
角度算出処理及び推定処理の第2例の流れを示すフローチャート
受信アンテナの配置例を示す図
レーダ装置の他の構成例を示す図

実施例

0017

以下、本発明の例示的な実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。

0018

<1.レーダ装置の構成>
図1は本実施形態に係るレーダ装置1の構成を示す図である。レーダ装置1は、例えば自動車などの車両に搭載されている。レーダ装置1が自車両の前端に搭載されている場合、レーダ装置1は、送信波を用いて、自車両の前方に存在する物標に係る物標データを取得する。物標データは、物標までの距離、レーダ装置1に対する物標の相対速度等を含む。しかしながら、本実施形態に係るレーダ装置1を到来方向推定装置の一例として説明するため、以下の説明においては到来方向推定に関する部分についてのみ説明を行う。

0019

図1に示すように、レーダ装置1は、送信部2と、受信部3n及び3wと、信号処理装置4と、を主に備えている。

0020

受信部3nは、複数の受信アンテナ31nを備える。例えば、受信部3nは、自車両の左右方向に沿って配置され、受信チャンネルch1〜ch4それぞれに対応する4つの受信アンテナ31nを備える。受信部3wは、複数の受信アンテナ31wを備える。例えば、受信部3wは、自車両の左右方向に沿って配置され、受信チャンネルch5〜ch8それぞれに対応する4つの受信アンテナ31wを備える。

0021

隣接する受信アンテナ31nの間隔は第1の間隔d1であり、受信部3wでは、隣接する受信アンテナ31wの間隔は第1の間隔d1より広い第2の間隔d2である。なお、複数の第1の間隔d1は、厳密に同一でなくてもよく、設計上の誤差やばらつきなどを考慮した上で複数の第1の間隔d1が同一とみなすことができればよい。位相折り返しが発生しないように、第1の間隔d1は受信アンテナ31nで得られる受信信号の半波長以下であることが好ましい。ただし、位相折り返しが発生する場合でもレーダ装置1のFOVの設定によってはFOV内で位相折り返しが発生しないようにすることも可能であるため、第1の間隔d1は受信アンテナ31nで得られる受信信号の半波長より大きくてもよい。本実施例では、第1の間隔d1は受信アンテナ31nで得られる受信信号の半波長以下にする。複数の第2の間隔d2は、厳密に同一でなくてもよく、設計上の誤差やばらつきなどを考慮した上で複数の第2の間隔d2が同一とみなすことができればよい。本実施例では、第2の間隔d2は受信アンテナ31wで得られる受信信号の半波長より大きくする。

0022

上述した通り、受信部3nでは、隣接する受信アンテナ31nの間隔が第1の間隔d1であり、受信部3wでは、隣接する受信アンテナ31wの間隔が第1の間隔d1より広い第2の間隔d2であるが、受信部3nと受信部3wの基本的な構成は同一である。このため、以下の説明では、適宜、受信部3nと受信部3wとを区別せずに受信部3として説明する。

0023

送信部2は、信号生成部21と発信器22とを備えている。発信器22は、信号生成部21で生成された信号を変調して送信信号を生成する。送信アンテナ23は、送信信号を送信波TWに変換して出力する。

0024

受信部3は、複数の受信アンテナ31と、その複数の受信アンテナ31に接続された複数の個別受信部32とを備えている。本実施形態では、受信部3は、例えば、4個の受信アンテナ31と4個の個別受信部32とを備えている。4個の個別受信部32は、4個の受信アンテナ31にそれぞれ対応している。各受信アンテナ31は物体からの反射波RWを受信して受信信号を取得し、各個別受信部32は対応する受信アンテナ31で得られた受信信号を処理する。

0025

各個別受信部32は、ミキサ33とA/D変換器34とを備えている。受信アンテナ31で得られた受信信号は、ローノイズアンプ(図示省略)で増幅された後にミキサ33に送られる。ミキサ33には送信部2の発信器22からの送信信号が入力され、ミキサ33において送信信号と受信信号とがミキシングされる。これにより、送信信号の周波数と受信信号の周波数との差となるビート周波数を有するビート信号が生成される。ミキサ33で生成されたビート信号は、A/D変換器34でデジタルの信号に変換された後に、信号処理装置4に出力される。

0026

信号処理装置4は、CPU(Central Processing Unit)及びメモリ41などを含むマイクロコンピュータを備えている。信号処理装置4は、演算の対象とする各種のデータを、記憶装置であるメモリ41に記憶する。メモリ41は、例えばRAM(Random Access Memory)などである。信号処理装置4は、マイクロコンピュータでソフトウェア的に実現される機能として、送信制御部42、フーリエ変換部43、及び、データ処理部44を備えている。送信制御部42は、送信部2の信号生成部21を制御する。データ処理部44は、ピーク抽出部45、角度算出部46、及び推定部47を備えている。

0027

フーリエ変換部43は、複数の物標からの反射波が重なり合った状態で受信アンテナ31において受信されるため、受信信号に基づいて生成されたビート信号から、各物標の反射波に基づく周波数成分を分離する処理(例えば、FFT(Fast Fourier Transfer)処理)を行う。FFT処理では、所定の周波数間隔で設定された周波数ポイント周波数ビンという場合がある)ごとに受信レベル位相情報が算出される。

0028

ピーク抽出部45は、フーリエ変換部43によるFFT処理等の結果からピークを検出する。

0029

角度算出部46は、DBF、MUSICなどの周知の方位演算処理を用いて、複数の受信アンテナ31nで得られた受信信号から導出された複数の物標それぞれの第1の角度を算出する。角度算出部46は、DBF、MUSICなどの周知の方位演算処理を用いて、複数の受信アンテナ31wで得られた受信信号から導出された複数の物標それぞれの第2の角度も算出する。

0030

以下、レーダ装置1との距離及びレーダ装置1との相対速度それぞれが互いに類似する2つの物標が導出された場合について説明する。角度算出部46は、複数の受信アンテナ31nで得られた受信信号から図2に示す2つの物標α1及びα2を導出し、物標α1の第1の角度θα1及び物標α2の第1の角度θα2を算出する。

0031

角度算出部46は、複数の受信アンテナ31wで得られた受信信号から図3に示す2つの物標β1及びβ2を導出し、物標β1の第2の角度θβ1及び物標β2の第2の角度θβ2を算出する。第2の角度θβ1及びθβ2では精度は高いものの位相折り返しが発生するため、物標β1の本来の位置は図3に示す位相折り返し位置β1’又はβ1”の可能性があり、物標β2の本来の位置は図3に示す位相折り返し位置β2’又はβ2”の可能性がある。位相折り返し数は、上述した第2の間隔d2と、受信アンテナ31wで得られる受信信号の波長との関係によって定まるため、本実施例の個数に限定されない。以下の説明では、第2の角度θβ1の各位相折り返し角度としてθβ1’及びθβ1”を用い、第2の角度θβ2の各位相折り返し角度としてθβ2’及びθβ2”を用いる。位相折り返し角度θβ1’、θβ1”、θβ2’、及びθβ2”はそれぞれ、位相折り返し位置β1’、β1”、β2’、及びβ1”の各角度である。

0032

推定部47は、第1の角度θα1及びθα2と、第2の角度θβ1及びθβ2並びに位相折り返し角度θβ1’、θβ1”、θβ2’、及びθβ2”とに基づき、2つの物標それぞれから反射した電波の到来方向を推定する。推定部47は、第1の角度θα1及びθα2を用いて、物標β1及びβ2それぞれの位相折り返し問題を解消することができる。

0033

そして、推定部47は、一方の物標について、第2の角度θβ1並びに位相折り返し角度θβ1’及びθβ1”の中の1つを、一方の物標から反射した電波の到来方向とする。推定部47は、他方の物標について、第2の角度θβ2並びに位相折り返し角度θβ2’及びθβ2”の中の1つを、一方の物標から反射した電波の到来方向とする。これにより、複数の物標それぞれの角度精度を向上できる。

0034

推定部47は、推定した物標の存在する方位(角度)をメモリ41や車両制御ECU5等に出力する。

0035

<2.角度算出処理及び推定処理の第1例>
図4は、角度算出部46によって実行される算出処理及び推定部47によって実行される推定処理の第1例の流れを示すフローチャートである。

0036

角度算出部46は、第1の角度θα1及びθα2を算出する(ステップS1)。次に、角度算出部46は、第2の角度θβ1及びθβ2を算出する(ステップS2)。なお、ステップS1とステップS2は、実行順序入れ替えてもよく、並列して実行してもよい。

0037

ステップS1及びS2の終了後に、角度算出部46と推定部47のいずれかが、位相折り返し角度θβ1’、θβ1”、θβ2’、及びθβ2”を算出する(ステップS3)。

0038

ステップS3に続くステップS4において、推定部47は、12通りの各角度差を算出する。12通りの各角度差は、以下の(1)〜(12)である。なお、各角度差は絶対値である。
(1)第1の角度θα1と位相折り返し角度θβ1’との角度差
(2)第1の角度θα1と位相折り返し角度θβ2’との角度差
(3)第1の角度θα1と第2の角度θβ1との角度差
(4)第1の角度θα1と第2の角度θβ2との角度差
(5)第1の角度θα1と位相折り返し角度θβ1”との角度差
(6)第1の角度θα1と位相折り返し角度θβ2”との角度差
(7)第1の角度θα2と位相折り返し角度θβ1’との角度差
(8)第1の角度θα2と位相折り返し角度θβ2’との角度差
(9)第1の角度θα2と第2の角度θβ1との角度差
(10)第1の角度θα2と第2の角度θβ2との角度差
(11)第1の角度θα2と位相折り返し角度θβ1”との角度差
(12)第1の角度θα2と位相折り返し角度θβ2”との角度差

0039

ステップS4に続くステップS5において、推定部47は、12通りの中から角度差が最小になる1つのペアを見つけ出し(特定し)、特定したペアに属する第2の角度又は位相折り返し角度を、一方の物標から反射した電波の到来方向とする。以下、角度差が最小になる1つのペアが上記の(1)である場合を例に挙げて説明を続ける。

0040

ステップS5に続くステップS6において、推定部47は、他方の物標に関する3通りの各角度差を算出する。角度差が最小になる1つのペアが上記の(1)である場合、ステップS6における3通りの各角度差は、上記の(8)、(10)、及び(12)である。

0041

ステップS6に続くステップS7において、推定部47は、上記の3通りの中から角度差が最小になる1つのペアを見つけ出し(特定し)、特定したペアに属する第2の角度又は位相折り返し角度を、他方の物標から反射した電波の到来方向とする。

0042

<3.角度算出処理及び推定処理の第2例>
図5は、角度算出部46によって実行される算出処理及び推定部47によって実行される推定処理の第2例の流れを示すフローチャートである。なお、図5において図4と同一のステップには同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。

0043

ステップS3の終了後、推定部47はステップ8の処理を実行する。推定部47は、物標α1と物標β1が一方の物標であり、物標α2と物標β2が他方の物標であるという第1の仮定を行い、上記の(1)、(3)、(5)の中から角度差が最小になる1つのペアを見つけ出し(特定し)、上記の(8)、(10)、(12)の中から角度差が最小になる1つのペアを見つけ出し(特定し)、特定した2つのペアの角度差の総和を算出する(ステップS8)。次に、物標α1と物標β2が一方の物標であり、物標α2と物標β1が他方の物標であるという第2の仮定を行い、上記の(2)、(4)、(6)の中から角度差が最小になる1つのペアを見つけ出し(特定し)、上記の(7)、(9)、(11)の中から角度差が最小になる1つのペアを見つけ出し(特定し)、特定した2つのペアの角度差の総和を算出する(ステップS9)。なお、ステップS8とステップS9は、実行順序を入れ替えてもよく、並列して実行してもよい。

0044

ステップS8及びS9の終了後に、推定部47は、ステップS8で算出した総和がステップS9で算出した総和より小さい場合には上記の第1の仮定を採用し、ステップS9で算出した総和がステップS8で算出した総和より小さい場合には上記の第2の仮定を採用する(ステップS10)。そして、推定部47は、上記の第1の仮定を採用した場合にはステップS8で特定したペアに属する第2の角度又は位相折り返し角度を物標から反射した電波の到来方向とし、上記の第2の仮定を採用した場合にはステップS9で特定したペアに属する第2の角度又は位相折り返し角度を物標から反射した電波の到来方向とする(ステップS10)。

0045

上述した「角度算出処理及び推定処理の第1例」と「角度算出処理及び推定処理の第2例」のどちらが優れているかは一概にいえない。このため、例えば、想定される複数の物標の配置、想定されるレーダ装置1の仕様等を考慮したシミュレーション或いは実験の結果を考慮して、どちらを採用するかを決定すればよい。

0046

<4.その他>
明細書中に開示されている種々の技術的特徴は、上記実施形態のほか、その技術的創作の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えることが可能である。また、本明細書中に示される複数の実施形態及び変形例は可能な範囲で組み合わせて実施されてよい。

0047

上述した実施形態では、レーダ装置1が4つの受信アンテナ31n及び4つの受信アンテナ31wを備える構成であったが、例えば、4つの受信アンテナ31n及び4つの受信アンテナ31wの代わりに、図6に示す6つの受信アンテナ31を設けてもよい。図6に示す受信チャンネルch11は図1に示す受信チャンネルch1及びCH5の代わりに用いられ、図6に示す受信チャンネルch12は図1に示す受信チャンネルch2の代わりに用いられ、図6に示す受信チャンネルch13は図1に示す受信チャンネルch3及びCH6の代わりに用いられ、図6に示す受信チャンネルch14〜Ch16はそれぞれ図1に示す受信チャンネルch4、CH7、及びCH8の代わりに用いられる。

0048

そして、図6に示す6つの受信アンテナ31を設ける場合、アンテナ間隔が第1の間隔d1である複数の受信アンテナの一部と、アンテナ間隔が第2の間隔d2である複数の受信アンテナの一部と、が共通の受信アンテナになる。したがって、図6に示す6つの受信アンテナ31を設ける場合、受信アンテナ31の個数を減らすことができ、それに伴い個別受信部32の個数も減らすことができる。

0049

また上述した実施形態で説明したレーダ装置1は、受信アンテナ間隔に応じた角度精度と位相折り返しとのトレードオフの関係に起因する課題を解決するレーダ装置であった。ここで、例えばESPRIT、DoA-matrix等のようにサブアレー間の位相差から角度を算出する方位演算処理を用いる場合、位相差に応じた角度精度と位相折り返しとのトレードオフの関係に起因する課題を解決する必要がある。位相差に応じた角度精度と位相折り返しとのトレードオフの関係では、サブアレー間の移動量が大きければ物標の角度精度は良くなるものの位相折り返しが発生し易いのに対し、サブアレー間の移動量が小さければ位相折り返しは発生し難くなるものの物標の角度精度は悪くなる。

0050

そこで、図1に示すレーダ装置1を図7に示す構成に変更し、角度算出部46が以下のように角度算出を行ってもよい。それ以外の構成及び動作については、基本的に上述した実施形態と同様であるので、説明を省略する。

0051

角度算出部46は、1chの受信アンテナ31と2chの受信アンテナ31の組み合わせである第1のサブアレーで得られた受信信号と、2chの受信アンテナ31と3chの受信アンテナ31の組み合わせである第2のサブアレーで得られた受信信号とから、図2に示す2つの物標α1及びα2を導出し、物標α1の第1の角度θα1及び物標α2の第1の角度θα2を算出する。

0052

角度算出部46は、1chの受信アンテナ31と2chの受信アンテナ31の組み合わせである第3のサブアレーで得られた受信信号と、3chの受信アンテナ31と4chの受信アンテナ31の組み合わせである第4のサブアレーで得られた受信信号とから、図3に示す2つの物標β1及びβ2を導出し、物標β1の第2の角度θβ1及び物標β2の第2の角度θβ2を算出する。

0053

図7に示すレーダ装置1は、位相差に応じた角度精度と位相折り返しとのトレードオフの関係に起因する課題を解決することができる。したがって、位相折り返しの問題を解消しつつ複数の物標それぞれの角度精度を向上できる。

0054

また上述した実施形態では車載レーダ装置について説明したが、本発明は、道路等に設置されるインフラレーダ装置、航空機監視レーダ装置等にも適用可能である。

0055

1レーダ装置
2 送信部
3 受信部
31、31n、31w受信アンテナ
4信号処理装置
46角度算出部
47推定部

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