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図面 (17)

課題

移動可能な表面波レーダ装置を提供すること。

解決手段

実施形態によれば、表面波レーダ装置は、レーダ波を送信する送信アンテナと、アレイ配列される複数のアクティブアンテナを備える受信アンテナ部と、信号処理部とを具備する。アクティブアンテナの各々は、円筒状の本体と、本体の長手方向に直交して設けられるキャパシタハットと、アクティブアンテナの共振周波数可変するコイルとを備える。信号処理部は、信号検出部と、測角処理部とを備える。信号検出部は、アクティブアンテナの各々のアンテナ出力から、レーダ波のエコー到来波数情報を算出する。測角処理部は、アクティブアンテナの各々のアンテナ出力から、到来波数情報に基づく測角処理を行う。

概要

背景

表面波レーダ装置は、例えば海洋船舶監視するために用いられ、対象海域の海沿いに設置して使用される。その性質上、短波帯での送受信が主であることから、アンテナのサイズが大きくなりがちである。既存の装置では半波長アンテナ原理に基づく八木アンテナが使用されている。

概要

移動可能な表面波レーダ装置を提供すること。 実施形態によれば、表面波レーダ装置は、レーダ波を送信する送信アンテナと、アレイ配列される複数のアクティブアンテナを備える受信アンテナ部と、信号処理部とを具備する。アクティブアンテナの各々は、円筒状の本体と、本体の長手方向に直交して設けられるキャパシタハットと、アクティブアンテナの共振周波数可変するコイルとを備える。信号処理部は、信号検出部と、測角処理部とを備える。信号検出部は、アクティブアンテナの各々のアンテナ出力から、レーダ波のエコー到来波数情報を算出する。測角処理部は、アクティブアンテナの各々のアンテナ出力から、到来波数情報に基づく測角処理を行う。

目的

効果

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請求項1

レーダ波を送信する送信アンテナと、アレイ配列される複数のアクティブアンテナを備える受信アンテナ部と、信号処理部とを具備し、前記アクティブアンテナの各々は、円筒状の本体と、前記本体の長手方向に直交して設けられるキャパシタハットと、前記アクティブアンテナの共振周波数可変するコイルとを備え、前記信号処理部は、前記アクティブアンテナの各々のアンテナ出力から、前記レーダ波のエコー到来波数情報を算出する信号検出部と、前記アクティブアンテナの各々のアンテナ出力から、前記到来波数情報に基づく測角処理を行う測角処理部とを備える、表面波レーダ装置

請求項2

前記信号処理部は、前記アクティブアンテナの各々のアンテナ出力に基づくデジタル演算により、複数の受信ビームを形成するビーム形成部をさらに備え、前記信号検出部は、前記複数の受信ビームに基づき前記到来波数情報を算出する、請求項1に記載の表面波レーダ装置。

請求項3

前記信号処理部は、仮想アレイ演算処理により前記受信アンテナ部の開口を拡大する仮想アレイ処理部をさらに備え、前記測角処理部は、前記拡大された開口に基づくアンテナ出力の各々から、目標の測角情報を算出する、請求項1に記載の表面波レーダ装置。

請求項4

前記レーダ波のキャリア周波数切り替え切替手段をさらに具備する、請求項1に記載の表面波レーダ装置。

請求項5

前記キャリア周波数に応じて前記複数のアクティブアンテナの配列間隔物理的に可変するアクチュエータを備える、請求項4に記載の表面波レーダ装置。

請求項6

前記アクティブアンテナの各々は、前記キャリア周波数に応じて前記コイルのコイル長を可変する切替スイッチを備える、請求項4に記載の表面波レーダ装置。

請求項7

前記アクティブアンテナの各々は、前記本体、前記キャパシタハット、および前記コイルを格納するレドームを備える、請求項1に記載の表面波レーダ装置。

請求項8

前記アクティブアンテナの各々は、前記円筒状の本体の内部に配置され、前記エコーを捕捉して前記アンテナ出力を出力する受信回路を備える、請求項1に記載の表面波レーダ装置。

技術分野

0001

本発明の実施形態は、表面波レーダ装置に関する。

背景技術

0002

表面波レーダ装置は、例えば海洋船舶監視するために用いられ、対象海域の海沿いに設置して使用される。その性質上、短波帯での送受信が主であることから、アンテナのサイズが大きくなりがちである。既存の装置では半波長アンテナ原理に基づく八木アンテナが使用されている。

先行技術

0003

吉田 孝 監修 「改訂レーダ技術」電子情報通信学会、平成8年10月1日(初版

発明が解決しようとする課題

0004

以上述べたように、短波帯を利用する従来の表面波レーダ装置はアンテナのサイズが大きく、現場に固定的に据え付けて利用せざるを得ない。角度分解能を上げるためには、アンテナ開口を確保するための広大敷地面積を要し、その面でも制約が大きい。さらに、使用周波数帯域が比較的混み合っていることから、運用周波数固定化され、他レーダ波や通信波干渉する虞れもある。これらの課題を解決し、より、機動性富む表面波レーダ装置が要望されている。
そこで、目的は、移動可能な表面波レーダ装置を提供することにある。

課題を解決するための手段

0005

実施形態によれば、表面波レーダ装置は、レーダ波を送信する送信アンテナと、アレイ配列される複数のアクティブアンテナを備える受信アンテナ部と、信号処理部とを具備する。アクティブアンテナの各々は、円筒状の本体と、本体の長手方向に直交して設けられるキャパシタハットと、アクティブアンテナの共振周波数可変するコイルとを備える。信号処理部は、信号検出部と、測角処理部とを備える。信号検出部は、アクティブアンテナの各々のアンテナ出力から、レーダ波のエコー到来波数情報を算出する。測角処理部は、アクティブアンテナの各々のアンテナ出力から、到来波数情報に基づく測角処理を行う。

図面の簡単な説明

0006

図1は、実施形態に係わる表面波レーダ装置の一例を示す上面図である。
図2は、受信アクティブアンテナ11,12,13,14の一例を示す外観図である。
図3は、受信アクティブアンテナ11,12,13,14にレドーム212を被せた状態を示す図である。
図4は、図1に示される設置ラダーの一例を示す図である。
図5は、受信アクティブアンテナの等価回路の一例を示す図である。
図6は、受信アクティブアンテナ回路実装形態の一例を示す図である。
図7は、FPGA回路の一例を示す図である。
図8は、NCO回路の一例を示す図である。
図9は、同期回路404の一例を示す図である。
図10は、図1に示される送信アンテナ16の一例を示す図である。
図11は、送信機の一例を示す機能ブロック図である。
図12は、レーダ動作イミングの一例を示すタイミングチャートである。
図13は、実施形態に係わる信号処理部の一例を示す機能ブロック図である。
図14は、仮想アレイ処理部1206による矩形配列演算アダプティブ処理部1207による到来方向推定演算について説明するための図である。
図15は、仮想アレイ処理部1206による矩形配列演算とアダプティブ処理部1207による到来方向推定演算について説明するための図である。
図16は、仮想アレイ処理部1206による矩形配列演算とアダプティブ処理部1207による到来方向推定演算について説明するための図である。

実施例

0007

図1は、実施形態に係わる表面波レーダ装置の一例を示す上面図である。この実施形態では、トラック等の車両に送信アンテナ、発動発電機、および送信機を搭載し、受信アンテナを地上に設置する例を示す。受信アンテナも可搬型とすることで、レーダシステムを移動して任意の場所に展開することができるようになる。実施形態ではこれを可能にする技術について開示する。

0008

図1においては、4本の受信アクティブアンテナを下させて設置ラダーにT字配列設置した例を示す。なお、T字配列はL字配列でも構わないし、配列数は4本の他、6本、8本・・・2N本(Nは整数)でも良い。実施形態では、目標の検出および測距はDBF(Digital Beam Forming)方式、測角は到来方向推定の組み合わせによる方式とする。

0009

図1において、先ず、設置ラダー15を地面に組み、接地棒を兼ねた金属102で固定する。その上に受信アクティブアンテナ11,12,13,14を載置し、設置ラダーのテーブル103に金属ネジで固定する。

0010

トラック19には、送信アンテナ16、発動発電機17、および信号処理シェルタ18を搭載する。信号処理シェルタ18には、送信機、信号処理部、表示部等を実装する。送信機から受信アクティブアンテナ11,12,13,14に同軸ケーブルを接続し、基準信号などを送信する。また、受信アクティブアンテナ11,12,13,14から出力される、デジタル受信信号光ケーブル等で信号処理部に接続する。同軸ケーブルおよび光ケーブルは、マルチケーブルMCに一体化してもよい。

0011

設置ラダー15では、選択されたキャリア周波数に応じて受信アクティブアンテナ11,12,13,14の間隔がほぼ0.4λとなるようにアクチュエータ101を制御し、4本の受信アクティブアンテナ11,12,13,14を移動させる。同様に、選択されたキャリア周波数に応じて、送信アンテナ16は0.5λ(または0.25λ)となるように伸長あるいは縮小される。

0012

図2は、受信アクティブアンテナ11,12,13,14の一例を示す外観図である。実施形態において、受信アクティブアンテナとして垂直偏波アンテナを採用する。受信アクティブアンテナ11,12,13,14は、円筒状のアンテナ本体202と、アンテナ本体202の長手方向と垂直に設置されるキャパシタハット201,203,211と、アンテナ本体202に巻き付けられたコイル204,205,206,207を備える。さらに、スイッチ208,209,210によりコイル長を変化させることで、アンテナ共振周波数を例えば4通りに切り替えられるようになっている。なお図2において、説明のためスイッチ208,209,210をアンテナ本体202の外部に描画したが、円筒内部に取り付けると都合がよい。

0013

アンテナ小型化のための要件として、以下が挙げられる。
ア)半波長アンテナに対し径を太くし表面電流を多く流せるようにする。
イ)電気的遅延をさせる。
ウ)共振周波数を下げるためキャパシタハットを具備する。
図2図3に示される構成は、このような要件を満たしうる。アンテナ本体202の太さ(円筒径)を太くすることは、特に効果的である。

0014

また、周波数を切り替えるために、以下の構成とする。
エ)コイル長を切り替えるスイッチを具備する。
オ)キャリア周波数に対して整合回路とスイッチを具備する。
受信アクティブアンテナの容量は式(1)に、リアクタンスは式(2)に、コイルインダクタンスは式(3)に示される。

0015

0016

ここで、Hはアンテナ高(feet)、Dは直径(inches)、f0は共振周波数を示す。
すなわち、アンテナ本体202の直径Dと高さH、およびキャパシタハットから、受信アクティブアンテナの容量が定まる。そこで、コイル長を可変することでコイルインダクタンスを変化させ、共振周波数を可変することができる。図2図3では一例として、4種類の共振周波数が設定可能であることを示す。共振周波数の変更は、後述する、レーダ波のキャリア周波数の切り替えに関連する。

0017

図3に示すように、アンテナ本体202、キャパシタハット201,203,211、コイル204,205,206,207、およびスイッチ208,209,210を、ポリ塩化ビニール等のレドーム212に格納してもよい。これによりレドーム212の内部を潮風などによる腐食から保護できる。なお、アンテナ本体202の材質としてはアルミ、コイルの材質には銅などを用いることができる。

0018

図4は、図1に示される設置ラダーの一例を示す図である。設置ラダーとしては、一般的な電動アクチュエータ方式を採用できる。図4において、設置ラダーは、ベース901、ガイド902、テーブル903、モータ904を備え、テーブル903の上に1本の受信アクティブアンテナを取り付けることができる。また、ベースを複数本に分割して現地連接可能な構造とすることで、車両に搭載することも容易にできる。

0019

図5は、受信アクティブアンテナの等価回路の一例を示す図である。受信アクティブアンテナは、等価受信回路31、スイッチ37、整合回路32(32−1、32−2、32−3、32−4)、スイッチ38、等価短縮アンテナ33を直列に接続してなるとする。受信回路抵抗301の抵抗値を例えば50Ω(一定)とし、スイッチでコイル長を変えて共振周波数を変えるとアンテナ抵抗304が変化する。このため、整合インダクタンス302と整合コンデンサ303の各定数を変えて整合させる。すなわち、整合回路は共振周波数の数だけ具備し、スイッチ37,38で切り替えるようにする。

0020

図6は、受信アクティブアンテナ回路の実装形態の一例を示す図である。図6において、円筒状のアンテナ本体202の内部は、空洞である。空洞の内側に、絶縁のためマイラシート42を張る。さらに、整合回路401、受信回路402、高速A/D(アナログ/デジタル)変換回路403、同期回路404、電源回路405をフレキシブル基板に実装し、丸めてアンテナ本体内に入れる。

0021

整合回路401は、図5に示される回路である。受信回路402は、低雑音増幅器およびその周辺回路を含む。高速A/D変換回路403は、例えばFPGA(Field Programmable Gate Array)に実装され、受信デジタル信号を出力する。同期回路404は、レーダ送信機とのタイミング同期と受信信号のインタフェースを行う。

0022

図7は、FPGA回路の一例を示す図である。FPGAは、同期回路からのタイミング信号送信開始トリガ)とCLK(クロック)とを入力し、NCO回路51にてFM復調信号生成出力する。そして、A/D変換器からのデジタル受信データとFM復調信号とを乗算器52で乗算し、デジタルフィルタ53にて乗算イメージ抑圧し、ヒルベルトフィルタ54でI/Q直交検波を行うことで、受信I,Qデータが出力される。

0023

図8は、NCO回路の一例を示す図である。NCO回路は、Nビットフルアダー61、ラッチ62、波形メモリ63を備える。Nビットフルアダー61に位相増加分Δθを入力すると、その位相増加分に従う読み出しアドレスが波形メモリ63に与えられ、周波数波形が出力される。これにより、FM変調に従った波形デジタル信号で出力する。Δθは式(4)に示される。

0024

0025

ここで、fOUT出力周波数、fCLKはCLK周波数、nは波形メモリのアドレス長を示す。式(5)は、nと周波数分解能Δfとの関係を示す。

0026

図9は、同期回路404の一例を示す図である。同期回路404は、バイアスT71、PLL(Phase Lock Loop)回路72、レベル変換器73,74を備え、レーダ送信機から、例えば10MHzのCW(連続波)に送信開始(FM変調開始)時のみバイアス(直流成分)を加えた信号が、基準信号として入力される。同期回路404において、バイアスTは、基準信号を交流信号(10MHz)と直流信号(送信開始)とに分離する。次に、直流信号からタイミング信号を生成し、交流信号(10MHz)からPLL回路72を使用してCLKを生成する。タイミング信号は、レベル変換器74を介して送信開始トリガとして取り出される。PLL回路72からのCLK信号も、レベル変換器73を介して外部に取り出される。

0027

図10は、図1に示される送信アンテナ16の一例を示す図である。送信アンテナ16は、釣り竿状(テレスコピック)の構造を有し、ワイヤなどを用いた伸縮機構により、レーダ信号のキャリア周波数に応じて伸縮させることができる。図10においては4種類のキャリア周波数に対応可能な送信アンテナを示す。半波長または1/4波長として、波長が最も長いケースが符号81、2番目に長いケースが符号82、3番目に長いケースが符号83、波長が最短のケースが符号84にそれぞれ対応する。

0028

図11は、送信機の一例を示す機能ブロック図である。送信機は基準信号発生回路1001、PLL回路1002、カウンタ回路1003、NCO回路1004、D/A変換回路1005、送信入/切スイッチ1006、増幅器1007、および、送信周波数制御回路1008、および、バイアスT回路1009を備える。

0029

図11において、基準信号発生回路1001は基準信号(例えば10MHzCW)を出力する。この基準信号はPLL回路1002とバイアスT回路に入力される。PLL回路1002は基準信号から同期信号を生成し、カウンタ回路1003に入力する。カウンタ回路1003は、同期信号からタイミング信号を生成し、CLK、送信ON/OFF信号、および各種トリガを出力する。

0030

送信周波数制御回路1008は、信号処理シェルタ17(図1)の信号処理部から送信周波数情報を取得し、カウンタ回路1003からの各種トリガから、キャリア周波数を可変するタイミングで送信アンテナ16、受信アクティブアンテナ11,12,13,14のスイッチ制御を行う。

0031

NCO回路1004は、送信周波数情報、送信トリガ、およびCLKを受け、デジタル送信信号を出力する。D/A変換回路1005は、NCO回路1004からのデジタル信号をアナログ信号に変換し、増幅器1007で必要な電力増幅して送信アンテナ16に給電する。NCO回路1004は図8に示す構成と同様である。バイアスT回路1009は、基準信号発生回路1001からの基準信号と、送信トリガとを重畳し、バイアス10MHz信号を出力する。

0032

図12は、レーダ動作タイミングの一例を示すタイミングチャートである。レーダ期間は、モニタ期間、キャリア周波数可変期間、および送受信期間を含む。
モニタ期間は、選択キャリア周波数の受信帯域干渉波を抽出する時間である。
キャリア周波数可変期間は、送信アンテナ/受信アクティブアンテナの周波数切り替えと、受信アクティブアンテナ11,12,13,14の配列を可変する期間である。

0033

送受信期間は、レーダ波の送信とエコーの受信を行い、目標検出、測距、測角する期間である。
なお、モニタ期間の直後に帯域選択期間を設定してもよい。

0034

図11のカウンタ回路1003は、図12に示されるレーダ動作トリガ、キャリア周波数変更トリガ、およびセクタトリガを出力する。レーダ動作トリガは、モニタ期間を認識するためのトリガである。セクタトリガは、送受信期間を認識するためのトリガである。キャリア周波数変更トリガは、キャリア周波数可変時間を認識するためのトリガである。

0035

図13は、信号処理シェルタ17(図1)の信号処理部の一例を示す機能ブロック図である。受信アクティブアンテナ11〜14(N=4)からのアンテナ出力(受信信号)は、DBF処理部1201とFFT処理部1204とに入力される。
DBF処理部1201は、DBF方式によるビーム形成を実施する。すなわちDBF処理部1201は、受信アクティブアンテナの各々のアンテナ出力に基づくデジタル演算により、複数の受信ビームを形成する。

0036

同時ビーム形成された各ビームデータビーム1〜ビームM)は、FFT高速フーリエ変換)処理部1202に入力され、ビート周波数、およびドップラ周波数に変換が生成されてセル抽出処理部1203に入力される。セル抽出処理部1203は、各2次元データ(ビーム1〜ビームM)から目標検出と測距を実施する。これにより、セル抽出処理部1203から測距情報目標数情報が出力され、測距情報に基づく目標距離が表示部1208に表示される。目標数情報は、アダプティブ処理部1207に渡される。

0037

一方、FFT処理部1204は、受信アクティブアンテナの各々のアンテナ出力から、各アンテナごとの2次元データ(アンテナ1〜アンテナN)をFFT処理により生成し、データ保存処理部1205に一時的に保存する。さらに、セル抽出処理部1203からの検出情報に基づいて、セル抽出周辺データリサンプリングし、抽出データ(アンテナ1〜アンテナN)を仮想アレイ処理部1206に入力する。

0038

仮想アレイ処理部1206は、矩形配列演算により仮想アレイを形成し、物理アレイ(受信アクティブアンテナ11,12,13,14)により形成されるアンテナ開口を仮想的に拡大する。アダプティブ処理部1207は、仮想アレイ処理部1206からの矩形配列演算処理データと、セル抽出処理部1203からの測距情報とに基づいて測角処理を行い、目標の測角情報を得る。測角情報は表示部1208に渡されて目標情報として表示される。当然ながら、測距情報、測角情報を利用して追随処理を行うこともできる。

0039

DBF処理部1201の出力y、移相ウェイトW、受信信号xの間には次式(6)の関係がある。

0040

0041

例えば、同時ビーム形成数を3本とするならば、Wの移相データを3セット用意し、素子毎の受信データに各移相ウェイトを乗算した結果を足し合わせることで、出力yが3ビームとなる。

0042

図13に示されるように、受信アクティブアンテナ11,12,13,14からの出力信号は、FM変調をビート周波数に変換しており、FFT処理部1202でスイープ毎にFFT処理を施すことでパルス圧縮する。さらに、スイープ毎のFFT処理をN回した結果に対し、2番目のFFTを実施する。最初のFFTをレンジFFTと称し、2番目のFFTをドップラFFTと称する。

0043

次に、セル抽出処理部1203は、2次元FFT結果に対し、2次元CFAR(一定誤警報確率)処理を行う。CFARとは、サンプルデータから統計的にスレッショルドを求め、それ以上の信号振幅の場合に信号とみなす処理である。一般に、セル平均、ワイブル、OS等があり外来雑音分布クラッタ分布等から設計条件に合わせて選択される。

0044

CFARによる検出信号に対し式(7)に基づいて測距計算が行われる。式(7)において、Rは距離、fBeatは1番目のFFTで得られるビート周波数、vは2番目のFFTで得られる速度、cは光速、Bはチャープ帯域、Tはスイープ周期、λは波長である。

0045

0046

図14図15図16は、仮想アレイ処理部1206による矩形配列演算とアダプティブ処理部1207による到来方向推定演算について説明するための図である。簡単のため、3素子リニアアレイ配列を想定し、さらに1素子を加えたT字配列で説明する。図1に示される受信アクティブアンテナの配置に対応する。なお、イメージの発生を抑止するために素子間隔を0.4λと仮定する。

0047

図14に示されるT字配列から、仮想矩形配列演算を行い、到来方向推定処理を行う。受信アクティブアンテナをT字配列アレイとし、受信したデジタル信号のデータ列をx1、サンプル数をK、サンプリング時間をTとすると、式(8)、(9)が成立する。

0048

0049

ここで、X1nは第n番目の素子の観測データである。
次に、図14のT字配列を素子間隔だけ(例えば図面手前に向かって)平行移動して得られる観測データは、式(10)、(11)で表される。図15は、T字配列の平行移動により形成される仮想アレイ矩形配列を示す。

0050

0051

リニアアレイ部は平行移動の前後で位置ベクトルが異なるので位相がずれるが、x14(1,4)とx22(2,2)との間では位相変化がない。この変化の無い成分を用いて、位相差を無くすようにx1とx2とを合成することで、2×Nの仮想矩形アレイのデータを得ることができる(仮想アレイ形成演算)。

0052

Xt14とXt22のデータ列から相関C(q)(q=1,2,…,K−q)を計算すると式(12)が得られる。

0053

0054

ここで、qは相関計算データ数、*は複素共役である。最大相関となるqをq’12とし、スナップショット数をNSとすると、(13)〜(15)のように、到来方向推定に用いるデータX’1、X’2およびX’3を得ることができる。そして、最終的に(16)が仮想矩形配列データとなる。

0055

0056

式(16)のデータに対し、DBF方式の検出結果と、例えばESPLITアルゴリズムの組み合わせによる到来方向推定を行う。ESPLITアルゴリズムは以下となる。

0057

先ず、式(17)、(18)のように相関行列を求める。

0058

0059

ここで、Aはステアリングベクトル、Fは振幅ベクトルである。

0060

相関行列Rxxに対する固有問題とすれば、(19)を得る。

0061

0062

これを解いて得られるK個の固有値を値の大きいものから並べる。

0063

一方、図13で説明したDBF方式による信号検出処理により到来波数Lが決まっているので、K個の固有値から大きい順にL個を選ぶ。信号部分空間固有ベクトルは式(20)で示される。

0064

0065

行列(20)から行列(21)を得る。

0066

0067

式(22)をΨについて解くと、式(23)を得る。

0068

0069

行列(23)の固有値展開をし、ゼロに等しいL個の固有値に属する固有ベクトルから行列(24)を構成する。

0070

0071

行列(24)の上半分のL次正方行列を(25)、下半分のL次正方行列を(26)として抽出し、(27)を計算する。

0072

0073

行列Ψの固有値展開を行い、その固有値ψ(l=1,2,…,L)を式(28)に代入して、到来角θl(l=1,2,…,L)を求めることができる。

0074

0075

上述したように、実施形態によれば、受信アンテナの立体小型短縮化、および周波数切り替えが可能になる。受信アンテナをアクティブ化することでケーブルロスを無くし、短縮で下がったアンテナ利得を補う。さらに、仮想矩形配列による高分解能測角によりアンテナ素子削減が可能となる。すなわち、実施形態の表面波レーダ装置は、以下の(1)(10)の技術的特徴を有する。

0076

(1)表面波レーダ装置は、1つの送信アンテナ16と、複数の受信アクティブアンテナ11,12,13,14を具備する。
(2) 受信アクティブアンテナ11,12,13,14を立体型短縮アンテナとし、トラック等に複数本を積み下ろし可能とする。また、狭帯域アンテナとし、スイッチ制御にて受信周波数を切り替え可能とし、筐体内に受信回路を具備するアクティブアンテナとする。
(3) 送信アンテナ16は、伸長可能な半波長または1/4波長アンテナとし、トラック等に発動発電機、送受信機、信号処理等と一緒積載する。
(4) 複数本からなる設置ラダーを組み合わせ、設置ラダーのテーブルに、受信アクティブアンテナ11,12,13,14を固定する。
(5) 設置ラダーのテーブルに固定された受信アクティブアンテナ11,12,13,14は、設置ラダーのアクチュエータ101により配列間隔を可変可能とする。
(6) 表面波レーダ装置は、初期設定でのキャリア周波数に従い、送信アンテナ16についてはアンテナ長を可変し、受信アクティブアンテナ11,12,13,14についてはスイッチ制御にて共振周波数を変える。キャリア周波数の変更に応じて、設置ラダーのアンテナ配置間隔を変える。
(7) 先ず、表面波レーダ装置は受信のみを行い、干渉波計測ノイズ計測を行う。
(8) 次に、表面波レーダ装置は、干渉波を避けたキャリア周波数にFMCW(またはFMICW)方式の送受信を行う。
(9) 表面波レーダ装置は、DBF方式にて検出を行う。
(10) 表面波レーダ装置は、到来方向推定にて測角を行う。ただし、配列数を削減するため受信アンテナをT字配列またはL字配列による仮想矩形配列演算後、MUSICまたはESPLIT等によるアダプティブアンテナ処理で角度高分解能を実施する。

0077

上記構成により、可搬型(移動可能)の短波表面波レーダ装置を実現することが可能になり、例えば海上を移動する艦船の監視を行うことができる。また、検出はDBF方式、測角は到来方向推定とし、到来方向推定はアダプティブアンテナ処理と仮想アレイを併用することで、角度分解能を保持して配列アンテナ数を削減することができる。さらに、キャリア周波数を切り替えることで海面からのブラッグ共鳴散乱のドップラ周波数をずらし、海流クラッタ、電離層クラッタから目標を分離することで、クラッタに隠れた目標を検出できる。これらのことから、移動可能な表面波レーダ装置を提供することが可能になる。

0078

本発明の実施形態を説明したが、この実施形態は例として提示するものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。この実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。

0079

11〜14…受信アクティブアンテナ、15…設置ラダー、16…送信アンテナ、17…発動発電機、18…信号処理シェルタ、19…トラック、31…等価受信回路、32…整合回路、33…等価短縮アンテナ、37,38…スイッチ、42…マイラシート、51…NCO回路、52…乗算器、53…デジタルフィルタ、54…ヒルベルトフィルタ、61…Nビットフルアダー、62…ラッチ、63…波形メモリ、71…バイアスT、72…PLL回路、73,74…レベル変換器、101…アクチュエータ、102…金属杭、103…テーブル、201…キャパシタハット、202…アンテナ本体、203…キャパシタハット、204〜207…コイル、208〜210…スイッチ、211…キャパシタハット、212…レドーム、301…受信回路抵抗、302…整合インダクタンス、303…整合コンデンサ、304…アンテナ抵抗、401…整合回路、402…受信回路、403…高速A/D変換回路、404…同期回路、405…電源回路、901…ベース、902…ガイド、903…テーブル、904…モータ、1001…基準信号発生回路、1002…PLL回路、1003…カウンタ回路、1004…NCO回路、1005…D/A変換回路、1006…送信入/切スイッチ、1007…増幅器、1008…送信周波数制御回路、1009…バイアスT回路、1201…DBF処理部、1202…FFT処理部、1203…セル抽出処理部、1204…FFT処理部、1205…データ保存処理部、1206…仮想アレイ処理部、1207…アダプティブ処理部、1208…表示部。

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