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技術 光走査装置

出願人 株式会社デンソー
発明者 鈴木秀昌林邦彦
出願日 2019年1月15日 (1年11ヶ月経過) 出願番号 2019-004373
公開日 2020年7月27日 (4ヶ月経過) 公開番号 2020-112722
状態 未査定
技術分野 機械的光走査系 光レーダ方式及びその細部
主要キーワード 酸化鉄膜 高反射領域 低反射領域 受光用レンズ 二酸化チタン膜 受光部側 二酸化ケイ素膜 発光部側
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (18)

課題

光波を走査するように構成された光走査装置において、透過部材にて反射された光波が迷光となって受光部に入射されることを抑制できるようにする。

解決手段

光走査装置1は、発光部12と、受光部13と、透過部材11と、少なくとも1つの反射鏡20A,20Bと、を備える。反射鏡20Aは、透過部材11よりも発光部12および受光部13側に配置され、回転する少なくとも1つの反射面を備え、反射面を用いて光波および反射光のうちの少なくとも一方を偏向するように構成される。また反射鏡20Aは、反射面が発光部12側または受光部13側に向いている状態で、透過部材11側に、反射面における光波の反射率が、反射面における他の部位よりも低く設定された低反射領域を備える。

概要

背景

下記の特許文献1には、プリンタの内部にて光波を走査するように構成された光走査装置において、不要な光が反射鏡反射されることを抑制するために、反射鏡における光波の走査に使用しない領域の反射率を低く設定する構成が開示されている。

概要

光波を走査するように構成された光走査装置において、透過部材にて反射された光波が迷光となって受光部に入射されることを抑制できるようにする。光走査装置1は、発光部12と、受光部13と、透過部材11と、少なくとも1つの反射鏡20A,20Bと、を備える。反射鏡20Aは、透過部材11よりも発光部12および受光部13側に配置され、回転する少なくとも1つの反射面を備え、反射面を用いて光波および反射光のうちの少なくとも一方を偏向するように構成される。また反射鏡20Aは、反射面が発光部12側または受光部13側に向いている状態で、透過部材11側に、反射面における光波の反射率が、反射面における他の部位よりも低く設定された低反射領域を備える。

目的

本開示の1つの局面は、光波を走査するように構成された光走査装置において、透過部材にて反射された光波が迷光となって受光部に入射されることを抑制できるようにすることにある

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

光波を走査するように構成された光走査装置(1)であって、光波を射出するように構成された発光部(12)と、前記光波の反射光受光するように構成された受光部(13)と、前記光波および前記光波の反射光を透過させるように構成された透過部材(11)と、前記透過部材よりも前記発光部および受光部側に配置され、回転する少なくとも1つの反射面を備え、前記反射面を用いて前記光波および前記反射光のうちの少なくとも一方を偏向する少なくとも1つの反射鏡(20A,20B,20D)と、を備え、前記反射鏡は、前記反射面が前記発光部側または前記受光部側に向いている状態で、前記透過部材側に、前記反射面における前記光波の反射率が、前記反射面における他の部位よりも低く設定された低反射領域(22A,22B,22C)を備える光走査装置。

請求項2

請求項1に記載の光走査装置であって、前記低反射領域は、入射される光の入射角が大きくなるにつれて反射率が大きくなるよう構成された光走査装置。

請求項3

請求項2に記載の光走査装置であって、少なくとも前記低反射領域には、誘電体膜をさらに備える光走査装置。

請求項4

請求項3に記載の光走査装置であって、前記低反射領域は、金属膜をさらに備える光走査装置。

請求項5

請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の光走査装置であって、前記反射鏡は、少なくとも前記発光部から射出される光波を偏向するように構成された光走査装置。

請求項6

請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の光走査装置であって、前記反射鏡として、第1の反射鏡(20A,20D)と第2の反射鏡(20B)とを備え、前記第1の反射鏡は、前記発光部から射出される光波を偏向するように構成され、前記第2の反射鏡は、前記受光部にて受光される前記反射光を偏向するように構成され、前記第2の反射鏡における前記低反射領域における反射率は、前記第1の反射鏡における前記低反射領域における反射率よりも高く設定される光走査装置。

技術分野

0001

本開示は、光波を走査するように構成された光走査装置に関する。

背景技術

0002

下記の特許文献1には、プリンタの内部にて光波を走査するように構成された光走査装置において、不要な光が反射鏡反射されることを抑制するために、反射鏡における光波の走査に使用しない領域の反射率を低く設定する構成が開示されている。

先行技術

0003

特開2010−145486号公報

発明が解決しようとする課題

0004

ところで、車両に用いられるレーダ装置等の光走査装置においては、光波を射出する発光部、光波の反射波受光する受光部を備える。この場合の光走査装置は、上記のプリンタのように、装置の内部で光波を走査するのではなく、光波を透過させる透過部材から光波を射出することによって装置の外部に光波を走査するように構成される。

0005

発明者の詳細な検討の結果、このような構成では、走査される光波が透過部材にて反射され、その反射光がさらに反射鏡で反射されて迷光となる場合があるという課題が見出された。迷光が受光部に入射されることは、光走査装置をセンサとして機能させる場合に誤検出の原因となりうる。なお、上記の特許文献1の技術では、透過部材に起因する迷光を抑制することについては考慮されていない。

0006

本開示の1つの局面は、光波を走査するように構成された光走査装置において、透過部材にて反射された光波が迷光となって受光部に入射されることを抑制できるようにすることにある。

課題を解決するための手段

0007

本開示の一態様は、光波を走査するように構成された光走査装置(1)である。光走査装置は、発光部(12)と、受光部(13)と、透過部材(11)と、少なくとも1つの反射鏡(20A,20B,20D)と、を備える。発光部は、光波を射出するように構成される。受光部は、光波の反射光を受光するように構成される。透過部材は、光波および光波の反射光を透過させるように構成される。

0008

反射鏡は、透過部材よりも発光部および受光部側に配置され、回転する少なくとも1つの反射面を備え、反射面を用いて光波および反射光のうちの少なくとも一方を偏向するように構成される。また反射鏡は、反射面が発光部側または受光部側に向いている状態で、透過部材側に、反射面における光波の反射率が、反射面における他の部位(21A)よりも低く設定された低反射領域(22A,22B,22C)を備える。

0009

ここで、透過部材を備え、回転する反射鏡を用いて光波を走査する光走査装置では、透過部材で反射した光波がさらに反射鏡で反射されて迷光となる際に、反射鏡の反射面における透過部材側で光波が反射されることが分かった。そこで、本開示の構成では、反射面における透過部材側に、低反射領域を設け、迷光の光量を抑制する。

0010

このような構成によれば、低反射領域で迷光の光量を抑制できるので、透過部材にて反射された光波が迷光となって受光部に入射されることを抑制することができる。なお、反射面における透過部材側とは、反射面が発光部または受光部に向いているときに、透過部材側となる部位である。

図面の簡単な説明

0011

光走査装置の概略構成を示す背面図である。
発光側の反射鏡の正面図である。
第1実施形態において発光側の反射鏡の側面図である。
受光側の反射鏡の正面図である。
反射鏡に対する入射角の説明図である。
迷光の発生例(その1)を示す平面図である。
迷光の発生例(その1)において、走査される光波の反射位置と迷光の反射位置とを示す正面図である。
迷光の発生例(その2)を示す平面図である。
迷光の発生しない状況の一例を示す平面図である。
迷光の発生しない状況の一例において、走査される光波の反射位置と迷光の反射位置とを示す正面図である。
高反射領域に対する入射角とS偏光の反射率との関係を示すグラフである。
第1実施形態の低反射領域に対する入射角とS偏光の反射率との関係を示すグラフである。
高反射領域に対する入射角とP偏光の反射率との関係を示すグラフである。
第1実施形態の低反射領域に対する入射角とP偏光の反射率との関係を示すグラフである。
第2実施形態において発光側の反射鏡の側面図である。
第2実施形態の低反射領域に対する入射角とS偏光の反射率との関係を示すグラフである。
第2実施形態の低反射領域に対する入射角とP偏光の反射率との関係を示すグラフである。

実施例

0012

以下、図面を参照しながら、本開示の実施形態を説明する。
[1.第1実施形態]
[1−1.構成]
図1に示す光走査装置1は、例えば乗用車等の車両に搭載され、光波を走査するように構成される。光走査装置1は、走査した光波を光走査装置1外に射出し、何らかの物体に反射された反射波を受光する。光走査装置1は、例えば、光波を射出する方向と、光波を射出してから反射波を受光するまでの時間とに基づいて、物体の位置を検知する物体検知装置の一部を構成する。

0013

光走査装置1は、図1に示すように、発光部12と、受光部13と、透過部材11と、複数の反射鏡20A,20Bと、を備える。光走査装置1は、当該光走査装置1を上下に仕切仕切り板15で内部の空間が上下に仕切られた2層構造とされている。そして、光走査装置1は、仕切り板15の上部に、光波を走査するための構成を備え、仕切り板15の下部に、光波の反射光を受光するための構成を備える。

0014

発光部12は、仕切り板15の上部に配置されており、X軸の正方向に光波を射出するように構成される。X軸の正方向は、図1では紙面左方向である。発光部12は、例えば、レーザダイオード等、光波を発する装置として構成される。発光部12から射出された光波は、仕切り板15の上部に配置された照射用レンズ14Aにて光波の拡散が抑制されつつ、反射鏡20Aに向かうように構成される。

0015

複数の反射鏡20A,20Bのうちの発光側の反射鏡20Aは、仕切り板15の上部に配置される。反射鏡20Aは、回転する表裏2面の反射面を備え、反射面を用いて照射用レンズ14Aを通過した光波をZ軸の正方向に偏向するように構成される。Z軸の正方向は、図1では紙面奥側である。

0016

透過部材11は、発光部12、受光部13、反射鏡20A,20B等よりも、Z軸の正方向側に配置される。透過部材11は、例えば、アクリル、或いはガラス等の、発光部12から射出される光波を透過する材料から構成され、光走査装置1の構成要素を保護するためのカバー部として機能する。透過部材11は、反射鏡20Aで偏向された光波を透過させるとともに、射出された光波が物体に反射されることによる反射光を透過させる。

0017

複数の反射鏡20A,20Bのうちの受光側の反射鏡20Bは、仕切り板15の下部に配置される。反射鏡20Bは、反射鏡20Aと同様に、回転する表裏2面の反射面を備え、反射鏡20Bが有する反射面の向きと反射鏡20Aが有する反射面の向きとが一致するように同期しつつ回転するように構成される。反射鏡20Bは、走査により射出された光波が、何らかの物体に反射し、透過部材11を透過してZ軸の正方向から戻る反射光を、受光用レンズ14Bに向けて偏向する。

0018

受光用レンズ14Bは、仕切り板15の下部に配置され、反射鏡20Bから入射された反射光を、受光部13で受光できるように収斂する。
受光部13は、仕切り板15の下部であって、発光部12の直下に配置されており、受光用レンズ14Bを通過し、X軸の正方向から到来する反射光を受光するように構成される。受光部13は、例えば、フォトダイオードとして構成され、反射光の強度に応じた電圧を、物体検知装置の演算部等に対して出力する。

0019

ここで、発光側の反射鏡20Aは、図2に示すように、同一の反射面内に異なる反射率を有する複数の領域を有する。複数の領域としては、高反射領域21A、および低反射領域22Aを備える。なお、反射鏡20A,20Bは、反射面の表裏共に同様の構成とされる。

0020

高反射領域21Aは、発光部12から射出される波長の光波の大部分を反射するミラー面として構成される。高反射領域21Aは、反射鏡20Aの基材に対して、金属膜および誘電体膜を積層することで構成される。具体的には、図3に示すように、高反射領域21Aは、例えば、アルミニウム膜二酸化ケイ素膜二酸化チタン膜、および二酸化ケイ素膜を順に積層することで構成される。なお、高反射領域21Aを構成する金属膜、および誘電体膜の厚みは任意に設定できる。また、高反射領域21Aには、金属膜を備える必要はなく、高反射領域21Aは、誘電体膜のみから構成されてもよい。この場合、二酸化チタン膜、および二酸化ケイ素膜を順に積層することが一般的である。

0021

低反射領域22Aは、反射面における光波の反射率が、高反射領域21Aよりも低く設定された部位である。低反射領域22Aは、例えば、図3に示すように、高反射領域21Aに対して、さらに黒色塗料を塗布することで構成される。低反射領域22Aでは、黒色塗料によって光が吸収されるため、反射率が低くなる。

0022

低反射領域22Aは、反射面が発光部12側または受光部13側に向いている状態、すなわち、透過部材11側に光波を反射できる状態で、透過部材11側に配置される。換言すれば、低反射領域22Aは、Z軸の正方向から反射面を見たときに、反射面のうちのX軸の正方向側に配置される。図2に示す例では、反射面のうちのX軸の正方向側の端部から25〜30%程度が低反射領域22Aに設定される。

0023

一方、受光側の反射鏡20Bは、反射面の全体が均一な反射率となる高反射領域21Bのみを備える。なお、図4では、高反射領域21Bと、破線による低反射領域22Bとを図示しているが、ここでは、低反射領域22Bは存在せず、反射面の全体を高反射領域21Bとして取り扱う。高反射領域21Bは、発光側の反射鏡20Aにおける高反射領域21Aと同様に構成される。

0024

ここで、図5に示すように、反射面に対する光波の入射角をθ1、反射面に対する迷光の入射角をθ2とする。なお、迷光とは、透過部材11に反射された光波であって本来射出されるべき方向とは異なる方向に射出される光波を表す。図5以下の図面では、迷光ではない光波をBで表し、迷光をSLで表す。

0025

本実施形態の光走査装置1のように、透過部材11を備え、回転する反射鏡20Aを用いて光波を走査する構成では、図6に示すように、反射鏡20Aが反射した光波が透過部材11でさらに反射され、その光波が再び反射鏡20Aで反射され、迷光となることがある。

0026

迷光は、本実施形態のように、発光部12から射出された光波が透過部材11と略平行に反射鏡20Aに入射され、透過部材11側に走査される場合、光波の入射角θ1が55deg前後で発生しやすいことが分かった。迷光が発生する条件は、反射鏡20Aに対する透過部材11の設置角度、発光部12が反射鏡20Aに対して光波を射出する方向等によって異なるが、迷光は反射鏡20Aの反射面においてより透過部材11側で反射される傾向がある。

0027

なお、図6の例は、光波の入射角θ1が52deg、迷光の入射角をθ2が37degの場合を示す。発明者による検討の結果、図6に示すように、迷光は、発光側の反射鏡20Aにおける透過部材11側の領域で反射されることが分かった。図6に示す条件の場合、図7に示すように、発光部12から射出された光波は反射面の中央付近で反射されるが、迷光は、発光部12から射出された光波よりも透過部材11側で反射される。

0028

しかし、本実施形態の構成では、反射面における透過部材11側に、低反射領域22Aを設け、この低反射領域22Aで迷光を反射するように構成しているので、迷光の光量が抑制される。すなわち、本実施形態の構成では、迷光の光量を抑制することで、迷光による反射光が受光部13に入射されにくいように構成する。

0029

ここで、図8の例は、光波の入射角θ1が58deg、迷光の入射角をθ2が22degの場合を示す。光波の入射角θ1がより大きく変化しても、迷光は、反射面において発光部12から射出された光波が反射される領域よりも透過部材11側で反射される。

0030

なお、図9に示すように、さらに光波の入射角θ1がより大きくなると迷光は消滅する。この際、図10に示すように、発光部12から射出された光波は反射面における高反射領域21Aだけでなく、低反射領域22Aにも広がって反射される。ただし、光波の大部分が高反射領域21Aで反射されるように、高反射領域21Aおよび低反射領域22Aの面積比率が設定されるため、光波の光量が良好に確保される。

0031

[1−2.第1実施形態の実験例]
次に、発光側の反射鏡20Aの高反射領域21Aおよび低反射領域22Aにおける反射率を測定する実験を行った。実験では、波長が830nm、870nm、910nmである3種の光波を、入射角を変更しつつ、高反射領域21Aおよび低反射領域22Aに対して別々に照射し、反射率を測定した。

0032

また、実験では、S偏光およびP偏光のそれぞれについて反射率を測定した。なお、反射鏡20Aの反射面に垂直であり、入射光および反射光を含む面を入射面として、S偏光とは、入射面に垂直に電界振動する偏光を示し、P偏光とは、入射面内で電界が振動する偏光を示す。

0033

高反射領域21AにおけるS偏光の反射率は、図11に示すように、光波の波長、入射角によらず、92%以上が確保される。低反射領域22AにおけるS偏光の反射率は、図12に示すように、入射角が60deg未満、すなわち迷光が発生する条件であれば、光波の波長によらず10%未満に抑制される。つまり、迷光の光量を10%未満に抑制できる。

0034

なお、反射鏡20Aにおいて、低反射領域22Aは、入射される光の入射角が大きくなるにつれて反射率が大きくなるよう構成される。入射角が75deg以上であれば、光波の波長によらず10%以上の反射率が確保される。

0035

高反射領域21AにおけるP偏光の反射率は、図13に示すように、光波の波長、入射角によらず、92%以上が確保される。この傾向は、S偏光の場合と概ね同様である。また、低反射領域22AにおけるP偏光の反射率は、図14に示すように、入射角が60deg未満であれば、光波の波長によらず3%未満に抑制される。また、低反射領域22AにおけるP偏光の反射率は、入射角が75deg以上であっても、光波の波長によらず概ね10%未満に抑制される。ただし、P偏光であっても、低反射領域22Aの反射率が、入射される光の入射角が大きくなるにつれて大きくなる傾向を備える。

0036

[1−3.効果]
以上詳述した第1実施形態によれば、以下の効果を奏する。
(1a)本開示の一態様は、光波を走査する光走査装置1として構成される。光走査装置1は、発光部12と、受光部13と、透過部材11と、少なくとも1つの反射鏡20A,20Bと、を備える。発光部12は、光波を射出するように構成される。受光部13は、光波の反射光を受光するように構成される。透過部材11は、光波および光波の反射光を透過させるように構成される。

0037

反射鏡20Aは、透過部材11よりも発光部12および受光部13側に配置され、回転する少なくとも1つの反射面を備え、反射面を用いて光波および反射光のうちの少なくとも一方を偏向するように構成される。また反射鏡20Aは、反射面が発光部12側または受光部13側に向いている状態で、透過部材11側に、反射面における光波の反射率が、反射面における他の部位よりも低く設定された低反射領域22Aを備える。

0038

このような構成によれば、低反射領域22Aで迷光の光量を抑制できるので、透過部材11にて反射された光波が迷光となって受光部13に入射されることを抑制することができる。なお、反射面における透過部材11側とは、反射面が発光部12または受光部13に向いているときに、透過部材11側となる部位である。

0039

(1b)反射鏡20Aにおいて、低反射領域22Aは、入射される光の入射角が大きくなるにつれて反射率が大きくなるよう構成される。ここで、光走査装置1においては、低反射領域22Aに入射される光波の入射角が所定の範囲内であるときに迷光が発生しやすく、低反射領域22Aに入射される光波の入射角が、所定の範囲よりも大きい場合には迷光が発生しにくいことが分かった。

0040

また、光波の入射角が大きくなると、反射面において光波の反射に必要な領域が広くなり、高反射領域21Aだけでなく、低反射領域22Aも用いて光波を反射する。このため、低反射領域22Aでは、入射角が小さい場合に、迷光を抑制するために反射率を小さくし、入射角が大きい場合に、光波または反射光を良好に反射できるように反射率を大きく設定する。

0041

このような構成によれば、反射鏡20Aが、迷光を抑制する機能と、光波または反射光を良好に反射する機能とを備えることができる。
[2.第2実施形態]
[2−1.第1実施形態との相違点
第2実施形態は、基本的な構成は第1実施形態と同様であるため、相違点について以下に説明する。なお、第1実施形態と同じ符号は、同一の構成を示すものであって、先行する説明を参照する。

0042

上述した第1実施形態では、反射鏡20Aにおける低反射領域22Aは、高反射領域21Aに黒色塗料を塗布することで形成した。これに対し、第2実施形態では、低反射領域22Cは、高反射領域21Aに、金属膜および誘電体膜を積層させて形成される点で、第1実施形態と相違する。

0043

[2−2.構成]
第2実施形態の光走査装置では、第1実施形態の反射鏡20Aに換えて反射鏡20Dを備える。反射鏡20Dは、図15に示すように、反射面に、低反射領域22Cと、上述の高反射領域21Aと、を備える。

0044

低反射領域22Cは、高反射領域21Aに対して、45nmのチタン膜、70nmの酸化鉄膜、および45nmの二酸化ケイ素膜が順に積層された多層膜として構成される。
[2−3.第2実施形態の実験例]
次に、発光側の反射鏡20Dの低反射領域22Aにおける反射率を測定する実験を行った。なお、発光側の反射鏡20Dの高反射領域21Aについては、第1実施形態の高反射領域21Aと同様であるため、記載を省略する。本実験では、第1実施形態の実験例と同様に、波長が830nm、870nm、910nmである3種の光波を、S偏光およびP偏光のそれぞれについて、入射角を変更しつつ、低反射領域22Cに照射し、反射率を測定した。

0045

低反射領域22CにおけるS偏光の反射率は、図16に示すように、入射角が60deg未満であれば、光波の波長によらず10%未満に抑制される。また、低反射領域22AにおけるP偏光の反射率は、図17に示すように、入射角が60deg未満であれば、光波の波長によらず5%未満に抑制される。

0046

ここで、第2実施形態の低反射領域22Cでは、第1実施形態の低反射領域22Aよりも、入射される光の入射角が大きくなるにつれて反射率が急激に大きくなるよう構成される。例えば、S偏光では、60degでは第1実施形態の低反射領域22Aおよび第2実施形態の低反射領域22Cの反射率が概ね等しい。これに対して、70degでは、第1実施形態の低反射領域22Aでの反射率が約10%であるのに対して、第2実施形態の低反射領域22Cでの反射率が約17%程度とより大きくなっている。なお、P偏光でも同様の傾向が得られた。

0047

[2−4.効果]
以上詳述した第2実施形態によれば、上述した第1実施形態の効果(1a)を奏し、さらに、以下の効果を奏する。

0048

(2a)発光部12は、光波を射出するように構成される。また、反射鏡20Aの少なくとも低反射領域22Cには、光波を反射する誘電体膜をさらに備える。誘電体膜は、一般的に、入射角が大きくなるにつれて反射率が大きくなる特性を有する。

0049

このような構成によれば、誘電体膜を用いて入射される光の入射角が大きくなるにつれて反射率が大きくなる構成を実現することができる。
(2b)低反射領域22Cは、チタン膜、酸化鉄膜、および二酸化ケイ素膜が順に積層された多層膜をさらに備える。

0050

このような構成によれば、金属および誘電体の多層膜を用いて、入射される光の入射角が大きくなるにつれて反射率が急激に大きくなり、充分な反射率を確保できる構成を実現することができる。

0051

[3.他の実施形態]
以上、本開示の実施形態について説明したが、本開示は上述の実施形態に限定されることなく、種々変形して実施することができる。

0052

(3a)上記実施形態では、発光側の反射鏡20A,20Dに高反射領域21Aおよび低反射領域22A,22Cを設け、受光側の反射鏡20Bには低反射領域を設けていないが、これに限定されるものではない。例えば、受光側の反射鏡20Bにも、発光側の反射鏡20A,20Dと同様に、図4の破線に示すように、低反射領域22Bを設けてもよい。

0053

このような構成によれば、反射鏡20A,20Dおよび反射鏡20Bにそれぞれ低反射領域22A,22B,22Cが設定されるので、光走査装置1から射出される迷光の光量を抑制するとともに、迷光による反射波の受光感度を受光側の反射鏡20Bによって下げることができる。よって、受光部13にて迷光をさらに検出されにくくすることができる。

0054

(3b)上記(3a)のように構成する場合、受光側の反射鏡20Bにおける低反射領域22Bにおける反射率は、発光側の反射鏡20A,20Dにおける低反射領域22A,22Cにおける反射率よりも高く設定されてもよい。例えば、低反射領域22Bにおける反射率は、50%程度に設定されてもよい。

0055

このような構成によれば、反射鏡20Bの低反射領域22Bにおける反射率は、反射鏡20A,20Dにおける低反射領域22A,22Cにおける反射率よりは高く設定される。したがって、入射角が大きく、反射光が反射面において広がる状況で、反射鏡20Bの低反射領域22Bにより反射光の光量が減少しすぎることを抑制することができる。よって、受光部13で反射光を検知しやすくすることができる。

0056

(3c)上記実施形態では、発光側の反射鏡20A,20Dおよび受光側の反射鏡20Bを別体かつ回転軸を共通に構成したが、この構成に限られない。例えば、発光側の反射鏡20A,20Dおよび受光側の反射鏡20Bは一体であってもよい。この場合、発光部12および受光部13が共通する反射面を用いて光波または反射光を射出または受光してもよい。また、発光側の反射鏡20A,20Dおよび受光側の反射鏡20Bが別体である場合には、回転軸が共通に構成されている必要はない。

0057

(3d)上記実施形態では、光走査装置1を物体検知装置等の測距装置に適用する例を説明したが、これに限られない。例えば、光走査装置1は、ヘッドアップディスプレイプロジェクタ等にも応用可能することができる。この場合の受光部13は、周囲の明るさを検知する構成、或いは射出された光波の光量を検知する構成等に用いることができる。

0058

(3e)上記実施形態における1つの構成要素が有する複数の機能を、複数の構成要素によって実現したり、1つの構成要素が有する1つの機能を、複数の構成要素によって実現したりしてもよい。また、複数の構成要素が有する複数の機能を、1つの構成要素によって実現したり、複数の構成要素によって実現される1つの機能を、1つの構成要素によって実現したりしてもよい。また、上記実施形態の構成の一部を省略してもよい。また、上記実施形態の構成の少なくとも一部を、他の上記実施形態の構成に対して付加または置換してもよい。

0059

(3f)上述した光走査装置1の他、当該光走査装置1を構成要素とするシステムなど、種々の形態で本開示を実現することもできる。

0060

1…光走査装置、11…透過部材、12…発光部、13…受光部、14A…照射用レンズ、14B…受光用レンズ、15…仕切り板、20A,20B,20D…反射鏡、21A,21B…高反射領域、22A,22B,22C…低反射領域。

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