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課題

癌を有する個体において癌を治療免疫機能を増強させるための方法及び組成物の提供。

解決手段

PD−1軸結合アンタゴニストタキサンとを投与する方法。PD−1軸結合アンタゴニストが、PD−1結合アンタゴニスト、PD−L1結合アンタゴニスト及びPD−L2結合アンタゴニストからなる群から選択されることが望ましい。タキサンがナブパクリタキセル、パクリタキセルまたはドセタキセルであることが好ましい。

概要

背景

細胞に対して2つの全く異なるシグナルを提供することは、抗原提示細胞APC)による休止Tリンパ球リンパ球活性化のための広く受け入れられているモデルである。このモデルはさらに、非自己免疫寛容自己免疫寛容との判別も提供する。一次シグナルまたは抗原特異的シグナルは、主要組織適合性複合体MHC)に関して提示された外来性抗原ペプチドの認識の後にT細胞レセプター(TCR)を通して伝達される。第2シグナルまたは共刺激シグナルは、APC上で発現された共刺激分子によりT細胞に送達され、T細胞を誘発してクローン性増殖サイトカイン分泌及びエフェクター機能を促進する。共刺激不在である場合、T細胞は抗原刺激に対し不応性となり得、その結果、外来性または内在性のいずれかの抗原に対する寛容原性応答がもたらされる。

2シグナルモデルにおいて、T細胞は、正及び負の両方の二次共刺激シグナルを受け取る。このような正及び負のシグナルの調節は、免疫寛容を維持し自己免疫を防止する一方で、宿主防御免疫応答を最大にするために決定的に重大な意味をもつ。負の2次シグナルは、T細胞寛容の誘発に必要であると思われ、一方正のシグナルはT細胞の活性化を促進する。単純な2シグナルモデルはなお、ナイーブリンパ球について有効な説明を提供するものの、宿主の免疫応答は動的プロセスであり、共刺激シグナルはまた、抗原曝露されたT細胞に対しても提供され得る。

共刺激の機序は、共刺激シグナルの操作が細胞ベースの免疫応答を増強または終結させるための手段を提供するため、治療興味深いものである。T細胞の機能不全またはアネルギーは、PD−L1及びPD−L2を含むリガンドに結合する阻害性レセプターであるプログラム死ポリペプチド(PD−1)の誘発型及び持続型発現と同時に発生する。PD−L1は、多くの癌において過剰発現され、多くの場合、予後不良に付随する。腫瘍浸潤Tリンパ球の大部分は、正常な組織内のTリンパ球及び末梢血Tリンパ球とは対照的に主としてPD−1を発現し、これは、腫瘍反応性T細胞上のPD−1のアップレギュレーションが、抗腫瘍免疫応答の機能障害に寄与し得ることを示している。これは、PD−1発現T細胞と相互作用するPD−L1発現腫瘍細胞により媒介されるPD−L1シグナル伝達の利用に起因することが考えられ、T細胞活性減衰及び免疫学的監視の回避を結果としてもたらす。したがって、PD−L1/PD−L2相互作用の阻害は、腫瘍のCD8+T細胞媒介死滅を増強させる可能性がある。

概要

癌を有する個体において癌を治療し免疫機能を増強させるための方法及び組成物の提供。PD−1軸結合アンタゴニストタキサンとを投与する方法。PD−1軸結合アンタゴニストが、PD−1結合アンタゴニスト、PD−L1結合アンタゴニスト及びPD−L2結合アンタゴニストからなる群から選択されることが望ましい。タキサンがナブパクリタキセル、パクリタキセルまたはドセタキセルであることが好ましい。なし

目的

単純な2シグナルモデルはなお、ナイーブリンパ球について有効な説明を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

個体において癌を治療するかまたは癌の進行を遅延させるための方法であって、該個体に対して有効量のヒトPD−1軸結合アンタゴニストタキサンとを投与することを含む方法。

請求項2

PD−1軸結合アンタゴニストが、PD−1結合アンタゴニスト、PD−L1結合アンタゴニスト及びPD−L2結合アンタゴニストからなる群から選択される、請求項1に記載の方法。

請求項3

PD−1軸結合アンタゴニストが、PD−1結合アンタゴニストである、請求項2に記載の方法。

請求項4

PD−1結合アンタゴニストが、PD−1のそのリガンド結合パートナーに対する結合を阻害する、請求項3に記載の方法。

請求項5

PD−1結合アンタゴニストが、PD−L1に対するPD−1の結合を阻害する、請求項4に記載の方法。

請求項6

PD−1結合アンタゴニストが、PD−L2に対するPD−1の結合を阻害する、請求項4に記載の方法。

請求項7

PD−1結合アンタゴニストが、PD−L1及びPD−L2の両方に対するPD−1の結合を阻害する、請求項4に記載の方法。

請求項8

PD−1結合アンタゴニストが抗体である、請求項4〜7のいずれか一項に記載の方法。

請求項9

PD−1結合アンタゴニストが、MDX−1106(ニボルマブ)、MK−3475(ランブロリズマブ)、CT−011(ピジリズマブ)及びAMP−224からなる群から選択される、請求項4に記載の方法。

請求項10

PD−1軸結合アンタゴニストが、PD−L1結合アンタゴニストである、請求項2に記載の方法。

請求項11

PD−L1結合アンタゴニストが、PD−1に対するPD−L1の結合を阻害する、請求項10に記載の方法。

請求項12

PD−L1結合アンタゴニストが、B7−1に対するPD−L1の結合を阻害する、請求項10に記載の方法。

請求項13

PD−L1結合アンタゴニストが、PD−1及びB7−1の両方に対するPD−L1の結合を阻害する、請求項10に記載の方法。

請求項14

PD−L1結合アンタゴニストが抗体である、請求項11〜13のいずれか一項に記載の方法。

請求項15

抗体が、YW243.55.S70、MPDL3280A、MDX−1105及びMEDI4736からなる群から選択される、請求項14に記載の方法。

請求項16

抗体が、配列番号19のHVR−H1配列、配列番号20のHVR−H2配列及び配列番号21のHVR−H3配列を含む重鎖と;配列番号22のHVR−L1配列、配列番号23のHVR−L2配列及び配列番号24のHVR−L3配列を含む軽鎖とを含む、請求項14に記載の方法。

請求項17

抗体が、配列番号26のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域と、配列番号4のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域とを含む、請求項14に記載の方法。

請求項18

PD−1軸結合アンタゴニストがPD−L2結合アンタゴニストである、請求項2に記載の方法。

請求項19

PD−L2結合アンタゴニストが抗体である、請求項18に記載の方法。

請求項20

PD−L2結合アンタゴニストがイムノアドヘシンである、請求項18に記載の方法。

請求項21

癌が肺癌膀胱癌乳癌腎細胞癌腫黒色腫結腸直腸癌、またはヘム悪性腫瘍である、請求項1〜20のいずれか一項に記載の方法。

請求項22

肺癌が非小細胞肺癌(NSCLC)である、請求項21に記載の方法。

請求項23

個体が癌を有するかまたは癌と診断されている、請求項1〜22のいずれか一項に記載の方法。

請求項24

個体における癌細胞がPD−L1を発現する、請求項23に記載の方法。

請求項25

治療が結果として、個体においての応答をもたらす、請求項1〜24のいずれか一項に記載の方法。

請求項26

応答が完全寛解である、請求項25に記載の方法。

請求項27

応答が、治療の中止後の持続性寛解である、請求項25または請求項26に記載の方法。

請求項28

タキサンが、PD−1軸結合アンタゴニストの前に、PD−1軸結合アンタゴニストと同時に、またはPD−1軸結合アンタゴニストの後に投与される、請求項1〜27のいずれか一項に記載の方法。

請求項29

タキサンがナブパクリタキセル(ABRAXANE(登録商標))、パクリタキセルまたはドセタキセルである、請求項1〜28のいずれか一項に記載の方法。

請求項30

タキサンがナブ−パクリタキセル(ABRAXANE(登録商標))である、請求項29に記載の方法。

請求項31

タキサンがパクリタキセルである、請求項29に記載の方法。

請求項32

有効量のPD−1軸結合アンタゴニスト及びタキサンを投与することを含む、癌を有する個体における免疫機能増強方法

請求項33

個体におけるCD8+T細胞が、PD−1軸結合アンタゴニスト及びタキサンの投与前に比べ増強されたプライミング活性化、増殖及び/または細胞溶解活性を有する、請求項32に記載の方法。

請求項34

CD8+T細胞の数が、前記組合せの投与前に比べて増加している、請求項32に記載の方法。

請求項35

CD8+T細胞が、抗原特異的CD8+T細胞である、請求項34に記載の方法。

請求項36

Treg機能が、前記組合せの投与前に比べて抑制されている、請求項32に記載の方法。

請求項37

T細胞の消耗が、前記組合せの投与前に比べて減少している、請求項32に記載の方法。

請求項38

PD−1軸結合アンタゴニストが、PD−1結合アンタゴニスト、PD−L1結合アンタゴニスト及びPD−L2結合アンタゴニストからなる群から選択される、請求項32〜37のいずれか一項に記載の方法。

請求項39

PD−1軸結合アンタゴニストが、PD−1結合アンタゴニストである、請求項38に記載の方法。

請求項40

PD−1結合アンタゴニストが、PD−1のそのリガンド結合パートナーに対する結合を阻害する、請求項39に記載の方法。

請求項41

PD−1結合アンタゴニストが、PD−L1に対するPD−1の結合を阻害する、請求項40に記載の方法。

請求項42

PD−1結合アンタゴニストが、PD−L2に対するPD−1の結合を阻害する、請求項40に記載の方法。

請求項43

PD−1結合アンタゴニストが、PD−L1及びPD−L2の両方に対するPD−1の結合を阻害する、請求項40に記載の方法。

請求項44

PD−1結合アンタゴニストが抗体である、請求項40〜43のいずれか一項に記載の方法。

請求項45

PD−1結合アンタゴニストが、MDX−1106(ニボルマブ)、MK−3475(ランブロリズマブ)、CT−011(ピジリズマブ)及びAMP−224からなる群から選択される、請求項40に記載の方法。

請求項46

PD−1軸結合アンタゴニストが、PD−L1結合アンタゴニストである、請求項38に記載の方法。

請求項47

PD−L1結合アンタゴニストが、PD−1に対するPD−L1の結合を阻害する、請求項46に記載の方法。

請求項48

PD−L1結合アンタゴニストが、B7−1に対するPD−L1の結合を阻害する、請求項46に記載の方法。

請求項49

PD−L1結合アンタゴニストが、PD−1及びB7−1の両方に対するPD−L1の結合を阻害する、請求項46に記載の方法。

請求項50

PD−L1結合アンタゴニストが抗体である、請求項46〜49のいずれか一項に記載の方法。

請求項51

抗体が、YW243.55.S70、MPDL3280A、MDX−1105及びMEDI4736からなる群から選択される、請求項50に記載の方法。

請求項52

抗体が、配列番号19のHVR−H1配列、配列番号20のHVR−H2配列及び配列番号21のHVR−H3配列を含む重鎖と;配列番号22のHVR−L1配列、配列番号23のHVR−L2配列及び配列番号24のHVR−L3配列を含む軽鎖とを含む、請求項50に記載の方法。

請求項53

抗体が、配列番号26のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域と、配列番号4のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域とを含む、請求項50に記載の方法。

請求項54

PD−1軸結合アンタゴニストがPD−L2結合アンタゴニストである、請求項38に記載の方法。

請求項55

PD−L2結合アンタゴニストが抗体である、請求項54に記載の方法。

請求項56

PD−L2結合アンタゴニストがイムノアドヘシンである、請求項54に記載の方法。

請求項57

癌が肺癌、膀胱癌、乳癌、腎細胞癌腫、黒色腫、結腸直腸癌、またはヘム悪性腫瘍である、請求項32〜56のいずれか一項に記載の方法。

請求項58

肺癌が非小細胞肺癌(NSCLC)である、請求項57に記載の方法。

請求項59

個体における癌細胞がPD−L1を発現する、請求項32〜58のいずれか一項に記載の方法。

請求項60

タキサンがナブ−パクリタキセル(ABRAXANE(登録商標))、パクリタキセルまたはドセタキセルである、請求項32〜59のいずれか一項に記載の方法。

請求項61

タキサンがナブ−パクリタキセル(ABRAXANE(登録商標))である、請求項60に記載の方法。

請求項62

タキサンがパクリタキセルである、請求項60に記載の方法。

請求項63

PD−1軸結合アンタゴニスト及び/またはタキサンが静脈内、筋内、皮下、局所、経口、経皮腹腔内、眼窩内移植吸入髄腔内、脳室内または鼻腔内投与される、請求項1〜62のいずれか一項に記載の方法。

請求項64

有効量の化学療法剤を投与することをさらに含む、請求項1〜63のいずれか一項に記載の方法。

請求項65

化学療法剤が白金系の化学療法剤である、請求項64に記載の方法。

請求項66

白金系の化学療法剤がカルボプラチンである、請求項65に記載の方法。

請求項67

個体において癌を治療するかまたは癌の進行を遅延させるための医薬の製造におけるヒトPD−1軸結合アンタゴニストの使用であって、該医薬が、ヒトPD−1軸結合アンタゴニスト及び任意の薬学的に許容可能な担体を含み、治療が、タキサンと任意の薬学的に許容可能な担体とを含む組成物と組合せた該医薬の投与を含む、使用。

請求項68

個体において癌を治療するかまたは癌の進行を遅延させるための医薬の製造におけるタキサンの使用であって、該医薬が、前記タキサン及び任意の薬学的に許容可能な担体を含み、治療が、ヒトPD−1軸結合アンタゴニストと任意の薬学的に許容可能な担体とを含む組成物と組合せた該医薬の投与を含む、使用。

請求項69

個体において癌を治療するかまたは癌の進行を遅延させる上で使用するための、ヒトPD−1軸結合アンタゴニストと任意の薬学的に許容可能な担体とを含む組成物であって、治療が、第2の組成物と組合せた該組成物の投与を含み、該第2の組成物がタキサンと任意の薬学的に許容可能な担体とを含む、組成物。

請求項70

個体において癌を治療するかまたは癌の進行を遅延させる上で使用するための、タキサンと任意の薬学的に許容可能な担体とを含む組成物であって、治療が、第2の組成物と組合せた該組成物の投与を含み、該第2の組成物がヒトPD−1軸結合アンタゴニストと任意の薬学的に許容可能な担体とを含む、組成物。

請求項71

PD−1軸結合アンタゴニストと任意の薬学的に許容可能な担体とを含む医薬と;個体において癌を治療するかまたは癌の進行を遅延させるためのタキサンと任意の薬学的に許容可能な担体とを含む組成物と組合せて該医薬を投与するための指示書を含む添付文書とを含む、キット

請求項72

PD−1軸結合アンタゴニストと任意の薬学的に許容可能な担体とを含む第1の医薬と、タキサンと任意の薬学的に許容可能な担体とを含む第2の医薬とを含む、キット。

請求項73

個体において癌を治療するかまたは癌の進行を遅延させるために第1の医薬及び第2の医薬を投与するための指示書を含む添付文書をさらに含む、請求項72に記載のキット。

請求項74

タキサンと任意の薬学的に許容可能な担体とを含む医薬と;個体において癌を治療するかまたは癌の進行を遅延させるためのPD−1軸結合アンタゴニストと任意の薬学的に許容可能な担体とを含む組成物と組合せて該医薬を投与するための指示書とを含む添付文書と、を含むキット。

技術分野

0001

関連出願の相互参照
本出願は、2013年12月17日出願の米国仮特許出願第61/917,264号に対する優先権を主張するものである。

0002

本発明は、PD−1軸結合アンタゴニスト及びタキサン投与することにより個体において癌を治療免疫機能を増強させる方法に関する。

背景技術

0003

細胞に対して2つの全く異なるシグナルを提供することは、抗原提示細胞APC)による休止Tリンパ球リンパ球活性化のための広く受け入れられているモデルである。このモデルはさらに、非自己免疫寛容自己免疫寛容との判別も提供する。一次シグナルまたは抗原特異的シグナルは、主要組織適合性複合体MHC)に関して提示された外来性抗原ペプチドの認識の後にT細胞レセプター(TCR)を通して伝達される。第2シグナルまたは共刺激シグナルは、APC上で発現された共刺激分子によりT細胞に送達され、T細胞を誘発してクローン性増殖サイトカイン分泌及びエフェクター機能を促進する。共刺激不在である場合、T細胞は抗原刺激に対し不応性となり得、その結果、外来性または内在性のいずれかの抗原に対する寛容原性応答がもたらされる。

0004

2シグナルモデルにおいて、T細胞は、正及び負の両方の二次共刺激シグナルを受け取る。このような正及び負のシグナルの調節は、免疫寛容を維持し自己免疫を防止する一方で、宿主防御免疫応答を最大にするために決定的に重大な意味をもつ。負の2次シグナルは、T細胞寛容の誘発に必要であると思われ、一方正のシグナルはT細胞の活性化を促進する。単純な2シグナルモデルはなお、ナイーブリンパ球について有効な説明を提供するものの、宿主の免疫応答は動的プロセスであり、共刺激シグナルはまた、抗原曝露されたT細胞に対しても提供され得る。

0005

共刺激の機序は、共刺激シグナルの操作が細胞ベースの免疫応答を増強または終結させるための手段を提供するため、治療上興味深いものである。T細胞の機能不全またはアネルギーは、PD−L1及びPD−L2を含むリガンドに結合する阻害性レセプターであるプログラム死ポリペプチド(PD−1)の誘発型及び持続型発現と同時に発生する。PD−L1は、多くの癌において過剰発現され、多くの場合、予後不良に付随する。腫瘍浸潤Tリンパ球の大部分は、正常な組織内のTリンパ球及び末梢血Tリンパ球とは対照的に主としてPD−1を発現し、これは、腫瘍反応性T細胞上のPD−1のアップレギュレーションが、抗腫瘍免疫応答の機能障害に寄与し得ることを示している。これは、PD−1発現T細胞と相互作用するPD−L1発現腫瘍細胞により媒介されるPD−L1シグナル伝達の利用に起因することが考えられ、T細胞活性減衰及び免疫学的監視の回避を結果としてもたらす。したがって、PD−L1/PD−L2相互作用の阻害は、腫瘍のCD8+T細胞媒介死滅を増強させる可能性がある。

発明が解決しようとする課題

0006

最適な治療的処置では、腫瘍の成長を直接阻害する作用物質とPD−1レセプター/リガンド相互作用の遮断とを組合わせてよい。さまざまな癌の治療、安定化、予防及び/または発達遅延のための最適な療法に対するニーズが存在する。

課題を解決するための手段

0007

本発明は、PD−1軸結合アンタゴニスト及びタキサンを投与することによって、癌を有する個体において癌を治療し免疫機能を増強させるための方法に関する。

0008

一態様において、本発明は、個体において癌を治療するかまたは癌の進行を遅延させるための方法であって、個体に対して有効量のヒトPD−1軸結合アンタゴニストとタキサンとを投与することを含む方法を特徴とする。一部の実施形態において、PD−1軸結合アンタゴニストは、PD−1結合アンタゴニスト、PD−L1結合アンタゴニスト及びPD−L2結合アンタゴニストからなる群から選択される。

0009

上述の態様の一部の実施形態において、PD−1軸結合アンタゴニストは、PD−1結合アンタゴニストである。一部の実施形態において、PD−1結合アンタゴニストは、PD−1のそのリガンド結合パートナーに対する結合を阻害する。一部の実施形態において、PD−1結合アンタゴニストは、PD−L1に対するPD−1の結合を阻害する。一部の実施形態において、PD−1結合アンタゴニストは、PD−L2に対するPD−1の結合を阻害する。一部の実施形態において、PD−1結合アンタゴニストは、PD−L1及びPD−L2の両方に対するPD−1の結合を阻害する。一部の実施形態において、PD−1結合アンタゴニストは抗体である。一部の実施形態において、PD−1結合アンタゴニストは、MDX−1106(ニボルマブ)、MK−3475(ランブロリズマブ)、CT−011(ピジリズマブ)及びAMP−224からなる群から選択される。

0010

上述の態様の他の実施形態において、PD−1軸結合アンタゴニストはPD−L1結合アンタゴニストである。一部の実施形態において、PD−L1結合アンタゴニストは、PD−1に対するPD−L1の結合を阻害する。一部の実施形態において、PD−L1結合アンタゴニストは、B7−1に対するPD−L1の結合を阻害する。一部の実施形態において、PD−L1結合アンタゴニストは、PD−1及びB7−1の両方に対するPD−L1の結合を阻害する。一部の実施形態において、PD−L1結合アンタゴニストは抗体である。一部の実施形態において、抗体は、YW243.55.S70、MPDL3280A、MDX−1105及びMEDI4736からなる群から選択される。一部の実施形態において、抗体は、配列番号19のHVR−H1配列、配列番号20のHVR−H2配列、及び配列番号21のHVR−H3配列を含む重鎖と;配列番号22のHVR−L1配列、配列番号23のHVR−L2配列及び配列番号24のHVR−L3配列を含む軽鎖とを含む。一部の実施形態において、抗体は、配列番号26のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域と、配列番号4のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域とを含む。

0011

前述の態様の一部の実施形態において、PD−1軸結合アンタゴニストはPD−L2結合アンタゴニストである。一部の実施形態において、PD−L2結合アンタゴニストは抗体である。一部の実施形態において、PD−L2結合アンタゴニストはイムノアドヘシンである。

0012

上述の態様の先行する実施形態のいずれにおいても、癌は非限定的に、乳癌トリプルネガティブ乳癌(TNBC)を含む)、膀胱癌尿路上皮膀胱癌(UBC)、筋内浸潤性膀胱癌及びBCG不応性非筋内浸潤性膀胱癌を含む)、結腸直腸癌直腸癌肺癌扁平上皮または非扁平上皮癌であり得る非小細胞肺癌を含む)、グリア芽腫非ホジキンリンパ腫(NHL)、腎細胞癌腎細胞癌腫を含む)、前立腺癌肝癌膵臓癌軟部組織肉腫カポジ肉腫カルチノイド癌腫頭頸部癌胃癌食道癌、前立腺癌、子宮内膜癌腎癌卵巣癌中皮腫、及びヘム悪性腫瘍骨髄異形成症候群(MDS)及び多発性骨髄腫を含む)であり得る。特定の実施形態において、癌は、肺癌(扁平上皮または非扁平上皮癌であり得る非小細胞肺癌を含む)、膀胱癌(UBCを含む)、乳癌(TNBCを含む)、腎細胞癌腫、黒色腫、結腸直腸癌、及びヘム悪性腫瘍(骨髄異形成症候群(MDS)及び多発性骨髄腫を含む)であり得る。一部の実施形態において、肺癌は、扁平上皮または非扁平上皮癌であり得る非小細胞肺癌である。一部の実施形態において、膀胱癌はUBCである。一部の実施形態において、乳癌はTNBCである。一部の実施形態において、ヘム悪性腫瘍はMDSまたは多発性骨髄腫である。

0013

上述の態様の先行実施形態のいずれかにおいて、個体は、癌を有するかまたは癌と診断されている。一部の実施形態において、個体における癌細胞はPD−L1を発現する。

0014

上述の態様の先行実施形態のいずれかにおいて、治療は結果として、個体においての応答をもたらす可能性がある。一部の実施形態において、応答は完全寛解である。一部の実施形態において、応答は治療の中止後の持続性寛解である。一部の実施形態において、応答は治療の中止後も持続する完全寛解である。

0015

上述の態様の先行実施形態のいずれかにおいて、タキサンは、PD−1軸結合アンタゴニストの前に、PD−1軸結合アンタゴニストと同時に、またはPD−1軸結合アンタゴニストの後に投与される。一部の実施形態において、タキサンは、ナブパクリタキセル(ABRAXANE(登録商標))、パクリタキセルまたはドセタキセルである。一部の実施形態において、タキサンはナブ−パクリタキセル(ABRAXANE(登録商標))である。一部の実施形態において、タキサンはパクリタキセルである。

0016

別の態様において、本発明は、有効量のPD−1軸結合アンタゴニスト及びタキサンを投与することを含む、癌を有する個体においての免疫機能増強方法を特徴とする。一部の実施形態において、個体におけるCD8+T細胞は、PD−1軸結合アンタゴニスト及びタキサンの投与前に比べ増強されたプライミング、活性化、増殖及び/または細胞溶解活性を有する。一部の実施形態において、CD8+T細胞の数は、組合せの投与前に比べて増加している。一部の実施形態において、CD8+T細胞は抗原特異的CD8+T細胞である。一部の実施形態において、Treg機能は、前記組合せの投与前に比べて抑制されている。一部の実施形態において、T細胞の消耗は、前記組合せの投与前に比べて減少している。一部の実施形態において、PD−1軸結合アンタゴニストは、PD−1結合アンタゴニスト、PD−L1結合アンタゴニスト及びPD−L2結合アンタゴニストからなる群から選択される。

0017

上述の態様の一部の実施形態において、PD−1軸結合アンタゴニストは、PD−1結合アンタゴニストである。一部の実施形態において、PD−1結合アンタゴニストは、PD−1のそのリガンド結合パートナーに対する結合を阻害する。一部の実施形態において、PD−1結合アンタゴニストは、PD−L1に対するPD−1の結合を阻害する。一部の実施形態において、PD−1結合アンタゴニストは、PD−L2に対するPD−1の結合を阻害する。一部の実施形態において、PD−1結合アンタゴニストは、PD−L1及びPD−L2の両方に対するPD−1の結合を阻害する。一部の実施形態において、PD−1結合アンタゴニストは抗体である。一部の実施形態において、PD−1結合アンタゴニストは、MDX−1106(ニボルマブ)、MK−3475(ランブロリズマブ)、CT−011(ピジリズマブ)及びAMP−224からなる群から選択される。

0018

上述の態様の他の実施形態において、PD−1軸結合アンタゴニストはPD−L1結合アンタゴニストである。一部の実施形態において、PD−L1結合アンタゴニストは、PD−1に対するPD−L1の結合を阻害する。一部の実施形態において、PD−L1結合アンタゴニストは、B7−1に対するPD−L1の結合を阻害する。一部の実施形態において、PD−L1結合アンタゴニストは、PD−1及びB7−1の両方に対するPD−L1の結合を阻害する。一部の実施形態において、PD−L1結合アンタゴニストは抗体である。一部の実施形態において、抗体は、YW243.55.S70、MPDL3280A、MDX−1105及びMEDI4736からなる群から選択される。一部の実施形態において、抗体は、配列番号19のHVR−H1配列、配列番号20のHVR−H2配列、及び配列番号21のHVR−H3配列を含む重鎖と;配列番号22のHVR−L1配列、配列番号23のHVR−L2配列及び配列番号24のHVR−L3配列を含む軽鎖とを含む。一部の実施形態において、抗体は、配列番号26のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域と、配列番号4のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域とを含む。

0019

前述の態様の他の実施形態において、PD−1軸結合アンタゴニストはPD−L2結合アンタゴニストである。一部の実施形態において、PD−L2結合アンタゴニストは抗体である。一部の実施形態において、PD−L2結合アンタゴニストはイムノアドヘシンである。

0020

上述の態様の先行する実施形態のいずれにおいても、癌は、乳癌(トリプルネガティブ乳癌(TNBC)を含む)、膀胱癌(尿路上皮膀胱癌(UBC)、筋内浸潤性膀胱癌及びBCG不応性非筋内浸潤性膀胱癌を含む)、結腸直腸癌、直腸癌、肺癌(扁平上皮または非扁平上皮癌であり得る非小細胞肺癌を含む)、グリア芽腫、非ホジキンリンパ腫(NHL)、腎細胞癌(腎細胞癌腫を含む)、前立腺癌、肝癌、膵臓癌、軟部組織肉腫、カポジ肉腫、カルチノイド癌腫、頭頸部癌、胃癌、食道癌、前立腺癌、子宮内膜癌、腎癌、卵巣癌、中皮腫、及びヘム悪性腫瘍(骨髄異形成症候群及び多発性骨髄腫を含む)であり得る。特定の実施形態において、癌は、肺癌(扁平上皮または非扁平上皮癌であり得る非小細胞肺癌を含む)、膀胱癌(UBCを含む)、乳癌(TNBCを含む)、腎細胞癌腫、黒色腫、結腸直腸癌、及びヘム悪性腫瘍(例えば骨髄異形成症候群(MDS)及び多発性骨髄腫)であり得る。一部の実施形態において、肺癌は、扁平上皮または非扁平上皮癌であり得る非小細胞肺癌である。一部の実施形態において、膀胱癌はUBCである。一部の実施形態において、乳癌はTNBCである。一部の実施形態において、ヘム悪性腫瘍はMDSまたは多発性骨髄腫である。

0021

一部の実施形態において、個体における癌細胞はPD−L1を発現する。一部の実施形態において、タキサンはナブ−パクリタキセル(ABRAXANE(登録商標))、パクリタキセルまたはドセタキセルである。一部の実施形態において、タキサンはナブ−パクリタキセル(ABRAXANE(登録商標))である。一部の実施形態において、タキサンはパクリタキセルである。

0022

上述の態様のいずれか1つの一部の実施形態において、PD−1軸結合アンタゴニスト及び/またはタキサンは、静脈内、筋内、皮下、局所、経口、経皮腹腔内、眼窩内移植吸入髄腔内、脳室内または鼻腔内投与される。

0023

上述の態様のいずれか1つの一部の実施形態において、方法にはさらに、有効量の化学療法剤を投与することが含まれていてよい。一部の実施形態において、化学療法剤は白金系の化学療法剤である。一部の実施形態において、白金系の化学療法剤はカルボプラチンである。

0024

別の態様において、本発明は、個体において癌を治療するかまたは癌の進行を遅延させるための薬剤の製造におけるヒトPD−1軸結合アンタゴニストの使用であって、薬剤が、ヒトPD−1軸結合アンタゴニスト及び任意の薬学的に許容可能な担体を含み、前記治療には、タキサンと任意の薬学的に許容可能な担体とを含む組成物と組合せた形での薬剤の投与が含まれる、使用を特徴とする。

0025

別の態様において、本発明は、個体において癌を治療するかまたは癌の進行を遅延させるための薬剤の製造におけるタキサンの使用であって、薬剤が、タキサン及び任意の薬学的に許容可能な担体を含み、前記治療には、ヒトPD−1軸結合アンタゴニストと任意の薬学的に許容可能な担体とを含む組成物と組合せた形での薬剤の投与が含まれる、使用を特徴とする。

0026

別の態様において、本発明は、個体において癌を治療するかまたは癌の進行を遅延させる上で使用するための、ヒトPD−1軸結合アンタゴニストと任意の薬学的に許容可能な担体とを含む組成物であって、治療には、第2の組成物と組合せた形での前記組成物の投与が含まれ、第2の組成物がタキサンと任意の薬学的に許容可能な担体とを含む、組成物を特徴とする。

0027

別の態様において、本発明は、個体において癌を治療するかまたは癌の進行を遅延させる上で使用するための、タキサンと任意の薬学的に許容可能な担体とを含む組成物であって、治療には、第2の組成物と組合せた形での前記組成物の投与が含まれ、第2の組成物がヒトPD−1軸結合アンタゴニストと任意の薬学的に許容可能な担体とを含む、組成物を特徴とする。

0028

別の態様において、本発明は、PD−1軸結合アンタゴニストと任意の薬学的に許容可能な担体とを含む薬剤と;個体において癌を治療するかまたは癌の進行を遅延させるためのタキサンと任意の薬学的に許容可能な担体とを含む組成物と組合せた形で薬剤を投与するための指示書を含む添付文書とを含むキットを特徴とする。

0029

別の態様において、本発明は、PD−1軸結合アンタゴニストと任意の薬学的に許容可能な担体とを含む第1の薬剤と、タキサンと任意の薬学的に許容可能な担体とを含む第2の薬剤とを含むキットを特徴とする。一部の実施形態において、キットは、個体において癌を治療するかまたは癌の進行を遅延させるために第1の薬剤及び第2の薬剤を投与するための指示書を含む添付文書をさらに含む。

0030

別の態様において、本発明は、タキサンと任意の薬学的に許容可能な担体とを含む薬剤と;個体において癌を治療するかまたは癌の進行を遅延させるためのPD−1軸結合アンタゴニストと任意の薬学的に許容可能な担体とを含む組成物と組合せた形で薬剤を投与するための指示書を含む添付文書と、を含むキットを特徴とする。

0031

先行する態様のいずれか1つにおいて、PD−1軸結合アンタゴニストは、PD−1結合アンタゴニスト、PD−L1結合アンタゴニスト及びPD−L2結合アンタゴニストからなる群から選択されていてよい。一部の実施形態において、PD−1軸結合アンタゴニストは、PD−1結合アンタゴニストである。一部の実施形態において、PD−1結合アンタゴニストは、PD−1のそのリガンド結合パートナーに対する結合を阻害する。一部の実施形態において、PD−1結合アンタゴニストは、PD−L1に対するPD−1の結合を阻害する。一部の実施形態において、PD−1結合アンタゴニストは、PD−L2に対するPD−1の結合を阻害する。一部の実施形態において、PD−1結合アンタゴニストは、PD−L1及びPD−L2の両方に対するPD−1の結合を阻害する。一部の実施形態において、PD−1結合アンタゴニストは抗体である。一部の実施形態において、PD−1結合アンタゴニストは、MDX−1106(ニボルマブ)、MK−3475(ランブロリズマブ)、CT−011(ピジリズマブ)及びAMP−224からなる群から選択される。一部の実施形態において、PD−1軸結合アンタゴニストはPD−L1結合アンタゴニストである。一部の実施形態において、PD−L1結合アンタゴニストは、PD−1に対するPD−L1の結合を阻害する。一部の実施形態において、前記PD−L1結合アンタゴニストが、B7−1に対するPD−L1の結合を阻害する。一部の実施形態において、PD−L1結合アンタゴニストは、PD−1及びB7−1の両方に対するPD−L1の結合を阻害する。一部の実施形態において、PD−L1結合アンタゴニストは抗体である。一部の実施形態において、抗体は、YW243.55.S70、MPDL3280A、MDX−1105及びMEDI4736からなる群から選択される。一部の実施形態において、抗体は、配列番号19のHVR−H1配列、配列番号20のHVR−H2配列、及び配列番号21のHVR−H3配列を含む重鎖と;配列番号22のHVR−L1配列、配列番号23のHVR−L2配列及び配列番号24のHVR−L3配列を含む軽鎖とを含む。一部の実施形態において、抗体は、配列番号26のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域と、配列番号4のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域とを含む。

0032

先行する態様のいずれか1つにおいて、前記タキサンは、ナブ−パクリタキセル(ABRAXANE(登録商標))、パクリタキセルまたはドセタキセルであってよい。一部の実施形態において、タキサンは、ナブ−パクリタキセル(ABRAXANE(登録商標))である。一部の実施形態において、タキサンはパクリタキセルである。

0033

明細書中に記載のさまざまな実施形態の特性の1つ、一部または全てを組合わせて、本発明の他の実施形態を形成してもよいということを理解すべきである。本発明のこれらの及び他の実施形態は、当業者には明らかとなるものである。本発明のこれらの及び他の実施形態については、後出の詳細な説明によりさらに記述される。

図面の簡単な説明

0034

抗PD−L1抗体とパクリタキセル+カルボプラチンの組合せ療法が、C57BL/6マウス体内の同系MC38結腸直腸腫瘍モデルにおける対照抗体またはパクリタキセル+カルボプラチン単独に比べて相乗的な抗腫瘍効果を実証していることを示すグラフである。このグラフは、時間の関数として、各治療グループ腫瘍体積3次スプライン適合を示す。3次スプライン適合は、治療グループ1つあたりの全データに適合する最高平滑曲線を選択する数学アルゴリズムである。およそ100〜200mm3の確立した皮下MC38腫瘍を有するマウスを、腹腔内(IP)注射による80mg/kgの単回投与のカルボプラチンに加えて静脈内(IV)注射による10mg/kgのパクリタキセル、そして3週間にわたり週3回の割合で投薬された10mg/kgの抗gp120抗体または抗PD−L1(クローン25A1 mIgG2a.DANA)で治療した。1グループあたりのマウス数N=10。
C57BL/6マウスの体内の同系MC38結腸直腸腫瘍モデルにおける抗PD−L1抗体(αPD−L1)単剤療法効能を、デキサメタゾン(Dex)が抑制することを示すグラフである。図2Aは、各治療グループの腫瘍体積の3次スプライン適合を示し、一方図2Bは、個別のマウスについてのプロットトレリスプロット)を示す(黒色曲線は、各治療グループについての腫瘍体積の3次スプライン適合を示す)。図2B内の各グラフは、対照グループの3次スプライン適合を表わす破線を含む。図2Bについては、およそ300mm3にある水平破線は、進行体積についての1つの基準である(初期腫瘍体積の2倍)。32mm3より低い腫瘍体積(図2B内に水平破線で示されている)は、目に見えるものの、小さ過ぎて正確に測定できない。およそ100〜200mm3の確立した皮下MC38腫瘍を有するマウスを、4mg/kgIVで単回投与の生理食塩水またはデキサメタゾンのいずれかで治療し、12時間後に、3週間にわたり週3回の割合で10mg/kg IPで対照抗gp120抗体または抗PD−L1(クローン25A1.mIgG2a.DANA)のいずれかで治療した。1グループあたりのマウス数N=10。
C57BL/6マウスの体内の同系MC38結腸直腸腫瘍モデルにおける抗PD−L1抗体(αPD−L1)単剤療法の効能を、デキサメタゾン(Dex)が抑制することを示すグラフである。図2Aは、各治療グループの腫瘍体積の3次スプライン適合を示し、一方図2Bは、個別のマウスについてのプロット(トレリスプロット)を示す(黒色曲線は、各治療グループについての腫瘍体積の3次スプライン適合を示す)。図2B内の各グラフは、対照グループの3次スプライン適合を表わす破線を含む。図2Bについては、およそ300mm3にある水平破線は、進行体積についての1つの基準である(初期腫瘍体積の2倍)。32mm3より低い腫瘍体積(図2B内に水平破線で示されている)は、目に見えるものの、小さ過ぎて正確に測定できない。およそ100〜200mm3の確立した皮下MC38腫瘍を有するマウスを、4mg/kgIVで単回投与の生理食塩水またはデキサメタゾンのいずれかで治療し、12時間後に、3週間にわたり週3回の割合で10mg/kg IPで対照抗gp120抗体または抗PD−L1(クローン25A1.mIgG2a.DANA)のいずれかで治療した。1グループあたりのマウス数N=10。
デキサメタゾンがOTI養子T細胞移入及びワクチン接種モデルにおける抗原特異的T細胞応答を阻害することを示すグラフである。CD8+T細胞は、OTI Thy1.1マウスから精製され、マウス1匹につき250万個の細胞の割合でIV注射された。翌日、レシピエントマウスに対して、完全長オバルブミンに融合した抗DEC205 250ngをIPでワクチン接種し、それに加えて4mg/kgの生理食塩水またはデキサメタゾンのいずれかをIVで単回投与した。2日後に、マウスを安楽死させ、フローサイトメトリーにより膵臓から総OTICD8+細胞を計数した。1グループあたりのマウス数N=5。各符号は個別のマウスを表わす。両側で対応のないt検定により、P値を計算した。
抗PD−L1抗体及びナブ−パクリタキセル(ABRAXANE(登録商標)、Abx)+カルボプラチン(Carbo)の組合せ療法が結果として強い相乗的抗腫瘍効果をもたらし、持続性完全寛解(マウス8匹中4匹)を達成し、これが、C57BL/6マウスの体内の同系MC38結腸直腸腫瘍モデルにおいて90日超継続したことを示すグラフである。このグラフは、時間の関数として腫瘍体積を示す。図4Aは、各治療グループの腫瘍体積の3次スプライン適合を示し、一方図4Bは、個別のマウスについてのトレリスプロットを示す(黒色曲線は、各治療グループについての腫瘍体積の3次スプライン適合を示す)。図4B内の各グラフは、対照グループの3次スプライン適合を表わす破線を含む。図4Bについては、およそ600mm3にある水平破線は、進行体積についての1つの基準である(初期腫瘍体積の2倍)。32mm3より低い腫瘍体積(図4B内に水平破線で示されている)は、目に見えるものの、小さ過ぎて正確に測定できない。およそ300mm3の確立した皮下MC38腫瘍を有するマウスを、3週間週3回の割合で10mg/kgのIP注射により投与された抗gp120対照抗体または抗PD−L1抗体(クローンYW243.55.S70 mIgG2a.DANA)、そしてそれに加えて指示通り3週間毎週75mg/kg IPの生理食塩水またはカルボプラチンプラス、3週間毎週15mg/kg IVのABRAXANE(登録商標)で治療した。1グループあたりのマウス数N=8。
抗PD−L1抗体及びナブ−パクリタキセル(ABRAXANE(登録商標)、Abx)+カルボプラチン(Carbo)の組合せ療法が結果として強い相乗的抗腫瘍効果をもたらし、持続性完全寛解(マウス8匹中4匹)を達成し、これが、C57BL/6マウスの体内の同系MC38結腸直腸腫瘍モデルにおいて90日超継続したことを示すグラフである。このグラフは、時間の関数として腫瘍体積を示す。図4Aは、各治療グループの腫瘍体積の3次スプライン適合を示し、一方図4Bは、個別のマウスについてのトレリスプロットを示す(黒色曲線は、各治療グループについての腫瘍体積の3次スプライン適合を示す)。図4B内の各グラフは、対照グループの3次スプライン適合を表わす破線を含む。図4Bについては、およそ600mm3にある水平破線は、進行体積についての1つの基準である(初期腫瘍体積の2倍)。32mm3より低い腫瘍体積(図4B内に水平破線で示されている)は、目に見えるものの、小さ過ぎて正確に測定できない。およそ300mm3の確立した皮下MC38腫瘍を有するマウスを、3週間週3回の割合で10mg/kgのIP注射により投与された抗gp120対照抗体または抗PD−L1抗体(クローンYW243.55.S70 mIgG2a.DANA)、そしてそれに加えて指示通り3週間毎週75mg/kg IPの生理食塩水またはカルボプラチンプラス、3週間毎週15mg/kg IVのABRAXANE(登録商標)で治療した。1グループあたりのマウス数N=8。
抗PD−L1抗体及びナブ−パクリタキセル(ABRAXANE(登録商標))+カルボプラチン療法で予めMC38一次腫瘍治癒したマウス(図1Aに記載の完全寛解を達成するマウス)が、抗腫瘍細胞記憶応答を生成することを示すグラフである。新たなMC38腫瘍細胞での二次再免疫の時点で、腫瘍は、100%(4/4)治癒マウスにおいて成長することができなかった。図5Aは、二次抗原投与から7日後に収穫した脾臓細胞が、一次抗原投与されたナイーブマウスに匹敵する数のCD4+及びCD8+T細胞を有することを示している。図5Bは、PMAプラスイオノマイシンでのインビトロ刺激の時点で、治癒したマウス由来のT細胞が、細胞内のサイトカイン染色により評価される通り、一次抗原投与を受けたマウスに比べて増強されたインターフェロン−γ(IFN−γ)産生を有していることを示すフローサイトメトリー分析の結果を示している。エラーバーは、n=5(一次抗原投与を受けたマウス)またはn=4(治癒したマウス、二次抗原投与)の標準偏差を表わし、フローサイトメトリードットプロットは、各グループからの一匹のマウスを表わす。P値は、両側で対応のないt検定により計算された。
抗PD−L1抗体及びナブ−パクリタキセル(ABRAXANE(登録商標))+カルボプラチン療法で予めMC38一次腫瘍が治癒したマウス(図1Aに記載の完全寛解を達成するマウス)が、抗腫瘍T細胞記憶応答を生成することを示すグラフである。新たなMC38腫瘍細胞での二次再免疫の時点で、腫瘍は、100%(4/4)治癒マウスにおいて成長することができなかった。図5Aは、二次抗原投与から7日後に収穫した脾臓細胞が、一次抗原投与されたナイーブマウスに匹敵する数のCD4+及びCD8+T細胞を有することを示している。図5Bは、PMAプラスイオノマイシンでのインビトロ刺激の時点で、治癒したマウス由来のT細胞が、細胞内のサイトカイン染色により評価される通り、一次抗原投与を受けたマウスに比べて増強されたインターフェロン−γ(IFN−γ)産生を有していることを示すフローサイトメトリー分析の結果を示している。エラーバーは、n=5(一次抗原投与を受けたマウス)またはn=4(治癒したマウス、二次抗原投与)の標準偏差を表わし、フローサイトメトリードットプロットは、各グループからの一匹のマウスを表わす。P値は、両側で対応のないt検定により計算された。
タキサン及びカルボプラチンを用いた抗PD−L1抗体(MPDL3280A)の組合せ療法の効能を試験する第1b相臨床試験からの結果を示すグラフである。図6Aは、MPDL3280A、ナブ−パクリタキセル(ABRAXANE(登録商標))及びカルボプラチンでの治療後の経時的腫瘍サイズ変化を示すグラフである。客観的応答率(ORR)は患者数で9/14であり、完全寛解(CR)3名、部分寛解(PR)6名であった。図6Bは、パクリタキセル+カルボプラチンを伴うMPDL3280Aでの治療の後の経時的腫瘍サイズ変更を示すグラフである。ORRは患者数で2/6(33%)であり、部分寛解2名であった。
タキサン及びカルボプラチンを用いた抗PD−L1抗体(MPDL3280A)の組合せ療法の効能を試験する第1b相臨床試験からの結果を示すグラフである。図6Aは、MPDL3280A、ナブ−パクリタキセル(ABRAXANE(登録商標))及びカルボプラチンでの治療後の経時的腫瘍サイズ変化を示すグラフである。客観的応答率(ORR)は患者数で9/14であり、完全寛解(CR)3名、部分寛解(PR)6名であった。図6Bは、パクリタキセル+カルボプラチンを伴うMPDL3280Aでの治療の後の経時的腫瘍サイズ変更を示すグラフである。ORRは患者数で2/6(33%)であり、部分寛解2名であった。

0035

I.定義
本発明について詳述する前に、本発明が、特定の組成物または生物学系に限定されるものではなく、これらは当然変動し得るということを理解すべきである。また、本明細書中で使用される専門用語が、特定の実施形態を説明することだけを目的としたものであって、限定的であるように意図されていないということも理解すべきである。

0036

本明細書及び添付図面中で使用されている単数形態の「a」、「an」及び「the」は、内容が明らかに相反する意味を指示しているのでないかぎり、複数の指示対象をも含む。したがって例えば、「a molecule」という言及は、任意には2つ以上のこのような分子の組合せなども含む。

0037

本明細書中で使用されている「約(およそ)」という用語は、この技術的分野における当業者にとって直ちに公知であるそれぞれの値についての通常の誤差範囲を意味する。本明細書中の「約(およそ)」付きの値またはパラメータに対する言及は、その値またはパラメータ自体に向けられた実施形態を含む(かつ説明する)。

0038

本明細書中に記載の本発明の態様及び実施形態は、これらの態様及び実施形態「を含む」、「からなる」及び「本質的にそれからなる」ことを含むものと理解される。

0039

「PD−1軸結合アンタゴニスト」なる用語は、PD−1軸パートナーとその結合パートナーのいずれか1つ以上との相互作用を阻害して、PD−1シグナル伝達軸上のシグナル伝達の結果としてもたらされるT細胞の機能不全を除去し、その結果T細胞の機能(例えば増殖、サイトカイン産生、及び/または標的細胞死滅)を回復または増強する分子を意味する。本明細書中で使用されるPD−1軸結合アンタゴニストは、PD−1結合アンタゴニスト、PD−L1結合アンタゴニスト及びPD−L2結合アンタゴニストを含む。

0040

「PD−1結合アンタゴニスト」なる用語は、PD−1とPD−L1及び/またはPL−L2などのその結合パートナーの1つ以上との相互作用の結果としてもたらされるシグナル伝達を低減、遮断、阻害、抑制または妨害する分子を意味する。一部の実施形態において、PD−1結合アンタゴニストは、その結合パートナーの1つ以上に対するPD−1の結合を阻害する分子である。特定の態様では、PD−1結合アンタゴニストは、PD−L1及び/またはPD−L2に対するPD−1の結合を阻害する。例えば、PD−1結合アンタゴニストは、抗PD−1抗体、その抗原結合フラグメント、イムノアドヘシン、融合タンパク質オリゴペプチド、ならびにPD−1とPD−L1及び/またはPD−L2との相互作用の結果としてもたらされるシグナル伝達を低減、遮断、阻害、抑制または妨害する他の分子を含む。一実施形態において、PD−1結合アンタゴニストは、PD−1を通したTリンパ球媒介型シグナル伝達時点で発現される細胞表面タンパク質によってまたはそれを通して媒介される負の共刺激シグナルを減少させて、機能不全T細胞の機序不全を弱める(例えば、抗原認識に対するエフェクター応答を増強させる)。一部の実施形態において、PD−1結合アンタゴニストは抗PD−1抗体である。特定の態様では、PD−1結合アンタゴニストは、本明細書に記載されるMDX−1106(ニボルマブ)である。別の特定の態様では、PD−1結合アンタゴニストは、本明細書に記載されるMK−3475(ラムブロリズマブ)である。別の特定の態様では、PD−1結合アンタゴニストは本明細書に記載されるCT−011(ピジリズマブ)である。別の特定の態様において、PD−1結合アンタゴニストは、本明細書に記載されるAMP−224である。

0041

「PD−L1結合アンタゴニスト」なる用語は、PD−1のPD−1及び/またはB7−1などのその結合パートナーのいずれか1つ以上との相互作用の結果としてもたらされるシグナル伝達を低減、遮断、阻害、抑制または妨害する分子を意味する。一部の実施形態において、PD−L1結合アンタゴニストは、PD−L1のその結合パートナーに対する結合を阻害する分子である。特定の態様では、PD−L1結合アンタゴニストは、PD−1及び/またはB7−1に対するPD−L1の結合を阻害する。一部の実施形態において、PD−L1結合アンタゴニストは、抗PD−L1抗体、その抗原結合フラグメント、イムノアドヘシン、融合タンパク質、オリゴペプチド、ならびにPD−L1とPD−1及び/またはB7−1などのその結合パートナーの1つ以上との相互作用の結果としてもたらされるシグナル伝達を低減、遮断、阻害、抑制または妨害する他の分子を含む。一実施形態において、PD−L1結合アンタゴニストは、PD−L1を通したTリンパ球媒介型シグナル伝達時点で発現される細胞表面タンパク質によってまたはそれを通して媒介される負の共刺激シグナルを減少させて、機能不全T細胞の機序不全を弱める(例えば、抗原認識に対するエフェクター応答を増強させる)。一部の実施形態において、PD−L1結合アンタゴニストは抗PD−L1抗体である。特定の態様では、抗PD−L1抗体は、本明細書に記載されるYW243.55.S70である。別の特定の態様では、抗PD−L1抗体は、本明細書に記載されるMDX−1105である。さらに別の特定の態様では、抗PD−L1抗体は本明細書に記載されるMPDL3280Aである。さらに別の特定の態様において、抗PD−L1抗体は、本明細書に記載されるMEDI4736である。

0042

「PD−L2結合アンタゴニスト」なる用語は、PD−L2とPD−1などのその結合パートナーのいずれか1つ以上との相互作用の結果としてもたらされるシグナル伝達を低減、遮断、阻害、抑制または妨害する分子を意味する。一部の実施形態において、PD−L2結合アンタゴニストは、その結合パートナーの1つ以上に対するPD−L2の結合を阻害する分子である。特定の態様では、PD−L2結合アンタゴニストは、PD−1に対するPD−L2の結合を阻害する。一部の実施形態において、PD−L2アンタゴニストは、抗PD−L2抗体、その抗原結合フラグメント、イムノアドヘシン、融合タンパク質、オリゴペプチド、ならびにPD−L2のPD−1などのその結合パートナーのいずれか1つ以上との相互作用の結果としてもたらされるシグナル伝達を低減、遮断、阻害、抑制または妨害する他の分子を含む。一実施形態において、PD−L2結合アンタゴニストは、PD−L2を通したTリンパ球媒介型シグナル伝達時点で発現される細胞表面タンパク質によってまたはそれを通して媒介される負の共刺激シグナルを減少させて、機能不全T細胞の機序不全を弱める(例えば、抗原認識に対するエフェクター応答を増強させる)。一部の実施形態において、PD−L2結合アンタゴニストはイムノアドヘシンである。

0043

本明細書中で使用される「タキサン」は、チューブリンに結合して、微小管アセンブリ及び安定化を促進しかつ/または微小管脱重合を防止し得るジペルテンである。本明細書中に含まれるタキサンは、タキソイド10−デアセチルバッカチンIII及び/またはその誘導体を含んでいる。例示的タキサンとしては、パクリタキセル(すなわち、TAXOL(登録商標)、CAS #33069−62−4)、ドセタキセル(すなわち、TAXOTERE(登録商標)、CAS #114977−28−5)、ラロタキセルカルバジタキセル、ミラタキセル、テセタキセル、及び/またはオラタキセルがあるが、これらに限定されない。一部の実施形態において、タキサンは、アルブミンコーティングされたナノ粒子(例えばナノアルブミン結合型(ナブ)−パクリタキセル、すなわちABRAXANE(登録商標)及び/またはナブ−ドセタキセルABI−008)である。一部の実施形態では、タキサンはナブ−パクリタキセル(ABRAXANE(登録商標))である。一部の実施形態において、タキサンは、ナブ−パクリタキセル(ABRAXANE(登録商標))である。一部の実施形態において、タキサンは、CREMAPHOR(登録商標)(例えばTAXOL(登録商標))及び/またはTween、例えばポリソルベート80(例えばTAXOTERE)(登録商標))中に調合される。一部の実施形態において、タキサンは、リポゾーム封入タキサンである。一部の実施形態において、タキサンは、タキサンのプロドラッグ形態及び/またはコンジュゲート形態(例えば、パクリタキセル、パクリタキセルポリグルメクス及び/またはリノレイルカルボネート−パクリタキセルに共有結合コンジュゲートされたDHA)である。一部の実施形態において、パクリタキセルは、実質的に全く界面活性剤の無い状態で(例えばCREMAPHOR及び/またはTween−例えばTOCOSOL(登録商標)パクリタキセルの不在下で)調合される。

0044

免疫機能不全との関連での「機能不全」なる用語は、抗原刺激に対する免疫応答性が低下した状態を意味する。この用語には、抗原認識は発生し得るものの、次の免疫応答が感染または腫瘍成長を制御するのに有効でない「消耗」及び/またはアネルギーの両方の共通要素が含まれる。

0045

本明細書中で使用される「機能不全の」という用語にはまた、抗原認識に対し不応性のまたは無応答性の、具体的には、抗原認識を下流側のT細胞エフェクター機能、例えば増殖、サイトカイン産生(例えばIL−2)及び/または標的細胞死滅へと翻訳する能力障害も含まれる。

0046

「アネルギー」なる用語は、T細胞レセプターを通して送達される不完全なまたは不充分なシグナル(例えばras活性化の不在下での細胞内Ca+2の増加)の結果としてもたらされる抗原刺激に対する無応答性状態を意味する。T細胞アネルギーはまた、共刺激の不在下で抗原を用いた刺激の時点でも結果として発生し、その結果、細胞は、共刺激の状況下でさえ抗原による後続する活性化に対して不応性となる。無応答性状態は多くの場合、インターロイキン2の存在によって乗り越えられる。アネルギーT細胞はクローン性増殖を受けず、かつ/またはエフェクター機能を獲得する。

0047

「消耗」なる用語は、多くの慢性感染症及び癌の間に発生する持続的なTCRシグナル伝達から生じるT細胞機能不全状態としてのT細胞消耗を意味する。これは、それが不完全なまたは不充分なシグナル伝達を通してではなく、持続的なシグナル伝達から生じるという点で、アネルギーと区別される。それは、低いエフェクター機能、阻害性レセプターの持続した発現、及び機能性エフェクターまたは記憶T細胞のものとは全く異なる転写状態により、定義づけされる。消耗は、感染及び腫瘍の最適な制御を妨げる。消耗は、外因性の負の調節経路(例えば免疫調節サイトカイン)ならびに細胞内因性負の調節(共刺激)経路(PD−1、B7−H3、B7−H4など)の両方によりもたらされ得る。

0048

「T細胞機能を増強させる」とは、生物学的機能を持続または増幅させるように、あるいは消耗したまたは不活性のT細胞を再生させるまたは再活性化するように、T細胞を誘発する、それに働きかける、またはそれを刺激することを意味する。T細胞機能の増強の例には、治療介入前のレベルに比較した場合の、CD8+T細胞由来のγインターフェロンの分泌増加、増殖の増大、抗原応答性の上昇(例えば、ウイルスまたは病原体または腫瘍のクリアランス)が含まれる。一実施態様において、増強のレベルは少なくとも50%、あるいは60%、70%、80%、90%、100%、120%、150%、または200%である。このような増強の測定方法は、当業者にとって公知である。

0049

「T細胞機能不全障害」は、抗原刺激に対する応答性の低下を特徴とするT細胞の障害または状態である。特定の実施態様において、T細胞機能不全障害は、PD−1を通した不適切なシグナル伝達の増大に特に関連付けられる障害である。別の実施態様において、T細胞機能不全障害は、T細胞がアネルギー状態にあるか、あるいは、サイトカインを分泌し、増殖し、または細胞溶解活性を発揮する能力が低下している障害である。特定の態様では、応答性の低下により、イムノゲンを発現する病原体または腫瘍の制御の効果が失われる結果となる。T細胞の機能不全を特徴とするT細胞機能不全障害の例には、消散していない急性感染症、慢性感染症、及び腫瘍免疫が含まれる。

0050

「腫瘍免疫」は、腫瘍が免疫認識及びクリアランスを回避するプロセスを意味する。したがって、治療概念として、腫瘍免疫は、このような回避が減衰し、処理され、腫瘍が認識されて免疫系により攻撃される場合、「処置」されていることになる。腫瘍認識の例には、腫瘍結合、腫瘍収縮、及び腫瘍クリアランスが含まれる。

0051

免疫原性」は、免疫応答を引き起こす特定の物質の能力を意味する。腫瘍は免疫原性であり、腫瘍原性を増強させることは、免疫応答による腫瘍細胞のクリアランスを助ける。腫瘍原性の増強の例には、PD−1軸結合アンタゴニスト及びタキサンでの治療が含まれる。

0052

「持続性寛解」は、治療の中止後の腫瘍増殖の減少に対する持続的効果を意味する。例えば、投与段階の開始時におけるサイズと比べて、腫瘍サイズは同じであるか、または小さいものにとどまるかもしれない。一部の実施形態において、持続性寛解は、治療持続時間と少なくとも同じ長さ、例えば、治療持続時間の1.5倍、2.0倍、2.5倍、または3.0倍の長さを有する。

0053

本明細書で使用される「癌の再発を減少させるまたは阻害する」とは、腫瘍または癌の再発または腫瘍または癌の進行を減少させるまたは阻害することを意味する。本明細書中で開示される通り、癌の再発及び/または癌の進行には、限定するものではないが、癌の転移を含む。

0054

本明細書で使用される「完全寛解」または「CR」とは、全ての標的病変消滅を意味する。

0055

本明細書で使用される「部分寛解」または「PR」とは、ベースライン長経和(SLD)を基準として、標的病変のSLDの少なくとも30%の減少を意味する。

0056

本明細書で使用される「疾病安定」または「SD」とは、治療を開始してからの最小SLDを基準として、PRにふさわしくなるのに充分な標的病変の収縮も、PDにふさわしくなるのに充分な増大もないことを意味する。

0057

本明細書で使用される「疾病進行」または「PD」は、治療の開始以降に記録された最小のSLDを基準とする、標的病変のSLDの少なくとも20%の増大または1つ以上の新たな病変の存在を意味する。

0058

本明細書で使用される「無憎悪生存期間」(PFS)は、治療中及び治療後の、治療対象疾病(例えば癌)が悪化しない時間的長さを意味する。無憎悪生存期間には、患者が完全寛解または部分寛解を有する時間量、ならびに患者が疾病の安定を経験した時間量が含まれてよい。

0059

本明細書で使用される「全応答率」または「客観的応答率」(ORR)とは、完全寛解(CR)率と部分寛解(PR)率の和を意味する。

0060

本明細書で使用される「全生存率」(OS)とは、特定の持続時間の後に生存している確率の高いグループ内の個体の百分率を意味する。

0061

医薬調合物」とは、活性成分生物活性が有効となることができるようにする形態を有し、その調合物を投与する予定の対象にとって許容できないほど毒性の高い追加の構成成分を全く含まない調製物を意味する。このような調合物は無菌である。薬学的に許容可能な賦形剤ビヒクル添加剤)は、利用される活性成分を有効用量だけ提供するために対象の哺乳動物に合理的に投与され得る賦形剤である。

0062

本明細書で使用される「治療」とは、臨床病理学の経過の間に治療対象となっている個体または細胞の自然の経過を改変することを意図する臨床的介入を意味する。所望される治療の効果には、疾病の進行速度の低下、疾病状態の改善または軽減、及び寛解または予後の改善が含まれる。例えば、個体は、癌細胞の増殖の低減(または破壊)、疾病の結果としての症候の減少、疾病を患う者の生活の質の向上、疾病を治療するのに必要とされる他の薬剤の用量減少及び/または個体の延命を含めて(ただしこれらに限定されない)、癌に付随する1つ以上の症候が緩和または除去された場合に、「治療」に成功したことになる。

0063

本明細書で使用される疾病の「進行を遅延させる」とは、疾病(例えば、癌)の発生を延ばす、妨げる、減速させる、遅らせる、安定させる、及び/または先送りにすることを意味する。この遅延の時間的長さは、病歴及び/または治療対象の個体の履歴に応じて変動し得る。当業者には自明であるように、十分なまたは有意な遅延は、事実上、個体が疾病を発症しないという意味で予防を包含する。例えば、転移の発生といった末期癌を遅延させられるかもしれない。

0064

「有効量」とは、少なくとも特定の障害の測定可能な改善または予防を達成するために必要な最小量である。本明細書において、有効量は、患者の病状年齢性別、体重、及び個体において所望の応答を惹起する作用物質の能力といった要因に応じて変動し得る。また、有効量とは、治療的に有益な効果が、治療のいずれの毒性または有害効果よりも勝る量でもある。予防的使用の場合、有益なまたは所望される結果には、疾患の生化学的、組織学的、及び/または挙動的症候、その合併症、並びに疾患の発達中出現する中間の病理学表現型を含めて、疾病の、リスクを排除または減少させること、重症度下げること、あるいは開始を遅らせることといった結果が含まれる。治療的使用の場合、有益なまたは所望される結果には、疾病の結果としての1つ以上の症候を低減すること、疾病を患う者の生活の質を向上させること、疾病の治療に必要な他の薬剤の用量を減らすこと、及びターゲッティングによるなどして別の薬剤の効果を増強すること、疾病の進行を遅らせること、及び/または延命することといった臨床結果が含まれる。癌または腫瘍の場合、有効量の薬剤は、癌細胞の数を減少させる;腫瘍のサイズを小さくする;癌細胞の周辺器官への浸潤を阻害する(即ち、ある程度緩慢にする、望ましくは止める);腫瘍の転移を阻害する(即ち、ある程度緩慢にする、望ましくは止める);腫瘍の成長をある程度阻害する;及び/または障害に付随する1つ以上の症候をある程度和らげるうえで効果を有する可能性がある。有効量は、1回以上の投与回数で投与することができる。本発明の目的において、薬剤、化合物、または医薬組成物の有効量とは、直接的にまたは間接的に、予防的または治療的処置を達成するために十分な量である。臨床的観点から理解されるように、有効量の薬剤、化合物、または医薬組成物は、別の薬剤、化合物、または医薬組成物と併せて達成される場合とそうでない場合がある。このように、「有効量」は、1つ以上の治療薬を投与するとの関連で考慮されてよく、1つ以上の他の薬剤と併せて所望の結果が達成可能であるか、または達成される場合、単一の薬剤は、有効量で与えられたと見なすことができる。

0065

本明細書で使用される「〜と併せて」とは、別の治療様式を追加した1つの治療様式の投与を意味する。したがって、「〜と併せて」は、個体に対する一治療様式の投与の前、最中、または後の、他の治療様式の投与を意味する。

0066

「障害」とは、哺乳動物を問題の障害に罹患しやすくする病的状態を含めた、慢性及び急性障害または疾病を含む(ただしこれらに限定されない)、治療により恩恵を受けると考えられるあらゆる身体条件である。

0067

細胞増殖性障害」及び「増殖性障害」なる用語は、或る程度の異常細胞増殖に付随する障害を意味する。一実施形態において、細胞増殖性障害は癌である。一実施形態において、細胞増殖性障害は腫瘍である。

0068

本明細書で使用される「腫瘍」なる用語は、悪性であるか良性であるかに関わらず、全ての新生細胞成長及び増殖、及び全ての前癌及び癌細胞及び組織を意味する。「癌」、「癌性」、「細胞増殖性障害」、「増殖性障害」及び「腫瘍」なる用語は、本明細書中で言及されているように、互いに排他的ではない。

0069

「癌」及び「癌性」なる用語は、典型的に無制御の細胞成長を特徴とする哺乳動物の生理学的状態を意味するか、または記述する。癌の例としては、癌腫、リンパ腫芽細胞腫、肉腫及び白血病または悪性リンパ腫が含まれるがこれらに限定されない。このような癌のさらに詳細な例には、扁平上皮癌(例えば上皮性扁平上皮細胞癌)、小細胞肺癌、非小細胞肺癌、腺癌、及び肺の扁平上皮癌を含めた肺癌、腹膜の癌、肝細胞癌消化管癌及び消化管間質癌を含めた胃癌、膵臓癌、グリア芽腫、子宮頸癌、卵巣癌、肝臓癌、膀胱癌(例えば尿路上皮膀胱癌(UBC)、筋内浸潤性膀胱癌(MIBC)及びBCG不応性非筋内浸潤性膀胱癌(NMIBC))、尿路癌、肝癌、乳癌(例えばHER2+乳癌及び、エステロゲンレセプター(ER−)、プロゲステロンレセプター(PR−)及びHER2(HER2−)陰性であるトリプルネガティブ乳癌(TNBC))、結腸癌、直腸癌、結腸直腸癌、子宮内膜癌または子宮癌唾液腺癌、腎臓癌(例えば腎細胞癌(RCC)、前立腺癌、外陰癌、甲状腺癌、肝臓癌腫、肛門癌、陰茎癌腫、黒色腫、表在拡大型黒色腫、悪性黒子型黒色腫、末端性黒子性黒色腫、結節型黒色腫、多発性骨髄腫及びB細胞リンパ腫(低悪性度濾胞性非ホジキンリンパ腫(NHL);小リンパ球性(SL)NHL;中悪性度/濾胞性NHL;中悪性度びまん性NHL;高悪性度免疫芽球性NHL;高悪性度リンパ芽球性NHL;高悪性度小型非開裂性細胞NHL;巨大病変NHL;マントル細胞リンパ腫AIDS関連リンパ腫;及びヴァルデンストレームマクログロブリン血症を含む);慢性リンパ球性白血病(CLL);急性リンパ芽球性白血病(ALL);急性骨髄性白血病(AML);ヘアリー細胞白血病;慢性骨髄芽球性白血病CML);及び移植後リンパ増殖性疾患(PTLD)、骨髄異形成症候群(MDS)、ならびに母斑症随伴する異常血管増殖浮腫(例えば脳腫瘍に伴うもの)、メーグス症候群、脳並びに頭部及び頸部癌、及びそれに随伴する転移が含まれるが、これらに限定されない。ある特定の実施形態において、本発明の方法及び組成物による治療に敏感に反応する癌は、乳癌(例えばトリプルネガティブ乳癌)、膀胱癌(例えばUBC、MIBC、及びNMIBC)、結腸直腸癌、直腸癌、肺癌(例えば扁平上皮または非扁平上皮癌であり得る非小細胞肺癌を含む)、グリア芽腫、非ホジキンリンパ腫(NHL)、腎細胞癌(例えばRCC)、前立腺癌、肝癌、膵臓癌、軟部組織肉腫、カポジ肉腫、カルチノイド癌腫、頭頸部癌、卵巣癌、中皮腫、及びヘム悪性腫瘍(例えばMDS及び多発性骨髄腫)であり得る。一部の実施形態において、癌は、小細胞肺癌、グリア芽腫、神経芽細胞腫、黒色腫、乳癌腫、胃癌、結腸直腸癌(CRC)、及び肝細胞癌腫から選択される。他の実施形態において、癌は、非小細胞肺癌、結腸直腸癌、グリア芽腫、及び乳癌腫(これらの癌の転移形態も含む)から選択される。特定の実施形態において、癌は、肺癌(例えば、扁平上皮または非扁平上皮癌であり得る非小細胞肺癌)、膀胱癌(例えばUBC)、乳癌(例えばTNBC)、RCC、黒色腫、結腸直腸癌、及びヘム悪性腫瘍(例えばMDS及び多発性骨髄腫)から選択される。一部の実施形態において、肺癌は、扁平上皮または非扁平上皮癌であり得る非小細胞肺癌である。一部の実施形態において、膀胱癌はUBCである。一部の実施形態において、乳癌は、TNBCである。一部の実施形態において、ヘム悪性腫瘍は、MDSまたは多発性骨髄腫である。

0070

本明細書で使用される「細胞毒性剤」なる用語は、細胞にとって有害である(例えば細胞死を引き起こす、増殖を阻害する、または他の形で細胞の機能を妨げる)任意の作用物質を意味する。細胞毒性剤には、放射性同位元素(例えばAt211、I131、I125、Y90、Re186、Re188、Sm153、Bi212、P32、Pb212及びLuの放射性同位元素;化学療法剤;成長阻害剤;酵素及びそのフラグメント、例えば核酸分解酵素;及び毒素、例えば小分子毒素、または、細菌、真菌、植物または動物由来酵素活性毒素(そのフラグメント及び/または変異体を含む)が含まれるが、これらに限定されない。例示的な細胞毒性剤は、抗微小管剤、白金配位錯体アルキル化剤抗生剤トポイソメラーゼII阻害薬代謝拮抗物質トポイソメラーゼI阻害剤ホルモン及びホルモン類似体シグナル伝達経路阻害薬、非レセプターチロシンキナーゼ血管形成阻害薬、免疫療法薬アポトーシス促進薬、LDH−Aの阻害薬、脂肪酸生合成阻害薬、細胞周期シグナル伝達阻害薬、HDAC阻害薬プロテアソーム阻害薬、及び癌代謝阻害薬から選択可能である。一実施形態において、細胞毒性剤は、白金系化学療法薬である。一実施形態において、細胞毒性剤は、EGFRのアンタゴニストである。一実施形態において、細胞毒性剤はN−(3−エチニルフェニル)−6,7−ビス(2−メトキシエトキシキナゾリン−4−アミン(例えば、エルロチニブ、TARCEVA(商標))である。一実施形態において、細胞毒性剤はRAF阻害薬である。一実施形態において、RAF阻害薬はBRAF及び/またはCRAF阻害薬である。一実施形態において、RAF阻害薬は、ベムラフェニブである。一実施形態において、細胞毒性剤はPI3K阻害薬である。

0071

本明細書で使用される「化学療法薬」には、癌の治療に有用な化合物が含まれる。化学療法薬の例としては、エルロチニブ(TARCEVA(登録商標)、Genentech/OSIPharm.)、ボルテゾミブVECADE(登録商標)、Millennium Pharm.)、ジスルフィラムエピガロカテキンガレートサリノスポラミドA、カルフィルミブ、17−AAG(ゲルダナマイシン)、ラジシコールラクテートデヒドロゲナーゼA(LDH−A)、フルヴェストラント(FASLODEX(登録商標)、AstraZeneca)、スニチブ(SUTNT(登録商標)、Pfizer/Sugen)、レトロゾール(FEMARA(登録商標)、Novartis)、イマチニブメシレート(GLEEVEC(登録商標)、Novartis)、フィナスネート(VATALANIB(登録商標)、Novartis)、オキサリプラチン(ELOXATIN(登録商標)、Sanofi)、5−FU (5−フルオロウラシル)、ロイコボリンラパマイシン(Sirolimus、RAPAMUNE(登録商標)、Wyeth)、ラパチニブ(TYKERB(登録商標)、GSK572016、Glaxo Smith Kline)、ロナファミブ(SCH 66336)、ソラフェニブ(NEXAVAR(登録商標)、Bayer Labs)、ゲフィチニブ(IRESSA(登録商標)、AstraZeneca)、AG1478、アルキル化剤例えば、チオテパ及びCYTOXAN(登録商標)シクロホスファミド;アルキルスルホネート類、例えばブスルファンインプロスルファン及びピポスルファンアジリジン類、例えばベンゾドパカルボオン、メツレドパ及びウレドパ;アルトレタミントリエチレンメラミントリエチレンホスホルアミドトリエチレンチオホスホルアミドトリメチロメラミンを含むエチレンイミン類及びメチラメラミン類;アセトゲニン類(特にブラシン及びブラタシノン);カンプトテシントポテカン及びイリノテカンを含む);ブリオスタチンカリスタチン;CC−1065(そのアドレシン、カルゼレシン及びビゼレシン合成類似体を含む);クリプトフィシン類(特にクリプトフィシン1及びクリプトフィシン8);アデノコルチコステロイド類(プレドニゾン及びプレドニゾロンを含む)サイプロテロンアセテート;5a−レダクターゼフィナステリド及びデュステリドを含む);ボリノスタットロミデプシン、パノビスタットバルプロ酸、モセチノスタットドラスタチン;アルデスロイキンタルクデュオカルマイシン(合成類似体、KW−2189及びCB1−TM1を含む);エリュテロビンパンクラチスタチンサルコジクチンスポンジスタチン;ナイトロジェンマスタード類、例えばクロラムブシルクロマファジンクロロホスファミド、エストラムスチンイホスファミド、メクロレタミン、メクロレタミンオキシドヒドロクロリドメルファラン、ノベンビチン、フェネステリンプレニムスチントロフスファミド、ウラシルマスタードニトロソウレア類、例えば、カルムスチン、クロロゾトシン、フォテムスチン、ロムスチン、ニムスチン及びラニムヌスチン;抗生物質、例えばエンジイン抗生物質(例えば、カリケアマイシン、特にカリケアマイシンγ1I及びカリケアマイシンω1I(Angew Chem.Intl.Ed.Engl.33:183−186(1994));ダイネミシンAを含むダイネミシン;ビスホスホネート類、例えばクロドロネート;エスペラマイシン;ならびにネオカルチノスタチン発色団及び関連する色素タンパクエンジイン抗生物質発色団)、アクラシノマイシン類、アクチノマイシン、オースラマイシン、アザセリンブレオマイシン類、カクチノマイシンカラビシンカミノマイシン、カルジノフィリン、クロモマイシニス類、ダクチノマイシンダウノルビシン、デトルビシン、6−ジアゾ−5−オキソ−L−ノルロイシン、ADRIAMYCIN(登録商標)(ドキソルビシン)、モルホリノ−ドキソルビシン、シアノモルホリノ−ドキソルビシン、2−ピロリノ−ドキソルビシン及びデオキシドキソルビシン)、エピルビシン、エソルビシン、イダルビシンマルセロマイシン、マイトマイシン類、例えばマイトマイシンCミコフェノール酸、ノガラマイシン、オリボマイシン類、ペプロマイシンポルフィロマイシンピューロマイシンケラマイシン、ロドルビシン、ストレプトニグリンストレプトゾシン、ツベルシジン、ウベニメクス、ジノスタチン、ゾルビシン;代謝拮抗剤、例えばメトトレキサート及び5−フルオロウラシル(5−FU);葉酸類似体、例えばデノプテリンメトトレキセートプテロプテリントリメトレキサートプリン類似体、例えばフルダラビン、6−メルカプトプリンチアプリンチオグアニンピリミジン類似体、例えばアンシタビンアザシチジン6−アザウリジンカルモフールシタラビンジデオキシウリジンドキシフルリジンエノシタビンフロクスウリジンアンドロゲン類、例えばカルステロンドロモスタノロンプロピオネートエピチオスタノールメピチオスタンテストラクトン;抗アドレナール、例えばアミノグルテチミドミトタントリロスタン;葉酸補充薬、例えばフォリン酸アセグラトン;アルドホスファミドグリコシド;アミノレブリン酸エニルウラシルアムサクリンベストラブシル;ビサントレンエダトレキセート;デフォファミン;デメコルチン;ジアジコンエルフォミチン;エリプチニウムアセテート;エポチロンエトグルシド;ガリウムニトレートヒドロキシ尿素レンチナン;ロニダイニンメイタンシノイド類、例えばメイタンシン及びアンサミトシンミトグアゾン;ミトキサントロン;モピダムノール;ニトラエリンペントスタチン;フェナメトピラルビシン;ロソキサントロンポドフィリン酸;2−エチルヒドラジドプロカルバジンPSK(登録商標)多糖類複合体(JHS Natural Products,Eugene,OR);ラゾキサン;リゾキシン;シゾフランスピロゲルマニウムテヌアゾン酸トリアジコン;2,2’,2’’−トリクロロトリエチルアミントリコテセン(特に、T−2トキシンベラクリンA、ロリジンA及びアングイジン);ウレタンビンデシンダカルバジンマンノムスチンミトブロニトール;ミトラクトールピポブロマン;ガシトシンアラビノシド(「Ara−C」);シクロホスファミド;チオテパ;タキサン;クロラムブシル;GEMZAR(登録商標)(ゲムシタビン);6−チオグアニン;メルカプトプリン;メトトレキセート;ビンブラスチンエトポシド(VP−16);イホスファミド;ミトキサントロン;ビンクリスチン;NAVELBINE(登録商標)(ビノレルビン);ノバントロン;テニポシド;エダトレキセート;ダウノマイシンアミノプテリンカペシタビン(XELODA(登録商標));イバンドロネート;CPT−11;トポイソメラーゼ阻害剤RFS2000;ジフルオロメチルオルニチンDMFO);レチノイド、例えばレチノイン酸及び上述のいずれかのものの薬学的に許容可能な塩、酸及び誘導体が含まれる。

0072

化学療法薬には、分子の不可欠な部分として白金を含む有機化合物を含む「白金系」化学療法薬も含まれる。典型的には、白金系の化学療法薬は、白金の配位錯体である。白金系化学療法薬は、当該技術分野において、「プラチン」と呼ばれることがある。白金系の化学療法薬の例としては、カルボプラチン、シスプラチン及びオキサリプラチンが含まれるが、これらに限定されない。

0073

化学療法薬はまた、(i)例えばタモキシフェン(NOLVADEX(登録商標);クエン酸タモキシフェンを含む)、ラロキシフェンドロロキシフェンヨードキシフェン、4−ヒドロキシタモキシフェントリオキシフェン、ケオキシフェン、LY117018、オナプリストン及びFARESTON(登録商標)(トレミフェンシトレート)を含む、抗エストロゲン及び選択的エストロゲンレセプターモジュレータ(SERM)などの腫瘍に対するホルモン作用を調節または阻害するように作用する抗ホルモン剤、(ii)例えば4(5)−イミダゾール類、アミノグルテチミド、MEGASE(登録商標)(メゲストロールアセテート)、AROMASIN(登録商標)(エキセメスタン;Pfizer)、ホルメスニーファドロゾールRIVSOR(登録商標)(ボロゾール)、FEMARA(登録商標)(レトロゾール;Novartis)及びARIMIDEX(登録商標)(アナストロゾール;AstraZeneca)などの副腎内のエストロゲン産出を調節する酵素アロマターゼを阻害するアロマターゼ阻害薬;(iii)フルタミドニルタミドビカルタミドロイプロリド及びゴセレリンなどの抗アンドロゲンブセレリン、トリプテレリン、メドロキシプロゲステロンアセテートジエチルスチルベストロールプレマリンフルオキシメステロン、全てのトランスレチノイン酸フェンレチニドならびにトロキサシタビン(1,3‐ジオキソランヌクレオシドシトシン類似体);(iv)タンパク質キナーゼ阻害薬;(v)脂質キナーゼ阻害薬;(vi)アンチセンスオリゴヌクレオチド、特に、例えばPKC−アルファ、Ralf及びH−Rasなどの異常細胞増殖に関与するシグナル伝達経路内の遺伝子の発現を阻害するもの;(vii)VEGF発現阻害剤(例えばANGIOZYME(登録商標))及びHER2発現阻害剤などのリボザイム;(viii)例えばALLOVECTIN(登録商標)、LEUVECTIN(登録商標)及びVAXID(登録商標);PROLEUKIN(登録商標)、rIL−2;などの遺伝子療法ワクチンといったワクチン;LURTOTECAN(登録商標);ABARELIX(登録商標)rmRHなどのトポイソメラーゼ1阻害薬;及び(ix)以上のものの薬学的に許容可能な塩、酸及び誘導体も含んでいる。

0074

化学療法薬にはまた、抗体、例えばアレムツズマブ(Campath)、ベバシズマブ(AVASTIN(登録商標)、Genentech);セツキシマブ(ERBITUX(登録商標)、Imclone);パニツマブ(VECTIBIX(登録商標)、Amgen)、リツキシマブ(RITUXAN(登録商標)、Genentech/Biogen Idec)、ペルツズマブ(OMNITARG(登録商標)、2C4、Genentech)、トラツズマブ(HERCEPTIN(登録商標)、Genentech)、トシツモマブ(Bexxar、Corixia)及び抗体薬コンジュゲート、ゲムツズマブ、オゾガマイシン(MYLOTARG(登録商標)、Wyeth)も含まれる。本発明の化合物と組合わせた作用物質としての治療上の潜在的可能性を有する追加のヒト化モノクローナル抗体としては、アポリズマブ、アセリズマブ、アトリズマブ、バピネオズマブ、ビバツズマブメルタンシン、カンツズマブメルタンシン、セデリズマブ、セルトリズマブペゴール、シドフシツズマブ、シドツズマブ、ダクリズマブエクリズマブエファリズマブエプラツズマブ、エルリズマブ、フェルビズマブ、フォントリズマブ、ゲムツズマブオゾガマイシン、イノツズマブオゾガマイシンイピリムマブ、ラベツズマブ、リンツズマブ、マツズマブメポリズマブ、モタビズマブ、モトビズマブ、ナタリズマブニモツズマブ、ノロビズマブ、ヌマビズマブ、オクレリズマブオマリズマブパリビズマブパスコリズマブ、ペクフシツズマブ、ペクツズマブ、ペキセリズマブ、ラリビズマブ、ラニビズマブレスリビズマブ、レスリズマブ、レシビズマブ、ロベリズマブ、ルプリズマブ、シブロツズマブ、シプリズマブ、ソンツズマブ、タカツズマブテトラセタン、タドシズマブ、タリズマブ、テフバズマブ、トシリズマブ、トラリズマブ、ツコツズマブセルモロイキンツクシツズマブ、ウマビズマブ、ウルトキサズマブ、ウステキヌマブ、ビシリズマブ、及びインターロイキン−12 p40タンパク質を認識するように遺伝子的に修飾された組換え型排他的ヒト配列完全長IgG1λ抗体である抗インターロイキン−12(ABT−874/J695,Wyeth Research and Abbott Laboratories)が含まれる。

0075

化学療法薬にはまた、EGFRに結合するかまたは他の形でEGFRと直接相互作用し、そのシグナル伝達活性を妨げるまたは減少させる化合物を意味しかつ代替的には「EGFRアンタゴニスト」としても言及される「EGFR阻害薬」も含まれる。このような作用物質の例としては、EGFRに結合する抗体及び小分子が含まれる。EGFRに結合する抗体の例には、MAb579(ATCCCRL HB8506)、MAb455(ATCC CRL HB8507)、MAb225(ATCC CRL 8508)、MAb528(ATCC CRL 8509)(米国特許第4,943,533号参照)及びその変異体、例えば、キメラ化225(C225またはセツキシマブ:ERBUTIX(登録商標)及び再構成ヒト225(H225)(例えばWO96/40210、Imclone Systems Inc.参照);完全ヒトEGFR標的化抗体であるIMC−11F8(Imclone);II型突然変異体EGFRに結合する抗体(米国特許第5,252,290号);米国特許第5,891,996号に記載の、EGFRに結合するヒト化及びキメラ抗体;及びABX−EGFまたはマニツムマブなどの、EGFRに結合するヒト抗体(WO98/50433、Abgenix/Amgen参照);EMD 55900 (Stragliotto et al,.Eur.J.Cancer 32A:636〜640(1996));EGFR結合についてEGF及びTGF−alphaの両方と競合するEGFRに対して向けられたヒト化EGFR抗体であるEMD7200(マツズマブ)(EMD/Merck);ヒトEGFR抗体、HuMax−EGFR(GenMab);E1.1、E2.4、E2.5、E6.2、E6.4、E2.11、E6.3及びE7.6.3として公知でありUS6,235,883中に記載の完全ヒト抗体;MDX−447(Medarex Inc);及びmAb806またはヒト化mAb806(Johns et al.,J.Biol.Chem.279(29):30375〜30384(2004))が含まれる。抗EGFR抗体は、細胞毒性剤とコンジュゲートされてよく、こうしてイムノコンジュゲートを生成する(例えば、EP659439A2、Merck Patent GmbHを参照)。EGFRアンタゴニストには、小分子、例えば、米国特許:第5,616,582号、第5,457,105号、第5,475,001号、第5,654,307号、第5,679,683号、第6,084,095号、第6,265,410号、第6,455,534号、第6,521,620号、第6,596,726号、第6,713,484号、第5,770,599号、第6,140,332号、第5,866,572号、第6,399,602号、第6,344,459号、第6,602,863号、第6,391,874号、第6,344,455号、第5,760,041号、第6,002,008号及び第5,747,498号ならびにWO98/14451、WO98/50038、WO99/09016及びWO99/24037というPCT公報に記載の化合物が含まれる。特定の小分子EGFRアンタゴニストには、OSI−774(CP−358774、エルロチニブ、TARCEVA(登録商標)Genentech/OSI Pharmaceuticals);PD 183805(CI1033、2−プロペンアミド、N−[4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニルアミノ]−7−[3−(4−モルホリニルプロポキシ]−6−キナゾリニル]−、ジヒドロクロリド、Pfizer Inc.);ZD1839、ゲフィチニブ(IRESSA(登録商標))4−(3’−クロロ−4’−フルオロアニリノ)−7−メトキシ−6−(3−モルホリノプロポキシ)キナゾリン、AstraZeneca);ZM105180((6−アミノ−4−(3−メチルフェニル−アミノ)−キナゾリン、Zeneca);BIBX−1382(N8−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−N2−(1−メチルピペリジン−4−イル)−ピリミド[5,4−d]ピリミジン−2,8−ジアミン、Boehringer Ingelheim);PKI−166((R)−4−[4−[(1−フェニルエチル)アミノ]−1H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル]−フェノール);(R)−6−(4−ヒドロキシフェニル)−4−[(1−フェニルエチル)アミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン);CL−387785(N−[4−[(3−ブロモフェニル)アミノ]−6−キナゾリニル]−2−ブチナミド);EKB−569(N−[4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−3−シアノ−7−エトキシ−6−キノリニル]−4−(ジメチルアミノ)−2−ブタンアミド)(Wyeth);AG1478(Pfizer);AG1571(SU 5271;Pfizer);二重EGFR/HER2チロシンキナーゼ阻害剤、例えばラパチニブ(TYKERB(登録商標)、GSK572016またはN−[3−クロロ−4−[(3フルオロフェニル)メトキシ]フェニル]−6[5[[[2メチルスルホニル)エチル]アミノ]メチル]−2−フラニル]−4−キナゾリンアミン)が含まれる。

0076

化学療法薬にはまた、先行段落中に指摘されているEGFR標的化薬剤を含む「チロシンキナーゼ阻害薬」;小分子HER2チロシンキナーゼ阻害薬、例えばTakedaから入手可能なTAK165;ErbB2レセプターチロシンキナーゼの経口選択的阻害薬であるCP−724、714(Pfizer及びOSI);EGFRに選好的に結合するもののHER2及びEGFR過剰発現細胞を両方共阻害するEKB−569(Wyethより入手可)などの二重HER阻害薬;経口HER2及びEGFRチロシンキナーゼ阻害薬であるラパチニブ(GSK572016;Glaxo−SmithKlineより入手可);PKI−166(Novartisより入手可);カネルチニブ(CI−1033;Pharmacia)などの汎HER阻害薬;Raf−1シグナル伝達を阻害するISIS Rharmaceuticalsから入手可能なアンチセンス剤ISIS−5132などのRaf−1阻害薬;イマチニブメシレート(GLEEVEC(登録商標)、Glaxo SmithKlineより入手可)などの非HER標的化チロシンキナーゼ阻害薬;スニチニブ(SUTENT(登録商標)、Pfizerより入手可)などの多重標的化チロシンキナーゼ阻害薬;例えばバタラニブ(PTK787/ZK222584、Novartis/Schering AGより入手可)などのVEFGレセプターチロシンキナーゼ阻害薬;MAPK細胞外調節型キナーゼI阻害薬CI−1040(Pharmaciaより入手可);キナゾリン類、例えばPD 153035,4−(3−クロロアニリノ)キナゾリン;ピリドピリミジン類ピリミドピリミジン類;ピロロピリミジン類、例えばCGP59326、CGP60261及びCGP62706;ピラゾロピリミジン類、4−(フェニルアミノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン類;クルクミンジフルロイルメタン、4,5−ビス(4−フルオロアニリノ)フタルイミド);ニトロチオフェン部分を含むチルホスチン;PD−0183805(Warner−Lamber);アンチセンス分子(例えばHERをコードする核酸);キノキサリン類(米国特許第5,804,396号);トリホスチン類(米国特許第5,804,396号);ZD6474(Astra Zeneca);PTK−787(Novartis/Schering AG);汎HER阻害剤、例えばCI−1033(Pfizer);アフィニタック(ISIS 3521;Isis/Lilly);イマチニブメシレート(GLEEVEC(登録商標));PKI 166 (Novartis);GW2016 (Glaxo SmithKline);CI−1033 (Pfizer);EKB−569 (Wyeth);セマキシニブ (Pfizer);ZD6474 (AstraZeneca);PTK−787 (Novartis/Schering AG);INC−1C11 (Imclone)、ラパマイシン(シロリムス、RAPAMUNE(登録商標));あるいは、米国特許第5,804,396号;WO1999/09016(American Cyanamid);WO1998/43960(American Cyanamid);WO1997/38983(Warner Lambert);WO1999/06378(Warner Lambert);WO1999/06396(Warner Lambert);WO1996/30347(Pfizer,Inc);WO1996/33978(Zeneca);WO1996/3397(Zeneca)及びWO1996/33980(Zeneca)という特許公報のいずれかに記載のものも含まれる。

0077

化学療法薬にはまた、デキサメタゾン、インターフェロン類、コルヒチン、メトプリン、シクロスポリンアンホテリシンメトロニダゾール、アレムツズマブ、アリトレチノインアロプリノールアミホスチン三酸化ヒ素アスパラギナーゼ、生BCG、ベバクジマブ、ベキサロテンクラドリビンクロファラビンダルベポエチンアルファデニロイキン、デクスラゾキサンエポエチンアルファエロチニブ、フィルグラスチムヒストレリンアセテート、イブリツモマブ、インターフェロンアルファ−2a、インターフェロンアルファ−2b、レナリドミドレバミゾールメスナメトキサレンナンドロロン、ネララビン、ノフェツモマブ、オプレルベキン、パリフルミン、パミドロネート、ペガデマーゼ、ペグアスパルガーゼペグフィルグラスチムペメトレキセドナトリウムプリカマイシン、ポルフィマーナトリウムキナクリンラスブリカーゼ、サルグラモスチム、テモゾロミド、VM−26、6−TG、トレミフェン、トレチノイン、ATRA、バルルビシンゾレドロネート及びゾレドロン酸及びその薬学的に許容可能な塩も含まれる。

0078

化学療法薬にはまた、ヒドロコルチゾン、ヒドロコルチゾンアセテート、コルチゾンアセテート、チキソコルトールピバレートトリアムシノロンアセトニドトリアムシノロンアルコールモメタゾンアムシノニドブデソニドデソニドフルオシノニドフルオシノロンアセトニドベタメタゾン、ベタメタゾンナトリウムホスフェート、デキサメタゾン、デキサメタゾンナトリウムホスフェート、フルオコルトロン、ヒドロコルチゾン−17−ブチレート、ヒドロコルチゾン−17−バレレート、アクロメタゾンジプロピオネート、ベタメタゾンバレレート、ベタメタゾンジプロピオネート、プレドニカルベート、クロベタゾン−17−ブチレート、クロベタゾール−17−プロピオネート、フルオコルトロンカプロエート、フルオコルトロンピバレート及びフルプレドニデンアセテート;免疫選択的抗炎症性ペプチド(ImSAID)、例えばフェニルアラニングルタミングリシン(FEG)及びそのD−異性体型(feG)(IMULAN BioTherapeutics,LLC);抗リウマチ薬、例えばアザチオプリン、シクロスポリン(シクロスポリンA)、D−ペニシラミン金塩ヒドロキシクロロキンレフルノミドミノサイクリンスルファサラジン腫瘍壊死因子アルファ(TNFα)ブロッカー、例えばエタネルセプト(Enbrel)、インフリキシマブ(Remicade)、アダリムマブ(Humira)、セルトリズマブペゴール(Cimzia)、ゴリムマブ(Simponi)、インターロイキン1(IL−1)ブロッカー、例えばアナキンラ(Kineret)、T細胞共刺激ブロッカー、例えばアバタセプト(Orencia)、インターロイキン6(IL−6)ブロッカー、例えばトシリズマブ(ACTEMERA(登録商標));インターロイキン13(IL−13)ブロッカー、例えばレブリキズマブ、インターフェロンアルファ(IFN)ブロッカー、例えばロンタリズマブ;ベータインテグリンブロッカー、例えばrhuMAb Beta7;IgE経路ブロッカー、例えば抗M1プライム(Anti−M1 prime);分泌型ホモトリマーLTa3及び膜結合型ヘテロトリマーLTa1/β2ブロッカー、例えば抗リンホトキシンアルファ(LTa);放射性同位元素(例えば、At211、I131、I125、Y90、Re186、Re188、Sm153、Bi212、P32、Pb212及びLuの放射性同位元素);さまざまな治験薬、例えばチオプラチン、PS−341、フェニルブチレート、ET−18−OCH3、またはファルネシルトランスフェラーゼ阻害薬(L−739749、L−744832)、ポリフェノール類、例えばケルセチンレスベラトロールピセアタンノール、エピガロカテキンガレート、テアフラビン類フラバノール類プロシアニジン類ベツリン酸及びその誘導体;自食作用阻害薬、例えばクロロキンデルタ−9−テトラヒドロカンナビノールドロナビノール、MARINOL(登録商標));ベータ−ラパコンラパコール;コルヒチン類;ベツリン酸;アセチルカンプトテシン、スコレクチン、及び9−アミノカンプトテシン);ポドフィロトキシンテガフール(UFTORAL(登録商標));ベキサロテン(TARGRETIN(登録商標));ビスホスホネート類、例えばクロドロネート(例えば、BONEFOS(登録商標)またはOSTAC(登録商標))、エチドロネート(DIDROCAL(登録商標))、NE−58095、ゾレドロン酸/ゾレドロネート(ZOMETA(登録商標))、アレンドロネート(FOSAMAX(登録商標))、パミドロネート(AREDIA(登録商標))、チルドロネート(SKELID(登録商標))、またはリセドロネート(ACTONEL(登録商標));及び上皮成長因子レセプター(EGF−R);ワクチン、例えばTHERATOPE(登録商標)ワクチン;ペリホシン、COX−2阻害薬(例えばセレコキシブまたはエトリコキシブ)、プロテオソーム阻害薬(例えばPS341);CCI−779;チピファルニブ(R11577);オラフェニブ、ABT510;Bcl−2阻害薬、例えばオブリメルセンナトリウム(GENASENSE(登録商標));ピキサントロン;ファルネシルトランスフェラーゼ阻害薬、例えばロナファルニブ(SCH6636、SARASAR(商標);及び以上のいずれかのものの薬学的に許容可能な塩、酸または誘導体;ならびに以上の2つ以上のものの組合せ、例えばシクロホストファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン及びプレドニゾロンの組合せ療法の略語であるCHOP;及び5−Fu及びロイコボリンと組合わされたオキサリプラチン(ELOXATIN(商標))を用いた治療計画の略語であるFOLFOXも含まれる。

0079

化学療法薬にはまた、鎮痛解熱及び抗炎症効果を有する非ステロイド系抗炎症薬も含まれる。NSAIDは、酵素シクロオキシゲナーゼの非選択的阻害薬を含む。NSAIDの具体例には、アスピリンプロピオン酸誘導体、例えばイブプロフェンフェノプロフェンケトプロフェンフルルビプロフェンオキサプロジン及びナプロキセン酢酸誘導体、例えばインドメタシンスリンダクエトドラクジクロフェナクエノール酸誘導体、例えばピロキシカムメロキシカムテノキシカム、ドロキシカムロルノキシカム及びイソシカム、フェナム酸誘導体、例えばメフェナム酸メクロフェナム酸フルフェナム酸トルフェナム酸、ならびにCOX−2阻害剤、例えばセレコキシブ、エトリコキシブ、ルミラコキシブパレコキシブロフェコキシブ、ロフェコキシブ及びバルデコキシブが含まれる。NSAIDの適応症としては、リウマチ性関節炎骨関節炎炎症性関節症強直性脊椎炎乾癬性関節炎ライター症候群急性痛風、月経困難症転移性骨痛頭痛及び偏頭痛術後疼痛、炎症及び組織傷害に起因する軽度乃至中度の疼痛発熱腸閉塞及び疝痛などの状態の症候軽減が考えられる。

0080

本明細書中で使用される「成長阻害物質」とは、インビトロまたはインビボのいずれかで細胞の成長を阻害する化合物または組成物を意味する。一実施形態において、成長阻害物質は、抗体が結合する抗原を発現する細胞の増殖を防止するまたは減少させる成長阻害抗体である。別の実施形態において、成長阻害物質は、S期の細胞の百分率を有意に減少させるものであってよい。成長阻害物質の例としては、細胞周期の進行(S期以外の場所における)を遮断する作用物質、例えば、G1阻止及びM期阻止を誘発する作用物質がある。従来のM期ブロッカーには、ビンカ類(ビンクリスチン及びビンブラスチン)、タキサン及びトポイソメラーゼII阻害薬、例えばドキソルビシン、エピルビシン、ダウノルビシン、エトポシド及びブレオマイシンが含まれる。G1を阻止するこれらの作用物質はまた、S期阻止、例えばDNAアルキル化剤、例えばタモキシフェン、プレドニゾン、ダカルバジン、メクロレタミン、シスプラチン、メトトレキサート、5−フルオロウラシル及びara−Cまで波及する。さらなる情報は、Mendelsohn and Israel,eds.,The Molecular Basis of Cancer,Chapter1,表題「Cell cycle regulation,oncogenes,and antineoplastic drugs」by Murakami et al.(W.B.Saunders,Philadelphia,1995),例えばp.13に見出すことができる。

0081

放射線療法」とは、正常に機能する細胞の能力を制限するかまたは細胞全体を破壊するのに充分な損傷を細胞に対して誘発するための定方向ガンマ線またはベータ線の使用を意味する。当該技術分野では治療の線量及び持続時間を決定する多くの方法が存在することがわかるだろう。典型的な治療は、一回投与として施され、典型的線量は一日あたり10〜200単位(グレイ)の範囲内である。

0082

治療を目的とした「対象」または「個体」とは、ヒト、飼育及び家畜動物、及び動物園スポーツまたはペット動物、例えばイヌ、ウマ、ネコ畜牛などを含めた哺乳動物として分類される任意の動物を意味する。好ましくは、哺乳動物はヒトである。対象または個体は、患者であってよい。

0083

本明細書中の「抗体」なる用語は、最も広義で用いられ、具体的にはモノクローナル抗体全長モノクローナル抗体を含む)、ポリクローナル抗体、多特異性抗体(例えば二重特異性抗体)、及び所望の生物活性を示すかぎりにおいて抗体フラグメント網羅している。

0084

「単離された」抗体とは、同定され、その天然の環境の一構成成分から分離及び/または回収された抗体である。その天然の環境の汚染性構成成分は、抗体の研究、診断または治療目的の使用と干渉すると考えられる材料であり、酵素、ホルモン及び他のタンパク様または非タンパク溶質が含まれるかもしれない。一部の実施形態において、抗体は、例えば(1)ロウリーの方法により決定される通り、抗体重量で95%超そして、一部の実施形態においては99重量%超まで;(2)例えばスピニングカップ配列決定装置などを用いて少なくとも15個のN末端または内部アミノ酸配列残基を得るのに充分な程度まで、または(3)例えばクマシーブルーまたは銀染色を用いて還元または非還元条件の下でSDS−PAGEによる均質性に至るまで精製される。抗体の天然の環境の少なくとも1つの構成成分は存在しないものであるため、単離された抗体には、組換え型細胞の内部のインサイチュ抗体が含まれる。しかしながら通常は、単離された抗体は、少なくとも1回の精製ステップによって調製されるものである。

0085

「天然抗体」とは通常、2本の同一の軽(L)鎖と2本の同一の重(H)鎖とで構成される約150,000ダルトンヘテロテトラマー糖タンパク質である。各軽鎖は、1つの共有ジスルフィド結合によって重鎖に結合され、一方ジスルフィド結合の数は、異なる免疫グロブリンアイソタイプの重鎖間で変動する。各々の重鎖及び軽鎖はまた、規則的に離隔された鎖内ジスルフィド架橋を有する。各重鎖は一方の末端に可変ドメイン(VH)とそれに続くいくつかの定常ドメインを有する。各軽鎖は、一方の末端に可変ドメイン(VL)を、そして他方の末端に定常ドメインを有する。軽鎖の定常ドメインは、重鎖の第1の定常ドメインと整列させられ、軽鎖の可変ドメインは、重鎖の可変ドメインと整列させられる。特定のアミノ酸残基は、軽鎖と重鎖の可変ドメインの間に界面を形成すると考えられている。

0086

「定常ドメイン」なる用語は、抗原結合部位を含む可変ドメインである免疫グロブリンのもう一方の部分に比べてより保存度の高いアミノ酸配列を有する、免疫グロブリン分子の部分を意味する。定常ドメインは、重鎖のCH1、CH2及びCH3ドメイン集合的にCH)及び軽鎖のCHL(またはCL)を含む。

0087

抗体の「可変領域」または「可変ドメイン」は、抗体の重鎖または軽鎖のアミノ末端ドメインを意味する。重鎖の可変ドメインは、「VH」として言及される場合がある。軽鎖の可変ドメインは、「VL」として言及される場合がある。これらのドメインは、概して、抗体の最も可変的な部分であり、抗原結合部位を含む。

0088

「可変」なる用語は、可変ドメインのある特定の部分が抗体間で広範に配列が異なり、特定の各抗体のその特定の抗原についての特異性及び結合において使用されるという事実を意味している。しかしながら、可変性は、抗体の可変ドメイン全体にわたり均等に分布してはいない。可変性は、軽鎖及び重鎖の可変ドメインの両方において、超可変領域(HVR)と呼ばれる3つのセグメント内に集中している。可変ドメインのより保存度の高い部分は、フレームワーク領域(FR)と呼ばれる。天然重鎖及び軽鎖の可変ドメインは各々4つのFR領域を含み、これらの領域は、大部分は、ベータシート構造を結合し場合によってはベータシート構造の一部を成すループを形成する3つのHVRによって結合されて、1つのベータシート立体配置を採用している。各鎖内のHVRは、FR領域により互いに近接して保持されており、もう一方の鎖由来のHVRと共に、抗体の抗原結合部位の形成に寄与する(Kabat et al.,Sequences of Proteins of Immunological Interest,Fifth Edition,National Institute of Health,Bethesda,Md.(1991)を参照のこと)。定常ドメインは、抗原に対する抗体の結合に直接関与せず、さまざまなエフェクター機能、例えば抗体依存性細胞毒性における抗体の関与などを示す。

0089

任意の哺乳動物種由来の抗体(免疫グロブリン)の「軽鎖」は、それらの定常ドメインのアミノ酸配列に基づいて、カッパ(「κ」)及びラムダ(「λ」)と呼ばれる2つの明らかに異なるタイプの1つに割当てることができる。

0090

本明細書で使用されるIgG「アイソタイプ」または「サブクラス」なる用語は、免疫グロブリンのその定常領域の化学的特性及び抗原特性によって定義されるサブクラスのいずれかを意味する。

0091

抗体(免疫グロブリン)を、その重鎖の定常ドメインのアミノ酸配列に応じて異なるクラスに割当てることができる。免疫グロブリンには5つの主要クラス、すなわちIgAIgD、IgE、IgG及びIgMがあり、これらのうちのいくつかはさらにサブクラス(アイソタイプ)、例えばIgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgA1及びIgA2に分割され得る。異なる免疫グロブリンクラスに対応する重鎖定常ドメインは、それぞれα、γ、ε、γ及びμと呼ばれる。異なる免疫グロブリンクラスのサブユニット構造及び3次元立体配置は周知であり、Abbas et al.Cellular and Mol.Immunology,4th ed.(W.B.Saunders,Co.,2000)内に一般的に説明されている。抗体は、1つ以上の他のタンパク質またはペプチドとの抗体の共有結合または非共有結合会合によって形成されるより大きい融合分子の一部である場合がある。

0092

全長抗体」、「インタクト抗体」及び「全抗体」なる用語は、本明細書において、以下で定義づけする抗体フラグメントではなく、その実質的に無傷な形態での抗体を意味するために互換的に使用されている。これらの用語は、特にFc領域を含む重鎖を伴う抗体を意味する。

0093

本明細書の目的では「ネーキッド抗体」とは、細胞毒性部分または放射性標識にコンジュゲートしていない抗体である。

0094

「抗体フラグメント」は、好ましくはその抗原結合領域を含むインタクト抗原の一部分を含む。一部の実施形態において、本明細書中に記載の抗体フラグメントは、抗原結合フラグメントである。抗体フラグメントの例としては、Fab、Fab’、F(ab’)2及びFvフラグメント;二重特異性抗体;線状抗体;一本鎖抗体分子;及び抗体フラグメントで形成された多特異性抗体が含まれる。

0095

抗体のパパイン消化は、各々単一の抗原結合部位を伴う「Fab」フラグメントと呼ばれる2つの同一の抗原結合フラグメントと、(その名前が容易に結晶化するその能力を反映している)残留「Fc」フラグメントとを産生する。ペプシン処理は、2つの抗原組合せ部位を有しかつそれでも抗原を架橋できるF(ab’)2フラグメントを生成する。

0096

「Fv」は、完全抗原結合部位を含む最小抗体フラグメントである。一実施形態において、2本鎖Fv種は、密な非共有結合の1つの重鎖及び軽鎖可変ドメインの2量体で構成されている。一本鎖Fv(scFv)種では、1つの重鎖と1つの軽鎖の可変ドメインが、柔軟なペプチドリンカーにより共有結合で結合され得、こうして、軽鎖及び重鎖は、2本鎖Fv種の場合に類似する「2量体」構造で会合できるようになっている。各々の可変ドメインの3つのHVRが相互作用してVH−VL2量体の表面上で抗原結合部位を画定するのは、この立体配置においてである。集合的に、6つのHVRは、抗体に対して抗原結合特異性を付与する。しかしながら、単一の可変ドメイン(または1つの抗原に特異的な3つのHVRのみを含むFvの半分)でさえ、完全な結合部位より親和性は低いものの、抗原を認識し結合する能力を有する。

0097

Fabフラグメントは、重鎖及び軽鎖可変ドメインを含み、また、軽鎖の定常ドメイン及び重鎖の第1の定常ドメイン(CH1)も含む。Fab’フラグメントは、抗体ヒンジ領域由来の1つ以上のシステインを含む重鎖CH1ドメインのカルボキシ末端における数個の残基の付加により、Fabフラグメントと異なっている。Fab’−SHは、本明細書において、定常ドメインのシステイン残基(単複)が遊離チオール基を担持しているFab’に対する呼称である。F(ab’)2抗体フラグメントは当初、間にヒンジシステインを有するFab’フラグメントの対として産生された。抗体フラグメントの他の化学的カップリングもまた公知である。

0098

「一本鎖Fv」または「scFv」抗体フラグメントは、抗体のVH及びVLドメインを含み、ここでこれらのドメインは、単一のポリペプチド鎖内に存在している。概して、scFvポリペプチドはさらに、scFvが抗原結合のための所望の構造を形成できるようにするポリペプチドリンカーをVH及びVLドメインの間に含む。scFvの概説は、例えばPluckthun,The Pharmacology of Monoclonal Antibodies中,vol.113,Rosenburg and Moore eds.,(Springer−Verlag,New York,1994),pp.269〜315を参照のこと。

0099

ダイアボディ」とは、同じポリペプチド鎖内の軽鎖可変ドメイン(VL)に結合された重鎖可変ドメイン(VH)(VH−VL)を含む、2つの抗原結合部位を有する抗体フラグメントを意味する。同じ鎖上の2つのドメイン間の対合を可能にするには短すぎるリンカーを使用することによって、ドメインは、別の鎖の相補的ドメインと強制的に対合させられ、2つの抗原結合部位を作り上げる。ダイアボディは、2価あるいは二重特異性であってよい。ダイアボディは、例えばEP404,097;WO1993/01161;Hudson et al.,Nat.Med.9:129〜134(2003);及びHollinger et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA90:6444〜6448(1993)中でさらに完全に説明されている。トリアボディ及びテトラボディもまた、Hudson et al.,Nat.Med.9:129〜134(2003)中で説明されている。

0100

本明細書で使用される「モノクローナル抗体」なる用語は、実質的に均質な抗体の集団から得た1つの抗体を意味し、例えば、この集団を含む個別の抗体は、わずかな量で存在する可能性のある考えられる突然変異、例えば天然に発生する突然変異を除いて同一である。したがって、「モノクローナル」という修飾語句は、個別の抗体の混合物ではないものとしての抗体の性質を表わしている。ある特定の実施形態において、このようなモノクローナル抗体は典型的に、1つの標的に結合するポリペプチド配列を含む抗体を含み、ここで標的結合ポリペプチド配列は、複数のポリペプチド配列からの単一の標的結合ポリペプチド配列の選択を含むプロセスによって得られたものである。例えば、選択プロセスは、ハイブリドーマクローンファージクローンまたは組換え型DNAクローンのプールなどの複数のクローンから唯一のクローンを選択することであり得る。選択された標的結合配列は、例えば標的に対する親和性を改善するため、標的結合配列をヒト化するため、細胞培養におけるその産生を改善するため、インビボでのその免疫原性を減少させるため、多特異性抗体を創出するためなどで、さらに改変可能であること、そして、改変された標的結合配列を含む抗体もまた本発明のモノクローナル抗体であることを理解すべきである。異なる決定基エピトープ)に対して向けられた異なる抗体を典型的に含んでいるポリクローナル抗体調製物とは異なり、モノクローナル抗体調製物の各々のモノクローナル抗体は、1つの抗原についての単一の決定基に対して向けられている。その特異性に加えて、モノクローナル抗体調製物は、典型的に他の免疫グロブリンにより汚染されていないという点が有利である。

0101

「モノクローナル」という修飾語句は、抗体の実質的に均質な集団から得られるものとしての抗体の性質を表わし、いずれかの特定の方法による抗体の産生が求められるものとして解釈されるべきではない。例えば、本発明にしたがって使用されるべきモノクローナル抗体は、例えばハイブリドーマ方法(例えばKohler and Milstein,Nature,256:495〜97(1975);Hongo et al.,Hybridoma,14(3):253〜260(1995)、Harlow et al.,Antibodies:A Laboratory Manual,(Cold Spring Harbor Laboratory Press,2nd ed.1988);Hammerling et al.,in:Monoclonal Antibodies and T−Cell Hybridomas 563〜681(Elsevier,N.Y.,1981))、組換え型DNA方法(例えば米国特許第4816,567号参照)、ファージティスプレイ技術(例えばClackson et al.,Nature,352:624〜628(1991);Marks et al.,J.Mol.Biol.222:581〜597(1992);Sidhu et al.,J.Mol.Biol.338(2):299〜310(2004);Lee et al.,J.Mol.Biol.340(5):1073〜1093(2004);Fellouse,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 101(34):12467〜12472(2004);及びLee et al.,J.Immunol.Methods284(1−2):119〜132(2004)参照)、及び、ヒト免疫グロブリン遺伝子座またはヒト免疫グロブリン配列をコードする遺伝子の一部分または全てを有する動物内でヒトまたはヒト様抗体を産生するための技術(例えばWO1998/24893;WO1996/34096;WO1996/33735;WO1991/10741;Jakobovits et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 90:2551(1993);Jakobovits et al.,Nature 362:255〜258(1993);Bruggemann et al.,Year in Immunol.7:33(1993);米国特許第5,545,807号;同第5,545,806号;同第5,569,825号;同第5,625,126号;同第5,633,425号;及び同第5,661,016号;Marks et al.,Bio/Technology 10:779〜783(1992);Lonberg et al.,Nature 368:856〜859(1994);Morrison,Nature 368:812−813(1994);Fishwild et al.,Nature Biotechnol.14:845〜851(1996);Neuberger,Nature Biotechnol.14:826(1996);及びLonberg et al.,Intern.Rev.Immunol.13:65〜93(1995)参照)を含めたさまざまな技術により作製されてよい。

0102

本明細書において、モノクローナル抗体には具体的には、重鎖及び/または軽鎖の一部分が、特定の種に由来するかまたは特定の抗体クラスまたはサブクラスに属する抗体内の対応する配列と同一であるかまたは相同であり、一方鎖(単複)の残りの部分は、別の種に由来するかまたは別の抗体クラスまたはサブクラスに属する抗体内の対応する配列と同一であるかまたは相同である「キメラ」抗体、ならびに所望の生物活性を示しているかぎりにおいてこのような抗体のフラグメントが含まれる(例えば米国特許第4,816,567号;及びMorrison et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 81:6851〜6855(1984)を参照)。キメラ抗体には、抗体の抗原結合領域が、目的の抗原を用いてマカクザル免疫付与することなどによって産生された抗体から誘導されているPRIMATTZED(登録商標)抗体が含まれる。

0103

非ヒト(例えばマウス)抗体の「ヒト化された」形態は、非ヒト免疫グロブリンに由来する最小配列を含むキメラ抗体である。一実施形態において、ヒト化抗体は、レシピエントのHVR由来の残基が、所望の特異性、親和性及び/または能力を有するマウス、ラットウサギまたは非ヒト霊長類などの非ヒト種(ドナー抗体)のHVR由来の残基と交換されているヒト免疫グロブリン(レシピエント抗体)である。一部の場合において、ヒト免疫グロブリンのFR残基は、対応する非ヒト残基で交換される。さらに、ヒト化抗体は、レシピエント抗体内またはドナー抗体内に見出されない残基を含む場合がある。これらの修飾は、抗体性能をさらに改良するために行なわれてよい。一般に、ヒト化抗体は、超可変ループの全てまたは実質的に全てが非ヒト免疫グロブリンのものに対応し、FRの全てまたは実質的に全てがヒト免疫グロブリン配列のものである、少なくとも1つそして典型的には2つの可変ドメインの実質的に全てを含む。ヒト化抗体は、任意にはまた、免疫グロブリン定常領域(Fc)、典型的にはヒト免疫グロブリンの定常領域の少なくとも一部分をも含む。さらなる詳細については、例えばJones et al.,Nature 321:522〜525(1986);Riechmann et al.,Nature 332:323〜329(1988);及びPresta,Curr.Op.Struct.Biol.2:593〜596(1992)を参照のこと。また例えばVaswani and Hamilton,Ann.Allergy,Asthma & Immunol.1:105〜115(1998);Harris,Biochem.Soc.Transactions 23:1035〜1038(1995);Hurle and Gross,Curr.Op.Biotech.5:428〜433(1994);及び米国特許第6,982,321号及び同第7,087,409号も参照のこと。

0104

「ヒト抗体」は、ヒトが産生する抗体のアミノ酸配列に対応するアミノ酸配列を有し、かつ/または本明細書中で開示されているヒト抗体の作製技術のいずれかを用いて作製されたものである。ヒト抗体についてのこの定義は、具体的に非ヒト抗原結合残基を含むヒト化抗体を除外している。ヒト抗体は、ファージディスプレイライブラリを含む、当該技術分野において公知のさまざまな技術を用いて産生可能である。Hoogenboom and Winter,J.Mol.Biol.,227:381(1991);Marks et al.,J.Mol.Biol.,222:581(1991)。同じくヒトモノクローナル抗体の調製のために利用可能であるのは、Cole et al.,Monoclonal Antibodies and Cancer Therapy,Alan R.Liss,p.77(1985);Boerner et al.,J.Immunol.,147(1):86〜95(1991)中に記載されている方法である。またvan Dijk and van de Winkel,Curr.Opin.Pharmacol.,5:368〜74(2001)も参照のこと。ヒト抗体は、抗原投与に応答して、ヒト抗体を産生するように修飾されているもののその内因性遺伝子座が無能力化されているトランスジェニック動物、例えば免疫付与されたゼノマウスに対して抗原を投与することによって調製可能である(例えばXENOMOUSE(商標)技術に関する米国特許第6,075,181号及び同第6,150,584号を参照のこと)。また、例えば、ヒトB細胞ハイブリドーマ技術を介して生成されるヒト抗体に関するLi et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,103:3557〜3562(2006)も参照のこと。

0105

「種依存性抗体」は、第2の哺乳動物種由来のその抗原の相同体についてそれが有する結合親和性に比べて、第1の哺乳動物種由来の抗原に対してより強い結合親和性を有する抗体である。通常、種依存性抗体は、ヒト抗原に対して「特異的に結合する」(例えば約1×10−7M以下、好ましくは約1×10−8M以下そして好ましくは約1×10−9M以下の結合親和性(Kd)値を有する)が、ヒト抗原に付するその結合親和性の少なくとも50分の1または少なくとも約500分の1または少なくとも約1000分の1の結合親和性を第2の非ヒト哺乳動物種由来の抗原の相同体に対して有する。種依存性抗体は、以上で定義された通りのさまざまなタイプの抗体のいずれかであってよいが、好ましくは、ヒト化またはヒト抗体である。

0106

「超可変領域」、「HVR」または「HV」なる用語は、本明細書において使用される場合、配列が超可変的でありかつ/または構造的に定義されたループを形成する抗体可変ドメインの領域を意味する。概して、抗体は、6つのHVR;すなわちVH内に3つ(H1、H2、H3)そしてVL内に3つ(L1、L2、L3)のHVRを含む。天然抗体内で、H3及びL3は、6つのHVRのうち最大の多様性を示し、特にH3は、抗体に対して優れた特異性を付与する特有役割を果たすものと考えられている。例えばXu et al.,Immunity 13:37−45(2000);Johnson and Wu,Methodsin Molecular Biology中 248:1〜25(Lo,ed.,Human Press,Totowa,N.J.,2003)を参照のこと。実際、重鎖のみで構成された天然に発生するラクダ抗体は、軽鎖の不在下で機能的でかつ安定している。例えばHamers−Casterman et al.,Nature 363:446〜448(1993);Sheriff et al.,Nature Struct.Biol.3:733〜736(1996)を参照のこと。

0107

いくつかのHVR描写が使用されており、本明細書中で包含されている。Kabat相補性決定領域(CDR)は配列の可変性に基づくものであり、最も一般的に使用されている((Kabat et al.,Sequences of Proteins of Immunological Interest,5th Ed.Public Health Service,National Institutes of Health,Bethesda,Md.(1991))。Chothiaは、その代り構造ループの場所に言及している((Chothia and Lesk J.Mol.Biol.196:901〜917(1987))。AbM HVRは、Kabat HVRとChothia構造ループの間の妥協案であり、Oxfard MolecularのAbM抗体モデリングソフトウェアにより使用されている。「接触」HVRは、利用可能な複雑な結晶構造の分析に基づくものである。これらのHVRの各々に由来する残基を以下に記す:

0108

HVRは、VL中の24〜36または24〜34(L1)、46〜56または50〜56(L2)及び89〜97または89〜96(L3)及びVH中の26〜35(H1)、50〜65または49〜65(H2)及び93〜102、94〜102、または95〜102(H3)という「拡張HVR」を含んでいてよい。可変ドメイン残基は、これらの定義の各々について上記Kabat et al.にしたがって付番される。

0109

「フレームワーク」または「FR」残基は、本明細書中で定義されているHVR残基以外の可変ドメイン残基である。

0110

「Kabat中にある通りの可変ドメイン残基の付番」または「Kabat中にある通りのアミノ酸位置の付番」及びそれらの変形形態は、上記Kabat et al.中の抗体の編集物の重鎖可変ドメインまたは軽鎖可変ドメインのために使用された付番システムを意味する。この付番システムを使用すると、実際の線状アミノ酸配列は、可変ドメインのFRまたはHVRの短縮またはその中への挿入に対応するより少ないまたは付加的なアミノ酸を含んでいる場合がある。例えば、重鎖可変ドメインは、H2の残基52の後に単一のアミノ酸インサート(Kabatによると残基52a)を、そして重鎖FR残基82の後に挿入された残基(例えば、Kabatによると残基82a、82b及び82cなど)を含む可能性がある。Kabatの残基付番は、「標準的」Kabat付番済み配列と抗体の配列の相同性領域における整列によって、所与の抗体について決定され得る。

0111

Kabat付番システムは、概して、可変ドメイン内の残基(おおよそ軽鎖の残基1〜107及び重鎖の残基1〜113付近)に言及する時に使用される(例えばKabat et al.,Sequences of Immunological Interest.5th Ed.Public Health Service,National Institutes of Health,Bethesda,Md.(1991))。「EU付番システム」または「EU指標」は、概して、免疫グロブリン重鎖定常領域内の残基に言及する場合に使用される(例えば、上記Kabat et al.内で報告されたEU指標)。「Kabat中にある通りのEU指標」とは、ヒトIgG1EU抗体の残基付番を意味する。

0112

「線状抗体」なる表現は、Zapata et al.(1995 Protein Eng,8(10):1057〜1062)中に記載の抗体を意味する。簡単に言うと、これらの抗体は、相補的軽鎖ポリペプチドと共に一対の抗原結合領域を形成する一対のタンデムFdセグメント(VH−CH1−VH−CH1)を含む。線状抗体は二重特異的または単一特異的であり得る。

0113

本明細書で使用される「結合する」、「〜に特異的に結合する」または「〜に対し特異的である」なる用語は、生体分子を含む分子の不均一集団の存在下での標的の存在を決定するものである抗体と標的の間の結合などの測定可能かつ再現可能な相互作用を意味する。例えば、(エピトープであり得る)標的に結合するかまたは特異的に結合する抗体は、他の標的に対してそれが結合するよりも大きい親和性、結合活性で、より容易にかつ/またはより長い時間、この標的と結合する抗体である。一実施形態において、無関係の標的に対する抗体の結合の程度は、例えばラジオイムノアッセイ(RIA)によって測定される標的に対する抗体の結合の約10%未満である。ある特定の実施形態において、標的に対し特異的に結合する抗体は、1μM以下、100nM以下、10nM以下、1nM以下、または0.1nM以下の解離定数(Kd)を有する。ある特定の実施形態において、抗体は、異なる種に由来するタンパク質の間に保存される1つのタンパク質上のエピトープに対して特異的に結合する。別の実施形態において、特異的結合は、排他的結合を含み得るが、これを必要とするわけではない。

0114

II. PD−1軸結合アンタゴニスト
本明細書中に提供されているのは、有効量のPD−1軸結合アンタゴニストとタキサンを個体に投与することを含む、個体において癌を治療するまたは癌の進行を遅延させるための方法である。同じく本明細書中に提供されているのは、有効量のPD−1軸結合アンタゴニストとタキサンを個体に投与することを含む、癌を有する個体において免疫機能を増強させる方法である。例えば、PD−1軸結合アンタゴニストには、PD−1結合アンタゴニスト、PD−L1結合アンタゴニスト及びPD−L2結合アンタゴニストが含まれる。PD−1(プログラム死1)は、当該技術分野において「プログラム細胞死1」、「PDCD1」、「CD279」及び「SLEB2」とも呼ばれている。例示的な1つのヒトPD−1は、niProtKB/Swiss−Prot受託番号Q15116中に示されている。PD−L1(プログラム死リガンド−1)は、当該技術分野において、「プログラム細胞死1リガンド1」、「PDCD1LG1」、「CD274」、「B7−H」及び「PDL1」とも呼ばれている。例示的な1つのヒトPD−L1は、UniProtKB/Swiss−Prot受託番号Q9NZQ7.1中に示されている。PD−L2(プログラム死リガンド2)は、当該技術分野において、「プログラム細胞死1リガンド2」、「PDCD1LG2」、「CD273」、「B7−DC」、「Btdc」及び「PDL2」とも呼ばれている。例示的な1つのヒトPD−L2は、UniProtKB/Swiss−Prot受託番号Q9BQ51中に示されている。一部の実施形態において、PD−1、PD−L1及びPD−L2は、ヒトPD−1、PD−L1及びPD−L2である。

0115

一部の実施形態において、PD−1結合アンタゴニストは、PD−1のそのリガンド結合パートナーに対する結合を阻害する分子である。特定の態様において、PD−1リガンド結合パートナーは、PD−L1及び/またはPD−L2である。別の実施形態において、PD−L1結合アンタゴニストは、PD−L1のそのリガンド結合パートナーに対する結合を阻害する分子である。特定の態様において、PD−L1結合パートナーは、PD−1及び/またはB7−1である。別の実施形態において、PD−L2結合アンタゴニストは、PD−L2のその結合パートナーに対する結合を阻害する分子である。特定の態様において、PD−L2結合パートナーは、PD−1である。アンタゴニストは、抗体、その抗原結合フラグメント、イムノアドヘシン、融合タンパク質またはオリゴペプチドであってよい。

0116

一部の実施形態において、PD−1結合アンタゴニストは抗PD−1抗体(例えばヒト抗体、ヒト化抗体またはキメラ抗体)である。一部の実施形態において、抗PD−1抗体は、MDX−1106(ニボルマブ)、MK−3475(ランブロリズマブ)及びCT−011(ピジリズマブ)からなる群から選択される。一部の実施形態において、PD−1結合アンタゴニストはイムノアドヘシン(例えば、定常領域(例えば免疫グロブリン配列のFc領域)に融合したPD−L1またはPD−L2の細胞外またはPD−1結合部分を含むイムノアドヘシン)である。一部の実施形態において、PD−1結合アンタゴニストはAMP−224である。一部の実施形態において、PD−L1結合アンタゴニストは、抗PD−L1抗体である。一部の実施形態において、抗PD−L1抗体は、YW243.55.S70、MPDL3280A、MDX−1105及びMEDI4736からなる群から選択される。抗体YW243.55.S70は、WO2010/077634中に記載の抗PD−L1である。BMS−936559としても公知であるMDX−1105は、WO2007/005874中に記載の抗PD−L1抗体である。MEDI4736は、WO2011/066389及びUS2013/034559中に記載の抗PD−L1モノクローナル抗体である。MDX−1106−04、ONO−4538、BMS−936558またはニボルマブとしても公知であるMDX−1106は、WO2006/121168中に記載の抗PD−1抗体である。ランブロリズマブとしても公知であるMK−3475は、WO2009/114335中に記載の抗PD−1抗体である。hBAT、hBAT−1またはピジリズマブとしても公知であるCT−011は、WO2009/101611中に記載の抗PD−1抗体である。B7−DCIgとしても公知であるAMP−224は、WO2010/027827及びWO2011/066342中に記載のPD−L2−Fc融合可溶レセプターである。

0117

一部の実施形態において、PD−1軸結合アンタゴニストは、抗PD−L1抗体である。一部の実施形態において、抗PD−L1抗体は、PD−L1とPD−1の間、及び/またはPD−L1とB7−1の間の結合を阻害することができる。一部の実施形態において、抗PD−L1抗体は、モノクローナル抗体である。一部の実施形態において、抗PD−L1抗体は、Fab、Fab’−SH、Fv、scFv及び(Fab’)2フラグメントからなる群から選択される抗体フラグメントである。一部の実施形態において、抗PD−L1抗体は、ヒト化抗体である。一部の実施形態において、抗PD−1抗体は、ヒト抗体である。

0118

本発明の方法に有用である抗PD−L1抗体及びそれを作製する方法の例は、参照により本明細書に援用されているPCT特許出願WO2010/077634、WO2007/005874、WO2011/066389及びUS2013/034559中に記載されている。本発明において有用である抗PD−L1抗体(このような抗体を含む組成物を含む)は、癌を治療するためにタキサンと組合せて使用してよい。

0119

抗PD−1抗体
一部の実施形態において、抗PD−1抗体はMDX−1106である。「MDX−1106」の代替的名称としては、MDX−1106−04、ONO−4538、BMS−936558またはニボルマブがある。一部の実施形態において、抗PD−1抗体はニボルマブ(CAS登録番号:946414−94−4)である。またさらなる実施形態において、提供されているのは、配列番号1由来の重鎖可変領域アミノ酸配列を含む重鎖可変領域及び/または配列番号2由来の軽鎖可変領域アミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む、単離された抗PD−1抗体である。またさらなる実施形態において、提供されているのは、重鎖及び/または軽鎖配列を含む単離された抗PD−1抗体であり、ここで、
(a)重鎖配列は、重鎖配列:
QVQLVESGGGVVQPGRSLRLDCKASGITFSNSGMHWVRQAPGKGLEWVAVIWYDGSKRYYADSVKGRFTISRDNSKNTLFLQMNSLRAEDTAVYYCATDDYWGQGTVTSSASTKGPSVFPLAPCSSTSESTAALGCLVKDYFPPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTKTYTCNVDHKPSNTKVDKRVESKYGPPCPPCPAPFLGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSQEDPEVQFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQFNSTYRVVSVLTVLHDWLNGKEYKCKVSNKGLPSSIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPSQEEMTKNQVSLTCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSRLTVDKSRWQEGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSLGK(配列番号1)に対して少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%の配列同一性を有し、かつ
(b)軽鎖配列は、軽鎖配列:
EIVLTQSPATLSLSPGERATLSCRASQSVSSYLAWYQQKPGQAPRLLIYDASNRATGIPARFSGSGSGTDFTLTISSLEPEDFAVYYCQQSSNWPRTFGQGTKVEIKRTVAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGEC(配列番号2)に対して少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%の配列同一性を有する。

0120

抗PD−L1抗体
一部の実施形態において、調合物中の抗体は、重鎖及び/または軽鎖配列中に少なくとも1つ(例えば少なくとも2つ、少なくとも3つまたは少なくとも4つ)のトリプトファンを含む。一部の実施形態において、アミノ酸トリプトファンは、抗体のHVR領域、フレームワーク領域及び/または定常領域内にある。一部の実施形態において、抗体は、HVR領域内に2つまたは3つのトリプトファン残基を含む。一部の実施形態において、調合物中の抗体は抗PD−L1抗体である。PDL1、B7−H1、B7−4、CD274及びB7−Hとしても公知であるPD−L1(プログラム死リガンド1)は、膜貫通タンパク質であり、それとPD−1との相互作用は、T細胞活性化及びサイトカイン産生を阻害する。一部の実施形態において、本明細書中に記載の抗PD−L1抗体は、ヒトPD−L1に結合する。本明細書中に記載の方法内で使用可能である抗PD−L1抗体の例は、その全体が参照により本明細書に援用されているPCT特許出願WO2010/077634A1及びUS8,217,149の中に記載されている。

0121

一部の実施形態において、抗PD−L1抗体は、PD−L1とPD−1の間及び/またはPD−L1とB7−1の間の結合を阻害することができる。一部の実施形態において、抗PD−L1抗体はモノクローナル抗体である。一部の実施形態において、抗PD−L1抗体は、Fab、Fab’−SH、Fv、scFv及び(Fab’)2フラグメントからなる群から選択される抗体フラグメントである。一部の実施形態において、抗PD−L1抗体はヒト化抗体である。一部の実施形態において、抗PD−L1抗体はヒト抗体である。

0122

WO2010/077634A1及びUS8,217,149に記載の抗PD−L1抗体は、本明細書中に記載の方法の中で使用されてよい。一部の実施形態において、抗PD−L1抗体は、配列番号3の重鎖可変領域配列及び/または配列番号4の軽鎖可変領域配列を含む。またさらなる実施形態において、提供されているのは、重鎖可変領域及び/または軽鎖可変領域配列を含む単離された抗PD−L1抗体であり、ここで、
(a)重鎖配列は、重鎖配列:
EVQLVESGGGLVQPGGSLRLSCAASGFTFSDSWIHWVRQAPGKGLEWVAWISPYGGSTYYADSVKGRFTISADTSKNTAYLQMNSLRAEDTAVYYCARRHWPGGFDYWGQGTLVTVSA(配列番号3)に対して少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%の配列同一性を有し、かつ
(b)軽鎖配列は、軽鎖配列:
IQMTSPSSSASGDRVTITCRASQDVSTAVAWYQQKPGKAPKLLIYSASFLYSGVPSRFSGSGSGTDFTLTISSLQPEDFATYYCQQYLYHPATFGQGTKVEIKR(配列番号4)に対して少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%の配列同一性を有する。

0123

一実施形態において、抗PD−L1抗体は、HVR−H1、HVR−H2及びHVR−H3配列を含む重鎖可変領域を含み、ここで、
(a)HVR−H1配列はGFTFSX1SWIHであり(配列番号5)、
(b)HVR−H2配列はAWIX2PYGGSX3YYADSVKGであり(配列番号6)、
(c)HVR−H3配列はRHWPGGFDYであり(配列番号7)、
さらにここで、X1はDまたはGであり;X2はSまたはLであり;X3はTまたはSである。1つの特定の態様において、X1はDであり;X2はSであり、X3はTである。

0124

別の態様において、ポリペプチドはさらに、(HC−FR1)−(HVR−H1)−(HC−FR2)−(HVR−H2)−(HC−FR3)−(HVR−H3)−(HC−FR4)という式にしたがったHVR間に並置された可変領域重鎖フレームワーク配列を含む。さらに別の態様では、フレームワーク配列は、ヒトコンセンサスフレームワーク配列に由来する。さらなる一態様では、フレームワーク配列は、VHサブグループIIIコンセンサスフレームワークである。またさらなる態様では、フレームワーク配列の少なくとも1つは、以下の通りである:
HC−FR1は、EVQLVESGGGLVQPGGSLRLSCAAS(配列番号:8)
HC−FR2は、WVRQAPGKGLEWV(配列番号:9)
HC−FR3は、RFTISADTSKNTAYLQMNSLRAEDTAVYYCAR(配列番号:10)
HC−FR4は、WGQGTLVTVSA(配列番号:11)。

0125

またさらなる態様において、重鎖ポリペプチドはさらにHVR−L1、HVR−L2及びHVR−L3を含む可変領域軽鎖と組合わされており、ここで
(a)HVR−L1配列は、RASQX4X5X6TX7X8Aであり(配列番号:12);
(b)HVR−L2配列は、SASX9LX10Sであり(配列番号:13);
(c)HVR−L3配列は、QQX11X12X13X14PX15Tであり(配列番号:14);
ここで、X4はDまたはV;X5はVまたはI;X6はSまたはN;X7はAまたはF;X8はVまたはL;X9はFまたはT;X10はYまたはA;X11はY、G、F、またはS;X12はL、Y、FまたはW;X13はY、N、A、T、G、FまたはI;X14はH、V、P、TまたはI;X15はA、W、R、PまたはTである。またさらなる態様において、X4はD;X5はV;X6はS;X7はA;X8はV;X9はF;X10はY;X11はY;X12はL;X13はY;X14はH;X15はAである。

0126

またさらなる態様において、軽鎖はさらに、(LC−FR1)−(HVR−L1)−(LC−FR2)−(HVR−L2)−(LC−FR3)−(HVR−L3)−(LC−FR4)という式にしたがったHVR間に並置された可変領域軽鎖フレームワーク配列を含む。またさらなる態様では、フレームワーク配列は、ヒトコンセンサスフレームワーク配列に由来する。またさらなる態様では、フレームワーク配列は、VLカッパIコンセンサスフレームワークである。またさらなる態様では、フレームワーク配列の少なくとも1つは、以下の通りである:
LC−FR1は、DIQMTQSPSSLSASVGDRVTITC(配列番号15)
LC−FR2は、WYQQKPGKAPKLLIY(配列番号16)
LC−FR3は、GVPSRFSGSGSGTDFTLTISSLQPEDFATYY(配列番号17)
LC−FR4は、FGQGTKVEIKR(配列番号18)。

0127

別の実施形態において、提供されているのは、重鎖及び軽鎖可変領域配列を含む単離された抗PD−L1抗体または抗原結合フラグメントであり、ここで
(a)重鎖は、HVR−H1、HVR−H2及びHVR−H3を含み、ここでさらに、
(i) HVR−H1配列は、GFTFSX1SWIHであり(配列番号5)
(ii) HVR−H2配列は、AWIX2PYGGSX3YYADSVKGであり(配列番号6)
(iii) HVR−H3配列は、RHWPGGFDYであり(配列番号7)、及び
(b)軽鎖は、HVR−L1、HVR−L2及びHVR−L3を含み、ここでさらに、
(i) HVR−L1配列は、RASQX4X5X6TX7X8Aであり(配列番号12)
(ii) HVR−L2配列は、SASX9LX10Sであり(配列番号13);及び
(iii) HVR−L3配列は、QQX11X12X13X14PX15Tであり(配列番号14)、ここで式中、X1はDまたはG;X2はSまたはL;X3はTまたはS;X4はDまたはV;X5はVまたはI;X6はSまたはN;X7はAまたはF;X8はVまたはL;X9はFまたはT;X10はYまたはA;X11はY、G、FまたはS;X12はL、Y、FまたはW;X13はY、N、A、T、G、FまたはI;X14はH、V、P、TまたはI;X15はA、W、R、PまたはTである。特定の一態様において、X1はD;X2はS及びX3はTである。別の態様において、X4はD;X5はV;X6はS;X7はA;X8はV;X9はF;X10はY;X11はY;X12はL;X13はY;X14はH;X15はAである。なお、さらに別の態様では、X1はD;X2はSでありX3はT、X4はD;X5はV;X6はS;X7はA;X8はV;X9はF;X10はY;X11はY;X12はL;X13はY;X14はH及びX15はAである。

0128

さらなる一態様において、重鎖可変領域は、(HC−FR1)−(HVR−H1)−(HC−FR2)−(HVR−H2)−(HC−FR3)−(HVR−H3)−(HC−FR4)といったHVR間に並置された1つ以上のフレームワーク配列を含み、軽鎖可変領域は、(LC−FR1)−(HVR−L1)−(LC−FR2)−(HVR−L2)−(LC−FR3)−(HVR−L3)−(LC−FR4)といったHVR間に並置された1つ以上のフレームワーク配列を含む。またさらなる態様において、フレームワーク配列はヒトコンセンサスフレームワーク配列に由来する。またさらなる態様では、重鎖フレームワーク配列はKabatサブグループI、IIまたはIII配列に由来する。またさらなる態様では、重鎖フレームワーク配列は、VHサブグループIIIコンセンサスフレームワークである。またさらなる態様では、重鎖フレームワーク配列の1つ以上が配列番号8、9、10及び11として明記される。またさらなる態様では、軽鎖フレームワーク配列は、KabatカッパI、II、IIまたはIVサブグループ配列に由来する。またさらなる態様では、軽鎖フレームワーク配列は、VLカッパIコンセンサスフレームワークである。またさらなる態様では、軽鎖フレームワーク配列の1つ以上は、配列番号15、16、17及び18として明記される。

0129

またさらなる特定の態様において、抗体はさらにヒトまたはマウス定常領域を含む。またさらなる態様では、ヒト定常領域は、IgG1、IgG2、IgG2、IgG3、IgG4からなる群から選択される。またさらなる特定の態様では、ヒト定常領域はIgG1である。またさらなる態様では、マウス定常領域は、IgG1、IgG2A、IgG2B、IgG3からなる群から選択されている。またさらなる態様では、マウス定常領域はIgG2Aである。またさらなる態様では、抗体は、低いまたは最小限のエフェクター機能を有する。またさらなる態様では、最小限のエフェクター機能は「エフェクターレスFc突然変異」または脱グリコシル化の結果としてもたらされる。またさらなる実施形態においては、エフェクターレスFc突然変異は、定常領域内のN297AまたはD265A/N297A置換である。

0130

また別の実施態様において、提供されているのは、重鎖及び軽鎖可変領域配列を含む、抗PD−L1抗体であり、ここで、
(a)重鎖はさらに、それぞれGFTFSDSWIH(配列番号19)、AWISPYGGSTYYADSVKG(配列番号20)、及びRHWPGGFDY(配列番号21)に対して少なくとも85%の配列同一性を有するHVR−H1、HVR−H2及びHVR−H3配列をさらに含むか、または
(b)軽鎖はさらに、それぞれRASQDVSTAVA(配列番号22)、SASFLYS(配列番号23)及びQQYLYHPAT(配列番号24)に対して少なくとも85%の配列同一性を有するHVR−L1、HVR−L2及びHVR−L3配列をさらに含む。

0131

特定の態様では、配列同一性は、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%または100%である。

0132

別の態様では、重鎖可変領域は、(HC−FR1)−(HVR−H1)−(HC−FR2)−(HVR−H2)−(HC−FR3)−(HVR−H3)−(HC−FR4)といった、HVR間に並置された1つ以上のフレームワーク配列を含み、軽鎖可変領域は、(LC−FR1)−(HVR−L1)−(LC−FR2)−(HVR−L2)−(LC−FR3)−(HVR−L3)−(LC−FR4)といった、HVR間に並置された1つ以上のフレームワーク配列を含む。また別の態様では、フレームワーク配列は、ヒトコンセンサスフレームワーク配列に由来する。またさらなる態様では、重鎖フレームワーク配列は、KabatサブグループI、IIまたはIII配列に由来する。またさらなる態様では、重鎖フレームワーク配列は、VHサブグループIIIコンセンサスフレームワークである。またさらなる態様では、重鎖フレームワーク配列の1つ以上は、配列番号8、9、10及び11として明記される。またさらなる態様では、軽鎖フレームワーク配列は、KabatカッパI、II、IIまたはIVサブグループ配列に由来する。またさらなる態様では、軽鎖フレームワーク配列は、VLカッパIコンセンサスフレームワークである。またさらなる態様では、軽鎖フレームワーク配列の1つ以上は、配列番号15、16、17及び18として明記される。

0133

またさらなる特定の態様では、抗体はさらにヒトまたはマウスの定常領域を含む。またさらなる態様では、ヒト定常領域は、IgG1、IgG2、IgG2、IgG3、IgG4からなる群から選択される。またさらなる特定の態様では、ヒト定常領域はIgG1である。またさらなる態様では、マウス定常領域は、IgG1、IgG2A、IgG2B、IgG3からなる群から選択される。またさらなる態様では、マウス定常領域はIgG2Aである。またさらなる特定の態様では、抗体は低いまたは最小限のエフェクター機能を有する。またさらなる特定の態様では、最小限のエフェクター機能は、「エフェクターレスFc突然変異」または脱グリコシル化の結果としてもたらされる。またさらなる実施態様では、エフェクターレスFc突然変異は、定常領域内の置換N297AまたはD265A/N297A置換である。

0134

別のさらなる実施態様において、提供されているのは、重鎖及び軽鎖可変領域配列を含む、単離された抗PD−L1抗体であり、ここで、
(a)重鎖配列は、重鎖配列:
EVQLVESGGGLVQPGGSLRLSCAASGFTFSDSWIHWVRQAPGKGLEWVAWISPYGGSTYYADSVKGRFTISADTSKNTAYLQMNSLRAEDTAVYYCARRHWPGGFDYWGQGTLVTVSS(配列番号25)に対して少なくとも85%の配列同一性を有する、かつ/または
(b)軽鎖配列は、軽鎖配列:
DIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCRASQDVSTAVAWYQQKPGKAPKLLIYSASFLYSGVPSRFSGSGSGTDFTLTISSLQPEDFATYYCQQYLYHPATFGQGTKVEIKR(配列番号4)に対して少なくとも85%の配列同一性を有する。

0135

特定の態様では、配列同一性は、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%または100%である。別の態様では、重鎖可変領域は、(HC−FR1)−(HVR−H1)−(HC−FR2)−(HVR−H2)−(HC−FR3)−(HVR−H3)−(HC−FR4)といった、HVR間に並置された1つ以上のフレームワーク配列を含み、軽鎖可変領域は、(LC−FR1)−(HVR−L1)−(LC−FR2)−(HVR−L2)−(LC−FR3)−(HVR−L3)−(LC−FR4)といった、HVR間に並置された1つ以上のフレームワーク配列を含む。また別の態様では、フレームワーク配列は、ヒトコンセンサスフレームワーク配列に由来する。さらなる態様では、重鎖フレームワーク配列は、KabatサブグループI、II、またはIII配列に由来する。またさらなる態様では、重鎖フレームワーク配列は、VHサブグループIIIコンセンサスフレームワークである。またさらなる態様では、重鎖フレームワーク配列の1つ以上は、配列番号8、9、10及びWGQGTLVTVSS(配列番号27)として明記される。

0136

またさらなる態様では、軽鎖フレームワーク配列は、KabatカッパI、II、IIIまたはIVサブグループ配列に由来する。またさらなる態様では、軽鎖フレームワーク配列は、VLカッパIコンセンサスフレームワークである。またさらなる態様では、軽鎖フレームワーク配列の1つ以上は、配列番号15、16、17及び18として明記される。

0137

またさらなる特定の態様では、抗体はさらにヒトまたはマウスの定常領域を含む。またさらなる態様では、ヒト定常領域は、IgG1、IgG2、IgG2、IgG3、IgG4からなる群から選択される。またさらなる特定の態様では、ヒト定常領域はIgG1である。またさらなる態様では、マウス定常領域は、IgG1、IgG2A、IgG2B、IgG3からなる群から選択される。またさらなる態様では、マウス定常領域はIgG2Aである。またさらなる態様では、抗体は低いまたは最小限のエフェクター機能を有する。またさらなる特定の態様では、最小限のエフェクター機能は、原核細胞内の産生の結果としてもたらされる。またさらなる特定の態様では、最小限のエフェクター機能は、「エフェクターレスFc突然変異」または脱グリコシル化の結果としてもたらされる。またさらなる実施態様では、エフェクターレスFc突然変異は、定常領域内の置換N297AまたはD265A/N297A置換である。

0138

さらなる態様では、重鎖可変領域は、(HC−FR1)−(HVR−H1)−(HC−FR2)−(HVR−H2)−(HC−FR3)−(HVR−H3)−(HC−FR4)といった、HVR間に並置された1つ以上のフレームワーク配列を含み、軽鎖可変領域は、(LC−FR1)−(HVR−L1)−(LC−FR2)−(HVR−L2)−(LC−FR3)−(HVR−L3)−(LC−FR4)といった、HVR間に並置された1つ以上のフレームワーク配列を含む。またさらなる態様では、フレームワーク配列は、ヒトコンセンサスフレームワーク配列に由来する。またさらなる態様では、重鎖フレームワーク配列は、KabatサブグループI、II、またはIII配列に由来する。またさらなる態様では、重鎖フレームワーク配列は、VHサブグループIIIコンセンサスフレームワークである。またさらなる態様では、重鎖フレームワーク配列の1つ以上は、以下の通りである:
HC−FR1EVQLVESGGGLVQPGGSLRLSCAASGFTFS(配列番号29)
HC−FR2 WVRQAPGKGLEWVA(配列番号30)
HC−FR3 RFTISADTSKNTAYLQMNSLRAEDTAVYYCAR(配列番号10)
HC−FR4 WGQGTLVTVSS(配列番号27)。

0139

またさらなる態様では、軽鎖フレームワーク配列は、KabatカッパI、II、IIまたはIVサブグループ配列に由来する。またさらなる態様では、軽鎖フレームワーク配列は、VLカッパIコンセンサスフレームワークである。またさらなる態様では、軽鎖フレームワーク配列の1つ以上は、以下の通りである:
LC−FR1 DIQMTQSPSSLSASVGDRVTITC(配列番号15)
LC−FR2 WYQQKPGKAPKLLIY(配列番号16)
LC−FR3 GVPSRFSGSGSGTDFTLTISSLQPEDFATYYC(配列番号17)
LC−FR4 FGQGTKVEIK(配列番号28)。

0140

またさらなる特定の態様では、抗体はヒトまたはマウスの定常領域をさらに含む。またさらなる態様では、ヒト定常領域は、IgG1、IgG2、IgG2、IgG3、IgG4からなる群から選択される。またさらなる特定の態様では、ヒト定常領域はIgG1である。またさらなる態様では、マウス定常領域は、IgG1、IgG2A、IgG2B、IgG3からなる群から選択される。またさらなる態様では、マウス定常領域はIgG2Aである。またさらなる特定の態様では、抗体は低いまたは最小限のエフェクター機能を有する。またさらなる特定の態様では、最小限のエフェクター機能は、「エフェクターレスFc突然変異」または脱グリコシル化の結果としてもたらされる。またさらなる態様では、エフェクターレスFc突然変異は、定常領域内のN297AまたはD265A/N297A置換である。

0141

また別の実施態様において、提供されているのは、重鎖及び軽鎖可変領域配列を含む抗PD−L1抗体であり、ここで、
(c)重鎖はさらに、それぞれGFTFSDSWIH(配列番号19)、AWISPYGGSTYYADSVKG(配列番号20)、及びRHWPGGFDY(配列番号21)に対して少なくとも85%の配列同一性を有するHVR−H1、HVR−H2及びHVR−H3配列をさらに含み、かつ/または
(d)軽鎖はさらに、それぞれRASQDVSTAVA(配列番号22)、SASFLYS(配列番号23)及びQQYLYHPAT(配列番号24)に対して少なくとも85%の配列同一性を有するHVR−L1、HVR−L2及びHVR−L3配列を含む。

0142

特定の態様では、配列同一性は、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%または100%である。

0143

別の態様では、重鎖可変領域は、(HC−FR1)−(HVR−H1)−(HC−FR2)−(HVR−H2)−(HC−FR3)−(HVR−H3)−(HC−FR4)といった、HVR間に並置された1つ以上のフレームワーク配列を含み、軽鎖可変領域は、(LC−FR1)−(HVR−L1)−(LC−FR2)−(HVR−L2)−(LC−FR3)−(HVR−L3)−(LC−FR4)といった、HVR間に並置された1つ以上のフレームワーク配列を含む。また別の態様では、フレームワーク配列は、ヒトコンセンサスフレームワーク配列に由来する。またさらなる態様では、重鎖フレームワーク配列は、KabatサブグループI、II、またはIII配列に由来する。またさらなる態様では、重鎖フレームワーク配列は、VHサブグループIIIコンセンサスフレームワークである。またさらなる態様では、重鎖フレームワーク配列の1つ以上は、配列番号8、9、10及びWGQGTLVTVSSASTK(配列番号31)として明記される。

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