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技術 おろし器

出願人 株式会社レーベン
発明者 高部篤
出願日 2019年1月16日 (1年11ヶ月経過) 出願番号 2019-005079
公開日 2020年7月27日 (5ヶ月経過) 公開番号 2020-110475
状態 未査定
技術分野 食品調製器具
主要キーワード 概略台形 横断面形 湾曲凸面 第一刃 使用側 つるす たがね ジャンプ効果
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2020年7月27日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (10)

課題

摺り下ろした食材拡散させないで、自然に排出部に集まり、また、食材を持ち変えることなく、継続して食材を摺り下ろすことができるおろし器を提供すること。

解決手段

食材を摺り下ろすためのおろし面7を備え、おろし面7には、突出尖端を有する刃10が設けられ、複数の刃10が、食材を摺り下ろす方向とほぼ直交する方向に配列して刃列11を形成し、刃列11は、摺り下ろす方向である下流側に凸な線形を形成していることを特徴とするおろし器。

概要

背景

大根ショウガなどの食材摺り下ろす際に使用する調理器具として、おろし器がある。おろし器は、その作用部に食材を摺り下ろすためのおろし面を有している。おろし面には複数の尖鋭突起からなる刃が設けられている。また、おろし面に、前記刃に加えて、摺りおろした食材を排出するための丸孔が設けられている場合もある。

おろし器を使用する際には、摺り下ろし対象である食材を片手に握って、おろし面に対して押圧力をかけながら、食材をおろし面の長手方向に往復摺動を繰り返す。なお、おろし面の長手方向に平行であって、使用者にとっておろし器の遠位端に向かう方向を、本明細書では「摺りおろし方向」または簡単に「おろし方向」という。

通常のおろし器のおろし面は平面であり、おろし面上の刃はおろし方向に直交する方向に直線的に並んでいる。

特許文献1には、おろし方向と直交するおろし面の断面形状が下方へ湾曲する形状のおろし器が記載されている。

特許文献1のおろし器を使用する時は、食材を持たない方のでおろし器の湾曲凸面側を支持する。特許文献1によれば、おろし器への押圧力を掌で受け止めることができ、押圧力が分散しにくく安定して摺りおろしができるという。

また、断面形状が下方へ湾曲しているため、摺り下ろした食材が自然に湾曲部の中央部に集まりやすい。

概要

摺り下ろした食材を拡散させないで、自然に排出部に集まり、また、食材を持ち変えることなく、継続して食材を摺り下ろすことができるおろし器を提供すること。食材を摺り下ろすためのおろし面7を備え、おろし面7には、突出尖端を有する刃10が設けられ、複数の刃10が、食材を摺り下ろす方向とほぼ直交する方向に配列して刃列11を形成し、刃列11は、摺り下ろす方向である下流側に凸な線形を形成していることを特徴とするおろし器。

目的

本発明の目的は、平面状のおろし面を有するおろし器において、摺り下ろした食材を拡散させないで、自然に排出部に集まるようにしたおろし器を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

食材摺り下ろすためのおろし面を備え、前記おろし面には、突出尖端を有する刃が設けられ、複数の前記刃が、食材を摺り下ろす方向とほぼ直交する方向に配列して刃列を形成し、前記刃列は、食材を摺り下ろす方向の下流側に凸な線形を形成している、ことを特徴とするおろし器。

請求項2

請求項1に記載のおろし器であって、所定数の複数の前記刃列が、所定間隔で配列して刃群を形成している、ことを特徴とするおろし器。

請求項3

請求項2に記載のおろし器であって、複数の前記刃群が分離帯域で分離され、前記分離帯域、または、前記刃群毎に、前記おろし面から凹または凸な境部が設けられている、ことを特徴とするおろし器。

請求項4

請求項3に記載のおろし器であって、前記分離帯域で分離された前記刃群は、形状あるいは大きさあるいは向きあるいは間隔が異なる前記刃、または、異なる前記刃列の間の距離、または、異なる前記刃列の曲率を有している、ことを特徴とするおろし器。

請求項5

請求項1〜4のいずれか1項に記載のおろし器であって、前記おろし面は、食材の摺りおろし方向の下流端部に、前記おろし面から凹な溜め部を有している、ことを特徴とするおろし器。

請求項6

請求項1〜5のいずれか1項に記載のおろし器であって、前記刃列は、その中央部に曲率が相対的に大きい湾曲部を有している、ことを特徴とするおろし器。

請求項7

請求項1〜6のいずれか1項に記載のおろし器であって、前記刃列は、一部に刃の無い部分を有している、ことを特徴とするおろし器。

請求項8

請求項1〜6のいずれか1項に記載のおろし器であって、前記刃列は、食材の摺りおろし方向の反対方向である上流側に凸な線形を形成している、ことを特徴とするおろし器。

技術分野

0001

本発明は、おろし器に関する。

背景技術

0002

大根ショウガなどの食材摺り下ろす際に使用する調理器具として、おろし器がある。おろし器は、その作用部に食材を摺り下ろすためのおろし面を有している。おろし面には複数の尖鋭突起からなる刃が設けられている。また、おろし面に、前記刃に加えて、摺りおろした食材を排出するための丸孔が設けられている場合もある。

0003

おろし器を使用する際には、摺り下ろし対象である食材を片手に握って、おろし面に対して押圧力をかけながら、食材をおろし面の長手方向に往復摺動を繰り返す。なお、おろし面の長手方向に平行であって、使用者にとっておろし器の遠位端に向かう方向を、本明細書では「摺りおろし方向」または簡単に「おろし方向」という。

0004

通常のおろし器のおろし面は平面であり、おろし面上の刃はおろし方向に直交する方向に直線的に並んでいる。

0005

特許文献1には、おろし方向と直交するおろし面の断面形状が下方へ湾曲する形状のおろし器が記載されている。

0006

特許文献1のおろし器を使用する時は、食材を持たない方のでおろし器の湾曲凸面側を支持する。特許文献1によれば、おろし器への押圧力を掌で受け止めることができ、押圧力が分散しにくく安定して摺りおろしができるという。

0007

また、断面形状が下方へ湾曲しているため、摺り下ろした食材が自然に湾曲部の中央部に集まりやすい。

先行技術

0008

登録実用新案第3002081号公報

発明が解決しようとする課題

0009

しかし、特許文献1に記載のおろし器は、おろし面が下方へ湾曲する形状であるため、刃を目立てするのが容易ではない。また、摺り下ろしができる食材の大きさが限られる。また、当初は適当な大きさの食材でも、摺って小さくなると、おろし面の両サイドの刃が手に近くなるため、安全ではないという問題がある。

0010

また、特許文献1に記載のおろし器は、おろし部の下面が湾曲凸面になっているため、安定的に置けないという問題がある。例えば、押圧力をかけて食材を摺りおろしたい場合、あるいは、持ち手の負担を少なくしたい場合に、おろし器の少なくとも一部を台の上等に置きたいことがある。このような場合に、下面が湾曲凸面になっているおろし器では、安定的に置くことができない問題がある。

0011

さらに、食材によっては、例えば小さな円を描きながら摺りおろしたい場合がある。このような場合には、おろし面は平面である方が使用上好ましい。

0012

以上の理由により、平面状のおろし面を有するおろし器が望ましい場合がある。

0013

しかし、従来の平面のおろし面を有するおろし器は、摺りおろした食材が拡散する問題がある。すなわち、摺りおろした食材が、往復動する食材に押されて、おろし面の両わき、および、摺りおろし方向の下流端に拡散する。このため、作業を中断して摺りおろした食材を中央部に集めて下流端に排出しないと、摺り下ろした食材がおろし面の両側からこぼれることがある。また、摺りおろし方向の下流端においても、摺り下ろした食材が拡散して、器に移しにくい問題がある。

0014

また、刃が摺りおろし方向に直交する方向に直線的に配置されている従来のおろし器では、手にもっている食材が横滑りすることがある。

0015

食材を一定の方向で摺り下ろしの動作を繰り返すと、食材の表面に刃による溝ができる。食材の表面に溝ができると、刃がそれ以上食材を削らなくなる。そこで、刃が食材を削れるように、溝に対して角度を有するように食材を持ち変えるか、食材を意図的に刃列に直角な方向に対して傾斜させて摺ることがある。

0016

溝に対して角度を有するように食材を持ち変えることは、摺りおろし作業の中断になり、作業効率の低下が避けられない。また、食材を意図的に刃列に直角な方向に対して傾斜させて摺る場合は、食材が刃列に平行に横滑りするのを防止しつつ所望の方向に食材を摺り下ろさなければならないため、大きな力で食材をしっかり保持しなければならない。おろし面には鋭い刃があるため、食材が手から滑ることがあり、安全上問題がある。

0017

そこで、本発明の目的は、平面状のおろし面を有するおろし器において、摺り下ろした食材を拡散させないで、自然に排出部に集まるようにしたおろし器を提供することにある。また、本発明の目的は、食材を持ち変えることなく、継続して食材を摺り下ろすことができるおろし器を提供することにある。

課題を解決するための手段

0018

本発明の一態様に係るおろし器は、例えば、
食材を摺り下ろすためのおろし面を備え、前記おろし面には、突出尖端を有する刃が設けられ、複数の前記刃が、食材を摺り下ろす方向とほぼ直交する方向に配列して刃列を形成し、前記刃列は、食材を摺り下ろす方向の下流側に凸な線形を形成している、ことを特徴とする。

0019

所定数の複数の前記刃列が、所定間隔で配列して刃群を形成していてもよい。
複数の前記刃群が分離帯域で分離され、前記分離帯域、または、前記刃群毎に、前記おろし面から凹または凸な境部が設けられていてもよい。
前記分離帯域で分離された前記刃群は、形状あるいは大きさあるいは向きあるいは間隔が異なる前記刃、または、異なる前記刃列の間の距離、または、異なる前記刃列の曲率を有してよい。

0020

前記おろし面は、食材の摺りおろし方向の下流端部に、前記おろし面から凹な溜め部を有していてよい。

0021

前記刃列は、その中央部に曲率が相対的に大きい湾曲部を有してよい。

0022

前記刃列は、一部に刃の無い部分を有してよい。
前記刃列は、食材の摺りおろし方向の反対方向である上流側に凸な線形を形成してよい。

発明の効果

0023

本発明によれば、平面状のおろし面を有するおろし器において、摺り下ろした食材を拡散させないで、自然に排出部に集まるおろし器を提供することができる。また、本発明によれば、食材を持ち変えることなく、継続して食材を摺り下ろすことができるおろし器を提供することができる。

図面の簡単な説明

0024

第1実施形態に係るおろし器の一例を示す斜視図である。
おろし器を使用した際の食材の摺動を示す説明図である。
第2実施形態に係るおろし器の一例を示す斜視図である。
第3実施形態に係るおろし器の一例を示す斜視図である。
第4実施形態に係るおろし器の一例を示す斜視図である。
第5実施形態に係るおろし器の一例を示す斜視図である。
第6実施形態に係るおろし器の一例を示す斜視図である。
第7実施形態に係るおろし器の一例を示す斜視図である。
第8実施形態に係るおろし器の一例を示す斜視図である。

実施例

0025

本願発明の実施形態の例について、以下、図に基づいて説明する。なお、下記実施形態において共通する構成要素については、同一の符号を付すなどして説明を省略することがある。本発明の実施形態の例についての説明では、食材の摺動方向において、使用者にとっての手前側を上流、先端側を下流とする。
<第1実施形態>
図1は、第1実施形態に係るおろし器1の一例を示した図である
図1に示すように、おろし器1は、食材を摺動させて摺り下ろすための作用部2と、おろし器1を把持するための柄部3を備えている。作用部2は、食材の摺動方向の下流側に、柄部3は食材の摺動方向の上流側に設けられている。

0026

柄部3は、柄4と係止穴5を備える。柄4は、本実施形態では板状である。柄4は、板状に限られず、使用する際に使用者が握りやすい形状であればよい。例えば、柄4は棒状のものでもよい。使用者が握りやすいように、柄4は表面に例えばエラストマー樹脂等の滑りにくい材料を有するようにしてもよい。また、柄4は、作用部2と一体に形成されていてもよいし、別体に形成されていてもよい。

0027

柄部3を備えることによって、使用者がおろし器1をしっかりと把持することでき、安定しておろし器1を使用することができる。なお、柄4は必須ではなく、柄4を有しないようにしてもよい。

0028

係止穴5は、おろし器1を壁につるす際に使用される。係止穴5は、おろし器1を洗浄して壁等にかけて乾かすのに便利である。なお、係止穴5は、好ましくは貫通孔であるが、形状は任意である。また、係止穴5は省略することができる。

0029

柄4は、作用部2の肩部6を介しておろし面7に接続されている。作用部2は、肩部6と、おろし面7と、側縁部8と、先端部9と、を含んでいる。

0030

作用部2は平面であり、その外周形状は任意であり、概略矩形でもよいし、図1に例示するように概略台形でもよい。図1の例では、作用部2は概略台形に形成され、上流側の幅が狭く、下流側の先端部9に向かって幅が徐々に広くなる形状に形成されている。作用部2が概略台形に形成されていることにより、おろし面7は下流に行くに従って幅広くなっており、食材の摺動範囲が上流から下流に向かって多少広がることと整合し、食材の摺りおろし作業に好適である。

0031

作用部2の材料は任意であるが、本実施形態の作用部2は金属製である。金属材料は、例えば、ステンレス鋼板銅板などを用いることができる。金属製の作用部2の板厚は、限定されず、例えば、0.2mm〜3mm、銅板などに目立てして刃を設ける場合は、好ましくは1mm〜2mm、例えば、ステンレス板打ち抜き、刃を設ける場合は、例えば、0.2mm〜0.5mm、好ましくは0.2mm〜0.4mmとすることができる。なお、部分的に板厚が異なる金属板を用いてもよい。また、金属製でなくてもよく、プラスチック樹脂等の合成樹脂セラミックを含む陶磁器であっても良い。この場合は、例えば、板厚が1mm〜8mm、好ましくは2mm〜6mmとすることができる。

0032

作用部2の側縁部8は、おろし面7の強度を補強する機能と、摺りおろし食材がおろし面7の両側からこぼれることを防止する機能と、食材が横にはみ出さずに下流にガイドするためと、摺りおろし食材を下流側にガイドする機能とを有している。これらの機能を果たすため、側縁部8は、作用部2の摺りおろし方向に直交する方向の横断面形状において、おろし面7より剛性が高く、おろし面7のおろし使用側に突出する形状の両端部になっている。

0033

側縁部8は、おろし面7が金属板からなる場合、該金属板の端部をおろし使用側に凸になるように折り返した部分からなるようにしてよい。おろし面7の端部に金属板の折り返し部分を設けることにより、該折り返し部分がおろし面7を支持しておろし面7が撓まないように支持することができる。また、該金属板の折り返し部分は、摺りおろし食材のこぼれを防止できる。また、おろし面7の両端部に溜まった摺りおろし食材を下流側にガイドすることができる。

0034

側縁部8は、金属板の折り返し部分からなることに限られない。側縁部8は、例えば、おろし面7と同一部材肉厚部分からなるようにしてもよい。例えば、おろし面7が樹脂やセラミックからなる場合は、該樹脂やセラミックの肉厚部分からなるようにしてもよい。また、側縁部8はおろし面7の両端に付加的に設けた部分からなるようにしてもよい。例えば、金属板の両端部に付加的に設けた樹脂等からなるようにしてもよい。さらに、金属板の折り返し部分と樹脂等を組み合わせてもよい。

0035

先端部9は、摺りおろし食材を排出する部分になっている。先端部9は、おろし面7を構成する板材の端部のままでもよいし、樹脂等の他の部材を付加してもよい。すなわち、調理用ボールや丼などの鉢形容器の縁や内側に当てて使用する際に滑らないように、例えば、エラストマー樹脂等の滑りにくい材料で形成あるいは付加されていてもよい。また、先端部9の下面(摺り下ろし面の反対面)に支持用の突出部を設けてもよい。

0036

おろし面7には、突出尖端を有する刃10が複数個設けられている。ここで突出尖端とは、任意の上向きにった先端部をいい、円錐の尖端、多角錐の尖端、任意の形状の突起にエッジを設けた尖端を含む。

0037

刃10は、おろし面7が金属の場合、金属板に先端が鋭利な鏨(たがね)を使い金槌等で、ひと目ずつたたいて掘り起こして形成することができる。

0038

複数の刃10が存在する場合、刃10は一定の形状であってもよいし、それぞれ形状と大きさと向きが異なっていてもよい。

0039

刃10は、複数個が食材を摺り下ろす方向とほぼ直交する方向に配列して刃列11を形成している。ここで、「摺り下ろす方向とほぼ直交する方向」とは、後述するように刃列11が湾曲などして局部的に見れば摺りおろし方向と直交していない所もあるが、全体として見れば刃列11のなす線が摺りおろし方向とほぼ直交していることを意味する。

0040

一つの刃列11の中で、刃10は、すべて同一形状・大きさ・向きであってもよいし、それぞれ異なっていてもよい。また、一つの刃列11の中で、一定の形状・大きさ・向きの刃10が一定の間隔、または変化する間隔で、繰り返し出現するようにしてもよい。

0041

本実施形態の刃列11は、食材を摺り下ろす方向の下流側に凸な曲線を形成している。

0042

図1に示すように、複数の刃列11が、所定間隔で配列して刃群12を形成している。ここで、「所定の間隔」とは、全刃列11が等しい間隔で配列されている場合と、刃列11が異なる間隔で配列されている場合と、刃列11が変化する間隔で繰り返し配列されている場合とを含む。

0043

刃群12は、全刃列11が一定の形状・大きさ・向きの刃10を有するようにしてもよいし、刃列11ごとに異なる形状・大きさ・向き・間隔の刃10を有するようにしてもよいし、各刃列11が異なる形状・大きさ・向きの刃10を有するようにしてもよい。

0044

図1の例では、刃群12は、向きが異なる刃10からなる刃列11が交互に配列されている。また、図1の例では、刃列11同士の間隔も、長い間隔と短い間隔が繰り返し出現するように配置されている。
また、おろし面の刃の下流側には貫通孔が無い。言い換えれば、刃のすぐ周りには、貫通孔がない。仮におろし面の途中に貫通孔があると、おろされた食材は貫通孔に引っかかり、取り除くのが面倒になるし、水分が途中で流れ落ちるため、おろされた食材を洗い流して下流部に貯める効果が薄れる。すなわち、本実施形態では、平面状のおろし面を備え、複数の刃が並び、各刃の隣接部分には、貫通孔はなく、おろされた食材は食材から出た水分により洗い流れるように、下流の排出部に効率よくまとめられて排出される。
本実施形態によれば、刃列11が食材の摺り下ろす方向の下流側に凸な曲線を形成しているため、摺り下ろされた食材(大根およびその水分)が、図1の矢印に示すように、おろし面7の中央部に集中し、重力や往復動する食材によって、まとまって先端部9に排出される。これによって、摺りおろし食材がおろし面7の両側からこぼれることを防止することができる。

0045

ここで、刃列11が食材を摺り下ろす方向の下流側に凸な曲線を形成していることの力の作用効果について、図2を用いて説明する。

0046

図2(a)は、刃10がおろし方向と直交する方向に直線的に並んでいる従来のおろし器の刃を示し、図2(b)は、刃10が食材Fを摺り下ろす方向の下流側に凸な曲線を形成している図を示している。

0047

図2(a),(b)において、矢印Sは、おろし器の長手方向中心線に沿って食材Fを摺り下ろす時の方向を示している。

0048

矢印M1,M2は、互いに平行で、方向Sに対して所定の角度傾斜した方向を示している。

0049

矢印M3,M4は、互いに平行であるが、刃列11の左右の異なる場所で食材Fを摺り下ろす場合の摺りおろし方向を示している。

0050

矢印M5は、直線的な刃列に沿って食材Fが横滑りしようとする方向を示している。

0051

上述したように、食材Fを一定の方向Sで摺り下ろしの動作を繰り返すと、食材Fの表面に刃10による溝ができる。食材Fの表面に溝ができると、刃10がそれ以上食材Fを削らなくなり、単に滑動するようになる。そこで、溝に対して角度を有するように、食材Fを意図的に方向Sに対して傾斜させ、方向M1,M2に摺り下ろすことがある。

0052

方向M1と方向M2は、互いに平行であるが、図2(a)に示すように、刃10がおろし方向と直角に直線的に並んでいる従来のおろし器においては、食材Fが刃10の直線に沿って方向M5に横滑りしようとする。食材Fがいったん方向M5の方向に滑り出すと、容易にその方向の溝が食材F表面に形成され、方向M1を維持して摺り下ろすためには、食材Fをしっかり保持して力を込めて摺り下ろさなければならない。

0053

これに対して、図2(b)のように、刃列11が摺りおろし方向の下流側に凸になっている場合は、食材Fの横滑りが少ない。その理由は、方向M2と刃列11の交差部が形成する角度α2が直角に近く、方向M1と図2(a)の直線の刃列の交差部が形成する角度α1に比して小さいためである(α2<α1)。

0054

食材Fが刃列11と交差する角度が直角に近ければ近いほど、刃列11に沿った力のベクトル成分が少ないため、食材Fの横滑りが生じることが少ない。食材Fが横滑りしようとする傾向が少ないため、横滑りを防止するための食材Fの保持力が小さい。

0055

このため、本実施形態によるおろし器1で、方向を変えて食材Fを摺り下ろす場合に、小さな力で食材Fをしっかり把持することができ、食材Fが手から滑り出ることが少ない。その分、本実施形態のおろし器1によれば安全である。

0056

また、本実施形態のおろし器1によれば、図2(b)の方向M3と方向M4とでは、食材Fを擦過する刃10の密度が異なる。すなわち、方向M3に沿って食材Fを摺り下ろすと、刃列11に対して傾斜して摺ることになり、食材Fを擦過する刃10の数が多くなり、密に食材Fを削ることができる。

0057

これに対して、方向M4に食材Fを摺り下ろすと、食材Fを擦過する刃10の数が少なくなり、疎に食材Fを削ることができる。

0058

このように、本実施形態によれば、おろし器の長手方向中心線から傾斜させて食材Fを摺り下ろすことが容易になり、かつ、摺り下ろす場所により、刃10の密度が異なり、これらの組合せにより、食材Fを持ち変えることなく、効率的に摺り下ろし作業を行うことができるのである。
<第2実施形態>
図3は、第2実施形態に係るおろし器1aの一例を示した図である。以下では、第1実施形態と共通する部分については同じ符号を用いてその説明を省略することがある。

0059

図3には、第一刃群14が上流領域に形成され、第二刃群15が下流領域に形成され、その間に分離帯域13が設けられている例を示している。もちろん、配置はこれに限定されるものではなく、例えば、第一刃群14、第二刃群15以外にも刃群が形成されていてもよく、また分離帯域13を複数個設けていてもよい。

0060

図3の例では、刃群12は、相対的に大きさが小さい刃10を有する第一刃群14と、相対的に大きい刃10を有する第二刃群15とから構成されている。

0061

第二刃群15を構成する刃10は、第一刃群14を構成する刃10と比べ大きいため、下流側の第二刃群15で摺りおろしをすると、比較的粗めの摺りおろしができる。

0062

上記に限られず、本実施形態は要するに異なる領域に任意の性質の刃群が形成されていればよい。すなわち、第一刃群14と第二刃群15は、形状・大きさ・向き・間隔が異なる複数の刃10から形成されていてもよい。また反対に、第一刃群14と第二刃群15は、同じ形状・大きさ・向き・間隔の複数の刃10から形成されていてもよい。

0063

また、第一刃群14と第二刃群15は、それぞれを形成する刃列11同士の間隔が異なっていてもよい。または、第一刃群14と第二刃群15を形成する刃列11が、それぞれ異なった曲率を有していてもよい。

0064

この実施形態においても、第一刃群14と第二刃群15の刃列11を摺りおろし方向の下流側に凸な曲線状に配置したことで、摺りおろし作業時に力が横に逃げず中央に集約しやすくなり、安定した作業を行うことができる。

0065

また、図3の矢印に示すように、摺りおろし食材がおろし面7aの中央部に集中し、重力や往復動する食材によって先端部9に排出されることができる。

0066

なお、本実施形態において第一刃群14と第二刃群15は、それぞれ刃列11が2列隣接したものが3列ずつ、合計6列の刃列11によって形成されているが、隣接する刃列11の数はもっと多くても良い。例えば、刃列11が3列隣接したものが3列ずつ、合計9列の刃列によって形成され、第一刃群14と第二刃群15で隣接する刃列の数が異なっていてもよい。

0067

分離帯域13は、食材を摺り下ろす方向とほぼ直交する方向に設けられている。分離帯域13には、湾曲した帯状で凸状の境部20が設けられている。境部20は、第一刃群14と第二刃群15を分離する機能と、境部20を超えて効率的に摺り下ろし作業を実現する機能とを果たす。

0068

第一刃群14と第二刃群15を分離する機能とは、2種類の食材を摺り下ろす場合に、第一刃群14と第二刃群15をそれぞれ使用することで、分離帯域13と境部20がしきり役割をし、摺りおろし食材を混合させることがない。

0069

境部20を超えて効率的に摺り下ろし作業を実現する機能とは、摺動時に凸状の境部20で食材を少し引掛かかることで力が貯められ、そこから境部20を超えてジャンプしておろし面7に降りるときに、着地した位置に刃群(第二刃群15)があると力が集約されて刃群に突入する状態となる。この一連の動作(ジャンプ効果、という)により一層おろし作業の操作性を高めることができる。

0070

なお、ここで境部20は凸状の境部20としたが、境部20は凹状のものでもよい。

0071

また、境部20は刃群14,15のそれぞれの刃列11毎に設けてもよい。
<第3実施形態>
図4は、他の実施形態に係るおろし器1bの一例を示した図である。以下では、前述の実施形態と共通する部分については同じ符号を用いてその説明を省略し、異なる箇所を説明する。

0072

図4に示すおろし器1bは、おろし面7bの外周を保護するために側縁部8bによって囲われている。側縁部8bは、肩部6を経て柄部3と一体化して枠状になっている。おろし面7bと側縁部8bは、一体化で形成されていてもよいし、別々に形成されていてもよい。おろし面7bと側縁部8bが一体化している場合は、金属、プラスチック樹脂等の合成樹脂やセラミックによって一体成形されている。

0073

本実施形態では、おろし面7bの下流側の端部は溜め部16に接続されている。溜め部16は、おろし面7bの下流側にあって、一時的に摺りおろし食材を溜められるように凹部になっている。

0074

おろし面7bと側縁部8bの接合部分には、サイド凹部17が設けられている。サイド凹部17は、溝状になっており、溜め部16に排出口が続くようになっている。

0075

本実施形態のおろし器1bによれば、摺りおろし食材は、摺りおろし方向の下流側に凸な刃列11により、自然におろし面7bの中央部に集中し、重力や往復動する食材によって溜め部16に排出される。おろし面7bの両端部に押しやられた摺りおろし食材は、サイド凹部17に排出され、サイド凹部17を伝わって溜め部16に排出される。

0076

本実施形態によれば、溜め部16を有することにより、鉢形容器がない場合や、少量の食材を摺り下ろす場合に有効である。

0077

また、おろし面7bの中央部を伝わって流下する摺りおろし食材と、おろし面7bの両端のサイド凹部17を伝わって流下する摺りおろし食材は、自然と液体固形分に分離されるため、摺りおろし食材液体や固形分を分離するのに好適である。

0078

なお、溜め部16は、おろし面7bと一体形成であってもいいし、公知の方法による接着等で取り付けられてもよい。取り外し可能に備えられていてもよい。
<第4実施形態>
図5は、他の実施形態に係るおろし器1cの一例を示した図である。以下では、前述の実施形態と共通する部分については同じ符号を付してその説明を省略し、異なる箇所を説明する。

0079

図5では、おろし面7c上の刃列11cの曲率が刃列11cの両端部分と中央部分で異なっている。ここで、中央の湾曲部分を中央湾曲部18といい、両端部分の湾曲部分を端側湾曲部19という。本実施形態では、中央湾曲部18と端側湾曲部19はともに食材の摺りおろし方向の下流側に凸に湾曲し、中央湾曲部18は相対的に端側湾曲部19と比べて曲率が大きくなっている。

0080

刃列11cが全体として食材の摺りおろし方向の下流側に凸に湾曲しているため、摺りおろし食材は自然に刃列11cの中央部に集中する。中央湾曲部18が相対的に端側湾曲部19と比べて曲率が大きくなっているため、摺りおろし食材はさらに中央湾曲部18のポケット状の湾曲部に集中する。

0081

摺りおろし食材が下流側に排出される一つの要因は、重力である。すなわち、摺りおろし食材が集まると、かたまりとして重力の影響を受け、下流側に排出されるようになる。このため、中央湾曲部18のポケット状の湾曲部に集中した摺りおろし食材は、重力によって自然と下流側に排出される。さらに、中央湾曲部18に集まった摺りおろし食材は、往復動する食材によって下流側に押しやられ易く、これによっても下流側に排出される。
<第5実施形態>
図6は、他の実施形態に係るおろし器1dの一例を示した図である。以下では、前述の実施形態と共通する部分については同じ符号を付してその説明を省略し、異なる箇所を説明する。

0082

図6に示したおろし器1dにおいては、食材の摺りおろし方向の下流側に凸に湾曲している刃列11dの中央部が無いようになっている。

0083

本実施形態では、刃列11dが全体として食材の摺りおろし方向の下流側に凸に湾曲しているため、摺りおろし食材は自然に刃列11dの中央部に集まる。しかし、刃列11dは摺りおろし食材を留めておく中央部分がないため、中央部に集中した摺りおろし食材は、自然と下流側に排出される。

0084

なお、本実施形態では、刃列11dの中央部に刃が無い構造となっているが、刃が無い部分は刃列11dの一部分にあれば良く、左側寄りまたは右側寄りになっていてもよい。

0085

また、刃列11dの中央部分が異なる形状の線形になっており、その一部が欠けているものでもよい(図6の例では刃列11dの中央部分は相対的に曲率が大きい円弧になっており、その一部が欠けた形状になっている)。
<第6実施形態>
図7は、他の実施形態に係るおろし器1eの一例を示した図である。以下では、前述の実施形態と共通する部分については同じ符号を付してその説明を省略し、異なる箇所を説明する。

0086

図7では、おろし面7e上の刃列11eがおろし方向上流側に向かって凸に湾曲して並んでいる。

0087

本実施形態の刃列11eによれば、摺りおろし食材は、重力や往復動する食材によって、刃列11eの両端に流れやすくなる。

0088

刃列11eの両端には、サイド凹部17が設けられているため、摺りおろし食材はサイド凹部17を流れて溜め部16に排出される。
<第7実施形態>
図8は、他の実施形態に係るおろし器1fの一例を示した図である。以下では、前述の実施形態と共通する部分については同じ符号を付してその説明を省略し、異なる箇所を説明する。

0089

図8では、おろし面7f上の刃列11fがおろし方向上流側に向かって凸なV字形の形状を有している。

0090

また、第一刃群14fが上流領域に形成され、第二刃群15fが下流領域に形成され、その間に、食材を摺り下ろす方向とほぼ直交する方向に分離帯域13fが設けられている。分離帯域13fには、湾曲した帯状で凸状の境部20fが設けられている。もちろん、配置はこれに限定されるものではなく、例えば刃群、分離帯域、境部をさらに設けてもよい。本実施形態では、第一刃群14fは、刃列11fが2列隣接したものが3つ並んで形成され、第二刃群15fは、刃列11fが2列隣接したものが4つ並んで形成しているが、刃列11fはいくつ並んでいてもかまわない。

0091

刃列11fがV字形で両サイド側に向かって斜めに下がっているため、第一刃群14fで摺り下ろした食材は、サイド凹部17fに向かって流れていくか、境部20fで一端溜まってからサイド凹部17fに向かって流れる。第二刃群15fで摺り下ろした食材も同様に、サイド凹部17fに向かって流れるか、先端部9fを通って摺り下ろし食材を収集するための鉢形容器へ流れる。

0092

なお、ここで境部20fは下ろし面7fから凸状の境部20fとしたが、凹状のものでもよい。また、境部20fは刃群14f,15f毎に設けてもよい。
<第8実施形態>
図9は、他の実施形態に係るおろし器1gの一例を示した図である。以下では、前述の実施形態と共通する部分については同じ符号を付してその説明を省略し、異なる箇所を説明する。

0093

図9では、図8で示したおろし器1fの刃列11fと同様に、刃列11gがおろし方向上流側に向かって凸を形成するようにV字形の形状を有している。また、刃列11gが2列隣接したものと境部20gが交互に並んでいる。

0094

図8で示したおろし器1fの下ろし面7fが平面であるのに対して、本実施形態のおろし器1gのおろし面7gは、長手方向中央部が食材と触れる側に凸状に湾曲している(言い換えれば、長手方向中央部が盛り上がっている)。

0095

本実施形態によれば、おろし面7g上に境部20gが複数あるため、摺り下ろした食材がサイド凹部17gに向かって流れていきやすくなっている。

0096

さらに、おろし面7gが食材と触れる側(つまり使用者側)に向かって凸状に湾曲しているため、おろし面7g上で摺り下ろされた食材は、自然と両サイドにあるサイド凹部17gに流れやすい構造になっている。

0097

上記の記載に基づいて、当業者であれば、本願発明の追加の効果や種々の変形を想到できるかもしれないが、本願発明の態様は、上述した実施形態に限定されるものではない。特許請求の範囲に規定された内容及びその均等物から導き出される本願発明の概念的な思想と趣旨を逸脱しない範囲で種々の追加、変更及び部分的削除が可能である。

0098

1、1a、1b、1c、1d、1e、1f、1g:おろし器
2、2a、2b、2c、2d、2e、2f、2g:作用部
3:柄部
4:柄
5:係止穴
6:肩部
7、7a、7b、7c、7d、7e、7f、7g:おろし面
8、8b、8c、8d、8e、8f、8g:側縁部
9、9b、9c、9d、9e、9f、9g:先端部
10:刃
11、11c、11d、11e、11f、11g:刃列
12:刃群
13、13f:分離帯域
14、14f:第一刃群
15、15f:第二刃群
16:溜め部
17、17f、17g:サイド凹部
18:中央湾曲部
19、19d:端側湾曲部
20、20f、20g:境部

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