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図面 (16)

課題

負極の電解液の分解により生じる正極と負極とのキャリアイオン挿入脱離量の不均衡を調整又は改良して、蓄電装置の容量の低下を抑制する。または、低下した蓄電装置の容量を回復する。または、第3の電極により、電解液中の不純物を分解する。

解決手段

正極と負極と電解液とを有する蓄電装置において、さらに第3の電極を有し、第3の電極は、非ファラデー反応をする材料が用いられている蓄電装置とする。また、正極及び負極を用いて蓄電装置の充電をした後、第3の電極と負極とを用いて追加の充電をする蓄電装置の充電方法も提供する。

概要

背景

近年、リチウムイオン二次電池等の非水系二次電池リチウムイオンキャパシタ、空気電
池等、種々の蓄電装置の開発が盛んに行われている。特に高出力、高エネルギー密度であ
るリチウムイオン二次電池は、携帯電話スマートフォンノート型パーソナルコンピュ
ータ等の携帯情報端末携帯音楽プレーヤデジタルカメラ等の電気機器、あるいは医療
機器ハイブリッド車HEV)、電気自動車EV)、又はプラグインハイブリッド車
(PHEV)等の次世代クリーンエネルギー自動車など、半導体産業発展に伴い急速に
その需要が拡大し、充電可能なエネルギー供給源として現代情報化社会に不可欠なも
のとなっている。

非水系二次電池の中でも高エネルギー密度を有することで広く普及しているリチウムイオ
二次電池は、コバルト酸リチウム(LiCoO2)やリン酸鉄リチウム(LiFePO
4)などの活物質を含む正極と、リチウムの吸蔵・放出が可能な黒鉛等の炭素材料からな
る負極と、エチレンカーボネートジエチルカーボネートなどの有機溶媒に、LiBF4
やLiPF6等のリチウム塩からなる電解質を溶解させた非水電解液などにより構成され
る。リチウムイオン二次電池の充放電は、二次電池中のリチウムイオンが非水電解液を介
して正極−負極間を移動し、正極または負極の活物質にリチウムイオンが挿入脱離するこ
とにより行われる。

このようなリチウムイオン二次電池などでは、電池の容量は、リチウムの正極における挿
入脱離量により決定される。一方、負極では電解液分解反応が生じるため、副生成物
EI(Solid Electrolyte Interphase)ともよばれる)
の形成などにリチウムが消費され、電池の容量が減少していく。

このような負極における電解液の分解反応が正極においても生じれば、負極での分解反応
と相殺することができる。しかし、電解液の酸化電位に対し正極の電位は十分に高いもの
ではないため、正極における酸化分解の反応量よりも負極における還元分解の反応量が多
い。

概要

負極の電解液の分解により生じる正極と負極とのキャリアイオンの挿入脱離量の不均衡を調整又は改良して、蓄電装置の容量の低下を抑制する。または、低下した蓄電装置の容量を回復する。または、第3の電極により、電解液中の不純物を分解する。正極と負極と電解液とを有する蓄電装置において、さらに第3の電極を有し、第3の電極は、非ファラデー反応をする材料が用いられている蓄電装置とする。また、正極及び負極を用いて蓄電装置の充電をした後、第3の電極と負極とを用いて追加の充電をする蓄電装置の充電方法も提供する。

目的

本発明の一態様では、蓄電装置の信頼性を向上させることを課題の一つとする

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

蓄電装置充電方法であって、前記蓄電装置は正極と負極と第3の電極とを有し、前記第3の電極は、非ファラデー反応をする材料が用いられ、前記正極及び前記負極を用いて前記蓄電装置の充電をした後、前記第3の電極と前記負極とを用いて追加の充電をする蓄電装置の充電方法。

請求項2

請求項1において、前記追加の充電の後、前記第3の電極を自己放電させる蓄電装置の充電方法。

技術分野

0001

本発明は、物(プロダクト機械マシン)、製品(マニュファクチャ)、組成物コン
ポジションオブマター)を含む。)、及び方法(プロセス。単純方法及び生産方法
含む。)に関する。特に本発明の一態様は、蓄電装置蓄電システム半導体装置、表示
装置、発光装置、若しくはその他の電気機器、又はそれらの製造方法及び駆動方法に関す
る。また、特に本発明の一態様は、蓄電装置及びその充電方法に関する。

背景技術

0002

近年、リチウムイオン二次電池等の非水系二次電池リチウムイオンキャパシタ、空気電
池等、種々の蓄電装置の開発が盛んに行われている。特に高出力、高エネルギー密度であ
るリチウムイオン二次電池は、携帯電話スマートフォンノート型パーソナルコンピュ
ータ等の携帯情報端末携帯音楽プレーヤデジタルカメラ等の電気機器、あるいは医療
機器ハイブリッド車HEV)、電気自動車EV)、又はプラグインハイブリッド車
(PHEV)等の次世代クリーンエネルギー自動車など、半導体産業発展に伴い急速に
その需要が拡大し、充電可能なエネルギー供給源として現代情報化社会に不可欠なも
のとなっている。

0003

非水系二次電池の中でも高エネルギー密度を有することで広く普及しているリチウムイオ
二次電池は、コバルト酸リチウム(LiCoO2)やリン酸鉄リチウム(LiFePO
4)などの活物質を含む正極と、リチウムの吸蔵・放出が可能な黒鉛等の炭素材料からな
る負極と、エチレンカーボネートジエチルカーボネートなどの有機溶媒に、LiBF4
やLiPF6等のリチウム塩からなる電解質を溶解させた非水電解液などにより構成され
る。リチウムイオン二次電池の充放電は、二次電池中のリチウムイオンが非水電解液を介
して正極−負極間を移動し、正極または負極の活物質にリチウムイオンが挿入脱離するこ
とにより行われる。

0004

このようなリチウムイオン二次電池などでは、電池の容量は、リチウムの正極における挿
入脱離量により決定される。一方、負極では電解液分解反応が生じるため、副生成物
EI(Solid Electrolyte Interphase)ともよばれる)
の形成などにリチウムが消費され、電池の容量が減少していく。

0005

このような負極における電解液の分解反応が正極においても生じれば、負極での分解反応
と相殺することができる。しかし、電解液の酸化電位に対し正極の電位は十分に高いもの
ではないため、正極における酸化分解の反応量よりも負極における還元分解の反応量が多
い。

先行技術

0006

特開2005−203131号公報
特開2009−123385号公報

発明が解決しようとする課題

0007

このため、従来の蓄電装置においては、負極では電解液の分解も生じるため、正極でのリ
チウムの挿入脱離量に比べ負極でのリチウムの挿入脱離量が少ない。従って、正極と負極
とでリチウムの挿入脱離量が不均衡となるため、蓄電装置の容量が低下してしまう。

0008

そこで、本発明の一態様は、負極の電解液の分解により生じる正極と負極とのキャリア
オンの挿入脱離量の不均衡を調整又は改良して、蓄電装置の容量の低下を抑制することを
課題の一とする。

0009

または、本発明の一態様は、低下した蓄電装置の容量を回復することを課題の一とする。

0010

または、本発明の一態様は、第3の電極により、電解液中の不純物を分解することを課題
の一とする。

0011

または、本発明の一態様では、蓄電装置の制御を低消費電力で行うことを課題の一つとす
る。

0012

または、本発明の一態様では、蓄電装置の信頼性を向上させることを課題の一つとする。

0013

または、本発明の一態様では、新規な蓄電装置を提供することを課題の一つとする。

0014

特に、本発明の一態様は、上記に掲げる課題のうち少なくとも一つを解決することができ
る場合がある。なお、本発明の一態様は、これらの課題の全てを解決する必要はないもの
とする。なお、上記に掲げる課題に含まれていない課題であっても、明細書、図面又は特
許請求の範囲等の記載から自ずと明らかとなるものであり、明細書、図面又は特許請求の
範囲等などの記載から、課題として抽出することができる。

課題を解決するための手段

0015

上記のように、正極と負極とで生じるリチウムの挿入脱離量の不均衡は、正極においても
電解液が分解されることで解消しうる。例えば、正極活物質をリン酸鉄リチウム(LiF
ePO4)とした場合、リチウムの反応電位は約3.5Vであるため終止電圧は4Vとす
れば十分であるが、あえて終止電圧を4.5Vまで上げることで正極での電解液の分解が
発生する。このようにして、正極での電解液の分解量と負極での電解液の分解量とを均等
にすることで、正極及び負極の容量のバランスを均等にし、電池の容量の低下を抑制する
ことができる。

0016

しかし一方で、正極において電解液の分解を生じさせた場合、正極の抵抗が増加してしま
うおそれがある。

0017

そこで、本願発明者等は、正極及び負極とは異なる第3の電極を、別途電池の内部に設け
ることに想到した。第3の電極は、電解液の分解を行う機能を有する電極である。すなわ
ち、第3の電極は主に非ファラデー反応による容量、具体的には第3の電極表面に生じる
極めて薄い電気二重層を利用した静電容量を持つ電極である。あるいは、電解液中の不純
物を吸着する機能を有する電極である。従って、第3の電極は、その比表面積が大きいこ
とが好ましい。このため第3の電極として、多孔質電極材料を用いることが好ましく、
例えば活性炭を用いるとよい。特に第3の電極に活性炭を用いた場合、製造工程や安全性
の点で好ましい。

0018

なお、本明細書において第3の電極とは、正極又は負極のいずれか一方を第1の電極又は
第2の電極とした場合に付した名称であり、その序数にはそれ以上の意味を有するもので
はない。

0019

充放電の繰り返しなどにより電池の容量が低下してきた場合、第3の電極と負極とを用い
て充電を行うことで、容量を追加することができる。なお、この容量の追加のための充電
後に第3の電極を放電すると、元の状態に戻り電池の容量が低下してしまう。このため、
第3の電極は、充電後は放電せずに、自己放電により放電が行われるのを待つとよい。な
お自己放電とは、電極に蓄積された電気の量が、時間の経過とともに徐々に減少する現象
のことをいい、自然放電ともいう。

0020

第3の電極の自己放電は、電解液の分解や不純物の分解によって生じるものである。従っ
て、第3の電極に活性炭のような比表面積の大きい材料を用いる場合には、材料の反応性
が低くても電解液や不純物との反応を進行させることができる。

0021

さらに、電解液等に含まれる不純物は正極で反応することにより、正極の表面に分解物
よる副生成物(分解物を含む皮膜など)が形成されて、正極の抵抗を増加させる。しかし
、第3の電極を用いて不純物と積極的に反応させることで、正極の劣化を防止又は低減す
ることができる。

0022

そこで、本発明の一態様は、正極と負極と電解液とを有する蓄電装置において、さらに第
3の電極を有し、第3の電極は、非ファラデー反応をする材料が用いられている蓄電装置
である。

0023

特に、第3の電極は、活性炭が用いられているとよい。

0024

また、本発明の一態様は、蓄電装置の充電方法であって、蓄電装置は正極と負極と第3の
電極とを有し、第3の電極は、非ファラデー反応をする材料が用いられ、正極及び負極を
用いて蓄電装置の充電をした後、第3の電極と負極とを用いて追加の充電をする蓄電装置
の充電方法である。

0025

特に、追加の充電の後、前記第3の電極を自己放電させるとよい。

発明の効果

0026

蓄電装置の容量の低下を抑制することができる。

0027

または、低下した蓄電装置の容量を回復することができる。

0028

または、第3の電極により、電解液中の不純物を分解することができる。

0029

または、蓄電装置の制御を低消費電力で行うことができる。

0030

または、蓄電装置の信頼性を向上させることができる。

0031

または、新規な蓄電装置等を提供することができる。または、優れた蓄電装置を提供する
ことができる。

図面の簡単な説明

0032

充電方法を説明する図。
第3の電極を説明する図。
蓄電装置を充放電するシステムについて説明する図。
蓄電装置を充放電するシステムについて説明する図。
蓄電装置を充放電するシステムについて説明する図。
制御回路を説明する図。
正極を説明する図。
負極を説明する図。
第3の電極を説明する図。
蓄電装置を説明する図。
蓄電装置を説明する図。
蓄電装置を説明する図。
電気機器を説明する図。
電気機器を説明する図。
電気機器を説明する図。

実施例

0033

本発明の実施形態について、図面を用いて以下、詳細に説明する。なお、本発明の実施形
態については、以下に説明する。

0034

ただし、本発明はこれらの説明に限定されず、その形態及び態様を様々に変更し得ること
は、当業者であれば容易に理解される。従って、本発明は以下に示す実施の形態の記載内
容に限定して解釈されるものではない。

0035

なお、本明細書で説明する各図において、膜や層、基板などの厚さや領域の大きさ等の各
構成要素の大きさは、個々に説明の明瞭化のために誇張されている場合がある。よって、
必ずしも各構成要素はその大きさに限定されず、また各構成要素間での相対的な大きさに
限定されない。

0036

また、本明細書等において、第1、第2などとして付される序数詞は、便宜上用いるもの
であって工程の順番や積層の順番などを示すものではない。また、本明細書等において発
明を特定するための事項として固有の名称を示すものではない。

0037

また、本明細書等で説明する本発明の構成において、同一部分又は同様の機能を有する部
分には同一の符号を異なる図面間で共通して用い、その繰り返しの説明は省略する。また
、同様の機能を有する部分を指す場合には、ハッチパターンを同じくし、特に符号を付さ
ない場合がある。

0038

また、実際の電池の製造工程において、電極には凹凸が含まれるものであるが、理解を容
易にするため、図面においては省略して示すことがある。

0039

また、本明細書等において、「上」や「下」の用語は、構成要素の位置関係が「直上」又
は「直下」であることを限定するものではない。

0040

また、本明細書等において、「電解液」や「電解質」の用語は、これらの構成要素を機能
的に限定するものではない。明示的に区別している箇所でない限り、「電解質」は「電解
液」の意を含み得るものとする。

0041

また、本明細書等においては、能動素子トランジスタダイオードなど)、受動素子
容量素子抵抗素子など)などが有するすべての端子について、その接続先を特定しなく
ても、当業者であれば、発明の一態様を構成することは可能な場合がある。つまり、接続
先を特定しなくても、発明の一態様が明確であり、本明細書等に記載されていると判断す
ることが可能な場合がある。特に、端子の接続先が複数考えられる場合には、その端子の
接続先を特定の箇所に限定する必要はない。従って、能動素子(トランジスタ、ダイオ
ドなど)、受動素子(容量素子、抵抗素子など)などが有する一部の端子についてのみ、
その接続先を特定することによって、発明の一態様を構成することが可能な場合がある。

0042

また、本明細書等において、能動素子、受動素子、或いは端子の接続状態の説明に用いら
れている「電極」や「配線」の用語は、これらの構成要素を機能的に限定するものではな
い。例えば、「電極」は「配線」の一部として用いられることがあり、その逆もまた同様
である。さらに、「電極」や「配線」の用語は、複数の「電極」や「配線」が一体となっ
て形成されている場合なども含む。また、そこでは電圧は、ある電位と、基準の電位(例
えば接地電位(GND)またはソース電位)との電位差のことを示す場合が多い。よって
、電圧を電位と言い換えることが可能である。

0043

また、本明細書等においては、ある回路について、少なくとも接続先を特定すれば、当業
者であれば、発明を特定することが可能な場合がある。又は、ある回路について、少なく
とも機能を特定すれば、当業者であれば、発明を特定することが可能な場合がある。つま
り、機能を特定すれば、発明の一態様が明確であり、本明細書等に記載されていると判断
することが可能な場合がある。従って、ある回路について、機能を特定しなくても、接続
先を特定すれば、発明の一態様として開示されているものであり、発明の一態様を構成す
ることが可能である。又は、ある回路について、接続先を特定しなくても、機能を特定す
れば、発明の一態様として開示されているものであり、発明の一態様を構成することが可
能である。

0044

また、本明細書等において、二次電池用の正極及び負極の双方を併せて電極とよぶことが
あるが、この場合、電極は正極及び負極のうち少なくともいずれか一方を示すものとする

0045

また、本明細書等において放電レートCとは、電池を放電する際の速さを表す。例えば、
容量1Ahの電池を1Aで放電する場合の放電レートは1Cである。

0046

また、この発明を実施するための形態に記載の内容は、適宜組み合わせて用いることがで
きる。

0047

[1.蓄電装置の充放電方法及びシステム]
本発明の一態様に係る蓄電装置の充放電方法及びそのシステムについて、図1及び図2
用いて説明する。

0048

(実施の形態1)
[1.1.蓄電装置の充放電方法]
図2(A)に示すように、蓄電装置100には少なくとも負極101、正極102及び第
3の電極103を有する。これら負極101、正極102及び第3の電極103は、互い
短絡を防止するためにセパレータ104が設けられ、この空間105は電解液で充填
れている。それぞれの電極については、後に詳述する。

0049

蓄電装置100の充放電方法について、図1を用いて説明する。なお、図1においては、
セパレータの図示は省略している。

0050

図1(A)に示すように、蓄電装置100の充電は、蓄電装置100の負極101と正極
102とを系統電源等の電源に接続することで行う。例えば蓄電装置100がリチウムイ
オン二次電池の場合、キャリアイオン(図においてはリチウムイオン)は、正極102か
ら負極101に向かって移動し、負極101に挿入される。

0051

この充電の際に、負極101の表面で電解液の分解が起こり、分解物の形成に伴って不可
逆容量が形成される。

0052

充電の後、図1(B)に示すように、第3の電極103を用いて蓄電装置100に追加の
充電を行う。追加の充電は、正極102をフローティングとし、負極101と第3の電極
103との間に電流を流すことで行う。電解液の溶質として例えばLiPF6を溶解させ
ている場合、イオン化したリチウムは負極101に挿入される一方で、アニオンとなった
PF6−は第3の電極103の表面に移動する。このため、第3の電極103の表面には
極めて薄い電気二重層が形成される。

0053

追加の充電を行う場合、負極101の電位を0V(vs.Li/Li+)とした場合、第
3の電極の電位は4V(vs.Li/Li+)以上の高い電圧に設定するとよい。このよ
うな高電圧印加することによって、電解液を分解する。これにより、正極102と負極
101との容量バランスを均等にすることができる。

0054

追加の充電は、初回不可逆容量を低減することができる。また、繰り返しの追加の充電
を行う場合には、充放電の繰り返しに伴い形成された不可逆容量も低減することができる

0055

ここで、追加の充電は、例えば正極102の活物質材料にリン酸鉄リチウム(LiFeP
O4)などの充電深度によって電位の変動が小さい材料を用いる場合には、まず正極10
2と第3の電極103との間の電圧を検出し、例えば当該電圧が0.2V以下である場合
に実施を開始するとよい。また、追加の充電により当該電圧が例えば1.1Vとなったと
き、当該充電を終了するとよい。

0056

一方、正極102の活物質材料にコバルト酸リチウム(LiCoO2)などの充電深度に
よって電位の変動がある材料を用いる場合には、例えば充電の終止状態における電位を基
準に第3の電極103の電位を検出して、追加の充電を行えばよい。

0057

図1(C)に示すように、蓄電装置100の放電は、負極101に挿入されたキャリアイ
オンを正極102に移動させることで行う。

0058

さらに、追加の充電により第3の電極103に蓄積された電荷は、図1(D)に示すよう
に自己放電によって放出する。自己放電は、充放電の行われていない期間に行われる。

0059

ここで、第3の電極103の自己放電の際に、電解液中の不純物を電気分解することがで
きる。これにより、蓄電装置100の劣化を抑制し、長寿命化することができる。電解液
中の不純物とは、例えば水(H2O)などである。

0060

第3の電極103の自己放電は、放電が完了するまでに例えば1週間から2週間の期間を
要する。このため、追加の充電及び自己放電は、必要に応じて任意のタイミングで行えば
よい。

0061

また、第3の電極103の自己放電の放電速度は、周辺の温度に依存する。このためヒー
ター等の加熱手段や冷却手段を蓄電装置100に設けることで、第3の電極103の自己
放電の放電速度を制御してもよい。

0062

なお、図1では、追加の充電を行う場合の例について述べたが、本発明の実施形態の一態
様は、これに限定されない。場合によっては、または状況に応じて、追加の充電を行わな
いことも可能である。

0063

ここで、第3の電極103の、負極101及び正極102に対する設置位置を、図2(B
)乃至図2(G)を用いて説明する。

0064

図2(B)では、セパレータ104aを介した正極102と負極101との積層体に対し
て、正極102側に第3の電極103が設けられている。正極102と第3の電極103
との間には、セパレータ104bが設けられている。

0065

図2(C)では、セパレータ104dを介した正極102と負極101との積層体に対し
て、負極101側に第3の電極103が設けられている。負極101と第3の電極103
との間には、セパレータ104cが設けられている。

0066

図2(D)では、セパレータ104fを介した正極102と負極101との積層体に対し
て、正極102及び負極101の双方の側に第3の電極103がそれぞれ設けられている
。負極101と第3の電極103との間、正極102と第3の電極103との間には、セ
レータ104e、セパレータ104gが設けられている。

0067

図2(E)では、正極102と負極101との間に第3の電極103が設けられている。
正極102と第3の電極103との間にはセパレータ104iが、負極101と第3の電
極103との間にはセパレータ104hが設けられている。

0068

図2(F)では、セパレータ104jを介した正極102と負極101との積層体に対し
て、正極102や負極101と概略直交するように積層体の側面に第3の電極103が設
けられている。また、積層体と第3の電極103との間には、セパレータ104kが設け
られている。

0069

図2(G)では、セパレータ104lを介した正極102と負極101との積層体に対し
て、積層体の側面を囲むように、第3の電極103が湾曲して設けられている。また、積
層体と第3の電極103との間には、セパレータ104mが設けられている。なお、図2
(G)においては第3の電極103の一部が開放されているが、第3の電極103はルー
プ状に閉じていてもよい。さらに、ここでは第3の電極103は積層体の側面を取り囲ん
でいるが、積層体の側面に限らず、積層体のその他の面を囲むように配置されていてもよ
い。さらに、第3の電極103は、積層体を封じる封止缶等の内壁の一部又は全体に形成
されていてもよい。

0070

なお、以上に説明した第3の電極103の設置位置を組み合わせて複数設置してもよい。
また、以上に示した第3の電極103の設置位置は一例であって、これに限られない。

0071

[1.2.蓄電装置を充放電するシステム]
本発明の一態様に係る蓄電装置を充放電するシステムの一例を、図3を用いて説明する。

0072

図3に示す蓄電装置を充放電するシステムでは、蓄電装置201と、コンバータ202と
、回路203と、負荷204と、電源205と、スイッチ206と、スイッチ207と、
スイッチ208と、スイッチ209とを少なくとも用いる。なお、各構成要素を同一の装
置に設けることにより、接続点数などを減らすこともできる。例えば、蓄電装置201と
回路203とを同一の装置に設けてもよい。あるいは、蓄電装置201とコンバータ20
2と回路203とを同一の装置に設けてもよい。

0073

蓄電装置201については後に詳説するが、上記したように、正極及び負極の他、第3の
電極を有する蓄電装置201を用いる。

0074

コンバータ202は、蓄電装置201及び回路203に接続される。

0075

コンバータ202は、例えば電源205から供給される電圧を変換することにより、蓄電
装置201の充放電の際の電流値を制御することができる機能を有する。

0076

コンバータ202としては、例えば昇降圧型コンバータを用いることができる。昇降圧型
コンバータは、例えばスイッチングレギュレータ及び制御回路を有する。スイッチング
ギュレータは、例えばインダクタ、スイッチを有する。昇降圧型コンバータは、例えば制
御回路によりスイッチを制御することにより、入力電圧の昇圧又は降圧切り換えること
ができ、昇圧又は降圧された電圧の値を制御することができるとともに、インダクタに流
れる電流の向きを切り換えて入力と出力を入れ替えることができるため、蓄電装置201
の充放電を切り換えることができる。なお、これに限定されず、制御回路の代わりに回路
203によりスイッチングレギュレータのスイッチを制御してもよい。昇降圧型コンバ
タとしては、例えばSEPIC(Single Ended Primary Indu
ctor Converter)型コンバータ又はZeta型コンバータ等を用いること
ができる。

0077

回路203は、蓄電装置201に接続される。回路203には、蓄電装置201又は電源
205から電力が供給される。

0078

回路203は、コンバータ202の状態を指示する命令信号を生成して出力することによ
り、コンバータ202の出力電圧の値を制御することができる機能を有し、コンバータ2
02のインダクタに流れる電流の向きを制御することができる機能を有する。また、後述
するスイッチ206及びスイッチ207の切り換えを制御することができる機能を有する
。なお、回路203を制御回路としてもよい。または、回路203をマイクロコンピュ
タ、マイクロプロセッサ(MPUともいう)、マイクロコントロールユニット(MCUと
もいう)、フィールドプログラマブルゲートアレイFPGAともいう)、中央演
算装置(CPUともいう)、若しくはバッテリマネジメントユニット(BMUともいう)
としてもよい。

0079

負荷204は、蓄電装置201、コンバータ202、回路203に接続される。負荷20
4には、蓄電装置201又は電源205から電力が供給される。なお、回路203には、
負荷204から制御信号が入力されてもよい。負荷204にパワーゲートを設け、パワー
ゲートにより負荷204を構成する回路に対する電力の供給を制御してもよい。なお、回
路203は、必ずしも負荷204に接続されていなくてもよい。

0080

電源205としては、例えば系統電源を用いた電源回路などを用いることができる。また
、これに限定されず、例えば給電装置などを用いて非接触で電力を供給することができる
装置を用いてもよい。

0081

スイッチ206は、例えば蓄電装置201の正極に接続され、蓄電装置201とコンバー
タ202との導通を制御することができる機能を有する。スイッチ206は、コンバータ
202の制御回路又は回路203により制御してもよい。

0082

スイッチ207は、例えば蓄電装置201の第3の電極に接続され、蓄電装置201とコ
ンバータ202との導通を制御することができる機能を有する。スイッチ207は、コン
バータ202の制御回路又は回路203により制御してもよい。

0083

スイッチ208は、電源205とコンバータ202との導通を制御することができる機能
を有する。スイッチ208は、コンバータ202の制御回路又は回路203により制御し
てもよい。

0084

スイッチ209は、蓄電装置201と負荷204との導通を制御することができる機能を
有する。スイッチ209は、コンバータ202の制御回路又は回路203により制御して
もよい。

0085

スイッチ207乃至スイッチ209としては、例えばトランジスタ、ダイオードなどを用
いることができる。

0086

次に、図3に示すシステムにおいて、第3の電極を有する蓄電装置201の充放電方法に
ついて図4及び図5を用いて説明する。

0087

充電の期間では、図4(A)に示すように、回路203等で制御することにより、スイッ
チ207及びスイッチ209をオフ状態にし、スイッチ206及びスイッチ208をオン
状態にする。これにより、蓄電装置201の正極と電源205とをコンバータ202を介
して電気的に接続する。これにより、電源205からコンバータ202を介して蓄電装置
201に電流が流れ、蓄電装置201が充電される。

0088

追加の充電の期間では、図4(B)に示すように、回路203等で制御することにより、
スイッチ206及びスイッチ209をオフ状態にし、スイッチ207及びスイッチ208
オン状態にする。これにより、蓄電装置201の第3の電極と電源205とをコンバー
タ202を介して電気的に接続する。これにより、電源205からコンバータ202を介
して蓄電装置201に電流が流れ、蓄電装置201に追加の充電が行われる。

0089

なお、図4(B)に示すように、追加の充電を行う場合の例を示したが、本発明の実施形
態の一態様は、これに限定されない。場合によっては、または、状況に応じて、追加の充
電を行わないことも可能である。

0090

放電の期間では、図5(A)に示すように、回路203等で制御することにより、スイッ
チ207及びスイッチ208をオフ状態にし、スイッチ206及びスイッチ209をオン
状態にする。これにより、蓄電装置201の正極及び負極と負荷204とを電気的に接続
し、蓄電装置201から負荷204に電流が流れる。

0091

なお、負荷204への電力の供給は、電源205が接続されている状態においては、蓄電
装置201を必ずしも用いる必要はない。電源205から負荷204へ電力の供給を行っ
てもよい。なお、この場合には、負荷204への電力供給を行うと同時に、蓄電装置20
1への充電を行うこともできる。

0092

自己放電の期間では、図5(B)に示すように、回路203等で制御することにより、ス
イッチ206、スイッチ207、スイッチ208、スイッチ209をオフ状態にする。こ
れにより、蓄電装置201の第3の電極が電気的に浮遊状態となり、自己放電が開始され
る。

0093

(実施の形態2)
[2.制御回路]
回路203の例について図6を用いて説明する。

0094

[2.1.回路構成
回路203は、プロセッサ710、バスブリッジ711、メモリ712、メモリインター
フェース713、コントローラ720、割り込みコントローラ721、I/Oインターフ
ェース(入出力インターフェース)722、及びパワーゲートユニット730を有する。

0095

さらに、回路203は、水晶発振回路741、タイマー回路745、I/Oインターフェ
ース746、I/Oポート750、コンパレータ751、I/Oインターフェース752
バスライン761、バスライン762、バスライン763、及びデータバスライン76
4を有する。さらに、回路203は、外部装置との接続部として少なくとも接続端子77
0乃至接続端子776を有する。なお、各接続端子770乃至接続端子776は、1つの
端子又は複数の端子でなる端子群を表す。また、水晶振動子743を有する発振子742
が、接続端子772、及び接続端子773を介して回路203に接続されている。

0096

プロセッサ710はレジスタ785を有し、バスブリッジ711を介してバスライン76
1乃至バスライン763、及びデータバスライン764に接続されている。

0097

メモリ712は、プロセッサ710のメインメモリとして機能することができる記憶装置
であり、例えばランダムアクセスメモリが用いられる。メモリ712は、プロセッサ71
0が実行する命令、命令の実行に必要なデータ、及びプロセッサ710の処理によるデー
タを記憶する装置である。プロセッサ710の命令により、メモリ712へのデータの書
き込み、読み出しが行われる。

0098

回路203では、低消費電力モードのときにメモリ712に対する電力供給が遮断される
。そのため、メモリ712は電源が供給されていない状態でもデータを保持することがで
きるメモリで構成することが好ましい。

0099

メモリインターフェース713は、外部記憶装置との入出力インターフェースである。プ
ロセッサ710の命令により、メモリインターフェース713を介して、接続端子776
に接続される外部記憶装置へのデータの書き込み及び読み出しが行われる。

0100

クロック生成回路715は、プロセッサ710で使用されるクロック信号MCLK(以下
、単に「MCLK」ともよぶ。)を生成する回路であり、RC発振器などを有する。MC
LKはコントローラ720及び割り込みコントローラ721にも出力される。

0101

コントローラ720は回路203全体の制御処理を行う回路であり、例えば、バス及びメ
リマップなどの制御、回路203の電源制御、クロック生成回路715、水晶発振回路
741の制御などを行うことができる。

0102

接続端子770は、外部の割り込み信号入力用の端子であり、接続端子770を介してマ
スク不可能な割り込み信号NMIがコントローラ720に入力される。コントローラ72
0にマスク不可能な割り込み信号NMIが入力されると、コントローラ720は直ちにプ
ロセッサ710にマスク不可能な割り込み信号NMIを出力し、プロセッサ710に割り
込み処理を実行させる。

0103

また、割り込み信号INTが、接続端子770を介して割り込みコントローラ721に入
力される。割り込みコントローラ721には、周辺回路からの割り込み信号(T0IRQ
、P0IRQ、C0IRQ)も、バス(761乃至764)を経由せずに入力される。

0104

割り込みコントローラ721は割り込み要求優先順位を割り当てる機能を有する。割り
込みコントローラ721は割り込み信号を検出すると、その割り込み要求が有効であるか
否かを判定する。有効な割り込み要求であれば、コントローラ720に割り込み信号IN
Tを出力する。

0105

また、割り込みコントローラ721はI/Oインターフェース722を介して、バスライ
ン761及びデータバスライン764に接続されている。

0106

コントローラ720は、割り込み信号INTが入力されると、プロセッサ710に割り込
み信号INTを出力し、プロセッサ710に割り込み処理を実行させる。

0107

また、割り込み信号T0IRQが割り込みコントローラ721を介さず直接的にコントロ
ーラ720に入力される場合がある。コントローラ720は、割り込み信号T0IRQが
入力されると、プロセッサ710にマスク不可能な割り込み信号NMIを出力し、プロセ
ッサ710に割り込み処理を実行させる。

0108

コントローラ720のレジスタ780は、コントローラ720内に設けられ、割り込みコ
トローラ721のレジスタ786は、I/Oインターフェース722に設けられている

0109

続いて、回路203が有する周辺回路を説明する。回路203は、周辺回路として、タイ
マー回路745、I/Oポート750及びコンパレータ751を有する。これらの周辺回
路は一例であり、回路203が使用される電気機器に応じて、必要な回路を設けることが
できる。

0110

タイマー回路745は、クロック生成回路740から出力されるクロック信号TCLK(
以下、単に「TCLK」ともよぶ。)を用いて、時間を計測することができる機能を有す
る。また、クロック生成回路715は、決められた時間間隔で、割り込み信号T0IRQ
を、コントローラ720及び割り込みコントローラ721に出力する。タイマー回路74
5は、I/Oインターフェース746を介して、バスライン761及びデータバスライン
764に接続されている。

0111

TCLKはMCLKよりも低い周波数のクロック信号である。例えば、MCLKの周波数
を数MHz程度(例えば、8MHz)とし、TCLKは、数十kHz程度(例えば、32
kHz)とする。クロック生成回路740は、回路203に内蔵された水晶発振回路74
1と、接続端子772及び接続端子773に接続された発振子742を有する。発振子7
42の振動子として、水晶振動子743が用いられている。なお、CR発振器などでクロ
ック生成回路740を構成することで、クロック生成回路740の全てのモジュールを回
路203に内蔵することが可能である。

0112

I/Oポート750は、接続端子774を介して接続された外部機器と情報の入出力を行
うためのインターフェースであり、デジタル信号の入出力インターフェースである。これ
により、回路203にデータ信号MISOを入力することができる。例えば、I/Oポー
ト750は、入力されたデジタル信号に応じて、割り込み信号P0IRQを割り込みコン
トローラ721に出力する。なお、接続端子774を複数設けてもよい。

0113

コンパレータ751は、例えば接続端子775から入力されるアナログ信号の電位(又は
電流)と基準信号の電位(又は電流)との大小を比較でき、値が0又は1のデジタル信号
を生成することができる。さらに、コンパレータ751は、このデジタル信号の値が1の
とき、割り込み信号C0IRQを生成することができる。割り込み信号C0IRQは、割
り込みコントローラ721に出力される。

0114

I/Oポート750及びコンパレータ751は共通のI/Oインターフェース752を介
してバスライン761及びデータバスライン764に接続されている。ここでは、I/O
ポート750、コンパレータ751各々のI/Oインターフェースに共有することができ
る回路があるため、1つのI/Oインターフェース752で構成しているが、I/Oポー
ト750、コンパレータ751のI/Oインターフェースを別々に設けることもできる。

0115

また、周辺回路のレジスタは、対応する入出力インターフェースに設けられている。タイ
マー回路745のレジスタ787はI/Oインターフェース746に設けられ、I/Oポ
ート750のレジスタ783及びコンパレータ751のレジスタ784は、それぞれ、I
/Oインターフェース752に設けられている。

0116

回路203は内部回路への電力供給を遮断するためのパワーゲートユニット730を有す
る。パワーゲートユニット730により、動作に必要な回路のみに電力供給を行うことで
、回路203全体の消費電力を低くすることができる。

0117

図6に示すように、回路203内の破線で囲んだユニット701、ユニット702、ユニ
ット703、ユニット704の回路は、パワーゲートユニット730を介して、接続端子
771に接続されている。接続端子771は、例えば図5に示す蓄電装置201に接続さ
れる。なお、接続端子771と蓄電装置201の間にコンバータを設けてもよい。

0118

本実施の形態では、ユニット701は、タイマー回路745、及びI/Oインターフェー
ス746を含み、ユニット702は、I/Oポート750、コンパレータ751、及びI
/Oインターフェース752を含み、ユニット703は、割り込みコントローラ721、
及びI/Oインターフェース722を含み、ユニット704は、プロセッサ710、メモ
リ712、バスブリッジ711、及びメモリインターフェース713を含む。

0119

パワーゲートユニット730は、コントローラ720により制御される。パワーゲートユ
ニット730は、ユニット701乃至704への電源電圧の供給を遮断するためのスイッ
チ731及びスイッチ732を有する。このときの電源電圧としては、例えば蓄電装置2
01の電源電圧などを用いることができる。

0120

スイッチ731、スイッチ732のオン/オフはコントローラ720により制御される。
具体的には、コントローラ720は、プロセッサ710の要求によりパワーゲートユニッ
ト730が有するスイッチの一部又は全部をオフ状態とする信号を出力する(電力供給の
停止)。また、コントローラ720は、マスク不可能な割り込み信号NMI、又はタイマ
ー回路745からの割り込み信号T0IRQをトリガーにして、パワーゲートユニット7
30が有するスイッチをオン状態とする信号を出力する(電力供給の開始)。

0121

なお、図6では、パワーゲートユニット730に、2つのスイッチ(スイッチ731、ス
イッチ732)を設ける構成を示しているが、これに限定されず、電源遮断に必要な数の
スイッチを設ければよい。

0122

また、本実施の形態では、ユニット701に対する電力供給を独立して制御することがで
きるようにスイッチ731を設け、ユニット702乃至704に対する電力供給を独立し
て制御することができるようにスイッチ732を設けているが、このような電力供給経路
に限定されるものではない。例えば、スイッチ732とは別のスイッチを設けて、メモリ
712の電力供給を独立して制御することができるようにしてもよい。また、1つの回路
に対して、複数のスイッチを設けてもよい。

0123

また、コントローラ720には、パワーゲートユニット730を介さず、常時、接続端子
771から電源電圧が供給される。また、ノイズの影響を少なくするため、クロック生成
回路715の発振回路、水晶発振回路741には、それぞれ、電源電圧の電源回路と異な
る外部の電源回路から電源電位が供給される。

0124

[2.2駆動方法例]
コントローラ720及びパワーゲートユニット730などを備えることにより、回路20
3を3種類の動作モードで動作させることが可能である。第1の動作モードは、通常動作
モードであり、回路203の全ての回路がアクティブな状態である。ここでは、第1の動
作モードを「Activeモード」とよぶ。

0125

第2、及び第3の動作モードは低消費電力モードであり、一部の回路をアクティブにする
モードである。第2の動作モードでは、コントローラ720、並びにタイマー回路745
とその関連回路(水晶発振回路741、I/Oインターフェース746)がアクティブで
ある。第3の動作モードでは、コントローラ720のみがアクティブである。ここでは、
第2の動作モードを「Noff1モード」と呼び、第3の動作モードを「Noff2モー
ド」とよぶことにする。Noff1モードでは、コントローラ720と周辺回路の一部(
タイマー動作に必要な回路)が動作し、Noff2モードでは、コントローラ720のみ
が動作している。

0126

なお、クロック生成回路715の発振器、及び水晶発振回路741は、動作モードに関わ
らず、電源が常時供給される。クロック生成回路715及び水晶発振回路741を非アク
ティブにするには、コントローラ720から又は外部からイネーブル信号を入力し、クロ
ック生成回路715及び水晶発振回路741の発振を停止させることにより行われる。

0127

また、Noff1、Noff2モードでは、パワーゲートユニット730により電力供給
が遮断されるため、I/Oポート750、I/Oインターフェース752は非Activ
eになるが、接続端子774に接続されている外部機器を正常に動作させるために、I/
Oポート750、I/Oインターフェース752の一部には電力が供給される。具体的に
は、I/Oポート750の出力バッファ、I/Oポート750用のレジスタ786である
。Noff1、Noff2モードでは、I/Oポート750での実質的な機能である、I
/Oインターフェース752及び外部機器とのデータの伝送機能、割り込み信号生成機能
は停止している。また、I/Oインターフェース752も同様に、通信機能は停止してい
る。

0128

なお、本明細書では、回路が非アクティブとは、電力の供給が遮断されて回路が停止して
いる状態の他、Activeモード(通常動作モード)での主要な機能が停止している状
態や、Activeモードよりも省電力で動作している状態を含む。

0129

上記構成にすることにより、例えばユーザーが蓄電装置の充電動作強制的に終了させた
場合に、プロセッサ710の要求によりパワーゲートユニット730が有するスイッチの
一部又は全部をオフ状態とする信号を出力し、Noff1、Noff2モードに切り換え
、不要な回路ブロックに対する電力の供給を停止させることもできる。

0130

(実施の形態3)
[3.蓄電装置]
蓄電装置の一例として、以下にリチウムイオン二次電池に代表される非水系二次電池につ
いて説明する。

0131

[3.1.正極]
まず、蓄電装置の正極について、図7を用いて説明する。

0132

正極6000は、正極集電体6001と、正極集電体6001上に塗布法CVD法、又
スパッタリング法等により形成された正極活物質層6002などにより構成される。図
7(A)においては、シート状(又は帯状)の正極集電体6001の両面に正極活物質層
6002を設けた例を示しているが、これに限られず、正極活物質層6002は、正極集
電体6001の一方の面にのみ設けてもよい。また、図7(A)においては、正極活物質
層6002は、正極集電体6001上の全域に設けているが、これに限られず、正極集電
体6001上の一部に設けても良い。例えば、正極集電体6001と正極タブとが接続す
る部分には、正極活物質層6002を設けない構成とするとよい。

0133

正極集電体6001には、ステンレス、金、白金亜鉛、鉄、銅、アルミニウムチタン
等の金属、及びこれらの合金などを用いることができる。また、シリコン、チタン、ネオ
ジムスカンジウムモリブデンなどの耐熱性を向上させる元素が添加されたアルミニウ
ム合金を用いることができる。また、シリコンと反応してシリサイドを形成する金属元素
で形成してもよい。シリコンと反応してシリサイドを形成する金属元素としては、ジルコ
ニウム、チタン、ハフニウムバナジウムニオブタンタルクロム、モリブデン、タ
ングステンコバルトニッケル等がある。正極集電体6001は、箔状、板状(シート
状)、網状、パンチングメタル状、エキスパンドメタル状等の形状を適宜用いることがで
きる。正極集電体6001は、厚みが10μm以上30μm以下のものを用いるとよい。

0134

図7(B)は、正極活物質層6002の縦断面を示した模式図である。正極活物質層60
02は、粒状の正極活物質6003と、導電助剤としてのグラフェン6004と、バイ
ダ6005(結着剤)とを含む。

0135

導電助剤としては、後述するグラフェンの他、アセチレンブラック(AB)やケッチェン
ブラックグラファイト(黒鉛)粒子カーボンナノチューブなどを用いることができる
が、ここでは一例として、グラフェン6004を用いた正極活物質層6002について説
明する。

0136

正極活物質6003は、原料化合物を所定の比率で混合し焼成した焼成物を、適当な手段
により粉砕造粒及び分級した、平均粒径粒径分布を有する二次粒子からなる粒状の正
極活物質である。このため、図7(B)においては、正極活物質6003を模式的に球で
示しているが、この形状に限られるものではない。

0137

正極活物質6003としては、リチウムイオン等のキャリアイオンの挿入及び脱離が可能
な材料であればよい。

0138

例えば、正極活物質6003としてリチウム金属リン酸化合物一般式LiMPO4(M
は、Fe(II)、Mn(II)、Co(II)、Ni(II)の一以上))を用いるこ
とができる。一般式LiMPO4の代表例としては、LiFePO4、LiNiPO4、
LiCoPO4、LiMnPO4、LiFeaNibPO4、LiFeaCobPO4、
LiFeaMnbPO4、LiNiaCobPO4、LiNiaMnbPO4(a+bは
1以下、0<a<1、0<b<1)、LiFecNidCoePO4、LiFecNid
MnePO4、LiNicCodMnePO4(c+d+eは1以下、0<c<1、0<
d<1、0<e<1)、LiFefNigCohMniPO4(f+g+h+iは1以下
、0<f<1、0<g<1、0<h<1、0<i<1)等のリチウム化合物を正極活物質
として用いることができる。

0139

または、一般式Li(2−j)MSiO4(Mは、Fe(II)、Mn(II)、Co(
II)、Ni(II)の一以上、0≦j≦2)で表されるリチウム金属ケイ酸化合物等の
ポリアニオン化合物を用いることができる。一般式Li(2−j)MSiO4の代表例と
しては、Li(2−j)FeSiO4、Li(2−j)NiSiO4、Li(2−j)C
oSiO4、Li(2−j)MnSiO4、Li(2−j)FekNilSiO4、Li
(2−j)FekColSiO4、Li(2−j)FekMnlSiO4、Li(2−j
)NikColSiO4、Li(2−j)NikMnlSiO4(k+lは1以下、0<
k<1、0<l<1)、Li(2−j)FemNinCoqSiO4、Li(2−j)F
emNinMnqSiO4、Li(2−j)NimConMnqSiO4(m+n+qは
1以下、0<m<1、0<n<1、0<q<1)、Li(2−j)FerNisCotM
nuSiO4(r+s+t+uは1以下、0<r<1、0<s<1、0<t<1、0<u
<1)等の化合物を正極活物質として用いることができる。

0140

また、正極活物質6003として、コバルト酸リチウム(LiCoO2)、ニッケル酸リ
チウム(LiNiO2)、LiMnO2、Li2MnO3、LiNi0.8Co0.2O
2等のNiCo系(一般式は、LiNixCo1−xO2(0<x<1))、LiNi0
.5Mn0.5O2等のNiMn系(一般式は、LiNixMn1−xO2(0<x<1
))、LiNi1/3Mn1/3Co1/3O2等のNiMnCo系(NMCともいう。
一般式は、LiNixMnyCo1−x−yO2(x>0、y>0、x+y<1))など
複合酸化物、特にリチウム金属酸化物を用いることができる。

0141

また、LiMn2O4等のスピネル型結晶構造を有する活物質、LiMVO4等の逆ス
ネル型の結晶構造を有する活物質等、その他種々の化合物を用いることができる。

0142

なお、キャリアイオンが、リチウムイオン以外のアルカリ金属イオン、やアルカリ土類
イオンの場合、正極活物質6003として、上記化合物や酸化物において、リチウムの
代わりに、アルカリ金属(例えば、ナトリウムカリウム等)、アルカリ土類金属(例え
ば、カルシウムストロンチウムバリウムベリリウムマグネシウム等)を用いても
よい。

0143

なお、図示しないが、正極活物質6003の表面に炭素層を設けてもよい。炭素層を設け
ることで、電極の導電性を向上させることができる。正極活物質6003への炭素層の被
覆は、正極活物質の焼成時にグルコース等の炭水化物を混合することで形成することがで
きる。

0144

また、導電助剤として正極活物質層6002に添加するグラフェン6004は、酸化グラ
フェン還元処理を行うことによって形成することができる。

0145

ここで、本明細書においてグラフェンは、単層のグラフェン、又は2層以上100層以下
多層グラフェンを含むものである。単層グラフェンとは、π結合を有する1原子層の炭
分子のシートのことをいう。また、酸化グラフェンとは、上記グラフェンが酸化された
化合物のことをいう。なお、酸化グラフェンを還元してグラフェンを形成する場合、酸化
グラフェンに含まれる酸素は全て脱離されずに、一部の酸素はグラフェンに残存する。グ
ラフェンに酸素が含まれる場合、酸素の割合は、XPSで測定した場合にグラフェン全体
の2atomic%以上20atomic%以下、好ましくは3atomic%以上15
atomic%以下である。

0146

ここで、グラフェンが多層グラフェンである場合、酸化グラフェンを還元したグラフェン
を有することで、グラフェンの層間距離は0.34nm以上0.5nm以下、好ましくは
0.38nm以上0.42nm以下、さらに好ましくは0.39nm以上0.41nm以
下である。通常のグラファイトは、単層グラフェンの層間距離が0.34nmであり、本
発明の一態様に係る蓄電装置に用いるグラフェンの方が、その層間距離が長いため、多層
グラフェンの層間におけるキャリアイオンの移動が容易となる。

0147

酸化グラフェンは、例えばHummers法とよばれる酸化法を用いて作製することがで
きる。

0148

Hummers法は、グラファイト粉末に、過マンガン酸カリウム硫酸溶液、過酸化水
素水等を加えて酸化反応させて酸化グラファイトを含む分散液を作製する。酸化グラフ
イトは、グラファイトの炭素の酸化により、エポキシ基カルボニル基カルボキシル基
ヒドロキシル基等の官能基が結合する。このため、複数のグラフェンの層間距離がグラ
ファイトと比較して長くなり、層間の分離による薄片化が容易となる。次に、酸化グラフ
ァイトを含む混合液に、超音波振動を加えることで、層間距離が長い酸化グラファイトを
劈開し、酸化グラフェンを分離するとともに、酸化グラフェンを含む分散液を作製するこ
とができる。そして、酸化グラフェンを含む分散液から溶媒を取り除くことで、粉末状の
酸化グラフェンを得ることができる。

0149

なお、酸化グラフェンの作製は過マンガン酸カリウムの硫酸溶液を用いたHummers
法に限られず、例えば硝酸塩素酸カリウム硝酸ナトリウム、過マンガン酸カリウム等
を使用するHummers法、又はHummers法以外の酸化グラフェンの作製方法
適宜用いてもよい。

0150

また、酸化グラファイトの薄片化は、超音波振動の付加の他、マイクロ波ラジオ波、又
熱プラズマ照射や、物理的応力の付加により行ってもよい。

0151

作製した酸化グラフェンは、エポキシ基、カルボニル基、カルボキシル基、ヒドロキシル
基等を有する。酸化グラフェンはNMP(N−メチルピロリドン、1−メチル−2−ピロ
ドンN−メチル−2−ピロリドンなどともいう。)に代表される極性溶媒の中におい
ては、官能基中の酸素がマイナス帯電するため、NMPと相互作用する一方で異なる酸
化グラフェンどうしとは反発し、凝集しにくい。このため、極性溶媒中においては、酸化
グラフェンが均一に分散しやすい。

0152

また、酸化グラフェンの一辺の長さ(フレークサイズともいう。)は一辺の長さが50n
m以上100μm以下、好ましくは800nm以上20μm以下とするとよい。

0153

図7(B)に示す正極活物質層6002の断面図のように、複数の粒状の正極活物質60
03は、複数のグラフェン6004によって被覆されている。一枚のシート状のグラフェ
ン6004は、複数の粒状の正極活物質6003と接続する。特に、グラフェン6004
がシート状であるため、粒状の正極活物質6003の表面の一部を包むように面接触する
ことができる。正極活物質と点接触するアセチレンブラック等の粒状の導電助剤と異なり
、グラフェン6004は接触抵抗の低い面接触を可能とするものであるから、導電助剤の
量を増加させることなく、粒状の正極活物質6003とグラフェン6004との電子伝導
性を向上させる事ができる。

0154

また、複数のグラフェン6004どうしも面接触している。これはグラフェン6004の
形成に、極性溶媒中での分散性が極めて高い酸化グラフェンを用いるためである。均一に
分散した酸化グラフェンを含有する分散媒から溶媒を揮発除去し、酸化グラフェンを還元
してグラフェンとするため、正極活物質層6002に残留するグラフェン6004は部分
的に重なり合い、互いに面接触する程度に分散していることで電子伝導の経路を形成して
いる。

0155

また、グラフェン6004の一部は複数の正極活物質6003の間に設けられ、三次元
に配置されるように形成されている。また、グラフェン6004は炭素分子の単層又はこ
れらの積層で構成される極めて薄い膜(シート)であるため、個々の粒状の正極活物質6
003の表面をなぞるようにその表面の一部を覆って接触しており、正極活物質6003
と接していない部分は複数の粒状の正極活物質6003の間で撓み、皺となり、あるいは
引き延ばされて張った状態を呈する。

0156

従って、複数のグラフェン6004により正極6000中に電子伝導のネットワークを形
成している。このため正極活物質6003同士の電気伝導の経路が維持されている。以上
のことから、酸化グラフェンを原料とし、ペースト後に還元したグラフェンを導電助剤と
して用いることで、高い電子伝導性を有する正極活物質層6002を形成することができ
る。

0157

また、正極活物質6003とグラフェン6004との接触点を増やすために、導電助剤の
添加量を増加させなくてもよいため、正極活物質6003の正極活物質層6002におけ
る比率を増加させることができる。これにより、二次電池の放電容量を増加させることが
できる。

0158

粒状の正極活物質6003の一次粒子の平均粒径は、500nm以下、好ましくは50n
m以上500nm以下のものを用いるとよい。この粒状の正極活物質6003の複数と面
接触するために、グラフェン6004は一辺の長さが50nm以上100μm以下、好ま
しくは800nm以上20μm以下であると好ましい。

0159

また、正極活物質層6002に含まれるバインダ(結着剤)には、代表的なポリフッ化ビ
ニリデン(PVDF)の他、ポリイミドポリテトラフルオロエチレンポリビニルクロ
ライドエチレンプロピレンジエンポリマースチレンブタジエンゴム、アクリロニト
リル−ブタジエンゴム、フッ素ゴムポリ酢酸ビニルポリメチルメタクリレート、ポリ
エチレンニトロセルロース等を用いることができる。

0160

以上に示した正極活物質層6002は、正極活物質6003、導電助剤としてのグラフェ
ン6004及びバインダを、正極活物質層6002の総量に対して、それぞれ正極活物質
を90wt%以上94wt%以下、グラフェンを1wt%以上5wt%以下、バインダを
1wt%以上5wt%以下の割合で含有することが好ましい。

0161

[3.2.負極]
次に、蓄電装置の負極について、図8を用いて説明する。

0162

負極6100は、負極集電体6101と、負極集電体6101上に塗布法、CVD法、又
はスパッタリング法等により形成された負極活物質層6102などにより構成される。図
8(A)においては、シート状(又は帯状)の負極集電体6101の両面に負極活物質層
6102を設けた例を示しているが、これに限られず、負極活物質層6102は、負極集
電体6101の一方の面にのみ設けてもよい。また、図8(A)においては、負極活物質
層6102は、負極集電体6101上の全域に設けているが、これに限られず、負極集電
体6101上の一部に設けても良い。例えば、負極集電体6101と負極タブとが接続す
る部分には、負極活物質層6102を設けない構成とするとよい。

0163

負極集電体6101には、ステンレス、金、白金、亜鉛、鉄、銅、チタン等の金属、及び
これらの合金など、導電性の高く、リチウム等のキャリアイオンと合金化しない材料を用
いることができる。また、シリコンと反応してシリサイドを形成する金属元素で形成して
もよい。シリコンと反応してシリサイドを形成する金属元素としては、ジルコニウム、チ
タン、ハフニウム、バナジウム、ニオブ、タンタル、クロム、モリブデン、タングステン
、コバルト、ニッケル等がある。負極集電体6101は、箔状、板状(シート状)、網状
、パンチングメタル状、エキスパンドメタル状等の形状を適宜用いることができる。負極
集電体6101は、厚みが10μm以上30μm以下のものを用いるとよい。

0164

図8(B)は、負極活物質層6102の一部の断面を模式的に示した図である。ここでは
負極活物質層6102に、負極活物質6103とバインダ6105(結着剤)を有する例
を示すが、これに限られず、少なくとも負極活物質6103を有していればよい。

0165

負極活物質6103は、キャリアの溶解・析出、又はキャリアイオンの挿入・脱離が可能
な材料であれば、特に限定されない。負極活物質6103の材料としては、リチウム金属
の他、蓄電分野に一般的な炭素材である黒鉛を用いることができる。黒鉛は、低結晶性
素として軟質炭素硬質炭素等が挙げられ、高結晶性炭素として、天然黒鉛キッシュ
鉛、熱分解炭素液晶ピッチ系炭素繊維メソカーボンマイクロビーズMCMB)、液
ピッチ石油又は石炭系コークス等が挙げられる。

0166

また、負極活物質6103には上述の材料の他、キャリアイオンとの合金化、脱合金化
応により充放電反応を行うことが可能な合金系材料を用いることができる。キャリアイオ
ンがリチウムイオンである場合、合金系材料としては、例えば、Mg、Ca、Al、Si
、Ge、Sn、Pb、As、Sb、Bi、Ag、Au、Zn、Cd、Hg及びIn等のう
ちの少なくとも一つを含む材料を用いることができる。このような金属は黒鉛に対して容
量が大きく、特にシリコンは理論容量が4200mAh/gと飛躍的に高い。このため、
負極活物質6103にシリコンを用いることが好ましい。

0167

図8(B)においては、負極活物質6103を粒状の物質として表しているが、これに限
られず、負極活物質6103の形状としては、例えば板状、棒状、円柱状、粉状、鱗片
等任意の形状とすることができる。また、表面に凹凸形状を有するものや、表面に微細
凹凸形状を有するもの、多孔質形状を有するものなどであってもよい。

0168

塗布法を用いて負極活物質層6102を形成する場合は、負極活物質6103に、導電
剤(図示せず)やバインダ6105を添加して、負極ペーストを作製し、負極集電体61
01上に塗布して乾燥させればよい。

0169

なお、負極活物質層6102にリチウムをプレドープしてもよい。プレドープの方法とし
ては、スパッタリング法により負極活物質層6102表面にリチウム層を形成してもよい
。また、負極活物質層6102の表面にリチウム箔を設けることで、負極活物質層610
2にリチウムをプレドープすることもできる。

0170

また、負極活物質6103の表面に、グラフェン(図示せず)を形成することが好ましい
。例えば、負極活物質6103をシリコンとした場合、充放電サイクルにおけるキャリア
イオンの吸蔵・放出に伴う体積の変化が大きいため、負極集電体6101と負極活物質層
6102との密着性が低下し、充放電により電池特性が劣化してしまう。そこで、シリコ
ンを含む負極活物質6103の表面にグラフェンを形成すると、充放電サイクルにおいて
、シリコンの体積が変化したとしても、負極集電体6101と負極活物質層6102との
密着性の低下を抑制することができ、電池特性の劣化が低減されるため好ましい。

0171

負極活物質6103の表面に形成するグラフェンは、正極の作製方法と同様に、酸化グラ
フェンを還元することによって形成することができる。該酸化グラフェンは、上述した酸
化グラフェンを用いることができる。

0172

また、負極活物質6103の表面に、酸化物等の被膜6104を形成してもよい。充電時
において形成される被膜6104は、その形成時に消費された電荷量を放出することがで
きず、不可逆容量を形成する。これに対し、酸化物等の被膜6104をあらかじめ負極活
物質6103の表面に設けておくことで、不可逆容量の発生を抑制又は防止することがで
きる。

0173

このような負極活物質6103を被覆する被膜6104には、ニオブ、チタン、バナジウ
ム、タンタル、タングステン、ジルコニウム、モリブデン、ハフニウム、クロム、アルミ
ニウム若しくはシリコンのいずれか一の酸化膜、又はこれら元素のいずれか一とリチウム
とを含む酸化膜を用いることができる。このような被膜6104は、従来の電解液の分解
生成物により負極表面に形成される被膜に比べ、十分緻密な膜である。

0174

例えば、酸化ニオブ(Nb2O5)は、電子伝導度が10−9S/cm2と低く、高い絶
縁性を示す。このため、酸化ニオブ膜は負極活物質と電解液との電気化学的な分解反応を
阻害する。一方で、酸化ニオブのリチウム拡散係数は10−9cm2/secであり、高
リチウムイオン伝導性を有する。このため、リチウムイオンを透過させることが可能で
ある。

0175

負極活物質6103を被覆する被膜6104の形成には、例えばゾルゲル法を用いるこ
とができる。ゾル−ゲル法とは、金属アルコキシド金属塩等からなる溶液を、加水分解
反応・重縮合反応により流動性を失ったゲルとし、このゲルを焼成して薄膜を形成する方
法である。ゾル−ゲル法は液相から薄膜を形成する方法であるから、原料を分子レベル
均質に混合することができる。このため、溶媒の段階の金属酸化膜の原料に、黒鉛等の負
極活物質を加えることで、容易にゲル中に活物質を分散させることができる。このように
して、負極活物質6103の表面に被膜6104を形成することができる。

0176

[3.3.第3の電極]
次に、蓄電装置の第3の電極について、図9を用いて説明する。

0177

一例として図9(A)示す第3の電極6200は、集電体6201と、集電体6201上
に設けられた第3の電極の材料層6202とを有する。

0178

集電体6201には、正極及び負極が有する集電体と同様に、ステンレス、金、白金、亜
鉛、鉄、銅、アルミニウム、チタン等の金属、及びこれらの合金など、導電性の高く、リ
チウム等のキャリアイオンと合金化しない材料を用いることができる。また、シリコン、
チタン、ネオジム、スカンジウム、モリブデンなどの耐熱性を向上させる元素が添加され
アルミニウム合金を用いることができる。また、シリコンと反応してシリサイドを形成
する金属元素で形成してもよい。シリコンと反応してシリサイドを形成する金属元素とし
ては、ジルコニウム、チタン、ハフニウム、バナジウム、ニオブ、タンタル、クロム、モ
リブデン、タングステン、コバルト、ニッケル等がある。集電体6201は、箔状、板状
(シート状)、網状、パンチングメタル状、エキスパンドメタル状等の形状を適宜用いる
ことができる。集電体6201は、厚みが10μm以上30μm以下のものを用いるとよ
い。

0179

図9(B)は、第3の電極の材料層6202の一部の断面を模式的に示した図である。第
3の電極の材料層6202は、材料6203と、導電助剤6204と、バインダ6205
(結着剤)とを有する。

0180

非ファラデー反応とは、電極と電解液中のイオンとの間で電子の授受が伴わない反応であ
る。すなわち、材料6203は、アニオンの少なくとも一つを可逆的に担持できる材料で
ある。第3の電極6200は、上述した蓄電装置の追加の充電時においてその表面に極め
て薄い電気二重層を形成し、物理的な作用による充電を可能にする電極である。このよう
な材料6203として、例えば活性炭、導電性高分子ポリアセン有機半導体PAS
:PolyAcenic Semiconductor)等が挙げられる。

0181

また、材料6203は、表面積が大きい材料であることが好ましく、多孔質の物質が適し
ている。材料6203が多孔質である場合、表面積を大きくすることができるとともに、
細孔に不純物を吸着することができる。これらのことから、材料6203として、例えば
活性炭が好ましい。

0182

材料6203が有する比表面積は、BET法による比表面積が500m2/g以上、好ま
しくは1000m2/g以上、より好ましくは2000m2/g以上である。また、負極
の比表面積に対して例えば10倍以上がよく、好ましくは100倍以上である。また、材
料6203が多孔質の場合、有する細孔の最小径は、50nm以下、好ましくは20nm
以下である。

0183

なお、導電助剤6204及びバインダ6205は、第3の電極6200の特性や蓄電装置
の特性、規格仕様等に応じて適宜調整して添加すればよく、必ずしも用いる必要はない

0184

図9(B)に示す第3の電極6200は、活性炭などの材料6203を粒状としたもの複
数を、導電助剤6204及びバインダ6205とともに溶媒に添加して混合物を作製し、
これを集電体6201に塗布した後焼成することで形成することができる。

0185

材料6203として活性炭を用いる場合、活性炭は木材、石炭椰子等の原材料を800
℃程度の高温熱処理して炭化させた後、1000℃程度の高温で賦活して多孔質化させ
、精製すること等により得ることができる。原材料に大鋸屑等の木材を用いる場合には、
塩化亜鉛リン酸等の薬液繊維質含浸させてから炭化させるとよい。これにより、最
小の直径が1nm以上20nm以下程度の細孔を有する活性炭を作製することができる。

0186

導電助剤6204には、カーボンブラック、アセチレンブラック(AB)、ケッチェンブ
ラック、カーボンナノファイバ、カーボンナノチューブ等を用いることができる。また、
正極において記載したグラフェンを導電助剤として用いてもよい。特に酸化グラフェンを
上記の混合物中に分散させ、集電体6201に塗布した後に還元することで、導電性に優
れた第3の電極6200を作製することができる。

0187

バインダ6205には、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ポリイミド、ポリテトラ
ルオロエチレン、ポリビニルクロライド、エチレンプロピレンジエンポリマー、スチレン
−ブタジエンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、フッ素ゴム、ポリ酢酸ビニル、
ポリメチルメタクリレート、ポリエチレン、ニトロセルロース等を用いることができる。

0188

あるいは、上記とは異なる第3の電極の製造方法として、例えば活性炭などの充分大きな
表面積を持つ粒状の材料に導電助剤とバインダとを混練したものを第3の電極として用い
ることもできる。

0189

また、活性炭繊維織物を炭化及び賦活したものを集電体と合わせて第3の電極として用
いることもできる。

0190

また、未炭化のフェノール樹脂などを活性炭と併せて加圧して成形し、熱処理により炭化
させて形成した焼結体を、第3の電極として用いることもできる。

0191

[3.4.電解液]
蓄電装置に用いる電解液の溶媒としては、非プロトン性有機溶媒が好ましく、例えば、エ
レンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ブチレンカーボネート
クロロエチレンカーボネートビニレンカーボネートγ−ブチロラクトン、γ−バレ
ラクトンジメチルカーボネートDMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、エチ
メチルカーボネートEMC)、ギ酸メチル酢酸メチル酪酸メチル、1,3−ジオ
キサン、1,4−ジオキサンジメトキシエタン(DME)、ジメチルスルホキシド、ジ
エチルエーテルメチルジグライムアセトニトリルベンゾニトリルテトラヒドロ
ランスルホランスルトン等の1種、又はこれらのうちの2種以上を任意の組み合わせ
及び比率で用いることができる。

0192

また、電解液の溶媒としてゲル化される高分子材料を用いることで、漏液性等に対する安
全性が高まる。また、蓄電装置の薄型化及び軽量化が可能である。ゲル化される高分子材
料の代表例としては、シリコーンゲルアクリルゲルアクリロニトリルゲル、ポリエチ
レンオキサイドポリプロピレンオキサイドフッ素系ポリマー等がある。

0193

また、電解液の溶媒として、難燃性及び難揮発性であるイオン液体常温溶融塩)を一つ
又は複数用いることで、蓄電装置の内部短絡や、過充電等によって内部温度が上昇しても
、蓄電装置の破裂発火などを防ぐことができる。

0194

また、上記の溶媒に溶解させる電解質としては、キャリアにリチウムイオンを用いる場合
、例えばLiPF6、LiClO4、LiAsF6、LiBF4、LiAlCl4、Li
SCN、LiBr、LiI、Li2SO4、Li2B10Cl10、Li2B12Cl1
2、LiCF3SO3、LiC4F9SO3、LiC(CF3SO2)3、LiC(C2
F5SO2)3、LiN(CF3SO2)2、LiN(C4F9SO2)(CF3SO2
)、LiN(C2F5SO2)2等のリチウム塩を一種、又はこれらのうちの二種以上を
任意の組み合わせ及び比率で用いることができる。

0195

[3.5.セパレータ]
蓄電装置のセパレータには、セルロースや、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(P
E)、ポリブテンナイロンポリエステルポリスルホンポリアクリロニトリル、ポ
リフッ化ビニリデンテトラフルオロエチレン等の多孔性絶縁体を用いることができる。
また、ガラス繊維等の不織布や、ガラス繊維と高分子繊維複合した隔膜を用いてもよい

0196

[3.6.非水系二次電池]
次に、非水系二次電池の構造について、図10及び図11を用いて説明する。

0197

[3.6.1.ラミネート型二次電池
図10(A)は、ラミネート型のリチウムイオン二次電池の外観図であり、部分的にその
断面構造を併せて示した図である。

0198

図10(A)に示すラミネート型の二次電池970は、正極集電体971および正極活物
質層972を有する正極973と、負極集電体974および負極活物質層975を有する
負極976と、セパレータ977と、電解液(図示せず)と、外装体978と、を有する
。外装体978内に設けられた正極973と負極976との間にセパレータ977が設置
されている。また、外装体978内は、電解液で満たされている。

0199

図10(A)においては、さらに負極976の下にセパレータ977とは異なるセパレ
タを介して第3の電極979が設けられている。ここでは、第3の電極979は、正極9
73や負極976と概略同形状のシート状である。セパレータを間に挟むことにより、負
極976と絶縁した電極として用いることができる。なお、第3の電極979を配置する
位置は負極976の下に限らず、例えば正極973の上でもよい。あるいは、正極973
、セパレータ977及び負極976からなる積層体を包むように帯状としてもよく、ある
いは、棒状や円柱状等の形状として、外装体978の内部の隅などに設けてもよい。

0200

また、図10(A)においては、正極973、負極976、セパレータ977をそれぞれ
一枚ずつ用いているが、これらを交互に積層した積層型の二次電池としてもよい。

0201

正極973、負極976、第3の電極979、セパレータ977、電解液(電解質及び溶
媒)には、それぞれ上述した部材を用いることができる。

0202

図10(A)に示すラミネート型の二次電池970において、正極集電体971、負極集
電体974及び第3の電極979は、外部との電気的接触を得る端子(タブ)の役割も兼
ねている。そのため、正極集電体971、負極集電体974及び第3の電極979の一部
は、外装体978から外側に露出するように配置される。

0203

ラミネート型の二次電池970において、外装体978には、例えばポリエチレン、ポリ
プロピレンポリカーボネートアイオノマーポリアミド等の材料からなる膜上に、ア
ルミニウム、ステンレス、銅、ニッケル等の可撓性に優れた金属薄膜を設け、さらに該金
属薄膜上に外装体の外面としてポリアミド系樹脂ポリエステル系樹脂等の絶縁性合成樹
脂膜を設けた三層構造ラミネートフィルムを用いることができる。このような三層構造
とすることで、電解液や気体の透過を遮断するとともに、絶縁性を確保し、併せて耐電解
液性を有する。

0204

[3.6.2.円筒型二次電池
次に、円筒型の二次電池の一例について、図11を参照して説明する。円筒型の二次電池
6380は図11(A)に示すように、上面に正極キャップ電池蓋)6381を有し、
側面及び底面に電池缶外装缶)6382を有している。これら正極キャップ(電池蓋)
6381と電池缶(外装缶)6382とは、ガスケット(絶縁パッキン)6390によっ
て絶縁されている。

0205

図11(B)は、円筒型の二次電池の断面を模式的に示した図である。中空円柱状の電池
6382の内側には、帯状の正極6384と負極6386とがセパレータ6385を間
に挟んで捲回された電池素子が設けられている。帯状の正極6384と負極6386とセ
パレータ6385とはセンターピンを中心に捲回されるが、ここではセンターピンは捲回
後に取り外し、第3の電極6393を設けている。電池缶6382は、一端が閉じられ、
他端が開いている。

0206

正極6384、負極6386、第3の電極6393、セパレータ6385には、上述した
部材を用いることができる。

0207

電池缶6382には、電解液に対して耐腐食性のあるニッケル、アルミニウム、チタン等
の金属、又はこれらの合金やこれらと他の金属との合金(例えば、ステンレス鋼等)を用
いることができる。また、電解液による腐食を防ぐため、ニッケルやアルミニウム等を被
覆することが好ましい。電池缶6382の内側において、正極、負極及びセパレータが捲
回された電池素子は、対向する一対の絶縁板6388、6389により挟まれている。

0208

また、電池素子が設けられた電池缶6382の内部は、電解液(図示せず)が注入されて
いる。電解液には、上述した電解質及び溶媒を用いることができる。

0209

円筒型の二次電池に用いる正極6384及び負極6386は捲回するため、集電体の両面
活物質層を形成する。正極6384には正極端子正極集電リード)6383が接続さ
れ、負極6386には負極端子負極集電リード)6387が接続される。正極端子63
83及び負極端子6387は、ともにアルミニウムなどの金属材料を用いることができる
。正極端子6383は安全弁機構6392に、負極端子6387は電池缶6382の底に
それぞれ抵抗溶接される。安全弁機構6392は、PTC(Positive Temp
erature Coefficient)素子6391を介して正極キャップ6381
と電気的に接続されている。安全弁機構6392は電池の内圧の上昇が所定の閾値を超え
た場合に、正極キャップ6381と正極6384との電気的な接続を切断するものである
。また、PTC素子6391は温度が上昇した場合に抵抗が増大する熱感抵抗素子であり
、抵抗の増大により電流量を制限して異常発熱を防止するものである。PTC素子には、
チタン酸バリウム(BaTiO3)系半導体セラミックス等を用いることができる。

0210

ここで、第3の電極6393は、一例として、正極6384及び負極6386からなる電
池素子の中心に、円柱状の形状として設けられている。第3の電極6393は端子639
5に接続され、端子6395は電池缶6382とガスケット6394により絶縁されてい
る。ただし、第3の電極6393の形状や配置位置はこれに限定されず、適宜設計するこ
とができる。

0211

[3.6.3.角型二次電池
次に、角型の二次電池の一例について、図10(B)を参照して説明する。図10(B)
に示す捲回体993は、負極994と、正極995と、セパレータ996と、を有する。
さらに、捲回体の側面に、セパレータ992を介して第3の電極999が設けられている

0212

捲回体993は、セパレータ996を挟んで負極994と、正極995とが重なり合って
積層され、該積層シートを捲回したものである。この捲回体993を角型の封止缶などで
覆うことにより角型の二次電池が形成される。なお、負極994、正極995及びセパレ
ータ996からなる積層の積層数は、必要な容量と素子体積に応じて適宜設計すればよい

0213

また、ここでは第3の電極999は板状(シート状)の形状を有し、捲回体993の側面
にセパレータ992を介して接続するものであるが、形状や配置位置はこれに限定されず
、適宜設計することができる。例えば、第3の電極999を帯状として、捲回体993を
取り囲むように配置してもよい。

0214

円筒型の二次電池と同様に、負極994は端子997及び端子998の一方を介して負極
タブ(図示せず)に接続され、正極995は端子997及び端子998の他方を介して正
極タブ(図示せず)に接続される。また、第3の電極999は、端子991を介して第3
のタブ(図示せず)に接続される。その他、安全弁機構等の周辺構造は、円筒型の二次電
池に準ずる。

0215

以上のように二次電池として、ラミネート型、円筒型及び角型の二次電池を示したが、コ
イン型などその他様々な形状の二次電池を用いることができる。また、正極と負極とセパ
レータとが複数積層された構造や、正極と負極とセパレータとが捲回された構造であって
もよい。

0216

[3.7.電気回路等を有する蓄電装置]
次に、電気回路等を有する蓄電装置について説明する。

0217

図12は、上述した角型の二次電池に電気回路等を設けた蓄電装置の例を示す図である。
図12(A)及び(B)に示す蓄電装置6600は、電池缶6604の内部に上述した第
3の電極を付した捲回体6601を収納したものである。捲回体6601は、端子660
2、端子6603及び第3の電極と接続した端子6612を有し、電池缶6604の内部
で電解液に含浸される。端子6603は電池缶6604に接し、端子6602及び端子6
612は、絶縁材6613などを用いることにより電池缶6604から絶縁する構成とす
るとよい。電池缶6604は、例えばアルミニウムなどの金属材料や樹脂材料を用いるこ
とができる。

0218

さらに、図12(B)に示す蓄電装置6600に電気回路等を設けることができる。図1
2(C)及び(D)は、蓄電装置6600に、電気回路等を設けた回路基板6606、ア
ンテナ6609、アンテナ6610、ラベル6608を設けた例を示す図である。

0219

回路基板6606は、電気回路6607、端子6605等を有する。回路基板6606と
しては、例えばプリント基板(PCB)を用いることができる。プリント基板を回路基板
6606として用いた場合、プリント基板上に抵抗素子、コンデンサ等の容量素子、コイ
ル(インダクタ)、半導体集積回路(IC)などの電子部品実装結線して電気回路6
607を形成することができる。電子部品としてはこれらの他に、サーミスタ等の温度検
出素子、ヒューズフィルタ水晶発振器、EMC対策部品等、種々の部品を実装するこ
とができる。

0220

ここで、上記の半導体集積回路(IC)には、酸化物半導体チャネル形成領域などに用
いたトランジスタを有する回路を用いることができる。酸化物半導体をトランジスタのチ
ャネル形成領域に用いることにより、トランジスタのオフ電流を低くすることができる。
これにより、電気回路6607の消費電力を大幅に低減することが可能となる。

0221

これらの電子部品によって形成された電気回路6607は、例えば蓄電装置6600の過
充電監視回路過放電監視回路過電流に対する保護回路等として機能させることができ
る。

0222

回路基板6606が有する端子6605は、端子6602、端子6603、端子6612
、アンテナ6609、アンテナ6610、及び電気回路6607に接続される。図12
C)及び(D)においては5つの端子を示しているが、これに限らず、任意の端子数とす
ればよい。端子6605を用いて蓄電装置6600の充放電を行う他、蓄電装置6600
を搭載する電気機器との信号の授受を行うことができる。

0223

アンテナ6609及びアンテナ6610は、例えば蓄電装置の外部との電力の授受、信号
の授受を行うために用いることができる。アンテナ6609及びアンテナ6610の一方
又は双方を上述した電気回路6607に電気的に接続することで、電気回路6607によ
り外部との電力の授受又は信号の授受を制御することができる。あるいは、アンテナ66
09及びアンテナ6610の一方又は双方を端子6605に電気的に接続することで、蓄
電装置6600を搭載する電気機器の制御回路により外部との電力の授受又は信号の授受
を制御することもできる。

0224

なお、図12(C)及び(D)では2種類のアンテナを設けた蓄電装置6600の例であ
るが、アンテナは複数種設けてもよく、あるいはアンテナを設けない構成としてもよい。

0225

図12(C)及び(D)においては、アンテナ6609及びアンテナ6610がコイル形
状である場合を示すが、これに限られず、例えば線状、平板状であってもよい。また、平
面アンテナ開口面アンテナ進行波アンテナ、EHアンテナ、磁界アンテナ誘電体
ンテナ等のアンテナを用いてもよい。

0226

なお、無線による電力の授受(非接触電力伝送無接点電力伝送あるいはワイヤレス給電
などともいう)には、電磁誘導方式磁界共鳴方式電波方式等を用いることができる。

0227

アンテナ6609の線幅は、アンテナ6610の線幅よりも大きいことが好ましい。これ
により、アンテナ6609により受電する電力量を上げることができる。

0228

また、アンテナ6609及びアンテナ6610と、蓄電装置6600との間に層6611
を有する。層6611は、例えば捲回体6601による電界又は磁界遮蔽を防止するこ
とができる機能を有する。この場合、層6611には、例えば磁性体を用いることができ
る。あるいは、層6611を遮蔽層としてもよい。

0229

なお、アンテナ6609及びアンテナ6610は、外部との電力の授受又は信号の授受と
は異なる用途として用いることができる。例えば、蓄電装置6600を搭載する電気機器
がアンテナを有さない機器である場合、アンテナ6609及びアンテナ6610を用いて
電気機器への無線通信を実現することができる。

0230

(実施の形態4)
[4.電気機器]
本発明の一態様に係る蓄電装置は、様々な電気機器の電源として用いることができる。

0231

[4.1.電気機器の範疇
ここで電気機器とは、電気の力によって作用する部分を含む工業製品をいう。電気機器は
家電等の民生用に限られず、業務用、産業用事用等、種々の用途のものを広くこの
範疇とする。

0232

[4.2.電気機器の一例]
本発明の一態様に係る蓄電装置を用いた電気機器としては、例えば、テレビモニタ等の
表示装置照明装置デスクトップ型ノート型等のパーソナルコンピュータワード
ロセッサ、DVD(Digital Versatile Disc)などの記録媒体
記憶された静止画又は動画再生する画像再生装置、CD(Compact Disc)
プレーヤデジタルオーディオプレーヤ等の携帯型又は据置型音響再生機器、携帯型又
は据置型のラジオ受信機テープレコーダICレコーダボイスレコーダ)等の録音
生機器、ヘッドホンステレオステレオリモートコントローラ置き時計壁掛け時計
等の時計コードレス電話子機トランシーバ携帯電話機自動車電話、携帯型又は据
置型ゲーム機歩数計電卓、携帯情報端末、電子手帳電子書籍、電子翻訳機マイ
クロフォン等の音声入力機器スチルカメラビデオカメラ等の写真機玩具、電気シェ
ーバ、電動歯ブラシ電子レンジ等の高周波加熱装置電気炊飯器電気洗濯機、電気掃
除機、温水器扇風機毛髪乾燥機、加湿器除湿器エアコンディショナ等の空気調和
設備食器洗い器食器乾燥器衣類乾燥器布団乾燥器、電気冷蔵庫、電気冷凍庫、電
冷凍冷蔵庫、DNA保存用冷凍庫、懐中電灯電動工具煙感知器補聴器心臓ペー
スメーカ、携帯型X線撮影装置放射線測定器電気マッサージ器透析装置等の健康機
器や医療機器などが挙げられる。さらに、誘導灯信号機ガスメータ水道メータ等の
計量器ベルトコンベアエレベータエスカレータ自動販売機自動券売機現金
動支払機(CD。Cash Dispenserの略)や現金自動預金支払機ATM
AutoMated Teller Machineの略)、デジタルサイネージ(電子
看板)、産業用ロボット、無線用中継局、携帯電話の基地局、電力貯蔵システム、電力の
平準化スマートグリッドのための蓄電装置等の産業機器が挙げられる。また、蓄電装置
からの電力を用いて電動機により推進する移動体輸送体)なども、電気機器の範疇に含
まれるものとする。上記移動体として、例えば、電気自動車(EV)、内燃機関と電動機
を併せ持ったハイブリッド車(HEV)、プラグインハイブリッド車(PHEV)、これ
らのタイヤ車輪無限軌道に変えた装軌車両農業機械電動アシスト自転車を含む原動
機付自転車自動二輪車電動車椅子電動カート、小型又は大型船舶潜水艦固定翼
機や回転翼機等の航空機ロケット人工衛星宇宙探査機惑星探査機宇宙船などが
挙げられる。

0233

なお、上記電気機器は、消費電力のほぼ全てを賄うための主電源として、本発明の一態様
に係る蓄電装置を用いることができる。また、上記電気機器は、主電源や商用電源からの
電力の供給が停止した場合に、電気機器への電力の供給を行うことができる無停電電源
して、本発明の一態様に係る蓄電装置を用いることができる。あるいは上記電気機器は、
主電源や商用電源からの電気機器への電力の供給と並行して、電気機器への電力の供給を
行うための補助電源として、本発明の一態様に係る蓄電装置を用いることができる。

0234

[4.3.電力系のネットワークの一例]
上述した電気機器は、個々に蓄電装置を搭載する場合に限らず、複数の電気機器と蓄電装
置とこれらを制御する制御装置とを有線又は無線で接続したネットワーク(電力網)を形
成してもよい。ネットワークを制御装置により制御することによって、ネットワーク全体
における電力の使用効率を向上させることができる。

0235

図13(A)に、複数の家電機器、制御装置、及び蓄電装置等を住宅内で接続したHE
S(家庭内エネルギー管理システム。Home Energy Management
Systemの略)の例を示す。このようなシステムによって、家全体の電力消費量を容
易に把握することが可能になる。また、複数の家電機器の運転遠隔操作することができ
る。また、センサや制御装置を用いて家電機器を自動制御する場合には、電力の節約にも
貢献することができる。

0236

住宅8000に設置された分電盤8003は、引込み線8002を介して電力系統800
1に接続される。分電盤8003は、引込み線8002から供給される商用電力である交
流電力を、複数の家電機器それぞれに供給するものである。制御装置8004は分電盤8
003と接続されるとともに、複数の家電機器や蓄電システム8005、太陽光発電シス
テム8006等と接続される。また制御装置8004は、住宅8000の屋外などに駐車
され、分電盤8003とは独立した電気自動車8012とも接続することができる。

0237

制御装置8004は、分電盤8003と複数の家電機器とを繋ぎネットワークを構成する
ものであり、ネットワークに接続された複数の家電機器を制御するものである。

0238

また、制御装置8004は、インターネット8011に接続され、インターネット801
1を経由して、管理サーバ8013と接続することができる。管理サーバ8013は、使
用者の電力の使用状況を受信してデータベース構築することができ、当該データベース
に基づき、種々のサービス使用者に提供することができる。また、管理サーバ8013
は、例えば時間帯に応じた電力の料金情報を使用者に随時提供することができ、当該情報
に基づいて、制御装置8004は住宅8000内における最適な使用形態を設定すること
もできる。

0239

複数の家電機器は、例えば、図13(A)に示す表示装置8007、照明装置8008、
空気調和設備8009、電気冷蔵庫8010であるが、勿論これに限られず、上述した電
気機器など住宅内に設置可能なあらゆる電気機器を指す。

0240

例えば、表示装置8007は、表示部に液晶表示装置有機EL(Electro Lu
minescence)素子などの発光素子を各画素に備えた発光装置、電気泳動表示
置、DMD(Digital Micromirror Device)、PDP(Pl
asma Display Panel)、FED(Field Emission D
isplay)などの半導体表示装置が組み込まれ、TV放送受信用の他、パーソナル
ピュータ用、広告表示用など、情報表示用表示装置として機能するものが含まれる。

0241

また、照明装置8008は、電力を利用して人工的に光を得る人工光源を含むものであり
、人工光源としては、白熱電球蛍光灯などの放電ランプLED(Light Emi
tting Diode)や有機EL素子などの発光素子を用いることができる。図13
(A)に示す照明装置8008は天井に設置されたものであるが、この他、壁面、床、窓
等に設けられた据付け型であってもよく、卓上型であってもよい。

0242

また、空気調和設備8009は、温度、湿度空気清浄度等の室内環境の調整を行う機能
を有する。図13(A)では、一例としてエアコンディショナを示す。エアコンディショ
ナは、圧縮機や蒸発器を一体とした室内機と、凝縮器を内蔵した室外機(図示せず)を備
えるものや、これらを一体としたもの等で構成される。

0243

また、電気冷蔵庫8010は、食料品等低温保管するための電気機器であり、0℃以
下で凍らせる目的の冷凍庫を含む。圧縮器により圧縮したパイプ内の冷媒気化する際に
熱を奪うことにより、庫内を冷却するものである。

0244

これら複数の家電機器は、それぞれに蓄電装置を有していてもよく、また蓄電装置を有さ
ずに、蓄電システム8005の電力や商用電源からの電力を利用してもよい。家電機器が
蓄電装置を内部に有する場合には、停電などにより商用電源から電力の供給が受けられな
い場合であっても、蓄電装置を無停電電源として用いることで、当該家電機器の利用が可
能となる。

0245

以上のような家電機器のそれぞれの電源供給端子の近傍に、電流センサ等の電力検出手段
を設けることができる。電力検出手段により検出した情報を制御装置8004に送信する
ことによって、使用者が家全体の電力使用量を把握することができる他、該情報に基づい
て、制御装置8004が複数の家電機器への電力の配分を設定し、住宅8000内におい
て効率的なあるいは経済的な電力の使用を行うことができる。

0246

また、商用電源の供給元が供給可能な総電力量のうち電力使用率が低い時間帯において、
商用電源から蓄電システム8005に充電することができる。また、太陽光発電システム
8006によって、日中に蓄電システム8005に充電することができる。なお、充電す
る対象は、蓄電システム8005に限られず、制御装置8004に接続された電気自動車
8012に搭載された蓄電装置でもよく、複数の家電機器が有する蓄電装置であってもよ
い。

0247

このようにして、種々の蓄電装置に充電された電力を制御装置8004が効率的に配分し
て使用することで、住宅8000内において効率的なあるいは経済的な電力の使用を行う
ことができる。

0248

以上のように、複数の電気機器と蓄電装置とこれらを制御する制御装置をネットワーク化
して制御する例として、家庭内規模の電力網を示したがこれに限らず、スマートメーター
等の制御機能や通信機能を組み合わせた都市規模国家規模の電力網(スマートグリッド
という)を構築することもできる。また、工場事業所の規模で、エネルギー供給源と消
施設構成単位とするマイクログリッドを構築することもできる。

0249

[4.4.電気機器の一例(電気自動車の例)]
次に、電気機器の一例として移動体の例について、図13(B)及び(C)を用いて説明
する。本発明の一態様に係る蓄電装置を、移動体の制御用の蓄電装置に用いることができ
る。

0250

図13(B)は、電気自動車の内部構造の一例を示している。電気自動車8020には、
充放電の可能な蓄電装置8024が搭載されている。蓄電装置8024の電力は、電子制
御ユニット8025(ECUともいう。Electronic Control Uni
tの略)により出力が調整されて、インバータユニット8026を介して走行モータユニ
ット8027に供給される。インバータユニット8026は、蓄電装置8024から入力
された直流電力3相交流電力に変換するとともに、変換した交流電力の電圧、電流及び
周波数を調整して走行モータユニット8027に出力することができる。

0251

従って、運転者アクセルペダル(図示せず)を踏むと、走行モータユニット8027が
作動し、走行モータユニット8027で生じたトルク出力軸8028及び駆動軸802
9を介して後輪駆動輪)8030に伝達される。これに追従して前輪8023も併せて
駆動することで、電気自動車8020を駆動走行させることができる。

0252

各ユニットには、例えば電圧センサ、電流センサ、温度センサ等の検出手段が設けられ、
電気自動車8020の各部位における物理量が適宜監視される。

0253

電子制御ユニット8025は、図示しないRAM、ROM等のメモリやCPUを有する処
理装置である。電子制御ユニット8025は、電気自動車8020の加速減速、停止等
操作情報走行環境や各ユニットの温度情報制御情報、蓄電装置の充電状態(SOC
)などの入力情報に基づき、インバータユニット8026や走行モータユニット8027
、蓄電装置8024に制御信号を出力する。当該メモリには、各種のデータやプログラム
が格納される。

0254

走行モータユニット8027は、交流電動機の他、直流電動機やこれらの電動機と内燃機
関とを組み合わせて用いることができる。

0255

なお、本発明の一態様に係る蓄電装置を具備していれば、上記で示した移動体に特に限定
されないことは言うまでもない。

0256

電気自動車8020に搭載された蓄電装置8024は、プラグイン方式非接触給電方式
等により外部の充電設備から電力供給を受けて、充電することができる。図13(C)に
地上設置型充電装置8021から電気自動車8020に搭載された蓄電装置8024
に、ケーブル8022を介して充電を行っている状態を示す。充電に際しては、充電方法
コネクタの規格等はCHAdeMO(登録商標)等の所定の方式で適宜行えばよい。充
電装置8021は、商用施設に設けられた充電ステーションでもよく、また家庭の電源で
あってもよい。例えば、図13(B)に示す、蓄電装置8024と接続する接続プラグ
031を充電装置8021と電気的に接続させるプラグイン技術によって、外部からの電
力供給により電気自動車8020に搭載された蓄電装置8024を充電することができる
。充電は、AC/DCコンバータ等の変換装置を介して、一定の電圧値を有する直流定電
圧に変換して行うことができる。

0257

また、図示しないが、受電装置を移動体に搭載し、地上の送電装置から電力を非接触で供
給して充電することもできる。この非接触給電方式の場合には、道路外壁に送電装置を
組み込むことで、停車中に限らず走行中に充電を行うこともできる。また、この非接触給
電の方式を利用して、移動体どうしで電力の送受信を行ってもよい。さらに、移動体の外
装部に太陽電池を設け、停車時や走行時に蓄電装置8024の充電を行ってもよい。この
ような非接触での電力の供給には、電磁誘導方式や磁界共鳴方式を用いることができる。

0258

なお、移動体が鉄道電気車両の場合、架線導電軌条からの電力供給により、搭載する
蓄電装置に充電することができる。

0259

蓄電装置8024として、本発明の一態様に係る蓄電装置を搭載することで、蓄電装置の
サイクル特性が良好となり、利便性を向上させることができる。また、蓄電装置8024
の特性の向上により、蓄電装置8024自体を小型軽量化できれば、車両の軽量化に寄与
するため、燃費を向上させることができる。また、移動体に搭載した蓄電装置8024が
比較的大容量であることから、屋内等の電力供給源として用いることもできる。この場合
電力需要ピーク時に商用電源を用いることを回避することができる。

0260

[4.5.電気機器の一例(携帯情報端末の例)]
さらに、電気機器の一例として携帯情報端末の例について、図14を用いて説明する。

0261

図14(A)は、携帯情報端末8040の正面及び側面を示した斜視図である。携帯情報
端末8040は、一例として、移動電話、電子メール、文章閲覧及び作成、音楽再生、イ
ンターネット通信コンピュータゲーム等の種々のアプリケーションの実行が可能である
。携帯情報端末8040は、筐体8041の正面に表示部8042、カメラ8045、マ
イクロフォン8046、スピーカ8047を有し、筐体8041の左側面には操作用のボ
タン8043、底面には接続端子8048を有する。

0262

表示部8042には、表示モジュール又は表示パネルが用いられる。表示モジュール又は
表示パネルとして、有機発光素子(OLED)に代表される発光素子を各画素に備えた発
光装置、液晶表示装置、電気泳動方式電子粉流体方式等により表示を行う電子ペーパ
DMD(Digital Micromirror Device)、PDP(Plas
ma Display Panel)、FED(Field Emission Dis
play)、SED(Surface Conduction Electron−em
itter Display)、LED(Light Emitting Diode)
ディスプレイ、カーボンナノチューブディスプレイ、ナノ結晶ディスプレイ、量子ドット
ディスプレイ等が用いることができる。

0263

図14(A)に示す携帯情報端末8040は、筐体8041に表示部8042を一つ設け
た例であるが、これに限らず、表示部8042を携帯情報端末8040の背面に設けても
よいし、折り畳み型の携帯情報端末として、二以上の表示部を設けてもよい。

0264

また、表示部8042には、指やスタイラス等の指示手段により情報の入力が可能なタッ
パネル入力手段として設けられている。これにより、表示部8042に表示されたア
イコン8044を指示手段により簡単に操作することができる。また、タッチパネルの配
置により携帯情報端末8040にキーボードを配置する領域が不要となるため、広い領域
に表示部を配置することができる。また、指やスタイラスで情報の入力が可能となること
から、ユーザフレンドリなインターフェースを実現することができる。タッチパネルとし
ては、抵抗膜方式静電容量方式赤外線方式、電磁誘導方式、表面弾性波方式等、種々
の方式を採用することができるが、表示部8042は湾曲するものであるため、特に抵抗
膜方式、静電容量方式を用いることが好ましい。また、このようなタッチパネルは、上述
の表示モジュール又は表示パネルと一体として組み合わされた、いわゆるインセル方式
ものであってもよい。

0265

また、タッチパネルは、イメージセンサとして機能させることができるものであってもよ
い。この場合、例えば、表示部8042にや指で触れ、掌紋指紋等を撮像することで
本人認証を行うことができる。また、表示部8042に近赤外光発光するバックライ
ト又は近赤外光を発光するセンシング用光源を用いれば、指静脈、掌静脈などを撮像する
こともできる。

0266

また、表示部8042にタッチパネルを設けずにキーボードを設けてもよく、さらにタッ
チパネルとキーボードの双方を設けてもよい。

0267

操作用のボタン8043には、用途に応じて様々な機能を持たせることができる。例えば
、ボタン8043をホームボタンとし、ボタン8043を押すことで表示部8042にホ
ーム画面を表示する構成としてもよい。また、ボタン8043を所定の時間押し続けるこ
とで、携帯情報端末8040の主電源をオフするようにしてもよい。また、スリープモー
ドの状態に移行している場合、ボタン8043を押すことで、スリープモード状態から復
帰させるようにしてもよい。その他、押し続ける期間や、他のボタンと同時に押す等によ
り、種々の機能を起動させるスイッチとして用いることができる。

0268

また、ボタン8043を音量調整ボタンミュートボタンとし、音出力のためのスピーカ
8047の音量の調整等を行う機能を持たせてもよい。スピーカ8047からは、オペレ
ティングシステム(OS)の起動音等特定の処理時に設定した音、音楽再生アプリケ
ションソフトからの音楽等各種アプリケーションにおいて実行される音ファイルによる音
、電子メールの着信音等様々な音を出力する。なお、図示しないが、スピーカ8047と
ともに、あるいはスピーカ8047に替えて、ヘッドフォンイヤフォンヘッドセット
等の装置に音を出力するためのコネクタを設けてもよい。

0269

このようにボタン8043には、種々の機能を与えることができる。図14(A)では、
左側面にボタン8043を2つ設けた携帯情報端末8040を図示しているが、勿論、ボ
タン8043の数や配置位置等はこれに限定されず、適宜設計することができる。

0270

マイクロフォン8046は、音声入力や録音に用いることができる。また、カメラ804
5により取得した画像を表示部8042に表示させることができる。

0271

携帯情報端末8040の操作には、上述した表示部8042に設けられたタッチパネルや
ボタン8043の他、カメラ8045や携帯情報端末8040に内蔵されたセンサ等を用
いて使用者の動作(ジェスチャー)を認識させて操作を行うこともできる(ジェスチャー
入力という)。あるいは、マイクロフォン8046を用いて、使用者の音声を認識させて
操作を行うこともできる(音声入力という)。このように、人間の自然な振る舞いにより
電気機器に入力を行うNUI(Natural User Interface)技術を
実装することで、携帯情報端末8040の操作性をさらに向上させることができる。

0272

接続端子8048は、外部機器との通信のための信号や電力供給のための電力の入力端子
である。例えば、携帯情報端末8040に外部メモリドライブするために、接続端子80
48を用いることができる。外部メモリドライブとして、例えば外付けDDハード
ィスクドライブ)やフラッシュメモリドライブ、DVD(Digital Versat
ile Disk)ドライブやDVD−R(DVD−Recordable)ドライブ、
DVD−RW(DVD−ReWritable)ドライブ、CD(Compact Di
sc)ドライブ、CD−R(Compact Disc Recordable)ドライ
ブ、CD−RW(Compact Disc ReWritable)ドライブ、MO(
Magneto−Optical Disc)ドライブ、FDD(Floppy Dis
k Drive)、又は他の不揮発性ソリッドステートドライブ(Solid Sta
te Drive:SSD)デバイスなどの記録メディアドライブが挙げられる。また、
携帯情報端末8040は表示部8042上にタッチパネルを有しているが、これに替えて
筐体8041上にキーボードを設けてもよく、またキーボードを外付けしてもよい。

0273

図14(A)では、底面に接続端子8048を1つ設けた携帯情報端末8040を図示し
ているが、接続端子8048の数や配置位置等はこれに限定されず、適宜設計することが
できる。

0274

図14(B)は、携帯情報端末8040の背面及び側面を示した斜視図である。携帯情報
端末8040は、筐体8041の表面に太陽電池8049とカメラ8050を有し、また
充放電制御回路8051、蓄電装置8052、DCDCコンバータ8053等を有する
。なお、図14(B)では充放電制御回路8051の一例として蓄電装置8052、DC
DCコンバータ8053を有する構成について示しており、蓄電装置8052には、上記
実施の形態で説明した本発明の一態様に係る蓄電装置を用いる。

0275

携帯情報端末8040の背面に装着された太陽電池8049によって、電力を表示部、タ
ッチパネル、又は映像信号処理部等に供給することができる。なお、太陽電池8049は
、筐体8041の片面又は両面に設けることができる。携帯情報端末8040に太陽電池
8049を搭載させることで、屋外などの電力の供給手段がない場所においても、携帯情
報端末8040の蓄電装置8052の充電を行うことができる。

0276

また、太陽電池8049としては、単結晶シリコン多結晶シリコン微結晶シリコン
非晶質シリコン又はこれらの積層からなるシリコン系の太陽電池や、InGaAs系、G
aAs系、CIS系、Cu2ZnSnS4、CdTe−CdS系の太陽電池、有機色素
用いた色素増感太陽電池導電性ポリマーフラーレン等を用いた有機薄膜太陽電池、p
in構造におけるi層中にシリコン等による量子ドット構造を形成した量子ドット型太陽
電池等を用いることができる。

0277

ここで、図14(B)に示す充放電制御回路8051の構成、及び動作についての一例を
図14(C)に示すブロック図を用いて説明する。

0278

図14(C)には、太陽電池8049、蓄電装置8052、DCDCコンバータ8053
、コンバータ8057、スイッチ8054、スイッチ8055、スイッチ8056、表示
部8042について示しており、蓄電装置8052、DCDCコンバータ8053、コン
バータ8057、スイッチ8054、スイッチ8055、スイッチ8056が、図14
B)に示す充放電制御回路8051に対応する箇所となる。

0279

外光により太陽電池8049で発電した電力は、蓄電装置8052を充電するために必要
な電圧とするために、DCDCコンバータ8053で昇圧又は降圧される。そして、表示
部8042の動作に太陽電池8049からの電力が用いられる際には、スイッチ8054
をオンにし、コンバータ8057で表示部8042に必要な電圧に昇圧又は降圧する。ま
た、表示部8042での表示を行わない際には、スイッチ8054をオフにし、スイッチ
8055をオンにして蓄電装置8052の充電を行う。

0280

なお、発電手段の一例として太陽電池8049を示したが、これに限定されず、圧電素子
ピエゾ素子)や熱電変換素子ペルティエ素子)などの他の発電手段を用いて蓄電装置
8052の充電を行ってもよい。また、携帯情報端末8040の蓄電装置8052への充
電方法はこれに限られず、例えば上述した接続端子8048と電源とを接続して充電を行
ってもよい。また、無線で電力を送受信して充電する非接触電力伝送モジュールを用いて
もよく、以上の充電方法を組み合わせてもよい。

0281

ここで、蓄電装置8052の充電状態(SOC:State Of Charge)が、
表示部8042の左上(図14(A)の破線枠内)に表示される。これにより、使用者は
、蓄電装置8052の充電状態を把握することができ、これに応じて携帯情報端末804
0を節電モードと選択することもできる。使用者が省電力モードを選択する場合には、例
えば上述したボタン8043やアイコン8044を操作し、携帯情報端末8040に搭載
される表示モジュール又は表示パネルや、CPU等の演算装置、メモリ等の構成部品を省
電力モードに切り換えることができる。具体的には、これらの構成部品のそれぞれにおい
て、任意の機能の使用頻度を低減し、停止させる。省電力モードでは、また、充電状態に
応じて設定によって自動的に省電力モードに切り替わる構成とすることもできる。また、
携帯情報端末8040に光センサ等の検出手段を設け、携帯情報端末8040の使用時に
おける外光の光量を検出して表示輝度を最適化することで、蓄電装置8052の電力の消
費を抑えることができる。

0282

また、太陽電池8049等による充電時には、図14(A)に示すように、表示部804
2の左上(破線枠内)にそれを示す画像等の表示を行ってもよい。

0283

また、本発明の一態様に係る蓄電装置を具備していれば、図14に示した電気機器に限定
されないことは言うまでもない。

0284

[4.6.電気機器の一例(蓄電システムの例)]
さらに、電気機器の一例として蓄電システムの例について、図15を用いて説明する。こ
こで説明する蓄電システム8100は、上述した蓄電システム8005として家庭で用い
ることができる。また、ここでは一例として家庭用の蓄電システムについて説明するが、
これに限られず、業務用として又はその他の用途で用いることができる。

0285

図15(A)に示すように、蓄電システム8100は、系統電源8103と電気的に接続
するためのプラグ8101を有する。また、蓄電システム8100は、家庭内に設けられ
た分電盤8104と電気的に接続する。

0286

また、蓄電システム8100は、動作状態等を示すための表示パネル等8102などを有
していてもよい。表示パネルはタッチスクリーンを有していてもよい。また、表示パネル
の他、主電源のオンオフを行うためのスイッチや蓄電システムの操作を行うためのスイッ
チ等を有していてもよい。

0287

なお、図示しないが、蓄電システム8100を操作するために、蓄電システム8100と
は別に、例えば室内の壁に操作スイッチを設けてもよい。あるいは、蓄電システム810
0と家庭内に設けられたパーソナルコンピュータ、サーバ等と接続し、間接的に蓄電シス
テム8100を操作してもよい。さらに、スマートフォン等の情報端末機やインターネッ
ト等を用いて蓄電システム8100を遠隔操作してもよい。これらの場合、蓄電システム
8100とその他の機器とは有線により又は無線により通信を行う機構を、蓄電システム
8100に設ければよい。

0288

図15(B)は、蓄電システム8100の内部を模式的に示した図である。蓄電システム
8100は、複数の蓄電装置群8106とBMU(Battery Managemen
t Unit)8107とPCS(Power Conditioning Syste
m)8108とを有する。

0289

蓄電装置群8106は、上述した蓄電装置8105を複数並べて接続したものである。系
統電源8103からの電力を、蓄電装置群8106に蓄電することができる。複数の蓄電
装置群8106のそれぞれは、BMU8107と電気的に接続されている。

0290

BMU8107は、蓄電装置群8106が有する複数の蓄電装置8105の状態を監視及
び制御し、また蓄電装置8105を保護する機能を有する。具体的には、BMU8107
は、蓄電装置群8106が有する複数の蓄電装置8105のセル電圧セル温度データ収
集、過充電及び過放電の監視、過電流の監視、セルバランサ制御、電池劣化状態の管理、
電池残量((充電率)State Of Charge:SOC)の算出演算、駆動用
電装置の冷却ファンの制御、又は故障検出の制御等を行う。なお、これらの機能の一部又
は全部は上述のように、蓄電装置8105内に含めてもよく、あるいは蓄電装置群ごとに
当該機能を付与してもよい。また、BMU8107はPCS8108と電気的に接続する

0291

ここで、BMU8107を構成する電子回路には、上述した酸化物半導体を有するトラン
スタを用いた電子回路を有するとよい。酸化物半導体をトランジスタのチャネル形成領
域に用いることにより、トランジスタのオフ電流を低くすることができる。この場合、B
MU8107の消費電力を大幅に低減することが可能となる。

0292

PCS8108は、交流(AC)電源である系統電源8103と電気的に接続され、直流
交流変換を行う。例えば、PCS8108は、インバータや、系統電源8103の異常
を検出して動作を停止する系統連系保護装置などを有する。蓄電システム8100の充電
時には、例えば系統電源8103の交流の電力を直流に変換してBMU8107へ送電
、蓄電システム8100の放電時には、蓄電装置群8106に蓄えられた電力を屋内など
の負荷に交流に変換して供給する。なお、蓄電システム8100から負荷への電力の供給
は、図15(A)に示すように分電盤8104を介してもよく、あるいは蓄電システム8
100と負荷とを有線又は無線により直接行ってもよい。

0293

なお、蓄電システム8100への充電は上述する系統電源8103からに限らず、例えば
屋外に設置した太陽発電システムから電力を供給してもよいし、電気自動車に搭載した蓄
電システムから供給してもよい。

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