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技術 台所用器具及びその装飾処理方法

出願人 株式会社レーベン
発明者 高部篤
出願日 2018年12月28日 (2年0ヶ月経過) 出願番号 2018-247474
公開日 2020年7月9日 (5ヶ月経過) 公開番号 2020-103752
状態 特許登録済
技術分野 ジューサ・皮剥き器 表面反応による電解被覆 電気メッキ方法,物品 溶射または鋳込みによる被覆
主要キーワード 凹凸輪郭 台所用器具 金属製部分 ダイキャスト加工 金属製台 プラスチック樹脂製 手作り感 ラッカー処理
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2020年7月9日)のものです。
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図面 (15)

課題

装飾性が豊かな金属製台所用器具及びその装飾処理方法を提供する。

解決手段

基材1の表面に装飾を有する金属製部分を含む台所用器具であって、装飾は、所定の図形を有する図形部2と、基材と異なる色彩を有する金属被膜残存部3とを含み、図形部は、基材の表面に形成された凹状領域4に囲まれて島状に分布し、金属被膜残存部は、金属被膜層の一部を除去する金属被膜除去加工によって形成され、金属被膜残存部は、少なくとも凹状領域に形成されている台所用器具。

概要

背景

台所用器具は金属製のものが少なくない。例えば、食材切削する切削具として、刃体だけでなく、把手と刃体支持部も金属製であるピーラーが開示されている(特許文献1)。

概要

装飾性が豊かな金属製台所用器具及びその装飾処理方法を提供する。基材1の表面に装飾を有する金属製部分を含む台所用器具であって、装飾は、所定の形を有する形部2と、基材と異なる色彩を有する金属被膜残存部3とを含み、形部は、基材の表面に形成された凹状領域4に囲まれて島状に分布し、金属被膜残存部は、金属被膜層の一部を除去する金属被膜除去加工によって形成され、金属被膜残存部は、少なくとも凹状領域に形成されている台所用器具。

目的

本発明は、上記課題の少なくとも一つを解決するためのもので、装飾性が豊かな台所用器具及びその装飾処理方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

基材の表面に装飾を有する金属製部分を含む台所用器具であって、前記装飾は、所定の図形を有する図形部と、前記基材と異なる色彩を有する金属被膜残存部とを含み、前記図形部は、前記基材の表面に形成された凹状領域に囲まれて島状に分布し、前記金属被膜残存部は、金属被膜層の一部を除去する金属被膜除去加工によって形成され、前記金属被膜残存部は、少なくとも前記凹状領域に形成されていることを特徴とする台所用器具。

請求項2

請求項1に記載の台所用器具であって、前記金属被膜残存部は、前記図形部の表面の一部にも形成されていることを特徴とする台所用器具。

請求項3

請求項2に記載の台所用器具であって、前記金属被膜残存部は、前記図形部の周縁部の少なくとも一部には形成されていないことを特徴とする台所用器具。

請求項4

請求項1〜3のいずれか一項に記載の台所用器具であって、前記金属製部分の表面の少なくとも一部には、前記装飾を保護するための透光性を有する保護層が形成されていることを特徴とする台所用器具。

請求項5

請求項1〜4のいずれか一項に記載の台所用器具であって、前記台所用器具は、調理器具又は食器具であることを特徴とする台所用器具。

請求項6

請求項5項に記載の台所用器具であって、前記台所用器具は、使用者が握る部分を有するハンドルを備え、前記装飾は、前記ハンドルに施されていることを特徴とする台所用器具。

請求項7

台所用器具の金属製部分の基材の表面を装飾する台所用器具の装飾処理方法であって、前記基材の表面において所定の図形を有する図形部を浮き彫りにするために前記基材の表面の一部を凹ませて凹状領域を形成する凹状領域形成工程と、少なくとも前記図形部と前記凹状領域とを含む領域に対して金属被膜処理を行って前記基材と異なる色彩を有する金属被膜層を形成する金属被膜層形成工程と、前記金属被膜層の一部を除去する所定の加工を行う金属被膜層一部除去工程と、を含み、前記金属被膜層の一部である金属被膜残存部が少なくとも前記凹状領域に残存し、前記図形部と前記金属被膜残存部とを含む装飾が形成されることを特徴とする装飾処理方法。

請求項8

請求項7に記載する装飾処理方法であって、前記金属被膜残存部が、前記図形部の表面の一部にも残存することを特徴とする装飾処理方法。

請求項9

請求項7又は8に記載する装飾処理方法であって、前記金属被膜層形成工程では、前記金属部分全体に対して金属被膜処理が行われ、前記金属被膜層一部除去工程では、前記金属被膜層に覆われた前記金属部分全体に対して所定の加工が行われることを特徴とする装飾処理方法。

請求項10

請求項7〜9のいずれか一項に記載する装飾処理方法であって、前記装飾の上に、前記装飾を保護するための透光性を有する保護層を形成する保護層形成工程を含むことを特徴とする装飾処理方法。

請求項11

請求項7〜10のいずれか一項に記載する装飾処理方法であって、前記基材は、鉄、ステンレス鋼、銅、チタン、又はアルミニュウムを主とする材料であることを特徴とする装飾処理方法。

請求項12

請求項7〜11のいずれか一項に記載する装飾処理方法であって、前記金属被膜層形成工程では、金属被膜処理としてニッケルメッキ、黒ニッケルメッキ、黒クロムメッキ金メッキ銀メッキ酸化被膜処理、溶射又は塗装が用いられることを特徴とする装飾処理方法。

請求項13

請求項7〜11のいずれか一項に記載する装飾処理方法であって、前記金属被膜層形成工程では、透光性を有する金属被膜層が形成されることを特徴とする装飾処理方法。

請求項14

請求項7〜13のいずれか一項に記載する装飾処理方法であって、前記台所用器具は、調理器具又は食器具であることを特徴とする装飾処理方法。

請求項15

請求項14に記載する装飾処理方法であって、前記台所用器具は、使用者が握る部分を有するハンドルを備え、前記装飾は、前記ハンドルに形成されることを特徴とする装飾処理方法。

技術分野

0001

本発明は、台所用器具及びその装飾処理方法に関する。

背景技術

0002

台所用器具は金属製のものが少なくない。例えば、食材切削する切削具として、刃体だけでなく、把手と刃体支持部も金属製であるピーラーが開示されている(特許文献1)。

先行技術

0003

特開2007−111261号公報

発明が解決しようとする課題

0004

しかし、従来のこの種の台所用器具は、機能性に注目して構成され、装飾は基材色彩そのままのものや、基材の表面全体覆い隠す色彩が施される等装飾性に乏しい。また、近年、レトロ雰囲気台所内装人気を集めており、このような雰囲気にも合わせられる台所用器具が求められている。

0005

本発明は、上記課題の少なくとも一つを解決するためのもので、装飾性が豊かな台所用器具及びその装飾処理方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0006

上記課題を解決するために、本発明の一態様に係る台所用器具は、基材の表面に装飾を有する金属製部分を含む台所用器具であって、前記装飾は、所定の図形を有する図形部と、前記基材と異なる色彩を有する金属被膜残存部とを含み、前記図形部は、前記基材の表面に形成された凹状領域に囲まれて島状に分布し、前記金属被膜残存部は、金属被膜層の一部を除去する金属被膜除去加工によって形成され、前記金属被膜残存部は、少なくとも前記凹状領域に形成されている。

0007

好ましくは、前記金属被膜残存部は、前記図形部の表面の一部にも形成されている。

0008

好ましくは、前記金属被膜残存部は、前記図形部の周縁部の少なくとも一部には形成されていない。

0009

好ましくは、前記金属製部分の表面の少なくとも一部には、前記装飾を保護するための透光性を有する保護層が形成されている。

0010

好ましくは、前記台所用器具は、調理器具又は食器具である。

0011

好ましくは、前記台所用器具は、使用者が握る部分を有するハンドルを備え、前記装飾は、前記ハンドルに施されている。

0012

また、本発明の一態様に係る装飾処理方法は、台所用器具の金属製部分の基材の表面を装飾する台所用器具の装飾処理方法であって、前記基材の表面において所定の図形を有する図形部を浮き彫りにするために前記基材の表面の一部を凹ませて凹状領域を形成する凹状領域形成工程と、少なくとも前記図形部と前記凹状領域とを含む領域に対して金属被膜処理を行って前記基材と異なる色彩を有する金属被膜層を形成する金属被膜層形成工程と、前記金属被膜層の一部を除去する所定の加工を行う金属被膜層一部除去工程と、を含み、前記金属被膜層の一部である金属被膜残存部が少なくとも前記凹状領域に残存し、前記図形部と前記金属被膜残存部とを含む装飾が形成される。

0013

好ましくは、前記金属被膜残存部が、前記図形部の表面の一部にも残存する。

0014

好ましくは、前記金属被膜層形成工程では、前記金属部分全体に対して金属被膜処理が行われ、前記金属被膜層一部除去工程では、前記金属被膜層に覆われた前記金属部分全体に対して所定の加工が行われる。

0015

好ましくは、前記装飾の上に、前記装飾を保護するための透光性を有する保護層を形成する保護層形成工程を含む。

0016

好ましくは、前記基材は、鉄、ステンレス鋼、銅、チタン、又はアルミニュウムを主とする材料である。

0017

好ましくは、前記金属被膜層形成工程では、金属被膜処理としてニッケルメッキ、黒ニッケルメッキ、黒クロムメッキ金メッキ銀メッキ酸化被膜処理、溶射又は塗装が用いられる。

0018

好ましくは、前記金属被膜層形成工程では、透光性を有する金属被膜層が形成される。

0019

好ましくは、前記台所用器具は、調理器具又は食器具である。

0020

好ましくは、前記台所用器具は、使用者が握る部分を有するハンドルを備え、前記装飾は、前記ハンドルに形成される。

発明の効果

0021

本発明によれば、装飾性が豊かな台所用器具及びその装飾処理方法を提供することができる。

0022

上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。

図面の簡単な説明

0023

実施形態1に係る台所用器具の一例であるピーラーのハンドルを示す図である。
図1部分拡大図柄部を示す図ある。
実施形態1に係る装飾の一例を説明するための模式図である。
従来の装飾を説明するための模式図である。
実施形態2に係る装飾の一例を説明するための模式図である。
実施形態2に係る装飾の他の一例を説明するための模式図である。
実施形態2の金属被膜層が形成されたピーラーのハンドルを示す図である。
図7の部分拡大図で柄部を示す図ある。
図7の部分拡大図で連結部等を示す図である。
実施形態2の金属被膜層の一部が除去されたピーラーのハンドルを示す図である。
図10の部分拡大図で柄部を示す図ある。
図10の部分拡大図で連結部等を示す図である。
実施形態2に係る台所用器具の一例であるピーラーを示す図である。
実施形態2に係る台所用器具の一例であるピーラーを示す図である。

実施例

0024

以下、図面を参照して本願に係る台所用器具及びその装飾処理方法の実施形態の例を説明する。以下の説明では、同様な構成については、同様な符号を付してその説明を省略することがある。

0025

本願に係る台所用器具には、少なくとも調理器具、食器具等が含まれる。調理器具は、例えば、ピーラー、包丁調理用ナイフフライパン、お玉等である。また、食器具は、例えば、スプーンフォーク飲食用ナイフ、皿、カップ等がある。本願に係る装飾は、一例として、ピーラー、包丁、ナイフ、フライパン、鍋、スプーン、フォーク、お玉等における使用者が握る部分を有するハンドルに施される。本願に係る装飾は、他の例として、皿、鍋、フライパン、カップ、スプーン、フォーク、お玉の表面(ハンドル以外の部分の表面)に施される。以下では、一例として、ピーラーの例を説明する。

0026

本願に係る上記台所用器具は、金属製部分を含む。金属製部分の基材は、例えば、鉄、ステンレス鋼、銅、チタン、アルミニュウム等を主とする材料である。本願に係る装飾はこの金属製部分の基材の表面に施される。

0027

<実施形態1>
図1は実施形態1に係る台所用器具の一例であるピーラーのハンドルを示す図である。ピーラーはハンドルとこのハンドルによって保持される刃部材とを含む(図13図14を参照)。なお、以下の説明では、ピーラーにおいて、食材側に近接する方向を下方又は下端とし、後述する柄部側を後方又は後端として説明する。

0028

ハンドル100は、使用者が握る部分である柄部110と、刃部材を保持する部分である保持部120と、柄部と保持部との間の部分である連結部130とを含む。ハンドル100は、図示のように一体に形成されてもよいし、別体に形成されてから組み立てられてもよい。

0029

ハンドル100は、金属製部分を含む。図示のように、ハンドル100全体が金属製であってもよいし、柄部110、保持部120、連結部130のうちのいずれか1つ又は2つが金属製であってもよい。例えば、連結部130は、プラスチック樹脂製であってもよいし、金属と、木材、石材プラスチック樹脂等とを組み合わせたものでもよい。

0030

柄部110は、例えば、長尺で、所定の厚みを有する扁平な板状である。柄部110は、装飾140が施されている。装飾140の詳細については、後述する。なお、以下では、柄部110に装飾140が施される例を説明するが、他の金属製部分に施されてもよいし、複数の金属製部分に施されてもよい。また、柄部110は、円柱状や紡錘形状等であって、装飾がその周面に施されてもよい。

0031

保持部120は、長尺で所定の厚みを有する扁平な板状で、長手方向の両端から互いに向かう方向に延びる一対の固定部121を含む。保持部120は、例えば、長尺の薄板状部材を、両端を略直角に折り曲げで固定部121としたものである。一対の固定部121のうち、一方の固定部121には刃部材と締結するための締結部材122が設けられ、他方の固定部121には、刃部材を受け入れるための貫通孔(不図示)が設けられている。

0032

連結部130は、後端が柄部110の長手方向の一端に連なり前端が保持部120の略中央に保持部120と略直角を成すように連なる。言い換えれば、ハンドル100は、T字状である。連結部130は、前端側に厚み方向(上下方向)において起伏する波形状の波部131を備え、後端側に厚み方向に貫通する貫通孔を有するリング部132を備える。

0033

図2は、図1一部拡大図で、柄部110を示す図である。装飾140は、ここでは、図示のように、板状の柄部110の一方の面の中央の広い領域を占めるように施されている。装飾140は、これより狭い一部の領域に形成されてもよい。装飾140は、例えば柄部110の全体領域の50%〜100%を占めている。そのうち、後述の図形部2が装飾領域全体の20%〜90%、より好ましくは40%以上を占めている。

0034

装飾140は、ハンドル100ないし柄部110の基材1の表面に、図形部2と、金属被膜残存部3が設けられて構成される。図形部2は、独立した図形を複数含む。図形部2は、図示のように、形状や大きさが異なる複数の図形を含むものでもよいし、形状が同様な複数の図形を含むものでもよい。また、図形部2に含まれる図形は、幾何図形でもよいし、人物動植物風景等でもよいし、これらの組み合わせでもよい。

0035

基材1の表面には、図形部2を浮き彫りにするための図形部2より凹んでいる凹状領域4が形成されて、この凹状領域4に囲まれて図形部2は基材1の表面に複数の島状(群島状)に分布される。一例として、装飾140は、例えば、皮模様ワニ皮ヘビ皮、ダチョウ皮等)、ウロコ模様のような模様を含む。

0036

好ましくは、図形部2の図形同士の間隔(以下「図形間隔」ともいう。)は狭く、図形部2に含まれる図形の最大幅の平均より図形間隔のほうが小さい。装飾140において、図形部2は、装飾領域全体の60%以上、より好ましくは80%以上を占めている。例えば、平均して、1cm×1cmの領域内に、島状の図形の数が2〜10個、より好ましくは3〜5個含まれている。上記島状の一部は他の島と一部(例えば島状の3割以下の周囲の長さ)が連結していても良い。

0037

金属被膜残存部3は、凹状領域4に形成されている。好ましくは、図形部2が金属被膜残存部3より突出しており、浮き上がって見える。言い換えれば、金属被膜残存部3が、図形部2の図形同士の間に位置し、図形部2より凹んでいるため、金属被膜残存部3が沈んで見える。

0038

なお、ここでは、図形部2の表面が平面である例を図示しているが、湾曲した面であってもよい。または、球面の一部の形状や円柱面の一部の形状を表面形状とするものでもよい。

0039

図3は、装飾140の一例を説明するための模式図である。ここでは、図形部2は、一例として楕円形の図形を複数含むものを示している(以下同じ)。なお、図3(a)、(b)、(c)の各図において、上図は平面図を示すもので、下図は上図のAA線断面図を示すものである(以下同じ)。以下では、図3を用いて、装飾140の処理方法を説明する。

0040

まず、凹状領域形成工程が行われる。具体的には、図3(a)に示すように、金属製部分の所定領域の基材1に対して、図形部2を浮き彫りにするために、図形部2以外の部分を凹ませて凹状領域4とする加工を行う。ここでは、プレス加工が用いられてもよいし、ダイキャスト加工が用いられてもよい。図示は、基材1の表面が平面の例であるが、基材1の表面が湾曲面や球状面、円柱状面、円錐形状面である(又はその一部である)場合は、このような表面の一部の領域に上記加工が行われる。

0041

次に、金属被膜層形成工程が行われる。この工程では、図3(b)に示すように、図形部2と凹状領域4とを含む所定領域に対して、金属被膜処理を行って、基材1の色彩と異なる色彩を有する金属被膜層M1を形成する。金属被膜処理として、例えば、ニッケルメッキ、黒ニッケルメッキ、黒クロムメッキ、酸化被膜処理、金メッキ、銀メッキ、溶射(例えばチタン溶射被膜を形成する等)、アルマイト、又は塗装等が用いられる。ここでは、一例として、黒クロムメッキ処理が行われるものとする。

0042

次に、金属被膜層一部除去工程が行われる。この工程では、金属被膜除去加工が行われ、金属被膜層M1の一部が除去され、一部が残存させられて、金属被膜残存部3が形成される。より具体的には、図3(b)に示す金属被膜除去線K1以上に位置する金属被膜層が除去される。具体的な処理方法として、例えば、バレル研磨ブラスト研磨バフ研磨等が用いられる。好ましくは、金属被膜層M1の厚みは薄く、図形部2と凹状領域4との高低差よりも小さい。

0043

これによって、図3(c)に示すように、凹状領域の上(表面上)にのみ金属被膜残存部3が形成され、基材1の表面に、図形部2及び金属被膜残存部3からなる模様として装飾140が現れる。また、金属被膜残存部3が図形部2より低い位置にあるため、装飾140は凹凸のある模様となる。

0044

図4は、従来の装飾を説明するための模式図である。従来の装飾は、図4(a)に示すように、基材1pに対して、図形部2pを凹ませている。そして、図形部2p以外の部分をマスキングして図形部2pにのみ被覆処理を行って、図4(c)に示すように図形部2pに被覆層残存部3pが重なる装飾としている。または、図4(b)に示すように被覆処理を行った後、図形部2p以外の領域の被覆層を除去線Kpで示した位置で除去することで、図4(c)に示すように図形部2pに被覆層残存部3pが重なる装飾としている。

0045

図4の従来の装飾は、図形部2pを凹ませ、図形部2pの周り背景部分をマスキングすることで、図形部2pにのみ被覆層を形成して、図形部2pを引き立てる。または、図形部2pの周りの背景部分の被覆層を研削等で削り落とすことで、図形部2pを引き立てる。しかし、これでは、加工に多くの手間がかかることとなる。また、装飾を施す領域が湾曲面や球面等である場合は、手間がさらにかかる。

0046

これに対して、図3に示すように、凹状領域を背景とし、凸状の図形部2を浮き上がらせる本実施形態の装飾140の処理では、マスキングする必要がなく、装飾領域全体に対して金属被膜処理を行うため、加工がすこぶるしやすく、安価でできる。

0047

また、従来の装飾は図形部2p自体に色彩を付与して引き立てているため、被覆層を研削する際に、図形部2pの色彩を誤って除去しないように高い注意力払う必要がある。これに対して、装飾140は背景部分に色彩を付与しているため、研磨等を用いて容易に作業を進めることができる。

0048

また、このように形成される従来の装飾は、図形部2pが凹んで沈んで見えるため、美しい装飾とすることは難しい。これに対して、本実施形態の装飾は、図形部2が浮き上がって見えるため、生き生きとした美しい装飾が得られる。

0049

なお、図示しないが、金属被膜層一部除去工程の後に、好ましくは、保護層形成工程が行われる。この工程では、装飾を保護するために、図形部2及び金属被膜残存部3の上に、透光性を有する保護層を形成する。具体的な処理としては、例えば、ラッカー処理或いはメッキ処理、又はラッカー処理及びメッキ処理の両方が用いられる。

0050

<実施形態2>
図5は実施形態2に係る装飾の一例を説明するための模式図である。図6は、実施形態2に係る装飾の他の一例を説明するための模式図である。図7は実施形態2の金属被膜層形成工程に係るピーラーのハンドルを示す図である。図8図7の部分拡大図で柄部を示す図ある。図9図7の部分拡大図で連結部等を示す図である。図10は実施形態2の金属被膜層一部除去工程に係るピーラーのハンドルを示す図である。図11図10の部分拡大図で柄部を示す図ある。図12図11の部分拡大図で連結部等を示す図である。図13は実施形態2に係る台所用器具の一例であるピーラーを示す図である。図14は実施形態2に係る台所用器具の一例であるピーラーを示す図である。

0051

以下では、まず、図5を用いて、本実施形態に係る装飾140aの処理方法を説明する。まず、図5(a)に示すように、上記実施形態と同様に、凹状領域形成工程が行われる。

0052

次に、図5(b)に示すように、金属被膜層形成工程が行われる。ここでは、ハンドル100a全体に対して金属被膜処理を行って、図形部2及び凹状領域4の上に金属被膜層M2を形成する。金属被膜処理として、例えば、黒ニッケルメッキが用いられる。図形部2と凹状領域4は金属被膜層によって覆われても、凹凸輪郭が鮮明に表れる。これによって、マスキングをする手間が減ると同時に、全体をメッキし、一部を削り取ることで、図形部を浮かび上がらせることができる。

0053

より具体的には、マスキングせずに、図7図9に示すように、柄部110と、保持部120と、連結部130とを含むハンドル100a全体に対して、基材1の表面に金属被膜層M2が形成されるように、透光性を有する黒ニッケルメッキ処理を行う。これによって、ハンドル100a全体が金属被膜層M2に覆われるものの、図形部2及び凹状領域4はなお凹凸のある鮮明な模様として表れる。

0054

次に、金属被膜層一部除去工程では、図5(b)に示すように、図形部2における金属被膜層の一部が残存するように金属被膜除去線K2が設定される。ここでは、例えば、研磨材の大きさや時間、ハンドルと接触する強さ等が調整される。

0055

このようにすることで、図5(c)に示すように、金属被膜残存部3が凹状領域4の上にだけでなく、図形部2の上にも一部残存するようになる。

0056

言い換えれば、ここでは、図形部2上に金属被膜層が剥離された金属被膜剥離部5と、金属被膜層が残存された金属被膜残存部3とが形成される。そして、装飾140aは、金属被膜剥離部5と金属被膜残存部3との色彩の相違によって形成される模様をも含む装飾となる。このような模様は、ムラがあるため、手作り感や、年代物のようなビンテージ感、一品モノ感、使い込み感を創出する。図10図12は、このようなハンドル100aを示す図である。

0057

本実施形態では、金属被膜層を形成し、図形部2の表面の金属被膜層の一部のみを除去することで、さらに、装飾にビンテージ感などを与えている。また、この除去処理は、均一性を要しない簡単な加工で、熟練さを要しないため、きわめて安価に行える。

0058

好ましくは、図示のように、図形部2の周縁部の少なくとも一部には金属被膜残存部3が形成されていない。言い換えれば、金属被膜剥離部5は、少なくとも図形部2の周縁部の一部に形成される。これによって、図形部2が現実の使用による年代物感により近いビンテージ感有するようになる。

0059

また、図6に示すように、凹状領域形成工程では、凹状領域4よりも更に凹む輪郭凹部6を設けてもよい。そして、金属被膜層形成工程、金属被膜層一部除去工程を経て、輪郭凹部6にも、金属被膜残存部3を残存させることができる。これを、図示のように、装飾140aの周囲を囲むように設ければ、装飾140aを強調でき、より豊かな装飾を形成できる。

0060

また、図7図9に示すように、輪郭凹部6をリング部132に設けることもできる。輪郭凹部を設けることで、輪郭凹部の周縁における金属被膜層が除去されやすく、輪郭凹部自体には金属被膜層が残存するので、装飾140a以外の部分もビンテージ感を有するようになる。

0061

さらに、図9に示すように、連結部に130における波部131等における凸部上の金属被膜層も除去されやすいため、この部分にもビンテージ感を持たせることができる。

0062

本実施形態では、金属被膜層形成工程、金属被膜層一部除去工程を、ハンドル100a全体に対して行うため、作業がしやくなる。また、これによって、図12に示すように、例えば、波部131の凸となっている部分にも金属被膜剥離部と金属被膜残存部が並存して、ビンテージ感のある模様が形成される。

0063

図13に示すように、上記のように装飾が設けられたハンドル100aに、刃部材200を取り付けることでピーラー300aが組み立てられる。上記各装飾は、それぞれピーラー300aの複数の領域に設けられてもよい。例えば、図14に示すように、ハンドル100aは、上面だけでなく、下面にも装飾を設けてもよい。ピーラー300aは、刃部材200がハンドルに着脱可能に構成されているため、ハンドル全体を金属製とすれば、ハンドル全体に対して装飾を形成できる。また、主となる装飾140a以外にも、波部131やリング部132にもビンテージ感のある装飾を補助装飾として形成し、ハンドル全体に統一感のある装飾を施すことができる。

0064

なお、図示しないが、上記実施形態と同様に、金属被膜層一部除去工程の後に、好ましくは、保護層形成工程が行われる。これによって、装飾を保護するために、装飾の上に、透光性を有する保護層が形成される。

0065

以上、本発明に係る台所用器具及びその装飾処理方法について説明したが、これらは本発明の実施形態の一例に過ぎず、本発明はこれらに限定されるものではない。本発明には、以上の各実施形態を組み合わせた形態や、様々な変形例が含まれる。

0066

1基材
2 図形部
3金属被膜残存部
4凹状領域
5 金属被膜剥離部
6輪郭凹部
100、100aハンドル
110、110a柄部
140、140a 装飾
200刃部材
300a ピーラー

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