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技術 電力需給調整システム、車載装置

出願人 株式会社日立製作所
発明者 勝田敬一宮内努
出願日 2018年12月21日 (2年1ヶ月経過) 出願番号 2018-239059
公開日 2020年7月2日 (7ヶ月経過) 公開番号 2020-102929
状態 未査定
技術分野 電車への給配電 交流の給配電 車両の電気的な推進・制動 給配電網の遠方監視・制御
主要キーワード 総消費電力量 定格消費電力 位置認識装置 車両制御情報 電話回線通信 電力需給 車輪径 指令員
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図面 (6)

課題

再生可能エネルギー発電ステム電力系統に接続する際には、その出力変動を抑えるために十分な蓄電容量を持つ蓄電装置を備える必要があり、その設置には高いコストを要する。

解決手段

再生可能エネルギー発電システムが接続された電力系統の電力需給バランスを調整する電力需給調整システムにおいて、前記電力系統に接続された路線上を走行する車両に車両制御情報を伝達する運行管理装置を有するように構成する。

概要

背景

近年、地球温暖化対策の一つとして、太陽光風力などの再生可能エネルギー発電ステムが積極的に導入されているが、このような発電システムは、気象条件によって出力が大きく変動するため、接続先電力系統受給バランスに大きな影響を与える。そのため、再生可能エネルギー発電システムには、一般的に出力変動を適切に抑えるための蓄電装置を備えることが求められる。例えば、特許文献1には、気象情報予測値と蓄電装置の充電率とに基づいて発電を制御することで必要となる蓄電容量を低減する技術が開示されている。

概要

再生可能エネルギー発電システムを電力系統に接続する際には、その出力変動を抑えるために十分な蓄電容量を持つ蓄電装置を備える必要があり、その設置には高いコストを要する。再生可能エネルギー発電システムが接続された電力系統の電力需給バランスを調整する電力需給調整システムにおいて、前記電力系統に接続された路線上を走行する車両に車両制御情報を伝達する運行管理装置を有するように構成する。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

再生可能エネルギー発電ステムが接続された電力系統電力需給バランスを調整する電力需給調整システムにおいて、前記電力系統に接続された路線上を走行する車両に車両制御情報を伝達する運行管理装置を有する電力需給調整システム。

請求項2

請求項1に記載された電力需給調整システムであって、前記電力系統に接続された路線は、電力供給用架線を備えた道路であり、前記車両は前記架線から電力の供給を受けて走行するトロリー電気車両である電力需給調整システム。

請求項3

請求項1に記載された電力需給調整システムであって、前記車両制御情報は、前記車両の消費電力を制限する情報である電力需給調整システム。

請求項4

請求項1に記載された電力需給調整システムであって、前記車両制御情報は、前記車両へ供給される電力量の情報である電力需給調整システム。

請求項5

請求項1に記載された電力需給調整システムであって、前記運行管理装置は、前記車両の位置に基づいて前記車両制御情報を作成することを特徴とする電力需給調整システム。

請求項6

請求項1に記載された電力需給調整システムであって、前記運行管理装置は、前記車両の需要電力に基づいて前記車両制御情報を作成することを特徴とする電力需給調整システム。

請求項7

請求項1に記載された電力需給調整システムであって、前記運行管理装置は、前記車両の位置、目標地点到着目標時刻に基づいて前記車両制御情報を作成することを特徴とする電力需給調整システム。

請求項8

請求項1に記載された電力需給調整システムであって、前記車両には蓄電装置が搭載され、前記運行管理装置は、前記蓄電装置の充電率に基づいて前記車両制御情報を作成することを特徴とする電力需給調整システム。

請求項9

請求項1に記載された電力需給調整システムに接続される車両に搭載される車載装置であって、前記運行管理装置から伝達された前記車両制御情報に基づいて前記車両の駆動装置を制御することを特徴とする車載装置。

請求項10

請求項9に記載された車載装置であって、前記運行管理装置に前記車両の位置を報告することを特徴とする車載装置。

請求項11

請求項9に記載された車載装置であって、前記運行管理装置に前記車両の需要電力を報告することを特徴とする車載装置。

請求項12

請求項9に記載された車載装置であって、前記運行管理装置に前記車両の位置、目標地点、到着目標時刻を報告することを特徴とする車載装置。

請求項13

請求項9に記載された車載装置であって、前記車両には蓄電装置が搭載され、前記運行管理装置に前記蓄電装置の充電率を報告することを特徴とする車載装置。

請求項14

再生可能エネルギー発電システムが接続された電力系統の電力需給バランスを調整する電力需給調整方法において、前記電力系統に接続された路線上を走行する車両の運行を制御することで電力消費量を調整する電力需給調整方法。

技術分野

0001

本発明は、再生可能エネルギー発電ステム出力変動に対応する電力需給調整システムに関する。

背景技術

0002

近年、地球温暖化対策の一つとして、太陽光風力などの再生可能エネルギー発電システムが積極的に導入されているが、このような発電システムは、気象条件によって出力が大きく変動するため、接続先電力系統受給バランスに大きな影響を与える。そのため、再生可能エネルギー発電システムには、一般的に出力変動を適切に抑えるための蓄電装置を備えることが求められる。例えば、特許文献1には、気象情報予測値と蓄電装置の充電率とに基づいて発電を制御することで必要となる蓄電容量を低減する技術が開示されている。

先行技術

0003

特開2017−93051号公報

発明が解決しようとする課題

0004

再生可能エネルギー発電システムを電力系統に接続する際には、その出力変動を抑えるために十分な蓄電容量を持つ蓄電装置を備える必要があり、その設置には高いコストを要する。

課題を解決するための手段

0005

上記課題を解決するために、例えば特許請求の範囲に記載の構成を採用する。本願の電力需給調整システムは上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、再生可能エネルギー発電システムが接続された電力系統の電力需給バランスを調整する電力需給調整システムにおいて、前記電力系統に接続された路線上を走行する車両に車両制御情報を伝達する運行管理装置を有することを特徴とする。本発明のその他の態様については、後記する実施形態において説明する。

発明の効果

0006

上記手段によれば、再生可能エネルギー発電システムの出力変動を抑えるための蓄電装置の蓄電容量を低減することができ、そのコストを低減することができる。上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施例の説明により明らかにされる。

図面の簡単な説明

0007

実施例1の電力需給調整システムの構成例を示す図
実施例2の電力需給調整システムの構成例を示す図
実施例3の電力需給調整システムの構成例を示す図
実施例4の電力需給調整システムの構成例を示す図
実施例5の電力需給調整システムの構成例を示す図

0008

本発明の電力需給調整システムは、再生可能エネルギー発電システムが接続された電力系統の電力需給バランスを調整するために、前記電力系統に接続された路線上を走行する車両に車両制御情報を伝達する運行管理装置と、前記車両制御情報に基づいて前記車両の駆動装置を制御する車載装置とから構成される。以下、上記路線としての電力供給用架線を備えた道路、上記車両としての集電装置を備えたトロリー電気車両と、前記車両制御情報に基づいて前記トロリー式電気車両の駆動装置を制御する車載装置を利用した例を用いた実施の形態について図面を参照して説明する。

0009

実施例1における電力需給調整システムの構成例を図1に示す。トロリー式電気車両2は、電力供給用架線4を備えた道路3上を走行して人や貨物輸送するものであり、運行管理装置1は、後述する仕組みを用いて、トロリー式電気車両2の車載装置10に車両制御情報13を伝達するものである。

0010

トロリー式電気車両2には、運行管理装置1との通信手段を備えた車載装置10、集電装置5、駆動装置11が搭載される。運行管理装置1との通信手段について特に方式は問わない。専用の無線システムを用意してもよいし、携帯電話を利用した電話回線通信人工衛星を利用した衛星通信等を使用してもよい。トロリー式電気車両2が道路3上を走行する際、車載装置10は、通信手段を介して運行管理装置1に接続する。運行管理装置1では、この接続情報を内部の記憶装置に記憶する。

0011

また、トロリー式電気車両2の駆動装置11は、電力系統9から電力供給装置6、電力供給用架線4を介して供給される電力を集電装置5で受電し、これを動力として、運転手による加減速操作と、運行管理装置1から伝達される車両制御情報13に基づいて車載装置10から入力される消費電力制限値とに基づいてトロリー式電気車両2の加減速を制御する。

0012

電力系統9は、火力原子力水力などの発電所生産された電力を、電圧周波数を安定させて工場一般家庭などの需要家に供給するためのインフラであり、本実施例においては、道路3上の電力供給用架線4を介してトロリー式電気車両2の駆動装置11に電力を供給する電力供給装置6と、再生可能エネルギー発電システム8とがこの電力系統9に接続される。

0013

電力系統9に接続された再生可能エネルギー発電システム8には、運行管理装置1との通信手段を備えた電力計12を備える。電力計12は通信手段を介して再生可能エネルギー発電システム8の発電電力14を運行管理装置1に報告する。通信手段は一般の電話回線通信を用いてもよいし、特に方式は問わない。運行管理装置1は、電力計12から報告される発電電力14を内部の記憶装置に記憶する。

0014

次に、運行管理装置1が作成する、道路3上を走行するトロリー式電気車両2への車両制御情報13について説明する。まず、再生可能エネルギー発電システム8の発電電力が電力系統9における電力需給に対して相対的に小さいとき、具体的にはその発電電力が電力系統9の電圧や周波数の安定に影響を与えない程度に小さいとき、運行管理装置1は、道路3上におけるトロリー式電気車両2の消費電力が予め決められた値を超えないように、トロリー式電気車両2の消費電力を制限する内容の車両制御情報13を作成し、トロリー式電気車両2の車載装置10に伝達する。通常、電力需要家は予め決められた電力を超えないように電力を使用するものであり、本実施例の輸送システムも無制限に電力を使用するようなことはしない。例えば、予め決められた電力が10万kWで1000台のトロリー式電気車両が走行している場合、各トロリー式電気車両に対して消費電力を100kWに制限する内容の車両制御情報を伝達する。

0015

なお、車両制御情報は、各トロリー式電気車両に対する消費電力の制限値に代えて、予め設定した時間あたりの消費電力量の制限値としてもよい。また、制限値に代えて、電力系統が各トロリー式電気車両に供給可能な電力値、電力量と言い換えてもよい。

0016

そして、再生可能エネルギー発電システム8の発電電力が電力系統9における電力需給に対して相対的に小さくなくなったとき、具体的にはその発電電力が電力系統9の電圧や周波数の安定に影響を与える程度に増加したとき、運行管理装置1は、トロリー式電気車両2の消費電力の制限を緩和する車両制御情報13を作成して、トロリー式電気車両2の車載装置10に伝達する。例えば、1000台のトロリー式電気車両に対して消費電力を100kWに制限する指示を出している状況で、再生可能エネルギー発電システム8の発電電力が1万kWに増加した場合、1000台のトロリー式電気車両に対して消費電力を110kWに緩和する内容の車両制御情報13を伝達する。もしくは500台のトロリー式電気車両に対して消費電力を120kWに緩和する内容の車両制御情報を伝達する、もしくは200台のトロリー式電気車両に対して消費電力を150kWに緩和する内容の車両制御情報13を伝達するなど、発電電力に見合うように、消費電力の制限を緩和する。このような車両制御情報13を受信した車載装置10は、新たに受信した消費電力の制限値を駆動装置11に出力し、駆動装置11はその制限された電力の範囲で車両の加減速を制御する。

0017

その後、再生可能エネルギー発電システム8の発電電力が電力系統9における電力需給に対して相対的に小さくなるまで、具体的にはその発電電力が電力系統9の電圧や周波数の安定に影響を与えない程度に小さくなるまで、運行管理装置1は、再生可能エネルギー発電システム8の発電電力の変動に合わせて、道路3上を走行する各トロリー式電気車両の消費電力の制限を変化させる。つまり、再生可能エネルギー発電システム8の発電電力14が前回報告値より増加した場合、運行管理装置1は、道路3上を走行するトロリー式電気車両2の消費電力の制限を緩和する内容の車両制御情報13を作成し、トロリー式電気車両2の車載装置10に伝達する。例えば、1000台のトロリー式電気車両に対して消費電力を110kWに制限する指示を出している状況で、再生可能エネルギー発電システム8の発電電力14が前回報告値より1.5万kW増加した場合、1000台のトロリー式電気車両に対して消費電力の制限を125kWに緩和する内容の車両制御情報13を伝達する。もしくは、500台のトロリー式電気車両に対して消費電力の制限を140kWに緩和する内容の車両制御情報を伝達する、もしくは、300台のトロリー式電気車両に対して消費電力の制限を160kWに緩和する内容の車両制御情報13を伝達するなど、発電電力の増加分に見合うように、消費電力の制限を緩和する。このような車両制御情報13を受信した車載装置10は、新たに受信した消費電力の制限値を駆動装置11に出力し、駆動装置11はその制限された電力の範囲で車両の加減速を制御する。

0018

逆に、再生可能エネルギー発電システム8の発電電力14が前回報告値より低下した場合、運行管理装置1は、道路3上を走行するトロリー式電気車両2の消費電力の制限を強化する内容の車両制御情報13を作成して、トロリー式電気車両2の車載装置10に伝達する。例えば、1000台のトロリー式電気車両に対して消費電力を125kWに制限する指示を出している状況で、再生可能エネルギー発電システム8の発電電力14が前回報告値より1万kW低下した場合、1000台のトロリー式電気車両に対して消費電力の制限を115kWに強化する内容の車両制御情報13を伝達する。もしくは500台のトロリー式電気車両に対して消費電力の制限を105kWに強化する内容の車両制御情報13を伝達する、もしくは80台のトロリー式電気車両に対して消費電力を0kWにする内容の車両制御情報13を伝達するなど、発電電力の低下分に見合うように、消費電力の制限を強化する。このような車両制御情報13を受信した車載装置10は、新たに受信した消費電力の制限値を駆動装置11に出力し、駆動装置11はその制限された電力の範囲で車両の加減速を制御する。

0019

なお、消費電力を0kWにする内容の車両制御情報を伝達するということは、車両が走行中であれば路側帯に停止させる、走行を開始しようとしていればその発進を抑止することと同義であり、これは本実施例で説明した運行管理装置が、再生可能エネルギー発電システムの発電電力を踏まえて、道路上を走行する車両の速度だけでなく、台数も制御できることを示している。また、消費電力の制限値を伝達するということは、運行管理装置の管理対象内への進入台数や退出台数を制御することでもある。例えば、所望の車線にのみ電力供給用架線を設け、車両にはエンジンや蓄電装置などの架線からの連続的な電力供給によらずに走行するための装置も備える場合、車両に消費電力の制限値を伝達することで、架線のない車線との行き来を制御することや、集電装置を電力供給用架線に接触させる/させないを制御することができる。

0020

つまり、本実施例によれば、運行管理装置1が、再生可能エネルギー発電システム8の発電電力14を把握し、その発電電力14の変化分に見合うように、電力供給用架線4を備えた道路3上を走行するトロリー式電気車両2の消費電力の制限を強化もしくは緩和する車両制御情報13を作成し、車載装置10に伝達することで、再生可能エネルギー発電システム8の発電電力の変動に合わせて、道路3上を走行するトロリー式電気車両2の消費電力を変化させる。この仕組みによって、気象条件などで再生可能エネルギー発電システム8の発電電力が変動した場合において、接続先である電力系統9の電圧や周波数の安定への影響を抑えることができる。したがって、再生可能エネルギー発電システム8を電力系統9に接続する際に、その出力変動を抑えるために必要となる蓄電装置の蓄電容量を低減することができ、システムコストを低減することができる。

0021

このように本実施例は、従来は電力系統の安定性に悪影響を与える再生可能エネネルギーの発電電力の変化を、電力供給用架線を備えた道路上を走行するトロリー式電気車両の速度を変化させることによって抑制し、再生可能エネルギーの活用促進に貢献するものである。

0022

なお、本実施例で説明した方法の代用として、駅停車駅間走行を繰り返す各列車に対して、駅間走行時の走行速度をきめ細かく指示することで、駅間走行時の各列車の消費電力量を調整し、ある程度の時間幅における列車群の総消費電力量規制値以下に抑制する方法を援用することも考えられるが、列車ごとに消費電力量を抑えた走行パターンを算出するためには高性能計算機を必要とする上に、特に出発時に多く消費する列車の消費電力を、駅間走行時間と比較して極めて短い時間幅で変動する再生可能エネルギー発電システムの発電電力に合わせて、瞬時に増加もしくは低下させることは極めて難しい。これに対して本実施例で説明した方法は、高速自動車国道自動車専用道路のような道路上をある程度長い時間継続して走行している、言い換えると、ある程度長い時間継続して電力を消費している車両の消費電力の制限値を変化させるため、瞬時に車両群の消費電力を増加もしくは低下させることができる点で有用である。

0023

実施例2では、トロリー式電気車両の車載装置が、運行管理装置にトロリー式電気車両の位置の情報を報告し、運行管理装置が、それらの情報から各トロリー式電気車両間の車間距離を計算し、車間距離を考慮した車両制御情報を作成する方法について説明する。実施例2における電力需給調整システムの構成例を図2に示す。実施例1と異なる部分は、トロリー式電気車両2の車載装置10が、トロリー式電気車両2の現在位置を計測する位置認識装置15を備え、トロリー式電気車両2の位置情報16を運行管理装置1に報告する点である。位置を計測する手法については、その方式を問わない。衛星測位システムを用いてもよいし、道路3上のある基準点からの走行距離車輪回転数車輪径から算出してもよい。

0024

運行管理装置1が、再生可能エネルギー発電システム8の発電電力14を把握し、その発電電力の変化分に見合うように、電力供給用架線4を備えた道路3上を走行するトロリー式電気車両2の消費電力の制限を強化もしくは緩和する車両制御情報13を作成し、車載装置10に伝達することで、再生可能エネルギー発電システム8の発電電力の変動に合わせて、道路3上を走行するトロリー式電気車両2の消費電力を変化させる仕組みについては実施例1と同様である。

0025

実施例1と異なる部分は、車両制御情報13を作成する際に、車載装置10から報告されるトロリー式電気車両2の位置情報16を用いる点である。具体的には、各トロリー式電気車両2の車載装置10から報告される位置情報16から各トロリー式電気車両間の距離を算出し、各トロリー式電気車両2の消費電力の制限値を前方車両との車間距離や、後方車両との車間距離に応じて決める。なお、車間距離の算出方法については、その方式を問わない。緯度経度の情報と道路3の地図から算出してもよいし、道路3上のある基準点からの走行距離の差分を計算してもよい。

0026

具体的には、消費電力の制限を強化する場合、制限を強化されたトロリー式電気車両の速度は落ちるため、後方車両との車間距離の長い車両ほど制限を強化する、もしくは前方車両との車間距離の短い車両ほど制限を強化する車両制御情報を作成する。例えば、道路3上に1000台のトロリー式電気車両が走行しており、そのうち500台は後方車両との車間距離が200m以上で、残りの500台は後方車両との車間距離が200m未満の状況で、かつ1000台のトロリー式電気車両に対して消費電力を125kWに制限する指示を出している状況において、再生可能エネルギー発電システム8の出力値が前回報告値より1万kW低下した場合、後方車両との車間距離が200m以上開いている500台のトロリー式電気車両に対して消費電力の制限を105kWに強化する内容の車両制御情報を伝達する。

0027

また、消費電力の制限を緩和する場合、制限を緩和されたトロリー式電気車両の速度は上がるため、前方車両との車間距離の長い車両ほど制限を緩和する、もしくは後方車両との車間距離の短い車両ほど制限を緩和する車両制御情報を作成する。例えば、道路3上に1000台のトロリー式電気車両が走行しており、そのうち500台は前方車両との車間距離が200m以上で、残りの500台は前方車両との車間距離が200m未満の状況で、かつ1000台のトロリー式電気車両に対して消費電力を125kWに制限する指示を出している状況において、再生可能エネルギー発電システム8の出力値が前回報告値より1万kW増加した場合、前方車両との車間距離が200m以上開いている500台のトロリー式電気車両に対して消費電力の制限を145kWに緩和する内容の車両制御情報を伝達する。

0028

つまり、運行管理装置1が、各トロリー式電気車両2の位置情報16に基づいて車両制御情報13を作成することによって、実施例1で説明した効果だけでなく、トロリー式電気車両間の距離が詰まって後方の車両が無駄に減速するような事象の発生を減らし、単位走行距離あたりの消費電力の増加を防ぐ効果が期待できる。

0029

実施例3では、トロリー式電気車両の車載装置が、運行管理装置にトロリー式電気車両の需要電力を報告し、運行管理装置が、各トロリー式電気車両の需要電力を考慮した車両制御情報を作成する方法について説明する。実施例3における電力需給調整システムの構成例を図3に示す。実施例1と異なる部分は、トロリー式電気車両2の駆動装置11が需要電力17を推定して車載装置10に出力する点と、その情報を車載装置10が運行管理装置1に報告する点である。需要電力を推定する手法については、その方式は問わない。定格消費電力を用いてもよいし、車両速度とアクセル踏込量などから推定してもよい。

0030

運行管理装置1が、再生可能エネルギー発電システム8の発電電力14を把握し、その発電電力の変化分に見合うように、電力供給用架線4を備えた道路3上を走行するトロリー式電気車両2の消費電力の制限を強化もしくは緩和する車両制御情報13を作成し、車載装置10に伝達することで、再生可能エネルギー発電システム8の発電電力の変動に合わせて、道路3上を走行するトロリー式電気車両2の消費電力を変化させる仕組みについては実施例1と同様である。

0031

実施例1と異なる部分は、運行管理装置1が、車載装置10から報告されるトロリー式電気車両2の需要電力17を考慮して車両制御情報13を作成することで、電力が余ってしまうような事象の発生を減らす。具体的には、再生可能エネルギー発電システム8の発電電力14が増加して消費電力の制限を緩和する場合に、需要電力と消費電力の制限値との差が大きい車両ほど制限を緩和する車両制御情報を作成する。具体的には、道路3上に1000台のトロリー式電気車両が走行しており、そのうち500台の需要電力は120kWで、残りの500台の需要電力が150kWの状況で、かつ1000台のトロリー式電気車両に対して消費電力を120kWに制限する指示を出している状況において、再生可能エネルギー発電システム8の出力値が前回報告値より1万kW増加した場合、後者の需要電力が150kWの500台のトロリー式電気車両に対して消費電力の制限を140kWに緩和する内容の車両制御情報を伝達する。

0032

また、再生可能エネルギー発電システム8の発電電力14が低下して消費電力の制限を強化する場合、需要電力と消費電力の制限値との差が大きくなるほど車両の走行性能を落とすことになることから、需要電力の低い車両ほど制限を強化する車両制御情報を作成する。具体的には、道路3上に1000台のトロリー式電気車両が走行しており、そのうち500台の需要電力は120kWで、残りの500台の需要電力が150kWの状況で、かつ1000台のトロリー式電気車両に対して消費電力を120kWに制限する指示を出している状況において、再生可能エネルギー発電システム8の出力値が前回報告値より1万kW低下した場合、前者の需要電力が120kWの500台のトロリー式電気車両に対して消費電力の制限を100kWに強化する内容の車両制御情報を伝達する。

0033

つまり、運行管理装置1が、各トロリー式電気車両2の需要電力17に基づいて車両制御情報13を作成することによって、実施例1で説明した効果だけでなく、電力が余ってしまうような事象や、車両が走行性能を落として走行するような事象の発生を減らす効果が期待できる。

0034

実施例4では、トロリー式電気車両の車載装置が、運行管理装置にトロリー式電気車両の位置と目的地点到着目標時刻の情報を報告し、運行管理装置が、それらの情報に基づいて車両制御情報を作成する方法について説明する。実施例4における電力需給調整システムの構成例を図4に示す。実施例1と異なる部分は、トロリー式電気車両2の車載装置10が、トロリー式電気車両2の現在位置を計測する位置認識装置15と、運転手が目的地点と到着目標時刻を入力する端末18を備え、トロリー式電気車両2の位置情報16と、目的地点の情報19と到着目標時刻の情報20を運行管理装置1に報告する点である。位置を計測する手法については、その方式を問わない。衛星測位システムを用いてもよいし、道路3上のある基準点からの走行距離を車輪の回転数と車輪径から算出してもよい。また、目的地点の情報19と到着目標時刻の情報20については、運行管理装置1に指令員や他のシステムとのインタフェースを用意し、トロリー式電気車両2の運転手からではなく、指令員や他のシステムから運行管理装置1に入力してもよい。

0035

運行管理装置1が、再生可能エネルギー発電システム8の発電電力14を把握し、その発電電力の変化分に見合うように、電力供給用架線4を備えた道路3上を走行するトロリー式電気車両2の消費電力の制限を強化もしくは緩和する車両制御情報13を作成し、車載装置10に伝達することで、再生可能エネルギー発電システム8の発電電力の変動に合わせて、道路3上を走行するトロリー式電気車両2の消費電力を変化させる仕組みについては実施例1と同様である。

0036

実施例1と異なる部分は、車両制御情報13を作成する際に、車載装置10から報告されるトロリー式電気車両2の位置情報16と、目的地点の情報19と到着目標時刻の情報20を用いる点である。具体的には、各トロリー式電気車両2の車載装置10から報告される位置情報16と目的地点の情報19から目的地点までの残距離を計算し、現在時刻と到着目標時刻の情報20から残時間を計算し、前者を後者で除算することで各トロリー式電気車両の目標速度を算出する。目標速度の高い車両ほど消費電力の制限が目的地点到着時刻に与える影響が大きく、目的地点に到着目標時刻までに到着できないリスクや目的地点に到着した時の遅延時間が大きくなる。

0037

そこで、運行管理装置1は、消費電力の制限を緩和する場合、目標速度の高い車両ほど制限を緩和する車両制御情報を作成する。例えば、道路3上に1000台のトロリー式電気車両が走行しており、そのうち500台の目標速度が80km/h以上で、残りの500台の目標速度が80km/h未満の状況で、かつ1000台のトロリー式電気車両に対して消費電力を120kWに制限する指示を出している状況において、再生可能エネルギー発電システム8の出力値が前回報告値より1万kW増加した場合、前者の目標速度が80km/h以上の500台のトロリー式電気車両に対して消費電力の制限を140kWに緩和する内容の車両制御情報を伝達する。

0038

また、消費電力の制限を強化する場合、目標速度の低い車両ほど制限を強化する車両制御情報を作成する。例えば、上記と同じ状況において、逆に再生可能エネルギー発電システム8の出力値が前回報告値より1万kW低下した場合、後者の目標速度が80km/h以上の500台のトロリー式電気車両に対して消費電力の制限を100kWに強化する内容の車両制御情報を伝達する。

0039

つまり、運行管理装置1が、トロリー式電気車両2の位置情報16と、目的地点の情報19と到着目標時刻の情報20に基づいて車両制御情報13を作成することによって、実施例1で説明した効果だけでなく、目的地点に到着目標時刻までに到着できないリスクや目的地点に到着した時の遅延時間を低減する効果が期待できる。

0040

実施例5では、トロリー式電気車両が蓄電装置を備え、車載装置が運行管理装置に蓄電装置の充電率を報告し、運行管理装置が、各トロリー式電気車両の蓄電装置の充電率を考慮した車両制御情報を作成する方法について説明する。実施例5における電力需給調整システムの構成例を図5に示す。実施例1と異なる部分は、トロリー式電気車両2が蓄電装置21を備え、蓄電装置21が充電率22を車載装置10に出力し、車載装置10がその情報を運行管理装置1に報告する点である。なお、駆動装置11は消費電力を需要電力以下に制限されている場合、蓄電装置21に充電されている電力を使って車両を走行させることができる。

0041

運行管理装置1が、再生可能エネルギー発電システム8の発電電力14を把握し、その発電電力の変化分に見合うように、電力供給用架線4を備えた道路3上を走行するトロリー式電気車両2の消費電力の制限を強化もしくは緩和する車両制御情報13を作成し、車載装置10に伝達することで、再生可能エネルギー発電システム8の発電電力の変動に合わせて、道路3上を走行するトロリー式電気車両2の消費電力を変化させる仕組みについては実施例1と同様である。

0042

実施例1と異なる部分は、車両制御情報13を作成する際に、車載装置10から報告されるトロリー式電気車両2の蓄電装置21の充電率22を用いる点である。具体的には、蓄電装置の充電率の低い車両ほど、消費電力を需要電力以下に制限された場合に車両の走行性能を落とすリスクが高くなるので、消費電力の制限を緩和する場合には蓄電装置の充電率の低い車両ほど制限を緩和し、制限を強化する場合には蓄電装置の充電率の高い車両ほど制限を強化する。

0043

例えば、道路3上に1000台のトロリー式電気車両が走行しており、そのうち500台は蓄電装置の充電率が50%以上で、残りの500台は蓄電装置の充電率が50%未満の状況で、かつ1000台のトロリー式電気車両に対して消費電力を120kWに制限する指示を出している状況において、再生可能エネルギー発電システム8の出力値が前回報告値より1万kW増加した場合、後者の蓄電装置の充電率が50%未満の500台のトロリー式電気車両に対して消費電力の制限を140kWに緩和する内容の車両制御情報を伝達する。

0044

また、上記と同じ状況において、逆に再生可能エネルギー発電システム8の出力値が前回報告値より1万kW低下した場合、前者の蓄電装置の充電率が50%以上の500台のトロリー式電気車両に対して消費電力の制限を100kWに強化する内容の車両制御情報を伝達する。

0045

つまり、運行管理装置1が、トロリー式電気車両2の蓄電装置21の充電率22に基づいて車両制御情報13を作成することによって、実施例1で説明した効果だけでなく、車両が走行性能を落として走行するような事象の発生を減らす効果が期待できる。なお、蓄電装置の充電率の代わりに充電残量を同様の効果が期待できる。なお、蓄電装置を持たないトロリー式電気車両が混在している場合には、当該車両について充電率0%、充電残量0として扱えばよい。

実施例

0046

本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。

0047

1運行管理装置
2トロリー式電気車両
3道路
4電力供給用架線
5集電装置
6電力供給装置
8再生可能エネルギー発電システム
9電力系統
10車載装置
11駆動装置
12電力計
13車両制御情報
14発電電力
15位置認識装置
16位置情報
17需要電力
18端末
19目的地点の情報
20到着目標時刻の情報
21蓄電装置
22 充電率

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