図面 (/)

技術 弾性支持装置

出願人 株式会社前川製作所
発明者 海野達哉
出願日 2018年12月25日 (1年10ヶ月経過) 出願番号 2018-241368
公開日 2020年7月2日 (4ヶ月経過) 公開番号 2020-099300
状態 未査定
技術分野 マニプレータ 屠殺、電撃効果等のための回路又は装置 食肉、魚の加工
主要キーワード 機械要素間 先端ツール 食肉用家畜 弾性支持装置 摺動台 移動方向両側 骨付き肉 外側軸
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2020年7月2日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (15)

課題

コンプライアンス機能を有する機械要素において、接触部を少なくし摩擦の影響を少なくすることで、装置のコンパクト化を可能にする。

解決手段

一実施形態に係る弾性支持装置は、第1磁石を含む第1部材と、第2磁石を含み前記第1部材に対して対向して配置され、外力を受けたとき前記第1部材に対して相対移動可能な第2部材と、を備え、前記第1磁石と前記第2磁石との間に働く磁力は、前記第2部材が外力を受けないとき前記第2部材を前記原位置に保持し、前記第2部材が外力を受けて移動したとき前記第2部材を原位置に復帰させるように働くように構成される。

概要

背景

ある機械要素定位置に常時留まらせ、一定以上の大きさの外力が機械要素に働くと、定位置から外力と同方向へ機械要素を逃し、外力が一定以下になると定位置に戻るコンプライアンス機能が必要な場合がある。例えば、多軸多関節アームの先端に取り付けられたツールで任意の軌跡トレースする場合、外力によってツールが計画軌跡を逸脱する方向に押されたとき、外力に対向して押し戻そうとする反力を発生させ、外力がなくなれば、ツールが定位置に戻る機能が必要となる。
特許文献1には、食肉用家畜屠体の骨付き肉を切断して骨と肉を分離するカッタ機構において、ナイフ圧縮バネなどで弾性支持して上記機能を可能にすることが開示されている。

概要

コンプライアンス機能を有する機械要素において、接触部を少なくし摩擦の影響を少なくすることで、装置のコンパクト化を可能にする。一実施形態に係る弾性支持装置は、第1磁石を含む第1部材と、第2磁石を含み前記第1部材に対して対向して配置され、外力を受けたとき前記第1部材に対して相対移動可能な第2部材と、を備え、前記第1磁石と前記第2磁石との間に働く磁力は、前記第2部材が外力を受けないとき前記第2部材を前記原位置に保持し、前記第2部材が外力を受けて移動したとき前記第2部材を原位置に復帰させるように働くように構成される。

目的

一実施形態は、上記コンプライアンス機能を有する機械要素において、接触部を少なくし摩擦の影響を少なくすることで、装置のコンパクト化を可能にすることを目的とする

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

第1磁石を含む第1部材と、第2磁石を含み前記第1部材に対して対向して配置され、外力を受けたとき前記第1部材に対して相対移動可能な第2部材と、を備え、前記第1磁石と前記第2磁石との間に働く磁力は、前記第2部材が外力を受けないとき前記第2部材を前記原位置に保持し、前記第2部材が外力を受けて移動したとき前記第2部材を原位置に復帰させるように働くように構成されたことを特徴とする弾性支持装置

請求項2

前記第1部材が形成する第1面と前記第2部材が形成する第2面とは互いに対向して配置され、前記第1磁石は前記第1面に配置され、前記第2磁石は前記第2面に配置されたことを特徴とする請求項1に記載の弾性支持装置。

請求項3

前記第1磁石及び前記第2磁石は、前記原位置において異磁性極同士が向かい合うように配置され、前記第1磁石と前記第2磁石との間に吸引力が発生するように構成されたことを特徴とする請求項1又は2に記載の弾性支持装置。

請求項4

前記第1磁石及び前記第2磁石の各々は、前記第2部材の移動方向に沿って間隔をおいて配置された複数の磁石で構成され、前記第1磁石及び前記第2磁石を構成する複数の磁石は、前記第2部材の移動方向に沿って交互に異なる磁性極が相手方磁石に向かい合うように配置されることを特徴とする請求項3に記載の弾性支持装置。

請求項5

前記第1磁石の第1磁性極は前記第2部材側に向くように配置されると共に、前記第2磁石の前記第1磁性極は前記第1部材側に向くように配置され、前記第2部材が前記原位置にあるときは前記第1部材と前記第2部材間に働く反発力バランスされ、前記第2部材に働く外力によって前記第2部材が移動したとき、前記第1部材と前記第2部材間に前記第2部材を前記原位置に戻すように反発力が働くように構成されたことを特徴とする請求項1又は2に記載の弾性支持装置。

請求項6

前記第1磁石及び前記第2磁石の各々は、前記第2部材の移動方向に間隔をおいて配置された複数の磁石で構成され、前記第1磁石を構成する前記複数の磁石の各々は、前記原位置において前記第2部材の前記移動方向に沿って前記第2磁石を構成する前記複数の磁石の間の中間位置に配置されたことを特徴とする請求項5に記載の弾性支持装置。

請求項7

前記第1磁石及び前記第2磁石の少なくとも一方は永久磁石で構成されたことを特徴とする請求項1乃至6の何れか一項に記載の弾性支持装置。

請求項8

前記第1部材は、二重構造内側軸及び外側軸の一方を構成すると共に、前記第2部材は前記内側軸又は前記外側軸の他方を構成し、前記内側軸又は前記外側軸の一方は、前記内側軸又は前記外側軸の他方に対して前記内側軸及び前記外側軸の軸中心回動可能に構成されたことを特徴とする請求項1乃至7の何れか一項に記載の弾性支持装置。

請求項9

前記第2部材は前記第1部材に対して相対的にスライド可能に構成されたことを特徴とする請求項1乃至8の何れか一項に記載の弾性支持装置。

請求項10

前記第1部材は、二重構造の内側軸及び外側軸の一方を構成すると共に、前記第2部材は前記内側軸又は前記外側軸の他方を構成し、前記内側軸又は前記外側軸の一方は、前記内側軸又は前記外側軸の他方に対して前記内側軸及び前記外側軸の軸方向に沿って移動可能に構成されたことを特徴とする請求項9に記載の弾性支持装置。

請求項11

前記第2部材は、被支持部を取り付けるためのアタッチメント部を含むことを特徴とする請求項1乃至10の何れか一項に記載の弾性支持装置。

技術分野

0001

本開示は、弾性支持装置に関する。

背景技術

0002

ある機械要素定位置に常時留まらせ、一定以上の大きさの外力が機械要素に働くと、定位置から外力と同方向へ機械要素を逃し、外力が一定以下になると定位置に戻るコンプライアンス機能が必要な場合がある。例えば、多軸多関節アームの先端に取り付けられたツールで任意の軌跡トレースする場合、外力によってツールが計画軌跡を逸脱する方向に押されたとき、外力に対向して押し戻そうとする反力を発生させ、外力がなくなれば、ツールが定位置に戻る機能が必要となる。
特許文献1には、食肉用家畜屠体の骨付き肉を切断して骨と肉を分離するカッタ機構において、ナイフ圧縮バネなどで弾性支持して上記機能を可能にすることが開示されている。

先行技術

0003

国際公開第2008/096460号

発明が解決しようとする課題

0004

一般的には、エアシリンダ油圧シリンダモータなどの動力使い、あるいは特許文献1のように、外部動力を使わない圧縮バネやなどの手段でコンプライアンス機能を可能にしている。しかし、これらの手段は、摺動部など接触部が多く、該接触部の摩擦によって動力が浪費され、大きな動力が必要となるために、必然的に装置が大型化するという問題がある。また、外部動力を使わない圧縮バネや錘などの手段は、ガイドブロックや圧縮バネの長さがコンプライアンスの動作方向に必要なので大きなスペースを必要とする。

0005

一実施形態は、上記コンプライアンス機能を有する機械要素において、接触部を少なくし摩擦の影響を少なくすることで、装置のコンパクト化を可能にすることを目的とする。

課題を解決するための手段

0006

(1)一実施形態に係る弾性支持装置は、
第1磁石を含む第1部材と、
第2磁石を含み前記第1部材に対して対向して配置され、外力を受けたとき前記第1部材に対して相対移動可能な第2部材と、
を備え、
前記第1磁石と前記第2磁石との間に働く磁力は、前記第2部材が外力を受けないとき、前記第2部材を前記原位置に保持し、前記第2部材が外力を受けて移動したとき、前記第2部材を原位置に復帰させるように働くように構成される。
ここで、「原位置」とは、第2部材に外力が付加されないときの第2部材の位置をいう。

0007

上記(1)の構成において、第2部材に外力が付加されないときは、第1部材と第2部材間に働く磁力はバランスしているので、第2部材は原位置に保持される。第2部材に外力が付加され第2部材が移動すると、第2部材に働く磁力のバランスがくずれ、第2部材を原位置に戻すように働くため、第2部材は外力が付加されなくなると原位置に復帰する。磁力は第2部材に非接触で作用するので、磁力の伝達経路に摩擦は発生しない。従って、第2部材を移動させる動力を低減できると共に、バネ部材のように第2部材の動作方向にバネの長さ分だけスペースを必要としないため、装置構成をコンパクト化できる。また、磁力は非接触な付勢力であるので第2部材に作用する作用力は安定し、そのため、無負荷時は高精度で第2部材を原位置に保持できる。

0008

(2)一実施形態では、前記(1)の構成において、
前記第1部材が形成する第1面と前記第2部材が形成する第2面とは互いに対向して配置され、
前記第1磁石は前記第1面に配置され、前記第2磁石は前記第2面に配置される。
上記(2)の構成によれば、第1磁石と第2磁石とは互いに対向して配置される面に配置されるため、互いに接近して配置できる。従って、両者から発生する磁力を両者間で有効に作用させ合うことができる。

0009

(3)一実施形態では、前記(1)又は(2)の構成において、
前記第1磁石及び前記第2磁石は、前記原位置において異磁性極同士が向かい合うように配置され、前記第1磁石と前記第2磁石との間に吸引力が発生するように構成される。
上記(3)の構成によれば、第2部材に外力が付加されないとき、第2部材は第1部材との間に働く吸引力によって原位置に保持される。第2部材に外力が加わり原位置から移動したとき、第1部材との間に働く吸引力によって原位置に戻す磁力が働く。従って、第2部材に外力の付加がなくなった時、第2部材は原位置に復帰できる。

0010

(4)一実施形態では、前記(3)の構成において、
前記第1磁石及び前記第2磁石の各々は、前記第2部材の移動方向に沿って間隔をおいて配置された複数の磁石で構成され、
前記第1磁石及び前記第2磁石を構成する複数の磁石は、前記第2部材の移動方向に沿って交互に異なる磁性極が相手方磁石に向かい合うように配置される。
上記(4)の構成によれば、第2部材に外力が付加されないとき、第2部材は第1部材との間に働く吸引力によって原位置に保持される。第2部材に外力が加わり原位置から移動したとき、個々の第2磁石は、移動方向上流側に設けられた第1磁石から吸引力を受けると共に、移動方向下流側に設けられた第1磁石から反発力を受ける。従って、第2部材に外力の付加がなくなった時、第2部材は速やかにかつ正確に原位置に復帰できる。

0011

(5)一実施形態では、前記(1)又は(2)の構成において、
前記第1磁石の第1磁性極は前記第2部材側に向くように配置されると共に、前記第2磁石の前記第1磁性極は前記第1部材側に向くように配置され、
前記第2部材が前記原位置にあるときは前記第1部材と前記第2部材間に働く反発力はバランスされ、前記第2部材に働く外力によって前記第2部材が移動したとき、前記第1部材と前記第2部材間に前記第2部材を前記原位置に戻すように反発力が働くように構成される。ここで、第1磁石及び第2磁石の夫々の第1磁性極同士は、同一磁性極であることを意味する。
上記(5)の構成によれば、第2部材が原位置にあるとき、第2部材に働く反発力はバランスしているので、第2部材は原位置に保持される。第2部材に外力が付加され第2部材が移動したとき、該バランスがくずれ、第1部材と第2部材間に第2部材を原位置に戻すように反発力が発生するため、外力の付加がなくなった時、第2部材は原位置に復帰できる。

0012

(6)一実施形態では、前記(5)の構成において、
前記第1磁石及び前記第2磁石の各々は、前記第2部材の移動方向に間隔をおいて配置された複数の磁石で構成され、
前記第1磁石を構成する前記複数の磁石の各々は、前記原位置において前記第2部材の前記移動方向に沿って前記第2磁石を構成する前記複数の磁石の間の中間位置に配置される。
上記(6)の構成によれば、第2部材が原位置にあるとき、第2部材の移動方向両側にある第1部材の反発力がバランスして第2部材は原位置に保持される。第2部材に外力が加わって第2部材が移動したとき、各磁石に作用する反発力のバランスがくずれ、第2部材を原位置に復帰させる力が発生する。従って、外力が加わらなくなったとき、第2部材は原位置に正確に復帰できる。

0013

(7)一実施形態では、前記(1)〜(6)の何れかの構成において、
前記第1磁石及び前記第2磁石の少なくとも一方は永久磁石で構成される。
上記(7)の構成によれば、電磁石のように第1磁石又は第2磁石に電流を供給するケーブルが不要となる。従って、第1部材や第2部材の動きによって該ケーブルがこれらに絡まって、第2部材の自由な動きを阻害したり、該ケーブルの存在によって第2部材の移動量が制限されるおそれはない。

0014

(8)一実施形態では、前記(1)〜(7)の何れかの構成において、
前記第1部材は、二重構造内側軸及び外側軸の一方を構成すると共に、前記第2部材は前記内側軸又は前記外側軸の他方を構成し、
前記内側軸又は前記外側軸の一方は、前記内側軸又は前記外側軸の他方に対して前記内側軸及び前記外側軸の軸中心回動可能に構成される。
上記(8)の構成によれば、第2部材の上記軸中心の揺動運動に対して付勢力によって第2部材を弾性的に支持し、かつ原位置に復帰させるコンプライアンス動作を行わせることができる。

0015

(9)一実施形態では、前記(1)〜(8)の何れかの構成において、
前記第2部材は前記第1部材に対して相対的にスライド可能に構成される。
上記(9)の構成によれば、第2部材のスライド移動に対して付勢力によって第2部材を弾性的に支持し、かつ原位置に復帰させるコンプライアンス動作を行わせることができる。

0016

(10)一実施形態では、前記(9)の構成において、
前記第1部材は、二重構造の内側軸及び外側軸の一方を構成すると共に、前記第2部材は前記内側軸又は前記外側軸の他方を構成し、
前記内側軸又は前記外側軸の一方は、前記内側軸又は前記外側軸の他方に対して前記内側軸及び前記外側軸の軸方向に沿って移動可能に構成される。
上記(10)の構成によれば、第1部材及び第2部材は、二重構造の内側軸及び外側軸で構成されるので、第2部材の軸方向の安定した平行移動が可能になると共に、内側軸と外側軸との対向面に配置する付勢力発生部の配置スペースを容易に確保できる。

0017

(11)一実施形態では、前記(1)〜(10)の何れかの構成において、
前記第2部材は、被支持部を取り付けるためのアタッチメント部を含む。
上記(11)の構成によれば、前記第2部材は、被支持部を取り付けるためのアタッチメント部を含むため、第2部材に取り付けられた被支持部をツールとして使うことで所望の作業を行うことができると共に、該ツールにコンプライアンス機能を与えることができる。

発明の効果

0018

幾つかの実施形態によれば、コンプライアンス機能を有する機械要素において、機械要素間に働く摩擦を少なくでき、必要動力を低減できると共に、圧縮バネ方式のように圧縮バネの長さ分のスペースを必要としないので、装置のコンパクト化が可能になる。

図面の簡単な説明

0019

一実施形態に係る弾性支持装置の正面視断面図である。
図1中のA—A線に沿う平面視断面図である。
一実施形態に係る弾性支持装置の正面視断面図である。
図3中のB−B線に沿う平面視断面図である。
図3中のB−B線に沿う平面視断面図である。
一実施形態に係る弾性支持装置の正面視断面図(図6A中のC−C断面)である。
一実施形態に係る弾性支持装置の平面視断面図である。
一実施形態に係る弾性支持装置の平面視断面図(図5中のD−D断面)である。
一実施形態に係る弾性支持装置の平面視断面図である。
一実施形態に係る弾性支持装置の平面視断面図である。
一実施形態に係る弾性支持装置の磁力線分布図である。
一実施形態に係る弾性支持装置の磁力線の分布図である。
一実施形態に係る弾性支持装置の磁力線の分布図である。
一実施形態に係る弾性支持装置の磁力線の分布図である。

実施例

0020

以下、添付図面を参照して本発明の幾つかの実施形態について説明する。ただし、実施形態として記載され又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
例えば、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
例えば、「同一」、「等しい」及び「均質」等の物事が等しい状態であることを表す表現は、厳密に等しい状態を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の差が存在している状態も表すものとする。
例えば、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
一方、一つの構成要素を「備える」、「具える」、「具備する」、「含む」、又は「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。

0021

図1図7A図7Bは、幾つかの実施形態に係る弾性支持装置10(10A、10B、10C、10D)を示す。これらの弾性支持装置10(10A〜10D)は、第1磁石16を有する第1部材12(12A、12B)と、第2磁石18を有し、第1部材12に対向して配置された第2部材14(14A、14B)と、を備える。第2部材14は、外力を受けて第1部材12に対して相対移動可能に構成されている。第1磁石16と第2磁石18との間に働く磁力は、第2部材が外力F又は外力F’を受けないとき、第2部材14を原位置に保持し、第2部材14が外力F又は外力F’を受けて移動したとき、第2部材14を原位置に復帰させるように働く。

0022

第2部材14に外力F又は外力F’が付加されないとき、第1部材12と第2部材14間に働く磁力はバランスしているので、第2部材14は原位置に保持される。第2部材14に外力F又は外力F’が付加され第2部材14が矢印a方向へ移動すると、第2部材14に働く磁力のバランスがくずれ、第2部材14を原位置に戻すように働くため、第2部材14は外力F又は外力F’が付加されなくなると原位置に復帰する。こうして、コンプライアンス機能を発揮できる。磁力は第2部材14に非接触で作用するので、磁力の伝達経路に摩擦は発生しない。従って、第2部材14を移動させる動力を低減できると共に、バネ部材のように第2部材14の動作方向にバネの長さ分だけスペースを必要としないため、装置構成をコンパクト化できる。また、磁力は非接触な付勢力であるので第2部材14に作用する作用力は安定し、そのため、無負荷時は高精度で第2部材14を原位置に保持できる。

0023

一実施形態では、各図に示すように、第2部材14はアタッチメント部22を取り付けるための被支持部20が一体に設けられている。これによって、第2部材14に取り付けられたアタッチメント部22をツールとして使うことで所望の作業を行うことができると共に、該ツールにコンプライアンス機能を与えることができる。アタッチメント部22がある一定方向の外力F又は外力F’、即ち、第2部材14が移動可能な方向(矢印a方向)の外力F又は外力F’を受けたとき、第2部材14は移動可能に構成されている。

0024

一実施形態では、第1部材12が形成する第1面12aと第2部材14が形成する第2面14aとは互いに対向して配置される。第1磁石16は第1面12aに配置され、第2磁石18は第2面14aに配置される。第1面12aに配置される第1磁石16と、第2面14aに配置される第2磁石18とは、互いに接近して配置できる。従って、両者で発生する磁力を両者間で有効に作用させ合うことができる。

0025

一実施形態では、図1及び図2に示す弾性支持装置10(10A)及び図5及び図6A、6Bに示す弾性支持装置10(10C)において、第1磁石16と第2磁石18とは、原位置において異磁性極同士が向かい合うように配置される。これによって、第1磁石16と第2磁石18との間に吸引力が発生し、第2部材14に外力F又は外力F’が付加されないとき、第2部材14は第1部材12との間に働く吸引力によって原位置に保持される。第2部材14に外力F又は外力F’が加わり原位置から移動したとき、第1部材12との間に働く吸引力によって第2部材14を原位置に戻す磁力が働く。従って、第2部材14に外力F又は外力F’の付加がなくなった時、第2部材14は原位置に復帰できる。

0026

弾性支持装置10(10A、10C)において、一実施形態では、第1磁石16と第2磁石18とは、原位置において、第2部材14の移動方向、即ち、第1面12a及び第2面14aの延在方向(矢印a方向)において、オーバラップするように配置される。これによって、第1磁石16と第2磁石18とは互いに吸引力を発生し合うことができ、被支持部20に外力Fが働いて第2部材14が原位置から移動したときも、第1部材12と第2部材14間に働く吸引力によって第2部材14は原位置に戻ることができる。
一実施形態では、第1磁石16と第2磁石18とは同一の大きさ及び形状を有し、矢印a方向で完全に一致する位置に配置されている。これによって、第1磁石16と第2磁石18とは互いに吸引力を最大限に発揮できる。
一実施形態では、矢印a方向に沿って複数の第1磁石16及び第2磁石18が互いに異磁性極が向かい合うように配置される。これによって、第1磁石16及び第2磁石18間に発生する吸引力を増加できる。

0027

一実施形態では、第1磁石16及び第2磁石18の各々は、矢印a方向に沿って間隔をおいて配置された複数の磁石で構成される。第1磁石16及び第2磁石18を構成する複数の磁石は、矢印a方向に沿って交互に異なる磁性極が相手方磁石に向かい合うように配置される。即ち、隣り合う磁石間では、第1部材12と第2部材14とで磁性極が逆配置となるように配置される。例えば、図2及び図6Aに示すように、矢印a方向で1組の磁石で第1磁石16のS極と第2磁石18のN極とが対向配置され、その隣りの組では第1磁石16のN極と第2磁石18のS極とが対向配置される。
この実施形態によれば、第2部材14に外力F又は外力F’が付加されないとき、第2部材14は第1部材12との間に働く吸引力によって原位置に保持される。第2部材14に外力が加わり原位置から移動したとき、個々の第2磁石18は、移動方向上流側に設けられた第1磁石16から吸引力を受けると共に、移動方向下流側に設けられた第1磁石16から反発力を受ける。従って、第2部材14に外力の付加がなくなった時、第2部材14は速やかにかつ正確に原位置に復帰できる。

0028

別な実施形態では、図2に示すように、第1磁石16又は第2磁石18において、矢印a方向と直交する方向に沿って複数の磁石が配置される。これによって、相手方の磁石との吸引力を増加できる。図2では、第1部材12において直交方向に複数の磁石を配置しているが、代わりに第2部材14に矢印a方向と直交する方向に沿って複数の磁石が配置されていてもよい。

0029

一実施形態では、図4A及び図4Bに示す弾性支持装置10(10B)及び図7A及び図7Bに示す弾性支持装置10(10D)において、第1磁石16の第1磁性極は第2部材14側に向くように配置され、第2磁石18の第1磁性極は第1部材側に向くように配置される。第2部材14のアタッチメント部22に外力F又は外力F’が働かないとき、第2部材14は原位置にあり、第1部材12と第2部材14間に働く反発力はバランスされ、第2部材14は原位置に保持される。第2部材14のアタッチメント部22に外力F又は外力F’が働き、第2部材14が矢印a方向に移動したとき、第1部材12と第2部材14間に第2部材14を原位置に戻すように反発力が働くように構成される。
この実施形態によれば、第2磁石18を有する第2部材14がアタッチメント部22に加わる外力によって原位置から移動した後、外力F又は外力F’の付加がなくなった時、第2部材14は自動的に原位置に復帰でき、コンプライアンス機能を発揮できる。

0030

一実施形態では、弾性支持装置10(10B、10D)において、第1磁石16及び第2磁石18は、夫々矢印a方向に沿って間隔をおいて配置された複数の磁石で構成される。そして、第1磁石16を構成する複数の磁石の各々は、原位置において矢印a方向に沿って第2磁石18を構成する複数の磁石の間の中間位置に配置される。第1磁石16及び第2磁石18を構成する個々の磁石は、矢印a方向で両側から同等の反発力を受けるため、第2部材14は、アタッチメント部22が外力F又は外力F’を受けないとき原位置に留まっている。

0031

この実施形態によれば、被支持部20に外力F又は外力F’が加わって第2部材14が矢印a方向に沿って移動したとき、第1磁石16及び第2磁石18を構成する個々の磁石に両側から作用する反発力のバランスがくずれることで、原位置に復帰させる力が発生する。従って、外力F又は外力F’が加わらなくなったとき、第2部材14は原位置に正確に復帰できる。
なお、第1磁石16及び第2磁石18を構成する個々の磁石を同一の大きさ及び形状とし、同一の磁力を発生する磁石とすれば、個々の磁石は両側から同等の反発力を受ける。従って、被支持部20が外力F又は外力F’を受けなくなった時、第2部材14は原位置に精度良く復帰できる。
また、原位置において、第1磁石16及び第2磁石18を構成する個々の磁石が相手方磁石間で正確に中間位置にあるときも、個々の磁石は両側から正確に同等の反発力を受けるため、外力F又は外力F’が加わらなくなったとき、第2部材14は原位置に正確に復帰できる。

0032

一実施形態では、図1図4A、4Bに示す弾性支持装置10(10A、10B)において、第1部材12(12A)は、二重構造の内側軸及び外側軸の一方を構成し、第2部材14(14A)は内側軸又は外側軸の他方を構成する。そして、内側軸又は外側軸の一方は、内側軸又は外側軸の他方に対して内側軸及び外側軸の軸中心に回動可能に構成される。図1図4A、4Bに図示された実施形態では、内側軸と外側軸とは互いに同心状に配置された二重構造を構成し、第1部材12(12A)は内側軸を構成し、第2部材14(14A)は外側軸を構成している。但し、別な実施形態ではこの逆な構成でもよい。この実施形態によれば、アタッチメント部22の上記軸中心の揺動運動に対して、磁力などの付勢力によってアタッチメント部22を弾性的に支持し、かつ原位置に復帰させるコンプライアンス動作を行わせることができる。

0033

弾性支持装置10(10A、10B)に係る第1部材12(12A)及び第2部材14(14A)の支持構造を以下説明する。基台24に一対の支持ブラケット26が間隔を置いて固定されている。これら支持ブラケット26の間に第1部材12(12A)及び第2部材14(14A)が挿入される。内側に配置された第1部材12(12A)はボルト28を介して支持ブラケット26に固定されている。第2部材14(14A)は、第1部材12の周囲に配置された軸受30を介して相対移動可能に配置されている。
一実施形態では、第1面12a及び第2面14aは円筒形状を有し、ボルト28を軸中心とし、第2部材14(14A)は該軸中心を中心に回動可能に配置されている。

0034

一実施形態では、図5図7A、7Bに示す弾性支持装置10(10C、10D)において、第2部材14(14B)は第1部材12(12B)に対してスライド可能に構成される。
この実施形態によれば、アタッチメント部22は外力F又は外力F’が加わることで平行移動可能に支持され、かつ磁力などの付勢力によってアタッチメント部22を弾性的に支持し、かつ原位置に復帰させるコンプライアンス動作を行わせることができる。
なお、図7Aは弾性支持装置10(10)を示す図6Aに対応する図であり、図7Bは弾性支持装置10(10C)を示す図6Bに対応する図である。

0035

一実施形態では、弾性支持装置10(10C、10D)において、第1部材12(12B)は、二重構造の内側軸及び外側軸の一方を含んで構成されると共に、第2部材14(14B)は内側軸又は外側軸の他方を含んで構成される。そして、内側軸又は外側軸の一方は、内側軸又は外側軸の他方に対して内側軸及び外側軸の軸方向に沿って移動可能に構成されている。この実施形態によれば、第2部材14の軸方向の安定した平行移動が可能になる。また、第1面12aに設けられた第1磁石16及び第2面14aに設けられた第2磁石18の配置スペースを容易に確保できる。
図5図7A、7Bに示す実施形態では、内側軸と外側軸とは互いに同心状に配置された二重構造を構成し、第1部材12(12B)は内側軸を構成し、第2部材14(14B)は外側軸を構成している。

0036

弾性支持装置10(10C、10D)に係る第1部材12(12B)及び第2部材14(14B)の支持構造を以下説明する。基台34は、背板34aと、背板34aの両端から背板34aに対し直交する方向に延在する支持板34b及び34cで構成され、内側軸は支持板34b及び34cに架設されている。背板34aの内側面にガイドレール36が設けられ、ガイドレール36の延在方向は内側軸の延在方向と一致している。摺動台38がガイドレール36に摺動自在に設けられ、外側軸は摺動台38及び内側軸の周囲に設けられたガイド32に固定されている。第2部材14を構成する外側軸は、アタッチメント部22が内側軸の延在方向に外力Fを受けたとき、ガイド32及び摺動台38と共に内側軸に沿って移動する。

0037

一実施形態では、第1磁石16及び第2磁石18の少なくとも一方は永久磁石で構成される。これによって、永久磁石で構成された第1磁石16又は第2磁石18は電磁石のように電流を供給するケーブルが不要となる。従って、第1部材12や第2部材14の動きによってケーブルがこれらに絡まって、アタッチメント部22の自由な動きを阻害したり、ケーブルの存在によってアタッチメント部22の移動量が制限されるおそれはない。

0038

一実施形態では、弾性支持装置10は多軸多関節を有するロボットアームの先端に取り付けられた先端ツールを構成し、アタッチメント部22は作業用のツールを構成する。弾性支持装置10は、かかる構成のロボットアームに取り付けられることで、三次元の任意の位置に移動でき、各種作業を行うことができる。その際、アタッチメント部22に外力F又は外力F’が作用したとき、アタッチメント部22を弾性的に支持し、外力F又は外力F’がなくなった時、原位置に戻るコンプライアンス動作が可能になる。例えば、被支持部20にナイフが装着された場合、食肉用家畜屠体の骨付き肉の解体に用いることができる。このとき、該ナイフが食肉用家畜屠体の骨や肉から受ける反力に対してナイフを弾性的に支持し、かつナイフを原位置から後退させ、さらに該反力の付加がなくなったとき、ナイフは原位置に復帰できる。骨付き肉の解体処理では、1個の骨付き肉に複数のロボットアームが稼働するので、ロボットアームの先端ツールをできるだけコンパクト化する必要があり、弾性支持装置10はそのニーズ答えることができる。

0039

図8及び図9は、図1及び図2に示す弾性支持装置10(10A)において、第1磁石16及び第2磁石18から発生する磁力線Mfの分布を示している。図8は、第2部材14(14A)が原位置にある場合であり、図9は、アタッチメント部22に外力Fが働いて第2部材14(14A)が原位置から矢印a方向へ移動したときを示す。同図から、異磁性極間に磁力線Mfが発生し、異磁性極間に吸引力が発生していることがわかる。複数の磁石を第1面12a及び第2面14aの延在方向と直交する方向へ配置した所では、磁力線Mfの密度が大きいことがわかる。また、アタッチメント部22に外力Fが加わり、第2部材14が原位置から移動したときでも、異磁性極間に吸引力が発生していることがわかる。

0040

図10及び図11は、図4A及び図4Bに示す弾性支持装置10(10B)において、第1磁石16及び第2磁石18から発生する磁力線Mfの分布を示している。図10は、第2部材14(14A)が原位置にある場合であり、図11は、アタッチメント部22に外力Fが働いて第2部材14(14A)が原位置から矢印a方向へ移動したときを示している。同図から、異磁性極間に磁力線Mfが発生し、同磁性極間には反発力が発生していることがわかる。第2部材14(14A)が原位置にあるときは、各磁石において第1面12a及び第2面14aの延在方向両側から同等の反発力が加わっていることがわかる。また、アタッチメント部22に外力Fが加わり、第2部材14(14A)が原位置から移動したときは、個々の第2磁石18は、遠ざかった第1磁石16より近づいた第1磁石16から大きな反発力を受けているのがわかる。この両側の反発力の差によって第2部材14(14A)は原位置に復帰する。

0041

上記幾つかの実施形態において、各図に示す第1磁石16及び第2磁石18のN極及びS極の配置は、各図において一例を示すものであり、それ以外に、例えば、各図に示された第1磁石16及び第2磁石18のN極及びS極の配置を逆にしてもよい。

0042

幾つかの実施形態によれば、コンプライアンス機能を有する機械要素において、接触部を少なくし各部材間の摩擦の影響を少なくすることで、装置のコンパクト化を実現できる。

0043

10(10A、10B、10C、10D)弾性支持装置
12(12A、12B) 第1部材
12a 第1面
14(14A、14B) 第2部材
14a 第2面
16 第1磁石
18 第2磁石
20 被支持部
22アタッチメント部
24、34基台
34a背板
34b、34c 支持板
26支持ブラケット
28ボルト
30軸受
32ガイド
36ガイドレール
38摺動台
F、F’外力
Mf 磁力線

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

  • 鈴木郁子の「 容器引っ掛け棒およびその使用方法」が 公開されました。( 2020/09/10)

    【課題】踏台や脚立に乗らず、またマジックハンドを利用する事なく離れた場所の容器を入手出来るようにすることである。【解決手段】隙間を介して対向する一対の爪部を有する引っ掛け部と、引っ掛け部から延びる柄部... 詳細

  • 株式会社メディカロイドの「 ロボット手術器具」が 公開されました。( 2020/09/10)

    【課題・解決手段】この手術器具(40)は、第1プーリ(51、52)と、第2プーリ(53、54)とを備えている。第1プーリ(51、52)および第2プーリ(53、54)を少なくとも含む複数のプーリ(5)の... 詳細

  • 日本精工株式会社の「 マニピュレーションシステム及びマニピュレーションシステムの駆動方法」が 公開されました。( 2020/09/10)

    【課題・解決手段】操作者の熟練度及び技術によらず、効率よくかつ好適に微小対象物の操作対象を検出することができるマニピュレーションシステム及びマニピュレーションシステムの駆動方法を提供する。微小対象物が... 詳細

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ