図面 (/)

技術 自動車用ドアラッチ装置

出願人 三井金属アクト株式会社
発明者 宮川正純
出願日 2018年12月18日 (3年0ヶ月経過) 出願番号 2018-236357
公開日 2020年6月25日 (1年6ヶ月経過) 公開番号 2020-097848
状態 特許登録済
技術分野 車両のドア 錠;そのための付属具
主要キーワード ベース構造体 トーションコイルスプリング 内側連結 噛合溝 ロックレバ リリース方向 円弧移動 時計方向回り
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2020年6月25日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (14)

課題

自動車用ドアラッチ装置において、衝突時、慣性レバーに作用する慣性方向が反転した場合であっても、ドア閉状態を確実に維持する。

解決手段

慣性レバー15は、スプリング26によりアウトサイドレバー14のリリース方向への回動許可する中立位置に保持されると共に、設定値を超える慣性力外向き方向へ作用した場合には、スプリング26の付勢力に抗して、中立位置から一方向へ所定角度回動してアウトサイドレバー14のリリース方向への回動を阻止する第1ブロック位置に回動し、設定値を超える慣性力が内向き方向へ作用した場合には、スプリング26の付勢力に抗して、一方向と反対方向へ所定角度回動してアウトサイドレバー14のリリース方向への回動を阻止する第2ブロック位置に回動可能である。

概要

背景

従来、側面衝突事故等でドアに衝撃を受けた際、ドアの閉状態を維持可能とした発明としては、例えば、引用文献1に記載された発明がある。

引用文献1に記載された発明は、ドアの車外側に設けたアウトサイドハンドル開操作連動して回動するオープンレバー慣性レバー枢支し、側面衝突等の衝撃により設定値を超える慣性力がドアに作用した場合、慣性レバーがハウジングとの当接を回避する第1位置からハウジングと当接してオープンレバーを拘束する第2位置まで揺動可能とすることで、意に反するドアの開放を防止するようにしたものである。

概要

自動車用ドアラッチ装置において、衝突時、慣性レバーに作用する慣性方向が反転した場合であっても、ドアの閉状態を確実に維持する。慣性レバー15は、スプリング26によりアウトサイドレバー14のリリース方向への回動を許可する中立位置に保持されると共に、設定値を超える慣性力が外向き方向へ作用した場合には、スプリング26の付勢力に抗して、中立位置から一方向へ所定角度回動してアウトサイドレバー14のリリース方向への回動を阻止する第1ブロック位置に回動し、設定値を超える慣性力が内向き方向へ作用した場合には、スプリング26の付勢力に抗して、一方向と反対方向へ所定角度回動してアウトサイドレバー14のリリース方向への回動を阻止する第2ブロック位置に回動可能である。

目的

本発明は、上記課題に鑑み、衝突時、慣性レバーに作用する慣性方向が反転した場合であっても、ドアの閉状態を確実に維持できるようにした自動車用ドアラッチ装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

ストライカと噛合することによりドアを閉位置に保持可能な噛合機構と、ベース構造体枢支され、前記ドアに配置されるドアハンドル開操作連動してリリース方向回動可能なアウトサイドレバーと、前記アウトサイドレバーのリリース方向への回動に基づいて前記噛合機構の噛合を解除可能なアンロック位置及び解除不能なロック位置に揺動可能なオープンリンクと、設定値を超える慣性力が作用した場合、スプリング付勢力に抗して、回動可能な慣性レバーとを備えた自動車用ドアラッチ装置において、前記慣性レバーは、前記スプリングにより前記アウトサイドレバーのリリース方向への回動を許可する中立位置に保持されると共に、設定値を超える慣性力が外向き方向へ作用した場合には、前記スプリングの付勢力に抗して、前記中立位置から一方向へ所定角度回動して前記アウトサイドレバーのリリース方向への回動を阻止する第1ブロック位置に回動し、設定値を超える慣性力が内向き方向へ作用した場合には、前記スプリングの付勢力に抗して、前記一方向と反対方向へ所定角度回動して前記アウトサイドレバーのリリース方向への回動を阻止する第2ブロック位置に回動可能であることを特徴とする自動車用ドアラッチ装置。

請求項2

前記慣性レバーは、前記アウトサイドレバーと別軸により前記ベース構造体に枢支されることを特徴とする請求項1記載の自動車用ドアラッチ装置。

請求項3

前記アウトサイドレバーは、リリース方向への回動に伴って円弧移動する係合部を有し、前記慣性レバーは、前記中立位置にあるとき前記係合部の円弧軌道外に位置し、前記第1ブロック位置及び前記第2ブロック位置にあるとき、前記係合部の円弧軌道上に位置する阻止部を有し、前記慣性レバーが前記第1ブロック位置及び前記第2ブロック位置にあるとき、前記アウトサイドレバーのリリース方向への回動に対して、前記係合部が前記阻止部に当接することにより、前記アウトサイドレバーのリリース方向への回動を阻止することを特徴とする請求項2記載の自動車用ドアラッチ装置。

請求項4

前記慣性レバーは、前記中立位置にあるとき、前記アウトサイドレバーのリリース方向への回動に伴う前記係合部の円弧軌道上に位置して、前記係合部が進入する進入部を有することを特徴とする請求項2又は3記載の自動車用ドアラッチ装置。

請求項5

ストライカと噛合することによりドアを閉位置に保持可能な噛合機構と、ベース構造体に枢支され、前記ドアに配置されるドアハンドルの開操作に連動してリリース方向へ回動可能なアウトサイドレバーと、前記アウトサイドレバーのリリース方向への回動に基づいて前記噛合機構の噛合を解除可能なアンロック位置及び解除不能なロック位置に揺動可能なオープンリンクと、設定値を超える慣性力が作用した場合、スプリングの付勢力に抗して、回動可能な慣性レバーとを備えた自動車用ドアラッチ装置において、前記慣性レバーは、前記スプリングにより前記アウトサイドレバーのリリース方向への回動を許可する待機位置に保持されると共に、設定値を超える慣性力が外向き方向へ作用した場合、前記スプリングの付勢力に抗して、前記待機位置から一方向へ所定角度回動して前記アウトサイドレバーのリリース方向への回動を阻止する第1ブロック位置に回動可能な第1慣性レバーと、前記スプリングにより前記アウトサイドレバーのリリース方向への回動を許可する待機位置に保持されると共に、設定値を超える慣性力が内向き方向へ作用した場合、前記スプリングの付勢力に抗して、前記待機位置から前記一方向と反対方向へ所定角度回動して前記アウトサイドレバーのリリース方向への回動を阻止する第2ブロック位置に回動可能な第2慣性レバーを含むことを特徴とする自動車用ドアラッチ装置。

請求項6

前記第1慣性レバー及び前記第2慣性レバーは、前記アウトサイドレバーと別軸の同軸により前記ベース構造体にそれぞれ独立回動し得るように枢支されることを特徴とする請求項5記載の自動車用ドアラッチ装置。

請求項7

前記アウトサイドレバーは、リリース方向への回動に伴って円弧移動する係合部を有し、前記第1慣性レバーは、待機位置にあるとき前記係合部の円弧軌道外に位置し、前記第1ブロック位置にあるとき、前記係合部の円弧軌道上に位置し、前記アウトサイドレバーのリリース方向への回動に対して、前記係合部が当接することにより前記アウトサイドレバーのリリース方向への回動を阻止する第1阻止部を有し、前記第2慣性レバーは、待機位置にあるとき前記係合部の円弧軌道外に位置し、前記第2ブロック位置にあるとき前記係合部の円弧軌道上に位置し、前記アウトサイドレバーのリリース方向への回動に対して、前記係合部が当接することにより前記アウトサイドレバーのリリース方向への回動を阻止する第2阻止部を有することを特徴とする請求項6記載の自動車用ドアラッチ装置。

請求項8

前記第1慣性レバー及び前記第2慣性レバーがそれぞれ待機位置にあるとき、前記第1慣性レバーと前記慣性レバーとの間に、前記アウトサイドレバーのリリース方向への回動に伴う前記係合部の円弧軌道上に位置する進入部を設け、前記アウトサイドレバーのリリース方向への回動に伴って、前記係合部が前記進入部に進入することを特徴とする請求項6又は7記載の自動車用ドアラッチ装置。

技術分野

0001

本発明は、自動車用ドアラッチ装置係り、特に側面衝突事故等が発生した場合であってもドア閉状態が維持されるようにした自動車用ドアラッチ装置に関する。

背景技術

0002

従来、側面衝突事故等でドアに衝撃を受けた際、ドアの閉状態を維持可能とした発明としては、例えば、引用文献1に記載された発明がある。

0003

引用文献1に記載された発明は、ドアの車外側に設けたアウトサイドハンドル開操作連動して回動するオープンレバー慣性レバー枢支し、側面衝突等の衝撃により設定値を超える慣性力がドアに作用した場合、慣性レバーがハウジングとの当接を回避する第1位置からハウジングと当接してオープンレバーを拘束する第2位置まで揺動可能とすることで、意に反するドアの開放を防止するようにしたものである。

先行技術

0004

特許第5948786号公報

発明が解決しようとする課題

0005

自動車は、側面衝突等で車体に衝撃が作用した場合、乗員保護のためのエアバッグ車室内に設置している。このため、側面衝突等の衝撃でエアバッグが作動した場合には、衝撃を受けた側のドアに対して、先ず内向き方向(車外側から車内側へ向く方向)への衝撃が作用した後、エアバッグが作動すると、外向き方向(車内側から車外側へ向く方向)への衝撃が作用する。この結果、ドア内に設けられた自動車用ドアラッチ装置の各種可動要素には、最初に外向き方向へ慣性力が作用したあとに内向き方向への慣性力が作用する。

0006

上述のように、各種可動要素に作用する慣性方向が外向き方向から内向き方向に反転すると、特許文献1に記載の発明は、側面衝突時に慣性レバーが第1位置から第2位置に移動したにも係わらず、直ぐに第1位置に復帰してしまい、オープンレバーを確実に拘束できないという問題点を有する。

0007

本発明は、上記課題に鑑み、衝突時、慣性レバーに作用する慣性方向が反転した場合であっても、ドアの閉状態を確実に維持できるようにした自動車用ドアラッチ装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0008

本発明によると、上記課題は、次のようにして解決される。
第1の発明は、ストライカと噛合することによりドアを閉位置に保持可能な噛合機構と、ベース構造体に枢支され、前記ドアに配置されるドアハンドルの開操作に連動してリリース方向へ回動可能なアウトサイドレバーと、前記アウトサイドレバーのリリース方向への回動に基づいて前記噛合機構の噛合を解除可能なアンロック位置及び解除不能なロック位置に揺動可能なオープンリンクと、設定値を超える慣性力が作用した場合、スプリング付勢力に抗して、回動可能な慣性レバーとを備えた自動車用ドアラッチ装置において、前記慣性レバーは、前記スプリングにより前記アウトサイドレバーのリリース方向への回動を許可する中立位置に保持されると共に、設定値を超える慣性力が外向き方向へ作用した場合には、前記スプリングの付勢力に抗して、前記中立位置から一方向へ所定角度回動して前記アウトサイドレバーのリリース方向への回動を阻止する第1ブロック位置に回動し、設定値を超える慣性力が内向き方向へ作用した場合には、前記スプリングの付勢力に抗して、前記一方向と反対方向へ所定角度回動して前記アウトサイドレバーのリリース方向への回動を阻止する第2ブロック位置に回動可能であることを特徴とする。

0009

好ましくは、前記慣性レバーは、前記アウトサイドレバーと別軸により前記ベース構造体に枢支される。

0010

好ましくは、前記アウトサイドレバーは、リリース方向への回動に伴って円弧移動する係合部を有し、前記慣性レバーは、前記中立位置にあるとき前記係合部の円弧軌道外に位置し、前記第1ブロック位置及び前記第2ブロック位置にあるとき、前記係合部の円弧軌道上に位置する阻止部を有し、前記慣性レバーが前記第1ブロック位置及び前記第2ブロック位置にあるとき、前記アウトサイドレバーのリリース方向への回動に対して、前記係合部が前記阻止部に当接することにより、前記アウトサイドレバーのリリース方向への回動を阻止する。

0011

好ましくは、前記慣性レバーは、前記中立位置にあるとき、前記アウトサイドレバーのリリース方向への回動に伴う前記係合部の円弧軌道上に位置して、前記係合部が進入する進入部を有する。

0012

第2の発明は、ストライカと噛合することによりドアを閉位置に保持可能な噛合機構と、ベース構造体に枢支され、前記ドアに配置されるドアハンドルの開操作に連動してリリース方向へ回動可能なアウトサイドレバーと、前記アウトサイドレバーのリリース方向への回動に基づいて前記噛合機構の噛合を解除可能なアンロック位置及び解除不能なロック位置に揺動可能なオープンリンクと、設定値を超える慣性力が作用した場合、スプリングの付勢力に抗して、回動可能な慣性レバーとを備えた自動車用ドアラッチ装置において、前記慣性レバーは、前記スプリングにより前記アウトサイドレバーのリリース方向への回動を許可する待機位置に保持されると共に、設定値を超える慣性力が外向き方向へ作用した場合、前記スプリングの付勢力に抗して、前記待機位置から一方向へ所定角度回動して前記アウトサイドレバーのリリース方向への回動を阻止する第1ブロック位置に回動可能な第1慣性レバーと、前記スプリングにより前記アウトサイドレバーのリリース方向への回動を許可する待機位置に保持されると共に、設定値を超える慣性力が内向き方向へ作用した場合、前記スプリングの付勢力に抗して、前記待機位置から前記一方向と反対方向へ所定角度回動して前記アウトサイドレバーのリリース方向への回動を阻止する第2ブロック位置に回動可能な第2慣性レバーを含むことを特徴とする。

0013

好ましくは、前記第1慣性レバー及び前記第2慣性レバーは、前記アウトサイドレバーと別軸の同軸により前記ベース構造体にそれぞれ独立回動し得るように枢支される。

0014

好ましくは、前記アウトサイドレバーは、リリース方向への回動に伴って円弧移動する係合部を有し、前記第1慣性レバーは、待機位置にあるとき前記係合部の円弧軌道外に位置し、前記第1ブロック位置にあるとき、前記係合部の円弧軌道上に位置し、前記アウトサイドレバーのリリース方向への回動に対して、前記係合部が当接することにより前記アウトサイドレバーのリリース方向への回動を阻止する第1阻止部を有し、前記第2慣性レバーは、待機位置にあるとき前記係合部の円弧軌道外に位置し、前記第2ブロック位置にあるとき前記係合部の円弧軌道上に位置し、前記アウトサイドレバーのリリース方向への回動に対して、前記係合部が当接することにより前記アウトサイドレバーのリリース方向への回動を阻止する第2阻止部を有する。

0015

好ましくは、前記第1慣性レバー及び前記第2慣性レバーがそれぞれ待機位置にあるとき、前記第1慣性レバーと前記慣性レバーとの間に、前記アウトサイドレバーのリリース方向への回動に伴う前記係合部の円弧軌道上に位置する進入部を設け、前記アウトサイドレバーのリリース方向への回動に伴って、前記係合部が前記進入部に進入する。

発明の効果

0016

本発明によると、衝突時等において、慣性レバーに作用する慣性力の方向が反転した場合であっても、アウトサイドレバーのリリース方向への回動を確実に阻止して、ドアの閉状態を確実に維持できる。

図面の簡単な説明

0017

本発明に係る自動車用ドアラッチ装置が適用される自動車の側面図である。
第1実施例を採用した自動車用ドアラッチ装置の斜視図である。
同じく自動車用ドアラッチ装置の後面図である。
同じく自動車用ドアラッチ装置の分解斜視図である。
同じく自動車用ドアラッチ装置の要部の側面図である。
同じく自動車用ドアラッチ装置の要部の正面図である。
同じくアウトサイドレバーがリリース作動した状態の自動車用ドアラッチ装置の要部の正面図である。
同じく慣性レバーが第1ブロック位置に回動した状態の自動車用ドアラッチ装置の要部の正面図である。
同じく慣性レバーが第2ブロック位置に回動した状態の自動車用ドアラッチ装置の要部の正面図である。
第2実施例を採用した自動車用ドアラッチ装置の要部の正面図である。
同じくアウトサイドレバーがリリース作動した状態の自動車用ドアラッチ装置の要部の正面図である。
同じく第1慣性レバーが第1ブロック位置に回動した状態の自動車用ドアラッチ装置の要部の正面図である。
同じく第2慣性レバーが第2ブロック位置に回動した状態の自動車用ドアラッチ装置の要部の正面図である。

実施例

0018

以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
基本構造
自動車用ドアラッチ装置1は、右ドア用であって、図1に示すように、車体側面開閉自在に支持される右側のドアD内に取り付けられ、図2、3に示すように、ドアD内に固定されるベース構造体2と、ベース構造体2に組み付けられ、車体に固定されるストライカSと噛合することによりドアDを閉状態に保持可能な噛合機構3と、ベース構造体2に組み付けられる後述の各種可動要素とを備える。

0019

図1に示すように、ドアDの車外側には、車外からドアDを開けるときに開操作されるアウトサイドハンドル(ドアハンドル)OH及び車外から自動車用ドアラッチ装置1をロック状態及びアンロック状態切り替えるときに操作されるキーシリンダKが設けられる。また、ドアDの車内側には、車内からドアDを開けるときに開操作されるインサイドハンドル(ドアハンドル)IH及び車内から自動車用ドアラッチ装置1をロック状態及びアンロック状態に切り替えるときに操作されるロックノブKN(図5参照)が設けられる。

0020

図4に示すように、ベース構造体2は、図示略のボルトによりドアD内に固定され、後面が開口した箱状の合成樹脂製のボディ4と、ボディ4の開口を閉塞してボディ4と共にドアD内に固定される金属製のカバープレート5と、ボディ4の前面側に固定されるバックプレート6(図5参照)及び平面視L字型の合成樹脂製のケーシング7とを含む。

0021

図3、4に示すように、噛合機構3は、ボディ4とカバープレート5間に形成される収容空間に前後方向のラッチ軸8により枢支され、ドア閉鎖時にストライカSに噛合可能なラッチ9と、ボディ4とカバープレート5間の収容空間に前後方向のラチェット軸10により枢支され、ドア閉鎖時にラッチ9の外周縁に係合することによりラッチ9のオープン方向図3において時計方向)への回転を阻止可能なラチェット11とを含む。ラッチ9は、図示略のスプリングによりオープン方向へ付勢される。ラチェット11は、スプリング12によりラッチ9の外周縁に係合する係合方向図3において反時計方向)へ付勢される。

0022

図3に示すように、ドアDが閉じられると、ストライカSがベース構造体2のストライカ進入溝2aに左方から進入してラッチ9の噛合溝9aに係合する。これにより、ラッチ9は、オープン位置図3に示すフルラッチ位置から時計方向へほぼ90度回転した位置)からクローズ方向(図3において反時計方向)へ回動する。ラチェット11は、フルラッチ位置に回動したラッチ9の外周縁に係合してラッチ9のオープン方向への回動を阻止することによりドアDを閉状態に維持する。

0023

(第1実施例)
次に、図1〜9に基づいて、第1実施例について説明する。
図4、5に示すように、各種可動要素は、前後方向を向く枢軸13によりバックプレート6の下部前面に枢支されるアウトサイドレバー14と、前後方向を向く枢軸27(図3参照)によりバックプレート6の下部前面に枢支され、側面衝突等により予め定めた設定値を超えた慣性力が作用した場合、所定角度回動可能な慣性レバー15と、ラチェット11と一体的に回転可能なオープンレバー16と、ケーシング7内に配置されるオープンリンク17と、ケーシング7の内側面に支持されるロックレバー18及びインサイドレバー19とを含む。さらに、ケーシング7には、キーシリンダKに図示略のロッドを介して連結される第1キーレバー20と、第1キーレバー20と一体的に回動可能な第2キーレバー21と、携帯用スイッチまたは車内に設けた操作スイッチの操作により正逆回転可能なモータ30と、車内外方向を向く枢軸32に枢支され、モータ30により正逆回転可能な駆動ギヤ31とが設けられる。なお、図5は、噛合機構3及び各種可動要素を明示するため、ボディ4及びケーシング7の一部を省略して示している。

0024

オープンリンク17及びロックレバー18は、自動車用ドアラッチ装置1をロック状態及びアンロック状態に切り替え可能なロック機構を構成する。ロック機構は、少なくともアウトサイドハンドルOHの開操作に基づくアウトサイドレバー14のリリース作動を有効にしてドアDの開きを可能にするアンロック状態及び無効にしてドアDの開きを不能にするロック状態に切り替え可能な機能を有する。

0025

アウトサイドレバー14は、前後方向を向く枢軸13により枢支されると共に、スプリング22の付勢力により図6〜9において時計方向(図3においては反時計方向)へ付勢されてケーシング7に設けられた図示略のストッパ部に当接することで、図6に示す待機位置に保持される。

0026

アウトサイドレバー14の車外側の端部に設けられた車外側連結部14aは、アウトサイドハンドルOHに上下方向の操作力伝達部材23を介して連結される。これにより、アウトサイドハンドルOHの開操作は、操作力伝達部材23を介してアウトサイドレバー14の車外側連結部14aに伝達される。アウトサイドレバー14は、スプリング22の付勢力に抗して、待機位置からリリース方向(図6において反時計方向)へ所定角度回転して、図7に示す作動位置まで回動する。

0027

アウトサイドレバー14の車内側の端部に設けられた車内側連結部14bは、オープンリンク17の下部に設けられた連結孔17aに連結される。これにより、アウトサイドレバー14のリリース方向への回転は、上下方向への直線運動に変換されてオープンリンク17に伝達される。

0028

さらに、アウトサイドレバー14には、下方へ延伸すると共に先端部が後方へ折曲形成された係合部14dが設けられる。係合部14dは、アウトサイドレバー14の回動に伴って枢軸13を中心に円弧移動する。

0029

慣性レバー15は、枢軸13の下方に位置する前後方向を向く枢軸27により所定角度回動可能に枢支されると共に、スプリング26の付勢力により図6、7に示す中立位置に保持される。スプリング26は、トーションコイルスプリングであって、一方のアーム部26aがバックプレート6の第1掛止部6a及び慣性レバー15に時計方向回りに掛止され、他方のアーム部26bがバックプレート6の第2掛止部6b及び慣性レバー15に反時計方向回りに掛止されることにより、慣性レバー15を中立位置に保持する。

0030

図6に示すように、慣性レバー15は、正面視略半円状で、かつ左右線対称形状を呈する。慣性レバー15には、図6に示す中立位置において、重心が枢軸27よりも上位に位置する形状を呈して、枢軸27よりも上方に位置する外周縁から前方へ向けて円弧状に折曲形成された第1阻止部15aと、枢軸27の右方に位置する外周縁から後方へ向けて折曲形成された第2阻止部15bと、枢軸27の左方に位置する外周縁から後方へ向けて折曲形成された第3阻止部15cとが設けられる。第1阻止部15aと第2阻止部15bとの間には、アウトサイドレバー14がリリース方向へ回動した際、アウトサイドレバー14の係合部14dがリリース方向へ進入可能な第1進入部15dが設けられる。第1阻止部15aと第3阻止部15cとの間には、第1進入部15dと同一形状の第2進入部15eが設けられる。

0031

第1実施例における慣性レバー15は、左右の自動車用ドアラッチ装置1に対する共用化を図るために左右線対称形状を呈している。このため、本実施形態において、自動車用ドアラッチ装置1を右ドア用としているため、図6において、慣性レバー15の第1阻止部15aの右半分、第2阻止部15b及び第1進入部15dが機能し、第1阻止部15aの左半分、第3阻止部15c及び第2進入部15eは機能しない。一方、自動車用ドアラッチ装置1を左ドア用とした場合においては、第1阻止部15aの左半分、第3阻止部15c及び第2進入部15eが機能し、第1阻止部15aの右半分、第2阻止部15b及び第1進入部15dは機能しない。

0032

慣性レバー15は、設定値を超える慣性力が外向き方向(車内側から車外側へ向く方向)へ作用した場合には、スプリング26の付勢力を抗して、図6に示す中立位置から反時計方向へ所定角度回動し、図8に示すように、バックプレート6の第1ストッパ部6cに当接した第1ブロック位置に停止可能であり、また、慣性力が内向き方向(車外側から車内側へ向く方向)へ作用した場合には、スプリング26の付勢力を抗して、時計方向へ回動し、図9に示すように、バックプレート6の第2ストッパ部6dに当接した第2ブロック位置に停止可能である。

0033

慣性レバー15が中立位置にある場合には、第1進入部15dは、アウトサイドレバー14のリリース方向への回動に伴う係合部14dの円弧軌道上に位置する。したがって、慣性レバー15が中立位置にある状態においては、アウトサイドレバー14がリリース方向へ回動した場合には、図7に示すように、係合部14dが第1進入部15dに進入するため、アウトサイドレバー14のリリース方向への回動を許可する。

0034

図8に示すように、慣性レバー15が第1ブロック位置に回動した場合には、第1進入部15dは係合部14dの円弧軌道外に変位し、第2阻止部15bは係合部14dの円弧軌道上に位置する。したがって、慣性レバー15が第1ブロック位置にある状態において、アウトサイドレバー14がリリース方向への回動を開始すると、即座に、係合部14dが第2阻止部15bの内壁面に当接するため、アウトサイドレバー14のリリース方向への回動は阻止される。

0035

図9に示すように、慣性レバー15が第2ブロック位置に回動した場合には、第1進入部15dが係合部14dの円弧軌道外に待避し、第1阻止部15aの右半分が係合部14dの円弧軌道上に位置する。したがって、慣性レバー15が第2ブロック位置にある状態においては、アウトサイドレバー14がリリース方向への回動を開始すると、即座に、係合部14dが第1阻止部15aの内壁面に当接するため、アウトサイドレバー14のリリース方向への回動は阻止される。

0036

図5に示すように、インサイドレバー19は、ケーシング7の内側面に左右方向を向く枢軸33により枢支されると共に、下端部に設けた連結部19aが図示略の操作力伝達部材を介してインサイドハンドルIHに連結されることにより、インサイドハンドルIHの開操作に連動して枢軸33回りに図5に示す待機位置から時計方向へ回動する。インサイドレバー19の時計方向への回動は、インサイドレバー19のアーム部19bの先端部がアウトサイドレバー14に形成された折曲部14cに下方から当接することによりアウトサイドレバー14に伝達される。これにより、アウトサイドレバー14は、インサイドハンドルIHの開操作に連動してリリース方向へ回動する。

0037

図5に示すように、ロックレバー18は、左右方向を向く枢軸24によりケーシング7の内側面に枢支されと共に、前斜め下方に延伸するアームの下端部に設けた連結部18bが操作力伝達部材34を介してロックノブKNに連結され、前斜め上方へ延伸する2本のアーム部18c、18cの先端が回転する駆動ギヤ31の突起部31aに対して当接可能であり、後斜め下方に延伸するアームに設けられた連結突部18dが第2キーレバー21の長孔21aに連結される。これにより、ロックノブKN、キーシリンダKの手動による施解錠操作及びモータ30の駆動による駆動ギヤ31の回転によって、ロックレバー18は、図5に示すアンロック位置から反時計方向へ所定角度回動したロック位置、及びその逆へ移動する。ロックレバー18のアンロック位置及びロック位置は、ケーシング7の内側面に支持されたスプリング25の付勢力により弾性保持される。

0038

ロックレバー18の上部には、車内側へ向けて突出する突部18aが設けられる。突部18aは、オープンリンク17に設けられた長孔17bに上下方向へ相対的に摺動可能で、かつ前後方向に当接可能に連結される。

0039

オープンリンク17は、下部に設けた連結孔17aがアウトサイドレバー14の車内側連結部14bに前後方向へ揺動可能に連結されると共に、上下方向を向く長孔17bがロックレバー18の突部18aに上下方向へ摺動可能で、かつ前後方向に当接可能に連結されることにより、ロックレバー18の回動に連動して、図5に示すアンロック位置及び当該アンロック位置からアウトサイドレバー14の車内側連結部17aを中心に反時計方向へ所定角度回動したロック位置に回動する。

0040

ロック機構がアンロック状態(オープンリンク17及びロックレバー18が共にアンロック位置にある状態)のとき、アウトサイドレバー14が待機位置からリリース方向へ回動した場合には、オープンリンク17は、アンロック位置から上方へ直進して、リリース部17cがオープンレバー16の回動端部16aに下方から当接することで、オープンレバー16及び当該オープンレバー16と一体回動するラチェット11をリリース方向へ回転させる。これにより、ラチェット11とラッチ9との係合関係が解除されて、ドアDの開きを可能にする。

0041

ロック機構がロック状態(オープンリンク17及びロックレバー18が共にロック位置にある状態)のとき、アウトサイドレバー14がリリース方向へ回動した場合には、オープンリンク17は、ロック位置から前斜め上方へ向けて移動するが、オープンリンク17のリリース部17cがオープンレバー16の回動端部16aに対して空振りするため、オープンレバー16及びラチェット11をリリース方向へ回転させることはできない。したがって、ロック機構がロック状態においては、ラチェット11とラッチ9との係合関係は保持され、ドアDを開くことができない。

0042

次に、図6、8及び図9に基づいて、第1実施例における自動車用ドアラッチ装置1の作用、特に側面衝突等により自動車用ドアラッチ装置1に衝撃が作用した場合について説明する。

0043

通常状態においては、図6に示すように、慣性レバー15は、スプリング26の付勢力により中立位置に保持されている。慣性レバー15が中立位置にある場合には、第1進入部15dは、アウトサイドレバー14の係合部14dの円弧軌道上にあって、アウトサイドレバー14のリリース方向へ回動を許可している。

0044

例えば、ロック機構がアンロック状態にあって、車両走行中又は車両停止中に、側面衝突事故等が発生したとする。この場合には、先ず衝突を受けた側のドアDに対して車外側から車内側へ向けて衝撃F1が作用するため、自動車用ドアラッチ装置1に対しては、先ず外向き方向(図6において左方向)の慣性力が作用する。

0045

自動車用ドアラッチ装置1に外向き方向への慣性力が作用すると、図8に示すように、慣性レバー15は、スプリング26の付勢力に抗して、枢軸27を中心にして中立位置から反時計方向へ回動する。

0046

慣性レバー15が反時計方向へ回動して第1ブロック位置に停止すると、慣性レバー15の第1進入部15dがアウトサイドレバー14の係合部14dの円弧軌道外に待避し、第2阻止部15bが係合部14dの円弧軌跡上に移動する。これにより、アウトサイドハンドルOH、アウトサイドレバー14又はその他の要素に作用する慣性力により、アウトサイドレバー14に対して待機位置からリリース方向へ回動させる力が作用したとしても、アウトサイドレバー14の係合部14dが第2阻止部15bの内壁面に即座に当接するため、アウトサイドレバー14のリリース方向への回動は阻止される。したがって、側面衝突等の衝撃により、アウトサイドレバー14に対して、リリース方向へ回動させる力が作用したとしても、アウトサイドレバー14及びオープンリンク17のリリース方向への移動されることから、ラチェット11とラッチ9との係合は保持されて、ドアDの閉止状態は確実に保持される。

0047

続いて、側面衝突の衝撃により、車室内に設置されたエアバッグが作動した場合には、衝突された側のドアDに対しては車外方向への衝撃F2が作用するため、今度は、慣性レバー15に作用する慣性方向が反転して内向き方向への慣性力が作用する。これにより、図9に示すように、慣性レバー15は、第1ブロック位置から時計方向へ回動し、中立位置を通過して、スプリング26の付勢力に抗して、第2ブロック位置に回動する。これにより、今度は、第1阻止部15aの右半分が係合部14dの円弧軌跡上に移動する。これにより、エアバックの作動の影響により、ドアDに対して車内側から衝撃が作用し、当該作用により、例えばインサイドハンドルIHに作用する慣性力により、アウトサイドレバー14に対してリリース方向へ回動させる力が反転しても、アウトサイドレバー14のリリース方向への回動が阻止される状態にあることから、ドアDの閉状態を確実に維持できる。

0048

ドアDに作用する衝撃が無くなると、慣性レバー15は、スプリング27の付勢力により中立位置に復帰して、その後の、ドアDの開操作を可能にする。

0049

(第2実施例)
次に、図10〜13に基づいて、第2実施例について説明する。
第2実施例は、第1実施例の慣性レバー15に代えて、慣性レバー150を第1慣性レバー151及び第2慣性レバー152を含むものとし、第1実施例のアウトサイドレバー14の係合部14dに代えて、係合部14eを設け、第1実施例の慣性レバー15に付勢力を付与するスプリング26に代えて、第1慣性レバー151及び第2慣性レバー152に付勢力を付与するスプリング28を設けた構成としている。それ以外の構成は、第1実施例と同一である。
第2実施例の説明においては、第1実施例と相違する部分のみについて説明し、第1実施例と同一部分については図面に第1実施例と同一符号を付して詳細説明は省略する。

0050

第1慣性レバー151及び第2慣性レバー152は、互いに独立して回動し得るように、枢軸13の下方に位置する前後方向を向く枢軸29により、バックプレート6の下部前面に枢支される。第1慣性レバー151の重心位置及び第2慣性レバー152の重心位置はそれぞれ枢軸29より上方位置に設定される。

0051

スプリング28は、トーションコイルスプリングであって、一方のアーム部28aが第1慣性レバー151に対して時計方向へ付勢力を付与するように掛止され、他方のアーム部28bが第2慣性レバー152に対して反時計方向へ付勢力を付与するように掛止される。

0052

第1慣性レバー151は、スプリング28の付勢力により、枢軸29を中心に時計方向へ付勢されることにより、バックプレート6の第3ストッパ部6eに当接した図10、11に示す待機位置に弾性保持され、設定値を超えた慣性力が外向き方向(左方向)へ作用した場合には、スプリング28の付勢力を抗して反時計方向へ回動し、下縁部がバックプレート6の第4ストッパ部6fに当接した図12に示す第1ブロック位置に回動して停止する。

0053

第2慣性レバー152は、スプリング28の付勢力により、枢軸29を中心に反時計方向へ付勢されることにより、バックプレート6の第4ストッパ部6fに当接した図10、11に示す待機位置に弾性保持され、設定値を超えた慣性力が内向き方向(右方向)へ作用した場合には、スプリング28の付勢力を抗して時計方向へ回動し、右側縁部がバックプレート6の第3ストッパ部6eに当接した図13に示す第2ブロック位置に回動して停止する。

0054

図10に示すように、慣性レバー150は、第1慣性レバー151及び第2慣性レバー152がそれぞれ待機位置にある場合には、正面視において略扇形状を呈して、第1慣性レバー151の外周部である第1阻止部151a及び第2慣性レバー152の外周部である第2阻止部152aがアウトサイドレバー14のリリース方向への回動に伴う係合部14eの円弧軌道外に位置すると共に、第1慣性レバー151と第2慣性レバー152との間には外周が開口して枢軸29へ向けて延伸する進入部153が形成される。

0055

進入部153は、アウトサイドレバー14のリリース方向への回動に伴う係合部15dの円弧軌道上に設けられる。これにより、第1慣性レバー151及び第2慣性レバー152が待機位置にある場合には、アウトサイドレバー14がリリース方向へ回動する場合には、図11に示すように、アウトサイドレバー14の係合部14eが進入部153内に進入可能とすることで、アウトサイドレバー14のリリース方向への回動を許可する。

0056

図12に示すように、第1慣性レバー151が第1ブロック位置に回動した場合には、第1慣性レバー151の第1阻止部151aがアウトサイドレバー14の係合部14eの円弧軌道上に変位する。これにより、第1慣性レバー151が第1ブロック位置にある状態において、アウトサイドレバー14がリリース方向への回動を開始しようとすると、即座に、係合部14eが第1阻止部151aに当接するため、アウトサイドレバー14のリリース方向への回動は阻止される。

0057

図13に示すように、第2慣性レバー152が第2ブロック位置に回動した場合には、第2慣性レバー152の第2阻止部152aがアウトサイドレバー14の係合部14eの円弧軌道上に変位する。これにより、第2慣性レバー152が第2ブロック位置にある状態において、アウトサイドレバー14がリリース方向への回動を開始しようとすると、即座に、係合部14eが第2阻止部152aに当接するため、アウトサイドレバー14のリリース方向への回動は阻止される。

0058

次に、図10、12及び図13に基づいて、第2実施例における自動車用ドアラッチ装置1の作用、特に側面衝突等により自動車用ドアラッチ装置1に衝撃が作用した場合について説明する。

0059

通常状態においては、図10に示すように、第1、2慣性レバー151、152は、スプリング28の付勢力によりそれぞれ待機位置に保持されている。第1、2慣性レバー151、152が待機位置にある場合には、進入部153は、アウトサイドレバー14の係合部14eの円弧軌道上に位置し、第1慣性レバー151の第1阻止部151a及び第2慣性レバー152の第2阻止部152は、係合部14eの円弧軌道外に位置している。したがって、この状態においては、アウトサイドレバー14のリリース方向へ回動を許可している。

0060

例えば、ロック機構がアンロック状態にあって、車両走行中又は車両停止中に、側面衝突事故等が発生したとする。この場合には、先ず衝突を受けた側のドアDに対して車外側から車内側へ向けて衝撃F1(図12参照)が作用するため、自動車用ドアラッチ装置1に対しては、先ず外向き方向の慣性力が作用する。

0061

自動車用ドアラッチ装置1に外向き方向への慣性力が作用すると、図12に示すように、第1慣性レバー151は、スプリング28の付勢力に抗して、枢軸29を中心にして待機位置から反時計方向へ回動する。この場合、第2慣性レバー152は、待機位置に止まったままである。

0062

第1慣性レバー151が反時計方向へ回動して第1ブロック位置に停止すると、第1慣性レバー151の第1阻止部151aがアウトサイドレバー14の係合部14eの円弧軌道上に移動する。これにより、アウトサイドハンドルOH、アウトサイドレバー14又はその他の要素に作用する慣性力により、アウトサイドレバー14に対して待機位置からリリース方向へ回動させる力が作用したとしても、アウトサイドレバー14の係合部14eが第1慣性レバー151の第1阻止部151aに即座に当接するため、アウトサイドレバー14のリリース方向への回動は阻止される。したがって、側面衝突等の衝撃により、アウトサイドレバー14に対して、リリース方向へ回動させる力が作用したとしても、アウトサイドレバー14及びオープンリンク17のリリース方向への移動は阻止されることから、ラチェット11とラッチ9との係合は保持されて、ドアDの閉止状態は確実に保持される。

0063

続いて、側面衝突の衝撃により、車室内に設置されたエアバッグが作動した場合には、衝突された側のドアDに対しては車外方向への衝撃F2(図13参照)が作用するため、慣性方向が反転して内向き方向への慣性力が作用する。これにより、図13に示すように、第1慣性レバー151が待機位置に復帰する一方、第2慣性レバー152がスプリング28の付勢力に抗して、待機位置から枢軸29を中心にして時計方向へ回動する。

0064

第2慣性レバー152が時計方向へ回動して第2ブロック位置に停止すると、第2慣性レバー152の第2阻止部152aがアウトサイドレバー14の係合部14eの円弧軌道上に移動する。これにより、例えばインサイドハンドルIH又はその他の要素に作用する慣性力により、アウトサイドレバー14に対して待機位置からリリース方向へ回動させる力が作用したとしても、アウトサイドレバー14の係合部14eが第2慣性レバー152の第2阻止部152aに即座に当接するため、アウトサイドレバー14のリリース方向への回動は阻止される。したがって、側面衝突等の衝撃により、アウトサイドレバー14に対して、リリース方向へ回動させる力が作用したとしても、アウトサイドレバー14及びオープンリンク17のリリース方向への移動は阻止されることから、ラチェット11とラッチ9との係合は保持されて、ドアDの閉止状態は確実に保持される。

0065

ドアDに作用する衝撃が無くなると、第2慣性レバー152は、スプリング28の付勢力により待機位置に復帰して、その後の、ドアDの開操作を可能にする。

0066

1自動車用ドアラッチ装置2ベース構造体
2aストライカ進入溝3噛合機構
4 ボディ5カバープレート
6バックプレート6a 第1掛止部
6b 第2掛止部 6c 第1ストッパ部
6d 第2ストッパ部 6e 第3ストッパ部
6f 第4ストッパ部 7ケーシング
8ラッチ軸9ラッチ
9a噛合溝10ラチェット軸
11ラチェット12スプリング
13枢軸14アウトサイドレバー
14a車外側連結部 14b 車内側連結部
14c折曲部 14d、14e係合部
15慣性レバー15a 第1阻止部
15b 第2阻止部 15c 第3阻止部
15d 第1進入部 15e 第2進入部
150 慣性レバー 151 第1慣性レバー
151a 第1阻止部 152 第2慣性レバー
152a 第2阻止部 153 進入部
16オープンレバー16a回動端部
17オープンリンク17a連結孔
17b長孔17cリリース部
17d突起部 18ロックレバー
18a 突部 18b 連結部
18cアーム部 18d 連結突部
19インサイドレバー19a 連結部
19b アーム部 20 第1キーレバー
21 第2キーレバー 21a 長孔
22 スプリング 23操作力伝達部材
24 枢軸 25 スプリング
26 スプリング 26a、26b アーム部
27 枢軸 28 スプリング
28a、28b アーム部 29 枢軸
30モータ31駆動ギヤ
31a 突起部 32 枢軸
33 枢軸 34 操作力伝達部材
DドアIHインサイドハンドル(ドアハンドル) KキーシリンダKNロックノブ
OHアウトサイドハンドル(ドアハンドル) S ストライカ

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ