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課題

生物学的プロセスを選択的にモジュレーティングすること、および、細胞異常、例えば、癌及び自己免疫疾患に関連する疾患の治療のための医薬組成物に使用される免疫グロブリンの提供。

解決手段

異常細胞と優先的に関連するMHCペプチド複合体と特異的に結合する、少なくとも免疫グロブリン可変領域を含む、毒性部分を備える免疫グロブリン。

概要

背景

免疫グロブリン薬物コンジュゲートの開発は、昨今高い関心を受けている薬物開発分野の1つである。ヒト化又はヒト抗体は、抗体−薬物コンジュゲート(ADC)並びに免疫毒素と抗体−放射性核種コンジュゲートに使用するため研究中の最も大きく最も重要なクラスの免疫グロブリンである。これらの抗体は、異常細胞、例えば、癌及び(自己免疫疾患において、及び感染の間に、曝露されるもので(過剰)発現される結合部位を標的とする。多くのコンジュゲートは、有効性の程度が限定される。例えば、免疫毒素の最大耐量は、健常組織へと向けられる毒性のせいで、比較的低い。用量を低下させることは、毒素又はADCsにおける薬物の非特異的な毒性活性にたいし健常細胞防御する1つの方式である。しかしながら、用量を低下させることは、例えば、腫瘍の部位での効果的な量のコンジュゲートの送達を妨げる。望まれない副反応は、主に、異常細胞により排他的に曝露されず、健常細胞によってもいくらか曝露される、結合部位に対する抗体のターゲティングのせいである。そのため、健常細胞に対する特異性と比べて、異常細胞に対する特異性が不十分であると、所望の有効性が妨げられ、昨今の免疫グロブリン−薬物コンジュゲートの所望の安全性プロフィールを得ることが妨げられる。

現在、臨床にある又は研究中の毒性部分は、多数あり、また多様である[6]。マウス抗体化学的に連結された第一の毒素の中には、植物由来タンパク毒素及び細菌性の毒素があり、例えば、サポリンジフテリア毒素シュードモナス(Pseudomonas)外毒素ゲロニンリシン(ricin)、リシンA鎖、アブリン及びアメリカヤマゴボウ抗ウイルス性タンパク質(pokeweed antiviral protein)がある。他の毒素部分を備える免疫グロブリンには、DNAレベルで毒素と融合される単鎖Fvが含まれる。一例には、シュードモナス外毒素Aの断片に融合された抗ヒトCD22抗体のFv部分からなる組換えタンパク質BL22であり、これはB細胞悪性疾患、例えば、ヘアリーセル白血病及び非ホジキンリンパ腫を標的とする。毒素とコンジュゲートした免疫グロブリンの他の例は、抗体−放射性核種コンジュゲート(antibody−radionuclide conjugate)である。ヒトCD20は、非ホジキンリンパ腫の治療のための、90−イットリウムと又は131−ヨウ素とコンジュゲートされた、2つのモノクローナル抗体に関する標的として薬物の開発者により選択されてきた。特定の薬物の腫瘍選択性を改善する試みにおいて、マウスのモノクローナル抗体を、化合物、例えば、ドキソルビシンビンブラスチンメトトレキセートとコンジュゲートして、いわゆる抗体−薬物コンジュゲートが提供された。しかしながら、腫瘍細胞特異性が不十分であることから、治療の有用性は未だに限定される。異常細胞で(高度に)過剰発現された腫瘍細胞表面抗原を選択する場合でさえ、健常細胞で、それでもやはり低い発現レベルがあることは、抗体−薬物コンジュゲートの不十分な選択性を生じる。現時点で研究中の細胞傷害性抗腫瘍薬物は、例えば、マイタンシノイド及びドラスタチンアナログであり、これら双方は細胞内のチューブリンを標的とし、並びにデュオカルマイシン及びカリケアマイシンであり、これらはDNA構造を標的とする。これらの化合物は、細胞傷害活性が強力であるが、異常細胞に選択的ではない。抗ヒトCD33モノクローナル抗体とコンジュゲートした抗生物質カリケアマイシンは、承認されて、臨床において使用されたが、しかし、重大な副作用のせいで回収された。細胞異常の治療に向けられる抗体−薬物コンジュゲートにおける潜在的に有益な使用に関して現在研究中の薬物の追加の例は、オゾガマイシンヒドラゾン−カリケアマイシン、ベドチン、エムタンシン、メルタンシンである。これらの毒性部分は、腫瘍細胞で発現されるが、健常細胞でもいくらか発現される、細胞表面マーカーをターゲティングする免疫グロブリンとコンジュゲートされる。腫瘍細胞及び健常細胞の双方に存在する細胞表面マーカーを標的とする、免疫グロブリン−薬物コンジュゲートの典型的な例は、CD19、CD20、CD22、CD25、CD30、CD33、CD56、CD70、HER2/neuである。このように、すべてのこれらの免疫グロブリン−薬物コンジュゲート開発プログラムは、本来的に、低い最大許容量のせいで、安全性プロフィールが容認できず、結果的に有効性が乏しくなるとのリスクがある。従って、薬物、放射性核種又は毒素を、異常細胞を特異的及び選択的にターゲティングし、健常細胞をターゲティングしない免疫グロブリンとコンジュゲートすることによって、異常細胞への特異性及び選択性が改善され、安全性プロフィールが改善された療法が実現されるであろう。

概要

生物学的プロセスを選択的にモジュレーティングすること、および、細胞異常、例えば、癌及び自己免疫疾患に関連する疾患の治療のための医薬組成物に使用される免疫グロブリンの提供。異常細胞と優先的に関連するMHCペプチド複合体と特異的に結合する、少なくとも免疫グロブリン可変領域を含む、毒性部分を備える免疫グロブリン。なし

目的

本発明の免疫グロブリン−薬物コンジュゲートを提供する

効果

実績

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請求項1

異常細胞優先的に関連するMHCペプチド複合体と特異的に結合する、少なくとも免疫グロブリン可変領域を含む、毒性部分を備える免疫グロブリン

請求項2

前記免疫グロブリン可変領域がVh又はVhhである、請求項1に記載の免疫グロブリン。

請求項3

前記免疫グロブリン可変領域がVlをさらに含む、請求項2に記載の免疫グロブリン。

請求項4

ヒトIgGである、請求項3に記載の免疫グロブリン。

請求項5

MHC−ペプチド複合体が、好ましくは、MAGE由来、好ましくはMAGE−A由来のペプチドを通して、異常細胞に特異的である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の免疫グロブリン。

請求項6

毒性部分が免疫グロブリンに化学的に連結されている、請求項1〜5のいずれか一項に記載の免疫グロブリン。

請求項7

毒性部分が、免疫グロブリンにDNAレベルで、好ましくはリンカー配列を通して、融合された、融合タンパク質である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の免疫グロブリン。

請求項8

請求項1〜7のいずれか一項に記載の毒性部分を備える免疫グロブリンと、適切な希釈剤及び/又は賦形剤と、を含む医薬組成物

請求項9

異常細胞に関連する疾患に罹患している宿主治療のための、請求項1〜7のいずれか一項に記載の毒性部分を備える免疫グロブリンの使用。

請求項10

異常細胞に関連する疾患に罹患している宿主の治療のための、請求項1〜7のいずれか一項に記載の毒性部分を備える免疫グロブリンの使用であって、毒性部分が異常細胞に内部移行される使用。

請求項11

癌の治療に使用するための、請求項1〜7のいずれか一項に記載の毒性部分を備える免疫グロブリン。

請求項12

癌に罹患している宿主の治療のための、請求項1〜7のいずれか一項に記載の毒性部分を備える免疫グロブリンの使用であって、少なくとも毒性部分が異常細胞に内部移行される使用。

請求項13

図5のBに記載の毒性部分を備える免疫グロブリン。

技術分野

0001

本発明は、生物学的療法の分野に関する。より詳細には、本発明は、毒性部分を備える免疫グロブリンに関する。さらに、より詳細には、本発明は、ヒト抗体に関する。本発明はまた、異常細胞、例えば、癌及び自己免疫疾患に関連する疾患に罹患している宿主治療における、これらの生物学的療法の使用に関する。

背景技術

0002

免疫グロブリン−薬物コンジュゲートの開発は、昨今高い関心を受けている薬物開発分野の1つである。ヒト化又はヒト抗体は、抗体−薬物コンジュゲート(ADC)並びに免疫毒素と抗体−放射性核種コンジュゲートに使用するため研究中の最も大きく最も重要なクラスの免疫グロブリンである。これらの抗体は、異常細胞、例えば、癌及び(自己免疫疾患において、及び感染の間に、曝露されるもので(過剰)発現される結合部位を標的とする。多くのコンジュゲートは、有効性の程度が限定される。例えば、免疫毒素の最大耐量は、健常組織へと向けられる毒性のせいで、比較的低い。用量を低下させることは、毒素又はADCsにおける薬物の非特異的な毒性活性にたいし健常細胞防御する1つの方式である。しかしながら、用量を低下させることは、例えば、腫瘍の部位での効果的な量のコンジュゲートの送達を妨げる。望まれない副反応は、主に、異常細胞により排他的に曝露されず、健常細胞によってもいくらか曝露される、結合部位に対する抗体のターゲティングのせいである。そのため、健常細胞に対する特異性と比べて、異常細胞に対する特異性が不十分であると、所望の有効性が妨げられ、昨今の免疫グロブリン−薬物コンジュゲートの所望の安全性プロフィールを得ることが妨げられる。

0003

現在、臨床にある又は研究中の毒性部分は、多数あり、また多様である[6]。マウス抗体化学的に連結された第一の毒素の中には、植物由来タンパク毒素及び細菌性の毒素があり、例えば、サポリンジフテリア毒素シュードモナス(Pseudomonas)外毒素ゲロニンリシン(ricin)、リシンA鎖、アブリン及びアメリカヤマゴボウ抗ウイルス性タンパク質(pokeweed antiviral protein)がある。他の毒素部分を備える免疫グロブリンには、DNAレベルで毒素と融合される単鎖Fvが含まれる。一例には、シュードモナス外毒素Aの断片に融合された抗ヒトCD22抗体のFv部分からなる組換えタンパク質BL22であり、これはB細胞悪性疾患、例えば、ヘアリーセル白血病及び非ホジキンリンパ腫を標的とする。毒素とコンジュゲートした免疫グロブリンの他の例は、抗体−放射性核種コンジュゲート(antibody−radionuclide conjugate)である。ヒトCD20は、非ホジキンリンパ腫の治療のための、90−イットリウムと又は131−ヨウ素とコンジュゲートされた、2つのモノクローナル抗体に関する標的として薬物の開発者により選択されてきた。特定の薬物の腫瘍選択性を改善する試みにおいて、マウスのモノクローナル抗体を、化合物、例えば、ドキソルビシンビンブラスチンメトトレキセートとコンジュゲートして、いわゆる抗体−薬物コンジュゲートが提供された。しかしながら、腫瘍細胞特異性が不十分であることから、治療の有用性は未だに限定される。異常細胞で(高度に)過剰発現された腫瘍細胞表面抗原を選択する場合でさえ、健常細胞で、それでもやはり低い発現レベルがあることは、抗体−薬物コンジュゲートの不十分な選択性を生じる。現時点で研究中の細胞傷害性抗腫瘍薬物は、例えば、マイタンシノイド及びドラスタチンアナログであり、これら双方は細胞内のチューブリンを標的とし、並びにデュオカルマイシン及びカリケアマイシンであり、これらはDNA構造を標的とする。これらの化合物は、細胞傷害活性が強力であるが、異常細胞に選択的ではない。抗ヒトCD33モノクローナル抗体とコンジュゲートした抗生物質カリケアマイシンは、承認されて、臨床において使用されたが、しかし、重大な副作用のせいで回収された。細胞異常の治療に向けられる抗体−薬物コンジュゲートにおける潜在的に有益な使用に関して現在研究中の薬物の追加の例は、オゾガマイシンヒドラゾン−カリケアマイシン、ベドチン、エムタンシン、メルタンシンである。これらの毒性部分は、腫瘍細胞で発現されるが、健常細胞でもいくらか発現される、細胞表面マーカーをターゲティングする免疫グロブリンとコンジュゲートされる。腫瘍細胞及び健常細胞の双方に存在する細胞表面マーカーを標的とする、免疫グロブリン−薬物コンジュゲートの典型的な例は、CD19、CD20、CD22、CD25、CD30、CD33、CD56、CD70、HER2/neuである。このように、すべてのこれらの免疫グロブリン−薬物コンジュゲート開発プログラムは、本来的に、低い最大許容量のせいで、安全性プロフィールが容認できず、結果的に有効性が乏しくなるとのリスクがある。従って、薬物、放射性核種又は毒素を、異常細胞を特異的及び選択的にターゲティングし、健常細胞をターゲティングしない免疫グロブリンとコンジュゲートすることによって、異常細胞への特異性及び選択性が改善され、安全性プロフィールが改善された療法が実現されるであろう。

0004

標的の異常細胞における毒性部分の特異的な及び選択的な送達には、異常細胞と優先的に関連する結合部位に特異的な結合分子が必要とされる。これらの結合分子は、次いで、特異的に及び選択的に毒性部分を異常細胞に及びその中に送達する、毒性部分の担体及びトランスポーターとして使用される。本発明者らは、これらの好ましい特性を含む免疫グロブリン−薬物コンジュゲートを本明細書に開示する。本発明の免疫グロブリン−薬物コンジュゲートにおける免疫グロブリンは、異常細胞と優先的に関連する結合部位に特異的に結合することによる、異常細胞への改善された選択性を伴う、免疫グロブリン結合領域を含む。我々は、本発明の抗体に関する好ましい標的として、異常細胞に関連する細胞内タンパク質を開示する。これらのタンパク質は、異常細胞の表面におけるMHCにより提示されるペプチドとして利用可能である。標的としてMHC−ペプチド複合体を使用することによって、我々に、腫瘍標的の新しい分野が開かれる、その理由は、これまでは異常細胞の表面に関連する標的が、典型的に予見されてきたからである。標的が異常細胞(腫瘍細胞)に特異的であることが好ましいが、多くのケースで、上方制御された細胞内タンパク質も少なくとも免疫毒素の治療域を改善するために適切である。本発明者らの最も好ましい標的は、MHC−1の関連において提示されるMAGEに由来するペプチドである。特に、1つよりも多いMAGEタンパク質(マルチMAGEエピトープ;参照により本明細書に組み込まれる国際公開第2012/091564号パンフレットを参照されたい)に存在するMAGEペプチド。本発明の毒性部分は、好ましくは、薬物化合物、放射性核種又は毒素である。本発明の毒性部分は、非タンパク質性分子又はタンパク質性分子である。本発明の免疫グロブリン−薬物コンジュゲートでは、毒性部分は、好ましくは化学的なコンジュゲーションによりコンジュゲートされる。DNAレベルでタンパク質性の毒性部分と融合される本発明の免疫グロブリンも好ましい。

0005

本発明の免疫グロブリン−薬物コンジュゲートにおける免疫グロブリンは、標的にされる異常細胞の内側の特異的な及び選択的な毒性効果局在化に適切であり、健常細胞は本質的に影響を受けないままである。免疫グロブリンは、免疫グロブリン結合ドメインを含み、これは免疫グロブリン可変ドメインと呼ばれ、免疫グロブリン可変領域を含む。免疫グロブリン可変領域の成熟は、標的結合部位に特異的に結合するため適合された可変ドメインを生じる。それ故、免疫グロブリンは、異常細胞を特異的に及び選択的に標的とする能力を伴う、本発明の免疫グロブリン−薬物コンジュゲートを提供するため特に適切である。それらの表面で、異常細胞は、主要組織適合複合体(MHC)の関係において異常細胞関連抗原ペプチドを提示する。それ故、本発明の免疫グロブリン−薬物コンジュゲートにおける免疫グロブリンに関して、異常細胞関連MHC−1ペプチド複合体は、異常細胞における好ましい標的である。さらに、異常細胞関連MHC−2ペプチド複合体は、本発明の免疫グロブリン−薬物コンジュゲートにおける免疫グロブリンに関して、例えば、造血性起源の腫瘍における価値ある標的である。それ故、本発明は、異常細胞と優先的に関連するMHC−ペプチド複合体をターゲティングすることにより異常細胞への改善された特異性及び選択性を伴う、免疫グロブリン−薬物コンジュゲートにおける免疫グロブリンを提供する。この異常細胞への改善された特異性及び選択性には、本発明の免疫グロブリン−薬物コンジュゲートにおける免疫グロブリンによる、意図したものではない健常細胞のターゲティングの低下レベル付随する。最も好ましくは、健常細胞は、本発明の免疫グロブリン−薬物コンジュゲートにより標的とされない。そのため、第1の実施形態において、本発明は、異常細胞と優先的に関連するMHC−ペプチド複合体と特異的に結合する、少なくとも免疫グロブリン可変領域を含む、毒性部分を備える免疫グロブリンを提供する。本発明の好ましい免疫グロブリンは、抗体であるが、断片及び/又は誘導体、例えば、Fab及び/又はScFvも使用することができる。さらに、より好ましい本発明の免疫グロブリンは、免疫グロブリンGIgG)タイプの抗体である。本発明の他の免疫グロブリンは、例えば、Vh又はVhhを含む重鎖(のみの)抗体及びIgA、及びそれらの断片、例えば、Fab断片、及びIgGのFab断片である。免疫グロブリンは、免疫グロブリン可変領域を介して、分子における結合部位、例えばエピトープ、と分子間のバックグラウンド相互作用よりも高い結合親和性で結合する。本発明の関係において、バックグラウンド相互作用は、典型的には10E−4MのKDより低い親和性での相互作用である。抗体の軽鎖における免疫グロブリン可変ドメイン(Vl)及び重鎖における免疫グロブリン可変ドメイン(Vh)は、典型的には本発明の異常細胞特異的な免疫グロブリン可変領域を含む。そのため、一実施形態において、本発明は、異常細胞と優先的に関連するMHC−ペプチド複合体と特異的に結合する、少なくとも免疫グロブリン可変領域を含む、毒性部分を備える免疫グロブリンであって、前記免疫グロブリン可変領域がVh(h)である、免疫グロブリンを提供する。そのため、さらに別の実施形態において、本発明はまた、異常細胞と優先的に関連するMHC−ペプチド複合体と特異的に結合する、少なくとも免疫グロブリン可変領域を含む、毒性部分を備える免疫グロブリンであって、前記免疫グロブリン可変領域がVhであり、前記免疫グロブリン可変領域がVlをさらに含む、免疫グロブリンを提供する。

0006

前記のとおり、免疫グロブリンGは、本発明の毒性部分の部位特異的な送達に関して、異常細胞を特異的に及び選択的にターゲティングする療法における使用に、特に適切な結合分子である。本発明の抗体の予期される主な使用はヒトの体に向けられる治療処置レジームであるために、本発明の特定の実施形態では、毒性部分を備える免疫グロブリンは、ヒト起源アミノ酸配列を有する。そのため、一実施形態において、本発明は、異常細胞と優先的に関連するMHC−ペプチド複合体と特異的に結合する、少なくとも免疫グロブリン可変領域を含む、毒性部分を備えるヒトIgGであって、前記免疫グロブリン可変領域がVhであり、前記免疫グロブリン可変領域がVlをさらに含む、ヒトIgGを提供する。勿論、ヒト以外の他の種に由来するアミノ酸配列を包含する前駆体抗体を伴うヒト化抗体も、本発明の一部である。ヒト以外の種に由来する及びヒト抗体に移植された、本発明の免疫グロブリン可変領域(の一部)を含むキメラ抗体も、本発明の一部である。

0007

異常細胞は、その健康な正常の対応物から逸脱する細胞と定義される。異常細胞は、例えば、腫瘍細胞、病原体、例えば、ウイルスにより侵襲された細胞、及び自己免疫細胞である。

0008

そのため、一実施形態において、本発明は、上述の実施形態のいずれかに記載の免疫グロブリンであって、MHC−ペプチド複合体が、異常細胞に特異的である、免疫グロブリンを提供する。

0009

本発明の分子では、毒性部分は、当分野で知られている任意のリンカー化学物質を介して、場合によって追加のスペーサーを介して、免疫グロブリンに好ましくは化学的に連結されている。本発明によれば、1つ又はいくつかの、好ましくは2つ〜6つの毒性部分分子は、本発明の免疫グロブリン分子に化学的に連結されている。単一の免疫グロブリン分子1つ当たりコンジュゲートした毒性部分分子の数は、境界、例えば、免疫グロブリンにおけるコンジュゲーションに利用可能な部位の数、コンジュゲートの安定性、異常細胞に特異的に結合する免疫グロブリンの能力の保存性、などにより拘束される。勿論、2つ、3つ、などの異なる毒性部分も、とりわけ利用可能な結合部位及び適用されるリンカー化学に依拠して、免疫グロブリンと連結できる。毒性部分の化学的な連結は、免疫グロブリンで作業する場合に、いくつかの利点を有する。この様式では、毒性部分は、免疫グロブリン分子の発現、フォールディング組立及び分泌干渉できない。そのため、一実施形態において、本発明は、毒性部分が免疫グロブリンに化学的に連結されている、上述の実施形態のいずれかに記載の免疫グロブリンを提供する。従って、毒性部分が、本発明の免疫グロブリンにペプチド結合を介して、好ましくはペプチドリンカーを介して、共有結合的に結合されるものも、本発明の一部である。毒性部分及び免疫グロブリンは、次いで、DNAレベルで融合される。そのため、一実施形態において、本発明は、毒性部分が、好ましくは、免疫グロブリンにDNAレベルで、好ましくはリンカー配列を通して、融合されたタンパク質である、上述の実施形態のいずれかに記載の免疫グロブリンを提供する。多くの事例において、4〜15アミノ酸残基の単純なGly−Serリンカーで十分であろうが、免疫グロブリンと毒性部分の間の柔軟性がより大きいものが望ましい場合は、より長い又はより複雑なリンカーを使用してもよい。好ましいリンカーは、(Gly4Ser)n、(GlySerThrSerGlySer)n、GlySerThrSerGlySerGlyLysProGlySerGlyGluGlySerThrLysGly、GlyPheAlaLysThrThrAlaProSerValTyrProLeuAlaProValLeuGluSerSerGlySerGly又は活性を発揮するため、タンパク質フォールディングを許容する柔軟性、望まれないタンパク分解活性に対する安定性及び本発明の免疫グロブリンについての柔軟性を提供する、任意の他のリンカーである。別のグループの好ましいリンカーは、免疫グロブリンのヒンジ領域に基づくリンカーである。これらのリンカーは極めて柔軟性に富み、プロテアーゼに対して抵抗力が大きい傾向がある。ヒンジ領域に基づく最も好ましいリンカーは、GluProLysSerCysAspLysThrHisThr(IgG1におけるCh1及びCh2を連結する)、GluLeuLysThrProLeuGlyAspThrThrHisThr(IgG3)、及びGluSerLysTyrGlyProPro(IgG4)である。このように、本発明のコンジュゲートにおいて任意の適用される化学的なリンカーの役割又は本発明の融合された分子において任意の適用されるペプチドリンカーの役割は、本発明の抗体の二重活性(すなわち、免疫グロブリンの異常細胞への特異的な及び選択的な結合、並びに標的にされる異常細胞における少なくとも毒性部分の引き続く送達)を援助することである。そのため、一実施形態において、本発明は、異常細胞に関連する疾患に罹患している宿主の治療のための、上述の実施形態のいずれかに記載の毒性部分を備える免疫グロブリンの使用を提供する。さらなる実施形態において、本発明は、異常細胞に関連する疾患に罹患している宿主の治療のための、上述の実施形態のいずれかに記載の毒性部分を備える免疫グロブリンの使用であって、少なくとも毒性部分が、異常細胞に内部移行される使用を提供する。本発明によれば、毒性部分を備える免疫グロブリンは、例えば、癌の治療のために使用される。そのため、好ましい実施形態において、本発明は、癌の治療に使用するための、上述の実施形態のいずれかに記載の毒性部分を備える免疫グロブリンを提供する。

0010

本発明の好ましい毒性部分は、多数ある。本発明の好ましい毒性部分のいくつかの例は、数例を挙げると、本発明の免疫グロブリンに化学的にコンジュゲートされた、薬物、例えば、ドキソルビシン、シスプラチンカルボプラチン、ビンブラスチン、メトトレキセート、キレート化された放射性金属イオン、(合成の)抗新生物剤、例えば、モノメチルオーリスタチンE(monomethyl auristatin E)、放射性ヨウ素、放射性核種、例えば、90−イットリウム、131−ヨウ素である。本発明の好ましい毒性部分はまた、タンパク質性の毒素、例えば、シュードモナス外毒素Aの断片、スタチン、リシンA、ゲロニン(gelonin)、サポリン(saporin)、インターロイキン−2、インターロイキン−12、ウイルス性タンパク質E4orf4、アポプチン(apoptin)及びNS1、並びに非−ウイルス性のタンパク質HALET、TRAIL及びmda−7である。そのため、本発明の一実施形態において、毒性部分が、毒素、例えば、シュードモナス外毒素Aの断片、スタチン、キレート化された放射性の金属イオン、放射性ヨウ素、リシンA、ゲロニン、サポリン、インターロイキン−2、インターロイキン−12、放射性核種、例えば、90−イットリウム、131−ヨウ素、薬物、例えば、ドキソルビシン、タキソール又は誘導体、5−FU、アントラサイクリンビンカアルカロイド、カリケアマイシン、シスプラチン、カルボプラチン、ビンブラスチン、メトトレキセート、(合成の)抗新生物剤、例えば、モノメチルオーリスタチンE、アポプチン、パルボウイルス−H1 NS1タンパク質、E4orf4、TRAIL、mda−7、HAMLETを含む、利用可能な毒性部分のリストから選択される、異常細胞を特異的にターゲティングするための抗体が提供される。

0011

本発明によれば、タンパク質性分子は、少なくとも1鎖のアミノ酸残基を含む分子である。さらに、本発明によれば、タンパク質性分子は、糖、ジスルフィド結合リン酸化硫酸化、などを含んでいてもよい。

0012

本発明の抗体が最初に標的の異常細胞に結合するために設計される場合、続いて内部移行し、そして引き続いて毒性部分が、その細胞内(細胞傷害性)の機能(すなわち、アポトーシス誘導すること)を有し得る。

0013

本発明の抗体を対象に投与するには製剤化される必要がある。典型的には、これらの抗体は非経口的に与えられる。製剤化のためには、注射用水生理食塩水)だけで十分であり得る。安定性の理由で、さらに複雑な製剤が必要になることがある。本発明では、通常の添加剤一緒に供給される凍結乾燥組成物及び液体組成物企図されている。そのため、一実施形態において、本発明は、上述の実施形態のいずれかに記載の毒性部分を備える免疫グロブリンと適切な希釈剤及び/又は賦形剤とを含む医薬組成物を提供する。

0014

本発明の抗体の投与量は、いわゆる用量漸増実験における動物研究、(細胞ベースの)インビトロ研究及び臨床研究を通じて確立されなければならない。典型的には、用量は、(モルレベルで)今日の抗体投与量と同程度になる。典型的には、そのような投与量は3〜15mg/kg体重、又は用量当たり25〜1000mgである。

0015

さらに、特に治療がさらに困難な細胞異常では、本発明の抗体の最初の適用は(少なくとも最初は)おそらく他の治療(標準ケア)と組み合わせて行われることになる。勿論、本発明はまた、現時点の治療が十分に効率的ではない又は現時点の治療の選択肢が利用可能ではない、異常細胞の出現が付随する悪性疾患の新規の又は最初の治療の使用のための抗体を提供する。そのため、例えば、本発明はまた、本発明の毒性部分を備える免疫グロブリンと従来の細胞増殖抑制剤及び/又は殺腫瘍剤とを含む医薬組成物も提供する。さらに、本発明はまた、癌のアジュバンド治療において使用するための本発明の毒性部分を備える免疫グロブリンを含む医薬組成物を提供する。そのため、発明の一実施形態において、癌のアジュバンド治療において使用するために発明された毒性部分を備える免疫グロブリンが、提供される。加えて、本発明はまた、癌の組合化学療法において使用するための本発明の毒性部分を備える免疫グロブリンを含む医薬組成物を提供する。本発明の医薬組成物と組み合わされる化学療法の例は、エトポシドパクリタキセル、シスプラチン、ドキソルビシン及びメトトレキセートである。

0016

本発明の医薬組成物は、典型的には、癌の治療において、特に、好ましい本発明の抗体(MHCと腫瘍特異的抗原ペプチドとの複合体)の標的が腫瘍により提示されるタイプの癌においてその使用を見出すことになる。表1は、例えば、MHCとMAGE−Aペプチドとの複合体が見つかった腫瘍の一覧表である。本発明の抗体を用いて、これらの標的MHC−ペプチド複合体を提示する腫瘍を同定することは容易である。これはインビトロ又はインビボイメージング)で行うことが可能である。

0017

本発明の抗体の結合部位を含む細胞表面分子が、本発明の抗体と一緒に又は少なくとも本発明の抗体の毒性部分と一緒に、標的にされる異常細胞に内部移行されることが好ましい。本発明の特に好ましい実施形態において、標的にされる異常細胞は、前記内部移行の結果として、アポトーシスに進行する。そのため、一実施形態において、本発明は、癌に罹患している宿主の治療のための、上述の実施形態のいずれかに記載の毒性部分を備える免疫グロブリンの使用であって、少なくとも毒性部分が、異常細胞に内部移行される使用を提供する。

0018

勿論、本発明はまた、毒性部分が、本発明の抗体における免疫グロブリンに化学的に連結される場合に、本発明の実施形態のいずれかに記載の抗体の免疫グロブリン部分をコードする核酸分子を含む。そのため、本発明はまた、毒性部分が、免疫グロブリンにDNAレベルで融合された場合に、本発明の実施形態のいずれかに記載の免疫グロブリン及び毒性部分をコードする核酸分子を含む。これらの本発明の分子は、原核生物又は真核生物において産生することが可能である。原核生物のコドン使用頻度は真核生物のコドン使用頻度とは異なることがある。本発明の核酸はこれらの点で適合させることが可能である。また、分泌に必要なエレメント、及びプロモーターターミネーターエンハンサー等を加えてもよい。また、本発明のグロブリンの又は本発明の抗体の単離及び/又は精製に必要及び/又は有用なエレメントを加えてもよい。典型的には、本発明の核酸は、その核酸が産生されることになる宿主に適した発現ベクターの形で提供される。産生プラットフォームの選択は、分子のサイズ、タンパク質フォールディングを巡る予想される問題、グリコシル化を必要とする免疫グロブリン又は抗体にアミノ酸配列が存在するかどうか、単離及び/又は精製を巡る予想される問題、等に依拠することになる。例えば、本発明の免疫グロブリン又はタンパク質性の毒素におけるジスルフィド結合の存在は、典型的には、好ましい産生プラットフォームの選択をガイドすることになる。そのため、典型的には、本発明の核酸は、本発明の免疫グロブリンが、場合によって、融合されたタンパク質性の毒素と共に産生される、産生及び精製プラットフォームに適合される。そのため、本発明は、本発明の免疫グロブリン又は抗体をコードする核酸分子を含むベクターを提供する。真核生物における安定した発現のためには、本発明の免疫グロブリン又は抗体をコードする核酸は(発現停止されない適切な部位で)宿主細胞ゲノムに組み込まれるのが好ましい。それ故、一実施形態において、本発明は、宿主細胞ゲノムに核酸を組み込むための手段を含むベクターを含む。本発明は、本発明の免疫グロブリンを、場合によって融合されたタンパク質性の毒素と共にコードする核酸分子が、存在し、そのため、免疫グロブリンを、場合によって本発明の融合されたタンパク質性の毒素と共に産生することができる、宿主細胞又は生物をさらに含む。そのため、好ましい実施形態において、本発明は、好ましくは細胞のゲノムに組み込まれる、本発明の核酸分子を含む細胞及び/又は本発明の免疫グロブリンが場合によって融合されたタンパク質性の毒素と共にコードされる核酸分子を含む、本発明のベクターを含む。

0019

本発明はまた、本発明の免疫グロブリンを場合によって融合されたタンパク質性の毒素と共に産生するための方法であって、好ましくは細胞のゲノムに組み込まれる、本発明の免疫グロブリンを場合によって融合されたタンパク質性の毒素と共にコードする核酸分子及び/又は本発明の免疫グロブリンを場合によって融合されたタンパク質性の毒素と共にコードする核酸分子を含む本発明のベクター、を含む本発明の細胞を培養するステップと、免疫グロブリンを場合によって融合されたタンパク質性の毒素と共に発現させるステップと、免疫グロブリンを場合によって融合されたタンパク質性の毒素と共に培養物から分離するステップと、を含む方法を含む。

0020

本発明の一実施形態において、本発明の分子における免疫グロブリン可変ドメインは、1つの結合部位を標的とする。また、本発明によれば、異常細胞の細胞表面に関連する2つの異なる結合部位に特異的に結合する、毒性部分を備える二重特異性免疫グロブリンが提供される。本発明の単一抗体で異常細胞、例えば、腫瘍細胞における、2つの異なる結合部位をターゲティングすることにより、両方の標的が同様に健常細胞にも連帯して提示されるとのリスクが、さらに著しく減少する。2つの異なる標的結合部位への別々の本発明の抗体の親和性は、好ましくは、Kon及びKoffが、異なる結合部位の双方への同時の結合に向けて非常に非対称であるように設計される。そのため、本発明の二重特異性抗体の特異性は、異常細胞に関連する2つの異なる結合部位への結合に対する、それらの抗体の特異性を増加させることにより増加する。そのため、本発明の一実施形態において、以前の実施形態のいずれかに記載の抗体は、2つの異なるが補完的である重鎖を含む、ヘテロ二量体の二重特異性免疫グロブリンG又は重鎖のみの抗体である。2つの異なるが補完的である重鎖は、次いで、それらの重鎖のそれぞれのFc領域を通して二量体化されてもよい。好ましいペアリング生化学を適用すると、ヘテロ二量体は、ホモ二量体対抗して優先的に形成される。例えば、2つの異なるが補完的である重鎖は、[Ridgwayら、Protein Engineering,1996(ref.14)]に記載のような「ノブイントゥホール(knobs−into−holes)」CH3ドメインエンジニアリング技術の適用に際しての強制的なペアリングに供される。本発明の好ましい態様において、本発明の二重特異性免疫グロブリンにおける2つの異なる免疫グロブリン可変領域は、異常細胞と優先的に関連するMHC−ペプチド複合体に特異的に結合する。

0021

本発明の典型的な好ましい抗体は、本セクション図5のB、及び以下に及び実施例のセクションに提供される例により、概説される抗体により例示される。このように、本発明は、図5のBの毒性部分を備える免疫グロブリンを提供する。

図面の簡単な説明

0022

大きなヒト非免疫抗体Fabファージライブラリーから単離されたHLA−A0201/マルチMAGE−A特異的ファージクローン特異的結合ビオチン化されたHLA−A0201/マルチMAGE−Aに対して選択された個々の抗体Fab発現ファージを、関連ペプチドMHC複合体のみに結合する能力についてELISAにより分析した。ストレプトアビジン被膜96ウェルプレートを、可溶性HLA−A0201/マルチMAGE−A(A2/MultiMage)又はHLA−A0201/JCV(A2/JC)ペプチド/MHC複合体(10μg/ml)と一緒にインキュベートし、そして、洗浄して非結合複合体を取り除き、個々のファージクローンと一緒にインキュベートした。まず、PBS/Tweenでの3回の洗浄により非結合ファージを取り除き、続いて室温で1時間、抗M13抗体(1μg/ml、Amersham)と一緒にインキュベートした。最後に、ウェルをHRP−標識二次抗体と一緒にインキュベートし、結合ファージを検出した。
ファージAH5、CB1及びCG1は、マルチMAGE−Aペプチドを提示している細胞に特異的に結合する。関連HLA−A201/マルチMAGE−A複合体及びJCVペプチドが負荷された無関係なHLA−A201複合体を使用するELISAにおいて特異的結合を示したファージAH5、CB1、CG1、BD5及びBC7を、HLA−A0201分子においてマルチMAGE−Aペプチドを提示する細胞に結合する能力について分析した。この目的のために、ヒトB−LCL(BSM)に、37℃で30分間、マルチMAGE−Aペプチド(100μl PBS中10μg)を負荷し、続いてFabファージAH5、CB1、CG1、BD5及びBC7と一緒にインキュベートし、抗ファージ抗体及び蛍光標識された二次抗体を用いてフローサイトメトリーにより分析した。
HLA−A2/マルチMAGE−A特異的Fabを発現しているファージは、組織学的起源の異なる腫瘍細胞に結合する。HLA−A0201/マルチMAGE−Aに特異的なファージAH5、CB1及びCG1、並びにHA−0101/MAGE−A1に特異的な陽性対照ファージを用いて、異なる腫瘍細胞株の染色を行った。この目的のために、前立腺癌細胞株LNCaP、多発性骨髄腫細胞株MDN、黒色腫細胞株MZ2−MEL43及びG43、並びに乳癌細胞株MDA−MD157を異なるファージと一緒にインキュベート(4℃で30分間)し、次いで、結合ファージを抗ファージ抗体及び蛍光標識された二次抗体を用いてフローサイトメトリーにより検出した。
ファージAH5はHLA−A0201/マルチMAGE−A複合体のみに特異的に結合する。ファージAH5の特異性を決定するために、関連の及び無関係なペプチド/MHC複合体を用いてELISAを実施した。マルチMAGE−A、gp100、JCV及びMAGE−C2ペプチドを有するHLA−A0201、並びにMAGE−A1ペプチドを有するHLA−A1をストレプトアビジン96ウェルプレート上に被膜し、ファージAH5と一緒にインキュベートした。
本発明の好ましい毒性部分を備える免疫グロブリンの例を表示する絵。A.免疫グロブリンGに組み立てられる12の免疫グロブリンドメイントポロジーを表示する絵。B.本発明の好ましい毒性部分を備える免疫グロブリンの例が提供される。例えば、化学的なリンカーで免疫グロブリンに連結された細胞増殖抑制剤などの単一の毒性部分を備える免疫グロブリン(I.及びII.で例示される;免疫グロブリン−毒性部分コンジュゲート)、又はペプチドリンカーで免疫グロブリンに連結された単一の毒性部分を備える免疫グロブリン(III.で例示される;融合された免疫グロブリン−毒性部分分子)が示される。IV.では、本発明の毒性部分を備える免疫グロブリンが示され、これは、融合されたタンパク質性の毒性部分を含む1つの免疫グロブリン重鎖を含む、特定の結合部位に特異的な免疫グロブリン可変領域を含む、及び異なる結合部位に特異的な免疫グロブリン可変領域を含む第二の免疫グロブリン重鎖を含むものである。勿論、異なる結合部位に特異的な異なる免疫グロブリン可変領域を含む2つの重鎖を含む及び同じ又は異なるタンパク質性の毒性部分の融合された2つの重鎖をさらに含む、本発明の二重特異性の毒性部分を備える免疫グロブリンも、本発明の一部である。勿論、本発明の一部として、1つよりも多い、及び典型的には、2〜6の毒性部分分子が、免疫グロブリン分子に融合又はコンジュゲートされることが可能である。
ヒトFabファージF9はHLA−A2/FLWGPRALV陽性MT64マウス肺腫瘍細胞に特異的に結合する。ヒトFabクローンF9は、HLA−A2/FLWGPRALV複合体を安定に発現しているマウス肺腫瘍細胞(CMT64)に結合する能力について分析された。精製されたクローンF9のFab断片(3μgの総容量)は、ヒトHLAを発現しない、HLA−A2/YLERQPGを発現する、又はHLA−A2/FLWGPRALVを発現する、0.5×106のCMT64細胞と一緒にインキュベートされた。上で1時間インキュベートした後、CMT64細胞は、蛍光標識された二次抗体と一緒にインキュベートされ、フローサイトメトリーにより分析された。
Llama VHHはヒトHLA−A2/マルチMAGE−A発現しているCMT64マウス肺腫瘍細胞に特異的に結合する。 A2/FLW又はA2/YLEに特異的なLlama VHHは、これらのヒトHLA−A0201/マルチMAGE−A複合体を発現しているCMT64細胞との結合能についてフローサイトメトリーにより分析された。精製されたVHH断片(3μgの総容量)は、ヒトHLAを発現しない、HLA−A2/YLEYRQVPGを発現する、又はHLA−A2/FLWGPRALVを発現する、0.5×106のCMT64細胞と一緒にインキュベートされた。氷上で1時間インキュベートした後、CMT64細胞は、蛍光標識された二次抗体と一緒にインキュベートされ、フローサイトメトリーにより分析された。

0023

本発明の一態様は、本発明の抗体を提供するための方法に関する。上述のように、この方法は典型的には、所望の本発明の抗体の免疫グロブリン部分をコードする又はタンパク質性の毒性部分に融合された所望の免疫グロブリンをコードする核酸構築物を用意するステップを伴う。前記核酸構築物は、好ましくはプラスミド又は発現ベクターを介して、構築物を発現することができる原核宿主細胞に及び/又は植物細胞に及び/又は真核宿主細胞に導入することが可能である。一実施形態において、免疫グロブリンを提供する又はタンパク質性の毒性部分に融合された免疫グロブリンを提供する、本発明の方法は、前記免疫グロブリン又はタンパク質性の毒性部分に融合された前記免疫グロブリンをコードする核酸(複数可)を宿主細胞に供給し、前記宿主細胞により前記核酸(複数可)を発現させるステップを含む。

0024

上記の実施形態のいずれかに記載の選択された(ヒト)免疫グロブリンVh(h)ドメインをコードする核酸を、ヒト免疫グロブリン重鎖定常ドメインをコードする核酸と組み合わせて、ヒト抗体の重鎖をコードする本発明の核酸分子を提供することは、本発明の一部である。本発明のそのような核酸分子のヒト抗体重鎖タンパク質産物は、次いで、ユニバーサルヒト抗体軽鎖ヘテロ二量体化させてもよい。上記の実施形態のいずれかに記載の(連帯して)選択されたヒト免疫グロブリンVlドメイン及びVhドメインをコードする核酸を、それぞれ、ヒト免疫グロブリン軽鎖定常ドメインをコードする核酸と組み合わせて及びヒト免疫グロブリン重鎖定常ドメインをコードする核酸と組み合わせて、ヒト抗体の軽鎖を及び重鎖をコードする本発明の核酸分子を提供することも、本発明の一部である。本発明のさらに別の実施形態において、上記の実施形態のいずれかに記載の選択された免疫グロブリンVhドメイン及び/又は選択された免疫グロブリンVlドメインの免疫グロブリン可変領域を一緒に形成する、相補性決定領域1、2及び3(CDR1、CDR2、CDR3)をコードする核酸は、それぞれ、ヒト免疫グロブリンVhドメインフレームワーク領域及び/又はヒト免疫グロブリンVlドメインフレームワーク領域をコードする核酸と組み合わされて、ヒト抗体の重鎖可変ドメイン(Vh)をコードする及び/又はヒト抗体の軽鎖可変ドメイン(Vl)をコードする、本発明の核酸分子を提供する(当分野で「移植」として知られている方法)。本発明の一部として、これらの可変ドメインVh及び/又はVlをコードする核酸分子は、次いで、ヒト免疫グロブリン定常ドメインをコードする核酸と組み合わされて、ヒト抗体重鎖をコードする核酸分子を提供する及び/又はヒト抗体軽鎖をコードする核酸分子を提供する。

0025

本発明によれば、免疫グロブリン又はタンパク質性の毒性部分に融合された免疫グロブリンは、例えば、植物細胞、真核細胞又は原核細胞において発現される。適切な発現系の非限定的な例は、タバコ植物ピキアパストリス(Pichia pastoris)、サッカロマイセスセレヴィシエ(Saccharomyces cerevisiae)である。セルフリーの組換えタンパク質産生プラットフォームも適切である。好ましい宿主細胞は、細菌(例えば、細菌株BL21、株SE1)、又は哺乳動物宿主細胞、より好ましくはヒト宿主細胞である。適切な哺乳動物宿主細胞には、ヒト胎児腎臓(HEK−293)細胞、PerC6細胞又は好ましくはチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞が含まれ、これらの細胞は市販されている。バキュロウイルス又は昆虫細胞発現ベクターを用いて昆虫細胞(例えばS2又はS9細胞)を使用してもよいが、本発明の免疫グロブリン又は融合された免疫グロブリン−毒性部分分子がグリコシル化を伴うエレメントを含む場合にはこれらの細胞はそれほど適切ではない。本発明による、産生される免疫グロブリン又は融合された免疫グロブリン−毒性部分分子は、宿主細胞から又は、それらが分泌される場合には、宿主細胞の培養培地から抽出する又は単離することが可能である。そのため、一実施形態において、本発明の方法は、前記免疫グロブリン又は前記融合された免疫グロブリン−毒性部分分子をコードする1つ又は複数の核酸(複数可)を宿主細胞に供給し、前記宿主細胞により前記核酸を発現させるステップを含む。別の好ましい実施形態において、本発明の方法は、2つ以上の異なる免疫グロブリン又は2つ以上の異なる融合された免疫グロブリン−毒性部分分子をコードする1つ又は複数の核酸(複数可)を宿主細胞に供給し、前記宿主細胞により前記核酸を発現させるステップを含む。例えば、一実施形態において、いわゆるユニバーサルな免疫グロブリン軽鎖をコードする核酸及び2つ以上の異なる免疫グロブリン重鎖をコードする核酸は、すべての異なる重鎖にユニバーサルな軽鎖が複合体化されて提供されて、重鎖のホモ二量体を含む単一特異性免疫グロブリン又は単一特異性の融合された免疫グロブリン−毒性部分分子の単離を可能とし及び/又は重鎖のヘテロ二量体を含む二重特異性免疫グロブリン又は二重特異性の融合された免疫グロブリン−毒性部分分子の単離を可能とする。(哺乳動物)宿主細胞における(哺乳動物)タンパク質の組換え発現のための方法は当分野では周知である。

0026

前記のとおり、本発明の免疫グロブリンは、ペプチド結合以外の結合及び/又は結合相互作用を介して、毒性部分に連結されることが好ましい。タンパク質性分子を連結するための方法(例えば、免疫グロブリンを他のタンパク質性分子又は非タンパク質性分子)は、多数あり、タンパク質連結化学の当業者には周知である。ペプチド結合に基づかないタンパク質連結化学は、共有結合的な相互作用及び/又は非共有結合的な相互作用に基づくことが可能である。毒性部分を本発明の免疫グロブリンに連結するために適用可能な連結化学の典型的な例は、特許出願国際公開第92/01699号パンフレット、国際公開第96/35696号パンフレット、国際公開第98/45304号、国際公開第03040722号パンフレットに開示されるUniversal Linkage Systemの種々の適用である。

0027

後述のとおり、本発明の抗体は、多くの治療的適用及び非治療的適用(例えば診断学的又は科学的適用)においてその使用を見出す。診断目的のための、本発明の抗体又はより好ましくは本発明の抗体の免疫グロブリン部分は、本発明の抗体により標的にされる異常細胞における結合部位を曝露する分子の発現レベルのモニタリングのために特に使用される。この様式で、療法が有効に維持されているかどうか又は代わりに、異常細胞における1つ又は2つの異なる結合部位をターゲティングする本発明の他の抗体を適用すべきかどうかがモニターされる。これは、最初の又は最初2つの標的にされた結合部位(複数可)の発現レベルが、特定の閾値未満であるが、別の又は新しい結合部位が(なおも)、これらの代替の結合部位(複数可)に対して適切な特異的な免疫グロブリン可変領域を含む本発明の抗体に対して新しく標的にされる結合部位として役立つことができる場合に有益である。本発明の抗体は、(循環している)腫瘍細胞の検出のため、及び免疫刺激性分子標的細胞特異的送達のためにも使用することができる。これらの後者の2つの使用のため、融合された又はコンジュゲートされた毒性部分なしで、本発明の単独の免疫グロブリンを使用することもできる。

0028

標的細胞生物学的プロセスにおけるモジュレーティング効果をエクスビボ又はインビボで誘導するための方法であって、モジュレーティング効果を誘導するために効果的な量で本発明の抗体に前記細胞を接触させるステップを含む方法が本明細書に提供される。本発明の抗体は、対象(より好ましくはヒト対象)において異常細胞の生物学的プロセスにおけるモジュレーティング効果のために使用されることが好ましい。ヒトにおける治療的適用では、本発明の抗体は、非ヒト起源のアミノ酸配列を含有しないことが勿論好ましい。ヒトアミノ酸配列のみを含有する本発明の抗体がより好ましい。それ故、1つ又は2つの疾患特異的な結合部位を認識すること及び結合すること及び引き続いて細胞の生物学的プロセスにおけるモジュレーティング効果を誘導することができる治療的有効量の本発明の抗体を患者に投与して、前記疾患特異的な結合部位(複数可)を発現していない(正常)細胞の生存能に影響を与えることなく、結合部位(複数可)を発現している異常細胞の根絶を促すことが可能である。健常細胞の衰退又はさらには死を最小限に抑える又はさらには回避しつつ異常細胞を特異的に死滅させると、一般的には本発明の抗体の投与後の患者の治療成績は改善されることになる。

0029

それに応じて、医薬としての本発明の抗体の使用も提供される。別の態様において、本発明は、癌、自己免疫疾患、感染症又は何らかの他の疾患の治療のための医薬の製造のための抗体の使用であって、その症状が、疾患特異的な結合部位を発現している異常細胞のターゲティングに際して、本発明の抗体で低減される疾患の治療のための医薬の製造のための抗体の使用を提供する。例えば、本発明の抗体は、種々の癌(例えば、固形腫瘍血液系悪性腫瘍(hematologic malignancies))の治療のための医薬の製造のため有利に使用される。

0030

本発明の好ましい抗体の例は、少なくとも、MHC−1HLA−0201とマルチMAGE−Aエピトープの間の複合体に特異的に結合する免疫グロブリン可変領域を含み、例えば、コンジュゲーションに関してUniversal Linkage Systemのリンカー化学を用いて毒性部分とコンジュゲートされた抗体である。本発明の好ましい抗体の第2の例は、少なくとも、MHC−1 HLA−CW7とマルチMAGE−Aエピトープの間の複合体に特異的に結合する免疫グロブリン可変領域を含み、例えば、コンジュゲーションに関してUniversal Linkage Systemのリンカー化学を用いて毒性部分とコンジュゲートされた抗体である。標的にすることが困難な及び/又は到達することが困難な異常細胞は、本発明の二重特異性抗体により、本発明の二重特異性抗体における2つの異なる免疫グロブリン可変領域の少なくとも1つにより「ヒット」されるチャンスが高く、それにより、少なくとも部分的に治療活性が提供される。本発明の好ましい二重特異性抗体の例は、MHC−1 HLA−0201とマルチMAGE−Aエピトープの間の複合体に特異的な免疫グロブリン可変領域を含み及びMHC−1 HLA−CW7と第2のマルチMAGE−Aエピトープの間の複合体に特異的な第2の免疫グロブリン可変領域を含み、毒性部分とコンジュゲートされた免疫グロブリンである。

0031

ヒト起源の抗体断片は、ファージにより表示される大きな抗体レパートリーから単離することが可能である。本発明の一態様は、選択された結合部位、例えば、エピトープに特異的なヒト抗体断片の選択のための、ヒト抗体ファージディスプレイライブラリーの使用であり、当分野で知られている。そのようなライブラリーの例は、ヒトVhレパートリー、ヒトVh−Vlレパートリー、ヒトVh−Ch1又はヒト抗体Fab断片レパートリーを含むファージライブラリーである。

0032

本発明はMHCと抗原ペプチドとの多くの異なる組合せを企図しているが、最も好ましいのは、MHC−1と、異常細胞により排他的に発現され、健常細胞により発現されない、前記MHC−1により提示される腫瘍関連抗原由来の抗原ペプチドとの組合せである。HLA拘束性のために、MHCにおけるペプチド提示の規則に基づいて設計可能なMHC−1−ペプチド複合体及びMHC−2−ペプチド複合体の組合せは多く存在する。これらの規則には、MHCに関連して提示することができるペプチドに対するサイズ制限、細胞における抗原プロセシングのために存在する必要がある制限部位、提示されるペプチド上に存在する必要があるアンカー部位等が含まれる。HLAクラス又はMHCクラスが異なれば、正確な規則は異なる。MAGE由来ペプチドはMHC関連での提示に非常に適していることを我々は見出した。MAGE−Aに配列Y−L−E−Y−R−Q−V−P−G(配列番号3)を有するMHC−1提示可能抗原ペプチドが同定され、このペプチドは、ほぼすべてのMAGE−Aバリアント(マルチMAGEペプチド)に存在するものであり、また、白人集団において最も広く認められるMHC−1対立遺伝子の1つ(すなわち、HLA−A0201)によって提示されるものである。別のMHC−1対立遺伝子(すなわち、HLA−CW7)により提示され、多くのMAGEバリアント(例えば、MAGE−A2、−A3、−A6、及び−A12)に存在する第2のMAGEペプチドは、E−G−D−C−A−P−E−E−K(配列番号4)である。MHC−1とMAGEペプチドとのこれら2つの組合せを一緒にすると、白人集団の80%をカバーするであろう。他のMHC分子、他のHLA拘束性及び腫瘍関連抗原に由来する他の抗原ペプチドについても同じアプローチに従うことができる。重要な関連事項は、応答を誘発するために選択される抗原ペプチドがMHC分子との関連で提示され、その関連でのみ認識されなければならないことである。さらに、抗原ペプチドは十分に腫瘍特異的な抗原に由来していなければならず、HLA拘束性は集団のかなりの部分で存在していなければならない。本発明の重要な利点の1つは、標的MHC−ペプチド複合体を下方制御する腫瘍を、同じ抗原に基づく異なるMHC−ペプチド複合体に結合する少なくとも1つの可変領域を含む第2の免疫グロブリンで治療することができる点である。これが下方制御された場合、第3のものが利用可能になる。ヘテロ接合体では、MHC−1上の6つの異なる標的が利用可能になり得る。細胞は免疫系により時折検査される」必要があるので、すべてのMHC分子の下方制御を通じた逃避は実現可能な逃避経路とは思われない。MAGEが、ペプチドが由来する抗原である場合には、抗原の下方制御を通じた逃避も可能ではない、その理由は、MAGEが腫瘍の生存にとって重要であると思われるからである[8]。このように、本発明は、重要な態様において、治療からの腫瘍の逃避を低減又はさらには防止する。そのため、本発明は、好ましい実施形態において、免疫グロブリン可変領域がMHC−I−ペプチド複合体に結合することができる本発明の抗体を提供する。さらに好ましい実施形態において、本発明は、免疫グロブリン可変領域が、腫瘍関連抗原に由来する抗原ペプチドを含むMHC−I−ペプチド複合体、特に種々のMAGE抗原に存在する抗原ペプチドを含むMHC−I−ペプチド複合体に結合することができ、毒性部分を備える、免疫グロブリンを提供する。

0033

一実施形態において、本発明は、MHC分子を標的として使用し、個体によりMHC標的の利用能が異なるために、本発明は個体のHLA組成を決定するためのいわゆるコンパニオン診断も提供する。本発明は好ましくは多かれ少なかれユニバーサル(MAGE)ペプチドを使用するが、本発明は、腫瘍による特定の抗原の発現を判定するための診断も提供する。この様式で、本発明の療法は、特に上述の逃避を防止する状況においても患者(個別の医療、患者の層化)に適合させることが可能である。アジア集団及び黒人集団のHLA拘束性パターンは白人集団とは異なることが知られている。異なる集団に関して、異なるMHC−ペプチド複合体が標的にされることが可能である。

0034

本明細書は腫瘍に関するより詳細な開示をするが、本発明の抗体により他の異常細胞も標的にすることが可能であることは理解されなければならない。これらの他の異常細胞は、典型的には、十分な制御なしで増殖する細胞である。これは自己免疫疾患において起こる。これらの細胞は腫瘍抗原の発現を示し始めるのが典型的である。特に、MAGEポリペプチドは、関節リウマチにおいて同定された[7]。

0035

文献では、MAGE−A2、−A3、−A4、−A6、−A10及び−A12に存在する単一9アミノ酸(A.A.)ペプチドは、腫瘍細胞上でHLA−A0201により提示され、細胞傷害性Tリンパ球により認識されることが可能であることが明らかにされている[1]。配列Y−L−E−Y−R−Q−V−P−G(配列番号3)を有するこの9アミノ酸残基ペプチドは、9位でのアンカー残基を除いてHLA−A0201提示MAGE−A1ペプチドY−L−E−Y−R−Q−V−P−D(配列番号5)とほぼ同一である。アンカー残基をバリンに置き換えると、HLA−A0201分子への結合能が増強された9アミノ酸残基ペプチドが生じる[1]。HLA−0201により提示されるY−L−E−Y−R−Q−V−P−V(配列番号6)ペプチドを認識するヒト及びマウスTリンパ球は、起源の異なる腫瘍上に提示される元のMAGE−A Y−L−E−Y−R−Q−V−P−G及びY−L−E−Y−R−Q−V−P−Dペプチドも認識する。多様な腫瘍はそれぞれが少なくとも1つのMAGE−A遺伝子を発現することができるので、このいわゆるマルチMAGE−Aエピトープのターゲティングには大多数の腫瘍が含まれる。例えば、ヒト前立腺腫瘍細胞株及びヒト異種移植片におけるMAGE−A発現が分析され、極めて多様であることが明らかにされたが、試験された個々のサンプルでは少なくとも1種のMAGE−A遺伝子が発現していた(表2)、このことは、このマルチMAGE−Aエピトープのターゲティングが、ユニバーサルなHLA−A0201拘束性治療標的として働くことを確認している。

0036

勿論、いくつかの他のマルチMAGE又はマルチ標的エピトープを設計してもよい。原理的には、本発明では、異常細胞においてアポトーシスを誘導するために、MHC−I及びMHC−IIの双方の異なるHLA拘束性を有し、毒性部分に連結された免疫グロブリンの標的となる、腫瘍特異的抗原由来のMHC提示エピトープの組合せが企図されている。本発明の抗体により標的にされることが可能なMHC−MAGEペプチド組合せの例は、ペプチドIMPKAGLLI(MAGE−A3)[配列番号8]及びHLA−DP4又はペプチド243−KKLLTQHFVQENYLEY−258(MAGE−A3)[配列番号9]及びHLA−DQ6である。HLAと抗原ペプチドとの腫瘍特異的な複合体の他の非限定的な例は、黒色腫乳癌、SCLC、肉腫、NSCLC、結腸癌腫(colon carcinoma)に関連する異常細胞で発現される、HLA A1−MAGE−A1ペプチド EADPGHSY[配列番号10]、HLA A3−MAGE−A1 SLFAVITK[配列番号11]、HLA A24−MAGE−A1 NYKHCFPEI[配列番号12]、HLA A28−MAGE−A1EVYDGREHSA[配列番号13]、HLA B37−MAGE−A1/A2/A3/A6 REPVTKAEML[配列番号14]である(Renkvist、N.ら、Cancer Immunol.Immunother.(2001)V50:3−15(ref.13))。さらなる例は以下のものであり、HLA B53−MAGE−A1DPARYEFLW[配列番号15]、HLACw2−MAGE−A1 SAFPTTINF[配列番号16]、HLA Cw3−MAGE−A1 SAYGEPRKL[配列番号17]、HLA Cw16−MAGE−A1 SAYGEPRKL[配列番号18]、HLA A2−MAGE A2 KMVEVHFL[配列番号19]、HLA A2−MAGE−A2 YLQLVFGIEV[配列番号20]、HLA A24−MAGE−A2 EYLQLVFGI[配列番号21]、HLA−A1−MAGE−A3 EADPIGHLY[配列番号22]、HLA A2−MAGE−A3 FLWGPRALV[配列番号23]、HLA B44−MAGE−A3 MEVDPIGHLY[配列番号24]、HLA B52−MAGE−A3 WQYFFPVIF[配列番号25]、HLA A2−MAGE−A4 GVYDGREHTV[配列番号26]、HLA A34−MAGE−A6 MVKISGGPR[配列番号27]、HLA A2−MAGE−A10 GLYDGMEHL[配列番号28]、HLA Cw7−MAGE−A12VRIGHLYIL[配列番号29]、HLA Cw16−BAGE AARAVFLAL[配列番号30]、これらは、例えば、黒色腫、膀胱癌腫、NSCLC、肉腫により発現される、HLA A2−DAM−6/−10 FLWGPRAYA[配列番号31]、これは、例えば、皮膚腫瘍肺癌腫、卵巣癌腫、乳房癌腫により発現される、HLA Cw6−GAGE−1/−2/−8 YRPRPRRY[配列番号32]、HLA A29−GAGE−3/−4/−5/−6/−7B YYWPRPRRY[配列番号33]、これら双方は、例えば、黒色腫、白血病細胞、膀胱癌腫により発現される、HLA B13−NA88−AMTQGQHFLQKV[配列番号34]、これは黒色腫により発現される、HLA A2−NY−ESO−1 SLLMWITQCFL[配列番号35]、HLA A2−NY−ESO−1a SLLMWITQC[配列番号36]、HLA A2−NY−ESO−1a QLSLLMWIT[配列番号37]、HLA A31−NY−ESO−1a ASGPGGGAPR[配列番号38]、後者4つは、例えば、黒色腫、肉腫、B−リンパ腫前立腺癌腫、卵巣癌腫、膀胱癌腫により発現される。

0037

本発明は、以下に提供される非限定的な実施例によりさらに例示される。

0038

[使用される略語
A.A.、アミノ酸;Ab、抗体;β2−M、CDR、相補性決定領域;CHO、チャイニーズハムスター卵巣;CT、癌精巣抗原;CTL、細胞傷害性T−リンパ球;E4orf4、アデノウイルス早期領域オープンリーディングフレームEBVエプスタインバーウイルス;ELISA、酵素結合免疫吸着検定法;HAMLET、腫瘍細胞に致死的なヒトα−ラクトアルブミン(human α−lactalbumin made lethal to tumor cell);HEK、ヒト胚性腎臓;HLA、ヒト白血球抗原Ig、免疫グロブリン;i.v.、静脈内;kDa、キロダルトン;MAGE、黒色腫関連抗原;Mda−7、黒色腫分化関連遺伝子−7;MHC、主要組織適合複合体;MHC−p、MHC−ペプチド;NS1、パルボウイルス−H1由来非構造タンパク質1;PBSM、PBS含有2%無脂肪ドライミルク;TCR、T−細胞レセプター;VH、Vh又はVH、免疫グロブリン可変重ドメイン(immunoglobulin variable heavy domain)のアミノ酸配列;Vl、免疫グロブリン可変軽ドメイン(immunoglobulin variable light domain)のアミノ酸配列;TRAIL、腫瘍壊死因子関連アポトーシス−誘導リガンド

0039

実施例1
少なくとも免疫グロブリン可変領域であって、異常細胞と優先的に関連するMHC−ペプチド複合体に又は異常細胞と優先的に関連する異常細胞表面マーカーに特異的に結合する免疫グロブリン可変領域を含み、例えば、図5のB概説されるような、ドメイントポロジーを有する、本発明の免疫グロブリンの非網羅的な例は、以下のものである:
以下のものに特異的に結合する免疫グロブリン可変領域を含む本発明の抗体
a.前立腺癌の治療のため、HLA−A2により提示される、PSAの146−KLQCVDLHV−154[配列番号74]、141−FLTPKKLQCV−150[配列番号75]、154−VISNDVCAQV−163[配列番号76]、154−YISNDVCAQV−163[配列番号77]及び/又はHLA−A3により提示される、PSAの162−QVHPQKVTK−170[配列番号78]、及び/又はHLA−A24により提示される、PSAの152−CYASGWGSI−160[配列番号79]、248−HYRKWIKDTI−257[配列番号80]、及び/又はHLA−A2により提示される、PSMAの4−LLHETDSAV−12[配列番号81]、711−ALFDIESKV−719[配列番号82]、27−VLAGGFFLL−35[配列番号83]、及び/又はHLA−A24により提示される、PSMAの178−NYARTDFF−186[配列番号84]、227−LYSDPADYF−235[配列番号85]、624−TYSVSFDSL−632[配列番号86]、及び/又はHLA−A2により提示される、PAPの299−ALDVYNGLL−307[配列番号87]及び/又はHLA−A24により提示される、PAPの213−LYCESVHNF−221[配列番号88]及び/又はMHC−2により提示される、PAPの199−GQDLFGIWSKVYDPL−213[配列番号89]、228−TEDTMTKLRELSELS−242[配列番号90]及び/又はHLA−A2により提示される、PSCAの14−ALQPGTALL−22[配列番号91]、105−AILALLPAL−113[配列番号92]、7−ALLMAGLAL−15[配列番号93]、21−LLCYSCKAQV−30[配列番号94]及び/又はDRB1*0404により提示される、カリクレイン4の155−LLANGRMPTVLQCVN−169[配列番号95]及び/又はDRB1*0701により提示される、カリクレイン4の160−RMPTVLQCVNVSVVS−174[配列番号96]及び/又はDPB1*0401により提示される、カリクレイン4の125−SVSESDTIRSISIAS−139[配列番号97]から選択されるT−細胞エピトープを含む複合体;
b.EBV感染細胞のクリアランスのため、MHCIと複合体化される、EBV核抗原3からのHLA B8拘束性エピトープ、FLRGRAYGL[配列番号98];
c.これらのMHC−ペプチド複合体(表1を参照されたい)を発現している腫瘍細胞が付随する癌の治療のため、MHC1 HLA−A0201により提示される、MAGE−AペプチドYLEYRQVPG;
d.これらのMHC−ペプチド複合体(表1を参照されたい)を発現している腫瘍細胞が付随する癌の治療のため、MHC−1 HLA−CW7により提示される、MAGE−AペプチドEGDCAPEEK;
e.前立腺癌の治療のため、HLA−A2とHLA−A2拘束性CD8+ T−細胞エピトープ、例えば、九量体ペプチドFLFLLFFWL[配列番号99](前立腺酸性ホスファターゼ由来(PAP,同様に前立腺特異的な酸性ホスファターゼ(PSAP)))、TLMSAMTNL[配列番号100](PAP由来)、ALDVYNGLL[配列番号101](PAP由来)、ヒトHLA−A2.1拘束性CTLエピトープILLWQPIPV[配列番号102](PAP−3由来)、前立腺の六回膜貫通上皮抗原(STEAP)との複合体、又はHLA−A2.1とHLA−A2.1拘束性CTLエピトープ LLLGTIHAL[配列番号103](STEAP−3由来)、ムチンに由来するエピトープ(MUC−1及びMUC−2)、MUC−1−32mer(CHGVTSAPDTRPAPGSTAPPAHGVTSAPDTRPA[配列番号104])、Globo H、Lewisy、Tn(c)、TF(c)クラスター、GM2、前立腺特異的膜抗原(PSMA)、カリクレイン4、プロステインに由来するエピトープとの複合体、又はHLA−A2.1とBA46、PTH−rP、HER−2/neu、hTERT、及びMAGE−A8に由来するHLA−A2.1拘束性エピトープとの複合体;
f.異常細胞(例えば、乳癌における)のターゲティングのため又は結腸直腸癌の治療のため、異常細胞特異的変更型MUC−1における異常細胞特異的エピトープをMHCと複合体化したもの、又は異常細胞特異的変更型MUC−1における異常細胞特異的エピトープ;
g.多形性脳腫瘍グリオブラストーマの治療のため、異常細胞特異的上皮細胞成長因子レセプター変異型vIIIの異常細胞特異的エピトープをMHCと複合体化したもの、又は上皮細胞成長因子レセプター変異型vIIIの異常細胞特異的エピトープ;
h.Her−2及び/又はHer−1過剰発現に関連する悪性腫瘍の治療のため、ヒトHer−2/neuのT−細胞エピトープペプチド369〜376とMHCとの複合体;
i.多発性骨髄腫の治療のため、CD44−v6、CD44−v9、CD44−v10として知られる異常細胞特異的表面マーカーCD44スプライスバリアントのエピトープをMHCと複合体化したもの、又は異常細胞特異的CD44スプライスバリアントの異常細胞特異的エピトープ;

0040

本発明の抗体による、感染した異常細胞の特異的及び選択的なターゲティングに適切な標的結合部位は、MHC分子と複合体化される病原体由来抗原ペプチドである。ヒト乳頭腫ウイルスのE6及びE7タンパク質のT−細胞エピトープと示されるHLA分子とが複合体化される例は、以下に提供される。HLA分子と病原体由来T−細胞エピトープとが複合体化される組合せによって、本発明の抗体に対する、感染した異常細胞における特異的な標的が提供される。感染した異常細胞の例は、MHCとの関連で、例えば、E6又はE7タンパク質に由来するT−細胞エピトープを提示している、ヒト乳頭腫ウイルス(HPV)に感染した頚部におけるケラチノサイトである。適切な標的HPV16 E6 T−細胞エピトープの例は、HLA A1に結合する、ペプチドFQDPQERPR[配列番号39]、TTLEQQYNK[配列番号40]、ISEYRHYCYS[配列番号41]及びGTTLEQQYNK[配列番号42]、HLA A2に結合する、KISEYRHYC[配列番号43]及びYCYSIYGTTL[配列番号44]、HLA A3に結合する、LLRREVYDF[配列番号45]及びIVYRDGNPY[配列番号46]、HLA A11に結合する、TTLEQQYNK[配列番号47]、HLA A24に結合する、CYSLYGTTL[配列番号48]、KLPQLCTEL[配列番号49]、HYCYSLYGT[配列番号50]、LYGTTLEQQY[配列番号51]、EVYDFAFRDL[配列番号52]及びVYDFAFRDLC[配列番号53]、HLA A*0201に結合する、29−TIHDIILECV−38[配列番号54]である。例えば、HLA A*0201に結合する、86−TLGIVCPI−93[配列番号55]、82−LLMGTLGIV−90 [配列番号56]、85−GTLGIVCPI−93[配列番号57]及び86−TLGIVCPIC−94[配列番号58]、HLA A1、A2、A3、A11又はA24に結合する、HPV 18 E6 T−細胞エピトープ及びHPV 18 E7 T−細胞エピトープなどのHPV 16 E7 T−細胞エピトープは、等しく適用可能である。HPV感染細胞に関連するT−細胞エピトープのさらなる追加の例は、HLA DRに結合する、HPV E7由来ペプチド1−MHGDTPTLHEYD−12[配列番号59]、48−DRAHYNIVTFCCKCD−62[配列番号60]及び62−DSTLRLCVQSTHVD−75[配列番号61]、HLA A*201に結合する、7−TLHEYMLDL−15[配列番号62]、11−YMLDLQPETT−20[配列番号63]、11−YMLDLQPET−19[配列番号64]及び12−MLDLQPETT−20[配列番号65]、HLA B18に結合する、16−QPETTDLYCY−25[配列番号66]、44−QAPDRAHY−52[配列番号67]及び46−EPDRAHYNIV−55[配列番号68]、HLADQ2に結合する、35−EDEIDGPAGQAEPDRA−50[配列番号69]、HLA DR3に結合する、43−GQAEPDRAHYNIVTFCCKCDSTLRLCVQSTHVDIR−77[配列番号70]、HLA DR15に結合する、50−AHYNIVTFCCKCD−62[配列番号71]、HLA DR17に結合する、58−CCKCDSTLRLC−68[配列番号72]及びHLA−DRB1*0901に結合する、61−CDSTLRLCVQSTHVDIRTLE−80[配列番号73]である。

0041

本発明の抗体による、異常細胞の特異的及び選択的なターゲティングに適切な結合部位を選択するための良好な供給元は、T−細胞規定の腫瘍抗原及びT−細胞エピトープに結合するHLAをリストするペプチドデータベース[9−12;www.cancerimmunity.org/peptidedatabase/Tcellepitopes.htm]である。このデータベースは、腫瘍細胞にユニークな又は腫瘍細胞により過剰発現される、示されるHLAのクラスを含むMHC分子と複合体化される抗原ペプチドの組合せを提供する。

0042

実施例2:HLA−A0201/マルチMAGE−Aに特異的なヒト抗体断片の選択
HLA−A0201提示マルチMAGE−AエピトープY−L−E−Y−R−Q−V−P−V[配列番号6]及びFLWGPRALV[配列番号23]に特異的な免疫グロブリン可変領域を含むヒト抗体断片を得るために、以前de Haardら(2)により記載された手順に従ってヒトFabファージディスプレイライブラリーが構築され、1)ビオチン化されたMHC/p複合体を用いる本質的にChamesら(3)により記載されたような、又は2)関連抗原を発現している細胞における、選択のために使用された。

0043

2.1:ビオチン化されたMHC−ペプチド複合体を用いる、HLA−A0201/YLEYRQVPVに特異的なヒト抗体断片の選択:
ヒトFabファージ(1013コロニー形成単位)はまず2%脱脂粉乳を含有するPBS(PBSM)中室温で1時間プレインキュベートされた。並行して、200μlのストレプトアビジン被膜ビーズダイナル(Dynal)(商標))はPBSM中1時間平衡化された。それに続くラウンドでは、100μlのビーズが使用された。パンMHCバインダー枯渇させるため、それぞれの選択ラウンドでは、無関係なペプチドを含有するビオチン化MHCクラスI−ペプチド(MHC−p)複合体(Sanquin、オランダ)200nMがファージに添加され、回転下30分間インキュベートされた。平衡化されたビーズが添加され、その混合物は回転下15分間インキュベートされた。ビーズは磁力を用いてチューブの側面に引き付けられた。枯渇されたファージ画分に、それに続いて減少する量のビオチン化MHC−p複合体(第1ラウンドでは200nM、第2及び第3ラウンドでは20nM)が添加され、連続回転させながら室温で1時間インキュベートされた。同時に、パンMHCクラスI結合可溶性Fab(D3)がファージMHC−p複合体混合物に添加された(それぞれ1〜3ラウンドで50、10及び5μg)。平衡化されたストレプトアビジン被膜ビーズが添加され、その混合物は回転下15分間インキュベートされた。ファージは磁力により選択された。非結合ファージは、PBSMを用いた5回洗浄ステップ、0.1%Tweenを含有するPBSを用いた5ステップ及びPBSを用いた5ステップにより取り除かれた。ファージは、500μlの新たに調製されたトリエチルアミン(100mM)と一緒に10分間インキュベートすることによりビーズから溶出された。溶液のpHは、500μlの1M Tris(pH7.5)の添加により中和された。溶出されたファージは、37℃で30分間、対数増殖する大腸菌(E.Coli)TG1細胞(0.5のOD600nm)と一緒にインキュベートされた。細菌は2×TYAGプレート上で一晩増殖させた。次の日、コロニー採取され、50mlの2×TYAGにおいて10μlの接種材料が使用された。細胞は0.5のOD600nmまで増殖させ、5mlのこの懸濁液にM13k07ヘルパーファージ(5×1011コロニー形成単位)を感染させた。37℃で30分間インキュベートした後、細胞は遠心分離され、25mlの2×TYAKに再懸濁され、30℃で一晩増殖させた。ファージは既に記載されたとおりに培養上清から回収され、次のラウンドのパニングのために使用された。3回の選択ラウンド後、261倍の濃縮が得られ、分析された282クローンのうち46がHLA−A2−マルチMAGE−A複合体に特異的であることが明らかにされた(図1)。HLA−A0201/マルチMAGE−A複合体及びJCウイルス由来ペプチドとのHLA−A0201複合体を使用するELISAを用いて、選択されたFabの特異性が決定された。

0044

2.2:細胞を用いる、HLA−A0201/FLWGPRALVに特異的なヒトFabの選択。
HLA−A0201/FLWGPRALVに特異的に結合するFab−ファージの選択は、マウスCMT64肺腫瘍細胞を用いて実施された。HLA−A0201/FLWGPRALV(A2/FLW)複合体を安定に発現しているCMT64細胞を得るために、CMT64細胞は、単鎖ペプチド−□2M−HLA−A0201重鎖構築物[配列番号105]をコードするベクターを有するレトロウイルスで感染させた。ヒトFabファージ(1013コロニー形成単位)はまず2%FCSを含有するPBS(PBSF)中室温で1時間プレインキュベートされた。並行して、1.0×106のCMT64−A2/FLW細胞は、PBSF中で1時間平衡化された。ファージは、最初に、HLA−A0210/YLEYRQVPGを発現している10×106のCMT64細胞で1時間インキュベートされて、非特異的に結合しているファージが枯渇させられた。非結合画分は、次いで、HLA−A0201/FLWGPRALV発現CMT64細胞でインキュベートされた(1時間、4℃)。多数回の洗浄操作後、結合したファージは、500μlの新たに調製されたトリエチルアミン(100mM)を添加することにより溶出された。溶液のpHは、500μlの1M Tris(pH7.5)の添加により中和された。溶出されたファージは、37℃で30分間、対数増殖する大腸菌(E.Coli)TG1細胞(0.5のOD600nm)と一緒にインキュベートされた。細菌は2×TYAGプレート上で一晩増殖させた。次の日、コロニーは採取された。4回の選択ラウンド後、個々のクローンは、選択され、結合の特異性について試験した。

0045

2.3:HLA−A0201/マルチMAGE−Aエピトープに特異的なヒトFabは抗原陽性細胞に結合する。

0046

マルチMAGE−A;Y−L−E−Y−R−Q−V−P−V
Fabファージは、マルチMAGE−AペプチドY−L−E−Y−R−Q−V−P−Vが負荷されたHLA−A0201陽性EBV形質転換B−LCLに結合する能力について分析された。B−LCL株BSM(0.5×106)は、30分間、37℃で、マルチMAGE−Aペプチド(100μlのPBS中に10μg)を負荷され、続いてFabファージAH5、CB1、CG1、BD5及びBC7と一緒にインキュベートされ、フローサイトメトリーにより分析された。図2に示されるように、Fab AH5、CB1及びCG1はペプチド負荷細胞のみに特異的に結合するが、Fab BD5及びBC7は、マルチMAGE−Aペプチドが負荷されていないBSMに対して非特異的結合を示した。AH5、CB1及びCG1による非ペプチド負荷細胞への結合は観察されなかった。

0047

次いで、AH5、CB1及びCG1を提示しているファージ、並びにHLA−A0101/MAGE−A1特異的FabファージG8(4)を用いて、組織学的起源の異なる腫瘍細胞株が染色された。この目的のために、前立腺癌細胞(LNCaP)、多発性骨髄腫細胞(MDN)、黒色腫細胞(MZ2−MEL43及びG43)及び乳癌細胞(MDA−MB157)は染色されフローサイトメトリーにより分析された(図3)。Fab AH5は多発性骨髄腫細胞MDNに特異的に結合したが、HLA−A0201陰性黒色腫及び乳癌細胞には結合しなかった。CB1とCG1の両方は黒色腫細胞株G43上で非特異的結合を示した。陽性対照Fab G8は試験されたすべての細胞株への結合を示した。

0048

マルチMAGE−A;F−L−W−G−P−R−A−L−V
HLA−A0201/FLWGPRALVで選択されたFabクローンF9の細胞結合能を決定するため、可溶性Fab断片が、TG−1細菌の誘導により作製された。pCes−F9を含有するTG−1は、OD=0,8まで増殖させた、そしてFab産生は、1mMIPTGの添加により誘導された。13時間の誘導後、細菌のペリラス分画は、単離され、一晩透析された。次の日、可溶性Fab F9断片は、IMACにより精製された。

0049

精製されたFabF9は、0.5×106のHLA−A0210/YLEYRQVPG、HLA−A0201/FLWGPRALVのいずれかを発現しているCMT64細胞、又はヒトHLAを発現していないCMT64細胞に添加された。図6に示されるように、FabクローンF9は、HLA−A0201/FLWGPRALV発現CMT64細胞に特異的に結合するが、ヒトHLAを発現しない又は無関係なHLA−A0201/YLEYRQVPG分子を発現するCMT64細胞にはしない。

0050

2.4:FabAH5はHLA−A0201/マルチMAGE−A複合体のみに結合する。
複数のペプチド/MHC複合体を使用するELISAによってFab−AH5の特異性が確認された。この目的のために、ペプチド、マルチMAGE−A、gp100、JCV及びMAGE−C2を提示するHLA−A0201複合体、並びにHLA−A1/MAGE−A1複合体は96ウェルプレート上に固定され、Fab AH5及び対照Fab G8を表示するファージと一緒にインキュベートされた。図4に示されるように、AH5はHLA−A0201/マルチMAGE−Aのみに結合し、無関係な複合体HLA−A0201/gp100、HLA−A0201/MAGE−C2、HLA−A0201/JCV及びHLA−A0101/MAGE−A1には結合しない。陽性対照Fab G8はその関連標的HLA−A0101/MAGE−A1のみに結合する。

0051

HLA−A0201−マルチMAGE−A複合体結合性FabAH5をコードする核酸は、ヒト抗体Ch2−Ch3ドメインをコードする核酸と組み合わされて、選択されたCl−Vlコード核酸を包含するヒト抗体軽鎖をコードする及び選択されたCh−Vhコード核酸を包含するヒト抗体重鎖をコードする、核酸分子が提供される。これらの所望の免疫グロブリンをコードする核酸分子は、プラスミドを介して又は発現ベクターを介して、真核生物の宿主細胞、例えば、CHO細胞に導入される。免疫グロブリンの発現後、それは細胞培養物から単離され、精製される。次いで、選択された毒性部分は、例えば、Universal Linkage Systemリンカー化学を用いて、免疫グロブリンに連結される。

0052

実施例3.毒性部分を備える免疫グロブリンの細胞結合及び内部移行。
本発明の抗体の結合能は、フローサイトメトリーにより分析される。例えば、HLA−A0201及びマルチMAGE−Aペプチドの複合体に特異的な免疫グロブリン可変領域を含む抗体が、分析される。HLA−A0201/マルチMAGE−A陽性腫瘍細胞(Daju、MDN及びmel624)及びHLA−A0201/マルチMAGE−A陰性細胞(BSM、G43及び293)は、氷上で精製抗体とインキュベートされ、蛍光ラベルした抗体の添加により検出される。抗体により結合された細胞は、フローサイトメトリーにより、定量され、視覚化される。抗体の内部移行は、共焦点顕微鏡法により分析される。この目的のために、細胞は、抗体と一緒にインキュベートされ、氷上で30分間維持されて、結合させたが、内部移行されない。次に、抗体に特異的な蛍光ラベルした抗体が、添加される。内部移行を誘導するために、細胞は、37℃に移され、5、10及び15分後、1%PFAで固定される。

0053

実施例4:多様な腫瘍細胞における本発明の抗体によるアポトーシス誘導
4.1:毒性部分を備える免疫グロブリンによる多様な腫瘍細胞の死滅。
本発明の抗体は、免疫グロブリン可変領域への結合部位を含む抗原を発現することが知られている、多様な腫瘍細胞と一緒にインキュベートすることによりアポトーシスを誘導するための能力について分析される。例えば、HLA−A0201及びマルチMAGE−Aペプチド、AH5−BTXの複合体に特異的な免疫グロブリン可変領域VHを含む抗体は、BTXペプチド及びドキソルビシンを含有している合成HPMAポリマーと結合され(本発明者らが国際公開第2009131435号パンフレットに記載したとおり)、分析される。この目的のために、ドキソルビシンと結合される本発明の抗体は、HLA−A0201とMAGE−A遺伝子の両方を発現することが知られている多様な腫瘍細胞と一緒にインキュベートすることによりアポトーシスを誘導する能力について分析される。細胞株、Daju、Mel624(黒色腫)、PC346C(前立腺癌)及びMDN(多発性骨髄腫)並びにMAGE−A陰性細胞(911及びHEK293T)は、本発明の抗体の異なる濃度と一緒にインキュベートされる(DMEM培地中、pen/strep、グルタミン及び非必須アミノ酸が補充されている)。数時間後、細胞は、組織培養プレートからの細胞の剥離及び膜小疱形成などのアポトーシスの古典的徴候について目視で検査される。さらに、細胞は、活性カスパーゼ−3について染色されて、アポトーシスが示される。本発明の抗体が、Daju Mel 624、PC346C及びMDN細胞においてアポトーシスを誘導することが期待される。本発明の抗体で処置されない細胞、並びにHLA−A0201(HEK293T)及びMAGE−A遺伝子(911及びHEK293T)を発現しない細胞は影響を受けない。

0054

MAGE−A1ペプチドを提示する、HLA−A01の複合体に特異性を有するVh及びVlドメイン(scFv)を含む、別の抗体も、分析された。scFv−BTX構築物は、ドキソルビシンを含有するHPMAポリマーと結合され、MAGE−A1陽性及びMAGE−A1陰性の細胞と一緒にインキュベートされた。アポトーシスは、活性カスパーゼ3についての染色により示される。

0055

4.2:活性カスパーゼ3の検出。
アポトーシスに対する古典的な細胞内の顕著な特徴は活性カスパーゼ−3の存在である。本発明の抗体が活性カスパーゼ3を誘導するかどうかを決定するために、Daju、Mel624及びMDN細胞は、種々の濃度の本発明の抗体と一緒にインキュベートされる。4及び13時間後、FAM−DEVD−FMK(蛍光性カスパーゼ−3/7インヒビター)が、添加され、陽染性の細胞は、蛍光顕微鏡法及びフローサイトメトリーにより視覚化される。カスパーゼ−3活性は、本発明の抗体に特異的な標的結合部位を提供する抗原(の断片)と一緒に、抗原陽性細胞において示されるが、抗原陰性細胞において示されない。

0056

4.3腫瘍を有するマウスの毒性部分を備える免疫グロブリンでの処置。
触知可能な皮下の移植可能ヒト腫瘍(Daju又はMDN)を有するヌードマウス(NOD−scid、一群当たり8匹)は、異なる用量の毒性部分を備える免疫グロブリンを注射される。対照として、マウスは、標準の化学療法で処置される又はPBSでの注射を受ける。適量の毒性部分を備える免疫グロブリンを受けるマウスは、異常細胞が本発明の抗体への標的結合部位を曝露する場合に、化学療法又はPBSを受けるマウスよりも有意に長く生存する。

0057

実施例5:HLA−A0201/FLWGPRALV及びHLA−A0201/YLEYRQVPGに特異性を有するllama VHHの選択。
HLA−A0201/FLWGPRALV(A2/FLW)及びHLA−A0201/YLEYRQVPG(A2/YLE)に特異性を有するLlama VHH断片の選択が、これらのHLA/ペプチド複合体を安定に発現しているCMT64細胞において実施された。Llama VHHファージ(1011コロニー形成単位)はまず2%FCSを含有するPBS(PBSF)中室温で1時間プレインキュベートされた。並行して、1.0×106のCMT64−A2/FLW及び1.0×106のCMT64 A2/YLE細胞は、PBSF中で1時間平衡化された。非特異的結合するファージを枯渇させるため、A2/FLW又はA2/YLEのいずれかを発現している10×106のCMT64細胞は、llama VHHと1時間インキュベートされた。非結合画分は、次いで、A2/FLW又はA2/YLE発現CMT64細胞でインキュベートされた(1時間、4℃)。多数回の洗浄操作後、結合したファージは、500μlの新たに調製されたトリエチルアミン(100mM)を添加することにより溶出された。溶液のpHは、500μlの1M Tris(pH7.5)の添加により中和された。溶出されたファージは、37℃で30分間、対数増殖する大腸菌(E.Coli)TG1細胞(0.5のOD600nm)と一緒にインキュベートされた。細菌は2×TYAGプレート上で一晩増殖させた。次の日、コロニーは採取された。4回の選択ラウンド後、個々のクローンは、選択され、結合の特異性について試験された。

0058

5.2:HLA−A0201/マルチMAGE−Aエピトープに特異的なLlama VHHは抗原陽性細胞に結合する。
A2/FLW及びA2/YLEで選択されたVHHの細胞結合能を決定するため、可溶性VHH断片が、TG−1細菌の誘導により作製された。pHen−VHHを含有するTG−1は、OD=0,8まで増殖させ、そしてFab産生は、1mMIPTGの添加により誘導された。13時間の誘導後、細菌のペリプラスム分画は、単離され、一晩透析された。次の日、可溶性VHH断片は、IMACにより精製された。

0059

HLA−A0210/YLEYRQVPG、HLA−A0201/FLWGPRALVのいずれかを発現しているCMT64細胞(0.5×106)、又はヒトHLAを発現していないCMT64細胞は、1時間、4℃で、精製されたVHH断片と一緒にインキュベートされた。図7に示されるように、A2/FLW特異的VHHは、HLA−A0201/FLWGPRALV発現CMT64細胞に結合するが、ヒトHLAを発現しない又は無関係なHLA−A0201/YLEYRQVPG分子を発現するCMT64細胞には結合しない。A2/YLE特異的VHHは、HLA−A2/YLEYRQVPG発現CMT64細胞のみに結合し、A2/FLW陽性CMT64細胞及びヒトHLAを発現しないCMT64細胞には結合しない。

0060

[参考文献]
1. Stephanie Graff-Dubois, Olivier Faure,David-Alexandre Gross, Pedro Alves,Antonio Scardino, Salem Chouaib, Francois A.Lemonnier and Kostas Kosmatopoulos. Generation of CTLRecognizing anHLA-A*0201-Restricted Epitope Shared by MAGE-A1, -A2, -A3, -A4, -A6, -A10, and-A12 Tumor Antigens: Implication in a Broad-Spectrum Tumor Immunotherapy. TheJournal of Immunology, 2002, 169: 575-580.
2. Hans J. de Haard, Nicole van Neer, AnnekeReurs, Simon E. Hufton, Rob C. Roovers, Paula Henderikx, Adriaan P. de Bruine,Jan-Willem Arends, and Hennie R. Hoogenboom. A Large Non-immunized HumanFabFragment Phage Library That Permits Rapid Isolation and Kinetic Analysis ofHigh Affinity Antibodies. The Journal of Biological Chemistry. 1999, 274: 18218-18230.
3. Chames P, Hoogenboom H.R, Henderikx P.Selection of antigens against biotinylated antigens. In Antibody phage display,methods and protocols, Edited by P.M. O’Brien and R. Aitken. Methods inMolecular Biology 2002, 178:147-159.
4. Patrick Chames, Simon E. Hufton, PierreG. Coulie, Barbara Uchanska-Ziegler, Hennie R. Hoogenboom. Direct selection ofa human antibody fragment directed against the tumor T-cell epitope HLA-A1-MAGE-A1from a nonimmunized phage-Fab library. PNAS, 2000. 97: 7969-7974.
5. H.M. Noteborn, Proteins selectivelykilling tumor cells. Eur. J. Pharmacol., 2009. 625: 165-173.
6. Teicher, B.A. & Chari, R.V.J.,Antibody conjugate therapeutics: challenges and potential. Clin. Cancer Res.,2011, 17(20):6389-97.
7. McCurdy DK, TaiLQ, Imfeld KL, SchwartzM, Zaldivar F, Berman MA, Expression of melanoma antigen gene by cells frominflamed joints in juvenile rheumatoid arthritis, J. Rheumatol. 2002,29:2219-2224.
8. Marcar L, Maclaine NJ, Hupp TR, MeekDW,Mage-A cancer/testis antigens inhibit p53 function by blocking its interactionwith chromatin, Cancer Res. 2010, 70:10362-10370.
9. Van den Eynde B.J., van der Bruggen P.,T cell-defined tumor antigens. Curr. Opin. Immunol. 1997; 9: 684-93.
10. Houghton A.N., Gold J.S., BlachereN.E., Immunity against cancer: lessons learned from melanoma. Curr. Opin.Immunol. 2001; 13: 134-40.
11. van der Bruggen P., Zhang Y., Chaux P.,Stroobant V., Panichelli C., Schultz E.S., Chapiro J., Van den Eynde B.J.,Brasseur F., Boon T., Tumor-specific shared antigenic peptides recognized byhuman T cells. Immunol. Rev. 2002; 188: 51-64.
12. Parmiani G., De Filippo A., NovellinoL., Castelli C., Unique human tumor antigens: immunobiology and use in clinicaltrials. J. Immunol. 2007; 178: 1975-9.
13. Renkvist, N., Castelli, C., Robbins,P.F., Parmiani, G., A listing of human tumor antigens recognized byT-cells, Cancer Immunol. Immunother. 2001; 50: 3-15.
14. Ridgway, J.B.B., Presta, L.G., Carter,P., 'Knobs-into-holes' engineering of antibody CH3 domains for heavy chainheterodimerization Protein Engineering, 1996; 9, no.7: 617-621.

実施例

0061

[配列の識別
配列番号1.アミノ酸配列VhAH5
QLQLQESGGG VVQPGRSLRLSCAASGFTFSSYGMHWVRQAPGKEREGVAV ISYDGSNKYY ADSVKGRFTI SRDNSKNTLYLQMNSLRAED TAVYYCAGGS YYVPDYWGQGTLVTVSSGST SGS
配列番号3.アミノ酸配列 MAGE−AにおけるMHC−1HLA−A0201提示可能ペプチド
YLEYRQVPG
配列番号4.アミノ酸配列 MAGE−AにおけるMHC−1 HLA−CW7提示可能ペプチド
EGDCAPEEK
配列番号5.アミノ酸配列 MAGE−A1におけるMHC−1 HLA−A0201提示可能ペプチド
YLEYRQVPD
配列番号6.アミノ酸配列 HLA−A0201への結合能が増強された、MAGE−A1におけるMHC−1 HLA−A0201提示可能ペプチド
YLEYRQVPV
配列番号7.アミノ酸配列 Vh結合ドメイン11H
EVQLVQSGGG LVKPGGSLRL SCAASGFTFS DYYMSWIRQAPGKGLEWLSY ISSDGSTIYY ADSVKGRFTV SRDNAKNSLS LQMNSLRADD TAVYYCAVSPRGYYYYGLDLWGQGTTVTVS S
配列番号8、HLAに結合するMAGE−A3ペプチドエピトープのアミノ酸配列
IMPKAGLLI
配列番号9、HLAに結合するMAGE−A3ペプチドエピトープのアミノ酸配列
KKLLTQHFVQENYLEY
配列番号10、HLAに結合するMAGEペプチドエピトープのアミノ酸配列
EADPTGHSY
配列番号11、HLAに結合するMAGEペプチドエピトープのアミノ酸配列
SLFRAVITK
配列番号12、HLAに結合するMAGEペプチドエピトープのアミノ酸配列
NYKHCFPEI
配列番号13、HLAに結合するMAGEペプチドエピトープのアミノ酸配列
EVYDGREHSA
配列番号14、HLAに結合するMAGEペプチドエピトープのアミノ酸配列
REPVTKAEML
配列番号15、HLAに結合するMAGEペプチドエピトープのアミノ酸配列
DPARYEFLW
配列番号16 HLAに結合するMAGEペプチドエピトープのアミノ酸配列
SAFPTTINF
配列番号17、HLAに結合するMAGEペプチドエピトープのアミノ酸配列
SAYGEPRKL
配列番号18、HLAに結合するMAGEペプチドエピトープのアミノ酸配列
SAYGEPRKL
配列番号19、 HLAに結合するMAGEペプチドエピトープのアミノ酸配列
KMVELVHFL
配列番号20、HLAに結合するMAGEペプチドエピトープのアミノ酸配列
YLQLVFGIEV
配列番号21、HLAに結合するMAGEペプチドエピトープのアミノ酸配列
EYLQLVFGI
配列番号22、HLAに結合するMAGEペプチドエピトープのアミノ酸配列
EADPIGHLY
配列番号23、HLAに結合するMAGEペプチドエピトープのアミノ酸配列
FLWGPRALV
配列番号24、HLAに結合するMAGEペプチドエピトープのアミノ酸配列
MEVDPIGHLY
配列番号25、HLAに結合するMAGEペプチドエピトープのアミノ酸配列
WQYFFPVIF
配列番号26、HLAに結合するMAGEペプチドエピトープのアミノ酸配列
GVYDGREHTV
配列番号27、HLAに結合するMAGEペプチドエピトープのアミノ酸配列
MVKISGGPR
配列番号28、HLAに結合するMAGEペプチドエピトープのアミノ酸配列
GLYDGMEHL
配列番号29、HLAに結合するMAGEペプチドエピトープのアミノ酸配列
VRIGHLYIL
配列番号30、HLAに結合するBAGEペプチドエピトープのアミノ酸配列
AARAVFLAL
配列番号31、HLAに結合するDAM−6及びDAM−10ペプチドエピトープのアミノ酸配列
FLWGPRAYA
配列番号32、HLAに結合するGAGE−1/−2/−8ペプチドエピトープのアミノ酸配列
YRPRPRRY
配列番号33、HLAに結合するGAGE−3/−4/−5/−6/−7Bペプチドエピトープのアミノ酸配列
YYWPRPRRY
配列番号34、HLAに結合するNA88−Aペプチドエピトープのアミノ酸配列
MTQGQHFLQKV
配列番号35、HLAに結合するNY−ESO−1ペプチドエピトープのアミノ酸配列
SLLMWITQCFL
配列番号36、HLAに結合するNY−ESO−1aペプチドエピトープのアミノ酸配列
SLLMWITQC
配列番号37、HLAに結合するNY−ESO−1aペプチドエピトープのアミノ酸配列
QLSLLMWIT
配列番号38、HLAに結合するNY−ESO−1aペプチドエピトープのアミノ酸配列
ASGPGGGAPR
配列番号39、HLA A1に結合するHPV 16 E6 T−細胞エピトープ
FQDPQERPR
配列番号40、HLA A1に結合するHPV 16 E6 T−細胞エピトープ
TTLEQQYNK
配列番号41、HLA A1に結合するHPV 16 E6 T−細胞エピトープ
ISEYRHYCYS
配列番号42、HLA A1に結合するHPV 16 E6 T−細胞エピトープ
GTTLEQQYNK
配列番号43、HLA A2に結合するHPV 16 E6 T−細胞エピトープ
KISEYRHYC
配列番号44、HLA A2に結合するHPV 16 E6 T−細胞エピトープ
YCYSIYGTTL
配列番号45、HLA A3に結合するHPV 16 E6 T−細胞エピトープ
LLRREVYDF
配列番号46、HLA A3に結合するHPV 16 E6 T−細胞エピトープ
IVYRDGNPY
配列番号47、HLA A11に結合するHPV 16 E6 T−細胞エピトープ
TTLEQQYNK
配列番号48、HLA A24に結合するHPV 16 E6 T−細胞エピトープ
CYSLYGTTL
配列番号49、HLA A24に結合するHPV 16 E6 T−細胞エピトープ
KLPQLCTEL
配列番号50、HLA A24に結合するHPV 16 E6 T−細胞エピトープ
HYCYSLYGT
配列番号51、HLA A24に結合するHPV 16 E6 T−細胞エピトープ
LYGTTLEQQY
配列番号52、HLA A24に結合するHPV 16 E6 T−細胞エピトープ
EVYDFAFRDL
配列番号53、HLA A24に結合するHPV 16 E6 T−細胞エピトープ
VYDFAFRDLC
配列番号54、HLA A*0201に結合するHPV 16 E6 T−細胞エピトープ
29-TIHDIILECV-38
配列番号55、HLA A*0201に結合するHPV 16 E7 T−細胞エピトープ
86-TLGIVCPI-93
配列番号56、HLA A*0201に結合するHPV 16 E7 T−細胞エピトープ
82-LLMGTLGIV-90
配列番号57、HLA A*0201に結合するHPV 16 E7 T−細胞エピトープ
85-GTLGIVCPI-93
配列番号58、HLA A*0201に結合するHPV 16 E7 T−細胞エピトープ
86-TLGIVCPIC-94
配列番号59、HLA DRに結合するHPV E7 T−細胞エピトープ
1-MHGDTPTLHEYD-12
配列番号60、HLA DRに結合するHPV E7 T−細胞エピトープ
48-DRAHYNIVTFCCKCD-62
配列番号61、HLA DRに結合するHPV E7 T−細胞エピトープ
62-DSTLRLCVQSTHVD-75
配列番号62、HLA A*201に結合するHPV E7 T−細胞エピトープ
7-TLHEYMLDL-15
配列番号63、HLA A*201に結合するHPV E7 T−細胞エピトープ
11-YMLDLQPETT-20
配列番号64、HLA A*201に結合するHPV E7 T−細胞エピトープ
11-YMLDLQPET-19
配列番号65、HLA A*201に結合するHPV E7 T−細胞エピトープ
12-MLDLQPETT-20
配列番号66、HLA B18に結合するHPV E7 T−細胞エピトープ
16-QPETTDLYCY-25
配列番号67、HLA B18に結合するHPV E7 T−細胞エピトープ
44-QAEPDRAHY-52
配列番号68、HLA B18に結合するHPV E7 T−細胞エピトープ
46-EPDRAHYNIV-55
配列番号69、HLADQ2に結合するHPV E7 T−細胞エピトープ
35-EDEIDGPAGQAEPDRA-50
配列番号70、HLA DR3に結合するHPV E7 T−細胞エピトープ
43-GQAEPDRAHYNIVTFCCKCDSTLRLCVQSTHVDIR-77
配列番号71、HLA DR15に結合するHPV E7 T−細胞エピトープ
50-AHYNIVTFCCKCD-62
配列番号72、HLA DR17に結合するHPV E7 T−細胞エピトープ
58-CCKCDSTLRLC-68
配列番号73、HLA−DRB1*0901に結合するHPV E7 T−細胞エピトープ
61-CDSTLRLCVQSTHVDIRTLE-80
配列番号74、HLA−A2に結合するPSA T−細胞エピトープ
146-KLQCVDLHV-154
配列番号75、HLA−A2に結合するPSA T−細胞エピトープ
141-FLTPKKLQCV-150
配列番号76、HLA−A2に結合するPSA T−細胞エピトープ
154-VISNDVCAQV-163
配列番号77、HLA−A2に結合するPSA T−細胞エピトープ
154-YISNDVCAQV-163
配列番号78、HLA−A3に結合するPSA T−細胞エピトープ
162-QVHPQKVTK-170
配列番号79、HLA−A24に結合するPSA T−細胞エピトープ
152-CYASGWGSI-160
配列番号80、HLA−A24に結合するPSA T−細胞エピトープ
248-HYRKWIKDTI-257
配列番号81、HLA−A2に結合するPSMA T−細胞エピトープ
4-LLHETDSAV-12
配列番号82、HLA−A2に結合するPSMA T−細胞エピトープ
711-ALFDIESKV-719
配列番号83、HLA−A2に結合するPSMA T−細胞エピトープ
27-VLAGGFFLL-35
配列番号84、HLA−A24に結合するPSMA T−細胞エピトープ
178-NYARTEDFF-186
配列番号85、HLA−A24に結合するPSMA T−細胞エピトープ
227-LYSDPADYF-235
配列番号86、HLA−A24に結合するPSMA T−細胞エピトープ
624-TYSVSFDSL-632
配列番号87、HLA−A2に結合するPAPT−細胞エピトープ
299-ALDVYNGLL-307
配列番号88、HLA−A24に結合するPAP T−細胞エピトープ
213-LYCESVHNF-221
配列番号89、MHC−2に結合するPAP T−細胞エピトープ
199-GQDLFGIWSKVYDPL-213
配列番号90、MHC−2に結合するPAP T−細胞エピトープ
228-TEDTMTKLRELSELS-242
配列番号91、HLA−A2に結合するPSCA T−細胞エピトープ
14-ALQPGTALL-22
配列番号92、HLA−A2に結合するPSCA T−細胞エピトープ
105-AILALLPAL-113
配列番号93、HLA−A2に結合するPSCA T−細胞エピトープ
7-ALLMAGLAL-15
配列番号94、HLA−A2に結合するPSCA T−細胞エピトープ
21-LLCYSCKAQV-30
配列番号95、DRB1*0404に結合するカリクレイン4 T−細胞エピトープ
155-LLANGRMPTVLQCVN-169
配列番号96、DRB1*0701に結合するカリクレイン4 T−細胞エピトープ
160-RMPTVLQCVNVSVVS-174
配列番号97、DPB1*0401に結合するカリクレイン4 T−細胞エピトープ
125-SVSESDTIRSISIAS-139
配列番号98、MHC I HLA B8に結合するEBV核抗原3 T−細胞エピトープ
FLRGRAYGL
配列番号99、HLA−A2に結合するPAPのHLA−A2拘束性CD8+ T−細胞エピトープ
FLFLLFFWL
配列番号100、HLA−A2に結合するPAPのHLA−A2拘束性CD8+ T−細胞エピトープ
TLMSAMTNL
配列番号101、HLA−A2に結合するPAPのHLA−A2拘束性CD8+ T−細胞エピトープ
ALDVYNGLL
配列番号102、HLA A2.1に結合するPAP−3のヒトHLA−A2.1拘束性CTLエピトープ
ILLWQPIPV
配列番号103、HLA−A2.1に結合するSTEAP−3のHLA−A2.1拘束性CTLエピトープ
LLLGTIHAL
配列番号104、HLA−A2.1に結合するMUC−1及びMUC−2のHLA−A2.1−拘束性CTLエピトープ
CHGVTSAPDTRPAPGSTAPPAHGVTSAPDTRPA
配列番号105、単鎖HLA−A0201/FLWGPRALV構築物。
MAVMAPRTLVLLLSGALALTQTWAFLWGPRALVGGGGSGGGGSGGGGSGGGSGIQRTPKIQVYSRHPAENGKSNFLNCYVSGFHPSDIEVDLLKNGERIEKVEHSDLSFSKDWSFYLLYYTEFTPTEKDEYACRVNHVTLSQPKIVKWDRDMGGGGSGGGGSGGGGSGSHSMRYFFTSVSRPGRGEPRFIAVGYVDDTQFVRFDSDAASQRMEPRAPWIEQEGPEYWDGETRKVKAHSQTHRVDLGTLRGYYNQSESHTVQRMYGCDVGSDWRFLRG
YHQYAYDGKDYIALKEDLRSWTAADMAAQTTKHKWEAAHVAEQLRAYLEGTCVEWLRRYLENGKETLQRTDSPKAHVTHHPRSKGEVTLRCWALGFYPADITLTWQLNGEELTQDMELVETRPAGDGTFQKWASVVVPLGKEQNYTCRVYHEGLPEPLTLRWEPPPSTDSYMVIVAVLGVLGAMAIIGAVVAFVMKRRRNTGGGDYALAPGSQSSEMSLRDCKA

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