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課題

歯茎又は口腔粘膜に対する密着性に優れる口腔用組成物、並びに口腔用組成物の歯茎への密着性を増強する方法を提供することを目的とする。

解決手段

(A)脂肪酸デキストリン、(B)高分子化合物及び/又は研磨剤、及び、(C)水、を含有する、口腔用組成物を調製する。

概要

背景

歯周炎歯槽膿漏)や歯茎炎等、歯周病の予防や治療に用いるための、抗炎症剤殺菌剤などの有効成分を配合した歯磨剤ゲル剤等の口腔用組成物が知られている。特許文献1には、水溶性ピリジニウム化合物第四級アンモニウム化合物又はビグアニド系殺菌剤、特定の分子量とカチオン化度を有するカチオン化ヒドロキシエチルセルロース、特定の界面活性剤及び、特定量の非シリカ系研磨剤を含有する練歯磨組成物が開示されている。

概要

歯茎又は口腔粘膜に対する密着性に優れる口腔用組成物、並びに口腔用組成物の歯茎への密着性を増強する方法を提供することを目的とする。(A)脂肪酸デキストリン、(B)高分子化合物及び/又は研磨剤、及び、(C)水、を含有する、口腔用組成物を調製する。なし

目的

本発明は、上述のような状況の中、歯茎又は口腔粘膜に対する密着性に優れる口腔用組成物を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

(A)脂肪酸デキストリン、(B)高分子化合物及び/又は研磨剤、並びに、(C)水、を含有する、口腔用組成物

請求項2

(B)高分子化合物及び/又は研磨剤が、直鎖状高分子化合物である、請求項1に記載の口腔用組成物。

請求項3

(B)高分子化合物及び/又は研磨剤が、カルボキシビニルポリマーアルギン酸又はその塩、プルラン、及びセルロース系高分子からなる群より選択される少なくとも1種以上である、請求項1又は2に記載の口腔用組成物。

請求項4

(A)成分の総含有量1質量部に対する(B)成分の総含有量が、0.01〜500質量部である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の口腔用組成物。

請求項5

(C)水を、30質量%以上含有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の口腔用組成物。

請求項6

(A)脂肪酸デキストリンが、パルミチン酸デキストリンである、請求項1〜5のいずれか一項に記載の口腔用組成物。

請求項7

さらに、殺菌剤組織修復剤抗炎症剤、及び血行促進剤からなる群より選択される少なくとも一種を含有する、請求項1〜6のいずれか一項に記載の口腔用組成物。

請求項8

さらに、高級アルコールを含有する、請求項1〜7のいずれか一項に記載の口腔用組成物。

請求項9

さらに、界面活性剤を含有する、請求項1〜8のいずれか一項に記載の口腔用組成物。

請求項10

さらに、炭化水素を含有する、請求項1〜9のいずれか一項に記載の口腔用組成物。

請求項11

歯磨剤塗布剤、又は含嗽剤である、請求項1〜10のいずれか一項に記載の口腔用組成物。

請求項12

(A)脂肪酸デキストリン、(B)高分子化合物及び/又は研磨剤、並びに、(C)水、を含有させる工程を含む、口腔用組成物の歯茎への密着性を増強する方法。

技術分野

0001

本発明は、口腔用組成物に関する。

背景技術

0002

歯周炎歯槽膿漏)や歯茎炎等、歯周病の予防や治療に用いるための、抗炎症剤殺菌剤などの有効成分を配合した歯磨剤ゲル剤等の口腔用組成物が知られている。特許文献1には、水溶性ピリジニウム化合物第四級アンモニウム化合物又はビグアニド系殺菌剤、特定の分子量とカチオン化度を有するカチオン化ヒドロキシエチルセルロース、特定の界面活性剤及び、特定量の非シリカ系研磨剤を含有する練歯磨組成物が開示されている。

先行技術

0003

特開平6−239725号公報

発明が解決しようとする課題

0004

本発明は、上述のような状況の中、歯茎又は口腔粘膜に対する密着性に優れる口腔用組成物を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0005

本発明者らは、鋭意検討した結果、(A)脂肪酸デキストリン、(B)高分子化合物及び/又は研磨剤、並びに、(C)水を含有することによって、歯茎表面への高い密着性を有する口腔用組成物を調製できることを見出し、本発明に至った。

0006

すなわち、本発明は、以下の口腔用組成物を提供する。
項1.
(A)脂肪酸デキストリン、(B)高分子化合物及び/又は研磨剤、並びに、(C)水、を含有する、口腔用組成物。
項2.
(B)高分子化合物及び/又は研磨剤が、直鎖状高分子化合物である、項1に記載の口腔用組成物。
項3.
(B)高分子化合物及び/又は研磨剤が、カルボキシビニルポリマーアルギン酸又はその塩、プルラン、及びセルロース系高分子からなる群より選択される少なくとも1種以上である、項1又は2に記載の口腔用組成物。
項4.
(A)成分の総含有量1質量部に対する(B)成分の総含有量が、0.01〜500質量部である、項1〜3のいずれか一項に記載の口腔用組成物。
項5.
(C)水を、30質量%以上含有する、項1〜4のいずれか一項に記載の口腔用組成物。
項6.
(A)脂肪酸デキストリンが、パルミチン酸デキストリンである、項1〜5のいずれか一項に記載の口腔用組成物。
項7.
さらに、殺菌剤、組織修復剤、抗炎症剤、及び血行促進剤からなる群より選択される少なくとも一種を含有する、項1〜6のいずれか一項に記載の口腔用組成物。
項8.
さらに、高級アルコールを含有する、項1〜7のいずれか一項に記載の口腔用組成物。
項9.
さらに、界面活性剤を含有する、項1〜8のいずれか一項に記載の口腔用組成物。
項10.
さらに、炭化水素を含有する、項1〜9のいずれか一項に記載の口腔用組成物。
項11.
歯磨剤、塗布剤、又は含嗽剤である、項1〜10のいずれか一項に記載の口腔用組成物。

0007

さらに、本発明は、以下の方法を提供する。
項12.
(A)脂肪酸デキストリン、(B)高分子化合物及び/又は研磨剤、並びに、(C)水、を含有させる工程を含む、口腔用組成物の歯茎への密着性を増強する方法。

発明の効果

0008

本発明の口腔用組成物は、歯茎、口腔粘膜などの口腔組織に対する密着性が増強される。その結果、水溶性及び油溶性薬効成分などを基剤ごと口腔組織に密着させることができ、口腔内における剤の薬効作用などを高めることができる。

0009

[口腔用組成物]
本発明の口腔用組成物は、(A)脂肪酸デキストリン、(B)高分子化合物及び/又は研磨剤、並びに、(C)水、を含有する、口腔用組成物である。

0010

[(A)脂肪酸デキストリン]
脂肪酸デキストリンとは、デキストリン脂肪酸とのエステル化合物をいう。

0011

脂肪酸デキストリンを構成する脂肪酸は、炭素数6〜24のものが好ましく、例えば、パルミチン酸ステアリン酸アラキン酸オクタン酸カプリン酸ラウリン酸ミリスチン酸ベヘン酸等が挙げられる。中でも、本発明の効果をより顕著に奏する観点から、脂肪酸デキストリンを構成する脂肪酸としては、パルミチン酸が好ましい。

0012

本発明の口腔用組成物に含まれる脂肪酸デキストリンは、1種以上の脂肪酸により構成され得る。

0013

脂肪酸デキストリンは、医薬品、医薬部外品又は化粧品分野において一般的に用いられるものであれば特に限定されず、例えば、市販のものを利用でき、商品名「レオパールKL(表示名称:パルミチン酸デキストリン)」(千葉製粉株式会社製)、「レオパールKL2(表示名称:パルミチン酸デキストリン)」(千葉製粉株式会社製)、商品名「レオパールTL(表示名称:パルミチン酸デキストリン)」(千葉製粉株式会社製)、商品名「レオパールTL2(表示名称:パルミチン酸デキストリン)」(千葉製粉株式会社製)、商品名「レオパールTT(表示名称:(パルミチン酸/オクタン酸)デキストリン)」(千葉製粉株式会社製)、商品名「レオパールTT2(表示名称:(パルミチン酸/オクタン酸)デキストリン)」(千葉製粉株式会社製)等が挙げられる。

0014

(A)成分の含有量は、特に限定されないが、口腔組織に対する密着性を高める観点から、口腔用組成物の全量に対して、好ましくは、0.01質量%以上、より好ましくは0.05質量%以上、更に好ましくは0.1質量%以上、特に好ましくは0.25質量%以上である。

0015

(A)成分の含有量は、使用感を良好とする観点から、口腔用組成物の全量に対して、好ましくは2質量%以下、より好ましくは1質量%以下、特に好ましくは0.75質量%以下である。

0016

(A)成分の含有量は、口腔用組成物の全量に対して、好ましくは0.05〜2質量%、より好ましくは0.1〜1質量%、更に好ましくは0.25〜0.75質量%である。

0017

[(B)高分子化合物又は研磨剤]
本発明の口腔用組成物に含まれる高分子化合物は、天然由来物質であっても、化学合成によって得られる物質であってもよい。

0019

本発明の口腔用組成物に含まれる研磨剤としては、限定はされないが、例えばリン酸水素カルシウム第二リン酸カルシウム)・2水和物又は無水和物ピロリン酸カルシウム第三リン酸カルシウムハイドロキシアパタイト、第四リン酸カルシウム等のリン酸カルシウム系研磨剤;無水ケイ酸結晶性シリカ非晶性シリカシリカゲル沈降性シリカアルミノシリケートジルコノシリケート等のシリカ系研磨剤;ゼオライト炭酸カルシウム系研磨剤;不溶性メタリン酸カリウム酸化アルミニウム水酸化アルミニウムアルミナ炭酸マグネシウム;第三リン酸マグネシウム酸化亜鉛合成樹脂系研磨剤などを用いることができる。中でも、リン酸カルシウム系研磨剤又はシリカ系研磨剤がより好ましく、リン酸カルシウム系研磨剤が更に好ましく、リン酸水素カルシウム・2水和物又は無水和物が特に好ましい。

0020

これらの(B)成分は、医薬品、医薬部外品又は化粧品分野において一般的に用いられるものであれば特に限定されず、例えば、市販のものも使用することができる。

0021

これらの(B)成分は、すべて、1種単独で用いてもよく、2種以上を任意に組み合わせて用いてもよい。限定はされないが、本発明の効果を顕著に奏する観点及び口腔組織との間の摩擦を低減する観点から、(B)成分は、高分子化合物が好ましく、直鎖状高分子がより好ましく、カルボキシビニルポリマー、アルギン酸又はその塩、プルラン及びセルロース系高分子からなる群から選ばれる成分がさらに好ましい。また、(B)成分は、2種以上組み合わせることができる。(B)成分を2種以上組み合わせる場合、限定はされず、他の配合成分の種類及び含有量、製剤形態使用方法等に応じて適宜設定されるが、カルボキシビニルポリマー、アルギン酸又はその塩、プルラン及びセルロース系高分子からなる群から選ばれる2種以上を組み合わせることが好ましい。

0022

カルボキシビニルポリマーは、カルボキシル基を有するアクリル酸メタアクリル酸等を主体とするビニルポリマーであり、そのモノマー構成や分子量等に特に制約はなく、市販されている種々のカルボキシビニルポリマーを特に制限無く使用することができる。これら市販品としては、例えば、ルーブリゾール(Lubrizol Advanced Materials)社から販売されているカーボポール940(Carbopol 940)、カーボポール941(Carbopol 941)、カーボポール980(Carbopol 980)、カーボポール981(Carbopol 981)、カーボポールUltrez10(Carbopol Ultrez10)、カーボポールETD2050(Carbopol ETD2050)や、和光純薬社から販売されているハイビスワコー103、ハイビスワコー104、ハイビスワコー105、3Vシグマ社から販売されているシンタレンK、シンタレンLや、住友精化社から販売されているアクペックHV-501(AQUPEC HV-501)、アクペックHV-504(AQUPEC HV-504)、アクペックHV-505(AQUPEC HV-505)、アクペックHV-501E(AQUPEC HV-501E)、アクペックHV-504E(AQUPEC HV-504E)、アクペックHV-505E(AQUPEC HV-505E)、アクペックHV-501ER(AQUPEC HV-501ER)、アクペックHV-505ED(AQUPEC HV-505ED)等が挙げられる。

0023

アルギン酸は、2種類のウロン酸、即ち、D−マンヌロン酸(M)とL−グルロン酸(G)から構成される直鎖状多糖類である。アルギン酸は市販品を使用することもできる。本発明におけるアルギン酸の塩としては、例えば、ナトリウム塩カリウム塩などが挙げられるがこれらに限定されない。好ましくは、アルギン酸ナトリウムである。アルギン酸又はその塩は、1種又は2種以上を組み合わせて使用してもよい。アルギン酸又はその塩は、本発明の口腔内組成物の物性を好適に調整する観点から、カルシウム塩と組み合わせて用いることがより好ましい。

0024

プルランは、グルコース3分子がそれぞれα−1,4結合したマルトトリオースが、規則正しくα−1,6−結合でつながれた構造を持つ水溶性多糖である。市販品として、例えば(株)林原から食品添加物として販売されているものなどを使用することができる。

0025

セルロース系高分子化合物は、セルロースヒドロキシル基を他の官能基で置き換えることで得られるセルロース系高分子化合物である。セルロースのヒドロキシル基を置換する官能基としてはメトキシ基エトキシ基ヒドロキシメトキシ基、ヒドロキシエトキシ基、ヒドロキシプロポキシ基カルボキシメトキシ基、カルボキシエトキシ基等がある。セルロース系高分子化合物は、例えば、具体的には、メチルセルロースエチルセルロースヒドロキシエチルメチルセルロースヒドロキシエチルセルロースHEC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、カルボキシメチルセルロースCMC)及びその塩類(例えば、カルメロースナトリウムカルメロースカルシウムカルメロースアンモニウム)、ステアロキシヒドロキシプロピルメチルセルロース結晶セルロース塩化O−[2−ヒドロキシ−3−(トリメチルアンモニオプロピル]ヒドロキシエチルセルロース等が挙げられる。これらのセルロース系高分子は、1種又は2種類以上を組み合わせて使用することもできる。また、これらのセルロース系高分子化合物は、市販のものを用いることができ、これらの化合物の1種又は2種以上を組み合わせて使用してもよい。

0026

(B)成分の総含有量は、特に限定されず、他の配合成分の種類及び含有量、製剤形態、使用方法等に応じて適宜設定されるが、本発明の効果を顕著に奏する観点から、口腔用組成物の全量に対して、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.05質量%以上、更に好ましくは0.1質量%以上、さらにより好ましくは0.25重量%以上、特に好ましくは0.5質量%以上である。

0027

(B)成分の総含有量は、本発明の効果を顕著に奏する観点から、口腔用組成物の全量に対して、好ましくは50質量%以下、より好ましくは30質量%以下、更に好ましくは20質量%以下、特に好ましくは15質量%以下である。

0028

(B)成分の総含有量は、口腔用組成物の全量に対して、好ましくは0.01〜50質量%、より好ましくは0.05〜30質量%、更に好ましくは0.1〜20質量%、さらにより好ましくは0.25〜20重量%、特に好ましくは0.5〜15質量%である。

0029

(B)成分が高分子化合物である場合、高分子化合物の総含有量は、特に限定されず、他の配合成分の種類及び含有量、製剤形態、使用方法等に応じて適宜設定されるが、本発明の効果を顕著に奏する観点から、口腔用組成物の全量に対して、好ましくは0.05質量%以上、より好ましくは0.1質量%以上、更に好ましくは0.5質量%以上、特に好ましくは1質量%以上である。

0030

(B)成分が高分子化合物である場合、高分子化合物の総含有量は、本発明の効果を顕著に奏する観点から、口腔用組成物の全量に対して、好ましくは7.5質量%以下、より好ましくは5質量%以下、更に好ましくは3質量%以下、特に好ましくは2質量%以下、最も好ましくは1.5重量%以下である。

0031

(B)成分が高分子化合物である場合、高分子化合物の総含有量は、口腔用組成物の全量に対して、好ましくは0.05〜7.5質量%、より好ましくは0.1〜5質量%、更に好ましくは0.5〜3質量%、特に好ましくは1〜2質量%である。

0032

限定はされないが、好ましい態様では、例えば、カルボキシビニルポリマーを(B)成分として含有する場合に、カルボキシビニルポリマーの単独の含有量は、口腔用組成物の全量に対して、好ましくは0.05〜7.5質量%、より好ましく0.1〜5質量%、更に好ましくは0.5〜2質量%、特に好ましくは1〜1.5質量%である。

0033

限定はされないが、好ましい態様では、例えば、アルギン酸又はその塩を(B)成分として含有する場合に、アルギン酸又はその塩の単独の含有量は、口腔用組成物の全量に対して、好ましくは0.01〜10質量%、より好ましくは0.05〜5質量%、更に好ましくは0.1〜2質量%、特に好ましくは0.3〜1質量%である。

0034

(B)成分が研磨剤である場合、(B)成分の総含有量は、特に限定されず、他の配合成分の種類及び含有量、製剤形態、使用方法等に応じて適宜設定されるが、本発明の効果をより顕著に奏する観点から、口腔用組成物の全量に対して、好ましくは0.5質量%以上、より好ましくは1質量%以上、更に好ましくは5質量%以上である。

0035

(B)成分が研磨剤である場合、(B)成分の総含有量は、本発明の効果をより顕著に奏する観点から、口腔用組成物の全量に対して、好ましくは50質量%以下、より好ましくは20質量%以下、更に好ましくは15質量%以下である。

0036

(B)成分が研磨剤である場合、研磨剤の総含有量は、口腔用組成物の全量に対して、好ましくは0.5〜50質量%、より好ましくは1〜20質量%、更に好ましくは5〜15質量%である。

0037

[各成分の比]
本発明の口腔用組成物における(A)成分の総含有量1質量部に対する(B)成分の総含有量((B)/(A))は、特に限定されないが、本発明の効果を顕著に奏する観点から、好ましくは0.01〜500質量部、より好ましくは0.05〜200質量部、更に好ましくは0.1〜100質量部、特に好ましくは0.5〜50質量部である。

0038

本発明の(B)成分が高分子化合物である場合、本発明の口腔用組成物における(A)成分の総含有量1質量部に対する(B)成分の総含有量((B)/(A))は、特に限定されないが、本発明の効果を顕著に奏する観点から、好ましくは0.1〜50質量部、より好ましくは0.5〜20質量部、更に好ましくは1〜10質量部、特に好ましくは1.3〜6質量部である。

0039

本発明の(B)成分が研磨剤である場合、本発明の口腔用組成物における(A)成分の総含有量1質量部に対する(B)成分の総含有量((B)/(A))は、特に限定されないが、本発明の効果を顕著に奏する観点から、好ましくは、0.1〜500質量部、より好ましくは0.5〜200質量部、更に好ましくは1〜100質量部、特に好ましくは5〜50質量部である。

0040

[(C)水]
本発明の口腔用組成物は、水を含む。水の含有量は、使用感を向上させる観点から、口腔用組成物の全量に対して、好ましくは30質量%以上、より好ましくは40質量%以上、更に好ましくは50質量%以上であり、好ましくは80重量%以下、より好ましくは75重量%以下、更に好ましくは70重量%以下である。

0041

[薬効成分]
本発明の口腔用組成物には、本発明の効果を損なわない範囲で、薬効成分として、例えば、殺菌剤(カチオン性殺菌剤塩化セチルピリジニウム塩化ベンゼトニウムグルコン酸クロルヘキシジン塩酸クロルヘキシジンなど)、両性殺菌剤(ドデシルアミノエチルグリシンなど)、非イオン性殺菌剤(イソプロピルメチルフェノールヒノキチオールトリクロサンチモール、1,8−シネオールなど)、アニオン性殺菌剤(ラウロイルサルコシンナトリウム(LSS)など))、組織修復剤(アラントイン;アラントインβ−グリチルレチン酸、アラントインジヒドロキシアルミニウムアルジオキサ)、アラントインクロルヒドロキシアルミニウムアルクロキサ)、アラントインポリガラクツロン酸、アラントインアスコルビン酸、アラントインアセチル−DL−メチオニン、アラントインDL−パントテニルアルコール、DL−ピロリドンカルボン酸ナトリウム・アラントイン等のアラントインの塩;パンテノールなど)、抗炎症剤(アラントイン又はその塩、トラネキサム酸グリチルリチン酸又はその塩(グリチルリチン酸二カリウムグリチルリチン酸モノアンモニウム等)、β−グリチルレチン酸又はその誘導体グリチルレチン酸ステアリル等)、サリチル酸メチルl−メントール、トラネキサム酸、ε−アミノカプロン酸オウバクエキスなど)、出血抑制剤カルバゾクロム、トラネキサム酸、ε−アミノカプロン酸など)、知覚過敏抑制剤(硝酸カリウム塩化ストロンチウム乳酸アルミニウムなど)、血行促進剤(ビタミンE類(α−トコフェロールβ−トコフェロールγ−トコフェロール、δ−トコフェロール;酢酸dl−α−トコフェロール等の酢酸トコフェロールニコチン酸トコフェロールコハク酸トコフェロール等)など)、収斂剤塩化ナトリウムなど)、再石灰化剤フッ化ナトリウムモノフルオロリン酸ナトリウムMFP)、フッ化スズなど)、酵素ラクトフェリンラクトパーオキシダーゼデキストラナーゼリゾチームプロテアーゼアミラーゼムタナーゼなど)、銅クロロフィリンナトリウムリン酸L−アスコルビルマグネシウム塩化亜鉛ポリリン酸ナトリウムピロリン酸ナトリウムなどを組み合わせて用いることができる。これらの薬効成分は、1種単独で用いてもよいし、2種以上の組み合わせで用いてもよい。

0042

本発明の口腔用組成物には、本発明の効果を損なわない範囲で、アスナロエキス、オウバクエキス、トウキエキスオウゴンエキスカミツレエキスラタニアエキスミルラエキス、マヌカハニー抽出物ポリフェノール類カテキン類フラボン類プロアントシアニン類などの植物由来の薬効成分を単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。

0043

本発明の口腔用組成物には、本発明の効果を損なわない範囲で、その他の薬効成分として、クエン酸亜鉛サンギナリンデルモピノールナイシンキトサンクロロフィルなどを、単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。

0044

本発明の口腔用組成物は、本願発明の効果をより顕著に奏する観点から、薬効成分としては、殺菌剤、組織修復剤、抗炎症剤、及び血行促進剤からなる群より選択される少なくとも一種を含有することが好ましく、カチオン性殺菌剤、アラントイン、グリチルリチン酸又はその塩、β−グリチルレチン酸又はその誘導体、及びビタミンE類からなる群より選択される少なくとも一種を含有することが好ましく、塩化セチルピリジニウム、アラントイン、グリチルリチン酸二カリウム、β—グリチルレチン酸、及び酢酸トコフェロールからなる群より選択される少なくとも一種を含有することが更に好ましい。

0045

本発明の口腔用組成物に用いられる薬効成分は、水溶性であっても非水溶性であっても本発明の効果を抑制せず、また本発明の効果により歯茎への密着性増強作用が期待できる。中でも、水溶性の薬効成分がより好ましい。

0046

[界面活性剤]
本発明の口腔用組成物は、界面活性剤を更に含有してもよい。界面活性剤を含有することで、本発明による効果がより顕著に奏される。

0047

界面活性剤としては、非イオン性界面活性剤両性界面活性剤陰イオン性界面活性剤陽イオン性界面活性剤などを用いることができる。中でも、本発明の効果を顕著に奏する観点から、非イオン性界面活性剤及び両性界面活性剤からなる群より選択される少なくとも1種以上を含むことが好ましい。

0048

非イオン性界面活性剤としては、例えば、ソルビタンモノイソステアレートソルビタンモノラウレートソルビタンモノパルミテートソルビタンモノステアレートペンタ−2−エチルヘキシルジグリセロールソルビタン、テトラ−2−エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタン等のソルビタン脂肪酸エステル類;モノラウリル酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン(ポリソルベート20)、モノステアリン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン(ポリソルベート60)、モノオレイン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン(ポリソルベート80)、イソステアリン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類モノオレイン酸ポリエチレングリコールモノラウリン酸ポリエチレングリコール等のポリエチレングリコール脂肪酸エステル類;モノステアリン酸プロピレングリコール等のプロピレングリコール脂肪酸エステル類;ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油40(HCO−40)、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油50(HCO−50)、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60(HCO−60)、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油80等の硬化ヒマシ油誘導体ラウリン酸ジエタノールアミド等の脂肪酸アルカノールアミドグリセリンアルキルエーテルラウリルグルコシドデシルグルコシド等のアルキルグルコシド;ポリオキシエチレン(20)オレイルエーテルポリオキシエチレンセチルエーテル等のポリオキシアルキレンアルキルエーテルポリグリセリン脂肪酸エステルポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステルポリオキシアルキレン脂肪酸エステルモノステアリン酸グリセリル等のグリセリン脂肪酸エステルショ糖脂肪酸エステルマルトース脂肪酸エステル等の糖脂肪酸エステルマルチトール脂肪酸エステル等の糖アルコール脂肪酸エステル;ポリオキシエチレンラウリルアルコールエーテルなどが挙げられる。

0049

両性界面活性剤としては、例えば、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチル−N−イミダゾリニウムベタイン等のイミダゾリニウムベタイン;ラウリルスルホベタイン、ラウリルヒドロキシスルホベタイン等のアルキルスルホベタイン;ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン等の酢酸ベタインヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン等のヤシ油脂肪酸アミドアルキルベタイン;N−アルキル−1−ヒドロキシエチルイミダゾリンベタインナトリウム等の長鎖アルキルイミダゾリンベタイン塩などが挙げられる。

0052

その他の界面活性剤として、例えば、ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体、ラウリルPEG−9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン、PEG−9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン等のシリコーン系界面活性剤などが挙げられる。

0053

界面活性剤としては、本発明の効果をより顕著に奏する観点から、非イオン性界面活性剤、陰イオン性界面活性剤が好ましく、非イオン性界面活性剤がより好ましく、ソルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類が更に好ましい。
界面活性剤の総含有量は、特に限定されず、界面活性剤の種類、他の配合成分の種類及び含有量、製剤形態、使用方法等に応じて適宜設定されるが、本発明の効果をより顕著に奏し、かつ、洗浄力を十分に奏する観点から、口腔用組成物の全量に対して、好ましくは0.1〜20質量%、より好ましくは0.5〜10質量%、更に好ましくは1〜7.5質量%、特に好ましくは2〜5質量%である。
界面活性剤が非イオン界面活性剤である場合、非イオン界面活性剤の総含有量は、口腔用組成物の全量に対して、好ましくは0.1〜20質量%、より好ましくは0.5〜10質量%、更に好ましくは1〜7.5質量%、特に好ましくは2〜5質量%である。

0054

[炭化水素]
本発明の口腔用組成物は、炭化水素を更に含有してもよい。炭化水素を含有することで、本発明による効果がより顕著に奏される。

0055

炭化水素としては、パラフィン系炭化水素オレフィン系炭化水素が用いられ、例えば、流動パラフィンワセリンスクワランスクワレンセレシン軽質流動パラフィンパラフィンワックス蜜蝋カルナバワックスプリスタンマイクロクリスタリンワックスなどが挙げられる。本発明の効果をさらに高める観点から、流動パラフィン又はワセリンがより好ましく、流動パラフィンが更に好ましい。

0056

炭化水素の総含有量は、特に限定されず、炭化水素の種類、他の配合成分の種類及び含有量、製剤形態、使用方法等に応じて適宜設定されるが、本発明の効果を顕著に奏する観点、及び使用感をさらに高める観点から、口腔用組成物の全量に対して、好ましくは0.5〜30質量%、より好ましく1〜25質量%、更に好ましくは3〜20質量%、特に好ましくは5.1〜15質量%である。

0057

[その他添加剤
本発明の口腔用組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、医薬品、医薬部外品、化粧品食品等として用いられ得る、公知の高級アルコール、溶解補助剤湿潤剤保存剤キレート剤pH調整剤甘味料香料着色剤などの添加剤を配合することができる。これらの添加剤は、いずれも1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。

0058

本発明の口腔用組成物は、高級アルコールを用いることができる。高級アルコールは、炭素数6以上のアルコールを指し、直鎖状又は分枝状の構造のいずれでも良い。高級アルコールとしては、限定はされないが、C8〜C24脂肪族アルコールが好ましい。このようなアルコールには、セタノールセチルアルコール)、ステアリルアルコールセトステアリルアルコール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコールオレイルアルコールカプリルアルコール、リノリルアルコール、又はベヘニルアルコールが含まれる。本発明の口腔用組成物の効果をさらに高める観点から、好ましくはセタノール、ステアリルアルコール、及びセトステアリルアルコールから選ばれる1種以上、より好ましくはセタノール又はステアリルアルコールから選ばれる1種以上、更に好ましくはセタノールが用いられる。

0059

湿潤剤としては、例えば、キシリトールエリスリトール、マルチトール、ソルビトールラクチトールトレハロースマンニトール等の糖アルコールエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールグリセリンなどの多価アルコールが挙げられる。

0060

溶解補助剤の好適な例としては、例えば、エタノールプロパノールなどの低級アルコールなどが挙げられる。

0062

キレート剤としては、例えば、EDTA・2ナトリウム塩、EDTA・カルシウム・2ナトリウム塩などが挙げられる。

0064

甘味料としては、例えば、糖類又は糖アルコール(キシリトール、パラチノース、エリスリトール、マルチトール、アラビトール)、ステビオサイドステビアエキスソーマチングリチルリチンスクラロースアセスルファムカリウムサッカリンナトリウムアスパルテームネオヘスペリジジヒドロカルコンペリルチンなどが挙げられる。

0065

[pH]
本発明の口腔用組成物のpHは、(A)及び(B)成分の種類、他の配合成分の種類及び含有量、製材形態、使用方法等に応じて適宜設定され、生理学的又は薬学的に許容できる範囲であれば制限されないが、使用感を良好にする観点から、好ましくはpH3.5〜9、より好ましくは4〜8、更に好ましくは4.5〜7である。

0066

[用途]
本発明の口腔用組成物は、歯周組織などの口腔内の組織と接触して密着し、残存することで、口腔内の組織に薬理成分などを持続的に作用させることができる。そのため、歯肉炎や歯槽膿漏などの歯周病の改善又は予防、むし歯や知覚過敏などの歯の疾患の改善又は予防、口腔内の組織の状態の改善などに用いることができるが、歯周病の改善又は予防に用いられることが好ましい。

0067

本発明の口腔用組成物は、研磨剤を含まない態様とすることもできる。その場合は、口腔組織との間に発生する摩擦を低減させる作用が期待できる。より具体的には、歯ブラシ等に本実施形態にかかる組成物を塗布して、歯茎をブラッシングした際に歯茎と歯ブラシの間等で発生する摩擦を低減させることができ、そのため、歯茎等の口腔組織を傷つけずにブラッシングすることが可能となるため、上記の用途にとって好ましい。

0068

歯周病は、その病状の進行によって、大きく歯茎炎(歯肉炎)と歯槽膿漏(歯周炎)の2つに分けられる。本発明の口腔用組成物は、これらいずれの改善又は予防にも用いることができる。

0069

本明細書において、口腔内の組織と密着する、とは、口腔内の組織に付着してとどまることを指す。そのため、「密着」若しくは「密着性」は、「滞留」若しくは「滞留性」、又は「付着」若しくは「付着性」と置き換えて解釈することができる。

0070

本明細書において「予防」とは、疾病若しくは症状の発症の防止若しくは遅延、又は疾病若しくは症状の発症の危険性を低下させることをいう。

0071

また、本明細書において「改善」とは、疾病、症状若しくは健康状態好転若しくは緩和、疾患、症状若しくは健康状態の悪化の防止若しくは遅延、又は疾患若しくは症状の進行の逆転、防止若しくは遅延をいう。

0072

剤形
本発明の口腔用組成物の性状は、医薬品、医薬部外品、化粧品として公知の形態であれば、特に限定されず、液体状、流動状、又は半固形状とすることができる。また製剤形態としては、例えば、ペースト剤クリーム剤液剤乳剤軟膏剤、ゲル剤、懸濁剤乳液ローション剤等の製剤とすることができる。中でも、ペースト剤、クリーム剤、液剤、乳剤、又は軟膏剤がより好適であり、ペースト剤又はクリーム剤がさらにより好適であり、クリーム剤が特に好適である。なお、ペースト剤、クリーム剤、液剤、乳剤、軟膏剤等が、油性基剤水性基剤とを含む場合は、O/W型でもW/O型でもよい。但し、本発明の効果をより顕著に奏する観点から、好ましくはO/W型エマルジョンである。

0073

本発明の口腔用組成物の形態は医薬品、医薬部外品、化粧品、又は食品として公知の形態であれば、特に限定されないが、例えば、歯磨剤、塗布剤、含嗽剤、歯茎に適用する美容液洗口剤などに用いることができる。中でも、口腔内の組織にまんべんなく行きわたらせ、薬効成分や栄養成分を組織に持続的に接触・浸透させる観点から、歯磨剤、塗布剤、又は含嗽剤が好ましく、歯磨剤であることがさらに好ましい。

0074

[製造方法]
本発明の口腔用組成物は、公知の方法により製造することができる。必要に応じて、滅菌工程を含めることができる。

0075

[歯茎への密着性を増強する方法]
本発明の歯茎への密着性を増強する方法とは、以下の方法である。
(A)脂肪酸デキストリン、(B)高分子化合物及び/又は研磨剤、並びに、(C)水、を含有させる工程を含む、口腔用組成物の歯茎への密着性を増強する方法。

0076

当該方法における、(A)成分、(B)成分及び(C)成分の種類及び含有量等、その他の成分の種類及び含有量等、口腔用組成物の製剤形態及び用途等については、[口腔用組成物]で説明したとおりである。

0077

次に、実施例や試験例により本発明を具体的に説明するが、本発明は以下の実施例や試験例に限定されるものではない。

0078

[試験例1.密着力試験]
下記表1に示す組成の歯磨剤を、常法により調製し、これらを用いて、密着力を評価した。
表1に示される歯磨剤(比較例1−1、1−2、実施例1−1、1−2)を調製した。
次いで、200mLビーカー精製水200mL、直径3cmの十字型撹拌子を入れ、スライドガラス(長辺7.6cm、幅2.6cm)の中央に0.2gの製剤を、厚さ約1.4mmで塗布し、このビーカーに、製剤塗布面が下向きになるように立て掛けて浸した。このとき、塗布部は、撹拌子の約1.5cm上部に設置される。
スターラー(KPI、MIGHTY STIRRER、HE・16GX6)のツマミを5に合わせ、塗布した製剤が、全てスライドガラスから浮上するまでの時間(付着時間)(秒)を測定した。なお、電源は100V交流周波数60Hzを使用した。
次に、下記式にて、対応する比較例に対する各実施例の付着力向上率(%)を算出した。なお、実施例1−1に対応する比較例は比較例1−1、実施例1−2に対応する比較例は比較例1−2である。
付着率向上率(%)>
付着力向上率(%)
=(実施例の付着時間−対応する比較例の付着時間)/対応する比較例の付着時間×100
算出された付着力向上率(%)の値を基に、下記の基準で評価した。
0%未満 :×
1%以上10%未満 :△
10%以上〜20%未満 :〇
20%以上 :◎

0079

0080

表1のように、カルボキシビニルポリマー及び精製水を含有する比較例1−1、アルギン酸ナトリウム及び精製水を含有する比較例1−2に対して、更にパルミチン酸デキストリンを含有する実施例1−1、実施例1−2では、顕著に付着率が向上していることが確認された。

0081

また、スターラーのツマミを10に合わせる以外は上記と同じ方法を用いて比較例1−1、2に対する実施例1−1、2の付着力向上率をそれぞれ求めた。その結果、実施例1−1及び実施例1−2の付着力向上率はともに10%以上であった。

0082

パルミチン酸デキストリンは、脂溶性成分ゲル化剤であるため、W/O系組成物に用いられるが、O/W系組成物には通常用いられない。しかし、実施例1−1及び1−2の組成物は、付着率の向上と合わせて、チューブからの押し出し、使用時の製剤の切れ、及び歯磨き時の使用感等においても優れた性質を有していた。

0083

[試験例2.使用感試験(1)]
上記試験例1の表1に示す組成の歯磨剤を、常法により調製し、これらを用いて、使用感を評価した。
表1に示される歯磨剤(比較例1−1、実施例1−1)を調製した。
歯磨剤開発者を含む3名のパネラーに、各歯磨剤を0.5gずつ歯ブラシに乗せ、歯を磨いてもらい、磨き始めから1分経過後に感じる、歯茎への密着感、及び不快な酸味の程度について、下記の基準に基づいて評価させた。
結果を表2に示す。
<歯茎への密着感評価基準
強い密着感を感じる :5
密着感を感じる :4
やや密着感を感じる :3
殆ど密着感を感じない :2
全く密着感を感じない :1
<不快な酸味 評価基準>
耐え難いほど不快な酸味を感じる :5
強く不快な酸味を感じる :4
はっきりと認識できる程度に不快な酸味を感じる :3
わずかに不快な酸味を感じる :2
殆ど不快な酸味を感じない :1

0084

0085

実施例1−1では、比較例1−1に比べて明らかに、歯茎への密着力の向上を実感することができた。また、比較例1−1では、不快な酸味が感じられたが、(B)成分に加えて(A)成分としてパルミチン酸デキストリンを含有する実施例2では、不快な酸味が感じられず、快適に使用することができた。

0086

[試験例3.使用感試験(2)]
下記表3に示す組成の歯磨剤を、常法により調製し、これらを用いて、使用感を評価した。
表3に示される歯磨剤(比較例2、実施例2)を調製した。
歯磨剤開発者を含む3名のパネラーに、各歯磨剤を0.5gずつ歯ブラシに乗せ、歯を磨いてもらい、磨き始めから1分経過後に感じる、歯茎への密着感、及び不快な酸味の程度について、いずれの歯磨剤を使用したときに、より感じたかを評価させた。
結果を表4に示す。

0087

0088

0089

実施例2のように、表1の処方例に替えて、カルボキシビニルポリマー等、各成分の濃度を変更した場合にも、パルミチン酸デキストリンを含有しない場合と比較して、歯茎への密着感向上効果、不快な酸味の抑制効果が得られることが確認された。また、比較例2に比ベ、実施例2の方が、使用時に感じる刺激が低減している傾向が得られた。

0090

従って、試験例2及び3から、(B)成分として高分子化合物を含む場合には、(A)成分であるパルミチン酸デキストリンを組み合わせることによって、歯茎への密着感を向上させるとともに、不快な酸味を抑制する効果が奏されることが明らかとなった。

0091

[製剤例]
以下、本発明に係る口腔組成物を用いたいくつかの製剤例について説明する。以下の製剤例は、次に記載する処方において常法により調製することができる。各成分の含有量の単位は全てw/w%である。

0092

(製剤例1)歯磨剤
アラントイン0.1
トコフェロール酢酸エステル0.04
セチルピリジニウム塩化物水和物 0.02
グリチルリチン酸二カリウム0.2
ハッカ油0.3
ユリエキス0.1
加水分解コンキオリン液 0.1
流動パラフィン10
白色ワセリン
パルミチン酸デキストリン0.5
モノステアリン酸ソルビタン1.5
カルボキシビニルポリマー1.1
プルラン0.1
ポリソルベート60 1.5
ラウリル硫酸Na 1
濃グリセリン
パラベン0.1
香料0.2
L−アルギニン適量
精製水残量
全量 100

0093

(製剤例2)歯磨剤
トコフェロール酢酸エステル0.04
イソプロピルメチルフェノール0.05
ヒノキチオール0.1
硝酸カリウム5
塩化ナトリウム5
ハッカ油1
ユリエキス0.05
流動パラフィン6
パルミチン酸デキストリン0.5
モノステアリン酸グリセリン1.5
カルボキシビニルポリマー0.5
アルギン酸ナトリウム0.5
ポリオキシエチレンセチルエーテル1.5
ラウロイルメチルタウリンNa 1
プロピレングリコール5
フェノキシエタノール0.3
香料0.1
L−アルギニン適量
精製水残量
全量 100

実施例

0094

(製剤例3)歯磨剤
塩化ベンザルコニウム0.01
モノフルオロリン酸ナトリウム0.07
ラウロイルサルコシンNa 0.2
ポリエチレングリコールa 5
メントール0.3
加水分解コンキオリン液 1
流動パラフィン5
白色ワセリン0.1
パルミチン酸デキストリン0.5
モノステアリン酸ソルビタン1.5
リン酸水素カルシウム10
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油1.5
2−アルキル−N−カルボキシメチル−
N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン1
1,3−ブチレングリコール5
フェノキシエタノール0.5
香料0.05
L−アルギニン適量
精製水残量
全量 100

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