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図面 (8)

課題

小型化を実現しつつ、モジュール積層体に対する拘束荷重を十分に付与できる蓄電装置を提供する。

解決手段

蓄電装置1では、モジュール積層体2は、積層方向Dから見た場合に、一対の長辺2A及び一対の短辺2Bを有する長方形状をなしており、一対のエンドプレート8は、積層方向Dから見た場合に、モジュール積層体2の一対の長辺2Aよりも外側に張り出す張出部分Rを有する一方、モジュール積層体2の一対の短辺2B側には張出部分Rを有しておらず、締結ボルト9は、一対のエンドプレート8の張出部分R同士のみを締結している。

概要

背景

従来の蓄電装置として、例えば特許文献1に記載の蓄電モジュールがある。この蓄電モジュールは、電極板の一方面に正極が形成され、他方面に負極が形成されたバイポーラ電極を備えた、いわゆるバイポーラ型の蓄電モジュールである。かかる蓄電モジュールは、セパレータを介して複数のバイポーラ電極を積層してなる電極積層体を備えている。電極積層体の側面には、積層方向に隣り合うバイポーラ電極間を封止する封止体が設けられている。

概要

小型化を実現しつつ、モジュール積層体に対する拘束荷重を十分に付与できる蓄電装置を提供する。蓄電装置1では、モジュール積層体2は、積層方向Dから見た場合に、一対の長辺2A及び一対の短辺2Bを有する長方形状をなしており、一対のエンドプレート8は、積層方向Dから見た場合に、モジュール積層体2の一対の長辺2Aよりも外側に張り出す張出部分Rを有する一方、モジュール積層体2の一対の短辺2B側には張出部分Rを有しておらず、締結ボルト9は、一対のエンドプレート8の張出部分R同士のみを締結している。

目的

本開示は、上記課題の解決のためになされたものであり、小型化を実現しつつ、モジュール積層体に対する拘束荷重を十分に付与できる蓄電装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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請求項1

複数の電極が積層された電極積層体電解液とを含んで構成された蓄電モジュールを複数積層してなるモジュール積層体と、前記モジュール積層体における前記蓄電モジュールの積層方向の両端を挟む一対のエンドプレートと、前記一対のエンドプレートの縁部同士を締結し、前記モジュール積層体に対して前記積層方向に拘束荷重を付与する締結ボルトと、を備え、前記モジュール積層体は、前記積層方向から見た場合に、一対の長辺及び一対の短辺を有する長方形状をなしており、前記一対のエンドプレートは、前記積層方向から見た場合に、前記モジュール積層体の前記一対の長辺よりも外側に張り出す張出部分を有する一方、前記モジュール積層体の前記一対の短辺側には張出部分を有しておらず、前記締結ボルトは、前記一対のエンドプレートの前記張出部分同士のみを締結している蓄電装置

請求項2

前記モジュール積層体は、前記積層方向から見た場合に、前記短辺の長さに対する前記長辺の長さの比が1.5以上の長方形状をなしている請求項1記載の蓄電装置。

請求項3

前記締結ボルトは、前記一対のエンドプレートの前記張出部分同士を一定の間隔で締結しており、前記蓄電モジュールは、前記長辺側の側面において、前記締結ボルト間に位置する圧力調整弁を有している請求項1又は2記載の蓄電装置。

技術分野

0001

本開示は、蓄電装置に関する。

背景技術

0002

従来の蓄電装置として、例えば特許文献1に記載の蓄電モジュールがある。この蓄電モジュールは、電極板の一方面に正極が形成され、他方面に負極が形成されたバイポーラ電極を備えた、いわゆるバイポーラ型の蓄電モジュールである。かかる蓄電モジュールは、セパレータを介して複数のバイポーラ電極を積層してなる電極積層体を備えている。電極積層体の側面には、積層方向に隣り合うバイポーラ電極間を封止する封止体が設けられている。

先行技術

0003

特開2011−204386号公報

発明が解決しようとする課題

0004

蓄電装置を実装するにあたって、必要な電力を確保するため、複数の蓄電モジュールを積層して蓄電装置を構成する場合がある。この場合、例えばモジュール積層体の積層方向の両端を一対のエンドプレートで挟み、これらのエンドプレート同士を締結ボルト締結することにより、モジュール積層体に対して積層方向に拘束荷重が付加される。

0005

従来、エンドプレートの外寸は、蓄電モジュールの外寸よりも大きくなっており、蓄電モジュールの積層方向から見た場合に、エンドプレートの縁部が蓄電モジュールの縁部よりも側方張り出すようになっている。これは、エンドプレートの縁部に締結ボルトを挿通させる挿通孔レイアウトする必要があるためである。しかしながら、このような従来の構成では、エンドプレートの外寸が大きくなる分、蓄電装置が大型化してしまうという問題があった。

0006

本開示は、上記課題の解決のためになされたものであり、小型化を実現しつつ、モジュール積層体に対する拘束荷重を十分に付与できる蓄電装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0007

本開示の一側面に係る蓄電装置は、複数の電極が積層された電極積層体と電解液とを含んで構成された蓄電モジュールを複数積層してなるモジュール積層体と、モジュール積層体における蓄電モジュールの積層方向の両端を挟む一対のエンドプレートと、一対のエンドプレートの縁部同士を締結し、モジュール積層体に対して積層方向に拘束荷重を付与する締結ボルトと、を備え、モジュール積層体は、積層方向から見た場合に、一対の長辺及び一対の短辺を有する長方形状をなしており、一対のエンドプレートは、積層方向から見た場合に、モジュール積層体の一対の長辺よりも外側に張り出す張出部分を有する一方、モジュール積層体の一対の短辺側には張出部分を有しておらず、締結ボルトは、一対のエンドプレートの張出部分同士のみを締結している。

0008

この蓄電装置では、モジュール積層体の長辺よりも外側に張り出す張出部分を一対のエンドプレートに設け、当該張出部分同士のみを締結ボルトによって締結している。したがって、モジュール積層体の短辺側に一対のエンドプレートの張出部分が設けられていない分、蓄電装置を小型化することができる。また、一対のエンドプレートの縁部同士を締結する場合、一対の短辺側の締結点がエンドプレートに発生する応力に与える影響は、比較的小さい。すなわち、一対の長辺側の張出部分同士のみを締結した場合であっても、一対の長辺側の張出部分同士及び一対の短辺側の張出部分同士を締結した場合と遜色のない拘束荷重をモジュール積層体に付与することができる。

0009

また、モジュール積層体は、積層方向から見た場合に、短辺の長さに対する長辺の長さの比が1.5以上の長方形状をなしていてもよい。短辺の長さに対する長辺の長さの比が1.5以上となる範囲では、一対の短辺側の締結点がエンドプレートに発生する応力に与える影響が有意に小さくなる。したがって、モジュール積層体に対する拘束荷重を一層十分に付与できる。

0010

また、締結ボルトは、一対のエンドプレートの張出部分同士を一定の間隔で締結しており、蓄電モジュールは、長辺側の側面において、締結ボルト間に位置する圧力調整弁を有していてもよい。この場合、締結ボルト間のデッドスペースを圧力調整弁の配置スペースとして活用できる。したがって、蓄電装置の更なる小型化が図られる。

発明の効果

0011

本開示によれば、小型化を実現しつつ、モジュール積層体に対する拘束荷重を十分に付与できる。

図面の簡単な説明

0012

本開示の一側面に係る蓄電装置を示す概略断面図である。
蓄電モジュールの内部構成を示す概略断面図である。
エンドプレート周辺の構成の一例を蓄電モジュールの積層方向から示す概略図である。
エンドプレート周辺の構成の比較例を蓄電モジュールの積層方向から示す概略図である。
実施例及び比較例に係るエンドプレートに発生する応力のシミュレーション結果を示す図である。
蓄電モジュールのアスペクト比とエンドプレートに発生する応力との関係を示す図である。
エンドプレート周辺の構成の別例を蓄電モジュールの積層方向から示す概略図である。

実施例

0013

以下、図面を参照しながら、本開示の一側面に係る蓄電装置の好適な実施形態について詳細に説明する。

0014

図1は、蓄電装置の一実施形態を示す概略断面図である。図1に示される蓄電装置1は、例えばフォークリフトハイブリッド自動車電気自動車等の各種車両のバッテリとして用いられる。蓄電装置1は、積層された複数の蓄電モジュール4を含むモジュール積層体2と、モジュール積層体2に対してモジュール積層体2の積層方向Dに拘束荷重を付加する拘束部材3とを備えている。

0015

モジュール積層体2は、複数(ここでは3つ)の蓄電モジュール4と、複数(ここでは4つ)の導電板5とを含む。蓄電モジュール4は、バイポーラ電池であり、積層方向Dから見て矩形状をなしている。蓄電モジュール4は、例えばニッケル水素二次電池リチウムイオン二次電池等の二次電池、又は電気二重層キャパシタである。以下の説明では、ニッケル水素二次電池を例示する。

0016

積層方向Dに互いに隣り合う蓄電モジュール4同士は、導電板5を介して電気的に接続されている。導電板5は、積層方向Dに互いに隣り合う蓄電モジュール4間と、積層端に位置する蓄電モジュール4の外側とにそれぞれ配置されている。積層端に位置する蓄電モジュール4の外側に配置された一方の導電板5には、正極端子6が接続されている。積層端に位置する蓄電モジュール4の外側に配置された他方の導電板5には、負極端子7が接続されている。正極端子6及び負極端子7は、例えば導電板5の縁部から積層方向Dに交差する方向に引き出されている。正極端子6及び負極端子7により、蓄電装置1の充放電が実施される。

0017

導電板5の内部には、空気等の冷媒流通させる複数の流路5aが設けられている。流路5aは、例えば積層方向Dと、正極端子6及び負極端子7の引き出し方向と、にそれぞれ交差(直交)する方向に沿って延在している。導電板5は、蓄電モジュール4同士を電気的に接続する接続部材としての機能のほか、これらの流路5aに冷媒を流通させることにより、蓄電モジュール4で発生した熱を放熱する放熱板としての機能を併せ持っている。なお、図1の例では、積層方向Dから見た導電板5の面積は、蓄電モジュール4の面積よりも小さくなっているが、放熱性の向上の観点から、導電板5の面積は、蓄電モジュール4の面積と同程度となっていてもよい。

0018

拘束部材3は、モジュール積層体2を積層方向Dに挟む一対のエンドプレート8と、エンドプレート8の縁部同士を締結する締結ボルト9及びナット10とによって構成されている。エンドプレート8は、積層方向Dから見た蓄電モジュール4及び導電板5の面積よりも大きい面積を有する矩形の金属板である。エンドプレート8は、例えばアルミダイカスト等によって形成され、強度及び設計自由度が確保されると共に、軽量化が図られている。エンドプレート8におけるモジュール積層体2側の面には、電気絶縁性を有するフィルムFが設けられている。フィルムFにより、エンドプレート8と導電板5との間が絶縁されている。

0019

エンドプレート8の縁部には、モジュール積層体2よりも外側となる位置に挿通孔8aが設けられている。締結ボルト9は、一方のエンドプレート8の挿通孔8aから他方のエンドプレート8の挿通孔8aに向かって通され、他方のエンドプレート8の挿通孔8aから突出した締結ボルト9の先端部分には、ナット10が螺合されている。これにより、蓄電モジュール4及び導電板5がエンドプレート8によって挟持されてモジュール積層体2としてユニット化されると共に、モジュール積層体2に対して積層方向Dに拘束荷重が付加される。

0020

次に、蓄電モジュール4の構成について詳細に説明する。

0021

図2は、図1に示された蓄電モジュールの内部構成を示す概略断面図である。図2に示されるように、蓄電モジュール4は、電極積層体11と、電極積層体11を封止する樹脂製の封止体12とを備えている。電極積層体11は、セパレータ13を介して蓄電モジュール4の積層方向Dに沿って積層された複数の電極によって構成されている。これらの電極は、複数のバイポーラ電極14の積層体と、負極終端電極18と、正極終端電極19とを含む。

0022

バイポーラ電極14は、一方面15a及び一方面15aの反対側の他方面15bを含む電極板15と、一方面15aに設けられた正極16と、他方面15bに設けられた負極17とを有している。正極16は、正極活物質が電極板15に塗工されることにより形成される正極活物質層である。負極17は、負極活物質が電極板15に塗工されることにより形成される負極活物質層である。電極積層体11において、一のバイポーラ電極14の正極16は、セパレータ13を挟んで積層方向Dの一方に隣り合う別のバイポーラ電極14の負極17と対向している。電極積層体11において、一のバイポーラ電極14の負極17は、セパレータ13を挟んで積層方向Dの他方に隣り合う別のバイポーラ電極14の正極16と対向している。

0023

負極終端電極18は、電極板15と、電極板15の他方面15bに設けられた負極17とを有している。負極終端電極18は、他方面15bが電極積層体11における積層方向Dの中央側を向くように、積層方向Dの一端に配置されている。負極終端電極18の電極板15の一方面15aは、電極積層体11の積層方向Dにおける一方の外側面を構成し、蓄電モジュール4に隣接する一方の導電板5(図1参照)と電気的に接続されている。負極終端電極18の電極板15の他方面15bに設けられた負極17は、セパレータ13を介して、積層方向Dの一端のバイポーラ電極14の正極16と対向している。

0024

正極終端電極19は、電極板15と、電極板15の一方面15aに設けられた正極16とを有している。正極終端電極19は、一方面15aが電極積層体11における積層方向Dの中央側を向くように、積層方向Dの他端に配置されている。正極終端電極19の一方面15aに設けられた正極16は、セパレータ13を介して、積層方向Dの他端のバイポーラ電極14の負極17と対向している。正極終端電極19の電極板15の他方面15bは、電極積層体11の積層方向Dにおける他方の外側面を構成し、蓄電モジュール4に隣接する他方の導電板5(図1参照)と電気的に接続されている。

0025

電極板15は、例えば、ニッケル又はニッケルメッキ鋼板といった金属からなる。一例として、電極板15は、ニッケルからなる矩形の金属箔である。電極板15の縁部15cは、矩形枠状をなし、正極活物質及び負極活物質が塗工されない未塗工領域となっている。正極16を構成する正極活物質としては、例えば水酸化ニッケルが挙げられる。負極17を構成する負極活物質としては、例えば水素吸蔵合金が挙げられる。本実施形態では、電極板15の他方面15bにおける負極17の形成領域は、電極板15の一方面15aにおける正極16の形成領域に対して一回り大きくなっている。

0026

セパレータ13は、例えばシート状に形成されている。セパレータ13としては、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン系樹脂からなる多孔質フィルム、ポリプロピレン、メチルセルロース等からなる織布又は不織布等が例示される。セパレータ13は、フッ化ビニリデン樹脂化合物補強されたものであってもよい。なお、セパレータ13は、シート状に限られず、袋状のものを用いてもよい。

0027

封止体12は、例えば絶縁性の樹脂によって、全体として矩形の筒状に形成されている。封止体12は、電極板15の縁部15cを包囲するように電極積層体11の側面11aに設けられている。封止体12は、側面11aにおいて縁部15cを保持している。封止体12は、電極板15の縁部15cに結合された複数の第1封止部21と、側面11aに沿って第1封止部21を外側から包囲し、第1封止部21のそれぞれに結合された第2封止部22とを有している。第1封止部21及び第2封止部22は、例えば、耐アルカリ性を有する絶縁性の樹脂である。第1封止部21及び第2封止部22の構成材料としては、例えばポリプロピレン(PP)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、変性ポリフェニレンエーテル変性PPE)などが挙げられる。

0028

第1封止部21は、電極板15の一方面15aにおいて縁部15cの全周にわたって連続的に設けられ、積層方向Dから見て矩形枠状をなしている。本実施形態では、バイポーラ電極14の電極板15のみならず、負極終端電極18の電極板15及び正極終端電極19の電極板15に対しても第1封止部21が設けられている。負極終端電極18では、電極板15の一方面15aの縁部15cに第1封止部21が設けられ、正極終端電極19では、電極板15の一方面15a及び他方面15bの双方の縁部15cに第1封止部21が設けられている。

0029

第1封止部21は、例えば超音波又は熱によって電極板15の一方面15aに溶着され、気密に接合されている。第1封止部21は、例えば積層方向Dに所定の厚さを有するフィルムである。第1封止部21の内側は、積層方向Dに互いに隣り合う電極板15の縁部15c同士の間に位置している。第1封止部21の外側は、電極板15の縁よりも外側に張り出しており、その先端部分は、第2封止部22によって支持されている。積層方向Dに沿って互いに隣り合う第1封止部21同士は、互いに離間していてもよく、接していてもよい。また、第1封止部21の外縁部分同士は、例えば熱板溶着などによって互いに結合されていてもよい。

0030

電極板15と第1封止部21とが重なる領域は、電極板15と第1封止部21との結合領域Kとなっている。結合領域Kにおいて、電極板15の表面は、粗面化されている。粗面化された領域は、結合領域Kのみでもよいが、本実施形態では電極板15の面全体が粗面化されている。粗面化は、例えば電解メッキによる複数の突起の形成により実現し得る。複数の突起が形成されることにより、電極板15と第1封止部21との接合界面では、溶融状態の樹脂が粗面化により形成された複数の突起間入り込み、アンカー効果が発揮される。これにより、電極板15と第1封止部21との間の結合強度を向上させることができる。粗面化の際に形成される突起は、例えば基端側から先端側に向かって先太りとなる形状を有している。これにより、隣り合う突起の間の断面形状がアンダーカット形状となり、アンカー効果を高めることが可能となる。

0031

第2封止部22は、電極積層体11及び第1封止部21の外側に設けられ、蓄電モジュール4の外壁筐体)を構成している。第2封止部22は、例えば樹脂の射出成型によって形成され、積層方向Dに沿って電極積層体11の全長にわたって延在している。第2封止部22は、積層方向Dを軸方向として延在する矩形の枠状を呈している。第2封止部22は、例えば射出成型時の熱によって第1封止部21の外表面に溶着されている。

0032

第1封止部21及び第2封止部22は、隣り合う電極の間に内部空間Vを形成すると共に内部空間Vを封止する。より具体的には、第2封止部22は、第1封止部21と共に、積層方向Dに沿って互いに隣り合うバイポーラ電極14の間、積層方向Dに沿って互いに隣り合う負極終端電極18とバイポーラ電極14との間、及び積層方向Dに沿って互いに隣り合う正極終端電極19とバイポーラ電極14との間をそれぞれ封止している。これにより、隣り合うバイポーラ電極14の間、負極終端電極18とバイポーラ電極14との間、及び正極終端電極19とバイポーラ電極14との間には、それぞれ気密に仕切られた内部空間Vが形成されている。この内部空間Vには、例えば水酸化カリウム水溶液等のアルカリ溶液を含む電解液(不図示)が収容されている。電解液は、セパレータ13、正極16、及び負極17内に含浸されている。

0033

続いて、上述したエンドプレート8の構成について更に詳細に説明する。

0034

図3は、エンドプレート周辺の構成の一例を蓄電モジュールの積層方向から示す概略図である。同図では、エンドプレート8と蓄電モジュール4との配置関係を示すため、電極積層体11の側面11a側から示した蓄電モジュール4を併記している。また、同図では、積層方向Dの一端側のエンドプレート8の周辺の構成のみを示しているが、本実施形態では、積層方向Dの他端側のエンドプレート8の周辺についても同様の構成となっている。

0035

図3に示すように、モジュール積層体2は、積層方向Dから見た場合に、一対の長辺2A及び一対の短辺2Bを有する長方形状をなしている。短辺2Bの長さに対する長辺2Aの長さの比は、1.5以上となっている。短辺2Bの長さに対する長辺2Aの長さの比は、2.0以上であってもよい。長辺2A及び短辺2Bの長さは、各蓄電モジュール4を積層方向Dから見た場合の長辺及び短辺と一致し、各蓄電モジュール4の封止体12の厚さを含めた長さで表される。モジュール積層体2の形状に追従して、エンドプレート8も、積層方向Dから見た場合に、一対の長辺8A及び一対の短辺8Bを有する長方形状をなしている。エンドプレート8の短辺8Bは、モジュール積層体2の短辺2Bの長さよりも長くなっている。これにより、エンドプレート8の長辺8A側の縁部は、モジュール積層体2の長辺2Aよりも外側に張り出す張出部分Rとなっている。

0036

張出部分Rは、締結ボルト9を挿通させる挿通孔8aの形成領域であり、モジュール積層体2の長辺2Aに沿って延在している。張出部分Rの張り出し幅は、挿通孔8aの内径よりも僅かに大きくなっている。本実施形態では、張出部分Rのそれぞれにおいて、挿通孔8aがエンドプレート8の角部を含むように等間隔に設けられている。これらの挿通孔8aの位置は、締結ボルト9による一対のエンドプレート8の縁部同士の締結点となっている。

0037

一方、エンドプレート8の長辺8Aは、モジュール積層体2の長辺2Aの長さよりも僅かに短くなっている。ここでは、エンドプレート8の長辺8Aの長さは、電極積層体11の長さ(互いに対向する側面11a間の長さ:図2参照)と一致している。したがって、エンドプレート8は、モジュール積層体2の短辺2B側には張出部分Rを有しておらず、締結ボルト9は、モジュール積層体2の長辺2A側において一対のエンドプレート8の張出部分R同士のみを締結している。

0038

図3の例では、モジュール積層体2の短辺2B側の縁部は、封止体12の肉厚の分だけエンドプレート8の短辺8B側の縁部から張り出した状態となっている。蓄電モジュール4において、拘束部材3からの拘束荷重の付与を要する領域は、積層方向Dから見て電極積層体11が存在する領域である。したがって、封止体12については、エンドプレート8の縁部よりも外側に張り出していても機能上の影響はない。

0039

図4は、エンドプレート周辺の構成の比較例を蓄電モジュールの積層方向から示す概略図である。同図に示すように、比較例に係る蓄電装置101では、エンドプレート108の短辺108Bの長さは、図3に示したエンドプレート8の短辺8Bと同じであるが、長辺108Aの長さは、図3に示したエンドプレート8の長辺8Aよりも短くなっている。これにより、エンドプレート108には、モジュール積層体2の長辺2Aよりも外側に張り出す張出部分Rと、モジュール積層体2の短辺2Bよりも外側に張り出す張出部分Rとが設けられている。張出部分Rにおいて、挿通孔8aがエンドプレート108の角部を含むように等間隔に設けられている。そして、締結ボルト9は、モジュール積層体2の長辺2A側及び短辺2B側の双方において一対のエンドプレート108の張出部分R同士を締結している。

0040

このような比較例の構成に対し、上述した蓄電装置1では、モジュール積層体2の長辺2Aよりも外側に張り出す張出部分Rを一対のエンドプレート8に設け、当該張出部分R同士のみを締結ボルト9によって締結している。したがって、モジュール積層体2の短辺2B側に一対のエンドプレート8の張出部分Rが設けられていない分、蓄電装置1を小型化することができる。

0041

このようなエンドプレート8の設計は、以下の知見に基づくものである。
図5は、実施例及び比較例に係るエンドプレートに発生する応力のシミュレーション結果を示す図である。図5(a)は、図4の構成に基づく比較例の結果を示し、図5(b)は、図3の構成に基づく実施例の結果を示している。このシミュレーションは、厚さ21mmのアルミダイカストからなるエンドプレート8,108に圧力1.0MPaを付与し、その際にエンドプレート8,108に生じる応力の分布及びエンドプレート中央部に生じる応力の値を解析したものである。色の薄い部分ほど応力の値が低く、色の濃い部分ほど応力の値が高いことを示している。解析は、1/4モデルにて実施した。すなわち、図5では、エンドプレート8,108において、一対の長辺の中点同士を結ぶ直線と、一対の短辺の中点同士を結ぶ直線とによって区切られる4つの領域の一つ(ここでは、紙面左上の領域)についての解析結果を示している。エンドプレート中央部は、図中のCの位置で示している。

0042

図5(a)及び図5(b)に示す結果から、エンドプレート8,108のいずれにおいても、締結点の周囲では応力の値が小さく、締結点から遠ざかるほど応力の値が高くなることが分かる。図5(a)に示すように、比較例のエンドプレート108では、長辺108A側及び短辺108B側の双方に締結点があるため、応力の分布を示す等高線は、エンドプレート中央部Cを中心として環状に現れている。このことから、比較例のエンドプレート108には、圧力が付与された場合に、エンドプレート中央部Cを頂点として半球状に歪むような応力が生じることが分かる。一方、図5(b)に示すように、実施例のエンドプレート8では、長辺8A側のみに締結点があるため、応力の分布を示す等高線は、エンドプレート8の短辺8B同士を結ぶように直線的に現れている。このことから、実施例のエンドプレート8には、圧力が付与された場合に、長辺8A同士を結ぶ方向に弓形に歪むような応力が生じることが分かる。

0043

また、比較例のエンドプレート108では、エンドプレート中央部Cでの応力の値は、66.1MPaであった。これに対し、実施例のエンドプレート8では、エンドプレート中央部Cでの応力の値は、69.5MPaであった。両者の差は3MPa程度であり、この結果から、一対のエンドプレートの縁部同士を締結する場合、一対の短辺側の締結点がエンドプレートに発生する応力に与える影響は、比較的小さいことが分かる。したがって、一対の長辺側の張出部分同士のみを締結した場合であっても、一対の長辺側の張出部分同士及び一対の短辺側の張出部分同士を締結した場合と遜色のない拘束荷重をモジュール積層体に付与することができる。

0044

なお、図5(b)に示したように、実施例のエンドプレート8では、圧力が付与された場合に、長辺8A同士を結ぶ方向に弓形に歪むような応力が生じる。つまり、エンドプレート8では、短辺8B同士を結ぶ方向に歪むような応力は生じない。このため、例えばエンドプレート8の変形防止の観点からエンドプレート8に補強のためのリブを設ける場合には、長辺8A同士を結ぶ方向にのみ直線的なリブを設ければよい。比較例のエンドプレート108にリブを設ける場合には、長辺108A同士を結ぶ方向のリブ、短辺108B同士を結ぶ方向のリブ、締結点同士を結ぶ方向のリブ、中心部から縁部に向かう放射方向のリブなどを組み合わせる必要がある。これに対し、実施例のエンドプレート8では、リブ付きの構成を採用する場合であっても、リブ形状簡単化することが可能となる。

0045

また、蓄電装置1のモジュール積層体2では、積層方向から見た場合に、短辺2Bの長さに対する長辺2Aの長さの比が1.5以上となっている。短辺2Bの長さに対する長辺2Aの長さの比が1.5以上となる範囲では、一対の短辺8B側の締結点がエンドプレート8に発生する応力に与える影響は、有意に小さくなる。したがって、モジュール積層体2に対する拘束荷重を一層十分に付与できる。

0046

ここで、図6は、蓄電モジュールのアスペクト比とエンドプレートに発生する応力との関係を示す図である。同図では、横軸にアスペクト比(長辺/短辺)を示し、縦軸にエンドプレートに生じる応力の値を示している。図6において、グラフAは、長辺側及び短辺側の双方に締結点を設けた場合の応力の値、グラフBは、長辺側のみに締結点を設けた場合の応力の値、グラフCは、これらの差分である。このシミュレーションでは、厚さ15mmのアルミダイカストからなるエンドプレートに圧力1.0MPaを付与し、エンドプレートの中央部に生じる応力の値をプロットした。また、エンドプレートの張出部分の張り出し幅を25mmとし、締結点は、張出部分の基端から15mmの位置とした。

0047

同図の結果から、アスペクト比が大きくなるほど、長辺側及び短辺側の双方に締結点を設けた場合の応力の値と、長辺側のみに締結点を設けた場合の応力の値との間の差分値が小さくなることが分かる。また、差分値のグラフには、アスペクト比が1.5〜2.0となる範囲に変曲点Pが存在している。変曲点Pよりもアスペクト比が小さい範囲では、アスペクト比の増加に対する差分値の減少の傾きが大きいが、変曲点Pよりもアスペクト比が大きい範囲では、アスペクト比の増加に対する差分値の減少の傾きが小さくなる。このことから、上述したように、短辺2Bの長さに対する長辺2Aの長さの比が1.5以上となる範囲では、一対の短辺8B側の締結点がエンドプレート8に発生する応力に与える影響が有意に小さくなると言える。

0048

図7は、エンドプレート周辺の構成の別例を蓄電モジュールの積層方向から示す概略図である。同図の例では、モジュール積層体2を構成する各蓄電モジュール4に複数の圧力調整弁30が設けられている。圧力調整弁30は、例えば封止体12の側面12aにおいて蓄電モジュール4の内部空間V(図2参照)と連通する開口部(不図示)に対して取り付けられている。圧力調整弁30は、蓄電モジュール4の内圧所定圧よりも上昇した場合に開放し、内部空間Vからガスを放出することによって内圧を調整する機能を有している。

0049

図7に示すように、圧力調整弁30は、蓄電モジュール4の長辺2A側の一方の側面12aにおいて一対のエンドプレート8の張出部分R間の空間に配列されている。圧力調整弁30は、張出部分R間の空間において長辺2Aに沿って等間隔に配列され、締結ボルト9間に位置している。このような構成によれば、締結ボルト9間のデッドスペースを圧力調整弁30の配置スペースとして活用できる。したがって、蓄電装置1の更なる小型化が図られる。

0050

本開示は、上記実施形態に限られるものではない。例えば上記実施形態では、図3に示したように、モジュール積層体2の短辺2B側の縁部が封止体12の肉厚の分だけエンドプレート8の短辺8B側の縁部から張り出した状態となっているが、モジュール積層体2の短辺2B側の縁部とエンドプレート8の短辺8B側の縁部とが揃っていてもよい。このような構成であっても、蓄電装置1の小型化が十分に図られる。

0051

1…蓄電装置、2…モジュール積層体、2A…長辺、2B…短辺、4…蓄電モジュール、8…エンドプレート、8A…長辺、8B…短辺、9…締結ボルト、11…電極積層体、14…バイポーラ電極(電極)、30…圧力調整弁、D…積層方向、R…張出部分。

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