図面 (/)

技術 液体噴射ヘッドおよび液体噴射記録装置

出願人 エスアイアイ・プリンテック株式会社
発明者 吉田憲右
出願日 2018年11月28日 (2年1ヶ月経過) 出願番号 2018-221919
公開日 2020年6月4日 (6ヶ月経過) 公開番号 2020-082562
状態 未査定
技術分野 インクジェット(粒子形成、飛翔制御) インクジェット(インク供給、その他)
主要キーワード 非発生期間 非循環式 電気特性変化 吐出チャネル デジタル演算回路 滑り効果 アクチュエータプレート ダミーチャネル
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2020年6月4日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (8)

課題

ユーザにおける利便性を向上させることが可能な液体噴射ヘッドおよび液体噴射記録装置を提供する。

解決手段

本開示の一実施の形態に係る液体噴射ヘッドは、この液体噴射ヘッドの外部から液体噴射ヘッドの内部に伝送される伝送データに基づいて、液体噴射する噴射部と、伝送データにおける伝送エラー発生頻度演算する演算部と、この演算部によって演算された伝送エラーの発生頻度が閾値以上となった場合に、液体噴射ヘッドの外部へ向けてエラー通知を出力する通知部とを備えている。

概要

背景

液体噴射ヘッドを備えた液体噴射記録装置が様々な分野に利用されており、液体噴射ヘッドとしては、各種方式のものが開発されている(例えば、特許文献1参照)。

概要

ユーザにおける利便性を向上させることが可能な液体噴射ヘッドおよび液体噴射記録装置を提供する。本開示の一実施の形態に係る液体噴射ヘッドは、この液体噴射ヘッドの外部から液体噴射ヘッドの内部に伝送される伝送データに基づいて、液体噴射する噴射部と、伝送データにおける伝送エラー発生頻度演算する演算部と、この演算部によって演算された伝送エラーの発生頻度が閾値以上となった場合に、液体噴射ヘッドの外部へ向けてエラー通知を出力する通知部とを備えている。

目的

ユーザにおける利便性を向上させることが可能な液体噴射ヘッドおよび液体噴射記録装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

液体噴射する液体噴射ヘッドであって、前記液体噴射ヘッドの外部から前記液体噴射ヘッドの内部に伝送される伝送データに基づいて、前記液体を噴射する噴射部と、前記伝送データにおける伝送エラー発生頻度演算する演算部と、前記演算部によって演算された前記伝送エラーの発生頻度が閾値以上となった場合に、前記液体噴射ヘッドの外部へ向けてエラー通知を出力する通知部とを備えた液体噴射ヘッド。

請求項2

前記伝送エラーとして、連続的に発生する第1の伝送エラーと、単発的に発生する第2の伝送エラーとが含まれており、前記通知部は、前記第1および第2の伝送エラーのうちの、前記第1の伝送エラーの発生頻度に基づいて、前記エラー通知を出力する請求項1に記載の液体噴射ヘッド。

請求項3

前記演算部は、前記伝送エラーの発生頻度を規定するカウント値を演算する際に、前記伝送エラーの非発生期間の長さに応じて、前記カウント値を減算する請求項1または請求項2に記載の液体噴射ヘッド。

請求項4

前記演算部は、前記伝送エラーの発生頻度を規定するカウント値を演算する際に、前記伝送エラーの発生間隔が短くなるのに従って、前記カウント値に対する加算量を増加させる請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の液体噴射ヘッド。

請求項5

前記通知部は、前記伝送エラーについての前記エラー通知を示す信号と、前記伝送エラー以外の他のエラーの発生を示す信号と、の論理合成信号に基づいて、前記エラー通知を行う請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の液体噴射ヘッド。

請求項6

前記伝送データが、差動伝送路を介して伝送されたデータである請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の液体噴射ヘッド。

請求項7

請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の液体噴射ヘッドを備えた液体噴射記録装置

請求項8

被記録媒体に対する印刷動作の制御を行う、前記液体噴射ヘッドの外部としての印刷制御部を更に備え、前記印刷制御部は、前記通知部から前記エラー通知が入力された場合には、前記印刷動作を停止させる請求項7に記載の液体噴射記録装置。

技術分野

0001

本開示は、液体噴射ヘッドおよび液体噴射記録装置に関する。

背景技術

0002

液体噴射ヘッドを備えた液体噴射記録装置が様々な分野に利用されており、液体噴射ヘッドとしては、各種方式のものが開発されている(例えば、特許文献1参照)。

先行技術

0003

特開2017−177767号公報

発明が解決しようとする課題

0004

このような液体噴射ヘッドでは、ユーザにおける利便性を向上させることが求められている。ユーザにおける利便性を向上させることが可能な液体噴射ヘッドおよび液体噴射記録装置を提供することが望ましい。

課題を解決するための手段

0005

本開示の一実施の形態に係る液体噴射ヘッドは、この液体噴射ヘッドの外部から液体噴射ヘッドの内部に伝送される伝送データに基づいて、液体噴射する噴射部と、伝送データにおける伝送エラー発生頻度演算する演算部と、この演算部によって演算された伝送エラーの発生頻度が閾値以上となった場合に、液体噴射ヘッドの外部へ向けてエラー通知を出力する通知部とを備えたものである。

0006

本開示の一実施の形態に係る液体噴射記録装置は、上記本開示の一実施の形態に係る液体噴射ヘッドを備えたものである。

発明の効果

0007

本開示の一実施の形態に係る液体噴射ヘッドおよび液体噴射記録装置によれば、ユーザにおける利便性を向上させることが可能となる。

図面の簡単な説明

0008

本開示の一実施の形態に係る液体噴射記録装置の概略構成例を表す模式斜視図である。
図1に示した液体噴射ヘッドの概略構成例を表す模式図である。
図2に示した液体噴射ヘッドの詳細構成例を表すブロック図である。
伝送エラーの種類について説明するための模式タイミング図である。
図3に示したエラー頻度演算部の詳細構成例等を表すブロック図である。
実施の形態に係る伝送エラーの発生頻度の演算処理およびエラー通知処理等の一例を表す流れ図である。
図6に示した伝送エラーの発生頻度の演算処理およびエラー通知処理等の一例を説明するための模式タイミング図である。

実施例

0009

以下、本開示の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、説明は以下の順序で行う。
1.実施の形態(伝送エラーの発生頻度が閾値以上の場合にエラー通知を出力する例)
2.変形例

0010

<1.実施の形態>
[A.プリンタ1の全体構成]
図1は、本開示の一実施の形態に係る液体噴射記録装置としてのプリンタ1の概略構成例を、模式的に斜視図にて表したものである。プリンタ1は、後述するインク9を利用して、被記録媒体としての記録紙Pに対して、画像や文字等の記録(印刷)を行うインクジェットプリンタである。

0011

プリンタ1は、図1に示したように、一対の搬送機構2a,2bと、インクタンク3と、インクジェットヘッド4と、インク供給管50と、走査機構6とを備えている。これらの各部材は、所定形状を有する筺体10内に収容されている。なお、本明細書の説明に用いられる各図面では、各部材を認識可能な大きさとするため、各部材の縮尺を適宜変更している。

0012

ここで、プリンタ1は、本開示における「液体噴射記録装置」の一具体例に対応し、インクジェットヘッド4(後述するインクジェットヘッド4Y,4M,4C,4K)は、本開示における「液体噴射ヘッド」の一具体例に対応している。また、インク9は、本開示における「液体」の一具体例に対応している。

0013

搬送機構2a,2bはそれぞれ、図1に示したように、記録紙Pを搬送方向d(X軸方向)に沿って搬送する機構である。これらの搬送機構2a,2bはそれぞれ、グリッドローラ21、ピンチローラ22および駆動機構(不図示)を有している。この駆動機構は、グリッドローラ21を軸周りに回転させる(Z−X面内で回転させる)機構であり、例えばモータ等によって構成されている。

0014

(インクタンク3)
インクタンク3は、インク9を内部に収容するタンクである。このインクタンク3としては、この例では図1に示したように、イエロー(Y),マゼンダ(M),シアン(C),ブラック(K)の4色のインク9を個別に収容する、4種類のタンクが設けられている。すなわち、イエローのインク9を収容するインクタンク3Yと、マゼンダのインク9を収容するインクタンク3Mと、シアンのインク9を収容するインクタンク3Cと、ブラックのインク9を収容するインクタンク3Kとが設けられている。これらのインクタンク3Y,3M,3C,3Kは、筺体10内において、X軸方向に沿って並んで配置されている。

0015

なお、インクタンク3Y,3M,3C,3Kはそれぞれ、収容するインク9の色以外については同一の構成であるため、以下ではインクタンク3と総称して説明する。

0016

(インクジェットヘッド4)
インクジェットヘッド4は、後述する複数のノズルノズル孔Hn)から記録紙Pに対して液滴状のインク9を噴射(吐出)して、画像や文字等の記録(印刷)を行うヘッドである。このインクジェットヘッド4としても、この例では図1に示したように、上記したインクタンク3Y,3M,3C,3Kにそれぞれ収容されている4色のインク9を個別に噴射する、4種類のヘッドが設けられている。すなわち、イエローのインク9を噴射するインクジェットヘッド4Yと、マゼンダのインク9を噴射するインクジェットヘッド4Mと、シアンのインク9を噴射するインクジェットヘッド4Cと、ブラックのインク9を噴射するインクジェットヘッド4Kとが設けられている。これらのインクジェットヘッド4Y,4M,4C,4Kは、筺体10内において、Y軸方向に沿って並んで配置されている。

0017

なお、インクジェットヘッド4Y,4M,4C,4Kはそれぞれ、利用するインク9の色以外については同一の構成であるため、以下ではインクジェットヘッド4と総称して説明する。また、このインクジェットヘッド4の詳細構成例については、後述する(図2図5)。

0018

インク供給管50は、インクタンク3内からインクジェットヘッド4内へ向けて、インク9が供給される管である。このインク供給管50は、例えば、以下説明する走査機構6の動作に追従可能な程度の可撓性を有する、フレキシブルホースにより構成されている。

0019

(走査機構6)
走査機構6は、記録紙Pの幅方向(Y軸方向)に沿って、インクジェットヘッド4を走査させる機構である。この走査機構6は、図1に示したように、Y軸方向に沿って延設された一対のガイドレール61a,61bと、これらのガイドレール61a,61bに移動可能に支持されたキャリッジ62と、このキャリッジ62をY軸方向に沿って移動させる駆動機構63と、を有している。

0020

駆動機構63は、ガイドレール61a,61bの間に配置された一対のプーリ631a,631bと、これらのプーリ631a,631b間に巻回された無端ベルト632と、プーリ631aを回転駆動させる駆動モータ633と、を有している。また、キャリッジ62上には、前述した4種類のインクジェットヘッド4Y,4M,4C,4Kが、Y軸方向に沿って並んで配置されている。

0021

なお、このような走査機構6と前述した搬送機構2a,2bとにより、インクジェットヘッド4と記録紙Pとを相対的に移動させる、移動機構が構成されるようになっている。

0022

[B.インクジェットヘッド4の詳細構成]
続いて、図2図5を参照して、インクジェットヘッド4の詳細構成例について説明する。

0023

ここで、図2は、インクジェットヘッド4の概略構成例を、模式的に表したものである。また、図3は、図2に示したインクジェットヘッド4の詳細構成例を、ブロック図で表したものである。

0024

インクジェットヘッド4は、図2図3に示したように、ノズルプレート41、アクチュエータプレート42、エラー頻度演算部47、通知部48および駆動部49を有している。

0025

なお、ノズルプレート41およびアクチュエータプレート42は、本開示における「噴射部」の一具体例に対応している。また、エラー頻度演算部47は、本開示における「演算部」の一具体例に対応している。

0026

(ノズルプレート41)
ノズルプレート41は、ポリイミド等のフィルム材または金属材料により構成されたプレートであり、図2図3に示したように、インク9を噴射する複数のノズル孔Hnを有している(図2図3中の破線の矢印参照)。これらのノズル孔Hnはそれぞれ、所定の間隔をおいて一直線上に(この例ではX軸方向に沿って)並んで形成されている。なお、各ノズル孔Hnは、本開示における「ノズル」の一具体例に対応している。

0027

(アクチュエータプレート42)
アクチュエータプレート42は、例えばPZTチタン酸ジルコン酸鉛)等の圧電材料により構成されたプレートである。このアクチュエータプレート42には、複数のチャネル(不図示)が設けられている。これらのチャネルは、インク9に対して圧力を印加するための圧力室として機能する部分であり、所定の間隔をおいて互いに平行となるよう、並んで配置されている。各チャネルは、圧電体からなる駆動壁(不図示)によってそれぞれ画成されており、断面視にて凹状の溝部となっている。

0028

このようなチャネルには、インク9を吐出させるための吐出チャネルと、インク9を吐出させないダミーチャネル非吐出チャネル)とが存在している。言い換えると、吐出チャネルにはインク9が充填される一方、ダミーチャネルにはインク9が充填されないようになっている。また、各吐出チャネルは、ノズルプレート41におけるノズル孔Hnと連通している一方、各ダミーチャネルは、ノズル孔Hnには連通しないようになっている。これらの吐出チャネルとダミーチャネルとは、所定の方向に沿って交互に並んで配置されている。

0029

上記した駆動壁における対向する内側面にはそれぞれ、駆動電極(不図示)が設けられている。この駆動電極には、吐出チャネルに面する内側面に設けられたコモン電極共通電極)と、ダミーチャネルに面する内側面に設けられたアクティブ電極(個別電極)とが存在している。これらの駆動電極と、駆動基板(不図示)における駆動回路との間は、フレキシブル基板(不図示)に形成された複数の引き出し電極を介して、電気的に接続されている。これにより、このフレキシブル基板を介して、後述する駆動部49を含む駆動回路から各駆動電極に対し、後述する駆動電圧Vd(駆動信号Sd)が印加されるようになっている。

0030

(駆動部49)
駆動部49は、アクチュエータプレート42に対して上記した駆動電圧Vd(駆動信号Sd)を印加して、上記した吐出チャネルを膨張または収縮させることで、各ノズル孔Hnからインク9を噴射させる(噴射動作を行わせる)ものである(図2図3参照)。この際に駆動部49は、プリンタ1内(インクジェットヘッド4の外部)の印刷制御部11から伝送される各種のデータ(信号)に基づいて、そのような駆動信号Sdを出力するようになっている(図3参照)。具体的には、駆動部49は、印刷制御部11から供給される印刷データDpおよび吐出開始信号Ssに基づいて、駆動信号Sdを生成する。

0031

ちなみに、この印刷制御部11は、記録紙Pに対する印刷動作についての、各種制御を行うものである。

0032

ここで、インクジェットヘッド4の外部の印刷制御部11からインクジェットヘッド4の内部(駆動部49)に伝送されるデータ(伝送データ)としては、図3の例では、上記した印刷データDpおよび吐出開始信号Ssと、CRC(Cyclic Redundancy Check:巡回冗長検査)データDcrcとが、挙げられる。これらの印刷データDp、吐出開始信号SsおよびCRCデータDcrcはそれぞれ、LVDS(Low Voltage Differential Signaling:低電圧差動信号)にて伝送されるようになっている。言い換えると、これらの伝送データはそれぞれ、差動伝送路を介して伝送されたデータとなっている。これにより、小振幅信号による高速伝送が可能となるとともに、差動伝送信号を用いることで同相ノイズ除去能力が向上するようになっている。

0033

(エラー頻度演算部47)
エラー頻度演算部47は、上記した伝送データ(印刷データDpおよび吐出開始信号Ss等)における、伝送エラーEtの発生頻度を演算するものである。具体的には、図3に示したように、エラー頻度演算部47は、上記した駆動部49から出力される吐出開始信号SsおよびCRCエラー信号Scrcに基づいて、後述する伝送エラー信号Setrを出力するようになっている。

0034

ちなみに、上記したCRCエラー信号Scrcは、印刷制御部11から駆動部49へと伝送されたCRCデータDcrcと、駆動部49内で計算されたCRCデータとの間での、データの一致または不一致を示す信号である。

0035

また、このエラー頻度演算部47と、上記した駆動部49および印刷制御部11との間は、例えば図3に示したように、I2C通信等を用いたシリアル通信ライン70を介して、相互に接続されている。これにより、印刷制御部11によって駆動部49を制御したり、伝送エラーEtの内容の詳細を印刷制御部11側で取得したりすることが可能となっている。

0036

このようなエラー頻度演算部47は、例えばCPU(Central Processing Unit)やFPGA(Field-Programmable Gate Array)などの、デジタル演算回路を用いて構成されている。なお、このエラー頻度演算部47の詳細構成例や、伝送エラーEtの発生頻度の演算処理の詳細については、後述する。

0037

ここで、図4図4(A),図4(B))は、伝送エラーEtの種類について、上記したCRCエラー信号Scrcを用いて、模式的にタイミング図で示したものである。なお、これらの図4(A),図4(B)において、横軸は時間tを示している。

0038

伝送エラーEtとしては、例えば図4(A)に示したような連続エラーEt1と、例えば図4(B)に示したような単発エラーEt2とが、含まれている。

0039

連続エラーEt1は、連続的に発生する伝送エラーEt(バーストエラー)であり、上記した伝送データを伝送する配線ケーブル等のインターフェース)の劣化に起因して主に生じるものである。具体的には、そのような配線(伝送線路)が劣化した状態の場合、例えば、プリンタ1におけるキャリッジ動作による微小振動に起因した接点電気特性変化や、インクジェットヘッド4における吐出動作によるノイズ等に起因して、連続エラーEt1が生じ得る。つまり、伝送エラーEtが周期的に発生したり、短時間で複数の伝送エラーEtが発生したりする。

0040

一方、単発エラーEt2は、例えば長時間に亘ってインクジェットヘッド4を駆動した際に、単発的偶発的,非連続的)に発生する伝送エラーEtであり、例えば静電ノイズに起因した伝送エラーEtなどが挙げられる。このような単発エラーEt2は、上記した連続エラーEt1とは異なり、伝送線路が良好な状態においても偶発的に生じ得る、伝送エラーEtである。

0041

なお、連続エラーEt1は、本開示における「第1の伝送エラー」の一具体例に対応している。また、単発エラーEt2は、本開示における「第2の伝送エラー」の一具体例に対応している。

0042

(通知部48)
通知部48は、エラー頻度演算部47によって演算された伝送エラーEtの発生頻度が閾値(後述する閾値Cfth)以上となった場合に、インクジェットヘッド4の外部(印刷制御部11)へ向けて、所定のエラー通知を出力するものである。この際に通知部48は、詳細は後述するが、上記した連続エラーEt1および単発エラーEt2のうちの、連続エラーEt1の発生頻度に基づいて、エラー通知を出力する。なお、このようなエラー通知は、例えば所定の端子(エラー通知端子)を介して、通知部48から印刷制御部11へと出力されるようになっている。

0043

このような通知部48は、図3に示したように、OR回路論理和回路)481を有している。このOR回路481では、エラー頻度演算部47から出力される伝送エラー信号Setr(伝送エラーEtについてのエラー通知を示す信号)と、伝送エラーEt以外の他のエラーの発生を示す信号(他のエラー信号Seo)と、の論理合成論理和の演算)が行われる。そして、このような論路合成により生成されたエラー信号(論理合成信号)Seが、上記したエラー通知として、印刷制御部11へと出力されるようになっている。つまり、図3の例では通知部48は、このような伝送エラー信号Setrと他のエラー信号Seoとの論理合成信号(論理和信号)である、エラー信号Seに基づいて、エラー通知を行うようになっている。なお、通知部48におけるエラー通知処理の詳細については、後述する。

0044

ここで、上記した伝送エラー信号Setrは、本開示における「エラー通知を示す信号」の一具体例に対応し、他のエラー信号Seoは、本開示における「他のエラーの発生を示す信号」の一具体例に対応している。また、エラー信号Seは、本開示における「論理合成信号」の一具体例に対応している。

0045

[C.エラー頻度演算部47の詳細構成]
続いて、図5を参照して、上記したエラー頻度演算部47の詳細構成例について説明する。図5は、図3に示したエラー頻度演算部47の詳細構成例を、ブロック図で表したものである。

0046

図5に示したように、エラー頻度演算部47は、吐出周期検出部471、伝送エラー検出部472、カウント値生成部473および伝送エラー信号出力部474を有している。

0047

(吐出周期検出部471)
吐出周期検出部471は、前述した吐出開始信号Ssに基づいて、吐出タイミング信号Stを生成するものである(図5参照)。この吐出周期検出部471は、入力された吐出開始信号Ssの周期(後述する吐出周期Td)を計算し、次に入力される吐出開始信号Ssのタイミングを予測する機能を有している。具体的には、吐出周期検出部471は、過去に入力された吐出開始信号Ssの間隔をカウントしておき、予測されるタイミングに吐出開始信号Ssが入力されなかった場合には、過去に測定された吐出開始信号Ssの間隔情報に基づいて、欠損したタイミングにおける吐出タイミング信号Stを、再生するようになっている。

0048

(伝送エラー検出部472)
伝送エラー検出部472は、吐出周期検出部471から出力される吐出タイミング信号Stと、前述したCRCエラー信号Scrcとに基づいて、伝送エラーEtの検出信号である、伝送エラー検出信号Sedを生成するものである(図5参照)。具体的には、伝送エラー検出部472は、吐出タイミング信号Stが示すタイミングにおいて、CRCエラー信号Scrcをラッチ(保持)することで、伝送エラー検出信号Sedを生成するようになっている。なお、この伝送エラー検出部472からは、そのようにして生成された伝送エラー検出信号Sedとともに、吐出タイミング信号Stも出力されるようになっている。

0049

(カウント値生成部473)
カウント値生成部473は、前述した伝送エラーEtの発生頻度を規定するカウント値Cfを生成するものであり、加算値生成部473a、減算値生成部473bおよび伝送エラーカウンタ473cを有している(図5参照)。

0050

加算値生成部473aは、カウント値Cfを演算して生成する際の、加算値Va(カウント値Cfを増加させる際の加算量)を生成するものである。具体的には、加算値生成部473aは、伝送エラー検出部472から出力される、伝送エラー検出信号Sedおよび吐出タイミング信号Stに基づいて、そのような加算値Vaを生成する(図5参照)。その際に加算値生成部473aは、吐出タイミング信号Stおよび伝送エラー検出信号Sedを用いて規定される、伝送エラーEtの発生間隔(後述する発生間隔Δt1〜Δt4等)が短くなるのに従って、カウント値Cfに対する加算値Vaを増加させるようになっている。

0051

このような加算値Vaは、INT関数括弧内の値における小数値部分を切り捨てて整数値とする関数)を用いて、例えば以下の(1)式にて表される。なお、Mは、前回の伝送エラーEtから次回の伝送エラーEtが発生するまでの、吐出タイミング信号Stに含まれるパルス数である。また、係数b,mはそれぞれ、正の数(>0)であり、上記した伝送エラーEtの発生間隔に応じて、加算値Vaをどの程度変化(増加)させるのかを規定するパラメータとなっている。なお、cはオフセット値である。
Va=INT((b/Mm)+c) ……(1)

0052

ここで、伝送エラーEtの発生間隔に応じた加算値Vaの変化量(増加量)の一例としては、以下のようなものが挙げられる。すなわち、伝送エラーEtの発生間隔が比較的長い場合(例えば、伝送エラーEtが初めて検出されたような場合)には、例えば、加算値Va=+1に設定される。また、伝送エラーEtの発生間隔が比較的短い場合には、例えば、加算値Va=+2に設定される。更に、伝送エラーEtの発生間隔が非常に短い場合(例えば、伝送エラーEtが連続的に発生するような場合)には、例えば、加算値Va=+4に設定される。このようにして上記したように、伝送エラーEtの発生間隔が短くなるのに従って、加算値Vaが増加するようになっている。

0053

なお、このような加算値Vaは、本開示における「加算量」の一具体例に対応している。

0054

減算値生成部473bは、カウント値Cfを演算して生成する際の、減算値Vs(カウント値Cfを定期的に減少させる際の減算量)を生成するものである。具体的には、減算値生成部473bは、吐出周期検出部471から出力される吐出タイミング信号Stに基づいて、そのような減算値Vsを生成する(図5参照)。その際に減算値生成部473bは、吐出タイミング信号Stを用いて規定される、伝送エラーEtの非発生期間の長さに応じてカウント値Cfが減算されるように、減算値Vsを設定するようになっている。つまり、前述したように、連続エラーEt1の発生頻度に基づいてエラー通知が出力される(単発エラーEt2がエラー通知の対象とならない)ように、伝送エラーEtの非発生期間の長さに応じて、カウント値Cfに対する定期的な減算処理が行わるようになっている。

0055

このような減算値Vsは、上記したINT関数を用いて、例えば以下の(2)式にて表される。なお、係数aは、(0<a≦1)の範囲内の値である。また、Nは、吐出タイミング信号Stにおけるパルスタイミング(「H(ハイ)」状態となるタイミング)ごとに、その値が+1の分だけ増加する自然数であり、N=(1/a)となったときに、その後に値がクリアされる(N=0となる)ように設定されている。
Vs=INT(a×N) ……(2)

0056

具体的には、例えば、a=0.01に設定されている場合、N=100(=1/0.01)となった場合に、Vs=INT(1)=1となり、その後にN=0となる。また、例えば、a<0.01に設定されている場合には、N=100の場合、Vs=INT(1未満の値)=0となる。

0057

このような減算値Vsを用いてカウント値Cfに対する減算処理が行われることで、上記したように、伝送エラーEtの非発生期間の長さに応じて、カウント値Cfが減算されるようになっている。つまり、例えば、前述した伝送経路が劣化していない状態において、単発的な伝送エラーEt(単発エラーEt2)が生じても、その後に伝送エラーEtが長期間生じなければ、減算値Vsを用いた減算処理が行われることでカウント値Cfが減少し、最終的にはCf=0となるようになっている。

0058

伝送エラーカウンタ473cは、加算値生成部473aから出力される加算値Vaと、減算値生成部473bから出力される減算値Vsとに基づいて、カウント値Cfを随時更新しながら生成するものである(図5参照)。具体的には、伝送エラーカウンタ473cは、吐出タイミング信号Stに同期したタイミングにおいて、加算値Vaを用いた加算処理および減算値Vsを用いた減算処理を行うことで、カウント値Cfをカウントする。

0059

詳細には、伝送エラーカウンタ473cは、例えば以下の(3)式および(4)式を用いて、カウント値Cfのカウント(加算処理または減算処理を用いたカウント値Cfの更新処理)を行うようになっている。
Cf=(Cf−Vs)(伝送エラーEtが検知されていないとき) ……(3)
Cf=(Cf+Va)(伝送エラーEtが検知されたとき) ……(4)

0060

なお、このようなカウント値生成部473における、カウント値Cfの生成処理(更新処理)の詳細については、後述する(図6図7)。

0061

(伝送エラー信号出力部474)
伝送エラー信号出力部474は、伝送エラーカウンタ473cから出力されるカウント値Cfに基づいて、前述した伝送エラー信号Setrを生成するものである(図5参照)。具体的には、詳細は後述するが、伝送エラー信号出力部474は、そのようなカウント値Cfが所定の閾値(閾値Cfth)以上となった場合(Cf≧Cfth)に、伝送エラー信号Setrを出力するようになっている。

0062

[動作および作用・効果]
(A.プリンタ1の基本動作
このプリンタ1では、以下のようにして、記録紙Pに対する画像や文字等の記録動作(印刷動作)が行われる。なお、初期状態として、図1に示した4種類のインクタンク3(3Y,3M,3C,3K)にはそれぞれ、対応する色(4色)のインク9が十分に封入されているものとする。また、インクタンク3内のインク9は、インク供給管50を介して、インクジェットヘッド4内に充填された状態となっている。

0063

このような初期状態において、プリンタ1を作動させると、搬送機構2a,2bにおけるグリッドローラ21がそれぞれ回転することで、グリッドローラ21とピンチローラ22と間に、記録紙Pが搬送方向d(X軸方向)に沿って搬送される。また、このような搬送動作と同時に、駆動機構63における駆動モータ633が、プーリ631a,631bをそれぞれ回転させることで、無端ベルト632を動作させる。これにより、キャリッジ62がガイドレール61a,61bにガイドされながら、記録紙Pの幅方向(Y軸方向)に沿って往復移動する。そしてこの際に、各インクジェットヘッド4(4Y,4M,4C,4K)によって、4色のインク9を記録紙Pに適宜吐出させることで、この記録紙Pに対する画像や文字等の記録動作がなされる。

0064

(B.インクジェットヘッド4における詳細動作)
続いて、インクジェットヘッド4における詳細動作(インク9の噴射動作)について説明する。すなわち、このインクジェットヘッド4では、以下のようにして、せん断シェア)モードを用いたインク9の噴射動作が行われる。

0065

まず、駆動部49は、アクチュエータプレート42内の前述した駆動電極(コモン電極およびアクティブ電極)に対し、駆動電圧Vd(駆動信号Sd)を印加する(図2図3参照)。具体的には、駆動部49は、前述した吐出チャネルを画成する一対の駆動壁に配置された各駆動電極に対し、駆動電圧Vdを印加する。これにより、これら一対の駆動壁がそれぞれ、その吐出チャネルに隣接するダミーチャネル側へ、突出するように変形する。

0066

このとき、駆動壁における深さ方向の中間位置を中心として、駆動壁がV字状に屈曲変形することになる。そして、このような駆動壁の屈曲変形により、吐出チャネルがあたかも膨らむように変形する。このように、一対の駆動壁での圧電厚み滑り効果による屈曲変形によって、吐出チャネルの容積が増大する。そして、吐出チャネルの容積が増大することにより、インク9が吐出チャネル内へ誘導されることになる。

0067

次いで、このようにして吐出チャネル内へ誘導されたインク9は、圧力波となって吐出チャネルの内部に伝播する。そして、ノズルプレート41のノズル孔Hnにこの圧力波が到達したタイミング(またはその近傍のタイミング)で、駆動電極に印加される駆動電圧Vdが、0(ゼロ)Vとなる。これにより、上記した屈曲変形の状態から駆動壁が復元する結果、一旦増大した吐出チャネルの容積が、再び元に戻ることになる。

0068

このようにして、吐出チャネルの容積が元に戻る過程で、吐出チャネル内部の圧力が増加し、吐出チャネル内のインク9が加圧される。その結果、液滴状のインク9が、ノズル孔Hnを通って外部へと(記録紙Pへ向けて)吐出される(図2図3参照)。このようにしてインクジェットヘッド4におけるインク9の噴射動作(吐出動作)がなされ、その結果、記録紙Pに対する画像や文字等の記録動作(印刷動作)が行われることになる。

0069

(C.伝送エラーの発生頻度の演算処理およびエラー通知処理等
次に、図1図5に加えて図6図7を参照して、前述したエラー頻度演算部47および通知部48における、伝送エラーEtの発生頻度の演算処理およびエラー通知処理等について、詳細に説明する。

0070

(C−1.伝送エラーEtについて)
最初に、一般的なインクジェットヘッドを備えたプリンタにおける、伝送エラーEtへの対策等について説明する。

0071

そのような一般的なプリンタでは、印刷データ等がインクジェットヘッド内に正しく伝送されたのか否かを判別する機能(例えば、チェックサムや前述したCRC等のエラーチェック機能)を有するものが存在する。また、プリンタの内部では、例えば前述した差動伝送路を用いた高速通信が多用されるようになっているため、伝送路に対する品質の要求は、高いものとなっている。更に、多数のインクジェットヘッドを搭載する、産業用大型プリンタには、そのような差動伝送路が多数内蔵されているが、例えば機械的振動やインクによる汚染等の様々な原因で、伝送路の配線(ケーブル等のインターフェース)が劣化していき、伝送エラーEtの発生要因となる。

0072

ところで、例えば、上記したチェックサムやCRC等のエラーチェック機能などを用いて、伝送エラーEtの発生の有無がユーザ(エンドユーザ等)に通知される場合であっても、伝送データを伝送する配線を交換すべきなのかどうかは、ユーザが判断する必要がある。具体的には、例えば配線の品質が良好な状態であっても、印刷動作の際に、前述した単発エラーEt2が発生することはあり得る。また、そのような誤った印刷データが伝送されてきた場合であっても、例えば、印刷画質への影響が少なくなるような機能が、プリンタやインクジェットヘッドに搭載されているような場合には、高価な配線を交換することは、ユーザにとってデメリットであると言える。

0073

このようにして、例えば上記したように、単に伝送エラーの有無が通知されるだけの手法では、伝送データを伝送する配線の適切な交換時期を、ユーザが把握できないことなどから、ユーザにとっては不便である。つまり、そのような手法では、ユーザにおける利便性が、損なわれてしまうおそれがある。

0074

(C−2.本実施の形態)
そこで、本実施の形態のインクジェットヘッド4では、エラー頻度演算部47および通知部48において、前述した伝送エラーEtの発生頻度の演算処理およびエラー通知処理等を行うようにしている。以下、このような伝送エラーEtの発生頻度の演算処理およびエラー通知処理等について、詳細に説明する。

0075

図6は、本実施の形態に係る伝送エラーEtの発生頻度の演算処理およびエラー通知処理等の一例を、流れ図で表したものである。

0076

また、図7は、図6に示した伝送エラーEtの発生頻度の演算処理およびエラー通知処理の一例を、模式的にタイミング図で表したものである。具体的には、図7において、(A)は、前述した吐出開始信号Ssを、(B)は、吐出周期Tdに対応する信号(吐出開始信号Ssに連動した変化を示す信号)を、(C)は、前述した吐出タイミング信号Stを、それぞれ示している。また、(D)は、前述したCRCエラー信号Scrcを、(E)は、前述した伝送エラー検出信号Sedを、(F),(G)はそれぞれ、前述した加算値Vaおよび減算値Vsを、(H),(I)はそれぞれ、前述したカウント値Cfおよび閾値Cfthを、示している。なお、この図7において、横軸は時間tを示している。

0077

図6に示した一連の処理では、まず、エラー頻度演算部47(加算値生成部473aおよび減算値生成部473b)は、吐出タイミング信号St(図7(C)参照)が、「H」状態であるのか否かを判定する(ステップS11)。ここで、吐出タイミング信号Stが「L(ロー)」状態である場合には(ステップS11:N)、再びステップS11の判定を行うことになる。

0078

なお、図7中に示した符号P1では、例えば伝送エラーEtに起因して、吐出開始信号Ssの一部が欠損している状態(破線で示したパルスが該当)を示しており、符号P2では、そのような欠損に伴って、吐出周期Tdに対応する信号が上限値に収束している状態を示している。また、図7中に示した符号P3では、そのようにして欠損した吐出タイミング信号Stのパルスが、前述したようにして再生された状態を示している。

0079

一方、吐出タイミング信号Stが「H」状態である場合には(ステップS11:Y,図7中のタイミングt1〜t8参照)、以下のようになる。すなわち、次に、加算値生成部473aおよび減算値生成部473bがそれぞれ、前述した手法にて、加算値Vaや減算値Vsを演算して求める(ステップS12,図7(F),(G)参照)。

0080

続いて、カウント値生成部473は、伝送エラーEt(連続エラーEt1または単発エラーEt2)が検出されたのか否か、つまり、伝送エラー検出信号Sed(図7(E)参照)が、「H」状態であるのか否かを、判定する(ステップS13)。

0081

なお、図7に示した例では、タイミングt3,t4,t6,t8においてそれぞれ、CRCエラー信号Scrcにおいて「H」状態のパルスが生じ(符号P41〜P44参照)、それに伴って、伝送エラー検出信号Sedも「H」状態となっている。また、この例では、タイミングt3(符号P41)において単発エラーEt2が発生し、タイミングt4,t6,t8(符号P42,P43,P44)においてそれぞれ、連続エラーEt1が発生しているものとする。したがって、図7中の符号P5で示したように、タイミングt4〜t5の期間では、タイミングt3〜t4の期間から連続して、伝送エラー検出信号Sedが「H」状態となっている。

0082

ここで、伝送エラーEtが検出されていない(伝送エラー検出信号Sedが「L」状態である)場合には(ステップS13:N)、伝送エラーカウンタ473cは、前述した手法にて、カウント値Cf(図7(H)参照)に対して減算値Vsを減算処理する。すなわち、現在のカウント値Cfを、(Cf−Vs)に更新する(ステップS14,図7中のタイミングt5〜t6,t7〜t8の期間に示した破線の矢印参照)。なお、このような減算処理を行う際に、現在のカウント値Cf=0の場合には、そのままCf=0とする(図7中のタイミングt1〜t3の期間参照)。

0083

一方、伝送エラーEtが検出された(伝送エラー検出信号Sedが「H」状態である)場合には(ステップS13:Y)、伝送エラーカウンタ473cは、前述した手法にて、カウント値Cfに対して加算値Vaを加算処理する。すなわち、現在のカウント値Cfを、(Cf+Va)に更新する(ステップS15,図7中のタイミングt3〜t4,t4〜t5,t6〜t7,t8以降の期間に示した破線の矢印参照)。

0084

なお、このような加算処理の際に、前述したように、伝送エラーEtの発生間隔(図7(D)中に示した発生間隔Δt1〜Δt4参照)が短くなるのに従って、カウント値Cfに対する加算値Vaが増加するように設定されている。すなわち、図7の例では、発生間隔Δt1は比較的長いことから、タイミングt3〜t4の期間での加算値Vaは+1に設定されている。また、発生間隔Δt3,Δt4はそれぞれ、比較的短いことから、タイミングt6〜t7,t8以降の期間ではそれぞれ、加算値Vaが+2に設定されている。更に、発生間隔Δt2は非常に短いことから、タイミングt4〜t5の期間での加算値Vaは、+4に設定されている。

0085

次に、伝送エラー信号出力部474は、このようにして加算処理または減算処理がなされたカウント値Cfが、閾値Cfth以上である(Cf≧Cfth)のか否かを、判定する(ステップS16)。ここで、カウント値Cf閾値Cfth未満である(Cf<Cfth)場合には(ステップS16:N)、前述したステップS11へと戻ることになる。

0086

一方、カウント値Cf閾値Cfth以上である(Cf≧Cfth)場合には(ステップS16:Y)、伝送エラー信号Setr(図7(I)参照)が「H」状態となる(図7中のタイミングt9参照)。これにより、前述した手法にて、通知部48から印刷制御部11に対し、エラー通知が出力されることになる(ステップS17)。具体的には、本実施の形態では、通知部48から印刷制御部11に対して、前述した論理合成信号であるエラー信号Seが、出力される(図3参照)。

0087

次いで、印刷制御部11は、このようにして通知部48からエラー通知(エラー信号Se)が入力された場合には、プリンタ1における印刷動作を停止させる(ステップS18)。なお、このようにして印刷動作が停止した後には、例えば前述したシリアル通信ライン70を介して、伝送エラーEtの内容の詳細を、印刷制御部11側で取得することも可能である。

0088

以上で、図6に示した一連の処理が終了となる。

0089

(C−3.作用・効果)
このようにして本実施の形態では、インクジェットヘッド4の外部から内部に伝送される伝送データ(印刷データDpおよび吐出開始信号Ss等)における伝送エラーEtの発生頻度(カウント値Cf)が、閾値Cfth以上になった場合には、以下のようになる。すなわち、そのような場合には、インクジェットヘッド4の内部(通知部48)から外部(印刷制御部11)へ向けて、エラー通知が出力される。

0090

このようにして、例えば、単に伝送エラーEtの有無が通知される場合等とは異なり、伝送エラーEtの発生頻度が高い場合にエラー通知が出力されることから、伝送データを伝送する配線(ケーブル等のインターフェース)の適切な交換時期が、把握できるようになる。その結果、本実施の形態では、ユーザ(エンドユーザ等)における利便性を向上させることが可能となる。また、例えば、伝送エラーEtの発生に起因した印刷部材(インク9や記録紙Pなど)の損失を、抑えることも可能となる。

0091

また、本実施の形態では、上記したエラー通知が印刷制御部11に入力された場合には、記録紙Pに対する印刷動作が停止されることから、以下のようになる。すなわち、例えば伝送エラーEtが多量に含まれることに起因した、印刷不良の発生や、データ誤りによるインクジェットヘッド4の誤動作などが、抑えられる。よって、印刷画質を向上させることが可能となるとともに、上記した印刷部材の損失を更に抑えることも可能となる。

0092

更に、本実施の形態では、伝送エラーEtに含まれる、前述した連続エラーEt1および単発エラーEt2のうち、連続エラーEt1の発生頻度に基づいてエラー通知が出力されることから、以下のようになる。すなわち、インク9の吐出(印刷動作)への影響が小さい伝送エラー(単発エラーEt2)については、エラー通知の対象から除かれ、そのような影響が大きい伝送エラー(連続エラーEt1)のみが、エラー通知の対象となる。したがって、上記した配線の劣化に寄与する、連続エラーEt1の発生頻度を精度良く検出することができ、上記した配線の適切な交換時期が、より的確に把握できるようになる。よって、ユーザにおける利便性を、更に向上させることが可能となる。

0093

加えて、本実施の形態では、伝送エラーEtの発生頻度を規定するカウント値Cfを演算する際に、伝送エラーEtの非発生期間の長さに応じてカウント値Cfが減算されることから、上記した単発エラーEt2の影響が、効果的かつ簡易に取り除かれる。したがって、上記した連続エラーEt1の発生頻度、ひいては、上記した配線の適切な交換時期が、容易に把握できるようになる。よって、ユーザにおける利便性を、更に向上させることが可能となる。

0094

また、本実施の形態では、上記したカウント値Cfを演算する際に、伝送エラーEtの発生間隔(発生間隔Δt1〜Δt4等)が短くなるのに従って、カウント値Cfに対する加算値Vaが増加することから、以下のようになる。すなわち、上記した連続エラーEt1の発生頻度、ひいては、上記した配線の適切な交換時期が、より高感度に把握できるようになる。よって、ユーザにおける利便性を、更に向上させることが可能となる。

0095

更に、本実施の形態では、伝送エラー信号Setrと他のエラー信号Seoとの論理合成信号(エラー信号Se)に基づいて、エラー通知が行われることから、以下のようになる。すなわち、例えば、そのような伝送エラー信号Setrと他のエラー信号Seoとを個別に通知する必要がなくなり、論理合成信号に基づくエラー通知のみ(1種類の通知)を出力すれば済むようになる。したがって、伝送エラー信号Setrおよび他のエラー信号Seoをそれぞれ、容易に把握できるようになる結果、ユーザにおける利便性を、更に向上させることが可能となる。

0096

加えて、本実施の形態では、インクジェットヘッド4の外部から内部に伝送される伝送データが、差動伝送路を介して伝送されたデータであるため、以下のようになる。すなわち、そのような差動伝送路を構成する配線(ケーブル等のインターフェース)は、一般的に高価なものであることから、そのような高価な配線における適切な交換時期が把握できることで、ユーザ側でのメンテナンス(配線交換等)による損失が抑えられる。よって、ユーザにおける利便性を、更に向上させることが可能となる。

0097

<2.変形例>
以上、実施の形態を挙げて本開示を説明したが、本開示はこの実施の形態に限定されず、種々の変形が可能である。

0098

例えば、上記実施の形態では、プリンタおよびインクジェットヘッドにおける各部材の構成例(形状、配置、個数等)を具体的に挙げて説明したが、上記実施の形態で説明したものには限られず、他の形状や配置、個数等であってもよい。具体的には、例えば、インクジェットヘッド内において、複数の駆動部(駆動回路)同士が、互いにカスケード接続多段接続)されているようにしたり、互いにマルチドロップ接続されているようにしてもよい。また、エラー頻度演算部47および通知部48内の具体的なブロック構成等についても、上記実施の形態で説明したものには限られず、他のブロック構成等としてもよい。更に、上記実施の形態では、インクジェットヘッドの外部から内部に伝送される伝送データが、差動伝送路を介して伝送されたデータである場合を例に挙げて説明したが、その例には限られず、例えば、差動伝送路を介して伝送されたデータではなくてもよい。加えて、上記実施の形態では、伝送データがLVDSにて伝送される場合を例に挙げて説明したが、その例には限られず、例えば伝送データが、ECL(Emitter Coupled Logic)やCML(Current Mode Logic)などの物理層を用いて伝送されるようにしてもよい。また、データ伝送の際に、例えばクロック信号を伝送しないようにし、データラインにクロック信号を組み込んでデータ伝送を行う、エンベデッドクロック方式を用いるようにしてもよい。

0099

また、インクジェットヘッドの構造としては、各タイプのものを適用することが可能である。すなわち、例えば、アクチュエータプレートにおける各吐出チャネルの延在方向の中央部からインク9を吐出する、いわゆるサイドシュートタイプのインクジェットヘッドであってもよい。あるいは、例えば、各吐出チャネルの延在方向に沿ってインク9を吐出する、いわゆるエッジシュートタイプのインクジェットヘッドであってもよい。更には、プリンタの方式としても、上記実施の形態で説明した方式には限られず、例えば、サーマル式(サーマル方式オンデマンド型)やMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)方式など、各種の方式を適用することが可能である。

0100

更に、上記実施の形態では、インクタンクとインクジェットヘッドとの間でインク9を循環させずに利用する、非循環式のインクジェットヘッドを例に挙げて説明したが、この例には限られない。すなわち、例えば、インクタンクとインクジェットヘッドとの間でインク9を循環させて利用する、循環式のインクジェットヘッドにおいても、本開示を適用することが可能である。

0101

加えて、上記実施の形態では、エラー頻度演算部47および通知部48における、伝送エラーEtの発生頻度の演算処理およびエラー通知処理等の例について、具体的に挙げて説明したが、上記実施の形態で挙げた例には限られず、他の手法を用いるようにしてもよい。具体的には、例えば、連続エラーEt1および単発エラーEt2の双方の発生頻度に基づいて、エラー通知を出力するようにしてもよい。また、カウント値Cfに対する加算値Vaや減算値Vsの演算手法についても、上記実施の形態で説明した手法には限られず、他の手法を用いるようにしてもよい。更に、伝送エラー信号Setrと他のエラー信号Seoとの論理合成信号(エラー信号Se)ではなく、伝送エラー信号Setrのみに基づいて、エラー通知を行うようにしてもよい。

0102

また、上記実施の形態で説明した一連の処理は、ハードウェア回路)で行われるようにしてもよいし、ソフトウェアプログラム)で行われるようにしてもよい。ソフトウェアで行われるようにした場合、そのソフトウェアは、各機能をコンピュータにより実行させるためのプログラム群で構成される。各プログラムは、例えば、上記コンピュータに予め組み込まれて用いられてもよいし、ネットワーク記録媒体から上記コンピュータにインストールして用いられてもよい。

0103

更に、上記実施の形態では、本開示における「液体噴射記録装置」の一具体例として、プリンタ1(インクジェットプリンタ)を挙げて説明したが、この例には限られず、インクジェットプリンタ以外の他の装置にも、本開示を適用することが可能である。換言すると、本開示の「液体噴射ヘッド」(インクジェットヘッド)を、インクジェットプリンタ以外の他の装置に適用するようにしてもよい。具体的には、例えば、ファクシミリオンデマンド印刷機などの装置に、本開示の「液体噴射ヘッド」を適用するようにしてもよい。

0104

加えて、これまでに説明した各種の例を、任意の組み合わせで適用させるようにしてもよい。

0105

なお、本明細書中に記載された効果はあくまで例示であって限定されるものではなく、また、他の効果があってもよい。

0106

また、本開示は、以下のような構成を取ることも可能である。
(1)
液体を噴射する液体噴射ヘッドであって、
前記液体噴射ヘッドの外部から前記液体噴射ヘッドの内部に伝送される伝送データに基づいて、前記液体を噴射する噴射部と、
前記伝送データにおける伝送エラーの発生頻度を演算する演算部と、
前記演算部によって演算された前記伝送エラーの発生頻度が閾値以上となった場合に、前記液体噴射ヘッドの外部へ向けてエラー通知を出力する通知部と
を備えた液体噴射ヘッド。
(2)
前記伝送エラーとして、連続的に発生する第1の伝送エラーと、単発的に発生する第2の伝送エラーとが含まれており、
前記通知部は、前記第1および第2の伝送エラーのうちの、前記第1の伝送エラーの発生頻度に基づいて、前記エラー通知を出力する
上記(1)に記載の液体噴射ヘッド。
(3)
前記演算部は、
前記伝送エラーの発生頻度を規定するカウント値を演算する際に、
前記伝送エラーの非発生期間の長さに応じて、前記カウント値を減算する
上記(1)または(2)に記載の液体噴射ヘッド。
(4)
前記演算部は、
前記伝送エラーの発生頻度を規定するカウント値を演算する際に、
前記伝送エラーの発生間隔が短くなるのに従って、前記カウント値に対する加算量を増加させる
上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の液体噴射ヘッド。
(5)
前記通知部は、
前記伝送エラーについての前記エラー通知を示す信号と、
前記伝送エラー以外の他のエラーの発生を示す信号と、
の論理合成信号に基づいて、前記エラー通知を行う
上記(1)ないし(4)のいずれかに記載の液体噴射ヘッド。
(6)
前記伝送データが、差動伝送路を介して伝送されたデータである
上記(1)ないし(5)のいずれかに記載の液体噴射ヘッド。
(7)
上記(1)ないし(6)のいずれかに記載の液体噴射ヘッドを備えた
液体噴射記録装置。
(8)
被記録媒体に対する印刷動作の制御を行う、前記液体噴射ヘッドの外部としての印刷制御部を更に備え、
前記印刷制御部は、前記通知部から前記エラー通知が入力された場合には、前記印刷動作を停止させる
上記(7)に記載の液体噴射記録装置。

0107

1…プリンタ、10…筺体、11…印刷制御部、2a,2b…搬送機構、21…グリッドローラ、22…ピンチローラ、3(3Y,3M,3C,3K)…インクタンク、4(4Y,4M,4C,4K)…インクジェットヘッド、41…ノズルプレート、42…アクチュエータプレート、47…エラー頻度演算部、471…吐出周期検出部、472…伝送エラー検出部、473…カウント値生成部、473a…加算値生成部、473b…減算値生成部、473c…伝送エラーカウンタ、474…伝送エラー信号出力部、48…通知部、481…OR回路(論理和回路)、49…駆動部、50…インク供給管、6…走査機構、61a,61b…ガイドレール、62…キャリッジ、63…駆動機構、631a,631b…プーリ、632…無端ベルト、633…駆動モータ、70…シリアル通信ライン、9…インク、P…記録紙、d…搬送方向、Hn…ノズル孔、Sd…駆動信号、Vd…駆動電圧、Dp…印刷データ、Ss…吐出開始信号、Dcrc…CRCデータ、Scrc…CRCエラー信号、Setr…伝送エラー信号、Seo…他のエラー信号、Se…エラー信号(論理合成信号)、St…吐出タイミング信号、Sed…伝送エラー検出信号、Va…加算値、Vs…減算値、Cf…カウント値、Cfth…閾値、Et…伝送エラー、Et1…連続エラー、Et2…単発エラー、t…時間、t1〜t9…タイミング、Δt1〜Δt4…発生間隔、Td…吐出周期。

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

  • 富士フイルム株式会社の「 印刷装置、印刷方法、ニス情報出力方法及び記録媒体情報出力方法」が 公開されました。( 2020/10/29)

    【課題・解決手段】ニスの塗布異常を防止する印刷装置、印刷方法、ニス情報出力方法及び記録媒体情報出力方法を提供する。インク中の成分を凝集させる凝集成分として酸を含み、記録媒体の記録面との接触角が70°以... 詳細

  • キヤノン株式会社の「 液体吐出ヘッドとその製造方法」が 公開されました。( 2020/10/29)

    【課題】素子基板を支持基板に高い位置精度で接合する。【解決手段】液体吐出ヘッドの製造方法は、液体が吐出する吐出口を備えた素子基板3と支持基板2とに接する第1の接着剤A1を第1の温度で硬化させることによ... 詳細

  • セイコーエプソン株式会社の「 印刷装置」が 公開されました。( 2020/10/29)

    【課題】筐体部の内側に異物が侵入することを抑制する。【解決手段】印刷領域に位置する媒体に印刷を行う印刷部6と、印刷部6を収容し、印刷領域を覆う筐体部32と、媒体を支持可能であり、筐体部32の外側の位置... 詳細

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ